JP2004196703A - Cyclic amide compound - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工業用処理剤、家庭用の各種洗浄剤及び各種清浄剤、医薬品、化粧品や食品用の添加剤などとして期待される新規な環状アミド化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、グリセロール1分子と2分子の飽和または不飽和脂肪酸によりエステル結合した脂質は界面活性性を有し、採鉱、金属加工、表面仕上げ、及び洗浄用などに使用される各種工業用処理剤、家庭用の各種洗浄剤及び各種清浄剤、医薬品、化粧品や食品用の添加剤など、特に乳化剤、解乳化剤、洗浄剤、分散剤およびヒドロトロープ剤等としてとして広く使用されている。(非特許文献1)
しかし、エステル結合ではなくアミド結合を1分子内に4個有する環状アミドはこれまでに合成されたことはない。
【0003】
【非特許文献1】
「理化学辞典」岩波書店発行
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各種工業用処理剤、家庭用の各種洗浄剤及び各種清浄剤、医薬品、化粧品や食品用の添加剤などとして期待される新規な環状アミド化合物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題について鋭意研究を重ね、2,3−ジアミノプロパン−1−オールなどのジアミノ基含有ヒドロキシ化合物とジイン系またはテトライン系カルボン酸を反応させると、2個の2,3−ジアミノプロパン−1−オールなどが4個のアミド結合により結合した、新規な環状アミド化合物を得ることができることを見出した。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)下記一般式(1)
【化6】
(式中、R1〜R4は、同一でも異なっていてもよい2価の炭化水素を表し、R5とR6は、水素原子、金属原子、リン酸残基、炭化水素を表し、同一でも異なっていてもよい。)
(2)下記一般式(2)及び一般式(5)で表される群から選ばれる少なくとも一種の環状アミド化合物。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
(式中、R1〜R6は前記一般式(1)と同じ。)
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の、新規な環状アミド化合物は、下記一般式(1)で表される。
【化11】
(式中、R1〜R4は、同一でも異なっていてもよい2価の炭化水素を表し、R5とR6は、水素原子、金属原子、リン酸残基、炭化水素を表し、同一でも異なっていてもよい。)
【0007】
前記一般式(1)で表される環状アミド化合物には、以下の4つの一般式(2)〜(5)で表される異性体が存在する。
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
(式中、R1〜R6は前記一般式(1)と同じ。)
また、前記一般式(1)から(5)で表される化合物の立体配置は、たとえば、2,3−ジアミノプロパン−1−オールの2位のアミノ基の組み合わせに応じて、2分子の2,3−ジアミノプロパン−1−オールの2位のアミノ基が(R、R)、(R、S)、(S、R)、(S、S)の4種類が存在する。
【0008】
前記一般式(1)〜(5)で表されるR1〜R6について説明する。
R1〜R4は、2価の炭化水素基を表すが、これらの炭化水素基は、(1)アルキレン基、(2)環状アルキレン基、(3)アリーレン基、(4)アラルキレン基からなる基から選ばれ、アミド化合物の分子中のカルボニル基とジインの炭素原子と結合可能な部位を2個有しているものを表す。
以下に、これらの基について、さらに、詳細に説明する。
【0009】
(1)アルキレン基
アルキレン基は、直鎖あるいは分岐状アルキレン基から選ばれる基である。その炭素数は、通常100個以下、好ましくは72個以下、さらに好ましくは32個以下であり、全体として3以上の範囲である。このようなアルキレン基は、通常、対応するアルキル基から一個の水素を除いた基として表される。
アルキル基の具体的としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
また、アルキレン基は、二重結合や三重結合などの不飽和結合を有してもよい。
【0010】
(2)環状アルキレン基
環状アルキレン基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等などの環状アルキル基から水素を一個除いた2価の基を挙げることができる。
【0011】
(3)アリーレン基
アリーレン基としては、フエニル基、ナフタレン基等などのアリール基から水素原子を一個除いた2価の基を挙げることができる。
【0012】
(4)アラルキレン基
アラルキレン基としては、ベンジル基、フェネチル基等などのアリーレン基から水素を一個除いた2価の基を挙げることができる。
【0013】
また、前記したアルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基又はアラルキレンは、本発明の化合物の合成反応に関与しない置換基を含んでいて差し支えない。このような置換基としては、アリール基、カルボニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、ニトロ基、ハロゲン等が例示される。また、R1〜R4はさらにその骨格に酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子を含有していてもよい。
【0014】
上記一般式中のR5とR6は、水素原子、金属原子、リン酸、炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。
金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ホウ素、アルミニウム、チタン、錫、鉄などの金属原子を挙げることができる。
【0015】
炭化水素基は前記の(1)から(4)の1価の炭化水素基に対応する1価の炭化水素のほか、(5)糖類、(6)アミン類、(7)アミノ酸類、(8)ペプチド類、(9)核酸からなる化合物群の中から選ばれる1価残基が挙げられる。
【0016】
