JP2004228932A - 通信帯域算出方法及び通信帯域算出装置 - Google Patents

通信帯域算出方法及び通信帯域算出装置 Download PDF

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亮一 川原
Keisuke Ishibashi
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Abstract

【課題】トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、リンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出する。
【解決手段】リンク平均使用率が所定のリンク平均使用率より大きく、平均同時接続フロー数が前記リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数とリンク平均使用率との積よりも大きいリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出するステップと、前記算出したリンク平均使用率が所定のリンク平均使用率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下であるリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出するステップと、前記抽出した品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するステップとを有するものである。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークの通信品質を維持する為に必要な通信帯域を算出する通信帯域算出装置に関し、特にIPネットワークの通信品質を維持する為に必要な通信帯域を算出する通信帯域算出装置に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IP(Internet Protocol)ネットワークが広く利用されてくるに伴って、IPネットワーク上での通信品質保証に対する要求が高まっている。現状のIPネットワーク管理においては、あるリンクが輻輳しているか否かは主にリンク平均使用率から判定している。しかし、リンク平均使用率とユーザの体感するファイル転送時間やスループット等の品質との関連が不明である為、輻輳状態と判定するリンク平均使用率を具体的に特定することが困難であった。
【0003】
またリンクを通過するフローのファイル転送時間やスループットを測定し、その平均等の統計値がある閾値以下になった場合を輻輳状態と判定する方法は、1)ファイル転送時間やスループットといったユーザ品質測定は、当該リンク上を通過する全てのパケットをキャプチャしフローを組み上げて算出するか、或いは当該リンクの前段か後段若しくは両方に試験パケット送受信機を設置して、試験パケットを送信することによって品質測定を能動的に行う必要があり、一般的にこれらはデータ蓄積の為のリソースが必要となるか専用の測定装置が必要となりコストが増大してしまう、2)当該リンクがボトルネックでない場合であっても、当該リンクを通過するフローの通過する前後のネットワークの状態によって平均スループットはネットワーク毎に異なり、ファイル転送時間やスループットに対する具体的な閾値の設定が困難である、という問題があった。
【0004】
その為、本発明の発明者らは、本願出願人が先に出願した特願2002−016330号「通信品質管理方法及びその実施装置並びにその処理プログラムと記憶媒体」において、測定が簡易な平均同時接続フロー数とリンク平均使用率若しくはパケット損失率という値のみから当該リンクが輻輳しているか否か、当該リンクにおいて品質が劣化しているか否かを判定し、通信品質を管理する方法を提案した。この方法では、リンク平均使用率や平均スループットに対して予めしきい値を設けること無く、平均同時接続フロー数の挙動から品質が劣化しているか否かを判定できる。
【0005】
しかしながら、この方法では、あるリンクにおいて品質劣化を検出することはできるが、通信品質を向上させる為には、該リンクの通信帯域をどれ位増設すれば良いかといった通信帯域設計方法までは提案していなかった。
【0006】
一方、必要な帯域を算出する従来の方法では、IPレベル(或いはATMレベル)のパケット損失率(或いはセル損失率)やキューイング遅延時間をある目標値以下にする様に帯域を計算していた(例えば非特許文献1参照)。しかしながら、これらの方法では、パケット損失率や遅延時間といったIPレベルの品質とユーザの体感するファイル転送時間やスループット等のTCP(Transmission Control Protocol)レベルの品質との関連が不明である為、目標値の設定が困難であるという問題点があった。
【0007】
TCPレベルの品質を考慮した方法では、フロー発生がポアソン到着であるという仮定及び各フローのラウンドトリップタイムやアクセスリンク速度は均一であるという仮定を必要とするという問題点があった(例えば非特許文献2参照)。また、パケット損失率やラウンドトリップタイムからTCPスループットを推定する式が導出されており(例えば非特許文献3参照)、この式を用いて必要帯域を算出する方法が考案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この方法ではTCPソースが貪欲に(つまり常に送るべきファイルが存在して)輻輳回避領域で動作するものという仮定並びにそのリンクを通るフローの経路毎にラウンドトリップタイムが与えられるという条件を必要とするという問題点があった。
【0008】
【非特許文献1】
Y. Kamado and K. Miyake, ”A measured−traffic−based bandwidth dimensioning method for Internet ATM backbone networks,” IEICE Trans. Commun., vol. E81−B, no. 2, Feb. 1998
【非特許文献2】
S. B. Fredj, T. Bonald, A. Proutiere, G. Regnie, and J. W. Roberts, ”Statistical bandwidth sharing: A study of congestion at flow level,” ACM SIGCOMM 2001, 2001
【非特許文献3】
M. Mathis, J. Semke, J. Mahdavi, and T. Ott, ”The macroscopic behavior of the TCP congestion avoidance algorithm,” Computer Communications Review, 1997
【特許文献1】
特開2000−165452号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術において、品質劣化の検出されたリンクの通信品質を向上させる際に必要な帯域を算出する場合、IPレベルのパケット損失率やキューイング遅延時間の目標値の設定が困難であるという問題点や、TCPレベルではフロー発生がポアソン到着であるという仮定及び各フローのラウンドトリップタイムやアクセスリンク速度は均一であるという仮定を必要とするという問題点、TCPソースが貪欲に輻輳回避領域で動作するものという仮定並びにそのリンクを通るフローの経路毎にラウンドトリップタイムが与えられるという条件を必要とするという問題点があった。
【0010】
本発明の目的は上記問題を解決し、トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、リンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出することが可能な技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通信網におけるあるリンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出する通信帯域算出装置において、品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものである。
【0012】
