JP2004194288A - 通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法 - Google Patents

通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 非拡散セルラ方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させる。
【解決手段】 送信局側では、送信情報を複数のフレームに分割し、各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得た送信信号を送出する。また、受信局側では、該送信信号をデインタリーブし、SINRの大きな符号から順次復号し、復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていくことにより元の分割フレームを再現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の移動端末が1つの基地局と同時に通信を行なう多元接続環境下で動作する通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法に係り、特に、セル内外での干渉を除去してキャパシティ(通信容量)を拡張する通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は、極力短い周波数繰り返しで運用してキャパシティを増大させる送信装置及び通信システム、送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法に係り、特に、非拡散セルラ方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させる通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法に関する。
移動体通信は、そもそも電磁波の発見に由来し、その後、船舶・航空機や列車に対する通信の必要性から研究開発が進められてきた。さらに通信する対象が自動車や人なども拡大してきた。伝送データも、電信や電話だけでなく、コンピュータ・データや、画像などのマルチメディア・コンテンツも伝送することができるようになってきた。
最近では、製造技術の向上などにより、移動体端末の小型化、低価格化が急速に進んでいる。また、情報通信サービスの拡充などにより、携帯電話のように移動体端末はパーソナライズ化していきている。さらに、通信の自由化や通信料金の引き下げなどにより、ユーザ層がますます拡大してきている。
移動体通信は、車載電話や携帯電話などの移動局が最寄りの基地局を見つけて、移動局〜基地局間で電波のやり取りをすることを基本とする。1つの基地局からの電波が届く通信可能範囲のことを、「セル(Cell)」と呼ぶ。セルは、通常、基地局アンテナを中心とした所定半径の円となる。そして、セルを隙間なく配置していくことにより、通信サービス・エリアが構成される。
図19には、セルラ・システムに代表されるような複数の基地局によりサービス・エリアを面展開する移動体無線通信システムにおけるセル構成を模式的に図解している。ある一定の場所間隔に基地局(図示しない)を設置して、同図に示すように、各基地局が提供する複数のセルを途切れなく敷設していくことによって、広域的なサービス・エリアが構築される。
このように移動体通信システムがセルを使用しているのは、セル中にしか基地局の電波が届かないようにすることで、他のセルでも同じ周波数を繰り返して使用して、限られた周波数資源を有効に利用できることや、セルに区切ることにより、通信のための電波出力を小さくして、通常はバッテリ駆動の携帯機として実装される移動体の小型化や省電力化を図ること、などのメリットがあるからである。最近では、携帯電話ユーザ数(セルラ)の増加などにより、なるべく多くのユーザをセルに収容し、且つ限られた周波数資源を最大限に有効活用することがますます求められるようになってきている。1つのセル内には複数の移動端末が存在し、これらが1つの基地局と同時に通信する。このため、基地局側から見れば、多元接続(マルチプル・アクセス)、すなわち無線信号を多重化して、どの信号がどのユーザのものかを検出する必要がある(マルチユーザ・ディテクション)。
従来、無線通信における多元接続技術としては、周波数分割多元接続(FDMA:Frequency Division Multiple Access)や、第2世代のPDC(Personal Digital Cellular)において採用されている時間分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)、同第3世代において採用されている符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)などが知られている。
TDMAは、通信チャネルを時間軸上のタイム・スロットであらかじめ分割しておき、同時に通信する移動端末毎に異なるタイム・スロットを割り当てる通信方式であり、デジタル方式が前提である。日本国内のデジタル携帯電話方式では3チャネル又は6チャネルの時分割多重を行なう。
また、FDMAは、同時に通信する各移動端末間で(すなわち通話チャネル毎に)異なる周波数を割り当てることにより通信を行なう方式である。すなわち、通信に用いるチャネルを周波数軸上で多数並べて、空いているチャネルを適宜割り当てて使用する。FDMAは、アナログ、デジタルいずれの通信方式にも対応することができる。日本国内では、アナログ方式の自動車電話及び携帯電話にFDMAが採用されている。
また、CDMAは、スペクトル拡散を用いて広い周波数を複数の移動端末で共用する方式である。移動端末は、通信の都度、スペクトル拡散用の拡散系列が割り当てられ、この拡散系列により通信信号を拡散して送信する。移動端末が共通の周波数を用いるので、自局にとって他局の通信信号はすべて干渉になり、干渉の中から受信信号を取り出す性能が受信レベルを大きく左右する。
ここで、通信容量(キャパシティ)を1セル1チャネル当たりに収容できるユーザ数と定義する。移動体通信が急速且つ広汎に普及し、同じセル内に多数の移動局が存在するような無線通信環境下においては、少ない資源でいかにしてキャパシティを拡大するかが最大の課題となる。
TDMAやFDMAでは、隣接するセル間で異なる周波数を割当て、複数の周波数を繰り返し利用している。これらの方式のキャパシティはチャネル数にのみ依存する。また、CDMAでは、同一周波数をセル間並びにセル内で同時に用いるため、セル内外の干渉を受ける。すなわち、CDMAでは、キャパシティはチャネル数ではなく、干渉量に依存する。
FDMAやTDMAでは、1セルに収容できるユーザ数は、使用可能な周波数帯域を分割してできたチャネル数を上限とするので、キャパシティは少ない。また、同じ周波数を隣接するセル間で繰り返すことは不可能であり、通信サービス全体としてもキャパシティが小さい。
また、CDMAは、直交、並びに擬似直交符号からなる拡散系列を用いて符号分割を行なうが、セル内のユーザは同じ周波数を共有するので、他のユーザの信号はすべて干渉波となる。基地局側では各移動端末に対して使用する拡散系列を知ることができるので、基地局は各ユーザの信号を検出することができるが、逆に、移動端末側では他の移動端末が使用する拡散系列を知り得ないので、ユーザの検出は実現しない。また、拡散系列がすべて直交していればよいが直交していない成分は干渉成分となるので、擬似直交符号が作るチャネルの数に対して収容できるユーザ数は少ない。また、CDMAは拡散により広い周波数帯域を使用してしまうので、1周波数繰り返しが実現できても、キャパシティは小さい。
CDMA方式では、干渉キャンセラIC(Interference Canceller)などの干渉除去技術を適用して、各信号の検出すなわちマルチユーザ・ディテクションを行なうことができる(例えば、特許文献1を参照のこと)。このICは、送信側の各局から送信され且つ各伝搬特性を経て伝搬された到来信号と雑音との和からなる受信信号を、受信電力が大きい順に復調して、且つ、自身の信号をキャンセルする処理を繰り返すことにより、受信したすべての信号を検出することができる。
