JP2004198385A - 土壌における油類汚染の探査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】土壌における油類汚染の探査を行なうに当たり、その精度を向上し、且つ探査作業の効率化を図る。
【解決手段】測線Tに沿って多数の棒状電極D1、D2、D3、…を有する探査装置10を用いて、比抵抗法により土壌における油類汚染の探査を行なう。
棒状電極D1、D2、D3、…を地中に差し込み、2つの電極を送信器6に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を受信器7に接続して電圧電極として構成する。一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得する。取得された比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定する。
【選択図】 図4
【解決手段】測線Tに沿って多数の棒状電極D1、D2、D3、…を有する探査装置10を用いて、比抵抗法により土壌における油類汚染の探査を行なう。
棒状電極D1、D2、D3、…を地中に差し込み、2つの電極を送信器6に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を受信器7に接続して電圧電極として構成する。一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得する。取得された比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油類の廃棄等により汚染された土壌における汚染分布状態を探査する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
潤滑油、圧延油、防錆油等の種々の油類が工場その他関連施設内で使用されているが、これらの油類は使用場所から漏出する場合があり、この場合には工場等の建造物下方の地面に伝わり、且つ地中に浸透して油類による土壌汚染を生じる。また工場の敷地内に使用済みの油類を廃棄するという人為的な要因によっても土壌の油類汚染の問題を生じる。
【0003】
ところでこのような土壌の油類汚染を放置していてはその汚染の拡大に伴い、周囲の草木の生育に支障をきたすばかりか、人の健康を害する問題にまで発展する虞もあり、従ってかかる汚染に対する処置を講じることが極めて重要となる。
【0004】
土壌の油類汚染に対する処置としては、汚染された土壌を掘削して通常の土壌と分離し、次いで汚染土壌中の油類の分解処理を行うという方法が採用される。このような処置を行うためにはその前段階として、油類汚染区域を見つけるための探査作業が必要となる。
【0005】
油類の土壌への浸透は垂直方向のみならず、横方向にも広がり、その浸透、拡散の状態は地中における地質層の状況によって種々変化する。そして大量の油類が土に浸透すると、地中の深い場所で一定範囲の油汚染区域を形成する。
【0006】
ガソリン、灯油等の揮発性の油類の場合には揮発成分をガス分析によって検出することにより油類汚染区域を探査できるが、重油、潤滑油等の非揮発性油類の場合にはこのような方法を採用できない。
【0007】
従来、非揮発性油類による汚染区域の探査に当たっては、図6に示すように、油類汚染の有無が未知である対象地11を選び、該対象地11において縦方向、横方向にそれぞれ2m〜25m間隔で仮想線を引き、次いで、縦線12、横線13が直交する交点14の地点における表層土壌をサンプリングして油類の分析を行い、土壌中の油類含有量が基準値以下の地点と基準値を越える地点とに区分けし、それにより表層汚染範囲を概略的に推定するという方法を採用していた。図中、15は油類含有量が基準値以下の地点を示し、16はそれが基準値を越える地点を示す。基準値を越える地点16を分布的に集約して概略的な汚染範囲17が推定される。
【0008】
表層汚染範囲を推定した後、該汚染範囲の地点にボーリングを打って地中の土壌を採取し、これを分析してどの程度の深さまで油類汚染が広がっているかを検査する。
【0009】
尚、油類汚染の探査に関するものではなく、地盤改良のための薬液を地盤中に注入する技術に関するものではあるが、比抵抗法を用いて注入孔の上下に設けた電位電極と地表面間の比抵抗を求め、比抵抗の時間変化から薬液注入状況を監視するようにした2極法比抵抗法による薬液注入形態のモニタリング方法が知られている(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−145926号公報(特許請求の範囲、図3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の油類汚染の探査方法は最初に表層平面方向における汚染探査を行い、次いで汚染範囲として推定された区域についてボーリングを打って深度方向の汚染範囲を探査するものであるが、表層平面方向における汚染探査に当たっては、多数の測点において土壌をサンプリングし、油類の分析を行わなければならず、分析点数が多く極めて手間のかかるものであった。
【0012】
またボーリング探査を行っても、そのボーリングを打った地点のみの情報しか得られないため、地中における横方向及び深度方向の汚染範囲を特定するためには多数の地点にボーリングを打つ必要があった。またどの程度の深さにボーリングを打ったらよいかは予め判っている訳ではないので、見当をつけて行なっているのが実情である。従って、油類汚染区域に必要以上に深くボーリングを打った場合には、油類汚染区域の下層にある地層に油類を拡散してしまい、油類汚染を広げる結果となる。この場合において、下層が地下水層である場合には油類が地下水中に浸出し、油類が地下水に混入した状態で地層内を流れ、油類汚染を拡大する虞がある。
【0013】
また油類が表層から深度方向に深く浸透したときに、油類が地下水層にまで達する場合がある。地下水層に達した油類は地下水の流れに乗って横方向に移動し、拡散する。この横方向に移動した時点での油類汚染はその垂直方向における表層からの浸透に由来するものではない故に、表層からは汚染を推定できず、表層の油類分析を行って地中の油類汚染を推定するという方法を採用することができない。
【0014】
従ってこの場合は、第1段階として表層汚染範囲を推定するという方法を採用できないため、直接ボーリングを打つことが行なわれていた。この方法によれば、第1段階として表層汚染範囲を推定する方法に比べて、非常に多くのボーリングを打つ必要があった。
【0015】
このように従来の探査方法においては、多数の地点にボーリングを打つ必要があり、ボーリング作業に多大な時間と費用を要するという欠点があった。また多数の地点にボーリングを打っても油類汚染探査の精度は低いものであり、精度の高い汚染探査を行なうことは不可能であった。
【0016】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、土壌における油類汚染の分布状況を正確に探査できる探査方法を提供することを目的とする。
【0017】
