JP2004196380A - ラベル付き封筒及びその使用方法とその製造方法 - Google Patents

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雄二 清水
Tomoyoshi Taniguchi
智良 谷口
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Hideki Tsukada
秀樹 塚田
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Abstract

【課題】封筒サイズと封入サイズが略等しくなるような封筒であって、ラベルを添付することができ、さらに、印字できるようにして、個別情報を設けることが容易なラベル付き封筒を提供する。
【解決手段】ラベル付き封筒10は、配送伝票などの内容物40の配布用を例にしたものであり、封筒部20と、粘着ラベル部30等とを備え、封筒部20は、1枚の展開した封筒基材21(21−1、21−2、21−3)を折り畳み、2辺が綴じられた袋状部22を形成する部分であり、粘着ラベル部30は、封筒部10の一部に添付させた部分であり、ラベル基材31と、そのラベル基材31に形成された粘着剤32と、その粘着剤32を保護する剥離紙33とを備え、その剥離シート33の裏面に形成された接着剤34によって、封筒部30の裏面の糊付け部26に添付してある。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運送会社等が配送伝票やチラシを配布するための封筒に関し、特に、関連するサービスや製品に関するラベルを設けたラベル付き封筒及びその使用方法とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の封筒は、折り返しフラップで綴じ合わせるものであり、専用の封筒製造機で製造されていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−307577号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の封筒に、関連するサービスや製品に関するラベルを設けたいという要請があった。
この場合、封筒作製機は専用機であったため、形態や使用する紙片の厚さや大きさ等に制約があり、ラベルを添付する等の何らかの加工は、原則的に封筒形態になってから行うことが一般的であった。
【0005】
また、封筒に直接印字すること自体が一般的でなく、ラベル貼りをしたり、又は、窓空きにして、中に印字紙片を封入することによって、外部から判読できるようにしたものが標準的な仕様となっている。
【0006】
ラベルについては、封筒に同封することが一般的であった。従って、いつの間にか失くしてしまったり、封入されていることに気付かずに使われなかったりする、という問題があった。
【0007】
一方、BF(ビジネスフォーム)業界で言うところの丁合では、ラベルの一端縁を別の用紙に貼り合わせることは容易であったが、封筒を形成する場合に、連続帳票から形成する都合があることから、通常は2紙片の周縁部に糊付けする構成とするため、封筒サイズより一回り小さいサイズにならざるを得ない。つまり、同封物より大きな封筒を形成せざるを得ない、という問題があった。
【0008】
そこで、丁合方式でも、例えば、用紙流れ方向に対して縦方向(幅方向)に紙片を広げ、一端のみ折り返した提案も出てきているが、これでも天地方向については、無駄に大きくならざるを得ないという状況があった。
【0009】
本発明の課題は、封筒サイズと封入サイズが略等しくなるような封筒であって、ラベルを添付することができ、さらに、印字できるようにして、個別情報を設けることが容易なラベル付き封筒及びその使用方法とその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、1枚の展開した封筒基材を折り畳み又は貼り合わせて、少なくとも2辺が綴じられた袋状部を形成する封筒部と、前記封筒部の一部に添付させた粘着ラベル部と、を備えたラベル付き封筒である。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載のラベル付き封筒において、前記粘着ラベル部は、ラベル基材と、そのラベル基材に形成された再剥離粘着剤層とを備え、その再剥離粘着剤によって前記封筒部に添付したこと、を特徴とするラベル付き封筒である。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1に記載のラベル付き封筒において、前記粘着ラベル部は、ラベル基材と、そのラベル基材に形成された粘着剤と、その粘着剤を保護する剥離シートとを備え、その剥離シートの裏面に形成された接着剤によって前記封筒部に添付したこと、を特徴とするラベル付き封筒である。