ICなどの干渉除去技術を適用してセル間マルチユーザ・ディテクションを行なう場合、受信側の局は、セル内及びセル外の送信側の各局からの到来信号をいずれも希望信号とみなして検出するので、隣接又は近隣のセル同士で空間的、時間的並びに周波数が同一のチャネルを共用することができる。したがって、TDMAやFDMAを用いて1周波数繰り返しによるマルチセル構成を実現することができ、周波数の利用効率が高まるとともに、同じ利用効率においてはキャパシティ(通信容量)が拡大する。
しかしながら、セル境界付近では、他セル干渉と希望信号の受信電力の差が小さくなることが予想され、両者の受信信号が等電力となる場合も考えられる。このような状況下では、ICで復号及びキャンセルすることができなくなるという問題がある。
特開2002−84214
本発明の目的は、セル内外での干渉を除去してキャパシティ(通信容量)を拡張することができる、優れた通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、極力短い周波数繰り返しで運用してキャパシティを増大させることができる、優れた通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、非拡散方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させることができる、優れた通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、非拡散方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させる通信システムであって、
送信局側では、送信情報を複数のフレームに分割し、各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得た送信信号を送出し、
受信局側では、該送信信号をデインタリーブし、SINR(信号対干渉及び雑音電力比)の大きな符号から順次復号し、復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていくことにより元の分割フレームを再現する、
ことを特徴とする通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明の第1の側面に係る通信システムによれば、受信局側では、インタリーブ・パターンの相違を利用して、希望波と非希望波とを分離することができる。したがって、ユーザ毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、多元接続を実現することができる。あるいは、セル毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、1周波数繰り返しの非拡散マルチセル・システムを実現することができる。
したがって、本発明の第1の側面に係る通信システムによれば、干渉信号の電力を分散させ、低減することが可能となる。従来のセル間マルチユーザ・ディテクションで問題となる、希望信号と干渉信号の受信電力が等しい場合において、本発明を適用することで復号が可能となる。また、電力増幅器の振幅を適切に設計することで、平均送信電力を減らすことができる。
ここで、送信局側では、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変えるようにしてもよい。ここで、受信局側での復号能力は、干渉信号数、雑音電力、並びにフレーム当たりの符号語数に基づいて決定することができる。
また、符号多重数が増えると、復号能力が向上するが、処理が複雑になる。そこで、送信局側では、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定する。
また、本発明の第2の側面は、非拡散方式で情報を送信する送信装置又は送信方法であって、
送信情報を複数のフレームに分割するフレーム分割手段又はステップと、
各フレームを符号化する手段と、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅する電力増幅手段又はステップと、
該増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうインタリーブ手段又はステップと、
インタリーブにより得た送信信号を送出する送信手段又はステップと、
を具備することを特徴とする送信装置又は送信方法である。
本発明の第2の側面に係る送信装置又は送信方法によれば、受信局側では、インタリーブ・パターンの相違を利用して、希望波と干渉波とを分離することができる。セル毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、1周波数繰り返しの非拡散マルチセル・システムを実現することができる。また、ユーザ毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、多元接続を実現することができる。
前記電力増幅手段又はステップは、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変えるようにしてもよい。ここで、受信局側での復号能力は、干渉信号数、雑音電力、並びにフレーム当たりの符号語数に基づいて決定することができる。
また、前記フレーム分割手段又はステップは、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定するようにしてもよい。
本発明の第2の側面に係る送信装置又は送信方法では、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変えるようにしているが、例えば、干渉信号の数と雑音電力、異なる振幅値を持つ符号数によって振幅値が計算される。ここで、干渉信号の受信電力は区々であるため、干渉電力は最悪値となるように設定され、干渉波の電力が希望波のそれと等電力であるとみなして符号の振幅値を計算している。
しかしながら、実際の伝搬路では複数の干渉波の電力が希望波のそれとすべて等しくなることはまれであり、大部分の状況において送信電力のロスが生じるという問題がある。また、セル配置状況や、場所的及び時間的に粗密のあるトラフィックを考慮していないため、状況の厳しいところに合わせて符号設計を行なうと、状況の良いところでは送信電力のロスが生じる。
そこで、本発明の第2の側面に係る送信装置又は送信方法は、ある一定の間隔でトラフィックなどの状況を監視する伝搬路状況監視手段又はステップをさらに備えるとともに、前記電力増幅手段又はステップでは、その状況に応じて考慮すべき干渉信号の数や1フレームの符号語数を変更し、各符号の振幅値を随時更新するようにしてもよい。さらに、振幅値をより細かく制御するために、振幅値にマージンを与えるようにしてもよい。但し、1フレームの符号語数を変えた場合は、その符号語数を受信機側に通知する必要がある。一方,考慮する干渉信号数と振幅値のマージンのみを変えた場合は、受信機側に情報を通知する必要はない。
ここでは、受信信号を、受信電力の大小に応じて希望信号及び考慮すべき干渉信号と、考慮しない干渉信号の2つに大別して取り扱う。ここで言う「考慮すべき干渉信号」とは、希望信号に大きく影響を及ぼすような受信信号の大きい主要な干渉信号のことである。
考慮すべき干渉信号数を限定することにより、振幅比率の間隔が狭められ、結果として、送信電力をより低く抑えることができる。但し、この場合、実際にはそれ以外の干渉波が数多く存在している。ここで、これらの干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和を「残留干渉電力」と呼ぶことにする。残留干渉電力は、受信機から見ると雑音の増加となり、復号特性の劣化の要因となる。
一方、考慮する干渉信号数が増えると平均送信エネルギが上がり、1フレームの符号語数を多くすると、平均送信エネルギが下がる。但し、符号語数を多くすると1符号当たりのビット数が少なくなるため、ターボ符号を用いた場合は復号能力が低下してしまう。
