JP2004198001A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の冷却対象をそれぞれ冷却するための冷凍装置について、種々の異なるニーズに適応し易くする。
【解決手段】冷却対象との間でブラインを循環させるための循環ポンプ(33)を備えて冷却対象毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)と、各循環ユニット(12)が接続されてブラインを冷却するために冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備える。熱源ユニット(11)は、冷媒とブラインとを熱交換させる冷却熱交換器(24)が並列接続された冷媒回路(20)を備える。循環ユニット(12)は、ブラインの流れる配管を介して熱源ユニット(11)の冷却熱交換器(24)に接続される。冷却能力制御部(41)は、循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力を調節する。
【選択図】図1
【解決手段】冷却対象との間でブラインを循環させるための循環ポンプ(33)を備えて冷却対象毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)と、各循環ユニット(12)が接続されてブラインを冷却するために冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備える。熱源ユニット(11)は、冷媒とブラインとを熱交換させる冷却熱交換器(24)が並列接続された冷媒回路(20)を備える。循環ユニット(12)は、ブラインの流れる配管を介して熱源ユニット(11)の冷却熱交換器(24)に接続される。冷却能力制御部(41)は、循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力を調節する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、ニーズに適応しやすくするための対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置として、例えば特許文献1に開示されているように、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、冷却された熱媒体を複数の冷却対象へ供給するようにしたものが知られている。上記特許文献1に開示された冷凍装置では、冷媒回路に蒸発器である2つの冷却器が並列に設けられている。この各冷却器には、熱媒体が冷却対象との間を循環する利用側系統がそれぞれ接続されている。そして、各冷却器で冷媒と熱媒体とが熱交換され、この各冷却器で冷却された熱媒体が、各利用側系統を通じて冷却対象に供給されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−115920号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の冷凍装置は、各冷却対象の熱負荷に応じた冷却能力を発揮するように、冷媒回路と複数の利用側系統とを一体として設計していた。このため、要求に応じた冷凍装置をその都度専用に設計しており、この種の冷凍装置は汎用性が低いものとなっていた。また、熱負荷を発生する設備の変更等があったときには、この変更後の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置を運転するのが困難となる場合も生じ、熱負荷である設備の変更に伴って冷凍装置の更新まで強いられるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の冷却対象をそれぞれ冷却するための冷凍装置について、種々の異なるニーズに適応し易くすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、冷却対象毎に1つずつ設けられて冷却対象との間で熱媒体を循環させる複数の循環ユニット(12)と、この循環ユニット(12)が接続されて冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備える一方、各循環ユニット(12)毎の冷却能力を調節可能にしたものである。
【0007】
具体的に、請求項1の発明は、複数の冷却対象との間で循環する熱媒体を冷却する冷凍装置を前提として、冷却対象との間で熱媒体を循環させるための循環ポンプ(33)を備えて冷却対象毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)と、上記各循環ユニット(12)が接続されて熱媒体を冷却するために冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備え、上記循環ユニット(12)毎に熱媒体を冷却する能力が調節可能となっている。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、熱源ユニット(11)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる複数の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が設置され、上記熱源ユニット(11)の冷却器(24)には、熱媒体の流れる配管を介して循環ユニット(12)が接続されている。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、各循環ユニット(12)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる冷却器(24)が設けられ、冷媒の流れる配管を介して上記冷却器(24)を熱源ユニット(11)に接続することにより、上記各循環ユニット(12)の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が形成されている。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられ、熱源ユニット(11)には、上記冷媒回路(20)の全ての膨張弁(23)が配置される一方、各膨張弁(23)の開度を個別に調節する制御手段(41)を備えている。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項3の発明において、冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられている一方、各循環ユニット(12)には、上記冷媒回路(20)の膨張弁(23)が1つずつ配置されると共に、配置された膨張弁(23)の開度を調整する制御手段(62)が設けられている。
【0012】
すなわち、請求項1の発明では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとして構成される。したがって、これら熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)の組合せを任意に選択して冷凍装置(10)を組み立てることが可能となる。そして、1つの熱源ユニット(11)に対しては、各冷却対象に対応した循環ユニット(12)がそれぞれ接続される。熱源ユニット(11)での冷凍サイクルによって熱媒体が冷却されると、循環ユニット(12)は、この冷却された熱媒体を循環ポンプ(33)を駆動して各冷却対象に送る。このとき、循環ユニット(12)毎に熱媒体の冷却能力が調節される。したがって、各冷却対象毎の熱負荷に対応した冷却能力で冷却対象が冷却されることとなる。
【0013】
請求項2の発明では、熱源ユニット(11)に配置された冷媒回路(20)に、蒸発器として複数の冷却器(24)が互いに並列に接続される。この各冷却器(24)には、熱媒体の流通する配管によって循環ユニット(12)が1つずつ接続される。つまり、各冷却対象毎に冷却器(24)が接続され、各冷却器(24)と各循環ユニット(12)に繋がる冷却対象との間で熱媒体が循環する。
【0014】
請求項3の発明では、循環ユニット(12)に冷却器(24)が設けられる。冷却対象から吸熱した熱媒体は、循環ユニット(12)へ送り返されて冷却され、その後に冷却対象へ向けて送り出される。つまり、熱媒体は、冷却対象と循環ユニット(12)との間でだけ循環し、熱源ユニット(11)へは流れない。
【0015】
また、請求項4の発明では、冷媒回路(20)には、冷却器(24)毎に膨張弁(23)が1つずつ設けられており、これら全ての膨張弁(23)は全て熱源ユニット(11)に配置される。そして、制御手段(41)によって各膨張弁(23)の開度が調節されると、各冷却器(24)での冷媒流量が個別に設定され、各冷却器(24)毎にその冷却能力が調整される。
【0016】
また、請求項5の発明では、各循環ユニット(12)には、膨張弁(23)と冷却器(24)とが1つずつ設けられる。また、各循環ユニット(12)には、膨張弁(23)の開度を調節する制御手段(62)が設けられる。この制御手段(62)は、その循環ユニット(12)で発揮させる冷却能力を調整する。したがって、各循環ユニット(12)では、それぞれ独立して冷却能力が調整される。
【0017】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態1に係る冷凍装置(10)は、熱源ユニット(11)と、冷却対象(図示省略)毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)とを備えている。熱源ユニット(11)には、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)が設置されている。一方、各循環ユニット(12)には、熱媒体としてのブラインが流れるブライン配管(30)がそれぞれ設置されている。これら各循環ユニット(12)はそれぞれ同様に構成されており、これら各循環ユニット(12)は、冷媒によって冷却されたブラインをそれぞれ異なる冷却対象に供給する。
【0019】
上記熱源ユニット(11)は、上記冷媒回路(20)が主としてケーシング(13)内に配設されて構成されている。尚、図1では、ケーシング(13)を便宜上仮想線で示している。冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、冷却器としての冷却熱交換器(24)とを有している。膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)は、それぞれ複数個ずつ(本実施形態1では3個ずつ)設けられている。上記圧縮機(21)は、例えばインバーター(図示省略)等により容量可変に構成されている。
【0020】
