JP2004206944A - 操作パネル装置の照光機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光透過性材料からなる本体3aと、この本体3aの外表面に塗装された遮光性塗料3bとでキートップ3を構成し、この遮光性塗料3bを一部除去することによって本体3aの上面に照光部7を形成する。また、本体3aの両側壁に係止孔6を形成し、この係止孔6の天面を外方に向かって拡がるテーパ面6aとなすと共に、このテーパ面6aにも遮光性塗料3bを塗装する。そして、ホルダ2の外側面に形成された一対のフック爪2bを各係止孔6にスナップ結合することにより、キートップ3をホルダ2の上部に一体化し、ランプ9の光をホルダ2の内部を通ってキートップ3の照光部7に照射するようにした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源の光によってキートップの照光部を照光する操作パネル装置の照光機構に係り、特に、キートップが係止孔とフック爪のスナップ結合によってホルダに一体化される操作パネル装置に用いて好適な照光機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアコンシステムの風量調整やオーディオシステムの音量調整等に使用される車載用操作パネル装置には、夜間等の暗所における視認性を確保するために、キートップの操作面に形成された照光部を内蔵した光源の光によって照光可能とする照光機構が備えられている。このような照光機構の一例として、従来より、照光部を有するキートップをホルダの上部にスナップ結合によって一体化し、光源から発せられる光をホルダの内部を通って照光部に照射するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図4はかかる既知の照光機構を示す説明図であり、図中の符号10はキートップ、符号11はホルダである。キートップ10は光透過性材料からなる本体10aとその外表面に塗布された遮光性塗料10bとで構成されており、本体10aの相対向する両側壁にはストレート形状の係止孔12が形成されている。遮光性塗料10bは本体10aの上面の一部を除いて塗装されており、この遮光性塗料10bの除去された部位が照光部13となっている。ホルダ11は中空構造になっており、その内底部にはランプ等からなる図示せぬ光源が配設されている。ホルダ11の外側面には一対のフック爪11aが形成されており、キートップ10をホルダ11の上部に被せ、各フック爪11aを対応する係止孔12に挿入してスナップ結合することにより、キートップ10とホルダ11とが一体化されるようになっている。
【0004】
このような構成において、キートップ10の本体10aを例えば乳白色の光透過性樹脂で成形し、その外表面に照光部13を除いて黒色の遮光性塗料10bを塗装した場合、明るい所では黒地に乳白色で象られた照光部13を視認することができる。一方、夜間等の暗所において光源が点灯されると、光源の光がホルダ11の内部を通ってキートップ10の裏面に照射され、図4の矢印Aで示すように、この光は本体10aを透過して照光部13に達するため、暗所で乳白色に照光する照光部13を視認することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−7456号公報(第2−3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術にあっては、キートップ10の本体10aにストレート形状の係止孔12が形成されているので、本体10aの外表面に遮光性塗料10bを塗装する際に、この遮光性塗料10bはせいぜい係止孔12の外部開口端付近にしか付着せず、係止孔12の内面に遮光性塗料10bを付着させることは困難であった。このような理由により、照光時にキートップ10の裏面に照射された光が本体10aの内部に回り込んで係止孔12まで達し、図4の矢印Bで示すように、この光が係止孔12の天面からキートップ10の外部に漏れるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、キートップに形成された係止孔からの光漏れを確実に防止できる操作パネル装置の照光機構を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による操作パネル装置の照光機構では、上面に照光部を有し側壁に係止孔が形成されたキートップと、前記係止孔に挿入されるフック爪を有して前記キートップに一体化されたホルダと、このホルダの内部を通って前記照光部に光を照射する光源とを備え、前記とその外表面に塗装された遮光性塗料とを有し、前記係止孔の天面を外方に向かって拡がるテーパ面となすと共に、このテーパ面にも前記遮光性塗料を塗装する構成とした。
