JP2004205283A - 流体流量検知装置 - Google Patents

流体流量検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004205283A
JP2004205283A JP2002372693A JP2002372693A JP2004205283A JP 2004205283 A JP2004205283 A JP 2004205283A JP 2002372693 A JP2002372693 A JP 2002372693A JP 2002372693 A JP2002372693 A JP 2002372693A JP 2004205283 A JP2004205283 A JP 2004205283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
flow rate
frequency
sensor
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002372693A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Hanzawa
恵二 半沢
Atsushi Sugaya
菅家  厚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Car Engineering Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2002372693A priority Critical patent/JP2004205283A/ja
Publication of JP2004205283A publication Critical patent/JP2004205283A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】信頼性が高く、且つ様々な検出信号を1本の電線に載せて制御装置に伝達することができ、高精度で低重量な流体流量検知装置を実現する。
【解決手段】空気量信号Qを出力するカウンタ9、空気温度信号Taを出力するタイマ10は共にクロック発振器14からの基準クロック信号により動作される。空気温度信号Taはパルス幅が空気温度を示し周波数は空気量信号Qと同一である。このため空気量信号Qと空気温度信号Taとを1本の伝送線で制御装置2に伝送できる。カウンタ9とタイマ10とは共に発振器14からの基準クロック信号で動作されるので空気量周波数信号をパルス幅から得られる周波数信号により割ることで基準周波数の変動が相殺され正確な空気量を検知できる。これにより、空気量、空気温度を一つの伝送線で伝送可能であるとともに、空気量については安価な発振回路を用いながら温度変化誤差が抑制され高精度の検出が可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、エンジンに吸入される空気の流量等の流体流量を計測するする流体流量検知装置に係わり、特に、発熱抵抗体式空気流量計に最適な流体流量検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の流体流量検知装置の一例としては、特許文献1に記載された発熱抵抗体式空気流量計がある。この特許文献1に記載された技術は、発熱抵抗体を一定温度になるように加熱制御し、空気流量によって発熱抵抗体から奪われる熱量の変化を加熱電流変化として捕らえ、伝達する技術である。
【0003】
また、特許文献2に記載された技術は、発熱抵抗体の上下流側にそれぞれ感温抵抗体を配置し、空気流量によって発熱抵抗体から伝達される熱量の変化を感温抵抗体の抵抗値の変化として捕らえ、電気信号に変換し伝達する技術である。
【0004】
また、特許文献3に記載された技術は、検出した電気信号をデジタル処理により高精度化する技術である。
【0005】
これらの発熱抵抗体式吸気流量計は、空気の質量流量を直接検出可能な方式である。
【0006】
この他、エンジンに吸入される空気の圧力変化から空気流量を検出する方法もある。吸入空気の圧力を検出方法としては、特許文献4に記載された技術があり、この技術は、ダイヤフラム上に歪みゲージを配置し、ダイヤフラムに加わった圧力によって変化する歪み量を歪みゲージの抵抗変化として捕らえ、電気信号に変換し伝達するものである。
【0007】
これらの従来技術にあっては、計測した空気流量が、エンジン制御装置に伝達され、空気温度検出信号等による補正演算を行い、インジェクタからの燃料噴射量を制御し、最適なエンジン制御を行うものである。
【0008】
【特許文献1】
特開昭58−6416号公報
【特許文献2】
特開平11−237266号公報
【特許文献3】
特開平11−94620号公報
【特許文献4】
特開平08−21774号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術には、以下の問題点があった。
(1)自動車等に使われる空気流量検出センサでは、空気流量検出信号は排気ガスの清浄化や燃料消費量削減等の目的のため、従来以上に高精度化が求められている。このため、センサは従来のアナログ回路方式から高精度化が容易なデジタル方式へと進んでおり、信号伝達方法も従来のアナログ電圧値で伝達する方法から、高精度に伝達できる周波数信号やビット信号といったデジタル信号を伝達する方法が採用されている。
