JP2004196894A - 除塵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】石炭ガス中に含まれる粘性の高いチャーのようなダストが堆積しても、これを確実に払い落として除去する。
【解決手段】略鉛直方向に沿って延在するようにヘッダー12に連結された複数のフィルタエレメント11における下端部11A付近に向けて、圧縮ガスを噴射する複数のノズル17を設ける。ノズル17を、複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設ける。ノズル17を、略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】略鉛直方向に沿って延在するようにヘッダー12に連結された複数のフィルタエレメント11における下端部11A付近に向けて、圧縮ガスを噴射する複数のノズル17を設ける。ノズル17を、複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設ける。ノズル17を、略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭ガス化複合発電システム(IGCC=Integrated Coal Gasification Combined Cycle)や、加圧流動床ボイラ複合発電システム(PFBC=Pressurized Fluidized Bed Combustion Combined Cycle)などに用いられ、石炭ガス化炉で発生する高温の石炭ガスに含まれるダストを除去するための除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石炭ガス化複合発電システム(IGCC)は、石炭ガス化炉で石炭をガス化させることによって発生する高温の石炭ガスを燃料としてガスタービンを駆動するのであるが、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスは、未反応成分であるチャーなどのダストを含んだ含塵ガスであるため、このシステムは、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスをガスタービンに供給する前に、石炭ガス中のダストを除去して濾過するための除塵装置が必須となっている。
【0003】
このような除塵装置の一例としては、図10に示すように、略鉛直方向(図10における上下方向)に沿って配置される缶体10内に、通気性を有する多孔質のセラミックからなる略円筒状をなす複数のフィルタエレメント11が、例えば、それぞれの下端部11Aをヘッダー12に連結されることによって略鉛直方向に沿って延在するように支持されたものがある。
【0004】
そして、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスの濾過の際には、この石炭ガス(含塵ガス)をフィルタエレメント11の外面側から内面側へ向けて通過させ、フィルタエレメント11の外面に石炭ガス中のダストを付着させた後、定期的に、石炭ガスの流れとは逆方向への圧縮ガスの噴射を行う、つまり、圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させる(逆洗する)ことによって、フィルタエレメント11の外面に付着したダストを払い落とすのである。
【0005】
ところが、上記の除塵装置では、石炭ガス中のダスト濃度の変化やダスト性状の変化によって、通常の逆洗だけでは能力不足となることがあり、このような場合には、図10に示すように、フィルタエレメント11における下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12上にダストが堆積して(堆積ダスト層X)、いわゆるブリッジングが生じてしまう恐れがある。
一旦、ブリッジングが生じてしまうと、その部分のフィルタエレメント11の汚れが局所的に増加してフィルタエレメント11の外面上で汚れ分布が生じるので、逆洗時に噴射される圧縮ガスは、汚れのより低い部分へ集中して流れることとなり、ブリッジングがますます成長する悪循環を招いて、除塵能力を著しく低下させる。
【0006】
なお、特許文献1には、フィルタエレメントの下端部に対し、水平方向に向かって機械的な振動を伝達させていくことによって、このフィルタエレメントの外面に付着したダストを払い落とすような技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−164312号公報(段落0015〜0017,図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような特許文献1に記載の除塵装置を用いて、フィルタエレメント11の下端部11Aに機械的な振動を伝達させたとしても、石炭ガス中のダストであるチャーのような粘性の高い成分が堆積してできた堆積ダスト層Xを払い落とすことは困難であり、さらには、このような機械的な振動を与えることによってフィルタエレメント11の破損を招いてしまう恐れもあった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、石炭ガス中に含まれる粘性の高いチャーのようなダストが堆積しても、これを確実に払い落として除去することができる除塵装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、通気性を有する多孔質のセラミックあるいは金属焼結体からなる複数のフィルタエレメントを有し、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスを前記フィルタエレメントの外面側から内面側へ通過させることにより、前記フィルタエレメントの外面で前記石炭ガス中のダストを除去する除塵装置において、前記フィルタエレメントの少なくとも下端部付近に向けて圧縮ガスを噴射するノズルが設けられていることを特徴とするものである。
