JP2004197721A - マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 - Google Patents
マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004197721A JP2004197721A JP2002370759A JP2002370759A JP2004197721A JP 2004197721 A JP2004197721 A JP 2004197721A JP 2002370759 A JP2002370759 A JP 2002370759A JP 2002370759 A JP2002370759 A JP 2002370759A JP 2004197721 A JP2004197721 A JP 2004197721A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- city gas
- pressure
- gas turbine
- micro
- city
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/14—Combined heat and power generation [CHP]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Pipeline Systems (AREA)
Abstract
【課題】高圧の都市ガスを所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを安定して加熱することが可能で、かつコンパクトな都市ガス整圧設備を提供する。
【解決手段】都市ガス供給ラインから供給された高圧の都市ガスは、熱交換器5でマイクロガスタービン3から供給された温水と熱交換して所定の温度に加熱され、第1ガバナ6及び第2ガバナ7によって所定の圧力に減圧された後、マイクロガスタービン3に供給される。
【選択図】 図1
【解決手段】都市ガス供給ラインから供給された高圧の都市ガスは、熱交換器5でマイクロガスタービン3から供給された温水と熱交換して所定の温度に加熱され、第1ガバナ6及び第2ガバナ7によって所定の圧力に減圧された後、マイクロガスタービン3に供給される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧の都市ガスを所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型発電所の立地が極めて困難な状況等から、分散型電源のニーズが高まっており、出力が300kW以下のマイクロガスタービンを用いたオンサイトでの発電が注目を集めている。
【0003】
そのようなマイクロガスタービンを用いた発電において、燃料として都市ガスを使用する方法があるが、その場合には、都市ガス供給ラインから供給される高圧の都市ガスを整圧設備によって所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給する必要がある。
【0004】
その際、高圧の都市ガスを用いる場合にあっては、1kg/cm2減圧ごとに約0.6℃温度が低下することから、減圧後の都市ガス温度が氷点下以下になることがあり、減圧後の制御機器および配管路に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
そこで、このような減圧による温度低下の悪影響を防止するために、減圧前の都市ガスを予め加熱してから減圧することが行われており、そのような機能を有した都市ガス整圧設備が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
前記特許文献1に記載の都市ガス整圧設備は、図4に示すように、上流側71から下流側72に向かって、熱交換器75、減圧タービン74、ガバナ73が順次配置され、減圧タービン74の出力によって発電機77を駆動し、この電力によってヒートポンプ76を作動させ、周囲の環境中から熱を吸収して熱交換器75で都市ガスを加熱するというものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−121699号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載の都市ガス整圧設備は、都市ガスを加熱するために、都市ガスの減圧の過程で発生するエネルギーを減圧タービンにより回転力として機械的なエネルギーに変換して取り出し、ヒートボンプを駆動させる形式であることから、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化、日変化により減圧タービンから取り出すエネルギーが常に変化し、安定した都市ガスの加熱が行われず、ガバナ下流の配管路に悪影響を与える。また、設備を構成する減圧タービン及びヒートポンプにより都市ガス整圧設備の規模が大きくなる。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高圧の都市ガスを所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを安定して加熱することが可能で、かつコンパクトな都市ガス整圧設備を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0011】
[1]高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された温水と熱交換させて加熱するための熱交換器と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0012】
[2]減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱する加熱手段を有していることを特徴とする前記[1]記載のマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0013】
