JP2004212768A - データ再生装置及びデータ記録装置 - Google Patents

データ再生装置及びデータ記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004212768A
JP2004212768A JP2003000994A JP2003000994A JP2004212768A JP 2004212768 A JP2004212768 A JP 2004212768A JP 2003000994 A JP2003000994 A JP 2003000994A JP 2003000994 A JP2003000994 A JP 2003000994A JP 2004212768 A JP2004212768 A JP 2004212768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
information
digital music
recording
content data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003000994A
Other languages
English (en)
Inventor
Masamichi Furukawa
雅通 古川
Takeo Sonoda
剛男 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kenwood KK
Original Assignee
Kenwood KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kenwood KK filed Critical Kenwood KK
Priority to JP2003000994A priority Critical patent/JP2004212768A/ja
Publication of JP2004212768A publication Critical patent/JP2004212768A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、電子透かし情報や、その他の相当情報に、違法に配信または記録されたコンテンツデータであることを検出できる情報を付加するようにして、違法なコンテンツの記録や違法なコンテンツの再生を防止しつつ、著作権者側の意図に応じたコンテンツデータの利用環境を提供することである。
【解決手段】データ受信記録装置2は、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを判定し、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データの配信が許諾されていない場合は、受信したデジタル音楽データの記録を行わない。また、配信が許諾されたデジタル音楽データを受信した場合は、更に、埋込データに含まれた複製管理情報の設定内容が一世代に限って複製が許諾されたデータであることを示す情報の場合は、埋込データの複製管理情報を複製禁止を示す情報に書き換えた上でデジタル音楽データを記録させる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツデータを再生するデータ再生装置及びコンテンツデータを記録するデータ記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、音楽や画像、文書等のコンテンツがデジタルデータとして流通するようになり、EMD(Electronic Music Distribution:デジタル音楽配信)と呼ばれるサービスも開始されている。これに伴って、コンテンツデータの著作権の保護が重要な課題となり、様々な手法が提案されている。
【0003】
CD等に用いられる著作権管理手法として、SCMS(Serial Copy Management System)を挙げて説明すると、パッケージ販売されるCD(Compact Disk)に記録されたデジタル音楽データには、SCMS情報と呼ばれるデータが付加されていた。このSCMS情報は、デジタルデータとしての複製を制限する情報であり、主に一世代に限って複製を許諾するものであった。
【0004】
そして、デジタル音楽データを再生・記録可能なオーディオ機器により、デジタル音楽データをCDからMD(Mini Disk)へ複製する場合には、一世代に限ってデジタルコピーが可能であり、二世代以上のデジタルコピーは記録できないようにすることが、コンテンツ提供側から要求されていた。
【0005】
また更には、「Digital Water Mark(以下、電子透かしという)」と呼ばれる技術を用い、コンテンツデータに特定のデータを付加する手法があった。これはコンテンツの信号そのものの中に、著作権に関する情報を記録する方法で、それを取り除くことが極めて困難であり、改ざんされ難いという点で、著作権情報の記録に向いている。
【0006】
また、インターネット等のネットワークを介して不特定多数の端末装置に配信されたコンテンツ等の著作権侵害行為を抑制する装置として、コンテンツを複数の帯域に分割し、分割した帯域毎に電子透かし情報を含ませて、配信されたコンテンツの各帯域毎の電子透かし情報の残存状態に応じて、コンテンツの記録媒体への記録の可否を判断する装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−188549号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、オーディオプレーヤから出力される再生データを記録する場合、正規のコンテンツを再生しているものか、違法コピーされたコンテンツを再生しているものかを判断することはできなかった。すなわち、現状のオーディオプレーヤの再生用出力インターフェースでは、CD等の再生において当該メディアが記録可能メディアであることを示す識別情報は出力されていない。
【0009】
また、電子透かしがオリジナルコンテンツを意味する「One Generation Copy」であっても、それが本当に正規のCDを再生しているのか、違法コピーされたコンテンツを伝送しているか等を見分けることができなかった。
【0010】
また、違法なネットワーク配信を違法に受信して違法に記録したコンテンツが違法に出力される場合、具体的には、違法な受信器が違法配信コンテンツを受信して、それを出力する場合、正規のレコーダーは、その違法コンテンツを排除することができなかった。
【0011】
また、コンテンツを複数の帯域に分割し、分割した帯域毎に電子透かし情報を含ませて、配信されたコンテンツの各帯域毎の電子透かし情報の残存状態に応じて、コンテンツの記録媒体への記録の可否を判断する装置では、帯域毎のフィルタ処理や検出処理等の処理が複雑になるという問題があった。
【0012】
本発明の課題は、電子透かし情報や、その他の相当情報に、違法に配信または記録されたコンテンツデータであることを検出できる情報を付加するようにして、違法なコンテンツの記録や違法なコンテンツの再生を防止しつつ、著作権者側の意図に応じたコンテンツデータの利用環境を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明のデータ再生装置は、記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出されたコンテンツデータを再生する再生手段と、前記読出手段により読み出されたコンテンツデータに付加された付加情報を検出するとともに、前記読出手段により前記記録媒体の特定位置から読み出された付加情報を検出する付加情報検出手段と、前記付加情報検出手段により前記コンテンツデータ及び前記記録媒体から各々検出された各付加情報の間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記再生手段によるコンテンツデータの再生を制御する再生制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0014】
更に、請求項2記載の発明のデータ再生装置は、記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出されたコンテンツデータを再生する再生手段と、前記読出手段により読み出されたコンテンツデータに付加された付加情報を検出するとともに、前記読出手段により前記記録媒体の特定位置から読み出された付加情報を検出する付加情報検出手段と、前記付加情報検出手段により検出された前記コンテンツデータの付加情報に当該コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれるか否かを識別する情報識別手段と、前記情報識別手段により前記コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれると識別された場合、当該コンテンツデータの付加情報に含まれた認証用の情報と、前記記録媒体の付加情報に含まれた認証用の情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記再生手段によるコンテンツデータの再生を制御する再生制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0015】
更に、請求項3記載の発明のデータ再生装置において、前記付加情報検出手段は、前記コンテンツデータに電子透かし情報として埋め込まれた鍵情報を抽出する電子透かし情報抽出手段と、前記電子透かし情報抽出手段により抽出された鍵情報により、該鍵情報により暗号化された前記付加情報を復号する復号手段と、を備えることが効果的である。
【0016】
更に、請求項4記載の発明のデータ記録装置は、コンテンツデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、前記情報検出手段により前記コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記記録手段によるコンテンツデータの記録を制御する記録制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0017】
更に、請求項5記載の発明のデータ記録装置は、コンテンツデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、前記情報検出手段により検出された前記コンテンツデータの付加情報に当該コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれるか否かを識別する情報識別手段と、前記情報識別手段により前記コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれると識別された場合、前記情報検出手段により当該コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記記録手段によるコンテンツデータの記録を制御する記録制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0018】
更に、請求項6記載の発明のデータ記録装置は、コンテンツデータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、前記情報検出手段により前記コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立しておらず、当該付加情報に当該コンテンツデータの複製を一世代に限って許諾することを示す情報が付加されている場合、前記記録手段によるコンテンツデータの記録を阻止する記録制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0019】
更に、請求項7記載の発明のデータ記録装置において、前記情報検出手段は、前記コンテンツデータに電子透かし情報として埋め込まれた鍵情報を抽出する電子透かし情報抽出手段と、前記電子透かし情報抽出手段により抽出された鍵情報により、該鍵情報により暗号化された前記認証用の情報及び前記付加情報を復号する復号手段と、を備えることが効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1〜図2は、本発明を適用した第1の実施の形態におけるデータ受信再生装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態におけるデータ受信再生装置1の機能的構成を示すブロック図である。データ受信再生装置1は、外部の配信装置(図示せず)によりネットワークを介して送信されるデータを受信して再生する装置である。
【0021】
ネットワークは、専用線、公衆電話回線、衛星通信回線等の各種通信回線や図示しない各種サーバ等を含んで構成され、その具体的態様は特に限定されない。また、配信装置及びデータ受信再生装置1とネットワークとの間には、ISP(Internet Service Provider)やNSP(Network Service Provider)等が提供するサーバやファイアーウォール、ゲートウェイ装置等の各種機器が介在する構成としても良いが、ここでは図示しない。
【0022】
本第1の実施の形態では、コンテンツデータとして音楽データを受信して再生する例について説明する。従来から、パッケージ販売されるCDやDVD(Digital Versatile Disc)等に記録されたデジタル音楽データには、SCMS(Serial Copy Management System)と呼ばれるデータが付加されている。ここで、SCMS情報の構成を表1に示す。
【表1】
Figure 2004212768
【0023】
上記表1に示すように、SCMS情報は2ビットで構成されており、デジタル音楽データの複製に関して、3通りの制限を示している。
