【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪化粧料に関し、さらに詳細には、日光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御し、滑らかでしっとりとした髪にする効果に優れ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高い毛髪化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ドライヤーの熱や、日光や大気に晒されるなどの外的影響によって、毛髪は髪色の褪色や強度低下といったダメージを受ける(日光や大気に晒されることによる酸化分解を受けることは毛髪のウェザリングと呼ばれている)。髪色の褪色はメラニン色素や染毛剤由来の色素が酸化分解するためであり、引っ張り強度が低下するのは毛髪を構成する蛋白質の一種であるケラチンのジスルフィド結合が酸化開裂することによる。これら酸化反応による劣化を受けた毛髪では、キューティクルや毛髪内部のケラチン繊維が損傷しており、メラニン色素や染毛剤由来の色素、脂質等毛髪内成分が溶出しやすい。このため、これらのダメージを受けた毛髪を放置すると損傷はさらに進行する。従来、毛髪用の組成物において、この毛髪のダメージを防止する試みや、ウェザリングを受けて傷んだ毛髪を保護する様々な試みがなされてきた。傷んだ毛髪を保護するためには、水溶性高分子やタンパク質誘導体、シリコーン類、植物抽出物等が配合されてきた。(例えば、特許文献1〜5参照)。また、日光曝露による毛髪の損傷を防御するためには、紫外線吸収剤が配合されてきた(例えば、特許文献6参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−92824号公報
【特許文献2】
特開平7−69844号公報
【特許文献3】
特開平8−48698号公報
【特許文献4】
特開平9−71516号公報
【特許文献5】
特開平8−231348号公報
【特許文献6】
特開平7−228510号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水溶性高分子やタンパク質誘導体等を配合した場合、染毛剤等を用いて染色した髪に対しては、色素溶出防止効果を有するものの、十分な効果を引き出そうとしてこれらの成分を多量に配合すると毛髪にフケ状のフレーキングを起こすなど却って髪色を損なうことがあった。また、これらの成分ではドライヤーや日光曝露による毛髪の酸化ダメージに対しての防止効果は十分ではなかった。また、紫外線吸収剤を配合した場合、毛髪の色素褪色防止効果を有するものの、十分な効果を引き出そうとして本成分を多量に配合すると、製品の安定性が損なわれることがあった。従って、日光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化を防御し、滑らかでしっとりとした髪にする効果に優れ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高い毛髪化粧料が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、従来毛髪の色落ち防止に関連するとは考えられていなかった特定の植物抽出物とクレアチン、クレアチニン、N−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルから選ばれる一種又は二種以上とを組み合わせて用いることにより、日光曝露等によるウエザリングやドライヤー使用等による毛髪の酸化を防御する効果に優れ、滑らかでしっとりとした髪にする効果に優れ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高い毛髪化粧料が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、次の成分(a)及び(b);
(a)スイカズラ抽出物、コガネバナ抽出物、クララ抽出物、トウキンセンカ抽出物、藤茶抽出物、シラカバ抽出物、ワレモコウ抽出物から選ばれる一種又は二種以上、
(b)クレアチン、クレアチニン、N−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルから選ばれる一種又は二種以上
を含有することを特徴とする毛髪化粧料である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について説明する。
本発明に用いられる成分(a)の植物抽出物はそれぞれ次の植物から得られるものであり、その産地や栽培方法等は特に限定されない。
