JP2004226739A - 液晶調光素子、並びにサングラス - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線吸収性を備えると共に、液晶材料の劣化の抑制に伴う長寿命化を達成できる液晶調光素子を提供し、また、当該液晶調光素子を具備した軽量なサングラスを提供すること。
【解決手段】液晶材料2を狭持する一対の基板3、4と、液晶材料2を密閉状態に保持するシール部材5とを具備し、一対の基板3、4のうち、一方は紫外線吸収性基板3であり、他方は紫外線透過性基板4であり、シール部材5は紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶材料2を狭持する一対の基板3、4と、液晶材料2を密閉状態に保持するシール部材5とを具備し、一対の基板3、4のうち、一方は紫外線吸収性基板3であり、他方は紫外線透過性基板4であり、シール部材5は紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶調光素子、並びにサングラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶の電気光学効果を利用して透過率を可変させる液晶調光素子が知られている。液晶調光素子の中でもサングラスは代表例であり、液晶を具備する種種のサングラスが提案されている。例えば、ガラス基板によって液晶が狭持されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、凹面や凸面を有する樹脂レンズによって液晶が狭持されたものがある(例えば、特許文献2参照。)。更に、曲率を有した透過率可変部に液晶が封入されているものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−26013号公報
【特許文献2】
特開平02−150818号公報
【特許文献3】
特開平01−198719号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のサングラスにおいては、紫外線吸収性を有していないことから、使用者が長時間にわたって使用した場合には、自然光に含まれる紫外線により、眼部への悪影響を与えてしまうという問題がある。また、紫外線の照射に伴う液晶の劣化により、当該液晶の短寿命化を招いてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、一対の紫外線吸収性基板に液晶を封止した場合には、当該封止するためのシール部材として、紫外線硬化樹脂を採用することができないという問題がある。ここで、シール部材として熱硬化樹脂を採用し、樹脂基板間の液晶を封止した場合には、加熱工程によって樹脂基板の溶解や熱変形を招いてしまうという問題がある。更に、熱硬化樹脂を用いるためにガラス基板を採用すると、ガラス基板は樹脂基板よりも重量が大きいために、サングラスとして使用した場合には、装着感が損なわれてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、紫外線吸収性を備えると共に、液晶材料の劣化の抑制に伴う長寿命化が達成された液晶調光素子を提供し、また、当該液晶調光素子を具備した軽量なサングラスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液晶調光素子は、液晶材料を狭持する一対の基板と、液晶材料を密閉状態に保持するシール部材とを具備し、一対の基板のうち一方は紫外線吸収性基板であり、他方は紫外線透過性基板であり、シール部材は紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
従って、本発明によれば、紫外線吸収性基板を備えるので、自然光に含まれる紫外線は吸収される。例えば、この液晶調光素子をサングラス、窓ガラス、自動車のフロントガラス等に用いた場合には、太陽光を含む種種の自然光に含まれる紫外線を吸収し、使用者の眼部を保護し、紫外線に起因する悪影響を抑制することができる。
また、上記の基板のうち、紫外線吸収性基板を自然光入射側に配置し、紫外線透過性基板を自然光出射側に配置した場合には、自然光は紫外線吸収性基板に入射し、紫外線は除去され、液晶材料と紫外線透過性基板とを透過する。即ち、液晶材料を透過する前に紫外線が吸収されるので、液晶材料の劣化を抑制し、液晶調光素子の長寿命化を達成することができる。
更に、上記基板間に液晶を封止するシール部材として、紫外線硬化樹脂が用いられ、当該シール部材を形成する際には、紫外線透過性基板側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化する。また、当該紫外線照射工程は短時間で行われる。従って、紫外線透過性基板が具備されていることから、紫外線硬化樹脂を用いることが可能になり、液晶調光素子の変形の発生や、駆動回路の故障等に起因する工程を施すことなく、液晶調光素子を提供することができる。例えば、基板の材料として樹脂材料を採用した場合には、当該樹脂材料の変形の原因になり得る加熱工程を施す必要がない。即ち、容易にシール部材を形成することができる。