本発明では上記の目的を達成する為、あるリンクを通過するフローのスループットの平均は当該リンクがボトルネックとなっていない場合には負荷に係わらず一定であり、かつ同時接続フロー数とリンク平均使用率は比例関係となること、また当該リンクがボトルネックとなる場合には平均スループットの劣化が観測され、同時接続フロー数がリンク平均使用率に対して、非線形的に増加するという現象を用いて、品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を抽出し、その抽出した状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出する。
【0013】
すなわち本発明では、予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率を算出すると共に、前記リンクを通過する平均同時接続フロー数を算出し、前記算出したリンク平均使用率が、予め定められた、ボトルネックと成りえない第1のリンク平均使用率未満である場合に、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出しておく。
【0014】
次に、前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率より大きく、前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積よりも大きい場合に、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出して通信帯域算出装置上の記憶領域に格納する。
【0015】
また前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下である場合には、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出して通信帯域算出装置上の記憶領域に格納する。
【0016】
そして、前記抽出した品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出する。例えば、品質劣化状態で最大のリンク平均使用率ρ_bad_maxと品質維持状態で最大のリンク平均使用率ρ_good_maxとの比率ρ_bad_max/ρ_good_maxに現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを算出する。この算出されたCnewを基に帯域の増設を行うことにより、増設前に観測された最大負荷ρ_bad_maxが加わっても通信品質を維持することが可能となり、全ての負荷においてフロー数を線形増加させ、平均ファイル転送時間を一定に維持することができる。
【0017】
ここで、前記比率ρ_bad_max/ρ_good_maxの代わりに、品質劣化状態での最大値ρ_bad_maxと前記品質維持状態での最大値ρ_good_maxまたは前記品質劣化状態での最小値ρ_bad_minの内で値の小さいものを示すmin{ρ_good_max、ρ_bad_min}との比率ρ_bad_max/min{ρ_good_max、ρ_bad_min}や所定パーセンタイルの比率ρ_bad_x/min{ρ_good_y、ρ_bad_z}、或いは、リンク平均使用率ρの代わりにフロー発生数Fを用いても良い。
【0018】
また当該リンクにおけるパケット損失率を用い、そのリンクにおけるパケット損失率が予め定められた第1のパケット損失率未満の場合に前記リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出したり、そのリンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率より大きいかどうかに応じて前記品質劣化状態及び品質維持状態の組を抽出することとしても良い。
【0019】
以上の様に本発明の通信帯域算出装置によれば、品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するので、トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、リンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に通信網におけるあるリンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出する一実施形態の通信帯域算出装置について説明する。
【0021】
特願2002−016330号「通信品質管理方法及びその実施装置並びにその処理プログラムと記憶媒体」においては、あるリンクを通過するフローの品質(平均ファイル転送時間やスループットの平均)は当該リンクがボトルネックとなっていない場合には負荷に係わらず一定であり、かつ平均同時接続フロー数とリンク平均使用率は比例関係となること、また当該リンクがボトルネックとなる場合には品質の劣化が観測され、平均同時接続フロー数がリンク平均使用率に対して、非線形的に増加するという現象を用いて(図1)、平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の関係を観測することにより当該リンクがボトルネックか否かを判定する。
【0022】
図1は本実施形態のリンク平均使用率に対して平均同時接続フロー数と平均ファイル転送時間の関係を示す図である。図1はあるリンクを通過するフローの平均同時接続数、その平均ファイル転送時間、またリンク平均使用率の関係を表すグラフであり、あるリンクに多重されている各ユーザのアクセス回線速度が当該リンク速度よりも十分小さい場合に一般的に得られるものである。
【0023】
あるリンクがボトルネックとなっていない、リンク平均使用率がある値以下の領域では、当該リンクを通過するフローのファイル転送時間の平均は一定であり、かつ平均同時接続フロー数とリンク平均使用率はほぼ比例関係となり、また当該リンクがボトルネックとなる、高リンク平均使用率の領域では平均ファイル転送時間が劣化し、平均同時接続フロー数がリンク平均使用率に対して、非線形的に増加する。従って、リンクが輻輳しているか否かはリンク平均使用率と平均同時接続フロー数の関係を分析することによって判定可能である。
【0024】
またこの現象から、通信品質を維持する為には、フロー数が非線形増加を開始する様な閾値ρ以下にリンク平均使用率を抑えれば良いことも分かる。すなわち、現在の通信帯域Cを数1の様に増設すれば、観測された中での最大負荷ρ_max(=トラヒック量B_max[bps]/C[bps])が加わっても、そのときのリンク平均使用率は数2の様になり、全ての負荷において、フロー数は線形増加する(=平均ファイル転送時間を一定に維持できる)ことになる。
【0025】
【数1】
Cnew=C×ρ_max/ρ
ここでCnewは、最大負荷ρ_maxを含むトラヒックの通信品質を維持するのみ必要な帯域である。
【0026】
【数2】
B_max/Cnew=B_max/{C×ρ_max/ρ}=ρnew
ここでρnewは、通信帯域Cnewでフロー数が非線形増加を開始する閾値である。
【0027】
図2は本実施形態の通信帯域を増設した後における平均同時接続フロー数と平均ファイル転送時間の関係を示す図である。図2に示す様に通信帯域を増設した後では、フロー数が非線形増加を開始する様な閾値ρnew以下で、最大負荷ρ_maxを含むトラヒックの通信品質を維持することができる。
【0028】
更に、リンク平均使用率の代わりに1秒間当たりのフロー発生数Fを用いる方法も考えられる。リンク平均使用率が表す負荷はトラヒック量[bps]に関する負荷であり、Fが表す負荷はフローレベルにおける負荷を表す。単位時間当たりに転送されるファイルサイズの平均をS[bps]とおくと、トラヒック量B[bps]との間にB=FSの関係が成り立ち、リンク平均使用率ρは数3で与えられる為、ファイルサイズの平均Sが一定ならば、リンク平均使用率ρとフロー発生数Fは比例の関係にある。従って、Cnewを数4で求めることと、数1により求めることは等価である。
【0029】
【数3】
ρ=B/C=FS/C
【0030】
【数4】
Cnew=C×F_max/F
ここでF_maxは観測された最大負荷のときのフロー発生数、Fはフロー数が非線形増加を開始するときのフロー発生数である。
【0031】
一方、もし最大負荷が加わっているときにリンクが非常に混んでいて途中で通信を止めるユーザも存在すると仮定すると、その場合のファイルサイズS_maxは混んでないときのサイズSより小さくなってしまう為、数5が成り立つ。
【0032】
【数5】
ρ_max/ρ={F_max×S_max/C}/{F×S/C}<F_max/F
