JP2004198389A - 木造住宅の耐震診断用荷重試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】在来構法の老朽化した2階建て木造住宅の耐震補強は 一般に建物内部に複数の耐震壁を追加し、同時に内外装の修理が必要となるなど大掛かりな工事となる。 また定量的な耐震診断が困難で、時間と費用が掛かり経済性と信頼性で問題が多い。 一方工事期間が長くなると居住者に生活上の負担が掛かるなどの問題も生じる。
【解決手段】老朽化した2階建て木造住宅の1階を外壁外側で補強すること、木造住宅と耐震補強部材との接合部にダンパーを取り付けて地震力を吸収する構造機構とすること、耐力評価が容易な鉄骨部材を使用すること、全ての部材を人間の力で組み立て可能な寸法と重量に小型化すること、全て外部工事であり居住者の生活に影響を与えないこと、経済的で工期が短い工法であることである。
【選択図】 図3
【解決手段】老朽化した2階建て木造住宅の1階を外壁外側で補強すること、木造住宅と耐震補強部材との接合部にダンパーを取り付けて地震力を吸収する構造機構とすること、耐力評価が容易な鉄骨部材を使用すること、全ての部材を人間の力で組み立て可能な寸法と重量に小型化すること、全て外部工事であり居住者の生活に影響を与えないこと、経済的で工期が短い工法であることである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
老朽化した在来構法の2階建木造住宅は 大きな地震時には転倒する可能性が高い。 一般に木造住宅は 地震力や暴風力に対して壁の水平耐力により安全性を確保しているが、古い在来構法の2階建木造住宅の場合には、建築確認申請時の図面や現地での住宅内外目視調査だけでは、筋かいや耐震壁の仕様や接合部耐力および構造部材の老朽化の程度などを正確に評価することが困難となっている。また精密調査には 内外壁や天井を剥がす必要があるが、この場合時間と費用が掛かるのみならず、居住者に生活上の負担が大きい。
本発明は、木造住宅の外壁の外側に、軽量化された鉄骨製かFRP製の接合フックをコーチねじにて既存住宅の横架部材の胴差や土台に取り付け、引張り索と油圧ジャッキおよび引張力計測装置にて、直接荷重を加えて住宅の水平荷重と水平変位の関係を計測し、耐力評価を容易にかつ正確に行うことにより、経済的かつ信頼性の高い木造住宅の耐震診断を行うことを目的としている。
【0002】
【従来の技術】
阪神・淡路大震災の現地調査報告によると、在来構法の木造で築25年以上の2階建住宅の場合、1階の倒壊による圧死の災害が特に多いとの結果である。 その後 阪神・淡路大震災を踏まえて既存木造住宅の耐震診断の方法に関する研究や診断方法が多く発表されている。昭和56年以前に建築された大工による住宅は、建築確認申請に耐震算定が要求されなったため、筋かいや耐震壁が少なく、また構造部材の接合部に金物が使用されていない場合が多く、耐震性能に問題が多いことが公表されている。 一般的診断方法では、これら古い住宅を標準的な構造材料や接合方法で施工された住宅と想定して耐震性能を評価する方法である。現地して住宅を精密に診断しようとすると、内壁や外壁を剥がし、また天井内部を詳細に調べる必要が生じ、時間と費用が掛かる。 また老朽度の評価など困難が生じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
既存の古い木造住宅の耐震診断を行なう場合の耐震性能の定量的評価をより正確に行うためには、既存住宅の内壁・外壁の解体や天井内部での構造部材の接合部調査など詳しい調査が不可欠である。 ただしこの場合には時間と費用が掛かるため現実的には困難である。 したがって、既存の住宅に荷重を加えて直接水平変位を計測できれば正確な耐震性能を評価できる。 ただし一般的には住宅に水平荷重を加えるためには、ウインチを備えた重機を配置するために建物の周囲に広いスペースが必要である。 また過去の例では東西南北の1方向のみの荷重試験が一般的であり、住宅周囲4面の壁剛性を調べた試験はほとんど無い。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(1)地震に対する定量的耐力評価ができるよう、既存の老朽化した木造住宅の2階床面横架部材と土台に荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックを取り付け、引張り索と油圧ジャッキにて引張力を生じさせ、ロードセルにて荷重を計測する。
(2)これら荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックは、既存住宅の2階床面横架部材と土台にコーチねじにて取り付けられるが、縦樋や窓などに引張り策が接触しないように壁面より外側で引張り索を緊結できる形状としている。
