JP2004221541A - 固体撮像素子用カバーガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】表面や内部の欠陥に関して高い品位を有し、安価で耐候性に優れ、かつ、より一層軽量で高強度な固体撮像素子用カバーガラスを提供する。
【解決手段】平板ガラスの側面12は、第一透光面11aに対して略垂直をなす第一側面部12aと、第一側面部12aに対して傾斜している第二側面部12bとによって構成される。第一側面部12aの表面粗さは第二側面部12bの表面粗さよりも大きく、第一側面部12aの表面粗さのRa値は0.1〜10nm、Rmax値は0.1〜30nmであり、第二側面部12bの表面粗さのRa値は0.1〜5nm、Rmax値は0.1〜20nmである。第一側面部12aが第一透光面11aに対してなす角度は90°±5°の範囲内にあり、第二側面部12bが第一側面部12aに対してなす角度は8°以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子を収納するパッケージの前面に取り付けられ、固体撮像素子を保護すると共に透光窓として使用される、平板ガラスからなる固体撮像素子用カバーガラスに関するものである。
固体撮像素子の前面には、該素子の保護のため、平面状の透光面を有するカバーガラスが配設される。このカバーガラスは、アルミナ等のセラミックス材料や金属材料、あるいは、プラスチック材料で形成されたパッケージに各種接着剤で封着され、パッケージの内部に収納された固体撮像素子を保護すると共に可視光線等の透光窓として機能するものである。
パッケージの内部に収納される固体撮像素子として、現在多く用いられている光半導体には、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等がある。この内、CMOSは、相補型金属酸化物半導体とも呼ばれるが、CCDに比較して小型化が可能であり、消費電力も5分の1程度と少なく、また、マイクロプロセッサの製造工程を利用できるため、設備投資に費用が嵩まず、安価に製造することができる等の利点があり、携帯電話や小型パソコンなどの画像入力デバイスに搭載されることが多くなってきている。
一方、CCDやCMOSにおいては、画像を正確に電子情報に変換する必要性から、使用されるカバーガラスは、その表面の汚れや傷、異物の付着等に関して厳しい基準が設けられ、高品位の清浄度が要求されてきた。さらに、表面の清浄度に加え、ガラス内部の結晶欠陥や白金等の異物の混入を防止するため、また、微量含有放射能成分であるU(ウラン)やTh(トリウム)が原因となって発生するα線によるソフトエラーを防止するために、高純度原料を採用する等、多岐に渡る高度な問題に対する対策がこれまで行われてきている。例えば、特許文献1、2では、コスト性や耐候性、微量含有成分についての問題を改善する対策が行われている。また、固体撮像素子用カバーガラスは、光学ガラスと同様の均質性に加えて表面の傷やチッピングも画像情報の正確な伝達を妨げる原因となるた
め、対策が必要となる。固体撮像素子用カバーガラスの強度に影響するエッジ部のチッピングに関しても、従来からその防止策が検討されており、例えば、特許文献3に開示された方法によれば、エッジ部のチッピングの検査精度を高めることができる。また、特許文献4に開示された方法によれば、エッジ部のチッピングを防止するための面取り加工を効率的に行うことができる。
特開平7−206467号公報 特開平6−211539号公報 特開2001−241921号公報 特開平6−106469号公報
近年、固体撮像素子の分野において、特に用途の広がりの認められるものが、CMOSである。CMOSは、素子の価格が安価なこともあって、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の用途で利用されることが多くなってきた。一方、これらの機器は一般に衝撃力や外部応力が加わり易い環境下で使用されることから、これら機器に装備されるCMOSを保護し、また、透光窓となる固体撮像素子用カバーガラスに対しても従来以上に高い強度、特に高い耐衝撃強度や耐候性等が要求されるようになってきた。したがって、これら用途に使用される固体撮像素子用カバーガラスは、安価で軽量であるという特性に加え、高強度、安定した耐候性といった特性を併せ持ったものでなければならない。しかしながら、コスト性や耐候性については、前述したように、従来よりある程度の対策が講じられているものの、軽量性や強度特性については、上記の用途で要求されるレベルを十分に達成できていないのが実状である。
本発明の課題は、表面や内部の欠陥に関して高い品位を有し、安価で耐候性に優れ、かつ、より一層軽量で高強度な固体撮像素子用カバーガラスを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、無機酸化物ガラス製の平板ガラスからなり、この平板ガラスの板厚方向に相対向する第一透光面及び第二透光面と、この平板ガラスの周縁を構成する側面とを有する固体撮像素子用カバーガラスにおいて、側面は、第一透光面に隣接する第一側面部と、第一側面部及び第二透光面に隣接する第二側面部とを備え、第一側面部の表面粗さは第二側面部の表面粗さよりも大きく、第一側面部の表面粗さのRa値は0.1〜10nm、Rmax値は0.1〜30nmであり、第二側面部の表面粗さのRa値は0.01〜5nm、Rmax値は0.01〜20nmであり、第一側面部が第一透光面に対してなす角度が90°±5°の範囲内にあり、第二側面部が第一側面部に対してなす角度が8°以下である構成を提供する。
上記構成において、平板ガラスの側面における第一側面部と第二側面部は、表面性状、主に表面粗さの相違に起因して形成される境界線によって区分され、この境界線は、例えば50倍程度の倍率で顕微鏡観察を行うことにより明瞭に認識することができる。通常、第一側面部は平板ガラスの全周にわたって第一透光面と隣接し、第二側面部は平板ガラスの全周にわたって第一側面部及び第二側面部と隣接している。
第一側面部が第一透光面に対してなす角度を90°±5°の範囲内としたのは次のような理由による。すなわち、上記角度が85°より小さい角度であったり、あるいは95°より大きい角度であったりすると、組立工程において、固体撮像素子に対するカバーガラスの位置決めが行いにくくなるため好ましくない。また、平板ガラスの形状によって、側面が周方向に複数部分に区分され、相隣接する各側面間に稜線部が形成される場合、第一側面部の稜線部、すなわち第一透光面の角部近傍にマイクロクラックやマイクロチッピング等の欠陥が生じる危険性が高くなり、特に搬送、組立等の工程において、上記箇所のマイクロクラックやマイクロチッピングによる欠陥発生率が大きくなる。このため、固体撮像素子を組立た後の製品強度に問題が発生する等、実使用上の支障が生じる。
また、第二側面部が第一側面部に対してなす角度を8°以下としたのは次のような理由による。すなわち、上記角度が8°を越える、言い換えると、第二側面部が第一透光面に対してなす角度が77°より小さい角度であったり、103°より大きい角度であったりすると、カバーガラスを搬送する際に収納するプラスチックトレー等とのクリアランスの調整が困難となって、搬送時等に加わる振動や衝撃等の外的応力によって、カバーガラスの側面のエッジ部や第二側面部の稜線部、すなわち第二透光面の角部近傍にマイクロクラックやマイクロチッピング等の欠陥が生じやすくなるため好ましくない。また、固体撮像素子に搭載された後の機械的な強度特性に関しても、上記と同様の問題が生じる。
側面の第一側面部と第二側面部については、上記の条件を具備する限り、どのような加工方法を採用しても良い。このように平板ガラスの側面をそれぞれ異なった表面性状を有する第一側面部と第二側面部の2面によって構成することで、固体撮像素子用カバーガラスの製造時に平板ガラスの側面に発生するマイクロクラックやマイクロチッピング等によるガラスダストの発生を低く抑えることが可能となる。したがって、マイクロクラックやマイクロチッピング等の結果として発生したガラスダストの透光面への再付着や、側面の稜線部、すなわち平板ガラスの角部に発生するマイクロクラック等に起因する平板ガラスの強度低下といった問題を解消することが可能になる。
そして、製造工程における工程抜き取り検査や強制加速試験等によって上記の構成を有することが確認され、好ましくは後述する組成、特性を有する平板ガラスであれば、製造工程での加工、洗浄、搬送、検査等の一連の工程中に側面、特に側面の稜線部、すなわち平板ガラスの角部に欠陥が生じにくくなる結果、固体撮像素子を保護するカバーガラスとして組立られた後の衝撃試験等にも耐えうるものとなる。
