JP2004227044A - 連鎖販売取引の活動支援金算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラム - Google Patents
連鎖販売取引の活動支援金算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】連鎖販売取引に参加する、主として取引参加の初期段階にあり、報酬を受け取ることができない販売代理店の活動の継続を資金面から支援するための活動支援金の算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラムを得る。
【解決手段】連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出する方法であって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報が、サーバ1に入力されるステップと、サーバ1が、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受信するステップと、サーバ1が、入力されたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出するステップ、とを有してなる。
【選択図】 図4
【解決手段】連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出する方法であって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報が、サーバ1に入力されるステップと、サーバ1が、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受信するステップと、サーバ1が、入力されたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出するステップ、とを有してなる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動の継続を支援するものであり、特に活動支援金の給付に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、失業率増加を背景に、いわゆる連鎖販売取引が失業者のセーフティネット、つまり労働機会を創出する役割を担いつつある。
連鎖販売取引とは「特定商取引に関する法律」に定められた商取引の形態で、企業が中間業者を介して商品を消費者に販売する従来の商取引とは違い、商品の愛用者である消費者をその商品の販売代理店とするものである。つまり、商品の愛用者がその商品の良さを周囲の消費者にアピールし、企業は中間業者を介さずに直接その消費者に商品を販売する。企業は、流通コストを削減することができる一方で、商品の販売代金の一部を報酬として商品の販売代理店である愛用者に還元する。
【0003】
企業は、さまざまな報酬プランで販売代理店を集めて、商品の販売数量・収益の拡大を図る。ただし、各報酬プランにおいて、販売代理店が自分を基点とした多階層にわたる販売代理店、いわゆるネットワークを構築して商品を流通させ、そのネットワーク内の販売代金に応じて報酬が算出される点は共通である。つまり、販売代理店が得る報酬は、自分が構築したネットワークの販売実績に連動する完全出来高制、いわゆるフルコミッションである。
したがって、販売代理店が報酬を得るためには、いわゆるアップラインと呼ばれる自分を企業に紹介し販売代理店として参加することを勧めてくれた販売代理店から知識やノウハウなどの活動支援を受けながら、自分が持つ人脈などを駆使してネットワークを構築して商品の流通を活発化させる必要がある。
【0004】
販売代理店がネットワークを構築して商品の流通を活発化させるまでには、多大な労力と時間を要する。特に、ノウハウや知識の不十分な取引参加の初期段階の販売代理店にとっては、ネットワークの構築は容易ではなく、労働の割に収入の無い状態が続きやすい。その結果、販売代理店は活動の展望を見出せずに活動継続のモチベーションを保てなくなり、活動意欲が減退し、活動の継続を躊躇してしまうことが多々ある。販売代理店の離脱は、そのネットワーク内のアップラインや連鎖販売取引を主催する、いわゆる統括者にとっても収益の減少につながるため、ネットワーク全体での対応が必要となる。
【0005】
これまでにも、連鎖販売取引に参加する販売代理店を支援する方策が提案されている。たとえば、顧客開拓の成功事例や失敗事例などのノウハウや再開拓対象の顧客情報をサーバに登録しておき販売代理店に閲覧させることで、販売代理店の顧客開拓を支援することが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
また、統括者に新規販売代理店を紹介するなど、活動実績に応じて販売代理店の資格権利を定めておき、ダウンラインが購入した商品の購入代金に販売代理店とダウンラインの資格権利の差を乗じた額を販売代理店への報酬の額とすることで、統括者が得た収益を販売代理店に適正に還元することが提案されている(特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−259659号公報
【特許文献2】
特開2002−279278号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来なされている提案では、販売代理店はネットワークを構築して商品を流通させなければ収入が得られないことに変わりはなく、特に、取引参加の初期段階の販売代理店が、活動を継続するのを支援することはできない。
【0008】
本発明は以上のような従来の実情に鑑みてなされたもので、連鎖販売取引に参加する、主として取引参加の初期段階にあり、報酬を受け取ることができない販売代理店の活動の継続を資金面から支援するための活動支援金の算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出する方法であって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報が、サーバに入力されるステップと、サーバが、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受信するステップと、サーバが、入力されたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出するステップ、とを有してなることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、販売代理店に給付される活動支援金の額は、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