また、前記電力増幅手段又はステップでは、各符号の振幅値計算の際に、この(干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる)残留干渉電力を考慮するようにしてもよい。例えば、基地局は、各端末から平均残留干渉電力の情報を集め、その値も考慮して各符号の振幅値を計算するようにする。平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号が残留干渉に埋もれて復号できない可能性が考えられるので、低レベルの符号の振幅を大きくする。この場合、高レベルの符号の振幅も大きくなるが、平均送信電力を保つため、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンなどを調整するようにする。
また、本発明の第3の側面は、送信情報を分割してなる各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得られた送信信号を受信する受信装置又は受信方法であって、
該送信信号をデインタリーブするデインタリーブ手段又はステップと、
SINRの大きな符号から順次復号する復号手段又はステップと、
該復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていく信号キャンセル手段又はステップと、
を具備することを特徴とする受信装置又は受信方法である。
本発明の第3の側面に係る受信装置又は受信方法によれば、送信局側で使用するインタリーブ・パターンの相違を利用してデインタリーブすることにより、希望波と干渉波とを分離することができる。セル毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、1周波数繰り返しの非拡散マルチセル・システムを実現することができる。また、ユーザ毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、多元接続を実現することができる。
なお、本方式に加えて信号の拡散処理を加えても良い。但し、ここで言う拡散は干渉信号の電力を低減させるためのものであり、CDMA方式のようなユーザの識別や分離を主眼としたものではない。
以上詳記したように、本発明によれば、非拡散方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させることができる、優れた通信システム、送信装置及び送信方法、受信装置及び受信方法、符号多重方法及び多重符号の復号方法を提供することができる。本発明は、非拡散方式によりユーザ・ディテクションを行なうことから、いわゆるCDMA方式とは本質的に相違する。
本発明によれば、干渉信号の電力を分散させ、低減することが可能となる。従来のセル間マルチユーザ・ディテクションで問題となる、希望信号と干渉信号の受信電力が等しい場合において、本発明を適用することで復号が可能となる。また、電力増幅器の振幅を適切に設計することで、平均送信電力を減らすことができる。
また、本発明によれば、システムの伝搬環境に応じて送信信号の新婦口を可変とすることで、送信シンボルの平均エネルギを維持したまま復号特性を向上させることができる。
また、本発明によれば、異なる振幅値を与える符号数や考慮する干渉信号の数を可変とすることで、各符号の振幅値を自由に設定することができる。
また、本発明によれば、セル配置や混雑する時間帯又は場所に応じて送信符号の振幅値を可変とすることで、最適なシステム設計が可能となる。また、設計された各符号の振幅値にマージンを設けることで、より自由度の高い符号設計が可能となる。
また、本発明によれば、異なる振幅値を与える符号数を変えずに、考慮する干渉信号数や振幅値のマージンのみを可変にして各符号の振幅値を設計することによって、受信機は予備的な情報を得なくても復号処理が可能となる。
また、本発明によれば、システム全体の干渉電力をあらかじめ調べておくことによって、各符号の振幅値を決定する最適なパラメータを確定することが可能となり、復号特性が向上する。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
A.第1の実施形態
A−1.送受信システム
ここでは、セルラなどのマルチセル無線システムのうち、多元接続に拡散系列を用いない(すなわちCDMAを行なわない)非拡散方式を考える。すなわち、多元接続としてTDMA又はFDMAを用い、セル内のユーザの信号を直交に配置する。
また、変調方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式を採用する。OFDMは、マルチキャリア(多重搬送波)伝送方式の一種で、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定される。また、ガード・インターバルを挿入することで、遅延波の影響や、セル内の他ユーザからの干渉を除去することができる。したがって、セル内の干渉は生じない。
また、以下で説明する無線通信システムでは、1周波数繰返しを想定している。すなわち、隣接するセルで同一の周波数を用いているため、セル間の干渉が存在する。本発明は、このセル間干渉を除去し、希望信号を正しく復号する技術である。
図1には、本発明の一実施形態に係る送信モデルを模式的に示している。同図に示す例では、ある送信局(ユーザA)が2つの符号を多重して送信し、伝搬路で他の1局(ユーザB)の干渉を受けるものとする。また、図示の例では、信号電力比は4:1とする。
ユーザAの送信機では、送信情報をシリアル−パラレル変換して、IAX(101)とIAY(102)に分割し、それぞれ符号器X(103)と符号器Y(104)を用いて符号化する。なお、符号器X(103)と符号器Y(104)の構成は同一のものでも良い。
符号化された信号は、互いに異なる振幅を持つ電力増幅器(105)及び(106)で増幅される。本実施形態では、電力増幅器(105)及び(106)は、デジタル信号処理上の振幅増幅器であり、パワー・アンプではないものとする。
増幅された各信号AX及びAYはパラレル−シリアル変換によりマージされ、2つの符号区間に渡ってインタリーバA(107)によりランダム・インタリーブ(攪拌)される。インタリーブされた信号TxAが送信信号となる。
一方、ユーザAと異なるセルに存在するユーザBにおいても同様に、送信情報をシリアル−パラレル変換して、IBX(111)及びIBY(112)に分割し、それぞれ符号器X(113)及び符号器Y(114)により符号化し、さらに互いに異なる振幅を持つ電力増幅器(115)及び(116)によって電力増幅し、これら増幅された各信号BX及びBYをマージしてインタリーバ(117)によってランダム・インタリーブすることにより、送信信号TxBを得る。
なお、符号器X(113)及び符号器Y(114)はユーザAと同一のものでも良い。また、電力増幅器(115)及び(116)の振幅のパターンは任意であるが、ユーザAと同一でも異なるものでも良い。本明細書では、簡単にするため、振幅パターンを各ユーザで等しく、4及び1とする。
但し、インタリーブ・パターンは、少なくとも干渉を受ける近隣のセル内で固有のものとする。同図に示す例では、インタリーバA(107)とインタリーバB(117)のインタリーブ・パターンは異なるものとする。
セル毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、1周波数繰り返しの非拡散マルチセル・システムを実現することができる。また、ユーザ毎に異なるインタリーブ・パターンを使用することにより、多元接続を実現することができる。
通信路では、各ユーザA及びBからの送信信号TxAとTxBが足し合わされ、干渉を受けた信号AX+AY+BX+BY(120)となる。
図2には、図1に示した送信機構成に対応する受信モデルの構成を模式的に示している。以下で説明するように、この受信機は、通信路上で干渉を受けた信号を受信して、各信号を分離・検出することができる。但し、図中では、信号成分に雑音の項は含まれない。
ユーザA及びユーザBからの送信信号は合成され、受信機に到達する。受信信号(120)はAX+AY+BX+BYである(図1を参照のこと)。
