JP2004220254A - ウェブページのバリアフリー品質保証の装置、方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】インターネットで公開されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できる装置、方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】ウェブページ15のHTML構文上のバリアフリー程度を評価する評価値を算出する評価値演算手段(プログラム31)と、この評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に、評価値に対応する特定コードを含む認証印を付加する認証印付加手段(プログラム32)と、認証印付加後にウェブページのバリアフリー程度を評価する評価値を算出し、この評価値に対応する特定コードと上記認証印に含まれる特定コードとを比較して一致・不一致を判定する比較手段(プログラム33)とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】ウェブページ15のHTML構文上のバリアフリー程度を評価する評価値を算出する評価値演算手段(プログラム31)と、この評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に、評価値に対応する特定コードを含む認証印を付加する認証印付加手段(プログラム32)と、認証印付加後にウェブページのバリアフリー程度を評価する評価値を算出し、この評価値に対応する特定コードと上記認証印に含まれる特定コードとを比較して一致・不一致を判定する比較手段(プログラム33)とを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウェブページのバリアフリー品質保証の装置、方法、およびプログラムに関し、特に、ウェブページで提示されるコンテンツのバリアフリー品質を保証するウェブページに係るソフトウェア技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等の電気通信技術、サーバ、PC(パーソナル・コンピュータ)等の端末装置の発展が顕著である。インターネットには大量な数のウェブサイトが接続され、インターネット上はこれらのウェブサイトによってウェブページ(またはホームページ)という形で膨大な量の情報が提供されている。利用者は、インターネット接続機能を有するPC等でインターネットに接続し、各種ウェブサイトにアクセスすると、種々のウェブページをダウンロードして端末装置の表示装置に表示させることができる。利用者は、モニタ画面を通してウェブページの内容(コンテンツ)を知ることになる。
【0003】
ウェブページの内容には、文章(テキストによる文)、画像(静止画または動画)、音声等が含まれる。上記のコンテンツの中で、画像や音声については、正しい代替手段を実装しないことには、利用者が視覚障害者や聴覚障害者である場合には内容を知ることができない。
【0004】
近年、大量の情報がインターネットを介して提供されるような時代が到来している。これらの情報は端末装置のモニタを通して主に視覚により知得されるので、特に目の不自由な人にとってはバリアが存在する。昨今では、行政庁による行政サービスとしての各種の情報の提供もインターネットを介したウェブページを通して行われるので、かかるバリアの問題を無視できなくなってきている。
【0005】
他方、近年のコンピュータ技術では、ウェブページの文書、および正しい代替手段を実装した画像に対しては内容を音声合成技術に基づき合成音声に変換して出力するソフトウェア(プログラム)が存在する。このソフトウェアは音声ブラウザ、およびスクリーンリーダと呼ばれている。これらのソフトウェアを使用することにより、視覚障害者も最新の情報をウェブサイトから入手できるようになっているが、画像等に対して正しい代替手段を実装していないページの場合は、その情報を正確に入手することは不可能である。
【0006】
そこで、現在の技術段階では、ウェブサイトによって提供されるウェブページのバリアフリー状態を診断し評価するプログラムが既に提供されている。このウェブページのバリアフリー診断評価プログラムによれば、ウェブページに含まれるHTML文書に関して、その構文上、最低限配慮すべき項目を診断し、問題があった項目をエラー項目として報告するように構成されている。
【0007】
上記のウェブページのバリアフリー診断では、W3C(World Wide Web Consortium)の下部組織であるWAI(Web Accessibility Initiative)のWCAG(Web Content Accessibilty Guideline)1.0や米国のリハビリテーション法第508条、あるいは日本でのIT戦略会議・IT戦略本部合同会議(第5回)において打ち出された「インターネットにおけるアクセシブルなウェブコンテンツの作成方法に関する指針」のうち、特に重要であると思われる項目がチェックされる。その項目の例としては、例えば、▲1▼画像に代替テキストが用意されているか否か、▲2▼イメージマップのリンク先に代替テキストが用意されているか否か、▲3▼ページタイトルが用意されているか否か、▲4▼blinkタグやmarqueeタグのように時間の経過に伴ってテキストが変化するタグが使用されているか否か、▲5▼scriptやマルチメディア・コンテンツなどに対する代替手段が提供されているか否か、等である。
【0008】