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒を使用するラベル付き封筒の使用方法において、前記封筒部は、前記ラベル部を添付した面に、情報印字領域を備え、前記封筒部及び/又は前記ラベル部に個別情報を直接印字して、前記封筒部と前記ラベル部との個別情報のマッチングを行うこと、を特徴とするラベル付き封筒の使用方法である。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒を製造するラベル付き封筒の製造方法において、封筒用原反と粘着ラベル用原反とを、ロール状態又は折り出し状態で、連続的に、それぞれの共通情報を別々に印刷する印刷工程と、前記印刷工程で印刷された各原反を、位置合わせを行いながら貼り合わせることによって、一体化させてシート状態又は折り出し状態で排出する丁合加工工程と、前記丁合加工工程で一体化されたシートを、所定形状に折り畳み又は糊付けして袋状部を形成する袋状部形成工程と、を備えたラベル付き封筒の製造方法である。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5に記載のラベル付き封筒の製造方法において、前記印刷工程で印刷された前記粘着ラベル用原反に、粘着ラベル片に分割するカット加工工程を備えたこと、を特徴とするラベル付き封筒の製造方法。
【0016】
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6に記載のラベル付き封筒の製造方法において、前記印刷工程で印刷された前記封筒用原反と前記粘着ラベル用原反に、個別情報を印字する印字工程を備えたこと、を特徴とするラベル付き封筒の製造方法である。
【0017】
請求項8の発明は、請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒の製造方法において、前記袋状部形成工程は、前記封筒用原反に折り返し片を形成し、その折り返し片を糊付け部分に接着し、単位封筒部は、前記折り返し片が凸形状で、その折り返し片と対向する辺を凹形状であり、連続的に形成される隣接する単位封筒部の一方の凸形状と他方の凹形状は同時に形成されること、を特徴とするラベル付き封筒の製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の実施の形態について、さらに詳しくに説明する。
図1は、本発明によるラベル付き封筒の実施形態を示す展開図、図2は、本実施形態に係るラベル付き封筒の使用方法を説明する図である。
本実施形態に係るラベル付き封筒10は、配送伝票などの内容物40の配布用を例にしたものであり、封筒部20と、粘着ラベル部30等とを備えたものである。
【0019】
封筒部20は、1枚の展開した封筒基材21(21−1、21−2、21−3)を折り畳み、2辺が綴じられた袋状部22[図2(b)(c)参照]を形成する部分である。
この封筒部20は、そのサイズがA版、B版、レター版に代表される単票規格サイズであって、図2(a)に示すように、袋状部22を形成した封筒部20に粘着ラベル部30を添付した状態のままで、カット紙プリンタで印字できるようにしてある。このようにすれば、袋状部22と粘着ラベル部30とで、厚みが略等しくなり、給紙が安定するからである。
特に、本実施形態で図示した2辺に開口部を有する形態においては、折り畳まれ又は綴じ合わせられた側から、プリンタで給紙していくことにより、給紙時に捲れ上がるようなトラブルもなく、また、終端側が開口部となっているため、プリンタ印字や搬送で通過するローラによるシゴキが加わっても、紙片で封じ込められた内部の空気によって、封筒が破裂したり、印字時に文字が欠けたり、抜けたり、汚れたりする危険性が少なくなる、という効果をも具備する。
【0020】
粘着ラベル部30は、封筒部10の一部に添付させた部分であり、図1(b)に示すように、ラベル基材31と、そのラベル基材31に形成された粘着剤32と、その粘着剤32を保護する剥離紙(剥離シート)33とを備え、その剥離シート33の裏面に形成された接着剤34によって、図1(b)に示すように、封筒部30の裏面の糊付け部26に添付してある。
【0021】
次に、本実施形態に係るラベル付き封筒10を、その製造方法と共に、さらに詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係るラベル付き封筒の製造方法を示す工程図である。
本実施形態に係るラベル付き封筒の製造方法#100は、印刷工程#101と、丁合加工工程#102と、カット加工工程#103と、袋状部形成工程#104と、印字工程#105などとを備えている。
【0022】
印刷工程#101は、封筒用原反と粘着ラベル用原反とを、ロール状態又は折り出し状態で、連続的に、それぞれの共通情報A,Bを別々に印刷する工程である。
