JP2004219088A - 3軸光電界センサ素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】1種類の1軸光電界センサ素子を使用して、低コストであり、容易に3軸方向の電界測定が可能な3軸光電界センサ素子を提供すること。
【解決手段】LiNbO3基板1に、分岐光導波路4a、4b、並びにアンテナおよび変調電極としての金属電極8が形成されてなる導波路型マッハツェンダ干渉計を3個備えて、互いに直交する3軸方向の電界を検出する3軸光電界センサ素子であって、金属電極8はアンテナとして分岐光導波路4a、4bの方向から、54.7°傾いた電界を検出するように、LiNbO3基板1の面上に形成され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計は、いずれも前記分岐光導波路の方向を1つの直線にほぼ平行にして配置され、かつ、前記1つの直線の回りに3回軸対称に配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】LiNbO3基板1に、分岐光導波路4a、4b、並びにアンテナおよび変調電極としての金属電極8が形成されてなる導波路型マッハツェンダ干渉計を3個備えて、互いに直交する3軸方向の電界を検出する3軸光電界センサ素子であって、金属電極8はアンテナとして分岐光導波路4a、4bの方向から、54.7°傾いた電界を検出するように、LiNbO3基板1の面上に形成され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計は、いずれも前記分岐光導波路の方向を1つの直線にほぼ平行にして配置され、かつ、前記1つの直線の回りに3回軸対称に配置されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学効果を利用して電界の測定を行う光電界センサ素子に係り、特に、狭い空間領域における3軸方向の電界測定に好適な3軸光電界センサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気光学効果を利用した干渉型光導波路を用いた光電界センサ素子は、以下のような優れた特質を持っている。すなわち、金属部をほとんど持たないために被測定電界を乱さないこと、光ファイバで検出信号を伝送するので途中で誘導や電気的雑音の影響を受けないこと、結晶の電気光学効果を利用するので、高速応答が可能であり、かつその検出信号をそのまま少ない損失で伝送できること、センサ部に電源を必要としないこと、さらに、光導波路とアンテナ電極が一体で、また電源を有しないために小型化が容易なことなどである。このような特質のゆえに光電界センサは、EMC分野などの広範な電界測定に用いられている。
【0003】
従来例としての3軸方向の電界を測定できる光電界センサ素子を説明するにあたって、まず、そこに使用される1軸方向の電界を測定する1軸光電界センサ素子について説明する。
【0004】
図5は、従来の第1型の1軸光電界センサ素子の構造を示す斜視図であり、図6は、従来の第2型の1軸光電界センサ素子の構造を示す斜視図である。
【0005】
図5において、光ファイバ2から入射した光はLiNbO3基板1上の光導波路3を経て、2本の分岐光導波路4aおよび4bに分岐される。そのとき、一方の分岐光導波路4aには金属電極5により、電界が印加され、屈折率の変化が生じている。他方、分岐光導波路4bには電界による屈折率の変化はない。いずれの分岐光導波路を伝播する光も反射ミラー6によって反射され、分岐光導波路を逆方向に伝播し、再び合波されるが、2つの光路の屈折率の差異により生じた位相差のゆえに、合波後の光強度は変化する。その後、光ファイバ2に結合して、出射する。
【0006】
図6においては、異なる形状の金属電極7が用いられているが、電界を検知する方向が異なるだけで、他は図5の型と同様である。
【0007】
ここで、金属電極5は分岐光導波路4a、4bに対し垂直な電界検出方向9の感度が高くなるように形成され、金属電極7は、分岐光導波路4a、4bに平行な電界検出方向10で感度が高くなるように形成されている。
【0008】
図5、図6に示した反射型の1軸光電界センサ素子を図7に示すように直角三角形断面の固定基台15に配置すると、図7のように3軸方向の電界を測定することが可能な小型の3軸光電界センサ素子を構成することができる。
【0009】
ここで、図7はその変調部を上方から見た断面図であり、図8は従来の3軸光電界センサの外観を示す斜視図である。17はセンサヘッド部、18は光ファイバ保持ロッド、19は三角柱基台固定部材である。
【0010】