本発明に関連する技術として特許文献1を挙げる。この特許文献1は情報の埋め込み方法およびその装置を提案している。特許文献1に係る発明の課題は次の通りである。インターネットを介してウェブサイトではホームページが用意され、インターネット接続機能を有した端末装置を使用できる者であれば、当該ホームページを閲覧することができる。ホームページについては、近年、第三者による悪意に基づく改竄が問題になっている。この問題を防止する手段として電子透かし技術やディジタル署名技術があり、これらを利用すればコンテンツ流通過程においてコンテンツの不正改竄等の検出に利用できる。その技術によれば、正当な特定の登録者による認証情報の透かし込みが行われたコンテンツのみが流通過程において真正性を保証される仕組みになっている。しかしながら、この技術では、新しいコンテンツを作成するたびに特定登録者による認証情報の透かし込みを依頼しなければならず、運用上煩雑である。特許文献1による発明では、ウェブシステムの手軽さを損なわず、コンテンツ等の真正性を保証するための仕組みを提案している。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−187442号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のごとく、従来、インターネット上で公開されるウェブページの文コンテンツについては原則的にバリアフリーであるように作られていることが要求される。このため、コンテンツ制作会社では、コンテンツ制作の依頼を受けると、バリアフリーに関するチェック項目に注意しながらバリアフリー品質を保証した上でコンテンツを製作し顧客に納品する。すなわち、インターネット上でウェブサイトによって提供されているウェブページ(コンテンツ)は、文章に関して前述したバリアフリーについての品質を予め保証して作成されている。
【0011】
一方、インターネットで提供されるコンテンツは、その性格によれば、頻繁に修正される。当該修正は、最初に請け負ったコンテンツ制作会社が行う場合にもあるし、顧客の担当者が自ら行う場合もある。納品後にインターネットコンテンツが修正される場合、コンテンツ制作業務を受けた会社はバリアフリーの品質について瑕疵責任を負うことになる。実際のところ、顧客がコンテンツを改定した結果生じる問題をコンテンツ制作会社が負うという危険性が生じる。
【0012】
コンテンツ制作会社が上記の危険性を確実に避けかつ瑕疵責任を回避するためには、起きた問題に対する責任の所在が明らかになるように、顧客に納品したコンテンツのデータをすべて保管しておくのが常道である。しかしながら、顧客に納品したコンテンツと同じデータを常に保管しておくのは大量のデータ量となるので、実際には困難であり、従来ではほとんど行われていない。
【0013】
上記のごとく、インターネットで提供されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できることは時代の要請である。インターネットコンテンツを提供する顧客、あるいは当該コンテンツを制作し納品するコンテンツ制作会社にとって、コンテンツのバリアフリー品質を常に保証できるシステムの構築が望まれている。
【0014】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、インターネットで提供されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できる装置、方法、およびプログラムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証の装置、方法、およびプログラムは、上記目的を達成するために、次のように構成される。
【0016】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置(請求項1に対応)は、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加手段(バリアフリー認証印押印プログラム32)と、認証印付加後にウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較手段(バリアフリー認証印整合性確認プログラム33)と、を備えるように構成される。
【0017】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証方法(請求項2に対応)は、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加ステップと、認証印付加後にウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較ステップと、から構成される方法である。
【0018】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証プログラム(請求項3に対応)は、コンピュータに、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する第1手順と、認証印付加後に上記ウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する第2手順と、を実行させるためのプログラムである。
【0019】
【作用】
本発明の構成によれば、インターネット上で提供されるウェブページをウェブサーバに用意する段階において当該ウェブページのバリアフリーの程度を診断して合格基準に達していることを条件に認証印をウェブページに挿入することによりウェブページのバリアフリー品質を保証する。この認証印には、診断した時のウェブページのHTML構文に含まれる情報を元に算出した特定コードを含ませる。ウェブページをインターネットに公開した後、定期的または不定期に当該ウェブページに含まれる情報を元に特定コードを再度算出し、上記認証印に含まれる特定コードと比較し、2つの特定コードが一致していればバリアフリー品質が保持されていると判断され、不一致のときには途中のコンテンツ修正の結果、バリアフリーが保証できないと判断される。運用方法によっては、この結果に基づきウェブページの制作者または修正者に差し戻すことも可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図1はインターネットにおける情報発信のシステム状況の全体的構成を示す。本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置は上記のシステム状況を前提として構成される。図1によれば、インターネット11に対して例えばウェブサーバ12が接続されている。ウェブサーバ12によってウェブサイト13が形成される。ウェブサーバ12の記憶部14にはウェブページ(コンテンツ)15が用意されて、インターネット11で公開された状態にある。ウェブページ15には文書データ(HTML文書)、画像データ等が含まれている。ウェブサーバ12は、情報配信要求のアクセスを受けてウェブページ15を要求者の端末装置に配信するサーバプログラムを有している。
【0022】