このような本発明によれば、フィルタエレメントにおける下端部同士の間の隙間にダストが堆積してしまった場合でも、ノズルからフィルタエレメントの下端部付近に向かって噴射される圧縮ガスが、堆積ダスト層に直接吹き付けられることとなるので、石炭ガス中に含まれるダストのような粘性の高いチャー成分からなる堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができる。
【0011】
また、前記ノズルは、前記複数のフィルタエレメント同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることが好ましい。このような構成とすると、ノズルからの圧縮ガスがフィルタエレメントの外面に直接吹き付けられることがなくなり、ダストがフィルタエレメントの内部へ入り込んでしまうような恐れをなくすことができる。
【0012】
なお、前記ノズルは、略鉛直方向の上方側あるいは下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていたり、略鉛直方向に交差する横方向に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていたりしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本実施形態による除塵装置は、例えば、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)における石炭ガス化炉で発生する石炭ガス中に含まれるチャーなどのダストを除塵するものであって、図1に示すように、略鉛直方向(図1における上下方向)に沿って配置された缶体10を有している。
この缶体10の上部には、石炭ガス化炉で発生する石炭ガス(含塵ガス)を供給するための含塵ガス管13が接続されるとともに、缶体10の下部には、濾過された石炭ガス中に存在していたダストを下方へ落とすためのホッパ14が接続されている。
【0014】
また、缶体10の内部には、この缶体10の外部まで導出される複数の清浄ガス管15が略鉛直方向に沿うように配置されており、各清浄ガス管15には、略鉛直方向での位置が異なる複数箇所、本実施形態では例えば2箇所からそれぞれ略水平方向に延びるヘッダー12が接続されている。
そして、この略水平方向に沿って延在するヘッダー12の上面に形成された複数の管状開口部のそれぞれに対して、通気性を有する多孔質のセラミック(あるいは金属焼結体)からなる略円筒状をなすフィルタエレメント11の下端部11Aが嵌め込まれている。なお、フィルタエレメント11に上端部には、支持板に支持された重り(図示略)が取り付けられており、また、ヘッダー12の上面における上記の管状開口部以外の部分は、略鉛直方向の上方側に向かって凸となるように尖った形状となっている。
【0015】
これら複数のフィルタエレメント11は、ヘッダー12に連結されて支持されることにより、長さ方向を略鉛直方向に一致させている(略鉛直方向に沿って延在している)のであり、また、水平方向での断面で見たときには、例えば格子状に配列されるようになっている(このような配列に限定されることはなく適宜設計してよい)。
ここで、複数のフィルタエレメント11が連結されたヘッダー12は、略鉛直方向で互いに異なる複数(例えば2つ)の位置に存在していることから、ヘッダー12に連結された複数のフィルタエレメント11の集まりも、略鉛直方向で互いに異なる複数の除塵セクション、本実施形態では例えば2つの除塵セクションA,Bを構成している。
【0016】
また、清浄ガス管15には、後述する逆洗時に用いる圧縮ガスを供給するための逆洗用ガスタンク16が、逆洗弁16A及び清浄ガス遮断弁15Aを介して接続されている。
そして、本実施形態においては、この逆洗用ガスタンク16から供給される圧縮ガスを用いることにより、缶体10内の2つの除塵セクションA,Bに対応して、これらの除塵セクションA,Bを構成する複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近のそれぞれに向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられている。
【0017】
これら複数のノズル17は、圧縮ガス噴射弁16Bを介して逆洗用ガスタンク16に接続された圧縮ガス噴射管18に形成されたものであって、その水平方向での配置については図2に示すように、格子状に配列された複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に配置され、略鉛直方向での配置については複数のフィルタエレメント11の下端部11Aの直上部(ヘッダー12の直上部)に配置されている。
このため、複数のノズル17は、複数のフィルタエレメント11の下方側から、略鉛直方向の上方側に向けて複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に(フィルタエレメント11の下端部11A同士の間の隙間に向けて)圧縮ガスを噴射するようになっている。