封筒部10の共通情報Aとしては、図1(a)に示すように、営業所記載欄A1、料金表A2、案内事項A3,A4、会社マークA5、会社名A6などがあげられる。なお、料金表A2等は、シールにして、顧客の保存用に貼れるようにしてもよい。
粘着ラベル部30の共通情報Bとしては、図1(b)に示すように、温度帯サービス事項B1、時間帯サービス事項B2などがあげられる。
【0023】
丁合加工工程#102は、印刷工程#101で印刷された各原反を、位置合わせを行いながら貼り合わせることによって、一体化させてシート状態又は折り出し状態で排出する工程である。
【0024】
カット加工工程#103は、印刷工程#101で印刷された粘着ラベル用原反に、粘着ラベル片31aにハーフカットHCを入れて分割したり、封筒用原反の封筒形成のために不要部分23を取り除くカットC1,C2、丁合後の折りミシン目Mなどを形成する工程である。
カット加工工程#103のうち、粘着ラベル片31aにハーフカットHCを入れて分割する部分等、一部の工程は必要に応じて、印刷時や印刷前又は丁合時に設けてもよい。
【0025】
袋状部形成工程#104は、丁合加工工程#102で一体化されたシートを、所定形状に折り畳み又は糊付けして袋状部22を形成する工程である。
【0026】
印字工程#105は、印刷工程#101で印刷された封筒用原反と粘着ラベル用原反に、個別情報を印字する工程である。
ここで、封筒部20は、粘着ラベル部30を添付した面に、例えば、営業所記載欄A1のような情報印字領域を備えており、封筒部20、ラベル部30に個別情報を直接印字できるので、封筒部20とラベル部30との個別情報D,Eのマッチングを確実に行うことができる。
【0027】
封筒部10の個別情報Dとしては、営業所記載欄A1の営業所の連絡先、担当ドライバー名や携帯電話番号の営業所情報D1などがあげられる。
粘着ラベル部30の個別情報Eは、例えば、共通情報Bとして、温度帯サービス事項B1、時間帯サービス事項B2の下地の色や地紋などを印刷しておき、温度帯や時間帯を印字するようにしてもよい。
【0028】
次に、図2を参照しながら、本実施形態に係るラベル付き封筒の使用方法を説明する。
まず、図2(a)に示すように、営業所の連絡先や、担当ドライバー名や携帯電話番号等の営業所情報(個別情報)D1をプリンタで印字した所定形状のラベル付き封筒10を用意する。
【0029】
ついで、図2(b)に示すように、配送伝票や各種チラシ等の内容物40を袋状部22に挟み込み、筋押し部Fから、フラップとなる封筒基材21−3を折り曲げる。
袋状部22は、2方端が開口部となっているため、挟み込む内容物40は、袋状部22より多少大きくても、多くても問題はない。
【0030】
そして、図2(c)に示すように、ラベル付き封筒10を、個人宅や事業所に配布する。個人宅や事業所では、内容物40を含む配送関連資料が一元管理でき、非常に好適に利用できる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、これまで荷物を引き取るドライバーで対応していた届け時間帯ラベルや、温度帯ラベルについて、荷物を依頼する側で貼付できることから、ドライバー側の作業負荷低減にもつながる。
また、袋状部22とラベル部30の厚みが、近しくなるように構成すれば、プリンタでの給紙部において、安定性の向上にも寄与する、という格別の効果を有している。
【0032】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)封筒部20は、1枚の展開した封筒基材21(21−1、21−2、21−3)を折り畳んだ例で説明したが、貼り合わせてもよい。
【0033】
(2)ラベル部30は、ラベル基材と、そのラベル基材に形成された再剥離粘着剤層とを備え、その再剥離粘着剤によって封筒部の裏面の糊付け部に添付してもよい。
【0034】
(3)封筒部形成工程#104では、記封筒用原反に折り返し片24を形成し、その折り返し片24を糊付け部分に接着して、袋状部22を形成していた。
このとき、図4に示すように、単位封筒部20(n)は、折り返し片24が凸形状で、その折り返し片24と対向する辺を凹形状25であり、連続的に形成される隣接する一方の単位封筒部20(n)の凸形状24と他方の単位封筒部20(n+1)の凹形状25は同時に形成することができる。このようにすると、図1で示した不要部分23がでないので、資源の無駄がなく、コストダウンにつながる。
【0035】
ただし、不要部分が出ないために、丁合後に折り出しして、かつ、無駄を出さないようにするとすれば、封筒の端面は、折り出しするために設けたミシン目の後が残ってしまうため、従来の封筒と比較して体裁がやや劣ることになる。
もちろん、この場合、製袋用のフラップ部分はあらかじめ印刷工程等でカットしておいたり、フラップ部と本体を接続する部分にもミシン目が入ってしまうということも必要になる。フラップ部のミシン目は、折りやすさにつながるものの、封筒としての強度低下となるため、封筒としての強度を要する場合には問題となる可能性もある。
