JP2004204318A - 高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法 - Google Patents
高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】冷却盤を取り外すことなく補修ができる高炉炉壁用プレキャスト耐火物を使用して、高炉炉壁を補修する。
【解決手段】同一段に連設された少なくとも2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部2を有し、鉄皮と対面する側に鉄皮に固定する固定金物4を設けた高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風した後、炉開口部から炉壁補修部まで吊り下ろし、炉外から前記固定金物を引っ張りながら前記凹部を2個以上の冷却盤に別々に装着し、固定金物4を前記鉄皮に接続して炉壁用プレキャスト耐火物を固定し、ついで炉の内面側から炉壁用プレキャスト耐火物間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形する高炉炉壁補修方法。
【選択図】 図1
【解決手段】同一段に連設された少なくとも2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部2を有し、鉄皮と対面する側に鉄皮に固定する固定金物4を設けた高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風した後、炉開口部から炉壁補修部まで吊り下ろし、炉外から前記固定金物を引っ張りながら前記凹部を2個以上の冷却盤に別々に装着し、固定金物4を前記鉄皮に接続して炉壁用プレキャスト耐火物を固定し、ついで炉の内面側から炉壁用プレキャスト耐火物間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形する高炉炉壁補修方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびこのプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉等の堅型冶金炉では、炉壁および炉底の耐火物を冷却することにより炉内からの侵食を防ぎ、炉体の長寿命化を図る必要がある。高炉等の炉体の冷却方式としては従来から種々の装置が提案され、実用化もされているが、冷却盤を用いた冷却方法もその一つであり、ステーブクーラー等とともに高炉炉壁の冷却に広く用いられている。
【0003】
上述した冷却盤は、例えば幅400mm×長さ600mm×厚さ70mm程度の大きさをしており、内部に冷却水通路が設けられており、鉄皮に設けられたハウジングに固定されるようになっている。
【0004】
このような冷却盤は、高炉炉壁の高さ方向に30〜50段、各段36〜52枚程度が千鳥状に配置されており、同一段の隣接する冷却盤の間隔は1〜1.5m程度である。
【0005】
このように配置された複数の冷却盤の間は、最初はプレキャストの耐火物(耐火レンガ)が使用されているが、高炉の操業時間が増加するにしたがって、部分的に耐火レンガが損傷して欠落するようになる。そして、欠落した部分をそのままにしておくと、冷却盤が溶損されて炉壁の冷却能力が低下して、炉体の寿命が短くなるという問題がある。
【0006】
そのため、冷却盤が耐火物の支持部材の役目も果たすことを利用して、耐火レンガが欠落した部分に炉内側から吹付け装置により不定形耐火物を吹き付けたり、鉄皮から不定形耐火物を注入して補修するようにしているが、不定形耐火物では保持力が弱く寿命が短い上に、吹付け時に20%程度の不定形耐火物が流れ落ちてしまい、不定形耐火物の吹付けロスが大きいという問題がある。
【0007】
そこで、プレキャストの耐火物を用いて、耐火レンガの損傷個所を補修する高炉炉壁の補修方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この高炉炉壁の補修方法は、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風して炉壁を補修するに際し、補修該当部の冷却箱(冷却盤)を取り外し、かつ鉄皮の外部から補修該当部に残存する耐火物を除去した後、炉開口部から耐火物パネルを炉内に装入して前記補修該当部に配設し、この耐火物パネルを耐火物パネルに凸設した固定金物を鉄皮に固着させることにより固定し、ついで炉の対面側から不定形耐火物を耐火物パネル間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形するとともに、耐火物パネルと鉄皮間には取り外した冷却箱の盲フランジ部に設けた圧入口から不定形耐火物を圧入充填するものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平2−57626号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された高炉炉壁の補修方法には、次のような問題点がある。