【0018】
このような構成とされた除塵装置では、缶体10内に、石炭ガス化炉で発生した石炭ガス(含塵ガス)が含塵ガス管13から供給されると、まず、この石炭ガスが、2つの除塵セクションA,Bを構成する複数のフィルタエレメント11のそれぞれの外面側から内面側へ通過する。
この過程で石炭ガス中のチャー成分からなるダストが、フィルタエレメント11の外面に付着するとともに、濾過された石炭ガス(清浄ガス)が、フィルタエレメント11の内部からヘッダー12の内部へ流れ込んだ後、清浄ガス管15に流れ込むことによって、缶体10の外部まで導出されていくのである。
【0019】
また、定期的に、逆洗用ガスタンク16から供給される圧縮ガスを石炭ガスの流れとは逆方向に向けて噴射させて、この圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させる逆洗を行うことにより、フィルタエレメント11の外面に付着したダストを払い落とし、缶体10の下部より外部に排出することで、石炭ガスの濾過が進行していく。
【0020】
ところで、石炭ガス中のダスト濃度の変化やダスト性状の変化により、通常の逆洗だけでは能力不足となる状態に陥ってしまうと、フィルタエレメント11における下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12上にダストが堆積して、いわゆるブリッジングが生じてしまうことがある。
【0021】
これに対して、本実施形態では、複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられていることから、上記の堆積ダスト層に対して、ノズル17からの圧縮ガスを直接吹き付けることが可能となっている。
つまり、堆積ダスト層が、本実施形態のように石炭ガス化炉で発生する石炭ガス中に含まれる粘性の高いチャー成分からなるものであったとしても、ノズル17から噴射される圧縮ガスによって、フィルタエレメント11に破損の恐れを与えることなく、この堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができるのである。
【0022】
これにより、一旦、ダストの堆積によるブリッジングが生じてしまったとしても、このブリッジングが成長する前に除去することができるので、除塵能力の低下を招くことがなくなるとともに、成長したブリッジングによってフィルタエレメント11がずれたり、破損してしまうような恐れをなくすことができる。
【0023】
また、複数のノズル17は、それぞれ複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられている。したがって、これらノズル17から噴射される圧縮ガスが、フィルタエレメント11の外面に直接吹き付けられることがなく、ダストがフィルタエレメント11の内面側へ入り込んでしまうような恐れがない。
なお、逆洗用ガスタンク16からの圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させている逆洗時の最中には、この限りではなく、フィルタエレメント11の外面にノズル17からの圧縮ガスが直接吹き付けられてもよい。
【0024】
さらに、複数のノズル17は略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するようになっていることから、ダストの堆積しやすい場所の直近、すなわち、フィルタエレメント11の下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12のすぐ近くの位置に、圧縮ガスを噴射するノズル17を設けることができるので、堆積ダスト層をより確実に除去することが可能となっている。
【0025】
このようなノズル17から圧縮ガスを噴射するタイミングとしては、例えば、含塵ガス管13のダスト濃度の測定値がある一定値を上回ったときや、フィルタエレメント11の差圧の測定値がある一定値を上回ったときなどが挙げられる、つまり、ブリッジングが生じている恐れのあるときにノズル17から圧縮ガスを噴射するようにすればよいのである。
【0026】
なお、上述した実施形態においては、ノズル17が略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するものとして説明したが、これに限定されることはなく、図3に示すように、複数のノズル17が、略鉛直方向で複数のフィルタエレメント11の上方側に配置されていて、これら複数のフィルタエレメント11の上方側から、略鉛直方向の下方側に向けて複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に圧縮ガスを噴射するようにしてもよい。
【0027】
このように、複数のノズル17が、略鉛直方向の下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられている場合には、除去すべき堆積ダスト層を、ホッパ14が位置する缶体10の下部側に向けて効率良く払い落とすことができる。
このとき、ノズル17から堆積ダスト層までの距離が長くならざるを得ず、堆積ダスト層に対する十分な除去効果が得られない場合には、図4に示すように、複数のノズル17を、フィルタエレメント11における長さ方向(略鉛直方向)の途中部分から、略鉛直方向の下方側に向けるようにすればよい。