まず、受信信号(201)をユーザAのデインタリーバA(201)を用いてデインタリーブする。本実施形態では、インタリーブ・パターンは、少なくとも干渉を受ける近隣のセル内で固有のものとなっている。ここでは、ユーザAとユーザBの間でインタリーブ・パターンに相関はない(前述)。したがって、デインタリーバA(201)の出力はAX+(BX+BY)/2となり、干渉成分が半減する。
次に、デインタリーバA(201)の出力信号を復号器X(202)に供給して復号する。復号器X(202)では、SINRが最も大きな(すなわち、最も確からしい)符号Xのみを復号する。希望信号AXの受信電力が、干渉信号の電力 (BX+BY)/2 に比べて十分大きいならば、AXは誤りなく復号され、復号された信号IAXを得ることができる。
ここで、ユーザA及びユーザBからの信号が等電力で受信されたと仮定すると、希望信号AXと干渉信号(BX+BY)/2の電力比は4:2.5、すなわち1.6倍(2.0dB)となる。したがって、所要CIR(Carrier to Interference power Ratio:信号電力対干渉電力比)が2.0dB以下であるターボ符号などを原符号として用いることで、誤りのない復号を実現することができる。
また、受信信号(201)をユーザBのデインタリーバB(211)を用いてデインタリーブする。ユーザAとユーザBの間でインタリーブ・パターンに相関はないので、デインタリーバB(211)の出力はBX+(AX+AY)/2となり、干渉成分が半減する。
次に、デインタリーバB(211)の出力信号を復号器X(212)に供給して復号する。復号器X(212)は、この信号のSINRの大きい符号であるXに対して復号する。希望信号BXの受信電力が、干渉信号の電力 (AX+AY)/2 に比べて十分大きいので、誤りなく復号された信号IBXを得ることができる。
次に、復号された信号IAX及びIBXの成分を受信信号からキャンセルする。
復号器X(202)で復号された信号IAXを符号器X(203)で再符号化した後、電力増幅器(204)を用いて増幅する。インタリーバA(205)には、復号された信号AXと、マージすべき他方の信号AYとしてすべて0の信号を入力し、インタリーブを行なう。インタリーバA(205)は、送信機側のインタリーバA(107)と同一構成で同じインタリーブ・パターンを使用する。インタリーブの結果、AXのみの信号成分を持つユーザAの送信信号のレプリカが生成されるので、差分器(216)を用いて受信信号(120)から信号成分AXをキャンセルし、出力信号AY+BX+BYを得る。なお、伝搬路にフェージング等の変動がある場合は、伝搬路変動のレプリカを乗算する。
同様に、復号器X(212)で復号された信号IBXを符号器X(213)で再符号化した後、電力増幅器(214)を用いて増幅する。インタリーバB(215)には、復号された信号BXと、マージすべき他方の信号BYとしてすべて0の信号を入力し、インタリーブを行なう。インタリーバB(215)は、送信機側のインタリーバB(117)と同一構成で同じインタリーブ・パターンを使用する。インタリーブの結果、BXのみの信号成分を持つユーザBの送信信号のレプリカが生成されるので、差分器(206)を用いて受信信号(120)から信号成分AXをキャンセルし、出力信号AX+AY+BYを得る。
最後に、各送信機からの2番目の電力レベルの信号AY及びBYを復号する。まず、差分器(206)の出力信号(AX+AY+BY)を、再度デインタリーバA (207)を用いてデインタリーブする。デインタリーバA(207)は、デインタリーバA(201)と同一構成で同じインタリーブ・パターンを使用する。
デインタリーバA(207)の出力はAX+BY/2及びAY+BY/2となり、干渉信号BYは電力が半減する。次に、復号器Y(208)は、この信号AY+BY/2のSINRの大きい符号であるYに対して復号する。ここで、希望信号AYと干渉電力BY/2の差が十分大きければ、復号器 Y(208)によってAYは誤りなく復号することができ、復号された信号IAYを得ることができる。
同様に、差分器(216)の出力信号(AY+BX+BY)を、再度デインタリーバB(217)を用いてデインタリーブする。デインタリーバB(217)は、デインタリーバB(211)と同一構成で同じインタリーブ・パターンを使用する。
デインタリーバB(217)の出力はBX+AY/2とBY+AY/2となり、干渉信号AYは電力が半減する。次に、復号器Y(218)は、この信号BY+AY/2のSINRの大きい符号であるYに対して復号する。ここで、希望信号BYと干渉電力AY/2の差が十分大きければ、復号器 Y(218)によってBYは誤りなく復号することができ、復号された信号IBYを得ることができる。
以上の手順によって、ユーザA及びユーザBから送信された各信号IAX、IAY、IBX、IBYがすべて復号される。
上述した実施形態では、1段目のデインタリーバA(201)及びデインタリーバB(211)にはすべてのユーザの受信信号を入力して、縦続的に大きいSINRを持つ信号から復号及びキャンセルしているが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、復号の精度を上げるために、繰返し復号を適用することもできる。以下、繰返し復号の手順を述べる。
まず、AXを復号した後、差分器(216)によって受信信号AX+AY+BX+BYからAXをキャンセルした信号AY+BX+BYを得る。
次いで、このAXがキャンセルされた信号をユーザBのためのデインタリーバB(211)に入力することで、BX+AY/2が得られる。この信号には、既に干渉成分であるAXがキャンセルされているので、BXの復号精度が向上する。
同様に、BXを復号した後、差分器によって受信信号AX+AY+BX+BYからBXをキャンセルした信号AX+AY+BYを得て、これをユーザAのためのデインタリーバA(201)に入力することで、AY+BY/2が得られる。この信号には、既に干渉成分であるBXがキャンセルされているので、AXの復号精度が向上する。
このように、ユーザ間に渡って、お互いの復号結果を相手の入力として与え、繰返し復号を行なうことが可能である。
また、繰返し復号は、異なる段(異なる振幅をもつ電力増幅器により増幅されたもの)の符号間においても適用することができる。図2に示した例では、はじめにAXを復号し、次にAYを復号して復号過程が終了している。この復号された信号IAYを再符号化し、受信信号(120)から再符号化されたAX及びAYをキャンセルし、ユーザBの1段目のデインタリーバ(211)の入力とすることによって、BX及びBYを復号することができる。
A−2.電力増幅器の振幅値の設定方法
図1及び図2を参照しながら説明したセル間のマルチユーザ・ディテクション(IC-MUD:Inter-Cell Multi−User Detection)における符号多重方式をUCM(Unbalance Code Mixing)と呼ぶことにする。IC−MUDは、FDMA又はTDMAのセル内直交のシステムにおいて、他セル干渉を検出、復号、除去することで1周波数繰り返しを実現する手法である。また、UCMは等電力で受信された複数の信号を共に復号するための符号多重、干渉除去方式である。
図3には、UCMの送信機構成を模式的に示している。同図において、Mはユーザ数(干渉信号数)、NはUCMで多重する符号数(1フレームの符号語数)とする。なお、ここでは、セル内は直交しているので干渉にならないことから、説明の簡単にするため、すべてのユーザは異なるセルに存在するものと仮定する。
送信データはシリアル−パラレル変換され、符号器にて符号化される。符号化された送信データは、電力増幅器で符号語毎に決められた振幅が乗算された後、マルチプレクサMUXにより時間多重される。
電力増幅器では、k番目の符号語に対し、振幅値√a(k)を乗算する(但し、0<k<N−1)。振幅値計算部では、干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算が行なわれる。