【0010】
補修該当部に耐火物パネルを配設するために、補修該当部に位置する冷却箱を取り外す必要があり、冷却箱を取り外すための工数がかかるとともに、冷却箱を取り外す分だけ炉壁の冷却能力が低下する。
【0011】
本発明は、従来技術の上述のような問題点を解消するためになされたものであり、冷却盤を取り外すことなく使用することができる炉壁用プレキャスト耐火物およびこの炉壁用プレキャスト耐火物を使用した炉壁補修方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る高炉炉壁用プレキャスト耐火物は、高炉炉壁を冷却する冷却盤のうち同一段に連設された少なくとも2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部を有し、鉄皮と対面する側に鉄皮に固定する固定金物を設けたものである。
【0013】
また、この発明に係る高炉炉壁補修方法は、上記高炉炉壁用プレキャスト耐火物を用いた高炉炉壁補修方法であり、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風した後、炉開口部から前記炉壁用プレキャスト耐火物を前記炉壁補修部まで吊り下ろし、炉外から前記固定金物を引っ張りながら前記凹部を2個以上の冷却盤に別々に装着し、固定金物を前記鉄皮に接続して炉壁用プレキャスト耐火物を固定し、ついで炉の内面側から炉壁用プレキャスト耐火物間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形するものである。
【0014】
この発明に係る高炉炉壁用プレキャスト耐火物は、2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部を有しているので、冷却盤を取り外すことなくプレキャスト耐火物を補修該当部に配設することができる。
【0015】
また、2個以上の冷却盤により支持されるので、耐火物が落下しにくくい。
【0016】
また、この発明に係る高炉炉壁補修方法は、冷却盤を取り外すことなく、補修該当部にプレキャスト耐火物を配設し、プレキャスト耐火物に設けた固定金物を鉄皮に接続するだけで、プレキャスト耐火物を固定することができるので、炉壁の補修に要する工数を削減できるとともに、補修時間を短縮することができる。
【0017】
また、プレキャスト耐火物が冷却盤により支持されている状態となるので、プレキャスト耐火物が落下することもなく、炉壁の寿命を延ばすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物の実施の形態の説明図であり、(a)は高炉炉壁用プレキャスト耐火物の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【0019】
この高炉炉壁用プレキャスト耐火物1は、高炉炉壁に設けられる冷却盤のうち、炉壁高さ方向同一段に隣り合って設けられている冷却盤に別々に装着できる凹部2を2個有するプレキャスト耐火物本体3と、プレキャスト耐火物本体3を冷却盤に装着したときに、プレキャスト耐火物本体3が鉄皮と対面する側に接続した2本の固定金物4とから構成されている。
【0020】
この高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を詳述すると、前記2本の固定金物4は図2に示すように、連結バ−5により接続され、連結バ−5には複数本のスタッドボルト6が設けられ、不定形耐火物によりプレキャスト耐火物1を打設するときに、スタッドボルト6によりプレキャスト耐火物本体3と2本の固定金物4とが強固に一体化されるようになっている。
【0021】
なお、図1に示した高炉炉壁用プレキャスト耐火物1には、凹部2が2ヶ所しか設けられていないが、施工可能であれば3ヶ所またはそれ以上設けてもよい。もちろん、凹部2が多くなればプレキャスト耐火物1は、図1に示すような矩形形状ではなく、炉壁内周面の曲率に合わせた曲面を有する形状のものとしなければならないが、プレキャスト時にそのような曲面を有する形枠を用意すればよい。
【0022】
なお、凹部2の大きさは、施工を容易にするために、冷却盤の断面積よりもかなり大きめにし、冷却盤との隙間は不定形耐火物を吹き付けて埋めるようにする。
【0023】
また、凹部2は必ずしも貫通孔とする必要はない。
【0024】
次に、高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を用いた高炉炉壁の補修方法を説明する。
(a)減尺休風して、冷却盤(3個連であれば真中の冷却盤)を抜き取り、補修該当個所に残っている不用耐火物を除去する。
