JP2004193805A - 半導体集積回路、av受信装置、av送信装置、av通信システム、av通信方法及びav通信制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの利便性を損なうことなく著作権保護を図る。
【解決手段】本発明に係るAV通信システムは、無線でAVストリームを送信するAV送信装置1と、AV送信装置1からのAVストリームを無線ネットワーク2を介して受信するAV受信装置3とを備え、AV送信装置1は、無線LAN−LSIとMPEG処理部とを有し、AV受信装置3は、AVストリームの受信処理や復号化処理などを行う無線LAN−LSIと、MPEGストリームの蓄積処理を行うMPEGストリーム蓄積部とを有する。受信されたAVストリームに含まれるコピー制御情報をAV受信装置3で検出してから、AVストリームのコピーを許可するか否かを決定するため、個々のAVストリームのコピー制御情報に応じた著作権保護が図れる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るAV通信システムは、無線でAVストリームを送信するAV送信装置1と、AV送信装置1からのAVストリームを無線ネットワーク2を介して受信するAV受信装置3とを備え、AV送信装置1は、無線LAN−LSIとMPEG処理部とを有し、AV受信装置3は、AVストリームの受信処理や復号化処理などを行う無線LAN−LSIと、MPEGストリームの蓄積処理を行うMPEGストリーム蓄積部とを有する。受信されたAVストリームに含まれるコピー制御情報をAV受信装置3で検出してから、AVストリームのコピーを許可するか否かを決定するため、個々のAVストリームのコピー制御情報に応じた著作権保護が図れる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、著作権保護を図りつつAVストリームを送受信するAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム、AV通信方法及びAV通信制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル情報家電と呼ばれる商品が増えている。この種の商品は、デジタル放送の開始などに伴って普及が期待され、デジタル放送対応テレビや、セットトップボックス、デジタルVTR、DVDプレーヤ、ハードディスクレコーダ等、デジタルデータやデジタルコンテンツを扱う商品が広く含まれる。
【0003】
デジタルデータは、コピー時の品質劣化が無いなどの利点がある反面、不正コピーが容易であるなどの欠点も持つため、著作権保護を図る仕組みが必要になる。例えば、デジタルAV機器同士をつなぐデジタルネットワークであるIEEE1394には、認証・鍵交換機構や、データの暗号化の機能を兼ね備えられている。
【0004】
ここで、著作権保護が必要なAVストリームを送信装置から受信装置に転送する場合を考える。個人(あるいは、拡大解釈して家族)の楽しむ範囲内ではAVストリームをやり取りできるようにし、他人との間では、著作権者からの許可が得られない限り、AVストリームをやり取りできないような仕組みが必要である。
【0005】
ネットワーク上で著作権保護を実現するためのメカニズムとして、DTCPが知られている。DTCPとは、Digital Transmission Content Protectionの略で、IEEE1394やUSBなどでデファクトスタンダードとなっている著作権保護方式である。著作権保護が必要なAVストリームなどのコンテンツに対して送信機器と受信機器との間で認証・鍵交換を行い、AVストリームを暗号化して転送する仕組みが備わっている(例えば、非特許文献1に説明が詳しい)。DTCPを用いることにより、宅内のネットワーク(例えばIEEE1394ネットワーク)上における、著作権保護を保証した上でのAVストリームの伝送が可能になる。
【0006】
一方、現在ホームネットワークの有力候補として考えられているのが無線LANである。代表的な無線LANとしては、IEEE802.11による無線LAN等が知られている。これらの無線LAN上では、インターネットプロトコルによる通信が行われるのが一般的である。
【0007】
【非特許文献1】