インタリーバLmで続いてN個の符号にわたってインタリーブされ、例えばQPSK変調された後、パイロット・シンボルとともにOFDM変調されて送信信号となる。図3では、変調方式としてQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を用いた例を示している。なお、インタリーブはセル毎に異なるパターンを持つランダム・インタリーブを用いている。また、パイロット・シンボルはセル毎に固有の直交符号とする。
本実施形態では、干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算が行なわれる(上述)。上述の説明では、電力増幅器の電力比を4:1としたが、以下では電力比すなわち各符号の振幅値の具体的な設計方法について述べる。
すべての信号が復号可能となる各符号の振幅値を求める。送信機は、所要SNRすなわちErs/(n0/2)=ρのN個の符号を用意する。ここで、Ersは1実数あたりの信号エネルギ、n0は雑音の両側電力スペクトル密度である。k番目の符号C(k)の1実数あたりのエネルギをErs (k)(Ers (k)>Ers (m),k>m)とした後、N個の符号に渡ってインタリーブして送信する。受信端では、Mユーザの信号が等レベルで受信されたとする。
なお、セル内は直交としているので、干渉は他セルから来るものとしている。また、実数1個当たりに加算される雑音の分散をn0/2=σn 2とする。このとき、すべての送信機のC(N-1)からC(k+1)までの符号が復号されてキャンセルできたと仮定すると、C(k)が復号できるための条件は次式で表される。
Figure 2004194288
この復号の過程を図4に示す.各ユーザの多重符号数をN=4とし、受信電力の等しいユーザ数M=3とする。なお、図示の例では、その他の受信電力を持つ干渉信号はないものとする。
図4左は、ある希望波をデインタリーブしたときの、各ユーザのシンボル当たりのエネルギを示している。非希望波は希望波とランダム・インタリーブのパターンが異なるので、デインタリーブ後の希望信号に加わるある1つの干渉信号のエネルギは、全レベルの符号のエネルギを平均したものとなる。非希望信号はM−1個あるので、このエネルギをM−1倍したものがすべての干渉エネルギとなり、上式によってErs (k)のエネルギが決定される。
すべての符号がこの復号条件を満たすエネルギで受信されたとき、Ers (3)のエネルギを持つすべてのユーザの符号C(3)は復号される。このとき、すべてのユーザの符号C(3)をキャンセルしたときの各符号のエネルギは図4右に示すようになる。
ここで、ハッチングが施された部分がキャンセルされた信号のエネルギを示している。干渉信号の符号C(3)もキャンセルされているため、干渉信号のエネルギも減っていることが判る。したがって、次にErs (2)のエネルギを持つ符号C(2)が復号可能となり、このようにして、SINRの大きい符号から順次復号する。
すべての符号が復号可能な最小のErs (k)は、上記の式(1)を等号にして漸化式を解くことにより求められ、次式で表される。k番目の符号語に乗算される振幅値a(k)はErs (k)に比例する。
Figure 2004194288
ユーザ数M=2とし、両者の受信電力が等しい最悪の場合を考える(干渉信号の受信電力が大きいときは干渉信号の復号がし易くなるため)。このとき、原符号の所要Ers/(n0/2)に対する復号可能な平均Ers/(n0/2)の最小値を図5に示している。符号多重数Nが大きいほど平均Ers/(n0/2)は小さくなるが、N=16でその値はほぼ収束している。
また、ユーザ数M=3としたときの平均Ers/(n0/2)を図6に示している。ここでもすべてのユーザの受信電力が等しい場合を考えている。ユーザ数M=2のときに比べてより大きな平均Ers/(n0/2)が必要となる。
A−3.復号可能な受信電力の範囲
本項では、先に述べた送信信号設計方法に従い、各符号が復号できる受信電力の範囲について説明する。
ユーザ数M=2、原符号の所要Ers/(n0/2)=ρを1.0 (0[dB])、n0/2=1.0 (0[dB])とする。このときの、負号数N=1,2,4,8のときの復号可能な受信電力の範囲を逗7〜図10にそれぞれ示している。但し、各図において、縦軸は希望ユーザの平均Ers/(n0/2)[dB]、横軸は干渉ユーザの平均Ers/(n0/2)[dB]を示している。符号数Nをパラメータとしたとき、復号できなかった電力比の範囲をプロットで示している。プロットの模様の違いはN個の符号を示している。
N=1、すなわち本発明を用いなかった場合、図7に示すように、希望ユーザと干渉ユーザの受信電力の差が小さいときは、希望信号の受信電力が十分大きい場合においても復号が不可能となる。しかし、符号数Nを複数とし、本発明を用いることで、両者の電力が等しい場合においても、受信電力が十分大きければ復号が可能となることが図8〜図10より判る。すなわち、符号多重数を増やすことにより、受信可能領域が増え、復号能力が向上する。
A−4.ビット誤り率特性の一例
上記の設計方法に従って設計した電力増幅器の振幅値を用いて、計算機シミュレーションを行なった結果について以下に説明する。なお、ここでは以下の仮定を用いている。
1.伝搬路はAWGNチャネル
2.各符号の受信SINRは既知である。
3.各ユーザの受信タイミングは一致している。
4.各ユーザの受信電力は等しい(すなわち、マルチユーザ・ディテクションには最悪の状況)
また、原符号には、3GPP(3rd Generation Partnership Project)のpermutatorを用いたターボ符号を用いている。1符号当たりの情報ビット数は3456ビットで、符号化率R=1/2、繰返し数は20回とした。
図11には、等電力ユーザ数M=2、すなわち干渉ユーザ数が1のときの平均ビット誤り率特性を示している。横軸は希望信号の平均Ers/(n0/2)で、縦軸は全ユーザ、全符号の平均ビット誤り率を示している。なお、シミュレーション・ビット数は、1符号1ユーザ当たり10Mビットである。また、本シミュレーションでは、ターボ符号の復号過程において干渉信号の情報を考慮しており、さらに前段で復号した符号の尤度情報を用いて尤度の計算を行なっている。
比較として原符号のビット誤り率特性を図示する(同図中の(M,N)=(1,1))。所要Ers/(n0/2)(=ρ)をビット誤り率が10-6より小さくなる値とすると,この図よりρ=1.2dBとなる。各符号のシンボル当たりのエネルギはこの値を用いて上記の式(2)より計算した。
符号多重数Nが大きくなるにつれて各符号のエネルギの間隔を密にすることが可能である。このため、誤りなく伝送するのに必要な平均Ers/(n0/2)が小さくなっている。また、同図中の破線は設計した平均Ers/(n0/2)である。シミュレーション値がこの計算値より良くなっているのは、ターボ符号の復号の際に前段の尤度情報を利用して、復号の精度を向上させているためである。
B.第2の実施形態
上述した第1の実施形態では、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変えるようにしているが、例えば、干渉信号の数と雑音電力、異なる振幅値を持つ符号数によって振幅値が計算される。ここで、干渉信号の受信電力は区々であるため、干渉電力は最悪値となるように設定され、干渉波の電力が希望波のそれと等電力であるとみなして符号の振幅値を計算している。
しかしながら、実際の伝搬路では複数の干渉波の電力が希望波のそれとすべて等しくなることはまれであり、大部分の状況において送信電力のロスが生じるという問題がある。また、セル配置状況や、場所的及び時間的に粗密のあるトラフィックを考慮していないため、状況の厳しいところに合わせて符号設計を行なうと、状況の良いところでは送信電力のロスが生じる。
実際のセルラ・システムでは、セル配置方法は画一的ではなく、また、場所や時間帯によってトラフィックの混雑状況が異なっている。そこで、本発明の第2の実施形態では、ある一定の間隔でトラフィック等の状況を監視し、その状況に応じて主要な干渉信号の数や1フレームの符号語数を変更し、上式(2)の計算によって各符号の振幅値を更新するようにした。
但し、1フレームの符号語数を変えた場合は,その符号語数を受信機側に通知する必要がある。一方、考慮する干渉信号数と振幅値のマージンのみを変えた場合は、受信機側に情報を通知する必要は特にない(振幅値のマージン調整については後述する)。