スイカズラ抽出物はスイカズラ科のつる性の常緑低木スイカズラ、Lonicera japonicaから得られる。コガネバナ抽出物はシソ科の多年草コガネバナ、Scutellaria baicalensisから得られる。クララ抽出物はマメ科の多年草のクララSophora flavescensから得られる。トウキンセンカ抽出物はキク科の一年草または越年草トウキンセンカCalendula officinalisから得られる。藤茶抽出物はブドウ科のAmpelopsis grossedentataから得られるものである。シラカバ抽出物はカバノキ科の落葉高木シラカバBetula platyphyllaから得られるものである。ワレモコウ抽出物はバラ科の多年草ワレモコウSanguisorba officinalisから得られるものである。
【0008】
上記抽出物はその調製法についても、特に限定されるものではなく、全草、又は根、茎、幹、樹皮、幼芽、葉、花、果実、種子等のいずれか1ヶ所以上から抽出することが出来る。なかでも、スイカズラ抽出物はキンギンカ(金銀花)と呼ばれる花蕾部の抽出物が好ましく、コガネバナ抽出物はオウゴンと呼ばれる根部の抽出物が好ましく、クララ抽出物はクジン(苦参)と呼ばれる根部の抽出物が好ましく、トウキンセンカ抽出物は花部の抽出物が好ましく、藤茶抽出物は葉部の抽出物が好ましく、シラカバ抽出物は樹皮および木部の抽出物が好ましく、ワレモコウ抽出物はチユまたはジユ(地楡)と呼ばれる根部の抽出物が好ましい。これらを乾燥、細切、圧搾、或いは発酵等、適宜処理を施した後、低温もしくは室温〜加温下で溶媒により抽出する方法を挙げることができる。得られた抽出液は、濾過又はイオン交換樹脂等を用い、吸着、脱色等の精製をして、溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状として用いることもできる。必要ならば、効果に影響のない範囲で更に、脱臭、脱色等の精製処理をしても良い。
【0009】
抽出溶媒としては、例えば水、低級1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等)、液状多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、低級アルキルエステル(酢酸エチル等)、炭化水素(ベンゼン、ヘキサン、ペンタン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル等)、アセトニトリル等が挙げられ、一種又は二種以上を用いることができる。
【0010】
本発明に用いられる成分(a)を更に具体的に例示するならば、スイカズラ抽出物はキンギンカエキス NO.80(長岡香料社製)等の市販品を使用することができる。コガネバナ抽出物はオウゴンリキッド SE(一丸ファルコス社製)等の市販品を使用することができる。クララ抽出物はクジン抽出液(丸善製薬社製)等の市販品を使用することができる。トウキンセンカ抽出物はファルコレックス トウキンセンカ(一丸ファルコス社製)等の市販品を使用することができる。藤茶抽出物は藤茶抽出液BG(丸善製薬社製)を使用することができる。シラカバ抽出物はバーチエキストラクト(一丸ファルコス社製)等の市販品を使用することができる。ワレモコウ抽出物はジユ抽出液 BG(丸善製薬社製)等の市販品を使用することができる。
【0011】
本発明に用いられる成分(a)スイカズラ抽出物、コガネバナ抽出物、クララ抽出物、トウキンセンカ抽出物、藤茶抽出物、シラカバ抽出物、ワレモコウ抽出物の含有量は、特に限定されないが、毛髪の酸化損傷を防御し、染毛剤を用いて染色した髪に対しての髪色持続効果を得るには、毛髪化粧料中の固形分量が0.00001〜0.01質量%(以下、単に「%」と記す)であることが好ましく、0.0005〜0.005%が更に好ましい。
【0012】
次に、本発明に用いられる成分(b)について説明する。その1つであるクレアチンは下記一般式(1)で示される。
【0013】
【化1】
【0014】
同様に、本発明に用いられる成分(b)の1つであるクレアチニンは下記一般式(2)で示される。
【0015】
【化2】
【0016】
本発明に用いられる成分(b)の更に別の1つであるN−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルは特に限定はされないが、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)が例示される。
更に具体的には、エルデュウCL−301、エルデュウCL−202、エルデュウPS−203、エルデュウPS−304等(すべて味の素社製)の市販品を使用することができる。
【0017】
本発明に用いられる成分(b)のクレアチン、クレアチニン、N−長鎖アシル酸性アミノ酸エステルの含有量は、特に限定されないが、成分(a)と併用することによる毛髪損傷防御効果や、染色した髪の色落ち防止効果を充分に発現し、滑らかでしっとりとした使用感を得るには、毛髪化粧料中0.001〜4%であることが好ましく、0.01〜3%がより好ましい。
【0018】
