JP2004219269A - 軽油識別方法、軽油識別装置、及び軽油識別システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別装置10であって、ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出する検出部11と、硫黄酸化物量が所定量以上の場合に、当該ディーゼル自動車燃料油として不正軽油が使用されていると判定する判定部12と、判定の結果を表示する表示部13とを備えたことを特徴とする軽油識別装置。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼル自動車の排気ガスを検査して当該ディーゼル自動車に使用されている燃料油が正規の軽油であるか否かの判定を行う軽油識別方法、軽油識別装置、及び軽油識別システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、トラック等のディーゼルエンジン搭載車の自動車燃料油として、軽油に灯油や重油を混ぜたものを使用したり、あるいは灯油や重油自体を使用する不正軽油の使用が社会的問題となっている。不正軽油を使用した場合の排気ガスは、正規の軽油を使用した場合に比べて汚染物質の排出量が多く、環境に対する悪影響も重大な問題となっている。
従来、このような不正軽油を取り締まる方法としては、路上運行中のトラック等から燃料を採取分析し、クマリンという識別剤が含まれているか否かを検査することによって行われている。
すなわち、不正軽油を取り締まるために、灯油とA重油にクマリンの添加が義務づけられており、灯油やA重油を含む不正軽油は、このクマリンが含有されていることから識別することが可能となっている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−38878号公報
【特許文献2】
特開平5−4936号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしなから、このような従来の方法によれば、トラック等から燃料を採取する必要があることから、検査に手間がかかるという問題があった。
また、輸入粗油を用いた不正軽油は、クマリンが混合されていないため、従来の方法では正規軽油とこれら不正軽油を識別することができないという問題があった。さらに、クマリンが吸着剤により容易に吸着除去されてしまい、トラック等からの燃料の検査では識別が難しいという問題もあった。
【0005】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、軽油に含まれる硫黄量に着目してディーゼル自動車の排気ガスを検査することによって、当該ディーゼル自動車の燃料油に不正軽油の使用が行われているか否かの判定を行う軽油識別方法、軽油識別装置、及び軽油識別システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の軽油識別方法は、ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別方法であって、ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出し、この硫黄酸化物量が所定量以上の場合に、当該ディーゼル自動車燃料油として不正軽油が使用されていると判定する方法としてある。
【0007】
ディーゼル自動車に使用されている軽油の識別方法をこのような方法にすれば、ディーゼル自動車の燃料油に不正軽油が使用されているか否かを迅速に判定することができる。
従来のクマリンを検出することによる軽油識別方法は、トラック等から燃料を採取して検査する必要があるため、検査に手間がかかるという問題があった。
しかし、本発明の方法によれば、トラック等の排気ガスを用いて検査を行うことができるため、エンジンをアイドリングさせた状態のままなどで、迅速に検査を行うことが可能となる。
また、不正軽油に含有されるクマリンによることなく、排気ガス中に含まれる硫黄酸化物の濃度を検査することによって、不正軽油使用有無を判定することができるため、クマリンを含有していない輸入粗油などを用いて製造された不正軽油やクマリンを吸着除去した不正軽油に対しても、有効に判定を行うことが可能である。
ここで、検出対象である硫黄酸化物は、主にSOxとして表すことのできるものであり、例えば、SO2を検出の対象とすることができる。以下、この硫黄酸化物量をSOx量と称する場合がある。
【0008】
本発明の請求項2記載の軽油識別方法は、排気ガス中のSOxの所定量が、10ppmである方法としてある。
軽油識別方法をこのような方法にすれば、排気ガスに含まれるSOx量が、10ppm以上である場合に、不正軽油が使用されていると判定することができる。
これは、現在のディーゼル自動車燃料用の軽油の硫黄含有量が500ppm以下に規制されており、硫黄含有量が500ppmの燃料を用いた場合、アイドリング時の排ガス中のSOx量は、5〜10ppm程度となることによるものである。
したがって、不正軽油使用の判断基準を10ppm以上とすることによって、硫黄含有量が500ppm以上であるディーゼル自動車燃料油を検知することができ、その燃料油に重油や輸入粗油が混和されていると判定することが可能となる。
【0009】
本発明の請求項3記載の軽油識別方法は、所定量が、1ppmである方法としてある。
軽油識別方法をこのような方法にすれば、排気ガスに含まれるSOx量が、1ppm以上である場合に、不正軽油が使用されていると判定することができる。