図12には、本発明の第2の実施形態に係るUCMの送信機構成を模式的に示している。同図において、Mはユーザ数(干渉信号数)、NはUCMで多重する符号数(1フレームの符号語数)とする。なお、セル内は直交しているので干渉にならないことから、説明の簡単にするため、すべてのユーザは異なるセルに存在するものと仮定する。
送信データはシリアル−パラレル変換され、符号器にて符号化される。符号化された送信データは、電力増幅器で符号語毎に決められた振幅が乗算された後、マルチプレクサMUXにより時間多重される。
電力増幅器では、k番目の符号語に対し、振幅値√a(k)を乗算する(但し、0<k<N−1)。振幅値計算部では、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算が行なわれる。
インタリーバLmで続いてN個の符号にわたってインタリーブされ、例えばQPSK変調された後、パイロット・シンボルとともにOFDM変調されて送信信号となる。図12では、変調方式としてQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を用いた例を示している。なお、インタリーブはセル毎に異なるパターンを持つランダム・インタリーブを用いている。また、パイロット・シンボルはセル毎に固有の直交符号とする。
本実施形態では、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算が行なわれる。ここでは、受信信号を、受信電力の大小に応じて希望信号及び考慮すべき干渉信号と、考慮しない干渉信号の2つに大別して取り扱う。ここで言う「考慮すべき干渉信号」とは、希望信号に大きく影響を及ぼすような受信信号の大きい主要な干渉信号のことである。
図13には、受信した希望信号並びにすべての干渉信号を電力の大きさの順に並べて示している。振幅値の計算時には、干渉信号のうち所定の閾値を越えたもののみを考慮すべき干渉信号として取り扱う。このように考慮すべき干渉信号数を限定することにより、振幅比率の間隔が狭められ、結果として、送信電力をより低く抑えることができる。但し、この場合、実際にはそれ以外の干渉波が数多く存在している。ここで、これらの干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和を「残留干渉電力」と呼ぶことにする。残留干渉電力は、受信機から見ると雑音の増加となり、復号特性の劣化の要因となる。
一方、考慮する干渉信号数が増えると、平均送信エネルギが上がる。また、1フレームの符号語数を多くすると、平均送信エネルギが下がる。但し、符号語数を多くすると1符号当たりのビット数が少なくなるため、ターボ符号を用いた場合は復号能力が低下してしまう。
また、振幅値をより細かく制御するために、振幅値にマージンを与えるようにしてもよい。図14には、図12に示した送信機の変形例を示している。図12に示した構成では、振幅値計算部は、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算を行なう。これに対し、図14に示す例では、振幅値計算部は、さらに振幅値にマージンを与えて計算を行なうようにしている。
干渉信号数の増加によって復号特性が劣化した場合における振幅値の更新方法について、図15に示したフローチャートを参照しながら、以下に説明する。
まず、伝搬路の状況を調査し(復号の際に常に伝播路推定を行なっている)(ステップS1)、考慮すべき干渉信号数を決定する(ステップS2)。
ここで、干渉信号の数が増加した場合は(ステップS3)、平均エネルギが上昇してしまうので、その上昇を抑えるために1フレーム当たりの符号語数を多くする(ステップS4)。但し、1フレームの符号語数を変えた場合は、その符号語数を受信機側に通知する(ステップS5)(同上)。
符号語数を余り多くし過ぎるとターボ符号では特性が劣化するため(ステップS6)、振幅値のマージンを下げて(符号語間の振幅値の差を小さくする)(ステップS7)、平均エネルギが増加しないようにする。
一方、干渉信号数が減少した場合は(ステップS8)、1フレームの符号数を少なくしたり(ステップS9、S10)、振幅値のマージンを上げたりして振幅値の更新を行なう(ステップS11)。
図16には、本実施形態に係るUCMの受信機の構成を模式的に示している。同図に示す受信機は、図12並びに図14に示した送信機からの送信信号を受信処理できる他、図3に示した第1の実施形態に係る送信機にも対応している。以下、この受信機の構成並びに動作について説明する。
受信された各セルからの信号は、チャネル推定・補償部において、それぞれパイロット・シンボルから推定されたチャネル変動を基にして位相補償が行なわれる。
その後、OFDM復調並びにQPSK復調を経て、デインタリーブされる。受信された全ユーザの信号のデインタリーブが終わると、符号検出部において、SINRの最も大きな符号語が選択され、その符号が復号される。
復号されたデータは、同図の下段に示す再符号化部において符号化され、再度、UCM多重化される。ここで、現在復号しなかったシンボルは、0として多重化する。OFDM変調する際も、パイロット・シンボルは0として扱い、推定したチャネル変動を加味した後、キャンセラにおいて受信信号からキャンセルする。このようにして、必要とするすべての符号語が復号できるまで、復号及びキャンセルを繰り返す。
受信機は、トラフィックの変動や干渉局数の増減などで復号特性が大きく変わった場合は、その情報を送信機に通知する。送信機側では、受信機からの通知を基に、符号の振幅値を再計算し、新たな振幅値を用いて符号の多重化を行なう。あるいは、送信機は、自分が受信した伝搬路状況から、送信するリンクの伝搬路状況を推定して振幅値の再計算を行なうようにしてもよい。後者の場合には、受信機から送信機への伝搬路状況などの通知を行なう特別な手続が不要となる。
また、送信機側で1フレーム当たりの符号語数を変えて各符号語の振幅値を再設定した場合には、フレーム構成が変わるため、受信機側にその情報を伝える必要がある。一方、符号語数を一定にし、考慮する干渉信号数及び振幅値のマージンによって各符号の振幅値を再設定した場合には、受信機にその旨を通知する必要はない。
C.第3の実施形態
本発明の第2の実施形態では、受信信号を、受信電力の大小に応じて希望信号及び考慮すべき干渉信号と、考慮しない干渉信号の2つに大別して取り扱うようにしている。すなわち、希望信号に大きく影響を及ぼすような受信信号の大きい主要な干渉信号を「考慮すべき干渉信号」として扱い、考慮すべき干渉信号数に基づいて各符号の振幅値の計算を行なう。
このように考慮すべき干渉信号数を限定することにより、振幅比率の間隔が狭められ、結果として、送信電力をより低く抑えることができる。その反面、実際にはそれ以外の干渉波が数多く存在している。これらの干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる「残留干渉電力」は、受信機から見ると雑音の増加となり、復号特性の劣化の要因となる。
そこで、本発明の第3の実施形態では、各符号の振幅値計算の際に、この残留干渉電力も含み、システム全体の干渉電力を考慮して各符号の振幅値を決定するようにした。図17には、本発明の第3の実施形態に係るUCMの送信機構成を模式的に示している。同図において、Mはユーザ数(干渉信号数)、NはUCMで多重する符号数(1フレームの符号語数)とする。なお、セル内は直交しているので干渉にならないことから、説明の簡単にするため、すべてのユーザは異なるセルに存在するものと仮定する。以下、同図に示す送信機の構成並びに動作について説明する。
送信データはシリアル−パラレル変換され、符号器にて符号化される。符号化された送信データは、電力増幅器で符号語毎に決められた振幅が乗算された後、マルチプレクサMUXにより時間多重される。
電力増幅器では、k番目の符号語に対し、振幅値√a(k)を乗算する(但し、0<k<N−1)。振幅値計算部では、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力によって振幅値の計算が行なわれる。
