JP2004199022A - 2色粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒子回転型ディスプレイにおける表示用回転粒子を効率よく、かつ安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】第1の色相を有する第1の液滴と、第1の色相と異なる色相を有する第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させ、瞬時に固めることを特徴とする2色粒子の製造方法。2つの液滴はスプレーノズルやジェットノズルから噴出してもよい。また、第1の液滴と第2の液滴の電荷種類を異なるようにするか、あるいは同一電荷なら電荷密度を異なるようにしたりすることが好ましく、更に、顔料や帯電制御剤を含有させてもよい。
【選択図】 なし
【解決手段】第1の色相を有する第1の液滴と、第1の色相と異なる色相を有する第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させ、瞬時に固めることを特徴とする2色粒子の製造方法。2つの液滴はスプレーノズルやジェットノズルから噴出してもよい。また、第1の液滴と第2の液滴の電荷種類を異なるようにするか、あるいは同一電荷なら電荷密度を異なるようにしたりすることが好ましく、更に、顔料や帯電制御剤を含有させてもよい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パソコン、携帯電話、モバイル端末などのデイスプレイとして使用されるか、またはそれらから情報を取得して独立して運搬できる表示体、例えばデジタルペーパーやデジタルブックなどにも使用できる表示装置の主要構成部品である表示用回転素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許(以下USP)4126854号、USP 4143103号、USP 5262098号、USP 5389945号、USP 6422687号各明細書、特開平1−282589号公報、特開平6−226875号公報等に記載されている粒子回転型ディスプレイと称される方法が知られている。この方法は、半球ずつ色分けされた粒子を表示媒体として用いるものである。
すなわち、図1に示すように、表示用回転粒子分散パネルの構成は、表示用回転素子として、半球1aと1bの部分に色分けされた2色粒子1が用いられ、表裏の透明電極基板2の間に、各々の2色粒子1が絶縁性オイル4で満たされた球状の空隙3に封入された状態で挟まれており、その表裏両面に電源5により電界を印加し、それによって粒子の回転運動を起させ、画像を形成するものである。
【0003】
従来、このような表示用回転粒子を製造するための色分け方法としては、球状に形成された粒子の表面に、蒸着あるいはスプレーによって着色を行なう方法、あるいは表示用回転粒子の主成分を溶解状態に保持している間に、重力、電気的な力、磁力、遠心力等によって、染料あるいは顔料を粒子半球に分散させる方法等が知られている。
【0004】
一般に、液体中の粒子は、粒子と液体の間で電荷の授受が行なわれ、電気二重層が形成され、粒子は正または負に帯電する。表示用回転粒子は、その表面が少なくとも2つ以上の色の異なる領域を持つと共に、液体中で帯電特性の異なる2つ以上の領域を持つように調整されている。上記特性を持つ最も簡単な表示用回転粒子は、例えば粒子表面をその両半球表面が異なる色を示すように異なる物質で構成した場合である。両半球が異なる物質で構成されることで、液体中での粒子の表面電荷量も両半球で異なり、粒子は液体中でその極方向にモーメントを有する。このような粒子に電場を印加すると、粒子にはその極方向を電界方向にそろえようとするトルクが働き、粒子はいずれかの半球面を一方向にそろえる。電界の方向を逆転すれば、粒子は反転し、表示の反射色が変化する。
したがって、この方法において使用する粒子回転型ディスプレイの主要構成部品である表示用回転粒子は、表面の色分けを完全に行ない、かつ、その色分け面積を制御することが非常に重要である。
【0005】
例えば、板状体または帯状体に形成された、色および誘電性液体中での帯電特性が異なる2つの組成物を貼合せて形成し、その後、粒子になるように粉砕することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。貼合せの方法は2種組成物のラミネート、基材表裏に各々の組成物を塗工する、あるいは2種の組成物を押出し成型する方法が提案されている。また粉砕方法は、衝撃式粉砕機あるいはジェット粉砕機が提案されている。この方法は機械的な粉砕により微粒子化するために、その形状が真円ではなく、形状/大きさのバラツキが大きい問題があった。
【0006】
また、異なる色、かつ、異なる電荷を持った2つの液体材料をノズルから吐出し、静電気的な力で合体させ、合体した粒子の固体化は、温度を下げて固化させる、あるいは液体材料中に硬化剤を配合して硬化させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法は材料を加熱する装置、また粒子を冷却する装置が必要で、装置自体が複雑になる問題があった。
【0007】
また、スピニングディスクの表裏に、各々色の異なる溶融ワックスを供給し、スピニングディスクエッジ部で、各々のワックスが合体し、かつ複数の液滴となり、液体窒素蒸気中を通過させて液滴を固体粒子にする方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この方法も、材料を加熱する装置、また粒子を冷却する装置が必要で、装置自体が複雑になる問題があった。
【0008】
さらに、チタン酸バリウムのような誘電体粒子を分散させたポリビニルアルコール水溶液をスピンコートして、乾燥後に粒子下半分がポリビニルアルコールで被覆され、上半分が露出されるようにし、この状態で銅フタロシアニンのような材料を蒸着し、その後ポリビニルアルコール皮膜を溶解させる方法(例えば、特許文献4参照。)、あるいは光導電性を有する酸化亜鉛のような粒子を片側から露光し、トナーで現像、定着させて粒子半球面を着色する方法(例えば、特許文献5参照。)等が提案されている。しかしこれらの方法も工程が複雑で生産性に問題があった。
【0009】
以上のように、粒子回転型ディスプレイの主要構成部品である2色回転粒子は、従来の製造方法では、装置の複雑さ、色分けの制御、粒子の小径化(50μm以下)を達成するには極めて困難であった。
【0010】
【特許文献1】
特開平1−282589号公報(第3頁)
【特許文献2】
米国特許第6422687号明細書(第4節)
【特許文献3】
特開平6−226875号公報(第4頁)
【特許文献4】
特開平10−214050(第4−5頁)
【特許文献5】
特開平11−85069(第2頁)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、粒子回転型ディスプレイにおける表示用回転粒子を効率よく、かつ安価に製造する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表示用回転粒子分散パネルに電場を印加することによって、該表示用回転粒子分散パネル内の絶縁性オイルで満たされた空隙内に存在する光学的な非対称性を持つ表示用回転粒子を回転させ、表示を行なうディスプレイに使用するための表示用回転粒子の製造方法に関するものであって、以下に記載する発明を包含する。
