JP2004212224A - 放射線検出装置 - Google Patents

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徹 佐々木
Yasuyoshi Watanabe
恭良 渡辺
Kiyoshi Ogiwara
清 荻原
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TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSHI SHINKO ZAIDAN
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TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSH
TOKYOTO KOREISHA KENKYU FUKUSHI SHINKO ZAIDAN
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Abstract

【課題】検体における放射性核種の存在を、正確かつ簡便に検出し得る放射線検出装置を提供すること。
【解決手段】放射線検出装置1は、生体組織(検体)9を収納可能な培養容器(収納部)2と、生体組織9中に存在する放射性核種から放出される放射線を検出し、光に変換する検出部3と、検出部3から発せられた光を、受光部5に集光する集光部4と、この集光光を受光し、画像信号に変換する受光部5と、受光部5から送信された画像信号を画像化する画像処理部6とを有しており、各部がこの順で上方から配置されている。この放射線検出装置1は、検出部3に、受光部5と反対側へ向かう光を反射する鏡面を設けたことを特徴とする。検出部3は、薄板状の固体シンチレータ31と、固体シンチレータ31の培養容器2側に設けられた反射膜32とを有し、前記鏡面は、反射膜32により形成されている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えばポジトロン撮影装置のような放射線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
放射線検出法の一種である陽電子放出断層撮影法(Positron emission tomography:PET)は、放射性核種の一種である、陽電子(β線:ポジトロン)を放出するポジトロン核種により標識された標識化物を人体(生体)に投与し、断層毎にその分布状態を画像表示する方法であり、生体を対象としたin vivoでの実験系であることから、実際に生体内で起こっている代謝や機能を観測し得る方法として有用である。
【0003】
しかし、生体に投与された標識化物の挙動には、血流等の様々な要因が影響し、このことがPETにおけるデータの解析や解釈を難しくしている。
【0004】
一方、単離・培養された培養細胞等を用いて試験管内で、その機能や代謝を観測するin vitroの実験系は、系の制御が簡便であり、また、得られたデータの解析や解釈も比較的容易であることから有用である。
【0005】
しかし、in vitroの実験系で得られるデータは、生体内で実際に生じている秩序だった機能や代謝を正確に反映しているとは言い難く、そのデータを直接in vivoでのデータとして取り扱うのは困難である。
【0006】
このように、in vivoの実験系とin vitroの実験系とで得られるデータの間には、大きな隔たりがある。
【0007】
そこで、両者の中間に位置する実験系として、生きた状態(生物活性を維持した状態)の組織(以下、「生体組織」と言う。)を用いる方法の開発も進められている。
【0008】
その一つとして、生体組織(生体組織切片)に、標識化物を取り込ませ、この標識化物から放出される放射線の一種であるポジトロンを、感応フィルムに定着させ、その放射活性部位を画像化することにより、生体組織における標識化物の分布を画像化するポジトロン撮影装置(放射線検出装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
このポジトロン撮影装置では、生体組織を用いることから、血流等の要因を排除して標識化物の挙動を画像化することができる。また、生体組織は、細胞自体の形態や細胞同士の結合がある程度保たれているので、培養細胞等を用いるのに比べて、実際の生体内で生じている機能や代謝に近い生物活性を再現できる。
【0010】
したがって、生体を用いるPET等の実験系(in vivoの実験系)と試験管内での反応を用いる実験系(in vitroの実験系)との欠点を補うものとして期待されている。
【0011】
しかしながら、このポジトロン撮影装置では、ポジトロンを感応フィルムに定着させるのに時間を要するため、短時間で生じる標識化物の挙動をリアルタイムで追跡できないという問題がある。また、標識化物の挙動を連続的(経時的)に画像化しようとする場合には、所定の時間毎に感応フィルムを交換しなければならず、その操作が極めて煩雑である。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−292466号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、検体における放射性核種の存在を、正確かつ簡便に検出し得る放射線検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(28)の本発明により達成される。
【0015】
(1) 検体に存在する放射性核種から放出される放射線を検出し、光に変換する検出部と、
前記検出部を介して前記検体と反対側に設けられ、前記検出部から発せられた光を受光する受光部とを有し、
前記検出部に、前記受光部と反対側へ向かう光を反射する鏡面を設けたことを特徴とする放射線検出装置。
【0016】
(2) 前記検出部は、薄板状の固体シンチレータと、該固体シンチレータの前記受光部と反対側に設けられた反射膜とを有し、
前記鏡面は、前記反射膜により形成されている上記(1)に記載の放射線検出装置。
【0017】
(3) 前記反射膜の前記検体側の面は、前記検体側からの光を反射し得るよう構成されている上記(2)に記載の放射線検出装置。
【0018】
(4) 前記反射膜は、前記放射線が通過し得る材料で構成されている上記(2)または(3)に記載の放射線検出装置。
【0019】
(5) 前記反射膜の平均厚さは、10〜40μmである上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0020】
(6) 前記固体シンチレータと前記反射膜とは、接触している上記(2)ないし(5)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0021】
(7) 前記反射膜は、真空蒸着法により形成されたものである上記(6)に記載の放射線検出装置。
