JP2004216347A - 球状粉末製造装置および球状粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】球状粉末製造装置10にて、チャンバ20内でバーナ30によって生成される燃焼炎F中に、原料粉末100aとして顆粒粉末を投入して球状の処理粉末100cを得る構成とし、チャンバ20内の上部に気流発生部60を設け、チャンバ20の上方から下方に向かうエアカーテン状の気流Aを形成するようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、球状粉末製造装置および球状粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塗料、コンポジット材料等のセラミックスフィラーの製造において、粉末の分散性、充填性、および流動性を向上させるために、粉末の粒子には、球状で表面が平滑である等の特性が必要とされている。
粉末の粒子を球状化させるためには、ゾルゲル法や噴霧熱分解法等の合成法を利用し、球状粒子を直接作る方法があるが、コストや生産量の制限がある。
粉末の粒子を球状化する他の方法としては、燃焼炎や熱プラズマ等の火炎中や、高音電気炉中で粒子を浮遊状態で溶融させ、液体の表面張力を利用して丸くする方法があり、燃焼炎を用いて原材料を溶融することにより球状の粉末を得る方法が一般には用いられている(例えば、特許文献1、2、3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特表平11−514963号公報
【特許文献2】
特開2001−97712号公報
【特許文献3】
特開2001−19425号公報
【0004】
ところで、本願明細書中において、粉末とは粒子の集合体を指しており、本来であれば粒子の集合体として粉末と呼ぶのが適当と判断される場合には「粉末」と称し、粉末を構成する単位としての「粒子」と呼ぶのが適当と判断される場合いは「粒子」と呼ぶのが好ましいが、実質的にはその基本単位が共通であることから、以下の説明では、特に「粒子」と呼ぶのが好ましい場合を除き、基本的に「粉末」と称することとする。
【0005】
さて、上記したような方法では、チャンバ内の上部にて、バーナで可燃性ガスの燃焼炎を生じさせ、この燃焼炎中に原料粉末を投入し、原料粉末が燃焼炎中を落下しながら溶融することで、球状化した粉末(これを球状粉末と適宜称する)を得る。
このとき、燃焼炎から出た溶融状態の原料粉末は、チャンバ内を落下しながら冷却されるわけであるが、その一部が、溶融状態(半溶融状態)のままチャンバの内壁面等に付着してしまう。すると、投入した原料粉末の量に対し、生成される球状粉末の量、いわゆる歩留まりが低下するという問題がある。さらに、チャンバの内壁面に粉末が付着して堆積することで、チャンバ内でのガスの流れが乱され、生成される球状粉末の品質面に悪影響を及ぼしてしまう。
【0006】
このような問題に対し、チャンバの内壁面に沿う旋回気流を送り込むことで、チャンバ内壁面に粉末が付着するのを防ぐ技術が既に提案されている(例えば、特許文献4、5参照。)。
【0007】
【特許文献4】
特許第3331491号公報
【特許文献5】
特公平5−59785号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したようにチャンバ内に旋回気流を送り込む場合、この旋回気流によってバーナからの燃焼炎が乱れてしまう。その結果、原料粉末が溶融する領域の温度分布が不安定になり、完全に球状化しない粉末が生じる等、球状化品質が低下する、という問題がある。
また、旋回気流を送り込む場合、この気流を生じさせるためにチャンバ内に大量の気体を送り込まなければならない。例えば、上記特許文献4では、燃焼炎を生じさせるためのガスの量を基準とすれば、旋回気流を生じさせるために送り込む気体の量は、その数十倍となっている。すると、チャンバの後流側において、球状粉末を回収するための回収装置、サイクロン、フィルタ等において取り扱う気体流量が大きくなるため、自ずとこれら回収装置、サイクロン、フィルタ等が大型化し、装置全体のコストが上昇するという問題もある。
【0009】
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、安定した球状化品質を、低コストで得ることのできる球状粉末製造装置および球状粉末の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の球状粉末製造装置は、上下方向に軸線を有した筒状のチャンバと、チャンバ内に燃焼炎を生じさせるバーナと、バーナから生じる燃焼炎中に原料粉末を供給する原料供給部と、チャンバの内壁面に沿うエアカーテン状の気流を発生させる気流発生部と、を備えることを特徴とする。
