JP2004209150A

JP2004209150A - Single-ply toilet paper, and method for manufacturing the same

Info

Publication number: JP2004209150A
Application number: JP2003002439A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Kono; 進一河野
Original assignee: Daio Paper Corp
Current assignee: Daio Paper Corp
Priority date: 2003-01-08
Filing date: 2003-01-08
Publication date: 2004-07-29
Anticipated expiration: 2023-01-08
Also published as: JP3726083B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide single-ply toilet paper that is excellent in thickness feeling and absorption performance, and that can be manufactured at low cost. <P>SOLUTION: Paper is made without conducting a through air drying process. The basis weight of the paper is set to 25-35 g/m<SP>2</SP>, and paper thickness to 170-350 μm, as measured according to JIS P 8124 under conditions specified in JIS P 8111. By using softening agent and temporary moist paper strength promoter or the like, both sufficient softness and paper strength are provided. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高目付けのシングルプライトイレットペーパー及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的なシングルプライのトイレットペーパーは、坪量が１９〜２１ｇ／ｍ２程度であり、多くの使用者は厚み感不足・吸収性能不足により頼りなさを感じ、必要以上に紙を多重にして使用したり、より高価なダブルプライまたはそれ以上の多重トイレットペーパー（例えば、特許文献１参照）を選択することを余儀なくされていた。
【０００３】
他方、多重トイレットペーパーは周知のように製造工程が多くなる等のデメリットを併せ持つため、シングルプライのトイレットペーパーの厚み感等を向上させる技術についても開発がなされている。例えば、抄紙に際して、フォーミングした湿紙を特殊ワイヤー上に移動させ、厚さ方向に熱風を通過させて乾燥するスルーエアー乾燥（特許文献２参照）を行うことにより、柔軟性を確保しながらも、坪量及び厚みを飛躍的に増加できることが知られている。
【特許文献１】
特開２００２−１７２０７２号公報
【特許文献２】
特表平１１−５１１８１５号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スルーエアー乾燥を行うと、生産速度が低下するだけでなく、熱風利用によりエネルギー消費も多くなるため、製造コストが嵩むという問題点があった。
【０００５】
したがって、本発明の主たる課題は、厚み感および吸収性能に優れるとともに、安価に製造できるシングルプライトイレットペーパー及びその製造方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
＜請求項１記載の発明＞
スルーエアー乾燥を行わずに抄紙されたものであり、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下におけるＪＩＳＰ８１２４の規定に従って測定される坪量が２５〜３５ｇ／ｍ^２であり、かつＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における紙厚が１７０〜３５０μｍである、ことを特徴とするシングルプライトイレットペーパー。
【０００７】
（作用効果）
スルーエアー乾燥を行わずに抄紙すること、坪量が２５〜３５ｇ／ｍ^２であること、紙厚が１７０〜３５０μｍであること、という条件を満足するシングルプライのトイレットペーパーは、ダブルプライと同等以上の厚み感、吸収性能および柔らか感、換言すれば風合いを有しながらも、製造コストが嵩まないという利点を有する。特に厚み感のような吸収に対する信頼感は、単層（シングルプライ）であることに起因する一体感もあいまって、ダブルプライよりも優れる。
【０００８】
なお、本発明の坪量の範囲内で紙厚が１７０μｍ未満であると非常に硬くなり、局部を拭き取るというトイレットペーパー本来の使用に供し難いものとなる。反対に上記本発明の坪量の範囲内で紙厚が３５０μｍを超えると繊維が疎らになり、厚さはあっても強度が低下し、使用者に厚み感や信頼感を与えにくくなる。
【０００９】
＜請求項２記載の発明＞
ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における、ＫＥＳ試験法によるＴｍが０．１６以上であり、かつＴｍ／（Ｔ０−Ｔｍ）が１．１０以上である、請求項１記載のシングルプライトイレットペーパー。
【００１０】
（作用効果）
かかる数値範囲のシングルプライトイレットペーパーはふんわり感を有するとともに、圧縮され潰れてもなお厚み感、しっかり感が十分に残るものであり、好ましい。
【００１１】
＜請求項３記載の発明＞
吸水量測定試験により測定される吸水量が２５０ｇ／ｍ^２以上である、請求項１または２記載のシングルプライトイレットペーパー。
【００１２】
（作用効果）
具体的に、本発明のシングルプライトイレットペーパーは、吸水量が２５０ｇ／ｍ^２以上であることが好ましい。この範囲であれば、シングルプライであってもダブルプライと同等以上の吸収性能が十分確保され、紙の使用量の低減を図ることができる。なお、本発明の吸水量測定試験については後述する。
【００１３】
＜請求項４記載の発明＞
柔軟剤が対パルプ重量比で０．０１〜１重量％添加されるとともに、
▲１▼対パルプ重量比で０．１〜１．０重量％の一時性湿潤紙力剤の添加、▲２▼ＮＢＫＰ：ＬＢＫＰが１０：０〜５：５の比率で配合された原料パルプの使用、ならびに▲３▼原料パルプの叩解、のうちの少なくとも一つの手段によって紙力増強がなされており、
さらに、クレープ率２０〜３０％のクレープ処理が施され、かつクレープ処理後にカレンダー処理が施されてなる、請求項１〜３のいずれか１項に記載のシングルプライトイレットペーパー。
【００１４】
（作用効果）