固体撮像素子用カバーガラスにおいて最大面積を有する透光面は、画像情報を正確に伝達するために可視光線を透過する役割を持つため、その表面は高い平坦度を有する必要がある。また、側面については、上述したように、その表面に微細なマイクロクラック等の欠陥があっては、平板ガラスの強度が著しく低下するため好ましくない。さらに、平板ガラスの表面は充分な清浄度が維持されている必要があり、付着異物や汚れ等があっては可視光線等が透過する際の障害になったり、機械的な強度の低下につながる場合もあるため、注意が必要である。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、より安定した品位を実現するため、平板ガラスの側面において、第一側面部の表面粗さのRa値を0.1〜5.0nm、Rmax値を1.0〜15nm、第二側面部のRa値を0.1〜3.0nm、Rmax値を0.5〜12nm、第一側面部が透光面に対してなす角度を90°±3°、第二側面部が第一側面部に対してなす角度を5°以下にすることが好ましい。
さらに、加工工程の工程管理頻度のアップや劈開加工時の位置決め精度の向上、加工される母材となる板ガラスの均質性等の品位向上といった工程上の改善を積み重ねて、常に安定した製造状態が実現可能となるような工夫を施すことによって、第一側面部と第二側面部の表面粗さは、より高い品位が実現可能となる。これにより、ガラスダストの発生をより一層効果的に抑制することができる。そして、そのような場合の表面粗さは、第一側面部について、Ra値0.3〜1.2nm、Rmax値2.0〜12.0nmであり、第二側面部について、Ra値0.3〜1.0nm、Rmax値1.5〜10.0nmであることが好ましい。
また、以上の構成を有する本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、例えば、縦2〜50mm、横2〜50mm、板厚0.1〜1mmの諸寸法を有し、その透光面は鏡面状態を呈している。そして、ガラス内部に異物、泡等は認められず、板厚方向の透過光による色調は無色を呈している。
以上の構成において、側面の面積に対する第一側面部の面積の比率{第一側面部の面積/(第一側面部の面積+第二側面部の面積)}が0.1〜0.3であることが好ましい。
本発明の固体撮像素子用カバーガラスにおいて、その側面を表面性状の異なる第一側面部と第二側面部とで構成することは、製造工程上の理由からも必要となるものである。すなわち、第一側面部は、通常、亀裂線加工によって形成され、第二側面部は、通常、劈開加工によって形成される。上記面積比率を0.1よりも小さくすると、第二側面部を形成するための劈開加工を行う際にチッピングなどの欠陥が多発する可能性があるため好ましくない。一方、第一側面部は、表面粗さ(Ra値、Rmax値)が第二側面部よりも大きい傾向を有するため、その面積は相対的に小さい方が好ましく、上記面積比率は最大でも0.3とするのが好ましい。すなわち、上記面積比率が0.3を越えると、搬送時にチッピングが発生しやすくなる等の問題が発生する。より高い品位を目指す場合は、上記面積
比率の上限値は0.27、さらに安定した品位が必要であれば0.25とするのが良い。
平板ガラスの形状によって、側面が周方向に複数部分(各側面)に区分される場合、上記面積比率は、側面の全面積(区分される各側面の面積の総和)に対する、第一側面部の全面積(各側面における第一側面部の面積の総和)の比率を表す。例えば、平板ガラスが略四角状である場合、その側面は周方向に4つの部分(4つの各側面)に区分されるが、この場合、上記面積比率は、4つの各側面の面積の総和に対する、4つの各側面における第一側面部の面積の総和の比率である。各側面について、それぞれ上記面積比率を算出した場合、その上記面積比率は各側面ごとに異なる値であっても良いし、4つのうち一部の各側面について、上記面積比率が上記範囲外となっても良い。好ましくは、各側面について、上記面積比率が上記範囲内であるのが良い。また、必要に応じて、4つのうち相対向
する2つの各側面について、上記面積比率が同じ値になるようにしても良い。
また、上記構成において、平板ガラスが略四角形状であり、その4つの各辺にそれぞれ対応して各側面が在り、全ての側面について、第一側面部と第二側面部との境界線から第一透光面までの板厚方向の距離の平均値を求め、その値をZaとしたとき、各側面における、第一側面部と第二側面部との境界線から第一透光面までの板厚方向の距離Zが、−0.2≦(Z−Za)/Za≦0.2の関係を満たすようにすることが好ましい。この場合、上記比率{(Z−Za)/Za}は、各側面について同じ値であっても良いし、異なる値であっても良い。また、4つのうち相対向する2つの各側面について、上記比率が同じ値になるようにしても良い。
第一側面部と第二側面部との境界線から第一透光面までの板厚方向の距離Zは、通常、各側面において略一定になる。したがって、相隣接する2つの各側面について、上記距離Zが相互に異なる場合、これら2つの各側面における上記境界線は両者の稜線部上で不連続となる。このため、該稜線部は、2つの第一側面部同士の境界、2つの第二側面部同士の境界、そして第一側面部と第二側面部との境界という3種類の性状を有するものとなる。本発明者らは、数々の試験・調査によって、稜線部上で不連続となる上記境界線の線端がマイクロクラックやマイクロチッピングの原因となっており、このような欠陥の発生率は、上記比率{(Z−Za)/Za}が−0.2〜0.2の範囲外となると著しく増大することを見出した。
この種のマイクロクラックやマイクロチッピングが特に問題となるのは、このような欠陥が平板ガラスを成形する段階よりも、その後の工程等で発生する確率が高く、そのために被害が大きく、対策も困難となるからである。すなわち、成形の段階で欠陥が発生すれば、スクリーニング、すなわち欠陥品を排除して良品のみを選別することで対処できるが、成形後の検査や搬送、組立等の工程において欠陥が発生し、不良率が高くなれば、それまでに要した時間や費用が無駄になり、より大きな損失につながるからである。
そして、本発明者らは、平板ガラスの側面の稜線部において、上記境界線が不連続になることは、稜線部自身の形状として、マイクロクラックやマイクロチッピング等の欠陥が生じ易い複雑な形状になるというだけではなく、稜線部上に、表面粗さの相異なる第一側面部と第二側面部との境界が形成され、このことが、マイクロクラックやマイクロチッピング等の欠陥の発生原因になっていることを見出した。すなわち、稜線部において、同じ表面粗さを有する第一側面部同士、第二側面部同士の境界の表面粗さは大きな乱れが認められないのに対して、相異なる表面粗さを有する第一側面部と第二側面部との境界の表面粗さは、粗い方の表面粗さよりもさらに粗い状態となる。したがって、稜線部上における、第一側面部と第二側面部との境界の長さは可及的に小さい方が好ましい。この観点から、上記比率{(Z−Za)/Za}は−0.2〜0.2の範囲内とするのが好ましい。上記比率が−0.2よりも小さくなり、あるいは、0.2よりも大きくなると、平板ガラスの加工時、あるいは搬送や組立工程等において、板ガラスの角部、すなわち側面の稜線部にマイクロクラック等の欠陥が発生する確率が高くなる。上記比率{(Z−Za)/Za}を−0.2〜0.2の範囲内とすることにより、固体撮像素子用カバーガラスとして実使用上要求される高い強度特性を満足することができる。
また、より安定した条件を採用し、より高い品位をカバーガラスに要求する場合は、上記比率{(Z−Za)/Za}を−0.05〜0.05の範囲内とするのが好ましい。これにより、加工以後の工程でのマイクロクラックの発生率を低減することができると共に、加工時のマイクロクラックの発生率も改善することができる
好ましくは、相隣接する2つの各側面間の稜線部上において、一方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端と、他方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端とが、実質上同一点上にあるようにするのが良い。さらに好ましくは、稜線部にマイクロクラックがないようにするのが良い。
ここで、「実質上同一点上にある」には、稜線部上において、一方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端と、他方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端とが完全に同一点上にある構成の他、両線端同士が平板ガラスの板厚の3%以下、好ましくは1%以下の距離で離れている構成も含まれる。
上記両線端間の距離が平板ガラスの板厚の3%を越えると、稜線部において、表面粗さの相異なる第一側面部と第二側面部との境界の長さが過大となり、両面の表面粗さの違いが稜線部に反映される結果、稜線部上の面粗さが著しく粗くなる等の障害が発生する。そのため、加工時におけるマイクロクラックの発生に加え、搬送や組立の工程においても問題となる場合がある。また、より要求品位が厳しく、さらに安定した品位を確保する必要がある場合は、上記両線端間の距離を平板ガラスの板厚の1%以下とするのが良い。
