JP2004213759A - 記録補償方法及び記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録補償パラメータEcを求め(ST5)と、出現頻度情報に基づき品質評価パラメータEcを品質評価パラメータEc’に変換し(ST6)、品質評価パラメータEc’に基づいて情報記録媒体に対する信号記録波形を補償する(ST8)。
【選択図】 図15
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスク等の情報記録媒体を用いた情報記録再生における信号処理の改良に関する。より具体的には、記録補償方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを用いた情報記録システムの公知例として、特開2000−90436号がある(特許文献1参照)。この公知例に開示されたシステムの概要は、次のようになっている。すなわち、光ディスクに記録された情報は、PUH(ピックアップヘッド)を用いて微弱なアナログ信号として再生される。再生されたアナログ信号は、プリアンプで増幅され十分な信号レベルとなった後、レベルスライサでマーク/スペースに対応した2値化信号となる。
【0003】
一方、この2値化信号に位相同期したチャネルクロックが、PLL(位相ロックループ)回路により生成される。上記2値化信号およびチャネルクロックから、パラメータ算出部により波形補正量が算出される。上記波形補正量、記録データおよび基準クロックから、記録波形作成手段により、記録波形パルスが作成される。この記録波形パルスに応じたレーザ光がPUHから光ディスクに照射され、記録データに相当する情報がマーク/スペースとして光ディスクに記録される。
【0004】
このように上記した光ディスクシステムでは、アナログ信号をレベルスライスして得られる2値化信号と、PLL回路で生成したチャネルクロックとからパラメータ算出部で波形補正量を算出する。
【0005】
パラメータ算出部では、パターン判定部において、入力された2値化信号とチャネルクロックを用いて、注目するマークM0に関して、その直前のスペース長S−1および直後のスペース長S+1を検出する。
【0006】
エッジ位相差パルスとは、2値化信号の立ち上がりエッジあるいは立ち下がりエッジとチャネルクロックとの位相差を示すパルスであり、立ち上がりエッジ位相差パルスをPL、立ち下がりエッジ位相差パルスをPTとする。位相差をパルス幅で表現した位相差パルスPLおよびPTは、パルス幅−電圧変換部(T−V変換部)において対応するアナログ電圧に変換される。変換されたアナログ電圧はさらにA/D変換されて対応するデジタルデータとなる。デジタル化された位相差データPLおよびPTは、パラメータ演算部に供給される。
【0007】
パラメータ演算部は、パラメータメモリおよびパラメータ演算ユニットを備えている。パラメータ演算部は、パターン判別部からのパターン情報(S−1、M0、S+1等)に対応したメモリの格納位置に、T−V変換部からの位相差データPLおよびPTを加算する。例えば、パターン判別部が判別したパターンが(4,4)パターンの場合、パラメータメモリの横軸「4」/縦軸「4」の交点位置に、(4,4)と判定されたパターンの2値化信号(スペース長データS−1およびマーク長データM0)に対応する位相差データPLおよびPTが累積記憶される。パラメータメモリには各パターン(S−1、M0、S+1等)での母数Nも記憶される。パラメータ演算部は、T−V変換部からのデータ読み込みが終了すると、パラメータメモリの各メモリ位置に残っている加算された位相差情報を、母数Nで除算する。これにより、マーク前方の波形補償量であるΔtL(4,4)と、ΔtT(4,4)が得られる。
【0008】
こうして得られた補償量ΔtL(4,4)およびΔtT(4,4)に基づいて、ライト波形(記録波形)発生手段は、そのときのスペース長で熱干渉を起こさないような波形を持つ記録波形パルスを発生する。
【0009】
上記公知例の技術では、2値化信号の立ち上がりエッジあるいは立ち下がりエッジとチャネルクロックとの位相差から、波形補償量を算出している。これは、再生信号内容の識別方式としてスライス方式が採用されている場合には有効であるが、積分検出方式のように再生信号サンプルの振幅値から再生信号を識別する方式には適用できない。特に、ブルーレーザを用いた光ディスクシステムのように記録密度が高くなる場合では、識別方式にスライス方式を採用するのでは不十分であり、PRML(Partial Response and Maximum Likelihood)方式のような高級な識別方式が必要になる。このPRML方式も再生信号サンプルの振幅値から識別する方式であり、上記公知例の技術では対応できない。すなわち、再生信号サンプルの振幅値から再生信号を識別するものにおいて、再生信号の品質を適切に評価することができず、あるいは適切な波形補正量の算出をすることができない。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−90436号公報(図5、段落0069乃至段落0089)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、適切な記録波形補正量を算出できる記録補償方法及び記録再生装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
【0013】