従って、この様な場合にはFを用いて帯域を見積もれば帯域増設後、平均ファイルサイズがSになった場合でも、安全側に設計することが可能となる。
【0033】
以上の現象を用いて、本実施形態の第1の通信帯域算出方法においては、所定時間間隔でリンク平均使用率ρiと当該リンクを通過するフローの平均同時接続数Ni(i=1、...、n)を測定し、品質劣化となり得ないリンク平均使用率ρ_0を予め定めておき、ρj<ρ_0となる測定値(ρj、Nj)を用いてリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数Rを求めておく。
【0034】
n個の組み合わせ(ρi、Ni)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、リンク平均使用率ρk>ρ_1かつ平均同時接続フロー数Nkが以下の数6を満たす組(ρk、Nk)を品質劣化状態の組として抽出し、ρkの最大値であるmax{ρk}をρ_bad_maxとする。ここでmax{}は括弧内の変数または数値の最大値を表す関数であるものとする。
【0035】
【数6】
N>ρ×(R×(1+ε))
またρm≦ρ_1或いは平均同時接続フロー数Nmが以下の数7を満たす組(ρm、Nm)を品質維持状態の組として抽出し、ρmの最大値であるmax{ρm}をρ_good_maxとする。
【0036】
【数7】
N≦ρ×(R×(1+ε))
そして、当該リンクにおいて必要な帯域Cnewを数8により算出する。
【0037】
【数8】
Cnew=ρ_bad_max/ρ_good_max×C
ここでCは現在のリンク帯域である。
【0038】
本実施形態の第2の通信帯域算出方法においては、第1の方法と同様に(ρi、Ni)の測定及びRの算出を行い、n個の組み合わせ(ρi、Ni)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、第1の方法と同様に品質劣化状態の組(ρk、Nk)を抽出し、ρkの最大値であるmax{ρk}をρ_bad_maxとし、ρkの最小値であるmin{ρk}をρ_bad_minとする。また第1の方法と同様に品質維持状態の組(ρm、Nm)を抽出し、ρmの最大値であるmax{ρm}をρ_good_maxとし、当該リンクにおいて必要な帯域を数9により算出する。
【0039】
【数9】
Cnew=ρ_bad_max/min{ρ_good_max、ρ_bad_min}×C
ここでmin{}は括弧内の変数または数値の最小値を表す関数であるものとする。
【0040】
第1の方法ではρ_good_maxを用いていたのに対し、ここではmin{ρ_good_max、ρ_bad_min}を用いている。その理由は、外乱や確率的変動の影響によって、測定されたρ_good_maxの値がたまたまρ_bad_minより大きくなってしまった場合に、単純にρ_bad_max/ρ_good_max×Cにより帯域を見積もると小さめに算出する恐れがある為、min{ρ_good_max、ρ_bad_min}により安全側に帯域を算出できる様にする為である。
【0041】
本実施形態の第3の通信帯域算出方法においては、第1の方法と同様に(ρi、Ni)の測定及びRの算出を行い、n個の組み合わせ(ρi、Ni)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、第1の方法と同様に品質劣化状態の組(ρk、Nk)を抽出し、{ρk}のXパーセンタイルをρ_bad_xとし、{ρk}のZパーセンタイル(X>Z)をρ_bad_zとする。また第1の方法と同様に品質維持状態の組(ρm、Nm)を抽出し、{ρm}のYパーセンタイルをρ_good_yとし、当該リンクにおいて必要な帯域を数10により算出する。
【0042】
【数10】
Cnew=ρ_bad_x/min{ρ_good_y、ρ_bad_z}×C
第1の方法ではρ_good_max、ρ_bad_maxを用いていたのに対し、ここではパーセンタイルを用いている。これは、外乱や瞬間的な高負荷の影響によって、測定されたρ_good_maxの値がたまたま非常に大きい値となった場合に対処する為である。
【0043】
本実施形態の第4の通信帯域算出方法においては、第1の方法で測定する平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるフロー発生数Fiも測定し、n個の組み合わせ(ρi、Ni、Fi)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、リンク平均使用率ρk>ρ_1かつ平均同時接続フロー数Nkが数6を満たす組(ρk、Nk、Fk)を品質劣化状態の組として抽出し、max{Fk}をF_bad_maxとする。また、ρm≦ρ_1或いは平均同時接続フロー数Nmが数7を満たす組(ρm、Nm、Fm)を品質維持状態の組として抽出し、max{Fm}をF_good_maxとし、当該リンクにおいて必要な帯域を数11により算出する。
【数11】
Cnew=F_bad_max/F_good_max×C
【0044】
本実施形態の第5の通信帯域算出方法においては、第4の方法と同様に平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるフロー発生数Fiも測定し、n個の組み合わせ(ρi、Ni、Fi)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、第4の方法と同様に品質劣化状態の組(ρk、Nk、Fk)を抽出し、max{Fk}をF_bad_maxとする。またmin{Fk}をF_bad_minとし、第4の方法と同様に品質維持状態の組(ρm、Nm、Fm)を抽出し、max{Fm}をF_good_maxとし、当該リンクにおいて必要な帯域を数12により算出する。
【数12】
Cnew=F_bad_max/min{F_good_max、F_bad_min}×C
【0045】
本実施形態の第6の通信帯域算出方法においては、第4の方法と同様に平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるフロー発生数Fiも測定し、n個の組み合わせ(ρi、Ni、Fi)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、第4の方法と同様に品質劣化状態の組(ρk、Nk、Fk)を抽出し、{Fk}のXパーセンタイルをF_bad_xとし、Zパーセンタイル(X>Z)をF_bad_zとする。また、第4の方法と同様に品質維持状態の組(ρm、Nm、Fm)を抽出し、{Fm}のYパーセンタイルをF_good_yとし、当該リンクにおいて必要な帯域を数13により算出する。
【数13】
Cnew=F_bad_x/min{F_good_y、F_bad_z}×C
【0046】
本実施形態の第7の通信帯域算出方法においては、第1の方法で測定する平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるパケット損失率Liも同時に測定し、予め定めた閾値L1に対してパケット損失率Lk>L1かつ予め定めた閾値εに対して平均同時接続フロー数Nkが数6を満たす組(ρk、Nk)を品質劣化状態の組として抽出し、Lk≦L1或いは平均同時接続フロー数Nmが数7を満たす組(ρm、Nm)を品質維持状態の組として抽出し、第1から第6のいずれかの方法で当該リンクにおいて必要な帯域を算出する。
【0047】
本実施形態の第8の通信帯域算出方法においては、第7の方法と同様に平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるパケット損失率Liも同時に測定し、予め定めた閾値L0に対してLj<L0の場合の測定値(ρj、Nj)を用いてリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数Rを算出し、そのRを用いて第1から第6のいずれかの方法で当該リンクにおいて必要な帯域を算出する。
【0048】
本実施形態の第9の通信帯域算出方法においては、第7の方法と同様に平均同時接続フロー数とリンク平均使用率の測定と共に同時に当該リンクにおけるパケット損失率Liも同時に測定し、予め定めた閾値L0に対してLj<L0の場合の測定値(ρj、Nj)を用いてリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数Rを算出し、予め定めた閾値L1に対してパケット損失率Lk>L1かつ予め定めた閾値εに対して平均同時接続フロー数Nkが数6を満たす組(ρk、Nk)を品質劣化状態の組として抽出し、Lk≦L1或いは平均同時接続フロー数Nmが数7を満たす組(ρm、Nm)を品質維持状態の組として抽出し、第1から第6のいずれかの方法で当該リンクにおいて必要な帯域を算出する。