【0022】
(8) 前記固体シンチレータは、プラスチックシンチレータである上記(2)ないし(7)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0023】
(9) 前記固体シンチレータの平均厚さは、0.2〜5mmである上記(2)ないし(8)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0024】
(10) 前記検出部から発せられた光を、前記受光部に集光する集光部を有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0025】
(11) 前記集光部は、複数の光ファイバで構成された光ファイバ束を有する上記(10)に記載の放射線検出装置。
【0026】
(12) 前記光ファイバの外径は、その長手方向の少なくとも一部が前記受光部に向かって漸減している上記(11)に記載の放射線検出装置。
【0027】
(13) 前記集光部は、光学レンズを有する上記(10)に記載の放射線検出装置。
【0028】
(14) 少なくとも前記受光部内へ外部から光が侵入するのを阻止する遮光手段を有する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0029】
(15) 前記受光部は、受光した光を画像信号に変換可能であり、
前記放射線検出装置は、前記画像信号を画像化する画像処理部を有する上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0030】
(16) 前記画像処理部は、得られた画像を表示する表示部を有する上記(15)に記載の放射線検出装置。
【0031】
(17) 前記検体を収納する収納部を有する上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0032】
(18) 前記収納部の前記検出部に対面する部分は、前記放射線が通過し得る材料で構成されている上記(17)に記載の放射線検出装置。
【0033】
(19) 前記検体は、生体組織である上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0034】
(20) 前記放射性核種は、該放射性核種により標識された標識化物として、前記生体組織に供給される上記(19)に記載の放射線検出装置。
【0035】
(21) 前記検体は、生体組織であり、
前記放射性核種は、該放射性核種により標識された標識化物として、前記生体組織に供給され、
前記標識化物の前記生体組織中における挙動を連続的に画像化して把握できる上記(15)または(16)に記載の放射線検出装置。
【0036】
(22) 前記受光部は、フォトンカウンティングCCDカメラ、または、フォトンカウンティングCCDカメラおよびイメージインテンシファイアで構成されている上記(21)に記載の放射線検出装置。
【0037】
(23) 前記生体組織は、脳組織切片である上記(19)ないし(22)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0038】
(24) 前記収納部は、その内部に生体組織を培養する培養液を貯留して、該生体組織を培養可能な培養容器である上記(17)ないし(23)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0039】
(25) 前記培養容器は、前記培養液中へ酸素を含むガスを供給するガス供給手段を有する上記(24)に記載の放射線検出装置。
【0040】
(26) 前記放射性核種は、β線放出核種またはβ線放出核種である上記(1)ないし(25)のいずれかに記載の放射線検出装置。
【0041】
(27) 前記β線放出核種は、11C、13N、15O、18Fのうちの少なくとも1種である上記(26)に記載の放射線検出装置。
【0042】
(28) 前記β線放出核種は、14C、32P、33Pのうちの少なくとも1種である上記(26)に記載の放射線検出装置。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放射線検出装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0044】
<第1実施形態>
まず、本発明の放射線検出装置の第1実施形態について説明する。
【0045】
図1は、本発明の放射線検出装置の第1実施形態の全体構成を示す概略図、図2は、図1に示す放射線検出装置が備える培養容器の断面図、図3は、図1に示す放射線検出装置の特徴
(効果)を説明するための図である。なお、図1〜図3中、上側を「上方」または「上端」、下側を「下方」または「下端」と言う。
【0046】
図1に示す放射線検出装置1は、生体組織(検体)9に存在する放射性核種から放出される放射線を検出して、画像化し得る装置であり、生体組織9を収納可能な培養容器(収納部)2と、検出部3と、集光部4と、受光部5と、画像処理部6とを有している。
【0047】
培養容器(収納部)2と検出部3と集光部4と受光部5とは、この順で上方から配置され、全体が外部からの光の侵入を防止(阻止)する暗箱(遮光手段)7内に収納されている。以下、各部の構成について説明する。
【0048】
培養容器2は、培養液10を貯留するとともに、生体組織9を収納、保持して、生体組織9を培養することができる容器である。すなわち、培養容器2内では、生体組織9を、生きた状態(生物活性を維持した状態)で保持することができる。
【0049】
この培養容器2は、図2に示すように、外容器21と、外容器21内に収納される内容器22と、外容器21に対して着脱自在に装着される蓋23とを有している。
【0050】
外容器21は、培養液10を貯留、保持する容器であり、上部および下部が開放したほぼ円筒状の本体部211と、その下部開口を液密に封止するシート部材(薄膜)212とを有している。
【0051】
このシート部材212(培養容器2の後述する検出部3に対面する部分)は、遮水性を有し、かつ、放射性核種から放出される放射線が通過可能な材料で構成することができる。このような材料の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等の各種樹脂材料が挙げられる。
【0052】
シート部材212の平均厚さは、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、10〜50μm程度であるのがより好ましい。シート部材212が薄過ぎると、その構成材料の種類等によっては、十分な強度が得られず、培養液10を外容器21内に保持できない場合がある。一方、シート部材212が厚過ぎると、放射線の後述する検出部3(固体シンチレータ31)への到達量が減少し、これにより、検出部3での光の発生量が減少して、結果として、鮮明な画像を得ることができない場合がある。