に一定の割合を乗じて算出されることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、一定の割合は、アップラインが得る報酬の額に応じて異なることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の発明において、一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額に応じて異なることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額が所定の額に満たない期間に応じて異なることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報には、この販売代理店が代理店活動に必要な知識を習得済である記録を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店のアップラインが拠出する額を算出するステップ、をさらに有することを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店が参加する連鎖販売取引の主催企業が拠出する額を算出するステップ、をさらに有することを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するサーバであって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、とを有してなることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するコンピュータを、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、として機能させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金の算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラムの実施の形態について説明する。
【0020】
以下に説明する実施の形態は、連鎖販売取引を主催する企業Bに登録した販売代理店であって、販売実績が無いため企業Bから支給される報酬の額が「0円」の販売代理店Cに対して、所定の活動支援金を給付する場合を例とする。
ここで、活動支援金の原資は、販売代理店Cのアップラインが拠出するものとする。アップラインとは、販売代理店Cが所属するネットワーク内で販売代理店Cより上位層に位置する販売代理店を指し、販売代理店Cが販売した商品または役務の代金の一部を企業Bから報酬として受け取る権利を有する販売代理店の総称である。すなわち、企業Bは、アップラインに支給する報酬の一部を販売代理店Cに給付される活動支援金の原資として控除し、控除後の金額をアップラインに支給する。
以下、販売代理店Cのアップラインとして、販売代理店N1,N2,N3の3者が存在する場合を例として説明する。
なお、給付者Aは、企業Bとは異なる第三者であってもよいし、あるいは企業B自身であってもよい。
【0021】
図1は、本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出サーバ(以下、「本サーバ」という)の実施の形態を示すブロック図である。符号1は、本サーバを示し、通信ネットワーク3を介して端末2と接続する。本サーバ1は、給付者Aが管理・運営するコンピュータであり、端末2は、企業Bが本サーバ1と後述する情報交換のために用いるコンピュータである。
【0022】
通信ネットワーク3の例としては、インターネットやLANなどのコンピュータ通信網がある。本サーバ1と端末2は、図示しない専用線、公衆交換電話網(PSTN)、無線電話網、CATV網、衛星通信網等の通信回線を介して通信ネットワーク3と接続している。
【0023】
本サーバ1は、端末2と通信ネットワーク3を介して通信することができる情報処理装置であればよく、たとえば、パーソナルコンピュータなどがある。
端末2は、通信ネットワーク4を介して本サーバ1と通信することができる情報処理装置であればよく、たとえば、パーソナルコンピュータをはじめ、データ通信機能を有するPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などがある。
なお、本サーバ1と端末2との情報交換は、たとえば、ファイル転送用のプロトコルを用いて行う。
【0024】
なお、本サーバ1では、本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出プログラム(以下、「本プログラム」という)が動作して、後述する本サーバ1内の各手段を制御することで、以下に説明する本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出方法(以下、「本方法」という)を実現する。
【0025】
本サーバ1は、算出基礎情報受信部10、算出基礎情報蓄積部11、活動実績情報受信部12、活動実績情報蓄積部13、給付申請情報受信部14、給付額算出部15とを有してなる。
【0026】
算出基礎情報受信部10とは、算出基礎情報を受付ける手段である。算出基礎情報とは、販売代理店Cに給付される活動支援金の給付額を算出するために必要な情報である。
算出基礎情報蓄積部11とは、受信した算出基礎情報を蓄積する手段である。
【0027】
図2は、算出基礎情報蓄積部11に蓄積された算出基礎情報の例を示す模式図である。算出基礎情報は、販売代理店を識別する代理店IDと、この販売代理店のアップラインの代理店IDとの組合せからなる。
本サーバ1は、算出基礎情報蓄積部11を参照することで、各代理店のアップラインを特定することができる。ここで、販売代理店Cの代理店IDを「NC」とし、販売代理店Cのアップラインである販売代理店N1,N2,N3それぞれの代理店IDが「N1」「N2」「N3」であることを示している。
なお、算出基礎情報には、各販売代理店の氏名や連絡先、金融機関の口座番号など、給付者が活動支援金を給付する際に必要な情報を含めてもよい。
【0028】
活動実績情報受信部12とは、活動実績情報を受信する手段である。活動実績情報とは、販売代理店(販売代理店Cとそのアップライン)の活動実績に関する情報である。ここでは、活動実績に関する情報の例として、各販売代理店が得る報酬の額(以下、「報酬額」という)とする。報酬額とは、活動支援金の原資を控除する前の報酬の額、すなわち「企業Bから販売代理店に支給される金額」と「活動支援金の原資として給付者Aに支払われる金額」の合計金額である。
【0029】
活動実績情報蓄積部13とは、受信した活動実績情報を蓄積する手段である。