(5)糖類としては特に制限はないが、通常は単糖類、アミノ糖、オリゴ糖類である。単糖類としてペントース、ヘキソース、デオキシヘキソース、ヘプトース、アミノ糖が挙げられ、具体的にはアラビノース、リバース、キシロース、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラムノース、フコース、ジギトキソース、チマロース、オレアンドロース、ジギタロース、アピオース、ハマメロース、ストレプトース、セドヘプチュロース、コリオース、グルコサミン、ガラクトサミン、2−デオキシ−2−メチルアミノグルコースなどが例示される。オリゴ糖類として非還元性オリゴ糖、還元性オリゴ糖が挙げられ、具体的にはショ糖、トレハロース、ゲンチアノース、ラフィノース、乳糖、セルビオース、麦芽糖、ゲンチオビオースなどが例示される。
【0017】
(6)アミン類は通常含まれる炭素の炭素数50以下、酸素数20以下、窒素数30以下、硫黄数5以下、好ましくは、炭素数35以下、酸素数5以下、窒素数15以下、硫黄数3以下、さらに好ましくは、炭素数2〜20、酸素数3以下、窒素数2〜10、硫黄数1以下の範囲で構成される。
【0018】
前記アミン類は、ハロゲン原子で置換されていても良く、ハロゲン原子としてフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、1個以上置換されていても良い。また、リン酸基とアミノアルコールが結合しても良い。アミノアルコールとしてコリン、エタノールアミン、セリンが挙げられる。
【0019】
(7)アミノ酸類として具体的には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、オルニチン、アルギニン、ヒスチジン、ヒドロキシリジン、システイン、シスチン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、トリコロミン酸、イボテン酸、キスカリン酸、カナバニン、カイニン酸、ドモイ酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、2−(メチレンシクロプロピル)グリシン、ヒポグリシンA、3−シアノアラニン、アベナ酸、ムギネ酸、ミモシン、レボドパ、β−ヒドロキシ−γ−メチルフルタミン酸、5−ヒドロキシトリプトファン、パントテン酸、ラミニン、ベタシアニンなどが例示される。また、タウリンなどスルホン酸基を有するアミン類なども挙げられる。
【0020】
(8)ペプチド類としては、特に制限は無いが、通常含窒素ポリマーである。2個以上のアミノ酸による重縮合化合物またはタンパク質、ミオグロビン、ヘモグロビンなどのポリペプチド等が挙げられる。
【0021】
(9)核酸としては、ヌクレオシド、ヌクレオチド、もしくはヌクレオチド単位のポリマー鎖が挙げられる。ヌクレオシドは、シトシン、チミン、アデニン、グアニンのうち塩基と2−デオキシリボースまたはリボースの糖が結合したものを示す。ヌクレオチドは、ヌクレオシドの糖にリン酸基が結合したものを示す。チミンはウラシルでもよい。
【0022】
本発明により得られる環状アミド化合物は、各種工業用処理剤、家庭用の各種洗浄剤及び各種清浄剤、医薬品、化粧品や食品用の添加剤などとして利用することができる。特にラクタム構造を有することから、ペニシリン、セファロスポリンなどの構成中間体としての利用することができる。また、キラルな化合物であることから光学異性体の特性を必要とする製品に応用することができる。
【0023】
本発明の前記一般式(1)で表される化合物は、たとえば、ジアミノ基含有ヒドロキシ化合物とジイン系またはテトライン系カルボン酸を反応させることによって下記反応式にしたがって合成することができる。
【0024】
【化16】
【0025】
原料であるジアミノ基含有ヒドロキシ化合物としては、分子中に少なくともアミノ基を2個有するアルコール類が使用でき、このようなアルコール類としては、2,3−ジアミノプロパン−1−オールおよびその誘導体(R5及びR6が前記した金属原子、リン酸、炭化水素基のもの)などが挙げることができる。
【0026】
この場合、原料として、キラルな化合物たとえば、HOCH2CH(NH2)CH2NH2で表される化合物を用いると、アミド結合により結合する2価の炭化水素基であるアルキレン基、環状アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基の群から選ばれる基が導入された、1群の4個のアミド結合で結ばれた、キラルな異性体からなる新規な環状アミド化合物を選択的に得ることができる。
【0027】
キラル化合物、たとえば、2,3−ジアミノプロパン−1−オールは、D−セリン、L−セリン、D−セリンメチルエステル一塩酸、L−セリンメチルエステル一塩酸、D−セリンエチルエステル一塩酸、L−セリンエチルエステル一塩酸などL−セリンもしくはD−セリン、またはそれらのメチルエステル体、またはそれらの塩酸塩を出発原料とし、そのカルボキシル基を還元、アジド化後、還元しカルボキシル基をアミンに変換することにより得ることができる。
【0028】
他方の原料である、ジイン系またはテトライン系カルボン酸としては、たとえば、4−ペンチン酸、10−ウンデシン酸などの市販品や、16−ヘプタデシン酸(J.Org.Chem.,1964,2968)、4−ペンタ−4−イニロキシ安息香酸(J.Med.Chem.,1967,130)などの合成試薬や表1に記載の合成試薬が使用できる。
【0029】
【表1】
【0030】
さらにプロパルギルアルコール、3−ブチン−1−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、10−デシン−1−オール、4−エチニルフェノール、表2に記載のアルコールなどのジイン系またはテトライン系のアルコールを、過マンガン酸、クロム酸硫酸(Jones酸化)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC酸化)、二クロム酸ピリジニウム(PDC酸化)、塩化オキサリル−ヂメチルスルホキシド(Swern酸化)、二酸化マンガン(MnO2酸化)、SO3−ピリジン、NaClO2酸などの存在下で酸化してカルボン酸に変換したものも使用することができる。
【0031】
【表2】
【0032】
この合成反応は、通常、反応温度−78から200℃、反応圧力常圧から2気圧(風船圧程度)で、好ましくはアセトン、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ピリジン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、2−プロパノール等の溶媒の存在下で行なえばよい。