このように、原料粉末を燃焼炎中に供給すると、原料粉末は溶融して球状化し、球状粉末となる。そして、球状粉末は、燃焼炎から出ると、冷却されて凝固する。このとき、チャンバの内壁面に沿うエアカーテン状の気流により、燃焼炎中から出た球状粉末がチャンバの内壁面に付着するのが防止される。
一方向にほぼ一様に流れるエアカーテン状の気流の場合、旋回流に比較し、燃焼炎を乱すという影響も遥かに少ない。
【0011】
ところで、一般にバーナや原料供給部はチャンバの上部に設けられ、球状粉末はチャンバの上方から下方に落下する。上記したような気流は、チャンバの下方から上方に向けて形成することもできるが、下方から気流を流すと、上部の燃焼炎中から落下する粉末が巻き上げられ、その一部が燃焼炎中に再度送り込まれて再溶融化する等して、品質にばらつきが生じることがある。
このため、気流発生部は、チャンバ内にて、原料供給部から供給される原料粉末が流れる方向に対応した方向、つまり一般にはチャンバの上方から下方に向かう方向の気流を発生させるのが好ましい。
【0012】
気流発生部は、具体的には、チャンバ内壁面に配設された環状の管体と、気流を発生させるための気体を管体に供給する気体供給部とを備え、管体は、チャンバの内壁面に沿った複数箇所に、気体供給部から供給される気体を噴出する噴出孔を形成する構成とすることができる。
このとき、噴出孔は、噴出された気流がチャンバの内壁面に当たるように、つまり、チャンバの内壁面側に傾斜して形成するのが好ましい。
【0013】
ところで、燃焼炎を用いた球状粉末の製造方法、例えば、上記特許文献1、2、3に開示されている技術では、不規則形状の粉末、典型的には粉砕により得られた粉末を原料粉末に用いている。
本発明者らが、上記したような課題を解決するために種々の検討を行っている過程で、粉砕により得られた粉末を原料粉末に用いた場合には、以下に示すような問題があることを知見した。
すなわち、粉砕による不規則形状の粉末は、粉体の流動性が低く、輸送中に配管を閉塞してしまうことがある。また、不定期的に、閉塞を起こした粉体が、配管内壁から剥離してしまうこともある。これらを繰り返すため、流動性が低い粉末は定量供給が難しい。その結果、粉体が多量に燃焼炎中に供給された場合、十分に溶融しきれないことに起因して、粉体の一部に球状化されない未溶融粉が混入することがある。未溶融粉の混入を防ぐためには、燃焼炎の温度を高くする、あるいは燃焼炎中における滞留時間を長くすればよいことは容易に予測される。しかしこの場合、粒径の小さな粒子が蒸発したり、粒子の元素の一部が蒸発し組成ズレが生じるという不都合が生ずる。
このような問題に対し、本発明者らは、燃焼炎に供給する粉末の形態として顆粒粉末が好適であることを見出した。沈殿法等の液相法で得られた微細な粉末をスプレー・ドライヤに代表される噴霧造粒法に供して得られる粉末は顆粒状をなし、この顆粒粉末は、粒度分布幅を狭く制御することができる。この、噴霧造粒法の条件を適宜設定することにより、顆粒粉末の粒径をほぼ任意に制御することができる。したがって、こうして得られた顆粒粉末を燃焼炎に供給すれば、定量安定供給が可能となり、最終的に得られる粉末は、未溶融粉の混入の無い、粒度分布のより小さな球状粉を得ることができるのである。
そこで、粉末が、特に誘電体材料、磁性材料として用いられる酸化物組成物である場合、原料供給部で、顆粒粉末を原料粉末として供給するのが好ましい。
【0014】
また、燃焼炎中に対する原料粉末の供給系統において粉砕粉をキャリアガスにて搬送しようとすると、粉砕粉が不規則形状をなしているので、流動性が劣り、搬送性が悪い。これに対し、原料粉末に顆粒粉末を用いたとしても、燃焼炎中に対する原料粉末の供給系統(配管)において、供給する原料粉末の流動性が低いと、原料粉末の詰まりによる供給系統の閉塞や、供給(量)が不安定となることによる、生成される球状粉末の組成のズレ等が発生し、均一な球状粉末を安定的に生成することが困難となるという問題があることも知見した。
そこで、本発明では、顆粒粉末に、その平均粒径が15μm以下、より好ましくは2〜15μmであるものを用いるのがさらに好ましい。
【0015】
本発明の球状粉末製造装置は、上下方向に軸線を有した筒状のチャンバと、チャンバの上部に設けられ、チャンバ内に燃焼炎を生じさせるバーナと、バーナから生じる燃焼炎中にチャンバの上部から原料粉末を供給する原料供給部と、チャンバの上部にて、チャンバの内壁面に沿って環状に配設され、その周方向の複数箇所に当該チャンバの下方に向けて開口する開口部を有した管体と、管体に気体を供給する気体供給部と、を備えることを特徴とすることができる。ここで、管体は、チャンバの内壁面に沿って配設するわけであるが、必ずしもチャンバの内壁面に接触あるいは近接させる必要はなく、環状の管体の全周にわたって、チャンバの内壁面とほぼ同じ間隔を隔てていれば良い。
このような球状粉末製造装置では、気体供給部で気体を管体に供給すると、管体の周方向の複数箇所に形成された開口部から気体が噴出される。これにより、チャンバ内には、内壁面に沿った気流が形成される。