【0008】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載された液晶調光素子であって、一対の基板は曲率を有していることを特徴とする。
従って、本発明によれば、使用者の眼部と液晶調光素子との間において、眼部からその中心部までの距離と、眼部からその周辺部との距離が所望となるように曲率を調節することが可能になり、更に、液晶の視野角、ムラ、濃度バランス等を考慮した液晶調光素子を好適に使用するための、視覚に関わるパラメータを自由に設定することができる。
【0009】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載の液晶調光素子であり、一対の基板は樹脂基板であることを特徴とする。
従って、本発明によれば、樹脂基板が有する種種の特性を生かした液晶調光素子を提供することができる。樹脂基板は、ガラス基板よりも軽量であるために、液晶調光素子の軽量化を達成することができるだけでなく、加工性に優れるので、所望にその厚さを薄くすることができる。また、薄い樹脂基板は可撓性を有しているために、容易に曲げて取り扱うこともできる。更には、異なる性質の樹脂の積層体を容易に形成することも可能であり、また、樹脂以外の材料に対しても貼り付けて使用することも可能になる。
【0010】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載の液晶調光素子であり、液晶材料はゲストホストモード液晶を有していることを特徴とする。
従って、本発明によれば、ゲストホストモード液晶の特有の利点を生かした液晶調光素子を提供することができる。即ち、偏光板を用いないモードであるので、偏光板の遮光効果の影響を受けることがなく、自然光を透過することが可能になる。
また、ゲストホストモード液晶の中でも、相転移型ゲストホストモードを好適に採用することによって、電圧の可変に伴う液晶の透過率の調整を、迅速かつ容易の行うことができる。
【0011】
また、本発明のサングラスは、先に記載の液晶調光素子を備えたことを特徴とする。
従って、本発明によれば、先に記載の液晶調光素子と同様の効果が得られると共に、紫外線吸収性基板によって自然光に含まれる紫外線は吸収され、使用者の眼部への悪影響を抑制することができる。即ち、液晶調光素子を備えたUVカットサングラスを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る液晶調光素子、並びにサングラスについて、図面を参照して説明する。
なお、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材の縮尺は実際のものとは異なるように表している。
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る液晶調光素子のについて説明する。
図1は本実施形態の有機能動素子の配線を備えた有機能動装置の模式断面図である。
図1に示すように、液晶調光素子1は、液晶材料2と、紫外線吸収性基板3と、紫外線透過性基板4と、シール部材5とによって構成されている。
【0014】
液晶材料2は、液晶調光素子1の調光色に応じた種種の色の染料と、コレステリック液晶とが、混合されたものである。また、コレステリック液晶に限定することなく、他の液晶材料を用いてもよい。
紫外線吸収性基板3は、溶解された樹脂材料に紫外線吸収剤を添加し、更に、当該樹脂材料を射出成型法等の種種の成型方法を用いて成型されたものである。
紫外線透過性基板4は、シール部材5を形成する際の妨げにならなければ、種種の樹脂材料を採用して形成される。
シール部材5は、紫外線硬化樹脂を硬化させて形成された部材であって、液晶材料2を封止すると共に、当該液晶材料2の漏洩が生じないような強度の優れた材料が採用される。また、シール部材5の形成の際には、紫外線透過性基板3と紫外線透過性基板4とによって液晶材料2が狭持された状態で、紫外線透過性基板4側から紫外線を照射して行われる。
【0015】
更に、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、それぞれ、曲率を有しており、その曲率は、液晶の視野角、ムラ、濃度バランス等を考慮した液晶調光素子を好適に使用するための、視覚に関わるパラメータに応じて自由に設定される。
また、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、ガラス基板よりも軽量であるために、液晶調光素子1の軽量化を達成することができるだけでなく、加工性に優れるので、所望にその厚さを薄くすることができる。また、薄い樹脂基板は可撓性を有しているために、容易に曲げて取り扱うこともできる。更には、異なる性質の樹脂の積層体を容易に形成することも可能であり、また、樹脂以外の材料に対しても貼り付けて使用することも可能になる。