【0033】
【実施例】
以下、本発明につき実施例を挙げて説明するが、その要旨を越えない限り以下に限定されるものではない。反応温度は摂氏を表している。
【0034】
実施例
表3記載の化合物13((2R,29R)−2,29−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4,27,30−テトラアザシクロドペンタドンタ−14,16,40,42−テトライン−5,26,31,52−テトラオン)を以下の要領で合成した。
【0035】
【表3】
【0036】
[化合物2の合成]
氷冷下、L−セリンメチルエステル一塩酸(化合物1、20g、129mmol)と二炭酸ジ−t−ブチル(34mL、148mmol)のジクロロメタン溶液にピリジン(11.4mL)を滴下した。同温度で30分間撹拌後、トリエチルアミン(18mL)を加え、同温度で2時間撹拌した。10%クエン酸水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去し、化合物2を得た。
【0037】
[化合物3の合成]
イミダゾール(4.6g、68.2mmol)のN,N−ジメチルホルムアミドにtert−ブチルジフェニルシリルクロリド(11mL、41.1mmol)を室温で滴下した。同温度で30分撹拌後、化合物2のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下で滴下し、室温で11時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去し、化合物3を得た。
【0038】
[化合物4の合成]
氷冷下、水素化リチウムアルミニウム(1.95g、51.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液に化合物3のテトラヒドロフラン溶液をゆっくりと滴下した。室温で30分間撹拌後、飽和酒石酸ナトリウムカリウム四水和物水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=25:75)で精製し、化合物4を9.6g(65%)で得た。
【0039】
[化合物5の合成]
氷冷下、化合物4(9.6g、22.3mmol)とトリエチルアミン(6.2mL、44.7mmol)のジクロロメタン溶液にメタンスルホニルクロリド(1.7mL、22.3mmol)を滴下した。同温度で30分間撹拌後、飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、脱水、溶媒留去し、化合物5を得た。
【0040】
[化合物6の合成]
化合物5のジメチルスルホキシド溶液にアジ化ナトリウム(4.4g、67mmol)を室温で加えた。80度で30分間加熱後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=25:75)で精製し、化合物6を6.7g(66%)で得た。
【0041】
[化合物7の合成]
水素気流下、化合物6(6.6g、15mmol)と10%Pd−C(424mg)のメタノール溶液を室温で14時間撹拌した。セライト濾過後、溶媒留去し、化合物7を得た。
【0042】
[化合物8の合成]
氷冷下、10−ウンデシン酸(2.64g、14.5mmol)と1−エチル−3−(3‘−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(3.3g、17.4mmol)とN−ヒドロキシビンゾトリアゾール(2.4g、17.4mmol)のジクロロメタン溶液にトリエチルアミン(2.4mL、17.4mmol)を滴下した。同温度で30分間撹拌後、化合物7のジクロロメタン溶液を滴下した。室温で3時間撹拌後、飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=25:75)で精製し、化合物8を7.5g(87%)で得た。
【0043】
[化合物9の合成]
酸素気流下、塩化第一銅(405mg、4.1mmol)のアセトン溶液にテトラメチルエチレンジアミン(0.187mL、1.2mmol)を滴下した。室温で、30分間撹拌後、化合物8のアセトン溶液を滴下した。60度で11時間加熱し、冷後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、化合物9を6.7g(91%)で得た。
【0044】
[化合物10の合成]
氷冷下、化合物9のジクロロメタン溶液にトリフルオロ酢酸(3mL)を滴下し、30分間撹拌した。さらに室温で30分間撹拌した。減圧下、溶媒を留去した。残査にベンゼン(5mL)を加えて撹拌後、減圧下、溶媒を留去し、化合物10を得た。
【0045】
[化合物11の合成]
氷冷下、化合物10と10−ウンデシン酸(426mg、2.54mmol)と1−エチル−3−(3‘−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(487mg、2.54mmol)とN−ヒドロキシビンゾトリアゾール(343mg、2.54mmol)のジクロロメタン溶液にトリエチルアミン(1.4mL、10.1mmol)を滴下した。同温度で30分間撹拌後、室温で15時間撹拌した。飽和食塩水を加え、クロロホルムで抽出後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=5:95)で精製し、化合物11を819mg(75%)で得た。
【0046】
[化合物12の合成]
120度に加熱した酢酸銅(II)(138mg、0.762mmol)のピリジン溶液に化合物11(100mg、0.0762mmol)のピリジン溶液を4時間かけて滴下した。冷後、飽和クエン酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、脱水、溶媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=5:95)で精製し、化合物12を55mg(55%)で得た。
【0047】
化合物12は1H−NMRスペクトルにより同定した。
結果は、以下の通りである。