上記凝縮器(22)は、例えばプレート型熱交換器により構成されており、冷却水流路(22a)と冷媒流路(22b)とを備えている。冷却水流路(22a)の両端部には、図外の冷却水回路に接続可能に構成された冷却水用ポート(25)が接続されている。この冷却水用ポート(25)には開閉弁(26)が設けられている。そして、凝縮器(22)は、冷却水回路から導入された冷却水と、冷媒回路(20)の冷媒とを熱交換させるようになっている。
【0021】
上記各膨張弁(23)と各冷却熱交換器(24)とは、一対となって凝縮器(22)に対して並列に接続されている。すなわち、冷媒回路(20)では、凝縮器(22)の下流において配管が複数(本実施形態では3本)に分岐されている。そして、この配管が分岐された分岐管(20a)に膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)がそれぞれ設けられている。各分岐管(20a)の下流端は、互いに接合されて圧縮機(21)の吸入側に接続されている。
【0022】
上記各冷却熱交換器(24)は、それぞれ冷媒回路(20)の蒸発器として設けられるものであり、各冷却熱交換器(24)はいずれも同じ大きさのものが用いられている。各冷却熱交換器(24)は、例えばプレート型熱交換器で構成されており、冷媒流路(24a)と熱媒体流路(24b)とを備えている。この各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)は、その流入端が上記膨張弁(23)に配管接続される一方、流出端が圧縮機(21)の吸入側に配管接続され、これにより冷媒流路(24a)には冷媒が流通するようになっている。
【0023】
各冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)には、流入側接続ポート(27)と流出側接続ポート(28)が1つずつ接続されている。各流入側接続ポート(27)は、熱媒体流路(24b)の流入端に設けられるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。また、各流出側接続ポート(28)は、熱媒体流路(24b)の流出端に設けられるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。
【0024】
流入側接続ポート(27)及び流出側接続ポート(28)の先端部には、それぞれ接続部材(27a,28a)が設けられている。この接続部材(27a,28a)は、各接続ポート(27,28)の先端部を上記ブライン配管(30)が接続可能に構成するものであり、例えばスエジロック(登録商標)等の管継手、プラグ、カプラ等により構成されている。また、接続ポート(27,28)の先端部は、接続部材(27a,28a)に例えば図外のキャップをねじ込む等により先端開口が閉塞可能に構成されている。これにより、ブライン配管(30)が接続されない接続ポート(27,28)については、封鎖しておくことができるようになっている。つまり、例えば、図1に示すように、一部の冷却熱交換器(24)の接続ポート(27,28)に循環ユニット(12)を接続しない構成とすることができる。言い換えると、少なくとも一部の冷却熱交換器(24)にそれぞれ1つの循環ユニット(12)を接続する構成とすることができる。
【0025】
一方、上記循環ユニット(12)は、上記熱源ユニット(11)のケーシング(13)とは異なるケーシング(14)内に上記ブライン配管(30)が配設されて構成されている。尚、図1では、ケーシング(14)を便宜上仮想線で示している。
【0026】
ブライン配管(30)は、戻り部(30a)と供給部(30b)とからなる。戻り部(30a)は、ケーシング(14)内を貫通しており、この戻り部(30a)の流入端及び流出端は、それぞれケーシング(14)の外側に配置されている。そして、戻り部(30a)の流入端は冷却対象に、また流出端は上記流入側接続ポート(27)の接続部材(27a)にそれぞれ接続可能に構成されている。
【0027】
供給部(30b)は、ケーシング(14)内を貫通しており、この供給部(30b)の流入端及び流出端は、それぞれケーシング(14)の外側に配置されている。そして、供給部(30b)の流入端は上記流出側接続ポート(28)の接続部材(28a)に、また流出端は冷却対象にそれぞれ接続可能に構成されている。
【0028】
そして、ブライン配管(30)が上記熱源ユニット(11)の接続ポート(27,28)に接続されることで、循環ユニット(12)がブラインの流れる配管を介して熱源ユニット(11)の冷却熱交換器(24)に接続されている。これにより、ブライン配管(30)の戻り部(30a)から流れてきたブラインが冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に流入するようになっている。そして、この冷却熱交換器(24)は、冷媒流路(24a)の冷媒と熱媒体流路(24b)のブラインとを熱交換させてブラインを冷却するようになっている。
【0029】
また、ブライン配管(30)が冷却熱交換器(24)及び冷却対象に接続されることにより、冷却熱交換器(24)と冷却対象との間をブラインが循環する閉回路が形成される。
【0030】
上記供給部(30b)には、上流側から順に電気ヒータ(31)とタンク(32)と循環ポンプ(33)とが設けられている。電気ヒータ(31)は、供給部(30b)を流れるブラインを加熱して、その温度を調節するために設けられている。タンク(32)は、供給部(30b)を流れるブラインを一時的に貯溜するように構成されている。循環ポンプ(33)は、ブライン配管(30)のブラインを冷却熱交換器(24)と冷却対象との間で循環させるためのものである。
【0031】
上記戻り部(30a)には、冷却対象から流れてきたブラインの戻り温度を検出する戻り温度センサ(35)が設けられている。また、供給部(30b)には、タンク(32)から流出して冷却対象に向かって流れるブラインの供給温度を検出する供給温度センサ(36)が設けられている。これら温度センサ(35,36)が出力した検出信号は、コントローラ(40)に送信されるようになている。
【0032】
このコントローラ(40)は、温度センサ(35,36)の検出結果に基づいて冷却熱交換器(24)の冷却能力を調整するもので、本発明でいう制御手段としての冷却能力制御部(41)と、供給温度制御部(42)とを備えている。
【0033】
上記冷却能力制御部(41)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいて各冷却熱交換器(24)の冷却能力を個別に調節するように構成されている。つまり、冷却能力制御部(41)は、各戻り温度センサ(35)により検出された戻り温度に基づいて、この戻り温度センサ(35)が配設された循環ユニット(12)に対応する冷却熱交換器(24)の冷却能力を調整すべく、この冷却熱交換器(24)と対になっている膨張弁(23)の膨張弁開度を調整する。言い換えると、熱源ユニット(11)は、接続された循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力が調節可能となっている。また、冷却能力制御部(41)は、各冷却熱交換器(24)の冷却能力から得られる総冷却能力に対応して圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0034】
上記供給温度制御部(42)は、ブラインの供給温度によるフィードバック制御を実行するものであり、各循環ユニット(12)の供給温度センサ(36)により検出された供給温度が目標温度よりも昇温すると、冷却熱交換器(24)での冷却能力を増大補正する一方、供給温度が目標温度よりも低下すると、電気ヒータ(31)によって供給部(30b)を流通するブラインを加熱するように構成されている。
【0035】
本実施形態1に係る冷凍装置(10)の運転動作について説明する。
【0036】
冷媒回路(20)において、圧縮機(21)から吐出された高圧の冷媒は、凝縮器(22)で凝縮した後、各分岐管(20a)に分流し、各膨張弁(23)により減圧される。この減圧された各冷媒は、各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)を流れ、熱媒体流路(24b)のブラインから吸熱して蒸発する。このとき、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)によってブラインの戻り温度が検出されており、熱源ユニット(11)では、この戻り温度センサ(35)の検出結果に基づいた冷却能力の調整が、冷却熱交換器(24)毎に個別に行われる。すなわち、冷媒回路(20)では、各循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力が調節されている。そして、各冷却熱交換器(24)で蒸発した冷媒は、合流して圧縮機(21)に戻り、この循環が繰り返される。
【0037】
一方、各循環ユニット(12)では、対応する冷却対象から戻ったブラインがブライン配管(30)の戻り部(30a)を流れる。このブラインは、循環ユニット(12)を通過した後、熱源ユニット(11)の流入側接続ポート(27)を流れて冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に流入する。冷却熱交換器(24)に流入したブラインは、冷媒流路(24a)の冷媒と熱交換して冷却される。このとき、各冷却熱交換器(24)において、対応する戻り温度センサ(35)の検出値に基づいた冷却能力でブラインが冷却されている。また、このとき供給温度センサ(36)の検出値に基づく冷却能力の補正制御も行われている。そして、この冷却されたブラインは、流出側接続ポート(28)を経由して循環ユニット(12)に戻る。この循環ユニット(12)に戻ったブラインは、ブライン配管(30)の供給部(30b)を流れてタンク(32)に一時的に貯溜された後、再び冷却対象に供給される。
【0038】
供給温度センサ(36)により検出されたブラインの供給温度が目標温度よりも低いときには、電気ヒータ(31)を駆動してブラインを目標温度まで加熱する制御が行われる。これにより、熱負荷が小さいにもかかわらず冷媒回路(20)の圧縮機(21)を運転継続する場合において、冷却熱交換器(24)での冷却能力が過大となったときでも安定した温度のブラインを供給することができる。
【0039】
したがって、本実施形態1では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとしてそれぞれ構成される。したがって、これら熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)の組合せを任意に選択して冷凍装置(10)を組み立てることが可能となる。そして、1つの熱源ユニット(11)に対しては、各冷却対象に対応した循環ユニット(12)がそれぞれ接続される。これにより、複数の冷却対象がそれぞれ熱負荷の異なるものであっても、冷却対象毎に最適な循環ユニット(12)を選定して1つの熱源ユニット(11)に繋げることが可能となる。この結果、冷却対象に応じた種々のニーズに容易に適応できて最適な冷却能力を有する冷凍装置(10)を簡単に構成することができ、冷凍装置(10)の使い勝手を向上させることができる。そして、各冷却対象の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置(10)の運転を行うことができるために、運転効率を向上することができて省エネ化に寄与することができる。