(b)プレキャスト耐火物1を炉上部の開口部から吊り下ろし、図3に示すように、炉壁の補修該当個所の隣り合う同一段の2個の冷却盤7に、固定金物4を鉄皮側から引っ張りながら、高炉炉壁用プレキャスト耐火物1の凹部2を装着する。使用するプレキャスト耐火物1の数量は、補修該当個所の大きさにより増減される。そして、図3に示すように、固定金物4を鉄皮8に接続して、プレキャスト耐火物1を固定する。
(c)次いで、図4に示すように、炉内側から隣り合うプレキャスト耐火物1間の目地部、補修端部およびプレキャスト耐火物1の凹部2と冷却盤7との隙間に不定形耐火物9を吹きつけて成形する。
【0025】
プレキャスト耐火物1は、鉄皮8に接続した固定金物4に加えて、プレキャスト耐火物1の凹部2と冷却盤7との隙間に吹き付けた不定形耐火物9により固定される。
【0026】
【発明の効果】
本発明により、冷却箱を取り外す必要がなくなるので、そのための作業工数が低減できるとともに、炉壁の冷却能力を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物の実施の形態の説明図であり、(a)は高炉炉壁用プレキャスト耐火物の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図2】本発明の本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物におけるプレキャスト耐火物と固定金物の一体化を説明するための図である。
【図3】本発明の本発明の高炉炉壁の補修方法において、補修該当個所に本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物を配設した図である。
【図4】本発明の本発明の高炉炉壁の補修方法において、固定金物を鉄皮に接続してプレキャスト耐火物を固定した状態を示す炉壁の側面図である。
【符号の説明】
1 高炉炉壁用プレキャスト耐火物
2 凹部
3 プレキャスト耐火物本体
4 固定金物
5 連結バ−
6 スタッドボルト
7 冷却盤
8 鉄皮
9 不定形耐火物
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびこのプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉等の堅型冶金炉では、炉壁および炉底の耐火物を冷却することにより炉内からの侵食を防ぎ、炉体の長寿命化を図る必要がある。高炉等の炉体の冷却方式としては従来から種々の装置が提案され、実用化もされているが、冷却盤を用いた冷却方法もその一つであり、ステーブクーラー等とともに高炉炉壁の冷却に広く用いられている。
【0003】
上述した冷却盤は、例えば幅400mm×長さ600mm×厚さ70mm程度の大きさをしており、内部に冷却水通路が設けられており、鉄皮に設けられたハウジングに固定されるようになっている。
【0004】
このような冷却盤は、高炉炉壁の高さ方向に30〜50段、各段36〜52枚程度が千鳥状に配置されており、同一段の隣接する冷却盤の間隔は1〜1.5m程度である。
【0005】
このように配置された複数の冷却盤の間は、最初はプレキャストの耐火物(耐火レンガ)が使用されているが、高炉の操業時間が増加するにしたがって、部分的に耐火レンガが損傷して欠落するようになる。そして、欠落した部分をそのままにしておくと、冷却盤が溶損されて炉壁の冷却能力が低下して、炉体の寿命が短くなるという問題がある。
【0006】
そのため、冷却盤が耐火物の支持部材の役目も果たすことを利用して、耐火レンガが欠落した部分に炉内側から吹付け装置により不定形耐火物を吹き付けたり、鉄皮から不定形耐火物を注入して補修するようにしているが、不定形耐火物では保持力が弱く寿命が短い上に、吹付け時に20%程度の不定形耐火物が流れ落ちてしまい、不定形耐火物の吹付けロスが大きいという問題がある。
【0007】
そこで、プレキャストの耐火物を用いて、耐火レンガの損傷個所を補修する高炉炉壁の補修方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この高炉炉壁の補修方法は、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風して炉壁を補修するに際し、補修該当部の冷却箱(冷却盤)を取り外し、かつ鉄皮の外部から補修該当部に残存する耐火物を除去した後、炉開口部から耐火物パネルを炉内に装入して前記補修該当部に配設し、この耐火物パネルを耐火物パネルに凸設した固定金物を鉄皮に固着させることにより固定し、ついで炉の対面側から不定形耐火物を耐火物パネル間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形するとともに、耐火物パネルと鉄皮間には取り外した冷却箱の盲フランジ部に設けた圧入口から不定形耐火物を圧入充填するものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平2−57626号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された高炉炉壁の補修方法には、次のような問題点がある。