本発明の毛髪化粧料は、上記必須成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の界面活性剤;エステル油、高級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素、油脂類等の油剤;鎖状シリコーン、環状シリコーン、変性シリコーン等のシリコーン類;天然水溶性高分子、半合成水溶性高分子、合成水溶性高分子等の水溶性高分子;多価アルコール、糖類、低級アルコール等の水性成分;アミノ酸、アミノ酸誘導体、ペプチド、ペプチド誘導体、植物エキス等の毛髪用美容成分;エデト酸塩等の金属キレート剤;クエン酸、乳酸、リン酸またはこれらの塩等のpH調整剤;香料、防腐剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素、顔料等、毛髪用化粧料あるいは化粧料一般において汎用される他の成分を配合することができる。
【0019】
また、本発明の毛髪化粧料の製法は特に限定はなく常法により製造することができ、他の成分との併用や容器の機構により、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ミスト状、フォーム(泡)状など、種々の形態にて実施することができ、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアローション、ヘアクリーム、ヘアジェル、ダメージケア用ヘアコンディショナーなどとして用いることができる他、液化石油ガス、ジメチルエーテル、窒素ガス、炭酸ガス等の噴射剤とともにエアゾール用容器に充填し、ヘアスプレー、ヘアフォーム等のエアゾール製品として用いることもできる。使用方法としては、毛髪に塗布した後洗い流す方法、または乾いた毛髪に塗布する方法等のいずれの方法も適用できる。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0021】
実施例1〜7および比較例1〜11 ヘアコンディショナー
表1に示す組成および下記製法にて、インバス使用の洗い流し型のヘアコンディショナーを調製し、得られたヘアコンディショナーの各試料について専門評価者が下記方法により官能評価を行い、判定した。得られた結果を表1に併記する。
【0022】
(組成及び結果)
【表1】
【0023】
(製造方法)
A.成分(1)〜(4)および(14)、(15)を加熱溶解する。
B.成分(16)、(17)および(19)を加熱溶解する。
C.BにAを添加して均一に乳化混合し、冷却後に成分(5)〜(13)、(18)を添加する。
D.Cを容器に充填してヘアコンディショナーを得た。
【0024】
(評価方法)
(1)ドライヤーによる毛髪の損傷防止(滑らかさ付与)効果
コールドパーマやブリーチ等の美容処理を行っていない日本人女性の頭髪20cmを30g束ねて毛束としたものを用いた。この毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、タオルで水気を拭き取った後、1束をブランクとし、他の毛束の各々に実施例1〜7および比較例1〜11の各試料を1.5gずつ塗布した。その後、試料を塗布した毛束を30秒間水ですすぎ、ドライヤーにて乾燥した。この洗浄から乾燥までの工程を20回繰り返した。各々の毛束について、毛束の損傷具合および滑らかさに関し、専門評価者がブランクとの比較をし、下記(イ)判定基準を用いて判定した。結果を表1に併記する。
【0025】
(イ)判定基準
(評価基準) (判定)
損傷が無く、非常に滑らかである : ◎
損傷が無く、滑らかである : ○
やや損傷があり、滑らかでない : △
損傷しており、滑らかさが全くない : ×
【0026】
(評価方法)
(2)日光曝露による染色毛髪の褪色防止効果
日本人白髪10cmで2gの束を市販の2剤式永久染毛剤(ダークブラウン)を用いて染色し、市販のシャンプーにて洗浄した後、1束は何も塗布せず(ブランク)、他の毛束には実施例1〜7および比較例1〜11の各試料をそれぞれ塗布し、水洗後軽く水を切り、2週間日光に曝露した。各毛束について、専門評価者が毛束の褪色具合をブランクと比較し、下記(ロ)判定基準を用いて判定した。結果を表1に併記する。
(ロ)判定基準
(評価基準) (判定)
ほとんど差がない : ◎
わずかに色落ちがみられる : ○
かなりの色落ちがみられる : △
ほとんど色落ちしている : ×
【0027】
表1の結果から明らかなように、本発明のヘアコンディショナーは比較例1〜11のものと比較して、毛髪の損傷防御効果に優れ、毛髪への滑らかさの付与効果において良好な結果を示し、なおかつ染色毛髪の日光曝露による褪色防止効果も高く、ヘアコンディショナーとして優れた効果を有するものであることが実証された。
【0028】
実施例8 シャンプー
下記に示す組成および製法で、シャンプーを調製した。
(組成)
(成分) (%)
(1)クレアチニン (注9) 2.0
(2)ポリオキシエチレン(3E.O.)