【0028】
さらには、ノズル17が、上述したように略鉛直方向の上方側あるいは下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられているのではなく、略鉛直方向に交差する横方向(略鉛直方向に略直交するように交差する横方向、あるいは、斜めに交差する横方向)に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていてもよい。
【0029】
例えば、図5に示す除塵装置の複数のノズル17は、その水平方向での配置については図6に示すように、格子状に配列された複数のフィルタエレメントよりも外方側に配置され、略鉛直方向での配置についてはフィルタエレメント11が延在している部分で、その長さ方向に沿って複数配置されている。
このため、複数のノズル17は、複数のフィルタエレメント11の外方側から、略鉛直方向に略直交する横方向に向けて複数のフィルタエレメント11の少なくとも下端部11A付近に(フィルタエレメント11の少なくとも下端部11A同士の間の隙間に向けて)圧縮ガスを噴射するようになっている。
【0030】
ここで、上記のように、略鉛直方向に交差する横方向に向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられている場合において、その横方向での向きが異なる複数のノズル17が混在していると、図6に示すように、圧縮ガス同士の干渉が生じてしまって(干渉部分Y)、フィルタエレメント11の外面にこの圧縮ガスが直接吹き付けられてしまうことがある。
このような場合には、互いに干渉してしまう圧縮ガスを噴射するノズル17を、交互に作動させるように制御するなどの配慮がされるとよい。
【0031】
なお、本実施形態では、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するようにそれぞれの下端部11Aをヘッダー12に連結されて支持されているものについて説明したが、これに限定されることはなく、複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間にダストが堆積する現象が生じてしまうのであれば、いかなる除塵装置でも本発明を有効に利用することができる。
【0032】
例えば、図7に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するように、それぞれの上端部をヘッダー12としてのチューブシートに連結されたものであってもよいし、図8に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するように、それぞれの上端部をヘッダー12としてのクラスタに連結されたものであってもよい(このような場合には、例えば図7に示すように、複数のフィルタエレメント11における下端部同士の間の隙間だけでなく、フィルタエレメント11の上端部同士の間の隙間にも堆積ダスト層Xが生じてしまうことがあるので、フィルタエレメント11における上端部同士の間の隙間に対しても圧縮ガスを噴射するようにノズルを設けることが好ましい)。
さらに、例えば、図9に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するのではなく、この略鉛直方向に交差する斜め方向に延在するようにそれぞれの上端部(下端部でも構わない)をヘッダー12としてのプレナムに連結されたものであってもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルタエレメントにおける下端部同士の間の隙間にダストが堆積してしまった場合でも、ノズルからフィルタエレメントの下端部付近に向かって噴射される圧縮ガスが、堆積ダスト層に直接吹き付けられることとなるので、石炭ガス中に含まれるダストのような粘性の高いチャー成分からなる堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができる。
これにより、ダストの堆積によるブリッジングが生じてしまったとしても、このブリッジングが成長する前に除去することができて、除塵能力の低下を招くことがなくなるとともに、成長したブリッジングによってフィルタエレメントがずれたり、破損してしまうような恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による除塵装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す除塵装置におけるフィルタエレメントとノズルとの位置関係を示す概略説明図である。
【図3】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図6】図5に示す除塵装置におけるフィルタエレメントとノズルとの位置関係を示す概略説明図である。
【図7】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図10】従来の除塵装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10 缶体
11 フィルタエレメント
11A 下端部
12 ヘッダー
13 含塵ガス管
14 ホッパ
15 清浄ガス管
15A 清浄ガス遮断弁
16 逆洗用ガスタンク
16A 逆洗浄弁
16B 圧縮ガス噴射弁
17 ノズル