【0010】
このデジタル信号を伝達する方法を採用する際、高精度化のためには動作クロックが温度変化等の外乱による影響によって変化しないことが必要である。
【0011】
温度変化等の外乱による影響が少ない動作クロックを発生するためには、水晶振動子を用いることが考えられるが、この水晶発振子は高価であるため、流量検知装置も高価となってしまう。
【0012】
したがって、低コストで、且つ安定したクロック発生器をセンサの内部で構成することは困難であった。
【0013】
(2)次に、エンジン制御に使われる発熱抵抗体式空気流量計かまたは、吸入空気圧力計の空気流量信号と、吸入空気の温度信号を同時に計測することで、高精度補正と低コスト化を両立したいという要求がある。
【0014】
また、様々な検出信号をエンジン制御装置に伝達する必要もある。
【0015】
さらに、センサ故障の有無を検出し、故障発生時にはエンジン制御をフェールセーフモードに移行させることでエンジン停止等の問題を回避させたり、故障発生をドライバーに知らせたいという要求もある。
【0016】
上記要求を満たすためには、流量検知装置とエンジン制御装置との間に信号の種類によりそれぞれの専用電線を配置する必要であり、その専用電線のために、自動車等の重量が増加するという問題があった。
【0017】
本発明の目的は、信頼性が高く、且つ様々な検出信号を1本の電線に載せて制御装置に伝達することができ、高精度で低重量な流体流量検知装置を実現することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成される。
(1)流体の流量を検出する流量センサと、上記流量センサからの流量検知信号を補正するため補正要素を検知する補正要素センサと、基準クロック信号発生手段と、上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記流量センサにより検出された流量に応じた周波数信号に変換する流量周波数信号変換手段と、上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記補正要素センサにより検出された補正要素に応じたパルス幅を有し、上記流量周波数信号変換手段からの周波数信号と同一の周波数を有するパルス信号に変換するパルス幅変換手段と、上記流量周波数信号変換手段からの出力信号と、パルス幅変換手段からの出力信号とを合成して一つの出力信号とする信号合成手段とを備え、上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から算出される周波数信号で、上記上記信号合成手段により合成された信号の周波数信号を割り算することにより、流体流量情報が得られる。
【0019】
(2)好ましくは、上記(1)において、上記流量センサと、上記補正要素センサとは、それぞれ、故障検知手段を備え、これら故障検知手段から出力される故障の有無により、信号レベルが変化する故障診断信号が、上記信号合成手段に出力され、故障診断信号と、流量周波数信号変換手段からの出力信号と、パルス幅変換手段からの出力信号とを合成して一つの出力信号とする。
【0020】
(3)また、好ましくは、上記(1)又は(2)において、上記流体は自動車のエンジン吸入空気量である。
【0021】
(4)また、好ましくは、上記(3)において、上記流量センサは、発熱抵抗体式空気流量計ある。
【0022】
(5)また、好ましくは、上記(4)において、上記補正要素センサは、エンジン吸入空気の温度を検出する温度検出器である。
【0023】
(6)また、好ましくは、上記(4)において、上記補正要素センサは、エンジン吸入空気の圧力を検出する圧力検出器である。
【0024】
(7)自動車のエンジン制御システムにおいて、エンジン吸入空気流量を検出し、流量信号を出力するとともに、自身の故障を検知し、故障の有無によりレベルが変化する故障信号を出力する吸入空気流量流量センサと、上記流量センサからの流量検知信号を補正するエンジン吸入空気温度を検知し、温度検出信号を出力するとともに、自身の故障を検知し、故障の有無によりレベルが変化する故障信号を出力する温度検出センサと、基準クロック信号発生手段と、上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記流量センサにより検出された流量に応じた周波数信号に変換する空気流量周波数信号変換手段と、上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記温度検出センサにより検出された空気温度に応じたパルス幅を有し、上記流量周波数信号変換手段からの周波数信号と同一の周波数を有するパルス信号に変換するパルス幅変換手段と、上記流量周波数信号変換手段からの故障検知信号及び流量周波数信号と、パルス幅変換手段からの故障検知信号及びパルス幅変換信号とを合成して一つの出力信号とする信号合成手段と、上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から算出される周波数信号で、上記上記信号合成手段により合成された信号の周波数信号を割り算することにより、空気流体流量情報を算出し、上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から空気温度情報を算出し、上記信号合成手段により合成された故障検知信号により、故障を検知する演算し、エンジンの動作を制御するエンジン制御手段とを備える。