図3は、活動実績情報蓄積部13に蓄積された活動実績情報の例を示す模式図である。活動実績情報は、代理店IDと、この販売代理店が得る報酬の額との組合せからなる。つまり、本サーバ1は、活動実績情報蓄積部13を参照することで各販売代理店の報酬額を特定することができる。図3の例では、販売代理店N1,N2,N3、並びに販売代理店Cの報酬額は、それぞれ「150万円」「100万円」「50万円」「0円」であることを示している。
【0030】
給付申請情報受信部14とは、給付申請情報を受信する手段である。給付申請情報とは、企業Bが、給付者Aに対して販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請するために必要な情報である。ここでは、給付申請情報の例として、給付対象である販売代理店Cの代理店IDと、販売代理店が後述する給付条件を満足する記録を含むものとする。
【0031】
給付額算出部15とは、販売代理店Cのアップラインの報酬額に基づき、販売代理店Cに給付される活動支援金の額を算出する手段である。
ここでは、販売代理店Cのアップラインの報酬額の1割を活動支援金として算出するものとする。つまり、各アップラインは、自己の報酬額の1割を活動支援金の原資として拠出する。
なお、報酬額に対する原資の割合は、あらかじめ給付者Aが設定しておいてもよいし、あるいは、企業Bが算出基礎情報の一部として給付者Aに提供するようにしてもよい。この報酬額に対する原資の割合も、算出基礎情報の一部として算出基礎情報蓄積部11に蓄積しておく。
【0032】
図4は本方法の実施の形態を示すシーケンス図であり、図5は本プログラムの実施の形態を示すフローチャートである。以下、本方法と本プログラムについて図4と図5を参照しながら説明する。
【0033】
先ず、販売代理店(販売代理店Cとそのアップライン)が、連鎖販売取引の主催企業Bに代理店登録をする(S1,S2)。企業Bは、代理店登録をすると、給付者Aに算出基礎情報を提供する。つまり、本サーバ1は、算出基礎情報受信部10を用いて、端末2から算出基礎情報を受信して、算出基礎情報蓄積部11に蓄積する(S3)。
ここで、算出基礎情報蓄積部11に蓄積された算出基礎情報は、新規の代理店登録など、ネットワーク内の販売代理店の構成に変更が生じた場合には、更新されることとなる。
図4中のS3で示す処理は、図5中のT1,T2で示す動作に該当する。
【0034】
企業Bに登録して連鎖販売取引に参加する販売代理店、つまり販売代理店Cとそのアップラインである販売代理店N1,N2,N3は、各自、代理店活動を行い(S41,42)、企業Bは、その活動実績を収集する(S5)。活動実績とは、各販売代理店が代理店活動をした実績であり、たとえば、所定期間内の売上高や新規販売代理店の獲得数、などがある。
企業Bは、収集した活動実績に応じて、販売代理店の報酬額を算出し、給付者Aに活動実績情報を提供する。つまり、本サーバ1は、活動実績情報受信部12を用いて、端末2から活動実績情報を受信し(S7)、活動実績情報蓄積部13に蓄積する。
図4中のS7で示す処理は、図5中のT3,T4で示す動作に該当する。
【0035】
企業Bは、算出した報酬額の一部を活動支援金の原資として控除し、控除後の金額を販売代理店に支給する(S6)。
ここで、報酬額に対する原資の割合を「一律1割」とした場合、図3の例では、アップラインN1,N2,N3が拠出する額は、それぞれ「15万円」「10万円」「5万円」となり、給付者Aは、企業Bから活動支援金の原資として30万円を集金することとなる(S8)。また、企業Bが、報酬として販売代理店N1,N2,N3に支給する額は、それぞれ「135万円」「90万円」「45万円」となる。
【0036】
図4に戻る。
企業Bは、給付者Aに対して、販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請するが、販売代理店Cが活動支援金の給付を受けるためには、販売代理店Cが所定の給付条件を満足することを必要とする。所定の給付条件の例として、ここでは、販売代理店Cが、代理店活動に必要な知識の習得(教育)と、習得した知識の活用(訓練)を受け、その結果を企業Bに報告することとする。すなわち、販売代理店Cは、アップラインから代理店活動に必要な知識を教えてもらい、アップラインと共に代理店活動をすることを通じて、教えてもらった知識の定着を図る。
アップラインは、販売代理店Cへの教育・訓練(S9)が終わると、その実績を企業Bに報告する(S10)。
【0037】
企業Bは、アップラインから販売代理店Cに対する教育・訓練の終了の報告を受付けた後に、給付者Aに対して、販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請する。つまり、本サーバ1は、給付申請情報受信部14を用いて、端末2から、給付申請情報を受信する(S11)。この給付申請情報には、販売代理店Cの代理店ID、並びに、販売代理店Cが代理店活動に必要な知識を習得済である記録と必要な訓練の実施が完了している記録を含む。
図4中のS11で示す処理は、図5中のT5の「Y」で示す動作に該当する。
なお、販売代理店Cに教育・訓練を施すアップラインは、アップラインN1,N2,N3のいずれであってもよく、たとえば、あらかじめ企業Bが、直属のアップラインN3と決めておく。
【0038】
給付申請情報を受信すると、本サーバ1は、給付額算出部15を用いて、給付申請情報から給付対象となる販売代理店Cを特定し、算出基礎情報蓄積部11を参照して、販売代理店Cのアップラインを特定する。また、本サーバ1は、活動実績情報蓄積部13を参照して、特定した各アップラインの報酬額を読み出して報酬額の合計金額を算出し、この合計金額に算出基礎情報の一部として算出基礎情報蓄積部11に蓄積された所定の割合を乗じて給付額を算出する(S12)。
図4中のS12で示す処理は、図5中のT6,T7,T8,T9で示す動作に該当する。
給付者Aは、販売代理店Cに対して、算出された額(S12)、つまり前述の例では30万円の活動支援金を給付する(S13)。
ここで、給付者Aは、企業Bから集金した原資(前述の例では30万円)の全てを販売代理店Cに給付せずに、たとえば、給付金の一部を手数料として控除した上で、残りを給付するようにしてもよい。
【0039】
なお、図4において、企業Bから販売代理店へ報酬を支給する(S6)時期は、企業Bが活動実績を収集(S5)した後であればよい。また、給付者Aが、企業Bから給付金の原資を集金する(S8)時期は、給付者Aが活動支援金を給付する(S13)前に限らず、たとえば、給付者Aが、販売代理店Cに給付した後に、企業Bに請求するようにしてもよい。
【0040】