このとき、開口部の数、あるいは、管体の周方向(チャンバの周方向)において開口している長さが長ければ、気流は、チャンバの周方向に連続するエアカーテン状となる。このため、開口部は、チャンバの内壁面に沿う方向に連続するスリットであることが好ましい。
また、気流を効率良くチャンバの内壁面に沿わせるため、開口部は、チャンバの内壁面側に傾斜して形成するのが好ましい。
【0016】
本発明は、筒状でその内周壁面に沿うエアカーテン状の気流が形成されたチャンバ内に、原料粉末を燃焼炎内にキャリアガスとともに供給する供給工程と、供給された原料粉末を燃焼炎内で溶融することにより球状化し、溶融処理物を得る球状化融工程と、溶融処理物が燃焼炎外に移動することによって溶融処理物を凝固させる凝固工程と、を備えることを特徴とする球状粉末の製造方法として捉えることもできる。
このとき、供給工程では、平均粒径が15μm以下の顆粒粉末を原料粉末として供給するのが好ましい。
【0017】
また、本発明は、チャンバ内に、平均粒径が15μm以下の顆粒粉末を燃焼炎内にキャリアガスとともに供給する供給工程と、供給された顆粒粉末を燃焼炎内で溶融することにより球状化し、溶融処理物を得る球状化融工程と、溶融処理物が燃焼炎外に移動することによって溶融処理物を凝固させる凝固工程と、を備えることを特徴とする球状粉末の製造方法とすることもできる。
この場合も、溶融処理物のチャンバ内壁への付着を防止するため、チャンバの内壁面に沿うエアカーテン状の気流を流すのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の球状粉末製造装置の一例を示す断面図である。
図1に示すように、球状粉末製造装置10は、チャンバ20、バーナ30、処理粉末回収手段40、ガス排出手段50とを有する。
【0019】
チャンバ20は、例えば耐熱性の高いアルミナ等で形成され、上下方向に軸線を有した円筒状で、同一の内径を有する円筒壁部20aと、その下端部に連続して形成され、下方にいくにしたがい内径が徐々に小さくなるテーパ部20bとを有している。
チャンバ20の上部は開口しており、この開口部に蓋体21が設けられている。この蓋体21は、チャンバ20の中央部に臨む位置にバーナ30を備えており、その外周部には水冷ジャケット21aを内蔵している。水冷ジャケット21aは、バーナ30から発生する燃焼炎Fの調節と燃焼炎Fの熱により球状粉末製造装置10が損傷することを防ぐものである。
【0020】
バーナ30は、各々の領域に、特に誘電体材料、磁性材料として用いられる酸化物組成物である原料粉末100aを供給する原料粉末供給管(原料供給部)31、燃焼ガスを供給する燃焼ガス供給管32、および酸素を供給する酸素供給管33が接続されている。このようなバーナ30は、燃焼ガス供給管32から供給される燃焼ガスと酸素供給管33から供給される酸素をチャンバ20内の下方に向けて噴出しつつ、これに着火することで、チャンバ20中央部の上部に、燃焼炎Fを生成する。
【0021】
燃焼炎Fを得るための燃焼ガスは、特に制限されない。LPG、水素、アセチレン等公知の燃焼ガスを用いることができる。酸化物を処理する場合には、燃焼炎酸化度を制御する必要があり、燃焼ガスに対して適当な量の酸素を供給することが望まれる。LPGを燃焼ガスとして用いる場合にはLPG供給量の5倍の酸素を、アセチレンを燃焼ガスとして用いる場合にはアセチレン供給量の2.5倍の酸素を、また水素を燃焼ガスとして用いる場合には水素供給量の0.5倍の酸素を供給すると等量となる。この値を基準として酸素供給量を適宜設定することにより、燃焼炎Fの酸化度を制御することができる。これら燃焼ガスの流量は、バーナ30のサイズに応じて適宜定めればよい。
燃焼炎Fの温度は、燃焼ガスの種類、量、酸素との比率、原料粉末100aの供給量などによって変動する。LPGを用いる場合には約2100℃まで、アセチレンを用いる場合には約2600℃までの温度を得ることができる。
【0022】
燃焼炎Fに対する原料粉末100aの供給の手法は、原料粉末100aが燃焼炎F内に入る限り制限はない。しかし、バーナ30から燃焼炎Fが生成される方向に沿って供給することが望ましい。燃焼炎F内を原料粉末100aが通過する時間をより長くするためである。したがって、燃焼炎Fの下部に達する前に燃焼した原料粉末100aが燃焼炎Fの外に漏洩しないように制御することが望ましい。
【0023】
このような球状粉末製造装置10において、原料粉末供給管31から供給する原料粉末100aとして、顆粒粉末を用いる。これは、原料粉末100aとしての顆粒粉末を得る段階で粒度分布の幅を狭く制御できるからである。しかも、その粒径をも制御することができる。