18 圧縮ガス噴射管
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭ガス化複合発電システム(IGCC=Integrated Coal Gasification Combined Cycle)や、加圧流動床ボイラ複合発電システム(PFBC=Pressurized Fluidized Bed Combustion Combined Cycle)などに用いられ、石炭ガス化炉で発生する高温の石炭ガスに含まれるダストを除去するための除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石炭ガス化複合発電システム(IGCC)は、石炭ガス化炉で石炭をガス化させることによって発生する高温の石炭ガスを燃料としてガスタービンを駆動するのであるが、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスは、未反応成分であるチャーなどのダストを含んだ含塵ガスであるため、このシステムは、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスをガスタービンに供給する前に、石炭ガス中のダストを除去して濾過するための除塵装置が必須となっている。
【0003】
このような除塵装置の一例としては、図10に示すように、略鉛直方向(図10における上下方向)に沿って配置される缶体10内に、通気性を有する多孔質のセラミックからなる略円筒状をなす複数のフィルタエレメント11が、例えば、それぞれの下端部11Aをヘッダー12に連結されることによって略鉛直方向に沿って延在するように支持されたものがある。
【0004】
そして、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスの濾過の際には、この石炭ガス(含塵ガス)をフィルタエレメント11の外面側から内面側へ向けて通過させ、フィルタエレメント11の外面に石炭ガス中のダストを付着させた後、定期的に、石炭ガスの流れとは逆方向への圧縮ガスの噴射を行う、つまり、圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させる(逆洗する)ことによって、フィルタエレメント11の外面に付着したダストを払い落とすのである。
【0005】
ところが、上記の除塵装置では、石炭ガス中のダスト濃度の変化やダスト性状の変化によって、通常の逆洗だけでは能力不足となることがあり、このような場合には、図10に示すように、フィルタエレメント11における下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12上にダストが堆積して(堆積ダスト層X)、いわゆるブリッジングが生じてしまう恐れがある。
一旦、ブリッジングが生じてしまうと、その部分のフィルタエレメント11の汚れが局所的に増加してフィルタエレメント11の外面上で汚れ分布が生じるので、逆洗時に噴射される圧縮ガスは、汚れのより低い部分へ集中して流れることとなり、ブリッジングがますます成長する悪循環を招いて、除塵能力を著しく低下させる。
【0006】
なお、特許文献1には、フィルタエレメントの下端部に対し、水平方向に向かって機械的な振動を伝達させていくことによって、このフィルタエレメントの外面に付着したダストを払い落とすような技術が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−164312号公報(段落0015〜0017,図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような特許文献1に記載の除塵装置を用いて、フィルタエレメント11の下端部11Aに機械的な振動を伝達させたとしても、石炭ガス中のダストであるチャーのような粘性の高い成分が堆積してできた堆積ダスト層Xを払い落とすことは困難であり、さらには、このような機械的な振動を与えることによってフィルタエレメント11の破損を招いてしまう恐れもあった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、石炭ガス中に含まれる粘性の高いチャーのようなダストが堆積しても、これを確実に払い落として除去することができる除塵装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、通気性を有する多孔質のセラミックあるいは金属焼結体からなる複数のフィルタエレメントを有し、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスを前記フィルタエレメントの外面側から内面側へ通過させることにより、前記フィルタエレメントの外面で前記石炭ガス中のダストを除去する除塵装置において、前記フィルタエレメントの少なくとも下端部付近に向けて圧縮ガスを噴射するノズルが設けられていることを特徴とするものである。
このような本発明によれば、フィルタエレメントにおける下端部同士の間の隙間にダストが堆積してしまった場合でも、ノズルからフィルタエレメントの下端部付近に向かって噴射される圧縮ガスが、堆積ダスト層に直接吹き付けられることとなるので、石炭ガス中に含まれるダストのような粘性の高いチャー成分からなる堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができる。
【0011】