他方、インターネット11には、一例として、インターネット接続機能を有する端末装置16が接続されている。この端末装置16は例えばパーソナル・コンピュータである。端末装置16にはブラウザソフトウェア17が用意されており、このブラウザソフトウェア17によってウェブサーバ12にアクセスし、ウェブページ15等の情報を取り出すことができる。
【0023】
図1に示されるごとくウェブサーバ12に用意されかつインターネット11上で公開されているウェブページ15は、視覚が不自由な者にも音声出力で情報が得られるように、後述するごとく、バリアフリーの程度について診断がなされ、その結果、バリアフリー条件につき合格基準を満たしたものとして制作されており、バリアフリー品質の保証がなされているものとする。
【0024】
上記のウェブページ15に対しては、制作された最初の段階でウェブページのバリアフリー品質を診断する処理(これにより最終的に合格基準を満たさせる)、および当該ウェブページのバリアフリー品質を保証するための認証印を付加する処理が施され、さらに公開時にバリアフリー品質が合格基準にあるウェブページのその後の修正に対してバリアフリー品質が保証されているか否かを判断する処理が施される。
【0025】
図2に本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置の構成を示す。このバリアフリー品質保証装置21はコンピュータで構成されている。バリアフリー品質保証装置21は、CPU22とプログラム記憶部23と入力装置24と表示装置25と記憶装置26と通信インタフェース27を備える。記憶装置26にはウェブページ管理データベース28と認証印情報管理データベース29とが設けられる。通信インターフェース27を経由して外部のコンピュータと接続関係を形成し、ネットワーク等を介してデータの送受を行うことができる。
【0026】
プログラム記憶部23には、少なくとも、制作の最初の段階でウェブページのバリアフリー品質を診断するバリアフリー診断プログラム31、当該ウェブページのバリアフリー品質を保証するための認証印を付加するバリアフリー認証印押印プログラム32、さらに公開時にバリアフリー品質が合格基準にあるウェブページのその後の修正に対してバリアフリー品質が保証されているか否かを判断するためのバリアフリー認証印整合性確認プログラム33が格納されている。
【0027】
上記バリアフリー診断プログラム31は、ウェブページのHTML構文の項目上で最低限必要な項目を診断し、問題があった場合にはエラー項目として報告すると共に、バリアフリー品質の程度を表す評価値を計算する。以下では、上記のウェブページ15の例で説明する。
【0028】
図3に示すごとく、ウェブページ15を通信インターフェース27等を介して読み込んで(ステップS11)、記憶装置26のウェブページ管理データベース28に記憶させ(ステップS12)、当該ウェブページ15に対してバリアフリー診断プログラム31の診断処理機能を実行することにより(ステップS13)、ウェブページ15のバリアフリー診断を行う。診断の結果のエラー項目の報告は表示装置25の画面に表示されることにより行われ(ステップS14)、評価値も同画面に表示されることになる(ステップ15)。
【0029】
上記診断項目の例としては、前述したように、▲1▼画像に代替テキストが用意されているか、▲2▼イメージマップのリンク先に代替テキストが用意されているか、▲3▼ページタイトルが用意されているか、▲4▼blinkタグやmarqueeタグのように時間の経過に伴ってテキストが変化するタグが使用されているか、▲5▼scriptやマルチメディア・コンテンツなどに対する代替手段が提供されているか等である。
【0030】
ウェブページ15につきバリアフリー品質が合格基準に至らないときにはエラー項目についての報告が表示装置25の画面において行われる(ステップS14)ので、ウェブページ制作者はウェブページ15のバリアフリーのエラー項目が解消されるようにウェブページ15を修正する。エラー項目がすべて解消した時点で、ウェブページ15のバリアフリー品質が合格基準を満足することになる。その時、上記評価値も同様に算出され、かつ表示装置25の画面に提示される(ステップS15)。バリアフリーの程度を表す評価値については任意の評価手法を用いることができる。例えばHTMLタグを読み取らせ、一定の計算ロジックで数値が作り出される。一定の計算ロジックとしては例えばMD5という一般的に普及されたメッセージコードを作り出す手法が使用される。
【0031】
バリアフリー認証印押印プログラム32は、図4に示すごとく、診断処理S21の結果ウェブページ15についてそのバリアフリー品質が合格基準を満たすと判断されたときには(ステップS22)、ウェブページ15の適宜な箇所に認証印を付加(押印)する(ステップS23)。認証印は、ウェブページ15のHTML内の情報に基づいて求められた上記評価値に対応する特定コード(A)を含むコメントをウェブページ15内に埋め込むことにより押印される。認証印の具体例については図6に示す。なお判断ステップS21でNOであるときには、ウェブページ15のバリアフリー品質改善のための訂正を促すことになる(ステップS24)。
【0032】
図6は、バリアフリー認証印押印プログラム32によって押印される認証印の例を示す。図6で、左側に示された41は診断前(または修正前)のウェブページ15のHTML文書を示し、右側に示された42は診断後(または修正後)のウェブページ15のHTML文書を示す。ウェブページ15に対してバリアフリー診断プログラム31を適用してバリアフリー診断を行い、合格基準を満たすと判断されると、HTML文書42内に、特定コードAを含む認証印(コメント)43が挿入される。特定コードAは、バリアフリーの程度を表す前述した評価値に対応するコードである。
【0033】
上記のごとくウェブページ15は、そのバリアフリー品質が合格基準を満たしかつ認証印43が押印された状態の下で、図1に示したように、ウェブサイト13(ウェブサーバ12)において公開される。ウェブページ15に押印された認証印43はそのHTML文書内に記入された状態で保持されている。またウェブページ15に記入された認証印43に係る内容は、記憶装置26の認証印情報管理データベース29においてウェブページ15と関連づけて保管される。
【0034】