【0025】
流量周波数信号変換手段とパルス幅変換手段とは、共に、上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作する。
【0026】
このため、流量を表す周波数信号を、パルス幅信号から得られる周波数信号により、わり算することにより、基準クロック周波数の変動が相殺され、正確な流体流量を検知することができる。
【0027】
また、パルス幅変換手段は、上記流量周波数信号変換手段からの周波数信号と同一の周波数を有するパルス信号を出力する。
【0028】
したがって、流体流量と補正要素とを、一つの伝送線で伝送可能であるとともに、流体流量については、安価な発振回路を用いながら、周囲環境の変化による誤差の発生が抑制され、高精度の検出が可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、本発明による流体流量検知装置を自動車用エンジン吸入空気量センサに適用した場合を例として説明する。
【0030】
図1は本発明の第1の実施形態である自動車用エンジン吸入空気量センサを用いたエンジン吸入空気量検出システムの概略構成図である。
図1において、エンジン吸入空気量検出システムは、空気量センサ1と、エンジン制御装置2とを備える。
【0031】
空気量センサ1では、吸入空気圧力を検出するセンシング部3か、あるいは発熱抵抗体式の吸気流量センシング部4からのどちらか一方の検出信号がアナログ−デジタル変換器6に入力され、デジタル信号に変換される。
【0032】
一方、吸入空気温度検出部5からの空気温度検出信号は、もう1つのアナログ−デジタル変換器7に入力され、デジタル信号に変換される。
【0033】
これらアナログ−デジタル変換器6及び7からの信号はデジタルシグナルプロセッサ8に供給され、このプロセッサ8よって所定の特性に調整される。そして、プロセッサ8によって調整された吸気圧力信号又は空気流量信号は、フリーランニングカウンタ9によって周波数信号に変換される。また、空気温度信号はパルス幅変調用タイマ10に入力され、パルス幅信号に変換される。
【0034】
また、センシング部3及びセンシング部4からの故障検出信号は、NOR回路11に入力され、診断信号が出力される。
【0035】
そして、フリーランニングカウンタ9からの信号Qと、パルス幅変調用タイマ10からの信号Taと、NOR回路11からの信号Diagの3つの信号はNAND回路構成のミキシング回路12によって合成され、出力ドライバ13によって一本の伝送線に重畳され出力される。
【0036】
エンジン制御装置2では、センサ1からの出力信号を基準電源15と固定抵抗16とによってプルアップすることで正確なパルス信号outを得ている。パルス信号outの立ち上がりを周波数カウンタ17によって検出し、時間を計測することで周波数を計測でき、後述するように、空気流量信号を得ることができる。
【0037】
また、パルス信号outはパルス幅計測用タイマー18に入力され、パルス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの時間を計測することで、後述するように、空気温度を検出することが可能となる。
【0038】
また、故障発生時にはパルス信号が出力されなくなるため、エンジン制御装置2で計測される周波数がゼロの時には故障が発生していることを動作中に常時検出可能である。
【0039】
図5は、信号Qと、信号Taと、信号Diagと、信号outの動作波形を示す図である。
信号Qは、上述したように、」空気量センサ1中のフリーランニングカウンタ9からの出力であり、その周波数は空気量信号を表している。また、信号Taは同じく空気量センサ1中のパルス幅変調用タイマ10からの出力であり、そのパルス幅は空気温度を表している。そして、信号DiagはNOR回路11の出力であり、そのパルス電圧はセンサ1の故障の有無を表している。
【0040】
また、信号outは、空気量センサ1からの出力信号であり、上述した信号Qと信号Ta、及び信号Diagを、ミキシング回路12でミキシングし、出力ドライバ13により出力した結果の信号である。
【0041】
この信号outが1本の伝送線により、制御装置2に伝送され、信号outの周波数、パルス幅及びパルス信号の有無を検出することで、空気量、空気温度及び故障診断結果の3つの信号を制御装置に伝達することができる。
【0042】
このため、電線数を削減でき、低コスト化、低重量化が図れるという効果がある。
【0043】
つまり、空気量信号を周波数で表し、かつ、空気温度信号、基準周波数情報信号の3つを一つ伝送線で送信するためには、これら3つの信号の送信周波数を同一とする必要がある。
【0044】
そこで、空気温度信号の伝送周波数を、空気量信号の周波数と同一とし、このパルス幅が空気温度を表すこととし、基準周波数信号については、その情報そのものを伝送するのではなく、後述するように、簡単な演算により、周波数補正を可能とし、1つの伝送線で伝送した情報により、正確な空気量、空気温度が得られるように構成している。
【0045】
また、故障有無判断報情報信号Diagは、「1」か「0」かにより表すこととしているので、、空気量、空気温度に重畳することが可能である。
【0046】