1H−NMR(CDCl3、TMS):7.36−7.60(m、8H)、6.27(d、J=7.6Hz、2H)、5.93(t、J=5.5Hz、2H)、4.10−4.00(m、2H)、3.79(dd、J=10.3、3.7Hz、2H)、3.62−3.53(m、4H)、3.33−3.29(m、2H)、2.22(t、J=6.9Hz、8H)、2.12−2.20(m、8H)、1.60−1.43(m、16H)、1.38−1.30(m、8H)、1.29−1.20(m、24H)、1.06(s、18H)。
【0048】
[化合物13の合成]
氷冷下、化合物12のテトラヒドロフラン溶液にテトラブチルアンモニウムフルオライド(1Nテトラヒドロフラン溶液、0.458mmol)を滴下した。室温で6時間撹拌後、沈殿を濾取し、クロロホルム、水で順に洗浄し、化合物13を42mg(66%)で得た。
【0049】
化合物13は1H−NMRスペクトルにより同定した。
【0050】
結果は、以下の通りである。
1H−NMR(CDCl3、TMS):7.37(t、J=5.9Hz、2H)、7.10(t、J=7.9Hz、2H)、3.73−3.65(m、2H)、3.38(dd、J=11.6、4.0Hz、2H)、3.25(dd、J=11.6、5.5Hz、2H)、3.21−3.13(m、2H)、3.12−3.04(m、2H)、2.03(t、J=7.0Hz、8H)、1.97(t、J=7.0Hz、8H)、1.42−1.34(m、8H)、1.33−1.26(m、8H)、1.21−1.13(m、8H)、1.12−1.05(brs、24H)。
【0051】
【発明の効果】
本発明により得られる環状アミド化合物は、文献未載の新規化合物であり、各種工業用処理剤、家庭用の各種洗浄剤及び各種清浄剤、医薬品、化粧品や食品用の添加剤などとして利用することができる。特にラクタム構造を有することから、ペニシリン、セフcvァロスポリンなどの構成中間体としての利用することができる。また、キラルな化合物であることから光学異性体の特性を必要とする製品に応用することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel cyclic amide compound which is expected as various industrial treating agents, various household cleaning agents and various detergents, pharmaceuticals, cosmetics and food additives, and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, lipids ester-linked with one molecule of glycerol and two molecules of a saturated or unsaturated fatty acid have surfactant properties, and various industrial treatment agents used for mining, metal working, surface finishing, washing, and the like, It is widely used as various household detergents and detergents, pharmaceuticals, cosmetics and food additives, particularly as emulsifiers, demulsifiers, detergents, dispersants, hydrotropes and the like. (Non-Patent Document 1)
However, a cyclic amide having four amide bonds in one molecule instead of an ester bond has never been synthesized.
[0003]
[Non-patent document 1]
"Physical and Chemical Dictionary" published by Iwanami Shoten [0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a novel cyclic amide compound which is expected as various industrial treating agents, various household detergents and various detergents, pharmaceuticals, cosmetics and food additives, and the like.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have intensively studied the above-mentioned problem, and when a diamino group-containing hydroxy compound such as 2,3-diaminopropan-1-ol is reacted with a diyne or tetrayne carboxylic acid, two 2,3 It has been found that a novel cyclic amide compound in which -diaminopropan-1-ol and the like are bonded by four amide bonds can be obtained.
That is, according to the present invention, the following inventions are provided.
(1) The following general formula (1)
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(Wherein, R 1 to R 4 represent a divalent hydrocarbon which may be the same or different, and R 5 and R 6 represent a hydrogen atom, a metal atom, a phosphate residue, a hydrocarbon, and But may be different.)