(1) 第1の色相を有する第1の液滴と、第1の色相と異なる色相を有する第2の液滴を、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させ、瞬時に固めることを特徴とする2色粒子の製造方法。
(2) 第1の液滴と第2の液滴の電荷が異なる上記(1)に記載の2色粒子の製造方法。
(3) 第1の液滴と第2の液滴の電荷が同じで、電荷密度が異なる上記(1)に記載の2色粒子の製造方法。
(4) 第1の液滴と第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、乾燥後の2色粒子中の、第1の液滴に由来する部分と第2の液滴に由来する部分との質量が異なるようにする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(5) 第1の液滴と第2の液滴が各々反応性成分を含み、両液滴を空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、さらに2色粒子表面の反応生成物を溶解除去する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(6) スプレーノズルにより第1、第2の液滴を作製する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(7) インクジェットノズルにより第1、第2の液滴を作製する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(8) 第1の液滴と第2の液滴の少なくとも一方が顔料を含む上記(1)〜(7)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(9) 第1の液滴と第2の液滴が帯電制御剤を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の2色粒子の製造方法においては、第1の色相を有する第1の液体、および第1の色相とは異なる色相を有する第2の液体を用意する。
色相とは、透明、無彩色、有彩色のいずれでもよい。本明細書において、「第1の色相と第2の色相が異なる」という意味は、完成した2色粒子において、第1の液滴に由来する部分と第2の液滴に由来する部分の色が異なるという意味である。最も代表的には、第1の液体と第2の液体を異なる色にしておけばよい。
【0014】
さらに、上記の第1の液体及び第2の液体に対して、瞬時に反応する反応液を用意する。第1、第2の液体は、例えば注射器等に注入して細い針先から噴出することにより、針先端に液滴(ドロップレット)を作製する。第1の液体の液滴と、第2の液体の液滴とを接近させ、接触するように空気中または液中に吐出する。2つの液体は表面張力により、その表面積を最小にしようとして一つの液滴になり、反応液に落下させることにより、固化した粒子になる。
【0015】
以下に、空気中に液滴を吐出する方法を例に説明する。ここで、空気中とは、大気中でもよいし、あるいは、圧力、湿度、温度などをコントロールされた雰囲気であってもよい。ここで、空気中で接触した液滴が互いに混ざらないように、かつ一つの液滴になるような条件(例えば、液体粘度、反応液まで落下する時間/高さ)を最適化する。粒子径は液滴をつくるノズルに依存し、粒子を小径化するには、スプレーノズル、インクジェットノズル等が好ましく使用される。粒子径を制御する他の方法は、第1の液体、第2の液体の濃度である。反応液中に2色の粒子を作製し、その粒子を乾燥することにより溶媒が蒸発し、乾燥後には反応液中の2色粒子径よりも小さな粒子となる。本発明の2色粒子の粒子径については、用途によって要求される最適な粒子径は異なり、特に限定はしないが、表示用途として高精細な文字を表現する場合は10〜200μm程度の直径が好ましく、大画面で大きな文字を表現する場合は200μm〜2mm程度の直径が好ましい。
【0016】
スプレーノズルはコンプレッサーにより加圧空気を送り、途中で液を混合し、細いオリフィスから噴射することにより霧状物を噴出するノズルであり、市販されている霧化装置を使用できる。また、インクジェットノズルとは、いわゆるインクジェットプリンターとして使用されているインクジェット方式のノズルである。コンピューターにより噴出のタイミングを制御し、かつ、微細な液滴を噴出する技術はインクジェットプリンターで確立されており、本発明でも、その技術を転用できる。
【0017】
瞬時に反応する反応液の成分は、第1及び第2(以下、第1/2と表示する)の液体の反応性成分との組み合わせによって適宜選択される。例えば、アミンと酸クロライド等による界面重合を起す物質の組合せ、イソシアネートとアミン等による化学反応/架橋反応を起す物質の組合せ、アルギン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースナトリウムと塩化カルシウム等による凝集反応を起す物質の組合せ、ポリビニルアルコールと硼砂等による水素結合による架橋反応を起す物質の組合せ、カルボキシメチルセルロースナトリウムと酸による不溶化反応、水分散した有機粒子や無機粒子をpHの異なる液に添加して凝集させる組合せ等を挙げることができるが、これらに限定するものではない。なお、第1/2の液体の反応性成分と、反応液用成分の組み合わせについて、表1に例示する。
【0018】
【表1】
【0019】
上記に例示した組合せにおいて、第1/2の液体の反応性成分と、反応液用成分を逆にしてもよい。例えば、酸クロライドを第1/2の液体に用い、アミン化合物を反応液に用いてもよく、組合せが重要である。
また、第1/2の液体、反応液の粘度も最適化する。第1/2液体と反応液の反応速度、第1/2液体の反応液中への拡散速度の大小により、粒子の形状が左右される。反応速度が拡散速度よりも十分速ければ球状になり、拡散速度が速ければ円盤状の粒子になり易い。拡散は粘度に反比例するので、第1/2の液体粘度が高ければ拡散速度が遅くなり、球状になり易いと言える。
【0020】
第1/2液体と反応液の反応は、粒子表面で起こる。その後、反応液が粒子内部に拡散し、粒子内部の反応が起こる。粒子内部へ反応液の拡散がしにくいと、粒子内部は未反応となり、第1の液体と第2の液体が混合し、一色の粒子になってしまうことがある。特に、粒子を反応液から取り出し、乾燥する最中に一色になってしまう場合が多い。この場合は、第1/2の液体に顔料を混ぜ、粒子内部の第1/2の液体が混合するのを防ぐことができる。顔料の配合は混色を防止すると共に、実際の表示を行なう場合もコントラストを向上することできる利点がある。
【0021】