【0049】
図3は本実施形態のIPネットワークの基本構成の一例を示す図である。図3に示す様に通信帯域算出装置300はノード間のリンクに挿入される形態で利用され、予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率とそのリンクを通過する平均同時接続フロー数を観測して必要な帯域を算出する。
【0050】
図4は本実施形態の通信帯域算出装置300の概略構成を示す図である。図4に示す様に本実施形態の通信帯域算出装置300は、パケットヘッダ解析部401と、リンク使用率算出部402と、同時接続フロー数算出部403と、同時接続フロー数及び使用率管理部404と、使用率当たりの同時接続フロー数算出部405と、通信帯域算出部406とを有している。
【0051】
パケットヘッダ解析部401は、前段ノードから到着したパケットのヘッダを解析してヘッダ情報を読み取った後に当該パケットを後段ノードへ送信する処理部である。リンク使用率算出部402は、予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率を算出する処理部である。
【0052】
同時接続フロー数算出部403は、前記リンクを通過する平均同時接続フロー数を算出する処理部である。同時接続フロー数及び使用率管理部404は、前記算出したリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数を通信帯域算出装置300のメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上に格納して管理する処理部である。
【0053】
使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、前記算出したリンク平均使用率または当該リンクにおけるパケット損失率が予め定められた所定の値未満である場合に、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出する処理部である。
【0054】
通信帯域算出部406は、品質劣化状態及び品質維持状態のリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組またはフロー発生数を含む組をそれぞれ抽出して通信帯域算出装置300のメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上に格納し、その抽出した各状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出する処理部である。
【0055】
通信帯域算出装置300をパケットヘッダ解析部401、リンク使用率算出部402、同時接続フロー数算出部403、同時接続フロー数及び使用率管理部404、使用率当たりの同時接続フロー数算出部405及び通信帯域算出部406として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
【0056】
図4に示されている通り、前段ノードから到着したパケットはパケットヘッダ解析部401によってパケットサイズ、パケットのヘッダ情報やTCP(Transmission Control Protocol)フラグ情報を読み取られた後、後段ノードへ送信される。
【0057】
パケットヘッダ解析部401によって読み取られたパケットサイズはリンク使用率算出部402へ通知され、リンク使用率算出部402は所定時間t0の間に通過したパケットのサイズの和をt0で割ったものを更にリンク帯域で割ることによってt0毎のリンク平均使用率ρiを算出し、これをt0時間毎に同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。
【0058】
一方、パケットのヘッダ情報やTCPフラグ情報は同時接続フロー数算出部403に通知され、同時接続フロー数算出部403は、発信元IPアドレス、着信先IPアドレス、プロトコル番号、発信元ポート番号、着信先ポート番号を読み出して新たな組み合わせを持つパケットが到着しているかどうかを調べ、新たな組み合わせを持つパケットが到着している場合には、新しいフロー発生とし、テーブルにそのアドレスの組とそのときのパケット到着時刻をエントリする。もし既に同じ組を持つパケットがテーブルにエントリされていれば、そのパケット到着時刻を現在の時刻に更新する。また同時接続フロー数算出部403は、ある組を持つパケットが最後に観測されてから経過した時間がタイムアウト値TOを超えたらフロー終了として、テーブルからその組を削除する。
【0059】
そして、このテーブルにエントリされている組の数をフロー数とし、t0時間毎にこの値の平均値Niを算出し、同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。またフロー発生数Fiの測定も行う場合には、1秒間当たりの新しいフロー発生の数を求めてフロー発生数Fiを算出し、同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。
【0060】
使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、所定時間T(>t0)毎に同時接続フロー数及び使用率管理部404から、平均同時接続フロー数Ni及びリンク平均使用率ρi(i=1、...、n)を読み出して、リンク平均使用率ρjが予め定めておいた閾値ρ_0未満かどうかをチェックし、ρ_0未満である(ρj、Nj)を用いて、最小2乗法によりリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数Rを算出する。そして、計算したRを通信帯域算出部406に通知する。
【0061】
通信帯域算出部406は、同時接続フロー数及び使用率管理部404から、平均同時接続フロー数Ni及びリンク平均使用率ρi或いはフロー発生数Fi(i=1、...、n)を読み出し、n個の組み合わせ(ρi、Ni)または(ρi、Ni、Fi)、R、及び予め定めた閾値εを用いて、リンク平均使用率ρk>ρ_1である場合に、平均同時接続フロー数Nkが数6を満たす組(ρk、Nk)を品質劣化状態の組として抽出し、予め指定された算出方法に応じてρ_bad_max、ρ_bad_min、ρ_bad_x、ρ_bad_z、F_bad_max、F_bad_min、F_bad_x、F_bad_zを求める。
【0062】
またρm≦ρ_1或いは平均同時接続フロー数Nmが数7を満たす組(ρm、Nm)を品質維持状態の組として抽出し、予め指定された算出方法に応じてρ_good_max、ρ_good_y、F_good_max、F_good_yを求める。そして前記数8乃至数13のいずれかにより当該リンクにおいて必要な帯域を算出する。
【0063】
図5は本実施形態のパケットヘッダ解析処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示す様に通信帯域算出装置300のパケットヘッダ解析部401は、前段ノードから到着したパケットのヘッダを解析してヘッダ情報を読み取った後に当該パケットを後段ノードへ送信する処理を行う。
【0064】
ステップ501で通信帯域算出装置300のパケットヘッダ解析部401は、前段ノードからパケットが到着しているかどうかを調べ、パケットが到着している場合にはステップ502へ進む。
【0065】
ステップ502では、前記到着したパケットのパケットヘッダを解析して、パケットサイズ、送信IPアドレス、受信IPアドレス、トランスポートプロトコル種別、送信ポート番号、受信ポート番号、TCPフラグ等のヘッダ情報を読み取る。ステップ503では、前記ヘッダ情報の読み取りを行ったパケットを後段ノードへ送信する。
【0066】
ステップ504では、前記読み取ったパケットサイズをリンク使用率算出部402へ通知する。ステップ505では、前記読取った送信IPアドレス、受信IPアドレス、トランスポートプロトコル種別、送信ポート番号、受信ポート番号、TCPフラグといったヘッダ情報を同時接続フロー数算出部403に通知する。
【0067】
図6は本実施形態のリンク使用率算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図6に示す様に通信帯域算出装置300のリンク使用率算出部402は、予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率を算出する処理を行う。