【0016】
また、液晶調光素子1は、ゲストホストモードで動作するようになっている。従って、偏光板を用いないモードであるので、偏光板の遮光効果の影響を受けることがなく、自然光を透過することが可能になる。
更に、ゲストホストモード液晶の中でも、相転移型ゲストホストモードを好適に採用することによって、電圧の可変に伴う液晶の透過率の調整を、迅速かつ容易の行うことができる。
【0017】
このように構成された液晶調光素子1によれば、紫外線透過性基板3側、又は紫外線透過性基板4側のうち、いずれかの方向から自然光が入射した場合であっても、紫外線は吸収され、紫外線を含まない自然光が出射される。従って、液晶調光素子1により紫外線吸収を行うことができる。
【0018】
また、紫外線吸収性基板3を自然光入射側に配置し、紫外線透過性基板4を自然光出射側に配置した場合には、自然光は紫外線吸収性基板3に入射し、紫外線は除去され、液晶材料2と紫外線透過性基板4とを透過する。即ち、液晶材料2を透過する前に紫外線が吸収されるので、液晶材料2の劣化を抑制し、液晶調光素子1の長寿命化及び信頼性の向上を達成することができる。
【0019】
更に、シール部材5として、紫外線硬化樹脂が用いられているので、シール部材5を形成する際には、紫外線透過性基板4側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化する。また、当該紫外線照射工程は短時間で行われる。従って、紫外線透過性基板4によって、紫外線硬化樹脂を用いることが可能になり、液晶調光素子1の変形の発生や、駆動回路の故障等に起因する工程を施すことなく、液晶調光素子1を形成することができる。
【0020】
また、紫外線透過性基板3及び紫外線透過性基板4は、樹脂材料を用いて形成されているので、樹脂材料が有する種種の特性を生かした液晶調光素子1を提供することができる。
【0021】
(第2実施形態)
図2は、上記第1実施形態の液晶調光素子を用いたサングラスを示す斜視図である。
図2に示すように、サングラス10は、上述の液晶調光素子1と、フォトセンサ11と、電圧発生回路内蔵部12とによって構成されている。
【0022】
このように構成されたサングラス10によれば、フォトセンサ11は周囲の明るさを感知し、当該フォトセンサ11に応じて、電圧発生回路内蔵部12が液晶調光素子1を動作し、液晶調光素子1は自然光の透過率を所望に調整する。
ここで、液晶調光素子1は紫外線吸収性基板3を備えるので、サングラス10の使用者の眼部に対する紫外線の悪影響を防止することができ、また、液晶材料2の長寿命化を達成することができる。
また、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、樹脂材料によって形成されているので、ガラス材料を用いた場合よりも軽量化を達成することができる。
【0023】
なお、上記実施形態においては、液晶調光素子を用いたサングラスについて説明したが、本発明は、サングラスのみに適応するものではなく、例えば、窓ガラス、自動車のフロントガラス等に用いることも可能である。この場合には、太陽光を含む種種の自然光に含まれる紫外線を吸収し、使用者や観察者の眼部を保護し、紫外線に起因する悪影響を抑制することができ、液晶材料の長寿命化を図ることができる。
【0024】
また、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶調光素子の模式断面図。
【図2】本発明のサングラスの斜視図。
【符号の説明】
1 液晶調光素子、2 液晶材料、3紫外線吸収性基板、4 紫外線透過性基板、5 シール部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶調光素子、並びにサングラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶の電気光学効果を利用して透過率を可変させる液晶調光素子が知られている。液晶調光素子の中でもサングラスは代表例であり、液晶を具備する種種のサングラスが提案されている。例えば、ガラス基板によって液晶が狭持されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、凹面や凸面を有する樹脂レンズによって液晶が狭持されたものがある(例えば、特許文献2参照。)。更に、曲率を有した透過率可変部に液晶が封入されているものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−26013号公報
【特許文献2】
特開平02−150818号公報
【特許文献3】