第1/2液体と、反応液との反応は粒子表面で起こる。このため、例えば第1/2の両液体の主成分がほぼ同じで、着色剤の配合有無の違いのみの場合、第1の液滴に由来する表面と第2の液滴に由来する表面色は異なるが、ほぼ同じ反応生成物で粒子を覆っていると言える。粒子を回転させるには、第1/2の両液体に由来する2色粒子の両半球部分の表面物性に大きな差をつける必要がある。このため、表面の反応生成物を薬品等で溶解、除去することにより2色粒子の回転を改善することも可能である。例えば、反応性成分としてアルギン酸ナトリウムを用いた第1/2の両液体を合体後、塩化カルシウム水溶液中で反応せしめ、得られた2色粒子をエチレンジアミン四酢酸水溶液等に浸漬して、2色粒子表面の反応生成物を容易に除去することができる。
【0022】
また、第1の液滴と第2の液滴を液中に吐出する方法について述べる。第1/第2の液体が親水性液体である場合、非親水性の溶媒、オイルなどに吐出すればよい。例えば反応液である水相の上に、比重が水より軽い溶媒相を形成し、該溶媒相中に2つの水溶液である液滴を吐出し合体し、沈んで反応液相に到達するようにしてもよい。
【0023】
以上では、液滴は2つだけの例を説明したが、本発明の効果を損なわない範囲内で、第3の液滴を使用してもよい。例えば、第1の液滴と第2の液滴の間に、第3の液滴を吐出したり、あるいは第1の液滴と第2の液滴を合体した後に、第3の液滴を噴霧して合体液滴の表面を塗工するなどの手段が可能である。
【0024】
本発明の2色粒子は、外部から電界を印加し、回転させる表示方式に好ましく適用され、第1液滴および第2液滴に由来する2つの色の領域について、電荷の種類を異なるようにするか、又は同一電荷で電荷密度が異なるようにする。
例えば、2色粒子を形成する第1の液滴部と第2の液滴部に含まれる材料の種類や配合比を変える方法がある。具体的には電荷制御剤、顔料(例えば、アニオン性シリカ顔料、カチオン性シリカ顔料)、あるいはイオン性樹脂(例えば、エーテル化度の異なるカルボキシメチルセルロースナトリウム)等の種類や配合量を変える方法がある。または、同一の材料でも接触させる第1、第2の液体の液滴体積を変える、または濃度を変える方法がある。
【0025】
また、デジタルペーパー等に応用する場合、2色粒子の第1液滴に由来する部分と第2液滴に由来する部分の質量に差を付けることが好ましい。デジタルペーパーでは、多数の2色粒子を並べ、電界により表示を行なう。図2に示すように、第1液滴部と第2液滴部(2色粒子の両半球部分)の質量が同じであれば、表面側から観察した場合、第1及び第2液滴部が混在してしまう。すなわち、第1液滴部が白、第2液滴部が黒の場合、白と黒が混在してしまう。この状態で電界を印加しても、白が黒、黒が白へと回転するので表示された色は変化がない。例えば、電荷制御剤、電荷密度差により、白→黒へ回転を開始する電界値と、黒→白へ回転を開始する電界値を異なるように設計すれば、一定の電界を印加することにより色を揃えることは可能であるが、実際には難しい。この問題を容易に改善するには、作製した2色粒子の第1液滴部と第2液滴部の質量に差を付ければよい。質量の大きい部分が下側になり、白黒混在する問題はなくなる。
【0026】
2色粒子の第1液滴部と第2液滴部の質量に差を付ける方法としては、固形分濃度が一定で第1液的部と第2液滴部の体積に差をつける方法、あるいは体積一定で第1液滴部と第2液滴部の密度に差をつける方法等がある。
【0027】
2色粒子の第1液滴部および第2液滴部の少なくとも一方は、顔料を含むことが好ましく、各種の無機顔料や有機顔料が使用される。例えばバライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、シリカ粉、微粉ケイ酸、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、サチン白、亜鉛華、鉛白、硫酸鉛、硫化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の無機顔料、あるいはナイロン粒子、テフロン(R)粒子、アクリル粒子等の有機顔料が挙げられる。
【0028】
本発明の2色粒子に利用できる着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、黄鉛、亜鉛黄、クロム酸バリウム、カドニウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、鉛酸カルシウムナフトールイエロー、ハンザイエロー、ピグメントイエロー、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエロー、べんがら、鉛丹、カドミウムレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド、パラレッド、クロムパーミリオン、パーマネントオレンジ、ペルシアンオレンジ、ブリリアントスカーレット、オインジゴレッド、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、インジゴ等が挙げられる。
【0029】
本発明に利用できる帯電制御剤(Charged Control Agent、あるいは極性制御剤とも言う。)は、ニグロシン系染料、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、リンおよびタングステンの単体および化合物、モリブデン酸キレート顔料、フッ素系活性剤、疎水性シリカ、モノアゾ染料の金属塩、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、オイルブラック、ナフテン酸金属塩等が挙げられる。帯電制御剤が着色剤をかねていてもかまわないし、着色剤が帯電制御剤をかねていてもよい。
【0030】
【実施例】
本発明を下記実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらにより限定されるものではない。なお、実施例において、特に断らない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を示す。
【0031】
<実施例1>
第1の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
カチオン性顔料(商標:プラカラーブルーHB、御国色素社製):2部(原液)
第2の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
反応液
3%硼砂水溶液
【0032】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。次にこの2色粒子について下記評価を行った。
評価 (1)
絶縁性オイルが入ったセル中に2色粒子を入れ、2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
評価 (2)
2色粒子をシリコーンゴム(商標:KF109A/KF109B=1/1、信越化学工業社製)に配合し、120℃で硬化することでシート化した。そのシートをシリコーンオイル(商標:SH200−10、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)で膨潤させ、2色粒子の廻りにシリコーンオイルが充填された空隙を形成した。2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