http://www.dtla.comにて取得可能に開示されている文書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在のDTCPはIEEE1394やUSB等のホームネットワークにその対象が限定されている。これから、ますます普及が進むと考えられる無線LAN(あるいは、イーサネット(登録商標)等)や家庭内インターネットにおいて、著作権保護を保証した通信を実現するには、例えば現在のDTCPを拡張する必要がある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの利便性を損なうことなく著作権保護を図ることができるAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム及びAV通信制御プログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、暗号化されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームを、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置に送信する半導体集積回路において、所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を備える。
【0011】
また、本発明に係るAV受信装置は、所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を有する半導体集積回路と、前記AVストリームインタフェース手段からAVストリームと前記コピー制御情報または暗号制御情報とを受け取り、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置と、を備える。
【0012】
また、本発明に係るAV送信装置は、受信装置との間で、送信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、送信対象であるAVストリームを、コピー制御情報または暗号制御情報を含めずに暗号化する暗号化手段と、を備え、前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報である。
【0013】
また、本発明に係るAV受信装置は、送信装置との間で、受信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記送信装置から送信されたコピー制御情報または暗号制御情報を含まない暗号化されたAVストリームを受信するAVストリーム受信手段と、前記暗号再計算タイミング情報に従って所定の時間間隔で復号鍵を変えながら、前記AVストリーム受信手段で受信されたAVストリームを復号する復号化手段と、を備え、前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報である。
【0014】
また、本発明に係るAV送信装置は、AVストリームを受信する受信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを送信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、送信対象であるAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、前記複数のコネクションのいずれか一つを選択して、選択したコネクションに該AVストリームを投入するコネクション選択手段と、前記受信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、を備え、前記コネクション選択手段で選択されたコネクションを利用して、前記受信装置にAVストリームを送信する。
【0015】
また、本発明に係るAV受信装置は、AVストリームを送信する送信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを受信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、前記送信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、前記複数のコネクションを介して受信されたAVストリームを、対応するコネクションのコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、蓄積または再生するAV蓄積/再生手段と、を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム、AV通信方法及びAV通信制御プログラムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るAV通信システムの一実施形態の全体構成を示すブロック図である。図1のAV通信システムは、無線でAVストリームを送信するAV送信装置1と、AV送信装置1からのAVストリームを無線ネットワーク2を介して受信するAV受信装置3とを備えている。