例えば、平板ガラスの側面をレーザー切断装置によって加工する場合、上記のような稜線部の形状を得るためには、略四角形状の輪郭を持つ各平板ガラスの縦方向と横方向の第一側面部の加工を行う際に、レーザービームの相対移動速度を精密に管理し、その速度変動を設定値の±5%以内に管理すると共に、レーザービームの出力変動についても設定値の±5%以内に管理することが好ましい。
また、「稜線部にマイクロクラックがない」とは、そのオリジンからクラック先端までの長さが、そのクラックの存在する面の表面粗さ、すなわち稜線部の表面粗さのRa値の10倍以上の大きさを有する亀裂が、稜線部に存在しないことを意味している。クラックとしては、そのサイズが大きい程重大な欠陥であることは確かであるが、そのサイズが小さくともクラックの入る方向によっては、容易にマイクロチッピングとなって、発生した微細なガラス片が平板ガラスの透光面に付着する等の問題を引き起こす場合があり、光学的な特性にも支障の生じる可能性がある。したがって、サイズの小さいクラックも軽視することはできないが、その一方で、固体撮像素子用カバーガラスとして要求される品質に照らして、その影響を実質上無視し得る程度のごく微小なクラックについてまで管理する
ことは、製造コストや管理コスト、ひいては製品コストの上昇につながり、現実的ではない。これらの事情を勘案して、稜線部のマイクロクラックを上記レベルに規制することが、固体撮像素子用カバーガラスとして要求される品質を確保し、かつ、コスト上昇を抑制する上で有利である。
稜線部のマイクロクラックを上記レベルに規制した平板ガラスは、固体撮像素子用カバーガラスとして充分高い品位を満足するものであり、加工工程以後の強度特性についても検査、搬送、組立等で高い性能を維持することができる。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、波長500nm、波長600nmの可視光線の直線内部透過率がそれぞれ95%以上であることが好ましい。
ここで、「直線内部透過率」とは、直線透過光を一方の透光面の側から平板ガラスに入射させ、平板ガラスの内部を透過させて他方の透光面から出射させた場合における、反射損失を除いた分光透過率であって、入射光量に対する出射光量の比率を意味する。この透過率を測定することが、画像を記録する固体撮像素子用カバーガラスとしての性能を満足するか否かを判断する上で重要である。この直線内部透過率が95%より低くなると、固体撮像素子用カバーガラスとして使用することは困難である。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの組成は、質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%、RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%、MO 1〜20%(MO=Li2O+Na2O+K2O)を含有することを特徴とする。
SiO2は、本発明の固体撮像素子用カバーガラスを構成する骨格となる主成分であり、この成分の含有量が50%より少ない場合には、固体撮像素子という用途、特に携帯電話等の携帯情報端末のような、これまでは重視されることのなかった用途で使用するには、耐候性という点で問題が生じるため、好ましくない。さらに安定した耐候性を実現するためには、SiO2の含有量を53%以上とするのが好ましい。一方、SiO2の含有量が70%を越えると、ガラス原料を溶解することが困難となり、この問題を克服するために費用のかさむ溶融設備等を準備する必要性が生じ、製造コスト、ひいては製品コストの上昇につながるため現実的ではない。
Al23は、ガラスの耐候性の向上に寄与する成分であり、この成分の添加量が0.5%より少ない場合には顕著な効果が得られない。そして、より確実な効果を得るためには、Al23は、1.5%以上とする方がよく、さらに好ましくは2.0%以上とする方がよい。一方、Al23の添加量が20%を越える場合には、ガラス原料の溶融時にAl23の初期溶解性が悪くなるため、均質な製品を製造する際の障害になることが多い。その結果、固体撮像素子用カバーガラスとしての実使用上、光学特性や機械的な性能において支障が発生し易い。さらに安定した溶解性を実現するためには、Al23の添加量の上限を16%とするのが良い。
23は、ガラスの融剤として働くものであって、ガラスの初期溶融を改善するために添加されるものである。しかし、その添加量が多くなりすぎると、ガラスの耐候性に問題の発生する傾向もある。よってB23は5〜20%、好ましくは、6〜15%、より好ましくは7〜13%とするべきである。
RO(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)は、アルカリ土類金属元素であるMg、Ca、Zn、Sr、Baの酸化物がガラス中に添加されることによって、ガラスの耐候性を向上させる成分であり、しかもガラスの粘性を低下させることによって、ガラスの溶解性を改善し、均質化に大きく寄与する効果を有する成分である。ROの添加量が0.1%未満では上記の効果が十分に得られず、逆に、ROの添加量が30%を越えると、溶解時に結晶が析出しやすくなり、失透傾向が高くなることによってガラスの透過率に悪影響を及ぼしたり、ガラス均質性の低下につながることで、板ガラスの強度の低下を招く場合もある。
さらに、アルカリ土類酸化物のそれぞれの成分について、CaOの添加量は質量%で0.1〜25%であるのが好ましい。これは、CaOがガラスの耐候性を向上させる働きがあるものの、その添加量が0.1%より少ないと添加効果が少ない。より安定した添加効果を実現するためには、0.4%以上の添加が好ましい。また、CaOは添加量が多くなりすぎると逆に耐候性が低下するため、その添加量の上限は25%とするのが良い。添加量が25%を越えると、耐水性が劣化する傾向が認められる。より安定した品位を実現するためには、添加量の上限を23%とするのが良い。
また、ZnOは、B23やアルカリ金属成分の溶融ガラスからの揮発を抑制する成分である。この成分は添加しないでもそれなりの溶融設備があれば溶融は可能である。たた、溶融設備によっては、その添加量が質量%で0.03%以上でないと効果が認められない場合もあり、さらに明瞭な効果を実現するためには、0.07%以上の添加が必要である。一方、ZnOは添加量が多すぎると、耐候性に悪影響が表れ、添加量が9%を越えると耐候性への悪影響の程度が大きくなる。より安定した耐候性を実現するためには、添加量の上限を5%とするのが良く、さらに好ましくは3.7%を上限とすることである。
また、アルカリ金属酸化物(MOと前記した酸化物成分としてあらわせる成分で、MO 1〜20%(MO=Li2O+Na2O+K2O)と限定した。)は、ガラスの溶解性を助け、小型の溶融設備を使用する場合であって、高温溶融が困難な場合であっても溶解可能な材質を得ることが容易になるものであるが、そのような効果をもたらすためには、その合量の質量%が1%以上は必要であり、2%以上がより好ましい。一方、添加量が多くなりすぎると膨張係数が高くなり、化学的な耐久性に支障を生じる。このため、その添加量は、合量で質量%で20%以下とすることが必要であり、好ましくは18%以下とすることである。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの組成は、質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%、RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%を含有し、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しないことを特徴とする。
すなわち、アルカリ金属元素は、前述のような効果をガラスにもたらすものではあるものの、製造された後の性能面を考慮し、一層好ましい限定をおこなうとするような溶融設備が準備できるならば、アルカリ金属酸化物は、実質的に含有しない方が好ましい。よって、前記に加えて、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの組成は、質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%、RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%を含有し、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しないことを特徴とするものである。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、上記の組成を有しつつ、高純度原料とその整備された溶融環境を採用することによって、U(ウラン)、Th(トリウム)、Fe(鉄)、Pb(鉛)、Ti(チタン)、Ba(バリウム)、Cl(塩素)、Sn(スズ)、As(砒素)、Sb(アンチモン)、S(イオウ)、Zn(亜鉛)、P(燐)、Mn(マンガン)、Zr(ジルコニウム)の含有量を精密に調整することが可能であって、特に紫外域近傍の透過率に影響を及ぼすFe(鉄)、Pb(鉛)、Ti(チタン)、Cl(塩素)、Mn(マンガン)については、100ppm〜10ppbのオーダーで管理することが可能であっ