また、前記ノズルは、前記複数のフィルタエレメント同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることが好ましい。このような構成とすると、ノズルからの圧縮ガスがフィルタエレメントの外面に直接吹き付けられることがなくなり、ダストがフィルタエレメントの内部へ入り込んでしまうような恐れをなくすことができる。
【0012】
なお、前記ノズルは、略鉛直方向の上方側あるいは下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていたり、略鉛直方向に交差する横方向に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていたりしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本実施形態による除塵装置は、例えば、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)における石炭ガス化炉で発生する石炭ガス中に含まれるチャーなどのダストを除塵するものであって、図1に示すように、略鉛直方向(図1における上下方向)に沿って配置された缶体10を有している。
この缶体10の上部には、石炭ガス化炉で発生する石炭ガス(含塵ガス)を供給するための含塵ガス管13が接続されるとともに、缶体10の下部には、濾過された石炭ガス中に存在していたダストを下方へ落とすためのホッパ14が接続されている。
【0014】
また、缶体10の内部には、この缶体10の外部まで導出される複数の清浄ガス管15が略鉛直方向に沿うように配置されており、各清浄ガス管15には、略鉛直方向での位置が異なる複数箇所、本実施形態では例えば2箇所からそれぞれ略水平方向に延びるヘッダー12が接続されている。
そして、この略水平方向に沿って延在するヘッダー12の上面に形成された複数の管状開口部のそれぞれに対して、通気性を有する多孔質のセラミック(あるいは金属焼結体)からなる略円筒状をなすフィルタエレメント11の下端部11Aが嵌め込まれている。なお、フィルタエレメント11に上端部には、支持板に支持された重り(図示略)が取り付けられており、また、ヘッダー12の上面における上記の管状開口部以外の部分は、略鉛直方向の上方側に向かって凸となるように尖った形状となっている。
【0015】
これら複数のフィルタエレメント11は、ヘッダー12に連結されて支持されることにより、長さ方向を略鉛直方向に一致させている(略鉛直方向に沿って延在している)のであり、また、水平方向での断面で見たときには、例えば格子状に配列されるようになっている(このような配列に限定されることはなく適宜設計してよい)。
ここで、複数のフィルタエレメント11が連結されたヘッダー12は、略鉛直方向で互いに異なる複数(例えば2つ)の位置に存在していることから、ヘッダー12に連結された複数のフィルタエレメント11の集まりも、略鉛直方向で互いに異なる複数の除塵セクション、本実施形態では例えば2つの除塵セクションA,Bを構成している。
【0016】
また、清浄ガス管15には、後述する逆洗時に用いる圧縮ガスを供給するための逆洗用ガスタンク16が、逆洗弁16A及び清浄ガス遮断弁15Aを介して接続されている。
そして、本実施形態においては、この逆洗用ガスタンク16から供給される圧縮ガスを用いることにより、缶体10内の2つの除塵セクションA,Bに対応して、これらの除塵セクションA,Bを構成する複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近のそれぞれに向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられている。
【0017】
これら複数のノズル17は、圧縮ガス噴射弁16Bを介して逆洗用ガスタンク16に接続された圧縮ガス噴射管18に形成されたものであって、その水平方向での配置については図2に示すように、格子状に配列された複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に配置され、略鉛直方向での配置については複数のフィルタエレメント11の下端部11Aの直上部(ヘッダー12の直上部)に配置されている。
このため、複数のノズル17は、複数のフィルタエレメント11の下方側から、略鉛直方向の上方側に向けて複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に(フィルタエレメント11の下端部11A同士の間の隙間に向けて)圧縮ガスを噴射するようになっている。
【0018】
このような構成とされた除塵装置では、缶体10内に、石炭ガス化炉で発生した石炭ガス(含塵ガス)が含塵ガス管13から供給されると、まず、この石炭ガスが、2つの除塵セクションA,Bを構成する複数のフィルタエレメント11のそれぞれの外面側から内面側へ通過する。
この過程で石炭ガス中のチャー成分からなるダストが、フィルタエレメント11の外面に付着するとともに、濾過された石炭ガス(清浄ガス)が、フィルタエレメント11の内部からヘッダー12の内部へ流れ込んだ後、清浄ガス管15に流れ込むことによって、缶体10の外部まで導出されていくのである。
【0019】
また、定期的に、逆洗用ガスタンク16から供給される圧縮ガスを石炭ガスの流れとは逆方向に向けて噴射させて、この圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させる逆洗を行うことにより、フィルタエレメント11の外面に付着したダストを払い落とし、缶体10の下部より外部に排出することで、石炭ガスの濾過が進行していく。