以上説明した実施の形態によれば、販売代理店Cのアップラインが拠出する報酬の一部が活動支援金として販売代理店Cに給付されるため、アップラインは、販売実績が無いために企業Bから報酬を受け取ることができない販売代理店Cの活動の継続を、資金面から間接的、つまり企業Bと給付者Aを介して支援することができる。
【0041】
また、企業Bは、販売代理店の確保が容易となる。すなわち、販売代理店は、従来の販売実績に連動した報酬プランのみの場合と比べて、活動支援金の給付を受けることができるため、代理店活動に伴う販売代理店の経済的リスクが軽減され、連鎖販売取引への参加が容易となる。
一方、販売代理店Cのアップラインは、販売代理店Cの活動を資金面からも支援することができ、将来の収益機会の確保、つまり、販売代理店Cが将来において販売実績をあげた際には、その実績に応じた報酬を企業Bから得ることが期待できる。
【0042】
なお、以上説明した実施の形態では、活動支援金の給付条件として給付を受ける販売代理店に教育・訓練を課し、単に代理店登録をするだけで代理店活動をしない販売代理店への活動支援金の給付を防止すると共に、アップラインが資金面のみならず、知識やノウハウの面からもダウンラインを支援することができるようにしてある。
ただし、本発明において、活動支援金の給付を受ける販売代理店に給付条件を課すことは必ずしも必要ではない。つまり、図4において、本サーバ1は、活動実績情報を受信(S7)した後に、給付申請情報を受信(S11)することなく、活動支援金の給付対象を特定して給付額を算出(S12)するようにしてもよい。なお、本サーバ1が、給付申請情報を受信することなく活動支援金の給付対象を特定するには、図示しない手段を用いて、端末2から受信した活動実績情報を参照し、報酬額が「0円」に該当する販売代理店の代理店IDを特定するとよい。
【0043】
また、以上説明した実施の形態では、活動支援金が給付されるのは、報酬額が「0円」の場合としたが、これに代えて、所定の額(「0円」とは限らない)に満たない場合としてもよい。
【0044】
さらに、以上説明した実施の形態では、アップラインが拠出する額は、アップラインの報酬額に一定の割合を乗じて算出するものであり、この一定の割合は、アップラインに一律であったが、これに代えて、アップラインの報酬額に応じて異なる、つまり、たとえば、報酬額の多いアップラインが報酬額の少ないアップラインよりも多額を拠出するようにしてもよい。
また、この一定の割合は、活動支援金の給付を受ける販売代理店の報酬額に応じて異なる、つまり、たとえば、報酬額が少なければ給付される活動支援金が多額となるようにしてもよい。
さらに、この一定の割合は、給付を受ける販売代理店の報酬額が所定の額に満たない期間に応じて異なる、つまり、たとえば、給付額は所定の額に満たない期間の長さに比例する、あるいは、所定の額に満たない期間が一定期間になるまでは給付されず、一定期間を超えた場合にのみ給付される、などとしてもよい。この場合、本サーバ1が端末2から受信して蓄積しておく活動実績情報には、報酬の額と共に、期間に関する情報も含めておくとよい。
【0045】
さらにまた、以上説明した実施の形態では、給付を受ける販売代理店のアップラインが活動支援金の原資を拠出するようにしたが、本発明において、原資を拠出する者は、これに限定するものではない。すなわち、たとえば、企業Bに登録する全ての販売代理店が、掛け金のごとく、毎月一定額(たとえば、報酬額や登録期間に連動させてもよいし、あるいは、全販売代理店で一律定額としてもよい)を給付者Aに支払い、給付者Aは、企業Bからの給付対象を特定した給付申請に基づいて、各販売代理店から集めた掛け金を原資として給付金を給付するようにしてもよい。
【0046】
さらにまた、以上説明した実施の形態では、給付者Aに給付申請をするのは企業Bであったが、これに代えて、たとえば、販売代理店Cが給付申請をするようにしてもよい。また、その場合、販売代理店Cから給付申請を受けた給付者Aは、企業Bに対して販売代理店Cが給付条件を満足していることを照会するようにしてもよい。
すなわち、本サーバ1は、図示しない販売代理店Cの端末から給付申請情報を受信して、給付対象である販売代理店Cを特定し、端末2に販売代理店Cの代理店IDを送信する、つまり照会する。ただし、この給付申請情報には、販売代理店Cが給付条件を満足する記録は含んでいない。
企業Bは、照会をされた代理店IDに対応する販売代理店Cが給付条件を満足していることを確認、つまりアップラインから教育・訓練の実績を収集済であれば、その旨を給付者Aに通知する。すなわち、本サーバ1は、端末2から、販売代理店Cが給付条件を満足する記録、つまり、代理店活動に必要な知識や訓練を習得済である記録を含む給付申請情報を受信する。
本サーバ1は、図示しない販売代理店Cの端末、および企業Bの端末2から給付申請情報を受信した後に、販売代理店Cへの給付額を算出する。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動の継続を資金面から支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出サーバの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】上記サーバ内に蓄積される算出基礎情報の例を示す模式図である。
【図3】上記サーバ内に蓄積される活動実績情報の例を示す模式図である。
【図4】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出方法の実施の形態を示すシーケンス図である。
【図5】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出プログラムの実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 連鎖販売取引の活動支援金算出サーバ
2 端末
3 通信ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動の継続を支援するものであり、特に活動支援金の給付に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、失業率増加を背景に、いわゆる連鎖販売取引が失業者のセーフティネット、つまり労働機会を創出する役割を担いつつある。
連鎖販売取引とは「特定商取引に関する法律」に定められた商取引の形態で、企業が中間業者を介して商品を消費者に販売する従来の商取引とは違い、商品の愛用者である消費者をその商品の販売代理店とするものである。つまり、商品の愛用者がその商品の良さを周囲の消費者にアピールし、企業は中間業者を介さずに直接その消費者に商品を販売する。企業は、流通コストを削減することができる一方で、商品の販売代金の一部を報酬として商品の販売代理店である愛用者に還元する。
【0003】