バリアフリー認証印整合性確認プログラム33は、ウェブサーバ13で公開されている上記ウェブページ15に対して定期的にまたは不定期的に実行される。バリアフリー認証印整合性確認プログラム33が動作すると、図5に示すごとく、ウェブサーバ13で公開されているウェブページ15が再び記憶装置26のウェブページ管理データベース28に読み込まれる(ステップS31)。その後、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33は、HTML内の情報に基づいてバリアフリー品質の程度を表す評価値を計算し(ステップS32)、これに対応する特定コード(B)を生成し(ステップS33)、上記の認証印43に含まれている上記特定コードAと比較してそれらの一致・不一致を判断する(ステップS34)。特定コードAと特定コードBが一致しているときには、ウェブページ15を最終的に制作したときと同様にバリアフリー品質が保証されている。従って、ウェブサーバ12でのウェブページ15の公開を継続する(ステップS35)。特定コードAと特定コードBが不一致であるときには、バリアフリー認証印押印プログラム32によって認証印を押した後に何らかの修正がされていることを意味する。従って、実装の仕方によっては制作者や管理者への通知や、公開を停止することが可能である。図4では、ウェブサーバ12でのウェブページ15の公開を停止する例(ステップS36)が示されている。
【0035】
図7に、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33によってウェブページ15において修正があったか否かを判定する仕組みのイメージを示す。図7で左側のHTML文書は図6で示したHTML文書42に対応し、上記認証印43を含んでいる。図7の右側のHTML文書51は、公開されていたウェブページ15についてバリアフリー認証印整合性確認プログラム33を適用して再び認証印52を押印したものである。認証印52は他の特定コードBを含んでいる。図3で、HTML文書42の認証印43とHTML文書51の認証印52は一致していないので、公開後にウェブページ15には修正が加えられていることが判明する。
【0036】
バリアフリー品質保証装置21のプログラム記憶部23に用意された、上記のバリアフリー診断プログラム31、バリアフリー認証印押印プログラム32、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33により、本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証プログラムが構成される。このウェブページのバリアフリー品質保証プログラムによれば、ウェブサイト13におけるウェブページ(コンテンツ)15の公開時に、事前にHTML構文を解析してバリアフリー品質を診断し、合格基準を満たさせることを条件に認証印を押印し、バリアフリー品質が保証されていることを確認することができ、公開時に認定されたバリアフリー品質がその後の修正があった時においても維持されているか否かを判定でき、ウェブページ15のバリアフリー品質の状態変化に即座に対処できる。
【0037】
図8は、以上の処理の流れの技術的意味をイメージ化した図である。特定コードAを含む認証印43が押印された公開中のウェブページ15に対して、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33を適用して、整合性確認コード61を作成する(手順P11)。整合性確認コード61は、前述した特定コードBを含む認証印52のことである。次に整合性確認コード61と認証印43との比較を行う(手順P12)。この比較において、整合性確認コード61が認証印43と一致しているときには、認証印43が押されてからウェブページ15の内容が修正されていないことを示す。不一致のときには、ウェブページ15の内容が修正されていることを示す。一致の場合には、ウェブサーバ12でのコンテンツ公開の継続が許可される。不一致の場合には、例えば、ウェブサーバ12でのコンテンツ公開の継続が不許可となり、制作者または修正担当者に差し戻される。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、バリアフリー認証印押印プログラム、バリアフリー認証印整合性確認プログラムを備えたバリアフリー品質保証装置あるいはバリアフリー品質保証プログラムを用意したため、インターネットで公開されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できる。特に、公開後にコンテンツ修正が行われた場合にもバリアフリー品質を迅速にチェックしてバリアフリー対応が低下したときには対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインターネットでの情報発信のシステム状況の全体的構成を示す図である。
【図2】本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置の構成を示すブロック図である。
【図3】バリアフリー診断プログラムのフローチャートである。
【図4】バリアフリー認証印押印プログラムのフローチャートである。
【図5】バリアフリー認証印整合性確認プログラムのフローチャートである。
【図6】バリアフリー認証印押印プログラムによって押印される認証印の例を示す説明図である。
【図7】バリアフリー認証印整合性確認プログラムによってウェブページにおいて修正があったか否かを判定する仕組みを示す説明図である。
【図8】バリアフリー認証印整合性確認プログラムに基づく処理の流れの技術的意味をイメージ化した図である。
【符号の説明】
11 インターネット
12 ウェブサーバ
13 ウェブサーバ
15 ウェブページ(コンテンツ)
16 端末装置
21 バリアフリー品質保証装置
22 CPU
23 プログラム記憶部
31 バリアフリー診断プログラム
32 バリアフリー認証印押印プログラム
33 バリアフリー認証印整合性確認プログラム
【発明の属する技術分野】