【0033】
<実施例2>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0034】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。次にこの2色粒子について下記評価を行った。
評価 (1)
絶縁性オイルが入ったセル中に2色粒子を入れ、2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
評価 (2)
2色粒子をシリコーンゴム(商標:KF109A・B、信越化学工業社製)に配合し、硬化することでシート化した。そのシートをシリコーンオイル(商標:SH200−10、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)で膨潤させ、2色粒子の廻りにシリコーンオイルが充填された空隙を形成した。2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
【0035】
<実施例3>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0036】
第1の液体、第2の液体を各々スプレー(商標:アドマイザー7ml、TSUBAKI Co.,Ltd製)にとり、互いに対向させ噴霧した。噴霧されたミストを反応液に落下/硬化させた。この時、各々の噴霧されたミストが接触合体したもの、未接触のものが混合されていた。顕微鏡観察により、接触合体した粒子のみ取出して蒸留水で洗浄し、さらにメタノール、酢酸エチルで洗浄した。その後乾燥させて径30μの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0037】
<実施例4>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0038】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0039】
<実施例5>
第1の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
第2の液体
2.9%アルギン酸ナトリウム(試薬) :100部(溶液)
20%シリカ顔料(商標:サイロジェット703A、
グレースデビソン社製) :73部(分散液)
アニオン顔料(商標:SAブルー、御国色素社製) :0.7部(原液)
反応液▲1▼
3%塩化カルシウム溶液
反応液▲2▼
3%硼砂水溶液
【0040】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液▲1▼に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化/固化させた。第2の液滴のアルギン酸ナトリウムが塩化カルシウムと反応し、第1の液滴の12.5%シリカ顔料分散液(商標:KH−1、(株)トクヤマ製)が塩化カルシウム水溶液のpHにより凝集した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子をとりだし、反応液▲2▼にいれPVAを硬化させた。蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例1の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0041】
<実施例6>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0042】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、各々0.02gの液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化させた。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。最初の液滴量、第1/2の液滴の固形分濃度から青部/白部の質量比を計算すると0.002/0.0006であり、青部の質量が白部より大きい。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0043】
<実施例7>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0044】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。乾燥させた粒子を0.1Mエチレンジアミン四酢酸水溶液に浸漬し、アルギン酸塩を除去した。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0045】
<実施例8>
第2の液体
反応液▲1▼
3%塩化カルシウム溶液と1%水酸化ナトリウム水溶液混合物(混合比10/1)
反応液▲2▼
3%硼砂水溶液
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液▲1▼に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化/固化させた。第2の液滴のアルギン酸ナトリウムが塩化カルシウムと反応し、第1の液滴のキトサンが塩化カルシウム水溶液のpHにより不溶化し凝集した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子をとりだし、反応液▲2▼に入れ、PVAを硬化させた。蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、粒子回転型ディスプレイにおける表示用回転粒子を効率よく、かつ安価に製造することが可能となり、実用的で価値の高い製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造された2色粒子を使用した表示パネルの模式図。
【図2】電界変化に伴う粒子の色の変化を説明するための模式図。
【符号の説明】
1:2色粒子
2:透明電極板
3:絶縁オイルを含有する空隙
5:電源
【発明の属する技術分野】
本発明は、パソコン、携帯電話、モバイル端末などのデイスプレイとして使用されるか、またはそれらから情報を取得して独立して運搬できる表示体、例えばデジタルペーパーやデジタルブックなどにも使用できる表示装置の主要構成部品である表示用回転素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許(以下USP)4126854号、USP 4143103号、USP 5262098号、USP 5389945号、USP 6422687号各明細書、特開平1−282589号公報、特開平6−226875号公報等に記載されている粒子回転型ディスプレイと称される方法が知られている。この方法は、半球ずつ色分けされた粒子を表示媒体として用いるものである。