企業は、さまざまな報酬プランで販売代理店を集めて、商品の販売数量・収益の拡大を図る。ただし、各報酬プランにおいて、販売代理店が自分を基点とした多階層にわたる販売代理店、いわゆるネットワークを構築して商品を流通させ、そのネットワーク内の販売代金に応じて報酬が算出される点は共通である。つまり、販売代理店が得る報酬は、自分が構築したネットワークの販売実績に連動する完全出来高制、いわゆるフルコミッションである。
したがって、販売代理店が報酬を得るためには、いわゆるアップラインと呼ばれる自分を企業に紹介し販売代理店として参加することを勧めてくれた販売代理店から知識やノウハウなどの活動支援を受けながら、自分が持つ人脈などを駆使してネットワークを構築して商品の流通を活発化させる必要がある。
【0004】
販売代理店がネットワークを構築して商品の流通を活発化させるまでには、多大な労力と時間を要する。特に、ノウハウや知識の不十分な取引参加の初期段階の販売代理店にとっては、ネットワークの構築は容易ではなく、労働の割に収入の無い状態が続きやすい。その結果、販売代理店は活動の展望を見出せずに活動継続のモチベーションを保てなくなり、活動意欲が減退し、活動の継続を躊躇してしまうことが多々ある。販売代理店の離脱は、そのネットワーク内のアップラインや連鎖販売取引を主催する、いわゆる統括者にとっても収益の減少につながるため、ネットワーク全体での対応が必要となる。
【0005】
これまでにも、連鎖販売取引に参加する販売代理店を支援する方策が提案されている。たとえば、顧客開拓の成功事例や失敗事例などのノウハウや再開拓対象の顧客情報をサーバに登録しておき販売代理店に閲覧させることで、販売代理店の顧客開拓を支援することが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
また、統括者に新規販売代理店を紹介するなど、活動実績に応じて販売代理店の資格権利を定めておき、ダウンラインが購入した商品の購入代金に販売代理店とダウンラインの資格権利の差を乗じた額を販売代理店への報酬の額とすることで、統括者が得た収益を販売代理店に適正に還元することが提案されている(特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−259659号公報
【特許文献2】
特開2002−279278号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来なされている提案では、販売代理店はネットワークを構築して商品を流通させなければ収入が得られないことに変わりはなく、特に、取引参加の初期段階の販売代理店が、活動を継続するのを支援することはできない。
【0008】
本発明は以上のような従来の実情に鑑みてなされたもので、連鎖販売取引に参加する、主として取引参加の初期段階にあり、報酬を受け取ることができない販売代理店の活動の継続を資金面から支援するための活動支援金の算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出する方法であって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報が、サーバに入力されるステップと、サーバが、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受信するステップと、サーバが、入力されたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出するステップ、とを有してなることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、販売代理店に給付される活動支援金の額は、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に一定の割合を乗じて算出されることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、一定の割合は、アップラインが得る報酬の額に応じて異なることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の発明において、一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額に応じて異なることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額が所定の額に満たない期間に応じて異なることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報には、この販売代理店が代理店活動に必要な知識を習得済である記録を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店のアップラインが拠出する額を算出するステップ、をさらに有することを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店が参加する連鎖販売取引の主催企業が拠出する額を算出するステップ、をさらに有することを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するサーバであって、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、とを有してなることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するコンピュータを、販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、として機能させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金の算出方法と算出サーバ、並びに算出プログラムの実施の形態について説明する。
【0020】
以下に説明する実施の形態は、連鎖販売取引を主催する企業Bに登録した販売代理店であって、販売実績が無いため企業Bから支給される報酬の額が「0円」の販売代理店Cに対して、所定の活動支援金を給付する場合を例とする。
ここで、活動支援金の原資は、販売代理店Cのアップラインが拠出するものとする。アップラインとは、販売代理店Cが所属するネットワーク内で販売代理店Cより上位層に位置する販売代理店を指し、販売代理店Cが販売した商品または役務の代金の一部を企業Bから報酬として受け取る権利を有する販売代理店の総称である。すなわち、企業Bは、アップラインに支給する報酬の一部を販売代理店Cに給付される活動支援金の原資として控除し、控除後の金額をアップラインに支給する。
以下、販売代理店Cのアップラインとして、販売代理店N1,N2,N3の3者が存在する場合を例として説明する。