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 12.0
(3)テトラデセンスルホン酸ナトリウム 2.0
(4)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル
アミノ酢酸ベタイン 1.0
(5)ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 5.0
(6)ヤシ油脂肪酸ジエタノ−ルアミド 5.0
(7)ジステアリン酸エチレングリコ−ル 0.5
(8)カチオン化セルロース 0.2
(9)プロピレングリコール 1.8
(10)塩化ナトリウム 0.8
(11)エデト酸二ナトリウム 0.2
(12)コガネバナ抽出物 (注2) 0.001
(13)ワレモコウ抽出物 (注7) 0.001
(14)N−ラウロイル−L−グルタミン酸
ジ(コレステリル・オクチルドデシル) (注11) 1.0
(15)防腐剤 適量
(16)香料 適量
(17)精製水 残量
注11:エルデュウCL−202(味の素社製)
【0029】
(製法)
A.成分(1)〜(17)を均一に混合する。
B.Aを容器に充填し、シャンプーを得た。
【0030】
以上のようにして得られた実施例8のシャンプーは、光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御する効果に優れ、滑らかでしっとりとした髪にし、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高い毛髪化粧料であった。
【0031】
実施例9 ヘアトリートメントローション
下記に示す組成および製法で、ヘアトリートメントローションを調製した。
【0032】
(製法)
A.成分(1)〜(6)および(14)を混合溶解する。
B.成分(7)〜(13)を混合溶解する。
C.AにBを添加して均一に混合する。
D.Cをミストディスペンサー容器に充填し、ヘアトリートメントローションを得た。
【0033】
以上のようにして得られた実施例9のヘアトリートメントローションは、ミスト状で毛髪に良好に使用でき、光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御する効果に優れ、滑らかでしっとりとした髪に仕上げ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果が高くヘアトリートメントローションとして優れた効果を有するものであった。
【0034】
実施例10 ヘアパック
下記に示す組成および製法で、ヘアパックを調製した。
注12:エルデュウCL−301 (味の素社製)
注13:SM8704C(40%エマルション)(東レ・ダウコーニング社製)
処方中の配合量はアミノ変性シリコーン純分の値である。
【0035】
(製法)
A.成分(1)〜(6)を加熱溶解する。
B.成分(7)〜(11)および(16)を加熱溶解する。
C.BにAを添加して均一に乳化混合し、冷却後に成分(12)〜(15)を添加する。
D.Cを容器に充填し、ヘアパックを得た。
【0036】
以上のようにして得られた実施例10のヘアパックは、光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御する効果に優れ、滑らかでしっとりとした髪に仕上げ、また、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高いヘアパックとして優れた効果を有するものであった。
【0037】
実施例11 ヘアジェル
下記に示す組成および製法で、ヘアジェルを調製した。
【0038】
(製法)
A.成分(14)の一部に成分(1)および(2)を均一に混合する。
B.成分(14)の一部に成分(3)および(4)を均一に混合する。
C.成分(6)〜(9)を混合溶解する。
D.成分(5)および(14)の残部を混合溶解する。
E.DにCを添加して混合溶解し、さらにAおよびBを添加して均一に混合する。
F.Eに(10)〜(13)を添加して混合する。
G.Fを容器に充填してヘアジェルを得た。
【0039】
以上のようにして得られた実施例11のヘアジェルは、ヘアジェルとしての整髪力に加え、光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御する効果に優れ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高いものであった。
【0040】
【発明の効果】
本発明の毛髪化粧料は、日光曝露やドライヤー使用による毛髪の酸化損傷を防御し、滑らかでしっとりとした髪にする効果に極めて優れ、染毛剤を用いて染色した髪に対しては色落ちを防ぐ効果の高い毛髪化粧料であり、毛髪化粧料として優れた品質を有する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hair cosmetic, and more particularly, to an effect of protecting hair from oxidative damage due to sunlight exposure or use of a drier, having an excellent effect of making the hair smooth and moist, and giving hair dyed with a hair dye. On the other hand, the present invention relates to a hair cosmetic having a high effect of preventing discoloration.