(2) At least one cyclic amide compound selected from the group represented by the following general formulas (2) and (5).
Embedded image
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(In the formula, R 1 to R 6 are the same as those in the general formula (1).)
[0006]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The novel cyclic amide compound of the present invention is represented by the following general formula (1).
Embedded image
(Wherein, R 1 to R 4 represent a divalent hydrocarbon which may be the same or different, and R 5 and R 6 represent a hydrogen atom, a metal atom, a phosphate residue, a hydrocarbon, and But may be different.)
[0007]
In the cyclic amide compound represented by the general formula (1), there are four isomers represented by the following general formulas (2) to (5).
Embedded image
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(In the formula, R 1 to R 6 are the same as those in the general formula (1).)
The configuration of the compound represented by the general formulas (1) to (5) may be, for example, two molecules of two molecules depending on the combination of the 2-position amino group of 2,3-diaminopropan-1-ol. There are four types of (R, R), (R, S), (S, R) and (S, S) amino groups at the 2-position of 3,3-diaminopropan-1-ol.
[0008]
R 1 to R 6 represented by the general formulas (1) to (5) will be described.
R 1 to R 4 represent a divalent hydrocarbon group, and these hydrocarbon groups include (1) an alkylene group, (2) a cyclic alkylene group, (3) an arylene group, and (4) an aralkylene group. A compound having two sites capable of bonding to a carbonyl group in the molecule of the amide compound and a carbon atom of diyne.
Hereinafter, these groups will be described in more detail.
[0009]
(1) Alkylene group The alkylene group is a group selected from linear or branched alkylene groups. The number of carbon atoms is usually 100 or less, preferably 72 or less, more preferably 32 or less, and is in a range of 3 or more as a whole. Such an alkylene group is usually represented as a group obtained by removing one hydrogen from the corresponding alkyl group.
Specific examples of the alkyl group include, for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, t-butyl group, n-pentyl group, isopentyl group, 2-methylbutyl group, 1-methylbutyl group, n-hexyl group, isohexyl group, 3-methylpentyl group, 2-methylpentyl group, 1-methylpentyl group, heptyl group, octyl group, isooctyl group, 2-ethylhexyl group, Nonyl, decyl, undecyl, dodecyl, tetradecyl, hexadecyl, octadecyl, eicosyl and the like can be mentioned.
Further, the alkylene group may have an unsaturated bond such as a double bond or a triple bond.
[0010]
(2) Cyclic alkylene group Examples of the cyclic alkylene group include divalent groups obtained by removing one hydrogen from a cyclic alkyl group such as a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, and an adamantyl group.
[0011]
(3) Arylene group Examples of the arylene group include divalent groups obtained by removing one hydrogen atom from an aryl group such as a phenyl group and a naphthalene group.
[0012]
(4) Aralkylene group Examples of the aralkylene group include divalent groups obtained by removing one hydrogen from an arylene group such as a benzyl group and a phenethyl group.
[0013]
Further, the above-mentioned alkylene group, cyclic alkylene group, arylene group or aralkylene may contain a substituent that does not participate in the synthesis reaction of the compound of the present invention. Examples of such a substituent include an aryl group, a carbonyl group, an alkoxy group, an alkoxycarbonyl group, an acyl group, an acyloxy group, an alkyl or arylsulfonyl group, a nitro group, and a halogen. Further, R 1 to R 4 may further contain an oxygen atom, a nitrogen atom, a sulfur atom, and a silicon atom in the skeleton.
[0014]
R 5 and R 6 in the above general formula represent a hydrogen atom, a metal atom, phosphoric acid, and a hydrocarbon group, and may be the same or different.
Examples of the metal atom include alkali metals such as lithium, sodium, potassium, rubidium and cesium; alkaline earth metals such as beryllium, magnesium, calcium, strontium and barium; and metal atoms such as boron, aluminum, titanium, tin and iron. be able to.
[0015]
The hydrocarbon groups include monovalent hydrocarbons corresponding to the monovalent hydrocarbon groups (1) to (4), (5) saccharides, (6) amines, (7) amino acids, (8) And (9) monovalent residues selected from the group consisting of compounds consisting of nucleic acids.
[0016]
(5) The saccharide is not particularly limited, but is usually a monosaccharide, an amino sugar, or an oligosaccharide. Examples of monosaccharides include pentose, hexose, deoxyhexose, heptose, and amino sugars.Specifically, arabinose, reverse, xylose, glucose, galactose, mannose, fructose, rhamnose, fucose, digitoxose, timalose, oleandrose, digitalose, Examples include apiose, hamamelose, streptose, sedoheptulose, coliose, glucosamine, galactosamine, 2-deoxy-2-methylaminoglucose and the like. Examples of the oligosaccharide include non-reducing oligosaccharides and reducing oligosaccharides, and specific examples include sucrose, trehalose, gentianose, raffinose, lactose, cellobiose, maltose, and gentiobiose.