【0040】
また、例えば1つの冷却対象が熱負荷の異なるものと入れ替えられた場合でも、その冷却対象に対応する循環ユニット(12)を取り替えるだけで、これに対応することが可能となる。つまり、冷却対象が変更された場合でも、従来のように冷凍装置(10)全体を更新する必要はなく、循環ユニット(12)だけを更新すればよいこととなり、その点でも使い勝手を向上させることができる。
【0041】
また、各循環ユニット(12)は、冷却対象毎に1つずつ別個に設けられるものであるため、循環ユニット(12)を小型のものに構成することができるとともに、この循環ユニット(12)のみを冷却対象に近接して設置することも可能となる。特に、本実施形態1では、冷却熱交換器(24)が熱源ユニット(11)に配設されているので、循環ユニット(12)に冷却熱交換器(24)を配設する構成に比べて、循環ユニット(12)のより一層の小型化を図ることができる。
【0042】
また、本実施形態1では、熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)をブラインが流れる配管で接続して冷凍装置(10)を組み立てることができる。したがって、冷媒が流れる配管で両者を接続する場合に比べ、冷凍装置(10)の設置作業の複雑化を最小限に抑えることができる。
【0043】
また、本実施形態1では、循環ユニット(12)が冷却熱交換器(24)の個数範囲内で任意に接続可能となっているので、冷却対象に対応させて循環ユニット(12)をそれぞれ接続することができる。
【0044】
尚、本実施形態1では、一部の冷却熱交換器(24)には循環ユニット(12)が接続されていない構成としたが、これに限られるものではなく、全ての冷却熱交換器(24)に1つの循環ユニット(12)がそれぞれ接続する構成であってもいいのは言うまでもない。
【0045】
【発明の実施の形態2】
図2は本発明の実施形態2を示す。尚、ここでは、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0046】
本実施形態2では、実施形態1と異なり、冷却熱交換器(24)が循環ユニット(12)に配設されている。つまり、本実施形態2に係る冷凍装置(10)では、熱源ユニット(11)を構成するケーシング(13)内に冷媒回路(20)を構成するための冷媒回路構成部(50)が収容されている。そして、この冷媒回路構成部(50)に循環ユニット(12)内の冷却熱交換器(24)が配管接続されることにより、冷媒回路(20)が形成されるようになっている。尚、図2では、ケーシング(13,14)を便宜上仮想線で示している。
【0047】
具体的に、上記冷媒回路構成部(50)は、圧縮機(21)と凝縮器(22)と複数の膨張弁(23)とが配管接続されて構成されている。そして、この冷媒回路構成部(50)を構成する配管は、上記圧縮機(21)及び凝縮器(22)が配設された主管(50a)と、この主管(50a)の凝縮器側端部から分岐して接続された複数本(本実施形態では3本)の分岐管(50b)とからなる。この各分岐管(50b)には、上記膨張弁(23)がそれぞれ設けられている。つまり、各膨張弁(23)は、凝縮器(22)に対して互いに並列になるように接続されている。
【0048】
上記熱源ユニット(11)には、上記冷媒回路構成部(50)の圧縮機側端部に接続された複数のガス側ポート(52)と、上記冷媒回路構成部(50)の膨張弁側端部に接続された複数の液側ポート(53)とが設けられている。上記ガス側ポート(52)は、圧縮機(21)の冷媒吸入部に接続する主管(50a)の流入端から分岐するように接続されるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。上記液側ポート(53)は、冷媒回路構成部(50)の膨張弁側端部としての各分岐管(50b)の流出端にそれぞれ接続されるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。
【0049】
ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部には、それぞれ接続部材(52a,53a)が設けられている。この接続部材(52a,53a)は、各ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部を上記ブライン配管(30)が接続可能に構成するものであり、例えばスエジロック(登録商標)等の管継手、プラグ、カプラ等により構成されている。また、ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部は、接続部材(52a,53a)に例えば図外のキャップをねじ込む等により先端開口が閉塞可能に構成されている。これにより、ブライン配管(30)が接続されないガス側ポート(52)及び液側ポート(53)については、封鎖しておくことができるようになっている。
【0050】
一方、循環ユニット(12)のケーシング(14)内には、主としてブライン配管(30)が収容されるとともに、冷却熱交換器(24)も収容されている。尚、図2では、ケーシング(14)を便宜上仮想線で示している。
【0051】
ブライン配管(30)の戻り部(30a)は、その流入端がケーシング(14)の外側に配置される一方、流出端が冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に接続されている。ブライン配管(30)の供給部(30b)は、その流入端が冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に接続される一方、流出端がケーシング(14)の外側に配置されている。
【0052】
各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)には、ガス側接続管(55)及び液側接続管(56)が接続されている。このガス側接続管(55)及び液側接続管(56)は、冷却熱交換器(24)と熱源ユニット(11)とを接続するためのものである。
【0053】
ガス側接続管(55)の流入端は、冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)の流出端に接続される一方、ガス側接続管(55)の流出端は、ケーシング(14)の外側に配置されている。このガス側接続管(55)の流出端は、熱源ユニット(11)のガス側ポート(52)の接続部材(52a)に接続可能に構成されている。そして、ガス側接続管(55)には、冷却熱交換器(24)を流出した冷媒が圧縮機(21)に向かって流れるようになっている。
【0054】
液側接続管(56)は、その流入端がケーシング(14)の外側に配置される一方、流出端が冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)の流出端に接続されている。液側接続管(56)の流入端は、熱源ユニット(11)の液側ポート(53)の接続部材(53a)に接続可能に構成されている。そして、液側接続管(56)には、膨張弁(23)を通過した冷媒が冷却熱交換器(24)に向かって流れるようになっている。
【0055】
この冷却熱交換器(24)がガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して冷媒回路構成部(50)に接続されることで、冷凍装置(10)には冷媒が循環する閉回路の冷媒回路(20)が形成されている。
【0056】
コントローラ(40)の冷却能力制御部(41)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいて、この戻り温度センサ(35)が配設された循環ユニット(12)に繋がる膨張弁(23)の開度を個別に調整するように構成されている。また、冷却能力制御部(41)は、各冷却熱交換器(24)の冷却能力から得られる総冷却能力に対応して圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0057】
本実施形態2の各循環ユニット(12)では、冷却対象で加熱されたブラインはブライン配管(30)の戻り部(30a)を流れて冷却熱交換器(24)に流入する。冷却熱交換器(24)に流入したブラインは、冷媒流路(24b)の冷媒と熱交換して冷却される。このとき、冷却熱交換器(24)において、戻り温度センサ(35)の検出値に基づいた冷却能力でブラインが冷却されている。また、このとき供給温度センサ(36)の検出値に基づく冷却能力の補正制御も行われている。そして、この冷却されたブラインは、ブライン配管(30)の供給部(30b)を流れてタンク(32)に一時的に貯溜された後、再び冷却対象に供給される。このような制御動作が各循環ユニット(12)毎に行われる。
【0058】
したがって、本実施形態2では、循環ユニット(12)に冷媒をブラインと熱交換させる冷却熱交換器(24)が設けられている。このため、冷却対象の熱負荷に応じた循環ユニット(12)を選択すれば冷却熱交換器(24)の容量も各冷却対象の熱負荷に対応させることができ、冷凍サイクルを安定して行うことができる。
【0059】
また、本実施形態2では、冷却熱交換器(24)が循環ユニット(12)に設置されているので、ブラインは、冷却対象と循環ユニット(12)の間だけを循環し、熱源ユニット(11)へは流れない。このため、この循環ユニット(12)を冷却対象に近接して据え付けると、冷却熱交換器(24)と冷却対象の間におけるブラインの循環経路が短くなる。したがって、ブラインの保有量を削減することができる。また、ブラインの保有量を削減できるので、例えば循環ユニット(12)にメンテナンス時にブラインを回収するためのタンク(図示省略)を設ける場合であっても、このタンクを小型化できて、循環ユニット(12)が大型化するのを抑制することができる。また、ブラインの循環経路が短くなるので、経路における熱の出入りを低減させることができ、この結果として冷却制御の精度を向上させることができる。
【0060】
その他の構成、作用及び効果は上記実施形態1と同様である。
【0061】
【発明の実施の形態3】
図3は本発明の実施形態3を示す。尚、ここでは、実施形態2と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0062】
本実施形態3では、実施形態2と異なり、膨張弁(23)が各循環ユニット(12)に配設されている。また、本実施形態3では、熱源ユニット(11)に熱源側制御部(61)が設けられるとともに、各循環ユニット(12)には、供給温度制御部(42)と、本発明でいう制御手段としての循環側制御部(62)とが設けられている。尚、図3では、ケーシング(13,14)を便宜上仮想線で示している。