(3)荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックは、人間が重機なしで取り付けられるように分割してあり、高所作業も容易である。 また、油圧ジャッキおよび計測用ロードセルも軽量化されている。
【0005】
【発明の実施の形態】
既存木造住宅の2階床部分の胴差に固定された鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックに引張り索を緊結する。 この引張り索を油圧ジャッキにて斜め下方向に引き寄せるため、土台に固定された他方の鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックに引張り索の他方を固定する。 引張り索と各フックの間に油圧ジャッキと引張り荷重計測用のロードセルを結合する。 2階床部の水平移動用は、別途土台周辺に固定した変位計測装置にて計測する。
【0006】
【実施例】
以下本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法を図面に示す。
実施例に従い説明する。
図1は、従来の木造住宅の耐震性能試験方法を示す。
一般的には住宅に水平荷重を加えるためには、住宅の外壁周囲に補強用鉄骨やワイヤーを取り付け、さらにウインチを備えた重機を配置するために建物の周囲に広いスペースが必要である。 そのため過去の例では東西南北の1方向のみの荷重試験が一般的であり、住宅周囲4面の全ての壁剛性を調べた試験はほとんど無い。
図2は、本発明の2階建木造住宅の耐震診断用荷重試験方法を示す。
平面に耐震診断用荷重試験装置の配置を示す。 本図は南側外壁の剛性を計測する場合であるが、同様に北面、東面および西面の外壁の荷重試験が容易にできる。南側面には、荷重試験方法を示す。 まず既存住宅の2階床面の横架材(1)に接合フックA(2)をコーチねじにて固定する。 一方、1階床面の木造の土台(3)に接合フックB(4)をコーチねじにて同様に固定する。 次に、引張り索(5)を取り付け、荷重用の油圧ジャッキ(6)および荷重計測用のロードセル(7)を順次取り付ける。 荷重試験は、油圧ジャッキ(6)にて荷重を加えた時の住宅の2階床面の水平移動を別途計測し、荷重と水平移動の関係を調べる。
図3は 本発明の2階建木造住宅の耐震診断用荷重試験方法のうち、住宅のコーナ部に接合フック(2、4)を取り付けることができない場合で、外壁(11)の中間に中間用接合フックC(15)を取り付けて試験する方法を示す。
平面に耐震診断用荷重試験装置の配置を示す。 本図は図2と同様に南側外壁の剛性を計測する場合であるが、北面、東面および西面の外壁も同様に荷重試験が容易にできる。 南側面には、荷重試験方法を示す。 まず既存住宅の2階床面の横架材(1)に中間用接合フックC(15)をコーチねじにて固定する。 一方、1階床面の土台(3)に中間用接合フックC(15)をコーチねじにて同様に固定する。次に、引張り索(5)を取り付け、荷重用の油圧ジャッキ(6)および荷重計測用のロードセル(7)を順次取り付ける。 荷重試験は、油圧ジャッキ(6)にて荷重を加えた時の2階床面の水平移動を別途計測し、荷重と水平移動の関係を調べる。
図4は 本発明の図2に示す荷重試験方法の詳細を示す。
既存の2階建て在来構法木造住宅は、2階床面に横架部材(1)が、また1階床面に土台(3)が設けられている。 接合フックA(2)を横架部材(1)をコーチねじ(13)にて外壁(11)を貫通して固定し、同様に接合フックB(4)を土台(3)に取り付ける。 次に接合金物A(9)と引張り索(5)を接合フックA(2)に接合する。 接合フックB(4)には、油圧ジャッキ(6)およびロードセル(7)を装置受台(8)に据え付け、最後にボルト(12)と接合金物B(10)にて引張り索(5)に結合する。 引張り索(5)は既存住宅の戸袋(14)などに接触しないように、外壁(11)から離された位置となっている。
図5は、本発明の図4に示す接合フックA(2)の設計例の詳細および図3に示す中間用接合フック(15)の設計例の詳細を示す。
接合フックA(2)の設計例は、鋼製接合フックの設計例で、住宅のコーナ部に通常位置する縦樋(16)を避ける目的と施工時の部品軽減化の目的で3個の部品に分割し、取り付ける時に一体に組み立てる。 また中間用接合フックC(15)の設計例は、住宅の外壁コーナ部に接合フックA,B(2,4)を固定できない場合に壁中間に取り付ける方法である。
【0007】
【発明の効果】
本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は以上の通りであり、その効果を列記する。
(1)本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は、住宅の周囲4面外壁の水平剛性を調べる試験方法で、重機を使用する必要がなく、住宅周囲が狭い場合でも壁の外部に試験装置や治具を据え付けて試験ができため、生活者に負担が少なく、安全で経済的な試験方法である。