すなわち、図1に示すように、表示用回転粒子分散パネルの構成は、表示用回転素子として、半球1aと1bの部分に色分けされた2色粒子1が用いられ、表裏の透明電極基板2の間に、各々の2色粒子1が絶縁性オイル4で満たされた球状の空隙3に封入された状態で挟まれており、その表裏両面に電源5により電界を印加し、それによって粒子の回転運動を起させ、画像を形成するものである。
【0003】
従来、このような表示用回転粒子を製造するための色分け方法としては、球状に形成された粒子の表面に、蒸着あるいはスプレーによって着色を行なう方法、あるいは表示用回転粒子の主成分を溶解状態に保持している間に、重力、電気的な力、磁力、遠心力等によって、染料あるいは顔料を粒子半球に分散させる方法等が知られている。
【0004】
一般に、液体中の粒子は、粒子と液体の間で電荷の授受が行なわれ、電気二重層が形成され、粒子は正または負に帯電する。表示用回転粒子は、その表面が少なくとも2つ以上の色の異なる領域を持つと共に、液体中で帯電特性の異なる2つ以上の領域を持つように調整されている。上記特性を持つ最も簡単な表示用回転粒子は、例えば粒子表面をその両半球表面が異なる色を示すように異なる物質で構成した場合である。両半球が異なる物質で構成されることで、液体中での粒子の表面電荷量も両半球で異なり、粒子は液体中でその極方向にモーメントを有する。このような粒子に電場を印加すると、粒子にはその極方向を電界方向にそろえようとするトルクが働き、粒子はいずれかの半球面を一方向にそろえる。電界の方向を逆転すれば、粒子は反転し、表示の反射色が変化する。
したがって、この方法において使用する粒子回転型ディスプレイの主要構成部品である表示用回転粒子は、表面の色分けを完全に行ない、かつ、その色分け面積を制御することが非常に重要である。
【0005】
例えば、板状体または帯状体に形成された、色および誘電性液体中での帯電特性が異なる2つの組成物を貼合せて形成し、その後、粒子になるように粉砕することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。貼合せの方法は2種組成物のラミネート、基材表裏に各々の組成物を塗工する、あるいは2種の組成物を押出し成型する方法が提案されている。また粉砕方法は、衝撃式粉砕機あるいはジェット粉砕機が提案されている。この方法は機械的な粉砕により微粒子化するために、その形状が真円ではなく、形状/大きさのバラツキが大きい問題があった。
【0006】
また、異なる色、かつ、異なる電荷を持った2つの液体材料をノズルから吐出し、静電気的な力で合体させ、合体した粒子の固体化は、温度を下げて固化させる、あるいは液体材料中に硬化剤を配合して硬化させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方法は材料を加熱する装置、また粒子を冷却する装置が必要で、装置自体が複雑になる問題があった。
【0007】
また、スピニングディスクの表裏に、各々色の異なる溶融ワックスを供給し、スピニングディスクエッジ部で、各々のワックスが合体し、かつ複数の液滴となり、液体窒素蒸気中を通過させて液滴を固体粒子にする方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この方法も、材料を加熱する装置、また粒子を冷却する装置が必要で、装置自体が複雑になる問題があった。
【0008】
さらに、チタン酸バリウムのような誘電体粒子を分散させたポリビニルアルコール水溶液をスピンコートして、乾燥後に粒子下半分がポリビニルアルコールで被覆され、上半分が露出されるようにし、この状態で銅フタロシアニンのような材料を蒸着し、その後ポリビニルアルコール皮膜を溶解させる方法(例えば、特許文献4参照。)、あるいは光導電性を有する酸化亜鉛のような粒子を片側から露光し、トナーで現像、定着させて粒子半球面を着色する方法(例えば、特許文献5参照。)等が提案されている。しかしこれらの方法も工程が複雑で生産性に問題があった。
【0009】
以上のように、粒子回転型ディスプレイの主要構成部品である2色回転粒子は、従来の製造方法では、装置の複雑さ、色分けの制御、粒子の小径化(50μm以下)を達成するには極めて困難であった。
【0010】
【特許文献1】
特開平1−282589号公報(第3頁)
【特許文献2】
米国特許第6422687号明細書(第4節)
【特許文献3】
特開平6−226875号公報(第4頁)
【特許文献4】
特開平10−214050(第4−5頁)
【特許文献5】
特開平11−85069(第2頁)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、粒子回転型ディスプレイにおける表示用回転粒子を効率よく、かつ安価に製造する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表示用回転粒子分散パネルに電場を印加することによって、該表示用回転粒子分散パネル内の絶縁性オイルで満たされた空隙内に存在する光学的な非対称性を持つ表示用回転粒子を回転させ、表示を行なうディスプレイに使用するための表示用回転粒子の製造方法に関するものであって、以下に記載する発明を包含する。
(1) 第1の色相を有する第1の液滴と、第1の色相と異なる色相を有する第2の液滴を、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させ、瞬時に固めることを特徴とする2色粒子の製造方法。
(2) 第1の液滴と第2の液滴の電荷が異なる上記(1)に記載の2色粒子の製造方法。
(3) 第1の液滴と第2の液滴の電荷が同じで、電荷密度が異なる上記(1)に記載の2色粒子の製造方法。
(4) 第1の液滴と第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、乾燥後の2色粒子中の、第1の液滴に由来する部分と第2の液滴に由来する部分との質量が異なるようにする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(5) 第1の液滴と第2の液滴が各々反応性成分を含み、両液滴を空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、さらに2色粒子表面の反応生成物を溶解除去する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(6) スプレーノズルにより第1、第2の液滴を作製する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(7) インクジェットノズルにより第1、第2の液滴を作製する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(8) 第1の液滴と第2の液滴の少なくとも一方が顔料を含む上記(1)〜(7)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
(9) 第1の液滴と第2の液滴が帯電制御剤を含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の2色粒子の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の2色粒子の製造方法においては、第1の色相を有する第1の液体、および第1の色相とは異なる色相を有する第2の液体を用意する。