したがって、1本の伝送線により、空気量、空気温度及び故障診断結果の3つの信号を制御装置に伝達することができる。
【0047】
図2は、吸入空気圧力を検出するセンシング部3の詳細回路構成を示す図である。
図2において、センシング部3はエレメント部21と、故障検出部22、23とを備えている。エレメント部21には、抵抗24A、24B、24C、24Dによるブリッジ回路が構成されており、圧力センサの場合はこの抵抗が圧力によって変化することを信号S1と信号S2の差電圧として検出する。
【0048】
また、特許文献2等に示した方式の発熱抵抗体式空気流量計とする場合には、これらの抵抗24A、24B、24C、24Dの抵抗値が空気流量によって変化することを信号S1と信号S2の差電圧として検出する。
【0049】
一方、故障検出部22(23)は、トランジスタ25、27(31、33)、固定抵抗26、28(32、34)、インバータ29(35)、NAND回路30(36)を備えている。
【0050】
故障検出部22、23からの出力信号である診断出力信号D1、D2は、正常時には、Low信号が出力されている。エレメント部21に故障が発生し、抵抗24A、24B、24C、24Dの中の1つでも断線、または短絡状態となると、診断出力信号D1、D2はHigh信号となることで故障を検出することができる。
【0051】
図3は、吸入空気を検出するセンシング部4の詳細回路構成を示す図である。
図3において、センシング部4は、定温度制御部41と、故障検出部42とを備える。
【0052】
定温度制御部41は、発熱抵抗体43と、温度検出抵抗45と、固定抵抗44及び46と、オペアンプ47とによるブリッジ回路が構成されている。そして、おり、発熱抵抗体43の温度と、被測定空気との温度差が一定とする電流がブリッジ回路に流れ加熱制御されている。
【0053】
特許文献1等に記載された熱式空気流量計を使用する場合は、この加熱電流を固定抵抗44によって電圧変換した信号S3を空気流量信号として検出する。また、特許文献2等に記載された熱式空気流量計を使用する場合はヒーターとしている。
【0054】
また、故障検出部42は、コンパレータ48、49と、基準電圧源50、51と、NAND回路52とを備え、故障検出部42の出力信号である診断出力信号D3は、正常時にはLow信号となっている。
【0055】
定温度制御部41に故障が発生し、発熱抵抗体43と温度検出抵抗45のうちの1つでも断線、または短絡状態となると、診断出力信号D3はHigh信号が出力されるので、これにより故障を検出することができる。
【0056】
図4は、吸入空気温度検出部5の詳細回路構成を示す図である。
図4において、吸入空気温度検出部5は、感温抵抗体61と、固定抵抗62とを備えている。そして、温度検出部5は、感温抵抗体61の抵抗値が被測定空気温度によって変化することから抵抗値の変化を空気温度の変化として検出し、電気信号として出力している。
【0057】
なお、この感温抵抗体61は、サーミスタによって実現しても良いし、集積回路に使われるポリシリコン抵抗や拡散抵抗によって実現しても良い。
【0058】
図1に示した空気量センサ1のアナログ−デジタル変換器6、7と、デジタルシグナルプロセッサ8と、周波数カウンタ9と、パルス幅変調用タイマ10とは、クロック発生器14が生成する動作クロック信号を基準信号として動作している。
【0059】
このクロック発生器14は、水晶発振子より安価な、リングオシュレータ回路や、抵抗、コンデンサによる発振回路を用いて構成されている。
【0060】
ところで、エンジン制御に使われるマイクロコンピュータを動作させる場合、マイクロコンピュータの動作基準信号を発生するクロック発生器は、動作精度が高く安定な水晶振動子等を用いる場合が多い。
【0061】
一方、低コストが要求される空気量センサ等のセンサでは高価な水晶振動子を用いることはできない。このため、安価なリングオシュレータ回路や、抵抗とコンデンサによる発振回路を用いる必要があるが、このような安価な発振回路を単に用いた場合は、温度に対する安定度を確保することが難しい。
【0062】
このため、安価な発振回路を単に使用した場合は、空気流量検出信号である周波数が基準クロック周波数の変化によって誤差が発生してしまう。
【0063】
本発明は、安価な発振回路を用いても、温度に対する安定度を確保し、誤差の発生を抑制することができるように構成したものである。。
【0064】
すなわち、本発明によれば、安価な発振回路による基準クロック周波数を基準として、パルス幅変調用タイマ10によって、パルス幅が空気温度を表すパルス幅信号Taとして出力する。また、上述したように、空気量信号Qを出力するフリーランニングカウンタ9も安価な発振回路による基準クロック周波数を基準として動作する。
【0065】
このため、空気量を表す周波数信号を、パルス幅信号から得られる周波数信号により、わり算することにより、クロック周波数の変動が相殺され、正確な空気量を検知することができる。
【0066】
つまり、空気流量を表す信号をSとし、センサから出力される補正前の空気量信号を表す周波数信号をf、パルス幅から求めたクロック信号周波数をfCLKとすると、空気量を表す信号Sは次式(1)で求められる。
=f/fCLK ----- (1)