また本発明は探査時間を短縮でき、効率の良い探査を行なえると共に、探査コストを低減できる探査方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用いて土壌における油類汚染を探査する方法であって、電極を地表面に設置し、2つの電極を電流供給装置に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を電圧測定装置に接続して電圧電極として構成し、一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得し、該比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定することを特徴とする土壌における油類汚染の探査方法である。
【0019】
本発明は、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行うもので、このような方法により、測線方向の詳細な比抵抗分布情報を取得できる。
また本発明は、電極間距離を測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行うもので、このような方法により、深度方向の詳細な比抵抗分布情報を取得できる。
【0020】
更に本発明は、比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定した後、該区域にボーリングを打って土壌を採取し、油類分析を行う。このボーリング調査は比抵抗分布情報を確認することを目的として行われるもので、ボーリングの本数は必要最小数でよい。このボーリング調査により油類汚染推定区域における油類汚染を確認できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明において用いる比抵抗法の原理を説明する説明図であり、地表面1に一対の電流電極C1、C2を設置すると共に、電流電極C1、C2とは離して一対の電位電極P1、P2を地表面1に設置する。2は電流計、3は電圧計である。電流電極C1、C2から直流電流を流し、電圧計3により一対の電位電極P1、P2間の電位差を測定する。大地が均質であるとしたとき、流した電流Iと測定される電位差Vとから、大地の比抵抗ρは次式により求められる。
【0022】
ρ=K・V/I
ここでKは電極配置(ウエンナー配置、シュランベルジャー配置、ダイポール・ダイポール配置等がある)によって決まる係数である。実際は大地は不均質であるため上式により求められる比抵抗は大地の真の比抵抗とはならず、従って上式から求められる比抵抗は見掛比抵抗と呼ばれる(以下、見掛比抵抗を単に比抵抗という)。
【0023】
比抵抗法を用いて本発明方法により測定を行った場合において、地中に油類汚染区域が存在すると、油類は電気的に絶縁体であるから高い比抵抗が得られる。また地中に含水層が存在すると、水は電気の良導体であるので低い比抵抗が得られる。
【0024】
従って、測定の結果に基づいて取得される比抵抗データを解析すれば地中の比抵抗分布を求めることができ、それにより油類汚染区域の位置及び汚染範囲(汚染の広がり)を推定することができる。このように本発明は比抵抗法による電気探査を行なって土壌における油類汚染区域の位置及び汚染範囲を調査するものである。
【0025】
図2は本発明方法の実施に用いる探査装置10の略図であり、該探査装置10は長尺な多芯ケーブル4を有し、この多芯ケーブル4は測定装置5に接続されている。多芯ケーブル4は複数本のケーブルを1つに束ねたもので、それぞれのケーブルには1個の棒状電極が接続されている。即ち図3に示すようにケーブルA1には棒状電極D1が接続され、同様にケーブルA2、A3、A4、…にはそれぞれ棒状電極D2、D3、D4、…が接続されている。具体的構成としては、ケーブルA1は図2に示す端子E1に接続され、この端子E1に接続線L1を介して棒状電極D1が接続されている。棒状電極D2、D3、D4、…においてもその接続構造は上記と同様である。
【0026】
このように、多芯ケーブル4には多数の棒状電極D1、D2、D3、…が接続されるが、この場合、各棒状電極間の距離は等間隔となるよう配置される。各棒状電極間の距離は任意に設定できるが、例えば1m間隔という距離が採用される。
【0027】
図3に示すように、測定装置5は、電流供給装置としての送信器6と電圧測定装置としての受信器7とを備えている。送信器6は電流電極に直流電流を供給するものであり、また受信器7は電圧電極間の電位差を測定するものである。実際は直流電流を流すのではなく、直流とみなせる長い周期で電源の極性を切り換えて矩形波(交替直流)を流す。これは分極を防ぐためであり、具体的には2.5Hz以下の低周波数の交流を流すことが好ましい。
【0028】
ケーブルA1、A2、A3、…はそれぞれ切換え器8を介して送信器6または受信器7に接続されており、切換え器8によってケーブルA1、A2、A3、…のそれぞれを送信器6に接続したり或いは受信器7に接続したりすることができるようになっている。
【0029】
棒状電極D1、D2、D3、…はステンレス、銅、真鍮等の金属からなり、先端が尖った形状に形成されており、通常、直径1cm幅で、長さ40〜50cmの寸法のものが用いられる。多芯ケーブル4の長さは測定場所によって種々決定されるが、通常100〜1000mのものが使用される。
【0030】
上記した探査装置10は、油類汚染探査の対象地である測定場所に設置される。この設置に当たり、各棒状電極D1、D2、D3、…は、僅かに頭部が地表面1から突出する形で地中に差し込まれる。
【0031】
次に測定手順について説明する。ここで、各棒状電極D1、D2、D3、…相互の間隔が1mである多芯ケーブル4を用いる場合の例について以下説明する。
【0032】
まず、電極間距離を1mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を1mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D2、D3、D4による測定
ケーブルA1とA4を送信器6に接続し、ケーブルA2とA3を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D4は電流電極となり、また棒状電極D2、D3は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D4より地中に電流を流し、棒状電極D2、D3間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D4による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0033】
2.棒状電極D2、D3、D4、D5による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2を送信器6に接続し、ケーブルA4を受信器7に接続する。ケーブルA3は受信器7に接続したままとし、あらたにケーブルA5を送信器6に接続する。これにより棒状電極D2、D5は電流電極となり、また棒状電極D3、D4は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D5より地中に電流を流し、棒状電極D3、D4間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D5による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0034】