色相とは、透明、無彩色、有彩色のいずれでもよい。本明細書において、「第1の色相と第2の色相が異なる」という意味は、完成した2色粒子において、第1の液滴に由来する部分と第2の液滴に由来する部分の色が異なるという意味である。最も代表的には、第1の液体と第2の液体を異なる色にしておけばよい。
【0014】
さらに、上記の第1の液体及び第2の液体に対して、瞬時に反応する反応液を用意する。第1、第2の液体は、例えば注射器等に注入して細い針先から噴出することにより、針先端に液滴(ドロップレット)を作製する。第1の液体の液滴と、第2の液体の液滴とを接近させ、接触するように空気中または液中に吐出する。2つの液体は表面張力により、その表面積を最小にしようとして一つの液滴になり、反応液に落下させることにより、固化した粒子になる。
【0015】
以下に、空気中に液滴を吐出する方法を例に説明する。ここで、空気中とは、大気中でもよいし、あるいは、圧力、湿度、温度などをコントロールされた雰囲気であってもよい。ここで、空気中で接触した液滴が互いに混ざらないように、かつ一つの液滴になるような条件(例えば、液体粘度、反応液まで落下する時間/高さ)を最適化する。粒子径は液滴をつくるノズルに依存し、粒子を小径化するには、スプレーノズル、インクジェットノズル等が好ましく使用される。粒子径を制御する他の方法は、第1の液体、第2の液体の濃度である。反応液中に2色の粒子を作製し、その粒子を乾燥することにより溶媒が蒸発し、乾燥後には反応液中の2色粒子径よりも小さな粒子となる。本発明の2色粒子の粒子径については、用途によって要求される最適な粒子径は異なり、特に限定はしないが、表示用途として高精細な文字を表現する場合は10〜200μm程度の直径が好ましく、大画面で大きな文字を表現する場合は200μm〜2mm程度の直径が好ましい。
【0016】
スプレーノズルはコンプレッサーにより加圧空気を送り、途中で液を混合し、細いオリフィスから噴射することにより霧状物を噴出するノズルであり、市販されている霧化装置を使用できる。また、インクジェットノズルとは、いわゆるインクジェットプリンターとして使用されているインクジェット方式のノズルである。コンピューターにより噴出のタイミングを制御し、かつ、微細な液滴を噴出する技術はインクジェットプリンターで確立されており、本発明でも、その技術を転用できる。
【0017】
瞬時に反応する反応液の成分は、第1及び第2(以下、第1/2と表示する)の液体の反応性成分との組み合わせによって適宜選択される。例えば、アミンと酸クロライド等による界面重合を起す物質の組合せ、イソシアネートとアミン等による化学反応/架橋反応を起す物質の組合せ、アルギン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースナトリウムと塩化カルシウム等による凝集反応を起す物質の組合せ、ポリビニルアルコールと硼砂等による水素結合による架橋反応を起す物質の組合せ、カルボキシメチルセルロースナトリウムと酸による不溶化反応、水分散した有機粒子や無機粒子をpHの異なる液に添加して凝集させる組合せ等を挙げることができるが、これらに限定するものではない。なお、第1/2の液体の反応性成分と、反応液用成分の組み合わせについて、表1に例示する。
【0018】
【表1】
【0019】
上記に例示した組合せにおいて、第1/2の液体の反応性成分と、反応液用成分を逆にしてもよい。例えば、酸クロライドを第1/2の液体に用い、アミン化合物を反応液に用いてもよく、組合せが重要である。
また、第1/2の液体、反応液の粘度も最適化する。第1/2液体と反応液の反応速度、第1/2液体の反応液中への拡散速度の大小により、粒子の形状が左右される。反応速度が拡散速度よりも十分速ければ球状になり、拡散速度が速ければ円盤状の粒子になり易い。拡散は粘度に反比例するので、第1/2の液体粘度が高ければ拡散速度が遅くなり、球状になり易いと言える。
【0020】
第1/2液体と反応液の反応は、粒子表面で起こる。その後、反応液が粒子内部に拡散し、粒子内部の反応が起こる。粒子内部へ反応液の拡散がしにくいと、粒子内部は未反応となり、第1の液体と第2の液体が混合し、一色の粒子になってしまうことがある。特に、粒子を反応液から取り出し、乾燥する最中に一色になってしまう場合が多い。この場合は、第1/2の液体に顔料を混ぜ、粒子内部の第1/2の液体が混合するのを防ぐことができる。顔料の配合は混色を防止すると共に、実際の表示を行なう場合もコントラストを向上することできる利点がある。
【0021】
第1/2液体と、反応液との反応は粒子表面で起こる。このため、例えば第1/2の両液体の主成分がほぼ同じで、着色剤の配合有無の違いのみの場合、第1の液滴に由来する表面と第2の液滴に由来する表面色は異なるが、ほぼ同じ反応生成物で粒子を覆っていると言える。粒子を回転させるには、第1/2の両液体に由来する2色粒子の両半球部分の表面物性に大きな差をつける必要がある。このため、表面の反応生成物を薬品等で溶解、除去することにより2色粒子の回転を改善することも可能である。例えば、反応性成分としてアルギン酸ナトリウムを用いた第1/2の両液体を合体後、塩化カルシウム水溶液中で反応せしめ、得られた2色粒子をエチレンジアミン四酢酸水溶液等に浸漬して、2色粒子表面の反応生成物を容易に除去することができる。
【0022】
また、第1の液滴と第2の液滴を液中に吐出する方法について述べる。第1/第2の液体が親水性液体である場合、非親水性の溶媒、オイルなどに吐出すればよい。例えば反応液である水相の上に、比重が水より軽い溶媒相を形成し、該溶媒相中に2つの水溶液である液滴を吐出し合体し、沈んで反応液相に到達するようにしてもよい。
【0023】
以上では、液滴は2つだけの例を説明したが、本発明の効果を損なわない範囲内で、第3の液滴を使用してもよい。例えば、第1の液滴と第2の液滴の間に、第3の液滴を吐出したり、あるいは第1の液滴と第2の液滴を合体した後に、第3の液滴を噴霧して合体液滴の表面を塗工するなどの手段が可能である。
【0024】
本発明の2色粒子は、外部から電界を印加し、回転させる表示方式に好ましく適用され、第1液滴および第2液滴に由来する2つの色の領域について、電荷の種類を異なるようにするか、又は同一電荷で電荷密度が異なるようにする。
例えば、2色粒子を形成する第1の液滴部と第2の液滴部に含まれる材料の種類や配合比を変える方法がある。具体的には電荷制御剤、顔料(例えば、アニオン性シリカ顔料、カチオン性シリカ顔料)、あるいはイオン性樹脂(例えば、エーテル化度の異なるカルボキシメチルセルロースナトリウム)等の種類や配合量を変える方法がある。または、同一の材料でも接触させる第1、第2の液体の液滴体積を変える、または濃度を変える方法がある。
【0025】