【0063】
冷媒回路構成部(50)は、圧縮機(21)と凝縮器(22)とが配管接続されて構成されている。
【0064】
熱源ユニット(11)の液側ポート(53)は、上記冷媒回路構成部(50)の凝縮器側端部に分岐して接続されている。この液側ポート(53)は、本実施形態3では3つ設けられており、そのぞれの先端部は、ケーシング(13)の外側に位置している。この各液側ポート(53)の先端部には、それぞれ接続部材(53a)が設けられている。
【0065】
一方、各循環ユニット(12)のケーシング(14)内には、主としてブライン配管(30)が収容されるとともに、膨張弁(23)と冷却熱交換器(24)とが収容されている。各循環ユニット(12)において、膨張弁(23)と冷却熱交換器(24)とは、冷媒配管によって直列に接続されている。
【0066】
各循環ユニット(12)は、ガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して熱源ユニット(11)に接続されている。このガス側接続管(55)は、循環ユニット(12)における冷却熱交換器(24)側に接続されている。一方、液側接続管(56)は、循環ユニット(12)における膨張弁(23)側に接続されている。そして、液側接続管(56)を流れる冷媒は、膨張弁(23)を通過して冷却熱交換器(24)に向かって流れるようになっている。
【0067】
この膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)がガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して冷媒回路構成部(50)に接続されることで、冷媒が循環する閉回路の冷媒回路(20)が形成されている。そして、各膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)は、それぞれ凝縮器(22)に対して並列になるように接続されている。
【0068】
上記各循環側制御部(62)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいてその循環ユニット(12)の膨張弁(23)の開度を調整するように構成されている。
【0069】
上記供給温度制御部(42)は、供給温度センサ(36)の検出値に基づいて冷却能力の補正制御を行うように構成されている。
【0070】
上記熱源側制御部(61)は、上記各循環側制御部(62)で導出された熱負荷を総合し、これに応じて圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0071】
したがって、本実施形態3では、各循環ユニット(12)において、各循環側制御部(62)がブラインの戻り温度に基づいてその循環ユニット(12)の膨張弁(23)の開度を調整する。つまり、各循環ユニット(12)においてそれぞれ独立した冷却能力の制御が実行される。そして、熱源ユニット(11)では、各循環ユニット(12)で要求される冷却能力を合計した冷却能力を発揮するように圧縮機容量を調整する。
【0072】
したがって、熱源ユニット(11)では、各循環ユニット(12)が必要とする冷却能力を合計して圧縮機容量を制御するのみであるので、熱源ユニット(11)での制御内容が簡素化されている。
【0073】
つまり、圧縮機容量や膨張弁(23)の開度を1つのコントローラ(図示省略)で総合的に制御する構成とした場合には、このコントローラに、各循環ユニット(12)の有無に応じ、また、各冷却対象の熱負荷に応じた種々の制御内容を予めインストールしておかなければならない。このため、予め用意された制御内容に対応した循環ユニット(12)しか接続できず、熱源ユニット(11)の汎用性を向上させるには限界がある。これに対し、本実施形態3では、各循環ユニット(12)に循環側制御部(62)を設けることにより、必要な制御を各循環ユニット(12)に受け持たせることができる。この結果、熱源ユニット(11)の熱源側制御部(61)では、接続された循環ユニット(12)に供給する冷熱量の総量を導出するのみという制御内容の簡素化を図ることができる。この結果、種々の循環ユニット(12)を接続可能となり、これにより、熱源ユニット(11)をさらに汎用性のあるものとすることができる。特に、圧縮機(21)を定容量タイプに構成した場合には、圧縮機容量の調整を行うことがないために、熱源ユニット(11)の熱源側制御部(61)を省略することも可能となる。
【0074】
その他の構成、作用及び効果は上記実施形態1と同様である。
【0075】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態について、循環ユニット(12)の電気ヒータ(31)及びタンク(32)を省略した構成としてもよい。
【0076】
また、上記各実施形態では、冷却熱交換器(24)毎に膨張弁(23)を設ける構成としたが、これに限られるものではない。
【0077】
また、上記実施形態1では、各冷却熱交換器(24)は、何れも同じ大きさのものにより構成したが、これに限られるものではない。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0079】
請求項1の発明では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとして構成される。したがって、複数の冷却対象がそれぞれ熱負荷の異なるものであっても、冷却対象毎に最適な循環ユニット(12)を選定して1つの熱源ユニット(11)に繋げることが可能となる。この結果、冷却対象に応じた種々のニーズに容易に適応できて最適な冷却能力を有する冷凍装置(10)を簡単に構成することができ、冷凍装置(10)の使い勝手を向上させることができる。そして、各冷却対象の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置(10)の運転を行うことができるために、運転効率を向上することができて省エネ化に寄与することができる。
【0080】
また、本発明によれば、例えば1つの冷却対象が熱負荷の異なるものと入れ替えられた場合でも、その冷却対象に対応する循環ユニット(12)を取り替えるだけで、これに対応することが可能となる。つまり、冷却対象が変更された場合でも、従来のように冷凍装置(10)全体を更新する必要はなく、循環ユニット(12)だけを更新すればよいこととなる。したがって、本発明によれば、その点でも使い勝手を向上させることができる。
【0081】
請求項2の発明によれば、熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)を熱媒体が流れる配管で接続して冷凍装置(10)を組み立てることができる。したがって、冷媒が流れる配管で接続する場合に比べ、冷凍装置(10)の設置作業の複雑化を最小限に抑えることができる。
【0082】
さらに、冷却器(24)が熱源ユニット(11)に配設されるので、循環ユニット(12)に冷却器(24)を配設する構成に比べて、循環ユニット(12)のより一層の小型化を図ることができる。
【0083】
請求項3の発明では、循環ユニット(12)に冷媒を熱媒体と熱交換させる冷却器(24)が設けられている。このため、冷却対象の熱負荷に応じた循環ユニット(12)を選択すれば冷却器(24)の容量も各冷却対象の熱負荷に対応させることができ、冷凍サイクルを安定して行うことができる。
【0084】
また、本発明では、冷却器(24)が循環ユニット(12)に設置されており、熱媒体が循環ユニット(12)と冷却対象の間でだけ循環する。このため、この循環ユニット(12)を冷却対象に近接して据え付けると、冷却器(24)と冷却対象の間における熱媒体の循環経路が短くなる。したがって、熱媒体の保有量を削減することができる。また、熱媒体の保有量を削減できるので、例えば循環ユニット(12)にメンテナンス時に熱媒体を回収するためのタンクを設ける場合であっても、このタンクを小型化できて、循環ユニット(12)が大型化するのを抑制することができる。また、熱媒体の循環経路が短くなるので、経路における熱の出入りを低減させることができ、この結果として冷却制御の精度を向上させることができる。
【0085】
請求項4の発明によれば、冷媒回路(20)には、冷却器(24)毎に膨張弁(23)が1つずつ設けられるので、各膨張弁(23)の開度を調節することにより、各冷却器(24)での冷媒流量が個別に調節される。したがって、各冷却対象に応じた冷却能力をそれぞれ別個に調整することができ、冷却能力をより精度良く制御することができる。
【0086】
請求項5の発明によれば、各循環ユニット(12)が、要求される冷却能力を発揮できるように独立した制御が行われるので、熱源ユニット(11)での制御内容を簡素化することができる。
【0087】
つまり、熱源ユニット(11)及び各循環ユニット(12)を総合的に制御する構成とした場合には、圧縮機容量や膨張弁開度を調整するコントローラに、各循環ユニット(12)の有無に応じ、また、各冷却対象の熱負荷に応じた種々の制御内容を予めインストールしておかなければならない。このため、予め用意された制御内容に対応した循環ユニット(12)しか接続できず、熱源ユニット(11)の汎用性を向上させるには限界がある。これに対し、本発明では、各循環ユニット(12)に制御手段(62)を設けることにより、冷凍装置(10)に必要な制御を各循環ユニット(12)に受け持たせることができる。この結果、熱源ユニット(11)にもコントローラを設けるとしても、このコントローラは、接続された循環ユニット(12)に供給する冷熱量の総量を導出するのみという簡素化された構成とすることができる。したがって、熱源ユニット(11)での制御内容を簡素化することで、種々の循環ユニット(12)が接続可能となり、これにより、熱源ユニット(11)をさらに汎用性のあるものとすることができる。特に、圧縮機(21)が定容量タイプの場合には、圧縮機容量の調整を行うことがないために、熱源ユニット(11)のコントローラを不要とすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態3に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
(11) 熱源ユニット
(12) 循環ユニット
(20) 冷媒回路
(23) 膨張弁
(24) 冷却熱交換器
(33) 循環ポンプ
(41) 冷却能力制御部