[0002]
[Prior art]
Hair is damaged by the heat of the dryer and external influences such as exposure to sunlight and the atmosphere, such as fading of hair color and loss of strength. being called). The fading of hair color is due to the oxidative degradation of melanin pigments and pigments derived from hair dyes, and the decrease in tensile strength is due to the oxidative cleavage of disulfide bonds of keratin, a kind of protein that constitutes hair. Cuticles and keratin fibers inside hair are damaged in hair that has been degraded by these oxidation reactions, and components in hair such as melanin pigments, pigments derived from hair dyes, and lipids are easily eluted. For this reason, if these damaged hairs are left untreated, the damage will further progress. In the past, various attempts have been made to prevent such damage to hair and to protect hair damaged by weathering in hair compositions. In order to protect damaged hair, water-soluble polymers, protein derivatives, silicones, plant extracts and the like have been incorporated. (For example, refer to Patent Documents 1 to 5). Further, in order to protect the hair from damage due to sun exposure, an ultraviolet absorber has been added (for example, see Patent Document 6).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-6-92824 [Patent Document 2]
JP-A-7-69844 [Patent Document 3]
JP-A-8-48698 [Patent Document 4]
JP-A-9-71516 [Patent Document 5]
JP-A-8-231348 [Patent Document 6]
JP-A-7-228510
[Problems to be solved by the invention]
However, when water-soluble polymers or protein derivatives are blended, hair that has been dyed with a hair dye or the like has an effect of preventing the dissolution of the dye, but a large amount of these components is used in order to bring out a sufficient effect. In some cases, if the compound was added to the hair, dandruff-like flaking would be caused on the hair and the hair color would be spoiled. In addition, these components were not sufficiently effective in preventing hair from oxidative damage due to exposure to a drier or sunlight. In addition, when an ultraviolet absorber is blended, although it has an effect of preventing discoloration of the hair, if a large amount of this component is blended in order to bring out a sufficient effect, the stability of the product may be impaired. Therefore, it is effective in protecting hair from oxidation due to exposure to sunlight or using a dryer, and has an excellent effect of making the hair smooth and moist, and has a high effect of preventing discoloration of hair dyed with a hair dye. Was desired.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In view of such circumstances, the present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, a specific plant extract and creatine, creatinine, N- By using in combination with one or more selected from long-chain acyl acidic amino acid esters, it is excellent in the effect of protecting the hair from oxidation due to weathering due to sun exposure or the use of a dryer, etc., and makes the hair smooth and moist The present inventors have found that a hair cosmetic composition having excellent effects and a high effect of preventing discoloration of hair dyed with a hair dye can be obtained, and the present invention has been completed based on this finding.
[0006]
That is, the present invention provides the following components (a) and (b):
(A) one or more selected from honeysuckle extract, Scutellaria extract, Clara extract, calendula extract, wisteria tea extract, birch extract, scomb extract,
(B) A hair cosmetic comprising one or more selected from creatine, creatinine, and N-long-chain acyl acidic amino acid ester.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described.
The plant extract of the component (a) used in the present invention is obtained from each of the following plants, and the place of production and cultivation method are not particularly limited.
The honeysuckle extract is obtained from the honeysuckle evergreen shrub honeysuckle, Lonicera japonica, of the honeysuckle family. Scutellaria extract is obtained from the perennial Scutellaria baicalensis of the Labiatae family. Clara extract is obtained from the perennial Clara Sophora flavescens. Calendula extract is obtained from the Asteraceae annual or annual calendula officinalis. Wisteria tea extract is obtained from Ampelopsis grossedentata of the grape family. The birch extract is obtained from the birch Betula platyphylla, a deciduous tree of the birch family. Warmoko extract is obtained from the perennial rosemack Sanguisorba officinalis of Rosaceae.
[0008]
The method for preparing the extract is not particularly limited, and the extract is extracted from the whole plant or any one or more of the root, stem, stem, bark, sprouts, leaves, flowers, fruits, seeds, etc. I can do it. Above all, the honeysuckle extract is preferably an extract of flower buds called Kingkinka (gold and silver flowers), the Scutellaria extract is preferably an extract of roots called Ogon, and the Clara extract is an extract of roots called jinjin Is preferred, the calendula extract is preferably a flower extract, the wisteria tea extract is preferably a leaf extract, the birch extract is preferably an extract of bark and xylem, A root extract called Jiyu is preferred. After subjecting these to drying, shredding, squeezing, or fermentation as appropriate, a method of extracting with a solvent at a low temperature or at a temperature from room temperature to a heating temperature can be exemplified. The obtained extract can be used as a solution, a paste, a gel, or a powder by subjecting it to filtration or purification using an ion exchange resin or the like and performing purification such as adsorption and decolorization. If necessary, purification treatment such as deodorization and decolorization may be performed within a range that does not affect the effect.