【0010】
補修該当部に耐火物パネルを配設するために、補修該当部に位置する冷却箱を取り外す必要があり、冷却箱を取り外すための工数がかかるとともに、冷却箱を取り外す分だけ炉壁の冷却能力が低下する。
【0011】
本発明は、従来技術の上述のような問題点を解消するためになされたものであり、冷却盤を取り外すことなく使用することができる炉壁用プレキャスト耐火物およびこの炉壁用プレキャスト耐火物を使用した炉壁補修方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る高炉炉壁用プレキャスト耐火物は、高炉炉壁を冷却する冷却盤のうち同一段に連設された少なくとも2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部を有し、鉄皮と対面する側に鉄皮に固定する固定金物を設けたものである。
【0013】
また、この発明に係る高炉炉壁補修方法は、上記高炉炉壁用プレキャスト耐火物を用いた高炉炉壁補修方法であり、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風した後、炉開口部から前記炉壁用プレキャスト耐火物を前記炉壁補修部まで吊り下ろし、炉外から前記固定金物を引っ張りながら前記凹部を2個以上の冷却盤に別々に装着し、固定金物を前記鉄皮に接続して炉壁用プレキャスト耐火物を固定し、ついで炉の内面側から炉壁用プレキャスト耐火物間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形するものである。
【0014】
この発明に係る高炉炉壁用プレキャスト耐火物は、2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部を有しているので、冷却盤を取り外すことなくプレキャスト耐火物を補修該当部に配設することができる。
【0015】
また、2個以上の冷却盤により支持されるので、耐火物が落下しにくくい。
【0016】
また、この発明に係る高炉炉壁補修方法は、冷却盤を取り外すことなく、補修該当部にプレキャスト耐火物を配設し、プレキャスト耐火物に設けた固定金物を鉄皮に接続するだけで、プレキャスト耐火物を固定することができるので、炉壁の補修に要する工数を削減できるとともに、補修時間を短縮することができる。
【0017】
また、プレキャスト耐火物が冷却盤により支持されている状態となるので、プレキャスト耐火物が落下することもなく、炉壁の寿命を延ばすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物の実施の形態の説明図であり、(a)は高炉炉壁用プレキャスト耐火物の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【0019】
この高炉炉壁用プレキャスト耐火物1は、高炉炉壁に設けられる冷却盤のうち、炉壁高さ方向同一段に隣り合って設けられている冷却盤に別々に装着できる凹部2を2個有するプレキャスト耐火物本体3と、プレキャスト耐火物本体3を冷却盤に装着したときに、プレキャスト耐火物本体3が鉄皮と対面する側に接続した2本の固定金物4とから構成されている。
【0020】
この高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を詳述すると、前記2本の固定金物4は図2に示すように、連結バ−5により接続され、連結バ−5には複数本のスタッドボルト6が設けられ、不定形耐火物によりプレキャスト耐火物1を打設するときに、スタッドボルト6によりプレキャスト耐火物本体3と2本の固定金物4とが強固に一体化されるようになっている。
【0021】
なお、図1に示した高炉炉壁用プレキャスト耐火物1には、凹部2が2ヶ所しか設けられていないが、施工可能であれば3ヶ所またはそれ以上設けてもよい。もちろん、凹部2が多くなればプレキャスト耐火物1は、図1に示すような矩形形状ではなく、炉壁内周面の曲率に合わせた曲面を有する形状のものとしなければならないが、プレキャスト時にそのような曲面を有する形枠を用意すればよい。
【0022】
なお、凹部2の大きさは、施工を容易にするために、冷却盤の断面積よりもかなり大きめにし、冷却盤との隙間は不定形耐火物を吹き付けて埋めるようにする。
【0023】
また、凹部2は必ずしも貫通孔とする必要はない。
【0024】
次に、高炉炉壁用プレキャスト耐火物1を用いた高炉炉壁の補修方法を説明する。
(a)減尺休風して、冷却盤(3個連であれば真中の冷却盤)を抜き取り、補修該当個所に残っている不用耐火物を除去する。