て、α線によるソフトエラーの原因となるU(ウラン)、Th(トリウム)については、10ppb〜0.1ppbのオーダーの管理を実現することが可能である。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、アルカリ溶出量がJIS−R3502の規格により0.1mg以下、密度が2.8g/cm3以下、比ヤング率(ヤング率/密度)が27GPa/g・cm-3以上、ビッカース硬度が500kg/mm2以上であるのが好ましい。
ここで、「アルカリ溶出量がJIS R3502の規格により0.1mg以下」は、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの耐候性についての品位を表し、日本工業規格(JIS R3502:1995)に基づく試験方法を適用することにより、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの製品からのアルカリ溶出量を測定したとき、その測定値が0.1mg以下となることを意味している。より安定した耐候性を実現するための品位としては、上記アルカリ溶出量が0.08mg以下であることが好ましい。
また、密度が2.8g/cm3以下であると、例えば携帯電話等のように持ち運びながら利用することが重視され、固体撮像素子用カバーガラスの重量が少しでも軽量であることが要求される携帯用電子機器用途に好適なものとなる。
携帯用電子機器用途の場合には、カバーガラスの強度が重要となるが、ヤング率はカバーガラスが一定の外力を加えられた状態でどれだけ変形し易くなるかを表しており、ヤング率が大きくなるほどカバーガラスは変形し難くなる。比ヤング率(=ヤング率/密度)を27GPa/g・cm-3以上とすることにより、軽量でかつ変形しにくいという特性を満足するものとなり、携帯用途電子機器に使用される固体撮像素子用カバーガラスとして好適である。
さらに、ビッカース硬度が500kg/mm2以上であると、カバーガラスの表面に傷が入り難くなる。この特性が重要となる理由は、携帯用途で使用される電子機器に搭載され、例え保護された状態で利用される場合であっても、搭載される以前の電子機器の組立工程や搬送行程などにおいて、傷が入りにくいガラス材質であることが必要なためである。なぜなら、電子機器の組立工程や搬送工程等でカバーガラスの表面にマイクロクラックが存在する場合には、電子機器の検査工程等において、固体撮像素子に搭載後の画像検査で画像に問題がある等の理由で不良品となり、市場には販売されないからである。しかし、カバーガラスの側面等、検査画像には直接関連しないために見落とされがちな箇所に発生したマイクロクラックは、画像検査等の品質検査では見落とされる場合もあり、そのまま出荷されてしまう事も懸念される。そしてこのような場合に、カバーガラスに欠陥のある固体撮像素子が携帯用電子機器等に搭載され、落下等の強い衝撃力やジーンズのポケットに入れられた状態で電子機器が大きな曲げ応力を受けると、それに伴ってカバーガラスが強い応力を受け、マイクロクラックに起因する割れが発生する可能性がある。したがって、カバーガラスの表面のビッカース硬度は500kg/mm2以上であることが好ましい。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、上述した特性に加え、以下のような特性を満足することが好ましい。すなわち、耐酸性について、JOGIS06−1999による耐酸性評価試験で0.01N硝酸中に60分間浸漬処理した後の粉末質量減少率が020%未満であることが好ましい。また、平板ガラス中の脈理やノット等の均質性を妨げるものも存在せず、高い均質度を有することが好ましい。
また、本発明に係る平板ガラスは、所定濃度の遷移金属元素を所定量添加したり、貴金属元素等をコロイド状態で析出させる等することによって、フィルター用途の薄板ガラスとして利用することも可能であり、またそれ以外にレーザーダイオードの窓ガラスや光機能性部品で利用される電子機器用として利用することも可能でものである。さらに、平板ガラスの表面にCVD等の各種の手法によって蒸着膜等を施すことで、光学的な特性を調整することも可能である。
以上のように、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、側面における第一側面部の表面粗さが第二側面部の表面粗さよりも大きく、第一側面部の表面粗さのRa値が0.1〜10nm、Rmax値が0.1〜30nmであり、第二側面部の表面粗さのRa値が0.01〜5nm、Rmax値が0.01〜20nmであり、第一側面部が第一透光面に対してなす角度が90°±5°の範囲内にあり、第二側面部が第一側面部に対してなす角度が8°以下であるので、平板ガラスの製造工程や電子機器の組立工程等での平板ガラス側面に発生するマイクロクラックとそのマイクロクラックによって発生するガラスダストを著しく低減することができ、固体撮像素子に搭載した後の衝撃的な強度特性の向上と板ガラスの清浄度向上を果たす。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、第一側面部が透光面に対して90°±5°をなす略垂直面となっているため、カバーガラスを封着して固体撮像素子を組立る際に固体撮像素子に対するカバーガラスの位置合わせを容易におこなうことができる。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、側面の面積に対する第一側面部の面積の比率が0.1〜0.3であるので、側面の表面粗さのRa値、Rmax値を低く抑えることが可能であり、表面粗さ等の表面性状にも依存して副次的に発生する側面のマイクロクラックの発生率を低く抑えることが可能である。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、略四角形状であり、−0.2≦(Z−Za)/Za≦0.2の関係を満たすので、各側面間の稜線部に起因する平板ガラスの強度劣化の発生する確率を低減することができ、安定した品位を有する固体撮像素子用カバーガラスの生産を可能にする。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、相隣接する2つの各側面間の稜線部上において、一方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端と、他方の各側面における第一側面部と第二側面部との境界線の線端とが、実質上同一点上にあり、稜線部にマイクロクラックがないため、固体撮像素子として組立られた後にも稜線部に起因する平板ガラスの経時的な強度の著しい低下を起こさず、安定した品位を維持する。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、波長500nm、波長600nmの可視光線の直線内部透過率がそれぞれ95%以上であるため、固体撮像素子に搭載された時に、高い機能を有する半導体素子の性能を損なうことなく発揮させることが可能となる。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラスが、質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%、MO 1〜20%(MO=Li2O+Na2O+K2O)を含有するため、固体撮像素子のカバーガラスとしての材料に要求される光学的、化学的そして機械的な種々の特性を満足する。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラスが、質量%表示で質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%を含有し、実質的にアルカリ金属酸化物を含有するため、固体撮像素子のカバーガラスとしての材料に要求される透光性等の光学的、耐候性等の化学的そして機械的な種々のより高い特性を満足する。
また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、アルカリ溶出量がJIS−R3502の規格により0.1mg以下、密度が2.8g/cm3以下、比ヤング率(=ヤング率/密度)が27GPa/g・cm-3以上、ビッカース硬度が500kg/mm2以上であるため、平板ガラス表面の耐候性、経時的な強度特性について固体撮像素子のカバーガラスとして必要となる高い性能を発揮する。
(1)以上のように、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラス製造工程や電子機器の組立工程等での平板ガラス側面に発生するマイクロクラックとそのマイクロクラックによって発生するガラスダストを著しく低減するものであって、固体撮像素子に搭載した後の衝撃的な強度特性の向上と平板ガラスの清浄度向上を果たすものであるため、高性能な固体撮像素子に設計に見合う機能を十分に発揮させることによって、固体撮像素子の有効な利用を可能とするものである。
