JP2004216793A - プリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】A3の大きさの光沢紙や光沢フィルムへの高速で高品位の写真調画像カラープリントが可能である一方、A1判などの大きいサイズの被記録材へのプリントが可能なプリント装置を廉価に提供する。
【解決手段】被記録材の搬送方向と異なる方向に、複数のプリント素子を配列してなる複数のプリントヘッドを配列し、該被記録材をプリントヘッドに対して該被記録材の搬送方向に相対移動させるプリント装置であって、同色用の複数プリントヘッドの位置を変える複数のプリントモードを有するプリント装置。
【選択図】 図4
【解決手段】被記録材の搬送方向と異なる方向に、複数のプリント素子を配列してなる複数のプリントヘッドを配列し、該被記録材をプリントヘッドに対して該被記録材の搬送方向に相対移動させるプリント装置であって、同色用の複数プリントヘッドの位置を変える複数のプリントモードを有するプリント装置。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリント装置などのプリント装置に関し、特に比較的広い範囲にわたって多数のインク吐出口などのプリント素子を配列してなる所謂フルマルチタイプのヘッドを用いるインクジェットプリント装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ等に用いられるプリント装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられるプリント装置は、プリント情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)をプリントして行くように構成されている。かかるプリント装置は、プリント方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉する方向に主走査しながらプリント動作を行なう所謂シリアルタイプのプリント装置においては、被記録材に沿って移動するプリント手段(プリントヘッド)によって画像を形成し、1主走査分のプリント動作を終了する毎に所定量の紙送りを行ない、その後に再び停止した被記録材に対して次の主走査でのプリント動作を行なうという処理を繰り返すことにより、被記録材全域に対するプリントが行なわれるものである。
【0004】
一方、プリント動作に際して被記録材の搬送方向の副走査移動のみを伴うラインタイプのプリント装置においては、被記録材を所定位置にセットし、1ライン分一括のプリント動作を連続して行ないながら所定量の紙送りを行なうことで、被記録材全域に対するプリントが行なわれる。
【0005】
上述の各方式のプリント装置のうち、インクジェット式のプリント装置(インクジェットプリント装置)は、プリント手段たるプリントヘッドから被記録材に対しインクを吐出してプリントを行なうものであり、プリントヘッドのコンパクト化が容易であること、高精彩の画像を高速に形成できること、所謂普通紙に特別の処理を必要とせずプリントすることができるのでランニングコストが低廉であること、ノンインパクト方式であるので騒音が小さいこと、多色のインクを使用してカラー画像を形成するための構成を採るのが容易であること、等の利点を有している。そして、中でも被記録材の搬送方向と直交する方向に多数のプリント素子とノズル(インク吐出口)を配列してなる所謂フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のものは、画像形成の一層の高速化が可能である。
【0006】
一方、昨今の画像を形成する際の一層の高速化や高画質化そして被記録材の幅拡大化の要求は著しい。例えば,モノクローム画像では解像度600×600dpi(ドット/インチ)でA4判の被記録材にプリントを行なう場合には毎分30頁以上のプリント速度が求められ、一方カラー画像に対しては写真超画像をプリントするためにインク吸収速度のおそい光沢紙と光沢フィルム(A4からA3程度の大きさが良く使われる)への解像度1200×1200dpi以上の品質でのプリントが求められることも珍しくない状況である。またカラー画像に関しては、ポスター,チラシ等の作成に対応も求められている。そのような用途に対しては、プリント速度および高画質化に対する要求は希少であるものの、大きいサイズ(A1判など)の被記録材へのプリントも求められるようなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来、フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のインクジェットプリント装置では、プリント画像の品質を維持ないし向上する目的や更なる高速化する目的で、隣接するノズルから吐出されたインク滴の被記録材上における合体や、被記録材により吸収しきれないインクのあふれに起因した画像のむらをなくすために、図18に示すように被記録材の搬送方向に同色用のプリントヘッドを複数並べ、被記録材の同一部分に少量のインクを複数回、時間をあけて吐出してプリントするようにしているものがある。この方法は、インクジェットプリント装置には限定されるものではなく、ワイヤドット式、サーマル式等の他のプリント方式のプリント装置でも、プリント素子の欠陥やプリント素子の配列位置の製造上の誤差に起因する画質の劣化をなくすことが出来る。
【0008】
しかし、光沢紙や光沢フィルムへの写真調項画質、大きいサイズの被記録材へのプリント等の要求に同時に応えるためには、従来の同色複数ラインプリンタ型のインクジェットプリント装置では、例えばA1判の被記録材へのプリントが求められる場合、少なくともその短辺(594mm)に対応した幅に、1200dpiの密度でプリント素子を配列したフルマルチヘッドが色別に複数必要となる。そのようなヘッドは製造することが困難であり、かつ製造しても非常に高価なものとならざるを得ない。
【0009】
以上のように、従来の同色複数フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のプリント装置では、A3の大きさの光沢紙,光沢フィルムへの高品位の写真調画像カラープリント、A1判などの大きいサイズの被記録材へのプリントのすべてに応え得ることは技術的に困難であり、かつ実現した場合にも高価な装置となってしまうという問題があった