原料粉末100aとしての顆粒粉末を得る典型的な手法として、スプレー・ノズルを用いた噴霧造粒法がある。噴霧造粒法においては、出発原料粉末をスプレー・ノズルから噴霧するためのスラリを作成する。スラリは、出発原料粉末を溶媒に適量添加した後に、ボール・ミルまたはアトイタ等の混合機を用いて混合することにより得ることができる。溶媒として水を用いることができるが、出発原料粉末の分散性を向上するために分散剤を添加することが推奨される。出発原料粉末どうしを機械的に結合するための結合剤、例えばPVA(ポリビニルアルコール)を添加することもできる。
【0024】
原料粉末体を含むスラリをスプレー・ノズルまたは回転ディスク等により噴霧して液滴を形成する。ここで、スプレー・ノズルは、上記のスラリと圧縮気体とを噴霧するためのものであり、2流体ノズル、あるいは4流体ノズルを用いることができる。圧縮気体とともにスプレー・ノズルから吐出されたスラリは微粒化されて噴霧を形成する。噴霧中の液滴の粒径は、スラリと圧縮気体との比率により制御することができる。液滴の粒径を制御することにより、最終的に得られる原料粉末100aとしての顆粒粉末の粒径を制御することができる。噴霧状態のスラリが落下する過程で水分を乾燥するための熱を与えることにより、液体成分を乾燥、除去した粉末を得ることができる。この熱は、スプレー・ノズルから吐出する気体を加熱気体とする、あるいは噴霧雰囲気に加熱気体を供給することにより与えることができる。乾燥のためには、100℃以上の加熱気体を用いればよい。スプレー・ノズルによる噴霧および乾燥の工程は、所定のチャンバ内で行われる。スプレー・ノズルを用いた噴霧造粒法により得られる粉体は、通常、顆粒粉末である。この顆粒粉末の粒径は、前述のように、スラリと圧縮気体との比率によって制御することができる。スラリどうしを衝突させることにより小さな液滴を作成することもできる。
燃焼炎F中に供給される原料粉末100aとしての顆粒粉末は、乾式状態で供給することもできるが、当該原料粉末100aとしての顆粒粉末を含むスラリとして湿式状態で供給することもできる。
【0025】
上記したような方法で得る原料粉末100aとしての顆粒粉末は、その平均粒径が15μm以下、より好ましくは2〜15μmとなるように生成するのが特に好ましい。
これは、原料粉末供給管31における原料粉末100aの流動性を高めるためである。これにより、原料粉末供給管31内で原料粉末100aが詰まるのを防止でき、バーナ30に原料粉末100aを安定して供給することができる。
【0026】
原料粉末100aの供給は、酸素等のキャリアガスを用いて行われる。本実施の形態では、原料粉末100aに流動性の良好な顆粒粉末を用いるので、キャリアガスによる搬送性が優れる。また、当然のことではあるが、供給する原料粉末100aを増加するためには、キャリアガス量を増加する必要があり、キャリアガスに酸素を用いる場合は、支燃ガスである酸素の量を減少させ、キャリアガスと支燃ガスとの混合比率を調整する必要がある。
【0027】
このような球状粉末製造装置10では、バーナ30の燃焼ガス供給管32からLPG等の燃焼ガスおよび酸素供給管33から酸素をバーナ30に供給しながら、着火する。すると、燃焼炎Fが下方に向けて発生する。
そして、原料粉末供給管31からキャリアガスとともに原料粉末100aを供給する。原料粉末100aは、バーナ30にて形成された燃焼炎Fに向かって供給される。
【0028】
燃焼炎Fはその燃焼領域内の位置、例えば中心部と外周部において温度が異なる。したがって、原料粉末100aの種類と処理の種類によって、燃焼炎Fの大きさ等の調節が行われると共に、原料粉末100aの供給先の位置も適宜調節される。なお、原料粉末100aを燃焼炎Fの熱により溶融させて球状化された球状粉末である処理粉末(溶融処理物)100bを得る場合には、燃焼炎Fの温度を、原料粉末100aの融点以上の温度となるように設定する。
大きさや温度が適宜調整された燃焼炎F中に投入された原料粉末100aは、燃焼炎F中に所定時間滞留し、燃焼炎Fの熱によって溶融され、または化学的・物理的修飾を受け、チャンバ20内を落下する。このとき、原料粉末100aは、チャンバ20内を落下する間にその温度が低下し、凝固する。
このようにして燃焼炎Fを通過した原料粉末100aは、処理粉末100bとなる。
【0029】
上記のような処理が行われるチャンバ20のテーパ部20bの下端部は開口しており、処理粉末100bを回収する処理粉末回収手段40としての回収容器41が接続されている。この回収容器41の側面には、ガス排出手段50としてのサイクロン51が接続されている。
チャンバ20内を落下した処理粉末100bは、回収容器41の底部に堆積し、またその一部はガスとともにサイクロン51に送り込まれる(以下、堆積した処理粉末100bを、処理粉末(溶融処理物)100cと称する)。
サイクロン51では、円筒壁部20aから流れてくる、処理粉末100bが混在したガスの気体(ガス)と固体(処理粉末100b)とを上下に分離する。ガスと分離された処理粉末100cはサイクロン51の底部に堆積する。
