JP2004206202A

JP2004206202A - 汚染感知器

Info

Publication number: JP2004206202A
Application number: JP2002371548A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Maeda; 浩志前田; Kohei Ohara; 弘平大原
Original assignee: Kawashima Textile Manufacturers Ltd
Current assignee: Kawashima Textile Manufacturers Ltd
Priority date: 2002-12-24
Filing date: 2002-12-24
Publication date: 2004-07-22

Abstract

【課題】使用中の内装品の汚染度を的確に感知する汚染感知器を提供する。
【解決手段】円１４で縁取られ、その円の内部に易汚染領域１２と難汚染領域１３が設定されている試験試料１５を、汚染処理を施す処理前と処理後において、その易汚染領域と難汚染領域が設定されている平面を垂直にして支持し、その円の直径（Ｄｃｍ）の１００倍の距離から視力１の片眼で観察するとき、易汚染領域と難汚染領域の配置が、汚染処理前と汚染処理後の何れか一方においては識別可能であり、その何れか他方においては識別不能となる程度に防汚性に差異のある易汚染領域と難汚染領域によって平面に描かれた汚染表示を汚染感知器１７として内装品に付ける。
【選択図】図６

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放置状態で長期使用されるカーテン、家具、建具、天井材、壁材、床材等の内装品（以下、単に内装品と言う。）の使用中における汚染度を感知する汚染感知器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
内装品は、その使用中に生活環境の中で浮遊する微細な汚染物質が付着して次第に汚染される。しかし、生活環境の中で浮遊する汚染物質は、極く微量であり、而も、極く微細である。このため、汚染物質による内装品の汚染の程度は容易には感知されず、新品に較べて見て始めて気付くと言うのが実情である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このため、汚染の程度の如何にかかわらず、季節毎に大掃除の日取りを定め定期的に、特にホテルやオフィスビル、病院等で使用される業務用カーテンでは頻繁に、洗濯して使用される。しかし、然程汚れてもいないのに洗濯するのは無駄であり、逆に、ひどく汚れているのに気付かずにいるのでは不衛生である。
【０００４】
【発明の目的】
本発明は、使用中の内装品の汚染度を的確に感知する汚染感知器を提供し、使用中の内装品の汚染度に応じて洗濯・清掃し、その維持管理費用を低減し、生活環境を清楚且つ衛生的に保つことを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る汚染感知器１７は、上記目的を達成するものであり、汚染前と汚染後の何れか一方においては識別可能であり、その何れか他方においては識別不能となる程度に汚染性に差異のある易汚染領域１２と難汚染領域１３によって表面に描かれた感知表示を有することを第１の特徴とする。
【０００６】
本発明に係る汚染感知器の第２の特徴は、上記第１の特徴に加えて、感知表示の易汚染領域１２と難汚染領域１３との汚染性の差異を、円１４で縁取られ、その円１４の内部に易汚染領域１２と難汚染領域１３が設定されている試験試料１５を、下記の何れかの汚染処理を施す処理前と処理後において、その易汚染領域１２と難汚染領域１３が設定されている平面を垂直にして支持し、その円１４の直径（Ｄｃｍ）の１００倍となる距離（１００Ｄｃｍ）から視力１の片眼で観察するとき、易汚染領域１２と難汚染領域１３の配置が、汚染処理前と汚染処理後の何れか一方においては識別可能であり、その何れか他方においては識別不能となる程度の差異としたことにある。