従って本発明の目的は、それらの要求のすべてに応え得るプリント装置を廉価に提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
その為本発明では、被記録材の搬送方向と異なる方向に、複数のプリント素子を配列してなる複数のプリントヘッドを配列し、該被記録材をプリントヘッドに対して該被記録材の搬送方向に相対移動させるプリント装置であって、
同色用の複数プリントヘッドの位置を変える複数のプリントモードを有する。
【0011】
好ましくは、複数のプリントモードが被記録材の幅に応じて選択されることを特徴とする。
【0012】
また、複数のプリントモードが印字幅に応じて選択されることを特徴とする複数のプリントモードがシングルヘッドプリントモードとマルチヘッドプリントモードであることを特徴とする。
【0013】
さらに好ましくは、複数のプリントモードがシングルヘッドプリントモードとマルチヘッドプリントモードであることを特徴とする。
【0014】
一層好ましくは、複数のプリントモードを切り替える手段が、複数の同色用プリントヘッドのうち、少なくともひとつをプリント素子列と平行の方向に相対移動させる手段であることを特徴とする。
【0015】
より一層好ましくは、シングルヘッドプリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント枚数毎に、複数の同色用プリントヘッドを並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0016】
また、シングルヘッドプリントモードにおいて、プリント素子使用履歴記憶装置を備え、前記シングルヘッドプリントモードにおいて、同色用プリントヘッド間でプリント素子使用回数に開きがでた場合、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0017】
さらに一層好ましくは、プリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント時間毎に、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0018】
さらにより一層好ましくは、シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、前記被記録材の幅より広く配列させることを特徴とする。
【0019】
また、シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、印字幅より広く配列させることを特徴とする。
【0020】
なお、本明細書において、「プリント」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く被記録材上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0021】
また、「被記録材」とは、一般的なプリント装置で用いられている紙のみならず、広く布,プラスチックフィルム,金属板等、ヘッドによって吐出されるインクを受容可能なものも言うものとする。
【0022】
また、「インク」とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、被記録材上に付与されることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工に供されうる液体を言うものとする。
【0023】
さらに、「シングルヘッドプリントモード」とは、被記録材の不特定の1部分が1色に関し一つのヘッドのみでプリントされることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工を行うプリントモードを言うものとする。
【0024】
また、「マルチヘッドプリントモード」とは、被記録材の不特定の1部分が1色に関し複数のヘッドでプリントされることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工を行うプリントモードを言うものとする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
以下に本発明に基づく第1の実施形態のプリント装置の構成について説明する。図1は本実施形態のプリント装置の外観を示す斜視図である。このプリント装置は、被記録材12がセットされる給紙トレイ1と、印刷され、排紙された被記録材12を受ける排紙トレイ2を備えている。図2はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。プリント装置内には、図示していない通紙モータによって回転駆動され、被記録材12を給紙トレイ1から排紙トレイ2へと搬送する搬送ベルト11および搬送ローラ17,18が設けられている。
【0027】
図2に示すようにこのプリント装置は4色(黒、イエロー、マゼンタ、シアン)用のプリントヘッドをそれぞれ一対づつ備えている。各色のインクは、図示されていないインクタンクから、図示していないフレキシブルなインク管により各色インク用のプリンタヘッドにそれぞれ供給されている。図3は図2のプリントヘッド部分の、被記録材側から見た拡大図である。
【0028】
図3に示すように各プリントヘッドの被記録材側には図示していないプリント素子とノズル20が、等間隔でA3用紙幅に相当する297mmにわたり配列されている。
【0029】
図4は本発明のプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。図4において、31はプリントデータ入力部、32は操作部、33は各種処理を行うCPU部、34は各種データを記憶する記憶媒体、34aは被記録材に主に種類に関する情報、34bはプリントに用いるインクに関する情報、34cは各種制御プログラム群を示している。さらに、35はRAM、36はプリントデータ処理部、37は画像出力を行う画像記録部、38は各種データを転送するバス部、39はプリントヘッド位置制御モータ部である。
【0030】