特開平01−198719号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のサングラスにおいては、紫外線吸収性を有していないことから、使用者が長時間にわたって使用した場合には、自然光に含まれる紫外線により、眼部への悪影響を与えてしまうという問題がある。また、紫外線の照射に伴う液晶の劣化により、当該液晶の短寿命化を招いてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、一対の紫外線吸収性基板に液晶を封止した場合には、当該封止するためのシール部材として、紫外線硬化樹脂を採用することができないという問題がある。ここで、シール部材として熱硬化樹脂を採用し、樹脂基板間の液晶を封止した場合には、加熱工程によって樹脂基板の溶解や熱変形を招いてしまうという問題がある。更に、熱硬化樹脂を用いるためにガラス基板を採用すると、ガラス基板は樹脂基板よりも重量が大きいために、サングラスとして使用した場合には、装着感が損なわれてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、紫外線吸収性を備えると共に、液晶材料の劣化の抑制に伴う長寿命化が達成された液晶調光素子を提供し、また、当該液晶調光素子を具備した軽量なサングラスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
即ち、本発明の液晶調光素子は、液晶材料を狭持する一対の基板と、液晶材料を密閉状態に保持するシール部材とを具備し、一対の基板のうち一方は紫外線吸収性基板であり、他方は紫外線透過性基板であり、シール部材は紫外線硬化樹脂であることを特徴とする。
従って、本発明によれば、紫外線吸収性基板を備えるので、自然光に含まれる紫外線は吸収される。例えば、この液晶調光素子をサングラス、窓ガラス、自動車のフロントガラス等に用いた場合には、太陽光を含む種種の自然光に含まれる紫外線を吸収し、使用者の眼部を保護し、紫外線に起因する悪影響を抑制することができる。
また、上記の基板のうち、紫外線吸収性基板を自然光入射側に配置し、紫外線透過性基板を自然光出射側に配置した場合には、自然光は紫外線吸収性基板に入射し、紫外線は除去され、液晶材料と紫外線透過性基板とを透過する。即ち、液晶材料を透過する前に紫外線が吸収されるので、液晶材料の劣化を抑制し、液晶調光素子の長寿命化を達成することができる。
更に、上記基板間に液晶を封止するシール部材として、紫外線硬化樹脂が用いられ、当該シール部材を形成する際には、紫外線透過性基板側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化する。また、当該紫外線照射工程は短時間で行われる。従って、紫外線透過性基板が具備されていることから、紫外線硬化樹脂を用いることが可能になり、液晶調光素子の変形の発生や、駆動回路の故障等に起因する工程を施すことなく、液晶調光素子を提供することができる。例えば、基板の材料として樹脂材料を採用した場合には、当該樹脂材料の変形の原因になり得る加熱工程を施す必要がない。即ち、容易にシール部材を形成することができる。
【0008】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載された液晶調光素子であって、一対の基板は曲率を有していることを特徴とする。
従って、本発明によれば、使用者の眼部と液晶調光素子との間において、眼部からその中心部までの距離と、眼部からその周辺部との距離が所望となるように曲率を調節することが可能になり、更に、液晶の視野角、ムラ、濃度バランス等を考慮した液晶調光素子を好適に使用するための、視覚に関わるパラメータを自由に設定することができる。
【0009】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載の液晶調光素子であり、一対の基板は樹脂基板であることを特徴とする。
従って、本発明によれば、樹脂基板が有する種種の特性を生かした液晶調光素子を提供することができる。樹脂基板は、ガラス基板よりも軽量であるために、液晶調光素子の軽量化を達成することができるだけでなく、加工性に優れるので、所望にその厚さを薄くすることができる。また、薄い樹脂基板は可撓性を有しているために、容易に曲げて取り扱うこともできる。更には、異なる性質の樹脂の積層体を容易に形成することも可能であり、また、樹脂以外の材料に対しても貼り付けて使用することも可能になる。
【0010】
また、本発明の液晶調光素子は、先に記載の液晶調光素子であり、液晶材料はゲストホストモード液晶を有していることを特徴とする。
従って、本発明によれば、ゲストホストモード液晶の特有の利点を生かした液晶調光素子を提供することができる。即ち、偏光板を用いないモードであるので、偏光板の遮光効果の影響を受けることがなく、自然光を透過することが可能になる。