【0068】
ステップ601で通信帯域算出装置300のリンク使用率算出部402は、パケットヘッダ解析部401からパケットサイズが通知されているかどうかを調べ、パケットサイズが通知されている場合にはステップ602へ進む。ステップ602では、前記通知されたパケットサイズと以前に通知されているパケットサイズとの和を求める。
【0069】
ステップ603では、予め定められた所定の時間t0が経過しているかどうかを調べ、所定の時間t0が経過している場合にはステップ604へ進む。
【0070】
ステップ604では、所定の時間t0の間に通過したパケットサイズの和をt0で割ったものを更にリンク帯域で割ることによってt0毎のリンク平均使用率ρを算出する。ステップ605では、前記算出したリンク平均使用率ρを、同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。ステップ606では、前記算出したパケットサイズの和を格納している変数を初期化してステップ601へ戻る。
【0071】
また同時接続フロー数及び使用率管理部404では、リンク使用率算出部402から通知されたリンク平均使用率ρを通信帯域算出装置300のメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上に格納して管理する。
【0072】
図7は本実施形態の同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図7に示す様に通信帯域算出装置300の同時接続フロー数算出部403は、前記リンクを通過する平均同時接続フロー数を算出する処理を行う。
【0073】
ステップ701で通信帯域算出装置300の同時接続フロー数算出部403は、パケットヘッダ解析部401から送信IPアドレス、受信IPアドレス、トランスポートプロトコル種別、送信ポート番号、受信ポート番号、TCPフラグといったヘッダ情報が通知されているかどうかを調べ、前記ヘッダ情報が通知されている場合にはステップ702へ進む。
【0074】
ステップ702では、前記通知されたヘッダ情報と以前に通知されたヘッダ情報とを比較して、前記通知された送信IPアドレス、受信IPアドレス、トランスポートプロトコル種別、送信ポート番号、受信ポート番号の5つの値が新規のものであるかどうかを調べ、新規のものである場合には新しいフローの発生と判断してステップ703へ進み、既に同じ組を持つパケットがテーブルにエントリされていればステップ710へ進む。
【0075】
ステップ703では、テーブルにそのアドレスの組とそのときのパケット到着時刻をエントリする。またフロー発生数Fの測定も行う場合には、新しく発生したフローの数を示す発生フローカウンタに「1」を加算する。またステップ710では、テーブルに既にエントリされているパケット到着時刻を現在の時刻に更新する。
【0076】
ステップ704では、テーブル中の到着時刻を参照し、既存フローに属するパケットが予め定めておいたタイムアウト値TOの間到着していないかどうかを調べる。前記パケットがTOの間到着していない場合には当該フローが終了したと判断してステップ705へ進み、テーブルからそのフローのアドレスの組と到着時刻を削除する。
【0077】
ステップ706では、予め定められた所定の時間t0が経過しているかどうかを調べ、所定の時間t0が経過している場合にはステップ707へ進む。ステップ707では、前記テーブル中にエントリされているフロー数の1秒間当たりの平均値を算出して平均同時接続フロー数Nとし、ステップ708では、前記算出した平均同時接続フロー数Nを同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。
【0078】
またフロー発生数Fの測定も行う指定が行われている場合には、ステップ707で前記発生フローカウンタの値を読み出し、1秒間当たりの新しいフロー発生の数を求めてフロー発生数Fを算出した後、前記発生フローカウンタの値を「0」にリセットし、ステップ708では、前記算出したフロー発生数Fを同時接続フロー数及び使用率管理部404に通知する。
【0079】
同時接続フロー数及び使用率管理部404では、同時接続フロー数算出部403から通知された平均同時接続フロー数Nやフロー発生数Fを通信帯域算出装置300のメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上に格納して管理する。
【0080】
図8は本実施形態の使用率当たりの同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図8に示す様に通信帯域算出装置300の使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第1のリンク平均使用率未満である場合に、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出する処理を行う。
【0081】
ステップ801で通信帯域算出装置300の使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、所定時間T(>t0)毎に同時接続フロー数及び使用率管理部404の管理するメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上の記憶領域から、平均同時接続フロー数Ni及びリンク平均使用率ρi(i=1、...、n)を読み出す。
【0082】
ステップ802では、前記読み出したリンク平均使用率ρjが予め定めておいた第1のリンク平均使用率である閾値ρ_0未満であるかどうかを調べ、リンク平均使用率ρjが閾値ρ_0未満である場合にはステップ803へ進む。ここで前記閾値ρ_0はボトルネックと成り得ないリンク平均使用率であるものとする。
【0083】
ステップ803では、前記閾値ρ_0未満である値の組(ρj、Nj)を抽出を用いて、最小2乗法によりN=R×ρという線形近似式におけるRを求め、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数Rを算出する。そしてステップ804では、前記算出した平均同時接続フロー数Rを通信帯域算出部406に通知する。
【0084】
図9は本実施形態の通信帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図9に示す様に通信帯域算出装置300の通信帯域算出部406は、品質劣化状態及び品質維持状態のリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組またはフロー発生数を含む組をそれぞれ抽出し、その抽出した各状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出する処理を行う。
【0085】
ステップ901で通信帯域算出装置300の通信帯域算出部406は、同時接続フロー数及び使用率管理部404の管理するメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上の記憶領域から、平均同時接続フロー数Ni及びリンク平均使用率ρi(i=1、...、n)を読み出す。またフロー発生数Fを用いた通信帯域の算出を行う指定が行われている場合には、フロー発生数Fiも読み出す。
【0086】
ステップ902では、前記読み出したリンク平均使用率ρiが予め定めておいた第2のリンク平均使用率である閾値ρ_1より大きいかどうかを調べ、リンク平均使用率ρiが閾値ρ_1より大きい場合にはステップ903へ進み、そうでない場合にはステップ905へ進む。ここで閾値ρ_1は前記閾値ρ_0よりも大きい値であるものとするが、閾値ρ_0と同じ値を用いても良い。
【0087】
ステップ903では、前記読み出した平均同時接続フロー数Niが前記数6を満たすかどうかを調べ、数6を満たす場合にはステップ904へ進み、そうでない場合にはステップ905へ進む。
【0088】
ステップ904では、リンク平均使用率ρk>ρ_1かつ平均同時接続フロー数Nkが数6を満たす組(ρk、Nk)または(ρk、Nk、Fk)を品質劣化状態の組として抽出して通信帯域算出装置300のメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上の記憶領域に格納する。
【0089】
またステップ905では、ρm≦ρ_1或いは平均同時接続フロー数Nmが数7を満たす組(ρm、Nm)または(ρm、Nm、Fm)を品質維持状態の組として抽出して通信帯域算出装置300の前記記憶領域に格納する。