これは、ディーゼル車が排出する有害物質を抑制するため、2004年までに軽油の硫黄含有量が500ppm以下から50ppm以下に規制強化されることに併せたものである。硫黄含有量が50ppmの燃料を用いた場合、アイドリング時の排ガス中のSOx量は、0.5〜1ppm程度となる。
したがって、不正軽油使用の判断基準を1ppm以上とすることによって、硫黄含有量が50ppm以上であるディーゼル自動車燃料油を検知することができる。そして、その燃料油に重油や輸入粗油が混和されていると判定することが可能となる。
尚、EUなどにおいては、長期的には軽油の硫黄含有量を10ppmとすることも検討されており、将来、我が国においてこのような変更が生じた場合に、不正軽油の使用と判定するSOx量を変更可能であることは言うまでもない。
【0010】
本発明の請求項4記載の軽油識別装置は、ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別装置であって、ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出する検出部と、硫黄酸化物量が所定量以上の場合に、当該ディーゼル自動車燃料油として不正軽油が使用されていると判定する判定部と、判定の結果を表示する表示部とを備えた構成としてある。
【0011】
軽油識別装置をこのような構成にすれば、トラック等の排気管にかざすことにより、排気ガス中のSOx量にもとづいて、使用されている燃料が不正な燃料であるか否かを判断することができる。
このため、不正軽油の検出のための路上調査などにおいて、その調査を迅速に行い、効率的に不正軽油の識別を行うことが可能となる。
【0012】
本発明の請求項5記載の軽油識別装置は、排気ガス中のSOxの所定量が、10ppmである構成としてある。
軽油識別装置をこのような構成にすれば、排気ガス中のSOx量が特に10ppm以上である場合に、そのディーゼル自動車に使用されている燃料は、不正軽油であると判断することができる。
【0013】
本発明の請求項6記載の軽油識別装置は、所定量が、1ppmである構成としてある。
軽油識別装置をこのような構成にすれば、排気ガス中のSOx量が特に1ppm以上である場合に、そのディーゼル自動車に使用されている燃料は、不正軽油であると判断することができる。
【0014】
本発明の請求項7記載の軽油識別システムは、通信回線を介して、ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別システムであって、ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出して管理サーバに送信し、かつ、この管理サーバから不正軽油が使用されているか否かの判定結果を受信する一又は二以上の軽油識別装置と、硫黄酸化物量を受信して、この硫黄酸化物量にもとづき当該ディーゼル自動車に不正軽油が使用されているか否かを判定し、この判定結果を軽油識別装置に送信する管理サーバと、軽油識別装置及び管理サーバを接続する通信回線とを有する構成としてある。
【0015】
軽油識別システムをこのような構成にすれば、管理サーバによって、例えば、複数の軽油識別装置から送信されてきた検出結果にもとづく判定結果を一元管理することができ、不正軽油使用への対応に活かすことができる。
また、管理サーバにおいて、判定基準となる硫黄酸化物量を管理するため、判定基準を容易に変更することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、本実施形態の軽油識別装置の運用を示す図である。図2は、本実施形態の軽油識別装置の構成を示すブロック図である。図3は、本実施形態の軽油識別装置の他の例の運用を示す図である。
【0017】
本実施形態の軽油識別装置10は、ディーゼルエンジンを搭載するトラック等で使用されている自動車燃料油が、不正軽油でないかどうかを判定するものである。
図1に示すように、本実施形態の軽油識別装置10は、検問において、路上運行中のトラック等の排気管から排出される排気ガスのSOx量を検査することによって、不正軽油が使用されているか否かを判定することができる。
このため、従来のディーゼル自動車の燃料油の抜取調査に比較して、迅速に調査を行うことができるとともに、輸入粗油などによる不正軽油の使用についても迅速に判定することが可能となる。
【0018】
この軽油識別装置10は、図2に示すように、検出部11、判定部12、及び表示部13を有している。
検出部11は、排気ガス中のSOx量を検出する。そして、検出したSOx量を判定部12に出力する。
このSOx量の検出方法としては、例えば、溶液導電率法、赤外線吸収法、紫外線吸収法、定電位電解法等を挙げることができる。
これらの検出方法には、干渉ガスの影響を受けるものがある。例えば、定電位電解法を用いたSOx検出では、排ガス中の二酸化窒素の干渉を受け、検出値としてSOx濃度と二酸化窒素濃度の合計値が出てしまう。このような場合には、二酸化窒素用の検出器も取り付け、SOx検出値から二酸化窒素検出値を引き算することによって、SOxのみの値を知ることができる。
また、触媒等の干渉ガスを除去する装置を検出部の上流に取り付けてもよい。上記の定電位電解法を用いた場合、脱硝触媒を取り付けることによって二酸化窒素の影響を低減することができる。
尚、検出器によっては、水分除去が必要なものがあるため、必要によりドレン装置を取り付ける。
【0019】