3.棒状電極D3、D4、D5、D6による測定
更に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA3を送信器6に接続し、ケーブルA5を受信器7に接続する。ケーブルA4は受信器7に接続したままとし、あらたにケーブルA6を送信器6に接続する。これにより棒状電極D3、D6は電流電極となり、また棒状電極D4、D5は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D3、D6より地中に電流を流し、棒状電極D4、D5間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D3、D6による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0035】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0036】
上記が電極間距離を1mとしたときの測定であるが、次に電極間距離を2mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を2mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D3、D5、D7による測定
ケーブルA1とA7を送信器6に接続し、ケーブルA3とA5を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D7は電流電極となり、また棒状電極D3、D5は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D7より地中に電流を流し、棒状電極D3、D5間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D7による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0037】
2.棒状電極D2、D4、D6、D8による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2及びA8を送信器6に接続し、ケーブルA4及びA6を受信器7に接続する。これにより棒状電極D2、D8は電流電極となり、また棒状電極D4、D6は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D8より地中に電流を流し、棒状電極D4、D6間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D8による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0038】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0039】
上記が電極間距離を2mとしたときの測定であるが、次に電極間距離を3mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を3mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D4、D7、D10による測定
ケーブルA1とA10を送信器6に接続し、ケーブルA4とA7を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D10は電流電極となり、また棒状電極D4、D7は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D10より地中に電流を流し、棒状電極D4、D7間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D10による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0040】
2.棒状電極D2、D5、D8、D11による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2及びA11を送信器6に接続し、ケーブルA5及びA8を受信器7に接続する。これにより棒状電極D2、D11は電流電極となり、また棒状電極D5、D8は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D11より地中に電流を流し、棒状電極D5、D8間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D11による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0041】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0042】
上記が電極間距離を3mとしたときの測定であるが、以下、同様に電極間距離を4m、5m、…と順次変えていき、上記した方法で逐次測定を行う。
【0043】
図4に示すように、1つの地点Q1において測線Tによる測定が終了したら、所定間隔を置いた他の地点Q2に測線Tを平行移動させ、この地点における測定を行う。このように測線Tを平行移動させて順次、測定する地点を変えながら測定を行う。図中、Dは棒状電極を示し、9は油類汚染区域を示す。
【0044】
上記したように本発明方法は第1に、電極間距離を一定にして測点を測線Tに沿って変えていき順次測定を行なうので、水平方向(測線方向)における地中の比抵抗に関する詳細な情報が得られ、それにより比抵抗分布の詳細データを得ることができる。即ち、図4におけるX方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。
【0045】
また本発明方法は第2に、電極間距離を逐次拡大して測線Tに沿って順次測定を行なうが、電極間距離を大きくすると電流分布が垂直方向に広がるため、より深い地層区域の比抵抗情報を得ることができる。従って、上記したように電極間距離を1mから2m、3m、…と順次変えて測定することにより、地中の第1層のみならず、第1層よりも下層に位置する深い地層の比抵抗情報までも測定データとして取得することができる。即ち、図4におけるZ方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。このように、1つの測線Tにおける測定によって、X方向及びZ方向の2次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0046】
更に、1つの地点Q1から他の地点Q2というように測線Tを平行移動させて順次測定を行うことにより、測線Tを1つの線と見た場合、この線を面方向に拡大した広い範囲の比抵抗分布データを得ることができる。即ち、図4におけるY方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。従って、測線Tを平行移動させて測定することにより、X方向、Y方向及びZ方向の3次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0047】
