【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、成形時の安定性、透明性に優れ、且つ低温保存状態下での防曇性に優れた食品包装用防曇性フィルムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、肉類、魚介類、青果、惣菜等の食品包装用ストレッチフィルムとしては従来、可塑化ポリ塩化ビニルを素材としたフィルムが透明性及び自己粘着性等において優れた性能を有しているため、最も多用されてきた。しかし大量の可塑剤を使用しているため被包装物に可塑剤が移行して汚染しやすく、フィルム成形時あるいは包装作業中のフィルム溶断時、廃棄焼却時に有害なガスが発生する等の安全衛生上や環境上の問題を有している。
【０００３】
このため、食品包装用ポリオレフィン系樹脂ストレッチフィルムの需要は伸びつつある。ポリオレフィン系樹脂フィルムの中でも特にメタロセン系触媒を用いて重合したエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂フィルムは透明性、耐衝撃強度、低温ヒートシール性、柔軟性に優れているため今後ますます需要が高まると思われる。しかし、メタロセン系エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂フィルムの防曇性を付与することは困難であり、低温保存状態下で性能を充分満足するものがないのが現状である。樹脂フィルムは疎水性であるため野菜や肉など水分の含まれているものを包装し低温下において保存すると、水分がフィルム内面で凝縮して水滴となりフィルムの透明性を損ない、外観上好ましくないばかりか、製品のイメージが低下する。この様な問題点はフィルム表面の性質を改良することで改善される。そこで、フィルム表面に防曇剤をブリードアウトさせるために、必要以上に多量の防曇剤を添加する方法も考えられるが、防曇剤を多量に添加すると非経済的である以外に、フィルムがべたついたり、押出し製膜時にスクリュー内でスリップ現象が発生して押出変動し、製膜できないという問題が生じる。
【０００４】
これまで防曇剤として非イオン系界面活性剤等の様々な組み合わせが検討されてきた。例えば直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂にジグリセリンラウレートを添加する方法（特許文献１参照）、有機金属錯体触媒（いわゆるメタロセン触媒）により製造された直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂に炭素数１０〜２２の脂肪酸とジグリセリンまたはソルビトールとのエステルの１種又は２種以上を添加する方法（特許文献２参照）、ポリオレフィン系フィルムにアニオン系界面活性剤と多価アルコール型ノニオン系界面活性剤を添加する方法（特許文献３参照）等が開示されているが、上記問題点を満足させるものはいまだ得られていない。
従って、上記問題点を解決し、成形時の安定性、透明性、低温保存状態下での防曇性等を満足する食品包装用フィルムを得るための防曇剤の出現が強く望まれていた。
【０００５】
【特許文献１】
特開平８−３４８８２号公報
【特許文献２】
特開平９−２９５３５４号公報
【特許文献３】
特開平１０−１０１８１６号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、エチレン−α−オレフィン共重合体に、好適な防曇剤を配合することにより、低温保存状態下でも優れた防曇性を有し、且つ成形時の安定性、透明性に優れた食品包装用フィルムを提供することを目的とする。
【０００７】
フィルムが防曇性を発揮するためには、配合する防曇剤が樹脂に対して適度な相溶性を有する必要がある。相溶性が悪いとフィルム表面への防曇剤の移行が早く、ベタツキやブロッキングが起こる。相溶性が良すぎるとフィルム表面への防曇剤の移行量が少なくなり、防曇効果が発揮されない。そのため防曇剤は樹脂に対してブリード性と相溶性のバランスの取れたものでなければならない。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、▲１▼エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂１００重量部に対し、（Ａ）ジグリセリン混合脂肪酸エステルを０．０４〜３．８重量部、（Ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸のエチレンオキサイド１〜１００モル付加物を０．００５〜０．７重量部、（Ｃ）ポリグリセリンの平均重合度３〜１０で脂肪酸との部分エステル化合物からなるポリグリセリン脂肪酸エステルを０．００３〜１重量部、とからなることを特長とする食品包装用フィルム。▲２▼エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂がメタロセン系触媒で重合された樹脂であることを特徴とする食品包装用フィルム。▲３▼（Ａ）ジグリセリン混合脂肪酸エステルがオレイン酸とラウリン酸との部分エステル化合物からなるジグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする食品包装用フィルムからなり、本発明を用いる事により上記課題を解決するものである。
【０００９】
本発明で使用される（Ａ）ジグリセリン混合脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は２種以上が組み合わされる。炭素数８〜２２の脂肪酸が適しており、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘニン酸等が挙げられるが、特にラウリン酸、オレイン酸の組み合わせが好ましい。また、ラウリン酸、オレイン酸の割合は重量比でラウリン酸／オレイン酸＝１５／８５〜８５／１５が好ましい。
【００１０】
また（Ａ）ジグリセリン混合脂肪酸エステルは公知の方法によって合成することができる。ジグリセリンと脂肪酸の反応モル比は適宜選択できる。例えばジグリセリン１モルに対し、ラウリン酸、オレイン酸などの脂肪酸を合計０．８〜２．０モル反応させたものが好ましい。本発明では、ジグリセリン１モルとラウリン酸１モルを反応させて得られた化合物をジグリセリンモノラウレートと称し、ジグリセリン１モルとラウリン酸２モルを反応させて得られた化合物をジグリセリンジラウレートと称すことにするが、ジグリセリンモノラウレートと称するものもモノエステルのみならず、ジエステルやトリエステル等も含まれており、下記（Ｃ）ポリグリセリン脂肪酸エステルでも同様である。