例えば、SCMS情報「00」は、「Copy Free」すなわち複製について制限がないことを示している。また、SCMS情報「10」は、「Copy Once(One Generation Copy Permitted)」すなわち一世代の複製のみ許諾されていることを示し、SCMS情報「11」は、「No More Copy」すなわち複製が禁止されていることを示している。
【0024】
従って、デジタル音楽データにSCMS情報「10」が付加されている場合、そのデジタル音楽データは、一世代に限り、デジタルデータとして複製することが可能である。例えば、パッケージ販売されているCDを購入したユーザが、このCDに記録されたデジタル音楽データをCD−RやCD−RW等のディスクメディアや、半導体メモリメディアに記録することは可能であるが、そのディスクメディアや半導体メモリメディアから、さらに他のメディアにデジタル音楽データをデジタルコピーすることは許諾されていない。
【0025】
また、パッケージ販売されているCDに記録されたデジタル音楽データには、著作権を主張する電子データが信号ビット列の中の1ビットの著作権情報ビットで付加されているが、これを改竄が困難な電子透かし情報として特定のデータを挿入することで表示することも可能である。CDの場合、SCMSの情報の「00」に対応する状態は、この著作権情報の1ビットが「1」に対応していて、「10」に対応する状態は、この著作権ビットが「0」の状態に対応する。
【0026】
また、SCMSの「11」に対応する状態は、この著作権情報の1ビットがおおよそ1秒の周期で1と0が交互に出てくる状態で対応している。
このように複雑な構造になったのは、元々SCMSの考え方がCDが発売された後、デジタル録音装置DATが市場に投入される時点で決められたためである。
DATの場合は、最初から著作権情報として2ビットが割り当てられていたので、SCMS本来のビット構造をとっている。つまり、SCMSの情報には著作権を主張する情報とコピー世代を示す情報の双方が含まれている。
【0027】
同様に、デジタル音楽データにSCMS情報「00」が付加されている場合、そのデジタル音楽データは自由にデジタルコピーすることが可能であり、デジタル音楽データにSCMS情報「11」が付加されている場合、そのデジタル音楽データは既に一回コピーされたコンテンツを示し、更なるデジタルコピーは不可能である。なお、現在市販されているデジタル音楽データのデジタルコピーが可能な機器は、概ねSCMS情報の制限に準じた動作を行うものとなっている。
【0028】
さらに、本第1の実施の形態では、受信及び再生されるデジタル音楽データには、12ビットのデータが埋め込まれているものとする。この12ビットのデータを、以下、「埋込データ」と称呼し、その構成を表2に示す。
【表2】
Figure 2004212768
【0029】
上記表2に示すように、11ビットで構成される埋込データは、先頭の1ビットである「第1ビット」と、この第1ビットに次ぐ2ビットの「第2,第3ビット」と、この第3ビットに次ぐ8ビットの「第4ビット〜第11ビット」に分けられる。
【0030】
表2の第1ビットのデータは、該埋込データが埋め込まれたデジタル音楽データが、EMD(Electronic Music Distribution)のサービス等による配信が許諾されたデータであるか否かを示す。具体的には、第1ビットが「0」であれば、該埋込データが埋め込まれたデジタル音楽データは配信が許諾されたデータであり、第1ビットが「1」であれば、該埋込データが埋め込まれたデジタル音楽データは配信が許諾されていないデータである。
【0031】
なお、ここで配信が許諾されたデータとは、著作権者等によりEMD等による配信が正規に許諾されたデジタル音楽データであり、正規に認証された配信装置11によって、通常のデジタル音楽データに埋込データを埋め込んでなるものである。従って、デジタル音楽データが通信ネットワークを介して配信されたもの総てが配信用のデータであるとは限らない。
【0032】
例えば、パッケージ販売されるメディアに記録されたデジタル音楽データは、著作権者等の意図により、該メディアを再生する装置による利用のみが許諾され、ネットワークを介した配信が許諾されないことが想定される。このような場合、パッケージ販売されるデジタル音楽データには、第1ビットに「1」が設定される。
【0033】
一方、ネットワークを介して配信されることを想定して作成されたデジタル音楽データには、第1ビットに「0」が設定される。さらに、パッケージ販売されるメディアに記録されるデジタル音楽データであっても、著作権者等の意図により、ネットワークを介した配信が許諾される場合も想定される。このような場合、第1ビットに「0」が設定されたデジタル音楽データを記録したメディアがパッケージ販売されることもあり得る。
【0034】
また、表2に示す第2,第3ビットのデータは2ビットで構成されており、デジタル音楽データの複製に関して、3通りの制限を示す情報である。
例えば、第2,第3ビットのデータが「00」の場合、「Copy Free」すなわち複製について制限がないことを示している。また、第2,第3ビットのデータが「10」の場合、「Copy Once(One Generation Copy Permitted)」すなわち一世代の複製のみ許諾されていることを示し、第2,第3ビットのデータが「11」の場合は、「Never Copy」もしくは「No More Copy」すなわち複製が禁止されていることを示している。
【0035】
従って、例えば埋込データ「010」が埋め込まれたデジタル音楽データは、配信が許諾されたデータであって、一世代のみデジタルデータとして複製することが可能である。このように、3ビットで構成される埋込データは、デジタル音楽データの配信の可否と、該デジタル音楽データに関して定められたデジタルコピーの制限とを示すデータである。
【0036】
また、例えば、埋込データ「010」が埋め込まれたデジタル音楽データについて、1回の複製を行った場合、埋込データを「011」に書き換えれば、複製に関する制限が「Copy Once」から「No More Copy」へ変化する。すなわち、埋込データが指定した通り、一世代の複製のみが実行され、複製されたデータはそれ以上の複製が許可されなくなり、著作権者の意図に従った著作権の保護が可能となる。
【0037】
また、表2に示す第4〜第11ビットのデータは、8ビットで構成されており、正規のデータ受信再生装置1にのみ搭載される認証プログラムにより処理される認証用データであり、後述するパッケージメディア内の特定位置に書き込まれた認証用付加データとの間で予め設定された規定の関係が成立するか否かが判別されるデータである。
【0038】
なお、本発明の実施の形態において、埋込データは、いわゆる「Digital Water Mark(電子透かし)」技術によってデジタル音楽データに埋め込まれるものであり、一般消費者による記録・改変が不可能なように記録されたものである。電子透かし技術は、従来、Information hidingやSteganography(情報隠蔽技術)と呼ばれていた技術であり、画像や音声等を表すデジタルデータの中に特定の情報を埋め込むための技術である。電子透かし技術により埋め込まれた情報は、上記画像や音声を閲覧・再生する通常の手段では発見が困難な状態となり、情報を埋め込んでも、もとのデジタルデータが示す画像や音声には、視覚や聴覚で感じられる程度の変化が現れない。このため、一般消費者による記録・改変は非常に困難である。
ここで、デジタル音楽データに対する電子透かし技術の一例について説明する。
【0039】
一般に、音楽CDに記録されるデジタル音楽データは、音声のアナログ原信号を標本化周波数44.1kHz でサンプリングして得られた信号であり、ステレオ音声のL・Rチャンネルは、それぞれ16ビットの量子化信号で構成される。すなわち、一般的なデジタル音楽データは、1秒当たり44,100個のサンプルが時間軸に沿って並ぶサンプルストリームとして表され、ステレオ音声の場合は、それぞれL・Rチャンネルに対応する2本のサンプルストリームで表される。
【0040】
電子透かし技術によって情報を埋め込む場合、情報を埋め込む対象のデジタル音楽データのサンプルストリームは、時間軸に沿って一定区間毎に分割される。ここで、分割された各区間をタイムスライスと称する。各タイムスライスは互いに重なり合うことなく隣り合っており、各タイムスライスには、例えば128ビットのサンプルが含まれる。
【0041】
デジタル音楽データのサンプルストリームに情報を埋め込む手法としては、時間軸領域で情報を埋め込む方法と、サンプルストリームを周波数領域に変換した上で情報を埋め込む方法が挙げられる。サンプルストリームを周波数領域に変換した上で情報を埋め込む場合、情報を埋め込んだ後で、時間軸領域への逆変換を行って、もとのサンプルストリームと同じ形態のデータにする必要がある。この逆変換によって、埋め込まれた情報は時間軸領域に分散され、検出することが非常に困難になるので、結果的に解読に対する防御性が高められる。
【0042】
サンプルストリームを周波数領域に変換するためには、FFT(Fast FourierTransform:高速フーリエ変換)が用いられる。例えば、上記のタイムスライスに対してFFTを実行すると、128のサンプルを含むタイムスライスが周波数領域に変換され、0Hz〜22kHzにおける128の周波数帯のエネルギー量を示すスペクトルが得られる。なお、変換後の周波数帯の上限周波数は、Nyquist 周波数、またはサンプリングレートの1/2として決定される。
【0043】
そして、FFTにより得られる各周波数帯のスペクトルを人工的に加工することにより、情報を埋め込むことができる。ただし、スペクトルの加工によって、デジタル音楽データの音質に影響が及ばないことが望ましいため、全ての情報を一カ所に埋め込むのではなく、情報を分散して埋め込む必要がある。
【0044】
情報を分散して埋め込むために、スペクトラム拡散を利用する方法が知られている。この方法では、情報をスペクトラム拡散によって全周波数帯域に拡散し、スペクトルに重畳する。しかしながら、スペクトラム拡散では情報の挿入に関するパラメータが固定されるので、全周波数帯にわたって情報が拡散されていることが明らかになってしまう。
【0045】
このため、電子透かし情報が容易に検出され、電子透かし情報の不正な加工や除去が行われるおそれがある。また、スペクトルの状態とは無関係に全周波数帯に情報を分散するため、全周波数帯にホワイトノイズが加えられたのと同様の影響があり、もとのデジタル音楽データに聴覚で感じられるほどの影響を与えてしまうおそれがある。
【0046】
そこで、最近では、人間の聴覚特性として知られているマスキング効果を利用して情報を埋め込む手法が提案されている。
具体的には、周波数領域のスペクトルの波形に基づき、もとのデジタル音楽データにおいてマスキング効果が期待されるマスキング領域を検出する。このマスキング領域に情報を付加した場合、マスキング効果によって、情報の付加による影響を聴覚で感じることは非常に困難になる。そこで、マスキング領域に対して情報を分散して付加すれば、もとのデジタル音楽データの音質に影響を及ぼすおそれがない。なお、この方法では電子透かし情報が付加された箇所がスペクトルの形状によって異なるため、その位置等を表す情報が、予め定められた形式のキーとしてデジタル音楽データに埋め込まれる。
【0047】
マスキング効果を利用して電子透かし情報を埋め込んだ場合、キャリア信号、すなわち音声を表す信号に対して−15dB(デシベル)程度の、知覚できないレベルで情報を埋め込むことができる。このため、電子透かし情報が容易に発見されるおそれもなく、また、情報を埋め込むことでもとのデジタル音楽データの音質を劣化させるおそれも無い。
【0048】
そして、情報が埋め込まれた周波数領域のスペクトルは逆変換によって時間軸領域に変換され、もとのサンプルストリームと同じ形態のデジタル音楽データに復元される。デジタル音楽データに埋め込まれた電子透かし情報は、予め定められた形式の正当なキーに関する情報を保持する機器によってのみ、該キーをもとに検出し、書き換えることが可能である。一方、正当なキーに関する情報を保持していない機器によって電子透かし情報を検出し、電子透かし情報の書き換えや除去を行うことは非常に困難である。
このため、デジタル音楽データに埋め込まれた電子透かし情報は、正当なユーザによってのみ処理可能であり、意図しない第三者によって除去あるいは改変されるおそれがない。
【0049】
さらに、本第1の実施の形態では、デジタル音楽データが読み出されるパッケージメディア内の特定位置には8ビットの認証用付加データが書き込まれているものとする。この8ビットの認証用付加データの構成例を表3に示す。
【表3】
Figure 2004212768
【0050】
上記表3に示すように、8ビットで構成される認証用付加データは、パッケージメディア内の特定位置に書き込まれており、ネットワークを介した配信時にデジタル音楽データとともに配信され、データ受信再生装置1において受信される。
この認証用付加データは、上記埋込データ内の第5〜第12ビットに設定される認証用データとの間で予め設定された規定の関係が成立するか否かが判別されるデータである。
【0051】
図1に戻り、データ受信再生装置1は、デジタル音楽データが入力されるインターフェースとしてネットワーク接続端子101を備えている。
ネットワーク接続端子101は、ネットワークとの間でデジタルデータを送受信するためのインターフェースである。ネットワーク接続端子101を介しては、扱う種類を問わず一般的なデジタルデータ全般を送受信することが可能である。
【0052】
ネットワーク接続端子101には通信制御部102が接続されており、通信制御部102によって、ネットワーク接続端子101を介したデジタルデータの受信が制御される。すなわち、通信制御部102は、ネットワークを介して接続される配信装置(図示せず)等の各装置や、ネットワークとデータ受信再生装置1との間に存在するサーバ(図示せず)等との間で、所定の通信プロトコルに従った通信制御信号をネットワーク接続端子101を介して送受信することによって、通信回線を確立し、デジタルデータの受信が可能な状態に移行する。