このように本発明によれば、図4におけるX、Y、Z方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができ、それにより、油類汚染区域9の位置及びその汚染の広がり範囲を高い精度で推定することができる。
【0048】
上記測定において、測線T上の多数の測点を順次切り換えて測定を行うに当たり、コンピュータ制御で自動測定することが可能である。また取得された比抵抗データをコンピュータによって解析し比抵抗分布を求めることができる。即ち、非線形最小2乗法を用いて測定結果に最もフィットする2次元或いは3次元の比抵抗分布を求めることが可能である。
【0049】
上記したように本発明は電極間距離を変えて電圧電極間の電位差を測定するので、その測定によって求められる比抵抗は電極間距離との関係におけるあらゆる情報を含んでいる。例えば、或る電極間距離情報が高い比抵抗データを含んでいる場合、その高比抵抗体がいかなる深度において存在するかを求めることができる。また油類汚染土壌、各種地質層、地下水層等の比抵抗データを予めコンピュータにおける基礎データとして付与しておけば、測定データの入力により該測定データに対応する基礎データをコンピュータが検索し、この検索した基礎データを基に比抵抗分布情報が作成される。
【0050】
コンピュータによる解析によって求めた比抵抗分布は例えば図5の如く示される。同図において、比抵抗領域S1、S2、S3はそれぞれ比抵抗が異なることを示している。この比抵抗分布は比抵抗情報と深度情報とを含んでいる。従って、比抵抗領域S1、S2、S3がいかなる比抵抗の数値を示しているかを知ることができると共に、それらの領域S1、S2、S3がいかなる深度に存在するかを知ることができる。油類は電気絶縁体であり、高い比抵抗を示す。従って、比抵抗領域S1、S2、S3の中で最も高い比抵抗を示す領域が油類汚染区域であると推定することができる。
【0051】
図5に示す比抵抗分布の一例によれば、比抵抗領域S1が最も高い比抵抗を示しているので、該領域S1が油類汚染区域であると推定できる。油類汚染区域の推定を行った後、次にボーリング調査を行なって油類汚染の確認を行なう。即ち、油類汚染が推定される領域S1にボーリングを打って該領域S1内の土壌を採取し、油類の分析を行なう。その結果、もし油類が検出されたら比抵抗領域S1は油類汚染区域であることが確認できる。また特に図示していないが、比抵抗領域S1におけると同様な比抵抗を示す領域が他にもある場合は、その領域も同じく油類汚染区域であると判断できる。
【0052】
このように本発明方法によれば、比抵抗分布によって油類汚染と推定される範囲を予め確認できるので、ボーリング調査は必要最小限度の地点において行なえば済み、従来のように見当をつけて多数の地点においてボーリングを打つという必要はない。また比抵抗分布情報によって油類汚染区域の深度を知ることができるので、ボーリングを打つ深さを決定することができ、必要以上の深さにボーリングを打つことを防ぐことができる。その結果、深くボーリングを打ち過ぎて油類汚染区域の下層にある地層に油類を拡散して油類汚染を拡大するという不具合を未然に防止することができる。
【0053】
本発明において棒状電極間の間隔をどのように設定するかは任意である。また、測定の際、電極間距離をどのように変えて測定するかも任意である。
【0054】
更に、図4に示すように測線TをY方向に沿って順次平行移動させて測定する場合に限られず、Y方向に沿って平行移動させて測定した後、次いで測線Tをその長手方向がY方向と平行になるよう直角方向に変位させてその方向での測定を行い、且つその状態で測線TをX方向に沿って順次平行移動させて測定を行うようにしてもよい。
【0055】
本発明は重油、潤滑油等の非揮発性油類の汚染探査に限定されるものではなく、ガソリン、灯油等の揮発性油類の汚染探査にも適用することができる。即ち、揮発性油類の汚染探査に当たっても、測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用いて本発明方法により測定を行い、油類汚染区域を推定することができると共に、油類汚染が推定された区域にボーリングを打って油類分析を行い、油類汚染の確認を行うことができる。
【0056】
尚、この場合において、探査装置を用いて測定を行う前に、高感度土壌ガス調査法により幾つかの測点を選んで揮発成分のガス分析を行い、その分析結果に基づき揮発性油類の表層汚染範囲を推定し、次いでその推定された表層汚染範囲において探査装置を用いた測定を行うようにすることもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用い、前記電極を地表面に設置し、2つの電極を電流供給装置に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を電圧測定装置に接続して電圧電極として構成し、一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得し、該比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定するように構成したから、測線方向(X方向)及び深度方向(Z方向)における2次元の比抵抗分布を求めることができ、更には測線を平行移動することにより、測線方向(X方向)と、該測線方向(X方向)に対して直角な方向(Y方向)と、深度方向(Z方向)とにおける3次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0058】
その結果、本発明によれば油類汚染区域を容易に推定することができ、従来のように仮想線相互の交点を測点として選び、多数の測点におけるサンプリング土壌の油類分析を行ない、表層汚染範囲を推定した後、ボーリング調査を行うという面倒な作業を行なう必要はなく、探査日数を短縮できる効果がある。
【0059】
本発明によれば取得される比抵抗分布は、2次元或いは3次元の比抵抗分布情報として得られるから、ボーリング調査を行なうに当たりボーリングを打つべき地点を正確に把握できる。その結果、必要最小限度の地点においてボーリングを打てばよく、ボーリングによる調査地点の数を減らすことができ、ボーリング調査に要する作業時間や費用を大幅に短縮、低減でき、効率の良い探査を行なうことができる。
【0060】
しかも2次元或いは3次元の比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を正確に推定できるので、ボーリングによる調査地点の数を少なくしても、従来よりもはるかに正確で且つ精度の高い汚染探査を行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる比抵抗法の原理を説明する説明図である。
【図2】本発明方法の実施に用いる探査装置の略図である。
【図3】探査装置を用いて比抵抗分布を求める測定方法を説明する説明図である。
【図4】3次元の比抵抗分布を求める方法を説明する説明図である。