【０００７】
塵埃汚染処理；汚染感知器１７を厚み５ｍｍ以下・縦横各５０ｍｍ以下の平板な試験片に調製し、易汚染領域１２と難汚染領域１３の設定されている表面の裏側に、非粘着面がプラスチックフイルムで構成された粘着シートを貼り合わせ、フライアッシュ０．２ｇと関東ローム土泥０．２ｇとカーボンブラック０．１ｇから成る合計０．５ｇｆの汚れ粉末と共に、直径１０ｃｍ・内部容積１リットルの円筒形容器に入れて蓋を閉め、その軸芯を水平に支持し、その円筒形容器を５０ｒｐｍの回転速度で３０分間回転し、その試験片を取り出して試験試料１５を調製する。
【０００８】
タバコ汚染処理；汚染感知器１７を厚み５ｍｍ以下・縦横各５０ｍｍ以下の平板な試験片に調製し、易汚染領域１２と難汚染領域１３の設定されている表面の裏側に、非粘着面がプラスチックフイルムで構成された粘着シートを貼り合わせ、幅２５ｃｍ・高さ４０ｃｍ・奥行２０ｃｍのチャンバーの中央部に高さを５ｃｍにして吊るし、１０本の着火したタバコ（銘柄；ハイライト）をガラス繊維マットに載せてそのチャンバーの床面の中央部に設置し、チャンバーの蓋を閉めて２４時間放置し、その試験片を取り出して試験試料１５を調製する。
【０００９】
本発明に係る汚染感知器１７の他の特徴は、汚染物質が付着する表面を有し、その汚染物質の付着する表面（易汚染領域１２）の一部をカバー１８によって露顕自在に被覆されている点にある。
【００１０】
【発明の実施の形態】
易汚染領域と難汚染領域が設定される汚染感知器１７の表面（以下、感知面と言う。）は、布帛、紙、フイルム（シート）、木材、金属の何れによって構成されていてもよく、その素材や材質は格別問われない。易汚染領域と難汚染領域は、その感知面に、防汚剤、帯電防止剤、撥水剤、撥油剤、粘着剤、油剤、吸湿剤、界面活性剤、糊剤、可塑剤等を液状に調製して塗着することが出来、且つ、汚染物質の付着（吸着）を促すか妨げるか何れか一方の性質を有する物質（以下、感知素子と言う。）を、（１）感知面に部分的に塗着・プリントし、或いは、（２）感知面に部分的に植設し、又、（３）布帛や紙やプラスチックフイルムその他の刺繍を施すことの出来る素材で感知面が構成されたものでは、感知素子を有する糸条を感知面に部分的に刺繍し、或いは又、（４）織物や編物のように織編組織を部分的に変えて図柄を描出することの出来る素材で感知面が構成されたものでは、感知素子を有する糸条を感知面に部分的に織り出し、又は、編み出し、又更には、（５）そのように感知素子を塗着・プリントし、植設し、刺繍し、織・編み出した布帛や紙、フイルム、薄板等を感知面に部分的に貼り付けて設定する。
【００１１】
そのように感知面には、汚染物質の付着を促す性質を有する汚染性感知素子と、汚染物質の付着を妨げる性質を有する防汚性感知素子の双方又は何れか一方が付与される。即ち、汚染性感知素子だけを付与する場合、その付与された部分が易汚染領域となり、その付与されない部分は難汚染領域となる。防汚性感知素子だけを付与する場合、その付与された部分が難汚染領域となり、その付与されない部分は易汚染領域となる。それらの双方を部分的に付与する場合、汚染性感知素子の付与された部分が易汚染領域となり、防汚性感知素子の付与された部分は難汚染領域となる。そして、汚染性感知素子と防汚性感知素子の双方を部分的に付与した汚染感知器では、汚染性感知素子と防汚性感知素子の何れか一方を部分的に付与した汚染感知器に比較し、易汚染領域と難汚染領域の汚染性の差異が大きくなる。易汚染領域と難汚染領域は、防汚性感知素子と汚染性感知素子の有無によって区分けするとよい。防汚性感知素子には防汚剤、帯電防止剤、撥水剤、撥油剤を使用し、汚染性感知素子には、粘着剤、油剤、吸湿剤、界面活性剤、糊剤、可塑剤を使用する。好ましい汚染性感知素子は、ガラス転位温度（Ｔｇ）が−２５℃以下、好ましくは−３５℃以下、更に好ましくは−６５℃前後（−６０℃〜−７０℃）のアクリル系樹脂である。
【００１２】