これら処理粉末回収手段40としての回収容器41およびサイクロン51の底部に堆積した処理粉末100cを回収することで、球状の処理粉末100cを得ることができるのである。
また、サイクロン51の上部にはバグフィルタ等のフィルタ装置52が接続され、サイクロン51から排出されるガスに残存する処理粉末100cを、フィルタ本体52aで回収し、ガスのみを、排風機53を介して、排出管55から排出するようになっている。
【0030】
上記のようにして回収された処理粉末100cは、処理粉末100cとして結晶性の良い緻密な粒子や、単結晶粒子や、球形の粒子(球状度の高い粒子)からなる粉末等、処理する目的に応じた、優れた特性を有する粉末を得ることができる。特に、加熱領域を設けた場合、燃焼炎Fを通過した粉末を、加熱領域を通過させることにより徐々に冷却し、急冷することを防止できるので、後処理(アニ−リング処理等)をしなくても、容易に単結晶構造の粒子を得ることができる。
また本実施の形態で得られる粉末の平均粒径は、0.1〜50μm程度であり、特に1〜10μm程度の粒子を得ることが可能である。
【0031】
さて、上記のような球状粉末製造装置10には、チャンバ20内の上部に、気流発生部60が設けられている。図2に示すように、この気流発生部60は、チャンバ20の上部にて、円筒壁部20aに沿うように環状に延在した管体61からなる。
図2(b)に示すように、管体61は、その下面側に、周方向(管体61を断面視した状態での周方向ではなく、円筒壁部20aに沿って連続する方向、環状方向)に所定長を有するスリット(噴出孔、開口部)62が、所定間隔毎に形成されている。このとき、スリット62は、周方向に連続する長さをなるべく長くし、また、互いに隣接するスリット62どうしの間隔をなるべく小さくするのが好ましい。また、図2(a)に示したように、スリット62は、管体61を断面視した状態で、円筒壁部20aに平行な方向に対し、0〜30度、例えば15度の角度θで、円筒壁部20a側に傾くよう、形成するのが好ましい。
【0032】
この管体61からなる気流発生部60には、ガス供給管(気体供給部)63を介し、外部からガス(気体)が送り込まれるようになっている。
ここで使用されるガスは被処理物との反応の有無等を考慮して適宜選択することができるが、例えばN2、O2、Arおよび空気等である。
【0033】
気流発生部60に送り込まれたガスは、スリット62から噴出し、チャンバ20内で円筒壁部20aに当たった後、円筒壁部20aの内壁面に沿って上方から下方に向かう気流Aを形成する。このとき、スリット62を、円筒壁部20aに対する角度θを0度とした場合には、スリット62から噴出される気流Aのおよそ半分がチャンバ20の中央部側に流れてしまい円筒壁部20aから離れてしまうことになるが、角度θを0度より大きくしてスリット62を円筒壁部20a側に傾くよう形成することで、スリット62から噴出される気流Aの多くを、円筒壁部20aに確実に沿わせることができる。
また、スリット62は、周方向に連続する長さがなるべく長く、互いに隣接するスリット62どうしの間隔がなるべく小さく形成されることで、環状の気流発生部60から噴出される気流Aは、チャンバ20の円筒壁部20aのほぼ全周に沿った、いわゆるエアカーテンのように形成される。
【0034】
このように、気流発生部60から噴出させた気流Aをチャンバ20の円筒壁部20aに沿って流すことで、燃焼炎F中で溶融されてチャンバ20内を落下する処理粉末100bは、チャンバ20の円筒壁部20aに近づくとこの気流Aによって下方に流される。これによって、処理粉末100bがチャンバ20の円筒壁部20aに付着するのが防止できるのである。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
バーナ30において、燃焼ガス供給管32から供給される燃焼ガスにLPGを用い、その流量を15L/minとし、酸素供給管33から供給される酸素の流量を75L/minとして、チャンバ20内に燃焼炎Fを生成した。
そして、原料粉末供給管31から、原料粉末100aとして、平均粒径が5.9μmで合計50kgの顆粒粉末を、キャリアガスにN2を用い、70L/minの流量で燃焼炎F中に供給し、球状粉末である処理粉末100cを得た。
このとき、チャンバ20内の上部において、円筒壁部20a近傍に気流発生部60を設け、気流発生部60に形成したスリット62から、チャンバ20の上方から下方に向かうエアカーテン状の気流Aを形成しておいた。チャンバ20の内径は500mmとし、その円筒壁部20aに沿って設けた気流発生部60(管体61)に形成した各スリット62は、気流発生部60の周方向における長さを50mm、スリット幅を2mmとし、周方向において互いに隣接するスリット62、62の間隔を10mmとした。そして、気流発生部60に、20L/minのエアを供給し、チャンバ20の上方から下方に向かうエアカーテン状の気流Aを形成した。