[3]高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱するための加熱手段と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1に示すフロー図を用いて説明する。
【0015】
図1において、1が高圧の都市ガス供給ライン、2が供給された高圧の都市ガスを所定の一定圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備、3が減圧された都市ガスを燃料として発電と給湯を行うマイクロガスタービンである。
【0016】
そして、都市ガス整圧設備2は、上流側の都市ガス供給ライン1から供給される都市ガスを下流側のマイクロガスタービン3に供給する経路11を有しており、その経路11上に、上流側から下流側に向かって、電熱ヒータ4、熱交換器5、第1ガバナ6、第2ガバナ7を備えている。
【0017】
また、都市ガス整圧設備2は、マイクロガスタービン3が取り出した温水を熱交換器5に導く経路12と、熱交換器5で熱交換した低温水をマイクロガスタービン3に戻す経路13を有している。
【0018】
さらに、都市ガス整圧設備2は、マイクロガスタービン3が発電した電力の一部を取り込むための経路14を有しており、取り込まれた電力を蓄えるバッテリ8を備えている。なお、前記電熱ヒータ4には、このバッテリ8から電力が供給されるようになっている。
【0019】
上記の装置に加えて、経路11上には、都市ガス供給ライン1側に電動の緊急遮断弁21aと炭酸ガス駆動の高速緊急遮断弁22、電熱ヒータ4と熱交換器5の間に仕切弁23a、第2ガバナ7の下流側にリリーフ弁24と仕切弁23bといった弁類が設けられている。また、経路12上には電動の緊急遮断弁21b、経路13上には逆止弁25、仕切弁23cといった弁類が設けられている。なお、緊急遮断弁21a、21bと高速緊急遮断弁22は、バッテリ8から供給される電力によって作動するようになっている。
【0020】
さらに、経路11上には、電熱ヒータ4の上流側に圧力計31aと温度計32a、電熱ヒータ4と熱交換器5の間に温度計32b、熱交換器5と第1ガバナ6の間に温度計32c、第2ガバナ7の下流側に圧力計31bと温度計32dといった計測器が取り付けられている。
【0021】
なお、図1中の28はフィルタ、29はバッファ用タンクである。
【0022】
そして、上記のような構成のマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備2を用いて、都市ガス供給ライン1から供給された高圧の都市ガスが所定圧力に減圧されてマイクロガスタービン3に供給される状況を、以下に述べる。
【0023】
まず、都市ガス供給ライン1から供給された高圧の都市ガスは、緊急遮断弁21aやフィルタ28等を通過し、電熱ヒータ4を経由して、熱交換器5に導かれる。
【0024】
その際、マイクロガスタービン3から熱交換器5に充分な運転温度の温水を供給できない運転開始直後の短期間は、供給された都市ガスは電熱ヒータ4によって所定の温度に加熱される。
【0025】
マイクロガスタービン3から熱交換器5に充分な運転温度の温水を供給できるようになれば、熱交換器5に導かれた都市ガスは、マイクロガスタービン3から供給された温水との熱交換によって所定の温度に加熱される。
【0026】
その場合、供給された都市ガスを電熱ヒータ4によって予備加熱してから熱交換器5で所定の温度に加熱するようにしてもよいし、電熱ヒータ4による予備加熱を行わずに熱交換器5のみで所定の温度に加熱するようにしてもよい。
【0027】
電熱ヒータ4あるいは熱交換器5によって、その後の減圧による温度低下での悪影響を防止できる温度に加熱された高圧の都市ガスは、第1ガバナ6及び第2ガバナ7に導かれ、所定の一定圧力に減圧された後、マイクロガスタービン3に供給される。
【0028】
なお、減圧幅が比較的小さい場合には、第1ガバナ6のみで減圧することでもよい。
【0029】
そして、マイクロガスタービン3は、一定圧力に減圧して供給された都市ガスを燃料にして発電と給湯を行う。得られた電力と温水は需要家に供給される。
【0030】
その際、得られた温水の一部は、経路12を経由して熱交換器5に供給され、熱交換器5で都市ガスと熱交換後、経路13を経由してマイクロガスタービン3に戻される。
【0031】
また、得られた電力の一部は、経路14を経由してバッテリ8に蓄えられ、電熱ヒータ4、緊急遮断弁21a、21b、高速緊急遮断弁22の電源として使用される。
【0032】
このように、この実施形態においては、一定圧力に整圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された温水を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。
【0033】
また、マイクロガスタービンの運転開始時には、マイクロガスタービンから取り出されて蓄えられた電力を用いて都市ガスを加熱するようにしているので、マイクロガスタービンの運転開始時から都市ガスの安定した加熱を行うことができる。
【0034】
さらに、減圧タービンやヒートポンプ等の規模の大きい機器を用いていないので、整圧設備の小型化を図ることができる。
【0035】
なお、この実施形態では、熱交換器の上流側に電熱ヒータを設けているが、熱交換器の下流側に電熱ヒータを設けて、マイクロガスタービンの運転開始直後は電熱ヒータを用いて減圧前の都市ガスを加熱し、一定時間が経過したら熱交換器を用いて減圧前の都市ガスを加熱するようにしてもよい。
【0036】
また、電熱ヒータと熱交換器を並列に設けて、マイクロガスタービンの運転開始直後は電熱ヒータを設けた経路で減圧前の都市ガスを加熱してからガバナに供給し、一定時間が経過したら熱交換器を設けた経路に切り替えて減圧前の都市ガスを加熱してからガバナに供給するようにしてもよい。
【0037】
次に、図2に、本発明の他の実施形態を示す。
【0038】
この実施形態においては、図2に示すフロー図にあるように、図1に示した都市ガス整圧設備2と同一の構造の都市ガス整圧設備2aを、都市ガス整圧設備2と並列にして設けている。