本発明では、上記坪量および紙厚範囲にある高目付けトイレットペーパーを、スルーエアー乾燥を用いずに製造する。しかしこの場合、柔軟性の確保が困難となる。このために、柔軟剤の使用が望まれる。しかし、柔軟剤を十分な量使用すると、紙力の低下を回避できない。そこで、本請求項４記載の発明では、上記▲１▼〜▲３▼の少なくとも一つの手段により紙力を補う構成を採る。ただし、上記▲１▼〜▲３▼の手段にも、紙厚の確保が困難となるという難点があるため、本請求項４記載の発明では、高クレープ率のクレープ処理を併用するとともに、その際に問題となる表面平滑性に起因する柔らか感をカレンダー処理で対処することとしたものである。本請求項４記載のものでは、スルーエアー乾燥を用いずに、柔軟性と強度という相反する要素をともに高いレベルでクリアできる。
【００１５】
＜請求項５記載の発明＞
ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下で試験した場合において；
伸び率が２５〜４０％、ＫＥＳ試験法による曲げ剛性（Ｂ）の単位坪量あたりの値（Ｂ／Ｗ）が０．０００６以下、ＫＥＳ試験法による圧縮剛さ（ＬＣ）の単位坪量あたりの値（ＬＣ／Ｗ）が０．０３５以下、かつソフトネスが６．５ｇ以下であるとともに、
乾燥時の縦方向及び横方向の引張強さが、それぞれ２６０〜３６０（Ｎ／ｍ）および８０〜１８０（Ｎ／ｍ）であり、かつ縦方向の引張強さが横方向の引張強さの２．０〜３．０倍である、請求項４記載のシングルプライトイレットペーパー。
【００１６】
（作用効果）
具体的には、柔軟性の指標となる、伸び率、曲げ剛性、圧縮剛さがそれぞれ上記範囲にあり、強度の指標となる、乾燥時の縦方向及び横方向の引張強さ並びにその縦横比が、それぞれ上記範囲にあると、柔軟性と強度という相反する要素をともに高いレベルでクリアできる。
【００１７】
＜請求項６記載の発明＞
ロール状に巻き取られてなるものであって、巻き密度が０．６ｍ／ｃｍ^２以下とされている、請求項１〜５のいずれか１項に記載のシングルプライトイレットパーパー。
【００１８】
（作用効果）
上述のように、本発明のシングルトイレットペーパーは、厚み感、柔らか感、吸収性能等に優れるものであるが、汎用の製品形態であるロール形態とするとき、従来と同等の巻き密度で巻いてしまうと、層が圧縮されてしまい、本来の性能を発揮しえない。そこで、本請求項６記載の発明では、巻き密度を０．６ｍ／ｃｍ^２とすることを規定したものである。
【００１９】
＜請求項７記載の発明＞
柔軟剤を使用するとともに、▲１▼対パルプ重量比で０．１〜１．０重量％の一時性湿潤紙力剤の添加、▲２▼ＮＢＫＰ：ＬＢＫＰが１０：０〜５：５の比率で配合された原料パルプの使用、ならびに▲３▼原料パルプの叩解、のうちの少なくとも一つの手段を採用し、かつスルーエアー乾燥を用いずに抄紙を行う抄紙工程と、
抄造した紙を、クレープ率が２０〜３０％となるようにクレープ処理する紙厚増加工程と、
クレープ処理後の紙をカレンダー処理する工程とを経て、
坪量２５〜３５ｇ／ｍ^２、紙厚１７０〜３５０μｍの高目付けのシングルプライトイレットペーパーを得る、
ことを特徴とする、シングルプライトイレットペーパーの製造方法。
【００２０】
（作用効果）
前述のとおり、スルーエアー乾燥を行わないことで、生産速度の低下・熱風利用によるエネルギー消費の増大・製造コストの高騰といった問題点を回避できる。スルーエアー乾燥を行わないことによる柔軟性の確保の問題は柔軟剤を使用することにより回避できる。しかしこの場合、前述のとおり、紙力の低下を避け得ない。
【００２１】
そこで、本請求項７記載の発明では、スルーエアー乾燥省略し且つ柔軟剤を使用するとともに、柔軟剤の使用による紙力低下を上記▲１▼〜▲３▼の少なくとも一つの手段により補い、更に原料パルプの叩解による紙厚低下をクレープ率を通常よりも高く２５〜３０％とすることによって補い、更に高クレープ率による表面平滑性の低下をカレンダー処理により補うこととしたものである。かかる製造方法によれば、風合いに優れ、目付けが非常に高く、かつ紙厚も非常に厚いシングルプライトイレットペーパーを安価に製造できるようになる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳説する。
本発明では、抄紙に際してスルーエアー乾燥を行わないことを必須とする。スルーエアー乾燥は、前述のとおり、フォーミングした湿紙を特殊ワイヤー上に移動させ、厚さ方向に熱風を通過させて乾燥するものであり、生産速度が低下するだけでなく、熱風利用によりエネルギー消費も多くなるため、製造コストが嵩む。また、本発明では、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下でＪＩＳＰ８１２４の規定に従って測定される坪量が２５〜３５ｇ／ｍ^２であること必須とする。かかる坪量のシングルプライトイレットペーパーは、ダブルプライと同等以上の厚み感および吸収性能を有するようになる。
【００２３】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における紙厚が少なくとも１７０〜３５０μｍ、好ましくは１９０〜３５０μｍとされる。坪量が２５〜３５ｇ／ｍ^２であることに加えて、紙厚が１７０〜３５０μｍの範囲にあることにより、厚み感、吸収性能および柔らか感の全てが非常に良好となる。なお、紙厚測定は、ＪＩＳＰ８１１１の条件下で、尾崎製作所ダイヤルシックネスゲージ「ＰＥＡＣＯＣＫＧ型」を用いて測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料（ティシュペーパー）を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。なお、紙厚は測定を１０回行って得られる平均値とする。
【００２４】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーでは、スルーエアー乾燥を使用せずに坪量を高くするが、柔軟性の確保が困難となるため、柔軟剤を対パルプ重量比で０．０１〜１重量％、特に０．２５〜０．５重量％使用することを推奨する。特に、本発明に係るトイレットペーパーは高目付けであるため、柔軟剤があまりに少量であると効果が不十分となり、高すぎると紙力が低下し過ぎる。よって、上記範囲の量の柔軟剤を添加するのが望ましい。もちろん、紙技術の分野において公知の他の柔軟化手法を採用することもできる。
【００２５】
本発明の柔軟剤としては、柔軟剤としてはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができ、特にアニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤を用いた場合、基材紙のコシ（曲げ剛性）を前述の範囲まで低下させることができ、もって保湿剤による潤い感や柔軟剤による柔らか感を助長することができる。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などを用いることができる。特にアルキル燐酸エステル塩が好ましい。
【００２６】
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、Ｎ−（３−オレイロシキ−２−ヒドロキシプロピル）ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどを用いることができる。
【００２７】
カチオン界面活性剤としては、第４級アンモニウム塩、アミン塩、またはアミンなどをもちいることができる。また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第２級または第３級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第２級または第３級アミンの脂肪族誘導体などを用いることが出来る。