【0090】
ステップ906では、指定された算出方法に応じて、品質劣化状態の組中のρkまたはFkの値を読み出して、ρ_bad_max、ρ_bad_min、ρ_bad_x、ρ_bad_z、F_bad_max、F_bad_min、F_bad_x、F_bad_zのいずれかを求めた後、指定された算出方法に応じて品質維持状態の組中のρmまたはFmの値を読み出して、ρ_good_max、ρ_good_y、F_good_max、F_good_yのいずれかを求める。そして、前記数8乃至数13のいずれかにより当該リンクにおいて必要な帯域を算出した後、その算出結果を通信帯域算出装置300のディスプレイ装置上に表示する。
【0091】
図10は本実施形態の必要帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図10に示す様に通信帯域算出装置300の通信帯域算出部406は、起動時のパラメータ等、予め指定された内容に応じて数8乃至数13に対応したいずれかの処理手順に従って、必要帯域を算出する処理を行う。
【0092】
ステップ1001で通信帯域算出装置300の通信帯域算出部406は、起動時のパラメータ等により予め指定された算出方法を示す情報を格納しているメモリまたは磁気ディスク装置等の記憶装置上の記憶領域を参照して、必要帯域の算出で用いる数値としてリンク平均使用率ρまたはフロー発生数Fのどちらが指定されているかを調べ、リンク平均使用率ρが指定されている場合にはステップ1002へ進む。
【0093】
ステップ1002では、前記算出方法を示す情報を格納している記憶領域を参照し、必要帯域の算出方法として前記第1または第2の方法、すなわちρ_bad_max、ρ_bad_minやρ_good_maxを用いる方法が指定されているかどうかを調べ、その指定が行われている場合にはステップ1003へ進む。
【0094】
ステップ1003では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Nk)を格納している記憶領域を参照してリンク平均使用率ρkの最大値max{ρk}を求め、変数ρ_bad_maxへ格納する。
【0095】
ステップ1004では、前記抽出した品質維持状態の組(ρm、Nm)を格納している記憶領域を参照してリンク平均使用率ρmの最大値max{ρm}を求め、変数ρ_good_maxへ格納する。
【0096】
ステップ1005では、前記算出方法を示す情報を格納している記憶領域を参照し、必要帯域の算出方法として前記第1の方法が指定されているかどうかを調べ、前記第1の方法が指定されている場合にはステップ1006へ進む。
【0097】
ステップ1006では、数8に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態の最大リンク平均使用率ρ_good_maxに対する品質劣化状態の最大リンク平均使用率ρ_bad_maxの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0098】
またステップ1005で必要帯域の算出方法として前記第1の方法が指定されていない場合には第2の方法が指定されていものとしてステップ1007へ進む。
【0099】
ステップ1007では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Nk)を格納している記憶領域を参照してリンク平均使用率ρkの最小値min{ρk}を求め、変数ρ_bad_minへ格納する。
【0100】
ステップ1008では、数9に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態の最大リンク平均使用率ρ_good_maxまたは品質劣化状態の最小リンク平均使用率ρ_bad_minの内の小さい方の値であるmin{ρ_good_max、ρ_bad_min}を求めた後、その求めた値に対する品質劣化状態の最大リンク平均使用率ρ_bad_maxの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0101】
一方ステップ1002で必要帯域の算出方法として前記第1または第2のいずれの方法も指定されていない場合には前記第3の方法が指定されているものとしてステップ1009へ進む。
【0102】
ステップ1009では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Nk)を格納している記憶領域を参照してリンク平均使用率ρkのXパーセンタイルとZパーセンタイル(X>Z)とを求め、それぞれ変数ρ_bad_x及びρ_bad_zへ格納する。例えばX及びZをそれぞれ90と10とした場合、ρkを昇順に検索して10%目と90%目の値を求め、それぞれ変数ρ_bad_z及びρ_bad_xに格納する。
【0103】
ステップ1010では、前記抽出した品質維持状態の組(ρm、Nm)を格納している記憶領域を参照してリンク平均使用率ρmのYパーセンタイルを求め、変数ρ_good_yへ格納する。例えばYを90とした場合、ρmを昇順に検索して90%目の値を求め、変数ρ_good_yに格納する。
【0104】
ステップ1011では、数10に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態のリンク平均使用率のYパーセンタイルρ_good_yまたは品質劣化状態のリンク平均使用率のZパーセンタイルρ_bad_zの内の小さい方の値であるmin{ρ_good_y、ρ_bad_z}を求めた後、その求めた値に対する品質劣化状態のリンク平均使用率のXパーセンタイルρ_bad_xの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0105】
一方ステップ1001で、起動時のパラメータ等により予め指定された算出方法を示す情報を格納している記憶領域を参照して調べた結果、必要帯域の算出で用いる数値としてフロー発生数Fが指定されていた場合にはステップ1012へ進む。
【0106】
ステップ1012では、前記算出方法を示す情報を格納している記憶領域を参照し、必要帯域の算出方法として前記第4または第5の方法、すなわちF_bad_max、F_bad_minやF_good_maxを用いる方法が指定されているかどうかを調べ、その指定が行われている場合にはステップ1013へ進む。
【0107】
ステップ1013では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Fk、Nk)を格納している記憶領域を参照してフロー発生数Fkの最大値max{Fk}を求め、変数F_bad_maxへ格納する。
【0108】
ステップ1014では、前記抽出した品質維持状態の組(ρm、Fm、Nm)を格納している記憶領域を参照してフロー発生数Fmの最大値max{Fm}を求め、変数F_good_maxへ格納する。
【0109】
ステップ1015では、前記算出方法を示す情報を格納している記憶領域を参照し、必要帯域の算出方法として前記第4の方法が指定されているかどうかを調べ、前記第4の方法が指定されている場合にはステップ1016へ進む。
【0110】
ステップ1016では、数11に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態の最大フロー発生数F_good_maxに対する品質劣化状態の最大フロー発生数F_bad_maxの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0111】
またステップ1015で必要帯域の算出方法として前記第4の方法が指定されていない場合には第5の方法が指定されていものとしてステップ1017へ進む。
【0112】
ステップ1017では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Fk、Nk)を格納している記憶領域を参照してフロー発生数Fkの最小値min{Fk}を求め、変数F_bad_minへ格納する。
【0113】
ステップ1018では、数12に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態の最大フロー発生数F_good_maxまたは品質劣化状態の最小フロー発生数F_bad_minの内の小さい方の値であるmin{F_good_max、F_bad_min}を求めた後、その求めた値に対する品質劣化状態の最大フロー発生数F_bad_maxの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0114】