【0039】
これによって、都市ガス整圧設備2と都市ガス整圧設備2aを適宜切り替えて運転することで、定期点検や定期補修あるいは突発故障に対応することができる。
【0040】
さらに、図3に、本発明の他の実施形態を示す。
【0041】
この実施形態における都市ガス整圧装置9は、図1に示した都市ガス整圧設備2に比べて熱交換器を有していない点で異なっており、マイクロガスタービン3から供給される電力に基づく電熱ヒータ4のみで、減圧前の都市ガスを所定の温度に加熱するようにしたものである。
【0042】
この実施形態においても、一定圧力に整圧された都市ガスを燃料とするマイクロガスタービンから取り出された電力を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。
【0043】
また、マイクロガスタービンから取り出されて蓄えられた電力を用いて都市ガスを加熱するようにしているので、マイクロガスタービンの運転開始時から都市ガスの安定した加熱を行うことができる。
【0044】
さらに、減圧タービンやヒートポンプ等の規模の大きい機器を用いていないので、整圧設備の小型化を図ることができる。
【0045】
なお、図1に示したような都市ガス整圧設備2とマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することにより、1個のマイクロガスタービン3の出力では不足する場合にも対応することができる。
【0046】
もちろん、図2に示したような都市ガス整圧設備2、2aとマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することでもよいし、図3に示したような都市ガス整圧設備9とマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することでもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明においては、一定圧力に整圧された都市ガスを燃料とするマイクロガスタービンから取り出された温水あるいは電力を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。また、規模の大きい機器を用いていないので、設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すフロー図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すフロー図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示すフロー図である。
【図4】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 都市ガス供給ライン
2、2a 都市ガス整圧設備
3 マイクロガスタービン
4 電熱ヒータ
5 熱交換器
6 第1ガバナ
7 第2ガバナ
8 バッテリ
9 都市ガス整圧設備
11、12、13、14 経路
21a、21b 緊急遮断弁
22 高速緊急遮断弁
23a、23b、23c 仕切弁
24 リリーフ弁
25 逆止弁
28 フィルタ
29 バッファ用タンク
31a、31b 圧力計
32a、32b、32c、32d 温度計
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧の都市ガスを所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型発電所の立地が極めて困難な状況等から、分散型電源のニーズが高まっており、出力が300kW以下のマイクロガスタービンを用いたオンサイトでの発電が注目を集めている。
【0003】
そのようなマイクロガスタービンを用いた発電において、燃料として都市ガスを使用する方法があるが、その場合には、都市ガス供給ラインから供給される高圧の都市ガスを整圧設備によって所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給する必要がある。
【0004】
その際、高圧の都市ガスを用いる場合にあっては、1kg/cm2減圧ごとに約0.6℃温度が低下することから、減圧後の都市ガス温度が氷点下以下になることがあり、減圧後の制御機器および配管路に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
そこで、このような減圧による温度低下の悪影響を防止するために、減圧前の都市ガスを予め加熱してから減圧することが行われており、そのような機能を有した都市ガス整圧設備が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
前記特許文献1に記載の都市ガス整圧設備は、図4に示すように、上流側71から下流側72に向かって、熱交換器75、減圧タービン74、ガバナ73が順次配置され、減圧タービン74の出力によって発電機77を駆動し、この電力によってヒートポンプ76を作動させ、周囲の環境中から熱を吸収して熱交換器75で都市ガスを加熱するというものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−121699号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載の都市ガス整圧設備は、都市ガスを加熱するために、都市ガスの減圧の過程で発生するエネルギーを減圧タービンにより回転力として機械的なエネルギーに変換して取り出し、ヒートボンプを駆動させる形式であることから、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化、日変化により減圧タービンから取り出すエネルギーが常に変化し、安定した都市ガスの加熱が行われず、ガバナ下流の配管路に悪影響を与える。また、設備を構成する減圧タービン及びヒートポンプにより都市ガス整圧設備の規模が大きくなる。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高圧の都市ガスを所定の圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを安定して加熱することが可能で、かつコンパクトな都市ガス整圧設備を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0011】