【００２８】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における、ＫＥＳ試験法によるＴｍが０．１６以上であり、かつＴｍ／（Ｔ０−Ｔｍ）が１．１０以上であることが望まれる。前者が大きいと圧縮後も厚さが十分に確保されることを意味し、後者が大きいとふんわり感に優れることを意味する。
【００２９】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における、ＫＥＳ試験法による曲げ剛性（Ｂ：ｇ・ｃｍ^２／ｃｍ）の単位坪量（ｇ／ｍ^２）あたりの値（Ｂ／Ｗ）が０．０００６以下、特に０．０００４以下であるのが好ましい。上記Ｂ／Ｗ値が０．０００６を超えると、手にもったときに感じる全体的な柔らか感が不足する。
【００３０】
また、本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下における、ＫＥＳ試験法による圧縮剛さ（ＬＣ）の単位坪量あたりの値（ＬＣ／Ｗ）が０．０３５以下、特に０．０１２以下であることが望まれる。上記ＬＣ／Ｗ値が０．０３５を超えると、皮膚接触部分に感じる柔らか感が不足する。なお、ＫＥＳ試験方法については後述する。
【００３１】
さらに、柔軟性の観点から、本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、伸び率が２５〜４０％にあることや、ソフトネスが６．５ｇ以下であることも望まれる。これらの試験方法は後述する。
【００３２】
さらに、本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、吸水量測定試験により測定される吸水量が２５０ｇ／ｍ^２以上であることが望まれる。吸水量が２５０ｇ／ｍ^２未満であると、使用者が頼りなさを感じ、より多くの紙を重ねて使用する傾向がある。なお、本発明の吸水量測定試験については後述する。
【００３３】
特に柔軟剤を使用する場合や、嵩高（坪量に対して紙厚が高い）な場合のように紙力が不足しがちのときには、一時性湿潤紙力剤を対パルプ重量比で０．１〜１．０重量％使用することを推奨する。これにより、乾燥時および湿潤直後の紙力を十分に確保しながらも、十分な水解性を確保でき、また柔軟剤と併用したときには柔軟性も十分に確保できる。本発明の一時性湿潤紙力増強剤としては、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、グリオキザール・ポリアクリルアミド共重合物、官能基数を通常の１／１０に低減したポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、ジアルデヒドスターチまたはカチオン変性デンプン、酸化デンプン等、より具体的にはカチオン性を有するポリビニルアミド共重合体と二価アルデヒドからなる熱硬化性樹脂（例えば、特公昭４４−２６６７０号公報、特公昭５４−４４７６２号公報、特開昭５７−１４９５９５号公報）、カチオン性アルデヒド変性ポリアクリルアミド共重合体（特開平６−１８４９８５号公報、特開平８−５６８６８号公報）、カチオン性高分子とアニオン性高分子を含有し、カチオン性高分子及びアニオン性高分子の少なくとも１つの高分子が疎水性を有するもの（特開２００２−２７５７８７号公報）等、公知のものを用いることができる。
【００３４】
また、本発明に係るシングルプライトイレットペーパーは、ＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下でＪＩＳＰ８１１３の規定に従って測定される乾燥時の縦方向及び横方向の引張強さが、それぞれ２６０〜３６０（Ｎ／ｍ）および８０〜１８０（Ｎ／ｍ）であり、かつ縦方向の引張強さが横方向の引張強さの２．０〜３．０倍であるのが好ましい。従来のものは、縦方向（抄紙時の流れ方向）の紙力のみが重視され、縦方向の裂けに強いが横方向には弱く、横方向の紙力とのバランスが取れていない。このように強度に偏りがあると、全体としての柔らか感が低い感じを受け易い。しかるに、本発明のように、紙の強度およびその縦横比が上記範囲内にあると、十分な強度が確保されるとともに、素材が本来有する柔らか感が損なわれ難い。
【００３５】
紙力の縦横比は、例えば抄紙機における抄き出し水流速度／ワイヤー速度（Ｊ／Ｗ比（ジェットワイヤー比））を調整することにより任意の値に設定できる。
【００３６】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーでは、公知の原料パルプ、ＮＢＫＰとＬＢＫＰとを任意の割合で配合したものを用いることができるが、特に紙力が不足しがちのときには、ＮＢＫＰ：ＬＢＫＰが１０：０〜５：５、特に７：３〜５：５の比率で配合されたものを推奨する。ＮＢＫＰは、平均繊維長が長く引張り強度が高く、これを高配合とすることによって紙力を増強できる。特に柔軟剤を使用するときには、その柔軟効果を殺さずに紙力増強を図ることができる。
【００３７】
本発明では、紙力増強のために、原料パルプの一部または全てを叩解して製造することもできる。原料パルプの一部を叩解する場合、ＮＢＫＰ及びＬＢＫＰともに同レベルで叩解するほか、両者を異なるレベルで若しくは一方のみを叩解することもできる。原料パルプの全てを叩解する場合には、ＮＢＫＰ及びＬＢＫＰともに同レベルで叩解するほか、両者を異なるレベルで叩解することもできる。
【００３８】
他方、以上に述べた紙力増強手法、すなわち▲１▼一時性紙力増強剤の使用、▲２▼ＮＢＫＰの高配合、▲３▼原料パルプの叩解は、いずれかを単独で適用しても良いが、度を超えると問題が出る。例えば一時性紙力増強剤を多量に使用すると、水解性が低下し、水洗に使用できなくなる。また、ＮＢＫＰの極端な高配合は柔らかさの低下を招き、原料パルプの叩解は柔らかさの低下および紙厚の低下をもたらす。よって、上記▲１▼〜▲３▼の手法を少なくとも２つ、好ましくは３つ組み合わせ、多面的に紙力増強を図るのが望ましい。またもちろん、本発明ではこれ以外の公知の紙力増強手法（ジェットワイヤー比の調整、抄紙機及びその付帯設備・機器の選定、抄紙機の運転条件の設定等）を採用することも可能であり、その場合、上記▲１▼〜▲３▼の手法を採用しても良いし、採用しなくても良い。また、いずれにせよ、上記▲２▼の手法を採用しない場合には、ＮＢＫＰ及びＬＢＫＰの配合比は適宜設定することができ、例えば５：５〜２：８、特に５：５〜３：７の範囲内とすることができる。
【００３９】
他方、スルーエアー乾燥を用いずに坪量を高めるべく、積繊量を多くしても、坪量は比例的に増加するものの紙厚はあるレベルで頭打ちになり、そこからは繊維密度が高くなり、吸収性能および柔らかさが低下する。また、前述のように原料パルプを叩解した時には紙厚は更に低下する。よって、本発明では、クレープ率を通常よりも高く、すなわち２０〜３０％にして厚さを確保するのが好ましい。これにより、スルーエアー乾燥を用いなくても、坪量を向上させつつ吸収性能および柔らかさを優れたものとすることができる。ただし、高クレープ率とすると表面平滑性の低下により、肌触り感が低下するため、クレープ処理後に、カレンダー処理を行い、表面を平滑にするのが望ましい。更にカレンダー処理を行う場合、予め紙厚を目標値以上に設定しておき、カレンダー処理により目標の紙厚に調整することができる。
【００４０】
