JP2004214634A - スペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法 - Google Patents

スペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置全体の大きさをコンパクトにし、かつ処理速度を速めることができ、しかもスペーサテープの乾燥状態をより均一化することのできるとともに、洗浄性も良好で洗浄効率に優れたスペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法を提供する。
【解決手段】 連続的に搬送される使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープの洗浄装置であって、上流側に配置した洗浄室と、洗浄室の下流側に配置した乾燥室と、洗浄室内に配設され、前記洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、洗浄室内で洗浄され、乾燥室内を通過するスペーサテープの表面に付着する洗浄液を吹き飛ばす、前記乾燥室に配設された水切り手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TAB(Tape Automated Bonding)テープ、T−BGA(Tape Ball Grid Array)テープ、CSP(Chip Size Package)テ
ープ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)テープ、COF(Chip on
Film)テープ、2メタル(両面配線)テープ、多層配線用テープなど)(以下、単に「
電子部品実装用フィルムキャリアテープ」という)の製造工程において使用した使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法に関する。
エレクトロニクス産業の発達に伴い、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)などの電子部品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加しているが、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望され、これら電子部品の実装方法として、最近ではTABテープ、COFテープ、T-BGAテープおよびASICテープなどの電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープを用いた実装方式が採用されている。特に、パーソナルコンピュータなどのように高精細化、薄型化、液晶画面の額縁面積の狭小化が要望されている液晶表示素子(LCD)を使用する電子産業においてその重要性が高まっている。
このような電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、樹脂フィルムに電子部品あるいは配線パターンを形成するために、例えば、整面塗布、露光、現像、エッチング剥離、スクリーン印刷、メッキ、電気検査、外観検査などの各処理を実施してから製品とされる。
このため、幾度も異なる工程を経てから製品とされるため、製造の途中では、電子部品実装用フィルムキャリアテープの表面を保護する目的で、エンボステープからなるスペーサテープを介装することによって、このスペーサテープとともに、リールなどに巻き回して次の工程へと搬送されている。
なお、銅箔と絶縁フィルムとのラミネート工程、TABテープ等の検査工程などでは、フラットテープからなるスペーサテープなどが使用されている。
このようなエンボステープまたはフラットテープなどのスペーサテープは、1回の使用で破棄されてしまうと、結果的に製品コストの高騰を招来することから、洗浄して繰り返し使用することが望ましい。
ところが、このようなスペーサテープを再使用する場合は、他の工程で使用される場合もあるので、完全に洗浄してから使用しなければならない。
従来、このようなスペーサテープを洗浄するには、図3に示したような洗浄装置が用いられている。すなわち、先ず、使用後のスペーサテープ2を巻回した巻き出しロール4が巻き出し側にセットされる。そして、この巻き出しロール4から順次シート状に繰り出され、ガイドローラa,b,c,dなどに案内されることにより、純水6が貯留された水室8の純水中に、スペーサテープ2が浸漬され通過することによって洗浄され、その後、巻き取りロール14に巻き取られるようになっている。
また、水室8内では、図示しない超音波発生装置が設置され、この超音波発生装置から発せられる超音波により、水室8の純水中をスペーサテープ2が浸漬、通過する際に、ス
ペーサテープ2の表面から微細な不純物などが取り除かれるようになっている。また、水室8の外方には、空気噴出が行なわれるエアナイフ10および加熱空気が噴出されるホットエアナイフ12が配置され、これらのエアナイフ10,12から噴出される圧縮空気または加熱空気により、テープ2の表面に付着している洗浄液が吹き飛ばされ、乾燥されるようになっている。
従って、エアナイフ10、ホットエアナイフ12により乾燥された後のスペーサテープ2'が巻き取りロール14に巻き取られるようになっている。
ところで、このように超音波発生装置を用いてスペーサテープ2の表面から汚れを落す場合には、超音波によりスペーサテープ2の表面から汚れを落す場合であっても、そのスペーサテープ2は、洗浄液に浸かった状態で水室8内を搬送されるため、洗浄が進むにつれて、スペーサテープ2の表面から洗い落とされた汚れが洗浄液中に蓄積することになる。
従って、このような汚染された洗浄液中をスペーサテープ2が浸漬、通過することになるため、スペーサテープ2の表面に再びごみが付着してしまうという問題があった。
従って、このようにスペーサテープ2の表面にごみなどが付着したまま、エアナイフ10,12によって乾燥した場合に、ごみなどがスペーサテープ2の表面に付着したまま乾燥されることがあり、このようなスペーサテープ2を電子部品実装用フィルムキャリアテープの各種の製造工程に用いた場合、このごみなどが電子部品実装用フィルムキャリアテープに付着して、電子部品実装用フィルムキャリアテープの短絡などの原因となるおそれがあった。
