JP2004200935A - 記録再生装置および再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】AVストリームの記録された記録媒体の再生時に、ストリーム区間の接続点や任意の区間に特殊再生効果を付与する。
【解決手段】UI部1002によりユーザから指定された情報に基づき、システム制御部1003が、特殊再生効果を付与するためのテキスト情報を生成する。テキスト情報はAVストリーム管理情報内のテキスト情報領域内に設定され、ドライブ部1009を用いてDVD−RAM1010に記録される。再生時にはAVストリーム管理情報を読み出して内部のテキスト情報領域を参照し、特殊再生効果が指定されていれば、システム制御部1003は、指定された情報に応じた効果を付与するよう効果付与部1011に指示する。効果付与部1011が、指示に従って映像音声に効果を付与して出力することにより、ユーザの望む特殊再生効果の付与されたストリームが出力される。
【選択図】 図11
【解決手段】UI部1002によりユーザから指定された情報に基づき、システム制御部1003が、特殊再生効果を付与するためのテキスト情報を生成する。テキスト情報はAVストリーム管理情報内のテキスト情報領域内に設定され、ドライブ部1009を用いてDVD−RAM1010に記録される。再生時にはAVストリーム管理情報を読み出して内部のテキスト情報領域を参照し、特殊再生効果が指定されていれば、システム制御部1003は、指定された情報に応じた効果を付与するよう効果付与部1011に指示する。効果付与部1011が、指示に従って映像音声に効果を付与して出力することにより、ユーザの望む特殊再生効果の付与されたストリームが出力される。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対してAVストリームの記録または再生を行う記録再生装置および再生装置であって、特に、特殊再生効果を付与した再生が可能な記録再生装置および再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(デジタルビデオレコーディング技術の説明)
近年、アナログ映像をデジタルデータに変換し、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録するデジタルビデオレコーディング技術が注目されている。この大きな理由としては、(1)記録媒体の大容量化とデジタルAVデータの圧縮技術の確立による記録時間の向上、(2)デジタル化して記録を行うため、一旦記録された後はデータの品質が低下しないこと、等が挙げられる。また、ディスクや半導体メモリなどの記録媒体は、ランダムアクセス性能が格段に優れており、テープメディアでは実現不可能であった機能を容易に実現できるようになった。こういった機能の例としては、素早く頭出しを行ったり、再生順を自由に入れ替えたり、といったことが挙げられる。
(AVストリーム管理)
上記のような機能を実現するために、記録媒体におけるAVストリームの管理は複雑なものになる。記録媒体にAVストリームを記録する場合、一般的には、AVストリームとは別に管理情報を記録することによって、記録されたデータの管理を効率よく行う手法が採られる。
【0003】
記録型DVD(Digital Versatile Disc)を例に挙げると、記録型DVDにAVストリームを記録する方法を規定するものとして「DVD Specifications for Rewritable/Re−recordable Discs(DVDビデオレコーディング規格。以下、DVR規格と記載する)」がすでに策定され、発行されている。DVR規格においても、AVストリームと別に、AVストリームの管理情報がディスク上に記録され、AVストリームのコンテンツに関する情報や、AVストリームの再生態様を決定するための情報が記録されている。
(記録型DVDの説明)
以下、記録媒体として、記録型DVDを例に説明する。記録型DVDの規格としては、追記可能なDVD−R(DVD Recordable)と、書換え可能なDVD−RAM(DVD ReWritable)、DVD−RW(DVDRe−Recordable)があり、前述のDVR規格を用い、書換え型DVDに対してAVストリームの記録再生を行うDVDレコーダが、民生機器として登場している。DVDレコーダの特徴の一つとしてプレイリストを用いた編集がある。これはDVR規格に定められた編集方法である。以下に、DVD−RAMを例にプレイリストの説明を記す。
(プレイリスト説明)
DVD−RAMに記録されているAVストリームを、ユーザが再生経路を指定することにより、記録した時の順序とは異なる順序で再生することが可能である。ユーザが指定する再生経路とは、開始点と終了点で指定されたストリームの連続した区間を1再生区間として、その再生区間を並べたリストで表される。この再生経路を記述したリストを、プレイリスト(以降、PLと記載)とよぶ。このPLと実データとの関連は、管理情報として別に記録されており、これを参照して目的のストリームにアクセスすることで、DVD−RAM上のストリームの配置を変更することなく、編集操作を行った場合と同じ再生が可能になる。PLを用いることにより、DVD−RAMに記録されているストリームの直接編集操作を行う場合と比べて、オリジナルのストリームの状態を保存でき、何度でも編集しなおす事が可能になる。
(特殊再生効果を付与する編集の説明)
以上のように、PLを用いることによって、ストリームの任意の区間を任意の順序で再生することが可能となり、ユーザは簡単な操作によってオリジナルのコンテンツを作成できるようになった。しかし、PLによる編集は映像編集手法の一つに過ぎず、一般に用いられる編集には、さらに数多くの手法が存在する。
【0004】
例えば民生放送や映画などの業務用コンテンツでは、接続点に対してフェード効果を用いて自然に繋げて見せたり、ワイプなどの視覚効果を用いながらシーンを切り替えたりする特殊再生効果を付与することによって、演出の一部として見せる手法が用いられている。このような映像は、業務用の編集装置を用いて編集処理がなされており、従来、個人単位でこのような効果を与える編集を行うことは困難な作業であったが、近年ではDV(Digital Video)装置やパソコン等を使うことにより、個人単位でも容易に編集を行うことが可能になっている。
【0005】
DVD−Video規格で記録された映像を再生するDVDプレイヤーなどの再生装置でも、映像や音声に簡単な効果を付与して再生を行うことが可能なものがある。このような再生装置では、ユーザが、再生装置に対して、再生時に効果を付与するように予め設定を行い、再生装置はその情報を元に効果を付与するという形式を取る。こういった機能はDVD−Video規格で規定されたものではないが、装置製造者によって独自機能として付加されており、今後、DVDレコーダに対しても同様の機能が付加されていくことが考えられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−231010号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記で説明したDVDプレイヤーの様に、Read Only(読込み専用)の記録媒体に記録された映像に対して効果を付与する設定を行った場合、記録媒体に対しては情報を付加できないため、ユーザから指定された情報は再生装置が保持することになる。この場合、あるDVD−Videoに記録された映像に対してユーザが設定作業を行っても、再生装置を替えて再生を行う場合にはユーザは再度同じ設定作業を行う必要があり、これはユーザにとって不便である。
【0008】
本発明は上記課題を解決するために、書換え可能な記録媒体に映像・音声の録画再生を行う記録再生装置において、ユーザが特殊再生効果を一旦設定すれば、その記録媒体に対して特殊再生効果の再設定をしなくても、設定したとおりの特殊再生効果を付与した再生が可能となる記録再生装置を提供することを目的とする。また、書換え可能な記録媒体の再生を行う記録再生装置および再生装置において、記録媒体上に前述のような情報が記録されていた場合、その情報を元に特殊再生効果を付与して再生が可能な記録再生装置および再生装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にかかる記録再生装置は、(1)AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体に対して記録再生を行う記録再生装置であって、映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報を、前記記録媒体の管理情報記録領域に記録する指定情報記録部と、再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えた構成である。
【0010】
また、本発明にかかる再生装置は、(2)AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体を再生する再生装置であって、前記記録媒体の管理情報記録領域には、前記AVストリームの映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報が記録されており、再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えた構成である。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記(1)の構成により、本発明にかかる記録再生装置は、ユーザが書換え可能な記録媒体のAVストリームに対して特殊再生効果を一旦設定すれば、その記録媒体に対して特殊再生効果の再設定をしなくても、設定したとおりの特殊再生効果を付与した再生が可能となる。また、記録媒体上に特殊再生効果の設定がされていた場合、その設定を元に特殊再生効果を付与した再生が可能となる。
【0012】
また、上記(2)の構成により、本発明にかかる再生装置は、記録媒体上に特殊再生効果の設定がされていた場合、その設定を元に特殊再生効果を付与した再生が可能となる。
【0013】
なお、上記(1)の構成の他、本発明にかかる記録再生装置は、以下の(3)〜(17)の態様をとり得る。
【0014】
(3)上記(1)の構成において、前記管理情報が、AVストリームの再生経路情報と、飛び込み点情報と、AVストリームの内容を表すテキスト情報と、製造者情報とを含む記録再生装置。
【0015】
(4)上記(3)の構成において、前記再生経路情報が、記録媒体内の全ての再生区間を含むオリジナルの再生経路情報と、ユーザによって再生区間と再生順序とが指定された再生経路情報とを含み、前記テキスト情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報と、記録されたコンテンツの内容を表すテキスト情報と、飛び込み点の内容を表すテキスト情報とを含む記録再生装置。
【0016】
(5)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報を含み、飛び込み点の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0017】
(6)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0018】
(7)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0019】
(8)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0020】
(9)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0021】
(10)上記(6)〜(9)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0022】
(11)上記の(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0023】
(12)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0024】
(13)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0025】
(14)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0026】
(15)上記(11)〜(14)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0027】
(16)上記(5)〜(15)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果の種類を表す情報を含む記録再生装置。なお、この構成において、特殊再生効果の種類とは、映像に関しては、例えば、フェードイン、フェードアウト、モザイク、セピア色化、ワイプ処理、回転、拡大、縮小等を含む。また、音声に関しては、フェードイン、フェードアウト、ミュート、エコー、ボイスキャンセル、キーチェンジ等を含む。
【0028】
(17)上記(16)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果を詳細に指定する情報をさらに含む記録再生装置。
【0029】
以下、DVR規格を用いてDVD−RAMに対して映像・音声の記録再生を行う記録再生装置を例にして、本発明の一実施形態を具体的に説明する。
(DVD−RAM説明)
まず、本実施形態においてDVD−RAMに記録されるデータの構成について説明する。図1は、DVD−RAMに記録されるデータについて、物理セクタアドレスにより管理されている物理的な構成と、ファイルシステムにより管理されている論理的な構成とを示すものである。ファイルシステムとは、ディスク内のデータをディレクトリやファイルとして管理するための方式のことである。
【0030】
図1(a)は、DVD−RAMの物理セクタの構成を示す。図1(a)に示すように、物理セクタは、リードイン領域101、データ領域102、リードアウト領域103を有する。リードイン領域101は物理セクタアドレスの先頭、リードアウト領域103は物理セクタアドレスの最後に設けられている。リードイン領域101には、サーボを安定させるために必要な規準信号や他のメディアとの識別信号などが記録されている。リードアウト領域103には、リードイン領域101と同様の基準信号が記録されている。
【0031】
リードイン領域101からリードアウト領域103の間には、論理的に有効なデータが記録されるデータ領域102が設けられている。データ領域102の先頭に、ボリューム領域102aが設けられている。ボリューム領域102aには、ファイルシステム用の管理情報が記録されている。なお、ファイルシステムとしては、以下の例に限定されず、任意のシステムを用いることができる。ファイルシステムの詳細な説明については省略する。
【0032】
ここで、ファイルシステムを通して見える、DVD−RAMデータの論理構成について説明する。図1(b)において、104はRootディレクトリ、105はDVD_RTAVディレクトリ、106は管理情報ファイルであるVR_MANGR.IFOファイル、107は静止画ファイルであるVR_STILL.VROファイル、108は動画ファイルであるVR_MOVIE.VROファイルを示す。DVD−RAMに記録される全てのデータは、Rootディレクトリ104直下のDVD_RTAVディレクトリ105の下に置かれる。DVD−RAMに記録されるファイルは大きく2種類に区別される。1つは管理情報ファイルで、もう1つは複数(少なくとも1つ)のAVファイルである。AVファイルは、動画、静止画、および静止画にアフレコされた音声という3つのファイルにさらに分類される。これら3つのAVファイルを管理する情報として、管理情報ファイルが1つ置かれる。図1(b)において、管理情報ファイルはVR_MANGR.IFOファイル106に相当し、静止画ファイルはVR_STILL.VROファイル107、動画ファイルはVR_MOVIE.VROファイル108に相当する。
(VR_MOVIE.VROの説明)
VR_MOVIE.VROは、複数の放送番組をエンコードすることにより得られた複数のVideo Object(以下、VOBと記載する)を収録している。VOBとは、ビデオストリーム、オーディオストリームを多重化することにより得られるISO/IEC13818−1規格準拠のプログラム・ストリームであって、その終端部にProgram End Codeが付与されていないものをいう。
【0033】
図2は、VR_MOVIE.VROの構成を示す図である。本図において、VR_MOVIE.VROは、M_VOB#1、#2、#3・・・・#Mからなる。VOBを構成するビデオストリームは、NTSC方式、PAL方式のビデオ信号をMPEG方式にしたがって圧縮したものである。
(MPEGの説明)
MPEG規格に従った圧縮とは、一フレーム分の画像内での空間周波数特性と、過去および未来に再生されるべき画像との時間相関特性とを用いた圧縮であり、この圧縮を経ることにより、各ピクチャデータは、過去方向および未来方向に再生されるべき画像との時間相関特性を用いて圧縮されているBidirectionally Predictiveピクチャ(Bピクチャ)、過去方向に再生されるべき画像との時間相関特性を用いて圧縮されているPredictiveピクチャ(Pピクチャ)、時間相関特性を用いず、一フレーム分の画像内での空間周波数特性を利用して圧縮されているIntraピクチャ(Iピクチャ)のうち何れかに変換される。
【0034】
Iピクチャはピクチャ内符号化を行うため、復号化の際には他のピクチャを参照することなく再生できる。しかし、Pピクチャは過去のIピクチャまたはPピクチャを参照してピクチャ間符号化するため、復号化の際には過去のIピクチャまたはPピクチャが復号化されていないと復号化できない。また、Bピクチャは過去および未来の両方向のIピクチャまたはPピクチャを用いて符号化するため、復号化の際には予測に用いた過去および未来のIピクチャまたはPピクチャが復号化されている必要がある。このため、各ピクチャの表示順番と符号化順番とが一致しない現象が生じる。
【0035】
また、DVDメディアの再生において、早送り、巻き戻し、途中からの再生などの特殊再生を実現するために、MPEGではGOP(Group of Pictures)という構造が定義されており、GOP単位での圧縮/伸張が行われる。これは、MPEGで符号化されたビデオデータが、先述のように前後の時間相関特性をもとに圧縮されていて、単独のピクチャだけで完結していないためである。このため、Iピクチャが少なくとも1枚入った何枚かのピクチャを1つのまとまりとしてGOPを構成し、ランダムアクセスを可能にしている。
(VOB内部構成の説明)
VOBの内部構成について説明する。図3は、VOBの構成を段階的に詳細化した図である。すなわち、図3において上段に位置する論理フォーマットは、その下段に位置する論理フォーマットを詳細化したものである。
【0036】
図3において、1段目のビデオストリームは、2段目に示すように複数のGOPに分割される。GOP単位のピクチャデータは2KByte単位に複数に分割される。一方、1段目の右側に位置するオーディオストリームは、3段目に示すように約2KByte単位に複数に分割される。2KByteに分割されたGOP単位のピクチャデータは、約2KByte単位に分割されたオーディオストリームとインターリーブ多重化されて、4段目に示すパック列を形成している。このようなパック列は、5段目に示す複数のVOBU(VOBU列)を形成しており、6段目に示すVOBは複数のVOBUが時系列に配列された構成をもつことがわかる。
【0037】
図3に示す破線は、下段の論理フォーマットがその上段の論理フォーマット内のどの部分を詳細化したかを明確にするためのものである。この表記に基づいて図3を参照すると、5段目におけるVOBUは、4段目に示したパック列に対応しており、さらに2段目に示すGOP単位のピクチャデータに対応していることが分かる。
【0038】
図3に破線で示した対応関係からも明らかなように、VOBUとは、その再生時間が約0.7秒〜1.0秒であるピクチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOPと、このピクチャデータと共に多重化されているオーディオデータを含む単位であり、MPEG規格におけるV_PCKとA_PCKを配列して構成されていることがわかる。
【0039】
GOPの内部構成について説明する。図4は、GOPの内部構成を示す図である。図4において、401はIピクチャ、402はPピクチャ、403はBピクチャである。図4に示すように各GOPは、ディスプレイの表示フレームで表示されるピクチャデータを複数配置しており、約0.4秒〜1.0秒の再生時間に相当するビデオストリームの一部分である。
(PGCの説明、VOBの位置づけ)
DVD−RAMに対して、DVR規格に準拠してAVストリームを記録する場合、最上位に位置する論理単位とは、再生経路であり、図5において(a)に示すように、Program Chain(以下、PGCと記載する)として定義される。この再生経路は、ディスク内の全AVストリームを参照するオリジナルPGCと、ディスク内のAVストリームの中からユーザが好みのものを選び、再生順序を定義したユーザ定義PGC(複数定義することが可能)の2種類が存在する。また、図5において(b)に示すように、PGC、PLの部分的な再生区間は、Cellという単位で表現されている。VOBはCellに対応する物理的単位であり、図5において(c)、(d)に示すように、CellとVOBとの対応はM_VOBIとよばれるVOBの管理情報を介して行われる。
【0040】
オリジナルPGCは、プログラムセット(Program Set)とも呼ばれ、間に、複数のCellを論理的に束ねたプログラム(以下、PGと記載する)と呼ばれる層を有している。後者のユーザ定義PGCは、PLに相当する。ユーザ定義PGCはオリジナルPGCと異なり、間にはPGを有していない。
【0041】
また、DVR規格ではPGCに対してエントリポイントを設定することが可能となっている。エントリポイントとは、再生経路における飛び込み再生が可能な場所である。エントリポイントは、アドレス情報や時刻情報を使用することで実現が可能であり、エントリポイントを利用することで、再生経路の中でエントリポイントに達すると、記録されている絶対アドレスへとジャンプし、飛び込み再生を行うといった再生装置の動作ができる。