【図5】測定により取得された比抵抗分布の一例を示す略図である。
【図6】多数の測点において土壌をサンプリングして油類分析を行い、表層汚染範囲を推定する方法を説明するもので、表層を平面方向から見た説明図である。
【符号の説明】
6 送信器
7 受信器
9 油類汚染区域
10 探査装置
D1、D2、D3、… 棒状電極
T 測線
【発明の属する技術分野】
本発明は油類の廃棄等により汚染された土壌における汚染分布状態を探査する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
潤滑油、圧延油、防錆油等の種々の油類が工場その他関連施設内で使用されているが、これらの油類は使用場所から漏出する場合があり、この場合には工場等の建造物下方の地面に伝わり、且つ地中に浸透して油類による土壌汚染を生じる。また工場の敷地内に使用済みの油類を廃棄するという人為的な要因によっても土壌の油類汚染の問題を生じる。
【0003】
ところでこのような土壌の油類汚染を放置していてはその汚染の拡大に伴い、周囲の草木の生育に支障をきたすばかりか、人の健康を害する問題にまで発展する虞もあり、従ってかかる汚染に対する処置を講じることが極めて重要となる。
【0004】
土壌の油類汚染に対する処置としては、汚染された土壌を掘削して通常の土壌と分離し、次いで汚染土壌中の油類の分解処理を行うという方法が採用される。このような処置を行うためにはその前段階として、油類汚染区域を見つけるための探査作業が必要となる。
【0005】
油類の土壌への浸透は垂直方向のみならず、横方向にも広がり、その浸透、拡散の状態は地中における地質層の状況によって種々変化する。そして大量の油類が土に浸透すると、地中の深い場所で一定範囲の油汚染区域を形成する。
【0006】
ガソリン、灯油等の揮発性の油類の場合には揮発成分をガス分析によって検出することにより油類汚染区域を探査できるが、重油、潤滑油等の非揮発性油類の場合にはこのような方法を採用できない。
【0007】
従来、非揮発性油類による汚染区域の探査に当たっては、図6に示すように、油類汚染の有無が未知である対象地11を選び、該対象地11において縦方向、横方向にそれぞれ2m〜25m間隔で仮想線を引き、次いで、縦線12、横線13が直交する交点14の地点における表層土壌をサンプリングして油類の分析を行い、土壌中の油類含有量が基準値以下の地点と基準値を越える地点とに区分けし、それにより表層汚染範囲を概略的に推定するという方法を採用していた。図中、15は油類含有量が基準値以下の地点を示し、16はそれが基準値を越える地点を示す。基準値を越える地点16を分布的に集約して概略的な汚染範囲17が推定される。
【0008】
表層汚染範囲を推定した後、該汚染範囲の地点にボーリングを打って地中の土壌を採取し、これを分析してどの程度の深さまで油類汚染が広がっているかを検査する。
【0009】
尚、油類汚染の探査に関するものではなく、地盤改良のための薬液を地盤中に注入する技術に関するものではあるが、比抵抗法を用いて注入孔の上下に設けた電位電極と地表面間の比抵抗を求め、比抵抗の時間変化から薬液注入状況を監視するようにした2極法比抵抗法による薬液注入形態のモニタリング方法が知られている(特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−145926号公報(特許請求の範囲、図3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の油類汚染の探査方法は最初に表層平面方向における汚染探査を行い、次いで汚染範囲として推定された区域についてボーリングを打って深度方向の汚染範囲を探査するものであるが、表層平面方向における汚染探査に当たっては、多数の測点において土壌をサンプリングし、油類の分析を行わなければならず、分析点数が多く極めて手間のかかるものであった。
【0012】
またボーリング探査を行っても、そのボーリングを打った地点のみの情報しか得られないため、地中における横方向及び深度方向の汚染範囲を特定するためには多数の地点にボーリングを打つ必要があった。またどの程度の深さにボーリングを打ったらよいかは予め判っている訳ではないので、見当をつけて行なっているのが実情である。従って、油類汚染区域に必要以上に深くボーリングを打った場合には、油類汚染区域の下層にある地層に油類を拡散してしまい、油類汚染を広げる結果となる。この場合において、下層が地下水層である場合には油類が地下水中に浸出し、油類が地下水に混入した状態で地層内を流れ、油類汚染を拡大する虞がある。
【0013】
また油類が表層から深度方向に深く浸透したときに、油類が地下水層にまで達する場合がある。地下水層に達した油類は地下水の流れに乗って横方向に移動し、拡散する。この横方向に移動した時点での油類汚染はその垂直方向における表層からの浸透に由来するものではない故に、表層からは汚染を推定できず、表層の油類分析を行って地中の油類汚染を推定するという方法を採用することができない。
【0014】
従ってこの場合は、第1段階として表層汚染範囲を推定するという方法を採用できないため、直接ボーリングを打つことが行なわれていた。この方法によれば、第1段階として表層汚染範囲を推定する方法に比べて、非常に多くのボーリングを打つ必要があった。
【0015】
このように従来の探査方法においては、多数の地点にボーリングを打つ必要があり、ボーリング作業に多大な時間と費用を要するという欠点があった。また多数の地点にボーリングを打っても油類汚染探査の精度は低いものであり、精度の高い汚染探査を行なうことは不可能であった。
【0016】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、土壌における油類汚染の分布状況を正確に探査できる探査方法を提供することを目的とする。
【0017】
また本発明は探査時間を短縮でき、効率の良い探査を行なえると共に、探査コストを低減できる探査方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用いて土壌における油類汚染を探査する方法であって、電極を地表面に設置し、2つの電極を電流供給装置に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を電圧測定装置に接続して電圧電極として構成し、一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得し、該比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定することを特徴とする土壌における油類汚染の探査方法である。
【0019】
本発明は、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行うもので、このような方法により、測線方向の詳細な比抵抗分布情報を取得できる。
また本発明は、電極間距離を測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行うもので、このような方法により、深度方向の詳細な比抵抗分布情報を取得できる。
【0020】