【0053】
また、通信制御部102は、ネットワーク接続端子101を介して入力されるデジタルデータを解析し、受信したデジタルデータを、後述する相互認証部103もしくは受信データデコーダ107に出力する。
【0054】
例えば、通信制御部102は、ネットワークとデータ受信再生装置1との間に存在するISPのサーバ(図示せず)あるいは配信装置から、音楽データや映像データ等のデジタルコンテンツの著作権を保護するために策定された認証処理に係るデータが送信された場合には、このデータを受信して相互認証部103へ出力する。
【0055】
そして、通信制御部102は、上記ISPのサーバあるいは配信装置と相互認証部103との間におけるデータの送受信を実行させ、認証処理を行わせる。この認証処理によって、上記ISPのサーバあるいは配信装置によりデータ受信再生装置1が認証を受けると、ネットワーク接続端子101を介して暗号化されたデジタル音楽データが送信されるので、通信制御部102は、このデジタル音楽データを受信して相互認証部103へ出力する。
【0056】
なお、上記認証処理に準じたデジタル音楽データとは、著作権を保護するためのDRM(Digital Rights Management)情報を含むものである。DRM情報は、著作権者らの意向に基づいて定められた再生や記録に関する制限内容を示す情報であり、例えば、再生の許諾/不許諾、複製の許諾/不許諾といった制限を示すものであり、一世代に限った複製のみを許諾することもできる。
【0057】
そして、デジタル音楽データの再生や記録はDRM情報により許諾された範囲内で行われる。そして、認証処理に準じたデジタル音楽データを受信し、再生や記録を行う装置は、予め上記認証処理を策定する機関により承認され、デジタル音楽データからDRM情報を抽出するための処理が可能となっている機器でなければならず、これらの機器はDRM情報が示す制限を遵守して再生や記録を行うようになっている。
【0058】
上記認証処理に準じたデジタル音楽データは予め定められた形式に則って暗号化されて送受信される。従って、認証処理に準じたデジタル音楽データを受信して利用するためには、予め上記認証処理を策定する機関により承認され、暗号を解読するキー等を内蔵している機器を用いる必要がある。
【0059】
また、通信制御部102は、上記の認証処理に係るデータ以外のデータがネットワーク接続端子101を介して入力された場合には、このデジタルデータを受信データデコーダ107に出力する。
【0060】
相互認証部103は、通信制御部102及びネットワーク接続端子101を介して接続された上記ISPのサーバ(図示せず)あるいは配信装置との間で、著作権保護のために策定された認証処理を行う回路であり、認証処理を経た後にネットワーク接続端子101から入力されるデジタル音楽データを暗号解読部104に出力する。
【0061】
暗号解読部104は、暗号化されたデジタル音楽データが相互認証部103から入力されると、このデジタル音楽データをデコードして出力回路106に出力するとともに、デジタル音楽データを解読する際に、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM処理部105に出力する。
【0062】
DRM処理部105は、暗号解読部104から入力されたDRM情報の内容を識別する処理を行い、DRM情報に異常がなく、かつ、デジタル音楽データの再生が許可されている場合は、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路106に出力する。
【0063】
そして、出力回路106は、DRM処理部105からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力された場合にのみ、暗号解読部104から入力されたデジタル音楽データをD/Aコンバータ112に出力する。一般に、デジタル音楽データは、非圧縮形式ではデータ容量が非常に大きく、ネットワークを介した配信に適していない。
【0064】
このため、ネットワークを介してデジタル音楽データを配信する際には、WAV形式等の非圧縮形式からMP3(Moving Picture Expert Group Phase2 − Audio Layer III)形式等のデータ形式へ圧縮処理が行われる。そこで、受信データデコーダ108は、通信制御部102により受信されたデジタル音楽データをデコードすることによって、圧縮された形式から再生が容易な非圧縮形式への変換を行う。
受信データデコーダ108は、例えば、MP3等の形式で圧縮されたデジタル音楽データを、再生が容易な非圧縮形式に変換して埋込データデコーダ109に出力する。
【0065】
埋込データデコーダ109は、受信データデコーダ108から入力されるデジタル音楽データを出力回路111に出力するとともに、このデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを抽出しデコードして埋込データ判定部110に出力する。
【0066】
埋込データ判定部110は、埋込データデコーダ109から入力された埋込データの判定を行い、埋込データの第1ビットが「1」か「0」かを判定する。上記表2に示すように、埋込データの第1ビットはデジタル音楽データの配信を許諾するか否かを示すものであり、「0」はEMD等による配信を許諾することを示し、「1」は配信を許諾しないことを示す。
【0067】
そして、埋込データ判定部110は、埋込データデコーダ109から入力された埋込データの第1ビットが「1」であった場合、このデジタル音楽データはネットワークを介した配信が許諾されたものでないと判断し、出力回路111に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力する。
【0068】
また、埋込データ判定部110は、埋込データデコーダ109から入力された埋込データの第1ビットが「0」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されたデータであると判断し、出力回路111に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力する。
【0069】
出力回路111は、埋込データ判定部110からデジタル音楽データを再生する旨の指示が入力された場合にのみ、埋込データデコーダ109から入力されたデジタル音楽データをD/Aコンバータ112に出力する。
【0070】
D/Aコンバータ112は、出力回路106及び出力回路111から入力されるデジタル音楽データをD/A(Digital to Analog)変換してアナログ音声信号を生成してアナログ出力端子113に出力する。
アナログ出力端子113は、ピンジャックやミニジャック等、データ受信再生装置1の外部の機器に対してアナログ音声信号を出力するための端子である。
【0071】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図1のデータ受信再生装置1において実行されるデジタル音楽データの受信再生処理について図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
図2において、データ受信再生装置1の通信制御部102は、ネットワークからネットワーク接続端子101を介して入力されたデータを受信すると(ステップS101)、この受信データが暗号化データか否かを判別する(ステップS102)。すなわち、上記認証処理に準じたデータか否かを暗号化データの有無により判別する。
【0072】
通信制御部102は、受信データが暗号化データである場合は(ステップS102:Yes)、受信データを相互認証部103に出力してデータ送信元のプロバイダとの認証を行わせる(ステップS103)。
【0073】
相互認証部103では、通信制御部102及びネットワーク接続端子101を介して接続されたプロバイダのISPのサーバあるいは配信装置との間で、著作権保護のために策定された認証処理が行われ、認証処理を経た後にネットワーク接続端子101から入力されるデジタル音楽データが暗号解読部104に出力される。
【0074】
暗号解読部104は、相互認証部103から入力された暗号化されたデジタル音楽データをデコードして出力回路106に出力するとともに、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM処理部105に出力する(ステップS104、S105)。
【0075】
DRM処理部105は、暗号解読部104から入力されたDRM情報の内容を識別し、DRM情報に異常がなく、かつ、デジタル音楽データの再生が許可されているか否かを判別する(ステップS106)。DRM処理部105は、デジタル音楽データの再生が許可されている場合は、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路106に出力する。
【0076】
そして、出力回路106は、DRM処理部105からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力された場合にのみ、暗号解読部104から入力されたデジタル音楽データをD/Aコンバータ112に出力して、D/A変換させてアナログ音声信号をアナログ出力端子113から出力させる(ステップS107)。
【0077】
また、DRM処理部105は、デジタル音楽データの再生が許可されていない場合は、デジタル音楽データの出力を許可しない指示を出力回路106に出力して、デジタル音楽データの再生を禁止する(ステップS108)。
【0078】
また、ステップS102において、受信データが暗号化データでない場合は(ステップS102:No)、通信制御部102は、受信データを受信データデコーダ108に出力して、受信データデコーダ108によりMP3等の形式で圧縮されたデジタル音楽データをデコードさせて埋込データデコーダ109に出力させる(ステップS109)。
【0079】
埋込データデコーダ109では、受信データデコーダ108から入力されたデジタル音楽データが出力回路111に出力されるとともに、このデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データが抽出されてデコードされ埋込データ判定部110に出力される。
【0080】
埋込データ判定部110は、埋込データデコーダ109から入力された埋込データを解読し(ステップS110)、上記表2に示した12ビット構成の第1ビットの設定に基づいて、デジタル音楽データの配信が許諾されているか否かを判定する(ステップS111)。
【0081】
すなわち、埋込データ判定部110は、第1ビットが「0」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されたデータであると判定し(ステップS111:Yes)、出力回路111に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力し、第1ビットが「1」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されていないデータであると判定し(ステップS111:No)、デジタル音楽データの出力を許可しない指示を出力回路111出力して、デジタル音楽データの再生を禁止する(ステップS112)。
【0082】
以上のように、データ受信再生装置1は、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを判定することによって、EMD等による配信が正規に許諾されたデジタル音楽データか否かを判定する。そして、配信が許諾されたデジタル音楽データを受信した場合は、その再生を行ってアナログ音声信号を出力し、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データの配信が許諾されていないデータであった場合は、再生出力を行わない。
【0083】
これにより、パッケージメディア等の再生メディアからのコピーされ、ネットワークを介した配信が正規に許諾されていないデータが、ネットワークを介して送信された場合は、その再生を行わないので、著作権を無視した不正なデータが際限なく利用されることがない。
【0084】
また、データ受信再生装置1は、相互認証部103によって認証処理を経て入力されたデジタル音楽データについては、DRM処理部105でDRM情報の内容を解析することで、デジタル音楽データに付加されたDRM情報に基づく再生処理を行う。このため、著作権の保護に対応するデジタル音楽データについては問題なく再生することができる。
【0085】
[第2の実施の形態]
図3〜図4は、本発明を適用した第2の実施の形態におけるデータ受信記録装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
図3は、本実施の形態におけるデータ受信記録装置2の機能的構成を示すブロック図である。データ受信記録装置2は、外部の配信装置(図示せず)によりネットワークを介して送信されるデータを受信して記録する装置である。
【0086】
ネットワーク接続端子201は、ネットワークとの間でデジタルデータを送受信するためのインターフェースである。
【0087】
ネットワーク接続端子201には通信制御部202が接続されており、通信制御部202によって、ネットワーク接続端子201を介したデジタルデータの送受信が制御される。すなわち、通信制御部202は、ネットワークを介して接続される外部の配信装置(図示せず)等の各装置や、ネットワークとデータ受信記録装置2との間に存在するサーバ(図示せず)等との間で、所定の通信プロトコルに従った通信制御信号を、ネットワーク接続端子201を介して送受信することにより通信回線を確立し、デジタルデータの送受信が可能な状態に移行する。