他方、以上の説明からも明らかなように、本発明に係るシングルトイレットペーパーの好適な製造方法は次のようになる。すなわち、第１に、ＮＢＫＰ：ＬＢＫＰが７：３〜５：５の比率で配合された原料パルプを用い、原料パルプの叩解、柔軟剤の使用ならびにスルーエアー乾燥の不実施という三条件を満たす抄紙を行う。第２に、抄造した紙を、クレープ率が２０〜３０％となるようにクレープ処理する紙厚増加工程を行う。第３に、クレープ処理後の紙をカレンダー処理する工程を行う。
【００４１】
かかる処理を経て、坪量２５〜３５ｇ／ｍ^２、紙厚１７０〜３５０μｍの高目付けのシングルプライトイレットペーパーを得るようにすると、
（イ）スルーエアー乾燥を行わないことで、生産速度の低下・熱風利用によるエネルギー消費の増大・製造コストの高騰といった問題点を回避でき、
（ロ）坪量を高くしたことによる柔軟性の低下は柔軟剤の使用により解消でき、
（ハ）柔軟剤の使用による紙力低下は、ＮＢＫＰ（針葉樹パルプ）高配合の原料パルプを用いるとともに、原料パルプを叩解することによって補うことができ、
（ニ）原料パルプの叩解による紙厚低下をクレープ率を通常よりも高く２０〜３０％とすることによって補うことができ、
（ホ）高クレープ率による表面平滑性の低下をカレンダー処理により補うことができ、
（ヘ）その結果、風合い（厚み感、柔らか感、吸収性能、肌触り等）に優れ、十分な紙力が確保され、目付けが非常に高く、かつ紙厚も非常に厚いシングルプライトイレットペーパーを安価に製造できるようになる。
【００４２】
＜その他＞
本発明のシングルプライトイレットペーパーは、帯状のペーパーを紙管に又は紙管にを用いずに巻ロール状に巻いたトイレットロールとして、あるいは矩形の単用紙タイプトイレットペーパーとして利用できる。特に、汎用の製品形態であるロール形態を採るとき、従来と同等の巻き密度で巻いてしまうと、層が圧縮されてしまい、本来の性能を発揮しえないため、巻き密度を０．６ｍ／ｃｍ^２以下、特に０．５５ｍ／ｃｍ^２以下とするのが好ましい。
【００４３】
また、本発明のシングルプライトイレットペーパーでは、必要に応じて公知の添加剤等を使用できる。
【００４４】
【実施例】
本発明に係るシングルプライトイレットペーパーロールである実施例１〜１５、および市販のシングルプライトイレットロール（市販品１〜４）について各種物性等を測定した。表１〜表３、表７及び表８に実施例の特性および測定結果を示し、また表４〜６に市販品１〜４の特性および測定結果を示した。
【００４５】
なお、表７における実施例の条件は、表中に示した条件以外は共通とした。また、表８における実施例の条件についても、表中に示した条件以外は共通とした。
【００４６】
本実施例における各測定方法については下記のとおりである。
（測定条件）
全ての測定は、原則としてＪＩＳＰ８１１１に規定される条件下で行った。
【００４７】
（坪量）
紙の坪量は、ＪＩＳＰ８１２４の規定に準拠して測定した。
【００４８】
（紙厚）
紙厚は、尾崎製作所ダイヤルシックネスゲージ「ＰＥＡＣＯＣＫＧ型」を用いて測定した。具体的手法については前述のとおりであるので、ここでは詳細を省略する。
【００４９】
（密度）
紙の密度は、坪量÷（紙厚÷１００００×１００×１００）により算出した。
【００５０】
（クレープ率）
クレープ率は次式より算出した。
（ドライヤ周速−リール周速）÷ドライヤ周速×１００
【００５１】
（ＮＢＫＰ／ＬＢＫＰ配合比）
ＪＩＳＰ８１２４の規定に準拠して測定した。
【００５２】
（フリーネス低下幅）
フリーネス低下幅についてはパルプスラリーを所定量取り出し、フリーネス計により測定し、実施例１の値を基準値（０）として換算した。
【００５３】
（柔軟剤・一時性湿潤紙力増強剤）
柔軟剤としては第４級アンモニウム塩を用いた。また、一時性湿潤紙力増強剤としては官能基数を通常の１／１０に低減したポリアミドエピクロルヒドリン樹脂を用いた。
【００５４】
（巻き長さ等）
巻き長さ、ロール巻径、紙管径は、定規等の長さ計測器具を用いて測定した。また、ロール巻き密度は、巻き長さを別途測定した製品断面積により除して算出した。
【００５５】
（乾燥時引張強さ等）
縦方向および横方向の乾燥時引張強さは、ＪＩＳＰ８１１３の規定に準拠して測定した。またこの測定結果に基づいて乾燥時引張強さの縦横比を算出した。
【００５６】
（伸び率）
試料を５枚重ねて縦方向の幅が２５ｍｍとなるように裁断機を用いて裁断し、次いで、その試料を容量２０ｋｇのロードセル引張試験機（ミネベア株式会社性ＴＧ−２００Ｎ）を用いてつかみ間隔１００±２ｍｍ、引張速度５０ｍｍ／ｍｉｎで試料が破断する長さを測定し、次式に従って計算した値である。表中の数値は、５回測定したさいの平均値である。
伸び率（％）＝［破断時長さ（ｍｍ）−１００（ｍｍ）］÷１００（ｍｍ）
【００５７】
（湿潤引張強さ等）
縦方向および横方向の湿潤引張強さは、ＪＩＳＰ８１１３の規定に準拠して測定した。また、湿潤破裂強度はカトーテック社製ハンディー圧縮試験機（ＫＥＳ−Ｇ５）を使用し、サンプルが破断したときの荷重値（ｇ）とした。
【００５８】
（水解性）
水解性は、ＪＩＳＰ８４５０１に準拠して測定した。すなわち、温度２０±５℃の水を３００ｍｌ入れた３００ｍｌビーカーをマグネチックスターラーに載せ、回転子の回転数を６００±１０回転／分となるように調整した後、ビーカーの中に一辺が１１４±２ｍｍ角の試験片を投入し、同時にストップウォッチをスタートさせる。回転子の回転数は約５００回転／分に下降した後に、試験片がほぐれるのに従って回転数が上昇し、５４０回転／分まで回復した時点でストップウォッチをストップし、その時間を１秒単位で測定する。この測定を５回行い、平均値を水解性（秒）とする。
【００５９】
（吸水量）
本発明の吸水量測定試験は次のように行う。先ず、１００ｍｍ×１００ｍｍの試験片を作成し、吸水前の重量を測定する。また、深さ２０ｍｍのところまで水で満たしたバットを用意する。試験片を金網に載せた状態でバット内に浸漬し、試験片全体が水に浸った時点で金網を水面から引き上げ、３０秒間放置して余剰水を自然落下させる、その後、試験片の吸水後重量を測定し、吸水前後の重量変化（吸収した水の重さ）を算出し、さらにこれを１ｍ^２あたりに換算した値を吸水量とする。
【００６０】
（ソフトネス等）
ソフトネスは、ハンドルオメータ法（ＪＩＳＬ−１０９６Ｅ法）により測定した。
【００６１】
（曲げ剛性Ｂ等）
曲げ剛性Ｂ、および弾性成分２ＨＢは、純曲げ試験機（カトーテック社製「自動化純曲げ試験機ＫＥＳＦＢ２−ＡＵＴＯ−Ａ」）を使用して測定した。なお曲げ剛性Ｂが大きいほど曲げ難く固い。Ｂ／Ｗは、曲げ剛性Ｂを坪量Ｗで除して算出した。
【００６２】
（ＬＣ、ＷＣ、ＲＣ）
圧縮剛さＬＣ、圧縮仕事量ＷＣ、圧縮回復率ＲＣは、カトーテック社製ハンディー圧縮試験機（ＫＥＳ−Ｇ５）を使用して測定し、ＬＣ／Ｗは、圧縮剛さＬＣを坪量Ｗで除して算出した。なお、圧縮剛さＬＣは、圧縮変位の直線性を表わし、荷重と変位（圧縮による厚さの減少）が比例するもの程数値が大きくなる。また、圧縮仕事量ＷＣは、膨らみ、腰感を表わし、数値が大きい程、毛布の膨らみ感、腰感に優れる。また、圧縮回復率ＲＣは、圧縮回復性を表わし、数値が大きい程ヒステリシスが小さい。
【００６３】
（Ｔ０、Ｔｍ）
Ｔ０、Ｔｍは、圧縮試験機（カトーテック社製「ハンディー圧縮試験機ＫＥＳ−Ｇ５」）を用いて測定した。なおＴ０−ＴＭが大きいほど、ふんわりとした紙質であることを示す。
【００６４】
（ＭＩＵ、ＭＭＤ、ＳＭＤ）
平均摩擦係数ＭＩＵ、摩擦距離ＭＭＤ、平均粗さ係数ＳＭＤは、表面特性試験機（カトーテック社製「摩擦感テスターＫＥＳＳＥ」）を使用して測定した。
【００６５】
【表１】