本発明による情報記録再生装置の記録補償方法は、第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離E1、E2、E3を求め、前記第1距離E1と前記第2距離E2との間の第1距離差D2=E2−E1と、前記第1距離E1と前記第3距離E3との間の第2距離差D3=E3−E1とを求め、複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差D2の分布および前記第2距離差D3を求め、前記第1、第2距離差D1、D2が予め設定された閾値を越える回数O2、O3を検出するものである。
【0014】
本発明による情報記録再生装置の他の記録補償方法は、第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離E1、E2、E3を求め、前記第1距離E1と前記第2距離E2との間の第1距離差D2=E2−E1と、前記第1距離E1と前記第3距離E3との間の第2距離差D3=E3−E1とを求め、複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差D2の分布および前記第2距離差D3を求め、予め設定された閾値を超えた前記第1、第2距離差D1、D2の合計を求めるものである。
【0015】
本発明による情報記録再生装置は、第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離E1、E2、E3を求める手段と、前記第1距離E1と前記第2距離E2との間の第1距離差D2=E2−E1と、前記第1距離E1と前記第3距離E3との間の第2距離差D3=E3−E1とを求める手段と、複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差D2の分布および前記第2距離差D3を求め、前記第1、第2距離差D1、D2が予め設定された閾値を越える回数O2、O3を検出する手段とを具備するものである。
【0016】
本発明による他の情報記録再生装置は、第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離E1、E2、E3を求める手段と、前記第1距離E1と前記第2距離E2との間の第1距離差D2=E2−E1と、前記第1距離E1と前記第3距離E3との間の第2距離差D3=E3−E1とを求める手段と、複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差D2の分布および前記第2距離差D3を求め、予め設定された閾値を超えた前記第1、第2距離差D1、D2の合計を求める手段とを具備するものである。
【0017】
本発明によれば、距離差D2、D3を閾値によって直接識別し、閾値を超えた回数、あるいは値の合計をリアルタイムに求めることができるので、回路での計測が非常に簡単である。また、距離差D2およびD3の実際のばらつきを直接測定することになるので、分布の形状を仮定する必要がなく、仮定による誤差が発生しない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明による情報記録再生装置の実施の形態を説明する。
【0019】
第1の実施の形態
図1は、この発明の一実施の形態に係る情報記録再生システム(第1の実施の形態)の構成を説明する図である。
【0020】
図1において、光ディスク100にマーク/スペース(図示せず)として記録された情報は、ピックアップヘッド(PUH)200を介して、微弱なアナログ再生信号E200として読み出される。このアナログ再生信号E200は、プリアンプ202で十分な大きさに増幅される。増幅されたアナログ再生信号E202は、A/D変換器204によりデジタル再生信号E204へ変換される。このデジタル再生信号E204は遅延器206により適宜遅延され、遅延された信号E206は距離計算器208A〜208Cそれぞれに入力される。
【0021】
一方、パターン判別器210の内部には、予め設定された数種類のパターンが登録されている。パターン判別器210は、光ディスク100に記録しようとする記録データRDと内部の登録パターンとが一致(または対応)した場合に、一致(または対応)したパターンが登録されたどのパターンであるかを示すパターン指示信号E210aを出力する(使用するパターンが例えば3種類ならば、信号E210aは2ビットあればよい)。
【0022】
パターンメモリ212は、パターン判別器210からのパターン指示信号E210aの内容に従って、内部に登録された3種類の2値パターン(各々、パターン1、パターン2、パターン3とする)を出力する。出力された3種類の2値パターン(パターン1、パターン2、パターン3)は、それぞれ、理想信号算出器214A〜214Cに供給される。
【0023】
理想信号算出器214A〜214Cでは、供給された2値パターン(パターン1、パターン2、パターン3)から、使用するPR特性(パーシャルレスポンス特性)に応じた理想的な再生信号E214A〜E214C(以下、理想信号という;理想信号の信号パターンと再生信号との関係は、図4を参照して後述する)が作成される。
【0024】
作成された理想信号E214A〜E214Cは、それぞれ、距離計算器208A〜208Cに供給される。各距離計算器208A〜208Cには、遅延器206により適宜遅延された信号E206が入力されている。遅延器206による再生信号の遅延量は、理想信号E214A〜E214Cと再生信号E204との位相が合うように、設定される。
【0025】
