JP2004211040A - シーリングテープ及び紙容器 - Google Patents
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Abstract
【目的】包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるシーリングテープ及び紙容器を提供することを目的とする。
【構成】シーリングテープ及び紙容器は、バリア性中間層、バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープ及びその紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている。
【選択図】 なし
【構成】シーリングテープ及び紙容器は、バリア性中間層、バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープ及びその紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている。
【選択図】 なし
Description
【0001】
本発明は、液体食品容器用シーリングテープに関し、より詳細には液体食料品の包装用容器内部での包装材料の重ね合わせ部を強固に張り合わせると共にその容器器壁端面を液体浸透から保護するシーリングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】
柔軟性に富んだ包装積層材料は多年にわたって液体食品を包装するために用いられてきた。牛乳、ジュース、清酒、焼酎、ミネラルウォーター及びその他飲料のための包装容器は、例えば、繊維質基材(例えば、紙など)/プラスチック積層体に折目線が付けられたウェブ状包装材料を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包装材料内に被充填物を充填し、チューブ状包装材料の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包装材料が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んでブリック形状などの最終形状に成形される。
【0003】
ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包装材料を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの包装材料には、その表面に包装容器製品の外観デザインが印刷される。
包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面が、内部液体に直接接触する場合、その端面から包装材料内部に内容物が浸透したり、外部に漏れたりしないように、容器の内部において重ね合わせ部の器壁端面がシーリングテープ(ストリップテープ)で覆われてシールされる。
【0004】
液体食品が、例えば、柑橘類のフルーツジュースなどである場合、香料、風味などの保香性の他、酸素バリア性が必要となる。この液体食品は、カートンの器壁を通して酸素が貫通し、そのためにそれらの栄養学的価値を失なってしまう。カートンへの酸素の浸入を低減して、ビタミンCのような栄養素の劣化を最小にするため、包装材料(積層体)には、すぐれた酸素、ガスおよび芳香バリア特性を備えるバリア層を積層する。
同様に、シーリングテープについても、中間層にEVOH(エチレンビニルアルコールコポリマー樹脂)などの極性樹脂を用い、該中間層の両面にポリオレフィンなどの熱シール性の外側層を積層する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、容器器壁が優れたバリア層を有していたとしても、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面は、器壁の断面であり、バリア層の外側層及び内側層と連通している為に、EVOHなどの中間層を有するシーリングテープを用いたとしても、端面からバリア性が損なわれる恐れがある.従って、端面からバリア性が損なわれることを防ぐ必要がある。
また、シーリングテープの中間層と外側層の層間強度が小さく、耐水性に劣っていると、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が発生することがあり、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるという不都合がある。
本発明は、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるシーリングテープ及び紙容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のシーリングテープ及び紙容器は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープ及びその紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴する。
このように構成したことにより、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるシーリングテープ及び紙容器を実現する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなる紙容器用シーリングテープであって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴するシーリングテープである。
バリア性中間層と熱シール性外側層との間に、酸素捕捉層が設けられているので、外部と連通している器壁端面から侵入してきた酸素ガスなどの品質阻害ガスを、その酸素捕捉剤が捕捉し、バリア性中間層のバリア機能と相俟って、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面を完全に保護することができるという作用を有する。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープで器壁端面が保護されている紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴する紙容器である。
容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるという作用を有する。
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、説明する。