【００６６】
【表２】

【００６７】
【表３】

【００６８】
【表４】

【００６９】
【表５】

【００７０】
【表６】

【００７１】
【表７】

【００７２】
【表８】

【００７３】
（考察）
表１〜３と表４〜６との対比からも判るように、本発明に係る実施例１〜１０は、市販品と比べて坪量が著しく大きいにもかかわらず、ソフトネス（柔らかさ）等の柔軟性に関する数値は優秀である。さらに、吸水量も高い。また乾燥時紙力についても、従来例よりも高い。湿潤紙力も同様の傾向が見られる。
【００７４】
他方、表７は、一時性湿潤紙力増強剤の添加量のみスライドさせた実施例１１〜１４の引張強さ等の測定結果が示されており、その添加量の増加に従って紙力増強効果が大きくなり、残存強度（湿潤直後の強度）が増加しているが、水解性を考慮すると、添加量が０．５％の場合でほぼ水洗使用可能な上限に達していることが判る。
【００７５】
さらに、表８は、柔軟剤の添加量をのみスライドさせた実施例１５〜１７の乾燥時引張強さ等の測定結果が示されており、その添加量の増加に従って乾燥時引張強さが低下する傾向がはっきりと現れている。柔軟剤の添加量が０．２〜０．４％の範囲では、乾燥時引張強さの低下率が７６〜３５％の範囲にあり、この範囲であれば、十分な柔軟効果を発揮させながらも、その強度低下をＮＢＫＰ高含有やパルプ叩解、さらには一時性湿潤紙力増強剤により補うことができるレベルにあることが判る。
【００７６】
なお、実施例１１〜１７は、坪量が著しく高くなっているが、これは、サンプルを手抄きにより製造したためであり、坪量等が本発明の範囲内にある場合でも、紙力増強剤および柔軟剤の添加量による傾向が同様であることは容易に推測されるものである。
【００７７】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、シングルプライトイレットペーパーでありながらも、厚み感および吸収性能に優れるとともに、安価に製造できる等の利点がもたらされる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-weight single-ply toilet paper and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
General single-ply toilet paper has a basis weight of about 19 to 21 g / m2, and many users feel unreliable due to insufficient thickness and insufficient absorption performance. Or more expensive double-ply or higher multiple toilet papers (see, for example, US Pat.
[0003]
On the other hand, as is well known, a multiple toilet paper has disadvantages such as an increase in the number of manufacturing steps. Therefore, a technique for improving the thickness and the like of a single-ply toilet paper has also been developed. For example, at the time of paper making, by moving the formed wet paper onto a special wire and performing through-air drying (see Patent Document 2) for drying by passing hot air in the thickness direction to ensure flexibility, It is known that basis weight and thickness can be increased dramatically.
[Patent Document 1]
JP-A-2002-172072
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 11-511815
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when through-air drying is performed, not only the production speed is reduced, but also energy consumption is increased due to the use of hot air, so that there is a problem that the production cost increases.
[0005]
Therefore, a main object of the present invention is to provide a single-ply toilet paper which is excellent in thickness feeling and absorption performance and can be manufactured at low cost, and a method for manufacturing the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention that has solved the above problems is as described below.
<Invention according to claim 1>
It is paper-made without through-air drying, and has a basis weight of 25 to 35 g / m, measured according to JIS P 8124 under the conditions specified in JIS P 8111. ² And a paper thickness of 170 to 350 μm under the conditions specified in JIS P 8111.
[0007]
(Effect)
Paper making without through-air drying, basis weight 25-35 g / m ² , And a paper thickness of 170 to 350 μm, a single-ply toilet paper that satisfies the conditions of thickness, absorption performance and softness equivalent to or more than a double ply, while having a texture in other words This has the advantage that the manufacturing cost does not increase. In particular, the sense of reliability in absorption such as the sense of thickness is superior to the double ply, due to the sense of unity resulting from the single layer (single ply).
[0008]
If the paper thickness is less than 170 μm within the range of the grammage according to the present invention, the paper becomes extremely hard, which makes it difficult to use the toilet paper for wiping a local area. Conversely, if the paper thickness exceeds 350 μm within the range of the grammage of the present invention, the fibers become sparse, the strength is reduced even though the thickness is large, and it is difficult for the user to feel thick and reliable.
[0009]
<Invention according to claim 2>
The single-ply toilet paper according to claim 1, wherein Tm according to the KES test method is 0.16 or more and Tm / (T0-Tm) is 1.10 or more under the conditions specified in JIS P 8111.
[0010]
(Effect)
The single-ply toilet paper having such a numerical range has a soft feeling and a sufficient feeling of thickness and firmness even after being compressed and crushed.
[0011]
<Invention of Claim 3>
The water absorption measured by the water absorption measurement test is 250 g / m ² The single-ply toilet paper according to claim 1 or 2, which is as described above.
[0012]
(Effect)
Specifically, the single-ply toilet paper of the present invention has a water absorption of 250 g / m. ² It is preferable that it is above. Within this range, even if a single ply is used, absorption performance equal to or higher than that of a double ply is sufficiently ensured, and the amount of paper used can be reduced. The water absorption measurement test of the present invention will be described later.
[0013]
<Invention of Claim 4>
A softener is added in an amount of 0.01 to 1% by weight relative to pulp,
(1) Addition of a temporary wet paper strength agent in a weight ratio of 0.1 to 1.0% by weight to pulp; (2) Mixing of NBKP: LBKP at a ratio of 10: 0 to 5: 5. Paper strength has been increased by at least one of use, and (3) refining of raw pulp.
The single-ply toilet paper according to any one of claims 1 to 3, further comprising a creping treatment at a creping rate of 20 to 30%, and a calendering treatment after the creping treatment.
[0014]
(Effect)
In the present invention, a high-basis toilet paper having the above-mentioned basis weight and paper thickness is produced without using through-air drying. However, in this case, it is difficult to secure flexibility. For this reason, the use of softeners is desired. However, when a sufficient amount of a softener is used, a decrease in paper strength cannot be avoided. Therefore, the invention according to claim 4 employs a configuration in which the paper strength is supplemented by at least one of the above (1) to (3). However, since the means (1) to (3) also have a drawback that it is difficult to secure the paper thickness, the invention according to claim 4 uses a creping treatment with a high creping rate together with The softness due to the surface smoothness, which is a problem at the time, is to be dealt with by calendering. According to the fourth aspect of the present invention, both of the contradictory factors of flexibility and strength can be cleared at a high level without using through-air drying.
[0015]
<Invention according to claim 5>
When tested under the conditions specified in JIS P 8111;
The elongation is 25 to 40%, the value per unit weight of the bending stiffness (B) according to the KES test method (B / W) is 0.0006 or less, and the unit per unit weight of the compression stiffness (LC) according to the KES test method (LC / W) is 0.035 or less and the softness is 6.5 g or less,
The tensile strength in the longitudinal direction and the transverse direction when dried are 260 to 360 (N / m) and 80 to 180 (N / m), respectively, and the tensile strength in the longitudinal direction is the tensile strength in the transverse direction. The single-ply toilet paper according to claim 4, wherein the ratio is 2.0 to 3.0 times.
[0016]
(Effect)
Specifically, elongation, bending stiffness, and compression stiffness, which are indicators of flexibility, are in the above ranges, respectively, and are indicators of strength. However, when each is in the above range, the conflicting elements of flexibility and strength can both be cleared at a high level.
[0017]
<Invention of claim 6>
It is wound up in a roll shape and has a winding density of 0.6 m / cm. ² The single-ply toilet parper according to any one of claims 1 to 5, wherein
[0018]
(Effect)
As described above, the single toilet paper of the present invention is excellent in thickness, softness, absorption performance, and the like.However, when the roll is a general-purpose product, it is wound at the same winding density as the conventional one. If it does, the layer will be compressed and the original performance will not be exhibited. Therefore, in the invention according to claim 6, the winding density is set to 0.6 m / cm. ² It is stipulated that
[0019]
<Invention of claim 7>
While using a softener, (1) addition of a temporary wet paper strength agent of 0.1 to 1.0% by weight to pulp weight ratio, (2) NBKP: LBKP ratio of 10: 0 to 5: 5. A papermaking process in which at least one of the use of the raw pulp blended in (3) and the beating of the raw pulp is adopted, and papermaking is performed without using through-air drying;
A paper thickness increasing step of creping the paper so that the creping rate is 20 to 30%;
Through the process of calendering the paper after creping,
Basis weight 25-35g / m ² To obtain a high-weight single-ply toilet paper having a paper thickness of 170 to 350 μm,
A method for producing a single-ply toilet paper.
[0020]
(Effect)
As described above, by not performing through-air drying, problems such as a decrease in production speed, an increase in energy consumption due to the use of hot air, and an increase in manufacturing cost can be avoided. The problem of securing flexibility by not performing through-air drying can be avoided by using a softener. However, in this case, as described above, a decrease in paper strength cannot be avoided.
[0021]
Therefore, in the invention according to the seventh aspect, through-air drying is omitted and a softener is used, and a decrease in paper strength due to use of the softener is compensated for by at least one of the above (1) to (3). A decrease in paper thickness due to beating of the raw pulp is compensated for by making the crepe rate higher than usual by 25 to 30%, and a decrease in surface smoothness due to a high crepe rate is compensated for by calender treatment. According to such a manufacturing method, a single-ply toilet paper having an excellent texture, a very high basis weight, and a very thick paper thickness can be manufactured at low cost.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