距離計算器208A〜208Cでは、理想信号E214A〜E214Cと再生信号E204との間の距離(後述するユークリッド距離)が計算される(算出された距離を各々、E1、E2、E3とする)。算出された距離E1およびE2は減算器216に入力され、算出された距離E1およびE3は減算器218に入力される。減算器216は距離E2と距離E1の差(E2−E1)を算出し、減算器218は距離E3と距離E1の差(E3−E1)を算出する。算出された差(E2−E1)および(E3−E1)は、それぞれ、距離差判定器220、222に入力され、これらの値があらかじめ定められた範囲を外れているか否かが判定される。距離差があらかじめ定められた範囲を外れた回数を外れ値メモリ220、222に記憶する。すなわち、外れ値メモリ220、222は外れ回数カウンタとして動作する。ここで、上記回数を外れ値メモリ220および222内の何処に蓄えるかは、パターン判別器210から出力されるメモリセレクト信号E210bに依存する(つまり、メモリ220および222への書込/読出アドレスは信号E210bにより決定できるようになっている)。
【0026】
所定量のデータが光ディスク100から記録再生された時点(所定量のカウント値が蓄積された時点)で、パラメータ算出部224は、外れ値メモリ220および222に蓄えられたデータから、記録波形の波形補償量WCを算出する。すなわち、パラメータ算出部224は、外れ値メモリ220および222から読み出された回数データE220、E222に基づいて所定のパラメータ演算を行い、波形補償量WCを出力する。この波形補償量WC、基準クロックRCおよび記録データRDが記録波形作成部230に供給される。記録波形作成部230は、供給された基準クロックRCと記録データRDと波形補償量WCから、適宜波形補償された(適応制御された)記録波形パルスE230を生成する。PUH200は、生成された記録波形パルスE230を用いて、光ディスク100上に情報を記録する。
【0027】
なお、記録波形作成部230は、例えば図9の(a)に示すような周期Tの基準クロックRC、および図9の(b)に示すような長さnTのNRZI(Non−Return to Zero Inverted)波形(記録データRDに対応)が与えられると、図9の(c)に示すような波形の記録パルスE230を生成するように構成されている。また、記録波形作成部230は、与えられた波形補償量WCに応じて、図9の(c)に示す記録パルスE230の例えば先頭パルス(ファーストパルス)のパルス幅を増減させるように構成されている。このように、基準クロックRC、記録データRDおよび波形補償量WCに応じて変化する記録波形E230を生成する記録波形作成部230の内部構成の具体例は、例えば前述した特開2000−90436号に「記録波形作成手段」として具体的な開示がある(ただし特開2000−90436号の実施の形態における波形補正量WCAと本願発明の実施の形態における波形補償量WCとは内容が異なる)。
【0028】
本願発明の実施の形態における波形補償量WCがどのようにして得られるのかについては、図6その他を適宜参照して後述する。また、得られた波形補償量WCにより記録波形パルスE230の波形がどのように補償されるのかについては、図7、図8その他を適宜参照して後述する。
【0029】
図2は、図1のシステム(装置)で用いられる理想信号算出器214(各214A〜214C)の構成を説明する図である。ここでは、パーシャルレスポンス特性としてPR(1,2,2,1)特性を用いたときの理想信号算出器214の構成を例示している。この算出器214は、一般的な4タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタであり、そのタップ係数は、1,2,2,1となっている。
【0030】
具体的には、理想信号算出器214内では、遅延時間が1T(基準クロックRCの1周期相当)の遅延器2141〜2143が直列接続され、初段の遅延器2141に所定パターン(パターン1、2、または3)のビット列E212が入力される。入力されたビット列は、後続の遅延器2142〜2143により、基準クロックRCに同期して1Tづつ遅延される。遅延前のビット列E212は係数「1」で加算器2140に入力される。遅延器2141により1T遅延されたビット列は、係数器2144により係数「×2」が掛けられて、加算器2140に入力される。遅延器2142により更に1T遅延されたビット列は、係数器2145により係数「×2」が掛けられて、加算器2140に入力される。遅延器2143により更に1T遅延されたビット列は、係数「1」で加算器2140に入力される。こうして、加算器2140から、PR(1,2,2,1)特性に対応した演算を受けた理想信号E214(E214A、E214B、またはE214C)を得ることができる。
【0031】
この理想信号算出器214に例えば“00010000”という系列(E212)が入力されると、その出力は“00012210”となる。同様に、“000110000”が入力されると“000134310”が出力され、“0001110000”が入力されると“000135531”が出力され、“00011110000”が入力されると“00013565310”が出力される。PR(1,2,2,1)特性では、このFIRフィルタの出力(E214)は、“0、1、2、3、4、5、6”の7レベルのいずれかになる。
【0032】
以下、便宜上、符号ビット“1”がn個連続する系列をnTマーク、同様に符号ビット“0”がn個連続する系列をnTスペースと表現する。ここで、変調符号にRLL(1、7)符号(RLL: Run−Length Limited)を使用する場合には、記録データ中に現れる系列は、2T〜8Tのマークおよびスペースに限定される。
【0033】
以下に説明する実施の形態では、長さを2T、3T、≧4Tの3種類に分け、マークとスペースとをペアにして、パターン毎に波形補償量を求めるようにしている。
【0034】
図3は、図1のシステム(装置)で用いられるパターンメモリ212の内容(パターン1、2、3)と外れ値メモリ220/222の内容(マーク後端制御用、マーク前端制御用)との関係の一例を説明する図である。