インタリーバLmで続いてN個の符号にわたってインタリーブされ、例えばQPSK変調された後、パイロット・シンボルとともにOFDM変調されて送信信号となる。図12では、変調方式としてQPSKを用いた例を示している。なお、インタリーブはセル毎に異なるパターンを持つランダム・インタリーブを用いている。また、パイロット・シンボルはセル毎に固有の直交符号とする。
本実施形態では、振幅値計算部は、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力に加えて、振幅値のマージン、並びに平均残留干渉電力よって振幅値の計算を行なう。ここで言う平均残留干渉電力は、図13に示した希望信号及び考慮すべき干渉信号以外の干渉信号についての電力の平均値に相当する。
ここで、振幅値計算部における各符号の振幅値の計算方法について、図18を参照しながら説明する。
考慮すべき干渉信号数Mは、例えば、信号受信時に行なうチャネル推定処理において検出される各ユーザの受信電力に基づいて判断することができる。図13に示した例で言えば、所定の閾値を越える信号数に希望信号数(=1)を減算したものが考慮すべき干渉信号数Mとなる。
また、想定する雑音電力n0は、基本的には熱雑音で構成されることから、変動しない(すなわち定数として扱う)。
また、平均残留干渉電力は、考慮しない干渉信号の電力の平均値であり、ここでは、雑音の分散σn 2を増やすことによって振幅値計算に利用する。
また、振幅値のマージンは、チャネル推定により得られるSINRや、信号の復号時に得られる誤り特性を基に決定する。ここでは、所要SNRすなわちρに一定の値を乗算することにより振幅値のマージン調整を行なう。
まず、平均残留干渉電力を加味して、雑音の分散σn 2を決定する(ステップS21)。
次いで、振幅値のマージン調整のため、所要SNRすなわちρを決定する(ステップS22)。
そして、先行ステップS21及びS22で得られたパラメータ値とともに、考慮すべき干渉信号数M、1フレームの符号語数N、並びに想定する雑音電力n0を投入して、式(2)を計算して、符号の振幅値を得る(ステップS23)。
なお、図16に示した受信機は、図17に示した第3の実施形態に係る送信機にも対応しているものとする。
例えば、本実施形態に係る送信機としての基地局は、各端末から平均残留干渉電力の情報を集め、その値も考慮して各符号の振幅値を計算するようにする。平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号が残留干渉に埋もれて復号できない可能性が考えられるので、低レベルの符号の振幅を大きくする。高レベルの符号の振幅も大きくなるが、平均送信電力を保つため、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンなどを調整するようにする。
[追補]
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係る送信モデルを模式的に示した図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る受信機の構成を模式的に示した図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るUCMの送信機構成を模式的に示した図である。 図4は、復号の過程を模式的に示した図である。 図5は、ユーザ数M=2としたときの原符号の所要Ers/(n0/2)に対する復号可能な平均Ers/(n0/2)の最小値を示した図である。 図6は、ユーザ数M=3としたときの平均Ers/(n0/2)を示した図である。 図7は、符号多重数N=1としたときの復号可能な受信電力の範囲を示した図である。 図8は、符号多重数N=2としたときの復号可能な受信電力の範囲を示した図である。 図9は、符号多重数N=4としたときの復号可能な受信電力の範囲を示した図である。 図10は、符号多重数N=8としたときの復号可能な受信電力の範囲を示した図である。 図11は、干渉ユーザ数が1のときの平均ビット誤り率特性を示した図である。 図12は、本発明の第2の実施形態に係るUCMの送信機構成を模式的に示した図である。 図13は、考慮すべき干渉信号の数を決定するための処理を説明するための図である。 図14は、図12に示した送信機構成の変形例を模式的に示した図である。 図15は、干渉信号数の増加によって復号特性が劣化した場合における振幅値の更新方法を示したフローチャートである。 図16は、本発明の一実施形態に係る受信機の構成を模式的に示した図である。 図17は、本発明の第3の実施形態に係るUCMの送信機構成を模式的に示した図である。 図18は、振幅値計算部における各符号の振幅値の計算方法を説明するためのフローチャートである。 図19は、複数の基地局によりサービス・エリアを面展開する移動体無線通信システムにおけるセル構成を模式的に示した図である。
符号の説明
103,113,203…符号器X
104,114,213…符号器Y
107,205…インタリーバA
107,215…インタリーバB
201,207…デインタリーバA
202,208…復号器X
211,217…デインタリーバB
212,218…復号器Y

Claims (33)

  1. 非拡散方式により1周波数繰り返しを実現してキャパシティを増大させる通信システムであって、
    送信局側では、送信情報を複数のフレームに分割し、各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得た送信信号を送出し、
    受信局側では、該送信信号をデインタリーブし、信号対干渉及び雑音電力比の大きな符号から順次復号し、復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていくことにより元の分割フレームを再現する、
    ことを特徴とする通信システム。
  2. ユーザ毎に異なるインタリーブ・パターンを使用する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. セル毎に異なるインタリーブ・パターンを使用する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 送信局側では、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 送信局側では、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  6. 送信局側では、ある一定の間隔でトラフィックなどの伝搬路状況を監視し、該伝搬路状況に応じて、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力に基づいて各符号の振幅値を更新する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  7. 送信局側では、各符号の振幅値計算の際に、干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる残留干渉電力を利用する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  8. 送信局側では、平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号の振幅を大きくする、
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
  9. 送信局側では、低レベルの符号の振幅を大きくしたときに、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンを調整して平均送信電力を保つ、
    ことを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 非拡散方式で情報を送信する送信装置であって、
    送信情報を複数のフレームに分割するフレーム分割手段と、
    各フレームを符号化する手段と、
    符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅する電力増幅手段と、