【0053】
内容器22は、生体組織9を収納、保持する容器であり、上部および下部が開放した本体部221と、その下部開口を塞ぐように設けられたネット222とを有している。ネット222上に生体組織9が載置される。
【0054】
このネット222および後述するネット223bの構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー等が挙げられる。
【0055】
本体部221には、その下方のほぼ同一の水平位置に、複数の小孔221aがほぼ等間隔で形成されている。これにより、培養液10を満した外容器21内に、内容器22を収納する際に、各小孔221aおよびネット222を介して、内容器22内に培養液10がより効率よく流入するようになる。
【0056】
また、内容器22には、生体組織9を固定する固定手段223が設けられている。これにより、ネット222上に載置した生体組織9が培養液10中で浮遊するのを防止することができる。
【0057】
この固定手段223は、生体組織9とほぼ等しい厚さを有するリング部材223aと、リング部材223aの上部開口を塞ぐように設けられたネット223bとを有している。生体組織9を、リング部材223a、ネット223bおよびネット222で囲まれた空間に収納することにより、生体組織9を、内容器22のネット222上に確実に固定することができる。
【0058】
また、生体組織9は、柔軟なネット223bおよびネット222により、強く圧迫されることなく保持されるので、生体組織9の生物活性(機能)が低下するのを、防止または抑制することができる。
【0059】
蓋23は、ほぼ平板状をなす部材で構成され、外容器21の上部開口を塞ぐようにして、外容器21に装着される。
【0060】
この蓋23、前記本体部211、本体部221およびリング部材223aの構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンのような各種樹脂材料、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウム、チタン等の金属またはこれらを含む合金のような各種金属材料、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、イットリア、リン酸カルシウム等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、窒化ボロン等の窒化物セラミックス、グラファイト、タングステンカーバイト等の炭化物系セラミックスのような各種セラミックス材料、各種ガラス材料等が挙げられる。
【0061】
このような培養容器2の寸法(例えば内容量等)は、生体組織9および培養液10を収納するに足りるものであればよく、特に限定されず、生体組織9の大きさ、設置数等に応じて、適宜設定するようにすればよい。
【0062】
また、培養容器2は、培養液10中へ酸素を含むガスを供給するガス供給手段24を有している。このガス供給手段24は、蓋23に固着(固定)されたノズル241と、ガスボンベ242と、これらを接続するチューブ243と、チューブ243の途中に設けられたバルブ244およびポンプ245とを有しており、バルブ244の開度やポンプ245による流量等を調整することにより、培養液10へのガスの供給量を調節することができる。
【0063】
培養液10へ供給するガス、すなわち、生体組織9の培養に用いるガスとしては、酸素を含むものであれば、純酸素ガス、酸素と他のガス(例えば、二酸化炭素、窒素等)との混合ガスのいずれを用いてもよいが、混合ガス、特に、酸素と二酸化炭素との混合ガスを用いるのが一般的である。
【0064】
この場合、酸素と他のガスとの混合割合(混合比)は、例えば、容積比で、20:80〜100:0程度とされる。また、この場合、ガスボンベ242としては、混合ガスを収納したボンベを用意してもよいし、各ガスに対応するボンベをそれぞれ用意しておき、各ガスがノズル241に移送される途中で混合されるような構成としてもよい。
【0065】
また、培養容器2には、図示しない加温ヒータ(温度調整手段)が設けられており、外容器21内に貯留された培養液10を、所定の温度に加温して、該温度に保持(維持)し得るように構成されている。この所定の温度は、特に限定されないが、通常、30〜40℃程度とされる。
【0066】
このように、放射線検出装置1では、生体組織9を生きた状態で保持し得る。このため、例えば、生体組織9における各種代謝系路の基質やその誘導体、または各種受容体に対するリガンド等の物質(以下、これらを総称して「基質」と言う。)に対して、放射性核種を用いて標識した標識化物(トレーサ)を用意し、かかる標識化物を、生体組織9に供給して画像化することにより、得られる画像からは、生体組織9の各領域における前記基質の代謝活性や、受容体の前記基質の結合活性等を観察(計測)することができる。
【0067】
ここで、放射性核種としては、例えば、11C、13N、15O、18F、62Cu、62Zn、68Ga、82Rb、191Osのようなβ線放出核種、H、14C、32P、33P、35S、45Ca、87Rb、115In、176Luのようなβ線放出核種、144Nd、147Sm、152Gd、174Hf、190Pt、226Ra、238Uのようなα線放出核種、51Cr、57Co、67Ga、75Se、101Tl、111In、123I、125Iのようなγ線放出核種、55FeのようなX線放出核種等が挙げられる。
【0068】
これらの中でも、放射性核種としては、β線放出核種またはβ線放出核種であるのが好ましい。さらに、β線放出核種としては、特に、11C、13N、15O、18Fのうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。これらのβ線放出核種は、有機物構成元素または炭素結合可能な元素の同位体であることから、前記基質の構造を変化させることなく、標識化できるという特徴(利点)を有している。また、β線放出核種としては、特に、14C、32P、33Pのうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。
【0069】
検出部3は、生体組織9に存在する放射性核種から放出(放射)される放射線を検出し、光に変換するものである。
【0070】
この検出部3は、図2および図3に示すように、薄板状の固体シンチレータ31と固体シンチレータ31の培養容器2(検体)側に設けられた反射膜32とを有している。反射膜32の上面(固体シンチレータ31と反対側の面)322上には、培養容器2が載置されている。
【0071】
このような構成の検出部3では、固体シンチレータ31が放射線のエネルギーを吸収して励起され、その状態変化(励起状態から基底状態への変化)に伴って光(蛍光光)を放出する。