図7に示すように、1軸光電界センサ素子基板12、13、14は、それぞれX、Y、Z方向の電界を検出するように配置される。ここで、1軸光電界センサ素子基板12、13は図5の型の1軸光電界センサ素子の基板であり、1軸光電界センサ素子基板14は図6の型の1軸光電界センサ素子の基板である。
【0011】
このように構成された3軸光電界センサ素子によって変調された光は光ファイバや光サーキュレータを経て、光検出器に導かれ、電気信号に変換される。
【0012】
この型の3軸光電界センサは、次の特許文献1に開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−257884号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
現在、携帯電話など、人体頭部の近くから送信される電磁波による人体頭部への影響に関する本格的な研究が行われている。この研究においては、人体頭部と同じ誘電率を有する頭部ダミーの内部における電界強度の分布を測定することが重要である。この電界測定においては、小型で、3軸方向の電界強度が容易に測定できなければならない。
【0015】
また、自動車のエンジンルームや車室内などの狭小な場所における電界測定においても、小型の3軸光電界センサ素子は有用である。
【0016】
しかしながら、従来型の3軸光電界センサ素子においては2種類のアンテナパターン(金属電極パターン)を持つ変調器を用いるため、それぞれを製作する必要がありコストが高く、またアンテナパターンの違いにより感度、周波数特性のずれが大きくなる。
【0017】
この状況において、本発明は、1種類の1軸光電界センサ素子を使用して、低コストであり、容易に3軸の電界測定が可能な3軸光電界センサ素子を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の3軸光電界センサ素子は、電気光学結晶基板上に、分岐光導波路、並びにアンテナおよび変調電極としての金属電極が形成されてなる導波路型マッハツェンダ干渉計を3個備えて、互いに直交する3軸方向の電界を検出する3軸光電界センサ素子であって、前記金属電極はアンテナとして前記分岐光導波路の方向から、略54.7°傾いた電界を検出するように、前記電気光学結晶基板の面上に形成され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計は、いずれも前記分岐光導波路の方向を1つの直線にほぼ平行にして配置され、かつ、前記1つの直線の回りに3回軸対称に配置され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計に光を入出力する光ファイバの引き出し方向がほぼ同一方向であることを特徴とする。
【0019】
また、前記導波路型マッハツェンダ干渉計は入出力の光ファイバを共通にした反射型とするとよい。
【0020】
また、前記分岐光導波路は正三角形断面の基台の3つの側面に固定されるとよい。
【0021】
そして、前記互いに直交する3軸のいずれか1つに垂直な外形面である3軸指示面を有するとよい。
【0022】
本発明の3軸光電界センサ素子は上記のように構成されているので、測定対象のX軸が、第1の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向に平行になるように合わせ、その後、測定対象のY軸と第2の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向が平行になるまで、X軸を中心に回転すると、測定対象のZ軸に対しても、第3の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向が平行になる。その結果、容易にXYZ各軸の電界強度が測定できる3軸光電界センサ素子が提供可能になった。
【0023】
また、1種類の導波路型マッハツェンダ干渉計を3個、3回軸対称に配置したので、3軸方向の感度のばらつきによる特性低下をなくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
本実施の形態で用いる1軸光電界センサ素子は、いずれもLiNbO3基板上に作製されたTi拡散導波路と、そこに電圧を印加する金属電極と反射ミラーと光ファイバとを備えて構成され、導波路型マッハツェンダ干渉計となっている。
【0026】
図1は、本実施の形態の1軸光電界センサ素子を示す斜視図である。1はLiNbO3基板、2は光ファイバ、3は光導波路、4aおよび4bは分岐光導波路、8はアンテナおよび変調電極としての金属電極、6は反射ミラーである。