なお、給付者Aは、企業Bとは異なる第三者であってもよいし、あるいは企業B自身であってもよい。
【0021】
図1は、本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出サーバ(以下、「本サーバ」という)の実施の形態を示すブロック図である。符号1は、本サーバを示し、通信ネットワーク3を介して端末2と接続する。本サーバ1は、給付者Aが管理・運営するコンピュータであり、端末2は、企業Bが本サーバ1と後述する情報交換のために用いるコンピュータである。
【0022】
通信ネットワーク3の例としては、インターネットやLANなどのコンピュータ通信網がある。本サーバ1と端末2は、図示しない専用線、公衆交換電話網(PSTN)、無線電話網、CATV網、衛星通信網等の通信回線を介して通信ネットワーク3と接続している。
【0023】
本サーバ1は、端末2と通信ネットワーク3を介して通信することができる情報処理装置であればよく、たとえば、パーソナルコンピュータなどがある。
端末2は、通信ネットワーク4を介して本サーバ1と通信することができる情報処理装置であればよく、たとえば、パーソナルコンピュータをはじめ、データ通信機能を有するPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などがある。
なお、本サーバ1と端末2との情報交換は、たとえば、ファイル転送用のプロトコルを用いて行う。
【0024】
なお、本サーバ1では、本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出プログラム(以下、「本プログラム」という)が動作して、後述する本サーバ1内の各手段を制御することで、以下に説明する本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出方法(以下、「本方法」という)を実現する。
【0025】
本サーバ1は、算出基礎情報受信部10、算出基礎情報蓄積部11、活動実績情報受信部12、活動実績情報蓄積部13、給付申請情報受信部14、給付額算出部15とを有してなる。
【0026】
算出基礎情報受信部10とは、算出基礎情報を受付ける手段である。算出基礎情報とは、販売代理店Cに給付される活動支援金の給付額を算出するために必要な情報である。
算出基礎情報蓄積部11とは、受信した算出基礎情報を蓄積する手段である。
【0027】
図2は、算出基礎情報蓄積部11に蓄積された算出基礎情報の例を示す模式図である。算出基礎情報は、販売代理店を識別する代理店IDと、この販売代理店のアップラインの代理店IDとの組合せからなる。
本サーバ1は、算出基礎情報蓄積部11を参照することで、各代理店のアップラインを特定することができる。ここで、販売代理店Cの代理店IDを「NC」とし、販売代理店Cのアップラインである販売代理店N1,N2,N3それぞれの代理店IDが「N1」「N2」「N3」であることを示している。
なお、算出基礎情報には、各販売代理店の氏名や連絡先、金融機関の口座番号など、給付者が活動支援金を給付する際に必要な情報を含めてもよい。
【0028】
活動実績情報受信部12とは、活動実績情報を受信する手段である。活動実績情報とは、販売代理店(販売代理店Cとそのアップライン)の活動実績に関する情報である。ここでは、活動実績に関する情報の例として、各販売代理店が得る報酬の額(以下、「報酬額」という)とする。報酬額とは、活動支援金の原資を控除する前の報酬の額、すなわち「企業Bから販売代理店に支給される金額」と「活動支援金の原資として給付者Aに支払われる金額」の合計金額である。
【0029】
活動実績情報蓄積部13とは、受信した活動実績情報を蓄積する手段である。
図3は、活動実績情報蓄積部13に蓄積された活動実績情報の例を示す模式図である。活動実績情報は、代理店IDと、この販売代理店が得る報酬の額との組合せからなる。つまり、本サーバ1は、活動実績情報蓄積部13を参照することで各販売代理店の報酬額を特定することができる。図3の例では、販売代理店N1,N2,N3、並びに販売代理店Cの報酬額は、それぞれ「150万円」「100万円」「50万円」「0円」であることを示している。
【0030】
給付申請情報受信部14とは、給付申請情報を受信する手段である。給付申請情報とは、企業Bが、給付者Aに対して販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請するために必要な情報である。ここでは、給付申請情報の例として、給付対象である販売代理店Cの代理店IDと、販売代理店が後述する給付条件を満足する記録を含むものとする。
【0031】
給付額算出部15とは、販売代理店Cのアップラインの報酬額に基づき、販売代理店Cに給付される活動支援金の額を算出する手段である。
ここでは、販売代理店Cのアップラインの報酬額の1割を活動支援金として算出するものとする。つまり、各アップラインは、自己の報酬額の1割を活動支援金の原資として拠出する。
なお、報酬額に対する原資の割合は、あらかじめ給付者Aが設定しておいてもよいし、あるいは、企業Bが算出基礎情報の一部として給付者Aに提供するようにしてもよい。この報酬額に対する原資の割合も、算出基礎情報の一部として算出基礎情報蓄積部11に蓄積しておく。
【0032】
図4は本方法の実施の形態を示すシーケンス図であり、図5は本プログラムの実施の形態を示すフローチャートである。以下、本方法と本プログラムについて図4と図5を参照しながら説明する。
【0033】
先ず、販売代理店(販売代理店Cとそのアップライン)が、連鎖販売取引の主催企業Bに代理店登録をする(S1,S2)。企業Bは、代理店登録をすると、給付者Aに算出基礎情報を提供する。つまり、本サーバ1は、算出基礎情報受信部10を用いて、端末2から算出基礎情報を受信して、算出基礎情報蓄積部11に蓄積する(S3)。
ここで、算出基礎情報蓄積部11に蓄積された算出基礎情報は、新規の代理店登録など、ネットワーク内の販売代理店の構成に変更が生じた場合には、更新されることとなる。
図4中のS3で示す処理は、図5中のT1,T2で示す動作に該当する。
【0034】
企業Bに登録して連鎖販売取引に参加する販売代理店、つまり販売代理店Cとそのアップラインである販売代理店N1,N2,N3は、各自、代理店活動を行い(S41,42)、企業Bは、その活動実績を収集する(S5)。活動実績とは、各販売代理店が代理店活動をした実績であり、たとえば、所定期間内の売上高や新規販売代理店の獲得数、などがある。
企業Bは、収集した活動実績に応じて、販売代理店の報酬額を算出し、給付者Aに活動実績情報を提供する。つまり、本サーバ1は、活動実績情報受信部12を用いて、端末2から活動実績情報を受信し(S7)、活動実績情報蓄積部13に蓄積する。
図4中のS7で示す処理は、図5中のT3,T4で示す動作に該当する。