(62) 循環側制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、ニーズに適応しやすくするための対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置として、例えば特許文献1に開示されているように、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行い、冷却された熱媒体を複数の冷却対象へ供給するようにしたものが知られている。上記特許文献1に開示された冷凍装置では、冷媒回路に蒸発器である2つの冷却器が並列に設けられている。この各冷却器には、熱媒体が冷却対象との間を循環する利用側系統がそれぞれ接続されている。そして、各冷却器で冷媒と熱媒体とが熱交換され、この各冷却器で冷却された熱媒体が、各利用側系統を通じて冷却対象に供給されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−115920号公報(第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の冷凍装置は、各冷却対象の熱負荷に応じた冷却能力を発揮するように、冷媒回路と複数の利用側系統とを一体として設計していた。このため、要求に応じた冷凍装置をその都度専用に設計しており、この種の冷凍装置は汎用性が低いものとなっていた。また、熱負荷を発生する設備の変更等があったときには、この変更後の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置を運転するのが困難となる場合も生じ、熱負荷である設備の変更に伴って冷凍装置の更新まで強いられるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の冷却対象をそれぞれ冷却するための冷凍装置について、種々の異なるニーズに適応し易くすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、冷却対象毎に1つずつ設けられて冷却対象との間で熱媒体を循環させる複数の循環ユニット(12)と、この循環ユニット(12)が接続されて冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備える一方、各循環ユニット(12)毎の冷却能力を調節可能にしたものである。
【0007】
具体的に、請求項1の発明は、複数の冷却対象との間で循環する熱媒体を冷却する冷凍装置を前提として、冷却対象との間で熱媒体を循環させるための循環ポンプ(33)を備えて冷却対象毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)と、上記各循環ユニット(12)が接続されて熱媒体を冷却するために冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備え、上記循環ユニット(12)毎に熱媒体を冷却する能力が調節可能となっている。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、熱源ユニット(11)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる複数の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が設置され、上記熱源ユニット(11)の冷却器(24)には、熱媒体の流れる配管を介して循環ユニット(12)が接続されている。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、各循環ユニット(12)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる冷却器(24)が設けられ、冷媒の流れる配管を介して上記冷却器(24)を熱源ユニット(11)に接続することにより、上記各循環ユニット(12)の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が形成されている。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において、冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられ、熱源ユニット(11)には、上記冷媒回路(20)の全ての膨張弁(23)が配置される一方、各膨張弁(23)の開度を個別に調節する制御手段(41)を備えている。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項3の発明において、冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられている一方、各循環ユニット(12)には、上記冷媒回路(20)の膨張弁(23)が1つずつ配置されると共に、配置された膨張弁(23)の開度を調整する制御手段(62)が設けられている。
【0012】
すなわち、請求項1の発明では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとして構成される。したがって、これら熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)の組合せを任意に選択して冷凍装置(10)を組み立てることが可能となる。そして、1つの熱源ユニット(11)に対しては、各冷却対象に対応した循環ユニット(12)がそれぞれ接続される。熱源ユニット(11)での冷凍サイクルによって熱媒体が冷却されると、循環ユニット(12)は、この冷却された熱媒体を循環ポンプ(33)を駆動して各冷却対象に送る。このとき、循環ユニット(12)毎に熱媒体の冷却能力が調節される。したがって、各冷却対象毎の熱負荷に対応した冷却能力で冷却対象が冷却されることとなる。
【0013】
請求項2の発明では、熱源ユニット(11)に配置された冷媒回路(20)に、蒸発器として複数の冷却器(24)が互いに並列に接続される。この各冷却器(24)には、熱媒体の流通する配管によって循環ユニット(12)が1つずつ接続される。つまり、各冷却対象毎に冷却器(24)が接続され、各冷却器(24)と各循環ユニット(12)に繋がる冷却対象との間で熱媒体が循環する。
【0014】
請求項3の発明では、循環ユニット(12)に冷却器(24)が設けられる。冷却対象から吸熱した熱媒体は、循環ユニット(12)へ送り返されて冷却され、その後に冷却対象へ向けて送り出される。つまり、熱媒体は、冷却対象と循環ユニット(12)との間でだけ循環し、熱源ユニット(11)へは流れない。
【0015】
また、請求項4の発明では、冷媒回路(20)には、冷却器(24)毎に膨張弁(23)が1つずつ設けられており、これら全ての膨張弁(23)は全て熱源ユニット(11)に配置される。そして、制御手段(41)によって各膨張弁(23)の開度が調節されると、各冷却器(24)での冷媒流量が個別に設定され、各冷却器(24)毎にその冷却能力が調整される。
【0016】
また、請求項5の発明では、各循環ユニット(12)には、膨張弁(23)と冷却器(24)とが1つずつ設けられる。また、各循環ユニット(12)には、膨張弁(23)の開度を調節する制御手段(62)が設けられる。この制御手段(62)は、その循環ユニット(12)で発揮させる冷却能力を調整する。したがって、各循環ユニット(12)では、それぞれ独立して冷却能力が調整される。
【0017】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態1に係る冷凍装置(10)は、熱源ユニット(11)と、冷却対象(図示省略)毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)とを備えている。熱源ユニット(11)には、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)が設置されている。一方、各循環ユニット(12)には、熱媒体としてのブラインが流れるブライン配管(30)がそれぞれ設置されている。これら各循環ユニット(12)はそれぞれ同様に構成されており、これら各循環ユニット(12)は、冷媒によって冷却されたブラインをそれぞれ異なる冷却対象に供給する。
【0019】
上記熱源ユニット(11)は、上記冷媒回路(20)が主としてケーシング(13)内に配設されて構成されている。尚、図1では、ケーシング(13)を便宜上仮想線で示している。冷媒回路(20)は、圧縮機(21)と、凝縮器(22)と、膨張弁(23)と、冷却器としての冷却熱交換器(24)とを有している。膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)は、それぞれ複数個ずつ(本実施形態1では3個ずつ)設けられている。上記圧縮機(21)は、例えばインバーター(図示省略)等により容量可変に構成されている。
【0020】
上記凝縮器(22)は、例えばプレート型熱交換器により構成されており、冷却水流路(22a)と冷媒流路(22b)とを備えている。冷却水流路(22a)の両端部には、図外の冷却水回路に接続可能に構成された冷却水用ポート(25)が接続されている。この冷却水用ポート(25)には開閉弁(26)が設けられている。そして、凝縮器(22)は、冷却水回路から導入された冷却水と、冷媒回路(20)の冷媒とを熱交換させるようになっている。
【0021】
上記各膨張弁(23)と各冷却熱交換器(24)とは、一対となって凝縮器(22)に対して並列に接続されている。すなわち、冷媒回路(20)では、凝縮器(22)の下流において配管が複数(本実施形態では3本)に分岐されている。そして、この配管が分岐された分岐管(20a)に膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)がそれぞれ設けられている。各分岐管(20a)の下流端は、互いに接合されて圧縮機(21)の吸入側に接続されている。
【0022】
上記各冷却熱交換器(24)は、それぞれ冷媒回路(20)の蒸発器として設けられるものであり、各冷却熱交換器(24)はいずれも同じ大きさのものが用いられている。各冷却熱交換器(24)は、例えばプレート型熱交換器で構成されており、冷媒流路(24a)と熱媒体流路(24b)とを備えている。この各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)は、その流入端が上記膨張弁(23)に配管接続される一方、流出端が圧縮機(21)の吸入側に配管接続され、これにより冷媒流路(24a)には冷媒が流通するようになっている。
【0023】
各冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)には、流入側接続ポート(27)と流出側接続ポート(28)が1つずつ接続されている。各流入側接続ポート(27)は、熱媒体流路(24b)の流入端に設けられるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。また、各流出側接続ポート(28)は、熱媒体流路(24b)の流出端に設けられるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。
【0024】