【0027】
本実施の形態においては、金属電極8のパターンが、分岐光導波路4a、4bの方向から54.7°だけ傾いた方向に伸びた形状に作製され、この電界検出方向11で感度が最大になっている。
【0028】
図2は、本実施の形態の3軸光電界センサ素子の変調器部を上から見た断面図である。21はいずれも図1に示した1軸光電界センサ素子であり、それぞれ、互いに直交する、ξ軸、η軸、ζ軸方向の電界を測定する。
【0029】
図3は、本実施の形態における3軸光電界センサ素子の変調器部を示す模式的斜視図である。20は正三角形断面の固定基台、21は1軸光電界センサ素子である。3つの1軸光電界センサ素子によって、互いに直交する、ξ軸、η軸、ζ軸方向の電界を測定する構造である。また、23は光ファイバである。
【0030】
図4は、本実施の形態における3軸光電界センサ素子の外観斜視図である。17はセンサヘッド部であり、図3で示した3軸光電界センサ素子の変調器部が収納されている。また、18は非金属の光ファイバ保持ロッドであり、22は測定対象のXYZ軸にアンテナの位置を合わせるための3軸指示面である。
【0031】
このような、本発明による3軸光電界センサ素子を用いると、3次元のあらゆる方向に進行する電磁波に対して、その電界強度を測定することができる。
【0032】
ところで、本実施の形態においては、3個の1軸光電界センサ素子の最大感度の方向は互いに直交しているが、これは、測定電界の振動ベクトルを決定するときの演算処理を容易にする。
【0033】
以上を簡略に述べると、本実施の形態の3軸光電界センサ素子は、正三角柱の基台に分岐導波路に対し、54.7°傾いたアンテナパターンを持つ変調器を3個貼り付け、その後アンテナの位置を測定対象のXYZと同様になるように調整することにより、容易にXYZの各軸を測定でき、3個のセンサの感度、周波数特性のずれが少なく、コストを低減できる3軸光電界センサ素子である。
【0034】
なお、本実施の形態においては光変調部の基板結晶として、LiNbO3単結晶を用いたが、例えば、LiTaO3単結晶を用いるとレーザ光による光損傷を低減することができる。また、Ti拡散導波路に代えて、H+交換導波路を用いることもできる。
【0035】
また、本実施の形態においては、反射型の分岐光導波路を用いた1種類のマッハツェンダ干渉計を3つ組み合わせて、直交3軸の電界を測定する形態を説明したが、透過型の分岐光導波路を用いた1種類のマッハツェンダ干渉計を3つ組み合わせて、直交3軸の電界を測定する場合にも、異なる種類のマッハツェンダ干渉計を組み合わせて用いる場合よりも、感度の周波数特性などの点において有利である。
【0036】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、狭い空間領域における3軸方向の各軸の電界強度の測定が容易で、各軸の感度のずれ、周波数特性のずれ、および製作コストが低減された3軸光電界センサ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図2】本発明の3軸光電界センサ素子の変調器部を上方から見た断面図。
【図3】本発明の3軸光電界センサ素子の変調器部を示す模式的斜視図。
【図4】本発明の3軸光電界センサ素子の外観斜視図。
【図5】従来の第1型の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図6】従来の第2型の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図7】従来の3軸光電界センサ素子を上方から見た断面図。
【図8】従来の3軸光電界センサ素子を示す外観斜視図。
【符号の説明】
1 LiNbO3基板
2,23 光ファイバ
3 光導波路
4a,4b 分岐光導波路
5,7,8 金属電極
6 反射ミラー
9,10,11 電界検出方向
12,13,14 1軸光電界センサ素子基板
15 直角三角形断面の固定基台
16 ハウジング
17 センサヘッド部
18 光ファイバ保持ロッド
19 三角柱基台固定部材
20 正三角形断面の固定基台
21 1軸光電界センサ素子
22 3軸指示面