[0009]
As the extraction solvent, for example, water, lower monohydric alcohol (methyl alcohol, ethyl alcohol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, etc.), liquid polyhydric alcohol (glycerin, propylene glycol, 1,3 -Butylene glycol, etc.), lower alkyl esters (ethyl acetate, etc.), hydrocarbons (benzene, hexane, pentane, etc.), ketones (acetone, methyl ethyl ketone, etc.), ethers (diethyl ether, tetrahydrofuran, dipropyl ether, etc.), acetonitrile And the like, and one kind or two or more kinds can be used.
[0010]
If the component (a) used in the present invention is more specifically exemplified, a commercially available product such as Honeysuckle extract No. 80 (manufactured by Nagaoka Inc.) can be used as the honeysuckle extract. As the Scutellaria extract, commercially available products such as Ougon Liquid SE (manufactured by Ichimaru Falcos) can be used. Commercial products such as kujin extract (Maruzen Pharmaceutical Co., Ltd.) can be used as the Clara extract. As the calendula extract, a commercially available product such as Falcolex Tokinsenka (manufactured by Ichimaru Falcos) can be used. As the wisteria tea extract, wisteria tea extract BG (manufactured by Maruzen Pharmaceutical Co., Ltd.) can be used. A commercially available product such as birch extract (manufactured by Ichimaru Falcos) can be used as the birch extract. A commercial product such as Jiyu Extract BG (manufactured by Maruzen Pharmaceutical Co., Ltd.) can be used as the Waremokou extract.
[0011]
Component (a) used in the present invention The contents of honeysuckle extract, Scutellaria extract, Clara extract, calendula extract, wisteria tea extract, birch extract, and valerian extract are not particularly limited. In order to prevent oxidative damage and obtain a hair color-lasting effect on hair dyed with a hair dye, the amount of solids in the hair cosmetic is 0.00001 to 0.01% by mass (hereinafter simply referred to as " % "), And more preferably 0.0005 to 0.005%.
[0012]
Next, the component (b) used in the present invention will be described. Creatine, one of which, is represented by the following general formula (1).
[0013]
Embedded image
[0014]
Similarly, creatinine which is one of the components (b) used in the present invention is represented by the following general formula (2).
[0015]
Embedded image
[0016]
The N-long-chain acyl acidic amino acid ester which is still another one of the components (b) used in the present invention is not particularly limited. For example, N-lauroyl-L-glutamate di (phytosteryl-2-octyldodecyl) N-lauroyl-L-glutamate di (cholesteryl behenyl octyldodecyl), N-lauroyl-L-glutamate di (cholesteryl octyldodecyl), N-lauroyl-L-glutamate di (phytosteryl behenyl-2-octyldodecyl) ) Is exemplified.
More specifically, commercially available products such as Eldew CL-301, Eldew CL-202, Eldew PS-203 and Eldew PS-304 (all manufactured by Ajinomoto Co.) can be used.
[0017]
The content of creatine, creatinine, and N-long-chain acyl acidic amino acid ester of the component (b) used in the present invention is not particularly limited. In order to sufficiently exhibit the effect of preventing discoloration and to obtain a smooth and moist feeling of use, it is preferably 0.001 to 4%, more preferably 0.01 to 3% in the hair cosmetic.
[0018]
The hair cosmetic of the present invention may further comprise, in addition to the above essential components, an anionic surfactant, a cationic surfactant, and an amphoteric surfactant in a quantitative and qualitative range that does not impair the effects of the present invention depending on the purpose. , Surfactants such as nonionic surfactants; oils such as ester oils, higher fatty acids, higher alcohols, hydrocarbons, oils and fats; silicones such as chain silicones, cyclic silicones, and modified silicones; Water-soluble polymers such as semi-synthetic water-soluble polymers and synthetic water-soluble polymers; aqueous components such as polyhydric alcohols, saccharides and lower alcohols; hair cosmetic ingredients such as amino acids, amino acid derivatives, peptides, peptide derivatives, and plant extracts Metal chelating agents such as edetates; pH adjusters such as citric acid, lactic acid, phosphoric acid or salts thereof; fragrances, preservatives, bactericides, ultraviolet absorbers, antioxidants, colors It may be blended with other ingredients commonly pigments, in hair cosmetic or cosmetics in general.