すなわち、図5に示した出力信号outのパルス幅から、空気温度が得られ、出力信号outの周波数信号を、出力信号outのパルス幅から算出した周波数信号でわり算することにより、正確な空気量信号を得ることができる。また、出力信号outが、一定期間(例えば、伝送信号の1周期+誤差分を加味した周期)以上、lowレベルの場合は、故障が発生したと判断することができる。
【0067】
これによって、空気量、空気温度、故障判断情報を、一つの伝送線で伝送可能であるとともに、空気量については、安価な発振回路を用いながら、温度変化による誤差の発生が抑制され、高精度の検出が可能である。
【0068】
なお、空気温度信号については、補正は行われないが、空気温度情報は、空気量情報ほど精度が要求されないからである。
【0069】
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、信頼性が高く、且つ様々な検出信号を1本の電線に載せて制御装置に伝達することができ、高精度で低重量なエンジン吸入空気量センサ及びエンジン吸入空気量検出システムを実現することができる。
【0070】
図6は、本発明の第2の実施形態である自動車用エンジン吸入空気量センサの概略構成図であり、図7は、図6に示した例における信号のタイムチャートである。
【0071】
ところで、空気流量信号の変化に比べて、空気温度信号やクロック信号の変化は遅いという特徴がある。このため、図6には示していないが、制御装置2におけるパルス幅検出用のタイマー18のサンプリング周波数はできるだけ遅くし、マイコンの負荷を低減したい。これは、制御装置2のマイコンの主たる動作はエンジン制御であるため、他の動作に対する負担をできるだけ軽減するという要求によるものである。
【0072】
しかし、単に、上記マイコンのサンプリング周波数を遅くすると、パルス幅検出の分解能が悪化するため、たとえ、制御装置2側で平均化処理を行っても検出精度が得られない。
【0073】
そこで、本発明の第2の実施形態においては、センサ1側にディザ回路19を設け、パルス幅変調用タイマー10の入力にホワイトノイズを重畳させている。
なお、他の構成は、図1に示した例と同様となっている。
【0074】
パルス幅変調用タイマー10の入力にホワイトノイズを重畳させた結果、図7に示す動作波形のごとく、パルス幅変調用タイマー10の出力信号Taには立ち下がり信号のみホワイトノイズが重畳される。
【0075】
このホワイトノイズが重畳されたパルス幅信号を、制御装置2側で多数個データを蓄積し、次式(2)に示すような平均化処理をすることで、タイマー18のサンプリング周波数を早くすることなく、空気温度信号やクロック信号を高精度に伝達することができる。
【0076】
tHigh-ave=(tHigh1+tHigh2+----+tHighn)/n ----- (2)
以上のような構成とすることで、エンジン制御装置側の演算負荷を増やすことなく、低分解能なサンプリングであっても、高精度に信号を制御装置に伝達できるという効果がある。
【0077】
つまり、本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる他、低分解能なサンプリングであっても、高精度に信号を制御装置に伝達できるという効果がある。
【0078】
なお、上述した例は、本発明を自動車用エンジン吸入空気流量検知装置に適用した場合の例であるが、自動車用エンジンに限らず、流体の流量と、この流量を補正する温度信号等の補正信号を出力する装置であれば、適用することができる。例えば、プラントのフィールドにおける流体の流量を、計器室に伝送する装置にも本発明は適用可能である。
【0079】
また、上述した例においては、流量信号の補正信号として、温度(補正要素)信号を用い、補正要素センサとして温度センサを用いたが、温度以外のものを補正要素とする信号を用いることも可能である。例えば、補正要素として圧力を用い、補正要素センサとして圧力センサを使用し、圧力信号を補正信号として伝送することもできる。
【0080】
さらに、上述した例においては、補正信号をパスル幅変調することとしたが、パルス幅変調には限らず、パルス振幅変調も適用可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、1本の信号線に重畳された周波数とパルス幅、及びパルス信号の有無を検出することで、空気量と空気温度、及び故障診断結果の3つの信号を制御装置に伝達することができ、電線数を削減でき、低コスト化、低重量化が図れるという効果がある。
【0082】
また、信号線を増やすことなくセンサの基準動作クロックの変化影響をキャンセルできるため、低コスト化と高精度化が両立できるという効果がある。
【0083】
更に、制御装置側の演算負荷を増やすことなく、高精度に信号を伝達できるという効果がある。
【0084】
つまり、本発明によれば、信頼性が高く、且つ様々な検出信号を1本の電線に載せて制御装置に伝達することができ、高精度で低重量な流体流量検知装置及び流体流量量検出システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である自動車用エンジン吸入空気量センサを用いたエンジン吸入空気量検出システムの概略構成図である。
【図2】本発明の吸入空気圧力を検出するセンシング部の詳細回路構成を示す図である。
【図3】本発明の吸入空気を検出するセンシング部の詳細回路構成を示す図である。
【図4】本発明の吸入空気温度検出部の詳細回路構成を示す図である。