本発明において、紙容器用シーリングテープは、バリア性中間層、そのバリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるからなる。
この発明において用いることができる紙容器の繊維質キャリア層(紙基材)としては、通常、クラフトパルプから作られ、優れた強度と低吸水性が求められる。その種類として、晒紙(FBL)、未晒紙(UBL)、晒と未晒との抄き合わせ紙(DUPLEX)、クレーコート紙及び多層抄き合わせ紙(MB)などがある。
【0010】
本発明において、バリア性中間層は、アルミ箔、無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。ここで、バリヤー性中間層としての無機酸化物の蒸着フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の厚さ1〜50μ程度の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物による厚さ100〜5000Å好ましくは200〜1000Å程度の薄膜層を、真空蒸着,スパッタリング,化学蒸着、プラズマ化学蒸着(PCVD)等によって形成したものが利用される。
【0011】
本発明のシーリングテープの熱シール性外側層を形成する熱可塑性樹脂は、エチレン若しくはα−オレフィン(プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等)の単独重合体又はエチレンとα−オレフィンの共重合体などである。その例示は、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を用いて製造した線状低密度ポリエチレン(mLLDPE)等)、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等)、ポリブテン−1、ポリ4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。
その熱可塑性樹脂は、未延伸、又は、好ましくは1軸若しくは2軸延伸された通常厚さ10〜200μm程度のフィルム状で用いられる。本発明のストリップテープは外側層が少なくとも1層のポリオレフィン層からなる。同種又は異種の2層以上のポリオレフィン層からなってもよい。
【0012】
本発明において、シーリングテープは、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている。
酸素捕捉剤としては、鉄系あるいは酵素系酸素吸収物質、ポルフィリン環を有するキレート化合物、有機化合物と反応促進剤とからなる酸素吸収物質(有機化合物が、アスコルビン酸またはその誘導体、あるいは脂肪酸のいずれかからなり、反応促進剤が遷移金属化合物からなるもの、有機化合物が、ポリカルボン酸またはサリチル酸キレートの遷移金属錯体のいずれかからなり、反応促進剤が、還元剤としてのアスコルビン酸であるものなど)、好ましくは、この発明において、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又は、ビタミンEがある。
【0013】
酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層は、酸素捕捉剤(脱酸素剤、酸素吸収剤など)、例えば、ビタミンE又はアスコルビン酸とその誘導体(例えば、l−、d−、ld−アスコルビン酸、アスコルビン酸塩)を含有する。付着/貼着する方法及び態様は任意であるが、例えば、バリア性中間層又は/及び外側層のテープ構成層の表面に脱酸素剤溶液を噴霧して溶剤を除去する方法、テープ構成層の面に薄く粘着膜を形成して粉状、顆粒状若しくは粒状の脱酸素剤を散布して付着/貼着する方法及び、粉状、顆粒状若しくは粒状の脱酸素剤を被覆剤にブレンドしてその被覆剤をテープ構成層面に被覆して付着/貼着する方法、接着性樹脂をテープ構成層面に噴霧する方法、塗布する方法、ドクターブレード方法、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等である。
上記例示したように、酸素捕捉層に、プライマー、アンカーコート剤などの接着性材料を用いる場合、バリア性中間層と熱シール性外側層との間の層間結合強度が向上して層間剥離を解消することができる。
【0014】
この発明の好ましい態様においては、積層構成層の表面に、ラッカーコート剤、ドライラミネート用接着剤(例えばポリエステル系、ポリウレタン系、ポリイミン系、ポリエステルポリウレタン系の1液または2液の接着剤)や、アンカーコート剤(例えばウレタン系、ポリウレタン系、ポリイミン系、ポリエステルポリウレタン系の1液または2液のアンカーコート剤)、ドライラミネート用アンカーコート剤として、例えば、シリコーン系、速硬化型ウレタン系、エポキシアミン系などを使用することができる。
用途に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、無機および有機充填剤、塗料、顔料等の各種添加剤を適宜、添加しても構わない。
【0015】
本発明におけるシーリングテープの構成例を以下に示す。
(1)LDPE/LDPE+Sc/EVOH/LDPE/LDPE
(2)LDPE/LDPE/Pr+Sc/EVOH/LDPE/LDPE
(3)mLDPE/Pr+Sc/PET−SiOx/LDPE/mLDPE
ここで、PET:ポリエチレンテレフタレート、LDPE:低密度ポリエチレン、EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレンビニルアルコールコポリマー樹脂)、Sc;酸素捕捉剤、Pr;プライマー、SiOx;無機酸化物の蒸着膜などを示す。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシーリングテープ及び紙容器によって、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができる。
本発明は、液体食品容器用シーリングテープに関し、より詳細には液体食料品の包装用容器内部での包装材料の重ね合わせ部を強固に張り合わせると共にその容器器壁端面を液体浸透から保護するシーリングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】