In the present invention, it is essential that through-air drying is not performed during papermaking. As described above, through-air drying involves moving the formed wet paper onto a special wire and passing it through hot air in the thickness direction to dry it. This not only reduces the production speed but also consumes energy by using hot air. , The production cost increases. In the present invention, the grammage measured according to JIS P 8124 under the conditions specified in JIS P 8111 is 25 to 35 g / m2. ² Is required. The single-ply toilet paper having such a basis weight has a feeling of thickness and absorption performance equal to or higher than that of the double ply.
[0023]
The single-ply toilet paper according to the present invention has a thickness of at least 170 to 350 μm, preferably 190 to 350 μm under the conditions specified in JIS P 8111. Basis weight 25-35g / m ² In addition, when the paper thickness is in the range of 170 to 350 μm, all of the feeling of thickness, absorption performance, and softness are very good. The paper thickness is measured under the conditions of JIS P 8111 using a dial thickness gauge “PEACOCK G type” by Ozaki Seisakusho. Specifically, confirm that there is no dust, dust, etc. between the plunger and the measuring table, lower the plunger on the measuring table, move the memory of the dial thickness gauge to zero, and then Raise the plunger, place the sample (tissue paper) on the test bench, slowly lower the plunger and read the gauge at that time. At this time, just put the plunger. Note that the paper thickness is an average value obtained by performing measurement 10 times.
[0024]
In the single-ply toilet paper according to the present invention, the basis weight is increased without using through-air drying, but since it is difficult to ensure flexibility, the softener is used in an amount of 0.01 to 1% by weight relative to pulp. It is particularly recommended to use 0.25 to 0.5% by weight. In particular, since the toilet paper according to the present invention has a high basis weight, the effect is insufficient if the softener is too small, and the paper strength is too low if it is too high. Therefore, it is desirable to add the softener in the above range. Of course, other softening techniques known in the art of paper technology can be employed.
[0025]
As the softener of the present invention, as the softener, an anionic surfactant, a nonionic surfactant, a cationic surfactant and an amphoteric surfactant can be appropriately selected and used. A surfactant is preferred. When an anionic surfactant is used, the stiffness (flexural rigidity) of the base paper can be reduced to the above-mentioned range, and thus the moisturizing agent and the softening agent can be promoted. As the anionic surfactant, a carboxylate salt, a sulfonate salt, a sulfate salt salt, a phosphate salt salt, or the like can be used. Particularly, an alkyl phosphate salt is preferable.
[0026]
Examples of the nonionic surfactant include polyhydric alcohol monofatty acid esters such as sorbitan fatty acid ester, diethylene glycol monostearate, diethylene glycol monooleate, glyceryl monostearate, glyceryl monooleate, and propylene glycol monostearate; Oleirosh-2-hydroxypropyl) diethanolamine, polyoxyethylene hydrogenated castor oil, polyoxyethylene sorbit beeswax, polyoxyethylene sorbitan sesquistearate, polyoxyethylene monooleate, polyoxyethylene monolaurate, polyoxyethylene cetyl ether And polyoxyethylene lauryl ether.
[0027]
As the cationic surfactant, a quaternary ammonium salt, an amine salt, an amine or the like can be used. As the zwitterionic surfactant, an aliphatic derivative of a secondary or tertiary amine containing carboxy, sulfonate, or sulfate, or an aliphatic derivative of a heterocyclic secondary or tertiary amine is used. I can do it.
[0028]
The single-ply toilet paper according to the present invention has a Tm of 0.16 or more and a Tm / (T0−Tm) of 1.10 or more under KES test method under the conditions specified in JIS P 8111. Is desired. When the former is large, it means that the thickness is sufficiently ensured even after compression, and when the latter is large, it means that the softness is excellent.
[0029]
The single-ply toilet paper according to the present invention has a flexural rigidity (B: g · cm) by the KES test method under the conditions specified in JIS P 8111. ² / Cm) unit weight (g / m ² )) Is preferably 0.0006 or less, particularly preferably 0.0004 or less. If the above B / W value exceeds 0.0006, the overall softness felt when held by hand is insufficient.
[0030]
Further, the single-ply toilet paper according to the present invention has a compression rigidity (LC) per unit basis weight (LC / W) of 0.035 or less according to the KES test method under the conditions specified in JIS P 8111. , Especially 0.012 or less. If the LC / W value exceeds 0.035, the soft feeling perceived at the skin contact portion is insufficient. The KES test method will be described later.
[0031]
Further, from the viewpoint of flexibility, the single-ply toilet paper according to the present invention is also desired to have an elongation of 25 to 40% and a softness of 6.5 g or less. These test methods will be described later.
[0032]
Furthermore, the single-ply toilet paper according to the present invention has a water absorption of 250 g / m2 measured by a water absorption measurement test. ² It is hoped that this is the case. Water absorption 250g / m ² If it is less than this, the user feels unreliable and tends to use more papers in piles. The water absorption measurement test of the present invention will be described later.
[0033]
In particular, when the paper strength tends to be insufficient such as when using a softener or when the paper is bulky (the paper thickness is high with respect to the basis weight), the temporary wet paper strength agent is used in a weight ratio of 0.1 to pulp. It is recommended to use 〜1.0% by weight. This ensures sufficient water dissolvability while ensuring sufficient paper strength at the time of drying and immediately after wetting, and also ensures sufficient flexibility when used in combination with a softener. Examples of the temporary wet paper strength enhancer of the present invention include polyacrylamide, polyvinyl alcohol, glyoxal / polyacrylamide copolymer, polyamide epichlorohydrin resin having a reduced number of functional groups to 1/10 of normal, dialdehyde starch or cation-modified starch, More specifically, thermosetting resins composed of oxidized starch and the like, and more specifically, a thermosetting resin comprising a cationic polyvinyl amide copolymer and a dihydric aldehyde (for example, JP-B-44-26670, JP-B-54-44762, 57-149595), a cationic aldehyde-modified polyacrylamide copolymer (JP-A-6-184985, JP-A-8-56868), containing a cationic polymer and an anionic polymer, At least one of a molecule and an anionic polymer There can be used those having a hydrophobic (JP 2002-275787 JP) or the like, known ones.
[0034]
Further, the single-ply toilet paper according to the present invention has a tensile strength in the vertical and horizontal directions when dried measured under the conditions specified in JIS P 8111 in accordance with the provisions of JIS P 8113, respectively, of 260 to 360 ( N / m) and 80 to 180 (N / m), and the tensile strength in the longitudinal direction is preferably 2.0 to 3.0 times the tensile strength in the transverse direction. In the conventional one, only the paper strength in the vertical direction (flow direction during papermaking) is emphasized, and the paper strength in the vertical direction is strong but weak in the horizontal direction, and the paper strength in the horizontal direction is not balanced. When there is a bias in the strength as described above, the user is likely to feel a low softness as a whole. However, when the strength and the aspect ratio of the paper are within the above ranges as in the present invention, sufficient strength is secured and the softness inherent in the material is not easily impaired.
[0035]
The aspect ratio of the paper strength can be set to an arbitrary value by adjusting, for example, the water flow speed of the paper making / wire speed (J / W ratio (jet wire ratio)) in the paper machine.
[0036]
In the single-ply toilet paper according to the present invention, a known raw material pulp, a mixture of NBKP and LBKP at an arbitrary ratio can be used. Particularly, when the paper strength tends to be insufficient, NBKP: LBKP is 10: It is recommended that they are blended in a ratio of 0: 5: 5, especially 7: 3 to 5: 5. NBKP has a long average fiber length and a high tensile strength, and the paper strength can be enhanced by using a high blending ratio. In particular, when a softener is used, paper strength can be enhanced without sacrificing the softening effect.
[0037]
In the present invention, a part or all of the raw pulp may be beaten to increase paper strength. When a part of raw pulp is beaten, both NBKP and LBKP may be beaten at the same level, or both may be beaten at different levels or only one. When all the raw pulp is beaten, both NBKP and LBKP can be beaten at the same level, or both can be beaten at different levels.
[0038]
On the other hand, the above-mentioned paper strength enhancing methods, namely, (1) use of temporary paper strength enhancer, (2) high blending of NBKP, and (3) beating of raw pulp can be carried out by using any of these alone. Good, but if you go too far you will have problems. For example, when a large amount of the temporary paper strength agent is used, the water disintegration is reduced, and the paper cannot be used for washing. Further, an extremely high NBKP content causes a decrease in softness, and beaten raw pulp causes a decrease in softness and a decrease in paper thickness. Therefore, it is desirable to combine at least two, and preferably three, of the above methods (1) to (3) to increase the paper strength in multiple aspects. Of course, in the present invention, it is also possible to adopt other known paper strength enhancing methods (adjustment of the jet wire ratio, selection of the paper machine and its auxiliary equipment and equipment, setting of the operating conditions of the paper machine, etc.). In this case, the above methods (1) to (3) may or may not be adopted. In any case, when the above method (2) is not adopted, the blending ratio of NBKP and LBKP can be appropriately set, for example, 5: 5 to 2: 8, particularly 5: 5 to 3: 7. Within the range.