本発明はウェブページのバリアフリー品質保証の装置、方法、およびプログラムに関し、特に、ウェブページで提示されるコンテンツのバリアフリー品質を保証するウェブページに係るソフトウェア技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等の電気通信技術、サーバ、PC(パーソナル・コンピュータ)等の端末装置の発展が顕著である。インターネットには大量な数のウェブサイトが接続され、インターネット上はこれらのウェブサイトによってウェブページ(またはホームページ)という形で膨大な量の情報が提供されている。利用者は、インターネット接続機能を有するPC等でインターネットに接続し、各種ウェブサイトにアクセスすると、種々のウェブページをダウンロードして端末装置の表示装置に表示させることができる。利用者は、モニタ画面を通してウェブページの内容(コンテンツ)を知ることになる。
【0003】
ウェブページの内容には、文章(テキストによる文)、画像(静止画または動画)、音声等が含まれる。上記のコンテンツの中で、画像や音声については、正しい代替手段を実装しないことには、利用者が視覚障害者や聴覚障害者である場合には内容を知ることができない。
【0004】
近年、大量の情報がインターネットを介して提供されるような時代が到来している。これらの情報は端末装置のモニタを通して主に視覚により知得されるので、特に目の不自由な人にとってはバリアが存在する。昨今では、行政庁による行政サービスとしての各種の情報の提供もインターネットを介したウェブページを通して行われるので、かかるバリアの問題を無視できなくなってきている。
【0005】
他方、近年のコンピュータ技術では、ウェブページの文書、および正しい代替手段を実装した画像に対しては内容を音声合成技術に基づき合成音声に変換して出力するソフトウェア(プログラム)が存在する。このソフトウェアは音声ブラウザ、およびスクリーンリーダと呼ばれている。これらのソフトウェアを使用することにより、視覚障害者も最新の情報をウェブサイトから入手できるようになっているが、画像等に対して正しい代替手段を実装していないページの場合は、その情報を正確に入手することは不可能である。
【0006】
そこで、現在の技術段階では、ウェブサイトによって提供されるウェブページのバリアフリー状態を診断し評価するプログラムが既に提供されている。このウェブページのバリアフリー診断評価プログラムによれば、ウェブページに含まれるHTML文書に関して、その構文上、最低限配慮すべき項目を診断し、問題があった項目をエラー項目として報告するように構成されている。
【0007】
上記のウェブページのバリアフリー診断では、W3C(World Wide Web Consortium)の下部組織であるWAI(Web Accessibility Initiative)のWCAG(Web Content Accessibilty Guideline)1.0や米国のリハビリテーション法第508条、あるいは日本でのIT戦略会議・IT戦略本部合同会議(第5回)において打ち出された「インターネットにおけるアクセシブルなウェブコンテンツの作成方法に関する指針」のうち、特に重要であると思われる項目がチェックされる。その項目の例としては、例えば、▲1▼画像に代替テキストが用意されているか否か、▲2▼イメージマップのリンク先に代替テキストが用意されているか否か、▲3▼ページタイトルが用意されているか否か、▲4▼blinkタグやmarqueeタグのように時間の経過に伴ってテキストが変化するタグが使用されているか否か、▲5▼scriptやマルチメディア・コンテンツなどに対する代替手段が提供されているか否か、等である。
【0008】
本発明に関連する技術として特許文献1を挙げる。この特許文献1は情報の埋め込み方法およびその装置を提案している。特許文献1に係る発明の課題は次の通りである。インターネットを介してウェブサイトではホームページが用意され、インターネット接続機能を有した端末装置を使用できる者であれば、当該ホームページを閲覧することができる。ホームページについては、近年、第三者による悪意に基づく改竄が問題になっている。この問題を防止する手段として電子透かし技術やディジタル署名技術があり、これらを利用すればコンテンツ流通過程においてコンテンツの不正改竄等の検出に利用できる。その技術によれば、正当な特定の登録者による認証情報の透かし込みが行われたコンテンツのみが流通過程において真正性を保証される仕組みになっている。しかしながら、この技術では、新しいコンテンツを作成するたびに特定登録者による認証情報の透かし込みを依頼しなければならず、運用上煩雑である。特許文献1による発明では、ウェブシステムの手軽さを損なわず、コンテンツ等の真正性を保証するための仕組みを提案している。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−187442号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のごとく、従来、インターネット上で公開されるウェブページの文コンテンツについては原則的にバリアフリーであるように作られていることが要求される。このため、コンテンツ制作会社では、コンテンツ制作の依頼を受けると、バリアフリーに関するチェック項目に注意しながらバリアフリー品質を保証した上でコンテンツを製作し顧客に納品する。すなわち、インターネット上でウェブサイトによって提供されているウェブページ(コンテンツ)は、文章に関して前述したバリアフリーについての品質を予め保証して作成されている。
【0011】
一方、インターネットで提供されるコンテンツは、その性格によれば、頻繁に修正される。当該修正は、最初に請け負ったコンテンツ制作会社が行う場合にもあるし、顧客の担当者が自ら行う場合もある。納品後にインターネットコンテンツが修正される場合、コンテンツ制作業務を受けた会社はバリアフリーの品質について瑕疵責任を負うことになる。実際のところ、顧客がコンテンツを改定した結果生じる問題をコンテンツ制作会社が負うという危険性が生じる。
【0012】
コンテンツ制作会社が上記の危険性を確実に避けかつ瑕疵責任を回避するためには、起きた問題に対する責任の所在が明らかになるように、顧客に納品したコンテンツのデータをすべて保管しておくのが常道である。しかしながら、顧客に納品したコンテンツと同じデータを常に保管しておくのは大量のデータ量となるので、実際には困難であり、従来ではほとんど行われていない。
【0013】
上記のごとく、インターネットで提供されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できることは時代の要請である。インターネットコンテンツを提供する顧客、あるいは当該コンテンツを制作し納品するコンテンツ制作会社にとって、コンテンツのバリアフリー品質を常に保証できるシステムの構築が望まれている。