所定量(50kg)の原料粉末100aをチャンバ20内に投入し、その処理が終了して処理粉末100cが得られた後、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの付着量を測定した。また、チャンバ20内に供給した原料粉末100aの量(処理量)に対する、得られた処理粉末100cの量の割合である、歩留まりを算出した。
【0036】
その結果、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの付着量は、0.3kgであった。
また、チャンバ20に対して供給した原料粉末100aの量(50kg)に対し、得られた処理粉末100cの量の割合は72%であった。
【0037】
(比較例1)
燃焼ガス供給管32から供給される燃焼ガス、酸素供給管33から供給される酸素、原料粉末供給管31から供給される原料粉末100aを、実施例1と同様の条件とし、チャンバ20内に生成される燃焼炎F中に原料粉末100aとしての顆粒粉末を供給し、球状粉末である処理粉末100cを得た。このとき、この比較例1では、気流発生部60からチャンバ20の円筒壁部20aに沿うエアカーテン状の気流Aは発生させていない。
このような条件で、所定量の原料粉末100aをチャンバ20内に投入し、その処理が終了して処理粉末100cが得られた後、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの付着量を測定した。また、チャンバ20に供給した原料粉末100aの量(処理量)に対する、得られた処理粉末100cの量の割合である、歩留まりを算出した。
【0038】
その結果、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの付着量は、4.2kgであった。
また、チャンバ20に対して供給した原料粉末100aの量(50kg)に対し、得られた処理粉末100cの量の割合は64%であった。
【0039】
実施例1および比較例1の結果を、表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
この表1に示すように、気流発生部60からチャンバ20の円筒壁部20aに沿うエアカーテン状の気流Aを発生させることで(実施例1)、これを発生させない場合(比較例1)に対し、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの付着量が大幅に減少しており、その減少した略全量分、歩留まりが向上している(8%向上)。
【0042】
(実施例2)
バーナ30において、燃焼ガス供給管32から供給される燃焼ガスにLPGを用い、その流量を15L/minとし、酸素供給管33から供給される酸素の流量を75L/minとして、チャンバ20内に燃焼炎Fを生成した。
そして、原料粉末供給管31から、原料粉末100aとして、平均粒径が5.9μmの顆粒粉末を、キャリアガスにN2を用い70L/minの流量で燃焼炎F中に供給し、球状粉末である処理粉末100cを得た。
【0043】
(比較例2)
燃焼ガス供給管32から供給される燃焼ガスの流量、酸素供給管33から供給される酸素の流量、原料粉末供給管31から供給される原料粉末100aの流量を、実施例1と同様の条件とし、チャンバ20内に生成される燃焼炎F中に原料粉末100aを供給し、球状粉末である処理粉末100cを得た。このとき、この比較例1では、原料粉末供給管31から供給される原料粉末100aを、平均粒径1.2μmの解砕粉とした。
【0044】
そして、実施例2、比較例2のそれぞれで得られた処理粉末100cの粒度分布、組成分析、粒度分布を測定した。また、原料粉末100aの供給開始後の原料粉末供給管31における供給状況についても確認した。
処理粉末100cの粒度分布、組成分析、粒度分布についての測定結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
原料粉末100aの供給開始後の原料粉末供給管31における供給状況は、平均粒径5.9μmの顆粒粉末を原料粉末100aとして用いた実施例2では、供給開始後、7時間経過時点でも、原料粉末供給管31における閉塞等のトラブルは認められなかった。これに対し、平均粒径1.2μmの解砕粉を原料粉末100aに用いた比較例2は、供給を開始してから間もなく、原料粉末供給管31の閉塞が原因と見られる脈動が認められた。
【0047】
上述したように、球状粉末製造装置10にて、チャンバ20内でバーナ30によって生成される燃焼炎F中に、原料粉末100aを投入して球状の処理粉末100cを得るに際し、チャンバ20内の上部に気流発生部60を設け、チャンバ20の上方から下方に向かうエアカーテン状の気流Aを形成するようにした。
これにより、処理粉末100bのチャンバ20の円筒壁部20aに対する付着を防止することができ、歩留まりを向上させることができる。また、チャンバ20の円筒壁部20aに対する処理粉末100bの堆積を防止できるので、チャンバ20内でガスの流れが乱されることもなく、得られる処理粉末100cの生成や品質を安定させることができる。