【0072】
固体シンチレータ31としては、無機結晶シンチレータ、有機結晶シンチレータ、有機結晶シンチレータとプラスチック材料(樹脂材料)とを含む組成物からなるプラスチックシンチレータ等のいずれを用いてもよい。
【0073】
無機結晶シンチレータとしては、例えば、NaI(Tl)、CaF(Eu)、LiI(Eu)、ZnS(Ag)、CsI(Tl)、CsI(Na)、CdWO、ZnWO、BiGe12、GdSiO(Ce)、CsF、BaF、PbWO等が挙げられる。
【0074】
有機結晶シンチレータとしては、例えば、アントラセン、p−ターフェニル(PT)、2,5−ジフェニルオキサゾール(DPO)、スチルベン等が挙げられる。
【0075】
また、プラスチックシンチレータとしては、前記有機結晶シンチレータと、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等の各種プラスチック材料とを含む組成物からなるものが挙げられる。
【0076】
また、プラスチックシンチレータ中には、必要に応じて、例えば、2,2−p−フェニレン−bis(5−フェニルオキサゾール)(POPOP)のような発光スペクトル調整剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
【0077】
これらの中でも、固体シンチレータ31としては、特に、プラスチックシンチレータを用いるのが好ましい。プラスチックシンチレータは、特に、所定の放射線を光に変換する効率が高いため、培養液10から放出される放射線よりも、生体組織9から放出される放射線を、より効率的に検出することができ、また、取り扱いや製造が容易であるという利点を有している。
【0078】
固体シンチレータ31の平均厚さは、シンチレータの種類等によっても異なり特に限定されないが、0.2〜5mm程度であるのが好ましく、0.2〜3mm程度であるのがより好ましい。固体シンチレータ31が薄過ぎると、生体組織9および培養液10から放出される放射線の光への変換効率比(生体組織9/培養液10)は、上昇するものの、放射性核種の種類等によっては、放射線のエネルギーから光への変換効率が低くなり、十分な光量が得られない可能性がある。一方、固体シンチレータ31が厚過ぎると、後述する受光部5での焦点のズレが生じ易くなる傾向があり、結果として、鮮明な画像を得ることができない場合がある。
【0079】
このような固体シンチレータ31に、接触するようにして反射膜32が設けられている。この反射膜32は、薄膜で構成されているため、放射線が固体シンチレータ31に到達するまでのエネルギー損失を比較的少なくすることができる。すなわち、放射線をより効率よく固体シンチレータ31に到達させることができる。
【0080】
この反射膜32の下面(反射膜32の受光部5側の面)321が鏡面とされている。これにより、固体シンチレータ31で発生した光のうち、受光部5と反対側へ向かう光を、反射膜32の下面321で反射することができる。
【0081】
また、本実施形態では、反射膜32の上面(反射膜32の培養容器2側の面)322も鏡面とされている。これにより、培養容器2側からの光を、反射膜32の上面322で反射することができる。
【0082】
このような構成により、放射線検出装置1では、(1)放射線計測(検出)効率の向上、(2)生体組織(検体)9の色調の計数効率に対する影響の排除、(3)チェレンコフ光、生物発光等に起因する暗発光(バックグラウンド)の影響の排除という効果が得られる。
【0083】
以下、これらの効果について、それぞれ、図3を参照しつつ説明する。なお、図3では、理解し易くするため、培養容器2(生体組織9、培養液10を含む)および検出部3のみを示してある。また、図3(X)には、反射膜32(鏡面)を有する放射線検出装置1を示し、図3(Y)には反射膜32(鏡面)を有さない放射線検出装置を示した。
【0084】
(1)放射線計測効率の向上
まず、図3に示すように、固体シンチレータ31では、放射線を検出して、下側(受光部5側)に向かう光Ls(図3中実線の矢印で示す)と、上側(受光部5と反対側)に向かう光Ls(図3中点線の矢印で示す)とを含む任意の方向への光が発生する。
【0085】
このうち、光Lsは、直接、後述する集光部4に入射して集光され、受光部5に導かれる。
【0086】
一方、光Lsは、鏡面(反射膜32の下面321)が設けられていない場合、図3(Y)に示すように、上方(放射線検出装置1外)に突き抜けたり、生体組織9に吸収されたり等して、その多くが損失してしまう。
【0087】
これに対し、本発明では、鏡面が設けられているので、図3(X)に示すように、光Lsは、下面321で反射され、受光部5側へ向かうようになり、集光部4により集光され、受光部5に導かれる。その結果、受光部5では、最大で2倍の光量の光を受光するようになり、より鮮明な画像を得ることができる。
【0088】
(2)生体組織9の色調の計数効率に対する影響の排除
また、生体組織9は、均一な色相(色彩)を有するとは限らず、例えば白色度の大きい領域Aもあれば、白色度の小さい領域Aもある。そして、この白色度の違いは、光の反射率に大きく影響する。
【0089】
したがって、鏡面(反射膜32の下面321)が設けられていない場合、図3(Y)に示すように、光Lsは、生体組織9の表面に到達し、この生体組織9の表面に到達した光Lsのうち、領域Aに到達した光Lsは、領域Aに到達した光Lsよりも、その多くが反射され、生体組織9の各領域における実際の放射性核種の存在量を反映しない光量の光が、受光部5に到達することになってしまう。
【0090】
これに対し、本発明では、鏡面が設けられているので、図3(X)に示すように、光Lsは、鏡面(反射膜32の下面321)で反射され、生体組織9の表面に到達することが防止される。これにより、生体組織9の白色度の違いに影響を受けず、生体組織9の各領域における実際の放射性核種の存在量を、より正確に反映した光量の光が受光部5に到達することになり、その結果、より正確な画像が得られる。
【0091】
(3)暗発光(バックグラウンド)の影響の排除
さらに、放射線の撮影(検出)環境には、図3に示すように、放射線が培養液10に入射することにより発生するチェレンコフ光や、生体組織9からの自発的な生物発光のような生体組織9側からの暗発光Lbが存在し、これらの暗発光Lbが受光部5側に向かった場合には、バックグラウンドとして、受光部5で検出される。
【0092】
本実施形態では、反射膜32の上面(生体組織9側の面)322も鏡面とされているため、これら暗発光Lbが鏡面(反射膜32の上面322)で反射されるので、受光部5に向かうのを阻止(防止)することができ、受光部5で受光する光へ暗発光Lbが混入するのを排除(防止)することができる。その結果、S/N比の高い画像(より鮮明な画像)を得ることができる。
【0093】