【0014】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、インターネットで提供されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できる装置、方法、およびプログラムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証の装置、方法、およびプログラムは、上記目的を達成するために、次のように構成される。
【0016】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置(請求項1に対応)は、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加手段(バリアフリー認証印押印プログラム32)と、認証印付加後にウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較手段(バリアフリー認証印整合性確認プログラム33)と、を備えるように構成される。
【0017】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証方法(請求項2に対応)は、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加ステップと、認証印付加後にウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較ステップと、から構成される方法である。
【0018】
本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証プログラム(請求項3に対応)は、コンピュータに、ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、上記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する第1手順と、認証印付加後に上記ウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の特定コードと比較して一致・不一致を判定する第2手順と、を実行させるためのプログラムである。
【0019】
【作用】
本発明の構成によれば、インターネット上で提供されるウェブページをウェブサーバに用意する段階において当該ウェブページのバリアフリーの程度を診断して合格基準に達していることを条件に認証印をウェブページに挿入することによりウェブページのバリアフリー品質を保証する。この認証印には、診断した時のウェブページのHTML構文に含まれる情報を元に算出した特定コードを含ませる。ウェブページをインターネットに公開した後、定期的または不定期に当該ウェブページに含まれる情報を元に特定コードを再度算出し、上記認証印に含まれる特定コードと比較し、2つの特定コードが一致していればバリアフリー品質が保持されていると判断され、不一致のときには途中のコンテンツ修正の結果、バリアフリーが保証できないと判断される。運用方法によっては、この結果に基づきウェブページの制作者または修正者に差し戻すことも可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図1はインターネットにおける情報発信のシステム状況の全体的構成を示す。本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置は上記のシステム状況を前提として構成される。図1によれば、インターネット11に対して例えばウェブサーバ12が接続されている。ウェブサーバ12によってウェブサイト13が形成される。ウェブサーバ12の記憶部14にはウェブページ(コンテンツ)15が用意されて、インターネット11で公開された状態にある。ウェブページ15には文書データ(HTML文書)、画像データ等が含まれている。ウェブサーバ12は、情報配信要求のアクセスを受けてウェブページ15を要求者の端末装置に配信するサーバプログラムを有している。
【0022】
他方、インターネット11には、一例として、インターネット接続機能を有する端末装置16が接続されている。この端末装置16は例えばパーソナル・コンピュータである。端末装置16にはブラウザソフトウェア17が用意されており、このブラウザソフトウェア17によってウェブサーバ12にアクセスし、ウェブページ15等の情報を取り出すことができる。
【0023】
図1に示されるごとくウェブサーバ12に用意されかつインターネット11上で公開されているウェブページ15は、視覚が不自由な者にも音声出力で情報が得られるように、後述するごとく、バリアフリーの程度について診断がなされ、その結果、バリアフリー条件につき合格基準を満たしたものとして制作されており、バリアフリー品質の保証がなされているものとする。
【0024】
上記のウェブページ15に対しては、制作された最初の段階でウェブページのバリアフリー品質を診断する処理(これにより最終的に合格基準を満たさせる)、および当該ウェブページのバリアフリー品質を保証するための認証印を付加する処理が施され、さらに公開時にバリアフリー品質が合格基準にあるウェブページのその後の修正に対してバリアフリー品質が保証されているか否かを判断する処理が施される。
【0025】
図2に本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置の構成を示す。このバリアフリー品質保証装置21はコンピュータで構成されている。バリアフリー品質保証装置21は、CPU22とプログラム記憶部23と入力装置24と表示装置25と記憶装置26と通信インタフェース27を備える。記憶装置26にはウェブページ管理データベース28と認証印情報管理データベース29とが設けられる。通信インターフェース27を経由して外部のコンピュータと接続関係を形成し、ネットワーク等を介してデータの送受を行うことができる。
【0026】
プログラム記憶部23には、少なくとも、制作の最初の段階でウェブページのバリアフリー品質を診断するバリアフリー診断プログラム31、当該ウェブページのバリアフリー品質を保証するための認証印を付加するバリアフリー認証印押印プログラム32、さらに公開時にバリアフリー品質が合格基準にあるウェブページのその後の修正に対してバリアフリー品質が保証されているか否かを判断するためのバリアフリー認証印整合性確認プログラム33が格納されている。