(VR_MANGR.IFOの説明)
次に、上記のVOB、PL、PG、エントリポイントなどの情報を管理するファイルであるVR_MANGR.IFOについて説明する。なお、以降の説明において、DVR規格に規定されている情報については、説明の簡略化をはかるため、各情報要素のフルスペルを記載するのではなく、DVR規格における略語でそれらの情報要素を指示するものとする。図6は、VR_MANGR.IFOの構成を示す図である。図6に示すようにVR_MANGR.IFO601は、『RTR_VMGI』と『M_AVFIT』と『ORG_PGCI』と『UD_PGCIT』と『TXTDT_MG』と『MNFIT』とからなる。
【0042】
『RTR_VMGI』(リアルタイム記録ビデオ管理情報)は、参照符号602で示されているように、PLの情報を示す『PL_SRP#1,#2,#3〜#n』(プレイリストサーチポインタ)からなる。PL_SRPは参照符号603で示されているように、『PGCN』(PGC番号)と『PRM_TXTI』(プライマリテキスト情報)と『IT_TXT_SRPN』(アイテムテキストサーチポインタ)からなる。PGCNにはPLに対応するユーザ定義PGCの番号が記録されており、この番号を参照することによって、番号に対応したUD_PGCIへのアクセスをおこなう。UD_PGCIはPLの実データであり、これについては後述する。
【0043】
PRM_TXTIにはPLに関するテキスト情報が記録される。さらにPLの内容を示すテキスト情報がIT_TXTとしてオプションで記録されている場合、IT_TXT_SRPNにはIT_TXTへのリンク情報として、IT_TXT_SRPの番号が記録されている。
【0044】
『M_AVFIT』(動画AVファイル情報テーブル)は、参照符号604で示されているように、VOB毎の諸特性を示す『M_VOBI#1,#2,#3〜#n』(動画VOB情報)からなる。M_VOBIは、VOBUの先頭アドレスと、各VOBUの再生開始時刻を示す時刻情報(PTM)との対応関係を示す『TMAPI』(タイムマップ情報)からなる。
【0045】
『ORG_PGCI』(オリジナルPGC情報)の構成については、後述する『PGCI』で説明する。
【0046】
『UD_PGCIT』(ユーザ定義PGC情報テーブル)は、参照符号605で示されているように、『UD_PGCI#1,#2,#3〜#n』(ユーザPGC情報)からなる。番号はPGCNに記録された番号に対応する。UD_PGCIの構成については、後述する『PGCI』で説明する。
【0047】
『TXTDT_MG』(テキストデータ管理)は、参照符号606で示されているように、『TXTDTI』(テキストデータ情報)と『IT_TXT_SRP#1,#2,#3〜#n』(アイテムテキストサーチポインタ)と『IT_TXT』(アイテムテキスト)からなる。TXTDTIはIT_TXT_SRPの数を示すIT_TXT_SRP_Nsからなる。IT_TXT_SRPは、参照符号608で示されているように、IT_TXTのスタートアドレスを示す『IT_TXT_SA』(アイテムテキスト開始アドレス)と、IT_TXTのサイズを示す『IT_TXT_SZ』(アイテムテキストサイズ)からなる。IT_TXTは識別コードを示す『IDCD』(識別コード)と、テキストのサイズを示す『TXT_SZ』(テキストサイズ)と、テキスト情報の実体である『TXT』(テキスト)とを1セットとした、1つまたは複数のセットから構成される。上述したIT_TXT_SRPNの指し示すテキスト情報がこのIT_TXTに記録される。
【0048】
『MNFIT』(製造者情報テーブル)は、製造者情報を記録するための領域であり、参照符号607で示されているように、『MNFI』(製造者情報)からなる。MNFIは『MNFI_DT』(製造者情報データ)からなり、MNFIには製造者の詳細データを記録する領域となっており、その形式は指定されていない。
【0049】
続いて、『PGCI』(PGC情報)について説明する。PGCIには、オリジナルのPGC情報であるORG_PGCIと、PLに相当するユーザ定義のPGC情報であるUD_PGCIとの2種類があり、共通したデータ構造となっている。
【0050】
PGCIの構成を図7に示す。PGCIは、参照符号701で示されているように、『PGI#1、#2、#3、#4・・・・・・#n』(PG情報)と、『CI#1、#2、#3、#4・・・・・・#n』(Cell情報)とからなる。
【0051】
後者のCell情報は、C_V_S_PTM、C_V_E_PTMと呼ばれる時間情報の組みを用いてVOBの全区間、又は、VOBの中の部分区間を指定する情報である。このCell情報を用いれば、VOBに対応する放送区間のうち、任意の部分区間を指定することができる。即ち、VOBIにおけるTMAPIには、VOBを構成する複数のVOBUの先頭アドレスが、再生開始時刻と対応づけられているので、Cell情報に含まれるC_V_S_PTM、C_V_E_PTMを用いてTMAPIを検索すれば、VOBに含まれる何れかのVOBUを特定することができる。また、VOBUは、GOPに対応する単位であり、独立した再生が可能なので、TMAPIを用いて検索されたVOBUを用いることにより、VOBの部分区間が再生されることとなる。CI(Cell Information)は、参照符号703で示されているように、Cellについての一般情報『M_C_GI』(動画Cell一般情報)と、各々のCellのエントリポイント情報『M_C_EPI#1,#2,#3・・・・#n』(動画Cellエントリポイント情報)とからなる。M_C_GIは、参照符号704で示されているように、そのCellに対応するVOBのVOBIへのサーチポインタ示す『M_VOBI_SRPN』(動画VOB情報サーチポインタ番号)、Cellのエントリポイント情報の数を示す『C_EPI_Ns』(Cellエントリポイント情報数)、Cellの再生開始時刻を示す『C_V_S_PTM』(Cellビデオ開始時刻)、Cellの再生終了時刻を示す『C_V_E_PTM』(Cellビデオ終了時刻)とからなる。エントリポイント情報(M_C_EP#1,#2,#3・・・・#k)とは、参照符号705で示されているように、VOBにおいてCell情報により指定されている区間の何れかの内部位置を指定するポインタ情報であり、エントリポイントのタイプを示す『EP_TY』(エントリポイントタイプ)、VOB先頭からの相対時刻により、VOBの内部位置を示す時刻情報『EP_PTM』(エントリポイント時刻)、エントリポイントに関するテキスト情報『PRM_TXTI』(プライマリテキスト)からなる。エントリポイントのタイプはTYPE AとTYPE Bの2種類があり、エントリポイントのPRM_TXTIは、EP_TYの指し示すタイプがTYPEBの場合のみ存在する。
【0052】
エントリポイントの設定数は規格で上限が定められており、オリジナルPG内で最大999個、ユーザ定義PGで合計最大999個となっている。また、テキスト情報を持つTYPE Bのエントリポイントは99個まで設定できる。
【0053】
前者のPGIは、放送番組に対応する情報であり、参照符号702で示されているように、PGのタイプ『PG_TY』(PGタイプ)と、そのPGに含まれるCell情報の数『C_Ns』(Cell数)と、PGに対応するテキスト情報を記述するために確保されている『PRM_TXTI』(プライマリテキスト領域)と、PGに対応するテキスト情報の記述に、拡張領域が求められる場合、その拡張領域へのポインタを示す『IT_TXT_SRPN』(アイテムテキストサーチポインタ番号)とからなる。なお、UD_PGCIの場合にはPGを持つことはないため、PGIの数は0となる。
(VR_MANGR.IFO内のテキスト情報領域の説明)
上記で説明したVR_MANGR.IFOの構造の中で、テキスト情報を記録するための領域について図8を用いて説明する。
(1)PRM_TXTI
PRM_TXTIは128バイトまでテキスト情報を記録できる領域であり、形式は規定されていないため、利用者が自由に情報を記録することができる。PRM_TXTIは、PL_SRPとPGIとM_C_EPIとに存在し、それぞれ、PLとPGとエントリポイントとに関する情報が記録される。
(2)IT_TXT
PRM_TXTI以外でPLやPGに関する情報を記録するテキスト情報領域として、IT_TXTがある。既に説明した通り、IT_TXTはTXTDT_MG内に含まれており、このテキスト情報領域を使用するにはIT_TXTのアドレスを指し示すIT_TXT_SRPを設定し、IT_TXT_SRPの番号をIT_TXT_SRPNによって指定する。即ち、図8において、PR_SRP#1からIT_TXTを参照する場合、PL_SRP#1に含まれるIT_TXT_SRPNを参照し、番号“1”を得る。次にその番号に従い1番目のIT_TXT_SRP#1を参照し、そこに含まれるIT_TXT_SAから目的とする情報を記録したIT_TXTのアドレスを得ることができる。
【0054】
IT_TXTはそれを含むTXTDT_MGの領域全体の合計で32kバイトまで使用可能であり、PRM_TXTIだけで情報が記録できないときに使用可能であり、IT_TXTの形式も規定されていない。
(3)MNFI_DT
PRM_TXTIやIT_TXT以外にテキストを記録できる領域として、製造者情報データMNFI_DTがある。この領域は製造者が機能の追加等の情報を記録するための領域であり、10kバイトまでの情報を記録でき。その形式は規定されていない。
(PG、PL、エントリポイント再生説明)
次に、VR_MANGR.IFOに記録された管理情報を元に、どのようにPG、PL、エントリポイントを用いた再生が実施されるかについて図9を用いて説明する。
(PG再生説明)
シーンAとシーンBが6つの再生区間VOB#1〜VOB#6から構成されており、DVD−RAMに記録されているとき、M_AVFIT及びORG_PGCIはどのように記録されているかについて説明する。VR_MOVIE.VROには、VOB#1〜VOB#6が収録されているので、ORG_PGCIには、それらVOB#1〜VOB#6に対応するCell#1〜Cell#6が記録されていることとなる。また、これらCell#1〜Cell#6は、2つのシーンA、シーンBに対応するものなので、ORG_PGCIには、PG#1、PG#2が記録されていることとなる。
【0055】
シーンAに含まれる3つの再生区間は、VOB#1〜VOB#3に対応しており、VOB#1〜VOB#3は、Cell#1〜Cell#3に対応しているので、PG#1のC_Nsは、“3”が設定される。一方、放送番組Bに含まれる3つの放送区間は、VOB#4〜VOB#6に対応しており、VOB#4〜VOB#6は、Cell#4〜Cell#6に対応しているので、PG#2のC_Nsは、“3”が設定される。
【0056】
このようにORG_PGCIが設定されれば、シーンBの再生は以下のように行われる。例えばシーンBの再生が示されたものとする。シーンBは、PG#2に対応し、またPG#1のC_Nsは3、PG#2のC_Nsは3と設定されているので、このORG_PGCIに含まれる6つのCell情報のうち、Cell#1〜Cell#3はPG#1に含まれ、Cell#4〜Cell#6は、PG#2に含まれることがわかる。そうすると、シーンBを再生するには、Cell#4〜Cell#6に対応するVOBを読み出せばよい。
【0057】
Cellの時刻情報C_V_S_PTM、C_V_E_PTMは、VOBIの有している時刻とアドレスを変換するためのフィルタ(TMAP)を使用し、エントリポイントが置かれている時刻をVOBのアドレスに変換することができる。TMAPには、時刻に対応するVOBUのサイズと再生時間に関する情報が記録されており、これらの情報を利用して対応するVOBのアドレスを算出することができる。つまり、TMAPIを検索することによりVOB#4〜VOB#6の所在を特定することができ、VOB#4〜VOB#6の再生が可能となる。
(PL再生説明)
PLの場合もPGCIの構造を用いてPGと同様に管理される。プレイリストAが3つの再生区間VOB#1〜VOB#3から構成されており、DVD−RAMに記録されているとき、M_AVFIT及びUD_PGCITはどのように記録されているかについて説明する。ユーザ定義PGCIはそれぞれ1つのプレイリストに対応するものなので、プレイリストAが1番目である場合、UD_PGCITはUD_PGCI#1から成る。プレイリストAはVOB#1〜VOB#3から成るので、UD_PGCI#1には、それらVOB#1〜VOB#3に対応するCell#1〜Cell#3が記録されていることとなる。
【0058】
このようにUD_PGCITが設定されれば、プレイリストAの再生は以下のように行われる。プレイリストAの再生が指示されたとき、このプレイリストAはUD_PGCI#1に対応し、そこに含まれるCell情報は3つなので、プレイリストAを再生するには、Cell#1〜Cell#3に対応するVOBを読み出せばよい。PGと同様に、Cell#1〜Cell#3に含まれるC_V_S_PTM、C_V_E_PTMに基づいて、TMAPIを検索することによりVOB#1〜VOB#3の所在を特定することができ、VOB#1〜VOB#3の再生が可能となる。
(エントリポイント再生の説明)
図9に示すように、エントリポイントは個々のVOBに対応するCellに対して設定され、そのためのエントリポイント情報M_C_EPIは、セル情報CIに記録される。これは、エントリポイントが再生経路ごとに独立して設定できることを意味する。つまり、複数のPLやPGCがあり、それぞれが同じ再生区間を含んでいた場合でも、同じVOB上にそれぞれ独立したエントリポイントが設定可能となる。
【0059】
ある再生経路(PGCもしくはPL)に含まれるエントリポイントからの再生が指定された場合、その再生経路情報となるPGCIからエントリポイントの含まれるCell情報を読み出す。その中に含まれる該当エントリポイントに対応したエントリポイント情報M_C_EPIはエントリポイント時刻EP_PTMを含み、PGやPL再生と同様にTMAPを用いて対応するVOB上の再生開始位置が特定され、エントリポイントからの再生が可能となる。
(DVDレコーダの説明)
続いて、上述したようなフォーマットのデータをDVD−RAMに記録するDVD−RAMレコーダについて説明する。
【0060】
図10は、デジタルビデオレコーディング装置の構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように、本実施形態のデジタルビデオレコーディング装置1001は、ユーザインターフェース(以下、UIと記載する)部1002、システム制御部1003、入力部1004、エンコーダ部1005、ストリームバッファ部1006、デコーダ部1007、出力部1008、ドライブ部1009、記録媒体であるDVD−RAM1010、および、効果付与部1011を備えている。
【0061】
UI部1002は、操作キーなどの入力デバイス、表示デバイスなどの出力デバイスなどを備え、ユーザから、録画開始、再生開始などの要求を受け付け、受け付けた要求をシステム制御部1003に送る。
【0062】
入力部1004は、アンテナ端子及びチューナや音声映像入力端子などの外部入力端子を介して入力されたオーディオビデオ信号などを、A/Dコンバータにより、フレームデータに変換する。そして、変換したフレームデータをエンコーダ部1005に送る。
【0063】
出力部1008は、効果付与部1011から送られたフレームデータを、D/Aコンバータにより、オーディオビデオ信号に変換する。そして、変換したオーディオビデオ信号を、音声映像出力端子などの外部出力端子を介してモニタに出力する。
【0064】
エンコーダ部1005は、システム制御部1003からエンコード開始命令を受けた場合には、エンコード処理を開始する。また、エンコード停止命令を受けた場合には、エンコード処理を停止する。ここで、エンコード処理とは、入力部1004から送られるフレームデータを受け取り、受け取ったフレームデータを符号化し、MPEGにおけるプログラム・ストリーム形式のデータ(以下、VOBと記載する)を生成する処理を指す。
【0065】
さらに、エンコーダ部1005は、VOBを構成するVOBUを生成する度に、生成したVOBUに関するVOBU情報をシステム制御部1003に送り、生成したVOBUを、ストリームバッファ部1006に送る。そして、システム制御部1003からエンコード停止命令を受けるまで、繰り返しエンコード処理を実行する。
【0066】
ここで、VOBU情報とは、VOBU内ビデオフレーム再生開始時刻(VOBU_S_PTM)、VOBUの先頭から数えて最初のIピクチャのサイズ(Reference_Picture_Size)、VOBUのサイズ(VOBU_Size)、再生時間(PB_Time)、アスペクト比、オーディオモード、オーディオストリーム数などを含む情報を指す。
【0067】
デコーダ部1007は、システム制御部1003からデコード開始命令を受けた場合には、デコード処理を開始する。また、システム制御部1003からデコード停止命令を受けた場合には、デコード処理を停止する。ここで、デコード処理とは、ストリームバッファ部1006から送られたVOBUを受け取り、受け取ったVOBUからフレームデータを復元する処理を指す。
【0068】
さらに、デコーダ部1007は、復元したフレームデータを効果付与部1011に送る。そして、システム制御部1003からデコード停止命令を受けるまで、繰り返しデコード処理を実行する。
【0069】
効果付与部1011は、システム制御部1003から要求があったときには、復元されたフレームデータに対して画像処理や音響処理を行い、出力部1008へとデータを送る。
【0070】
ストリームバッファ部1006は、記録媒体、バッファ、及び読み込み書き込み制御プログラムなどから構成される。そして、システム制御部1003からの命令に応じて、管理情報、及びVOBUの読み込み書き込み処理を実行する。具体的には、システム制御部1003から、VOBU書き込み命令を受けた場合には、後述のVOBU書き込み処理を実行する。VOBU読み込み命令を受けた場合には、後述のVOBU読み込み処理を実行する。管理情報書き込み命令を受けた場合には、後述の管理情報書き込み処理を実行する。管理情報読み込み命令を受けた場合には、後述の管理情報読み込み処理を実行する。
【0071】
ここで、VOBU書き込み処理とは、エンコーダ部1005から送られたVOBUを受け取り、受け取ったVOBUをバッファに格納して、バッファに格納しているVOBUを記録媒体に書き込み、バッファをクリアする処理を指す。なお、VOBUを記録媒体に書き込む際に、書き込みエラーになる場合には、書き込みエラーをシステム制御部1003に通知する。
【0072】
ここで、VOBU読み込み処理とは、記録媒体に書き込まれたVOBUを読み込み、読み込んだVOBUをバッファに格納する。そして、バッファに格納されたVOBUをデコーダ部1007に送り、バッファをクリアする処理を指す。
【0073】
ここで、管理情報書き込み処理とは、システム制御部1003から送られた管理情報を受け取り、受け取った管理情報を管理情報ファイルとして記録媒体に格納する処理を指す。
【0074】
ここで、管理情報読み込み処理とは、管理情報ファイルに格納されている管理情報を読み込み、読み込んだ管理情報をシステム制御部1003へ送る処理を指す。なお、管理情報ファイルが記録媒体に格納されていない場合には、読み込みエラーをシステム制御部1003に通知する。
【0075】
ここで、管理情報とは、録画中に受け取ったVOBU情報から算出される再生制御情報を含み、録画終了とともに管理情報ファイルとして記録媒体に格納される。そして、再生時には、システム制御部1003において参照され、VR_MANGR.IFOファイル内に格納されているVOBU(またはVOB)の再生を制御する情報を指す。
(本装置の基本動作)
以下、本装置の基本動作について説明する。
【0076】
記録再生動作のそれぞれについて、図10を用いて説明する。
(1)本装置の記録動作
UI部1002より番組の記録動作が指示されると、システム制御部1003はビデオストリーム情報の記録動作を開始する。入力された情報は、入力部1004においてA/Dコンバータによりアナログ信号からデジタル信号に変換される。エンコーダ部1005は、入力部1004から送られたデジタル情報を圧縮処理して、ストリームバッファ部1006に出力する。ストリームバッファ部1006は、圧縮されたビデオストリーム情報などを一旦保存し、さらにドライブ部1009に出力する。ドライブ部1009によりDVD−RAM1010への書き込みが行われる。システム制御部1003により制御されたDVD−RAM1010の指定位置に、圧縮されたビデオストリーム情報などが記録される。DVR規格では、ビデオストリーム情報は、VR_MOVIE.VROファイルとして記録される。UI部1002より記録停止が指示されると、システム制御部1003はビデオストリーム情報の記録動作を停止する。
(2)本装置の再生動作
UI部1002より記録データの再生動作が指示されると、システム制御部1003は再生動作を開始する。ドライブ部1009により、DVD−RAM1010からデジタル情報(圧縮されたビデオストリーム情報)を読み出す。ストリームバッファ部1006はドライブ部1009から入力される再生信号ビットストリームを一時的に保存し、デコーダ部1007に出力する。デコーダ部1007ではデジタル情報に対してデコード処理を行い、効果付与部1011へ出力する。効果付与部1011は、システム制御部1003により指示があれば伸張後のビデオストリームに対して映像と音声に対して処理を行い、出力部1008へ出力する。出力部1008は、デコードされたデジタルビデオ信号とデジタルオーディオ信号を、D/A変換によりデジタル信号からアナログ信号に変換して、出力部1008に接続されたテレビジョン受信機等に出力する。
【0077】
以上のように構成されたDVDレコーダにおいて、本発明によって特殊再生効果が付与されるための過程の一例を説明する。
(本発明の実施の概要)
本発明によって、ストリームの接続点や任意の区間に対して各種特殊再生効果が与えられるまでの処理例の概要を説明する。処理の流れを図11に示す。図11は図10のブロック図に示したDVDレコーダにおける構成要素のうち、本発明の効果に関する部分と、本発明において扱われるデータの流れを示したものである。処理は大きく分けて、設定処理、ディスクへの情報記録処理、再生処理の3つの処理からなる。
(1)設定処理