【0009】
このように構成された操作パネル装置の照光機構では、照光時にキートップの裏面に照射された光が本体の内部に回り込んで係止孔まで達するが、この光は係止孔の天面に塗装された遮光性塗料によって遮断されるため、係止孔から外部への光漏れを確実に防止することができ、しかも、係止孔の天面は外方に向かって拡がるテーパ面となっているため、このテーパ面を利用して係止孔の天面に遮光性塗料を簡単に塗装することができる。
【0010】
上記の構成において、テーパ面の傾斜角度は30度〜60度の範囲に設定されていることが好ましく、テーパ面の傾斜角度をこのような範囲に設定すると、キートップの機械的強度を低下させることなくテーパ面に遮光性塗料を簡単に塗装することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は実施形態例に係る操作パネル装置の分解斜視図、図2は該操作パネル装置の照光機構を示すの要部断面図、図3は該照光機構に備えられるキートップとホルダのスナップ結合部分を示す説明図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態例に係る操作パネル装置は、車内の所定個所に取り付けられる筐体1と、この筐体1内に昇降可能に収納されたホルダ2と、このホルダ2の上部にスナップ結合により一体化されたキートップ3と、筐体の下端に取り付けられたプリント基板4等によって主に構成されている。
【0013】
筐体1には複数の収納孔1aが形成されており、これら収納孔1aの内壁には上下方向に延びるガイド溝1bが形成されている。ホルダ2は筐体1の下方からそれぞれの収納孔1a内に挿入されているが、各ホルダ2の基本構成は同じであるため、その1つを以下に説明する。
【0014】
ホルダ2の外側面にはガイド溝1bに係合する突起2aが形成されており、これらガイド溝1bと突起2aをガイド手段として、ホルダ2は収納孔1aの内部に昇降可能に支持されている。このホルダ2は中空状に形成されており、上部開口端に有色樹脂板等からなる調光部材5が取り付けられている。また、ホルダ2の上部の外側面には一対のフック爪2bが形成され、ホルダ2の下部には駆動部2cと突出部2dが形成されている。
【0015】
キートップ3の相対向する両側壁には一対の係止孔6が形成されており、これら係止孔6にフック爪2bを挿入してスナップ結合することにより、キートップ3はホルダ2の上部に一体化されるようになってる。図2と図3に示すように、このキートップ3は、ポリカーボネイト樹脂等の光透過性材料からなる本体3aと、この本体3aの外表面に塗装された遮光性塗料3bとで構成されており、本体3aの上面には遮光性塗料3bを除去することによって照光部7が形成されている。また、本体3aに形成された係止孔6の天面は外方に向かって拡がるテーパ面6aとなっており、このテーパ面6aにも遮光性塗料3bが塗装されている。テーパ面6aの傾斜角度θが小さ過ぎると遮光性塗料3bを付着させにくくなり、その反対にθの値が大き過ぎると本体3aの機械的強度が低下してしまうため、テーパ面6aの傾斜角度θは30度〜60度(本実施形態ではθ=45度)の範囲に設定されている。
【0016】
プリント基板4上にはプッシュスイッチ8と光源であるランプ9とが実装されており、プッシュスイッチ8はホルダ2の駆動部2cと対向している。また、プリント基板4にはホルダ2の突出部2dに対向する逃げ孔4aが形成されており、突出部2dが逃げ孔4a内を移動することにより、ホルダ2の下降動作を許容するようになっている。
【0017】
このように構成された操作パネル装置において、搭乗者がキートップ3を押圧操作すると、キートップ3に連動してホルダ2が収納孔1a内を下降し、駆動部2cがプッシュスイッチ8に当接してこれをオン動作する。また、キートップ3に対する上記押圧力を除去すると、プッシュスイッチ8の弾発力によってホルダ2が収納孔1a内を上昇し、キートップ3は元位置に戻る。