【0018】
図1の無線ネットワーク2は、家庭内のネットワークを念頭に置いているが、必ずしも無線である必要はなく、イーサネット等の有線ネットワークでもよいし、無線ネットワーク2と有線ネットワークがブリッジ接続された混在ネットワークでもよい。
【0019】
無線ネットワーク2は、例えば、IEEE802.11aやIEEE802.11b等の無線LANである。
【0020】
AV送信装置1は、テレビやセットトップボックス、DVDプレーヤ等のAVストリームのソースデバイスとなりうる機器である。AV受信装置3は、テレビ等の表示装置、スピーカ、あるいは録画・録音装置といった、AVストリームのシンクデバイスとなりえる機器である。
【0021】
図2は図1のAV送信装置1の内部構成の一例を示すブロック図である。図2のAV送信装置1は、無線LAN−LSI4とMPEG処理部5とを有する。MPEG処理部5は、より具体的には、AVストリームをMPEG形式でエンコードする機能を持つMPEGエンコーダや、映像信号(例えばテレビ放送)を受信する機能を持つMPEG受信部や、映像信号を蓄積する機能(例えばハードディスクやDVD)を持つMPEG蓄積部などである。また、MPEG処理部5は、無線LAN−LSI4に対して、著作権保護を行なうべきデジタルAVストリームを送信する機能も持っている。
【0022】
MPEG処理部5には、MPEG形式のAVストリーム(以下、MPEGストリーム)とクロックを出力する少なくとも一つの端子が設けられ、この端子に無線LAN−LSI4が接続されている。
【0023】
無線LAN−LSI4は、無線LANの送受信制御を行う機能の他に、著作権保護を図るためにAVストリームを暗号化する機能やAVストリームのフォーマット処理を行う機能も持っている。
【0024】
無線LAN−LSI4は、AVストリームを暗号化する際、AVストリームの中にコピー制御情報(CCI: Copy Control Information)も含めて暗号化する。したがって、後述するAV受信装置3は、受信されたAVストリームの中からコピー制御情報を検出することで、AVストリームのコピー条件を把握できる。
【0025】
コピー制御情報は、暗号管理情報(EMI: Encryption Management Information)とも呼ばれ、例えば、Copy Never(コピー不可)、Copy Once(1回のみコピーを許可)、Copy No More(これ以上コピー不可)、Copy Free(コピーを無制限許可)などのコピー制限情報である(詳しくは、参照)。
【0026】
図3は無線LAN−LSI4の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図3の無線LAN−LSI4は、外部からMPEGストリームを取り込むMPEGインタフェース部(MPEG I/F)11と、MPEGストリームのコピー制御情報を入力するCCI入力部12と、MPEGストリームをRTP/IPパケット化する処理を行うRTP/IP処理部13と、AV受信装置3との間でDTCP認証・鍵交換処理を行うDTCP AKE処理部14と、暗号鍵を用いてMPEGストリームを暗号化するDTCP暗号化処理部15と、暗号鍵情報と暗号化されたMPEGストリームとを多重化する多重化部16と、無線LAN処理部17と、無線LANインタフェース部(無線LAN I/F)18とを有する。
【0027】
無線LAN−LSI4は、入力されたMPEGストリーム毎に、通信相手となるノードのアドレス(IPアドレスやドメインネーム等)や使用すべきプロトコル(例えば、RTP、HTTP及び独自フォーマットのいずれかと、そのポート番号等)についての情報を外部(例えば、MPEG処理部や不図示の全体制御用のCPUなど)から与えられてもよい。
【0028】
これにより、RTP/IP処理部13は、「どのIPアドレス宛て(本実施形態では受信装置のIPアドレス)のIPパケットを、どのようなプロトコル・ポート番号で生成すればよいか」等についての情報を持ち、この情報に従ってUDPパケットとIPパケットを生成する。
【0029】
DTCP暗号化処理部15は、生成したRTP/IPパケットの必要な部分(本実施形態では、RTPペイロード、つまりMPEGデータが格納されている部分)の著作権保護のための暗号化を行う。DTCPは、IEEE1394などで採用されているホームネットワークにおける著作権保護のための仕組みのデファクトスタンダードである。本実施形態の無線LAN−LSI4は、このDTCPを著作権保護の仕組みとして採用する。
【0030】