一方ステップ1012で必要帯域の算出方法として前記第4または第5のいずれの方法も指定されていない場合には前記第6の方法が指定されているものとしてステップ1019へ進む。
【0115】
ステップ1019では、前記抽出した品質劣化状態の組(ρk、Fk、Nk)を格納している記憶領域を参照してフロー発生数FkのXパーセンタイルとZパーセンタイル(X>Z)とを求め、それぞれ変数F_bad_x及びF_bad_zへ格納する。例えばX及びZをそれぞれ90と10とした場合、Fkを昇順に検索して10%目と90%目の値を求め、それぞれ変数F_bad_z及びF_bad_xに格納する。
【0116】
ステップ1020では、前記抽出した品質維持状態の組(ρm、Fm、Nm)を格納している記憶領域を参照してフロー発生数FmのYパーセンタイルを求め、変数F_good_yへ格納する。例えばYを90とした場合、Fmを昇順に検索して90%目の値を求め、変数F_good_yに格納する。
【0117】
ステップ1021では、数13に従って必要帯域Cnewを算出する。すなわち品質維持状態のフロー発生数のYパーセンタイルF_good_yまたは品質劣化状態のフロー発生数のZパーセンタイルF_bad_zの内の小さい方の値であるmin{F_good_y、F_bad_z}を求めた後、その求めた値に対する品質劣化状態のフロー発生数のXパーセンタイルF_bad_xの比率に現在のリンク帯域Cを乗じて必要帯域Cnewを求める。
【0118】
図11は本実施形態のパケット損失率を考慮した使用率当たりの同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図11に示す様に通信帯域算出装置300の使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、そのリンクにおけるパケット損失率が予め定められた第1のパケット損失率未満であるかを考慮して、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出する処理を行っても良い。
【0119】
すなわちステップ1101で使用率当たりの同時接続フロー数算出部405は、通信帯域算出装置300に接続されているノードから通知されたパケット損失率Lが予め定めておいた第1のパケット損失率である閾値L0未満であるかどうかを調べ、パケット損失率Lが閾値L0未満である場合にはステップ803へ進む。なお他の処理ステップは図8で説明したものと同様の処理を行うものとする。
【0120】
図12は本実施形態のパケット損失率を考慮した通信帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す様に通信帯域算出装置300の通信帯域算出部406は、そのリンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率より大きいかどうかを考慮して通信帯域の算出を行っても良い。
【0121】
すなわちステップ1201で通信帯域算出部406は、通信帯域算出装置300に接続されているノードから通知されたパケット損失率Lが予め定めておいた第2のパケット損失率である閾値L1以上であるかどうかを調べ、パケット損失率Lが閾値L1以上である場合にはステップ903へ進む。ここで閾値L1は前記閾値L0よりも大きい値であるものとするが、閾値L0と同じ値を用いても良い。なお他の処理ステップは図9で説明したものと同様の処理を行うものとする。
【0122】
また図11のパケット損失率を考慮した使用率当たりの同時接続フロー数算出処理と、図12のパケット損失率を考慮した通信帯域算出処理とを組み合わせても良い。
【0123】
前記の様に本実施形態によれば、観測が簡易な平均同時接続フロー数とリンク平均使用率という値のみからそれらの関係を算出することにより、必要帯域を算出するので、トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、測定が簡易な平均同時接続フロー数とリンク平均使用率という値のみから当該リンクにおいてTCPレベルでの通信品質を維持させる為に必要な通信帯域を算出することができる。
【0124】
以上説明した様に本実施形態の通信帯域算出装置によれば、品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するので、トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、リンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出することが可能である。
【0125】
【発明の効果】
本発明によれば品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するので、トラヒック条件に対する仮定を設けること無く、リンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のリンク平均使用率に対して平均同時接続フロー数と平均ファイル転送時間の関係を示す図である。
【図2】本実施形態の通信帯域を増設した後における平均同時接続フロー数と平均ファイル転送時間の関係を示す図である。
【図3】本実施形態のIPネットワークの基本構成の一例を示す図である。
【図4】本実施形態の通信帯域算出装置300の概略構成を示す図である。
【図5】本実施形態のパケットヘッダ解析処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態のリンク使用率算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の使用率当たりの同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の通信帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の必要帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態のパケット損失率を考慮した使用率当たりの同時接続フロー数算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態のパケット損失率を考慮した通信帯域算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
300…通信帯域算出装置、401…パケットヘッダ解析部、402…リンク使用率算出部、403…同時接続フロー数算出部、404…同時接続フロー数及び使用率管理部、405…使用率当たりの同時接続フロー数算出部、406…通信帯域算出部。

Claims (18)

  1. 通信網におけるあるリンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出する通信帯域算出方法において、
    予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率を算出するステップと、前記リンクを通過する平均同時接続フロー数を算出するステップと、前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第1のリンク平均使用率未満である場合に、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出するステップと、
    前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率より大きく、前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積よりも大きいリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出して通信帯域算出装置上の記憶領域に格納するステップと、
    前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下であるリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出して通信帯域算出装置上の記憶領域に格納するステップと、
    前記記憶領域に格納した品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するステップとを有することを特徴とする通信帯域算出方法。