【００１１】
（Ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸のエチレンオキサイド１〜１００モル付加物としては、ラウリン酸のエチレンオキサイド付加物、オレイン酸のエチレンオキサイド付加物、ステアリン酸のエチレンオキサイド付加物等が挙げられるが、特にラウリン酸のエチレンオキサイド付加物が好ましい。
【００１２】
（Ｃ）ポリグリセリン脂肪酸エステルは、水酸基から算出した平均重合度が３〜１０のポリグリセリンと脂肪酸との部分エステル化合物で例としてトリグリセリンモノラウレート、トリグリセリンモノオレート、トリグリセリンジオレート、テトラグリセリンモノラウレート、テトラグリセリンジラウレート、テトラグリセリントリラウレート、テトラグリセリンモノオレート、テトラグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノオレート、デカグリセリンヘキサオレートなどが挙げられるが特にラウリン酸、オレイン酸のモノエステルが好ましい。
【００１３】
本発明に用いるエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンを主成分にα−オレフィン単独または２種以上を混合したものの共重合体であり、α−オレフィンとして、例えば、ブテン−１、ヘキセン−１、４−メチルペンテン−１、オクテン−１等を用いたものが挙げられる。この中でもメタロセン系触媒を用いて重合したエチレン−α−オレフィン共重合体は透明性、耐衝撃強度等に優れており、使用樹脂としてより好ましい。かかるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えばウルトゼックス１０２０Ｌ（三井化学（株）製）やカーネルＫＦ−２７０（日本ポリケム（株）製）などを挙げることができる。本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂組成物からなる食品包装フィルムには、更に必要に応じて粘着性付与剤や、脂肪酸アマイド等の滑剤類、酸化防止剤、安定剤などを添加することができる。
【００１４】
エチレン−α−オレフィン共重合体１００重量部に対し、防曇剤として上記（Ａ）ジグリセリン混合脂肪酸エステル（Ｂ）炭素数８〜２２の脂肪酸のエチレンオキサイド１〜１００モル付加物（Ｃ）ポリグリセリンの平均重合度３〜１０で脂肪酸との部分エステル化合物からなるポリグリセリン脂肪酸エステルを添加するが（Ａ）〜（Ｃ）の合計添加量は０．１〜４重量部、好ましくは０．５〜２重量部を併用するのが好ましい。防曇剤の添加量が０．１重量部未満では十分な防曇効果が発揮されず、４重量部を超えるとブリード量が多くなりすぎ、フィルムがべたついたり、押出変動が起きる。また必要量より多すぎても非経済的である。
【００１５】
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂組成物からなる食品包装フィルムは、公知の押出製膜機を使用して製造することができる。例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂と防曇剤とを二軸押出機を用いて混練し、押出ペレットとした後、Ｔダイ押出機法、インフレーション押出機法によりフィルム化することができる。
【００１６】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げ詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において成形したフィルムの評価は以下の方法で行った。
【００１７】
【成形性】
二軸押出機を用いて混練し、押出ペレットを作成後、Ｔダイ−押出機によりフィルム化する際、押出変動を起こすことなくムラのない厚さが均一なフィルムが得られるかを評価した。
評価基準
良：押出変動がなく安定な状態で、厚さが均一なフィルムが得られた場合。
悪：押出時が不安定で、厚さが不均一なフィルムが得られた場合。
【００１８】
【透明性】
製膜したフィルムを２３℃、湿度５０％の恒温室中に３０日間静置した後のフィルム表面の透明性を目視にて評価した。
評価基準
○：フィルムの透明性が良い。
×：フィルムにかなり濁りあり。
【００１９】
【防曇性】
プラスチックシャーレ（φ９０×１２ｍｍ）に２５℃の水を５ｍｌ含ませたガーゼを入れ、開口部をフィルムで密封した。このシャーレを４℃の低温室内に静置し、フィルム表面状態を経時的に観察した。防曇性は次の４段階で評価した。
評価基準
◎：表面が均一透明で水滴の付着が全くない。
○：表面は透明で水滴の付着はないが、ごくわずかに乱れがある。
△：表面に大きめの水滴が部分的に付着して乱れがある。
×：全面に微細な水滴が付着し、底が見えにくい。
【００２０】
【実施例１〜３】
エチレン−α−オレフィン共重合体１００重量部に対し、表１に示す成分からなる組成物を用いた。Ｔダイ−押出機法で厚さ２０μｍのフィルムを成形し、得られたフィルムについて成形性、透明性、防曇性を評価した。結果を表２に示す。
【００２１】
【表１】
【００２２】
【表２】
【００２３】
【比較例１〜４】
エチレン−α−オレフィン共重合体１００重量部に対し、表３に示す成分からなる組成物を用いた。Ｔダイ−押出機法で厚さ２０μｍのフィルムを成形し、得られたフィルムについて成形性、透明性、防曇性を評価した。結果を表４に示す。
【００２４】
【表３】
【００２５】
【表４】
【００２６】
【発明の効果】
本発明の食品包装用フィルムは、エチレン−α−オレフィン共重合体の特性を損なうことなく、成形時の安定性、透明性、且つ低温保存状態下での防曇性に優れたフィルムを提供することができる。[0001]
[Industrial applications]