(b)プレキャスト耐火物1を炉上部の開口部から吊り下ろし、図3に示すように、炉壁の補修該当個所の隣り合う同一段の2個の冷却盤7に、固定金物4を鉄皮側から引っ張りながら、高炉炉壁用プレキャスト耐火物1の凹部2を装着する。使用するプレキャスト耐火物1の数量は、補修該当個所の大きさにより増減される。そして、図3に示すように、固定金物4を鉄皮8に接続して、プレキャスト耐火物1を固定する。
(c)次いで、図4に示すように、炉内側から隣り合うプレキャスト耐火物1間の目地部、補修端部およびプレキャスト耐火物1の凹部2と冷却盤7との隙間に不定形耐火物9を吹きつけて成形する。
【0025】
プレキャスト耐火物1は、鉄皮8に接続した固定金物4に加えて、プレキャスト耐火物1の凹部2と冷却盤7との隙間に吹き付けた不定形耐火物9により固定される。
【0026】
【発明の効果】
本発明により、冷却箱を取り外す必要がなくなるので、そのための作業工数が低減できるとともに、炉壁の冷却能力を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物の実施の形態の説明図であり、(a)は高炉炉壁用プレキャスト耐火物の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図2】本発明の本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物におけるプレキャスト耐火物と固定金物の一体化を説明するための図である。
【図3】本発明の本発明の高炉炉壁の補修方法において、補修該当個所に本発明の高炉炉壁用プレキャスト耐火物を配設した図である。
【図4】本発明の本発明の高炉炉壁の補修方法において、固定金物を鉄皮に接続してプレキャスト耐火物を固定した状態を示す炉壁の側面図である。
【符号の説明】
1 高炉炉壁用プレキャスト耐火物
2 凹部
3 プレキャスト耐火物本体
4 固定金物
5 連結バ−
6 スタッドボルト
7 冷却盤
8 鉄皮
9 不定形耐火物
Claims (2)
- 高炉炉壁を冷却する冷却盤のうち同一段に連設された少なくとも2個以上の冷却盤に別々に装着できる凹部を有し、鉄皮と対面する側に鉄皮に固定する固定金物を設けたことを特徴とする高炉炉壁用プレキャスト耐火物。
- 請求項1に記載の高炉炉壁用プレキャスト耐火物を用いた高炉炉壁補修方法であり、高炉装入物を炉壁補修部以下に減尺休風した後、炉開口部から前記炉壁用プレキャスト耐火物を前記炉壁補修部まで吊り下ろし、炉外から前記固定金物を引っ張りながら前記凹部を2個以上の冷却盤に別々に装着し、固定金物を前記鉄皮に接続して炉壁用プレキャスト耐火物を固定し、ついで炉の内面側から炉壁用プレキャスト耐火物間の目地部及び補修端部に吹き付けて成形することを特徴とする高炉炉壁補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002376324A JP2004204318A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002376324A JP2004204318A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004204318A true JP2004204318A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32813816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002376324A Pending JP2004204318A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 高炉炉壁用プレキャスト耐火物およびプレキャスト耐火物を用いた炉壁補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004204318A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160015490A (ko) * | 2014-07-30 | 2016-02-15 | 주식회사 포스코 | 고로노체구조 및, 고로노체구조의 보수방법 |
-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002376324A patent/JP2004204318A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160015490A (ko) * | 2014-07-30 | 2016-02-15 | 주식회사 포스코 | 고로노체구조 및, 고로노체구조의 보수방법 |
KR101696024B1 (ko) | 2014-07-30 | 2017-01-13 | 주식회사 포스코 | 고로노체구조 및, 고로노체구조의 보수방법 |
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