【0048】
また、旋回気流ではなくエアカーテン状の気流Aを用いることで、気流Aによるバーナ30からの燃焼炎Fの乱れも抑えることができ、この点においても処理粉末100cの品質を安定させることが可能である。
加えて、旋回気流に比べ、気流発生部60でエアカーテン状の気流Aを発生する場合、気流Aを発生させるためにチャンバ20内に送り込む気体の量を大幅に抑えることができる。例えば、上記実施例1では、燃焼ガス供給管32から供給しり燃焼ガスの流量を15L/minとしたのに対し、気流発生部60から気流Aを発生させるための気体の流量を20L/minとした条件で、有効な効果が得られている。これに対し旋回気流を用いる場合には、燃焼炎Fを生じさせるための燃焼ガスに対し、数倍〜数十倍の気体を送り込まなければならないので、本発明によって気流Aを発生させるために必要な気体の量を大幅に削減することができるのが明らかである。その結果、処理粉末100cを回収するための回収容器41、サイクロン51、フィルタ装置52で取り扱う気体流量が、旋回気流を用いる場合の装置構成に比較して大幅に小さくて済み、球状粉末製造装置10全体のコストを削減することができる。
このようにして、上記のような球状粉末製造装置10を用いることで、安定した球状化品質の処理粉末100cを、効率良く、かつ低コストで得ることが可能となるのである。
【0049】
また、投入する原料粉末100aを顆粒粉末とすることで、安定した球状化品質の処理粉末100cを得ることができる。さらに原料粉末100aとしての顆粒粉末の平均粒径を15μm以下とすることで、原料粉末供給管31における原料粉末100aの流動性を高め、原料粉末供給管31内で原料粉末100aが詰まるのを防止でき、バーナ30に原料粉末100aを安定して供給することができる。その結果、良好な球状化品質の処理粉末100cを安定して製造することができるのである。
【0050】
なお、上記実施の形態では、エアカーテン状の気流Aを発生させるため、気流発生部60を構成する管体61にスリット62を形成する構成としたが、チャンバ20内の周方向において、より均一な連続した気流Aを形成するため、図3に示すように、スリット62を、管体61の周方向に連続する寸法が、管体61の径方向外周側にいくにしたがい漸次拡大するテーパ状とすることも有効である。
また、スリット62を環状の管体61の全周に連続するような構成とすることももちろん可能である。
【0051】
また、スリット62の近傍に、チャンバ20の径方向に揺動するフラップ等を設け、所定周期でフラップを揺動させて気流Aを動かす等して、チャンバ20の円筒壁部20aに付着してしまった処理粉末100bを掻き落とすような機能を発揮させることも考えられる。
さらに、気流発生部60をチャンバ20の円筒壁部20aに沿うように設けたが、図4に示すように、バーナ30の外周部に気流発生部60を設け、気流Aを、チャンバ20の円筒壁部20aだけでなく、蓋体21の下面に対する処理粉末100bの付着を防止する構成とすることも可能である。
この他、気流発生部60の構成については、本発明の主旨を逸脱しない限り、処理粉末100bの円筒壁部20aへの付着を有効に防止するための変更等を適宜加えることができる。
【0052】
また、上記実施の形態で、球状粉末製造装置10について、各部構成を説明しているが、気流発生部60以外については、例えばバーナ30等、適宜他の構成を採用することができる。
この他にも、例えば、上記の気流発生部60から、加熱されたガスを吹き込むようにすることも可能である。このようにすれば、チャンバ20内の温度は、上方の領域から下方の領域に向けて徐々に低下する。これにより、燃焼炎Fに所定時間滞留して高温・溶融状態となった原料粉末100a(処理粉末100b)がチャンバ20内で浮遊した状態で落下するとときに、その温度が急激に下がることなく徐々に冷却され、凝固する。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、チャンバ内に気流発生部を設け、チャンバの内壁面に沿うエアカーテン状の気流を形成するようにした。これにより、処理粉末のチャンバ内壁面に対する付着を防止することができ、歩留まりを向上させることができる。また、チャンバ内でガスの乱れも防止できるので、得られる処理粉末の生成や品質を安定させることができる。
しかも、旋回気流ではなくエアカーテン状の気流を用いることで、気流によるバーナからの燃焼炎の乱れも抑えることができ、この点においても処理粉末の品質を安定させることが可能である。加えて、旋回気流に比べ、気流を発生させるために送り込む気体の量を大幅に抑えることができるので、装置構成を小型化することができ、製造装置全体のコストを削減することができる。