しかも、超音波により汚れを落す場合には、搬送速度を大きくし過ぎると、超音波による洗浄効果が低下してしまうため、搬送速度を上げるにも限界がある。また、洗浄液に接する時間を長くするためには、水室8を大型にする必要があり、洗浄装置全体も大型化してしまうことになる。
また、従来の洗浄装置では、エアナイフ10およびホットエアナイフ12は、1本の配管の外周面に軸方向に延びたスリット状の開口を形成し、この開口からテープ幅方向に空気または加熱空気を噴出する構造である。このため、この開口から噴出される空気の量は、圧縮空気源に近い程多く、圧縮空気の供給源から遠ざかると噴出量が少なくなり、スペーサテープ2の幅方向にわたって乾燥状態が不均一になり易いという問題があった。
本発明は、このような現状に鑑み、装置全体の大きさをコンパクトにし、かつ処理速度を速めることができ、しかもスペーサテープの乾燥状態をより均一化することのできるとともに、洗浄性も良好で洗浄効率に優れたスペーサテープの洗浄装置およびスペーサテープの洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、連続的に搬送される使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープの洗浄装置であって、
上流側に配置した洗浄室と、
前記洗浄室の下流側に配置した乾燥室と、
前記洗浄室内に配設され、前記洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ
表面に洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、
前記洗浄室内で洗浄され、乾燥室内を通過するスペーサテープの表面に付着する洗浄液を吹き飛ばす、前記乾燥室に配設された水切り手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明のスペーサテープの洗浄方法は、連続的に搬送される使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープ洗浄方法であって、
上流側に配置した洗浄室内に配設された洗浄ノズルを介して、洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射して洗浄した後、
前記洗浄室の下流側に配置した乾燥室内において、前記洗浄室内で洗浄され、乾燥室内を通過するスペーサテープの表面に付着する洗浄液を、前記乾燥室に配設された水切り手段によって、吹き飛ばし乾燥することを特徴とする。
このように構成することによって、上流側に配置した洗浄室内に配設された洗浄ノズルを介して、洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射して洗浄するので、従来のように、洗浄液中にスペーサが浸漬されることがないので、スペーサテープの表面に再びごみが付着することなく、極めて洗浄性に優れている。
従って、スペーサテープの表面に付着する洗浄液は、このようなごみなどが残存しない洗浄液であり、このスペーサテープの表面に付着する洗浄液を、乾燥室に配設された水切り手段によって、吹き飛ばし乾燥するので、乾燥後のスペーサテープの表面は完全に洗浄された状態で乾燥されることになる。
このように洗浄、乾燥されたスペーサテープを、電子部品実装用フィルムキャリアテープの各種の製造工程に用いた場合、ごみなどが電子部品実装用フィルムキャリアテープに付着せず、電子部品実装用フィルムキャリアテープの短絡などの原因となることもない。
さらに、従来の超音波洗浄を行なう場合のように、スペーサテープを浸漬する純水を貯留する大きな水室、この水室と別に設けたエアーナイフなどの乾燥装置を設ける必要がないので、装置が非常にコンパクトである。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄ノズルが、前記洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサテープの両側の表面に対して洗浄液を噴射するように、スペーサの両面側に位置するように配置されていることを特徴とする。
このように、洗浄ノズルがスペーサの両面側に位置し、スペーサテープの両側の表面に対して洗浄液を噴射するので、スペーサテープの両側の表面を同時に洗浄することができ、洗浄性も良好で洗浄効率に優れている。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄ノズルが、スペーサテープの搬送方向に揺動可能に構成され、これにより、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度を変更することができるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度をスペーサテープの搬送方向に変更することができるので、テープの表面の搬送方向にわたって、すみずみまで洗浄液を吹付けることが可能で、均一に汚れを取ることができ、洗浄液の使用量も少なくすることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄ノズルが、スペーサテープの幅方向に揺動可能に構成され、これにより、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度を変
更することができるように構成されていることを特徴とする。
従って、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度をスペーサテープの幅方向に変更することができるので、テープの表面の幅方向にわたって、すみずみまで均一に汚れを取ることができ、洗浄液の使用量も少なくすることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄室の乾燥室に連絡する下流側には、スペーサテープ表面に付着する洗浄液を吹き飛ばす水切り手段が配設されていることを特徴とする。