【0035】
企業Bは、算出した報酬額の一部を活動支援金の原資として控除し、控除後の金額を販売代理店に支給する(S6)。
ここで、報酬額に対する原資の割合を「一律1割」とした場合、図3の例では、アップラインN1,N2,N3が拠出する額は、それぞれ「15万円」「10万円」「5万円」となり、給付者Aは、企業Bから活動支援金の原資として30万円を集金することとなる(S8)。また、企業Bが、報酬として販売代理店N1,N2,N3に支給する額は、それぞれ「135万円」「90万円」「45万円」となる。
【0036】
図4に戻る。
企業Bは、給付者Aに対して、販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請するが、販売代理店Cが活動支援金の給付を受けるためには、販売代理店Cが所定の給付条件を満足することを必要とする。所定の給付条件の例として、ここでは、販売代理店Cが、代理店活動に必要な知識の習得(教育)と、習得した知識の活用(訓練)を受け、その結果を企業Bに報告することとする。すなわち、販売代理店Cは、アップラインから代理店活動に必要な知識を教えてもらい、アップラインと共に代理店活動をすることを通じて、教えてもらった知識の定着を図る。
アップラインは、販売代理店Cへの教育・訓練(S9)が終わると、その実績を企業Bに報告する(S10)。
【0037】
企業Bは、アップラインから販売代理店Cに対する教育・訓練の終了の報告を受付けた後に、給付者Aに対して、販売代理店Cへの活動支援金の給付を申請する。つまり、本サーバ1は、給付申請情報受信部14を用いて、端末2から、給付申請情報を受信する(S11)。この給付申請情報には、販売代理店Cの代理店ID、並びに、販売代理店Cが代理店活動に必要な知識を習得済である記録と必要な訓練の実施が完了している記録を含む。
図4中のS11で示す処理は、図5中のT5の「Y」で示す動作に該当する。
なお、販売代理店Cに教育・訓練を施すアップラインは、アップラインN1,N2,N3のいずれであってもよく、たとえば、あらかじめ企業Bが、直属のアップラインN3と決めておく。
【0038】
給付申請情報を受信すると、本サーバ1は、給付額算出部15を用いて、給付申請情報から給付対象となる販売代理店Cを特定し、算出基礎情報蓄積部11を参照して、販売代理店Cのアップラインを特定する。また、本サーバ1は、活動実績情報蓄積部13を参照して、特定した各アップラインの報酬額を読み出して報酬額の合計金額を算出し、この合計金額に算出基礎情報の一部として算出基礎情報蓄積部11に蓄積された所定の割合を乗じて給付額を算出する(S12)。
図4中のS12で示す処理は、図5中のT6,T7,T8,T9で示す動作に該当する。
給付者Aは、販売代理店Cに対して、算出された額(S12)、つまり前述の例では30万円の活動支援金を給付する(S13)。
ここで、給付者Aは、企業Bから集金した原資(前述の例では30万円)の全てを販売代理店Cに給付せずに、たとえば、給付金の一部を手数料として控除した上で、残りを給付するようにしてもよい。
【0039】
なお、図4において、企業Bから販売代理店へ報酬を支給する(S6)時期は、企業Bが活動実績を収集(S5)した後であればよい。また、給付者Aが、企業Bから給付金の原資を集金する(S8)時期は、給付者Aが活動支援金を給付する(S13)前に限らず、たとえば、給付者Aが、販売代理店Cに給付した後に、企業Bに請求するようにしてもよい。
【0040】
以上説明した実施の形態によれば、販売代理店Cのアップラインが拠出する報酬の一部が活動支援金として販売代理店Cに給付されるため、アップラインは、販売実績が無いために企業Bから報酬を受け取ることができない販売代理店Cの活動の継続を、資金面から間接的、つまり企業Bと給付者Aを介して支援することができる。
【0041】
また、企業Bは、販売代理店の確保が容易となる。すなわち、販売代理店は、従来の販売実績に連動した報酬プランのみの場合と比べて、活動支援金の給付を受けることができるため、代理店活動に伴う販売代理店の経済的リスクが軽減され、連鎖販売取引への参加が容易となる。
一方、販売代理店Cのアップラインは、販売代理店Cの活動を資金面からも支援することができ、将来の収益機会の確保、つまり、販売代理店Cが将来において販売実績をあげた際には、その実績に応じた報酬を企業Bから得ることが期待できる。
【0042】
なお、以上説明した実施の形態では、活動支援金の給付条件として給付を受ける販売代理店に教育・訓練を課し、単に代理店登録をするだけで代理店活動をしない販売代理店への活動支援金の給付を防止すると共に、アップラインが資金面のみならず、知識やノウハウの面からもダウンラインを支援することができるようにしてある。
ただし、本発明において、活動支援金の給付を受ける販売代理店に給付条件を課すことは必ずしも必要ではない。つまり、図4において、本サーバ1は、活動実績情報を受信(S7)した後に、給付申請情報を受信(S11)することなく、活動支援金の給付対象を特定して給付額を算出(S12)するようにしてもよい。なお、本サーバ1が、給付申請情報を受信することなく活動支援金の給付対象を特定するには、図示しない手段を用いて、端末2から受信した活動実績情報を参照し、報酬額が「0円」に該当する販売代理店の代理店IDを特定するとよい。
【0043】
また、以上説明した実施の形態では、活動支援金が給付されるのは、報酬額が「0円」の場合としたが、これに代えて、所定の額(「0円」とは限らない)に満たない場合としてもよい。
【0044】
さらに、以上説明した実施の形態では、アップラインが拠出する額は、アップラインの報酬額に一定の割合を乗じて算出するものであり、この一定の割合は、アップラインに一律であったが、これに代えて、アップラインの報酬額に応じて異なる、つまり、たとえば、報酬額の多いアップラインが報酬額の少ないアップラインよりも多額を拠出するようにしてもよい。
また、この一定の割合は、活動支援金の給付を受ける販売代理店の報酬額に応じて異なる、つまり、たとえば、報酬額が少なければ給付される活動支援金が多額となるようにしてもよい。
さらに、この一定の割合は、給付を受ける販売代理店の報酬額が所定の額に満たない期間に応じて異なる、つまり、たとえば、給付額は所定の額に満たない期間の長さに比例する、あるいは、所定の額に満たない期間が一定期間になるまでは給付されず、一定期間を超えた場合にのみ給付される、などとしてもよい。この場合、本サーバ1が端末2から受信して蓄積しておく活動実績情報には、報酬の額と共に、期間に関する情報も含めておくとよい。
【0045】