また、このような効果を利用して、同一の生体組織(検体)9から放射線と光学発光とを弁別して計測することもできる。例えば、本発明における検出部3を用いることにより光学発光の影響を受けずに放射線を検出し、検出部3を用いることなく、受光部5で生体組織9を撮影することにより化学発光を検出することができる。この化学発光検出の一例としては、ラジカル検出を挙げることができる。
【0094】
この反射膜32は、反射率が高く、かつ、放射線が通過し得る材料で構成することができ、例えば、アルミニウム、銀等の金属薄膜、SiO、Al、Si等のセラミックス薄膜等の単層、または、これらのうちの任意の層を積層した多層膜として構成することができる。
【0095】
このような反射膜32は、例えば、真空蒸着法、プラズマCVD、スパッタリング、電子線蒸着法のような気相成膜法、シート状の反射膜32を固体シンチレータ31に接着する方法等によって形成することができるが、これらの中でも、特に、真空蒸着法を用いるのが好ましい。かかる真空蒸着法によれば、容易かつ精度よく(均質な)反射膜32を形成することができる。
【0096】
この反射膜32の平均厚さは、特に限定されないが、10〜40μm程度であるのが好ましく、15〜30μm程度であるのがより好ましい。反射膜32が薄過ぎると、反射膜32の構成材料等によっては、前記光Ls、すなわち、受光部5と反対側へ向かう光が容易に反射膜32を通過してしまうおそれがある。一方、反射膜32が厚過ぎると、放射線が反射膜32を通過する際に減弱して、固体シンチレータ31への放射線の到達量が減少し、これにより、検出部3での光の発生量が減少して、結果として、鮮明な画像を得ることができない場合がある。
【0097】
なお、本実施形態では、反射膜32の上面322を鏡面とする構成について説明したが、前述したような暗発光Lbが受光部5に向かうのを阻止(防止)する観点からは、反射膜32の上面322側を、光を吸収し得る材料で構成するようにしてもよい。
【0098】
集光部4は、検出部3を介して培養容器2と反対側に設けられた受光部5に、検出部3から発せられた光を集光するものである。
【0099】
この集光部4は、図1に示すように、多数の光ファイバ411で構成された光ファイバ束41を有し、この光ファイバ束41が遮光性を有するケーシング42内に収納されている。
【0100】
また、光ファイバ411としては、例えば、繊維状のコアの外周にクラッドを設けた構成のものが好適に使用される。
【0101】
そして、この光ファイバ411は、例えば溶融延伸等により、その外径の長手方向の少なくとも一部が受光部5に向かって漸減するように構成されている。これにより、光ファイバ束41(集光部4)は、全体として、検出部3側から受光部5側に向かってテーパ状をなしている。
【0102】
また、集光部4の上端と検出部3(固体シンチレータ31)の下端とが接触するようにして設けられているため、固体シンチレータ31から発せられた光は、効率よく光ファイバ束41の上端から入射し、コア内を伝搬される。このコア内を光が伝搬される際に集光され、この集光光は、光ファイバ束41の下端から受光部5に向けて出射される。
【0103】
光ファイバ411(コアおよびクラッド)の構成材料としては、例えば、石英、多成分ガラス、各種プラスチック(樹脂材料)等が挙げられ、添加物の種類や添加量等によって、コアよりもクラッドの屈折率が低くなるように組成制御されている。
【0104】
なお、光ファイバ411は、その外径の長手方向の少なくとも一部が受光部5に向かって漸減しているものであればよく、外径が漸減する部分は、例えば、光ファイバ411の下端側に設けられていてもよく、光ファイバ411の長手方向の途中に設けられていてもよく、光ファイバ411の長手方向の全体に渡って設けられていてもよい。
【0105】
受光部5は、検出部3から発せられた光を受光し、画像信号(電気信号)に変換するものである。
【0106】
この受光部5は、例えば、フォトンカウンティングCCDカメラ、または、フォトンカウンティングCCDカメラおよびイメージインテンシファイアで構成することができる。
【0107】
これらのものは、複数の受光素子をマトリックス状に配置した受光面を有しており、各受光素子では、それぞれ、受光光量(光子数)に応じた画像信号(電気信号)を出力する。
【0108】
また、受光部5をフォトンカウンティングCCDカメラ、または、フォトンカウンティングCCDカメラおよびイメージインテンシファイアで構成することにより、受光光を連続的に画像信号に変換することが可能となり、生体組織9に前述したような標識化物を供給すれば、標識化物の生体組織9中における挙動を連続的に(経時的に)画像化して把握すること、すなわち、動画の(ダイナミックな)画像に基づいて、標識化物の挙動を観察することができる。
【0109】
この標識化物の生体組織9中における挙動としては、例えば、取り込み、分布、輸送、代謝、受容体への結合等が挙げられる。
【0110】
なお、本発明では、目的とする画像は、動画に限られず、静止画(例えば、所望の時間間隔をおいて得られる静止画等)であってもよい。
【0111】
画像処理部6は、受光部5から送信された画像信号(電気信号)を画像化するものである。
【0112】
この画像処理部6は、画像信号処理装置61と、モニタ装置(表示部)621を備えるコンピュータ装置62とを有している。
【0113】
画像信号処理装置61は、例えばイメージプロセッサにより構成され、受光部5から送信された画像信号に対して、所定の加工・処理を施し、コンピュータ装置62に送信する。
【0114】
コンピュータ装置62は、画像信号処理装置61により所定の加工・処理が施された画像信号を取得し、記憶、記録し、モニタ装置621に画像(動画、静止画)として表示する。
【0115】
また、コンピュータ装置62は、蓄積された画像信号(画像データ)に基づいてデータ解析を行う。
【0116】
また、前述したような培養容器2、検出部3、集光部4および受光部5は、外部からの光の侵入を防止(阻止)する暗箱(遮光手段)7内に収納されている。これにより、外部からの光の影響を排除して、より正確な画像を得ることができる。
【0117】
以上説明したような放射線検出装置1では、放射性核種の生体組織9における存在を、正確かつ簡便に画像化することができる。
【0118】
また、検出部3で発生した光のうち、受光部5と反対側へ向かう光を反射する鏡面を設けたことにより、得られる画像は、より高感度およびより高S/N比のものとなる。
【0119】
特に、放射性核種により標識された標識化物を、生体組織9に供給することにより、放射線検出装置1では、生体組織9における標識化物の挙動をリアルタイムで追跡することができる。また、放射線検出装置1では、一画像を得る毎に感応フィルムを交換するといった手間も生じず、その操作が極めて簡便である。
【0120】