このように、洗浄室の乾燥室に連絡する下流側、すなわち、乾燥室への直前に、水切り手段が配設されており、これにより、スペーサテープ表面に付着する洗浄液を吹き飛ばすので、洗浄室において洗浄液をほとんど回収して再使用することができる。
また、このように洗浄液を吹き飛ばした後、スペーサテープを乾燥室に供給することができるので、乾燥室内へ供給されたスペーサテープの表面には、ほとんど洗浄液が残存しないので、後の乾燥室内での乾燥効率を向上させることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄室が、複数の区画された洗浄室を備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、上流側に位置する洗浄室で洗浄された後、下流側に位置する洗浄室でさらに洗浄されることになるので、洗浄性がさらに向上するとともに、洗浄効率に優れることになる。
しかも、これらの複数の洗浄室は、相互に区画されて分離された状態であるので、上流側の洗浄に使用して噴射された洗浄液が、下流側の洗浄室に飛散して浸入することがないので、下流側での洗浄性が低下することがない。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄室内に洗浄ノズルから噴出された洗浄液を回収して、循環することにより、再使用するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、洗浄液を有効に使用することができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄室が、複数の区画された洗浄室のうち、下流側の洗浄室内に洗浄ノズルから噴出された洗浄液を回収して、上流側の洗浄室の洗浄ノズルに循環することにより、再使用するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、上流側の洗浄室での洗浄を予備洗浄として、下流側の洗浄室内に洗浄ノズルから噴出され、スペーサテープの洗浄に使用された後の洗浄液を、上流側の洗浄室の洗浄ノズルから噴出される洗浄液として用いることができ、洗浄液を有効に使用することができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄液を循環する通路に不純物除去装置を配設し、この不純物除去装置を通過することにより、不純物が除去された洗浄液を繰り返し循環するように構成されていることを特徴とする。
このように洗浄液を循環する通路に不純物除去装置を配設し、この不純物除去装置を通
過することにより、不純物が除去された洗浄液を繰り返し循環して、使用するので、常に清浄な洗浄液で洗浄を行うことができ、洗浄性、洗浄効率がさらに向上する。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記不純物除去装置が、磁石から構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、洗浄に使用した後の洗浄液中に含まれる例えば、装置などから発生し、スペーサテープの表面に付着して洗浄によって洗い落とされた鉄粉、磁性を帯びた塵埃などの磁性体を除去することができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄室内で、スペーサテープが上下方向に交互に搬送されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、スペーサ−テープの搬送、洗浄に必要な洗浄室のスペースを小さくすることができ、装置をコンパクトにすることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記乾燥室内で、スペーサテープが上下方向に交互に搬送されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、スペーサテープを十分に乾燥室内に乾燥のために滞留することができるとともに、スペーサ−テープの搬送、乾燥に必要な乾燥室のスペースを小さくすることができ、装置をコンパクトにすることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記乾燥室が、一定の乾燥温度になるように維持されるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、乾燥室に配設された水切り手段による吹き飛ばし乾燥とともに、加熱などによる乾燥室内の乾燥温度による乾燥の相乗効果によって乾燥効率を向上することができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記乾燥室内の乾燥温度が、60℃〜90°Cの範囲に維持されるように構成されていることを特徴とする。
このような温度範囲に乾燥室内の乾燥温度があれば、スペーサテープの品質を低下することなく、スペーサテープの乾燥を速やかに行なうことができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記水切り手段が、圧縮空気が噴出されるエアナイフ、または加熱空気が噴出されるホットエアナイフから構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、エアナイフから噴出される圧縮空気、ホットエアナイフから噴出される加熱空気の作用によって、スペーサテープ表面の洗浄液が吹き飛ばされ、乾燥されるので、スペーサテープの表面を幅方向にわたって均一に乾燥することができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記エアナイフまたは前記ホットエアナイフが、空気または加熱空気を圧送る配管の軸方向に沿って形成されたスリット状の開口から噴出されるように構成されていることを特徴とする。