本発明の記録再生装置は、再生時に付加する特殊再生効果を指定するための手段を持つものとするが、その手段が限定される必要は特にない。例えばユーザによって指定される場合には、UI部1002が編集用の画面をユーザに提示し、ユーザが所定の操作によって接続点や任意の区間に各種効果を付与するように指定できるようにすればよい。また、ユーザによる指定がなくとも、PLを作成した時点で自動的にストリームの接続点に対して特定の効果が付与されるような構成とすることもできる。
(2)ディスクへの記録処理
上記設定処理によって設定された情報を元に、システム制御部1003は、特殊再生効果を付与する情報を表すテキスト情報を生成する。テキスト情報はAVストリーム管理情報内のテキスト情報領域に設定され、ドライブ部1009によってDVD−RAM1010に記録される。既に説明したように、AVストリーム管理情報は、DVR規格ではVR_MANGR.IFOというファイルとして扱われ、その内部構造は図6および図7に示した様になっている。どの領域を情報の記録に用いるかについては、後の第1〜6実施形態にて説明する。
(3)再生処理
再生時には、ドライブ部1009は、DVD−RAM1010からAVストリームと管理情報を読み出す。AVストリームはストリームバッファ部1006に一時的に保存され、その後デコーダ部1007に送られる。デコーダ部1007はAVストリームのデコードを行い、同時に現在デコード中のフレームの時間情報をシステム制御部1003に送る。管理情報はシステム制御部1003によって読み込まれ、管理情報内のテキスト情報領域に特殊再生情報があるかどうかを判別される。システム制御部1003は、管理情報内に特殊再生情報を示すテキスト情報が含まれていた場合には、デコーダ部1007から送られたフレームの時間情報を元にタイミングを判断し、効果を付与すべきフレームが効果付与部1011に送られた時に、効果付与部1011に対してテキスト情報に対応した効果を与えるように指示を出す。その際、システム制御部1003は、特殊再生効果が指定されたとき、フレーム画像や音声に対してどのような処理を行うか、といった情報を予め持っているものとする。効果付与部1011はデコーダ部1007から送られたデコード後のAVストリームに対して効果付与処理を行った後に、システム制御部1003の指示に応じた映像音声処理を行い、出力部1008に出力する。その結果、ユーザは所望した効果の付与された映像や音声を視聴することが出来る。
【0078】
次に、さらに具体的な実施形態を説明する。本発明は、管理情報の使用領域とその用途によって、少なくとも以下の6つの実施形態をもつ。
(第1実施形態)
第1実施形態は、エントリポイントのプライマリテキスト情報を、特殊再生効果を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(1−1)第1実施形態における効果設定処理
第1実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(1−2)第1実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後に、それを管理領域に記録する処理を、図12を用いて説明する。
【0079】
まず、ステップS1201においてCell情報(CI)を取得し、ステップS1202においてCIの中に含まれるエントリポイント情報M_C_EPIをチェックし、対象Cellの先頭を指すエントリポイントがあるかどうか、つまりEP_PTMの示す情報が『00分00秒』となるエントリポイントがあるかどうかを判断する。
【0080】
ステップS1202においてCell先頭にエントリポイントがあると判断された場合、ステップS1203においてエントリポイント情報のEP_TYをチェックし、エントリポイントがTYPE AであるかTYPE Bであるかを判断する。ステップS1203においてTYPE Bと判断された場合、ステップS1204において、エントリポイントのテキスト情報PRM_TXTIに空き領域があるかどうかを判断する。ステップS1204においてテキスト情報PRM_TXTIに空き領域が存在すると判断された場合には、ステップS1205にてPRM_TXTIの空き領域内に特殊再生効果の種類を記録し、処理を終了する。
【0081】
一方、ステップS1202においてCell先頭にエントリポイントが無いと判断された場合は、ステップS1206においてTYPE Bのエントリポイントを新たに追加設定できるかどうかを判断する。ステップS1206においてTYPE Bのエントリポイントを新たに設定できると判断された場合、ステップS1207においてCellの先頭を指すエントリポイントを設定し、ステップS1205の処理を行った後に処理を終了する。
【0082】
また、ステップS1203においてエントリポイントのタイプがTYPE Aと判断された場合、ステップS1208において新たにTYPE Bのエントリポイントを追加設定できるかどうか判断する。ステップS1208において新たにTYPE Bのエントリポイントを設定できると判断された場合、ステップS1209においてCellの先頭を指すエントリポイントをTYPE AからTYPE Bへ設定し直し、ステップS1205の処理を行った後に処理を終了する。
【0083】
ステップS1204においてエントリポイントのテキスト情報に空き領域が無いと判断された場合、もしくはステップS1206またはステップS1208においてTYPE Bのエントリポイントが99個に達し、新たに設定できないと判断された場合には、Cell先頭にエントリポイントはあるがテキスト情報を利用することが出来ないため、第1実施形態では対応できないケースとなる。これに対する改良となる手法は第2実施形態以降で説明する。
(1−3)第1実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図13を用いて説明する。
【0084】
ステップS1301においてCell情報(CI)を取得し、ステップS1302においてCIの中に含まれる全てのエントリポイント情報M_C_EPIをチェックし、対象Cellの先頭を指すエントリポイントがあるかどうか、つまりEP_PTMの示す情報が『00分00秒』となるエントリポイントがあるかどうかを判断する。ステップS1302においてCell先頭にエントリポイントがあると判断された場合、ステップS1303においてエントリポイント情報のEP_TYをチェックし、エントリポイントがTYPE AであるかTYPEBであるかを判断する。ステップS1303においてTYPE Bと判断された場合、ステップS1304において、エントリポイントのプライマリテキスト情報PRM_TXTIに特殊再生効果の種類を記録されているかどうかを判断する。ステップS1304において特殊再生効果の種類が指定されていない場合には、ステップS1305においてシステム制御部1003が効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。
【0085】
効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
【0086】
ステップS1302において先頭にエントリポイントが設定されていないと判断された場合、もしくはステップS1303においてエントリポイントのタイプがTYPE Aと判断されたとき、もしくはステップS1304において、プライマリテキスト情報に特殊再生効果の指定がされていなかったときには第1実施形態が実施されていないことになるので、特殊再生効果の付与は行われない。
(1−4)第1実施形態における実施例
第1実施形態における実施例を図14に示す。
【0087】
この例ではPLは4つのCell#1〜4から構成されており、各Cellに含まれるエントリポイント情報M_C_EPIは、EP_PTMが『00分00秒』を指すため、これらのエントリポイントはそれぞれ各Cellの先頭を指し示すエントリポイントである。ここで、以下の2つの効果が指定されたものとする。
【0088】
(1)Cell#1の終端からCell#2の先頭にかけて、映像の切替え時に映像のフェードアウト〜フェードイン効果を与える
(2)Cell#3の終端からCell#4の先頭にかけて、映像の切替え時に音声のフェードアウト〜フェードイン効果を与える。
【0089】
以上の効果に対して第1実施形態を適用したとき、効果設定時にはCell#1の先頭を指し示すエントリポイントは、プライマリテキスト情報として『V:FadeOut/In』という情報が記録され、また、Cell#3の先頭を指し示すエントリポイントは、プライマリテキスト情報として『A:FadeOut/In』という情報が記録される。
(1−5)第1実施形態の効果
以上の第1実施形態によれば、再生区間を構成するCell毎に、特殊再生効果を行うための情報を付加することが可能であり、再生時にはその情報を参照することによって、2つの再生区間の間の接続点に対して特殊再生効果を付与することができる。また、図14に示す実施例においては、接続点に対する情報は接続点を挟んだ2つの再生区間のうち、前側の再生区間のCellのエントリポイントのプライマリテキストに情報を記録するようにしたが、接続点より後側の再生区間に対応したCellのエントリポイントのプライマリテキストに情報を記録しても構わない。
【0090】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、PL情報の指し示すアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類およびエントリポイントを指し示す情報を記録する領域として用い、さらにエントリポイントを、特殊再生効果を付与する点として指定するための情報として用いる技術に関する。
(2−1)第2実施形態における効果設定処理
第2実施形態におけるユーザの操作も第1実施形態と同じく、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(2−2)第2実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図15を用いて説明する。
【0091】
まず、効果を付与する点に対してエントリポイントを設定する。ステップS1501において効果を付与する点にエントリポイントが設定されているかどうかを判断し、設定されていると判断された場合にはステップS1503へ処理を移し、設定されていないと判断された場合にはステップS1502にてエントリポイントを設定した後にステップS1503へと処理を移す。ステップS1503において、効果を付与する点のエントリポイントがCell中で何番目のエントリポイントに相当するかを取得する。エントリポイントはそれぞれ固有の番号情報を持たないので、Cellに含まれるエントリポイントを最初から順に一つずつたどってゆく必要がある。
【0092】
次にステップS1504において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS1505において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点の時刻情報を記録し、ステップS1506において、ステップS1505にて指定したIT_TXTに対して、TXTに特殊再生効果の種類とステップS1503で取得したエントリポイントの番号とを記録する。
(2−3)第2実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図16を用いて説明する。
【0093】
再生時には、ステップS1601において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうか、つまり、PL_SRPに含まれるIT_TXT_SRPNに番号が指定されているかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS1602においてIT_TXT_SRPNの番号が参照するIT_TXTを取得する。ステップS1503において特殊再生効果の種類とエントリポイントを指し示す情報が指定されているかどうかを確認する。指定がなされていれば、ステップS1604において該当するCellからエントリポイント情報M_C_EPIを取得し、時刻情報EP_PTMを取得する。こうして、特殊再生効果を付与する位置がエントリポイントから取得した時刻情報から得られる。
【0094】
システム制御部1003はこの情報を取得した後、ステップS1605において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(2−4)第2実施形態における実施例
第2実施形態における実施例を説明する。図17に示すようなPLにおいて、『Cell#1の2分00秒の点の前後の一定時間の間、映像をモノクロにして再生』という効果が指定されたものとする。
【0095】
以上の効果に対して第2実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える点にエントリポイントが設定され、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0096】
図17は、Cell情報に含まれるエントリポイント情報の構成を示した図である。PLを構成するCell#1〜4が存在し、Cell#1は予め、先頭を指し示すエントリポイントEP#1を持っているものとする。ここで第2実施形態を適用したとき、まず、効果を付与する点を示すエントリポイントが追加される。つまり、Cell#1の2分00秒の点を示すためのエントリポイントがEP#2として追加され、そのエントリポイント時刻情報EP_PTMには2分00秒が記録される。
【0097】
図18はアイテムテキストを参照する経路と、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。PLに対応したアイテムテキストを参照するには、PL_SRPの中のIT_TXT_SRPNで番号を参照してIT_TXT_SRPにアクセスし、IT_TXT_SRPの中のアイテムテキスト開始アドレスIT_TXT_SAを参照することによってアイテムテキストIT_TXTへのアクセスが可能となる。IT_TXTの中のテキスト実体であるTXTには、特殊再生効果の種類と効果を付与する点を指し示すエントリポイントの情報がセットになって記録されている。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2』と記述される。ここで"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は効果を付与する点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであることを意味する。
(2−5)第2実施形態の効果
以上の第2実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能である。従って、第1実施形態と比較して、再生区間の途中に対しても特殊再生効果を付与するような指定が出来るという点で有利である。再生時にはその設定を参照することによって、任意の点に対して特殊再生効果を掛けることができる。また、規格上の制限等によってエントリポイントがテキスト情報をもつことができない場合も、適用可能である。
【0098】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
(第3実施形態)
第3実施形態はPL情報の中に含まれるアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類および特殊再生効果を付与する点を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(3−1)第3実施形態における効果設定処理
第3実施形態におけるユーザの操作も第1実施形態と同じく、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(3−2)第3実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図19を用いて説明する。
【0099】
まず、ステップS1901において、効果を付与する対象となるPL情報に対してアイテムテキスト情報を持たせるように、RTR_VMGIのPL_SRPTIを設定する。つまり、対象となるPLの情報を示すPL_SRPTIのIT_TXT_SRPNに、IT_TXTの番号を指定する。
【0100】
ステップS1902において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS1903において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点の時刻情報を記録する。
【0101】
ステップS1902において、領域の上限などの理由でIT_TXTが使用不可の時は、第3実施形態は実施不可となる。これに対する改良となるアプローチは第6実施形態にて説明する。
(3−3)第3実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図20を用いて説明する。
【0102】
再生時には、ステップS2001において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS1902においてその情報を取得し、ステップS2003において特殊再生効果の種類と効果を付与する点を示す時刻情報が指定されているかどうかを確認する。
【0103】
ステップS2003において特殊再生効果の種類と効果を付与する点を示す時刻情報が指定されている場合、システム制御部1003はこの情報を取得し、ステップS2004において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(3−4)第3実施形態における実施例
第3実施形態における実施例を説明する。図21に示すようなPLにおいて、『Cell#1の2分00秒の点の前後の一定時間の間、映像をモノクロにして再生』という効果が指定されたものとする。
【0104】
以上の効果に対して第3実施形態を適用したとき、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と効果を付与する点の時刻情報がセットになって記録される。図21は第3実施形態を適用し、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,2:00』と記述される。ここで" Effect001:V,Monochrome"という記述は2セット目の効果が指定区間の音声に対して残響効果をかけて再生されることを示す。次の" Cell#1,2:00"は、効果を付与する点がCell#1内の2分00秒の時刻であることを意味する。
(3−5)第3実施形態の効果
以上の第3実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の点に対して特殊再生効果を掛けることができる。第2実施形態がエントリポイントを区間指定のための情報として用いることに対して、第3の実施形態は、エントリポイントを使用せずに実行できるので、エントリポイントの使用可能数の規格に制限されない点で有利である。もし、効果を付与する区間の開始点や終了点を飛び込み点として用いたい場合には、第2実施形態を適用すればよく、第2、3実施形態はユーザの用途に応じて使い分けが可能である。
【0105】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
(第4実施形態)
第4実施形態はPL情報の指し示すアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類およびエントリポイントを指し示す情報を記録する領域として用い、さらにエントリポイントを、特殊再生効果を付与する点として指定するための情報として用いる技術に関する。
(4−1)第4実施形態における効果設定処理
第4実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンの開始点と終了点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する開始点と終了点と付与する効果の種類との3つの情報になる。
(4−2)第4実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図22を用いて説明する。
【0106】
まず、効果を付与する区間の開始点と終了点に対してエントリポイントを設定する。ステップS2201において開始点と終了点にエントリポイントが設定されているかどうかを判断し、設定されていると判断された場合にはステップS2203へ処理を移し、設定されていないと判断された場合にはステップS2202にてエントリポイントを設定した後にステップS2203へと処理を移す。ステップS2203において、開始点と終了点のエントリポイントがそれぞれCell中で何番目のエントリポイントに相当するかを取得する。エントリポイントはそれぞれ固有の番号情報を持たないので、Cellに含まれるエントリポイントを最初から順に一つずつたどってゆく必要がある。
【0107】
次にステップS2204において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS2205において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、開始点と終了点の時刻情報を記録し、ステップS2206において、ステップS2205にて指定したIT_TXTに対して、TXTに特殊再生効果の種類とステップS2203で取得したエントリポイントの番号とを記録する。
(4−3)第4実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図23を用いて説明する。
【0108】
再生時には、ステップS2301において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうか、つまり、PL_SRPに含まれるIT_TXT_SRPNに番号が指定されているかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS2302においてIT_TXT_SRPNの番号が参照するIT_TXTを取得する。ステップS2303において特殊再生効果の種類とエントリポイントを指し示す情報が指定されているかどうかを確認する。指定がなされていれば、ステップS2304において該当するCellからエントリポイント情報M_C_EPIを取得し、時刻情報EP_PTMを取得する。こうして、特殊再生効果を付与する区間の開始点と終了点の時間が、それぞれ開始点と終了点に対応したエントリポイントから取得した時刻情報から得られる。