(2)本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は、既存住宅の横架部材や土台を活用して接合フックを固定し、また接合フックや治具の形状は住宅4面外壁に縦樋や戸袋など出っ張りがある場合でも取り付け可能となっている。 そのため、ほとんどの既存住宅の状況に対応でき、試験方法の標準化が容易で精密な計測ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】「従来の在来構法木造2階建ての耐震診断用試験方法を示す平面図、側面図である。」
【図2】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法の配置及び工法を示す平面図、側面図である。」
【図3】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、外壁の中間に接合フックを固定する場合の配置及び工法を示す平面図、側面図である。」
【図4】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、図2に示す方法の詳細を示す側面図及び断面図である。」
【図5】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、図2に示す接合フックAおよび図3に示す中間用接合フックの設計例の詳細図である。」
【符号の説明】
1 横架部材
2 接合フックA
3 土台
4 接合フックB
5 引張り索
6 油圧ジャッキ
7 ロードセル
8 装置受台
9 接合金物A
10 接合金物B
11 外壁
12 ボルト
13 コーチねじ
14 戸袋
15 中間用接合フック
16 縦樋
【発明の属する技術分野】
老朽化した在来構法の2階建木造住宅は 大きな地震時には転倒する可能性が高い。 一般に木造住宅は 地震力や暴風力に対して壁の水平耐力により安全性を確保しているが、古い在来構法の2階建木造住宅の場合には、建築確認申請時の図面や現地での住宅内外目視調査だけでは、筋かいや耐震壁の仕様や接合部耐力および構造部材の老朽化の程度などを正確に評価することが困難となっている。また精密調査には 内外壁や天井を剥がす必要があるが、この場合時間と費用が掛かるのみならず、居住者に生活上の負担が大きい。
本発明は、木造住宅の外壁の外側に、軽量化された鉄骨製かFRP製の接合フックをコーチねじにて既存住宅の横架部材の胴差や土台に取り付け、引張り索と油圧ジャッキおよび引張力計測装置にて、直接荷重を加えて住宅の水平荷重と水平変位の関係を計測し、耐力評価を容易にかつ正確に行うことにより、経済的かつ信頼性の高い木造住宅の耐震診断を行うことを目的としている。
【0002】
【従来の技術】
阪神・淡路大震災の現地調査報告によると、在来構法の木造で築25年以上の2階建住宅の場合、1階の倒壊による圧死の災害が特に多いとの結果である。 その後 阪神・淡路大震災を踏まえて既存木造住宅の耐震診断の方法に関する研究や診断方法が多く発表されている。昭和56年以前に建築された大工による住宅は、建築確認申請に耐震算定が要求されなったため、筋かいや耐震壁が少なく、また構造部材の接合部に金物が使用されていない場合が多く、耐震性能に問題が多いことが公表されている。 一般的診断方法では、これら古い住宅を標準的な構造材料や接合方法で施工された住宅と想定して耐震性能を評価する方法である。現地して住宅を精密に診断しようとすると、内壁や外壁を剥がし、また天井内部を詳細に調べる必要が生じ、時間と費用が掛かる。 また老朽度の評価など困難が生じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
既存の古い木造住宅の耐震診断を行なう場合の耐震性能の定量的評価をより正確に行うためには、既存住宅の内壁・外壁の解体や天井内部での構造部材の接合部調査など詳しい調査が不可欠である。 ただしこの場合には時間と費用が掛かるため現実的には困難である。 したがって、既存の住宅に荷重を加えて直接水平変位を計測できれば正確な耐震性能を評価できる。 ただし一般的には住宅に水平荷重を加えるためには、ウインチを備えた重機を配置するために建物の周囲に広いスペースが必要である。 また過去の例では東西南北の1方向のみの荷重試験が一般的であり、住宅周囲4面の壁剛性を調べた試験はほとんど無い。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(1)地震に対する定量的耐力評価ができるよう、既存の老朽化した木造住宅の2階床面横架部材と土台に荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックを取り付け、引張り索と油圧ジャッキにて引張力を生じさせ、ロードセルにて荷重を計測する。