このような構成であれば、スリット状の開口から、スペーサテープの幅方向全体に向け
て、噴出空気を勢い良く噴出させることができ、スペーサテープの幅方向にわたって均一に乾燥することができるとともに、乾燥効率が向上する。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記エアナイフまたは前記ホットエアナイフの配管が、二重管から構成され、
内側の配管が、軸方向に沿って形成されたスリット状の内側開口を備え、
外側の配管が、軸方向に沿って形成され、前記内側の配管の内側開口と略180°異なる向きに配置されたスリット状の外側開口を備え、
内側の配管を圧送された空気または加熱空気が、内側の配管の内側開口から二重管の間隙に入り、外側の配管の外側開口を介して、スペーサテープに噴射されるように構成されていること特徴とする。
このように構成することによって、内側の配管を圧送された空気または加熱空気が、内側の配管の内側開口から二重管の間隙に入り、この間隙に入っていったん滞留することになる。そして、この間隙に滞留した空気が、内側の配管の内側開口と略180°異なる向きに配置された外側の配管のスリット状の外側開口を介して噴射されるので、外側の配管のスリット状の外側開口全体から、略均一な風量および圧力で、空気または加熱空気が、スペーサテープに対して噴射されることになる。
従って、空気または加熱空気の供給源に近い側あるいは遠い側であっても、略均一な量および圧力で、空気または加熱空気を、スペーサテープに対して噴出することができるので、スペーサテープ表面の乾燥にムラの発生が少なくなる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記乾燥室の下流側の出口近傍のスペーサテープの搬送路に磁石を配置し、この磁石によりスペーサテープの表面に付着している磁性体を吸着するように構成されていることを特徴とする。
このように、乾燥室の下流側の出口近傍のスペーサテープの搬送路に磁石を配置し、この磁石によりスペーサテープの表面に付着している磁性体を吸着するので、
従って、乾燥室で乾燥された後のスペーサテープの表面に乾燥後も残存、付着する、鉄粉、磁性を帯びた塵埃などの磁性体をスペーサテープの表面から取り除くことができるので、より清浄なスペーサテープを得ることができる。
また、本発明のスペーサテープの洗浄装置は、前記洗浄ノズルが、洗浄室内のスペーサテープの搬送路の上流域および下流域にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
このように、洗浄室内において、上流域に設けた洗浄ノズルと、下流域に設けた洗浄ノズルによって、複数回の洗浄を行うことになるので、洗浄性、洗浄効率がさらに向上する。
本発明によれば、本発明によれば、上流側に配置した洗浄室内に配設された洗浄ノズルを介して、洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射して洗浄するので、従来の超音波洗浄を行なう場合のように、洗浄液中にスペーサが浸漬されることがないので、スペーサテープの表面に再びごみが付着することなく、極めて洗浄性に優れている。
従って、スペーサテープの表面に付着する洗浄液は、このようなごみなどが残存しない洗浄液であり、このスペーサテープの表面に付着する洗浄液を、乾燥室に配設された水切り手段によって、吹き飛ばし乾燥するので、乾燥後のスペーサテープの表面は完全に洗浄
された状態で乾燥されることになる。
このように洗浄、乾燥されたスペーサテープを、電子部品実装用フィルムキャリアテープの各種の製造工程に用いた場合、ごみなどが電子部品実装用フィルムキャリアテープに付着せず、電子部品実装用フィルムキャリアテープの短絡などの原因となることもない。
さらに、従来の超音波洗浄を行なう場合のように、スペーサテープを浸漬する純水を貯留する大きな水室、この水室と別に設けたエアーナイフなどの乾燥装置を設ける必要がないので、装置が非常にコンパクトである。
また、本発明の洗浄装置によれば、スペーサテープの洗浄効率を超音波洗浄を行なう場合に比べて、処理能力を早めることができる。また、洗浄装置全体の大きさをコンパクトに収めることもできる。さらに、乾燥室内は高温に維持されているので、乾燥効率が良好である。さらに、エアナイフあるいはホットエアナイフからなる水切り手段で表面の水が吹き飛ばされてから、乾燥室内に導出されるので、乾燥効率が向上される。
さらに、洗浄ノズルをスペーサテープ搬送路の上流域および下流域に設けたので、最初の洗浄ノズルで洗浄し、その後の洗浄ノズルを仕上げ洗浄として使用することができる。
また、洗浄ノズルは、揺動可能な配管に連結されていることにより、噴出角度を調整できるので、テープの洗浄が部分的に片寄ってしまうこともない。
さらに、エアナイフあるいはホットエアナイフからの噴出空気は、二重管の外方のスリット状の開口から噴出されるので、噴出量を平均化することができる。したがって、乾燥のムラが発生しにくい。また、乾燥室の外方に構成されるスペーサテープの搬送路、あるいは洗浄液を循環するポンプの吸い込み口側に磁石を設けることにより、テープ表面あるいは洗浄液の中に仮に磁性を帯びた塵埃等があるとしても、それらを取り除くことができる。
さらに、本発明に係る洗浄方法によれば、装置の小型化が図れ、かつ処理速度を向上させることが出来、しかも、洗浄のムラあるいは乾燥のムラなどが少なく、コストダウンに寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明のスペーサテープの洗浄装置の実施例の概略を示す概略図である。
なお、この洗浄装置20は、箱体形状の洗浄装置本体22を備えている。この洗浄装置本体22内には、略中央の位置に、洗浄・乾燥部22aが配置されている。
この洗浄・乾燥部22aには、図示しないが、緊密なシール構造を備え、図2の紙面の手前側に開閉自在な扉が設けられている。これにより、洗浄・乾燥部22a内へのスペーサテープの装着、メンテナンスなどができるようになっている。