【0088】
また、通信制御部202は、ネットワーク接続端子201を介して入力されるデジタルデータを解析し、受信したデジタルデータを、後述する相互認証部203もしくは受信データデコーダ211に出力する。
【0089】
例えば、通信制御部202は、ネットワークとデータ受信記録装置2との間に存在するISPのサーバ(図示せず)あるいは配信装置から音楽データや映像データ等のデジタルコンテンツの著作権を保護するために策定された認証処理に係るデータが送信された場合には、このデータを受信して相互認証部203に出力する。
【0090】
そして、通信制御部202は、上記ISPのサーバあるいは配信装置と相互認証部203との間におけるデータの送受信を実行させ、認証処理を行わせる。この認証処理によって、上記ISPのサーバあるいは配信装置によりデータ受信記録装置2が認証を受けると、ネットワーク接続端子201を介して暗号化されたデジタル音楽データが送信されるので、通信制御部202は、このデジタル音楽データを受信して相互認証部203に出力する。
【0091】
また、通信制御部202は、上記の認証処理に係るデータ以外のデータがネットワーク接続端子201を介して入力された場合には、このデジタルデータを受信データデコーダ211に出力する。
【0092】
相互認証部203は、上記の相互認証部103(図1)と同様に、通信制御部202およびネットワーク接続端子201を介して接続された上記ISPのサーバあるいは配信装置との間で、著作権保護のために策定された認証処理を行う回路であり、認証処理を経た後にネットワーク接続端子201から入力されるデジタル音楽データを暗号解読部204に出力する。
【0093】
暗号解読部204は、上記の暗号解読部104(図1)と同様に、暗号化されたデジタル音楽データが相互認証部203から入力されると、このデジタル音楽データをデコードして出力回路206に出力するとともに、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM処理部205に出力する。
【0094】
DRM処理部205は、上記のDRM処理部105(図1)と同様に、暗号解読部204から入力されたDRM情報に設定された複製管理情報の内容(「CopyOnce(One Generation Copy Permitted)」、「Copy Free」又は「No More Copy,Never Copy」)を判別し、DRM情報に異常がなく、かつ、複製管理情報にデジタル音楽データの複製を許可することを示す「Copy Free」が設定されていた場合、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路206に出力するとともに、デジタル音楽データの記録を許可する指示を埋込データ書換部209に出力する。
【0095】
また、DRM処理部205は、複製管理情報に一世代に限って複製を許可することを示す「Copy Once」が設定されていた場合、出力回路206に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する。
【0096】
さらに、DRM処理部205は、複製管理情報に複製を許可しないことを示す「No More Copy,Never Copy」が設定されていた場合、出力回路206に対してデジタル音楽データを出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力する。
【0097】
そして、出力回路206は、DRM処理部205からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力された場合にのみ、暗号解読部204から入力されたデジタル音楽データを受信データデコーダ207に出力する。
【0098】
受信データデコーダ207は、出力回路206から入力されたデジタル音楽データをデコードして出力回路208に出力する。例えば、受信データデコーダ207は、MP3等の形式で圧縮されたデジタル音楽データを非圧縮形式に変換して出力回路208に出力する。
【0099】
受信データデコーダ211は、通信制御部202から入力されるデータをデコードして、埋込データデコーダ212に出力する。
【0100】
埋込データデコーダ212は、受信データデコーダ211から入力されるデジタル音楽データを出力回路214に出力するとともに、このデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを抽出してデコードし埋込データ判定部213に出力する。
【0101】
埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの判定を行い、埋込データの第1ビットが、「1」か「0」かを判定する。上記表2に示すように、埋込データの第1ビットはデジタル音楽データの配信が許諾されているか否かを示すものであり、「0」はEMD等による配信を許諾することを示し、「1」は配信を許諾しないことを示す。
【0102】
そして、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第1ビットが「1」であった場合、このデジタル音楽データはネットワークを介した配信が許諾されたものでないと判断し、出力回路214に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力する。
【0103】
また、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第1ビットが「0」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されたデータであると判断し、更に、埋込データの第2,第3ビットの判定を行う。上記表2に示すように、埋込データの第2,第3ビットはデジタル音楽データの複製に関する制限を示し、「00」は複製に制限がないことを示し、「10」は一世代に限って複製が許諾されていることを示し、「11」は複製が許諾されていないことを示す。
【0104】
そして、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「11」であった場合は、出力回路214に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力する。
【0105】
また、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「10」であった場合、このデジタル音楽データは一世代に限って複製が許諾されたデータであるから、出力回路214に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する。
【0106】
さらに、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「00」であった場合、このデジタル音楽データは複製が制限されないデータであるから、出力回路214に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データを記録する旨の指示を出力する。
【0107】
そして、出力回路214は、埋込データ判定部213からデジタル音楽データを出力する旨の指示が入力された場合にのみ、埋込データデコーダ212から入力されるデジタル音楽データを出力回路208に出力する。
【0108】
出力回路208は、受信データデコーダ207及び出力回路214から入力されるデジタル音楽データを埋込データ書換部209に出力する。
【0109】
そして、埋込データ書換部209は、DRM処理部205または埋込データ判定部213から、デジタル音楽データを記録する旨の指示が入力された場合にのみ、出力回路208から入力されたデジタル音楽データを記録部210に出力する。
【0110】
また、埋込データ書換部209は、埋込データ判定部213から、埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示が入力された場合には、出力回路208から入力されたデジタル音楽データについて、埋込データを「11」に書き換える処理を行った上で、このデジタル音楽データを記録部210に出力する。
【0111】
なお、埋込データ書換部209によって埋込データを書き換える方法としては二通りの方法を採用することが可能である。一つは、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去した上で、新たな埋込データをデジタル音楽データに埋め込む方法である。また、もう一つは、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去せずに、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データが無効であることを示すデータと、新たな埋込データとを追記する方法である。
【0112】
前者の方法は、埋込データの書き換えによってデータ量が増加することがなく、効率が良いという利点がある。しかしながら、埋込データは検出や除去が困難な方法で埋め込まれており、確実に除去するためには比較的複雑な演算処理を要する。一方、埋込データを埋め込むための処理は、比較的単純な演算処理を行うことで実現できる。従って、後者の方法を採用した場合は、デジタル音楽データに分散して埋め込まれた埋込データを除去する処理が無い分だけハードウェア負担が軽い処理で済み、高速な処理が期待できるという利点が生じる。
【0113】
従って、本発明の実施の形態では、埋込データ書換部209によって埋込データを書き換えるための具体的な方法としては、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去した上で、新たな埋込データをデジタル音楽データに埋め込む方法と、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去せずに、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データが無効であることを示すデータと、新たな埋込データとを追記する方法とのいずれを採用しても良い。すなわち、本発明を実現する際のハードウェアの仕様や詳細なアルゴリズムに応じて、より好適な方法を採用すれば良く、いずれかの方法に限定されるものではない。
以下、本発明の実施の形態における埋込データ書換部414(図7)についても同様である。
【0114】
記録部210は、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−ReWritable)、DVD−R(Digital Versatile Disk−Recordable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk− Random Access Memory)等の光ディスク型記録媒体、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード、マルチメディアカード、メモリースティック等の半導体メモリデバイスを利用した記録媒体、ハードディスク装置等の磁気記録媒体、あるいはこれらの記録媒体を内蔵する機器など、記録可能な媒体や機器にデジタルデータを記録する装置であり、埋込データ書換部209から入力されたデジタル音楽データを、上記媒体や機器に記録する。
【0115】
なお、記録部210は、上記の媒体や機器のように可搬性を有し、データ受信記録装置2から取り外して利用可能な媒体や機器にデジタル音楽データを記録するもののほか、データ受信記録装置2に内蔵される記録媒体にデジタル音楽データを記録するものとしても良い。
【0116】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図3のデータ受信記録装置2において実行されるデジタル音楽データの受信記録処理について図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
図4において、データ受信記録装置2の通信制御部202は、ネットワークからネットワーク接続端子201を介して入力されたデータを受信すると(ステップS201)、この受信データが暗号化データか否かを判別する(ステップS202)。すなわち、上記認証処理に準じたデータか否かを暗号化データの有無により判別する。
【0117】
通信制御部202は、受信データが暗号化データである場合は(ステップS202:Yes)、受信データを相互認証部203に出力してデータ送信元のプロバイダとの認証を行わせる(ステップS203)。
【0118】
相互認証部203では、通信制御部202及びネットワーク接続端子201を介して接続されたプロバイダのISPのサーバあるいは配信装置との間で、著作権保護のために策定された認証処理が行われ、認証処理を経た後にネットワーク接続端子201から入力されるデジタル音楽データが暗号解読部204に出力される。
【0119】
暗号解読部204は、相互認証部203から入力された暗号化されたデジタル音楽データをデコードして出力回路206に出力するとともに、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM処理部205に出力する(ステップS204、S205)。
【0120】
DRM処理部205は、暗号解読部204から入力されたDRM情報の内容を識別し、DRM情報に異常がなく、かつ、DRM情報に設定されたデジタル音楽データの複製管理情報を判別する(ステップS206)。DRM処理部205は、デジタル音楽データの複製管理情報が「Copy Once」、「Copy Free」又は「NoMore Copy,Never Copy」か否かを判別する。
【0121】
