JP2004229771A - 小桴を備えた引磬 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鈴に鈴座布団を介して柄を取り付けた引磬と、鈴を打ち鳴らす鈴棒としての小桴とからなり、引磬の柄の中心に小桴を出し入れする挿入孔を設け、挿入孔に納めた小桴の脱出を止め得るように、小桴の保持手段を装備した。
【効果】柄に小桴が納まって出し入れ可能に保持されるために、小桴を使用しないときに右手からそれを放しても、柄に納めて一体化することによって、左手で引磬の柄を手元確実に握ることができ、また、具合いよく仕舞っておくこともできる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、読経の際に打ち鳴らして使用される小桴を備えた引磬に関する。
【0002】
引磬は、立った姿勢などで読経をする際に打ち鳴らすために、椀状の鈴(小鐘)に柄を取り付けたもので、打ち叩く鈴棒に相当するものを小桴と称される。古くは、京都・平等院鳳凰堂長押上の雲中供養菩薩(平安時代)の持物にみられ、また、「北野天神演技絵巻」(鎌倉時代)の中にもみられることから古くから使用され、これを新仏教でも取り入れられたもので、各宗において用いられる。
【0003】
小桴を備えた引磬とは、鈴棒を備えた柄付鈴ということができる。従来の引磬は、鈴の下に鈴座布団を介して柄を取り付けたもので、小桴は必須のものであるので、一般的に鎖や紐により柄に取り付けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の小桴を備えた引磬によると、左手に引磬を持ち、右手で小桴を持って打ち叩いて使用されるが、読経中であっても引磬を打ち鳴らすのにしばらく間があるときや、あるいは中断するときには、小桴を持っている右手を片手拝みや経文開きなどの他の動作に使用するために、引磬の柄を握っている左手に小桴を持ちかえることがあったが、このような場合には、左手に引磬と小桴との両方を妙に持つ不自然さがあり、また、読経の姿勢から見て体裁も良くなかった。
【0005】
また、鈴の柄に鎖や紐により小桴が付属していたので、小桴が紛失する不都合が防止されたが、小箱などに仕舞っておく際には小桴を横に並べて同時に納めるのに不都合であり、引磬の柄に揃えて保持するために、鎖または紐を柄に巻き付けるなどの手数を要していた。
【0006】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、柄に小桴が納まって保持されるために、読経中に右手から小桴を放したとき、柄と一体化させて不都合なく柄を手元確実に握ることができ、また、具合いよく仕舞っておくこともできる小桴を備えた引磬を提供することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、鈴に鈴座布団を介して柄を取り付けた引磬と、鈴を打ち鳴らす鈴棒としての小桴とからなり、引磬の柄の中心に小桴を出し入れする挿入孔を設け、挿入孔に納めた小桴の脱出を止め得るように、小桴の保持手段を装備したことを特徴とする小桴を備えた引磬を提供するものである。
【0008】
【作用】
小桴を備えた引磬を上記のように構成したから、引磬の鈴を小桴で打ち鳴らして使用するものであるが、打ち鳴らすまでの間に、小桴を持つ右手を他の動作に使うときには、小桴を柄の挿入孔に差し込んでおく。また、仕舞うときにも同様にして具合良く柄の中に一体にして収納しておくことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明は、引磬1の柄5に挿入孔7を設け、その中に小桴2を差し込んで保持し得るようにしたものであるが、その保持手段は特に限定するものではなく、ネジの螺着、凹凸の掛止などの手段を採ることもできる。しかし、永久磁石9を内蔵し、その吸着により小桴2の脱出を防止するようにしたときには(請求項2,3)、磁石9の吸着に抗して引き出す操作となるが、簡単に出し入れできるので、取り扱いに非常に好都合である。
【0010】
柄5に磁石9を内蔵する仕方も様々となりうるが、柄5を分割して(請求項3)、ホゾ29とホゾ孔27の下端との間に空間31を設けると、後記実施例にも示す通り、引磬1の組立てとの関係からも合理的に磁石9を納めることができる。なお、従来、柄5に小桴2を取り付けるために用いていた鎖や紐3は必ずしも要しない。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の小桴を備えた引磬によれば、柄に小桴が納まって出し入れ可能に保持されるために、小桴を使用しないときに右手からそれを放しても、柄に納めて一体化することによって、左手で引磬の柄を手元確実に握ることができ、また、具合いよく仕舞っておくこともできるという優れた効果がある。