【0109】
システム制御部1003はこの情報を取得した後、ステップS2305において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(4−4)第4実施形態における実施例
第4実施形態における実施例を説明する。4つのCellから構成されるPLにおいて、以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
【0110】
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第4実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える開始点と終了点にエントリポイントが設定され、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と、開始点および終了点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0111】
図24は、Cell情報に含まれるエントリポイント情報の構成を示した図である。PLを構成するCell#1〜4は予め、それぞれCell先頭を指し示すエントリポイント情報を一つずつ持っているものとする。ここで第4実施形態を適用したとき、まず、開始点と終了点を示すエントリポイントが追加される。つまり、上記(1)の開始点を示すエントリポイントがCell#1のEP#2として追加され、そのエントリポイント時刻情報EP_PTMには2分00秒が記録される。同様に、残りのエントリポイントについても同様に設定される。
【0112】
図25は、アイテムテキストを参照する経路と、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。PLに対応したアイテムテキストを参照するには、PL_SRPの中のIT_TXT_SRPNで番号を参照してIT_TXT_SRPにアクセスし、IT_TXT_SRPの中のアイテムテキスト開始アドレスIT_TXT_SAを参照することによってアイテムテキストIT_TXTへのアクセスが可能となる。IT_TXTの中のテキスト実体であるTXTには、特殊再生効果の種類と開始点と終了点のエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録されており、この例では2セットの情報が記録されることになる。1セット目について説明する。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2,Cell#2,EP#2』と記述される。ここで"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は、開始点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであり、次の"Cell#2,EP#2"は、終了点がCell#2内に存在する2番目のエントリポイントであることを意味する。
(4−5)第4実施形態の効果
以上の第4実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の区間に対して特殊再生効果を掛けることができる。
【0113】
また、第1〜3実施形態と比較して、第4実施形態およびこの後に説明する第5実施形態は、効果を指定する範囲を自由に選択することができる点で、有利である。
【0114】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
(第5実施形態)
第5実施形態はPL情報の中に含まれるアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類および特殊再生効果を付与する区間を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(5−1)第5実施形態における効果設定処理
第5実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンの開始点と終了点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する開始点と終了点と付与する効果の種類との3つの情報になる。
(5−2)第5実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図26を用いて説明する。
【0115】
まず、ステップS2601において、効果を付与する対象となるPL情報に対してアイテムテキスト情報を持たせるように、RTR_VMGIのPL_SRPTIを設定する。つまり、対象となるPLの情報を示すPL_SRPTIのIT_TXT_SRPNに、IT_TXTの番号を指定する。
【0116】
ステップS2602において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS2603において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、開始点と終了点の時刻情報を記録する。
(5−3)第5実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図27を用いて説明する。
【0117】
再生時には、ステップS2701において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS2702においてその情報を取得し、ステップS2703において特殊再生効果の種類と開始点と終了点を示す時刻情報が指定されているかどうかを確認する。
【0118】
ステップS2703において特殊再生効果の種類と開始点と終了点を示す時刻情報が指定されている場合、システム制御部1003はこの情報を取得し、ステップS2704において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(5−4)第5実施形態における実施例
第5実施形態における実施例を説明する。以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
【0119】
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第5実施形態を適用したとき、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と開始点および終了点の時刻情報がセットになって記録される。
【0120】
図28は第5実施形態を適用し、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。
【0121】
2セット目について説明する。TXT内には『Effect002:A,Reverb,Cell#4,2:00,Cell#4,5:00』と記述される。ここで" Effect002:A,Reverb"という記述は2セット目の効果が指定区間の音声に対して残響効果をかけて再生されることを示す。次の" Cell#3,2:00"は、開始点がCell#4内の2分00秒の時刻であることを意味する。次の"Cell#4,5:00"は、終了点がCell#4内の5分00秒の時刻であることを意味する。
(5−5)第5実施形態の効果
以上の第5実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の区間に対して特殊再生効果を掛けることができる。第4実施形態がエントリポイントを区間指定のための情報として用いることに対して、第5実施形態は、エントリポイントを使用せずに実行できるので、エントリポイントの使用可能数の規格に制限されない点で有利である。もし、効果を付与する区間の開始点や終了点を飛び込み点として用いたい場合には、第4実施形態を適用すればよく、第4、5実施形態はユーザの要望に応じて使い分けが可能である。
【0122】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
(第6実施形態)
第6実施形態は、特殊再生効果を指定するための情報を記録する領域として、製造者情報の記録領域を用いる技術に関する。
(6−1)第6実施形態で得られる効果
第6実施形態では第2〜5実施形態において説明したアイテムテキスト情報IT_TXTの代わりに、製造者情報であるMNFI_DTに特殊再生効果を指定するための情報を記録する。例えば、IT_TXTが使用領域の上限を超えたために使用不可能になった場合等に、MNFI_DTに同様の情報を記録することが可能である。
(6−2)第2〜5実施形態との相違点
ここでは、第6実施形態が第2〜5実施形態と異なる点について説明する。
【0123】
第2〜5実施形態において使用されるIT_TXTは、PLやPGごとにIT_TXTを指し示すための情報があり、1つのPLやPGに対して、その使用するIT_TXT領域が一意に決まる。これに対して、本実施形態で使用する領域MNFI_DTは、PLやPGから指し示すための情報が無いため、PLやPGとの対応関係を示す情報をディスク上に記録する必要がある。
(6−3)第6実施形態におけるディスク記録処理
ここでは、図29を用いて第4実施形態の相違について説明するが、これから記述するPLまたはPGとMNFI_DTとの関連を記述する方法を適用すれば、第2、3、5実施形態からの変更も可能となる。
【0124】
ステップS2201〜S2203の手順は第4実施形態と同一であるため省略し、ディスクに記録するステップS2901について説明する。
【0125】
ステップS2203までのステップで効果を付与する開始点と終了点にエントリポイントを設定した後、ステップS2901においてMNFI_DTに対象となるPLもしくはPG番号と特殊再生効果の種類とステップS2203で設定したエントリポイントを指し示す情報とを記録する。エントリポイントは番号情報を持たないので、例えばエントリポイントを含んでいるCellの番号と、ステップS2203にて取得したCell中での順番を示す数字とを記録する。
(6−4)第6実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図30を用いて説明する。ステップS2303〜S2305の手順は第2実施形態と同一であるため省略し、ステップS3001〜S3002について説明する。
【0126】
再生時には、ステップS3001において製造者情報MNFI_DTを取得し、ステップS3002においてMNFI_DT内に現在の再生対象となっているPLもしくはPGに対して特殊再生効果が指定されているかどうかを判断する。ステップS3002において現在の再生対象となるPLもしくはPG特殊再生効果が指定されていた場合は、ステップS2303〜S2305と同様の処理によって特殊再生効果の付与を行い。ステップS3002において特殊再生効果が指定されていなかった場合は処理を終了する。
(6−5)第6実施形態における実施例
第6実施形態における実施例を説明する。1番目のPLに対して以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第6実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える開始点と終了点にエントリポイントが設定され、MNFI_DT内のデータは、対象となるPL番号と、特殊再生効果の種類と、開始点および終了点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0127】
エントリポイントの状態の説明は第2実施形態と同様であるので省略し(図24参照)、MNFI_DT内に記録される情報を、図31を用いて説明する。MNFI_DT内に、PL番号と特殊再生効果の種類と開始点と終了点のエントリポイントを指し示す情報とがセットになって記録されており、この例では2セットの情報が記録されることになる。1セット目について説明する。TXT内には『PL#1,Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2,Cell#2,EP#2』と記述される。ここで"PL#1"は1番目のPLに対して効果を付与することを示す。次の"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は、開始点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであり、次の"Cell#2,EP#2"は、終了点がCell#2内に存在する2番目のエントリポイントであることを示す。
(6−6)第6実施形態の効果
以上の第6実施形態によれば、MNFI_DTに特殊再生効果を付与するための情報を記録することにより、第2〜5実施形態においてIT_TXTが使用不可な状態においても同様の発明効果を得ることが可能となる。なお、第6実施形態の実施例において、MNFI_DT内の情報とPLもしくはPGとの対応を取る手段として、MNFI_DT内にPLもしくはPGを指定する情報を記録したが、同じ目的が達成されるならば他の方法を用いても構わない。例えば、PLやPGのプライマリテキスト情報の中に、MNFI_DT内部の位置を示す情報を記録し、その情報を元にMNFI_DTにアクセスするといった形態をとっても良い。
【0128】
第2〜5実施形態で使用されるテキスト情報領域を含むTXTDT_MGでは、使用できる領域の大きさは、DVR規格で最大32kBと定められている。第6実施形態は、この領域の代わりにMNFI_DTを用いることにより、TXTDT_MG領域が他の用途に使用されていても、本発明の効果を得られる。
【0129】
以上、第1〜6実施形態で示したような処理を行うことによって、映像や音声にユーザの希望する特殊再生効果を付与して再生することが可能となる。なお、第1〜6実施形態の実施例で説明したテキスト情報に記録する書式は一例であり、テキスト情報領域に記述される内容は、機器が識別できるものであれば、どのような書式であっても構わない。また、第1〜6実施形態はPLを対象として説明を行ったが、Cellに分割されたPGに対して行っても構わない。この場合、処理手順の各ステップにおけるPLをPGに置き換え、UD_PGCIをORG_PGCIに置き換えれば、同様の処理にて実施することができる。
【0130】
また、本発明の実施形態として、DVR規格を用いてDVD−RAMに映像の記録再生を行う記録再生装置について説明したが、構成はこれに限定されるものではなく、各種の変更があってもよい。たとえば、DVD−RWに対してDVR規格にて映像の記録再生を行うDVDレコーダに対しても本発明は適用可能であるし、SDカードなどの半導体メモリを使用した記録媒体に対してDVR規格に準じた形式で映像の記録再生を行うビデオレコーダに対しても本発明は適用可能である。
【0131】
また、第1〜6実施形態において、さらに効果の詳細を指定する情報が合わせて指定された場合には、その情報に従って処理を行うようにしてもよい。例えば、第1実施形態においてはエントリポイントを指定することにより効果を付与する接続点が決定され、その点を基準とした一定区間に対して効果が付与されるようにしたが、効果を付与する範囲の時間情報が合わせて指定された場合には、効果を付与する接続点の前後の時間情報によって指定された範囲の区間に効果を付与するようにしてもよく、接続点から前の5秒でフェードアウト、接続点の後の2秒でフェードインとするような指定方法も可能とされる。
【0132】
なお、特殊再生効果の詳細を指定する情報は、この例に限定されず、特殊再生効果の種類と組み合わせることのできる任意の情報を含む。
【0133】
また、実施形態では記録と再生について説明を行ったが、再生の手順のみを実行することによって、記録機能を持たない再生装置であっても、本発明の記録再生装置によって記録された記録媒体に対して特殊再生効果を付与して再生を行うことが可能である。
【0134】
【発明の効果】
本発明によれば、ディスク上に特殊再生効果を付与するための情報を記録することによって、別の機器で再生を行っても再設定を必要とすることなく特殊再生効果の付与が可能となる。また、たとえばDVR規格のように、特殊再生効果を与える方法が定められていない記録形式であっても、その規格で規定された記録形式を保持したまま、ストリームの接続点や任意の区間に対して各種特殊再生効果を与えるような編集方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】DVD−RAMのディスク記録領域とファイル構成を示す図である。
【図2】ビデオデータファイルVR_MOVIE.VROの構成を示す図である。
【図3】VOBとMPEGストリームの関係を説明する図である。
【図4】GOPの内部構成を説明する図である。
【図5】再生経路とCellとVOB管理情報とVOBの関係を説明する図である。
【図6】管理ファイルVR_MANGR.IFOの構成を示す図である。
【図7】管理ファイルVR_MANGR.IFO内のPGCIの構成を示す図である。
【図8】管理ファイルVR_MANGR.IFO内のテキスト情報記録領域を示した図である。
【図9】VOB(VOBU)、VOBI(TMAPI)、PG(Cell情報(エントリポイント))の相互の関係を階層的に示した図である。
【図10】デジタルビデオレコーディング装置の機能ブロックを説明する図である。
【図11】本発明によって効果が付与される流れを示す図である。
【図12】第1実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図13】第1実施形態の再生時フローチャート図である。
【図14】第1実施形態の実施例を示した図である。
【図15】第2実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図16】第2実施形態の再生時フローチャート図である。
【図17】第2実施形態の実施例で、エントリポイント情報により効果を付与する点が指定されることを示した図である。
【図18】第2実施形態の実施例で、アイテムテキスト情報が効果の種類とエントリポイントを指し示すことを示した図である。
【図19】第3実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図20】第3実施形態の再生時フローチャート図である。
【図21】第3実施形態の実施例を示した図である。
【図22】第4実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図23】第4実施形態の再生時フローチャート図である。
【図24】第4実施形態の実施例で、エントリポイント情報により効果を付与する点が指定されることを示した図である。
【図25】第4実施形態の実施例で、アイテムテキスト情報が効果の種類とエントリポイントを指し示すことを示した図である。
【図26】第5実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図27】第5実施形態の再生時フローチャート図である。
【図28】第5実施形態の実施例を示した図である。
【図29】第6実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図30】第6実施形態の再生時のフローチャート図である。
【図31】第6実施形態の実施例を示した図である。
【符号の説明】
101 リードイン領域
102 データ領域
102a ボリューム領域
103 リードアウト領域
104 Rootディレクトリ
105 DVD_RTAVディレクトリ
106 VR_MANGR.IFOファイル
107 VR_STILL.VROファイル
108 動画ファイルであるVR_MOVIE.VROファイル
401 Iピクチャ
402 Pピクチャ
403 Bピクチャ
601 VR_MANGR.IFOの構成
602 RTR_VMGIの構成
603 PL_SRPNの構成
604 M_AVFITの構成
605 UD_PGCITの構成
606 TXTDT_MGの構成
607 MINITの構成
608 IT_TXT_SRPの構成
701 PGCIの構成
702 PGIの構成
703 CIの構成
704 M_C_GIの構成
705 M_C_EPIの構成
1001 デジタルビデオレコーディング装置
1002 ユーザインターフェース(UI)部
1003 システム制御部
1004 入力部
1005 エンコーダ部
1006 ストリームバッファ部
1007 デコーダ部
1008 出力部
1009 ドライブ部
1010 DVD−RAM
1011 効果付与部
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対してAVストリームの記録または再生を行う記録再生装置および再生装置であって、特に、特殊再生効果を付与した再生が可能な記録再生装置および再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(デジタルビデオレコーディング技術の説明)
近年、アナログ映像をデジタルデータに変換し、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記録するデジタルビデオレコーディング技術が注目されている。この大きな理由としては、(1)記録媒体の大容量化とデジタルAVデータの圧縮技術の確立による記録時間の向上、(2)デジタル化して記録を行うため、一旦記録された後はデータの品質が低下しないこと、等が挙げられる。また、ディスクや半導体メモリなどの記録媒体は、ランダムアクセス性能が格段に優れており、テープメディアでは実現不可能であった機能を容易に実現できるようになった。こういった機能の例としては、素早く頭出しを行ったり、再生順を自由に入れ替えたり、といったことが挙げられる。
(AVストリーム管理)
上記のような機能を実現するために、記録媒体におけるAVストリームの管理は複雑なものになる。記録媒体にAVストリームを記録する場合、一般的には、AVストリームとは別に管理情報を記録することによって、記録されたデータの管理を効率よく行う手法が採られる。
【0003】
記録型DVD(Digital Versatile Disc)を例に挙げると、記録型DVDにAVストリームを記録する方法を規定するものとして「DVD Specifications for Rewritable/Re−recordable Discs(DVDビデオレコーディング規格。以下、DVR規格と記載する)」がすでに策定され、発行されている。DVR規格においても、AVストリームと別に、AVストリームの管理情報がディスク上に記録され、AVストリームのコンテンツに関する情報や、AVストリームの再生態様を決定するための情報が記録されている。