上記検出値は、濃度に比例した電流値、電圧値等の電気信号として検出部11により取得される。例えば、溶液導電率法を用いた場合、ガスが電極上において電気分解されるとき、検出部11が、電解液中を流れる電流を測定する。
そして、得られた電流値を濃度に変換し、判定部12へ出力する。
尚、SOxの検出には、ディーゼル自動車のエンジン暖気後の、エンジン回転数500〜900rpm、水温50℃以上、油温50℃以上のアイドリング時が好ましい。エンジン始動直後やアクセルを踏んだ状態ではNOxや未燃炭化水素等の干渉物質が多く好ましくない。
【0020】
判定部12は、あらかじめ所定のSOx量を格納する。SOx量の設定は、図示しないが、例えば、テンキーなどの入力装置を軽油識別装置10にもたせ、その入力にもとづき数値データとして入力して設定するようにすることができる。
そして、判定部12は、検出部11から入力されたSOx量(検出SOx量)と、あらかじめ設定されたSOx量(設定SOx量)を比較し、検出SOx量が設定SOx量を上回る場合に、そのディーゼル自動車燃料油について不正軽油が使用されたと判定し、これを液晶ディスプレイなどの表示装置である表示部13に出力して表示させる。
【0021】
例えば、あらかじめSOx量として10ppmが設定されている場合に、検出SOx量として、9ppmが入力された場合は、正常である(正規軽油の使用)と判定される。検出SOx量として、11ppmが入力された場合は、不正軽油の使用と判定され、表示部13にこれを示すメッセージが表示される。
このため、排気ガスを検査することによりディーゼル自動車の燃料油として正規軽油が使用されているか、不正軽油が使用されているかを判定することができる。
尚、表示部13に、不正軽油が使用されているか否かの判断結果を示すメッセージのみならず、検出部11により得られた検出値や濃度等を併せて表示するようにすることも好ましい。また、この検出値については、判定部12によって表示部13に出力させるほか、検出部11から表示部13へ出力させるようにすることも可能である。
【0022】
さらに、本実施形態の軽油識別装置10は、図3に示すようなガス検知管,ガス警報器,ポータブル排ガス分析計などのガス検出器(軽油識別装置10a)によって構成することもできる。この場合、ガス検出器を図2に示す軽油識別装置10と同様の構成とするほか、例えば、検出部11のみを保有させ、かつ、この検出部11による検出結果を直接視覚により確認可能なものとすることができる。
【0023】
以上説明したように、本実施形態の軽油識別装置によれば、従来のクマリンによる不正軽油の検査に比較して、燃料の抜取り検査を行う必要がなく、トラック等の排気管から排出される排気ガスを検査することによって不正軽油使用の判定を行うことができるため、検査の手間を省くことができ、迅速化することが可能となる。
また、クマリンの添加されていない重油を輸入して、不正軽油が製造され、使用されている場合や、吸着剤によりクマリンを除去した不正軽油が用いられている場合であっても、これを識別することが可能である。
【0024】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、本実施形態の軽油識別システムの運用を示す図である。図5は、本実施形態の軽油識別システムにおける軽油識別装置10の構成を示すブロック図である。図6は、本実施形態の軽油識別システムにおける管理サーバ20の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、軽油識別装置10が通信回線を介して検出結果を管理サーバ20へ送信し、管理サーバ20が不正軽油使用の判定を行って、判定結果を軽油識別装置10へ送信するとともに、この判定結果を集中管理する点で第一実施形態と異なる。
【0025】
図4に示すように、本実施形態の軽油識別装置10は、無線回線又は有線回線により通信回線30に接続し、この通信回線30を介して管理サーバ20に接続する。
本実施形態の軽油識別装置10は、図5に示すように、検出部11、表示部13、及び送受信部14を有している。検出部11及び表示部13の機能は、第一実施形態におけるものと同様である。
送受信部14は、検出部11から入力したSOx量データを、通信回線30を介して管理サーバ20へ送信する。
また、管理サーバ20から判定結果を受信して表示部13へ出力し、これを表示させる。
【0026】
管理サーバ20は、通信回線を介して複数の軽油識別装置10からSOx量データを受信し、このデータにもとづき不正軽油が使用されたか否かを判定するとともに、この判定結果を集中管理して不正軽油使用監視への対応に役立てるものである。
図6に示すように管理サーバ20は、送受信部21、判定部22、及び集計部23を有している。
送受信部21は、軽油識別装置10から通信回線を介してSOx量データを受信し、判定部22へ出力する。
また、送受信部21は、判定部22によって行われた判定結果を受信し、通信回線を介して対応する軽油識別装置10にその判定結果を送信する。
このため、管理サーバ20に、通信回線を介して接続された各軽油識別装置10のアドレスを管理させるとともに、このアドレスに対応付けて、SOx量データ及び判定結果を管理させるようにすることができる。
【0027】
判定部22は、あらかじめ設定された所定のSOx量と、軽油識別装置10から送信されてきたSOx量を比較して不正軽油が使用されたかどうかを判定する。
この判定方法については、第一実施形態の軽油識別装置10の判定部12における判定方法と同様のものとすることができる。また、判定部22は、判定結果を送受信部21及び集計部23に出力する。