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学効果を利用して電界の測定を行う光電界センサ素子に係り、特に、狭い空間領域における3軸方向の電界測定に好適な3軸光電界センサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気光学効果を利用した干渉型光導波路を用いた光電界センサ素子は、以下のような優れた特質を持っている。すなわち、金属部をほとんど持たないために被測定電界を乱さないこと、光ファイバで検出信号を伝送するので途中で誘導や電気的雑音の影響を受けないこと、結晶の電気光学効果を利用するので、高速応答が可能であり、かつその検出信号をそのまま少ない損失で伝送できること、センサ部に電源を必要としないこと、さらに、光導波路とアンテナ電極が一体で、また電源を有しないために小型化が容易なことなどである。このような特質のゆえに光電界センサは、EMC分野などの広範な電界測定に用いられている。
【0003】
従来例としての3軸方向の電界を測定できる光電界センサ素子を説明するにあたって、まず、そこに使用される1軸方向の電界を測定する1軸光電界センサ素子について説明する。
【0004】
図5は、従来の第1型の1軸光電界センサ素子の構造を示す斜視図であり、図6は、従来の第2型の1軸光電界センサ素子の構造を示す斜視図である。
【0005】
図5において、光ファイバ2から入射した光はLiNbO3基板1上の光導波路3を経て、2本の分岐光導波路4aおよび4bに分岐される。そのとき、一方の分岐光導波路4aには金属電極5により、電界が印加され、屈折率の変化が生じている。他方、分岐光導波路4bには電界による屈折率の変化はない。いずれの分岐光導波路を伝播する光も反射ミラー6によって反射され、分岐光導波路を逆方向に伝播し、再び合波されるが、2つの光路の屈折率の差異により生じた位相差のゆえに、合波後の光強度は変化する。その後、光ファイバ2に結合して、出射する。
【0006】
図6においては、異なる形状の金属電極7が用いられているが、電界を検知する方向が異なるだけで、他は図5の型と同様である。
【0007】
ここで、金属電極5は分岐光導波路4a、4bに対し垂直な電界検出方向9の感度が高くなるように形成され、金属電極7は、分岐光導波路4a、4bに平行な電界検出方向10で感度が高くなるように形成されている。
【0008】
図5、図6に示した反射型の1軸光電界センサ素子を図7に示すように直角三角形断面の固定基台15に配置すると、図7のように3軸方向の電界を測定することが可能な小型の3軸光電界センサ素子を構成することができる。
【0009】
ここで、図7はその変調部を上方から見た断面図であり、図8は従来の3軸光電界センサの外観を示す斜視図である。17はセンサヘッド部、18は光ファイバ保持ロッド、19は三角柱基台固定部材である。
【0010】
図7に示すように、1軸光電界センサ素子基板12、13、14は、それぞれX、Y、Z方向の電界を検出するように配置される。ここで、1軸光電界センサ素子基板12、13は図5の型の1軸光電界センサ素子の基板であり、1軸光電界センサ素子基板14は図6の型の1軸光電界センサ素子の基板である。
【0011】
このように構成された3軸光電界センサ素子によって変調された光は光ファイバや光サーキュレータを経て、光検出器に導かれ、電気信号に変換される。
【0012】
この型の3軸光電界センサは、次の特許文献1に開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−257884号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
現在、携帯電話など、人体頭部の近くから送信される電磁波による人体頭部への影響に関する本格的な研究が行われている。この研究においては、人体頭部と同じ誘電率を有する頭部ダミーの内部における電界強度の分布を測定することが重要である。この電界測定においては、小型で、3軸方向の電界強度が容易に測定できなければならない。
【0015】
また、自動車のエンジンルームや車室内などの狭小な場所における電界測定においても、小型の3軸光電界センサ素子は有用である。
【0016】
しかしながら、従来型の3軸光電界センサ素子においては2種類のアンテナパターン(金属電極パターン)を持つ変調器を用いるため、それぞれを製作する必要がありコストが高く、またアンテナパターンの違いにより感度、周波数特性のずれが大きくなる。
【0017】
この状況において、本発明は、1種類の1軸光電界センサ素子を使用して、低コストであり、容易に3軸の電界測定が可能な3軸光電界センサ素子を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の3軸光電界センサ素子は、電気光学結晶基板上に、分岐光導波路、並びにアンテナおよび変調電極としての金属電極が形成されてなる導波路型マッハツェンダ干渉計を3個備えて、互いに直交する3軸方向の電界を検出する3軸光電界センサ素子であって、前記金属電極はアンテナとして前記分岐光導波路の方向から、略54.7°傾いた電界を検出するように、前記電気光学結晶基板の面上に形成され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計は、いずれも前記分岐光導波路の方向を1つの直線にほぼ平行にして配置され、かつ、前記1つの直線の回りに3回軸対称に配置され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計に光を入出力する光ファイバの引き出し方向がほぼ同一方向であることを特徴とする。