(2)これら荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックは、既存住宅の2階床面横架部材と土台にコーチねじにて取り付けられるが、縦樋や窓などに引張り策が接触しないように壁面より外側で引張り索を緊結できる形状としている。
(3)荷重用鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックは、人間が重機なしで取り付けられるように分割してあり、高所作業も容易である。 また、油圧ジャッキおよび計測用ロードセルも軽量化されている。
【0005】
【発明の実施の形態】
既存木造住宅の2階床部分の胴差に固定された鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックに引張り索を緊結する。 この引張り索を油圧ジャッキにて斜め下方向に引き寄せるため、土台に固定された他方の鉄骨製接合フックあるいはFRP製接合フックに引張り索の他方を固定する。 引張り索と各フックの間に油圧ジャッキと引張り荷重計測用のロードセルを結合する。 2階床部の水平移動用は、別途土台周辺に固定した変位計測装置にて計測する。
【0006】
【実施例】
以下本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法を図面に示す。
実施例に従い説明する。
図1は、従来の木造住宅の耐震性能試験方法を示す。
一般的には住宅に水平荷重を加えるためには、住宅の外壁周囲に補強用鉄骨やワイヤーを取り付け、さらにウインチを備えた重機を配置するために建物の周囲に広いスペースが必要である。 そのため過去の例では東西南北の1方向のみの荷重試験が一般的であり、住宅周囲4面の全ての壁剛性を調べた試験はほとんど無い。
図2は、本発明の2階建木造住宅の耐震診断用荷重試験方法を示す。
平面に耐震診断用荷重試験装置の配置を示す。 本図は南側外壁の剛性を計測する場合であるが、同様に北面、東面および西面の外壁の荷重試験が容易にできる。南側面には、荷重試験方法を示す。 まず既存住宅の2階床面の横架材(1)に接合フックA(2)をコーチねじにて固定する。 一方、1階床面の木造の土台(3)に接合フックB(4)をコーチねじにて同様に固定する。 次に、引張り索(5)を取り付け、荷重用の油圧ジャッキ(6)および荷重計測用のロードセル(7)を順次取り付ける。 荷重試験は、油圧ジャッキ(6)にて荷重を加えた時の住宅の2階床面の水平移動を別途計測し、荷重と水平移動の関係を調べる。
図3は 本発明の2階建木造住宅の耐震診断用荷重試験方法のうち、住宅のコーナ部に接合フック(2、4)を取り付けることができない場合で、外壁(11)の中間に中間用接合フックC(15)を取り付けて試験する方法を示す。
平面に耐震診断用荷重試験装置の配置を示す。 本図は図2と同様に南側外壁の剛性を計測する場合であるが、北面、東面および西面の外壁も同様に荷重試験が容易にできる。 南側面には、荷重試験方法を示す。 まず既存住宅の2階床面の横架材(1)に中間用接合フックC(15)をコーチねじにて固定する。 一方、1階床面の土台(3)に中間用接合フックC(15)をコーチねじにて同様に固定する。次に、引張り索(5)を取り付け、荷重用の油圧ジャッキ(6)および荷重計測用のロードセル(7)を順次取り付ける。 荷重試験は、油圧ジャッキ(6)にて荷重を加えた時の2階床面の水平移動を別途計測し、荷重と水平移動の関係を調べる。
図4は 本発明の図2に示す荷重試験方法の詳細を示す。
既存の2階建て在来構法木造住宅は、2階床面に横架部材(1)が、また1階床面に土台(3)が設けられている。 接合フックA(2)を横架部材(1)をコーチねじ(13)にて外壁(11)を貫通して固定し、同様に接合フックB(4)を土台(3)に取り付ける。 次に接合金物A(9)と引張り索(5)を接合フックA(2)に接合する。 接合フックB(4)には、油圧ジャッキ(6)およびロードセル(7)を装置受台(8)に据え付け、最後にボルト(12)と接合金物B(10)にて引張り索(5)に結合する。 引張り索(5)は既存住宅の戸袋(14)などに接触しないように、外壁(11)から離された位置となっている。
図5は、本発明の図4に示す接合フックA(2)の設計例の詳細および図3に示す中間用接合フック(15)の設計例の詳細を示す。
接合フックA(2)の設計例は、鋼製接合フックの設計例で、住宅のコーナ部に通常位置する縦樋(16)を避ける目的と施工時の部品軽減化の目的で3個の部品に分割し、取り付ける時に一体に組み立てる。 また中間用接合フックC(15)の設計例は、住宅の外壁コーナ部に接合フックA,B(2,4)を固定できない場合に壁中間に取り付ける方法である。
【0007】
【発明の効果】
本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は以上の通りであり、その効果を列記する。