【0018】
ここで、昼間等の明るい所でランプ9は消灯しているが、搭乗者は外部光によって照光部7を視認することができる。一方、夜間等の暗所においてランプ9が点灯されると、その光がホルダ2の中空部分から調光部材5を透過してキートップ3の裏面に照射され、さらにキートップ3の本体3aを透過して照光部7に達するため、搭乗者は暗所でも照光部7を視認することができる。その際、キートップ3の裏面に照射された光が本体3aの内部に回り込んで係止孔6まで達するが、この光は係止孔6の天面のテーパ面6aに塗装された遮光性塗料3bによって遮断されるため、係止孔6からキートップ3の外部へ光が漏れることはない。
【0019】
このように本実施形態例に係る操作パネル装置では、キートップ3の側壁に形成された係止孔6の天面を外方に向かって拡がるテーパ面6aとなし、このテーパ面6aに遮光性塗料3bを塗装したので、照光時にキートップ3の裏面に照射された光が本体3aの内部に回り込んで係止孔6まで達しても、この光は係止孔6のテーパ面6aに付着された遮光性塗料3bによって遮断され、係止孔6から外部への光漏れを確実に防止することができる。しかも、このテーパ面6aの傾斜角度θが30度〜60度の範囲に設定されているため、キートップ3の機械的強度を低下させることなくテーパ面3aに遮光性塗料を簡単に塗装することができる。
【0020】
なお、上記実施形態例では、筐体1の収納孔1aに昇降可能に支持されたホルダ2にキートップ3をスナップ結合し、キートップ3の押圧操作に連動してホルダ2の駆動部2cでプッシュスイッチ8を動作させるプッシュタイプの操作パネル装置について説明したが、筐体に回転可能に支持されたホルダにキートップをスナップ結合し、このキートップの回転操作に連動してロータリエンコーダ等を動作させるロータリタイプの操作パネル装置の照光機構にも適用可能であり、要は、キートップに形成された係止孔がホルダのフック爪にスナップ結合された照光機構であれば良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
キートップの側壁にホルダのフック爪にスナップ結合される係止孔を形成し、この係止孔の天面を外方に向かって拡がるテーパ面となすと共に、このテーパ面にも遮光性塗料を塗装したので、照光時にキートップの裏面に照射された光が本体の内部に回り込んで係止孔まで達しても、この光は係止孔の天面に塗装された遮光性塗料によって遮断され、係止孔から外部への光漏れを確実に防止することができ、しかも、係止孔の天面は外方に向かって拡がるテーパ面となっているため、このテーパ面を利用して係止孔の天面に遮光性塗料を簡単に塗装することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係る操作パネル装置の分解斜視図である。
【図2】該操作パネル装置の照光機構を示す要部断面図である。
【図3】該照光機構に備えられるキートップとホルダのスナップ結合部分を示す説明図である。
【図4】従来の照光機構を示す説明図である。
【符号の説明】
1 筐体
1a 収納孔
1b ガイド溝
2 ホルダ
2a 突起
2b フック爪
2c 駆動部
3 キートップ
3a 本体
3b 遮光性塗料
4 プリント基板
5 調光部材
6 係止孔
6a テーパ面
7 照光部
8 プッシュスイッチ
9 ランプ(光源)
Claims (2)
- 上面に照光部を有し側壁に係止孔が形成されたキートップと、前記係止孔に挿入されるフック爪を有して前記キートップに一体化されたホルダと、このホルダの内部を通って前記照光部に光を照射する光源とを備え、
前記キートップが光透過性材料からなる本体とその外表面に塗装された遮光性塗料とを有し、前記係止孔の天面を外方に向かって拡がるテーパ面となすと共に、このテーパ面にも前記遮光性塗料を塗装したことを特徴とする操作パネル装置の照光機構。 - 請求項1の記載において、前記テーパ面の傾斜角度を30度〜60度の範囲に設定したことを特徴とする操作パネル装置の照光機構。
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