DTCP−AKE処理部14は、AV受信装置3との間で、DTCPのための認証鍵交換を行う。多重化部16は、DTCP−AKE処理部14がやり取りするDTCPの制御用のパケットと、MPEGデータを搭載したパケット、及びその他のパケットを多重化、あるいは分離化する。無線LAN処理部17は、無線LANのデータリンクレイヤやMACレイヤ、物理レイヤの処理を行う。無線LANインタフェース部18は、無線ネットワーク2との接続処理を行う。
【0031】
本実施形態では、著作権保護のために暗号化したAVストリームを、RTPプロトコルとUDP/IP(あるいはTCP/IP)プロトコルを用いて伝送する。このとき、AVストリーム転送通信の開始に先立って、AV送信装置1とAV受信装置3との間で、認証鍵交換の手順を行う。これは、RTPプロトコルで行う必要は必ずしもなく、一般のTCP/IP通信上に認証鍵交換のプロトコルをマッピングして行えばよい。この認証鍵交換が終了し、AV送信装置1とAV受信装置3との間で共通の鍵の値の元になる値を共有すると、著作権保護のための暗号化を施したAVストリームの転送を開始する。このときのAVストリームの転送フォーマットは、例えば図4のようなものである。
【0032】
AV送信装置1から送信されるAVストリームは、常に同じコピー制御情報を持っているとは限らず、複数の異なるコピー制御情報を持つAVストリームが入り乱れて送信される場合がある。
【0033】
例えば、映画や音楽のAVコンテンツの入ったDVDディスク(DVD−VideoやDVD−Audio等)などから転送されるAVストリームは、そのAVコンテンツがCopy Neverの属性を持っていれば、DVDプレーヤ(送信装置)から送信されるデータは全てCopy Neverの属性を持つと考えられる。
【0034】
一方、例えばAV送信装置1が放送のセットトップボックス(STB)の場合などは、同じ放送チャンネルにおいて、ある番組(映画)はCopy Never、ある番組(ドラマ)はCopy Once、ある番組(コマーシャル)はCopy Free、等のように、同一のAV送信装置1から送信される同一のストリームに、時々刻々異なるコピー制御情報(暗号管理情報)が含まれる場合が考えられる。
【0035】
通常、これらのコピー制御情報(暗号管理情報)は、放送局から送られてくるMPEGストリームの中の、ある決められた領域(例えば、コピー制御情報を記述するよう定義された領域)に、この情報が格納されている。AV送信装置1は、この情報に従って、AV受信装置3に対して送信するAVストリームのコピー制御情報(暗号管理情報)を決定する。
【0036】
同一のAVストリームの中に、互いに異なるコピー制御情報(暗号管理情報)の属性を持った複数のAVストリームが混在する(多重化されている)場合には、「そのストリームが持つ、最も強いコピー制御情報(暗号管理情報)を使ったRTPコネクションを利用する」というルールを取り決める。
【0037】
例えば、図5のように、Copy Never用のRTPコネクションであれば、Copy Never(CN)のコンテンツだけではなくて、Copy Once(CO)、Copy No More(CNM)、Copy Free(CF)のコンテンツの伝送を許可する。Copy OnceのRTPコネクションであればCopy Once(CO)、Copy No More(CNM)、Copy Free(CF)のコンテンツの伝送を許可する。Copy No MoreのRTPコネクションであればCopy No More(CNM)とCopy Free(CF)のみのコンテンツの伝送を許可する。
【0038】
もちろん、Copy Freeは「コピー自由」という属性であるため、Copy Free用に確立されたRTPコネクションで伝送可能なコンテンツはCFコンテンツのみである。
【0039】
図6はAV受信装置3の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図6のAV受信装置3は、AVストリームの受信処理や復号化処理などを行う無線LAN−LSI6と、MPEGストリームの蓄積処理を行うMPEGストリーム蓄積部7とを有する。
【0040】
MPEGストリーム蓄積部7は、例えばDVDストリーマやデジタルVTR、ハードディスクレコーダのように、入力されたMPEG形式のAVストリームをそのまま録画・蓄積する機能を持つ。MPEGストリーム蓄積部7は、MPEGデコード機能やレンダリング等の画像処理機能を持っていてもよい。
【0041】
転送されてきたMPEGストリームの中には、Copy NeverやCopy No Moreの属性を持った、いわゆる「コピー(蓄積)をしてはいけない」属性のストリームも含まれるが、MPEGストリーム蓄積部7がコピー制御情報を解釈できる機能を持っているとは限らない。