DRM処理部205は、複製管理情報に一世代に限って複製を許可することを示す「Copy Once」が設定されていた場合、出力回路206に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示とを出力する(ステップS207)。
【0122】
出力回路206では、DRM処理部205からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、暗号解読部204から入力されたデジタル音楽データが受信データデコーダ207に出力される。受信データデコーダ207では、出力回路206から入力されたデジタル音楽データがデコードされて出力回路208に出力される。
【0123】
そして、出力回路208では、受信データデコーダ207から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部209に出力される。埋込データ書換部209は、DRM処理部205から埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路208から入力されたデジタル音楽データの埋込データの第2,第3ビットを「10」から「11」に書き換えて記録部210に出力して、記録部210によりデジタル音楽データを記録媒体に記録させる(ステップS208)。
【0124】
また、DRM処理部205は、複製管理情報にデジタル音楽データの複製を許可することを示す「Copy Free」が設定されていた場合、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路206に出力するとともに、デジタル音楽データの記録を許可する指示を埋込データ書換部209に出力する。
【0125】
出力回路206では、DRM処理部205からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、暗号解読部204から入力されたデジタル音楽データが受信データデコーダ207に出力される。受信データデコーダ207では、出力回路206から入力されたデジタル音楽データがデコードされて出力回路208に出力される。
【0126】
そして、出力回路208では、受信データデコーダ207から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部209に出力される。埋込データ書換部209は、DRM処理部205からデジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路208から入力されたデジタル音楽データを記録部210に出力して、記録部210によりデジタル音楽データを記録媒体に記録させる(ステップS208)。
【0127】
また、DRM処理部205は、複製管理情報に複製を許可しないことを示す「No More Copy,Never Copy」が設定されていた場合、出力回路206に対してデジタル音楽データを出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力して、デジタル音楽データの記録を禁止する(ステップS209)。
【0128】
また、ステップS202において、受信データが暗号化データでない場合は(ステップS202:No)、通信制御部202は、受信データを受信データデコーダ211に出力して、受信データデコーダ211によりMP3等の形式で圧縮されたデジタル音楽データをデコードさせて埋込データデコーダ212に出力させる(ステップS210)。
【0129】
埋込データデコーダ212では、受信データデコーダ211から入力されたデジタル音楽データが出力回路214に出力されるとともに、このデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データが抽出されてデコードされ埋込データ判定部213に出力される。
【0130】
埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データを解読し(ステップS211)、上記表2に示した12ビット構成の第1ビットの設定に基づいて、デジタル音楽データの配信が許諾されているか否かを判定する(ステップS212)。
【0131】
すなわち、埋込データ判定部213は、第4ビットが「0」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されたデータであると判定し(ステップS212:Yes)、更に、埋込データの第2,第3ビットに設定される複製管理情報の判定を行う(ステップS213)。上記表2に示すように、埋込データの第2,第3ビットはデジタル音楽データの複製に関する制限を示し、「00」は複製に制限がないことを示し、「10」は一世代に限って複製が許諾されていることを示し、「11」は複製が許諾されていないことを示す。
【0132】
そして、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「11:No More Copy,Never Copy」であった場合は、出力回路214に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力して、デジタル音楽データの記録を禁止する(ステップS214)。
【0133】
また、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「10:Copy Once(One Generation Copy Permitted)」であった場合、このデジタル音楽データは一世代に限って複製が許諾されたデータであるから、出力回路214に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する(ステップS207)。
【0134】
出力回路214では、埋込データ判定部213からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、埋込データデコーダ212から入力されたデジタル音楽データが出力回路208に出力される。出力回路208では、出力回路214から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部209に出力される。
【0135】
そして、埋込データ書換部209は、埋込データ判定部213から埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路208から入力されたデジタル音楽データの埋込データの第2,第3ビットを「10」から「11」に書き換えて記録部210に出力して、記録部210によりデジタル音楽データを記録媒体に記録させる(ステップS208)。
【0136】
さらに、埋込データ判定部213は、埋込データデコーダ212から入力された埋込データの第2,第3ビットが「00:Copy Free」であった場合、このデジタル音楽データは複製が制限されないデータであるから、出力回路214に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部209に対してデジタル音楽データを記録する旨の指示を出力する。
【0137】
そして、出力回路214では、埋込データ判定部213からデジタル音楽データを出力する旨の指示が入力されると、埋込データデコーダ212から入力されたデジタル音楽データが出力回路208に出力される。出力回路208では、出力回路214から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部209に出力される。
【0138】
そして、埋込データ書換部209は、埋込データ判定部213からデジタル音楽データを記録する旨の指示が入力されると、出力回路208から入力されたデジタル音楽データを記録部210に出力して、記録部210によりデジタル音楽データを記録媒体に記録させる(ステップS208)。
【0139】
また、ステップS212において、埋込データ判定部213は、埋込データの第1ビットが「1」であった場合、このデジタル音楽データは配信が許諾されていないデータであると判定し(ステップS212:No)、デジタル音楽データの記録を許可しない指示を埋込データ書換部209に出力して、デジタル音楽データの記録を禁止する(ステップS214)。
【0140】
以上のように、データ受信記録装置2は、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを判定することによって、EMD等による配信が正規に許諾されたデジタル音楽データか否かを判定して、ネットワークを介して受信したデジタル音楽データの配信が許諾されていない場合は、受信したデジタル音楽データの記録を行わない。
【0141】
また、データ受信記録装置2は、配信が許諾されたデジタル音楽データを受信した場合は、更に、埋込データに含まれた複製管理情報の設定内容がデジタル音楽データの複製を許可するものか否かを判定し、一世代に限って複製が許諾されたデータであることを示す情報の場合は、埋込データの複製管理情報を複製禁止を示す情報に書き換えた上でデジタル音楽データを記録させる。
【0142】
さらに、データ受信記録装置2は、埋込データに含まれた複製管理情報の設定内容が複製禁止のデータであることを示す情報の場合は、受信したデジタル音楽データの記録を行わない。
【0143】
これにより、パッケージメディア等の再生メディアからコピーされ、ネットワークを介した配信が正規に許諾されていないデータが、ネットワークを介して送信された場合は、その記録を行わないので、著作権を無視した不正なデータが際限なく複製されることがない。
【0144】
したがって、埋込データで指示される複製の制限が無視されることなく確実に遵守され、著作権の保護に準じたデジタル音楽データの複製を制限することなく、著作権を無視した複製のみを確実に防止できる。
【0145】
また、データ受信記録装置2は、相互認証部203によって認証処理を経て入力されたデジタル音楽データについては、DRM処理部205でDRM情報の内容を解析することで、デジタル音楽データに付加されたDRM情報に基づく記録処理を行う。このため、著作権の保護に対応するデジタル音楽データについては問題なく記録することができる。
【0146】
[第3の実施の形態]
図5〜図6は、本発明を適用した第3の実施の形態におけるパッケージメディア再生装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
図5は、本実施の形態におけるパッケージメディア再生装置3の機能的構成を示すブロック図である。パッケージメディア再生装置3は、パッケージメディアであるCDに記録されたデジタル音楽データを読み取って再生する装置である。
【0147】
CDドライブ301は、後述する再生制御部306から入力される再生制御信号に従ってCDの再生状態を制御する。読取部302は、CDドライブ301により再生制御されるCDに記録されたデジタル音楽データを読み出して、サブコード読取部303、埋込データデコーダ304及び出力回路308に出力する。
【0148】
サブコード読取部303は、読取部302から入力されたデジタル音楽データの中からサブコードを読み取って比較部305に出力する。このサブコードは、CD内の特定位置に予め記録されたデジタル音楽データとは異なるデータであり、上記表3の認証用付加データを含むものとする。
【0149】
埋込データデコーダ304は、読取部302から入力されるデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを抽出してデコードし比較部305及び再生制御部306に出力する。この埋込データには、上記表2に示したように第4〜第11ビットに認証用データが設定されている。
【0150】
比較部305は、サブコード読取部303から入力されたサブコード(認証用付加データ)と、埋込データデコーダ304から入力された埋込データに設定された認証用データとを比較して一致するか否かを判定し、その判定結果を示す信号を再生制御部306に出力する。
【0151】
記録メディア判定部307は、CDの再生用及び記録用(CD−R,CD−RW)の構造に伴う物理特性に基づいて、記録不可能なパッケージ販売用のアルミディスクか記録可能ディスクかをメディア判定し、そのメディア判定結果を再生制御部306に出力する。
【0152】
再生制御部306は、後述する再生処理(図6参照)を実行し、メディア判定部307から入力されたメディア判定結果が再生用メディアであるCDである場合は、デジタル音楽データの再生実行を指示する信号を出力回路308に出力する。
【0153】
また、再生制御部306は、メディア判定部307から入力されたメディア判定結果が記録用メディアであるCD−R又はCD−RWである場合は、埋込データデコーダ304から入力された埋込データの第1ビットの設定内容に基づいて、デジタル音楽データの配信が許諾されているか否かを判定する。
【0154】
すなわち、再生制御部306は、上記表2に示したように埋込データの第1ビットの設定が「0」の場合は配信が許諾されていると判定して、デジタル音楽データの再生実行を指示する信号を出力回路308に出力し、「1」の場合は配信が許諾されていないと判定して、更に、比較部305から入力された埋込データの第4〜第11ビットに設定された認証用データと、CDの特定位置に書き込まれたサブコードに設定された認証用付加データとの比較結果が一致か否かを判定する。
【0155】
そして、再生制御部306は、比較結果が一致していないと判定した場合は、デジタル音楽データの再生中止を指示する信号を出力回路308に出力し、比較結果が一致していると判定した場合は、更に、埋込データデコーダ304から入力された埋込データの第2,第3ビットに設定された複製管理情報に基づいて、デジタル音楽データの複製許可の可否を判定する。
【0156】