    該増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうインタリーブ手段と、
    インタリーブにより得た送信信号を送出する送信手段と、
    を具備することを特徴とする送信装置。
  11. 前記電力増幅手段は、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変える、
    ことを特徴とする請求項10に記載の送信装置。
  12. 前記フレーム分割手段は、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の送信装置。
  13. ある一定の間隔でトラフィックなどの伝搬路状況を監視する伝搬路監視手段をさらに備え、
    前記電力増幅手段は、該伝搬路状況に応じて、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力に基づいて各符号の振幅値を更新する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の送信装置。
  14. 前記電力増幅手段は、各符号の振幅値計算の際に、干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる残留干渉電力を利用する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の送信装置。
  15. 前記電力増幅手段は、平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号の振幅を大きくする、
    ことを特徴とする請求項14に記載の送信装置。
  16. 前記電力増幅手段は、低レベルの符号の振幅を大きくしたときに、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンを調整して平均送信電力を保つ、
    ことを特徴とする請求項15に記載の送信装置。
  17. 非拡散方式で情報を送信する送信方法であって、
    送信情報を複数のフレームに分割するフレーム分割ステップと、
    各フレームを符号化するステップと、
    符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅する電力増幅ステップと、
    該増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうインタリーブ・ステップと、
    インタリーブにより得た送信信号を送出する送信ステップと、
    を具備することを特徴とする送信方法。
  18. 前記電力増幅ステップでは、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変える、
    ことを特徴とする請求項17に記載の送信方法。
  19. 前記フレーム分割ステップでは、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定する、
    ことを特徴とする請求項17に記載の送信方法。
  20. ある一定の間隔でトラフィックなどの伝搬路状況を監視する伝搬路監視ステップをさらに備え、
    前記電力増幅ステップでは、該伝搬路状況に応じて、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力に基づいて各符号の振幅値を更新する、
    ことを特徴とする請求項17に記載の送信方法。
  21. 前記電力増幅ステップでは、各符号の振幅値計算の際に、干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる残留干渉電力を利用する、
    ことを特徴とする請求項20に記載の送信方法。
  22. 前記電力増幅ステップでは、平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号の振幅を大きくする、
    ことを特徴とする請求項21に記載の送信方法。
  23. 前記電力増幅ステップでは、低レベルの符号の振幅を大きくしたときに、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンを調整して平均送信電力を保つ、
    ことを特徴とする請求項22に記載の送信方法。
  24. 送信情報を分割してなる各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得られた送信信号を受信する受信装置であって、
    該送信信号をデインタリーブするデインタリーブ手段と、
    信号対干渉及び雑音電力比の大きな符号から順次復号する復号手段と、
    該復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていく信号キャンセル手段と、
    を具備することを特徴とする受信装置。
  25. 送信情報を分割してなる各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得られた送信信号を受信する受信方法であって、
    該送信信号をデインタリーブするデインタリーブ・ステップと、
    信号対干渉及び雑音電力比の大きな符号から順次復号する復号ステップと、
    該復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていく信号キャンセル・ステップと、
    を具備することを特徴とする受信方法。
  26. 非拡散方式で送信する情報を符号多重する符号多重方法であって、
    送信情報を複数のフレームに分割するフレーム分割ステップと、
    各フレームを符号化するステップと、
    符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅する電力増幅ステップと、
    該増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうインタリーブ・ステップと、
    を具備することを特徴とする符号多重方法。
  27. 前記電力増幅ステップでは、受信局側における復号能力に応じてフレーム毎の振幅増幅の比率を変える、
    ことを特徴とする請求項26に記載の符号多重方法。
  28. 前記フレーム分割ステップでは、受信局側において実現する復号能力又は処理能力に応じて符号多重数を決定する、
    ことを特徴とする請求項26に記載の符号多重方法。
  29. 前記電力増幅ステップでは、伝搬路状況に応じて、考慮すべき干渉信号の数、1フレームの符号語数、雑音電力に基づいて各符号の振幅値を更新する、
    ことを特徴とする請求項26に記載の符号多重方法。
  30. 前記電力増幅ステップでは、各符号の振幅値計算の際に、干渉波として考慮しなかった干渉波の電力和からなる残留干渉電力を利用する、
    ことを特徴とする請求項29に記載の符号多重方法。
  31. 前記電力増幅ステップでは、平均残留干渉電力が大きい場合は、低レベルの符号の振幅を大きくする、
    ことを特徴とする請求項30に記載の符号多重方法。
  32. 前記電力増幅ステップでは、低レベルの符号の振幅を大きくしたときに、考慮する干渉波数、1フレームの符号数、振幅値のマージンを調整して平均送信電力を保つ、
    ことを特徴とする請求項31に記載の符号多重方法。
  33. 送信情報を分割してなる各フレームを符号化し、符号化された各信号を異なる振幅で電力増幅し、増幅された各信号をひとまとめにしてすべての信号にわたるインタリーブを行なうことにより得られた送信信号を復号する復号方法であって、
    該送信信号をデインタリーブするデインタリーブ・ステップと、
    信号対干渉及び雑音電力比の大きな符号から順次復号する復号ステップと、
    該復号された信号を再符号化して該送信信号から順次キャンセルしていく信号キャンセル・ステップと、
    を具備することを特徴とする復号方法。
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