(記録型DVDの説明)
以下、記録媒体として、記録型DVDを例に説明する。記録型DVDの規格としては、追記可能なDVD−R(DVD Recordable)と、書換え可能なDVD−RAM(DVD ReWritable)、DVD−RW(DVDRe−Recordable)があり、前述のDVR規格を用い、書換え型DVDに対してAVストリームの記録再生を行うDVDレコーダが、民生機器として登場している。DVDレコーダの特徴の一つとしてプレイリストを用いた編集がある。これはDVR規格に定められた編集方法である。以下に、DVD−RAMを例にプレイリストの説明を記す。
(プレイリスト説明)
DVD−RAMに記録されているAVストリームを、ユーザが再生経路を指定することにより、記録した時の順序とは異なる順序で再生することが可能である。ユーザが指定する再生経路とは、開始点と終了点で指定されたストリームの連続した区間を1再生区間として、その再生区間を並べたリストで表される。この再生経路を記述したリストを、プレイリスト(以降、PLと記載)とよぶ。このPLと実データとの関連は、管理情報として別に記録されており、これを参照して目的のストリームにアクセスすることで、DVD−RAM上のストリームの配置を変更することなく、編集操作を行った場合と同じ再生が可能になる。PLを用いることにより、DVD−RAMに記録されているストリームの直接編集操作を行う場合と比べて、オリジナルのストリームの状態を保存でき、何度でも編集しなおす事が可能になる。
(特殊再生効果を付与する編集の説明)
以上のように、PLを用いることによって、ストリームの任意の区間を任意の順序で再生することが可能となり、ユーザは簡単な操作によってオリジナルのコンテンツを作成できるようになった。しかし、PLによる編集は映像編集手法の一つに過ぎず、一般に用いられる編集には、さらに数多くの手法が存在する。
【0004】
例えば民生放送や映画などの業務用コンテンツでは、接続点に対してフェード効果を用いて自然に繋げて見せたり、ワイプなどの視覚効果を用いながらシーンを切り替えたりする特殊再生効果を付与することによって、演出の一部として見せる手法が用いられている。このような映像は、業務用の編集装置を用いて編集処理がなされており、従来、個人単位でこのような効果を与える編集を行うことは困難な作業であったが、近年ではDV(Digital Video)装置やパソコン等を使うことにより、個人単位でも容易に編集を行うことが可能になっている。
【0005】
DVD−Video規格で記録された映像を再生するDVDプレイヤーなどの再生装置でも、映像や音声に簡単な効果を付与して再生を行うことが可能なものがある。このような再生装置では、ユーザが、再生装置に対して、再生時に効果を付与するように予め設定を行い、再生装置はその情報を元に効果を付与するという形式を取る。こういった機能はDVD−Video規格で規定されたものではないが、装置製造者によって独自機能として付加されており、今後、DVDレコーダに対しても同様の機能が付加されていくことが考えられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−231010号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記で説明したDVDプレイヤーの様に、Read Only(読込み専用)の記録媒体に記録された映像に対して効果を付与する設定を行った場合、記録媒体に対しては情報を付加できないため、ユーザから指定された情報は再生装置が保持することになる。この場合、あるDVD−Videoに記録された映像に対してユーザが設定作業を行っても、再生装置を替えて再生を行う場合にはユーザは再度同じ設定作業を行う必要があり、これはユーザにとって不便である。
【0008】
本発明は上記課題を解決するために、書換え可能な記録媒体に映像・音声の録画再生を行う記録再生装置において、ユーザが特殊再生効果を一旦設定すれば、その記録媒体に対して特殊再生効果の再設定をしなくても、設定したとおりの特殊再生効果を付与した再生が可能となる記録再生装置を提供することを目的とする。また、書換え可能な記録媒体の再生を行う記録再生装置および再生装置において、記録媒体上に前述のような情報が記録されていた場合、その情報を元に特殊再生効果を付与して再生が可能な記録再生装置および再生装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にかかる記録再生装置は、(1)AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体に対して記録再生を行う記録再生装置であって、映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報を、前記記録媒体の管理情報記録領域に記録する指定情報記録部と、再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えた構成である。
【0010】
また、本発明にかかる再生装置は、(2)AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体を再生する再生装置であって、前記記録媒体の管理情報記録領域には、前記AVストリームの映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報が記録されており、再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えた構成である。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記(1)の構成により、本発明にかかる記録再生装置は、ユーザが書換え可能な記録媒体のAVストリームに対して特殊再生効果を一旦設定すれば、その記録媒体に対して特殊再生効果の再設定をしなくても、設定したとおりの特殊再生効果を付与した再生が可能となる。また、記録媒体上に特殊再生効果の設定がされていた場合、その設定を元に特殊再生効果を付与した再生が可能となる。
【0012】
また、上記(2)の構成により、本発明にかかる再生装置は、記録媒体上に特殊再生効果の設定がされていた場合、その設定を元に特殊再生効果を付与した再生が可能となる。
【0013】
なお、上記(1)の構成の他、本発明にかかる記録再生装置は、以下の(3)〜(17)の態様をとり得る。
【0014】
(3)上記(1)の構成において、前記管理情報が、AVストリームの再生経路情報と、飛び込み点情報と、AVストリームの内容を表すテキスト情報と、製造者情報とを含む記録再生装置。
【0015】
(4)上記(3)の構成において、前記再生経路情報が、記録媒体内の全ての再生区間を含むオリジナルの再生経路情報と、ユーザによって再生区間と再生順序とが指定された再生経路情報とを含み、前記テキスト情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報と、記録されたコンテンツの内容を表すテキスト情報と、飛び込み点の内容を表すテキスト情報とを含む記録再生装置。
【0016】
(5)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報を含み、飛び込み点の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0017】
(6)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0018】
(7)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0019】
(8)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0020】
(9)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0021】
(10)上記(6)〜(9)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0022】
(11)上記の(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0023】
(12)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0024】
(13)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0025】
(14)上記(4)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含むと共に、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される記録再生装置。
【0026】
(15)上記(11)〜(14)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される記録再生装置。
【0027】
(16)上記(5)〜(15)のいずれかの構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果の種類を表す情報を含む記録再生装置。なお、この構成において、特殊再生効果の種類とは、映像に関しては、例えば、フェードイン、フェードアウト、モザイク、セピア色化、ワイプ処理、回転、拡大、縮小等を含む。また、音声に関しては、フェードイン、フェードアウト、ミュート、エコー、ボイスキャンセル、キーチェンジ等を含む。
【0028】
(17)上記(16)の構成において、前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果を詳細に指定する情報をさらに含む記録再生装置。
【0029】
以下、DVR規格を用いてDVD−RAMに対して映像・音声の記録再生を行う記録再生装置を例にして、本発明の一実施形態を具体的に説明する。
(DVD−RAM説明)
まず、本実施形態においてDVD−RAMに記録されるデータの構成について説明する。図1は、DVD−RAMに記録されるデータについて、物理セクタアドレスにより管理されている物理的な構成と、ファイルシステムにより管理されている論理的な構成とを示すものである。ファイルシステムとは、ディスク内のデータをディレクトリやファイルとして管理するための方式のことである。
【0030】
図1(a)は、DVD−RAMの物理セクタの構成を示す。図1(a)に示すように、物理セクタは、リードイン領域101、データ領域102、リードアウト領域103を有する。リードイン領域101は物理セクタアドレスの先頭、リードアウト領域103は物理セクタアドレスの最後に設けられている。リードイン領域101には、サーボを安定させるために必要な規準信号や他のメディアとの識別信号などが記録されている。リードアウト領域103には、リードイン領域101と同様の基準信号が記録されている。
【0031】
リードイン領域101からリードアウト領域103の間には、論理的に有効なデータが記録されるデータ領域102が設けられている。データ領域102の先頭に、ボリューム領域102aが設けられている。ボリューム領域102aには、ファイルシステム用の管理情報が記録されている。なお、ファイルシステムとしては、以下の例に限定されず、任意のシステムを用いることができる。ファイルシステムの詳細な説明については省略する。
【0032】
ここで、ファイルシステムを通して見える、DVD−RAMデータの論理構成について説明する。図1(b)において、104はRootディレクトリ、105はDVD_RTAVディレクトリ、106は管理情報ファイルであるVR_MANGR.IFOファイル、107は静止画ファイルであるVR_STILL.VROファイル、108は動画ファイルであるVR_MOVIE.VROファイルを示す。DVD−RAMに記録される全てのデータは、Rootディレクトリ104直下のDVD_RTAVディレクトリ105の下に置かれる。DVD−RAMに記録されるファイルは大きく2種類に区別される。1つは管理情報ファイルで、もう1つは複数(少なくとも1つ)のAVファイルである。AVファイルは、動画、静止画、および静止画にアフレコされた音声という3つのファイルにさらに分類される。これら3つのAVファイルを管理する情報として、管理情報ファイルが1つ置かれる。図1(b)において、管理情報ファイルはVR_MANGR.IFOファイル106に相当し、静止画ファイルはVR_STILL.VROファイル107、動画ファイルはVR_MOVIE.VROファイル108に相当する。
(VR_MOVIE.VROの説明)
VR_MOVIE.VROは、複数の放送番組をエンコードすることにより得られた複数のVideo Object(以下、VOBと記載する)を収録している。VOBとは、ビデオストリーム、オーディオストリームを多重化することにより得られるISO/IEC13818−1規格準拠のプログラム・ストリームであって、その終端部にProgram End Codeが付与されていないものをいう。
【0033】
図2は、VR_MOVIE.VROの構成を示す図である。本図において、VR_MOVIE.VROは、M_VOB#1、#2、#3・・・・#Mからなる。VOBを構成するビデオストリームは、NTSC方式、PAL方式のビデオ信号をMPEG方式にしたがって圧縮したものである。
(MPEGの説明)
MPEG規格に従った圧縮とは、一フレーム分の画像内での空間周波数特性と、過去および未来に再生されるべき画像との時間相関特性とを用いた圧縮であり、この圧縮を経ることにより、各ピクチャデータは、過去方向および未来方向に再生されるべき画像との時間相関特性を用いて圧縮されているBidirectionally Predictiveピクチャ(Bピクチャ)、過去方向に再生されるべき画像との時間相関特性を用いて圧縮されているPredictiveピクチャ(Pピクチャ)、時間相関特性を用いず、一フレーム分の画像内での空間周波数特性を利用して圧縮されているIntraピクチャ(Iピクチャ)のうち何れかに変換される。
【0034】
Iピクチャはピクチャ内符号化を行うため、復号化の際には他のピクチャを参照することなく再生できる。しかし、Pピクチャは過去のIピクチャまたはPピクチャを参照してピクチャ間符号化するため、復号化の際には過去のIピクチャまたはPピクチャが復号化されていないと復号化できない。また、Bピクチャは過去および未来の両方向のIピクチャまたはPピクチャを用いて符号化するため、復号化の際には予測に用いた過去および未来のIピクチャまたはPピクチャが復号化されている必要がある。このため、各ピクチャの表示順番と符号化順番とが一致しない現象が生じる。
【0035】
また、DVDメディアの再生において、早送り、巻き戻し、途中からの再生などの特殊再生を実現するために、MPEGではGOP(Group of Pictures)という構造が定義されており、GOP単位での圧縮/伸張が行われる。これは、MPEGで符号化されたビデオデータが、先述のように前後の時間相関特性をもとに圧縮されていて、単独のピクチャだけで完結していないためである。このため、Iピクチャが少なくとも1枚入った何枚かのピクチャを1つのまとまりとしてGOPを構成し、ランダムアクセスを可能にしている。
(VOB内部構成の説明)
VOBの内部構成について説明する。図3は、VOBの構成を段階的に詳細化した図である。すなわち、図3において上段に位置する論理フォーマットは、その下段に位置する論理フォーマットを詳細化したものである。
【0036】
図3において、1段目のビデオストリームは、2段目に示すように複数のGOPに分割される。GOP単位のピクチャデータは2KByte単位に複数に分割される。一方、1段目の右側に位置するオーディオストリームは、3段目に示すように約2KByte単位に複数に分割される。2KByteに分割されたGOP単位のピクチャデータは、約2KByte単位に分割されたオーディオストリームとインターリーブ多重化されて、4段目に示すパック列を形成している。このようなパック列は、5段目に示す複数のVOBU(VOBU列)を形成しており、6段目に示すVOBは複数のVOBUが時系列に配列された構成をもつことがわかる。
【0037】
図3に示す破線は、下段の論理フォーマットがその上段の論理フォーマット内のどの部分を詳細化したかを明確にするためのものである。この表記に基づいて図3を参照すると、5段目におけるVOBUは、4段目に示したパック列に対応しており、さらに2段目に示すGOP単位のピクチャデータに対応していることが分かる。
【0038】
図3に破線で示した対応関係からも明らかなように、VOBUとは、その再生時間が約0.7秒〜1.0秒であるピクチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOPと、このピクチャデータと共に多重化されているオーディオデータを含む単位であり、MPEG規格におけるV_PCKとA_PCKを配列して構成されていることがわかる。
【0039】
GOPの内部構成について説明する。図4は、GOPの内部構成を示す図である。図4において、401はIピクチャ、402はPピクチャ、403はBピクチャである。図4に示すように各GOPは、ディスプレイの表示フレームで表示されるピクチャデータを複数配置しており、約0.4秒〜1.0秒の再生時間に相当するビデオストリームの一部分である。
(PGCの説明、VOBの位置づけ)
DVD−RAMに対して、DVR規格に準拠してAVストリームを記録する場合、最上位に位置する論理単位とは、再生経路であり、図5において(a)に示すように、Program Chain(以下、PGCと記載する)として定義される。この再生経路は、ディスク内の全AVストリームを参照するオリジナルPGCと、ディスク内のAVストリームの中からユーザが好みのものを選び、再生順序を定義したユーザ定義PGC(複数定義することが可能)の2種類が存在する。また、図5において(b)に示すように、PGC、PLの部分的な再生区間は、Cellという単位で表現されている。VOBはCellに対応する物理的単位であり、図5において(c)、(d)に示すように、CellとVOBとの対応はM_VOBIとよばれるVOBの管理情報を介して行われる。
【0040】
オリジナルPGCは、プログラムセット(Program Set)とも呼ばれ、間に、複数のCellを論理的に束ねたプログラム(以下、PGと記載する)と呼ばれる層を有している。後者のユーザ定義PGCは、PLに相当する。ユーザ定義PGCはオリジナルPGCと異なり、間にはPGを有していない。
【0041】
また、DVR規格ではPGCに対してエントリポイントを設定することが可能となっている。エントリポイントとは、再生経路における飛び込み再生が可能な場所である。エントリポイントは、アドレス情報や時刻情報を使用することで実現が可能であり、エントリポイントを利用することで、再生経路の中でエントリポイントに達すると、記録されている絶対アドレスへとジャンプし、飛び込み再生を行うといった再生装置の動作ができる。
(VR_MANGR.IFOの説明)
次に、上記のVOB、PL、PG、エントリポイントなどの情報を管理するファイルであるVR_MANGR.IFOについて説明する。なお、以降の説明において、DVR規格に規定されている情報については、説明の簡略化をはかるため、各情報要素のフルスペルを記載するのではなく、DVR規格における略語でそれらの情報要素を指示するものとする。図6は、VR_MANGR.IFOの構成を示す図である。図6に示すようにVR_MANGR.IFO601は、『RTR_VMGI』と『M_AVFIT』と『ORG_PGCI』と『UD_PGCIT』と『TXTDT_MG』と『MNFIT』とからなる。
【0042】
『RTR_VMGI』(リアルタイム記録ビデオ管理情報)は、参照符号602で示されているように、PLの情報を示す『PL_SRP#1,#2,#3〜#n』(プレイリストサーチポインタ)からなる。PL_SRPは参照符号603で示されているように、『PGCN』(PGC番号)と『PRM_TXTI』(プライマリテキスト情報)と『IT_TXT_SRPN』(アイテムテキストサーチポインタ)からなる。PGCNにはPLに対応するユーザ定義PGCの番号が記録されており、この番号を参照することによって、番号に対応したUD_PGCIへのアクセスをおこなう。UD_PGCIはPLの実データであり、これについては後述する。
【0043】
PRM_TXTIにはPLに関するテキスト情報が記録される。さらにPLの内容を示すテキスト情報がIT_TXTとしてオプションで記録されている場合、IT_TXT_SRPNにはIT_TXTへのリンク情報として、IT_TXT_SRPの番号が記録されている。
【0044】
『M_AVFIT』(動画AVファイル情報テーブル)は、参照符号604で示されているように、VOB毎の諸特性を示す『M_VOBI#1,#2,#3〜#n』(動画VOB情報)からなる。M_VOBIは、VOBUの先頭アドレスと、各VOBUの再生開始時刻を示す時刻情報(PTM)との対応関係を示す『TMAPI』(タイムマップ情報)からなる。
【0045】
『ORG_PGCI』(オリジナルPGC情報)の構成については、後述する『PGCI』で説明する。
【0046】
『UD_PGCIT』(ユーザ定義PGC情報テーブル)は、参照符号605で示されているように、『UD_PGCI#1,#2,#3〜#n』(ユーザPGC情報)からなる。番号はPGCNに記録された番号に対応する。UD_PGCIの構成については、後述する『PGCI』で説明する。
【0047】
『TXTDT_MG』(テキストデータ管理)は、参照符号606で示されているように、『TXTDTI』(テキストデータ情報)と『IT_TXT_SRP#1,#2,#3〜#n』(アイテムテキストサーチポインタ)と『IT_TXT』(アイテムテキスト)からなる。TXTDTIはIT_TXT_SRPの数を示すIT_TXT_SRP_Nsからなる。IT_TXT_SRPは、参照符号608で示されているように、IT_TXTのスタートアドレスを示す『IT_TXT_SA』(アイテムテキスト開始アドレス)と、IT_TXTのサイズを示す『IT_TXT_SZ』(アイテムテキストサイズ)からなる。IT_TXTは識別コードを示す『IDCD』(識別コード)と、テキストのサイズを示す『TXT_SZ』(テキストサイズ)と、テキスト情報の実体である『TXT』(テキスト)とを1セットとした、1つまたは複数のセットから構成される。上述したIT_TXT_SRPNの指し示すテキスト情報がこのIT_TXTに記録される。