更に本発明は、比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定した後、該区域にボーリングを打って土壌を採取し、油類分析を行う。このボーリング調査は比抵抗分布情報を確認することを目的として行われるもので、ボーリングの本数は必要最小数でよい。このボーリング調査により油類汚染推定区域における油類汚染を確認できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は本発明において用いる比抵抗法の原理を説明する説明図であり、地表面1に一対の電流電極C1、C2を設置すると共に、電流電極C1、C2とは離して一対の電位電極P1、P2を地表面1に設置する。2は電流計、3は電圧計である。電流電極C1、C2から直流電流を流し、電圧計3により一対の電位電極P1、P2間の電位差を測定する。大地が均質であるとしたとき、流した電流Iと測定される電位差Vとから、大地の比抵抗ρは次式により求められる。
【0022】
ρ=K・V/I
ここでKは電極配置(ウエンナー配置、シュランベルジャー配置、ダイポール・ダイポール配置等がある)によって決まる係数である。実際は大地は不均質であるため上式により求められる比抵抗は大地の真の比抵抗とはならず、従って上式から求められる比抵抗は見掛比抵抗と呼ばれる(以下、見掛比抵抗を単に比抵抗という)。
【0023】
比抵抗法を用いて本発明方法により測定を行った場合において、地中に油類汚染区域が存在すると、油類は電気的に絶縁体であるから高い比抵抗が得られる。また地中に含水層が存在すると、水は電気の良導体であるので低い比抵抗が得られる。
【0024】
従って、測定の結果に基づいて取得される比抵抗データを解析すれば地中の比抵抗分布を求めることができ、それにより油類汚染区域の位置及び汚染範囲(汚染の広がり)を推定することができる。このように本発明は比抵抗法による電気探査を行なって土壌における油類汚染区域の位置及び汚染範囲を調査するものである。
【0025】
図2は本発明方法の実施に用いる探査装置10の略図であり、該探査装置10は長尺な多芯ケーブル4を有し、この多芯ケーブル4は測定装置5に接続されている。多芯ケーブル4は複数本のケーブルを1つに束ねたもので、それぞれのケーブルには1個の棒状電極が接続されている。即ち図3に示すようにケーブルA1には棒状電極D1が接続され、同様にケーブルA2、A3、A4、…にはそれぞれ棒状電極D2、D3、D4、…が接続されている。具体的構成としては、ケーブルA1は図2に示す端子E1に接続され、この端子E1に接続線L1を介して棒状電極D1が接続されている。棒状電極D2、D3、D4、…においてもその接続構造は上記と同様である。
【0026】
このように、多芯ケーブル4には多数の棒状電極D1、D2、D3、…が接続されるが、この場合、各棒状電極間の距離は等間隔となるよう配置される。各棒状電極間の距離は任意に設定できるが、例えば1m間隔という距離が採用される。
【0027】
図3に示すように、測定装置5は、電流供給装置としての送信器6と電圧測定装置としての受信器7とを備えている。送信器6は電流電極に直流電流を供給するものであり、また受信器7は電圧電極間の電位差を測定するものである。実際は直流電流を流すのではなく、直流とみなせる長い周期で電源の極性を切り換えて矩形波(交替直流)を流す。これは分極を防ぐためであり、具体的には2.5Hz以下の低周波数の交流を流すことが好ましい。
【0028】
ケーブルA1、A2、A3、…はそれぞれ切換え器8を介して送信器6または受信器7に接続されており、切換え器8によってケーブルA1、A2、A3、…のそれぞれを送信器6に接続したり或いは受信器7に接続したりすることができるようになっている。
【0029】
棒状電極D1、D2、D3、…はステンレス、銅、真鍮等の金属からなり、先端が尖った形状に形成されており、通常、直径1cm幅で、長さ40〜50cmの寸法のものが用いられる。多芯ケーブル4の長さは測定場所によって種々決定されるが、通常100〜1000mのものが使用される。
【0030】
上記した探査装置10は、油類汚染探査の対象地である測定場所に設置される。この設置に当たり、各棒状電極D1、D2、D3、…は、僅かに頭部が地表面1から突出する形で地中に差し込まれる。
【0031】
次に測定手順について説明する。ここで、各棒状電極D1、D2、D3、…相互の間隔が1mである多芯ケーブル4を用いる場合の例について以下説明する。
【0032】
まず、電極間距離を1mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を1mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D2、D3、D4による測定
ケーブルA1とA4を送信器6に接続し、ケーブルA2とA3を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D4は電流電極となり、また棒状電極D2、D3は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D4より地中に電流を流し、棒状電極D2、D3間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D4による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0033】
2.棒状電極D2、D3、D4、D5による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2を送信器6に接続し、ケーブルA4を受信器7に接続する。ケーブルA3は受信器7に接続したままとし、あらたにケーブルA5を送信器6に接続する。これにより棒状電極D2、D5は電流電極となり、また棒状電極D3、D4は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D5より地中に電流を流し、棒状電極D3、D4間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D5による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0034】
3.棒状電極D3、D4、D5、D6による測定
更に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA3を送信器6に接続し、ケーブルA5を受信器7に接続する。ケーブルA4は受信器7に接続したままとし、あらたにケーブルA6を送信器6に接続する。これにより棒状電極D3、D6は電流電極となり、また棒状電極D4、D5は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D3、D6より地中に電流を流し、棒状電極D4、D5間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D3、D6による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0035】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0036】