[0039]
On the other hand, in order to increase the basis weight without using through-air drying, even if the stacking amount is increased, the basis weight increases proportionally, but the paper thickness reaches a certain level and the fiber density increases from there. And the absorption performance and softness are reduced. Further, when the raw pulp is beaten as described above, the paper thickness further decreases. Therefore, in the present invention, it is preferable to secure the thickness by setting the crepe rate higher than usual, that is, 20 to 30%. Thereby, even without using through-air drying, the absorption performance and the softness can be improved while improving the basis weight. However, if the crepe ratio is high, the feel of the skin is reduced due to a decrease in the surface smoothness. Therefore, it is preferable to smooth the surface by performing a calendering process after the creping process. Further, when the calendar processing is performed, the paper thickness can be set in advance to a target value or more, and the target paper thickness can be adjusted by the calendar processing.
[0040]
On the other hand, as is clear from the above description, a preferred method of manufacturing the single toilet paper according to the present invention is as follows. That is, first, using a raw pulp in which NBKP: LBKP is blended in a ratio of 7: 3 to 5: 5, papermaking paper that satisfies the three conditions of beating the raw pulp, using a softener, and not performing through-air drying. I do. Second, a paper thickness increasing step of creping the formed paper so that the creping ratio is 20 to 30% is performed. Third, a step of calendering the creped paper is performed.
[0041]
After such treatment, basis weight 25-35 g / m ² In order to obtain a high-weight single-ply toilet paper having a paper thickness of 170 to 350 μm,
(B) By not performing through-air drying, it is possible to avoid problems such as a decrease in production speed, an increase in energy consumption due to the use of hot air, and a rise in manufacturing costs.
(B) A decrease in flexibility due to an increase in basis weight can be eliminated by using a softener,
(C) The decrease in paper strength due to the use of a softening agent can be compensated for by using raw pulp with a high blend of NBKP (softwood pulp) and beating the raw pulp,
(D) The reduction in paper thickness due to the beating of the raw pulp can be compensated by setting the crepe rate higher than usual to 20 to 30%,
(E) A decrease in surface smoothness due to a high crepe ratio can be compensated for by a calender treatment,
(F) As a result, single-ply toilet paper with excellent texture (thickness, softness, absorption performance, feel, etc.), sufficient paper strength, very high basis weight, and very thick paper is inexpensive. Can be manufactured.
[0042]
<Others>
The single-ply toilet paper of the present invention can be used as a toilet roll in which a band-shaped paper is wound into a roll without using a paper tube or a paper tube, or as a rectangular single-paper type toilet paper. In particular, when a roll form, which is a general-purpose product form, is adopted, if the roll is wound at the same winding density as the conventional one, the layer is compressed and the original performance cannot be exhibited. cm ² Below, especially 0.55 m / cm ² It is preferable to set the following.
[0043]
In the single-ply toilet paper of the present invention, known additives and the like can be used as needed.
[0044]
【Example】
Various physical properties and the like were measured for Examples 1 to 15 which are single-ply toilet paper rolls according to the present invention and commercially available single-ply toilet rolls (commercial products 1 to 4). Tables 1 to 3, 3 and 7 show the characteristics and measurement results of the examples, and Tables 4 to 6 show the characteristics and measurement results of the commercial products 1 to 4.
[0045]
The conditions of the examples in Table 7 were common except for the conditions shown in the table. Also, the conditions of the examples in Table 8 were common except for the conditions shown in the table.
[0046]
Each measuring method in this example is as follows.
(Measurement condition)
All measurements were performed in principle under the conditions specified in JIS P 8111.
[0047]
(Basis weight)
The basis weight of the paper was measured in accordance with JIS P 8124.
[0048]
(Paper thickness)
The paper thickness was measured using a dial thickness gauge “PEACOCK G type” by Ozaki Seisakusho. Since the specific method is as described above, the details are omitted here.
[0049]
(density)
The density of the paper was calculated by the basis weight ÷ (paper thickness ÷ 10000 × 100 × 100).
[0050]
(Crepe rate)
The crepe rate was calculated from the following equation.
(Drier peripheral speed-Reel peripheral speed) ÷ Dryer peripheral speed x 100
[0051]
(NBKP / LBKP mixing ratio)
It was measured in accordance with JIS P 8124.
[0052]
(Freeness drop width)
The degree of decrease in the freeness was determined by taking out a predetermined amount of the pulp slurry, measuring with a freeness meter, and converting the value in Example 1 to a reference value (0).
[0053]
(Softener / temporary wet paper strength enhancer)
A quaternary ammonium salt was used as a softener. In addition, as the temporary wet paper strength enhancer, a polyamide epichlorohydrin resin in which the number of functional groups was reduced to 1/10 of the usual number was used.
[0054]
(Winding length, etc.)
The winding length, the roll winding diameter, and the paper tube diameter were measured using a length measuring instrument such as a ruler. The roll winding density was calculated by dividing the winding length by the product cross-sectional area measured separately.
[0055]
(Tensile strength when dry, etc.)
The dry tensile strength in the machine direction and the transverse direction was measured in accordance with JIS P 8113. Further, the aspect ratio of the tensile strength at the time of drying was calculated based on the measurement results.
[0056]
(Growth rate)
Five samples were stacked and cut using a cutting machine so that the width in the vertical direction was 25 mm. Then, the samples were gripped using a 20 kg load cell tensile tester (Minebea TG-200N). It is a value obtained by measuring the length at which a sample breaks at 100 ± 2 mm and a tensile speed of 50 mm / min, and calculating according to the following equation. The numerical values in the table are the average values measured five times.
Elongation (%) = [length at break (mm) -100 (mm)]） 100 (mm)
[0057]
(Wet tensile strength, etc.)
The wet tensile strength in the machine direction and in the transverse direction was measured according to JIS P 8113. The wet rupture strength was determined by using a handy compression tester (KES-G5) manufactured by Kato Tech Co., Ltd., and was defined as a load value (g) when the sample was broken.
[0058]
(Water dissolvability)
The water disintegration was measured according to JIS P84501. That is, a 300 ml beaker containing 300 ml of water at a temperature of 20 ± 5 ° C. was placed on a magnetic stirrer, and the rotation speed of the rotor was adjusted to 600 ± 10 rotations / minute. A test piece of 2 mm square is put in and a stopwatch is started at the same time. After the rotation speed of the rotor drops to about 500 rotations / minute, the rotation speed rises as the test piece is loosened, and when the rotation speed is restored to 540 rotations / minute, the stopwatch is stopped. Measure. This measurement is performed five times, and the average value is defined as water dissolvability (seconds).
[0059]
(Water absorption)
The water absorption measurement test of the present invention is performed as follows. First, a test piece of 100 mm × 100 mm is prepared, and the weight before water absorption is measured. In addition, a bat filled with water to a depth of 20 mm is prepared. The test piece was immersed in the vat with the test piece placed on the wire mesh. When the test piece was completely immersed in the water, the wire mesh was pulled up from the water surface and left for 30 seconds to allow the excess water to fall naturally. The weight was measured, and the change in weight before and after water absorption (the weight of absorbed water) was calculated. ² The value converted per unit is defined as the water absorption.
[0060]
(Softness, etc.)
The softness was measured by a handle ometer method (JIS L-1096 E method).
[0061]
(Bending rigidity B, etc.)
The bending stiffness B and the elastic component 2HB were measured using a pure bending tester ("Automated Pure Bending Tester KESFB2-AUTO-A" manufactured by Kato Tech). The larger the bending rigidity B, the harder it is to bend and the harder it is. B / W was calculated by dividing bending stiffness B by basis weight W.
[0062]
(LC, WC, RC)
The compression stiffness LC, the compression work amount WC, and the compression recovery rate RC were measured using a handy compression tester (KES-G5) manufactured by Kato Tech Co., Ltd. And calculated. The compression stiffness LC indicates the linearity of the compression displacement, and the numerical value increases as the load is proportional to the displacement (the reduction in thickness due to compression). The compression work amount WC represents swelling and waist feeling, and the larger the numerical value, the more excellent the blanket swelling and waist feeling. The compression recovery ratio RC indicates the compression recovery, and the larger the numerical value, the smaller the hysteresis.
[0063]
(T0, Tm)
T0 and Tm were measured using a compression tester ("Handy compression tester KES-G5" manufactured by Kato Tech Co., Ltd.). The larger the value of T0-TM, the softer the paper quality.
[0064]
(MIU, MMD, SMD)
The average friction coefficient MIU, the friction distance MMD, and the average roughness coefficient SMD were measured using a surface property tester (“KESSE”, a friction tester manufactured by Kato Tech Co., Ltd.).
[0065]
[Table 1]