図１は汚染性感知素子と防汚性感知素子を付与した汚染感知器１７を図示し、図１の中の１７Ａは汚染処理前のものを、１７Ｂは汚染処理後のものを、１７Ｃは汚染処理後に洗濯したものを示す。汚染感知器１７の感知面には不織布が使用されており、ガラス転位温度（Ｔｇ）が−３５℃のタック性（粘着性）透明アクリル樹脂エマルジョンを増粘した無着色汚染性感知素子組成物を「ｗａｓｈ」とプリントし、その周囲の地部分にはガラス転移温度（Ｔｇ）が−５℃の非タック性透明アクリル樹脂エマルジョンと変性オルガノシリケート系撥水剤から成る無着色防汚性感知素子組成物がプリントされている。
【００１３】
この汚染感知器１７Ａは、易汚染領域１２（ｗａｓｈ）と難汚染領域１３（地部分）が、共に無着色透明の樹脂組成物の塗膜で設定されているので、汚染処理前に両者は見分けにくく、無着色汚染性感知素子組成物によって描かれた「ｗａｓｈ」との文字を判読することは困難であるが、易汚染領域１２には難汚染領域１３に比して汚染物質が付着し易いので、汚染処理後には易汚染領域１２が強く汚染され、その「ｗａｓｈ」との文字が顕現して判読可能になる。そして、その後洗濯すると、汚染物質が除去され、汚染感知器１７Ｂは汚染処理前の識別不能（１７Ｃ）の状態に戻される。従って、図１の汚染感知器１７が周縁に縫合されたカーテンでは、その易汚染領域１２の文字「ｗａｓｈ」が顕現したのを見てカーテンの汚染度を感知し、それを洗濯すればよく、汚れたカーテンを気付かずに使用し続けるようなことは回避される。尚、図１において、汚染処理前の汚染感知器１７Ａの無着色汚染性感知素子組成物によるプリント跡を「ｗａｓｈ」と図示しているが、そのプリントインキが無着色のものであるから、実際にはプリント跡に「ｗａｓｈ」と読み取れる文字は現れず、図１では、そのプリント跡を表示する説明の都合上で「ｗａｓｈ」と図示されている。このことは、洗濯後の汚染感知器１７Ｃの文字「ｗａｓｈ」も同様である。
【００１４】
図２は汚染性感知素子と防汚性感知素子の双方を部分的に付与した汚染感知器１７を図示し、図１の中の１７Ａは汚染処理前のものを、１７Ｂは汚染処理後のものを、１７Ｃは汚染処理後に洗濯したものを示す。汚染感知器１７は、弗素樹脂系防汚剤によって防汚処理された濃色防汚性感知素子糸条と、弗素樹脂系防汚剤によって防汚処理された淡茶色防汚性感知素子糸条と、ガラス転移温度（Ｔｇ）が−３５℃のタック性透明アクリル樹脂エマルジョンに浸漬処理してアクリル樹脂が５重量％の付着した白色汚染性感知素子糸条によって織成され、その表面には、濃色防汚性感知素子糸条によって文字「Ｗａｓｈ」が織り出され、その文字「Ｗａｓｈ」に続く末尾には淡茶色防汚性感知素子糸条によって文字「ｅｄ」が織り出され、それらの文字を囲む地部分は白色汚染性感知素子糸条によって織成されている。
【００１５】
この汚染感知器１７Ａでは、濃色防汚性感知素子糸条と淡茶色防汚性感知素子糸条によって織り出された難汚染領域１３ａ・１３ｂと、白色汚染性感知素子糸条によって織り出された易汚染領域１２（地部分）が色分けされているので、汚染処理前に、その防汚性感知素子糸条によって織り出された文字「Ｗａｓｈｅｄ」を判読することが出来る。しかし、汚染処理後は、汚染物質が付着し易い易汚染領域１２（地部分）が変色しても、濃色防汚性感知素子糸条による難汚染領域１３ａほどには濃色にならず、その難汚染領域１３ａの文字「Ｗａｓｈ」は判読可能な状態に残されるが、淡茶色防汚性感知素子糸条による難汚染領域１３ｂと易汚染領域１２との色差は薄れ、その難汚染領域１３ｂの文字「ｅｄ」は判読不能になる。従って、図２の汚染感知器１７が周縁に縫合されたカーテンでは、その淡茶色防汚性感知素子糸条による難汚染領域１３ｂの文字「ｅｄ」が消え薄れ、濃色防汚性感知素子糸条による難汚染領域１３ａの文字「Ｗａｓｈ」だけが残されているのを見てカーテンの汚染度を感知し、それを洗濯すればよく、汚れたカーテンを気付かずに使用し続けるようなことは回避される。
【００１６】
このように、カーテンや垂れ幕のように洗濯機に投入して洗濯可能な内装品では、その周縁の一部に汚染感知器１７を縫い付けておくとよい。図１と図２において、１１は、汚染感知器の片端に設けられた縫付代である。ブラインド、襖、障子、家具類、天井張地、壁張地などのように洗濯機による洗濯が不可能な内装品では、その周縁の一部に汚染感知器１７を貼付し、易汚染領域１２と難汚染領域１３の視覚上での変化によって汚染度を感知し、ブラインドでは取り外して洗浄し、襖や障子は取り外して張替え、家具類で拭き掃除をし、天井張地や壁張地では張替えたり塗装し直すことが出来る。