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an antifogging film for food packaging having excellent stability and transparency at the time of molding and having excellent antifogging properties under low-temperature storage conditions.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as a stretch film for food packaging such as meat, seafood, fruits and vegetables, prepared foods, etc., conventionally, a film made of plasticized polyvinyl chloride has excellent performance in transparency and self-adhesiveness, Most frequently used. However, since a large amount of plasticizer is used, the plasticizer migrates to the packaged material and easily contaminates it, and harmful gas is generated at the time of film forming, film fusing during packaging, and waste incineration, etc. Have environmental and environmental problems.
[0003]
For this reason, the demand for polyolefin resin stretch films for food packaging is growing. Among polyolefin resin films, especially ethylene-α-olefin copolymer resin films polymerized using metallocene catalysts are expected to be increasingly demanded in the future because of their excellent transparency, impact strength, low-temperature heat sealability, and flexibility. It seems to increase. However, it is difficult to impart the antifogging property of the metallocene-based ethylene-α-olefin copolymer resin film, and at present, there is nothing that sufficiently satisfies the performance under a low-temperature storage state. Resin film is hydrophobic, so if you pack vegetables or meat containing moisture such as vegetables and meat and store it at low temperature, moisture will condense on the inner surface of the film and become water droplets, impairing the transparency of the film, which is not desirable in appearance. Or the image of the product deteriorates. These problems are alleviated by improving the properties of the film surface. Therefore, in order to bleed out the antifogging agent on the film surface, a method of adding an unnecessarily large amount of the antifogging agent is conceivable, but adding a large amount of the antifogging agent is uneconomical. There is a problem that stickiness occurs or a slip phenomenon occurs in the screw during extrusion film formation, which causes fluctuations in extrusion and makes film formation impossible.
[0004]
Until now, various combinations of nonionic surfactants and the like have been studied as antifogging agents. For example, a method of adding diglycerin laurate to a linear low-density polyethylene-based resin (see Patent Document 1), a linear ethylene-α-olefin copolymer resin produced using an organometallic complex catalyst (a so-called metallocene catalyst) Of one or two or more esters of a fatty acid having 10 to 22 carbon atoms and diglycerin or sorbitol (see Patent Document 2), an anionic surfactant and a polyhydric alcohol-based nonionic surfactant in a polyolefin film A method of adding a surfactant (see Patent Document 3) and the like have been disclosed, but none of them satisfy the above problems.