また、このような放射線検出装置1では、in vivoに近い実験系をinvitroで再現することができるという利点を有している。かかる実験系は、PETトレーサ(放射性トレーサ)の開発、PET診断解釈のための基礎データの収集に有用であるばかりでなく、基礎医学研究、特に、神経科学研究のための手段等として極めて有用である。
【0121】
次に、放射線検出装置1の使用方法(撮影手順、作用)の一例について説明する。
【0122】
[1] まず、生体組織9および培養液10を用意する。
生体組織9は、動物個体の各器官から単離した正常組織、または癌組織等から公知の方法に従って作製することができる。
【0123】
生体組織9として、脳組織切片を用いる場合、この脳組織切片は、例えば、神経科学の研究領域で広く用いられている方法(Yamamoto & MacIlwainの方法:J.Neurochem.,13,P1333−1343,1966)に従って作製することができる。
【0124】
生体組織9の厚さは、特に限定されないが、例えば、100〜500μm程度とされる。
【0125】
また、培養液10は、生理食塩水や各種緩衝液に、必要に応じて、例えば、糖類、アミノ酸、ビタミン類等を添加したものを用いることができる。なお、培養液10の組成は、生体組織9に適したものに設定するようにすればよい。
【0126】
[2] 次に、図2(a)に示すように、外容器21から内容器22を取り出しておき、外容器21を培養液10で満たす。
【0127】
また、このとき、放射線検出装置1の電源をONする。これにより、放射線検出装置1の各部が起動し、撮影の準備が完了する。
【0128】
一方、内容器22のネット222上に、生体組織9を載置し、固定手段223により保持(固定)する。
【0129】
次いで、所定時間が経過し、培養液10の温度が所定の温度(例えば37℃)に到達した時点で、生体組織9が保持された内容器22を、培養液10を満たした外容器21内に収納する。
【0130】
次いで、蓋23を外容器21に装着して、ガス供給手段24から生体組織9に酸素を含むガス(例えば95%酸素と5%二酸化炭素との混合ガス)を供給する。このように、酸素を含むガスを供給することにより、生体組織9をより長期間(長時間)培養することが可能となる。
【0131】
この状態で、生体組織9を、所定の時間培養(予備培養)する。なお、この所定の時間は、特に限定されないが、通常、45〜60分程度とされる。
また、この予備培養は、必要に応じて、省略することもできる。
【0132】
[3] 次に、予備培養終了後、前記工程[2]の状態を維持しつつ、培養液10に、放射性核種により標識された標識化物を添加して、生体組織9に供給する。
【0133】
この状態で、生体組織9を、所定の時間培養(本培養)する。これにより、標識化物は、生体組織9を構成する細胞表面の受容体に結合したり、特定の細胞内に取り込まれて代謝を受ける等して、特有の挙動を示し、放射性核種が生体組織9中や、その表面に分布するようになる。
【0134】
なお、この所定の時間は、特に限定されないが、通常、5〜180分程度とされる。
【0135】
ここで、例えば、生体組織9として脳組織切片を用いて、この脳組織切片のグルコース代謝活性を評価する場合には、標識化物としては、[18F]FDG(18Fにより標識したグルコースの誘導体であるフルオロ−2−デオキシグルコース)を用いるのが好適である。このものは、解糖系の律速酵素であるヘキソキナーゼのリン酸化の基質となるが、リン酸化されたもの([18F]FDG−6−PO)は、それ以上の代謝を受けずに細胞内に留まる。したがって、脳組織切片に分布する18Fから放出されるβ線(陽電子線)を検出することにより、脳組織の糖代謝に関わる情報を得ることができる。
【0136】
例えば、通常、脳組織の灰白質は、白質に比べて糖代謝が活発であるため、それを反映して[18F]FDGの集積量も白質に比べて高く、得られた画像では、脳組織切片におけるグルコース代謝が盛んな領域(灰白質)と盛んでない領域(白質)とが明確となる。
【0137】
[4] 次に、本培養終了後、前記工程[3]の状態を維持しつつ、生体組織9の撮影を開始する。
【0138】
生体組織9中に存在する放射性核種は、その物理的崩壊により放射線を放出し、この放出(放射)された放射線は、培養容器2のシート部材212および反射膜32を通過(貫通)して、固体シンチレータ31に到達する。
【0139】
[5] 次に、固体シンチレータ31は、この放射線を検出して、光に変換する。
【0140】
このとき、個体シンチレータ31で発生した光のうち、受光部5側に向かった光Lsは、直接、集光部4に入射する。また、反射膜32の下面321が鏡面とされているので、受光部5と反対側に向かった光Lsも下面321で反射され、受光部5に向かうようになり、やはり集光部4に入射する。
【0141】
さらに、本実施形態では、反射膜32の上面322も鏡面とされているので、暗発光(培養容器2側からの光)Lbの固体シンチレータ31への入射が上面322により阻止(防止)される。
【0142】
したがって、検出部3(固体シンチレータ31)から集光部4に入射する光の強度分布(光量の違い)は、生体組織9中における放射性核種の分布を正確に反映するものとなる。
【0143】
[6] 次に、検出部3から発せられた光は、集光部4を構成する各光ファイバ411の上端に入射し、集光されつつコア内を伝搬され、下端から受光部5の受光面に向けて出射される。
【0144】
[7] 次に、受光部5は、その受光面で集光部4からの光を受光し、受光面を構成する各受光素子は、それぞれ、受光光量に応じた画像信号(電気信号)を出力する。そして、かかる画像信号は、画像処理部6に送信される。
【0145】
[8] 次に、画像処理部6では、まず、画像信号処理装置61が受光部5から送信された画像信号に対して、所定の加工・処理を施し、コンピュータ装置62に送信する。
【0146】
次いで、コンピュータ装置62では、画像信号処理装置61により所定の加工・処理が施された画像信号を取得し、記憶、記録し、モニタ装置621に画像(動画、静止画)として表示する。
【0147】
この画像は、生体組織9中における放射性核種(標識化物)の分布を示しており、例えば、放射性核種の濃度(存在量)が高い領域程、輝度が高くなるようなモノクロ画像である。
【0148】
また、コンピュータ装置62は、蓄積された画像信号(画像データ)に基づいてデータ解析を行う。
【0149】
このデータ解析により、例えば、輝度データから生体組織9に存在する放射性核種の相対濃度、換算領域内における輝度データの合計、平均値、最大値、最小値、標準偏差等を求めることができる。求められた各数値は、必要に応じて、モニタ装置621に表示される。
【0150】
なお、モニタ装置621において表示される画像は、モノクロ画像に限定されず、カラー画像であってもよく、この場合、放射性核種の生体組織9における分布状態を色相(色彩)の違いで表現することもできる。
【0151】
<第2実施形態>
次に、本発明の放射線検出装置の第2実施形態について説明する。