また、ゲストホストモード液晶の中でも、相転移型ゲストホストモードを好適に採用することによって、電圧の可変に伴う液晶の透過率の調整を、迅速かつ容易の行うことができる。
【0011】
また、本発明のサングラスは、先に記載の液晶調光素子を備えたことを特徴とする。
従って、本発明によれば、先に記載の液晶調光素子と同様の効果が得られると共に、紫外線吸収性基板によって自然光に含まれる紫外線は吸収され、使用者の眼部への悪影響を抑制することができる。即ち、液晶調光素子を備えたUVカットサングラスを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る液晶調光素子、並びにサングラスについて、図面を参照して説明する。
なお、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材の縮尺は実際のものとは異なるように表している。
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る液晶調光素子のについて説明する。
図1は本実施形態の有機能動素子の配線を備えた有機能動装置の模式断面図である。
図1に示すように、液晶調光素子1は、液晶材料2と、紫外線吸収性基板3と、紫外線透過性基板4と、シール部材5とによって構成されている。
【0014】
液晶材料2は、液晶調光素子1の調光色に応じた種種の色の染料と、コレステリック液晶とが、混合されたものである。また、コレステリック液晶に限定することなく、他の液晶材料を用いてもよい。
紫外線吸収性基板3は、溶解された樹脂材料に紫外線吸収剤を添加し、更に、当該樹脂材料を射出成型法等の種種の成型方法を用いて成型されたものである。
紫外線透過性基板4は、シール部材5を形成する際の妨げにならなければ、種種の樹脂材料を採用して形成される。
シール部材5は、紫外線硬化樹脂を硬化させて形成された部材であって、液晶材料2を封止すると共に、当該液晶材料2の漏洩が生じないような強度の優れた材料が採用される。また、シール部材5の形成の際には、紫外線透過性基板3と紫外線透過性基板4とによって液晶材料2が狭持された状態で、紫外線透過性基板4側から紫外線を照射して行われる。
【0015】
更に、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、それぞれ、曲率を有しており、その曲率は、液晶の視野角、ムラ、濃度バランス等を考慮した液晶調光素子を好適に使用するための、視覚に関わるパラメータに応じて自由に設定される。
また、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、ガラス基板よりも軽量であるために、液晶調光素子1の軽量化を達成することができるだけでなく、加工性に優れるので、所望にその厚さを薄くすることができる。また、薄い樹脂基板は可撓性を有しているために、容易に曲げて取り扱うこともできる。更には、異なる性質の樹脂の積層体を容易に形成することも可能であり、また、樹脂以外の材料に対しても貼り付けて使用することも可能になる。
【0016】
また、液晶調光素子1は、ゲストホストモードで動作するようになっている。従って、偏光板を用いないモードであるので、偏光板の遮光効果の影響を受けることがなく、自然光を透過することが可能になる。
更に、ゲストホストモード液晶の中でも、相転移型ゲストホストモードを好適に採用することによって、電圧の可変に伴う液晶の透過率の調整を、迅速かつ容易の行うことができる。
【0017】
このように構成された液晶調光素子1によれば、紫外線透過性基板3側、又は紫外線透過性基板4側のうち、いずれかの方向から自然光が入射した場合であっても、紫外線は吸収され、紫外線を含まない自然光が出射される。従って、液晶調光素子1により紫外線吸収を行うことができる。
【0018】
また、紫外線吸収性基板3を自然光入射側に配置し、紫外線透過性基板4を自然光出射側に配置した場合には、自然光は紫外線吸収性基板3に入射し、紫外線は除去され、液晶材料2と紫外線透過性基板4とを透過する。即ち、液晶材料2を透過する前に紫外線が吸収されるので、液晶材料2の劣化を抑制し、液晶調光素子1の長寿命化及び信頼性の向上を達成することができる。
【0019】
更に、シール部材5として、紫外線硬化樹脂が用いられているので、シール部材5を形成する際には、紫外線透過性基板4側から紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化する。また、当該紫外線照射工程は短時間で行われる。従って、紫外線透過性基板4によって、紫外線硬化樹脂を用いることが可能になり、液晶調光素子1の変形の発生や、駆動回路の故障等に起因する工程を施すことなく、液晶調光素子1を形成することができる。
【0020】
また、紫外線透過性基板3及び紫外線透過性基板4は、樹脂材料を用いて形成されているので、樹脂材料が有する種種の特性を生かした液晶調光素子1を提供することができる。