(1)本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は、住宅の周囲4面外壁の水平剛性を調べる試験方法で、重機を使用する必要がなく、住宅周囲が狭い場合でも壁の外部に試験装置や治具を据え付けて試験ができため、生活者に負担が少なく、安全で経済的な試験方法である。
(2)本発明の木造住宅の耐震診断用荷重試験方法は、既存住宅の横架部材や土台を活用して接合フックを固定し、また接合フックや治具の形状は住宅4面外壁に縦樋や戸袋など出っ張りがある場合でも取り付け可能となっている。 そのため、ほとんどの既存住宅の状況に対応でき、試験方法の標準化が容易で精密な計測ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】「従来の在来構法木造2階建ての耐震診断用試験方法を示す平面図、側面図である。」
【図2】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法の配置及び工法を示す平面図、側面図である。」
【図3】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、外壁の中間に接合フックを固定する場合の配置及び工法を示す平面図、側面図である。」
【図4】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、図2に示す方法の詳細を示す側面図及び断面図である。」
【図5】「本発明の在来構法木造2階建ての耐震診断用荷重試験方法において、図2に示す接合フックAおよび図3に示す中間用接合フックの設計例の詳細図である。」
【符号の説明】
1 横架部材
2 接合フックA
3 土台
4 接合フックB
5 引張り索
6 油圧ジャッキ
7 ロードセル
8 装置受台
9 接合金物A
10 接合金物B
11 外壁
12 ボルト
13 コーチねじ
14 戸袋
15 中間用接合フック
16 縦樋
Claims (1)
- 2階建木造住宅の耐震性能を評価するための試験を行なう方法のうち、既存木造住宅の2階床部分の横架部材(1)や土台(3)に接合フック(2)をコーチねじ(3)にて取り付け、引張り索(5)、荷重計測用ロードセル(7)および油圧ジャッキ(6)を用いて、住宅に水平荷重を生じさせ、2階床部分の水平変位と水平荷重との関係を求めることができることを特徴とする耐震診断用荷重試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002383207A JP2004198389A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | 木造住宅の耐震診断用荷重試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002383207A JP2004198389A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | 木造住宅の耐震診断用荷重試験方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004198389A true JP2004198389A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32766995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002383207A Pending JP2004198389A (ja) | 2002-12-13 | 2002-12-13 | 木造住宅の耐震診断用荷重試験方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004198389A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103868728A (zh) * | 2014-03-10 | 2014-06-18 | 东南大学 | 角位移索力监测问题索载荷递进式识别方法 |
JP7185403B2 (ja) | 2018-01-24 | 2022-12-07 | 不二サッシ株式会社 | 建築構造体の変形量測定方法 |
-
2002
- 2002-12-13 JP JP2002383207A patent/JP2004198389A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103868728A (zh) * | 2014-03-10 | 2014-06-18 | 东南大学 | 角位移索力监测问题索载荷递进式识别方法 |
JP7185403B2 (ja) | 2018-01-24 | 2022-12-07 | 不二サッシ株式会社 | 建築構造体の変形量測定方法 |
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