[0019]
In addition, the method for producing the hair cosmetic of the present invention is not particularly limited and can be produced by a conventional method, and is used in combination with other components or a mechanism of a container, so that a liquid, an emulsion, a cream, a gel, a mist, It can be carried out in various forms such as foam (foam), and can be used as a shampoo, a hair rinse, a hair treatment, a hair pack, a hair lotion, a hair cream, a hair gel, a hair conditioner for damage care, etc. The aerosol container can be filled together with a propellant such as petroleum gas, dimethyl ether, nitrogen gas, or carbon dioxide gas and used as an aerosol product such as a hair spray or a hair foam. As a method of use, any method such as a method of applying to hair and then rinsing it, or a method of applying to dry hair can be applied.
[0020]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described further by way of examples, but these examples do not limit the present invention in any way.
[0021]
Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 11 Hair conditioners By the compositions shown in Table 1 and the following manufacturing method, a rinse-in type hair conditioner using in-bath was prepared, and a professional evaluator evaluated each sample of the obtained hair conditioner as follows. The sensory evaluation was performed according to the method, and the judgment was made. The results obtained are also shown in Table 1.
[0022]
(Composition and results)
[Table 1]
[0023]
(Production method)
A. Components (1) to (4) and (14) and (15) are heated and dissolved.
B. The components (16), (17) and (19) are dissolved by heating.
C. A is added to B and uniformly emulsified and mixed. After cooling, components (5) to (13) and (18) are added.
D. C was filled in a container to obtain a hair conditioner.
[0024]
(Evaluation method)
(1) Effect of preventing hair from being damaged by hair dryer (providing smoothness) A hair bundle was prepared by bundling 30 g of 20 cm of hair of a Japanese woman who had not undergone beauty treatment such as cold perm or bleach. After washing this hair bundle with a commercially available shampoo and wiping off the moisture with a towel, one bundle was used as a blank, and each of the other hair bundles was subjected to the same procedure as in Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 11. Each 5 g was applied. Thereafter, the hair bundle to which the sample was applied was rinsed with water for 30 seconds and dried with a dryer. This process from washing to drying was repeated 20 times. For each bristle bundle, a professional evaluator compared the degree of damage and smoothness of the bristle bundle with a blank, and determined using the following criteria (a). The results are also shown in Table 1.
[0025]
(A) Judgment criteria (Evaluation criteria) (Judgment)
Very smooth without damage: ◎
No damage and smooth: ○
Slightly damaged and not smooth: △
Damaged with no smoothness: ×
[0026]
(Evaluation method)
(2) Prevention of Fading of Dyed Hair by Exposure to Sunlight A 2 g bundle of Japanese white hair 10 cm was dyed with a commercially available two-part permanent hair dye (dark brown), washed with a commercially available shampoo, Nothing was applied to the bundle (blank), and the other hair bundles were coated with the samples of Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 11, respectively, washed with water, lightly drained, and exposed to sunlight for 2 weeks. For each hair bundle, a professional evaluator compared the degree of fading of the hair bundle with the blank, and made a determination using the following criteria (b). The results are also shown in Table 1.
(B) Judgment criteria (evaluation criteria) (Judgment)
Little difference: ◎
Slight discoloration is observed: ○
Significant discoloration is observed: △
Almost discolored: ×
[0027]
As is evident from the results in Table 1, the hair conditioner of the present invention is superior to those of Comparative Examples 1 to 11 in protecting hair from damage and showing good results in imparting smoothness to hair. In addition, the effect of preventing discoloration of the dyed hair due to exposure to sunlight was high, and it was proved that the hair had an excellent effect as a hair conditioner.
[0028]
Example 8 Shampoo A shampoo was prepared by the following composition and manufacturing method.