【0035】
例えば、図3右の第1行目は、2Tマーク/2Tスペースを記録するためのパターンを示している。この第1行目のパターンを用いて得られたカウント値(MEC)は、マーク後端制御用の外れ値メモリ220/222の矢印で示される箇所に対応するアドレスに蓄えられる。
【0036】
ここで、パターン2、3がどのように選ばれているかの一例を説明する。パターン2は、パターン1中に出現する符号ビット列“10”(または“01”)に対応する箇所が“00”(または“11”)である条件と、変調符号(RLL(1、7)等)の規則を満たすという条件の下に、パターン1の理想信号(後述する図4のIEA)に対するユークリッド距離が最小となるパターンを採用している。また、パターン3は、パターン1の中央に出現する符号ビット列“10”(または“01”)に対応する箇所が“11”(または“00”)である条件と、変調符号(RLL(1、7)等)の規則を満たすという条件の下に、パターン1の理想信号(図4のIEA)に対するユークリッド距離が最小となるパターンを採用している。
【0037】
なお、長さの同じ2つの系列を各々PA(n)、PB(n)(ここでn=0〜N)としたとき、ユークリッド距離は、
Σn=0 N{PA(n)−PB(n)}2 (1)
で与えられる。
【0038】
以下、具体例を挙げてユークリッド距離について説明する。図3の第2行では、パターン1として、“000111001111”が採用されている。これに対し、パターン2としては、“000110001111”が採用されている。パターン1,2の違いは中央ビットが“10”であるか“00”であるかの違いのみである。パターン1の理想信号は、“000135532356531”であり、パターン2の理想信号は、“000134311356531”である。これら2系列のユークリッド距離は10である。中央ビットが“00”のパターンであり、かつ、その理想信号とパターン1の理想信号とのユークリッド距離が10以下となるのは、上記“000110001111”のみである。
【0039】
図3の第2行のパターン3に着目すると、“000111100111”が採用されている。パターン1の中央ビット“10”を“11”に変えたパターンは、“000111101111”である。パターン“000111101111”の理想信号“000135654456531”とパターン1の理想信号“000135532356531”とのユークリッド距離は10であり、中央ビットが“11”のパターンであり、かつ、その理想信号とパターン1の理想信号とのユークリッド距離が10以下となるのは、パターン“000111101111”のみである。
【0040】
しかし、パターン“000111101111”には、ビット系列“101”が含まれており、変調符号の規則に違反するため、パターン3として採用しない。パターン3として採用されるのは、変調符号規則を満たすパターン“000111100111”であり、パターン“000111100111”の理想信号“000135653235531”とパターン1の理想信号“000135532356531”とのユークリッド距離は12である。変調符号規則を満たし、中央ビットが“11”のパターンであり、かつ、その理想信号とパターン1の理想信号とのユークリッド距離が12以下となるのは、上記“000111100111”のみである。
【0041】
次に、この発明の実施の形態における波形補償量の算出方法の基本概念について、図4〜図6その他を適宜参照しながら説明する。ここで説明する波形補償量WCは、演算手段、変換手段、及び補償手段として機能するパラメータ算出部224により算出される。
【0042】
図4は、図1の構成における再生信号(E200)とパターン1〜3の理想信号(IEA、IEB、IEC)との関係を説明する図である。いま、図1のパターン判別器210により選択されるパターン1、2、3各々が、例えば図4の上部に示されるような内容である場合を考える。パターン1、2、3から算出される理想信号IEA、IEB、IECは、各々図4の下部に示されるような波形に対応するものとなる。この実施の形態におけるPR特性は、拘束長「4」のPR(1,2,2,1)であるため、パターン1,2,3の先頭3ビット分と後端3ビット分の理想信号は不確定である。
【0043】
図4で示されるパターン1、2、3の理想信号系列(IEA、IEB、IEC)を各々P1(t)、P2(t)、P3(t)とし、再生信号をY(t)とする。すると、P1(t)、P2(t)、P3(t)とY(t)とのユークリッド距離E1、E2、E3は、
E1=Σ{Y(t)−P1(t)}2 (2)
E2=Σ{Y(t)−P2(t)}2 (3)
E3=Σ{Y(t)−P3(t)}2 (4)
となる。パターン1を記録したにも拘わらず、その再生信号の識別結果がパターンE2となる条件は、
E1>E2 (5)
同様に、パターン1を記録したにも拘わらず、その再生信号の識別結果がパターンE3となる条件は、
E1>E3 (6)
である。
【0044】
ここで、次のように定義されるユークリッド距離差(D2、D3)
D2=E2−E1 (7)
D3=E3−E1 (8)
を考える。
【0045】
図1の構成において算出されるユークリッド距離差(D2=E2−E3、D3=E3−E1)の分布は図5もしくは、図6のように表される。D2およびD3の測定点数が増えれば、分布は図5に示すような正規分布に近づくが、測定点数が少ない場合は図6に示すように完全な正規分布とはならない。図5、図6において、ユークリッド距離差D2、D3の各分布が0以下となる領域がエラー(情報が正しく記録されなかった)発生個数に対応する。
【0046】