(2)また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、カバーガラスを封着して固体撮像素子を組立る際に固体撮像素子に対するカバーガラスの位置合わせを容易におこなうことができるものであるため、固体撮像素子の組立を高精度かつ速やかに効率よくおこなうことができ、高い性能を有する固体撮像素子を安定生産することに大きく寄与するものである。
(3)また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラス側面の表面粗さのRa値、最大表面粗さのRmax値を低く抑えることが可能であり、表面粗さ等の表面性状にも依存して副次的に発生する平板ガラス側面のマイクロクラックの発生率を低く抑えることが可能なものであるため、固体撮像素子の利用範囲を今まで以上にさらに広げ、新たな需要、用途を利用者に喚起することを可能とするものである。
(4)また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラスの側面の稜線部に起因する平板ガラスの強度劣化の発生する確率を低減することが可能となるものであって、安定した品位を有する固体撮像素子用カバーガラスの生産を実現できるものであるため、固体撮像素子用カバーガラスを利用する工程での検査等を簡易化することが可能となって、安価でかつ高い信頼性を有する固体撮像素子の大量生産が可能となるものである。
(5)そして、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、固体撮像素子として組立られた後にも側面の稜線部に起因する平板ガラスの経時的な強度の著しい低下を起こさず、安定した品位を実現しうるものであるため、携帯用途等の高い強度が要求される分野で利用される固体撮像素子に搭載するカバーガラスとして適した機能を有するものである。
(6)さらに、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、固体撮像素子に搭載された時に、高い機能を有する半導体素子の性能を損なうことなく発揮させることが可能となるものであるため、これまでは、半導体を保護するカバーガラス等のパッケージ側の強度的な弱さのため、採用が見合わされてきたより高性能な半導体を搭載することによって、より多様な分野への半導体素子の利用範囲を拡張することが可能となるものである。
(7)そして、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、固体撮像素子のカバーガラスとしての材料に要求される光学的、化学的そして機械的な種々の特性を満足するものであるため、携帯用途ばかりではなく、種々の電子機器の電子部品として搭載される固体撮像素子に広く採用することが可能となるものである。
(8)また、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、平板ガラス表面の耐候性、経時的な強度特性について固体撮像素子のカバーガラスとして必要となる高い性能を発揮する品位となるものであるため、固体撮像素子が利用される情報伝達に関連する光通信産業全体のさらなる発展に大きく貢献できるものである。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、この実施形態に係る固体撮像素子用カバーガラス10を示している。固体撮像素子用カバーガラス10は、無機酸化物ガラス製の平板ガラスからなり、この平板ガラスの板厚方向に相対向する第一透光面11a及び第二透光面11bと、この平板ガラスの周縁を構成する側面12とを備えている。平板ガラスは略四角形状をなし、側面12は、平板ガラスの各辺に対応して周方向に4つの部分に区分される(以下、このように区分される側面の各部分(各側面)をそれぞれ「側面部分12」という。)。各側面部分12は、第一透光面11aに対して略垂直をなす第一側面部12aと、第一側面部12aに対して傾斜している第二側面部12bとによって構成される。第一側面部12aの表面粗さは、第二側面部12bの表面粗さよりも大きい。第一側面部12aは平板ガラスの全周にわたって設けられており、各側面部分12の第一側面部12aは何れも第一透光面11aに直接接している。同様に、第二側面部12bも平板ガラスの全周にわたって設けられており、各側面部分12の第二側面部12bは何れも第二透光面11bに直接接している。
上記のように、側面12を第一側面部12aと第二側面部12bの2つの面で構成しているのは、一方の面のみによって構成された側面を有する平板ガラスを製造することが困難だからである。すなわち、側面を第一側面部だけで構成した平板ガラスを成形しようとすれば、側面の直線性が損なわれて湾曲した側面形状となる。また、側面を第二側面部だけで構成した平板ガラスを成形しようとすれば、側面の表面精度がさらに悪化する。もちろん、成形後に側面を鏡面研磨することで表面精度を矯正することも可能であるが、平板ガラスの製造原価が著しく高額となるため、市場の要望する安価なカバーガラスを供給することはできない。したがって、平板ガラスの側面を鏡面研磨することは、物理的には可能であっても現実的なものとはならない。
第一側面部12aと第二側面部12bとは境界線14によって区分され、相隣接する2つの側面部分12間には稜線部13が存在する。稜線部13上において、一方の側面部分12の境界線14の線端(線端点)と、他方の側面部分12の境界線14の線端(線端点)とは、実質上の同一点13a上に位置している。
図1(b)に示すように、第一側面部12aは第一透光面11aに対して角度αをなし、この角度αは90°±5°である。また、第二側面部12bは第一側面部12aに対して角度βをなし、この角度βは8°以下である。角度βは8°以下であれば、図示されているように、平板ガラスの内側へ向いた角度であっても外側へ向いた角度であっても良い。
図2は、1つの側面部分12を拡大して示している。側面部分12は第一側面部12aと第二側面部12bとで構成され、両者の境界線14は第一透光面11aとほぼ平行である。したがって、側面部分12において、境界線14から第一透光面11aまでの板厚方向の距離Zはほぼ一定である。また、この境界線14は第二透光面12bともほぼ平行である。この実施形態の平板ガラスでは、図2に示す側面部分12と同様の側面部分12が他に3つ存在する。前述した面積比率、すなわち{第一側面部12aの面積/(第一側面部12aの面積+第二側面部12bの面積)}は、各側面部分12について、それぞれ0.1〜0.3である。また、前述した比率{(Z−Za)/Za}は、各側面部分12について、それぞれ−0.2〜0.2である。この比率{(Z−Za)/Za}は小さい程好ましいが、特に−0.05〜0.05であれば一層安定した品位となる。これらの比率は、4つの側面部分12について同じ値であっても良いし、異なる値であっても良い。
稜線部13は、平板ガラスの角部の頂点15aと頂部15bとの連結線であり、その稜線部13上に上記の点13a(実質上の同一点)が位置している。
図3は、平板ガラスの角部を拡大して示している。この実施形態では、相隣接する2つの側面部分12について、図2に示す距離Zが相互に異なる結果、これら2つの側面部分12における境界線14aと境界線14bとが稜線部13上で不連続になっている。すなわち、稜線部13上において、一方の側面部分12の境界線14aの線端(線端点)13a1と、他方の側面部分12の境界線14bの線端(線端点)13a2とが、平板ガラスの板厚Tの3%以下、好ましくは1%以下の距離で僅かに離れている。このため、稜線部13は、相隣接する第一側面部12a1と第一側面部12a2との境界、第二側面部12b1と第二側面部12b2との境界、第一側面部12a2と第二側面部12b1との境界という3種類の境界で構成される。
稜線部13における、第一側面部12a1と第一側面部12a2との境界、すなわち、平板ガラスの角部の頂点15aから線端点13a1までの距離は、図2に示す距離Zが反映されたものとなる。したがって、稜線部13における、第一側面部12a2と第二側面部12b1との境界、すなわち、線端点13a1と線端点13a2との間の距離は、上記比率{(Z−Za)/Za}が小さいほど、小さくなる。この観点から、上記比率{(Z−Za)/Za}は−0.2〜0.2、好ましくは−0.05〜0.05とするのが良い。
また、線端点13a1と線端点13a2との間の距離は、平板ガラスの板厚Tの3%以下、好ましくは1%以下であり、肉眼観察では、実質上、同一点13aと見なし得る。
稜線部13における、第一側面部12a2と第二側面部12b1との境界、すなわち、線端点13a1と線端点13a2との間の領域は、表面粗さが異なる面同士の境界であるため、両者の表面状態が反映される結果、粗い方の表面(第一側面部12a2)よりもさらに粗い表面状態となる。このため、稜線部13の該領域を起点としてマイクロクラックが発生し易い傾向にある。稜線部13の該領域の長さ、すなわち、線端点13a1と線端点13a2との間の距離を平板ガラスの板厚Tの3%以下、好ましくは1%以下に規制することによって、上記のマイクロクラックの発生を防止することができる。