【0019】
また、前記導波路型マッハツェンダ干渉計は入出力の光ファイバを共通にした反射型とするとよい。
【0020】
また、前記分岐光導波路は正三角形断面の基台の3つの側面に固定されるとよい。
【0021】
そして、前記互いに直交する3軸のいずれか1つに垂直な外形面である3軸指示面を有するとよい。
【0022】
本発明の3軸光電界センサ素子は上記のように構成されているので、測定対象のX軸が、第1の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向に平行になるように合わせ、その後、測定対象のY軸と第2の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向が平行になるまで、X軸を中心に回転すると、測定対象のZ軸に対しても、第3の導波路型マッハツェンダ干渉計の電界検出方向が平行になる。その結果、容易にXYZ各軸の電界強度が測定できる3軸光電界センサ素子が提供可能になった。
【0023】
また、1種類の導波路型マッハツェンダ干渉計を3個、3回軸対称に配置したので、3軸方向の感度のばらつきによる特性低下をなくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
本実施の形態で用いる1軸光電界センサ素子は、いずれもLiNbO3基板上に作製されたTi拡散導波路と、そこに電圧を印加する金属電極と反射ミラーと光ファイバとを備えて構成され、導波路型マッハツェンダ干渉計となっている。
【0026】
図1は、本実施の形態の1軸光電界センサ素子を示す斜視図である。1はLiNbO3基板、2は光ファイバ、3は光導波路、4aおよび4bは分岐光導波路、8はアンテナおよび変調電極としての金属電極、6は反射ミラーである。
【0027】
本実施の形態においては、金属電極8のパターンが、分岐光導波路4a、4bの方向から54.7°だけ傾いた方向に伸びた形状に作製され、この電界検出方向11で感度が最大になっている。
【0028】
図2は、本実施の形態の3軸光電界センサ素子の変調器部を上から見た断面図である。21はいずれも図1に示した1軸光電界センサ素子であり、それぞれ、互いに直交する、ξ軸、η軸、ζ軸方向の電界を測定する。
【0029】
図3は、本実施の形態における3軸光電界センサ素子の変調器部を示す模式的斜視図である。20は正三角形断面の固定基台、21は1軸光電界センサ素子である。3つの1軸光電界センサ素子によって、互いに直交する、ξ軸、η軸、ζ軸方向の電界を測定する構造である。また、23は光ファイバである。
【0030】
図4は、本実施の形態における3軸光電界センサ素子の外観斜視図である。17はセンサヘッド部であり、図3で示した3軸光電界センサ素子の変調器部が収納されている。また、18は非金属の光ファイバ保持ロッドであり、22は測定対象のXYZ軸にアンテナの位置を合わせるための3軸指示面である。
【0031】
このような、本発明による3軸光電界センサ素子を用いると、3次元のあらゆる方向に進行する電磁波に対して、その電界強度を測定することができる。
【0032】
ところで、本実施の形態においては、3個の1軸光電界センサ素子の最大感度の方向は互いに直交しているが、これは、測定電界の振動ベクトルを決定するときの演算処理を容易にする。
【0033】
以上を簡略に述べると、本実施の形態の3軸光電界センサ素子は、正三角柱の基台に分岐導波路に対し、54.7°傾いたアンテナパターンを持つ変調器を3個貼り付け、その後アンテナの位置を測定対象のXYZと同様になるように調整することにより、容易にXYZの各軸を測定でき、3個のセンサの感度、周波数特性のずれが少なく、コストを低減できる3軸光電界センサ素子である。
【0034】
なお、本実施の形態においては光変調部の基板結晶として、LiNbO3単結晶を用いたが、例えば、LiTaO3単結晶を用いるとレーザ光による光損傷を低減することができる。また、Ti拡散導波路に代えて、H+交換導波路を用いることもできる。
【0035】