【0042】
そこで、本実施形態のAV受信装置3は、受信AVストリームに含まれるコピー制御情報を無線LAN−LSI6で検出し、その検出結果をMPEGストリーム蓄積部7に通知する。この通知を受けて、MPEGストリーム蓄積部7の録画可否判断部8は、受信AVストリームを蓄積するか否かを判断する。
【0043】
無線LAN−LSI6とMPEGストリーム蓄積部7との間には、MPEGストリームを伝送する信号線とコピー制御情報(CCI)を伝送する信号線とが設けられているが、これら2種類の信号線を多重化してもよい。あるいは、MPEGストリーム蓄積部7のレジスタ等に、転送中のMPEGデータのコピー制御情報やデータサイズ、その他の属性等を登録してもよい。この場合、コピー制御情報が変化しない限り、無線LAN−LSI6からコピー制御情報を伝送しなくて済む。
【0044】
ちなみに、MPEGストリーム蓄積部7は、本実施形態では無線LAN−LSI6に接続されているが、実際には無線LAN−LSI6の他に、例えばIEEE1394等の他のネットワークに接続されていてもよい。
【0045】
従来のIEEE1394では、コピー制御情報(暗号管理情報)を、IEEE1394上で転送されるパケットのある領域(厳密にはIEC61883プロトコルで定められるIEEE1394のIsochronous ヘッダの一部)に記録していた。これに対して、本実施形態のAV送信装置1は、AVストリームにコピー制限情報を含めて送信するため、AV受信装置3は、受信したAVストリームからコピー制限情報を検出する必要がある。
【0046】
IEEE1394用に設計された従来のMPEGストリーム蓄積部7は、受信したAVストリームのフォーマットを解釈せずにAVストリームの蓄積を行っている。このようなAVストリームのフォーマットを理解しないデバイスのことを、format uncognizantデバイスと呼ぶ。
【0047】
受信したAVストリームのフォーマットを解釈する機能は、MPEGストリーム蓄積部7の必須機能ではないため、MPEGストリーム蓄積部7の内部でAVストリームのコピー制御情報を検出するようにすると、新たなMPEGストリーム蓄積部7を開発しなければならず、コストがかかる。このため、本実施形態では、AV受信装置3内の無線LAN−LSI6の内部で受信AVストリームのコピー制御情報を検出し、その検出結果をMPEGストリーム蓄積部7に通知するようにする。
【0048】
図7は図6の無線LAN−LSI6の内部構成の一例を示すブロック図である。図7の無線LAN−LSIは、無線LANインタフェース部(無線LAN I/F)21と、無線LAN処理部22と、分離部23と、DTCP AKE処理部24と、RTP/IP及びDTCP復号化処理部25と、MPEGパーサ及びCCI判断部26とを備えている。
【0049】
無線LANインタフェース部21は、無線ネットワーク2との接続処理を行う。無線LAN処理部22は、無線LANのデータリンクレイヤやMACレイヤ、物理レイヤの処理を行う。DTCP−AKE処理部24は、AV送信装置1との間でDTCP(著作権保護)のための認証・鍵交換処理を行う。分離部23は、DTCP−AKE処理部がやり取りするDTCPの制御用パケットと、MPEGデータを搭載したパケット及びその他のパケットの分離(デマルチプレクス)あるいは多重化とを行う。
【0050】
RTP/IP及びDTCP復号化処理部25は、DTCP−AKE処理部24にて送信装置とネゴシエーションした結果を利用して、転送されてきたRTP/IPパケットの暗号化部分(例えばRTPペイロード)を復号化し、元のMPEGストリームを復元する。そして、復元したMPEGストリームを、MPEGパーサ及びCCI判断部26に出力する。
【0051】
例えば、RTPコネクションがCopy Never用のコネクションであったとすると、Copy Never用の暗号鍵を使って復号化を行う。
【0052】
この他、RTP/IP及びDTCP復号化処理部25は、RTPパケットの到着順番の適切な入れ替え(シーケンス番号毎に並べ直す処理)や、バッファ吸収、パケット廃棄があった場合の適切なデータ補償等も行う。
【0053】
復号化したMPEGストリームは、MPEGパーサ及びCCI判断部26に渡される。MPEGパーサ及びCCI判断部26には、MPEGパーサが含まれており、MPEGストリームの中からコピー制御情報が記述されているフィールドを検出して、MPEGストリームのその部分が、どのようなコピー制御情報の属性を持っているかについての情報を検出する。検出したコピー制御情報は、MPEGストリーム蓄積部7に対して通知される。