【0048】
『MNFIT』(製造者情報テーブル)は、製造者情報を記録するための領域であり、参照符号607で示されているように、『MNFI』(製造者情報)からなる。MNFIは『MNFI_DT』(製造者情報データ)からなり、MNFIには製造者の詳細データを記録する領域となっており、その形式は指定されていない。
【0049】
続いて、『PGCI』(PGC情報)について説明する。PGCIには、オリジナルのPGC情報であるORG_PGCIと、PLに相当するユーザ定義のPGC情報であるUD_PGCIとの2種類があり、共通したデータ構造となっている。
【0050】
PGCIの構成を図7に示す。PGCIは、参照符号701で示されているように、『PGI#1、#2、#3、#4・・・・・・#n』(PG情報)と、『CI#1、#2、#3、#4・・・・・・#n』(Cell情報)とからなる。
【0051】
後者のCell情報は、C_V_S_PTM、C_V_E_PTMと呼ばれる時間情報の組みを用いてVOBの全区間、又は、VOBの中の部分区間を指定する情報である。このCell情報を用いれば、VOBに対応する放送区間のうち、任意の部分区間を指定することができる。即ち、VOBIにおけるTMAPIには、VOBを構成する複数のVOBUの先頭アドレスが、再生開始時刻と対応づけられているので、Cell情報に含まれるC_V_S_PTM、C_V_E_PTMを用いてTMAPIを検索すれば、VOBに含まれる何れかのVOBUを特定することができる。また、VOBUは、GOPに対応する単位であり、独立した再生が可能なので、TMAPIを用いて検索されたVOBUを用いることにより、VOBの部分区間が再生されることとなる。CI(Cell Information)は、参照符号703で示されているように、Cellについての一般情報『M_C_GI』(動画Cell一般情報)と、各々のCellのエントリポイント情報『M_C_EPI#1,#2,#3・・・・#n』(動画Cellエントリポイント情報)とからなる。M_C_GIは、参照符号704で示されているように、そのCellに対応するVOBのVOBIへのサーチポインタ示す『M_VOBI_SRPN』(動画VOB情報サーチポインタ番号)、Cellのエントリポイント情報の数を示す『C_EPI_Ns』(Cellエントリポイント情報数)、Cellの再生開始時刻を示す『C_V_S_PTM』(Cellビデオ開始時刻)、Cellの再生終了時刻を示す『C_V_E_PTM』(Cellビデオ終了時刻)とからなる。エントリポイント情報(M_C_EP#1,#2,#3・・・・#k)とは、参照符号705で示されているように、VOBにおいてCell情報により指定されている区間の何れかの内部位置を指定するポインタ情報であり、エントリポイントのタイプを示す『EP_TY』(エントリポイントタイプ)、VOB先頭からの相対時刻により、VOBの内部位置を示す時刻情報『EP_PTM』(エントリポイント時刻)、エントリポイントに関するテキスト情報『PRM_TXTI』(プライマリテキスト)からなる。エントリポイントのタイプはTYPE AとTYPE Bの2種類があり、エントリポイントのPRM_TXTIは、EP_TYの指し示すタイプがTYPEBの場合のみ存在する。
【0052】
エントリポイントの設定数は規格で上限が定められており、オリジナルPG内で最大999個、ユーザ定義PGで合計最大999個となっている。また、テキスト情報を持つTYPE Bのエントリポイントは99個まで設定できる。
【0053】
前者のPGIは、放送番組に対応する情報であり、参照符号702で示されているように、PGのタイプ『PG_TY』(PGタイプ)と、そのPGに含まれるCell情報の数『C_Ns』(Cell数)と、PGに対応するテキスト情報を記述するために確保されている『PRM_TXTI』(プライマリテキスト領域)と、PGに対応するテキスト情報の記述に、拡張領域が求められる場合、その拡張領域へのポインタを示す『IT_TXT_SRPN』(アイテムテキストサーチポインタ番号)とからなる。なお、UD_PGCIの場合にはPGを持つことはないため、PGIの数は0となる。
(VR_MANGR.IFO内のテキスト情報領域の説明)
上記で説明したVR_MANGR.IFOの構造の中で、テキスト情報を記録するための領域について図8を用いて説明する。
(1)PRM_TXTI
PRM_TXTIは128バイトまでテキスト情報を記録できる領域であり、形式は規定されていないため、利用者が自由に情報を記録することができる。PRM_TXTIは、PL_SRPとPGIとM_C_EPIとに存在し、それぞれ、PLとPGとエントリポイントとに関する情報が記録される。
(2)IT_TXT
PRM_TXTI以外でPLやPGに関する情報を記録するテキスト情報領域として、IT_TXTがある。既に説明した通り、IT_TXTはTXTDT_MG内に含まれており、このテキスト情報領域を使用するにはIT_TXTのアドレスを指し示すIT_TXT_SRPを設定し、IT_TXT_SRPの番号をIT_TXT_SRPNによって指定する。即ち、図8において、PR_SRP#1からIT_TXTを参照する場合、PL_SRP#1に含まれるIT_TXT_SRPNを参照し、番号“1”を得る。次にその番号に従い1番目のIT_TXT_SRP#1を参照し、そこに含まれるIT_TXT_SAから目的とする情報を記録したIT_TXTのアドレスを得ることができる。
【0054】
IT_TXTはそれを含むTXTDT_MGの領域全体の合計で32kバイトまで使用可能であり、PRM_TXTIだけで情報が記録できないときに使用可能であり、IT_TXTの形式も規定されていない。
(3)MNFI_DT
PRM_TXTIやIT_TXT以外にテキストを記録できる領域として、製造者情報データMNFI_DTがある。この領域は製造者が機能の追加等の情報を記録するための領域であり、10kバイトまでの情報を記録でき。その形式は規定されていない。
(PG、PL、エントリポイント再生説明)
次に、VR_MANGR.IFOに記録された管理情報を元に、どのようにPG、PL、エントリポイントを用いた再生が実施されるかについて図9を用いて説明する。
(PG再生説明)
シーンAとシーンBが6つの再生区間VOB#1〜VOB#6から構成されており、DVD−RAMに記録されているとき、M_AVFIT及びORG_PGCIはどのように記録されているかについて説明する。VR_MOVIE.VROには、VOB#1〜VOB#6が収録されているので、ORG_PGCIには、それらVOB#1〜VOB#6に対応するCell#1〜Cell#6が記録されていることとなる。また、これらCell#1〜Cell#6は、2つのシーンA、シーンBに対応するものなので、ORG_PGCIには、PG#1、PG#2が記録されていることとなる。
【0055】
シーンAに含まれる3つの再生区間は、VOB#1〜VOB#3に対応しており、VOB#1〜VOB#3は、Cell#1〜Cell#3に対応しているので、PG#1のC_Nsは、“3”が設定される。一方、放送番組Bに含まれる3つの放送区間は、VOB#4〜VOB#6に対応しており、VOB#4〜VOB#6は、Cell#4〜Cell#6に対応しているので、PG#2のC_Nsは、“3”が設定される。
【0056】
このようにORG_PGCIが設定されれば、シーンBの再生は以下のように行われる。例えばシーンBの再生が示されたものとする。シーンBは、PG#2に対応し、またPG#1のC_Nsは3、PG#2のC_Nsは3と設定されているので、このORG_PGCIに含まれる6つのCell情報のうち、Cell#1〜Cell#3はPG#1に含まれ、Cell#4〜Cell#6は、PG#2に含まれることがわかる。そうすると、シーンBを再生するには、Cell#4〜Cell#6に対応するVOBを読み出せばよい。
【0057】
Cellの時刻情報C_V_S_PTM、C_V_E_PTMは、VOBIの有している時刻とアドレスを変換するためのフィルタ(TMAP)を使用し、エントリポイントが置かれている時刻をVOBのアドレスに変換することができる。TMAPには、時刻に対応するVOBUのサイズと再生時間に関する情報が記録されており、これらの情報を利用して対応するVOBのアドレスを算出することができる。つまり、TMAPIを検索することによりVOB#4〜VOB#6の所在を特定することができ、VOB#4〜VOB#6の再生が可能となる。
(PL再生説明)
PLの場合もPGCIの構造を用いてPGと同様に管理される。プレイリストAが3つの再生区間VOB#1〜VOB#3から構成されており、DVD−RAMに記録されているとき、M_AVFIT及びUD_PGCITはどのように記録されているかについて説明する。ユーザ定義PGCIはそれぞれ1つのプレイリストに対応するものなので、プレイリストAが1番目である場合、UD_PGCITはUD_PGCI#1から成る。プレイリストAはVOB#1〜VOB#3から成るので、UD_PGCI#1には、それらVOB#1〜VOB#3に対応するCell#1〜Cell#3が記録されていることとなる。
【0058】
このようにUD_PGCITが設定されれば、プレイリストAの再生は以下のように行われる。プレイリストAの再生が指示されたとき、このプレイリストAはUD_PGCI#1に対応し、そこに含まれるCell情報は3つなので、プレイリストAを再生するには、Cell#1〜Cell#3に対応するVOBを読み出せばよい。PGと同様に、Cell#1〜Cell#3に含まれるC_V_S_PTM、C_V_E_PTMに基づいて、TMAPIを検索することによりVOB#1〜VOB#3の所在を特定することができ、VOB#1〜VOB#3の再生が可能となる。
(エントリポイント再生の説明)
図9に示すように、エントリポイントは個々のVOBに対応するCellに対して設定され、そのためのエントリポイント情報M_C_EPIは、セル情報CIに記録される。これは、エントリポイントが再生経路ごとに独立して設定できることを意味する。つまり、複数のPLやPGCがあり、それぞれが同じ再生区間を含んでいた場合でも、同じVOB上にそれぞれ独立したエントリポイントが設定可能となる。
【0059】
ある再生経路(PGCもしくはPL)に含まれるエントリポイントからの再生が指定された場合、その再生経路情報となるPGCIからエントリポイントの含まれるCell情報を読み出す。その中に含まれる該当エントリポイントに対応したエントリポイント情報M_C_EPIはエントリポイント時刻EP_PTMを含み、PGやPL再生と同様にTMAPを用いて対応するVOB上の再生開始位置が特定され、エントリポイントからの再生が可能となる。
(DVDレコーダの説明)
続いて、上述したようなフォーマットのデータをDVD−RAMに記録するDVD−RAMレコーダについて説明する。
【0060】
図10は、デジタルビデオレコーディング装置の構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように、本実施形態のデジタルビデオレコーディング装置1001は、ユーザインターフェース(以下、UIと記載する)部1002、システム制御部1003、入力部1004、エンコーダ部1005、ストリームバッファ部1006、デコーダ部1007、出力部1008、ドライブ部1009、記録媒体であるDVD−RAM1010、および、効果付与部1011を備えている。
【0061】
UI部1002は、操作キーなどの入力デバイス、表示デバイスなどの出力デバイスなどを備え、ユーザから、録画開始、再生開始などの要求を受け付け、受け付けた要求をシステム制御部1003に送る。
【0062】
入力部1004は、アンテナ端子及びチューナや音声映像入力端子などの外部入力端子を介して入力されたオーディオビデオ信号などを、A/Dコンバータにより、フレームデータに変換する。そして、変換したフレームデータをエンコーダ部1005に送る。
【0063】
出力部1008は、効果付与部1011から送られたフレームデータを、D/Aコンバータにより、オーディオビデオ信号に変換する。そして、変換したオーディオビデオ信号を、音声映像出力端子などの外部出力端子を介してモニタに出力する。
【0064】
エンコーダ部1005は、システム制御部1003からエンコード開始命令を受けた場合には、エンコード処理を開始する。また、エンコード停止命令を受けた場合には、エンコード処理を停止する。ここで、エンコード処理とは、入力部1004から送られるフレームデータを受け取り、受け取ったフレームデータを符号化し、MPEGにおけるプログラム・ストリーム形式のデータ(以下、VOBと記載する)を生成する処理を指す。
【0065】
さらに、エンコーダ部1005は、VOBを構成するVOBUを生成する度に、生成したVOBUに関するVOBU情報をシステム制御部1003に送り、生成したVOBUを、ストリームバッファ部1006に送る。そして、システム制御部1003からエンコード停止命令を受けるまで、繰り返しエンコード処理を実行する。
【0066】
ここで、VOBU情報とは、VOBU内ビデオフレーム再生開始時刻(VOBU_S_PTM)、VOBUの先頭から数えて最初のIピクチャのサイズ(Reference_Picture_Size)、VOBUのサイズ(VOBU_Size)、再生時間(PB_Time)、アスペクト比、オーディオモード、オーディオストリーム数などを含む情報を指す。
【0067】
デコーダ部1007は、システム制御部1003からデコード開始命令を受けた場合には、デコード処理を開始する。また、システム制御部1003からデコード停止命令を受けた場合には、デコード処理を停止する。ここで、デコード処理とは、ストリームバッファ部1006から送られたVOBUを受け取り、受け取ったVOBUからフレームデータを復元する処理を指す。
【0068】
さらに、デコーダ部1007は、復元したフレームデータを効果付与部1011に送る。そして、システム制御部1003からデコード停止命令を受けるまで、繰り返しデコード処理を実行する。
【0069】
効果付与部1011は、システム制御部1003から要求があったときには、復元されたフレームデータに対して画像処理や音響処理を行い、出力部1008へとデータを送る。
【0070】
ストリームバッファ部1006は、記録媒体、バッファ、及び読み込み書き込み制御プログラムなどから構成される。そして、システム制御部1003からの命令に応じて、管理情報、及びVOBUの読み込み書き込み処理を実行する。具体的には、システム制御部1003から、VOBU書き込み命令を受けた場合には、後述のVOBU書き込み処理を実行する。VOBU読み込み命令を受けた場合には、後述のVOBU読み込み処理を実行する。管理情報書き込み命令を受けた場合には、後述の管理情報書き込み処理を実行する。管理情報読み込み命令を受けた場合には、後述の管理情報読み込み処理を実行する。
【0071】
ここで、VOBU書き込み処理とは、エンコーダ部1005から送られたVOBUを受け取り、受け取ったVOBUをバッファに格納して、バッファに格納しているVOBUを記録媒体に書き込み、バッファをクリアする処理を指す。なお、VOBUを記録媒体に書き込む際に、書き込みエラーになる場合には、書き込みエラーをシステム制御部1003に通知する。
【0072】
ここで、VOBU読み込み処理とは、記録媒体に書き込まれたVOBUを読み込み、読み込んだVOBUをバッファに格納する。そして、バッファに格納されたVOBUをデコーダ部1007に送り、バッファをクリアする処理を指す。
【0073】
ここで、管理情報書き込み処理とは、システム制御部1003から送られた管理情報を受け取り、受け取った管理情報を管理情報ファイルとして記録媒体に格納する処理を指す。
【0074】
ここで、管理情報読み込み処理とは、管理情報ファイルに格納されている管理情報を読み込み、読み込んだ管理情報をシステム制御部1003へ送る処理を指す。なお、管理情報ファイルが記録媒体に格納されていない場合には、読み込みエラーをシステム制御部1003に通知する。
【0075】
ここで、管理情報とは、録画中に受け取ったVOBU情報から算出される再生制御情報を含み、録画終了とともに管理情報ファイルとして記録媒体に格納される。そして、再生時には、システム制御部1003において参照され、VR_MANGR.IFOファイル内に格納されているVOBU(またはVOB)の再生を制御する情報を指す。
(本装置の基本動作)
以下、本装置の基本動作について説明する。
【0076】
記録再生動作のそれぞれについて、図10を用いて説明する。
(1)本装置の記録動作
UI部1002より番組の記録動作が指示されると、システム制御部1003はビデオストリーム情報の記録動作を開始する。入力された情報は、入力部1004においてA/Dコンバータによりアナログ信号からデジタル信号に変換される。エンコーダ部1005は、入力部1004から送られたデジタル情報を圧縮処理して、ストリームバッファ部1006に出力する。ストリームバッファ部1006は、圧縮されたビデオストリーム情報などを一旦保存し、さらにドライブ部1009に出力する。ドライブ部1009によりDVD−RAM1010への書き込みが行われる。システム制御部1003により制御されたDVD−RAM1010の指定位置に、圧縮されたビデオストリーム情報などが記録される。DVR規格では、ビデオストリーム情報は、VR_MOVIE.VROファイルとして記録される。UI部1002より記録停止が指示されると、システム制御部1003はビデオストリーム情報の記録動作を停止する。
(2)本装置の再生動作
UI部1002より記録データの再生動作が指示されると、システム制御部1003は再生動作を開始する。ドライブ部1009により、DVD−RAM1010からデジタル情報(圧縮されたビデオストリーム情報)を読み出す。ストリームバッファ部1006はドライブ部1009から入力される再生信号ビットストリームを一時的に保存し、デコーダ部1007に出力する。デコーダ部1007ではデジタル情報に対してデコード処理を行い、効果付与部1011へ出力する。効果付与部1011は、システム制御部1003により指示があれば伸張後のビデオストリームに対して映像と音声に対して処理を行い、出力部1008へ出力する。出力部1008は、デコードされたデジタルビデオ信号とデジタルオーディオ信号を、D/A変換によりデジタル信号からアナログ信号に変換して、出力部1008に接続されたテレビジョン受信機等に出力する。
【0077】
以上のように構成されたDVDレコーダにおいて、本発明によって特殊再生効果が付与されるための過程の一例を説明する。
(本発明の実施の概要)
本発明によって、ストリームの接続点や任意の区間に対して各種特殊再生効果が与えられるまでの処理例の概要を説明する。処理の流れを図11に示す。図11は図10のブロック図に示したDVDレコーダにおける構成要素のうち、本発明の効果に関する部分と、本発明において扱われるデータの流れを示したものである。処理は大きく分けて、設定処理、ディスクへの情報記録処理、再生処理の3つの処理からなる。
(1)設定処理
本発明の記録再生装置は、再生時に付加する特殊再生効果を指定するための手段を持つものとするが、その手段が限定される必要は特にない。例えばユーザによって指定される場合には、UI部1002が編集用の画面をユーザに提示し、ユーザが所定の操作によって接続点や任意の区間に各種効果を付与するように指定できるようにすればよい。また、ユーザによる指定がなくとも、PLを作成した時点で自動的にストリームの接続点に対して特定の効果が付与されるような構成とすることもできる。
(2)ディスクへの記録処理
上記設定処理によって設定された情報を元に、システム制御部1003は、特殊再生効果を付与する情報を表すテキスト情報を生成する。テキスト情報はAVストリーム管理情報内のテキスト情報領域に設定され、ドライブ部1009によってDVD−RAM1010に記録される。既に説明したように、AVストリーム管理情報は、DVR規格ではVR_MANGR.IFOというファイルとして扱われ、その内部構造は図6および図7に示した様になっている。どの領域を情報の記録に用いるかについては、後の第1〜6実施形態にて説明する。
(3)再生処理
再生時には、ドライブ部1009は、DVD−RAM1010からAVストリームと管理情報を読み出す。AVストリームはストリームバッファ部1006に一時的に保存され、その後デコーダ部1007に送られる。デコーダ部1007はAVストリームのデコードを行い、同時に現在デコード中のフレームの時間情報をシステム制御部1003に送る。管理情報はシステム制御部1003によって読み込まれ、管理情報内のテキスト情報領域に特殊再生情報があるかどうかを判別される。システム制御部1003は、管理情報内に特殊再生情報を示すテキスト情報が含まれていた場合には、デコーダ部1007から送られたフレームの時間情報を元にタイミングを判断し、効果を付与すべきフレームが効果付与部1011に送られた時に、効果付与部1011に対してテキスト情報に対応した効果を与えるように指示を出す。その際、システム制御部1003は、特殊再生効果が指定されたとき、フレーム画像や音声に対してどのような処理を行うか、といった情報を予め持っているものとする。効果付与部1011はデコーダ部1007から送られたデコード後のAVストリームに対して効果付与処理を行った後に、システム制御部1003の指示に応じた映像音声処理を行い、出力部1008に出力する。その結果、ユーザは所望した効果の付与された映像や音声を視聴することが出来る。
【0078】
次に、さらに具体的な実施形態を説明する。本発明は、管理情報の使用領域とその用途によって、少なくとも以下の6つの実施形態をもつ。
(第1実施形態)
第1実施形態は、エントリポイントのプライマリテキスト情報を、特殊再生効果を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(1−1)第1実施形態における効果設定処理
第1実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(1−2)第1実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後に、それを管理領域に記録する処理を、図12を用いて説明する。
【0079】
まず、ステップS1201においてCell情報(CI)を取得し、ステップS1202においてCIの中に含まれるエントリポイント情報M_C_EPIをチェックし、対象Cellの先頭を指すエントリポイントがあるかどうか、つまりEP_PTMの示す情報が『00分00秒』となるエントリポイントがあるかどうかを判断する。
【0080】