また、加工条件を適宜調節することによって、第一側面部12aと第二側面部12bの表面粗さをなるべく近いものとし、さらに、加工面の抜き取り検査頻度を向上させる等の対応をとることによって、平板ガラスの角部の頂点15aと線端点13a1との間の距離、頂点15aと線端点13a2との間の距離の平均値(Za)に対するばらつきを±10%以下、好ましくは±8%以下、さらに好ましくは±5%以下とるのが良い。
次に、上記の固体撮像素子用カバーガラスの製造方法とその性能の評価試験の結果について説明する。
まず、平板ガラスの製造工程の最初の工程は薄板状の一片300mm程度の大板ガラスを作製する工程であるが、この工程は2種類あり、一つは延伸成形による方法で、他方は精密研削研磨加工のみによる方法である。延伸成形による場合は、先に溶融炉で溶解した板ガラスで、例えば、幅850mm、厚さ5mm、長さ3mの母材板ガラスを準備する。そして、この母材板ガラス20に、人工皮革を備えた回転研磨機(図示省略)によって、酸化セリウム等の遊離砥粒を水等に分散させたスラリーを自動供給しながら研磨加工を施して、表面粗さがRa値で1.1nmの鏡面にまで研磨加工をおこない、洗浄、乾燥して、例えば、板厚4.5±0.5mmの厚板ガラス20を得る。そして、この厚板ガラス20を図4に示す延伸成形装置30にセットして、ガラス粘度が105dPa・sになる温
度に保持された加熱炉30aにより加熱し、下部に取り付けた取り出し耐熱性ローラー30bによって搬入速度の10倍の速度で搬出することによって薄板ガラス40に成形し、この薄板ガラス40の両側をスクライブ成形することで、薄板状の一辺300mmの大板ガラスを成形する。
また、精密研削研磨加工による場合は、溶融炉で熔解し均質化されたガラスを、例えば、800×300×300mmの寸法に鋳込み成型をおこない、そこから遊離砥粒を利用するワイヤーソー等を使用することによって切断して、板厚1.5mmの薄板ガラスを得る。そして、この薄板ガラスに前述したような回転研磨加工機を用いて研磨加工を施すことによって薄板状の大板ガラスが得られる。以上のような2種類の方法により製造できる大板ガラスの寸法は縦:50〜600mm、横:50〜600mm、板厚:0.1〜50mmの範囲で成形することが可能であって、必要に応じて変更することが可能である。
次に、この薄板状の大板ガラスを細断する方法も2種類あり、一つはいわゆるレーザー切断装置を利用してレーザースクライブを採用するものであり、他の一つは加熱セラミックス粉を有する加熱突起ローラーを利用する加工法を採用するものである。まず、レーザースクライブについては、熱加工レーザー切断装置を使用して、板厚方向の20%の厚みまで薄板ガラスの一方の面上に、レーザービーム移動速度180±5mm/sec、あるいは220±5mm/sec、レーザー出力120±5W、あるいは160±5Wの条件で碁盤目状の第一加工をおこなう。次いで、図5に概念的に示すように、薄板ガラス17の第一加工面15に対して、その反対側より金属製のライン状ヘッド16を作動方向Mに移動させ、同時に薄板ガラス17の第一加工面15側の透光面を治具(図示省略)で押さ
えることによって、薄板ガラス17の第一加工面15に応力を加えて押し割りを行う。こうして第二加工の割断を行うことによって、第一加工によって形成された予定線に沿って分割された短冊状の板ガラスが得られる。このようにして押し割り加工された短冊状の板ガラスは、それぞれ真空ピンセット(図示省略)を利用して次工程に運搬される。そして、短冊状の板ガラスを再度押し割り加工することによって、最終的な固体撮像素子用カバーガラスが得られる。
また、セラミックス粉を有する加熱突起ローラーを利用する加工法については、現在開発段階ではあるものの、先端表面にセラミックス粉を取り付けた鋭利なローラープレートを加熱しながら板ガラス表面に圧し当てて移動させることで板ガラス表面を加熱し、その直後にペルチェ素子による予冷却プレートを利用することによって、板ガラス表面のクラックの先端に発生したガラス表面とレーザーの移動方向の両方に垂直な方向の張力を板ガラス表面に作用し続けることによって、レーザー切断に必要な冷却水の使用をせずとも切断が可能となるものであって、レーザースクライブとほぼ同等レベルの加工が可能となるものである。
上記の何れの加工方法を採用しても、図6に示すような側面の外観を有する板厚0.1mmから1mm程度の平板ガラスを得ることができる。図6は、実際に得られた固体撮像素子用カバーガラスの側面の角近傍部分の写真であるが、側面は第一加工により形成された第一側面部Vとその後の第二加工により形成された第二側面部Wの2つの面によって構成されているのが判る。第一加工により形成された第一側面部Vは、熱加工をおこなわれた表面に認められる外観を呈する表面性状を有するものであって、その面Vに認められるのは、ミラー(Mirror)面であり、その表面粗さのRa値は0.3〜2.0nm、Rmax値は2.0〜20.0nmとなっている。そして、この面Vの特徴は、破断面の進行速度が早く、ダイシングソー等を使用するメカニカルスクライブ等の機械的な切断処
理面に認められる表面状態、すなわち、それぞれ間隔の狭い凹凸の大きいリブ(Rib)マーク等の破断面が高速に進行する際に発生する特徴的な破面マークが存在し、同時にその表面粗さのRa値が50nmより大きく、Rmax値が100nmを越える状態となる凹凸の激しい破断面とは明瞭に異なった表面状態を呈している。一方、第二加工によって形成された第二側面部Wは、角部周辺に数本の曲線状の間隔の開いたリブマークの認められる場合があり、かつ広範囲のミラー面が認められるという特徴を有する状態であって、この場合の表面粗さのRa値は0.3〜10nm、Rmax値は2.0〜20.0nmとなっている。
なお、両面とも表面粗さが可及的に小さく、異物や汚れなど付着物の無い状態に管理されていることが好ましい。また、加工精度の管理をさらに頻繁に行い、定期的なメンテナンス頻度をあげる等の一連の工程上の対処を実行することによって、第一側面部Vの表面粗さはRa値0.3〜1.2nm、Rmax値3.0〜9.0nm、第二側面部Wの表面粗さはRa値0.3〜1.0nm、Rmax値2.5〜8.0nmに管理することが可能である。
(性能評価1)次に、前述のような製造方法によって成形された本発明の固体撮像素子用カバーガラスについて、性能評価試験をおこなった。以下にその結果を具体的に示す。
まず、表1の組成となるように予め調合、混合したガラス原料を、1000ccの容積を持つ白金ロジウム坩堝を利用し、撹拌機能を有する電気溶融炉内に保持して1550℃で20時間溶融し、その後、カーボン鋳型に溶融ガラスを流し出して徐冷することで、それぞれの特性が測定可能となるような適切な形状に成形した。そして、得られた各々のガラス試料の特性を以下の方法により測定した。すなわち、アルカリ溶出量は、JIS R3502に従い測定をおこなった。表中でNDと表記したものは、検出困難であることを表している。また、密度については、周知のアルキメデス法によって測定をおこなった。さらに、比ヤング率については、鐘紡(株)製非破壊弾性率測定装置(KI−11)を使用し、曲げ共振法によって測定したヤング率と密度から算出した。そして、ビッカース硬度については、JIS Z2244−1992に従い測定をおこなった。また、直線内部透過率については、表面に前述した板ガラスの製造工程と同様の研磨加工を施し、かつ、板厚を固体撮像素子用カバーガラス製品と同等にしたガラス試料に対して、(株)日立製作所製分光光度計(UV−3100)を使用して透過率測定をおこなった。
表1に示す測定結果から、いずれの試料についても、アルカリ溶出量、密度、比ヤング率、ビッカース硬度、直線内部透過率について、本発明の条件を満足するものであることが判明した。ただし、本発明の固体撮像素子用カバーガラスの性能は、これらの組成と諸特性を満足し、さらに側面の表面性状が前述のような高い品位を有することによって実現できるものである。
次に、固体撮像素子用カバーガラス(試料A〜E)を作製し、側面の表面性状についての確認をおこなった。試料A〜D(実施例)は、上記の諸特性を満足する母材板ガラスを作製し、さらに薄板ガラスにする加工を施し、そして側面の第一側面部をレーザースクライブ(第一加工)によって形成し、第二側面部を割断加工(第二加工)、すなわち押し割りによって形成したものである。一方、試料E(比較例)は、側面の第一側面部をメカニカルスクライブによって形成し、第二側面部を押し割りによって形成したものである。そして、各試料の側面の第一側面部、第二側面部の各々について、その表面粗さの測定を(Digital Instruments社製)原子間力顕微鏡(NanoScopeIII Tapping Mode AFM)、及び触針式表面粗さ測定機タリステップ(Tayler−Hobson社製)を用いて測定した。その結果を表2に示す。