  2. 前記品質劣化状態で最大のリンク平均使用率と前記品質維持状態で最大のリンク平均使用率との比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  3. 前記品質劣化状態で最大のリンク平均使用率と、前記品質維持状態で最大のリンク平均使用率または前記品質劣化状態で最小のリンク平均使用率の内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  4. 前記品質劣化状態のリンク平均使用率の第1のパーセンタイルと、前記品質維持状態のリンク平均使用率の所定のパーセンタイルまたは前記品質劣化状態のリンク平均使用率の第2のパーセンタイルの内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  5. 前記品質劣化状態で最大のフロー発生数と前記品質維持状態で最大のフロー発生数との比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  6. 前記品質劣化状態で最大のフロー発生数と、前記品質維持状態で最大のフロー発生数または前記品質劣化状態で最小のフロー発生数の内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  7. 前記品質劣化状態のフロー発生数の第1のパーセンタイルと、前記品質維持状態のフロー発生数の所定のパーセンタイルまたは前記品質劣化状態のフロー発生数の第2のパーセンタイルの内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出することを特徴とする請求項1に記載された通信帯域算出方法。
  8. 前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第1のパケット損失率未満の場合に、前記リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載された通信帯域算出方法。
  9. 前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率より大きく、前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積よりも大きい場合に、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出し、前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下である場合に、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載された通信帯域算出方法。
  10. 通信網におけるあるリンクを経由するユーザフローの通信品質を維持する為に必要な帯域を算出する通信帯域算出装置において、
    予め定められた時間間隔におけるリンク平均使用率を算出するリンク平均使用率算出部と、前記リンクを通過する平均同時接続フロー数を算出する平均同時接続フロー数算出部と、前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第1のリンク平均使用率未満である場合に、リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出する使用率当たりの平均同時接続フロー数算出部と、
    前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率より大きく、前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積よりも大きいリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出し、前記算出したリンク平均使用率が予め定められた第2のリンク平均使用率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下であるリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出し、前記抽出した品質劣化状態及び品質維持状態におけるリンク平均使用率またはフロー発生数の比率に現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出する通信帯域算出部とを備えることを特徴とする通信帯域算出装置。
  11. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態で最大のリンク平均使用率と前記品質維持状態で最大のリンク平均使用率との比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  12. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態で最大のリンク平均使用率と、前記品質維持状態で最大のリンク平均使用率または前記品質劣化状態で最小のリンク平均使用率の内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  13. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態のリンク平均使用率の第1のパーセンタイルと、前記品質維持状態のリンク平均使用率の所定のパーセンタイルまたは前記品質劣化状態のリンク平均使用率の第2のパーセンタイルの内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  14. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態で最大のフロー発生数と前記品質維持状態で最大のフロー発生数との比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  15. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態で最大のフロー発生数と、前記品質維持状態で最大のフロー発生数または前記品質劣化状態で最小のフロー発生数の内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  16. 前記通信帯域算出部は、前記品質劣化状態のフロー発生数の第1のパーセンタイルと、前記品質維持状態のフロー発生数の所定のパーセンタイルまたは前記品質劣化状態のフロー発生数の第2のパーセンタイルの内で値の小さいものとの比率に、現在のリンク帯域を乗じて必要帯域を算出するものであることを特徴とする請求項10に記載された通信帯域算出装置。
  17. 前記使用率当たりの平均同時接続フロー数算出部は、前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第1のパケット損失率未満の場合に、前記リンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数を算出するものであることを特徴とする請求項10乃至請求項16のいずれか1項に記載された通信帯域算出装置。
  18. 前記通信帯域算出部は、前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率より大きく、前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積よりも大きい場合に、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質劣化状態の組として抽出し、前記リンクにおけるパケット損失率が予め定められた第2のパケット損失率以下であるか、或いは前記算出した平均同時接続フロー数が、前記算出したリンク平均使用率当たりの平均同時接続フロー数と前記算出したリンク平均使用率との積以下である場合に、そのリンク平均使用率及び平均同時接続フロー数の組を品質維持状態の組として抽出するものであることを特徴とする請求項10乃至請求項17のいずれか1項に記載された通信帯域算出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012049746A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> リンク帯域使用率上限算出方法、リンク帯域使用率上限算出装置、及びプログラム

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