柔軟性に富んだ包装積層材料は多年にわたって液体食品を包装するために用いられてきた。牛乳、ジュース、清酒、焼酎、ミネラルウォーター及びその他飲料のための包装容器は、例えば、繊維質基材(例えば、紙など)/プラスチック積層体に折目線が付けられたウェブ状包装材料を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包装材料内に被充填物を充填し、チューブ状包装材料の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包装材料が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んでブリック形状などの最終形状に成形される。
【0003】
ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包装材料を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの包装材料には、その表面に包装容器製品の外観デザインが印刷される。
包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面が、内部液体に直接接触する場合、その端面から包装材料内部に内容物が浸透したり、外部に漏れたりしないように、容器の内部において重ね合わせ部の器壁端面がシーリングテープ(ストリップテープ)で覆われてシールされる。
【0004】
液体食品が、例えば、柑橘類のフルーツジュースなどである場合、香料、風味などの保香性の他、酸素バリア性が必要となる。この液体食品は、カートンの器壁を通して酸素が貫通し、そのためにそれらの栄養学的価値を失なってしまう。カートンへの酸素の浸入を低減して、ビタミンCのような栄養素の劣化を最小にするため、包装材料(積層体)には、すぐれた酸素、ガスおよび芳香バリア特性を備えるバリア層を積層する。
同様に、シーリングテープについても、中間層にEVOH(エチレンビニルアルコールコポリマー樹脂)などの極性樹脂を用い、該中間層の両面にポリオレフィンなどの熱シール性の外側層を積層する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、容器器壁が優れたバリア層を有していたとしても、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面は、器壁の断面であり、バリア層の外側層及び内側層と連通している為に、EVOHなどの中間層を有するシーリングテープを用いたとしても、端面からバリア性が損なわれる恐れがある.従って、端面からバリア性が損なわれることを防ぐ必要がある。
また、シーリングテープの中間層と外側層の層間強度が小さく、耐水性に劣っていると、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が発生することがあり、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるという不都合がある。
本発明は、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるシーリングテープ及び紙容器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明のシーリングテープ及び紙容器は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープ及びその紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴する。
このように構成したことにより、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるシーリングテープ及び紙容器を実現する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなる紙容器用シーリングテープであって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴するシーリングテープである。
バリア性中間層と熱シール性外側層との間に、酸素捕捉層が設けられているので、外部と連通している器壁端面から侵入してきた酸素ガスなどの品質阻害ガスを、その酸素捕捉剤が捕捉し、バリア性中間層のバリア機能と相俟って、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面を完全に保護することができるという作用を有する。
【0008】
本発明の請求項2に記載の発明は、バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープで器壁端面が保護されている紙容器であって、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられていることを特徴する紙容器である。
容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができるという作用を有する。
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、説明する。
本発明において、紙容器用シーリングテープは、バリア性中間層、そのバリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるからなる。
この発明において用いることができる紙容器の繊維質キャリア層(紙基材)としては、通常、クラフトパルプから作られ、優れた強度と低吸水性が求められる。その種類として、晒紙(FBL)、未晒紙(UBL)、晒と未晒との抄き合わせ紙(DUPLEX)、クレーコート紙及び多層抄き合わせ紙(MB)などがある。
【0010】
本発明において、バリア性中間層は、アルミ箔、無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。ここで、バリヤー性中間層としての無機酸化物の蒸着フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の厚さ1〜50μ程度の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物による厚さ100〜5000Å好ましくは200〜1000Å程度の薄膜層を、真空蒸着,スパッタリング,化学蒸着、プラズマ化学蒸着(PCVD)等によって形成したものが利用される。
【0011】
本発明のシーリングテープの熱シール性外側層を形成する熱可塑性樹脂は、エチレン若しくはα−オレフィン(プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等)の単独重合体又はエチレンとα−オレフィンの共重合体などである。その例示は、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を用いて製造した線状低密度ポリエチレン(mLLDPE)等)、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等)、ポリブテン−1、ポリ4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。