[1]高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された温水と熱交換させて加熱するための熱交換器と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0012】
[2]減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱する加熱手段を有していることを特徴とする前記[1]記載のマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0013】
[3]高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱するための加熱手段と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1に示すフロー図を用いて説明する。
【0015】
図1において、1が高圧の都市ガス供給ライン、2が供給された高圧の都市ガスを所定の一定圧力に減圧してマイクロガスタービンに供給するためのマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備、3が減圧された都市ガスを燃料として発電と給湯を行うマイクロガスタービンである。
【0016】
そして、都市ガス整圧設備2は、上流側の都市ガス供給ライン1から供給される都市ガスを下流側のマイクロガスタービン3に供給する経路11を有しており、その経路11上に、上流側から下流側に向かって、電熱ヒータ4、熱交換器5、第1ガバナ6、第2ガバナ7を備えている。
【0017】
また、都市ガス整圧設備2は、マイクロガスタービン3が取り出した温水を熱交換器5に導く経路12と、熱交換器5で熱交換した低温水をマイクロガスタービン3に戻す経路13を有している。
【0018】
さらに、都市ガス整圧設備2は、マイクロガスタービン3が発電した電力の一部を取り込むための経路14を有しており、取り込まれた電力を蓄えるバッテリ8を備えている。なお、前記電熱ヒータ4には、このバッテリ8から電力が供給されるようになっている。
【0019】
上記の装置に加えて、経路11上には、都市ガス供給ライン1側に電動の緊急遮断弁21aと炭酸ガス駆動の高速緊急遮断弁22、電熱ヒータ4と熱交換器5の間に仕切弁23a、第2ガバナ7の下流側にリリーフ弁24と仕切弁23bといった弁類が設けられている。また、経路12上には電動の緊急遮断弁21b、経路13上には逆止弁25、仕切弁23cといった弁類が設けられている。なお、緊急遮断弁21a、21bと高速緊急遮断弁22は、バッテリ8から供給される電力によって作動するようになっている。
【0020】
さらに、経路11上には、電熱ヒータ4の上流側に圧力計31aと温度計32a、電熱ヒータ4と熱交換器5の間に温度計32b、熱交換器5と第1ガバナ6の間に温度計32c、第2ガバナ7の下流側に圧力計31bと温度計32dといった計測器が取り付けられている。
【0021】
なお、図1中の28はフィルタ、29はバッファ用タンクである。
【0022】
そして、上記のような構成のマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備2を用いて、都市ガス供給ライン1から供給された高圧の都市ガスが所定圧力に減圧されてマイクロガスタービン3に供給される状況を、以下に述べる。
【0023】
まず、都市ガス供給ライン1から供給された高圧の都市ガスは、緊急遮断弁21aやフィルタ28等を通過し、電熱ヒータ4を経由して、熱交換器5に導かれる。
【0024】
その際、マイクロガスタービン3から熱交換器5に充分な運転温度の温水を供給できない運転開始直後の短期間は、供給された都市ガスは電熱ヒータ4によって所定の温度に加熱される。
【0025】
マイクロガスタービン3から熱交換器5に充分な運転温度の温水を供給できるようになれば、熱交換器5に導かれた都市ガスは、マイクロガスタービン3から供給された温水との熱交換によって所定の温度に加熱される。
【0026】
その場合、供給された都市ガスを電熱ヒータ4によって予備加熱してから熱交換器5で所定の温度に加熱するようにしてもよいし、電熱ヒータ4による予備加熱を行わずに熱交換器5のみで所定の温度に加熱するようにしてもよい。
【0027】
電熱ヒータ4あるいは熱交換器5によって、その後の減圧による温度低下での悪影響を防止できる温度に加熱された高圧の都市ガスは、第1ガバナ6及び第2ガバナ7に導かれ、所定の一定圧力に減圧された後、マイクロガスタービン3に供給される。
【0028】
なお、減圧幅が比較的小さい場合には、第1ガバナ6のみで減圧することでもよい。
【0029】
そして、マイクロガスタービン3は、一定圧力に減圧して供給された都市ガスを燃料にして発電と給湯を行う。得られた電力と温水は需要家に供給される。
【0030】
その際、得られた温水の一部は、経路12を経由して熱交換器5に供給され、熱交換器5で都市ガスと熱交換後、経路13を経由してマイクロガスタービン3に戻される。
【0031】
また、得られた電力の一部は、経路14を経由してバッテリ8に蓄えられ、電熱ヒータ4、緊急遮断弁21a、21b、高速緊急遮断弁22の電源として使用される。
【0032】
このように、この実施形態においては、一定圧力に整圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された温水を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。
【0033】
また、マイクロガスタービンの運転開始時には、マイクロガスタービンから取り出されて蓄えられた電力を用いて都市ガスを加熱するようにしているので、マイクロガスタービンの運転開始時から都市ガスの安定した加熱を行うことができる。