流入側接続ポート(27)及び流出側接続ポート(28)の先端部には、それぞれ接続部材(27a,28a)が設けられている。この接続部材(27a,28a)は、各接続ポート(27,28)の先端部を上記ブライン配管(30)が接続可能に構成するものであり、例えばスエジロック(登録商標)等の管継手、プラグ、カプラ等により構成されている。また、接続ポート(27,28)の先端部は、接続部材(27a,28a)に例えば図外のキャップをねじ込む等により先端開口が閉塞可能に構成されている。これにより、ブライン配管(30)が接続されない接続ポート(27,28)については、封鎖しておくことができるようになっている。つまり、例えば、図1に示すように、一部の冷却熱交換器(24)の接続ポート(27,28)に循環ユニット(12)を接続しない構成とすることができる。言い換えると、少なくとも一部の冷却熱交換器(24)にそれぞれ1つの循環ユニット(12)を接続する構成とすることができる。
【0025】
一方、上記循環ユニット(12)は、上記熱源ユニット(11)のケーシング(13)とは異なるケーシング(14)内に上記ブライン配管(30)が配設されて構成されている。尚、図1では、ケーシング(14)を便宜上仮想線で示している。
【0026】
ブライン配管(30)は、戻り部(30a)と供給部(30b)とからなる。戻り部(30a)は、ケーシング(14)内を貫通しており、この戻り部(30a)の流入端及び流出端は、それぞれケーシング(14)の外側に配置されている。そして、戻り部(30a)の流入端は冷却対象に、また流出端は上記流入側接続ポート(27)の接続部材(27a)にそれぞれ接続可能に構成されている。
【0027】
供給部(30b)は、ケーシング(14)内を貫通しており、この供給部(30b)の流入端及び流出端は、それぞれケーシング(14)の外側に配置されている。そして、供給部(30b)の流入端は上記流出側接続ポート(28)の接続部材(28a)に、また流出端は冷却対象にそれぞれ接続可能に構成されている。
【0028】
そして、ブライン配管(30)が上記熱源ユニット(11)の接続ポート(27,28)に接続されることで、循環ユニット(12)がブラインの流れる配管を介して熱源ユニット(11)の冷却熱交換器(24)に接続されている。これにより、ブライン配管(30)の戻り部(30a)から流れてきたブラインが冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に流入するようになっている。そして、この冷却熱交換器(24)は、冷媒流路(24a)の冷媒と熱媒体流路(24b)のブラインとを熱交換させてブラインを冷却するようになっている。
【0029】
また、ブライン配管(30)が冷却熱交換器(24)及び冷却対象に接続されることにより、冷却熱交換器(24)と冷却対象との間をブラインが循環する閉回路が形成される。
【0030】
上記供給部(30b)には、上流側から順に電気ヒータ(31)とタンク(32)と循環ポンプ(33)とが設けられている。電気ヒータ(31)は、供給部(30b)を流れるブラインを加熱して、その温度を調節するために設けられている。タンク(32)は、供給部(30b)を流れるブラインを一時的に貯溜するように構成されている。循環ポンプ(33)は、ブライン配管(30)のブラインを冷却熱交換器(24)と冷却対象との間で循環させるためのものである。
【0031】
上記戻り部(30a)には、冷却対象から流れてきたブラインの戻り温度を検出する戻り温度センサ(35)が設けられている。また、供給部(30b)には、タンク(32)から流出して冷却対象に向かって流れるブラインの供給温度を検出する供給温度センサ(36)が設けられている。これら温度センサ(35,36)が出力した検出信号は、コントローラ(40)に送信されるようになている。
【0032】
このコントローラ(40)は、温度センサ(35,36)の検出結果に基づいて冷却熱交換器(24)の冷却能力を調整するもので、本発明でいう制御手段としての冷却能力制御部(41)と、供給温度制御部(42)とを備えている。
【0033】
上記冷却能力制御部(41)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいて各冷却熱交換器(24)の冷却能力を個別に調節するように構成されている。つまり、冷却能力制御部(41)は、各戻り温度センサ(35)により検出された戻り温度に基づいて、この戻り温度センサ(35)が配設された循環ユニット(12)に対応する冷却熱交換器(24)の冷却能力を調整すべく、この冷却熱交換器(24)と対になっている膨張弁(23)の膨張弁開度を調整する。言い換えると、熱源ユニット(11)は、接続された循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力が調節可能となっている。また、冷却能力制御部(41)は、各冷却熱交換器(24)の冷却能力から得られる総冷却能力に対応して圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0034】
上記供給温度制御部(42)は、ブラインの供給温度によるフィードバック制御を実行するものであり、各循環ユニット(12)の供給温度センサ(36)により検出された供給温度が目標温度よりも昇温すると、冷却熱交換器(24)での冷却能力を増大補正する一方、供給温度が目標温度よりも低下すると、電気ヒータ(31)によって供給部(30b)を流通するブラインを加熱するように構成されている。
【0035】
本実施形態1に係る冷凍装置(10)の運転動作について説明する。
【0036】
冷媒回路(20)において、圧縮機(21)から吐出された高圧の冷媒は、凝縮器(22)で凝縮した後、各分岐管(20a)に分流し、各膨張弁(23)により減圧される。この減圧された各冷媒は、各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)を流れ、熱媒体流路(24b)のブラインから吸熱して蒸発する。このとき、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)によってブラインの戻り温度が検出されており、熱源ユニット(11)では、この戻り温度センサ(35)の検出結果に基づいた冷却能力の調整が、冷却熱交換器(24)毎に個別に行われる。すなわち、冷媒回路(20)では、各循環ユニット(12)毎にブラインを冷却する能力が調節されている。そして、各冷却熱交換器(24)で蒸発した冷媒は、合流して圧縮機(21)に戻り、この循環が繰り返される。
【0037】
一方、各循環ユニット(12)では、対応する冷却対象から戻ったブラインがブライン配管(30)の戻り部(30a)を流れる。このブラインは、循環ユニット(12)を通過した後、熱源ユニット(11)の流入側接続ポート(27)を流れて冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に流入する。冷却熱交換器(24)に流入したブラインは、冷媒流路(24a)の冷媒と熱交換して冷却される。このとき、各冷却熱交換器(24)において、対応する戻り温度センサ(35)の検出値に基づいた冷却能力でブラインが冷却されている。また、このとき供給温度センサ(36)の検出値に基づく冷却能力の補正制御も行われている。そして、この冷却されたブラインは、流出側接続ポート(28)を経由して循環ユニット(12)に戻る。この循環ユニット(12)に戻ったブラインは、ブライン配管(30)の供給部(30b)を流れてタンク(32)に一時的に貯溜された後、再び冷却対象に供給される。
【0038】
供給温度センサ(36)により検出されたブラインの供給温度が目標温度よりも低いときには、電気ヒータ(31)を駆動してブラインを目標温度まで加熱する制御が行われる。これにより、熱負荷が小さいにもかかわらず冷媒回路(20)の圧縮機(21)を運転継続する場合において、冷却熱交換器(24)での冷却能力が過大となったときでも安定した温度のブラインを供給することができる。
【0039】
したがって、本実施形態1では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとしてそれぞれ構成される。したがって、これら熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)の組合せを任意に選択して冷凍装置(10)を組み立てることが可能となる。そして、1つの熱源ユニット(11)に対しては、各冷却対象に対応した循環ユニット(12)がそれぞれ接続される。これにより、複数の冷却対象がそれぞれ熱負荷の異なるものであっても、冷却対象毎に最適な循環ユニット(12)を選定して1つの熱源ユニット(11)に繋げることが可能となる。この結果、冷却対象に応じた種々のニーズに容易に適応できて最適な冷却能力を有する冷凍装置(10)を簡単に構成することができ、冷凍装置(10)の使い勝手を向上させることができる。そして、各冷却対象の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置(10)の運転を行うことができるために、運転効率を向上することができて省エネ化に寄与することができる。
【0040】
また、例えば1つの冷却対象が熱負荷の異なるものと入れ替えられた場合でも、その冷却対象に対応する循環ユニット(12)を取り替えるだけで、これに対応することが可能となる。つまり、冷却対象が変更された場合でも、従来のように冷凍装置(10)全体を更新する必要はなく、循環ユニット(12)だけを更新すればよいこととなり、その点でも使い勝手を向上させることができる。
【0041】
また、各循環ユニット(12)は、冷却対象毎に1つずつ別個に設けられるものであるため、循環ユニット(12)を小型のものに構成することができるとともに、この循環ユニット(12)のみを冷却対象に近接して設置することも可能となる。特に、本実施形態1では、冷却熱交換器(24)が熱源ユニット(11)に配設されているので、循環ユニット(12)に冷却熱交換器(24)を配設する構成に比べて、循環ユニット(12)のより一層の小型化を図ることができる。
【0042】
また、本実施形態1では、熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)をブラインが流れる配管で接続して冷凍装置(10)を組み立てることができる。したがって、冷媒が流れる配管で両者を接続する場合に比べ、冷凍装置(10)の設置作業の複雑化を最小限に抑えることができる。
【0043】
また、本実施形態1では、循環ユニット(12)が冷却熱交換器(24)の個数範囲内で任意に接続可能となっているので、冷却対象に対応させて循環ユニット(12)をそれぞれ接続することができる。
【0044】
尚、本実施形態1では、一部の冷却熱交換器(24)には循環ユニット(12)が接続されていない構成としたが、これに限られるものではなく、全ての冷却熱交換器(24)に1つの循環ユニット(12)がそれぞれ接続する構成であってもいいのは言うまでもない。
【0045】