図6のIED2、IED3は理想的な場合のD2、D3の値である。理想的な状態とは式(2)〜式(4)において、Y(t)=P(t)の場合であり、E1、E2、E3が理想的な値となる場合が以下の式で表される。
【0047】
IE1=Σ{P1(t)−P1(t)}2=0 (9)
IE2=Σ{P1(t)−P2(t)}2 (10)
IE3=Σ{P1(t)−P3(t)}2 (11)
従って、理想的なD2、D3は以下の式で表される。
【0048】
IED2=IE2−IE1=IE2=Σ{P1(t)−P2(t)}2
(12)
IED3=IE3−IE1=IE3=Σ{P1(t)−P3(t)}2
(13)
ここで、このエラーを起こしたD2もしくはD3の個数を積算して、この個数を減らすように記録波形の補正を行うことが考えられる。しかしながら、実際の信号では、エラーが発生するのは1,000〜1,000,000回に1回程度と非常に少なく、ある程度の個数を積算するには計測量が非常に多く必要になる。そこで、本実施の形態では図6に示すように検出閾値W2及びW3を設定して、D2及びD3の値がそれぞれ、W2及びW3以下となる回数をエラーを起こす危険のある状態としてカウントする。W2及びW3として適切な値を設定すれば計算回数が1,000〜10,000回程度であっても、カウントされる回数は数100回となり、記録された信号の状態を正しく判定し、波形補償量の算出を行うことが可能となる。W2、W3の一例としては、IED2、IED3の数10%程度の値を設定することが考えられる。
【0049】
次に、記録波形の形状を変化させたときの記録マークの変化と、再生信号の状態を図7に示す。また、このときの一般的なD2及びD3の分布の変化を図8に示す。記録マークの長さが理想的な状態である場合を状態[0]、マークが短い場合を状態[−1]、マークが長い場合を状態[+1]とする。また、W2を下回る回数をO2、W3を下回る回数をO3とすると、O2とO3の合計が最も少ない状態が最適な記録条件であると言える。さらに、図8に示すように、理想的な状態0すなわち最適な記録条件では、O2とO3はほぼ等しくなっている。これに対し、状態[−1]および状態[+1]ではそれぞれO2、もしくはO3が多くなっておりバランスが崩れている。したがって、経験的にO2=O3になった場合を最適な状態[0]とみなすことが可能である。
【0050】
以上のことから、補償量Ecは以下の式で算出される。
【0051】
Ec=O2−O3 (14)
すなわち、図7の状態ではEcが正の値であれば、記録マークが理想的な状態より短いことを意味する。逆に、Ecが負の値であれば、記録マークが理想的な状態より長いことを意味する。したがって前者の場合には記録波形のラストパルス幅を長くすればよいし、後者の場合は記録波形のラストパルス幅を短くすればよいことになる。
【0052】
さらに、この補償量Ecから実際の記録波形の変化量である波形補償量WCを具体的に求めるには、例えば以下の方法がある。例えば、Ecから波形補償量WCを求めるには、0近傍に不感帯を設け、Ecが不感帯内にあれば、次回の波形補償量WCは変化させず、Ecが不感帯よりも大きければ、次回の波形補償量WCは1ステップ増加させ(+1)、逆にEcが不感帯よりも小さければ、次回波形補償量WCは1ステップ減少(−1)させる。こうして求めた[−1,0,+1]に応じて、例えば、図7のファーストパルスの幅、あるいは、ラストパルスもしくはクーリングパルスの幅を増減することにより、記録波形E230に対する補償を行うことができる。
【0053】
なお、上記不感帯の幅(サイズ)および±ステップの大きさ(1ステップあたりWCをどの程度変化させるか)は、実際の装置において試験することで決定すればよい。
【0054】
記録波形E230に対する補償方法は、記録波形E230のファーストパルスの幅を増減することに限られない。ファーストパルス、ラストパルスおよび/またはクーリングパルスの幅を増減する方法もある。
【0055】
また、記録波形パルスE230の変化のさせ方は、図10の(b)の破線で例示されるようなパルス幅変化に限られない。すなわち、図10の(c)の破線で例示されるようなパルス高変化であっても、図10の(d)の破線で例示されるようなパルスの位相変化であってもよい。また、図10の(b)〜(d)のパルス幅変化、パルス高変化、および/またはパルス位相変化は、適宜組み合わせて用いられてもよい。
【0056】
このようにして、新しくできた記録波形パルスE230を用いて記録再生を行い、同様にEcを計算し、以下同様の手順を数回繰り返す。この操作の繰り返しにより、記録波形パルスE230は(個別の記録再生システムおよび/または個々の光ディスクに対して)最適化され、良好な記録再生ができるようになる。
【0057】
上記例では、記録波形パルスの変化量は、[−1,0,+1]の3ステップとしたが、Ecの区間をもっと細かく分割し、例えば、[−2,−1,0,+1,+2]のように5ステップにしてもよい。
【0058】
記録波形パルス算出の繰り返しを何回行うかは、予めその回数を決めておく方式が考えられる。別の方式として、補償量Ecが予め決められた閾値を下回った場合に繰り返しを終了にするようにしても良い。また、このほかの方式として、再生信号の信号品質を示す評価指標値が規定の値を満たすまでとする方式も考えられる。再生信号の信号品質を示す評価指標値として、前述のO2とO3の合計数を利用することができる。この合計数をSOとすると、評価指標値SOがある値以下となるまで、先の記録波形パルス算出の繰り返しを行うことで、記録波形の最適化を完了することができる。
【0059】