【0021】
(第2実施形態)
図2は、上記第1実施形態の液晶調光素子を用いたサングラスを示す斜視図である。
図2に示すように、サングラス10は、上述の液晶調光素子1と、フォトセンサ11と、電圧発生回路内蔵部12とによって構成されている。
【0022】
このように構成されたサングラス10によれば、フォトセンサ11は周囲の明るさを感知し、当該フォトセンサ11に応じて、電圧発生回路内蔵部12が液晶調光素子1を動作し、液晶調光素子1は自然光の透過率を所望に調整する。
ここで、液晶調光素子1は紫外線吸収性基板3を備えるので、サングラス10の使用者の眼部に対する紫外線の悪影響を防止することができ、また、液晶材料2の長寿命化を達成することができる。
また、紫外線吸収性基板3及び紫外線透過性基板4は、樹脂材料によって形成されているので、ガラス材料を用いた場合よりも軽量化を達成することができる。
【0023】
なお、上記実施形態においては、液晶調光素子を用いたサングラスについて説明したが、本発明は、サングラスのみに適応するものではなく、例えば、窓ガラス、自動車のフロントガラス等に用いることも可能である。この場合には、太陽光を含む種種の自然光に含まれる紫外線を吸収し、使用者や観察者の眼部を保護し、紫外線に起因する悪影響を抑制することができ、液晶材料の長寿命化を図ることができる。
【0024】
また、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶調光素子の模式断面図。
【図2】本発明のサングラスの斜視図。
【符号の説明】
1 液晶調光素子、2 液晶材料、3紫外線吸収性基板、4 紫外線透過性基板、5 シール部材
Claims (5)
- 液晶材料を狭持する一対の基板と、
前記液晶材料を密閉状態に保持するシール部材とを具備し、
前記一対の基板のうち、一方は紫外線吸収性基板であり、他方は紫外線透過性基板であり、
前記シール部材は紫外線硬化樹脂であることを特徴とする液晶調光素子。 - 前記一対の基板は、曲率を有していることを特徴とする請求項1に記載の液晶調光素子。
- 前記一対の基板は、樹脂基板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶調光素子。
- 前記液晶材料は、ゲストホストモード液晶を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の液晶調光素子。
- 請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の液晶調光素子を備えたことを特徴とするサングラス。
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---|---|---|---|
JP2003015101A JP2004226739A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 液晶調光素子、並びにサングラス |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003015101A JP2004226739A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 液晶調光素子、並びにサングラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004226739A true JP2004226739A (ja) | 2004-08-12 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003015101A Pending JP2004226739A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | 液晶調光素子、並びにサングラス |
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JP (1) | JP2004226739A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008018026A2 (en) * | 2006-08-10 | 2008-02-14 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Active matrix displays and other electronic devices having plastic substrates |
-
2003
- 2003-01-23 JP JP2003015101A patent/JP2004226739A/ja active Pending
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