【図5】本発明による、信号動作波形を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態である自動車用エンジン吸入空気量センサの概略構成図である。
【図7】図6に示した例における信号のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 空気量センサ
2 エンジン制御装置
3 センシング部
4 吸気流量センシング部
5 吸入空気温度検出部
6、7 アナログ−デジタル変換器
8 デジタルシグナルプロセッサ
9 フリーランニングカウンタ
10 パルス幅変調用タイマ
11 NOR回路
12 ミキシング回路
13 出力ドライバ
14 クロック発生器
15 基準電源
16、26、28 固定抵抗
17 周波数カウンタ
18 パルス幅計測用タイマー
19 ディザ回路
21 エレメント部
22、23 故障検出部
24 抵抗
25、27 トランジスタ
29 インバータ
30、36、52 NAND回路
31、33 トランジスタ
32、34、44 固定抵抗
35 インバータ
41 定温度制御部
42 故障検出部
43 発熱抵抗体
45 温度検出抵抗
46、62 固定抵抗
47 オペアンプ
48、49 コンパレータ
50、51 基準電圧
61 感温抵抗体

Claims (7)

  1. 流体の流量を検出する流量センサと、
    上記流量センサからの流量検知信号を補正するため補正要素を検知する補正要素センサと、
    基準クロック信号発生手段と、
    上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記流量センサにより検出された流量に応じた周波数信号に変換する流量周波数信号変換手段と、
    上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記補正要素センサにより検出された補正要素に応じたパルス幅を有し、上記流量周波数信号変換手段からの周波数信号と同一の周波数を有するパルス信号に変換するパルス幅変換手段と、
    上記流量周波数信号変換手段からの出力信号と、パルス幅変換手段からの出力信号とを合成して一つの出力信号とする信号合成手段と、
    を備え、上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から算出される周波数信号で、上記上記信号合成手段により合成された信号の周波数信号を割り算することにより、流体流量情報が得られることを特徴とする流体流量検知装置。
  2. 請求項1記載の流体流量検知装置において、上記流量センサと、上記補正要素センサとは、それぞれ、故障検知手段を備え、これら故障検知手段から出力される故障の有無により、信号レベルが変化する故障診断信号が、上記信号合成手段に出力され、故障診断信号と、流量周波数信号変換手段からの出力信号と、パルス幅変換手段からの出力信号とを合成して一つの出力信号とすることを特徴とする流体流量検知装置。
  3. 請求項1又は2記載の空気流量を検出する流体流量検知装置において、上記流体は自動車のエンジン吸入空気量であることを特徴とする流体流量検知装置。
  4. 請求項3記載の流体流量検知装置において、上記流量センサは、発熱抵抗体式空気流量計あることを特徴とする流体流量検知装置。
  5. 請求項4記載の流体流量検知装置において、上記補正要素センサは、エンジン吸入空気の温度を検出する温度検出器であることを特徴とする流体流量検知装置。
  6. 請求項4記載の流体流量検知装置において、上記補正要素センサは、エンジン吸入空気の圧力を検出する圧力検出器であることを特徴とする流体流量検知装置。
  7. 自動車のエンジン制御システムにおいて、
    エンジン吸入空気流量を検出し、流量信号を出力するとともに、自身の故障を検知し、故障の有無によりレベルが変化する故障信号を出力する吸入空気流量流量センサと、
    上記流量センサからの流量検知信号を補正するエンジン吸入空気温度を検知し、温度検出信号を出力するとともに、自身の故障を検知し、故障の有無によりレベルが変化する故障信号を出力する温度検出センサと、
    基準クロック信号発生手段と、
    上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記流量センサにより検出された流量に応じた周波数信号に変換する空気流量周波数信号変換手段と、
    上記基準クロック信号発生手段から出力される基準クロック信号に基づいて動作し、上記温度検出センサにより検出された空気温度に応じたパルス幅を有し、上記流量周波数信号変換手段からの周波数信号と同一の周波数を有するパルス信号に変換するパルス幅変換手段と、
    上記流量周波数信号変換手段からの故障検知信号及び流量周波数信号と、パルス幅変換手段からの故障検知信号及びパルス幅変換信号とを合成して一つの出力信号とする信号合成手段と、
    上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から算出される周波数信号で、上記上記信号合成手段により合成された信号の周波数信号を割り算することにより、空気流体流量情報を算出し、上記信号合成手段により合成された信号のパルス幅から空気温度情報を算出し、上記信号合成手段により合成された故障検知信号により、故障を検知する演算し、エンジンの動作を制御するエンジン制御手段と、