詳述すると、31はパーソナルコンピュータのハードディスク等に保存されている多値プリントデータを入力するプリントデータ入力部、32は各種パラメータの設定および印字開始を指示する各種キーを備えている操作部、33は記憶媒体中の各種プログラムに従って本記録装置全体を制御するCPUである。34は制御プログラムやエラー処理プログラムに従って本記録装置を動作させるためのプログラムなどを格納している記憶媒体である。
【0031】
本プリント装置は本発明の第5の請求項に基づき、プリントヘッドをプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。前記CPUはプリントヘッド位置制御モータ39と図示していないプリントヘッド移動ベルトを介し前記プリントヘッドを移動図中の矢印A,B方向に移動させることが出来る。
【0032】
次に前記CPUによるプリントヘッド位置の制御方法を図5の処理チャートに沿って説明する。印刷JOBが投入されると、Step1においてCPUは、印字幅を読み込む。Step2ではCPUは、印字幅が297mm(A3用紙の短辺幅に相当)より狭ければStep3aの処理をするように判断を下す。また印字幅が297mm(A3用紙の短辺幅に相当)より広ければStep3bの処理をするように判断を下す。
【0033】
Step3aではCPUは、前記プリントヘッド位置制御モータにより図2のA方向に各色一対のプリントヘッドを移動する。この結果、各色一対のプリントヘッドは、スウォースがほぼ重なる様に配列される。Step4aではマルチヘッドプリントモードによるプリントが行われる。次にこのマルチヘッドプリントモードにおける画像形成方法について図7を用い説明する。まず被記録材は各色一対のプリントヘッドのうち、搬送方向の上流側のプリンタヘッドから吐出されたインク滴が、疎らに着弾する。該インク滴が定着した後に、下流側プリンタヘッドから吐出されたインクが定着したインク滴に隣接して着弾する。この様に隣接するインク滴の着弾タイミングを変えることで、吸収速度が遅い光沢紙や光沢フィルムでも画素の合体による画質劣化を防ぐ。
【0034】
またStep3bではプリントヘッド制御装置は、プリントヘッド位置制御モータを作動させ、各色のプリントヘッドを一つずつ図2の矢印B方向に移動させる。その結果、図7に示すように各色一対のプリントヘッドは、スウォースの重なり幅が微小またはゼロになる様に配列される。このため最大印字幅は594mmまで広がり、A1(短辺が594mm)紙まで印字可能になる。Step4bではシングルヘッドプリントモードによるプリントが行われる。
【0035】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第7の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0036】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0037】
(第2の実施形態)
以下に本発明に基づく第2の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図8はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例では同色のプリントヘッドを3本づつ備えている点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0038】
本実施例でもプリントヘッドがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図8に示すようにまた、Step3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図9に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。シングルヘッドプリントモードでは最大印字幅は891mmまで広がり、A0(短辺が841mm)紙まで印字可能になる。
【0039】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第7の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0040】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0041】
(第3の実施形態)
以下に本発明に基づく第3の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図10はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例では同色のプリントヘッドを4本づつ備えている点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0042】
本実施例でもプリントヘッドがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図10に示すように、またStep3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図11に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0043】
シングルヘッドプリントモードでは最大印字幅は1188mmまで広がり、B0(短辺が1030mm)紙まで印字可能になる。
【0044】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第5の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0045】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0046】
(第4の実施形態)
以下に本発明に基づく第4の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図12はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。プリントヘッド部分は実施例1の同様なので説明を省略する。
【0047】