上記が電極間距離を1mとしたときの測定であるが、次に電極間距離を2mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を2mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D3、D5、D7による測定
ケーブルA1とA7を送信器6に接続し、ケーブルA3とA5を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D7は電流電極となり、また棒状電極D3、D5は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D7より地中に電流を流し、棒状電極D3、D5間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D7による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0037】
2.棒状電極D2、D4、D6、D8による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2及びA8を送信器6に接続し、ケーブルA4及びA6を受信器7に接続する。これにより棒状電極D2、D8は電流電極となり、また棒状電極D4、D6は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D8より地中に電流を流し、棒状電極D4、D6間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D8による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0038】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0039】
上記が電極間距離を2mとしたときの測定であるが、次に電極間距離を3mとしたときの測定を行う。
(電極間距離を3mとしたときの測定)
1.棒状電極D1、D4、D7、D10による測定
ケーブルA1とA10を送信器6に接続し、ケーブルA4とA7を受信器7に接続する。これにより棒状電極D1、D10は電流電極となり、また棒状電極D4、D7は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D1、D10より地中に電流を流し、棒状電極D4、D7間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D1、D10による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0040】
2.棒状電極D2、D5、D8、D11による測定
次に測定装置5の切換え器8により接続切換えを行い、ケーブルA2及びA11を送信器6に接続し、ケーブルA5及びA8を受信器7に接続する。これにより棒状電極D2、D11は電流電極となり、また棒状電極D5、D8は電圧電極となる。送信器6より電流を供給し、棒状電極D2、D11より地中に電流を流し、棒状電極D5、D8間の電位差を受信器7により計測する。
この電位差の測定により比抵抗が求められるが、得られた比抵抗は棒状電極D2、D11による電位分布によって得られる情報を含んでいる。
【0041】
以下、同様にして接続切換えを行なって、電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変えていき、逐次測定を行う。
【0042】
上記が電極間距離を3mとしたときの測定であるが、以下、同様に電極間距離を4m、5m、…と順次変えていき、上記した方法で逐次測定を行う。
【0043】
図4に示すように、1つの地点Q1において測線Tによる測定が終了したら、所定間隔を置いた他の地点Q2に測線Tを平行移動させ、この地点における測定を行う。このように測線Tを平行移動させて順次、測定する地点を変えながら測定を行う。図中、Dは棒状電極を示し、9は油類汚染区域を示す。
【0044】
上記したように本発明方法は第1に、電極間距離を一定にして測点を測線Tに沿って変えていき順次測定を行なうので、水平方向(測線方向)における地中の比抵抗に関する詳細な情報が得られ、それにより比抵抗分布の詳細データを得ることができる。即ち、図4におけるX方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。
【0045】
また本発明方法は第2に、電極間距離を逐次拡大して測線Tに沿って順次測定を行なうが、電極間距離を大きくすると電流分布が垂直方向に広がるため、より深い地層区域の比抵抗情報を得ることができる。従って、上記したように電極間距離を1mから2m、3m、…と順次変えて測定することにより、地中の第1層のみならず、第1層よりも下層に位置する深い地層の比抵抗情報までも測定データとして取得することができる。即ち、図4におけるZ方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。このように、1つの測線Tにおける測定によって、X方向及びZ方向の2次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0046】
更に、1つの地点Q1から他の地点Q2というように測線Tを平行移動させて順次測定を行うことにより、測線Tを1つの線と見た場合、この線を面方向に拡大した広い範囲の比抵抗分布データを得ることができる。即ち、図4におけるY方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができる。従って、測線Tを平行移動させて測定することにより、X方向、Y方向及びZ方向の3次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0047】
このように本発明によれば、図4におけるX、Y、Z方向の詳細な比抵抗分布データを得ることができ、それにより、油類汚染区域9の位置及びその汚染の広がり範囲を高い精度で推定することができる。
【0048】
上記測定において、測線T上の多数の測点を順次切り換えて測定を行うに当たり、コンピュータ制御で自動測定することが可能である。また取得された比抵抗データをコンピュータによって解析し比抵抗分布を求めることができる。即ち、非線形最小2乗法を用いて測定結果に最もフィットする2次元或いは3次元の比抵抗分布を求めることが可能である。
【0049】
上記したように本発明は電極間距離を変えて電圧電極間の電位差を測定するので、その測定によって求められる比抵抗は電極間距離との関係におけるあらゆる情報を含んでいる。例えば、或る電極間距離情報が高い比抵抗データを含んでいる場合、その高比抵抗体がいかなる深度において存在するかを求めることができる。また油類汚染土壌、各種地質層、地下水層等の比抵抗データを予めコンピュータにおける基礎データとして付与しておけば、測定データの入力により該測定データに対応する基礎データをコンピュータが検索し、この検索した基礎データを基に比抵抗分布情報が作成される。
【0050】