図11に示すフローチャートを参照して、上記説明した記録補償方法についてまとめる。まず、所定の再生信号、この再生信号の信号波形パターンに対応した第1のパターン、この第1のパターン以外であって前記再生信号の信号波形パターンに対応した第2のパターン、および前記第1および第2のパターン以外であって前記再生信号の信号波形パターンに対応した第3のパターンが定義されているとする。同様に、検出閾値W2、W3も定義されているとする。
【0060】
ステップS1で記録データ(ランダムデータ)が記録波形作成部230に入力される。最初は波形補償量WCは0である。
【0061】
ステップS2で記録データが記録され、再生される。
【0062】
ステップS3で再生信号と第1のパターンとの間の第1距離E1と、再生信号と第2のパターンとの間の第2距離E2と、再生信号と第2のパターンとの間の第3距離E3とが距離計算器208A、208B、208Cにより演算される。
【0063】
ステップS4で第1距離E1と第2距離E2との間の第1距離差D2=E2−E1と、第1距離E1と第3距離E3との間の第2距離差D3=E3−E1とが減算器216、218により演算される。
【0064】
ステップS5で距離差D2、D3が閾値W2、W3以下であるか否かが距離差判定器240、242により判定される。
【0065】
距離差が閾値以下の場合、ステップS6で外れ値メモリ220、222に外れ回数O2、O3がカウントアップされる。
【0066】
ステップS7で補償量Ec(=O2−O3)がパラメータ算出部224により演算される。
【0067】
ステップS8でパラメータ算出部224により補償量Ecから波形補償量WCが演算される。
【0068】
ステップS9で補償が十分に行われたか否かが判定され、十分ではない場合はステップS1に戻り、別の記録データを記録波形作成部230に入力し、上記処理を繰り返す。十分か否かは単に処理回数で判定しても良いし、補償量Ecで判定してもよいし、再生信号の信号品質を示す評価指標値SO(=O2+O3)がある値以下となるか否かで判定してもよい。
【0069】
上述の説明では、光ディスク100に記録されるマーク/スペースの長さを2T、3T、≧4Tの3種類に分けたが、マーク/スペースの長さの分類はもっと多くしてもよい。例えば、マーク/スペースの長さを2T、3T、4T、≧5Tの4種類に分けてもよい。
【0070】
図12にマーク/スペースの長さを2T、3T、4T、≧5Tの4種類に分けた場合のパターン1,2,3と外れ値メモリ220、222の構成を示す。パターンの種類が異なる(3種類が4種類に増えた)こと以外は、図1その他を参照して説明した同様の手順で記録波形パルスE230を求めることができる。
【0071】
波形補償量決定用パターン(記録データ)としてはランダムなデータを採用し、その中からパターン1を抽出する方式が考えられる。別の方法として、図13で表されるパターンを波形補償量決定用パターンとして採用することもできる。図13のパターンは、図3のパターン1が全て含まれるパターンになっている。更にその並びに工夫してあり、nTマーク/mTスペースの波形補償量を求めるパターンの次には、nTスペース/mTマークの波形補償量を求めるパターンとなっている。このような並びにすることにより、図13のパターンは1行毎にDSV(Digital Sum Value)は0である。同様に、図12のパターンに対する波形補償量決定用パターンとして図14で表されるパターンを採用することが考えられる。
【0072】
パターン1,2,3、あるいは波形補償量決定用パターンは、情報記録装置に予め記憶しておく(図1の201、212など)方式も考えられる。しかし、記録再生に使用される個々の媒体(光ディスク100)により、これらのパターンが異なる場合もある。このことを考慮して、個々の媒体の一部、例えば、図15に示す光ディスク100のリードインエリア102にパターン1,2,3や波形補償量決定パターンを予め記録しておく方式も考えられる(図15)。
【0073】
このように個々の情報記録媒体(記録再生可能な生ディスク/ブランクディスク)に最適記録再生のためのパターンデータおよび/または波形補償量データを予め記録しておけば、その媒体を用いるシステム(記録再生装置など)は、素早く的確に、その媒体に合った記録波形で情報記録再生できるようになる。
【0074】
なお、上記情報記録媒体(記録再生可能な生ディスク/ブランクディスク)の具体例として、DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R等がある。また、最適記録再生のためのパターンデータおよび/または波形補償量データの記録場所は、図15のリードインエリア102に限定する必要はなく、データエリア104中の特定位置でも、リードアウトエリア106でもよい。
【0075】
最適記録再生のためのパターンデータおよび/または波形補償量データの記録場所としては、通常はリードインエリア102が適当であるが、状況により別の場所が良いこともあり得る。例えば記録媒体がDVD−Rであり、このDVD−Rのデータエリア104の途中までデータ記録が済んでいる場合を考えてみる。この場合、データ記録が済んだ直後に続く僅かな記録エリアXを利用して最適記録再生のためのパターンデータおよび/または波形補償量データを記録しておくことができる。そのDVD−Rに新たなデータ記録を行う際は、エリアXの記録内容(パターンデータおよび/または波形補償量データ)を利用して記録波形補償を行い、補償された記録波形でもって(エリアXの直後から)新たなデータをDVD−Rの未記録エリアに記録するように構成できる。
【0076】