【発明の実施の形態2】
図2は本発明の実施形態2を示す。尚、ここでは、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0046】
本実施形態2では、実施形態1と異なり、冷却熱交換器(24)が循環ユニット(12)に配設されている。つまり、本実施形態2に係る冷凍装置(10)では、熱源ユニット(11)を構成するケーシング(13)内に冷媒回路(20)を構成するための冷媒回路構成部(50)が収容されている。そして、この冷媒回路構成部(50)に循環ユニット(12)内の冷却熱交換器(24)が配管接続されることにより、冷媒回路(20)が形成されるようになっている。尚、図2では、ケーシング(13,14)を便宜上仮想線で示している。
【0047】
具体的に、上記冷媒回路構成部(50)は、圧縮機(21)と凝縮器(22)と複数の膨張弁(23)とが配管接続されて構成されている。そして、この冷媒回路構成部(50)を構成する配管は、上記圧縮機(21)及び凝縮器(22)が配設された主管(50a)と、この主管(50a)の凝縮器側端部から分岐して接続された複数本(本実施形態では3本)の分岐管(50b)とからなる。この各分岐管(50b)には、上記膨張弁(23)がそれぞれ設けられている。つまり、各膨張弁(23)は、凝縮器(22)に対して互いに並列になるように接続されている。
【0048】
上記熱源ユニット(11)には、上記冷媒回路構成部(50)の圧縮機側端部に接続された複数のガス側ポート(52)と、上記冷媒回路構成部(50)の膨張弁側端部に接続された複数の液側ポート(53)とが設けられている。上記ガス側ポート(52)は、圧縮機(21)の冷媒吸入部に接続する主管(50a)の流入端から分岐するように接続されるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。上記液側ポート(53)は、冷媒回路構成部(50)の膨張弁側端部としての各分岐管(50b)の流出端にそれぞれ接続されるとともに、その先端部がケーシング(13)の外側に位置している。
【0049】
ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部には、それぞれ接続部材(52a,53a)が設けられている。この接続部材(52a,53a)は、各ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部を上記ブライン配管(30)が接続可能に構成するものであり、例えばスエジロック(登録商標)等の管継手、プラグ、カプラ等により構成されている。また、ガス側ポート(52)及び液側ポート(53)の先端部は、接続部材(52a,53a)に例えば図外のキャップをねじ込む等により先端開口が閉塞可能に構成されている。これにより、ブライン配管(30)が接続されないガス側ポート(52)及び液側ポート(53)については、封鎖しておくことができるようになっている。
【0050】
一方、循環ユニット(12)のケーシング(14)内には、主としてブライン配管(30)が収容されるとともに、冷却熱交換器(24)も収容されている。尚、図2では、ケーシング(14)を便宜上仮想線で示している。
【0051】
ブライン配管(30)の戻り部(30a)は、その流入端がケーシング(14)の外側に配置される一方、流出端が冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に接続されている。ブライン配管(30)の供給部(30b)は、その流入端が冷却熱交換器(24)の熱媒体流路(24b)に接続される一方、流出端がケーシング(14)の外側に配置されている。
【0052】
各冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)には、ガス側接続管(55)及び液側接続管(56)が接続されている。このガス側接続管(55)及び液側接続管(56)は、冷却熱交換器(24)と熱源ユニット(11)とを接続するためのものである。
【0053】
ガス側接続管(55)の流入端は、冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)の流出端に接続される一方、ガス側接続管(55)の流出端は、ケーシング(14)の外側に配置されている。このガス側接続管(55)の流出端は、熱源ユニット(11)のガス側ポート(52)の接続部材(52a)に接続可能に構成されている。そして、ガス側接続管(55)には、冷却熱交換器(24)を流出した冷媒が圧縮機(21)に向かって流れるようになっている。
【0054】
液側接続管(56)は、その流入端がケーシング(14)の外側に配置される一方、流出端が冷却熱交換器(24)の冷媒流路(24a)の流出端に接続されている。液側接続管(56)の流入端は、熱源ユニット(11)の液側ポート(53)の接続部材(53a)に接続可能に構成されている。そして、液側接続管(56)には、膨張弁(23)を通過した冷媒が冷却熱交換器(24)に向かって流れるようになっている。
【0055】
この冷却熱交換器(24)がガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して冷媒回路構成部(50)に接続されることで、冷凍装置(10)には冷媒が循環する閉回路の冷媒回路(20)が形成されている。
【0056】
コントローラ(40)の冷却能力制御部(41)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいて、この戻り温度センサ(35)が配設された循環ユニット(12)に繋がる膨張弁(23)の開度を個別に調整するように構成されている。また、冷却能力制御部(41)は、各冷却熱交換器(24)の冷却能力から得られる総冷却能力に対応して圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0057】
本実施形態2の各循環ユニット(12)では、冷却対象で加熱されたブラインはブライン配管(30)の戻り部(30a)を流れて冷却熱交換器(24)に流入する。冷却熱交換器(24)に流入したブラインは、冷媒流路(24b)の冷媒と熱交換して冷却される。このとき、冷却熱交換器(24)において、戻り温度センサ(35)の検出値に基づいた冷却能力でブラインが冷却されている。また、このとき供給温度センサ(36)の検出値に基づく冷却能力の補正制御も行われている。そして、この冷却されたブラインは、ブライン配管(30)の供給部(30b)を流れてタンク(32)に一時的に貯溜された後、再び冷却対象に供給される。このような制御動作が各循環ユニット(12)毎に行われる。
【0058】
したがって、本実施形態2では、循環ユニット(12)に冷媒をブラインと熱交換させる冷却熱交換器(24)が設けられている。このため、冷却対象の熱負荷に応じた循環ユニット(12)を選択すれば冷却熱交換器(24)の容量も各冷却対象の熱負荷に対応させることができ、冷凍サイクルを安定して行うことができる。
【0059】
また、本実施形態2では、冷却熱交換器(24)が循環ユニット(12)に設置されているので、ブラインは、冷却対象と循環ユニット(12)の間だけを循環し、熱源ユニット(11)へは流れない。このため、この循環ユニット(12)を冷却対象に近接して据え付けると、冷却熱交換器(24)と冷却対象の間におけるブラインの循環経路が短くなる。したがって、ブラインの保有量を削減することができる。また、ブラインの保有量を削減できるので、例えば循環ユニット(12)にメンテナンス時にブラインを回収するためのタンク(図示省略)を設ける場合であっても、このタンクを小型化できて、循環ユニット(12)が大型化するのを抑制することができる。また、ブラインの循環経路が短くなるので、経路における熱の出入りを低減させることができ、この結果として冷却制御の精度を向上させることができる。
【0060】
その他の構成、作用及び効果は上記実施形態1と同様である。
【0061】
【発明の実施の形態3】
図3は本発明の実施形態3を示す。尚、ここでは、実施形態2と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0062】
本実施形態3では、実施形態2と異なり、膨張弁(23)が各循環ユニット(12)に配設されている。また、本実施形態3では、熱源ユニット(11)に熱源側制御部(61)が設けられるとともに、各循環ユニット(12)には、供給温度制御部(42)と、本発明でいう制御手段としての循環側制御部(62)とが設けられている。尚、図3では、ケーシング(13,14)を便宜上仮想線で示している。
【0063】
冷媒回路構成部(50)は、圧縮機(21)と凝縮器(22)とが配管接続されて構成されている。
【0064】
熱源ユニット(11)の液側ポート(53)は、上記冷媒回路構成部(50)の凝縮器側端部に分岐して接続されている。この液側ポート(53)は、本実施形態3では3つ設けられており、そのぞれの先端部は、ケーシング(13)の外側に位置している。この各液側ポート(53)の先端部には、それぞれ接続部材(53a)が設けられている。
【0065】
一方、各循環ユニット(12)のケーシング(14)内には、主としてブライン配管(30)が収容されるとともに、膨張弁(23)と冷却熱交換器(24)とが収容されている。各循環ユニット(12)において、膨張弁(23)と冷却熱交換器(24)とは、冷媒配管によって直列に接続されている。
【0066】
各循環ユニット(12)は、ガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して熱源ユニット(11)に接続されている。このガス側接続管(55)は、循環ユニット(12)における冷却熱交換器(24)側に接続されている。一方、液側接続管(56)は、循環ユニット(12)における膨張弁(23)側に接続されている。そして、液側接続管(56)を流れる冷媒は、膨張弁(23)を通過して冷却熱交換器(24)に向かって流れるようになっている。
【0067】
この膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)がガス側接続管(55)及び液側接続管(56)を介して冷媒回路構成部(50)に接続されることで、冷媒が循環する閉回路の冷媒回路(20)が形成されている。そして、各膨張弁(23)及び冷却熱交換器(24)は、それぞれ凝縮器(22)に対して並列になるように接続されている。
【0068】
上記各循環側制御部(62)は、各循環ユニット(12)の戻り温度センサ(35)の検出値に基づいてその循環ユニット(12)の膨張弁(23)の開度を調整するように構成されている。
【0069】
上記供給温度制御部(42)は、供給温度センサ(36)の検出値に基づいて冷却能力の補正制御を行うように構成されている。
【0070】
上記熱源側制御部(61)は、上記各循環側制御部(62)で導出された熱負荷を総合し、これに応じて圧縮機容量を調整するように構成されている。
【0071】