すなわち、再生制御部306は、上記表2に示したように埋込データの第2,第3ビットの設定が「00:Copy Free」又は「11:No More Copy,Never Copy」の場合は、デジタル音楽データの再生実行を指示する信号を出力回路308に出力し、第2,第3ビットの設定が「10:Copy Once(One Generation CopyPermitted)」の場合は、デジタル音楽データの再生中止を指示する信号を出力回路308に出力する。
【0157】
出力回路308は、再生制御部306から再生実行を指示する信号が入力された場合は、読取部302から入力されたデジタル音楽データをデジタル信号出力部309及びD/Aコンバータ310に出力し、再生制御部306から再生中止を指示する信号が入力された場合は、読取部302から入力されたデジタル音楽データを出力しない。
【0158】
デジタル信号出力部309は、出力回路308から入力されたデジタル音楽データをデジタル出力端子に接続された外部のデジタルオーディオ機器に出力する。D/Aコンバータ310は、出力回路308から入力されたデジタル音楽データをD/A変換してアナログ音楽信号を生成し、アナログ出力端子に接続されたアナログオーディオ機器に出力する。
【0159】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図5のパッケージメディア再生装置3において実行されるデジタル音楽データの再生処理について図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
図6において、パッケージメディア再生装置3の再生制御部306は、CDドライブ301にCDがセットされたことを検出すると、再生制御信号をCDドライブ301に出力して、CDの再生を開始させる(ステップS301)。
【0160】
CDドライブ301によりCDメディアの再生が開始されると、記録メディア判定部307によりセットされたCDが記録不可能なパッケージ販売用アルミディスクであるCDか、記録可能ディスクであるCD−R/CD−RWかが判定され、このメディア判定結果が再生制御部306に出力される。
【0161】
再生制御部306は、記録メディア判定部307から入力されたメディア判定結果がCDを示した場合は、再生実行を指示する信号を出力回路308に出力して、読取部302によりCDから読み取られたデジタル音楽データを出力回路308からデジタル信号出力部309及びD/Aコンバータ310に出力させる(ステップS308)。
【0162】
また、再生制御部306は、記録メディア判定部307から入力されたメディア判定結果がCD−R/CD−RWを示した場合は、埋込データデコーダ304によりデコードされて入力された埋込データの第1ビットの設定内容に基づいて、デジタル音楽データの配信が許諾されているか否かを判定する(ステップS303,S304)。
【0163】
すなわち、再生制御部306は、上記表2に示したように埋込データの第1ビットの設定が「0」の場合は配信が許諾されていると判定して(ステップS304:Yes)、デジタル音楽データの再生実行を指示する信号を出力回路308に出力して、読取部302によりCDから読み取られたデジタル音楽データを出力回路308からデジタル信号出力部309及びD/Aコンバータ310に出力させる(ステップS308)。
【0164】
また、再生制御部306は、埋込データの第1ビットの設定が「1」の場合は配信が許諾されていないと判定して(ステップS304:No)、更に、比較部305から入力された埋込データの第4〜第11ビットに設定された認証用データと、CDの特定位置に書き込まれたサブコードに設定された認証用付加データとの比較結果が一致か否かを判定する(ステップS305,S306)。
【0165】
そして、再生制御部306は、比較結果が一致していないと判定した場合は(ステップS306:No)、デジタル音楽データの再生中止を指示する信号を出力回路308に出力して、読取部302によりCDから読み取られたデジタル音楽データの再生を中止させる(ステップS309)。
【0166】
また、再生制御部306は、比較結果が一致していると判定した場合は(ステップS306:Yes)、更に、埋込データデコーダ304から入力された埋込データの第2,第3ビットに設定された複製管理情報に基づいて、デジタル音楽データの複製許可の可否を判定する(ステップS307)。
【0167】
すなわち、再生制御部306は、上記表2に示したように埋込データの第2,第3ビットの設定が「00:Copy Free」又は「11:No More Copy,Never Copy」の場合は、デジタル音楽データの再生実行を指示する信号を出力回路308に出力して、読取部302によりCDから読み取られたデジタル音楽データを出力回路308からデジタル信号出力部309及びD/Aコンバータ310に出力させる(ステップS308)。
【0168】
また、再生制御部306は、埋込データの第2,第3ビットの設定が「10:Copy Once(One Generation Copy Permitted)」の場合は、デジタル音楽データの再生中止を指示する信号を出力回路308に出力して、読取部302によりCDから読み取られたデジタル音楽データの再生を中止させる(ステップS309)。
【0169】
以上のように、本実施の形態のパッケージメディア再生装置3は、パッケージメディアであるCDを再生する際に、そのCDが再生用CDか記録用CD−R/CD−RWかを判定し、再生用CDの場合はそのまま再生し、記録用CD−R/CD−RWの場合は、更に埋め込みデータを解読して配信許諾の可否を判定して、配信が許諾されている場合に再生を実行する。
【0170】
また、配信が許諾されていない場合は、更に埋込データに設定された認証用データとCDの特定位置から読み取られた認証用付加データとの一致を判定し、一致した場合は、更に埋込データに設定された複製管理情報に基づいて再生を実行又は中止し、一致しない場合は再生を中止する。
【0171】
これにより、パッケージメディアの再生用CDからコピーされた記録用CD−R/CD−RWから読み取られたデジタル音楽データのうち、埋込データに配信を許諾することを設定されたものと、認証用データが一致し、かつ、埋込データに「00:Copy Free」又は「11:No More Copy,Never Copy」が設定されたものが再生される。
【0172】
したがって、パッケージメディアの再生用CDから違法に複製された記録用CD−R/CD−RWに記録されたデジタル音楽データが、著作権を無視して際限なく再生されることがない。
【0173】
したがって、埋込データで指示される複製の制限が無視されることなく確実に遵守され、著作権の保護に準じたデジタル音楽データの再生を制限することなく、著作権を無視した複製データの再生のみを確実に防止できる。
【0174】
[第4の実施の形態]
図7〜図8は、本発明を適用した第4の実施の形態におけるデータ記録装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
図7は、本実施の形態におけるデータ記録装置4の機能的構成を示すブロック図である。データ記録装置4は、アナログ音楽信号又はデジタル音楽データを記録用メディアであるCD−Rに記録する装置である。
【0175】
データ記録装置4は、アナログ音楽信号を入力するアナログ入力端子401とデジタル音楽データを入力するデジタル入力端子403とを備えている。
アナログ入力端子401は、外部のアナログオーディオ機器(図示せず)のアナログ出力端子との間を所定のケーブル(図示せず)で接続され、アナログオーディオ機器のアナログ出力端子から出力されるアナログ音楽信号が入力される。
【0176】
デジタル入力端子403は、外部のデジタルオーディオ機器(図示せず)のデジタル出力端子との間を所定のケーブル(図示せず)で接続され、デジタルオーディオ機器のデジタル出力端子から出力されるデジタル音楽データが入力される。
【0177】
アナログ入力端子401に入力されたアナログ音楽信号は、A/Dコンバータ402に入力される。A/Dコンバータ402は、アナログ入力端子401から入力されるアナログ音楽信号を所定のサンプリングタイミングでサンプリングし量子化してデジ種音楽データを生成するアナログ/デジタル変換処理を実行し、その生成したデジタル音楽データを出力回路405に出力する。
【0178】
デジタル入力端子403に入力されたデジタル音楽データは、デジタルインタフェース404に入力される。デジタルインタフェース404は、デジタル入力端子403から入力されるデジタル音楽データを受信し、そのデジタル音楽データが暗号化されていなければ出力回路405に出力し、そのデジタル音楽データが暗号化されていれば相互認証部409に出力する。
【0179】
出力回路405は、A/Dコンバータ402から入力されるデジタル音楽データ、又はデジタルインタフェース404から入力されるデジタル音楽データを埋込データデコーダ406及び出力回路412に出力する。
【0180】
埋込データデコーダ406は、出力回路405から入力されるデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを抽出してデコードし埋込データ判定部407に出力する。
【0181】
埋込データ判定部407は、埋込データデコーダ406から入力された埋込データの判定を行い、埋込データの第2,第3ビットの判定を行う。上記表2に示すように、埋込データの第2,第3ビットはデジタル音楽データの複製に関する制限を示し、「00:Copy Free 」は複製に制限がないことを示し、「10:Copy Once(One Generation Copy Permitted)」は一世代に限って複製が許諾されていることを示し、「11:No More Copy,Never Copy」は複製が許諾されていないことを示す。
【0182】
埋込データ判定部407は、埋込データデコーダ406から入力された埋込データの第2,第3ビットが「00」か「10」か「11」かを判定し、その判定結果を埋込データ録音制御部408に出力する。
【0183】
そして、埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットの判定結果が「11」であった場合は、出力回路413に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力する。
【0184】
埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットの判定結果が「10」であった場合、このデジタル音楽データは一世代に限って複製が許諾されたデータであるから、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する。
【0185】
また、埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットの判定結果が「00」であった場合、このデジタル音楽データは複製が制限されないデータであるから、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データを記録する旨の指示を出力する。
【0186】
相互認証部409は、上記の相互認証部103(図1)と同様に、デジタルインタフェース404及びデジタル入力端子403を介して接続された上記デジタルオーディオ機器との間で、著作権保護のために策定された認証処理を行う回路であり、認証処理を経た後にデジタル入力端子403から入力されるデジタル音楽データを暗号解読部410に出力する。
【0187】
暗号解読部410は、上記の暗号解読部104(図1)と同様に、暗号化されたデジタル音楽データが相互認証部409から入力されると、このデジタル音楽データをデコードして出力回路412に出力するとともに、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM録音制御部411に出力する。
【0188】
DRM録音制御部411は、暗号解読部410から入力されたDRM情報に設定された複製管理情報の内容(「Copy Once」、「Copy Free」又は「No More Copy,Never Copy」)を判別し、DRM情報に異常がなく、かつ、複製管理情報にデジタル音楽データの複製を許可することを示す「Copy Free」が設定されていた場合、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路413に出力するとともに、デジタル音楽データの記録を許可する指示を埋込データ書換部414に出力する。
【0189】
また、DRM録音制御部411は、複製管理情報に一世代に限って複製を許可することを示す「Copy Once」が設定されていた場合、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する。
【0190】
さらに、DRM録音制御部411は、複製管理情報に複製を許可しないことを示す「No More Copy,Never Copy」が設定されていた場合、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力する。
【0191】
出力回路412は、出力回路405から入力されるデジタル音楽データ又は暗号解読部410から入力されるデジタル音楽データを受信して出力回路413に出力する。出力回路413は、埋込データ録音制御部408又はDRM録音制御部411からデジタル音楽データを出力する旨の指示が入力された場合、出力回路412から入力されるデジタル音楽データを埋込データ書換部414に出力する。
【0192】
埋込データ書換部414は、埋込データ録音制御部408又はDRM録音制御部411からデジタル音楽データを記録する旨の指示が入力された場合にのみ、出力回路413から入力されたデジタル音楽データをデータ記録部415に出力する。
【0193】
また、埋込データ書換部414は、埋込データ録音制御部408又はDRM録音制御部411から埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示が入力された場合には、出力回路413から入力されたデジタル音楽データについて、埋込データを「11」に書き換える処理を行った上で、このデジタル音楽データをデータ記録部415に出力する。