[0017]
(6) The amines usually contain 50 or less carbon atoms, 20 or less oxygen atoms, 30 or less nitrogen atoms, 5 or less sulfur atoms, and preferably 35 or less carbon atoms, 5 or less oxygen atoms, 15 or less nitrogen atoms, It is composed of the number 3 or less, more preferably the number of carbons 2 to 20, the number of oxygen 3 or less, the number of nitrogen 2 to 10 and the number of sulfur 1 or less.
[0018]
The amines may be substituted with a halogen atom. Examples of the halogen atom include fluorine, chlorine, bromine, and iodine, and one or more amines may be substituted. Further, a phosphoric acid group and an amino alcohol may be bonded. Amino alcohols include choline, ethanolamine, and serine.
[0019]
(7) Specific examples of the amino acids include glycine, alanine, valine, leucine, isoleucine, serine, threonine, aspartic acid, glutamic acid, asparagine, glutamine, lysine, ornithine, arginine, histidine, hydroxylysine, cysteine, cystine, and methionine. Phenylalanine, tyrosine, tryptophan, proline, 4-hydroxyproline, tricominic acid, ibotenic acid, quisqualic acid, canavanine, kainate, domoic acid, 1-aminocyclopropanecarboxylic acid, 2- (methylenecyclopropyl) glycine, hypoglycine A , 3-cyanoalanine, avenic acid, mugineic acid, mimosin, levodopa, β-hydroxy-γ-methylflutamic acid, 5-hydroxytryptophan, pantothenic acid, laminin, betacani For example. In addition, amines having a sulfonic acid group such as taurine are also included.
[0020]
(8) The peptides are not particularly limited, but are usually nitrogen-containing polymers. Examples include polycondensation compounds with two or more amino acids or polypeptides such as proteins, myoglobin, and hemoglobin.
[0021]
(9) Examples of the nucleic acid include nucleosides, nucleotides, and polymer chains in nucleotide units. The nucleoside refers to cytosine, thymine, adenine or guanine in which a base is bound to a 2-deoxyribose or ribose sugar. The nucleotides are those in which a phosphate group is bonded to the sugar of the nucleoside. Thymine may be uracil.
[0022]
The cyclic amide compound obtained by the present invention can be used as various industrial treating agents, various household cleaning agents and various cleaning agents, pharmaceuticals, cosmetics and food additives, and the like. Particularly, since it has a lactam structure, it can be used as a constituent intermediate such as penicillin and cephalosporin. Further, since it is a chiral compound, it can be applied to products that require the properties of optical isomers.
[0023]
The compound represented by the general formula (1) of the present invention can be synthesized, for example, by reacting a diamino group-containing hydroxy compound with a diyne or tetrayne carboxylic acid according to the following reaction formula.
[0024]
Embedded image
[0025]
As the diamino group-containing hydroxy compound as a raw material, alcohols having at least two amino groups in the molecule can be used. Examples of such alcohols include 2,3-diaminopropan-1-ol and derivatives thereof (R 5 and R 6 are the same as those described above for the metal atom, phosphoric acid, and hydrocarbon group).
[0026]
In this case, when a chiral compound such as a compound represented by HOCH 2 CH (NH 2 ) CH 2 NH 2 is used as a raw material, an alkylene group or a cyclic alkylene group which is a divalent hydrocarbon group bonded by an amide bond is used. , An arylene group and an aralkylene group can be selectively introduced to obtain a novel cyclic amide compound comprising a chiral isomer and connected by a group of four amide bonds.
[0027]
Chiral compounds, for example, 2,3-diaminopropan-1-ol are D-serine, L-serine, D-serine methyl ester monohydrochloride, L-serine methyl ester monohydrochloride, D-serine ethyl ester monohydrochloride, L-serine -L-serine or D-serine such as serine ethyl ester monohydrochloride, or a methyl ester thereof, or a hydrochloride thereof is used as a starting material, and the carboxyl group is reduced, azidated, and then reduced to convert the carboxyl group to an amine. Can be obtained.
[0028]
Examples of the other raw material, diyne-based or tetrayne-based carboxylic acid, include commercially available products such as 4-pentynic acid and 10-undecinic acid, 16-heptadecic acid (J. Org. Chem., 1964, 2968), and the like. Synthetic reagents such as 4-penta-4-inyloxybenzoic acid (J. Med. Chem., 1967, 130) and the synthetic reagents shown in Table 1 can be used.