【0027】
上記バリアフリー診断プログラム31は、ウェブページのHTML構文の項目上で最低限必要な項目を診断し、問題があった場合にはエラー項目として報告すると共に、バリアフリー品質の程度を表す評価値を計算する。以下では、上記のウェブページ15の例で説明する。
【0028】
図3に示すごとく、ウェブページ15を通信インターフェース27等を介して読み込んで(ステップS11)、記憶装置26のウェブページ管理データベース28に記憶させ(ステップS12)、当該ウェブページ15に対してバリアフリー診断プログラム31の診断処理機能を実行することにより(ステップS13)、ウェブページ15のバリアフリー診断を行う。診断の結果のエラー項目の報告は表示装置25の画面に表示されることにより行われ(ステップS14)、評価値も同画面に表示されることになる(ステップ15)。
【0029】
上記診断項目の例としては、前述したように、▲1▼画像に代替テキストが用意されているか、▲2▼イメージマップのリンク先に代替テキストが用意されているか、▲3▼ページタイトルが用意されているか、▲4▼blinkタグやmarqueeタグのように時間の経過に伴ってテキストが変化するタグが使用されているか、▲5▼scriptやマルチメディア・コンテンツなどに対する代替手段が提供されているか等である。
【0030】
ウェブページ15につきバリアフリー品質が合格基準に至らないときにはエラー項目についての報告が表示装置25の画面において行われる(ステップS14)ので、ウェブページ制作者はウェブページ15のバリアフリーのエラー項目が解消されるようにウェブページ15を修正する。エラー項目がすべて解消した時点で、ウェブページ15のバリアフリー品質が合格基準を満足することになる。その時、上記評価値も同様に算出され、かつ表示装置25の画面に提示される(ステップS15)。バリアフリーの程度を表す評価値については任意の評価手法を用いることができる。例えばHTMLタグを読み取らせ、一定の計算ロジックで数値が作り出される。一定の計算ロジックとしては例えばMD5という一般的に普及されたメッセージコードを作り出す手法が使用される。
【0031】
バリアフリー認証印押印プログラム32は、図4に示すごとく、診断処理S21の結果ウェブページ15についてそのバリアフリー品質が合格基準を満たすと判断されたときには(ステップS22)、ウェブページ15の適宜な箇所に認証印を付加(押印)する(ステップS23)。認証印は、ウェブページ15のHTML内の情報に基づいて求められた上記評価値に対応する特定コード(A)を含むコメントをウェブページ15内に埋め込むことにより押印される。認証印の具体例については図6に示す。なお判断ステップS21でNOであるときには、ウェブページ15のバリアフリー品質改善のための訂正を促すことになる(ステップS24)。
【0032】
図6は、バリアフリー認証印押印プログラム32によって押印される認証印の例を示す。図6で、左側に示された41は診断前(または修正前)のウェブページ15のHTML文書を示し、右側に示された42は診断後(または修正後)のウェブページ15のHTML文書を示す。ウェブページ15に対してバリアフリー診断プログラム31を適用してバリアフリー診断を行い、合格基準を満たすと判断されると、HTML文書42内に、特定コードAを含む認証印(コメント)43が挿入される。特定コードAは、バリアフリーの程度を表す前述した評価値に対応するコードである。
【0033】
上記のごとくウェブページ15は、そのバリアフリー品質が合格基準を満たしかつ認証印43が押印された状態の下で、図1に示したように、ウェブサイト13(ウェブサーバ12)において公開される。ウェブページ15に押印された認証印43はそのHTML文書内に記入された状態で保持されている。またウェブページ15に記入された認証印43に係る内容は、記憶装置26の認証印情報管理データベース29においてウェブページ15と関連づけて保管される。
【0034】
バリアフリー認証印整合性確認プログラム33は、ウェブサーバ13で公開されている上記ウェブページ15に対して定期的にまたは不定期的に実行される。バリアフリー認証印整合性確認プログラム33が動作すると、図5に示すごとく、ウェブサーバ13で公開されているウェブページ15が再び記憶装置26のウェブページ管理データベース28に読み込まれる(ステップS31)。その後、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33は、HTML内の情報に基づいてバリアフリー品質の程度を表す評価値を計算し(ステップS32)、これに対応する特定コード(B)を生成し(ステップS33)、上記の認証印43に含まれている上記特定コードAと比較してそれらの一致・不一致を判断する(ステップS34)。特定コードAと特定コードBが一致しているときには、ウェブページ15を最終的に制作したときと同様にバリアフリー品質が保証されている。従って、ウェブサーバ12でのウェブページ15の公開を継続する(ステップS35)。特定コードAと特定コードBが不一致であるときには、バリアフリー認証印押印プログラム32によって認証印を押した後に何らかの修正がされていることを意味する。従って、実装の仕方によっては制作者や管理者への通知や、公開を停止することが可能である。図4では、ウェブサーバ12でのウェブページ15の公開を停止する例(ステップS36)が示されている。
【0035】
図7に、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33によってウェブページ15において修正があったか否かを判定する仕組みのイメージを示す。図7で左側のHTML文書は図6で示したHTML文書42に対応し、上記認証印43を含んでいる。図7の右側のHTML文書51は、公開されていたウェブページ15についてバリアフリー認証印整合性確認プログラム33を適用して再び認証印52を押印したものである。認証印52は他の特定コードBを含んでいる。図3で、HTML文書42の認証印43とHTML文書51の認証印52は一致していないので、公開後にウェブページ15には修正が加えられていることが判明する。
【0036】