本実施例は、同色のプリントヘッドのうち、一つだけがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図12に示すように、またStep3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図13に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0048】
この第4の実施例は同色のプリントヘッドのうち、一つだけがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えているので実施例1よりも製造が安易で廉価な方法である。
【0049】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0050】
(第5の実施形態)
以下に本発明に基づく第5の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図14はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例ではユーザーがプリントヘッドの位置を変える点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0051】
図15は本発明のプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。図15はプリントヘッド位置制御モータ39が存在しないことを除いて図4と同様なので説明を省略する。プリントヘッドの位置はユーザーが印字幅に応じて印刷JOB投入直後に変更する。
【0052】
次に前記CPUによるのプリントヘッド位置の制御方法を図16の処理チャートに沿って説明する。Step1とStep2は図5と同様であるため説明を省略する。
【0053】
Step3aではではマルチヘッドプリントモードによるプリントが行われる。またStep3bではシングルヘッドプリントモードによるプリントが行われる。さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に基づくプリント装置は同色用の複数プリントヘッドが被記録材の同一部分をプリントするマルチヘッドプリントモードと、同色用の複数プリントヘッドが搬送方向に対して直交する方向に並列した被記録材の異なる部分をそれぞれプリントするシングルヘッドプリントモードを有する。これにより、A3の大きさの光沢紙や光沢フィルムへの高速で高品位の写真調画像カラープリントが可能である一方、A1判などの大きいサイズの被記録材へのプリントが可能なプリント装置を廉価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくプリント装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント制御装置の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に基づくプリント装置のプリントヘッドを、被記録材側から見た拡大図である。
【図4】本発明に基づくプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1から4の実施例に基づくプリント装置のプリント制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおける画素形成過程を示す模式図である。
【図7】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のシングルプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図15】本発明に基づくプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のプリント制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図18】従来のフルマルチタイプのプリントヘッドをもちいたプリント装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 給紙トレイ
2 排紙トレイ
11 搬送ベルト
12 被記録材
13 搬送ローラ
14 搬送ローラ
15 プリントヘッドレール
16 プリントヘッド
20 ノズル
31 プリントデータ入力部
32 操作部
33 CPU
34 記憶媒体
35 RAM
36 画像処理部
37 プリント部
38 パス
39 プリントヘッド位置制御モータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリント装置などのプリント装置に関し、特に比較的広い範囲にわたって多数のインク吐出口などのプリント素子を配列してなる所謂フルマルチタイプのヘッドを用いるインクジェットプリント装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ等に用いられるプリント装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられるプリント装置は、プリント情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材に画像(文字や記号等を含む)をプリントして行くように構成されている。かかるプリント装置は、プリント方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉する方向に主走査しながらプリント動作を行なう所謂シリアルタイプのプリント装置においては、被記録材に沿って移動するプリント手段(プリントヘッド)によって画像を形成し、1主走査分のプリント動作を終了する毎に所定量の紙送りを行ない、その後に再び停止した被記録材に対して次の主走査でのプリント動作を行なうという処理を繰り返すことにより、被記録材全域に対するプリントが行なわれるものである。
【0004】
一方、プリント動作に際して被記録材の搬送方向の副走査移動のみを伴うラインタイプのプリント装置においては、被記録材を所定位置にセットし、1ライン分一括のプリント動作を連続して行ないながら所定量の紙送りを行なうことで、被記録材全域に対するプリントが行なわれる。
【0005】