[0029]
[Table 1]
[0030]
Further, a diyne-based or tetrayne-based alcohol such as propargyl alcohol, 3-butyn-1-ol, 1-ethynyl-1-cyclohexanol, 10-decyn-1-ol, 4-ethynylphenol, and the alcohols shown in Table 2 is used. , permanganic acid, chromic acid sulfuric acid (Jones oxidation), pyridinium chlorochromate (PCC oxidation), pyridinium dichromate (PDC oxidation), oxalyl chloride - diethylene methyl sulfoxide (Swern oxidation), manganese dioxide (MnO 2 oxidation), SO 3 - pyridine, it can also be used those obtained by converting the carboxylic acid by oxidation in the presence of such NaClO 2 acid.
[0031]
[Table 2]
[0032]
This synthesis reaction is usually carried out at a reaction temperature of −78 to 200 ° C., a reaction pressure of normal pressure to 2 atm (about balloon pressure), preferably acetone, methanol, ethanol, N, N-dimethylformamide, N-methylpyrrolidinone, , 3-dimethyl-2-imidazolidinone, diethyl ether, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane, dichloromethane, chloroform, carbon tetrachloride, pyridine, dimethyl sulfoxide, acetonitrile, 2-propanol and the like. .
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited to the following without departing from the gist thereof. Reaction temperatures are in degrees Celsius.
[0034]
Compound 13 ((2R, 29R) -2,29-bis (hydroxymethyl) -1,4,27,30-tetraazacyclodopentadonta-14,16,40,42-tetrayne-) described in Example Table 3 5,26,31,52-tetraone) was synthesized in the following manner.
[0035]
[Table 3]
[0036]
[Synthesis of Compound 2]
Pyridine (11.4 mL) was added dropwise to a dichloromethane solution of L-serine methyl ester monohydrochloride (Compound 1, 20 g, 129 mmol) and di-t-butyl dicarbonate (34 mL, 148 mmol) under ice cooling. After stirring at the same temperature for 30 minutes, triethylamine (18 mL) was added, and the mixture was stirred at the same temperature for 2 hours. A 10% aqueous citric acid solution was added, and the mixture was extracted with dichloromethane. After washing with saturated saline, dehydration and evaporation of the solvent gave Compound 2.
[0037]
[Synthesis of Compound 3]
Tert-butyldiphenylsilyl chloride (11 mL, 41.1 mmol) was added dropwise to N, N-dimethylformamide of imidazole (4.6 g, 68.2 mmol) at room temperature. After stirring at the same temperature for 30 minutes, a N, N-dimethylformamide solution of compound 2 was added dropwise under ice cooling, and the mixture was stirred at room temperature for 11 hours. Water was added, the mixture was extracted with ethyl acetate, washed with brine, dried, and evaporated to give Compound 3.
[0038]
[Synthesis of Compound 4]
Under ice cooling, a tetrahydrofuran solution of the compound 3 was slowly added dropwise to a solution of lithium aluminum hydride (1.95 g, 51.3 mmol) in tetrahydrofuran. After stirring at room temperature for 30 minutes, a saturated aqueous solution of sodium potassium tartrate tetrahydrate was added, and the mixture was extracted with ethyl acetate, washed with saturated saline, dehydrated and evaporated, and then subjected to silica gel column chromatography (ethyl acetate: hexane = 25). : 75) to give 9.6 g (65%) of compound 4.
[0039]
[Synthesis of Compound 5]
Under ice-cooling, methanesulfonyl chloride (1.7 mL, 22.3 mmol) was added dropwise to a dichloromethane solution of compound 4 (9.6 g, 22.3 mmol) and triethylamine (6.2 mL, 44.7 mmol). After stirring at the same temperature for 30 minutes, a saturated saline solution was added, extracted with chloroform, dehydrated and the solvent was distilled off to obtain Compound 5.
[0040]
[Synthesis of Compound 6]
To a solution of compound 5 in dimethylsulfoxide was added sodium azide (4.4 g, 67 mmol) at room temperature. After heating at 80 ° C. for 30 minutes, water was added, extracted with ethyl acetate, washed with water and saturated saline, dehydrated, evaporated, and purified by silica gel column chromatography (ethyl acetate: hexane = 25: 75). Thus, 6.7 g (66%) of compound 6 was obtained.
[0041]
[Synthesis of Compound 7]
Under a hydrogen stream, a methanol solution of compound 6 (6.6 g, 15 mmol) and 10% Pd-C (424 mg) was stirred at room temperature for 14 hours. After filtration through celite, the solvent was distilled off to obtain Compound 7.
[0042]
[Synthesis of Compound 8]
Under ice-cooling, 10-undesic acid (2.64 g, 14.5 mmol), 1-ethyl-3- (3′-dimethylaminopropyl) carbodiimide (3.3 g, 17.4 mmol) and N-hydroxyvinzotriazole (2 Triethylamine (2.4 mL, 17.4 mmol) was added dropwise to a dichloromethane solution of 0.4 g (17.4 mmol). After stirring at the same temperature for 30 minutes, a dichloromethane solution of compound 7 was added dropwise. After stirring at room temperature for 3 hours, a saturated saline solution was added, extracted with chloroform, dehydrated and evaporated, and purified by silica gel column chromatography (ethyl acetate: hexane = 25: 75) to obtain 7.5 g of compound 8 ( 87%).