【００１７】
汚染処理にフラッシュアイ、関東ローム土泥、カーボンブラック、タバコの煙を使用するのは、生活環境において浮遊する汚染物質の多くはその種の類のものであるからである。汚染表示の易汚染領域１２と難汚染領域１３との防汚性の差異を、円１４で縁取られ、その円１４の内部に易汚染領域１２と難汚染領域１３が設定されている試験試料１５によって調べるのは、内装品の種類によって形の異なる汚染感知器１７の形状、及び、易汚染領域１２と難汚染領域１３の形状（輪郭）を標準化するためである。試験試料１５を、その円１４の直径（Ｄｃｍ）の１００倍となる距離（１００Ｄｃｍ）から視力１の片眼で観察して調べるのは、内装品の種類によって大きさの異なる汚染感知器１７の汚染表示（易汚染領域と難汚染領域形状）の大きさ（視野）、及び、観察する人（パネラー）を標準化するためである。そうすると、試験試料１５の大きさの如何にかかわらず、内装品の直径１ｃｍの円１４で囲まれる部分の汚染の程度を、内装品から１ｍ離れて観察した場合と同様に観察し判断することが出来る。
【００１８】
汚染感知器１７が大き過ぎて内装品の美観を損なうようなことがないようにするため、又、内装品の汚染度は１ｍ前後距離をおいて観察されることを考慮し、試験試料１５として縁取る円１４の大きさ（直径Ｄ）は１０〜２０ｍｍにするとよい。易汚染領域１２と難汚染領域１３の配置（汚染表示）の識別検査には、試験試料１５は数枚用意し、易汚染領域１２と難汚染領域１３の配置の方向を変えてパネル１６に貼付し、視力（検眼）テストを行う場合と同じ要領で識別検査を行う（図３）。商品ラベルに兼用され、出所表示や品質表示、銘柄などの汚染表示とは無関係の表示を有する汚染感知器１７、或いは、内装品（汚染感知器）の種類によって易汚染領域１２と難汚染領域１３を直径１０〜２０ｍｍの一つの小さい円１４に納めることが出来ない場合には、易汚染領域１２と難汚染領域１３をそれぞれ小さい円で囲んで切取り、その細かい円で縁取られた切り抜き（１２・１３）を一つの円１４に納まるように台紙に貼り付けて試験試料１５を調製する（図４）。
【００１９】
汚染感知器１７は、それに汚染表示（１２・１３）として日付や保証期間を表示し、汚染感知器１７を内装品に取り付け、内装品の品質保証書や洗濯・清掃のサービスの品質保証書として使用することも出来る。
【００２０】
汚染感知器１７Ａは、図５に図示するように、感知面の一部をカバー１８によって露顕自在に、即ち、そのカバー１８を随時外してその感知面の一部を露出し得るように、被覆して構成することも出来る。そのように構成された汚染感知器１７では、感知面のカバー１８によって露顕自在に被覆された部分が難汚染領域１３となり、カバー１８に被覆されずに露出している部分が易汚染領域１２となり、難汚染領域１３をカバー１８から露出させて看取される易汚染領域１２と難汚染領域１３との色差によって汚染の程度を感知することになる。このようなカバー１８は、補助的感知手段として、図１と図２に図示する汚染感知器１７の易汚染領域１２の一部に適用するとよい。カバー１８には、防汚性と遮光性に富む布帛やプラスチックフイルムが使用される。図５において、１９はカーテンを示し、分図（ａ）は汚染前の汚染感知器を示し、分図（ｂ）は汚染後の汚染感知器を示す。
【００２１】
【実施例】
セミダル・ウーリー加工ポリエステル・マルチフィラメント糸（繊度２２０ｄｔｅｘ／７２Ｆ）を経糸と緯糸に使用して織成された経糸密度２９５本／１０ｃｍ・緯糸密度３０７本／１０ｃｍ・目付け２６０ｇｆ／ｍ² のポリエステル繊維平織物を、シリカ系防汚剤（アルキルシリケート）を用い、その固形分付着量を１％に設定してデップ・ニップ方式で防汚処理し、ガラス転位温度（Ｔｇ）−３５℃のアクリル樹脂エマルジョンに増粘剤とアンモニア水を添加した無着色汚染性感知素子組成物をインキとして文字「Ｃｌｅａｎｉｎｇ」（易汚染領域１２）をプリントして汚染感知器１７を作成した（図６）。