ステップS1202においてCell先頭にエントリポイントがあると判断された場合、ステップS1203においてエントリポイント情報のEP_TYをチェックし、エントリポイントがTYPE AであるかTYPE Bであるかを判断する。ステップS1203においてTYPE Bと判断された場合、ステップS1204において、エントリポイントのテキスト情報PRM_TXTIに空き領域があるかどうかを判断する。ステップS1204においてテキスト情報PRM_TXTIに空き領域が存在すると判断された場合には、ステップS1205にてPRM_TXTIの空き領域内に特殊再生効果の種類を記録し、処理を終了する。
【0081】
一方、ステップS1202においてCell先頭にエントリポイントが無いと判断された場合は、ステップS1206においてTYPE Bのエントリポイントを新たに追加設定できるかどうかを判断する。ステップS1206においてTYPE Bのエントリポイントを新たに設定できると判断された場合、ステップS1207においてCellの先頭を指すエントリポイントを設定し、ステップS1205の処理を行った後に処理を終了する。
【0082】
また、ステップS1203においてエントリポイントのタイプがTYPE Aと判断された場合、ステップS1208において新たにTYPE Bのエントリポイントを追加設定できるかどうか判断する。ステップS1208において新たにTYPE Bのエントリポイントを設定できると判断された場合、ステップS1209においてCellの先頭を指すエントリポイントをTYPE AからTYPE Bへ設定し直し、ステップS1205の処理を行った後に処理を終了する。
【0083】
ステップS1204においてエントリポイントのテキスト情報に空き領域が無いと判断された場合、もしくはステップS1206またはステップS1208においてTYPE Bのエントリポイントが99個に達し、新たに設定できないと判断された場合には、Cell先頭にエントリポイントはあるがテキスト情報を利用することが出来ないため、第1実施形態では対応できないケースとなる。これに対する改良となる手法は第2実施形態以降で説明する。
(1−3)第1実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図13を用いて説明する。
【0084】
ステップS1301においてCell情報(CI)を取得し、ステップS1302においてCIの中に含まれる全てのエントリポイント情報M_C_EPIをチェックし、対象Cellの先頭を指すエントリポイントがあるかどうか、つまりEP_PTMの示す情報が『00分00秒』となるエントリポイントがあるかどうかを判断する。ステップS1302においてCell先頭にエントリポイントがあると判断された場合、ステップS1303においてエントリポイント情報のEP_TYをチェックし、エントリポイントがTYPE AであるかTYPEBであるかを判断する。ステップS1303においてTYPE Bと判断された場合、ステップS1304において、エントリポイントのプライマリテキスト情報PRM_TXTIに特殊再生効果の種類を記録されているかどうかを判断する。ステップS1304において特殊再生効果の種類が指定されていない場合には、ステップS1305においてシステム制御部1003が効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。
【0085】
効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
【0086】
ステップS1302において先頭にエントリポイントが設定されていないと判断された場合、もしくはステップS1303においてエントリポイントのタイプがTYPE Aと判断されたとき、もしくはステップS1304において、プライマリテキスト情報に特殊再生効果の指定がされていなかったときには第1実施形態が実施されていないことになるので、特殊再生効果の付与は行われない。
(1−4)第1実施形態における実施例
第1実施形態における実施例を図14に示す。
【0087】
この例ではPLは4つのCell#1〜4から構成されており、各Cellに含まれるエントリポイント情報M_C_EPIは、EP_PTMが『00分00秒』を指すため、これらのエントリポイントはそれぞれ各Cellの先頭を指し示すエントリポイントである。ここで、以下の2つの効果が指定されたものとする。
【0088】
(1)Cell#1の終端からCell#2の先頭にかけて、映像の切替え時に映像のフェードアウト〜フェードイン効果を与える
(2)Cell#3の終端からCell#4の先頭にかけて、映像の切替え時に音声のフェードアウト〜フェードイン効果を与える。
【0089】
以上の効果に対して第1実施形態を適用したとき、効果設定時にはCell#1の先頭を指し示すエントリポイントは、プライマリテキスト情報として『V:FadeOut/In』という情報が記録され、また、Cell#3の先頭を指し示すエントリポイントは、プライマリテキスト情報として『A:FadeOut/In』という情報が記録される。
(1−5)第1実施形態の効果
以上の第1実施形態によれば、再生区間を構成するCell毎に、特殊再生効果を行うための情報を付加することが可能であり、再生時にはその情報を参照することによって、2つの再生区間の間の接続点に対して特殊再生効果を付与することができる。また、図14に示す実施例においては、接続点に対する情報は接続点を挟んだ2つの再生区間のうち、前側の再生区間のCellのエントリポイントのプライマリテキストに情報を記録するようにしたが、接続点より後側の再生区間に対応したCellのエントリポイントのプライマリテキストに情報を記録しても構わない。
【0090】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、PL情報の指し示すアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類およびエントリポイントを指し示す情報を記録する領域として用い、さらにエントリポイントを、特殊再生効果を付与する点として指定するための情報として用いる技術に関する。
(2−1)第2実施形態における効果設定処理
第2実施形態におけるユーザの操作も第1実施形態と同じく、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(2−2)第2実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図15を用いて説明する。
【0091】
まず、効果を付与する点に対してエントリポイントを設定する。ステップS1501において効果を付与する点にエントリポイントが設定されているかどうかを判断し、設定されていると判断された場合にはステップS1503へ処理を移し、設定されていないと判断された場合にはステップS1502にてエントリポイントを設定した後にステップS1503へと処理を移す。ステップS1503において、効果を付与する点のエントリポイントがCell中で何番目のエントリポイントに相当するかを取得する。エントリポイントはそれぞれ固有の番号情報を持たないので、Cellに含まれるエントリポイントを最初から順に一つずつたどってゆく必要がある。
【0092】
次にステップS1504において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS1505において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点の時刻情報を記録し、ステップS1506において、ステップS1505にて指定したIT_TXTに対して、TXTに特殊再生効果の種類とステップS1503で取得したエントリポイントの番号とを記録する。
(2−3)第2実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図16を用いて説明する。
【0093】
再生時には、ステップS1601において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうか、つまり、PL_SRPに含まれるIT_TXT_SRPNに番号が指定されているかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS1602においてIT_TXT_SRPNの番号が参照するIT_TXTを取得する。ステップS1503において特殊再生効果の種類とエントリポイントを指し示す情報が指定されているかどうかを確認する。指定がなされていれば、ステップS1604において該当するCellからエントリポイント情報M_C_EPIを取得し、時刻情報EP_PTMを取得する。こうして、特殊再生効果を付与する位置がエントリポイントから取得した時刻情報から得られる。
【0094】
システム制御部1003はこの情報を取得した後、ステップS1605において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(2−4)第2実施形態における実施例
第2実施形態における実施例を説明する。図17に示すようなPLにおいて、『Cell#1の2分00秒の点の前後の一定時間の間、映像をモノクロにして再生』という効果が指定されたものとする。
【0095】
以上の効果に対して第2実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える点にエントリポイントが設定され、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0096】
図17は、Cell情報に含まれるエントリポイント情報の構成を示した図である。PLを構成するCell#1〜4が存在し、Cell#1は予め、先頭を指し示すエントリポイントEP#1を持っているものとする。ここで第2実施形態を適用したとき、まず、効果を付与する点を示すエントリポイントが追加される。つまり、Cell#1の2分00秒の点を示すためのエントリポイントがEP#2として追加され、そのエントリポイント時刻情報EP_PTMには2分00秒が記録される。
【0097】
図18はアイテムテキストを参照する経路と、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。PLに対応したアイテムテキストを参照するには、PL_SRPの中のIT_TXT_SRPNで番号を参照してIT_TXT_SRPにアクセスし、IT_TXT_SRPの中のアイテムテキスト開始アドレスIT_TXT_SAを参照することによってアイテムテキストIT_TXTへのアクセスが可能となる。IT_TXTの中のテキスト実体であるTXTには、特殊再生効果の種類と効果を付与する点を指し示すエントリポイントの情報がセットになって記録されている。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2』と記述される。ここで"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は効果を付与する点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであることを意味する。
(2−5)第2実施形態の効果
以上の第2実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能である。従って、第1実施形態と比較して、再生区間の途中に対しても特殊再生効果を付与するような指定が出来るという点で有利である。再生時にはその設定を参照することによって、任意の点に対して特殊再生効果を掛けることができる。また、規格上の制限等によってエントリポイントがテキスト情報をもつことができない場合も、適用可能である。
【0098】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
(第3実施形態)
第3実施形態はPL情報の中に含まれるアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類および特殊再生効果を付与する点を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(3−1)第3実施形態における効果設定処理
第3実施形態におけるユーザの操作も第1実施形態と同じく、効果を付与するシーンチェンジ点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する点とその種類の2つの情報になる。
(3−2)第3実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図19を用いて説明する。
【0099】
まず、ステップS1901において、効果を付与する対象となるPL情報に対してアイテムテキスト情報を持たせるように、RTR_VMGIのPL_SRPTIを設定する。つまり、対象となるPLの情報を示すPL_SRPTIのIT_TXT_SRPNに、IT_TXTの番号を指定する。
【0100】
ステップS1902において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS1903において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、効果を付与する点の時刻情報を記録する。
【0101】
ステップS1902において、領域の上限などの理由でIT_TXTが使用不可の時は、第3実施形態は実施不可となる。これに対する改良となるアプローチは第6実施形態にて説明する。
(3−3)第3実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図20を用いて説明する。
【0102】
再生時には、ステップS2001において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS1902においてその情報を取得し、ステップS2003において特殊再生効果の種類と効果を付与する点を示す時刻情報が指定されているかどうかを確認する。
【0103】
ステップS2003において特殊再生効果の種類と効果を付与する点を示す時刻情報が指定されている場合、システム制御部1003はこの情報を取得し、ステップS2004において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(3−4)第3実施形態における実施例
第3実施形態における実施例を説明する。図21に示すようなPLにおいて、『Cell#1の2分00秒の点の前後の一定時間の間、映像をモノクロにして再生』という効果が指定されたものとする。
【0104】
以上の効果に対して第3実施形態を適用したとき、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と効果を付与する点の時刻情報がセットになって記録される。図21は第3実施形態を適用し、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,2:00』と記述される。ここで" Effect001:V,Monochrome"という記述は2セット目の効果が指定区間の音声に対して残響効果をかけて再生されることを示す。次の" Cell#1,2:00"は、効果を付与する点がCell#1内の2分00秒の時刻であることを意味する。
(3−5)第3実施形態の効果
以上の第3実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の点に対して特殊再生効果を掛けることができる。第2実施形態がエントリポイントを区間指定のための情報として用いることに対して、第3の実施形態は、エントリポイントを使用せずに実行できるので、エントリポイントの使用可能数の規格に制限されない点で有利である。もし、効果を付与する区間の開始点や終了点を飛び込み点として用いたい場合には、第2実施形態を適用すればよく、第2、3実施形態はユーザの用途に応じて使い分けが可能である。
【0105】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
(第4実施形態)
第4実施形態はPL情報の指し示すアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類およびエントリポイントを指し示す情報を記録する領域として用い、さらにエントリポイントを、特殊再生効果を付与する点として指定するための情報として用いる技術に関する。
(4−1)第4実施形態における効果設定処理
第4実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンの開始点と終了点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する開始点と終了点と付与する効果の種類との3つの情報になる。
(4−2)第4実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図22を用いて説明する。
【0106】
まず、効果を付与する区間の開始点と終了点に対してエントリポイントを設定する。ステップS2201において開始点と終了点にエントリポイントが設定されているかどうかを判断し、設定されていると判断された場合にはステップS2203へ処理を移し、設定されていないと判断された場合にはステップS2202にてエントリポイントを設定した後にステップS2203へと処理を移す。ステップS2203において、開始点と終了点のエントリポイントがそれぞれCell中で何番目のエントリポイントに相当するかを取得する。エントリポイントはそれぞれ固有の番号情報を持たないので、Cellに含まれるエントリポイントを最初から順に一つずつたどってゆく必要がある。
【0107】
次にステップS2204において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS2205において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、開始点と終了点の時刻情報を記録し、ステップS2206において、ステップS2205にて指定したIT_TXTに対して、TXTに特殊再生効果の種類とステップS2203で取得したエントリポイントの番号とを記録する。
(4−3)第4実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図23を用いて説明する。
【0108】
再生時には、ステップS2301において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうか、つまり、PL_SRPに含まれるIT_TXT_SRPNに番号が指定されているかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS2302においてIT_TXT_SRPNの番号が参照するIT_TXTを取得する。ステップS2303において特殊再生効果の種類とエントリポイントを指し示す情報が指定されているかどうかを確認する。指定がなされていれば、ステップS2304において該当するCellからエントリポイント情報M_C_EPIを取得し、時刻情報EP_PTMを取得する。こうして、特殊再生効果を付与する区間の開始点と終了点の時間が、それぞれ開始点と終了点に対応したエントリポイントから取得した時刻情報から得られる。
【0109】
システム制御部1003はこの情報を取得した後、ステップS2305において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(4−4)第4実施形態における実施例
第4実施形態における実施例を説明する。4つのCellから構成されるPLにおいて、以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
【0110】
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第4実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える開始点と終了点にエントリポイントが設定され、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と、開始点および終了点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0111】
図24は、Cell情報に含まれるエントリポイント情報の構成を示した図である。PLを構成するCell#1〜4は予め、それぞれCell先頭を指し示すエントリポイント情報を一つずつ持っているものとする。ここで第4実施形態を適用したとき、まず、開始点と終了点を示すエントリポイントが追加される。つまり、上記(1)の開始点を示すエントリポイントがCell#1のEP#2として追加され、そのエントリポイント時刻情報EP_PTMには2分00秒が記録される。同様に、残りのエントリポイントについても同様に設定される。
【0112】
図25は、アイテムテキストを参照する経路と、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。PLに対応したアイテムテキストを参照するには、PL_SRPの中のIT_TXT_SRPNで番号を参照してIT_TXT_SRPにアクセスし、IT_TXT_SRPの中のアイテムテキスト開始アドレスIT_TXT_SAを参照することによってアイテムテキストIT_TXTへのアクセスが可能となる。IT_TXTの中のテキスト実体であるTXTには、特殊再生効果の種類と開始点と終了点のエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録されており、この例では2セットの情報が記録されることになる。1セット目について説明する。TXT内には『Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2,Cell#2,EP#2』と記述される。ここで"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は、開始点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであり、次の"Cell#2,EP#2"は、終了点がCell#2内に存在する2番目のエントリポイントであることを意味する。
(4−5)第4実施形態の効果
以上の第4実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の区間に対して特殊再生効果を掛けることができる。
【0113】