[0043]
[Synthesis of Compound 9]
Under an oxygen stream, tetramethylethylenediamine (0.187 mL, 1.2 mmol) was added dropwise to an acetone solution of cuprous chloride (405 mg, 4.1 mmol). After stirring at room temperature for 30 minutes, an acetone solution of compound 8 was added dropwise. The mixture was heated at 60 ° C for 11 hours, cooled, extracted with ethyl acetate, washed with water and saturated saline, dehydrated, evaporated, and then purified by silica gel column chromatography (ethyl acetate) to obtain Compound 9. Obtained in 7 g (91%).
[0044]
[Synthesis of Compound 10]
Under ice-cooling, trifluoroacetic acid (3 mL) was added dropwise to a dichloromethane solution of the compound 9, and the mixture was stirred for 30 minutes. The mixture was further stirred at room temperature for 30 minutes. The solvent was distilled off under reduced pressure. After adding benzene (5 mL) to the residue and stirring, the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain Compound 10.
[0045]
[Synthesis of Compound 11]
Under ice-cooling, Compound 10, 10-undesic acid (426 mg, 2.54 mmol), 1-ethyl-3- (3′-dimethylaminopropyl) carbodiimide (487 mg, 2.54 mmol) and N-hydroxyvinzotriazole (343 mg, Triethylamine (1.4 mL, 10.1 mmol) was added dropwise to a solution of 2.54 mmol) in dichloromethane. After stirring at the same temperature for 30 minutes, the mixture was stirred at room temperature for 15 hours. Saturated saline was added, extracted with chloroform, dehydrated and evaporated, and then purified by silica gel column chromatography (methanol: chloroform = 5: 95) to obtain 819 mg (75%) of compound 11.
[0046]
[Synthesis of Compound 12]
A pyridine solution of compound 11 (100 mg, 0.0762 mmol) was added dropwise to a pyridine solution of copper (II) acetate (138 mg, 0.762 mmol) heated to 120 ° C. over 4 hours. After cooling, a saturated aqueous solution of citric acid was added, extracted with chloroform, washed with saturated saline, dehydrated, evaporated, and purified by silica gel column chromatography (methanol: chloroform = 5: 95) to obtain 55 mg of compound 12. (55%).
[0047]
Compound 12 was identified by 1 H-NMR spectrum.
The results are as follows.
1 H-NMR (CDCl 3, TMS): 7.36-7.60 (m, 8H), 6.27 (d, J = 7.6Hz, 2H), 5.93 (t, J = 5.5Hz , 2H), 4.10-4.00 (m, 2H), 3.79 (dd, J = 10.3, 3.7 Hz, 2H), 3.62-3.53 (m, 4H), 3 .33-3.29 (m, 2H), 2.22 (t, J = 6.9 Hz, 8H), 2.12-2.20 (m, 8H), 1.60-1.43 (m, 16H), 1.38-1.30 (m, 8H), 1.29-1.20 (m, 24H), 1.06 (s, 18H).
[0048]
[Synthesis of Compound 13]
Under ice-cooling, tetrabutylammonium fluoride (1N tetrahydrofuran solution, 0.458 mmol) was added dropwise to a solution of the compound 12 in tetrahydrofuran. After stirring at room temperature for 6 hours, the precipitate was collected by filtration and washed with chloroform and water in that order to obtain 42 mg (66%) of compound 13.
[0049]
Compound 13 was identified by the 1 H-NMR spectrum.
[0050]
The results are as follows.
1 H-NMR (CDCl 3 , TMS): 7.37 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 7.10 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 3.73-3.65 (m , 2H), 3.38 (dd, J = 11.6, 4.0 Hz, 2H), 3.25 (dd, J = 11.6, 5.5 Hz, 2H), 3.21-3.13 ( m, 2H), 3.12-3.04 (m, 2H), 2.03 (t, J = 7.0 Hz, 8H), 1.97 (t, J = 7.0 Hz, 8H), 1. 42-1.34 (m, 8H), 1.33-1.26 (m, 8H), 1.21-1.13 (m, 8H), 1.12-1.05 (brs, 24H).
[0051]
【The invention's effect】
The cyclic amide compound obtained by the present invention is a novel compound which has not been described in any literature, and is used as various industrial treating agents, various household cleaning agents and various cleaning agents, pharmaceuticals, cosmetics and food additives, and the like. Can be. In particular, since it has a lactam structure, it can be used as a constituent intermediate such as penicillin or cefvarosporin. Further, since it is a chiral compound, it can be applied to products that require the properties of optical isomers.
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