【0152】
図4は、本発明の放射線検出装置の第2実施形態の全体構成を示す概略図である。
【0153】
以下、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0154】
図4に示す放射線検出装置1は、集光部4の構成が前記第1実施形態と異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0155】
すなわち、第2実施形態の集光部4は、光ファイバ束41に代わり、光学レンズ43を有している。これにより、固体シンチレータ31から発せられた光は、光学レンズ43を透過する際に集光され、この集光光は、受光部5に向けて出射される。
【0156】
このような第2実施形態の放射線検出装置1においても、前記第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
なお、光学レンズ43には、マイクロレンズアレイを用いることもできる。
【0157】
以上、本発明の放射線検出装置を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものに置換することができ、また、任意の他の構成が付加されていてもよい。
【0158】
また、生体組織の設置数は、1つに限定されるものではなく、複数であってもよい。
【0159】
また、検体としては、生体組織に限定されず、例えば、培養細胞、微生物、薄層クロマトグラフィーの展開用プレート、電気泳動ゲル膜(電気泳動媒体)、ニトロセルロース膜等であってもよい。
【0160】
また、本発明の放射線検出装置は、例えば、薄層クロマトグラフィー用の検出器、化学発光および/または生物発光のイメージング・測定装置、放射能の汚染検査装置等に適用することもできる。
【0161】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0162】
(実施例)
図1〜図3に示すような放射線検出装置を作製した。この放射線検出装置の仕様は、以下に示す通りである。
【0163】
1.培養容器
1−1.外容器
本体部の構成材料:ポリフェニレンサルファイド
シート部材の構成材料:ポリプロピレン
シート部材の平均厚さ:0.02mm
1−2.内容器
本体部の構成材料:ポリフェニレンサルファイド
ネットの構成材料:ポリアミド
1−3.固定手段
リング部材の構成材料:ステンレス鋼
ネットの構成材料:ポリアミド
1−4.蓋
構成材料:ポリフェニレンサルファイド
【0164】
2.検出部
2−1.固体シンチレータ
バイクロン社製、「BC−400」
形状(寸法):円盤状(直径47mm×平均厚さ0.2mm)
2−2.反射膜
構成材料:アルミニウム
平均厚さ:25μm(固体シンチレータの上面に真空蒸着法により形成)
【0165】
3.集光部
下端部がテーパ状をなす光ファイバ束を備える集光装置(浜松ホトニクス社製、「C8260」)を使用
【0166】
4.受光部
フォトンカウンティングCCDカメラ(浜松ホトニクス社製、「アルガス」)を使用
【0167】
5.画像処理部
5−1.画像信号処理装置
イメージプロセッサ(浜松ホトニクス社製、「C5510」)を使用
5−2.表示装置
RGBカラーモニタを使用
5−3.コンピュータ装置
データ解析装置(浜松ホトニクス社製、「C7746−45E」)を使用
【0168】
(比較例)
検出部において反射膜を省略し、それ以外は、前記実施例1と同様にして、放射線検出装置を作製した。
【0169】
<評価>
<[18F]標準線源の撮影評価>
まず、37MBq/mLの[18F]FDG水溶液を用意した。
【0170】
次に、この水溶液を、厚さ0.1mmの黒色白質紙に均一に塗付して[18F]標準線源とした。
【0171】
これを、それぞれ、実施例および比較例の放射線検出装置に設置して、[18F]標準線源の撮影を行った。
この結果を、図5に示す。
【0172】
なお、図5に示す画像は、撮影開始5分後の画像であり、[18F]の存在量が多い領域程、黒く表示されている。
【0173】
図5に示すように、実施例の放射線検出装置(本発明の放射線検出装置)で得られた画像は、[18F]FDG(β線放出核種による標識化物)が存在する部分(黒色部分)が比較例の約2倍であった。
このことから、実施例の高い放射線検出効率が示された。
【0174】
<脳組織切片における撮影評価>
まず、Yamamoto & MacIlwainの方法に従って、麻酔下のラットから脳を取り出し、2つの脳組織切片(平均厚さ:300μm)を作製した。
【0175】
実施例および比較例の放射線検出装置を用いて、それぞれ、各脳組織切片における[18F]FDG(β線放出核種による標識化物)の取り込み画像を、次のようにして撮影した。
【0176】
培養容器の外容器内に、Krebs Ringer溶液(培養液)を100mL供給し、37℃に保持した。
【0177】
次に、脳組織切片を収納、保持した内容器を外容器に収納した。そして、蓋を外容器に装着して、95%酸素と5%二酸化炭素との混合ガスを供給しつつ、37℃で45分間、脳組織切片を予備培養した。
【0178】
次に、37MBq/mLの[18F]FDG水溶液0.5mLを、KrebsRinger溶液中に添加し、37℃で3時間放置した後、脳組織切片の撮影を行った。
この結果を、脳組織切片の写真とともに、図6に示す。
【0179】
なお、図6に示す画像は、撮影開始20分後の画像であり、[18F]の存在量が多い領域程、黒く表示されている。
【0180】
また、脳組織では、灰白質の方が白質に比べ神経細胞が豊富に存在しているため、グルコース代謝は、灰白質の方が白質よりも盛んであり、グルコースの取り込み量も灰白質の方が白質よりも多いはずである。
【0181】
図6に示すように、実施例で得られた画像では、これを反映して、灰白質に対応する領域は黒く表示され、一方、白質に対応する領域は、灰白質に対応する領域よりも白く表示されており、S/N比が高く、また、コントラストが高いものであり、灰白質と白質とを明確に区別することができた。
【0182】
これに対し、比較例で得られた画像は、S/N比が低く、また、コントラストも低いものであり、灰白質に対応する領域と白質に対応する領域とがいずれも黒く表示され、明確な区別がつかないものであった。
【0183】
なお、集光部に光学レンズを備える放射線検出装置を製造し、前記と同様にして評価を行った結果、前記と同様の結果(画像)が得られた。
【0184】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、検出部に受光部と反対側へ向かう光を反射する鏡面を設けたことにより、放射性核種の検体における存在を、正確かつ簡便に検出し得る。
【0185】
また、受光部を、受光した光を画像信号に変換可能な構成とし、この画像信号を画像化する画像処理部を設けることにより、放射性核種の検体における存在を画像化することができ、得られる画像は、より高感度およびより高S/N比のものとなる。