バリアフリー品質保証装置21のプログラム記憶部23に用意された、上記のバリアフリー診断プログラム31、バリアフリー認証印押印プログラム32、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33により、本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証プログラムが構成される。このウェブページのバリアフリー品質保証プログラムによれば、ウェブサイト13におけるウェブページ(コンテンツ)15の公開時に、事前にHTML構文を解析してバリアフリー品質を診断し、合格基準を満たさせることを条件に認証印を押印し、バリアフリー品質が保証されていることを確認することができ、公開時に認定されたバリアフリー品質がその後の修正があった時においても維持されているか否かを判定でき、ウェブページ15のバリアフリー品質の状態変化に即座に対処できる。
【0037】
図8は、以上の処理の流れの技術的意味をイメージ化した図である。特定コードAを含む認証印43が押印された公開中のウェブページ15に対して、バリアフリー認証印整合性確認プログラム33を適用して、整合性確認コード61を作成する(手順P11)。整合性確認コード61は、前述した特定コードBを含む認証印52のことである。次に整合性確認コード61と認証印43との比較を行う(手順P12)。この比較において、整合性確認コード61が認証印43と一致しているときには、認証印43が押されてからウェブページ15の内容が修正されていないことを示す。不一致のときには、ウェブページ15の内容が修正されていることを示す。一致の場合には、ウェブサーバ12でのコンテンツ公開の継続が許可される。不一致の場合には、例えば、ウェブサーバ12でのコンテンツ公開の継続が不許可となり、制作者または修正担当者に差し戻される。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、バリアフリー認証印押印プログラム、バリアフリー認証印整合性確認プログラムを備えたバリアフリー品質保証装置あるいはバリアフリー品質保証プログラムを用意したため、インターネットで公開されるウェブページのバリアフリー品質を常に保証できる。特に、公開後にコンテンツ修正が行われた場合にもバリアフリー品質を迅速にチェックしてバリアフリー対応が低下したときには対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインターネットでの情報発信のシステム状況の全体的構成を示す図である。
【図2】本発明に係るウェブページのバリアフリー品質保証装置の構成を示すブロック図である。
【図3】バリアフリー診断プログラムのフローチャートである。
【図4】バリアフリー認証印押印プログラムのフローチャートである。
【図5】バリアフリー認証印整合性確認プログラムのフローチャートである。
【図6】バリアフリー認証印押印プログラムによって押印される認証印の例を示す説明図である。
【図7】バリアフリー認証印整合性確認プログラムによってウェブページにおいて修正があったか否かを判定する仕組みを示す説明図である。
【図8】バリアフリー認証印整合性確認プログラムに基づく処理の流れの技術的意味をイメージ化した図である。
【符号の説明】
11 インターネット
12 ウェブサーバ
13 ウェブサーバ
15 ウェブページ(コンテンツ)
16 端末装置
21 バリアフリー品質保証装置
22 CPU
23 プログラム記憶部
31 バリアフリー診断プログラム
32 バリアフリー認証印押印プログラム
33 バリアフリー認証印整合性確認プログラム
Claims (3)
- ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、前記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加手段と、
認証印付加後に前記ウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の前記特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較手段と、
を備えるウェブページのバリアフリー品質保証装置。 - ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、前記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する認証印付加ステップと、
認証印付加後に前記ウェブページの特定コードを算出し、認証印付加時の前記特定コードと比較して一致・不一致を判定する比較ステップと、
を備えるウェブページのバリアフリー品質保証方法。 - コンピュータに、
ウェブページのHTML構文上のバリアフリー評価値が合格基準を満たすとき、前記ウェブページ内に特定コードを含む認証印を付加する第1手順と、
認証印付加後に前記ウェブページの特定コードを算出し、認証印付加後時の前記特定コードと比較して一致・不一致を判定する第2手順と、
を実行させるためのウェブページのバリアフリー品質保証プログラム。
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JP2011065446A (ja) * | 2009-09-17 | 2011-03-31 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ウェブコンテンツ診断装置 |
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US11956251B2 (en) | 2006-12-28 | 2024-04-09 | Perftech, Inc. | System, method and computer readable medium for determining users of an internet service |
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2003
- 2003-01-14 JP JP2003005852A patent/JP2004220254A/ja active Pending
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