ところで、このような洗浄装置本体22内には、図3に示した場合と同様に、電子部品実装用フィルムキャリアテープの各種の工程で使用した使用済みスペーサテープ2が巻回された巻き出しロール4が、巻き出し側(図1の左側)に上下2段に設置されている。
また、洗浄後のスペーサテープ2'を巻き取るための巻き取りロール14が、巻き取り
側(図1の右側)に上下2段に設置されている。
なお、図示しないが、実際には、巻き出しロール4ならびに巻き取りロール14は、同じ高さに、それぞれもう一つずつ設置されている。すなわち、紙面の奥側に、それぞれ並んで併設されている。したがって、図1の洗浄装置20では、合計で4つの巻き出しロール4から繰り出されたスペーサテープ2が、4つの巻き取りロール14に巻き取られるようになっている。
各巻き出しロール4から繰り出されたシート状のスペーサテープ2は、ガイドローラe1を介して、洗浄・乾燥部22aに搬送されるようになっている。
洗浄・乾燥部22aは、図1に示したように、上流側に配置した洗浄室Aと、この洗浄室Aの下流に配置した乾燥室Bとを備えている。
また、洗浄室Aは、上流側に配置した第1の洗浄室24と、第1の洗浄室24の下流側に配置した第2の洗浄室26とを備えている。
なお、図示しないが、洗浄室Aと乾燥室Bとの間の連絡通路30は、シールされている。
そして、上記のようにガイドローラe1を介して、洗浄・乾燥部22aに搬送されたスペーサテープ2は、図示しないが、第1の洗浄室24の上部に形成されたスリット状の開口部を介して、第1の洗浄室24内に案内されるようになっている。
この第1の洗浄室24内に案内されたスペーサテープ2は、第1の洗浄室24内を、下方にガイドローラe1から、第1の洗浄室24の下方に配置されたガイドローラe2まで搬送されるようになっている。
そして、ガイドローラe2まで搬送されたスペーサテープ2は、ガイドローラe2から、第2の洗浄室26の下方に配置されたガイドローラe3へと水平方向に搬送されて、第2の洗浄室26内に案内されるようになっている。
なお、図示しないが、水平方向に搬送されるスペーサテープ2は、第1の洗浄室24と第2の洗浄室26との間に配置された遮蔽板25に形成されたスリット状の開口を介して、第1の洗浄室24から第2の洗浄室26へと案内されるようになっている。
そして、第2の洗浄室26内に案内されたスペーサテープ2は、ガイドローラe3から、第2の洗浄室26の上方に配置されたガイドローラe4へと上方に案内、搬送されるようになっている。
また、第2の洗浄室26内を上方にガイドローラe4へ案内されたスペーサテープ2は、乾燥室Bの上方に配置されたガイドローラe5へと水平方向に案内されて、第2の洗浄室26と乾燥室Bとの間に配置した連絡通路30を介して、乾燥室Bへ搬送されるようになっている。
さらに、乾燥室B内では、乾燥室Bの上方に配置されたガイドローラe5から、乾燥室Bの上方に配置されたガイドローラe6まで下方に案内された後、ガイドローラe6から、乾燥室Bの外部上方に配置したガイドローラe7まで、上方に案内、搬送されるようになっている。
なお、図示しないが、乾燥室Bの上方に設けられたスリット状の開口を介して、乾燥室Bの外部へとスペーサテープ2が搬送されるようになっている。
そして、スペーサテープ2が、ガイドローラe7を介して、巻き取りロール14に巻き取られるようになっている。
このように、洗浄室Aと乾燥室B内で、搬送の途中で、上下交互に配置され複数のガイドローラe1〜e7を介して、洗浄室Aと乾燥室B内で、スペーサテープ2が上下方向に交互に搬送されるので、スペーサ−テープの搬送、洗浄、乾燥に必要な洗浄室Aおよび乾燥室Bのスペースを小さくすることができ、装置をコンパクトにすることができる。
洗浄室Aの第1の洗浄室24には、ガイドローラe1からガイドローラe2へ第1の洗浄室24内を下方に案内、搬送されるスペーサテープ2を挟んで、互いに対向する位置に配置した洗浄ノズル32a,34aからなる洗浄装置が2組設置されている。その一つは上段のテープ2を、他の一つは下段のテープ2を洗浄するために設置されている。
そして、洗浄ノズル32aによりテープ2の一方面を、洗浄ノズル34aによりテープ2の他方面を洗浄するようになっている。これにより、この洗浄室Aの第1の洗浄室24では、テープ2の両側がもれなく洗浄される。また、これらの洗浄ノズル32a,34aは、洗浄液を図示しない洗浄液源から圧送する配管の軸方向に沿って所定間隔おきに取付られている。
なお、この配管は、図示しない駆動機構によって、配管の軸を中心としてスペーサテープ2の搬送方向、または配管の軸方向、すなわちスペーサテープ2の幅方向、またはその両方向に揺動可能に構成されている。
従って、スペーサテープ2に対する洗浄ノズル32a,34aからの洗浄液の噴射角度をスペーサテープ2の搬送方向、幅方向に変更することができるので、スペーサテープ2の搬送方向、幅方向にわたって、スペーサテープ2のスペーサテープ2の表裏両面のすみずみまで、ムラなく洗浄液を吹付けることが可能で、均一に汚れを取ることができ、洗浄液の使用量も少なくすることができる。
なお、第1の洗浄室24内の上方近傍の側部には、外部と排気を図るための開口21が形成されている。そして、この開口21に、洗浄液が浸入して、外部に噴射された洗浄液が排気されるのを防止するために、洗浄ノズル32a,34a側との間に仕切り板23が配置されている。
なお、図示しないが、仕切り板23にも、スリット状の開口が設けられており、このスリット状の開口を介して、スペーサテープ2が下方に案内されるようになっている。
また、第1の洗浄室24と第2の洗浄室26との間には、遮蔽板25が配置されている。
この遮蔽板25は、第2の洗浄室26の上方に配置された圧縮空気を噴出する水切り手段を構成するエアナイフ44,44から構成される水切りゾーンに、第1の洗浄室24で洗浄ノズル32a,34aから噴射された洗浄液が、飛散して浸入するのを防止するためのものである。これにより、下流側の第2の洗浄室26内での洗浄性が低下することがないようになっている。
なお、この遮蔽板25にも、図示しないが、スペーサテープ2が通る部分にのみ、スリ
ット状の開口が形成され、このスリット状の開口を介して、第1の洗浄室24から第2の洗浄室26へと案内されるようになっている。