また、媒体が例えば両面に記録層を持つタイプの場合、A面記録が終了してB面記録に移る状況では、データ記録スタート位置がリードインエリア102よりもリードアウトエリア106の方に近いことがある。この場合、パターンデータおよび/または波形補償量データは、PUH200のシーク距離が短くて済むリードアウトエリア106に記録されているほうがよいこともある(このような場合でも、パターンデータおよび/または波形補償量データの記録場所をリードインエリア102にしておくことは妨げない)。
【0077】
第2の実施の形態
第1の実施の形態では、再生信号が理想信号よりもずれる場合、不具合が発生する恐れがある。例えば、再生信号が中心レベルを通過するタイミングからクロックを抽出するタイミング生成回路が用いられる場合、上記実施の形態では、クロックの精度が劣化する恐れがある。それに対処するためには、図3のパターンの代わりに、図16のパターンを使用すればよい。同様に、図12のパターンの代わりには、図17のパターンを採用すればよい。
【0078】
第3の実施の形態
図18は、この発明の第3の実施の形態に係る情報記録再生システム(装置)の構成を説明する図である。図18の実施の形態は、図1の実施の形態にビタビ復号器250を追加した構成を持っている。別の言い方をすると、図18の実施の形態では、パターン判別器210の入力として、記録データRDではなく、ビタビ復号器250からの識別データD240が利用されている。このビタビ識別データD240を利用する場合、図5に例示された分布の0以下は無くなり、記録波形パルスE230を求める際に算出誤差が生じるようになる。しかしながら、記録データRDと再生信号E200との位相調整が難しい場合には、図18の実施の形態のようにビタビ復号器250を利用することは有効な方法である。
【0079】
第1の実施の形態では、O2および、O3の定義をそれぞれW2およびW3を下回る回数としたが、第2の実施の形態ではO2’およびO3’を次のように定義する。すなわち、O2’およびO3’をW2およびW3を下回った場合のD2およびD3の値の合計とする。このとき、図1における外れ値メモリは外れ値の加算器として動作する。第2の実施の形態では外れ値の発生回数ではなく、値そのものを加算するので、計算量が多少増加するが、より精度の高い補償量を算出することが可能である。
【0080】
さらに、SO’をO2’およびO3’の合計と定義する。評価指標値SO’がある値以下となるまで、記録波形パルス算出の繰り返しを行うことで、記録波形の最適化を完了することができる。
【0081】
なお、この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。
【0082】
例えば、式(2)〜式(4)ではユークリッド距離Eaを“Ea=Σ{Y(t)−Px(t)}2”という算出方法(2乗することで大きさの累積値を求める)で求めているが、このEaに対応する別の情報として“Eb=Σ|Y(t)−Py(t)|”を算出してもよい(絶対値をとることで大きさの累積値を求める)。
【0083】
また、以上述べた実施の形態の説明ではPR(1,2,2,1)特性を用いたが、その他のPR特性を用いてもこの発明を実施することは可能である。また、RLL(1、7)符号以外の変調符号を用いてもこの発明を実施することができる。
【0084】
また、各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合組み合わせによる効果が得られる。
【0085】
さらに、上記実施の形態には種々な段階の発明が含まれており、この出願で開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。たとえば、実施の形態に示される全構成要件から1または複数の構成要件が削除されても、この発明の効果あるいはこの発明の実施に伴う効果のうち少なくとも1つが得られるときは、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
【0086】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の実施によれば、再生信号の品質を適切に評価すること、あるいは、適切な波形補正量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る情報記録再生システム(第1の実施の形態)の構成を説明する図。
【図2】図1のシステムで用いられる理想信号算出器の構成の一例を説明する図。
【図3】図1のシステムで用いられるパターンメモリの内容(パターン1、2、3)と外れ値メモリの内容(マーク後端制御用、マーク前端制御用)との関係の一例を説明する図。
【図4】図1の構成における再生信号(E200)と理想信号(IEA、IEB、IEC)との関係を説明する図。
【図5】図1の構成において算出されるユークリッド距離差(D2=E2−E3、D3=E3−E1)の分布を例示する図。
【図6】測定ポイントの数が少ない場合の、図1の構成において算出されるユークリッド距離差(D2=E2−E3、D3=E3−E1)の分布を例示する図。
【図7】図1のシステムで用いられる記録波形パルスと記録マークとの対応関係を説明する図。
【図8】図1のシステムで用いられる記録波形補償方法の原理を説明する図。
【図9】図1のシステムで用いられる記録波形パルスの具体例を説明する図。
【図10】図1のシステムで用いられる記録波形パルスの補償方法を説明する図。
【図11】記録補償方法の一例を示すフローチャートである。
【図12】図1のシステムで用いられるパターンメモリの内容(パターン1、2、3)と外れ値メモリの内容(マーク後端制御用、マーク前端制御用)との関係の他の一例を説明する図。
【図13】図3のパターンに対する波形補償量決定パターンの一例を示す図。
【図14】図12のパターンに対する波形補償量決定パターンの一例を示す図。