【0020】
ところで、石炭ガス中のダスト濃度の変化やダスト性状の変化により、通常の逆洗だけでは能力不足となる状態に陥ってしまうと、フィルタエレメント11における下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12上にダストが堆積して、いわゆるブリッジングが生じてしまうことがある。
【0021】
これに対して、本実施形態では、複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられていることから、上記の堆積ダスト層に対して、ノズル17からの圧縮ガスを直接吹き付けることが可能となっている。
つまり、堆積ダスト層が、本実施形態のように石炭ガス化炉で発生する石炭ガス中に含まれる粘性の高いチャー成分からなるものであったとしても、ノズル17から噴射される圧縮ガスによって、フィルタエレメント11に破損の恐れを与えることなく、この堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができるのである。
【0022】
これにより、一旦、ダストの堆積によるブリッジングが生じてしまったとしても、このブリッジングが成長する前に除去することができるので、除塵能力の低下を招くことがなくなるとともに、成長したブリッジングによってフィルタエレメント11がずれたり、破損してしまうような恐れをなくすことができる。
【0023】
また、複数のノズル17は、それぞれ複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられている。したがって、これらノズル17から噴射される圧縮ガスが、フィルタエレメント11の外面に直接吹き付けられることがなく、ダストがフィルタエレメント11の内面側へ入り込んでしまうような恐れがない。
なお、逆洗用ガスタンク16からの圧縮ガスをフィルタエレメント11の内面側から外面側へ通過させている逆洗時の最中には、この限りではなく、フィルタエレメント11の外面にノズル17からの圧縮ガスが直接吹き付けられてもよい。
【0024】
さらに、複数のノズル17は略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するようになっていることから、ダストの堆積しやすい場所の直近、すなわち、フィルタエレメント11の下端部11A同士の間の隙間におけるヘッダー12のすぐ近くの位置に、圧縮ガスを噴射するノズル17を設けることができるので、堆積ダスト層をより確実に除去することが可能となっている。
【0025】
このようなノズル17から圧縮ガスを噴射するタイミングとしては、例えば、含塵ガス管13のダスト濃度の測定値がある一定値を上回ったときや、フィルタエレメント11の差圧の測定値がある一定値を上回ったときなどが挙げられる、つまり、ブリッジングが生じている恐れのあるときにノズル17から圧縮ガスを噴射するようにすればよいのである。
【0026】
なお、上述した実施形態においては、ノズル17が略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するものとして説明したが、これに限定されることはなく、図3に示すように、複数のノズル17が、略鉛直方向で複数のフィルタエレメント11の上方側に配置されていて、これら複数のフィルタエレメント11の上方側から、略鉛直方向の下方側に向けて複数のフィルタエレメント11の下端部11A付近に圧縮ガスを噴射するようにしてもよい。
【0027】
このように、複数のノズル17が、略鉛直方向の下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられている場合には、除去すべき堆積ダスト層を、ホッパ14が位置する缶体10の下部側に向けて効率良く払い落とすことができる。
このとき、ノズル17から堆積ダスト層までの距離が長くならざるを得ず、堆積ダスト層に対する十分な除去効果が得られない場合には、図4に示すように、複数のノズル17を、フィルタエレメント11における長さ方向(略鉛直方向)の途中部分から、略鉛直方向の下方側に向けるようにすればよい。
【0028】
さらには、ノズル17が、上述したように略鉛直方向の上方側あるいは下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられているのではなく、略鉛直方向に交差する横方向(略鉛直方向に略直交するように交差する横方向、あるいは、斜めに交差する横方向)に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていてもよい。
【0029】
例えば、図5に示す除塵装置の複数のノズル17は、その水平方向での配置については図6に示すように、格子状に配列された複数のフィルタエレメントよりも外方側に配置され、略鉛直方向での配置についてはフィルタエレメント11が延在している部分で、その長さ方向に沿って複数配置されている。
このため、複数のノズル17は、複数のフィルタエレメント11の外方側から、略鉛直方向に略直交する横方向に向けて複数のフィルタエレメント11の少なくとも下端部11A付近に(フィルタエレメント11の少なくとも下端部11A同士の間の隙間に向けて)圧縮ガスを噴射するようになっている。
【0030】