Therefore, the emergence of an antifogging agent for solving the above problems and obtaining a food packaging film satisfying the stability at the time of molding, transparency, antifogging property under low-temperature storage conditions, and the like has been strongly desired. .
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-8-34882 [Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-295354 [Patent Document 3]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-101816
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has an excellent antifogging property even under a low-temperature storage condition by adding a suitable antifogging agent to an ethylene-α-olefin copolymer, and has excellent stability during molding and excellent transparency. To provide a food packaging film.
[0007]
In order for the film to exhibit antifogging properties, it is necessary that the antifogging agent to be blended has an appropriate compatibility with the resin. If the compatibility is poor, the transfer of the anti-fogging agent to the film surface is quick, and stickiness and blocking occur. If the compatibility is too good, the transfer amount of the anti-fogging agent to the film surface decreases, and the anti-fogging effect is not exhibited. Therefore, the antifogging agent must have a balance between bleeding and compatibility with the resin.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides (1) 0.04 to 3.8 parts by weight of a diglycerin-mixed fatty acid ester and (B) 8 to 22 carbon atoms per 100 parts by weight of an ethylene-α-olefin copolymer resin. 0.005 to 0.7 parts by weight of an ethylene oxide adduct of a fatty acid in an amount of 0.005 to 0.7 parts by weight; and (C) 0.003 of a polyglycerin fatty acid ester composed of a partial ester compound with a fatty acid having an average degree of polymerization of polyglycerin of 3 to 10. To 1 part by weight. (2) A film for food packaging, characterized in that the ethylene-α-olefin copolymer resin is a resin polymerized with a metallocene catalyst. {Circle around (3)} (A) The diglycerin mixed fatty acid ester is a diglycerin fatty acid ester comprising a partial ester compound of oleic acid and lauric acid; Is to solve.
[0009]
Two or more fatty acids constituting the (A) diglycerin mixed fatty acid ester used in the present invention are used in combination. Suitable are fatty acids having 8 to 22 carbon atoms, for example, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, linoleic acid, behenic acid, etc. Acid combinations are preferred. Further, the ratio of lauric acid and oleic acid is preferably lauric acid / oleic acid = 15/85 to 85/15 by weight ratio.
[0010]
The (A) diglycerin mixed fatty acid ester can be synthesized by a known method. The reaction molar ratio of diglycerin and fatty acid can be appropriately selected. For example, it is preferable that a total of 0.8 to 2.0 moles of fatty acids such as lauric acid and oleic acid are reacted with 1 mole of diglycerin. In the present invention, a compound obtained by reacting 1 mol of diglycerin and 1 mol of lauric acid is referred to as diglycerin monolaurate, and a compound obtained by reacting 1 mol of diglycerin and 2 mol of lauric acid is referred to as diglycerin. Although referred to as dilaurate, what is referred to as diglycerin monolaurate includes not only monoesters but also diesters and triesters, and the same applies to the following (C) polyglycerin fatty acid esters.
[0011]
(B) Examples of 1 to 100 moles of ethylene oxide adduct of fatty acid having 8 to 22 carbon atoms include ethylene oxide adduct of lauric acid, ethylene oxide adduct of oleic acid, and ethylene oxide adduct of stearic acid. Particularly, an ethylene oxide adduct of lauric acid is preferred.
[0012]
(C) Polyglycerin fatty acid ester is a partial ester compound of polyglycerin and fatty acid having an average degree of polymerization calculated from hydroxyl groups of 3 to 10, and examples thereof include triglycerin monolaurate, triglycerin monooleate, triglycerindiolate, and tetraglycerol monolate. Glycerin monolaurate, tetraglycerin dilaurate, tetraglycerin trilaurate, tetraglycerin monooleate, tetraglycerin monostearate, decaglycerin monolaurate, decaglycerin monooleate, decaglycerin hexaolate, and the like, especially lauric acid, Monoesters of oleic acid are preferred.