集計部23は、判定部22から各軽油識別装置10の判定結果を入力して集計する。これにより、その集計結果を不正軽油使用への対応に活かすことができる。
【0028】
以上説明したように、本実施形態の軽油識別システムによれば、複数の軽油識別装置10により検出された検出結果にもとづいて管理サーバ20に判定を行わせることができるため、その判定結果を集中管理することができ、不正軽油使用への対応に活かすことが可能となる。
また、軽油に対する規制の変更があった場合などに、複数の軽油識別装置10におけるSOx量の設定をそれぞれ変更する必要がなく、管理サーバ20における設定を変更するだけで対応することができる。
したがって、第一実施形態の軽油識別装置10によれば、軽油識別装置10の個数が多い場合には、設定SOx量の変更は極めて煩雑となるが、本実施形態の軽油識別システムによって、これを容易に行うことが可能となる。
【0029】
尚、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、油種区分に変更があった場合に、軽油以外の油種について、現在の軽油に対する問題と同様の問題が生じた場合であっても、検出すべきSOx量を変更することよって、不正燃料を取り締まるようにすることができる。
また、軽油識別装置における各構成要素を統合したり、あるいは、より詳細な機能ごとに分割したり、一の構成要素の特定の機能を他の構成要素の機能に統合するなど適宜設計変更できるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、従来のクマリンによる判定に比較して、燃料の抜取り検査を行う必要がなく、トラック等の排気管から排出される排気ガスを検査することによって不正軽油使用の判定を行うことができるため、検査の手間を省くことができ、迅速化することが可能となる。
また、クマリンの添加されていない重油を輸入して、不正軽油が製造され、使用されている場合や、吸着剤によりクマリンを除去した不正軽油が用いられている場合であっても、これを容易に摘発することが可能である。
さらに、通信回線を介して複数の軽油識別装置が行った検出結果を、管理サーバにより判定するようにすれば、判定結果を集中管理できるとともに、判定基準の変更に容易に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の軽油識別装置の運用を示す図である。
【図2】本発明の第一実施形態の軽油識別装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第一実施形態の軽油識別装置の他の例の運用を示す図である。
【図4】本発明の第二実施形態の軽油識別システムの運用を示す図である。
【図5】本発明の第二実施形態の軽油識別システムにおける軽油識別装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第二実施形態の軽油識別システムにおける管理サーバの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 軽油識別装置
10a 軽油識別装置(ガス検出器)
11 検出部
12 判定部
13 表示部
14 送受信部
20 管理サーバ
21 送受信部
22 判定部
23 集計部
30 通信回線
Claims (7)
- ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別方法であって、
ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出し、この硫黄酸化物量が所定量以上の場合に、当該ディーゼル自動車燃料油として不正軽油が使用されていると判定する
ことを特徴とする軽油識別方法。 - 前記所定量が、10ppmであることを特徴とする請求項1記載の軽油識別方法。
- 前記所定量が、1ppmであることを特徴とする請求項1記載の軽油識別方法。
- ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別装置であって、
ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出する検出部と、
前記硫黄酸化物量が所定量以上の場合に、当該ディーゼル自動車燃料油として不正軽油が使用されていると判定する判定部と、
前記判定の結果を表示する表示部とを備えた
ことを特徴とする軽油識別装置。 - 前記所定量が、10ppmであることを特徴とする請求項4記載の軽油識別装置。
- 前記所定量が、1ppmであることを特徴とする請求項4記載の軽油識別装置。
- 通信回線を介して、ディーゼル自動車の排気ガスを検査してディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かの判定を行う軽油識別システムであって、
ディーゼル自動車の排気ガス中の硫黄酸化物量を検出して管理サーバに送信し、かつ、この管理サーバから不正軽油が使用されているか否かの判定結果を受信する一又は二以上の軽油識別装置と、
前記硫黄酸化物量を受信して、この硫黄酸化物量にもとづき前記ディーゼル自動車におけるディーゼル自動車の燃料油として不正軽油が使用されているか否かを判定し、この判定結果を前記軽油識別装置に送信する前記管理サーバと、
前記軽油識別装置及び前記管理サーバを接続する通信回線とを有する
ことを特徴とする軽油識別システム。
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