【0034】
さらに、減圧タービンやヒートポンプ等の規模の大きい機器を用いていないので、整圧設備の小型化を図ることができる。
【0035】
なお、この実施形態では、熱交換器の上流側に電熱ヒータを設けているが、熱交換器の下流側に電熱ヒータを設けて、マイクロガスタービンの運転開始直後は電熱ヒータを用いて減圧前の都市ガスを加熱し、一定時間が経過したら熱交換器を用いて減圧前の都市ガスを加熱するようにしてもよい。
【0036】
また、電熱ヒータと熱交換器を並列に設けて、マイクロガスタービンの運転開始直後は電熱ヒータを設けた経路で減圧前の都市ガスを加熱してからガバナに供給し、一定時間が経過したら熱交換器を設けた経路に切り替えて減圧前の都市ガスを加熱してからガバナに供給するようにしてもよい。
【0037】
次に、図2に、本発明の他の実施形態を示す。
【0038】
この実施形態においては、図2に示すフロー図にあるように、図1に示した都市ガス整圧設備2と同一の構造の都市ガス整圧設備2aを、都市ガス整圧設備2と並列にして設けている。
【0039】
これによって、都市ガス整圧設備2と都市ガス整圧設備2aを適宜切り替えて運転することで、定期点検や定期補修あるいは突発故障に対応することができる。
【0040】
さらに、図3に、本発明の他の実施形態を示す。
【0041】
この実施形態における都市ガス整圧装置9は、図1に示した都市ガス整圧設備2に比べて熱交換器を有していない点で異なっており、マイクロガスタービン3から供給される電力に基づく電熱ヒータ4のみで、減圧前の都市ガスを所定の温度に加熱するようにしたものである。
【0042】
この実施形態においても、一定圧力に整圧された都市ガスを燃料とするマイクロガスタービンから取り出された電力を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。
【0043】
また、マイクロガスタービンから取り出されて蓄えられた電力を用いて都市ガスを加熱するようにしているので、マイクロガスタービンの運転開始時から都市ガスの安定した加熱を行うことができる。
【0044】
さらに、減圧タービンやヒートポンプ等の規模の大きい機器を用いていないので、整圧設備の小型化を図ることができる。
【0045】
なお、図1に示したような都市ガス整圧設備2とマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することにより、1個のマイクロガスタービン3の出力では不足する場合にも対応することができる。
【0046】
もちろん、図2に示したような都市ガス整圧設備2、2aとマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することでもよいし、図3に示したような都市ガス整圧設備9とマイクロガスタービン3の組合わせを1セットにして、それを複数セット併設することでもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明においては、一定圧力に整圧された都市ガスを燃料とするマイクロガスタービンから取り出された温水あるいは電力を用いて都市ガスを加熱しているので、減圧前の都市ガスの圧力の時間変化や日変化にとらわれずに、減圧前の都市ガスの安定した加熱を行うことができ、都市ガスの整圧を適切に実施することができる。また、規模の大きい機器を用いていないので、設備の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すフロー図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すフロー図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示すフロー図である。
【図4】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 都市ガス供給ライン
2、2a 都市ガス整圧設備
3 マイクロガスタービン
4 電熱ヒータ
5 熱交換器
6 第1ガバナ
7 第2ガバナ
8 バッテリ
9 都市ガス整圧設備
11、12、13、14 経路
21a、21b 緊急遮断弁
22 高速緊急遮断弁
23a、23b、23c 仕切弁
24 リリーフ弁
25 逆止弁
28 フィルタ
29 バッファ用タンク
31a、31b 圧力計
32a、32b、32c、32d 温度計
Claims (3)
- 高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された温水と熱交換させて加熱するための熱交換器と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
- 減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱する加熱手段を有していることを特徴とする請求項1記載のマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
- 高圧の都市ガスを減圧してマイクロガスタービンに供給するマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備であって、減圧前の都市ガスを、減圧された都市ガスが供給されたマイクロガスタービンから取り出された電力に基づいて加熱するための加熱手段と、加熱された都市ガスを所定の圧力に減圧するためのガバナとを有していることを特徴とするマイクロガスタービン用都市ガス整圧設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002370759A JP2004197721A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002370759A JP2004197721A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004197721A true JP2004197721A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32766589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002370759A Pending JP2004197721A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004197721A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008039062A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Jfe Engineering Kk | 整圧設備 |