【0194】
なお、埋込データ書換部414によって埋込データを書き換える方法は、上記図2の埋込データ書換部209と同様に二通りの方法として、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去した上で、新たな埋込データをデジタル音楽データに埋め込む方法と、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データを除去せずに、既にデジタル音楽データに埋め込まれている埋込データが無効であることを示すデータと、新たな埋込データとを追記する方法を採用することが可能である。
【0195】
データ記録部415は、埋込データ書換部414から入力されたデジタル音楽データを光ディスク型記録媒体であるCD−R(Compact Disc−Recordable)に記録する。
【0196】
なお、データ記録部415は、CD−RW(Compact Disc−ReWritable)、DVD−R(Digital Versatile Disk−Recordable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk− Random Access Memory)等の光ディスク型記録媒体、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード、マルチメディアカード、メモリースティック等の半導体メモリデバイスを利用した記録媒体、ハードディスク装置等の磁気記録媒体、あるいはこれらの記録媒体を内蔵する機器など、記録可能な媒体や機器にデジタルデータを記録するものであっても良い。
【0197】
また、データ記録部415は、上記の媒体や機器のように可搬性を有し、データ記録装置4から取り外して利用可能な媒体や機器にデジタル音楽データを記録するもののほか、データ記録装置4に内蔵される記録媒体にデジタル音楽データを記録するものとしても良い。
【0198】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図7のデータ記録装置4において実行されるデジタル音楽データの記録処理について図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
図8において、データ記録装置4は、アナログ入力端子401を介してアナログ音楽信号、又は、デジタル入力端子403を介してデジタル音楽データを受信するが、デジタル音楽データをデジタルインタフェース404で受信すると(ステップS401)、この受信データが暗号化データか否かを判別する(ステップS402)。すなわち、上記認証処理に準じたデータか否かを暗号化データの有無により判別する。
【0199】
デジタルインタフェース404は、受信データが暗号化データである場合は(ステップS402:Yes)、受信データを相互認証部409に出力してデータ送信元のデジタルオーディオ機器との認証を行わせる(ステップS403)。
【0200】
相互認証部409では、デジタルインタフェース404及びデジタル入力端子403を介して接続されたデジタルオーディオ機器との間で、著作権保護のために策定された認証処理が行われ、認証処理を経た後にデジタル入力端子403から入力されるデジタル音楽データが暗号解読部410に出力される。
【0201】
暗号解読部410は、相互認証部409から入力された暗号化されたデジタル音楽データをデコードして出力回路412に出力するとともに、このデジタル音楽データに含まれるDRM情報を抽出してDRM録音制御部411に出力する(ステップS404)。
【0202】
DRM録音制御部411は、暗号解読部410から入力されたDRM情報の内容を識別し、DRM情報に異常がなく、かつ、DRM情報に設定されたデジタル音楽データの複製管理情報を判別する(ステップS405)。DRM録音制御部411は、デジタル音楽データの複製管理情報が「Copy Once」、「Copy Free」又は「No More Copy,Never Copy」か否かを判別する。
【0203】
DRM処理部411は、複製管理情報に一世代に限って複製を許可することを示す「Copy Once」が設定されていた場合、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示とを出力する(ステップS407)。
【0204】
出力回路413では、DRM処理部411からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、暗号解読部410から出力回路412を介して入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部414に出力される。
【0205】
埋込データ書換部414は、DRM録音制御部411から埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路413から入力されたデジタル音楽データの埋込データの第2,第3ビットを「10」から「11」に書き換えてデータ記録部415に出力して、データ記録部415によりデジタル音楽データをCD−Rに記録させる(ステップS408)。
【0206】
また、DRM録音制御部411は、複製管理情報にデジタル音楽データの複製を許可することを示す「Copy Free」が設定されていた場合、デジタル音楽データの出力を許可する指示を出力回路413に出力するとともに、デジタル音楽データの記録を許可する指示を埋込データ書換部414に出力する。
【0207】
出力回路413では、DRM録音制御部411からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、暗号解読部410から出力回路412を介して入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部414に出力される。
【0208】
そして、埋込データ書換部414は、DRM録音制御部411からデジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路413から入力されたデジタル音楽データをデータ記録部415に出力して、データ記録部415によりデジタル音楽データをCD−Rに記録させる(ステップS408)。
【0209】
また、DRM録音制御部411は、複製管理情報に複製を許可しないことを示す「No More Copy,Never Copy」が設定されていた場合、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力して、デジタル音楽データの記録を禁止する(ステップS406)。
【0210】
また、ステップS402において、受信データが暗号化データでない場合は(ステップS402:No)、デジタルインタフェース404は、受信データを出力回路405を介して埋込データデコーダ406に出力する。
埋込データデコーダ406では、MP3等の形式で圧縮されたデジタル音楽データがデコードされて出力回路412に出力されるともに、このデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データが抽出されデコードされて埋込データ判定部407に出力される。
【0211】
埋込データ判定部407は、埋込データデコーダ406から入力された埋込データを解読し(ステップS409)、埋込データの第2,第3ビットに設定される複製管理情報の判定を行う。上記表2に示すように、埋込データの第2,第3ビットはデジタル音楽データの複製に関する制限を示し、「00:Copy Free」は複製に制限がないことを示し、「10:Copy Once(One Generation Copy Permitted)」は一世代に限って複製が許諾されていることを示し、「11:No More Copy,Never Copy」は複製が許諾されていないことを示す。
【0212】
そして、埋込データ判定部407は、埋込データデコーダ406から入力された埋込データの第2,第3ビットが「00」か「10」か「11」かを判定し、その判定結果を埋込データ録音制御部408に出力する。
【0213】
埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットの判定結果が「11:No More Copy,Never Copy」であった場合は、出力回路413に対してデジタル音楽データの出力を停止する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データの記録を行わない旨の指示を出力して、デジタル音楽データの記録を禁止する(ステップS411)。
【0214】
また、埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットが「10:Copy Once(One Generation Copy Permitted)」であった場合、このデジタル音楽データは一世代に限って複製が許諾されたデータであるから、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対して埋込データの第2,第3ビットを「No More Copy」を示す「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データを記録する旨の指示とを出力する(ステップS407)。
【0215】
出力回路413では、埋込データ録音制御部408からデジタル音楽データの出力を許可する指示が入力されると、出力回路412から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部414に出力される。
【0216】
そして、埋込データ書換部414は、埋込データ録音制御部408から埋込データの第2,第3ビットを「11」に書き換える旨の指示と、デジタル音楽データの記録を許可する旨の指示が入力されると、出力回路413から入力されたデジタル音楽データの埋込データの第2,第3ビットを「10」から「11」に書き換えてデータ記録部415に出力して、データ記録部415によりデジタル音楽データをCD−Rに記録させる(ステップS408)。
【0217】
さらに、埋込データ録音制御部408は、埋込データ判定部407から入力された埋込データの第2,第3ビットが「00:Copy Free」であった場合、このデジタル音楽データは複製が制限されないデータであるから、出力回路413に対してデジタル音楽データを出力する旨の指示を出力するとともに、埋込データ書換部414に対してデジタル音楽データを記録する旨の指示を出力する。
【0218】
そして、出力回路413では、埋込データ録音制御部408からデジタル音楽データを出力する旨の指示が入力されると、出力回路412から入力されたデジタル音楽データが埋込データ書換部414に出力される。
【0219】
そして、埋込データ書換部414は、埋込データ録音制御部408からデジタル音楽データを記録する旨の指示が入力されると、出力回路413から入力されたデジタル音楽データをデータ記録部415に出力して、データ記録部415によりデジタル音楽データをCD−Rに記録させる(ステップS408)。
【0220】
以上のように、データ記録装置4は、デジタルオーディオ機器から受信したデジタル音楽データに埋め込まれた埋込データを判定することによって、埋込データに含まれた複製管理情報の設定内容がデジタル音楽データの複製を許可するものか否かを判定し、一世代に限って複製が許諾されたデータであることを示す情報の場合は、埋込データの複製管理情報を複製禁止を示す情報に書き換えた上でデジタル音楽データを記録させる。
【0221】
さらに、データ記録装置4は、埋込データに含まれた複製管理情報の設定内容が複製禁止のデータであることを示す情報の場合は、受信したデジタル音楽データの記録を行わない。
【0222】
これにより、パッケージメディア等の再生メディアからコピーされ、複製が正規に許諾されていないデータがデジタルオーディオ機器により再生されて入力された場合は、その記録を行わないので、著作権を無視した不正なデータが際限なく複製されることがない。
【0223】
したがって、埋込データで指示される複製の制限が無視されることなく確実に遵守され、著作権の保護に準じたデジタル音楽データの複製を制限することなく、著作権を無視した複製のみを確実に防止できる。
【0224】
また、データ記録装置4は、相互認証部409によって認証処理を経て入力されたデジタル音楽データについては、DRM録音制御部411でDRM情報の内容を解析することで、デジタル音楽データに付加されたDRM情報に基づく記録処理を行う。このため、著作権の保護に対応するデジタル音楽データについては問題なく記録することができる。
【0225】
【発明の効果】