ここで、上記のように、略鉛直方向に交差する横方向に向けて圧縮ガスを噴射する複数のノズル17が設けられている場合において、その横方向での向きが異なる複数のノズル17が混在していると、図6に示すように、圧縮ガス同士の干渉が生じてしまって(干渉部分Y)、フィルタエレメント11の外面にこの圧縮ガスが直接吹き付けられてしまうことがある。
このような場合には、互いに干渉してしまう圧縮ガスを噴射するノズル17を、交互に作動させるように制御するなどの配慮がされるとよい。
【0031】
なお、本実施形態では、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するようにそれぞれの下端部11Aをヘッダー12に連結されて支持されているものについて説明したが、これに限定されることはなく、複数のフィルタエレメント11同士の間の隙間にダストが堆積する現象が生じてしまうのであれば、いかなる除塵装置でも本発明を有効に利用することができる。
【0032】
例えば、図7に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するように、それぞれの上端部をヘッダー12としてのチューブシートに連結されたものであってもよいし、図8に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するように、それぞれの上端部をヘッダー12としてのクラスタに連結されたものであってもよい(このような場合には、例えば図7に示すように、複数のフィルタエレメント11における下端部同士の間の隙間だけでなく、フィルタエレメント11の上端部同士の間の隙間にも堆積ダスト層Xが生じてしまうことがあるので、フィルタエレメント11における上端部同士の間の隙間に対しても圧縮ガスを噴射するようにノズルを設けることが好ましい)。
さらに、例えば、図9に示すように、複数のフィルタエレメント11が、略鉛直方向に沿って延在するのではなく、この略鉛直方向に交差する斜め方向に延在するようにそれぞれの上端部(下端部でも構わない)をヘッダー12としてのプレナムに連結されたものであってもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルタエレメントにおける下端部同士の間の隙間にダストが堆積してしまった場合でも、ノズルからフィルタエレメントの下端部付近に向かって噴射される圧縮ガスが、堆積ダスト層に直接吹き付けられることとなるので、石炭ガス中に含まれるダストのような粘性の高いチャー成分からなる堆積ダスト層を確実に払い落として除去することができる。
これにより、ダストの堆積によるブリッジングが生じてしまったとしても、このブリッジングが成長する前に除去することができて、除塵能力の低下を招くことがなくなるとともに、成長したブリッジングによってフィルタエレメントがずれたり、破損してしまうような恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による除塵装置の概略断面図である。
【図2】図1に示す除塵装置におけるフィルタエレメントとノズルとの位置関係を示す概略説明図である。
【図3】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図6】図5に示す除塵装置におけるフィルタエレメントとノズルとの位置関係を示す概略説明図である。
【図7】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施形態による除塵装置の変形例を示す概略断面図である。
【図10】従来の除塵装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10 缶体
11 フィルタエレメント
11A 下端部
12 ヘッダー
13 含塵ガス管
14 ホッパ
15 清浄ガス管
15A 清浄ガス遮断弁
16 逆洗用ガスタンク
16A 逆洗浄弁
16B 圧縮ガス噴射弁
17 ノズル
18 圧縮ガス噴射管
Claims (5)
- 通気性を有する多孔質のセラミックあるいは金属焼結体からなる複数のフィルタエレメントを有し、石炭ガス化炉で発生する石炭ガスを前記フィルタエレメントの外面側から内面側へ通過させることにより、前記フィルタエレメントの外面で前記石炭ガス中のダストを除去する除塵装置において、
前記フィルタエレメントの少なくとも下端部付近に向けて圧縮ガスを噴射するノズルが設けられていることを特徴とする除塵装置。 - 請求項1に記載の除塵装置において、
前記ノズルは、前記複数のフィルタエレメント同士の間の隙間に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることを特徴とする除塵装置。 - 請求項1または請求項2に記載の除塵装置において、
前記ノズルは、略鉛直方向の上方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることを特徴とする除塵装置。 - 請求項1または請求項2に記載の除塵装置において、
前記ノズルは、略鉛直方向の下方側に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることを特徴とする除塵装置。 - 請求項1または請求項2に記載の除塵装置において、
前記ノズルは、略鉛直方向に交差する横方向に向けて圧縮ガスを噴射するように設けられていることを特徴とする除塵装置。
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