また、本実施の形態においては、反射型の分岐光導波路を用いた1種類のマッハツェンダ干渉計を3つ組み合わせて、直交3軸の電界を測定する形態を説明したが、透過型の分岐光導波路を用いた1種類のマッハツェンダ干渉計を3つ組み合わせて、直交3軸の電界を測定する場合にも、異なる種類のマッハツェンダ干渉計を組み合わせて用いる場合よりも、感度の周波数特性などの点において有利である。
【0036】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、狭い空間領域における3軸方向の各軸の電界強度の測定が容易で、各軸の感度のずれ、周波数特性のずれ、および製作コストが低減された3軸光電界センサ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図2】本発明の3軸光電界センサ素子の変調器部を上方から見た断面図。
【図3】本発明の3軸光電界センサ素子の変調器部を示す模式的斜視図。
【図4】本発明の3軸光電界センサ素子の外観斜視図。
【図5】従来の第1型の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図6】従来の第2型の1軸光電界センサ素子を示す斜視図。
【図7】従来の3軸光電界センサ素子を上方から見た断面図。
【図8】従来の3軸光電界センサ素子を示す外観斜視図。
【符号の説明】
1 LiNbO3基板
2,23 光ファイバ
3 光導波路
4a,4b 分岐光導波路
5,7,8 金属電極
6 反射ミラー
9,10,11 電界検出方向
12,13,14 1軸光電界センサ素子基板
15 直角三角形断面の固定基台
16 ハウジング
17 センサヘッド部
18 光ファイバ保持ロッド
19 三角柱基台固定部材
20 正三角形断面の固定基台
21 1軸光電界センサ素子
22 3軸指示面
Claims (4)
- 電気光学結晶基板上に、分岐光導波路、並びにアンテナおよび変調電極としての金属電極が形成されてなる導波路型マッハツェンダ干渉計を3個備えて、互いに直交する3軸方向の電界を検出する3軸光電界センサ素子であって、前記金属電極はアンテナとして前記分岐光導波路の方向から、略54.7°傾いた電界を検出するように、前記電気光学結晶基板の面上に形成され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計は、いずれも前記分岐光導波路の方向を1つの直線にほぼ平行にして配置され、かつ、前記1つの直線の回りに3回軸対称に配置され、前記3個の導波路型マッハツェンダ干渉計に光を入出力する光ファイバの引き出し方向がほぼ同一方向であることを特徴とする3軸光電界センサ素子。
- 前記導波路型マッハツェンダ干渉計は入出力の光ファイバを共通にした反射型であることを特徴とする請求項1に記載の3軸光電界センサ素子。
- 前記分岐光導波路は正三角形断面の基台の3つの側面に固定されたことを特徴とする請求項1または2に記載の3軸光電界センサ素子。
- 前記互いに直交する3軸のいずれか1つに垂直な外形面である3軸指示面を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の3軸光電界センサ素子。
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---|---|---|---|
JP2003003179A JP2004219088A (ja) | 2003-01-09 | 2003-01-09 | 3軸光電界センサ素子 |
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JP (1) | JP2004219088A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242840A (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-14 | Nec Tokin Corp | 光電界センサおよび光電界センサの指向性調整方法 |
JP2006313072A (ja) * | 2005-05-06 | 2006-11-16 | Seikoh Giken Co Ltd | 3軸光電界センサ |
CN113608037A (zh) * | 2021-08-09 | 2021-11-05 | 西安电子科技大学 | 一种基于非对称直波导干涉仪的脉冲电场传感器 |
-
2003
- 2003-01-09 JP JP2003003179A patent/JP2004219088A/ja active Pending
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