また、遮蔽板25の下端は、貯水槽38の内に没しており、これにより、第1の洗浄室24と第2の洗浄室26とが完全に分離されるようになっている。
一方、第2の洗浄室26内には、第1の洗浄室24の場合と略同様に、ガイドローラe3からガイドローラe4へ第2の洗浄室26内を上方に案内搬送されるスペーサテープ2を挟んで、互いに対向する位置に洗浄ノズル32b,34bからなる洗浄装置が設置されている。
そして、この第2の洗浄室26においても、第1の洗浄室24の場合と同様に、洗浄ノズル32b,34bを介して、洗浄液が噴射され、これによりテープ2の表裏両面が洗浄されるようになっている。
なお、この洗浄ノズル32b,34bも、第1の洗浄室24の洗浄ノズル32a,34aと同様に、洗浄液を図示しない洗浄液源から圧送する配管の軸方向に沿って所定間隔おきに取付られ、配管の軸を中心としてスペーサテープ2の搬送方向、または配管の軸方向、すなわちスペーサテープ2の幅方向、またはその両方向に揺動可能に構成されている。
なお、この場合、洗浄液としては、特に限定されるものではないが、例えば、純水、界面活性剤を含んだ中性の洗浄液などを使用することができる。
そして、先ずこの洗浄液は、図示しない洗浄液タンクなどの洗浄液源から、第2の洗浄室26の洗浄ノズル32b,34b側に供給され、第2の洗浄室26内で洗浄のために使用される。
その後、第2の洗浄室26で洗浄に使用された洗浄液は、洗浄室Aの底部に設けられた貯水槽38内に自然落下して、予め貯水槽38内に貯留されている洗浄液に加わるようにして収容されるようになっている。
そして、貯水槽38内に貯留されている洗浄液は、ポンプPならびにフィルタFを介して、第1の洗浄室24の洗浄ノズル32a,34a側に供給されるようになっている。
このように構成することによって、上流側の第1の洗浄室24での洗浄を予備洗浄として、下流側の第2の洗浄室26内に洗浄ノズル32b,34bから噴出され、スペーサテープ2の洗浄に使用された後の洗浄液を、上流側の第1の洗浄室24の洗浄ノズル32a,34aから噴出される洗浄液として用いることができ、洗浄液を有効に使用することができる。
さらに、洗浄室A内においては、最下位に位置するガイドローラe2、e3よりも、貯水槽38の液面の方が低くなるように貯水槽38の液面を制御するように設定されている。すなわち、貯水槽38の一定の液面を超えた洗浄液は、ドレン配管42を介して、外部に排水されるようになっており、常に一定の液面が維持されるようになっている。
これにより、第1の洗浄室24の洗浄ノズル32a,34aによって洗浄さされたスペーサテープ2が、洗浄された後に、ガイドローラe2、e3の間を水平に搬送されて、第2の洗浄室26内へ案内される間に、貯水槽38に貯留された洗浄液に浸漬されないようになっている。
これにより、第1の洗浄室24の洗浄ノズル32a,34aによって洗浄さされたスペーサテープ2が、汚染された貯水槽38に貯留された洗浄液によって汚染されるのが防止されるようになっている。
第2の洗浄室26の下乾燥室Bに連絡する下流側上部、すなわち、乾燥室Bに通じる連絡通路30の手前側には、圧縮空気を噴出するエアナイフ44,44が設けられている。
すなわち、第2の洗浄室26内を、ガイドローラe3から、ガイドローラe4へと上方に案内、搬送されるスペーサテープ2を挟んで、互いに対向する位置にエアナイフ44,44が設けられている。
このエアナイフ44も、洗浄ノズル32b,34bの場合と同様に、1本のスペーサテープ2を挟んで、スペーサテープ2の搬送路に対し両側に設けられており、これにより、スペーサテープ2の両側に付着した水分を圧縮空気で吹き飛ばすことが可能となっている。
なお、このエアナイフ44は、洗浄ノズル32b,34bから噴射され、飛散した洗浄液の影響を受けないように、洗浄ノズル32b,34bから離して、第2の洗浄室26の十分に高い位置に配置されている。
このように、エアナイフ44によって、洗浄液を吹き飛ばした後、スペーサテープ2を乾燥室Bに供給することができるので、乾燥室B内へ供給されたスペーサテープ2の表面には、ほとんど洗浄液が残存しないので、後の乾燥室B内での乾燥効率を向上させることができる。
また、乾燥室B内には、ガイドローラe5から、ガイドローラe6へと下方に案内、搬送されるスペーサテープ2を挟んで、互いに対向する位置に、すなわち、スペーサテープ2の搬送路に対して、両側にホットエアナイフ46a、46aが配置されている。
同様に、乾燥室B内には、ガイドローラe6から、ガイドローラe7へと上方に案内、搬送されるスペーサテープ2を挟んで、互いに対向する位置に、すなわち、スペーサテープ2の搬送路に対して、両側にホットエアナイフ46b、46bが配置されている。
これらのホットエアナイフ46a、46aと、ホットエアナイフ46b、46bの高さ位置は、同じ高さ位置とすることもできるが、高さ位置を相互に変えて、相互に干渉しないように配置することができる。
この場合、これらのホットエアナイフ46a、46bは、加熱空気、例えば、90°C付近に加熱された加熱空気を噴出するホットエアナイフ46とするのが好ましい。
また、この乾燥室B内においては、図示しないが、例えば、赤外線ヒータ、遠赤外線ヒータ、シーズヒータなどのヒータなどにより、室内の温度そのものが高温状態に維持され、図示しないセンサ、制御装置を介して、一定の温度となるように温度管理がされている。
この乾燥室B内の温度は、60℃〜90℃程度であることが好ましく、さらに好ましくは65℃以上90℃以下であるのが望ましい。このような温度範囲に乾燥室内の乾燥温度があれば、スペーサテープの品質を低下することなく、スペーサテープの乾燥を速やかに行なうことができる。
さらに、エアナイフ44およびホットエアナイフ46の構造について、図2を参照しながら詳細に説明する。
すなわち、エアナイフ44およびホットエアナイフ46の構造は、内側に配置される第1の配管49と、外側に配置される第2の配管50とを有し、第1の配管49ならびに第2の配管50のいずれにもそれぞれ、スリット状の内側開口54と外側開口55が軸方向に形成されている。そして、これらの開口54,55は、内側と外側とで同一の向きに配置されるのではなく、180°異なる向きに設置されている。