    を備えることを特徴とする自動車のエンジン制御システム。
JP2002372693A 2002-12-24 2002-12-24 流体流量検知装置 Pending JP2004205283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002372693A JP2004205283A (ja) 2002-12-24 2002-12-24 流体流量検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002372693A JP2004205283A (ja) 2002-12-24 2002-12-24 流体流量検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004205283A true JP2004205283A (ja) 2004-07-22

Family

ID=32811227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002372693A Pending JP2004205283A (ja) 2002-12-24 2002-12-24 流体流量検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004205283A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006138688A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Hitachi Ltd 流体流量計及びそれを用いたエンジン制御システム
JP2013061722A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Hitachi Automotive Systems Ltd 車載センサ、自動車用制御装置、自動車制御システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006138688A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Hitachi Ltd 流体流量計及びそれを用いたエンジン制御システム
JP2013061722A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Hitachi Automotive Systems Ltd 車載センサ、自動車用制御装置、自動車制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3343509B2 (ja) 空気流量計測装置
US9243577B2 (en) Sensor for detecting the mass flow rate and the temperature of a fluid flow
US20090299657A1 (en) Air flow measurement device and air flow correction method
JP2005106723A (ja) 熱式流量計及び制御システム
EP1657532A1 (en) Thermal mass flow sensor
JP5304766B2 (ja) 流量測定装置
CN103080703A (zh) 气体流量测量装置
JP3421245B2 (ja) 発熱抵抗体式空気流量測定装置
JP5853102B2 (ja) 流体計測装置
JP2004205283A (ja) 流体流量検知装置
JP2010216906A (ja) 自動車用流量計
US8527243B2 (en) Air flow measurement apparatus
JP3575573B2 (ja) 熱式空気流量計
JP5120289B2 (ja) 空気流量測定装置
US7191081B2 (en) Method for correcting an oscillator frequency
JP2656669B2 (ja) 温度測定計を兼ねる熱式空気流量計
CN107923780B (zh) 空气流量计
US8959995B2 (en) Thermal flow sensor having a power source for driving a bridge circuit and an integrated circuit
WO2014024621A1 (ja) 熱式流量測定装置及びこれを用いた制御装置
JP5391754B2 (ja) エアフローメータ
JP2009031014A (ja) 熱式ガス質量流量計
JP4345207B2 (ja) 力学量検出センサ
JP2002176327A (ja) センサの過剰な負のオフセットを検出するための方法および装置
JP2012047545A (ja) ガス濃度測定装置
WO2010079758A1 (ja) ガス遮断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080602

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080624

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081216