上述の各方式のプリント装置のうち、インクジェット式のプリント装置(インクジェットプリント装置)は、プリント手段たるプリントヘッドから被記録材に対しインクを吐出してプリントを行なうものであり、プリントヘッドのコンパクト化が容易であること、高精彩の画像を高速に形成できること、所謂普通紙に特別の処理を必要とせずプリントすることができるのでランニングコストが低廉であること、ノンインパクト方式であるので騒音が小さいこと、多色のインクを使用してカラー画像を形成するための構成を採るのが容易であること、等の利点を有している。そして、中でも被記録材の搬送方向と直交する方向に多数のプリント素子とノズル(インク吐出口)を配列してなる所謂フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のものは、画像形成の一層の高速化が可能である。
【0006】
一方、昨今の画像を形成する際の一層の高速化や高画質化そして被記録材の幅拡大化の要求は著しい。例えば,モノクローム画像では解像度600×600dpi(ドット/インチ)でA4判の被記録材にプリントを行なう場合には毎分30頁以上のプリント速度が求められ、一方カラー画像に対しては写真超画像をプリントするためにインク吸収速度のおそい光沢紙と光沢フィルム(A4からA3程度の大きさが良く使われる)への解像度1200×1200dpi以上の品質でのプリントが求められることも珍しくない状況である。またカラー画像に関しては、ポスター,チラシ等の作成に対応も求められている。そのような用途に対しては、プリント速度および高画質化に対する要求は希少であるものの、大きいサイズ(A1判など)の被記録材へのプリントも求められるようなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来、フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のインクジェットプリント装置では、プリント画像の品質を維持ないし向上する目的や更なる高速化する目的で、隣接するノズルから吐出されたインク滴の被記録材上における合体や、被記録材により吸収しきれないインクのあふれに起因した画像のむらをなくすために、図18に示すように被記録材の搬送方向に同色用のプリントヘッドを複数並べ、被記録材の同一部分に少量のインクを複数回、時間をあけて吐出してプリントするようにしているものがある。この方法は、インクジェットプリント装置には限定されるものではなく、ワイヤドット式、サーマル式等の他のプリント方式のプリント装置でも、プリント素子の欠陥やプリント素子の配列位置の製造上の誤差に起因する画質の劣化をなくすことが出来る。
【0008】
しかし、光沢紙や光沢フィルムへの写真調項画質、大きいサイズの被記録材へのプリント等の要求に同時に応えるためには、従来の同色複数ラインプリンタ型のインクジェットプリント装置では、例えばA1判の被記録材へのプリントが求められる場合、少なくともその短辺(594mm)に対応した幅に、1200dpiの密度でプリント素子を配列したフルマルチヘッドが色別に複数必要となる。そのようなヘッドは製造することが困難であり、かつ製造しても非常に高価なものとならざるを得ない。
【0009】
以上のように、従来の同色複数フルマルチタイプのプリントヘッドを用いるラインプリンタ形態のプリント装置では、A3の大きさの光沢紙,光沢フィルムへの高品位の写真調画像カラープリント、A1判などの大きいサイズの被記録材へのプリントのすべてに応え得ることは技術的に困難であり、かつ実現した場合にも高価な装置となってしまうという問題があった
従って本発明の目的は、それらの要求のすべてに応え得るプリント装置を廉価に提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
その為本発明では、被記録材の搬送方向と異なる方向に、複数のプリント素子を配列してなる複数のプリントヘッドを配列し、該被記録材をプリントヘッドに対して該被記録材の搬送方向に相対移動させるプリント装置であって、
同色用の複数プリントヘッドの位置を変える複数のプリントモードを有する。
【0011】
好ましくは、複数のプリントモードが被記録材の幅に応じて選択されることを特徴とする。
【0012】
また、複数のプリントモードが印字幅に応じて選択されることを特徴とする複数のプリントモードがシングルヘッドプリントモードとマルチヘッドプリントモードであることを特徴とする。
【0013】
さらに好ましくは、複数のプリントモードがシングルヘッドプリントモードとマルチヘッドプリントモードであることを特徴とする。
【0014】
一層好ましくは、複数のプリントモードを切り替える手段が、複数の同色用プリントヘッドのうち、少なくともひとつをプリント素子列と平行の方向に相対移動させる手段であることを特徴とする。
【0015】
より一層好ましくは、シングルヘッドプリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント枚数毎に、複数の同色用プリントヘッドを並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0016】
また、シングルヘッドプリントモードにおいて、プリント素子使用履歴記憶装置を備え、前記シングルヘッドプリントモードにおいて、同色用プリントヘッド間でプリント素子使用回数に開きがでた場合、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0017】
さらに一層好ましくは、プリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント時間毎に、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする。
【0018】
さらにより一層好ましくは、シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、前記被記録材の幅より広く配列させることを特徴とする。
【0019】
また、シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、印字幅より広く配列させることを特徴とする。
【0020】
なお、本明細書において、「プリント」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く被記録材上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0021】