【0186】
特に、受光部をフォトンカウンティングCCDカメラやイメージインテンシファイアを用いて構成することにより、検体における放射性核種の変化を連続的に画像化して把握することができる。
【0187】
また、検体として生体組織を用い、放射性核種により標識された標識化物を生体組織に供給することにより、標識化物の生体組織中における挙動を、例えば、画像化等して、連続的に把握すること、すなわち、リアルタイムで追跡することができる。
【0188】
このようなことから、本発明の放射線検出装置は、PETトレーサ(放射性トレーサ)の開発、PET診断解釈のための基礎データの収集、基礎医学研究(特に、神経科学研究)のための手段等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検出装置の第1実施形態の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1に示す放射線検出装置が備える培養容器の断面図である。
【図3】図1に示す放射線検出装置の特徴
(効果)を説明するための図である。
【図4】本発明の放射線検出装置の第2実施形態の全体構成を示す概略図である。
【図5】[18F]標準線源の撮影評価において実施例および比較例で得られた画像である。
【図6】脳組織切片の写真、および、脳組織切片における撮影評価において実施例および比較例で得られた画像である。
【符号の説明】
1 放射線検出装置
2 培養容器
21 外容器
211 本体部
212 シート部材
22 内容器
221 本体部
221a 小孔
222 ネット
23 蓋
223 固定手段
223a リング部材
223b ネット
24 ガス供給手段
241 ノズル
242 ガスボンベ
243 チューブ
244 バルブ
245 ポンプ
3 検出部
31 固体シンチレータ
32 反射膜
321 下面
322 上面
4 集光部
41 光ファイバ束
411 光ファイバ
42 ケーシング
43 光学レンズ
5 受光部
6 画像処理部
61 画像信号処理装置
62 コンピュータ装置
621 モニタ装置
7 暗箱
9 生体組織
10 培養液
白色度の大きい領域
白色度の小さい領域
Ls、Ls
Lb 暗発光

Claims (28)

  1. 検体に存在する放射性核種から放出される放射線を検出し、光に変換する検出部と、
    前記検出部を介して前記検体と反対側に設けられ、前記検出部から発せられた光を受光する受光部とを有し、
    前記検出部に、前記受光部と反対側へ向かう光を反射する鏡面を設けたことを特徴とする放射線検出装置。
  2. 前記検出部は、薄板状の固体シンチレータと、該固体シンチレータの前記受光部と反対側に設けられた反射膜とを有し、
    前記鏡面は、前記反射膜により形成されている請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 前記反射膜の前記検体側の面は、前記検体側からの光を反射し得るよう構成されている請求項2に記載の放射線検出装置。
  4. 前記反射膜は、前記放射線が通過し得る材料で構成されている請求項2または3に記載の放射線検出装置。
  5. 前記反射膜の平均厚さは、10〜40μmである請求項2ないし4のいずれかに記載の放射線検出装置。
  6. 前記固体シンチレータと前記反射膜とは、接触している請求項2ないし5のいずれかに記載の放射線検出装置。
  7. 前記反射膜は、真空蒸着法により形成されたものである請求項6に記載の放射線検出装置。
  8. 前記固体シンチレータは、プラスチックシンチレータである請求項2ないし7のいずれかに記載の放射線検出装置。
  9. 前記固体シンチレータの平均厚さは、0.2〜5mmである請求項2ないし8のいずれかに記載の放射線検出装置。
  10. 前記検出部から発せられた光を、前記受光部に集光する集光部を有する請求項1ないし9のいずれかに記載の放射線検出装置。
  11. 前記集光部は、複数の光ファイバで構成された光ファイバ束を有する請求項10に記載の放射線検出装置。
  12. 前記光ファイバの外径は、その長手方向の少なくとも一部が前記受光部に向かって漸減している請求項11に記載の放射線検出装置。
  13. 前記集光部は、光学レンズを有する請求項10に記載の放射線検出装置。
  14. 少なくとも前記受光部内へ外部から光が侵入するのを阻止する遮光手段を有する請求項1ないし10のいずれかに記載の放射線検出装置。
  15. 前記受光部は、受光した光を画像信号に変換可能であり、前記放射線検出装置は、前記画像信号を画像化する画像処理部を有する請求項1ないし14のいずれかに記載の放射線検出装置。
  16. 前記画像処理部は、得られた画像を表示する表示部を有する請求項15に記載の放射線検出装置。
  17. 前記検体を収納する収納部を有する請求項1ないし16のいずれかに記載の放射線検出装置。
  18. 前記収納部の前記検出部に対面する部分は、前記放射線が通過し得る材料で構成されている請求項17に記載の放射線検出装置。
  19. 前記検体は、生体組織である請求項1ないし18のいずれかに記載の放射線検出装置。
  20. 前記放射性核種は、該放射性核種により標識された標識化物として、前記生体組織に供給される請求項19に記載の放射線検出装置。
  21. 前記検体は、生体組織であり、
    前記放射性核種は、該放射性核種により標識された標識化物として、前記生体組織に供給され、
    前記標識化物の前記生体組織中における挙動を連続的に画像化して把握できる請求項15または16に記載の放射線検出装置。
  22. 前記受光部は、フォトンカウンティングCCDカメラ、または、フォトンカウンティングCCDカメラおよびイメージインテンシファイアで構成されている請求項21に記載の放射線検出装置。
  23. 前記生体組織は、脳組織切片である請求項19ないし22のいずれかに記載の放射線検出装置。
  24. 前記収納部は、その内部に生体組織を培養する培養液を貯留して、該生体組織を培養可能な培養容器である請求項17ないし23のいずれかに記載の放射線検出装置。
  25. 前記培養容器は、前記培養液中へ酸素を含むガスを供給するガス供給手段を有する請求項24に記載の放射線検出装置。
  26. 前記放射性核種は、β線放出核種またはβ線放出核種である請求項1ないし25のいずれかに記載の放射線検出装置。
  27. 前記β線放出核種は、11C、13N、15O、18Fのうちの少なくとも1種である請求項26に記載の放射線検出装置。
  28. 前記β線放出核種は、14C、32P、33Pのうちの少なくとも1種である請求項26に記載の放射線検出装置。
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