[0066]
[Table 2]

[0067]
[Table 3]

[0068]
[Table 4]

[0069]
[Table 5]

[0070]
[Table 6]

[0071]
[Table 7]

[0072]
[Table 8]

[0073]
(Discussion)
As can be seen from the comparison between Tables 1 to 3 and Tables 4 to 6, Examples 1 to 10 according to the present invention have a softness (softness) despite the fact that the basis weight is significantly larger than that of a commercially available product. The numerical values for flexibility etc. are excellent. Furthermore, the water absorption is also high. Also, the paper strength during drying is higher than the conventional example. A similar tendency is seen in the wet paper strength.
[0074]
On the other hand, Table 7 shows the measurement results of the tensile strength and the like of Examples 11 to 14 in which only the amount of the temporary wet paper strength enhancer was slid, and the paper strength enhancement effect was increased with the increase in the added amount. Although the residual strength (strength immediately after wetting) is increased, it can be seen that, in consideration of the water decomposability, when the amount of addition is 0.5%, it almost reaches the upper limit for washing.
[0075]
Furthermore, Table 8 shows the measurement results of the tensile strength at dryness and the like of Examples 15 to 17 in which only the amount of the softener added was slid, and the tensile strength at dryness decreased with an increase in the added amount. The tendency to do so is clearly apparent. When the amount of the softening agent added is in the range of 0.2 to 0.4%, the rate of decrease in the tensile strength when dried is in the range of 76 to 35%. It can be seen that the decrease in strength is at a level that can be compensated for by a high NBKP content, pulp beating, and a temporary wet paper strength enhancer.
[0076]
In Examples 11 to 17, the basis weight was significantly increased. This is because the sample was manufactured by hand-making, and even when the basis weight and the like were within the range of the present invention, the paper strength was increased. It is easily presumed that the tendency according to the amount of the agent and the softener is the same.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, while being a single-ply toilet paper, there are provided advantages such as excellent thickness and absorption performance, and the ability to be manufactured at low cost.

Claims

It is a paper made without through-air drying, has a basis weight of 25 to 35 g / m ² measured in accordance with JIS P 8124 under the conditions specified in JIS P 8111, and conforms to JIS P 8111. A single-ply toilet paper having a paper thickness of 170 to 350 µm under specified conditions.

The single-ply toilet paper according to claim 1, wherein the Tm measured by the KES test method under the conditions specified in JIS P 8111 is 0.16 or more, and Tm / (T0-Tm) is 1.10 or more.

Water absorption as measured by water absorption measurement test is 250 g / m ² or more, single-ply toilet paper according to claim 1 or 2 wherein.

A softener is added in an amount of 0.01 to 1% by weight relative to pulp,
(1) Addition of a temporary wet paper strength agent in a weight ratio of 0.1 to 1.0% by weight to pulp; (2) Mixing of NBKP: LBKP at a ratio of 10: 0 to 5: 5. Paper strength has been increased by at least one of use, and (3) refining of raw pulp.
The single-ply toilet paper according to any one of claims 1 to 3, further comprising a creping treatment at a creping rate of 20 to 30%, and a calendering treatment after the creping treatment.

When tested under the conditions specified in JIS P 8111;
The elongation is 25 to 40%, the value per unit weight of the bending stiffness (B) according to the KES test method (B / W) is 0.0006 or less, and the unit per unit weight of the compression stiffness (LC) according to the KES test method (LC / W) is 0.035 or less and the softness is 6.5 g or less,
The tensile strength in the longitudinal direction and the transverse direction when dried are 260 to 360 (N / m) and 80 to 180 (N / m), respectively, and the tensile strength in the longitudinal direction is the tensile strength in the transverse direction. The single-ply toilet paper according to claim 4, wherein the ratio is 2.0 to 3.0 times.

The single ply toilet paper according to any one of claims 1 to 5, wherein the single ply toilet paper is wound in a roll shape and has a winding density of 0.6 m / cm ² or less.

While using a softener, (1) addition of a temporary wet paper strength agent of 0.1 to 1.0% by weight to pulp weight ratio, (2) NBKP: LBKP ratio of 10: 0 to 5: 5. A papermaking process in which at least one of the use of the raw pulp blended in (3) and the beating of the raw pulp is adopted, and papermaking is performed without using through-air drying;
A paper thickness increasing step of creping the paper so that the creping rate is 25 to 30%;
Through the process of calendering the paper after creping,
Obtain a single-ply toilet paper with a basis weight of 25 to 35 g / m ² and a paper thickness of 170 to 350 μm.
A method for producing a single-ply toilet paper.