コンピュータによる解析によって求めた比抵抗分布は例えば図5の如く示される。同図において、比抵抗領域S1、S2、S3はそれぞれ比抵抗が異なることを示している。この比抵抗分布は比抵抗情報と深度情報とを含んでいる。従って、比抵抗領域S1、S2、S3がいかなる比抵抗の数値を示しているかを知ることができると共に、それらの領域S1、S2、S3がいかなる深度に存在するかを知ることができる。油類は電気絶縁体であり、高い比抵抗を示す。従って、比抵抗領域S1、S2、S3の中で最も高い比抵抗を示す領域が油類汚染区域であると推定することができる。
【0051】
図5に示す比抵抗分布の一例によれば、比抵抗領域S1が最も高い比抵抗を示しているので、該領域S1が油類汚染区域であると推定できる。油類汚染区域の推定を行った後、次にボーリング調査を行なって油類汚染の確認を行なう。即ち、油類汚染が推定される領域S1にボーリングを打って該領域S1内の土壌を採取し、油類の分析を行なう。その結果、もし油類が検出されたら比抵抗領域S1は油類汚染区域であることが確認できる。また特に図示していないが、比抵抗領域S1におけると同様な比抵抗を示す領域が他にもある場合は、その領域も同じく油類汚染区域であると判断できる。
【0052】
このように本発明方法によれば、比抵抗分布によって油類汚染と推定される範囲を予め確認できるので、ボーリング調査は必要最小限度の地点において行なえば済み、従来のように見当をつけて多数の地点においてボーリングを打つという必要はない。また比抵抗分布情報によって油類汚染区域の深度を知ることができるので、ボーリングを打つ深さを決定することができ、必要以上の深さにボーリングを打つことを防ぐことができる。その結果、深くボーリングを打ち過ぎて油類汚染区域の下層にある地層に油類を拡散して油類汚染を拡大するという不具合を未然に防止することができる。
【0053】
本発明において棒状電極間の間隔をどのように設定するかは任意である。また、測定の際、電極間距離をどのように変えて測定するかも任意である。
【0054】
更に、図4に示すように測線TをY方向に沿って順次平行移動させて測定する場合に限られず、Y方向に沿って平行移動させて測定した後、次いで測線Tをその長手方向がY方向と平行になるよう直角方向に変位させてその方向での測定を行い、且つその状態で測線TをX方向に沿って順次平行移動させて測定を行うようにしてもよい。
【0055】
本発明は重油、潤滑油等の非揮発性油類の汚染探査に限定されるものではなく、ガソリン、灯油等の揮発性油類の汚染探査にも適用することができる。即ち、揮発性油類の汚染探査に当たっても、測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用いて本発明方法により測定を行い、油類汚染区域を推定することができると共に、油類汚染が推定された区域にボーリングを打って油類分析を行い、油類汚染の確認を行うことができる。
【0056】
尚、この場合において、探査装置を用いて測定を行う前に、高感度土壌ガス調査法により幾つかの測点を選んで揮発成分のガス分析を行い、その分析結果に基づき揮発性油類の表層汚染範囲を推定し、次いでその推定された表層汚染範囲において探査装置を用いた測定を行うようにすることもできる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用い、前記電極を地表面に設置し、2つの電極を電流供給装置に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を電圧測定装置に接続して電圧電極として構成し、一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得し、該比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定するように構成したから、測線方向(X方向)及び深度方向(Z方向)における2次元の比抵抗分布を求めることができ、更には測線を平行移動することにより、測線方向(X方向)と、該測線方向(X方向)に対して直角な方向(Y方向)と、深度方向(Z方向)とにおける3次元の比抵抗分布を求めることができる。
【0058】
その結果、本発明によれば油類汚染区域を容易に推定することができ、従来のように仮想線相互の交点を測点として選び、多数の測点におけるサンプリング土壌の油類分析を行ない、表層汚染範囲を推定した後、ボーリング調査を行うという面倒な作業を行なう必要はなく、探査日数を短縮できる効果がある。
【0059】
本発明によれば取得される比抵抗分布は、2次元或いは3次元の比抵抗分布情報として得られるから、ボーリング調査を行なうに当たりボーリングを打つべき地点を正確に把握できる。その結果、必要最小限度の地点においてボーリングを打てばよく、ボーリングによる調査地点の数を減らすことができ、ボーリング調査に要する作業時間や費用を大幅に短縮、低減でき、効率の良い探査を行なうことができる。
【0060】
しかも2次元或いは3次元の比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を正確に推定できるので、ボーリングによる調査地点の数を少なくしても、従来よりもはるかに正確で且つ精度の高い汚染探査を行なえる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる比抵抗法の原理を説明する説明図である。
【図2】本発明方法の実施に用いる探査装置の略図である。
【図3】探査装置を用いて比抵抗分布を求める測定方法を説明する説明図である。
【図4】3次元の比抵抗分布を求める方法を説明する説明図である。
【図5】測定により取得された比抵抗分布の一例を示す略図である。
【図6】多数の測点において土壌をサンプリングして油類分析を行い、表層汚染範囲を推定する方法を説明するもので、表層を平面方向から見た説明図である。
【符号の説明】
6 送信器
7 受信器
9 油類汚染区域
10 探査装置
D1、D2、D3、… 棒状電極
T 測線
Claims (4)
- 測線に沿って多数の電極を有する探査装置を用いて土壌における油類汚染を探査する方法であって、電極を地表面に設置し、2つの電極を電流供給装置に電気的に接続して電流電極として構成すると共に、この電流電極よりも内側に位置する2つの電極を電圧測定装置に接続して電圧電極として構成し、一対の電流電極から地中に電流を流し、電圧電極間の電位差を測定して見掛比抵抗を求め、該見掛比抵抗から比抵抗分布情報を取得し、該比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定することを特徴とする土壌における油類汚染の探査方法。
- 電流電極と電圧電極との組み合わせを測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行う請求項1記載の土壌における油類汚染の探査方法。
- 電極間距離を測線に沿って順次変化させながら電位差の測定を行う請求項1又は2記載の土壌における油類汚染の探査方法。
- 比抵抗分布情報に基づいて油類汚染区域を推定した後、該区域にボーリングを打って土壌を採取し、油類分析を行う請求項1記載の土壌における油類汚染の探査方法。
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