また、デジタルペーパー等に応用する場合、2色粒子の第1液滴に由来する部分と第2液滴に由来する部分の質量に差を付けることが好ましい。デジタルペーパーでは、多数の2色粒子を並べ、電界により表示を行なう。図2に示すように、第1液滴部と第2液滴部(2色粒子の両半球部分)の質量が同じであれば、表面側から観察した場合、第1及び第2液滴部が混在してしまう。すなわち、第1液滴部が白、第2液滴部が黒の場合、白と黒が混在してしまう。この状態で電界を印加しても、白が黒、黒が白へと回転するので表示された色は変化がない。例えば、電荷制御剤、電荷密度差により、白→黒へ回転を開始する電界値と、黒→白へ回転を開始する電界値を異なるように設計すれば、一定の電界を印加することにより色を揃えることは可能であるが、実際には難しい。この問題を容易に改善するには、作製した2色粒子の第1液滴部と第2液滴部の質量に差を付ければよい。質量の大きい部分が下側になり、白黒混在する問題はなくなる。
【0026】
2色粒子の第1液滴部と第2液滴部の質量に差を付ける方法としては、固形分濃度が一定で第1液的部と第2液滴部の体積に差をつける方法、あるいは体積一定で第1液滴部と第2液滴部の密度に差をつける方法等がある。
【0027】
2色粒子の第1液滴部および第2液滴部の少なくとも一方は、顔料を含むことが好ましく、各種の無機顔料や有機顔料が使用される。例えばバライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、シリカ粉、微粉ケイ酸、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、サチン白、亜鉛華、鉛白、硫酸鉛、硫化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の無機顔料、あるいはナイロン粒子、テフロン(R)粒子、アクリル粒子等の有機顔料が挙げられる。
【0028】
本発明の2色粒子に利用できる着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック、シアニンブラック、黄鉛、亜鉛黄、クロム酸バリウム、カドニウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、鉛酸カルシウムナフトールイエロー、ハンザイエロー、ピグメントイエロー、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエロー、べんがら、鉛丹、カドミウムレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド、パラレッド、クロムパーミリオン、パーマネントオレンジ、ペルシアンオレンジ、ブリリアントスカーレット、オインジゴレッド、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、インジゴ等が挙げられる。
【0029】
本発明に利用できる帯電制御剤(Charged Control Agent、あるいは極性制御剤とも言う。)は、ニグロシン系染料、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、リンおよびタングステンの単体および化合物、モリブデン酸キレート顔料、フッ素系活性剤、疎水性シリカ、モノアゾ染料の金属塩、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、オイルブラック、ナフテン酸金属塩等が挙げられる。帯電制御剤が着色剤をかねていてもかまわないし、着色剤が帯電制御剤をかねていてもよい。
【0030】
【実施例】
本発明を下記実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらにより限定されるものではない。なお、実施例において、特に断らない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を示す。
【0031】
<実施例1>
第1の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
カチオン性顔料(商標:プラカラーブルーHB、御国色素社製):2部(原液)
第2の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
反応液
3%硼砂水溶液
【0032】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。次にこの2色粒子について下記評価を行った。
評価 (1)
絶縁性オイルが入ったセル中に2色粒子を入れ、2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
評価 (2)
2色粒子をシリコーンゴム(商標:KF109A/KF109B=1/1、信越化学工業社製)に配合し、120℃で硬化することでシート化した。そのシートをシリコーンオイル(商標:SH200−10、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)で膨潤させ、2色粒子の廻りにシリコーンオイルが充填された空隙を形成した。2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
【0033】
<実施例2>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0034】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。次にこの2色粒子について下記評価を行った。
評価 (1)
絶縁性オイルが入ったセル中に2色粒子を入れ、2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
評価 (2)
2色粒子をシリコーンゴム(商標:KF109A・B、信越化学工業社製)に配合し、硬化することでシート化した。そのシートをシリコーンオイル(商標:SH200−10、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)で膨潤させ、2色粒子の廻りにシリコーンオイルが充填された空隙を形成した。2枚の透明ITO電極でセルを挟み電界を印加したところ、2色粒子が回転した。また電界の極を反対にすると2色粒子は再度回転し、元の向きに戻った。
【0035】
<実施例3>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0036】
第1の液体、第2の液体を各々スプレー(商標:アドマイザー7ml、TSUBAKI Co.,Ltd製)にとり、互いに対向させ噴霧した。噴霧されたミストを反応液に落下/硬化させた。この時、各々の噴霧されたミストが接触合体したもの、未接触のものが混合されていた。顕微鏡観察により、接触合体した粒子のみ取出して蒸留水で洗浄し、さらにメタノール、酢酸エチルで洗浄した。その後乾燥させて径30μの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0037】
<実施例4>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0038】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0039】
<実施例5>
第1の液体
9%PVA溶液(商標:PVA145H、クラレ製) :100部(溶液)
12.5%カチオン化シリカ顔料分散液