また、第1〜3実施形態と比較して、第4実施形態およびこの後に説明する第5実施形態は、効果を指定する範囲を自由に選択することができる点で、有利である。
【0114】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
(第5実施形態)
第5実施形態はPL情報の中に含まれるアイテムテキスト情報を、特殊再生効果の種類および特殊再生効果を付与する区間を指定するための情報を記録する領域として用いる技術に関する。
(5−1)第5実施形態における効果設定処理
第5実施形態におけるユーザの操作は、効果を付与するシーンの開始点と終了点を指定し、効果の種類を選択することであり、このときに与えられる情報は効果を付与する開始点と終了点と付与する効果の種類との3つの情報になる。
(5−2)第5実施形態におけるディスク記録処理
特殊再生効果が設定された後、それを管理領域に設定する処理を、図26を用いて説明する。
【0115】
まず、ステップS2601において、効果を付与する対象となるPL情報に対してアイテムテキスト情報を持たせるように、RTR_VMGIのPL_SRPTIを設定する。つまり、対象となるPLの情報を示すPL_SRPTIのIT_TXT_SRPNに、IT_TXTの番号を指定する。
【0116】
ステップS2602において、IT_TXT内の領域が使用可能であるか判断する。使用可能であると判断された場合はステップS2603において、前ステップIT_TXT_SRPNで指定した番号の差すIT_TXTのTXTに、特殊再生効果の種類と、開始点と終了点の時刻情報を記録する。
(5−3)第5実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理を、図27を用いて説明する。
【0117】
再生時には、ステップS2701において対象となるPL情報に対応したアイテムテキスト情報が存在するかどうかを判断する。もし存在する場合にはステップS2702においてその情報を取得し、ステップS2703において特殊再生効果の種類と開始点と終了点を示す時刻情報が指定されているかどうかを確認する。
【0118】
ステップS2703において特殊再生効果の種類と開始点と終了点を示す時刻情報が指定されている場合、システム制御部1003はこの情報を取得し、ステップS2704において効果付与部1011に対して効果を与えるよう指示を出す。効果付与部1011はシステム制御部の指示を受け、対象となるフレームの映像または音声に対して処理を行い、出力部1008へデータを送る。
(5−4)第5実施形態における実施例
第5実施形態における実施例を説明する。以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
【0119】
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第5実施形態を適用したとき、TXT内のデータは、特殊再生効果の種類と開始点および終了点の時刻情報がセットになって記録される。
【0120】
図28は第5実施形態を適用し、アイテムテキストに記録された情報を示した図である。
【0121】
2セット目について説明する。TXT内には『Effect002:A,Reverb,Cell#4,2:00,Cell#4,5:00』と記述される。ここで" Effect002:A,Reverb"という記述は2セット目の効果が指定区間の音声に対して残響効果をかけて再生されることを示す。次の" Cell#3,2:00"は、開始点がCell#4内の2分00秒の時刻であることを意味する。次の"Cell#4,5:00"は、終了点がCell#4内の5分00秒の時刻であることを意味する。
(5−5)第5実施形態の効果
以上の第5実施形態によれば、PLの情報に含まれるアイテムテキスト情報に特殊再生効果を行うための情報を設定することが可能であり、再生時にはその設定を参照することによって、任意の区間に対して特殊再生効果を掛けることができる。第4実施形態がエントリポイントを区間指定のための情報として用いることに対して、第5実施形態は、エントリポイントを使用せずに実行できるので、エントリポイントの使用可能数の規格に制限されない点で有利である。もし、効果を付与する区間の開始点や終了点を飛び込み点として用いたい場合には、第4実施形態を適用すればよく、第4、5実施形態はユーザの要望に応じて使い分けが可能である。
【0122】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
(第6実施形態)
第6実施形態は、特殊再生効果を指定するための情報を記録する領域として、製造者情報の記録領域を用いる技術に関する。
(6−1)第6実施形態で得られる効果
第6実施形態では第2〜5実施形態において説明したアイテムテキスト情報IT_TXTの代わりに、製造者情報であるMNFI_DTに特殊再生効果を指定するための情報を記録する。例えば、IT_TXTが使用領域の上限を超えたために使用不可能になった場合等に、MNFI_DTに同様の情報を記録することが可能である。
(6−2)第2〜5実施形態との相違点
ここでは、第6実施形態が第2〜5実施形態と異なる点について説明する。
【0123】
第2〜5実施形態において使用されるIT_TXTは、PLやPGごとにIT_TXTを指し示すための情報があり、1つのPLやPGに対して、その使用するIT_TXT領域が一意に決まる。これに対して、本実施形態で使用する領域MNFI_DTは、PLやPGから指し示すための情報が無いため、PLやPGとの対応関係を示す情報をディスク上に記録する必要がある。
(6−3)第6実施形態におけるディスク記録処理
ここでは、図29を用いて第4実施形態の相違について説明するが、これから記述するPLまたはPGとMNFI_DTとの関連を記述する方法を適用すれば、第2、3、5実施形態からの変更も可能となる。
【0124】
ステップS2201〜S2203の手順は第4実施形態と同一であるため省略し、ディスクに記録するステップS2901について説明する。
【0125】
ステップS2203までのステップで効果を付与する開始点と終了点にエントリポイントを設定した後、ステップS2901においてMNFI_DTに対象となるPLもしくはPG番号と特殊再生効果の種類とステップS2203で設定したエントリポイントを指し示す情報とを記録する。エントリポイントは番号情報を持たないので、例えばエントリポイントを含んでいるCellの番号と、ステップS2203にて取得したCell中での順番を示す数字とを記録する。
(6−4)第6実施形態における再生時の処理
次に、上記の様にディスクに記録された情報をもとに特殊再生効果を付与する処理について図30を用いて説明する。ステップS2303〜S2305の手順は第2実施形態と同一であるため省略し、ステップS3001〜S3002について説明する。
【0126】
再生時には、ステップS3001において製造者情報MNFI_DTを取得し、ステップS3002においてMNFI_DT内に現在の再生対象となっているPLもしくはPGに対して特殊再生効果が指定されているかどうかを判断する。ステップS3002において現在の再生対象となるPLもしくはPG特殊再生効果が指定されていた場合は、ステップS2303〜S2305と同様の処理によって特殊再生効果の付与を行い。ステップS3002において特殊再生効果が指定されていなかった場合は処理を終了する。
(6−5)第6実施形態における実施例
第6実施形態における実施例を説明する。1番目のPLに対して以下の2つの特殊再生効果が指定されたものとする。
(1)Cell#1の2分00秒からCell#2の1分00秒の区間に対して映像をモノクロにして再生
(2)Cell#4の2分00秒からCell#4の5分00秒の区間に対して音声に残響効果をかけて再生
以上の効果に対して第6実施形態を適用したとき、特殊再生効果を与える開始点と終了点にエントリポイントが設定され、MNFI_DT内のデータは、対象となるPL番号と、特殊再生効果の種類と、開始点および終了点に設定されたエントリポイントを指し示す情報がセットになって記録される。
【0127】
エントリポイントの状態の説明は第2実施形態と同様であるので省略し(図24参照)、MNFI_DT内に記録される情報を、図31を用いて説明する。MNFI_DT内に、PL番号と特殊再生効果の種類と開始点と終了点のエントリポイントを指し示す情報とがセットになって記録されており、この例では2セットの情報が記録されることになる。1セット目について説明する。TXT内には『PL#1,Effect001:V,Monochrome,Cell#1,EP#2,Cell#2,EP#2』と記述される。ここで"PL#1"は1番目のPLに対して効果を付与することを示す。次の"Effect001:V,Monochrome"という記述は1セット目の効果が指定区間の映像をモノクロ化して再生されることを示す。次の"Cell#1,EP#2"は、開始点が、Cell#1内に存在する2番目のエントリポイントであり、次の"Cell#2,EP#2"は、終了点がCell#2内に存在する2番目のエントリポイントであることを示す。
(6−6)第6実施形態の効果
以上の第6実施形態によれば、MNFI_DTに特殊再生効果を付与するための情報を記録することにより、第2〜5実施形態においてIT_TXTが使用不可な状態においても同様の発明効果を得ることが可能となる。なお、第6実施形態の実施例において、MNFI_DT内の情報とPLもしくはPGとの対応を取る手段として、MNFI_DT内にPLもしくはPGを指定する情報を記録したが、同じ目的が達成されるならば他の方法を用いても構わない。例えば、PLやPGのプライマリテキスト情報の中に、MNFI_DT内部の位置を示す情報を記録し、その情報を元にMNFI_DTにアクセスするといった形態をとっても良い。
【0128】
第2〜5実施形態で使用されるテキスト情報領域を含むTXTDT_MGでは、使用できる領域の大きさは、DVR規格で最大32kBと定められている。第6実施形態は、この領域の代わりにMNFI_DTを用いることにより、TXTDT_MG領域が他の用途に使用されていても、本発明の効果を得られる。
【0129】
以上、第1〜6実施形態で示したような処理を行うことによって、映像や音声にユーザの希望する特殊再生効果を付与して再生することが可能となる。なお、第1〜6実施形態の実施例で説明したテキスト情報に記録する書式は一例であり、テキスト情報領域に記述される内容は、機器が識別できるものであれば、どのような書式であっても構わない。また、第1〜6実施形態はPLを対象として説明を行ったが、Cellに分割されたPGに対して行っても構わない。この場合、処理手順の各ステップにおけるPLをPGに置き換え、UD_PGCIをORG_PGCIに置き換えれば、同様の処理にて実施することができる。
【0130】
また、本発明の実施形態として、DVR規格を用いてDVD−RAMに映像の記録再生を行う記録再生装置について説明したが、構成はこれに限定されるものではなく、各種の変更があってもよい。たとえば、DVD−RWに対してDVR規格にて映像の記録再生を行うDVDレコーダに対しても本発明は適用可能であるし、SDカードなどの半導体メモリを使用した記録媒体に対してDVR規格に準じた形式で映像の記録再生を行うビデオレコーダに対しても本発明は適用可能である。
【0131】
また、第1〜6実施形態において、さらに効果の詳細を指定する情報が合わせて指定された場合には、その情報に従って処理を行うようにしてもよい。例えば、第1実施形態においてはエントリポイントを指定することにより効果を付与する接続点が決定され、その点を基準とした一定区間に対して効果が付与されるようにしたが、効果を付与する範囲の時間情報が合わせて指定された場合には、効果を付与する接続点の前後の時間情報によって指定された範囲の区間に効果を付与するようにしてもよく、接続点から前の5秒でフェードアウト、接続点の後の2秒でフェードインとするような指定方法も可能とされる。
【0132】
なお、特殊再生効果の詳細を指定する情報は、この例に限定されず、特殊再生効果の種類と組み合わせることのできる任意の情報を含む。
【0133】
また、実施形態では記録と再生について説明を行ったが、再生の手順のみを実行することによって、記録機能を持たない再生装置であっても、本発明の記録再生装置によって記録された記録媒体に対して特殊再生効果を付与して再生を行うことが可能である。
【0134】
【発明の効果】
本発明によれば、ディスク上に特殊再生効果を付与するための情報を記録することによって、別の機器で再生を行っても再設定を必要とすることなく特殊再生効果の付与が可能となる。また、たとえばDVR規格のように、特殊再生効果を与える方法が定められていない記録形式であっても、その規格で規定された記録形式を保持したまま、ストリームの接続点や任意の区間に対して各種特殊再生効果を与えるような編集方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】DVD−RAMのディスク記録領域とファイル構成を示す図である。
【図2】ビデオデータファイルVR_MOVIE.VROの構成を示す図である。
【図3】VOBとMPEGストリームの関係を説明する図である。
【図4】GOPの内部構成を説明する図である。
【図5】再生経路とCellとVOB管理情報とVOBの関係を説明する図である。
【図6】管理ファイルVR_MANGR.IFOの構成を示す図である。
【図7】管理ファイルVR_MANGR.IFO内のPGCIの構成を示す図である。
【図8】管理ファイルVR_MANGR.IFO内のテキスト情報記録領域を示した図である。
【図9】VOB(VOBU)、VOBI(TMAPI)、PG(Cell情報(エントリポイント))の相互の関係を階層的に示した図である。
【図10】デジタルビデオレコーディング装置の機能ブロックを説明する図である。
【図11】本発明によって効果が付与される流れを示す図である。
【図12】第1実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図13】第1実施形態の再生時フローチャート図である。
【図14】第1実施形態の実施例を示した図である。
【図15】第2実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図16】第2実施形態の再生時フローチャート図である。
【図17】第2実施形態の実施例で、エントリポイント情報により効果を付与する点が指定されることを示した図である。
【図18】第2実施形態の実施例で、アイテムテキスト情報が効果の種類とエントリポイントを指し示すことを示した図である。
【図19】第3実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図20】第3実施形態の再生時フローチャート図である。
【図21】第3実施形態の実施例を示した図である。
【図22】第4実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図23】第4実施形態の再生時フローチャート図である。
【図24】第4実施形態の実施例で、エントリポイント情報により効果を付与する点が指定されることを示した図である。
【図25】第4実施形態の実施例で、アイテムテキスト情報が効果の種類とエントリポイントを指し示すことを示した図である。
【図26】第5実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図27】第5実施形態の再生時フローチャート図である。
【図28】第5実施形態の実施例を示した図である。
【図29】第6実施形態のデータ記録時のフローチャート図である。
【図30】第6実施形態の再生時のフローチャート図である。
【図31】第6実施形態の実施例を示した図である。
【符号の説明】
101 リードイン領域
102 データ領域
102a ボリューム領域
103 リードアウト領域
104 Rootディレクトリ
105 DVD_RTAVディレクトリ
106 VR_MANGR.IFOファイル
107 VR_STILL.VROファイル
108 動画ファイルであるVR_MOVIE.VROファイル
401 Iピクチャ
402 Pピクチャ
403 Bピクチャ
601 VR_MANGR.IFOの構成
602 RTR_VMGIの構成
603 PL_SRPNの構成
604 M_AVFITの構成
605 UD_PGCITの構成
606 TXTDT_MGの構成
607 MINITの構成
608 IT_TXT_SRPの構成
701 PGCIの構成
702 PGIの構成
703 CIの構成
704 M_C_GIの構成
705 M_C_EPIの構成
1001 デジタルビデオレコーディング装置
1002 ユーザインターフェース(UI)部
1003 システム制御部
1004 入力部
1005 エンコーダ部
1006 ストリームバッファ部
1007 デコーダ部
1008 出力部
1009 ドライブ部
1010 DVD−RAM
1011 効果付与部
Claims (17)
- AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体に対して記録再生を行う記録再生装置であって、
映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報を、前記記録媒体の管理情報記録領域に記録する指定情報記録部と、
再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、
前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えたことを特徴とする記録再生装置。 - 前記管理情報が、AVストリームの再生経路情報と、飛び込み点情報と、AVストリームの内容を表すテキスト情報と、製造者情報とを含む、請求項1に記載の記録再生装置。
- 前記再生経路情報が、記録媒体内の全ての再生区間を含むオリジナルの再生経路情報と、ユーザによって再生区間と再生順序とが指定された再生経路情報とを含み、
前記テキスト情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報と、記録されたコンテンツの内容を表すテキスト情報と、飛び込み点の内容を表すテキスト情報とを含む、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報を含み、飛び込み点の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録される、請求項3記載の記録再生装置。
- 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含み、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含み、ユーザの指定する再生経路の内容を表すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報と飛び込み点情報とを含み、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含み、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、ユーザの指定する再生経路の内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される、請求項5〜8のいずれか1項に記載の記録再生装置。
- 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含み、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とストリーム上の効果を付与する位置情報とを含み、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報と飛び込み点情報とを含み、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記飛び込み点情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を示す情報とAVストリーム上の効果を付与する位置情報とを含み、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域に記録され、
前記位置情報が、AVストリーム上の効果を付与するための複数の基準点を示すために使用される、請求項3記載の記録再生装置。 - 前記特殊再生効果指定情報が、コンテンツの内容を示すテキスト情報の記録領域の代わりに、製造者情報の記録領域に記録される、請求項10〜13のいずれか1項に記載の記録再生装置。
- 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果の種類を表す情報を含む、請求項4〜14のいずれか1項に記載の記録再生装置。
- 前記特殊再生効果指定情報が、付与する特殊再生効果の内容を表す情報として、特殊再生効果を詳細に指定する情報をさらに含む、請求項15に記載の記録再生装置。
- AVストリームとAVストリームを管理する管理情報とが記録された記録媒体を再生する再生装置であって、
前記記録媒体の管理情報記録領域には、前記AVストリームの映像または音声に対して特殊再生効果が指定された場合、当該特殊再生効果に関する特殊再生効果指定情報が記録されており、
再生しようとする記録媒体の管理情報記録領域から読み取ったデータに、特殊再生効果指定情報が含まれるか否かを識別する特殊再生効果識別部と、
前記特殊再生効果識別部により特殊再生効果指定情報が識別された場合、識別された特殊再生効果指定情報に応じて、映像または音声に特殊再生効果を付与する特殊再生効果付与部とを備えたことを特徴とする再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002365800A JP2004200935A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 記録再生装置および再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002365800A JP2004200935A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 記録再生装置および再生装置 |
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2002
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