また、「被記録材」とは、一般的なプリント装置で用いられている紙のみならず、広く布,プラスチックフィルム,金属板等、ヘッドによって吐出されるインクを受容可能なものも言うものとする。
【0022】
また、「インク」とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、被記録材上に付与されることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工に供されうる液体を言うものとする。
【0023】
さらに、「シングルヘッドプリントモード」とは、被記録材の不特定の1部分が1色に関し一つのヘッドのみでプリントされることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工を行うプリントモードを言うものとする。
【0024】
また、「マルチヘッドプリントモード」とは、被記録材の不特定の1部分が1色に関し複数のヘッドでプリントされることによって画像,模様,パターン等の形成、または被記録材の加工を行うプリントモードを言うものとする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
以下に本発明に基づく第1の実施形態のプリント装置の構成について説明する。図1は本実施形態のプリント装置の外観を示す斜視図である。このプリント装置は、被記録材12がセットされる給紙トレイ1と、印刷され、排紙された被記録材12を受ける排紙トレイ2を備えている。図2はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。プリント装置内には、図示していない通紙モータによって回転駆動され、被記録材12を給紙トレイ1から排紙トレイ2へと搬送する搬送ベルト11および搬送ローラ17,18が設けられている。
【0027】
図2に示すようにこのプリント装置は4色(黒、イエロー、マゼンタ、シアン)用のプリントヘッドをそれぞれ一対づつ備えている。各色のインクは、図示されていないインクタンクから、図示していないフレキシブルなインク管により各色インク用のプリンタヘッドにそれぞれ供給されている。図3は図2のプリントヘッド部分の、被記録材側から見た拡大図である。
【0028】
図3に示すように各プリントヘッドの被記録材側には図示していないプリント素子とノズル20が、等間隔でA3用紙幅に相当する297mmにわたり配列されている。
【0029】
図4は本発明のプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。図4において、31はプリントデータ入力部、32は操作部、33は各種処理を行うCPU部、34は各種データを記憶する記憶媒体、34aは被記録材に主に種類に関する情報、34bはプリントに用いるインクに関する情報、34cは各種制御プログラム群を示している。さらに、35はRAM、36はプリントデータ処理部、37は画像出力を行う画像記録部、38は各種データを転送するバス部、39はプリントヘッド位置制御モータ部である。
【0030】
詳述すると、31はパーソナルコンピュータのハードディスク等に保存されている多値プリントデータを入力するプリントデータ入力部、32は各種パラメータの設定および印字開始を指示する各種キーを備えている操作部、33は記憶媒体中の各種プログラムに従って本記録装置全体を制御するCPUである。34は制御プログラムやエラー処理プログラムに従って本記録装置を動作させるためのプログラムなどを格納している記憶媒体である。
【0031】
本プリント装置は本発明の第5の請求項に基づき、プリントヘッドをプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。前記CPUはプリントヘッド位置制御モータ39と図示していないプリントヘッド移動ベルトを介し前記プリントヘッドを移動図中の矢印A,B方向に移動させることが出来る。
【0032】
次に前記CPUによるプリントヘッド位置の制御方法を図5の処理チャートに沿って説明する。印刷JOBが投入されると、Step1においてCPUは、印字幅を読み込む。Step2ではCPUは、印字幅が297mm(A3用紙の短辺幅に相当)より狭ければStep3aの処理をするように判断を下す。また印字幅が297mm(A3用紙の短辺幅に相当)より広ければStep3bの処理をするように判断を下す。
【0033】
Step3aではCPUは、前記プリントヘッド位置制御モータにより図2のA方向に各色一対のプリントヘッドを移動する。この結果、各色一対のプリントヘッドは、スウォースがほぼ重なる様に配列される。Step4aではマルチヘッドプリントモードによるプリントが行われる。次にこのマルチヘッドプリントモードにおける画像形成方法について図7を用い説明する。まず被記録材は各色一対のプリントヘッドのうち、搬送方向の上流側のプリンタヘッドから吐出されたインク滴が、疎らに着弾する。該インク滴が定着した後に、下流側プリンタヘッドから吐出されたインクが定着したインク滴に隣接して着弾する。この様に隣接するインク滴の着弾タイミングを変えることで、吸収速度が遅い光沢紙や光沢フィルムでも画素の合体による画質劣化を防ぐ。
【0034】
またStep3bではプリントヘッド制御装置は、プリントヘッド位置制御モータを作動させ、各色のプリントヘッドを一つずつ図2の矢印B方向に移動させる。その結果、図7に示すように各色一対のプリントヘッドは、スウォースの重なり幅が微小またはゼロになる様に配列される。このため最大印字幅は594mmまで広がり、A1(短辺が594mm)紙まで印字可能になる。Step4bではシングルヘッドプリントモードによるプリントが行われる。
【0035】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第7の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0036】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0037】
(第2の実施形態)