【００２２】
その汚染感知器１７をドレープカーテン１９の上縁から２０ｃｍ下がった側縁に取り付け、３畳間２０と６畳間２１とから成り（図７と図８）、その３畳間２０と６畳間２１の間が常時開放されており、煙草（銘柄：セブンスター）を１日平均１０本喫煙するパネラーが居住する居間の３畳間２０の窓際に、そのドレープカーテン１９を１年間吊るして使用した結果、その汚染感知器１７にプリントされた易汚染領域１２（文字；Ｃｌｅａｎｉｎｇ）が看取され、ドレープカーテン１９の汚れの度合いを確認することが出来た。図６において、分図（ａ）は汚染前の汚染感知器を示し、分図（ｂ）は汚染後の汚染感知器を示す。図６において、汚染前の汚染感知器に無着色汚染性感知素子組成物によるプリント跡が「Ｃｌｅａｎｉｎｇ」と図示されているが、そのプリント跡は、汚染前には看取されない。図７と図８において、２２はテレビ、２３はソファー、２４はテーブルを示す。
【００２３】
【発明の効果】
本発明によると、使用中の内装品の汚染度を汚染感知器１７によって的確に感知し、その汚染度に応じて洗濯・清掃し、生活環境を清楚且つ衛生的に保つことが出来、内装品が汚れてもいないのに洗濯・清掃する無駄も省かれ、その維持管理費用を低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る汚染感知器の表面図である。
【図２】本発明に係る汚染感知器の表面図である。
【図３】本発明に係る試験試料の表面図である。
【図４】本発明に係る試験試料の表面図である。
【図５】本発明に係る汚染感知器の表面図である。
【図６】本発明に係る汚染感知器の表面図である。
【図７】本発明の実施に供された居間の見取図である。
【図８】本発明の実施に供された居間の透視図である。
【符号の説明】
１１縫付代
１２易汚染領域
１３難汚染領域
１４円
１５試験試料
１６パネル
１７汚染感知器
１８カバー
１９カーテン
２０３畳間
２１６畳間
２２テレビ
２３ソファー
２４テーブル

Claims

汚染前と汚染後の何れか一方においては識別可能であり、その何れか他方においては識別不能となる程度に汚染性に差異のある易汚染領域と難汚染領域によって描かれた感知表示を表面に有する汚染感知器。
前掲請求項１に記載の感知表示の易汚染領域と難汚染領域との汚染性の差異が、円で縁取られ、その円の内部に易汚染領域と難汚染領域が設定されている試験試料を、下記の何れかの汚染処理を施す処理前と処理後において、その易汚染領域と難汚染領域が設定されている表面を垂直にして支持し、その円の直径（Ｄｃｍ）の１００倍となる距離（１００Ｄｃｍ）から視力１の片眼で観察するとき、易汚染領域と難汚染領域の配置が、汚染処理前と汚染処理後の何れか一方においては識別可能であり、その何れか他方においては識別不能となる程度である前掲請求項１に記載の汚染感知器。
記
（１）塵埃汚染処理；汚染感知器を厚み５ｍｍ以下・縦横各５０ｍｍ以下の平板な試験片に調製し、易汚染領域と難汚染領域の設定されている表面の裏側に、非粘着面がプラスチックフイルムで構成された粘着シートを貼り合わせ、フライアッシュ０．２ｇと関東ローム土泥０．２ｇとカーボンブラック０．１ｇから成る合計０．５ｇｆの汚れ粉末と共に、直径１０ｃｍ・内部容積１リットルの円筒形容器に入れて蓋を閉め、その軸芯を水平に支持し、その円筒形容器を５０ｒｐｍの回転速度で３０分間回転し、その試験片を取り出して試験試料を調製する。
（２）タバコ汚染処理；汚染感知器を厚み５ｍｍ以下・縦横各５０ｍｍ以下の平板な試験片に調製し、易汚染領域と難汚染領域の設定されている表面の裏側に、非粘着面がプラスチックフイルムで構成された粘着シートを貼り合わせ、幅２５ｃｍ・高さ４０ｃｍ・奥行２０ｃｍのチャンバーの中央部に高さを５ｃｍにして吊るし、１０本の着火したタバコ（銘柄；ハイライト）をガラス繊維マットに載せてそのチャンバーの床面の中央部に設置し、チャンバーの蓋を閉めて２４時間放置し、その試験片を取り出して試験試料を調製する。
汚染物質が付着する表面を有し、その汚染物質の付着する表面の一部をカバーによって露顕自在に被覆して成る汚染感知器。