さらにまた、以上説明した実施の形態では、給付を受ける販売代理店のアップラインが活動支援金の原資を拠出するようにしたが、本発明において、原資を拠出する者は、これに限定するものではない。すなわち、たとえば、企業Bに登録する全ての販売代理店が、掛け金のごとく、毎月一定額(たとえば、報酬額や登録期間に連動させてもよいし、あるいは、全販売代理店で一律定額としてもよい)を給付者Aに支払い、給付者Aは、企業Bからの給付対象を特定した給付申請に基づいて、各販売代理店から集めた掛け金を原資として給付金を給付するようにしてもよい。
【0046】
さらにまた、以上説明した実施の形態では、給付者Aに給付申請をするのは企業Bであったが、これに代えて、たとえば、販売代理店Cが給付申請をするようにしてもよい。また、その場合、販売代理店Cから給付申請を受けた給付者Aは、企業Bに対して販売代理店Cが給付条件を満足していることを照会するようにしてもよい。
すなわち、本サーバ1は、図示しない販売代理店Cの端末から給付申請情報を受信して、給付対象である販売代理店Cを特定し、端末2に販売代理店Cの代理店IDを送信する、つまり照会する。ただし、この給付申請情報には、販売代理店Cが給付条件を満足する記録は含んでいない。
企業Bは、照会をされた代理店IDに対応する販売代理店Cが給付条件を満足していることを確認、つまりアップラインから教育・訓練の実績を収集済であれば、その旨を給付者Aに通知する。すなわち、本サーバ1は、端末2から、販売代理店Cが給付条件を満足する記録、つまり、代理店活動に必要な知識や訓練を習得済である記録を含む給付申請情報を受信する。
本サーバ1は、図示しない販売代理店Cの端末、および企業Bの端末2から給付申請情報を受信した後に、販売代理店Cへの給付額を算出する。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動の継続を資金面から支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出サーバの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】上記サーバ内に蓄積される算出基礎情報の例を示す模式図である。
【図3】上記サーバ内に蓄積される活動実績情報の例を示す模式図である。
【図4】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出方法の実施の形態を示すシーケンス図である。
【図5】本発明にかかる連鎖販売取引の活動支援金算出プログラムの実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 連鎖販売取引の活動支援金算出サーバ
2 端末
3 通信ネットワーク
Claims (10)
- 連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出する方法であって、
上記販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報が、上記サーバに入力されるステップと、
上記サーバが、上記販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受信するステップと、
上記サーバが、上記入力されたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、上記販売代理店に給付される活動支援金の額を算出するステップ、とを有してなることを特徴とする連鎖販売取引の活動支援金算出方法。 - 販売代理店に給付される活動支援金の額は、上記販売代理店のアップラインが得る報酬の額に一定の割合を乗じて算出される請求項1記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- 一定の割合は、アップラインが得る報酬の額に応じて異なる請求項2記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- 一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額に応じて異なる請求項2または3記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- 一定の割合は、販売代理店が得る報酬の額が所定の額に満たない期間に応じて異なる請求項2乃至4のいずれかに記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- 販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報には、この販売代理店が代理店活動に必要な知識を習得済である記録を含む請求項1乃至5のいずれかに記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店のアップラインが拠出する額を算出するステップ、をさらに有する請求項1乃至6のいずれかに記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- サーバが、販売代理店に給付される活動支援金の原資であって、この販売代理店が参加する連鎖販売取引の主催企業が拠出する額を算出するステップ、をさらに有する請求項1乃至7のいずれかに記載の連鎖販売取引の活動支援金算出方法。
- 連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するサーバであって、
上記販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、
上記販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、
上記受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、上記販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、とを有してなることを特徴とする連鎖販売取引の活動支援金算出サーバ。 - 連鎖販売取引に参加する販売代理店の活動支援金を算出するコンピュータを、
上記販売代理店のアップラインが得る報酬の額に関する情報を受付ける手段、
上記販売代理店への活動支援金の給付を申請する情報を受付ける手段、
上記受付けたアップラインが得る報酬の額に関する情報に基づき、上記販売代理店に給付される活動支援金の額を算出する手段、として機能させることを特徴とする連鎖販売取引の活動支援金算出プログラム。
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2003
- 2003-01-20 JP JP2003010662A patent/JP2004227044A/ja not_active Withdrawn
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