以下に本発明に基づく第2の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図8はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例では同色のプリントヘッドを3本づつ備えている点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0038】
本実施例でもプリントヘッドがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図8に示すようにまた、Step3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図9に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。シングルヘッドプリントモードでは最大印字幅は891mmまで広がり、A0(短辺が841mm)紙まで印字可能になる。
【0039】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第7の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0040】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0041】
(第3の実施形態)
以下に本発明に基づく第3の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図10はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例では同色のプリントヘッドを4本づつ備えている点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0042】
本実施例でもプリントヘッドがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図10に示すように、またStep3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図11に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0043】
シングルヘッドプリントモードでは最大印字幅は1188mmまで広がり、B0(短辺が1030mm)紙まで印字可能になる。
【0044】
またこのシングルヘッドプリントモードは、本発明の第5の請求項に基づきプリント素子の使用回数毎に同色用プリンタヘッドを並び替える機能を付加しても良い。すなわちCPUは図示していないプリント素子使用履歴保存装置に貯められた各ノズルの使用履歴を参照し、同色用プリンタヘッド間でプリント素子の使用回数の開きがの大きさを判定する。もし該使用回数の開きが大きければ該同色用プリンタヘッドを並び替える。この機能はプリンタヘッドの耐久性を高く出来るので、付与すると一層よい。
【0045】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0046】
(第4の実施形態)
以下に本発明に基づく第4の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図12はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。プリントヘッド部分は実施例1の同様なので説明を省略する。
【0047】
本実施例は、同色のプリントヘッドのうち、一つだけがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えている。プリントヘッド位置の制御方法はStep3aのマルチヘッドプリントモードの構成が図12に示すように、またStep3bのシングルヘッドプリントモードの構成が図13に示すようになる他は実施例1と同様であるため説明を省略する。
【0048】
この第4の実施例は同色のプリントヘッドのうち、一つだけがプリント素子列と平行の方向に移動させる手段を備えているので実施例1よりも製造が安易で廉価な方法である。
【0049】
さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0050】
(第5の実施形態)
以下に本発明に基づく第5の実施形態のプリント装置の構成について説明する。本実施形態のプリント装置の外観は実施例1と同様なので説明を省略する。図14はこのプリント装置内の主要な構成を示す模式図である。本実施例ではユーザーがプリントヘッドの位置を変える点を除き実施例1の同様なので説明を省略する。
【0051】
図15は本発明のプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。図15はプリントヘッド位置制御モータ39が存在しないことを除いて図4と同様なので説明を省略する。プリントヘッドの位置はユーザーが印字幅に応じて印刷JOB投入直後に変更する。
【0052】
次に前記CPUによるのプリントヘッド位置の制御方法を図16の処理チャートに沿って説明する。Step1とStep2は図5と同様であるため説明を省略する。
【0053】
Step3aではではマルチヘッドプリントモードによるプリントが行われる。またStep3bではシングルヘッドプリントモードによるプリントが行われる。さらにこの実施例ではインクジェット方式のプリント装置について説明したがマルチヘッドプリントモードは、ワイヤドット式、サーマル式等の他の方式を用いたプリント装置であっても、プリント素子の欠陥や、プリント素子の配列位置の製造上の誤差による画像のスジやムラに起因する画質低下に有効であるので、プリントヘッドはワイヤドット式、サーマル式等の他の方式プリントヘッドを用いても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に基づくプリント装置は同色用の複数プリントヘッドが被記録材の同一部分をプリントするマルチヘッドプリントモードと、同色用の複数プリントヘッドが搬送方向に対して直交する方向に並列した被記録材の異なる部分をそれぞれプリントするシングルヘッドプリントモードを有する。これにより、A3の大きさの光沢紙や光沢フィルムへの高速で高品位の写真調画像カラープリントが可能である一方、A1判などの大きいサイズの被記録材へのプリントが可能なプリント装置を廉価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくプリント装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント制御装置の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に基づくプリント装置のプリントヘッドを、被記録材側から見た拡大図である。