表面粗さの測定に関し、原子間力顕微鏡を用いた測定では、測定長40μmについて10回測定を行い、その平均値を求めた(その値を表2中の丸1欄に示した
。)。また、触針式表面粗さ測定機タリステップを用いた測定では、測定長0.25mmについて、計測速度0.0025mm/sec、フィルター0.33Hz、倍率20万倍の条件とした(その値を表2中の丸2欄に示した。)。いずれも、試料の側面に対して平行な方向にプローブを走査して計測したものである。表2に示す測定結果から、試料A〜D(実施例)は、いずれも、第一側面部及び第二側面部の表面粗さのRa値、Rmax値が本発明の条件を満足し、良好な表面性状を有することが確認された。一方、試料E(比較例)は、第一側面部の表面粗さのRa値が72.5nmと50nmを越える状態であって非常に粗く、試料A〜D(実施例)との表面性状の相違が顕微鏡観察でも明瞭に判別できた。
また、試料A〜D(実施例)について、透光面に対する第一側面部の角度を測定したところ、88〜93°であり、第一側面部に対する第二側面部の傾斜角を測定したところ、2〜7°であった。したがって、試料A〜Dは、いずれも本発明の固体撮像素子用カバーガラスとして必要充分な側面の形態を有するものである。
さらに、固体撮像素子用カバーガラス(試料F、G)を作製し、透光面の表面状態について、触針式表面粗さ測定機タリステップ(Tayler−Hobson社製)を用いて評価した。試料F、試料Gは、それぞれ前述した2種類の大板ガラスの加工方法を採用したものであって、試料Fは精密研削研磨加工、試料Gは延伸成形による方法で製造したものである。測定条件として、測定長1mmについて、計測速度0.025mm/sec、フィルター0.33Hz、倍率100万倍で測定をおこなったところ、表3に示す結果が得られた。
表3に示す測定結果より、試料F、試料Gは、いずれも、固体撮像素子用カバーガラスの透光面として充分な平滑性を有していることが判る。
このように、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、側面の表面品位に加え、透光面についても、固体撮像素子用カバーガラスとしての機能を充分発揮できる平滑な表面性状を有している。
(性能評価2)本発明の固体撮像素子用カバーガラスの強度特性を評価するため、以下の様な衝撃強度特性の評価試験を実施した。すなわち、実際に携帯電話に搭載した状態での衝撃試験を行うため、市販の固体撮像素子搭載カメラの中の固体撮像素子を取り出し、これに代えて、試験をおこなう固体撮像素子用カバーガラスをねじ止め孔のある固体撮像素子と同じ重量のアルミナ基板に接着剤で封着し、これを携帯電話にねじ止めして取り付け、衝撃試験用の携帯電話被試験体を作成した。次いで、携帯電話被試験体の固体撮像素子を取り付けた位置に最も近い角部が、必ず衝撃点となるように携帯電話被試験体に塩ビ製の筒状ガイドを取り付け、その筒状ガイドを、垂直に保持した長さ1.2mの金属円柱の支柱にくぐらせた状態で保持し、1mの高さから3cmの厚みをもつ樫の木のプレート
上に携帯電話被試験体を落下させた。
試験には、実施例として本発明の固体撮像素子用カバーガラス(寸法:7×7×0.3mm)を使用したアルミナ基板封着体を30検体と、比較例として同数のメカニカルスクライブにより加工した同寸法の光学ガラスBK7を30検体使用した。試験方法は、各被試験体について1mからの落下試験を200回ずつおこない、試験の終わったアルミナ基板封着体を取り出して、目視観察と20倍の実体顕微鏡観察、そして、さらに割れの認められたものについては50倍の顕微鏡観察とマイクロクラックの有無について走査型電子顕微鏡による観察を実施した。
その結果、実施例である本発明の固体撮像素子用カバーガラスを搭載した30の被試験体については、異常は認められず、念のために行われた走査型電子顕微鏡による観察でも新たなマイクロクラックの発生は確認できなかった。一方、比較例でメカニカルスクライブにより側面の成形を実施した平板ガラスを使用した場合については、事前の調査で側面の第一側面部と透光面の間に非常に厚みの薄い塑性変形域が帯状に存在し、その部分にマイクロクラックが認められ、その表面粗さのRa値は105〜320nm程度であったが、試験の結果2検体でそのようなマイクロクラックに起因する割れが認められた。そこで、この2検体について、さらに走査型電子顕微鏡を使用した波面解析の結果、2検体のいずれについても平板ガラスの側面の第一側面部に存在していたマイクロクラックをオリジ
ンとして衝撃的に応力が加えられた時に認められる破断面の特徴をもつ破面が認められることが判明した。また、割れが認められなかった残りの被試験体についても、さらに50倍の顕微鏡観察を行ったところ、3検体についてマイクロクラックに起因するマイクロチッピングが、平板ガラスの側面の第一側面部に存在することが確認された。
以上の試験によって、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、これまでの平板ガラスでは強度的に問題が発生するような衝撃試験をおこなっても、十分耐えうるものであって、実使用上の高い性能を有するものであることが判明した。
(性能評価3)本発明の固体撮像素子用カバーガラスの強度特性を評価するため、以下の様な経時的な強度特性の比較試験を実施した。この試験は、耐候性試験と強度試験を組み合わせることによって、長期使用時の強度特性を実使用段階の搬送行程を利用して過酷に再現することで評価したものである。
まず、固体撮像素子に搭載するカバーガラスの寸法で成形した平板ガラスを実施例(試料H〜O)については全部で4000枚、比較例(試料P〜T)については全部で3000枚を準備した。使用した平板ガラスの外形、表面性状と試験終了時の結果について、表4にまとめて示す。
表中、上から2項目の比率{(Z−Za)/Za}は、前述したように、4つの各側面における、第一側面部と第二側面部との境界線から第一透光面までの板厚方向の距離の総和を4で割った算術平均値Zaに対する、各々の側面における、第一側面部と第二側面部との境界線から第一透光面までの板厚方向の距離Zのばらつきの比率である。そして、この表には、各々の条件の試料20検体の平板ガラス角部、つまり全部で80箇所についての測定値の平均を示している。また、上から3項目目の(線端間距離)は、相隣接する2つの各側面間の稜線部上における、一方の各側面の境界線の線端(線端点)と、他方の各側面の境界線の線端(線端点)との間の距離である(例えば、図3に示す例では、線端点13a1と線端点13a2との間の距離である)。


実施例の試料H〜Oについては、各500枚、比較例の試料P〜Sについても各500枚、試料Tについては1000枚の試料をそれぞれ同条件で作製した。実施例の試料H〜Oについては、平板ガラス側面の亀裂線加工にレーザースクライブを採用し、レーザービーム移動速度120±5mm/sec、あるいは150±5mm/sec、レーザー出力120±5Wの条件で加工し、劈開加工を押し割り加工によって成形し、第一側面部及び第二側面部の表面粗さ、比率{(Z−Za)/Za}、線端間距離比率(線端間距離/平板ガラスの板厚)、透光面に対する第一側面部の角度、第一側面部に対する第二側面部の角度として、表4に示す値を実現した。
一方、比較例の試料については、試料P、試料Q、試料R、試料Sについては亀裂線加工にレーザースクラブを採用し、第一側面部の成形時に、縦方向と横方向のレーザービームの相対移動速度を意図的に25〜40%の範囲で変動させ、さらに出力についても90〜220Wの範囲で変動させることによって、比率{(Z−Za)/Za}が20%を越え、線端間距離比率(線端間距離/平板ガラスの板厚)が3%を越えるようにした。また、試料R、試料Sでは、レーザービームの照射角度の意図的な変動や押し割り加工時の応力印加方向を意図的に変動させることによって、試料Rでは第一側面部に対する第二側面部の角度が8°を越えるようにし、試料Sでは透光面に対する第一加工面の角度が95°を越えるようにした。また、試料Tでは、第一側面部の成形をメカニカルスクライブによっておこない、第二側面部の成形を押し割り加工によっておこなった。
そして、各試料の表面粗さを前述の触針式表面粗さ測定機タリステップ(Tayler−Hobson社製)によって測定した。測定条件として、測定長1mmについて、計測速度0.025mm/sec、フィルター0.33Hz、倍率100万倍で測定した。また、稜線部上の線端間距離、第一側面部、第二側面部の角度については投影測定機、レーザー顕微鏡、マイクロメーター等を使用してそれぞれ計測をおこなった。
その結果、実施例については、いずれも、第一側面部の表面粗さがRa値で0.1〜5.0nm、Rmax値で1.0〜15nmの範囲内であり、第二側面部の表面粗さがRa値で0.1〜3.0nm、Rmax値で1.0〜12nmの範囲内にあることが判明した。一方、比較例について、試料P、試料Q、試料R、試料Sは、その表面粗さが実施例と同程度の範囲内にあるものの、試料Tについては、第一側面部のRa値が10nmを超える値であって、Rmax値が30nmより大きい値であった。