また、オフセット印刷においては、刷り色ごとに「クワエ」と呼ばれる印刷できない部分が天地に数mm生じるが、この部分が確保できるような絵柄にする配慮が必要となる。
従って、図4に示す状態で製造するためには、丁合後にシートカット加工しておくことが望ましく、シートカットしておくためには、丁合までに必要な加工(例えば、ラベルのハーフカット加工)を済ませておく必要がある。
以上のように配慮や工夫は不可欠となるが、資源の節約やコストダウンとなるため、顧客の要望によっては最適な形態となる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、封筒サイズと封入サイズが略等しくなるような封筒であって、ラベルを添付することができ、さらに、印字できるようにして、個別情報を設けることが容易となる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるラベル付き封筒の実施形態を示す展開図である。
【図2】本実施形態に係るラベル付き封筒の使用方法を説明する図である。
【図3】本実施形態に係るラベル付き封筒の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明によるラベル付き封筒の変形形態を示す展開図である。
【符号の説明】
10 ラベル付き封筒
20 封筒部
21(21−1、21−2、21−3) 封筒基材
22 袋状部
30 粘着ラベル部
40 内容物

Claims (8)

  1. 1枚の展開した封筒基材を折り畳み又は貼り合わせて、少なくとも2辺が綴じられた袋状部を形成する封筒部と、
    前記封筒部の一部に添付させた粘着ラベル部と、
    を備えたラベル付き封筒。
  2. 請求項1に記載のラベル付き封筒において、
    前記粘着ラベル部は、ラベル基材と、そのラベル基材に形成された再剥離粘着剤層とを備え、その再剥離粘着剤によって前記封筒部に添付したこと、
    を特徴とするラベル付き封筒。
  3. 請求項1に記載のラベル付き封筒において、
    前記粘着ラベル部は、ラベル基材と、そのラベル基材に形成された粘着剤と、その粘着剤を保護する剥離シートとを備え、その剥離シートの裏面に形成された接着剤によって前記封筒部に添付したこと、
    を特徴とするラベル付き封筒。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒を使用するラベル付き封筒の使用方法において、
    前記封筒部は、前記ラベル部を添付した面に、情報印字領域を備え、
    前記封筒部及び/又は前記ラベル部に個別情報を直接印字して、前記封筒部と前記ラベル部との個別情報のマッチングを行うこと、
    を特徴とするラベル付き封筒の使用方法。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒を製造するラベル付き封筒の製造方法において、
    封筒用原反と粘着ラベル用原反とを、ロール状態又は折り出し状態で、連続的に、それぞれの共通情報を別々に印刷する印刷工程と、
    前記印刷工程で印刷された各原反を、位置合わせを行いながら貼り合わせることによって、一体化させてシート状態又は折り出し状態で排出する丁合加工工程と、
    前記丁合加工工程で一体化されたシートを、所定形状に折り畳み又は糊付けして袋状部を形成する袋状部形成工程と、
    を備えたラベル付き封筒の製造方法。
  6. 請求項5に記載のラベル付き封筒の製造方法において、
    前記印刷工程で印刷された前記粘着ラベル用原反に、粘着ラベル片に分割するカット加工工程を備えたこと、
    を特徴とするラベル付き封筒の製造方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載のラベル付き封筒の製造方法において、
    前記印刷工程で印刷された前記封筒用原反と前記粘着ラベル用原反に、個別情報を印字する印字工程を備えたこと、
    を特徴とするラベル付き封筒の製造方法。
  8. 請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載のラベル付き封筒の製造方法において、
    前記袋状部形成工程は、前記封筒用原反に折り返し片を形成し、その折り返し片を糊付け部分に接着し、
    単位封筒部は、前記折り返し片が凸形状で、その折り返し片と対向する辺を凹形状であり、連続的に形成される隣接する単位封筒部の一方の凸形状と他方の凹形状は同時に形成されること、
    を特徴とするラベル付き封筒の製造方法。
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