このようにして、上記のような製造装置を用いることで、安定した球状化品質の処理粉末を、効率良く、かつ低コストで得ることが可能となる。
また、投入する原料粉末を顆粒粉末とし、さらにその粒径を制限することで、良好な球状化品質の処理粉末を安定して製造することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における粒状粉末製造装置の構成を示す断面図である。
【図2】気流発生部を示す図であって、(a)はチャンバ内に設けた管体を示す立断面図、(b)は管体の下面図である。
【図3】管体に形成するスリットの他の例を示す断面図である。
【図4】管体の他の設置例を示す図である。
【符号の説明】
10…球状粉末製造装置、20…チャンバ、20a…円筒壁部、30…バーナ、31…原料粉末供給管(原料供給部)、60…気流発生部、61…管体、62…スリット(噴出孔、開口部)、63…ガス供給管(気体供給部)、100a…原料粉末、100b、100c…処理粉末(溶融処理物)、A…気流、F…燃焼炎
Claims (12)
- 上下方向に軸線を有した筒状のチャンバと、
前記チャンバ内に燃焼炎を生じさせるバーナと、
前記バーナから生じる燃焼炎中に原料粉末を供給する原料供給部と、
前記チャンバの内壁面に沿うエアカーテン状の気流を発生させる気流発生部と、
を備えることを特徴とする球状粉末製造装置。 - 前記気流発生部は、前記チャンバ内にて、前記原料供給部から供給される原料粉末が流れる方向に対応した方向の気流を発生させることを特徴とする請求項1に記載の球状粉末製造装置。
- 前記気流発生部は、前記チャンバ内壁面に配設された環状の管体と、
気流を発生させるための気体を前記管体に供給する気体供給部と、
を備え、
前記管体は、前記チャンバの内壁面に沿った複数箇所に、前記気体供給部から供給される気体を噴出する噴出孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の球状粉末製造装置。 - 前記噴出孔は、当該噴出孔から噴出された気流が前記チャンバの内壁面に当たるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の球状粉末製造装置。
- 前記原料供給部は、酸化物組成物からなる顆粒粉末を前記原料粉末として供給することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の球状粉末製造装置。
- 前記顆粒粉末は、その平均粒径が15μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の球状粉末製造装置。
- 上下方向に軸線を有した筒状のチャンバと、
前記チャンバの上部に設けられ、当該チャンバ内に燃焼炎を生じさせるバーナと、
前記バーナから生じる燃焼炎中に前記チャンバの上部から原料粉末を供給する原料供給部と、
前記チャンバの上部にて、当該チャンバの内壁面に沿って環状に配設され、その周方向の複数箇所に当該チャンバの下方に向けて開口する開口部を有した管体と、
前記管体に気体を供給する気体供給部と、
を備えることを特徴とする球状粉末製造装置。 - 前記開口部は、前記チャンバの内壁面に沿う方向に連続するスリットであることを特徴とする請求項7に記載の球状粉末製造装置。
- 前記開口部は、前記チャンバの内壁面側に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の球状粉末製造装置。
- 筒状でその内周壁面に沿うエアカーテン状の気流が形成されたチャンバ内に、原料粉末を燃焼炎内にキャリアガスとともに供給する供給工程と、
供給された前記原料粉末を前記燃焼炎内で溶融することにより球状化し、溶融処理物を得る球状化融工程と、
前記溶融処理物が前記燃焼炎外に移動することによって当該溶融処理物を凝固させる凝固工程と、
を備えることを特徴とする球状粉末の製造方法。 - 前記供給工程では、平均粒径が15μm以下の顆粒粉末を前記原料粉末として供給することを特徴とする請求項10に記載の球状粉末の製造方法。
- チャンバ内にて、平均粒径が15μm以下の顆粒粉末を燃焼炎内にキャリアガスとともに供給する供給工程と、
供給された前記顆粒粉末を前記燃焼炎内で溶融することにより球状化し、溶融処理物を得る球状化融工程と、
前記溶融処理物が前記燃焼炎外に移動することによって当該溶融処理物を凝固させる凝固工程と、
を備えることを特徴とする球状粉末の製造方法。
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JP2003010191A JP2004216347A (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 球状粉末製造装置および球状粉末の製造方法 |
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