したがって、本実施形態3では、各循環ユニット(12)において、各循環側制御部(62)がブラインの戻り温度に基づいてその循環ユニット(12)の膨張弁(23)の開度を調整する。つまり、各循環ユニット(12)においてそれぞれ独立した冷却能力の制御が実行される。そして、熱源ユニット(11)では、各循環ユニット(12)で要求される冷却能力を合計した冷却能力を発揮するように圧縮機容量を調整する。
【0072】
したがって、熱源ユニット(11)では、各循環ユニット(12)が必要とする冷却能力を合計して圧縮機容量を制御するのみであるので、熱源ユニット(11)での制御内容が簡素化されている。
【0073】
つまり、圧縮機容量や膨張弁(23)の開度を1つのコントローラ(図示省略)で総合的に制御する構成とした場合には、このコントローラに、各循環ユニット(12)の有無に応じ、また、各冷却対象の熱負荷に応じた種々の制御内容を予めインストールしておかなければならない。このため、予め用意された制御内容に対応した循環ユニット(12)しか接続できず、熱源ユニット(11)の汎用性を向上させるには限界がある。これに対し、本実施形態3では、各循環ユニット(12)に循環側制御部(62)を設けることにより、必要な制御を各循環ユニット(12)に受け持たせることができる。この結果、熱源ユニット(11)の熱源側制御部(61)では、接続された循環ユニット(12)に供給する冷熱量の総量を導出するのみという制御内容の簡素化を図ることができる。この結果、種々の循環ユニット(12)を接続可能となり、これにより、熱源ユニット(11)をさらに汎用性のあるものとすることができる。特に、圧縮機(21)を定容量タイプに構成した場合には、圧縮機容量の調整を行うことがないために、熱源ユニット(11)の熱源側制御部(61)を省略することも可能となる。
【0074】
その他の構成、作用及び効果は上記実施形態1と同様である。
【0075】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態について、循環ユニット(12)の電気ヒータ(31)及びタンク(32)を省略した構成としてもよい。
【0076】
また、上記各実施形態では、冷却熱交換器(24)毎に膨張弁(23)を設ける構成としたが、これに限られるものではない。
【0077】
また、上記実施形態1では、各冷却熱交換器(24)は、何れも同じ大きさのものにより構成したが、これに限られるものではない。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0079】
請求項1の発明では、熱源ユニット(11)が1つのモジュールとして構成され、また各循環ユニット(12)が別のモジュールとして構成される。したがって、複数の冷却対象がそれぞれ熱負荷の異なるものであっても、冷却対象毎に最適な循環ユニット(12)を選定して1つの熱源ユニット(11)に繋げることが可能となる。この結果、冷却対象に応じた種々のニーズに容易に適応できて最適な冷却能力を有する冷凍装置(10)を簡単に構成することができ、冷凍装置(10)の使い勝手を向上させることができる。そして、各冷却対象の熱負荷に応じた適正な冷却能力で冷凍装置(10)の運転を行うことができるために、運転効率を向上することができて省エネ化に寄与することができる。
【0080】
また、本発明によれば、例えば1つの冷却対象が熱負荷の異なるものと入れ替えられた場合でも、その冷却対象に対応する循環ユニット(12)を取り替えるだけで、これに対応することが可能となる。つまり、冷却対象が変更された場合でも、従来のように冷凍装置(10)全体を更新する必要はなく、循環ユニット(12)だけを更新すればよいこととなる。したがって、本発明によれば、その点でも使い勝手を向上させることができる。
【0081】
請求項2の発明によれば、熱源ユニット(11)と循環ユニット(12)を熱媒体が流れる配管で接続して冷凍装置(10)を組み立てることができる。したがって、冷媒が流れる配管で接続する場合に比べ、冷凍装置(10)の設置作業の複雑化を最小限に抑えることができる。
【0082】
さらに、冷却器(24)が熱源ユニット(11)に配設されるので、循環ユニット(12)に冷却器(24)を配設する構成に比べて、循環ユニット(12)のより一層の小型化を図ることができる。
【0083】
請求項3の発明では、循環ユニット(12)に冷媒を熱媒体と熱交換させる冷却器(24)が設けられている。このため、冷却対象の熱負荷に応じた循環ユニット(12)を選択すれば冷却器(24)の容量も各冷却対象の熱負荷に対応させることができ、冷凍サイクルを安定して行うことができる。
【0084】
また、本発明では、冷却器(24)が循環ユニット(12)に設置されており、熱媒体が循環ユニット(12)と冷却対象の間でだけ循環する。このため、この循環ユニット(12)を冷却対象に近接して据え付けると、冷却器(24)と冷却対象の間における熱媒体の循環経路が短くなる。したがって、熱媒体の保有量を削減することができる。また、熱媒体の保有量を削減できるので、例えば循環ユニット(12)にメンテナンス時に熱媒体を回収するためのタンクを設ける場合であっても、このタンクを小型化できて、循環ユニット(12)が大型化するのを抑制することができる。また、熱媒体の循環経路が短くなるので、経路における熱の出入りを低減させることができ、この結果として冷却制御の精度を向上させることができる。
【0085】
請求項4の発明によれば、冷媒回路(20)には、冷却器(24)毎に膨張弁(23)が1つずつ設けられるので、各膨張弁(23)の開度を調節することにより、各冷却器(24)での冷媒流量が個別に調節される。したがって、各冷却対象に応じた冷却能力をそれぞれ別個に調整することができ、冷却能力をより精度良く制御することができる。
【0086】
請求項5の発明によれば、各循環ユニット(12)が、要求される冷却能力を発揮できるように独立した制御が行われるので、熱源ユニット(11)での制御内容を簡素化することができる。
【0087】
つまり、熱源ユニット(11)及び各循環ユニット(12)を総合的に制御する構成とした場合には、圧縮機容量や膨張弁開度を調整するコントローラに、各循環ユニット(12)の有無に応じ、また、各冷却対象の熱負荷に応じた種々の制御内容を予めインストールしておかなければならない。このため、予め用意された制御内容に対応した循環ユニット(12)しか接続できず、熱源ユニット(11)の汎用性を向上させるには限界がある。これに対し、本発明では、各循環ユニット(12)に制御手段(62)を設けることにより、冷凍装置(10)に必要な制御を各循環ユニット(12)に受け持たせることができる。この結果、熱源ユニット(11)にもコントローラを設けるとしても、このコントローラは、接続された循環ユニット(12)に供給する冷熱量の総量を導出するのみという簡素化された構成とすることができる。したがって、熱源ユニット(11)での制御内容を簡素化することで、種々の循環ユニット(12)が接続可能となり、これにより、熱源ユニット(11)をさらに汎用性のあるものとすることができる。特に、圧縮機(21)が定容量タイプの場合には、圧縮機容量の調整を行うことがないために、熱源ユニット(11)のコントローラを不要とすることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態3に係る冷凍装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
(11) 熱源ユニット
(12) 循環ユニット
(20) 冷媒回路
(23) 膨張弁
(24) 冷却熱交換器
(33) 循環ポンプ
(41) 冷却能力制御部
(62) 循環側制御部
Claims (5)
- 複数の冷却対象との間で循環する熱媒体を冷却する冷凍装置であって、
冷却対象との間で熱媒体を循環させるための循環ポンプ(33)を備えて冷却対象毎に1つずつ設けられる複数の循環ユニット(12)と、
上記各循環ユニット(12)が接続されて熱媒体を冷却するために冷凍サイクルを行う1つの熱源ユニット(11)とを備え、
上記循環ユニット(12)毎に熱媒体を冷却する能力が調節可能となっていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
熱源ユニット(11)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる複数の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が設置され、
上記熱源ユニット(11)の冷却器(24)には、熱媒体の流れる配管を介して循環ユニット(12)が接続されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
各循環ユニット(12)には、冷媒を熱媒体と熱交換させる冷却器(24)が設けられ、
冷媒の流れる配管を介して上記冷却器(24)を熱源ユニット(11)に接続することにより、上記各循環ユニット(12)の冷却器(24)が蒸発器として並列接続された冷媒回路(20)が形成されている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項2又は3において、
冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられ、熱源ユニット(11)には、上記冷媒回路(20)の全ての膨張弁(23)が配置される一方、
各膨張弁(23)の開度を個別に調節する制御手段(41)を備えている
ことを特徴とする冷凍装置。 - 請求項3において、
冷媒回路(20)には、膨張弁(23)が冷却器(24)毎に1つずつ設けられている一方、
各循環ユニット(12)には、上記冷媒回路(20)の膨張弁(23)が1つずつ配置されると共に、配置された膨張弁(23)の開度を調整する制御手段(62)が設けられている
ことを特徴とする冷凍装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002365215A JP2004198001A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006292204A (ja) * | 2005-04-07 | 2006-10-26 | Ats Japan Corp | 恒温維持装置。 |
JP4566052B2 (ja) * | 2005-04-07 | 2010-10-20 | Atsジャパン株式会社 | 恒温維持装置。 |
KR20190046587A (ko) * | 2016-09-14 | 2019-05-07 | 신와 콘트롤즈 가부시키가이샤 | 액체 온조 장치 및 온도 제어 시스템 |
KR102184235B1 (ko) | 2016-09-14 | 2020-11-30 | 신와 콘트롤즈 가부시키가이샤 | 액체 온조 장치 및 온도 제어 시스템 |
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