その熱可塑性樹脂は、未延伸、又は、好ましくは1軸若しくは2軸延伸された通常厚さ10〜200μm程度のフィルム状で用いられる。本発明のストリップテープは外側層が少なくとも1層のポリオレフィン層からなる。同種又は異種の2層以上のポリオレフィン層からなってもよい。
【0012】
本発明において、シーリングテープは、バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている。
酸素捕捉剤としては、鉄系あるいは酵素系酸素吸収物質、ポルフィリン環を有するキレート化合物、有機化合物と反応促進剤とからなる酸素吸収物質(有機化合物が、アスコルビン酸またはその誘導体、あるいは脂肪酸のいずれかからなり、反応促進剤が遷移金属化合物からなるもの、有機化合物が、ポリカルボン酸またはサリチル酸キレートの遷移金属錯体のいずれかからなり、反応促進剤が、還元剤としてのアスコルビン酸であるものなど)、好ましくは、この発明において、アスコルビン酸若しくはアスコルビン酸塩及び/又は、ビタミンEがある。
【0013】
酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層は、酸素捕捉剤(脱酸素剤、酸素吸収剤など)、例えば、ビタミンE又はアスコルビン酸とその誘導体(例えば、l−、d−、ld−アスコルビン酸、アスコルビン酸塩)を含有する。付着/貼着する方法及び態様は任意であるが、例えば、バリア性中間層又は/及び外側層のテープ構成層の表面に脱酸素剤溶液を噴霧して溶剤を除去する方法、テープ構成層の面に薄く粘着膜を形成して粉状、顆粒状若しくは粒状の脱酸素剤を散布して付着/貼着する方法及び、粉状、顆粒状若しくは粒状の脱酸素剤を被覆剤にブレンドしてその被覆剤をテープ構成層面に被覆して付着/貼着する方法、接着性樹脂をテープ構成層面に噴霧する方法、塗布する方法、ドクターブレード方法、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等である。
上記例示したように、酸素捕捉層に、プライマー、アンカーコート剤などの接着性材料を用いる場合、バリア性中間層と熱シール性外側層との間の層間結合強度が向上して層間剥離を解消することができる。
【0014】
この発明の好ましい態様においては、積層構成層の表面に、ラッカーコート剤、ドライラミネート用接着剤(例えばポリエステル系、ポリウレタン系、ポリイミン系、ポリエステルポリウレタン系の1液または2液の接着剤)や、アンカーコート剤(例えばウレタン系、ポリウレタン系、ポリイミン系、ポリエステルポリウレタン系の1液または2液のアンカーコート剤)、ドライラミネート用アンカーコート剤として、例えば、シリコーン系、速硬化型ウレタン系、エポキシアミン系などを使用することができる。
用途に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、無機および有機充填剤、塗料、顔料等の各種添加剤を適宜、添加しても構わない。
【0015】
本発明におけるシーリングテープの構成例を以下に示す。
(1)LDPE/LDPE+Sc/EVOH/LDPE/LDPE
(2)LDPE/LDPE/Pr+Sc/EVOH/LDPE/LDPE
(3)mLDPE/Pr+Sc/PET−SiOx/LDPE/mLDPE
ここで、PET:ポリエチレンテレフタレート、LDPE:低密度ポリエチレン、EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレンビニルアルコールコポリマー樹脂)、Sc;酸素捕捉剤、Pr;プライマー、SiOx;無機酸化物の蒸着膜などを示す。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシーリングテープ及び紙容器によって、包装材料の縁端が重ね合わされて形成された容器器壁の端面からバリア性が損なわれることを防ぎ、優れたバリア層を有する容器器壁と相俟って、容器全体により完全なバリア性を付与し、シーリングテープ固定部からの液体食品の漏れや浸透が防止して、安心して液体食品を保存、貯蔵することができる。
Claims (2)
- バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなる紙容器用シーリングテープであって、
該バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている
ことを特徴するシーリングテープ。 - バリア性中間層、該バリア性中間層の両側に直接若しくは間接的に積層された熱シール性外側層からなるシーリングテープで器壁端面が保護されている紙容器であって、
該バリア性中間層と熱シール性外側層との間に少なくとも一方に、酸素捕捉剤が付着/貼着された酸素捕捉層が設けられている
ことを特徴する紙容器。
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JP2003004292A JP2004211040A (ja) | 2002-11-11 | 2003-01-10 | シーリングテープ及び紙容器 |
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JP2002326839 | 2002-11-11 | ||
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006067963A1 (ja) * | 2004-12-24 | 2006-06-29 | Tetra Laval Holdings & Finance S.A. | ストリップテープ製造方法及び容器用ストリップテープ |
JP2008143075A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Nihon Tetra Pak Kk | シーリングテープの製造法及び包装充填装置 |
JP2016159916A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 日本テトラパック株式会社 | 包装容器用シーリングテープ及び包装容器 |
-
2003
- 2003-01-10 JP JP2003004292A patent/JP2004211040A/ja active Pending
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