従って、図2に示したように、内側の第1の配管49の内方に矢印D方向に、圧送された空気または加熱空気が、その後、第1の配管49の内方を通りながら、先ず、内側の第1の配管49のスリット状の開口54を通過して、二重管の間隙56、すなわち、外側の第2の配管50との間に画成される間隙56に貯留される。
そして、この間隙に滞留した空気が、内側の第1の配管49のスリット状の開口54と略180°異なる向きに配置された、すなわち、反対側に開口した外側の第2の配管50のスリット状の外側開口55を介して、外方に噴出される。
従って、外側の配管のスリット状の外側開口全体から、略均一な風量および圧力で、空気または加熱空気が、スペーサテープ2に対して噴射されることになる。これにより、第2の配管50の外側開口55から噴出されてくる空気は、どの位置であっても略同程度の風量を有し、圧縮空気の供給源から遠い程少なくなるといった不具合が解消される。
従って、空気または加熱空気の供給源に近い側あるいは遠い側であっても、略均一な量および圧力で、空気または加熱空気を、スペーサテープ2に対して噴出することができるので、スペーサテープ2表面の乾燥にムラの発生が少なくなる。
よって、このようなエアナイフ44またはホットエアナイフ46の構造であれば、シート状のテープ2を、略同程度に洗浄液の水滴を吹き飛ばすことができる。なお、このときの風量は、15〜50m/s程度であることが好ましい。
また、上記乾燥室Bでは、温度センサなどを配置することにより、温度管理がなされているので、独立した乾燥室Bの温度環境により、洗浄後のテープ2'を全体的に乾燥する
ことができる。したがって、巻き取りロール14には、自然乾燥およびエアーナイフ44、ホットエアナイフ46により、略均一に乾燥されたテープ2'が巻き取られることにな
る。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されない。
例えば、上記実施例では、洗浄し、乾燥した後のテープ2'は、そのまま巻き取りロー
ル14に巻き取るようにしているが、乾燥室Bと巻き取りロール14との間に、不純物除去装置として、例えば、乾燥室Bの下流側の出口近傍のスペーサテープの搬送路に磁石を配置して、磁石による通路を設け、この磁石の間にテープ2'を導いた後、巻き取りロー
ル14で巻き取るようにしても良い。
このようにすれば、乾燥室Bで乾燥された後のスペーサテープ2'の表面に乾燥後も残
存、付着する、鉄粉、磁性を帯びた塵埃などの磁性体を、吸着してスペーサテープの表面から取り除くことができるので、より清浄なスペーサテープを得ることができる。
また、洗浄室Aにおいて、洗浄液を循環する通路に不純物除去装置として、洗浄液を再使用するために用いるポンプの上流側にも、磁石を配置することができる。このように、洗浄液を循環して使用する際に、磁石を通して用いれば、洗浄液の中に混在している磁性を帯びた塵埃などを取り除くことができる。
従って、常に清浄な洗浄液で洗浄を行うことができ、洗浄性、洗浄効率がさらに向上する。
さらに、上記実施例では、洗浄室Aを、上流側に配置した第1の洗浄室24と、第1の洗浄室24の下流側に配置した第2の洗浄室26の2つの洗浄室から構成したが、この洗浄室を3つ以上の洗浄室から構成することもできる。この場合に、複数の区画された洗浄室のうち、下流側の洗浄室内に洗浄ノズルから噴出された洗浄液を回収して、上流側の洗浄室の洗浄ノズルに循環することにより、再使用するようにすれば、洗浄液の使用効率が向上することになる。
このように、本実施例によれば、電子部品実装用フィルムキャリアテープの各工程で、一度使用されたスペーサテープ2であっても、連続的に洗浄し乾燥した状態で、巻き取りロール14に巻き取ることができる。
しかも、直接洗浄液を吹付けて洗浄し、その後、高温状態に維持された乾燥室内において、エアナイフあるいはホットエアナイフなどからなる水切り手段で積極的に水切りを行なって乾燥するので、搬送速度を大幅に速めることができる。これにより、処理能力を改善することができる。
なお、実験によれば、これまでの3倍程度にまで早く処理することができた。したがって、結果として、プリント配線板などのコスト低減に寄与することができる。
なお、上記実施例では、電子部品実装用フィルムキャリアテープに用いるスペーサテープに適用した実施例について説明したが、その他の製品を製造するために用いるスペーサテープに適用することももちろん可能である。
図1は、本発明の一実施例による洗浄方法を実施するのに好適な洗浄装置を示した概略正面図である。 図2は、図1の実施例のエアナイフならびにホットエアナイフに採用された二重管構造を示した斜視図である。 図3は、従来の洗浄装置の正面図である。
符号の説明
2 スペーサテープ
4 巻き出しロール
6 純水
8 水室
10、12 エアナイフ
14 巻き取りロール
20 洗浄装置
21 開口
22 洗浄装置本体
22a 洗浄・乾燥部
23 仕切り板
24 第1の洗浄室
25 遮蔽板
26 第2の洗浄室
30 連絡通路
32a,34a 洗浄ノズル
32b,34b 洗浄ノズル
38 貯水槽
42 ドレン配管
44 エアナイフ
46a 、46b ホットエアナイフ
49 配管
50 配管
54,55 開口
56 間隙
90 以上
A 洗浄室
a,b,c,d ガイドローラ
B 乾燥室
e1〜e7 ガイドローラ
F フィルタ
P ポンプ

Claims (20)

  1. 連続的に搬送される使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープの洗浄装置であって、
    上流側に配置した洗浄室と、
    前記洗浄室の下流側に配置した乾燥室と、
    前記洗浄室内に配設され、前記洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、
    前記洗浄室内で洗浄され、乾燥室内を通過するスペーサテープの表面に付着する洗浄液を吹き飛ばす、前記乾燥室に配設された水切り手段と、
    を備えることを特徴とするスペーサテープの洗浄装置。