[0013]
The ethylene-α-olefin copolymer used in the present invention is a copolymer of ethylene as a main component or a mixture of two or more α-olefins. As the α-olefin, for example, butene-1, hexene- Those using 1,4-methylpentene-1, octene-1 and the like are exemplified. Among them, an ethylene-α-olefin copolymer polymerized using a metallocene catalyst is excellent in transparency, impact resistance, and the like, and is more preferable as a resin to be used. Examples of such an ethylene-α-olefin copolymer include Ultoxex 1020L (manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) and Kernel KF-270 (manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.). In the food packaging film comprising the ethylene-α-olefin copolymer resin composition of the present invention, a tackifier, a lubricant such as a fatty acid amide, an antioxidant, a stabilizer and the like are further added as necessary. be able to.
[0014]
(A) Diglycerin-mixed fatty acid ester (B) Ethylene oxide 1 to 100 mole adduct of fatty acid having 8 to 22 carbon atoms (C) poly (C) as antifogging agent with respect to 100 parts by weight of ethylene-α-olefin copolymer A polyglycerol fatty acid ester composed of a partial ester compound with a fatty acid having an average degree of polymerization of glycerin of 3 to 10 is added, and the total amount of (A) to (C) added is 0.1 to 4 parts by weight, preferably 0.5 to 0.5 parts by weight. It is preferable to use 2 to 2 parts by weight together. When the amount of the antifogging agent is less than 0.1 part by weight, a sufficient antifogging effect is not exhibited. When the amount is more than 4 parts by weight, the bleed amount becomes excessively large, and the film becomes sticky and extrusion fluctuation occurs. In addition, it is uneconomical if it is too much.
[0015]
The food packaging film comprising the ethylene-α-olefin copolymer resin composition of the present invention can be produced using a known extrusion film forming machine. For example, an ethylene-α-olefin copolymer resin and an antifogging agent are kneaded using a twin-screw extruder to form extruded pellets, which can be formed into a film by a T-die extruder method or an inflation extruder method. .
[0016]
【Example】
Next, examples and comparative examples will be described in detail, but the present invention is not limited to these examples. The films formed in the examples and comparative examples were evaluated by the following methods.
[0017]
[Moldability]
After kneading using a twin-screw extruder to form extruded pellets and then forming the film with a T-die extruder, it was evaluated whether a film having a uniform thickness without unevenness in extrusion could be obtained.
Good evaluation criterion: When a film having a uniform thickness was obtained in a stable state without variation in extrusion.
Poor: When the extrusion is unstable and a film having an uneven thickness is obtained.
[0018]
【transparency】
After the formed film was allowed to stand in a constant temperature room at 23 ° C. and a humidity of 50% for 30 days, the transparency of the film surface was visually evaluated.
Evaluation criteria ：: The transparency of the film is good.
X: The film is considerably turbid.
[0019]
[Anti-fog properties]
Gauze containing 5 ml of water at 25 ° C. was placed in a plastic petri dish (φ90 × 12 mm), and the opening was sealed with a film. This petri dish was allowed to stand in a low-temperature room at 4 ° C., and the state of the film surface was observed over time. The antifogging property was evaluated in the following four stages.
Evaluation criteria A: The surface is uniformly transparent and there is no adhesion of water droplets.
：: The surface is transparent and no water droplets adhere, but there is very slight disturbance.
Δ: Large water droplets partially adhered to the surface, causing disturbance.
×: Fine water droplets adhered to the entire surface, and the bottom was difficult to see.
[0020]
Embodiments 1 to 3
A composition comprising the components shown in Table 1 was used with respect to 100 parts by weight of the ethylene-α-olefin copolymer. A film having a thickness of 20 μm was formed by a T-die-extruder method, and the obtained film was evaluated for moldability, transparency, and antifogging property. Table 2 shows the results.
[0021]
[Table 1]
[Table 2]
[Comparative Examples 1-4]
A composition comprising the components shown in Table 3 was used with respect to 100 parts by weight of the ethylene-α-olefin copolymer. A film having a thickness of 20 μm was formed by a T-die-extruder method, and the obtained film was evaluated for moldability, transparency, and antifogging property. Table 4 shows the results.
[0024]
[Table 3]
[Table 4]
【The invention's effect】
The food packaging film of the present invention provides a film having excellent stability at the time of molding, transparency, and anti-fogging property under low-temperature storage conditions, without impairing the properties of the ethylene-α-olefin copolymer. be able to.