(composition)
(Ingredient) (%)
(1) Creatinine (Note 9) 2.0
(2) Polyoxyethylene (3EO)
Sodium lauryl ether sulfate 12.0
(3) Sodium tetradecene sulfonate 2.0
(4) Coconut fatty acid amidopropyldimethylaminoacetic acid betaine 1.0
(5) Coconut oil fatty acid sodium methyltaurine 5.0
(6) Coconut oil fatty acid diethanolamide 5.0
(7) ethylene glycol distearate 0.5
(8) Cationized cellulose 0.2
(9) Propylene glycol 1.8
(10) Sodium chloride 0.8
(11) disodium edetate 0.2
(12) Scutellaria extract (Note 2) 0.001
(13) Crackworm extract (Note 7) 0.001
(14) N-lauroyl-L-glutamate di (cholesteryl octyldodecyl) (Note 11) 1.0
(15) Preservatives Appropriate amount (16) Fragrance Appropriate amount (17) Purified water Remaining amount Note 11: Eldeu CL-202 (manufactured by Ajinomoto Co.)
[0029]
(Production method)
A. The components (1) to (17) are uniformly mixed.
B. A was filled in a container to obtain a shampoo.
[0030]
The shampoo of Example 8 obtained as described above has an excellent effect of protecting the hair from oxidative damage due to light exposure and use of a dryer, and gives a smooth and moist hair and a hair dyed with a hair dye. On the other hand, it was a hair cosmetic having a high effect of preventing discoloration.
[0031]
Example 9 Hair treatment lotion A hair treatment lotion was prepared by the following composition and manufacturing method.
[0032]
(Production method)
A. Components (1) to (6) and (14) are mixed and dissolved.
B. Components (7) to (13) are mixed and dissolved.
C. Add B to A and mix uniformly.
D. C was filled in a mist dispenser container to obtain a hair treatment lotion.
[0033]
The hair treatment lotion of Example 9 obtained as described above is mist-like and can be favorably used for hair, has an excellent effect of protecting the hair from oxidative damage due to light exposure and use of a dryer, and has smooth and moist hair. The hair had a high effect of preventing color fading on hair dyed with a hair dye and had an excellent effect as a hair treatment lotion.
[0034]
Example 10 Hair pack A hair pack was prepared by the following composition and manufacturing method.
Note 12: Eldew CL-301 (manufactured by Ajinomoto Co.)
Note 13: SM8704C (40% emulsion) (manufactured by Dow Corning Toray)
The compounding amount in the formulation is a value of the amino-modified silicone pure content.
[0035]
(Production method)
A. The components (1) to (6) are heated and dissolved.
B. Components (7) to (11) and (16) are heated and dissolved.
C. A is added to B and uniformly emulsified and mixed. After cooling, components (12) to (15) are added.
D. C was filled in a container to obtain a hair pack.
[0036]
The hair pack of Example 10 obtained as described above has an excellent effect of protecting the hair from oxidative damage due to light exposure and use of a dryer, and finishes the hair with smooth and moist hair. The dyed hair had an excellent effect as a hair pack having a high effect of preventing discoloration.
[0037]
Example 11 Hair gel A hair gel was prepared by the following composition and manufacturing method.
[0038]
(Production method)
A. Components (1) and (2) are uniformly mixed with a part of the component (14).
B. The components (3) and (4) are uniformly mixed with a part of the component (14).
C. Components (6) to (9) are mixed and dissolved.
D. The remaining components (5) and (14) are mixed and dissolved.
E. FIG. C is added to D, mixed and dissolved, and A and B are further added and uniformly mixed.
F. Add (10) to (13) to E and mix.
G. FIG. F was filled into a container to obtain a hair gel.
[0039]
The hair gel of Example 11 obtained as described above is excellent in the effect of protecting hair from oxidative damage due to light exposure and use of a dryer, in addition to the hair styling power as a hair gel, and is useful for hair dyed with a hair dye. On the other hand, it was highly effective in preventing discoloration.
[0040]
【The invention's effect】
The hair cosmetic composition of the present invention is extremely effective in protecting hair from oxidative damage due to exposure to sunlight or using a dryer, and has an excellent effect of making the hair smooth and moist, and discoloration of hair dyed using a hair dye. It is a hair cosmetic that has a high effect of preventing hair loss, and has excellent quality as a hair cosmetic.