【図15】この発明により情報記録または情報再生を行う媒体としての光ディスク(DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R等)の構成を説明する図。
【図16】第2の実施の形態で用いられるパターンメモリの内容(パターン1、2、3)と外れ値メモリの内容(マーク後端制御用、マーク前端制御用)との関係の一例を説明する図。
【図17】第2の実施の形態で用いられるパターンメモリの内容(パターン1、2、3)と外れ値メモリの内容(マーク後端制御用、マーク前端制御用)との関係の第2の例を説明する図。
【図18】この発明の第3の実施の形態に係る情報記録再生システムの構成を説明する図。
【符号の説明】
100…光ディスク(DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R等);200…光ヘッド(PUH);208(208A〜208C)…距離計算器;210…パターン判別器;212…パターンメモリ;214(214A〜214C)…理想信号算出器;240、242…距離差判定器、220、222…外れ値メモリ;224…パラメータ算出部;230…記録波形作成部;250…ビタビ復号器。
Claims (14)
- 第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離を求め、
前記第1距離と前記第2距離との間の第1距離差と、前記第1距離と前記第3距離との間の第2距離差とを求め、
複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差の分布および前記第2距離差を求め、前記第1、第2距離差が予め設定された閾値を越える回数を検出する情報記録再生装置の記録補償方法。 - 前記閾値を超える回数に応じて記録媒体への記録信号波形の補償量を求めることを特徴とする請求項1記載の記録補償方法。
- 前記閾値を超える回数を検出するステップは所定数の再生信号のサンプルについて行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の記録補償方法。
- 前記閾値を超える回数を検出するステップは各サンプルについての該回数が所定回数以下になると終了することを特徴とする請求項1または請求項2記載の記録補償方法。
- 第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離を求め、
前記第1距離と前記第2距離との間の第1距離差と、前記第1距離と前記第3距離との間の第2距離差とを求め、
複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差の分布および前記第2距離差を求め、予め設定された閾値を超えた前記第1、第2距離差の合計を求める情報記録再生装置の記録補償方法。 - 前記閾値を超えた前記第1、第2距離差の合計に応じて記録媒体への記録信号波形の補償量を求めることを特徴とする請求項5記載の記録補償方法。
- 前記閾値を超えた第1、第2距離差の合計を求めるステップは所定数の再生信号のサンプルについて行うことを特徴とする請求項5または請求項6記載の記録補償方法。
- 前記閾値を超えた第1、第2距離差の合計を求めるステップは各サンプルについての該合計が所定回数以下になると終了することを特徴とする請求項5または請求項6記載の記録補償方法。
- 前記閾値は第1、第2距離差毎に理想的な条件の時の第1、第2距離差の所定パーセントであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項記載の記録補償方法。
- 前記第1信号パターンは、符号ビット列“10”または“01”を含み、前記第2信号パターンは、前記第1信号パターンと同一ビット数のパターンであり前記第1信号パターンの前記符号ビット列“10”または“01”に対応する箇所が“11”であり、前記第3信号パターンは、前記第1信号パターンと同一ビット数のパターンであり、前記第1信号パターンの前記符号ビット列“10”または“01”に対応する箇所が“00”であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項記載の記録補償方法。
- 第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離を求める手段と、
前記第1距離と前記第2距離との間の第1距離差と、前記第1距離と前記第3距離との間の第2距離差とを求める手段と、
複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差の分布および前記第2距離差を求め、前記第1、第2距離差が予め設定された閾値を越える回数を検出する手段と、
を具備する情報記録再生装置。 - 前記閾値を超える回数に応じて記録媒体への記録信号波形を補償する手段をさらに具備することを特徴とする請求項11記載の情報記録再生装置。
- 第1、第2、第3信号パターンを記録した時の実際の再生信号と、理想再生信号との差である第1、第2、第3距離を求める手段と、
前記第1距離と前記第2距離との間の第1距離差と、前記第1距離と前記第3距離との間の第2距離差とを求める手段と、
複数の前記再生信号のサンプルについて、前記第1距離差の分布および前記第2距離差を求め、予め設定された閾値を超えた前記第1、第2距離差の合計を求める手段と、
を具備する情報記録再生装置。 - 前記閾値を超えた前記第1、第2距離差の合計に応じて記録媒体への記録信号波形の補償量を求める手段をさらに具備することを特徴とする請求項13記載の情報記録再生装置。
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