さらに、比率{(Z−Za)/Za}については、実施例はいずれも20%以下の値であった。一方、比較例の試料P、試料Qでは、比率{(Z−Za)/Za}が20%を越えており、1枚の試料について、稜線部上の線端間距離の総和はおおよそ200μm程度を越えるものとなっており、顕微鏡観察の結果、稜線部の表面粗さは第一側面よりも粗い状態であった。これに対して、実施例では、稜線部上の線端間距離の総和が200μm以下であり、稜線部の顕微鏡観察を行ったところ、比較例のような粗い表面状態ではないことが確認できた。実施例の試料H、試料I、試料J、試料K、試料L、試料Mでは、比率{(Z−Za)/Za}が5%以下であり、1枚の試料について、稜線部上の線端間距離の総和はおおよそ40μm程度よりも短かいものであった。また、線端間距離比率(線端間距離/平板ガラスの板厚)は、実施例について1.0%から14.5%のものまで認められたが、顕微鏡観察をおこなったところ、稜線部の表面粗さが第一側面部と同等か、それよりも小さい傾向の観察される試料は、この比率が3.0%以下の試料H、試料I、試料J、試料K、試料L、試料Mであった。さらに、この比率が1.0%以下の試料K、試料L、試料Mでは、この傾向がさらに顕著であった。一方、比較例の試料Tでは、比率{(Z−Za)/Za}は小さいものの、第一側面部の表面粗さが粗いため、稜線部はそれに相応する程度となっており、粗い状態であった。
そして、以上のような外形品位を有する実施例と比較例の各試料は、いずれも出荷用のプラスチックトレーに収納し、そのままの状態で温度80℃−湿度80%に保持した高温高湿試験装置内に1000時間保持した後、そのまま段ボール梱包してトラック便を使用し、滋賀県大津市と神奈川県藤沢市の間、すなわち片道約450km以上を10往復、合計9000km以上の走行振動試験を実施した。このようにして、平板ガラスを長期間に渡り高温高湿環境下に保持した後に、梱包形態のまま、搬送状態での過酷振動試験を組み合わせて実施した。試験の終了した試験体については、実施例、比較例とも実体顕微鏡観察、50倍の顕微鏡観察、さらに走査型顕微鏡観察を実施した。
その結果、実施例の試料H〜Mについては、実体顕微鏡観察、50倍の顕微鏡観察のいずれについても、マイクロクラック、マイクロチッピングは認められなかった。また、試料N、試料Oについては、マイクロチッピングとマイクロクラックが認められたものの、原因を調べていくと、プラスチックトレーに金属異物の付着が認められ、この異物に起因するクラック、チッピングであって、平板ガラスには関連しないものであることが判明した。また、試料Kと試料Oには、平板ガラス表面に異物の付着が認められたが、分析の結果、ガラス異物ではなくプラスチックトレーの汚れに起因するものであることが判明した。したがって、実施例については、平板ガラスに起因する異常は認められなかった。
一方、比較例については、試料P〜Tのいずれについても、マイクロクラック、マイクロチッピングの発生が認められた。特に試料Pについて、マイクロクラックの発生箇所の特定を行ったところ、3.5%のマイクロクラックの9割が、平板ガラス角部にある稜線部上の第一側面部と第二側面部の境界線の箇所(線端間領域)がクラックのオリジンとなるものであった。また、試料Pのチッピングの7割は、稜線部上の線端間領域が起源となったチッピングであった。さらに、試料Sでは、角部以外の側面についてもマイクロクラックの発生率が高い傾向があり、調査すると4割が角部以外の側面の第一側面部と第二側面部の境界付近において発生していた。
また、比較例の試料Tについては、1000検体の内23検体の側面について、試験前には認められなかったマイクロクラックが確認でき、発生率は2.3%であった。そして、その内6検体については、第一側面部のチッピングにより発生したガラス粉により起因するものであった。また、13検体については側面にガラスから溶出した成分による付着異物が認められ、その発生率は1.3%であった。さらに2検体については、プラスチックトレーと平板ガラスの間に挟まれたガラス粉によって搬送途中で発生したガラス板表面の傷が確認できた。
以上の評価結果から、本発明の固体撮像素子用カバーガラスは、耐候性に優れ、しかも平板ガラス側面に適切な加工がほどこされ、搬送などの行程においても強度的に問題の発生することのない優れた性能を有するものであり、安定した品位を保持できるものであることが判明した。
本発明の固体撮像素子用カバーガラスの斜視図(図a)と部分断面図(図b)である。 本発明の固体撮像素子用カバーガラスの側面部拡大図である。 本発明の固体撮像素子用カバーガラスの角部拡大図である。 厚板ガラスの母材から薄板ガラスを製造する方法の説明図である。 薄板状ガラスを第一加工後に第二加工をおこなう際の加工方法の説明図である。 本発明に係る固体撮像素子用カバーガラスの側面部の一部についての拡大した顕微鏡写真である。
符号の説明
10 固体撮像素子用カバーガラス
11a 第一透光面
11b 第二透光面
12 側面
12a(12a1、12a2) 第一側面部
12b(12b1、12b2) 第二側面部
13 稜線部
13a(13a1、13a2) 稜線部上における境界線の線端(線端点)
14(14a、14b) 境界線
α 透光面と第一側面部のなす角度
β 第一側面部と第二側面部のなす角度

Claims (8)

  1. 無機酸化物ガラス製の平板ガラスからなり、該平板ガラスの板厚方向に相対向する第一透光面及び第二透光面と、該平板ガラスの周縁を構成する側面とを有する固体撮像素子用カバーガラスにおいて、
    前記側面は、前記第一透光面に隣接する第一側面部と、該第一側面部及び前記第二透光面に隣接する第二側面部とを備え、
    前記第一側面部の表面粗さは前記第二側面部の表面粗さよりも大きく、前記第一側面部の表面粗さのRa値は0.1〜10nm、Rmax値は0.1〜30nmであり、前記第二側面部の表面粗さのRa値は0.01〜5nm、Rmax値は0.01〜20nmであり、
    前記第一側面部が前記第一透光面に対してなす角度が90°±5°の範囲内にあり、
    前記第二側面部が前記第一側面部に対してなす角度が8°以下であることを特徴とする固体撮像素子用カバーガラス。
  2. 前記側面の面積に対する前記第一側面部の面積の比率が0.1〜0.3であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  3. 前記平板ガラスが略四角形状であり、その4つの各辺にそれぞれ対応して前記各側面が在り、全ての前記側面について、前記第一側面部と前記第二側面部との境界線から前記第一透光面までの板厚方向の距離の平均値を求め、その値をZaとしたとき、前記各側面における、前記第一側面部と前記第二側面部との境界線から前記第一透光面までの板厚方向の距離Zが、−0.2≦(Z−Za)/Za≦0.2の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  4. 相隣接する2つの前記各側面間の稜線部上において、一方の前記各側面における前記第一側面部と前記第二側面部との境界線の線端と、他方の前記各側面における前記第一側面部と前記第二側面部との境界線の線端とが、実質上同一点上にあることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  5. 波長500nmの可視光線の直線内部透過率と、波長600nmの可視光線の直線内部透過率がそれぞれ95%以上であることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  6. 質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%、MO 1〜20%(MO=Li2O+Na2O+K2O)を含有することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  7. 質量%表示でSiO2 50〜70%、Al23 0.5〜20%、B23 5〜20%RO 0.1〜30%(RO=MgO+CaO+ZnO+SrO+BaO)、ZnO 0〜9%を含有し、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しないことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の固体撮像素子用カバーガラス。
  8. アルカリ溶出量がJIS−R3502の規格により0.1mg以下、密度が2.8g/cm3以下、比ヤング率が27GPa/g・cm-3以上、ビッカース硬度が500kg/mm2以上であることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の固体撮像素子用カバーガラス。
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