本発明によれば、パッケージメディア等の再生メディアからコピーされ、ネットワークを介した配信が正規に許諾されていないデータが入力された場合は、その再生又は記録を行わないので、著作権を無視した不正なデータが際限なく利用されることがなく、著作権を無視したデジタル音楽データの再生及び記録を防止できる。また、認証処理を経て入力されたデジタル音楽データについては、コンテンツデータに、複製の制限に関する情報が付加されることにより、著作権者が意図する複製の制限に反してコンテンツデータが複製されることがなく、著作権を無視したデジタル音楽データの複製を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態におけるデータ受信再生装置1の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のデータ受信再生装置1により実行される受信再生処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用した第2の実施の形態におけるデータ受信記録装置2の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図3のデータ受信記録装置2により実行される受信記録処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明を適用した第3の実施の形態におけるデータ再生装置3の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図5のデータ再生装置3により実行される再生処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明を適用した第4の実施の形態におけるデータ記録装置4の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図7のデータ記録装置4により実行される記録処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 データ受信再生装置
2 データ受信記録装置
3 データ再生装置
4 データ記録装置
101,201 ネットワーク接続端子
102,202 通信制御部
103,203,409 相互認証部
104,204,410 暗号解読部
105,205 DRM処理部
106,111,206,208,214,308,405,412,413出力回路
107,108,207,211 受信データデコーダ
109,212,304,406 埋込データデコーダ
110,213,407 埋込データ判定部
112,310 D/Aコンバータ
113 アナログ出力端子
209,414 埋込データ書換部
210 記録部
301 CDドライブ
302 読取部
303 サブコード読取部
305 比較部
306 再生制御部
307 記録メディア判定部
309 デジタル信号出力部
401 アナログ入力端子
402 A/Dコンバータ
403 デジタル入力端子
404 デジタルインタフェース
408 埋込データ録音制御部
411 DRM録音制御部
415 データ記録部

Claims (7)

  1. 記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたコンテンツデータを再生する再生手段と、
    前記読出手段により読み出されたコンテンツデータに付加された付加情報を検出するとともに、前記読出手段により前記記録媒体の特定位置から読み出された付加情報を検出する付加情報検出手段と、
    前記付加情報検出手段により前記コンテンツデータ及び前記記録媒体から各々検出された各付加情報の間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記再生手段によるコンテンツデータの再生を制御する再生制御手段と、を備えることを特徴とするデータ再生装置。
  2. 記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、
    前記読出手段により読み出されたコンテンツデータを再生する再生手段と、
    前記読出手段により読み出されたコンテンツデータに付加された付加情報を検出するとともに、前記読出手段により前記記録媒体の特定位置から読み出された付加情報を検出する付加情報検出手段と、
    前記付加情報検出手段により検出された前記コンテンツデータの付加情報に当該コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれるか否かを識別する情報識別手段と、
    前記情報識別手段により前記コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれると識別された場合、当該コンテンツデータの付加情報に含まれた認証用の情報と、前記記録媒体の付加情報に含まれた認証用の情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記再生手段によるコンテンツデータの再生を制御する再生制御手段と、を備えることを特徴とするデータ再生装置。
  3. 前記付加情報検出手段は、
    前記コンテンツデータに電子透かし情報として埋め込まれた鍵情報を抽出する電子透かし情報抽出手段と、
    前記電子透かし情報抽出手段により抽出された鍵情報により、該鍵情報により暗号化された前記付加情報を復号する復号手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のデータ再生装置。
  4. コンテンツデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、
    前記情報検出手段により前記コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記記録手段によるコンテンツデータの記録を制御する記録制御手段と、を備えることを特徴とするデータ記録装置。
  5. コンテンツデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、
    前記情報検出手段により検出された前記コンテンツデータの付加情報に当該コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれるか否かを識別する情報識別手段と、
    前記情報識別手段により前記コンテンツデータの配信を許諾しないことを示す情報が含まれると識別された場合、前記情報検出手段により当該コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立するか否かを判別して前記記録手段によるコンテンツデータの記録を制御する記録制御手段と、を備えることを特徴とするデータ記録装置。
  6. コンテンツデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータを記録媒体に記録する記録手段と、
    前記入力手段により入力されたコンテンツデータに付加された認証用の情報を検出するとともに、当該コンテンツデータに付加された付加情報を検出する情報検出手段と、
    前記情報検出手段により前記コンテンツデータから検出された認証用の情報と付加情報との間に一定の関係が成立しておらず、当該付加情報に当該コンテンツデータの複製を一世代に限って許諾することを示す情報が付加されている場合、前記記録手段によるコンテンツデータの記録を阻止する記録制御手段と、を備えることを特徴とするデータ記録装置。
  7. 前記情報検出手段は、
    前記コンテンツデータに電子透かし情報として埋め込まれた鍵情報を抽出する電子透かし情報抽出手段と、
    前記電子透かし情報抽出手段により抽出された鍵情報により、該鍵情報により暗号化された前記認証用の情報及び前記付加情報を復号する復号手段と、を備えることを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載のデータ記録装置。
JP2003000994A 2003-01-07 2003-01-07 データ再生装置及びデータ記録装置 Pending JP2004212768A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003000994A JP2004212768A (ja) 2003-01-07 2003-01-07 データ再生装置及びデータ記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003000994A JP2004212768A (ja) 2003-01-07 2003-01-07 データ再生装置及びデータ記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004212768A true JP2004212768A (ja) 2004-07-29

Family

ID=32819129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003000994A Pending JP2004212768A (ja) 2003-01-07 2003-01-07 データ再生装置及びデータ記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004212768A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006149961A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Daikoku Denki Co Ltd 遊技店用放送システム、遊技店における著作物放送方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006149961A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Daikoku Denki Co Ltd 遊技店用放送システム、遊技店における著作物放送方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4045393B2 (ja) 情報信号複製管理方法および情報信号記録装置
EP1158514B1 (en) Recorder for recording copy of production on the basis of copy attribute embedded as electronic watermark in the production, reproducing device for reproducing recorded copy, recorded medium, recording method, and reproducing method
EP1259961B1 (en) System and method for protecting digital media
JP2000508813A (ja) 記録信号のコピー防止システム
US20090031160A1 (en) Digital watermark information adding device, data reproduction device and data recording device
US7522488B2 (en) Method and apparatus for reproducing content according to information embedded in the content
JP3990853B2 (ja) デジタルコピー防止処理装置、その装置により処理されたデジタルデータを記録した再生可能な記録媒体、デジタルコピー防止処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびその方法により処理されたデジタルデータを記録した再生可能な記録媒体
US20020076048A1 (en) System and method for inserting disruptions into merged digital recordings
EP1353331A2 (en) Optical disk reproduction apparatus and optical disk reproduction controlling method
KR20040071706A (ko) 안전 영역으로 침투된 불법 콘텐츠를 검출하는 장치 및 방법
KR100349568B1 (ko) 데이터 기록 재생 장치
KR20040053280A (ko) 디지털 정보의 인증되지 않은 카피를 방지하기 위한 방법및 장치
KR20030022817A (ko) 콘텐트 분할에 기초하여 스크리닝 알고리즘을 공격하기위한 장치 및 방법
JP2004212768A (ja) データ再生装置及びデータ記録装置
JP4131359B2 (ja) データ記録再生装置
JP2004139646A (ja) データ記録装置、データ再生装置、データ出力装置及び配信システム
JP4326776B2 (ja) データ記録装置、データ再生装置、データ出力装置及び配信システム
JP4503048B2 (ja) デジタルコピー防止処理装置、その装置により処理されたデジタルデータを記録した再生可能な記録媒体、デジタルコピー防止処理方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびその方法により処理されたデジタルデータを記録した再生可能な記録媒体
JP2004138717A (ja) 情報付加装置、データ受信装置、データ出力装置、データ記録装置及び配信装置
JP4629953B2 (ja) データ受信装置および配信システム
KR20070067501A (ko) 오디오의 아날로그 워터마크 삽입 및 검출 방법
JP4000547B2 (ja) 情報伝送方法、情報記録方法及びそれらの装置
US20020143502A1 (en) Apparatus and methods for attacking a screening algorithm using digital signal processing
KR20000055755A (ko) Mp3 전송시스템의 업로드 방지 방법
KR20040041624A (ko) 콘텐트 스크리닝 알고리즘에 대한 불순화 공격을 방지하는장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080227

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080318

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080418