  2. 前記洗浄ノズルが、前記洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサテープの両側の表面に対して洗浄液を噴射するように、スペーサの両面側に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサテープの洗浄装置。
  3. 前記洗浄ノズルが、スペーサテープの搬送方向に揺動可能に構成され、これにより、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度を変更することができるように構成されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  4. 前記洗浄ノズルが、スペーサテープの幅方向に揺動可能に構成され、これにより、スペーサテープに対する洗浄液の噴射角度を変更することができるように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  5. 前記洗浄室の乾燥室に連絡する下流側には、スペーサテープ表面に付着する洗浄液を吹き飛ばす水切り手段が配設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  6. 前記洗浄室が、複数の区画された洗浄室を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  7. 前記洗浄室内に洗浄ノズルから噴出された洗浄液を回収して、循環することにより、再使用するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  8. 前記洗浄室が、複数の区画された洗浄室のうち、下流側の洗浄室内に洗浄ノズルから噴出された洗浄液を回収して、上流側の洗浄室の洗浄ノズルに循環することにより、再使用するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  9. 前記洗浄液を循環する通路に不純物除去装置を配設し、この不純物除去装置を通過することにより、不純物が除去された洗浄液を繰り返し循環するように構成されていることを特徴とする請求項7から8のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  10. 前記不純物除去装置が、磁石から構成されていることを特徴とする請求項9に記載のスペーサテープの洗浄装置。
  11. 前記洗浄室内で、スペーサテープが上下方向に交互に搬送されるように構成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  12. 前記乾燥室内で、スペーサテープが上下方向に交互に搬送されるように構成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  13. 前記乾燥室が、一定の乾燥温度になるように維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  14. 前記乾燥室内の乾燥温度が、60℃〜90°Cの範囲に維持されるように構成されていることを特徴とする請求項13に記載のスペーサテープの洗浄装置。
  15. 前記水切り手段が、圧縮空気が噴出されるエアナイフ、または加熱空気が噴出されるホットエアナイフから構成されていることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  16. 前記エアナイフまたは前記ホットエアナイフが、空気または加熱空気を圧送る配管の軸方向に沿って形成されたスリット状の開口から噴出されるように構成されていることを特徴とする請求項15に記載のスペーサテープの洗浄装置。
  17. 前記エアナイフまたは前記ホットエアナイフの配管が、二重管から構成され、
    内側の配管が、軸方向に沿って形成されたスリット状の内側開口を備え、
    外側の配管が、軸方向に沿って形成され、前記内側の配管の内側開口と略180°異なる向きに配置されたスリット状の外側開口を備え、
    内側の配管を圧送された空気または加熱空気が、内側の配管の内側開口から二重管の間隙に入り、外側の配管の外側開口を介して、スペーサテープに噴射されるように構成されていること特徴とする請求項16に記載のスペーサテープの洗浄装置。
  18. 前記乾燥室の下流側の出口近傍のスペーサテープの搬送路に磁石を配置し、この磁石によりスペーサテープの表面に付着している磁性体を吸着するように構成されていることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  19. 前記洗浄ノズルが、洗浄室内のスペーサテープの搬送路の上流域および下流域にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のスペーサテープの洗浄装置。
  20. 連続的に搬送される使用済みのスペーサテープを洗浄するためのスペーサテープ洗浄方法であって、
    上流側に配置した洗浄室内に配設された洗浄ノズルを介して、洗浄室内を通過するスペーサテープに対して、スペーサ表面に洗浄液を噴射して洗浄した後、
    前記洗浄室の下流側に配置した乾燥室内において、前記洗浄室内で洗浄され、乾燥室内を通過するスペーサテープの表面に付着する洗浄液を、前記乾燥室に配設された水切り手段によって、吹き飛ばし乾燥することを特徴とするスペーサテープの洗浄方法。
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JP2008023467A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Dainippon Printing Co Ltd フィルム洗浄装置
CN110788084A (zh) * 2019-11-08 2020-02-14 江苏上达电子有限公司 一种适用于卷对卷cof基板的等离子清洗方法

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