【図4】本発明に基づくプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1から4の実施例に基づくプリント装置のプリント制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおける画素形成過程を示す模式図である。
【図7】本発明の第1の実施例に基づくプリント装置のシングルプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の第4の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のマルチヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図15】本発明に基づくプリント装置の制御系の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のプリント制御装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の第5の実施例に基づくプリント装置のシングルヘッドプリントモードにおけるプリント装置の構成を示す斜視図である。
【図18】従来のフルマルチタイプのプリントヘッドをもちいたプリント装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 給紙トレイ
2 排紙トレイ
11 搬送ベルト
12 被記録材
13 搬送ローラ
14 搬送ローラ
15 プリントヘッドレール
16 プリントヘッド
20 ノズル
31 プリントデータ入力部
32 操作部
33 CPU
34 記憶媒体
35 RAM
36 画像処理部
37 プリント部
38 パス
39 プリントヘッド位置制御モータ
Claims (10)
- 被記録材の搬送方向と異なる方向に、複数のプリント素子を配列してなる複数のプリントヘッドを配列し、該被記録材をプリントヘッドに対して該被記録材の搬送方向に相対移動させるプリント装置であって、
同色用の複数プリントヘッドの位置を変える複数のプリントモードを有するプリント装置。 - 前記複数のプリントモードが被記録材の幅に応じて選択されることを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
- 前記複数のプリントモードが印字幅に応じて選択されることを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
- 前記複数のプリントモードがシングルヘッドプリントモードとマルチヘッドプリントモードであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかの1項に記載のプリント装置。
- 前記複数のプリントモードを切り替える手段が、複数の同色用プリントヘッドのうち、少なくともひとつをプリント素子列と平行の方向に相対移動させる手段であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかの1項に記載のプリント装置。
- 前記シングルヘッドプリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント枚数毎に、複数の同色用プリントヘッドを並び替える手段を具えたことを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
- 前記シングルヘッドプリントモードにおいて、プリント素子使用履歴記憶装置を備え、前記シングルヘッドプリントモードにおいて、同色用プリントヘッド間でプリント素子使用回数に開きがでた場合、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
- 前記シングルヘッドプリントモードにおいて、あらかじめ設定されたプリント時間毎に、複数の同色用プリントヘッドの配列を並び替える手段を具えたことを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
- 前記シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、前記被記録材の幅より広く配列させることを特徴とする請求項1から8のいずれかの項に記載のプリント装置。
- 前記シングルヘッドプリントモードにおいて、複数の同色用プリントヘッドを、印字幅より広く配列させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかの1項に記載のプリント装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009241560A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Fujifilm Corp | インク供給システム、インクジェット記録装置、及び、印字ヘッドのパージ方法 |
US8864257B2 (en) | 2011-11-02 | 2014-10-21 | Hewlett-Packard Industrial Printing Ltd. | Printing using a backwards motion |
JP2015509452A (ja) * | 2012-03-05 | 2015-03-30 | テトラ・ラヴァル・ホールディングス・アンド・ファイナンス・ソシエテ・アノニムTetra Laval Holdings & Finance S.A. | 印刷システム及び印刷方法 |
-
2003
- 2003-01-17 JP JP2003009067A patent/JP2004216793A/ja active Pending
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