【0012】
【実施例】
次に、この発明を実施例の図面について具体的に説明するが、この実施例を記載したことにこの発明が限定されるものではないことは言うまでもない。
【0013】
図面は一実施例を示したもので、引磬1に小桴2が数珠状の紐3により取り付けられ、引磬1の柄5には中心に小桴2の挿入孔7が形成され、その上端部に小桴2を吸引する永久磁石9が内蔵される。
【0014】
引磬1は、鈴11に鈴座布団13を介して柄5を取り付けるために、連結軸15が用いられ、その下端を柄5の中に掛止し、上端を鈴11の中心に通してナット19でネジ止めてある。そして、連結軸15を柄5の中に掛止する構造において磁石9が内装され、その構造について、柄5は、握り部21と、上端に鈴座布団13を受ける上座部23とに分割して形成するとともに、一体に連結される。
【0015】
柄5のうちの握り部21は、比較的下の位置で握りやすく上端部を太鼓状にやや膨出して形成され、小径となる上端外周に環状突部25を設けてあって、中心に前記挿入孔7を有するが、上端部にその挿入孔7が同心に拡大するホゾ孔27が形成される。また、上座部23は、下端にそのホゾ孔27に嵌入するホゾ29を形成したもので、中心に前記連結軸15を通す細い軸孔29が設けられる。
【0016】
磁石9を内蔵するために、ホゾ孔27の深さに対してホゾ29を短く形成することにより、ホゾ孔27の底部に空間31を設け、磁石9を位置決めするために、ホゾ29の下端にそれを接着してある。この接着のために、磁石9には上面に粘着剤33を塗布して剥離紙34が粘着されるものが使用される。
【0017】
また、連結軸15の下端の掛止については、ホゾ29の下端に軸孔29が拡張する凹部37が設けられ、そこに掛かるように連結軸15の下端にナット20が螺着される。したがって、磁石9は凹部37の周囲においてホゾ29の下面に接着される。組み立てるときには、磁石9をこうして取り付けたホゾ29をホゾ孔27に嵌入し抜けないように接着される。図2が組み立てた状態を示し、図3は挿入孔7に差し込んだ小桴2が磁石9に吸着された状態を示す。
【0018】
小桴2は、真鍮製の持手軸32に鉄製の打撃軸33を直列に連結したもので、打撃軸33にゴム管又はプラスチック管等の緩衝材35を被着し、上端に磁石9に吸着する打撃軸33の鉄面が露出している。この緩衝材35のために、打撃軸33の錆が防止され、また、挿入孔7への出入れの際に適度な摩擦抵抗が得られ、さらに、鈴11を打ち鳴らした音がきつくなく快音に長く引いて遠く響く。なお、引磬1の「引」とは、音が長く引くという意味があるとされる。
【0019】
持手軸32と打撃軸33との連結については、持手軸32の上端に細い雄ねじ37を突設し、打撃軸33にはそれが螺入される雌ねじ39が形成され、持手軸31と打撃軸33との間に化粧部材41を介在してネジで締めつけられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の小桴を備えた引磬を示す分解斜視図である。
【図2】同引磬を組み立てた状態を示す断面図である。
【図3】同引磬に小桴を納めた状態を示した断面図である。
【符号の説明】
1 引磬
2 小桴
3 紐
5 柄
7 挿入孔
9 小桴2の保持手段に用いられる磁石
11 鈴
13 鈴座布団
21 握り部
23 上座部
27 ホゾ孔
29 ホゾ
31 空間
33 小桴2の保持手段に用いられる打撃軸
35 緩衝材
Claims (3)
- 鈴に鈴座布団を介して柄を取り付けた引磬と、鈴を打ち鳴らす鈴棒としての小桴とからなり、引磬の柄の中心に小桴を出し入れする挿入孔を設け、挿入孔に納めた小桴の脱出を止め得るように、小桴の保持手段を装備したことを特徴とする小桴を備えた引磬。
- 小桴の保持手段について、柄には挿入孔の上端部で永久磁石を内蔵し、小桴の打撃軸を鉄などの強磁性体で形成するとともに、ゴムなどの緩衝材で外周面を被覆し、小桴の上端がその強磁性体で磁石に吸着されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の小桴を備えた引磬。
- 握り部と座布団を受ける上座部とに柄を分割して形成するとともに、握り部の上端に挿入孔が同軸に開拡するホゾ孔を設け、上座部の下端にはそれに嵌入されるホゾを形成し、ホゾとホゾ孔の下端間に磁石が内蔵される空間を設けたことを特徴とする請求項2記載の小桴を備えた引磬。
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