(商標:KH−1、(株)トクヤマ製) :356部(分散液)
第2の液体
2.9%アルギン酸ナトリウム(試薬) :100部(溶液)
20%シリカ顔料(商標:サイロジェット703A、
グレースデビソン社製) :73部(分散液)
アニオン顔料(商標:SAブルー、御国色素社製) :0.7部(原液)
反応液▲1▼
3%塩化カルシウム溶液
反応液▲2▼
3%硼砂水溶液
【0040】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液▲1▼に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化/固化させた。第2の液滴のアルギン酸ナトリウムが塩化カルシウムと反応し、第1の液滴の12.5%シリカ顔料分散液(商標:KH−1、(株)トクヤマ製)が塩化カルシウム水溶液のpHにより凝集した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子をとりだし、反応液▲2▼にいれPVAを硬化させた。蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例1の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0041】
<実施例6>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0042】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、各々0.02gの液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化させた。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。最初の液滴量、第1/2の液滴の固形分濃度から青部/白部の質量比を計算すると0.002/0.0006であり、青部の質量が白部より大きい。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0043】
<実施例7>
第1の液体
第2の液体
反応液
3%塩化カルシウム溶液
【0044】
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子を蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。乾燥させた粒子を0.1Mエチレンジアミン四酢酸水溶液に浸漬し、アルギン酸塩を除去した。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0045】
<実施例8>
第2の液体
反応液▲1▼
3%塩化カルシウム溶液と1%水酸化ナトリウム水溶液混合物(混合比10/1)
反応液▲2▼
3%硼砂水溶液
第1の液体、第2の液体を各々スポイトにとり、液滴を作製し、反応液▲1▼に落下させた。各々の液滴は落下中に合体し、一つの液滴になり、反応液に接触すると同時に硬化/固化させた。第2の液滴のアルギン酸ナトリウムが塩化カルシウムと反応し、第1の液滴のキトサンが塩化カルシウム水溶液のpHにより不溶化し凝集した。生成した粒子は、半分が白、残りが青の2色粒子であった。その粒子をとりだし、反応液▲2▼に入れ、PVAを硬化させた。蒸留水で洗浄し、その後乾燥させて径1mmの2色粒子を得た。
以下、実施例2の評価(1)、評価(2)と同様な方法で2色粒子の回転状態を観察したところ、良好に回転した。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、粒子回転型ディスプレイにおける表示用回転粒子を効率よく、かつ安価に製造することが可能となり、実用的で価値の高い製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造された2色粒子を使用した表示パネルの模式図。
【図2】電界変化に伴う粒子の色の変化を説明するための模式図。
【符号の説明】
1:2色粒子
2:透明電極板
3:絶縁オイルを含有する空隙
5:電源
Claims (9)
- 第1の色相を有する第1の液滴と、第1の色相と異なる色相を有する第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させ、瞬時に固めることを特徴とする2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴の電荷が異なる請求項1項に記載の2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴の電荷が同じで、電荷密度が異なる請求項1項に記載の2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴とを、空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、乾燥後の2色粒子中の、第1の液滴に由来する部分と第2の液滴に由来する部分との質量が異なるようにする請求項1〜3のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴が各々反応性成分を含み、両液滴を空気中または液中で接触させて一つの液滴とし、反応液に接触させて瞬時に固め、次いで生成した2色粒子を乾燥させ、さらに2色粒子表面の反応生成物を溶解除去する請求項1〜4のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
- スプレーノズルにより第1および第2の液滴を作製する請求項1〜5のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
- インクジェットノズルにより第1および第2の液滴を作製する請求項1〜5のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴の少なくとも一方が、顔料を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
- 第1の液滴と第2の液滴が帯電制御剤を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の2色粒子の製造方法。
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- 2003-06-06 JP JP2003162837A patent/JP2004199022A/ja active Pending
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DE112011100732T5 (de) | 2010-03-01 | 2013-01-24 | Merck Patent Gmbh | Elektrooptisches Schaltelement und elektrooptische Anzeige |
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