JP2010507067A (ja) * | 2006-10-18 | 2010-03-04 | リーン フレイム インコーポレイテッド | エネルギー放出/変換装置と組合せて使用されるガス及び燃料の予混合器 |
CN104712904A (zh) * | 2015-03-13 | 2015-06-17 | 青岛新奥燃气设施开发有限公司 | Lng应急供气装置 |
CN111120867A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-05-08 | 河北鑫星调压器有限公司 | 一种cng不间断调压换热装置 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002370759A patent/JP2004197721A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008039062A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Jfe Engineering Kk | 整圧設備 |
JP2010507067A (ja) * | 2006-10-18 | 2010-03-04 | リーン フレイム インコーポレイテッド | エネルギー放出/変換装置と組合せて使用されるガス及び燃料の予混合器 |
CN104712904A (zh) * | 2015-03-13 | 2015-06-17 | 青岛新奥燃气设施开发有限公司 | Lng应急供气装置 |
CN111120867A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-05-08 | 河北鑫星调压器有限公司 | 一种cng不间断调压换热装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2443935C2 (ru) | Установка для декомпрессии газа, газоредукторный пункт с подобной установкой и способ декомпрессии газа | |
EP3540197A1 (en) | Gas turbine plant and operating method therefor | |
CA2651586C (en) | Fuel cell hybrid power generation system and method for gas distribution systems | |
EP3022410B1 (en) | Pressure reduction system | |
JP2017048076A (ja) | 水素製造設備及び水素製造方法 | |
JP2013194743A (ja) | 地熱発電 | |
JP2004197721A (ja) | マイクロガスタービン用都市ガス整圧設備 | |
JP2005240863A (ja) | 高圧ガス減圧設備 | |
JP2007315281A (ja) | 小型貫流ボイラ発電システムおよびその運転制御方法 | |
Roberts et al. | Development of controls for dynamic operation of carbonate fuel cell-gas turbine hybrid systems | |
KR20160139673A (ko) | 천연가스 공급계통의 폐압발전 시스템 | |
RU2579301C1 (ru) | Устройство регулирования турбодетандера | |
US20240167457A1 (en) | Offshore renewable energy power station | |
JP2009097389A (ja) | エネルギー回収機能を備えた減圧設備 | |
JP2009180101A (ja) | エネルギー回収機能を備えた減圧設備 | |
JP2006017039A (ja) | ガスタービンとその潤滑油冷却方法 | |
KR101656676B1 (ko) | 고체산화물 연료전지 발전시스템 | |
JP2014160631A (ja) | 発電システム及び発電システムの運転方法 | |
US11761705B2 (en) | Natural gas letdown generator system and method | |
JP4859981B2 (ja) | ガスタービン設備及びその改造方法 | |
JP2009287489A (ja) | 復水器真空度調整装置及び調整方法 | |
JP2010031796A (ja) | ガス供給装置 | |
RU2525042C1 (ru) | Энергетическая установка | |
JP2003329202A (ja) | 補充蒸気の制御方法 | |
JP2021076056A (ja) | 発電システム、制御装置及び発電方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050316 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061212 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070529 |