【0054】
一方、復号化された元のMPEGストリームは、そのまま下流のMPEGストリーム蓄積部7に対して送出される。上述したように、MPEGストリームとコピー制御情報は別々の信号線を通して送られてもよいし、同じ信号線を時分割で送られてもよいし、一方はストリーム転送のための信号線で通知され、もう一方はMPEGストリーム蓄積部7のレジスタに通知されてもよい。
【0055】
MPEGストリーム蓄積部7は、受け取ったMPEGストリームが録画可能なコピー制御情報である場合、必要に応じてこの情報を蓄積する。録画媒体は、ハードディスク等の磁気記録装置、SDカード等の半導体メモリ、DVD−RAM等の光ディスク、D−VHSテープ等のテープメディアなど、各種の記録メディアが利用可能である。
【0056】
IEEE1394上でAVストリームの送受信を行う場合、IEEE1394上にコピー制御情報(あるいは暗号管理情報)を示すフィールドが存在していたことから、通常はAV受信装置3自身で、録画するAVストリーム(MPEGストリーム)のコピー制御情報を調べることはせず、IEEE1394上の暗号管理情報のビットを参照して、その録画の可否を決めていた。このような従来のAV受信装置3で用いられるMPEGストリーム蓄積部7であっても、本実施形態ではそれほど大規模な変更なしに使用できる。その理由は、無線LAN−LSI6でコピー制御情報を調べて、その調べた結果がMPEGストリーム蓄積部7に通知されるためである。
【0057】
本実施形態のAV受信装置3は、無線LAN−LSI6内のMPEGパーサ及びCCI判断部26が、転送されてくるAVストリーム(MPEGストリーム)のパーサ機能と暗号管理情報の検出と通知の機能を持つため、これを、MPEGストリーム蓄積部7が参照して、そのストリームの録画の可否を判断することができる。
【0058】
このように、第1の実施形態では、受信されたAVストリームに含まれるコピー制御情報をAV受信装置3で検出してから、AVストリームのコピーを許可するか否かを決定するため、個々のAVストリームのコピー制御情報に応じた著作権保護が図れる。また、AV送信装置1は、AVストリームとは別個にコピー制御情報をAV送信装置1から送信する必要がなくなり、AV送信装置1の処理軽減が図れる。
【0059】
さらに、コピー制御情報の検出は、AV受信装置3内の無線LAN−LSI6で行うため、MPEGストリーム蓄積部7の構成を従来のものから変える必要はなく、従来のAV受信装置3からの設計変更が容易である。
【0060】
また、本実施形態では、異なる複数種類のコピー制御情報を持つAVストリームが多重化されて受信されても、復号鍵の種類に関係なく、AVストリームの各コピー制御情報に基づいてコピーするか否かを個別に判断できる。
【0061】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、AV送信装置1からAV受信装置3に対してAVストリームの暗号鍵の変更を通知する方法に特徴がある。
【0062】
AV送信装置1からAV受信装置3に、暗号化されたAVストリームを送信する際、このAVストリームを復号するのに必要な暗号鍵を常に同じものにすると、いったん何らかの手段で暗号鍵を不正に取得すると、その後継続してAVストリームを復号できてしまう。このため、暗号鍵は、ある時間間隔ごとに変更するのが望ましい。
【0063】
そこで、AV送信装置1は、暗号鍵を切り換えるタイミングをAV受信装置3に何らかの手段で通知する。AV受信装置3は、AV送信装置1から暗号鍵を切り換えた旨の通知を受けると、予め定めた手法により、新たな暗号鍵を生成する。
【0064】
第2の実施形態のAV送信装置1は、図2と同様に、MPEG処理部2と無線LAN−LSI4を有する。第2の実施形態でも、AV送信装置1は、図4と同様の転送フォーマットのAVストリームをAV受信装置3に伝送する。
【0065】
第2の実施形態のAV受信装置3は、図6と同様に、無線LAN−LSI6とMPEGストリーム蓄積部7を有する。
【0066】
従来のDTCP、即ちIEEE1394等のDTCPでは、暗号化を施したAVストリームと同時に、著作権保護のための制御データを転送し、その中には上述したコピー制御情報(暗号管理情報)も含まれる。
【0067】
これに対して、本実施形態は、著作権保護のための制御データ領域をRTP/IPパケットに設けずに、事前に送信装置と受信装置間でこれらの制御情報を合意した上で、AVストリームを転送する。
【0068】
図8はAV送信装置1の第2の実施形態の処理手順を示すシーケンス図である。まず、AV受信装置3はAV送信装置1に対して、AVストリームの再生を要求するAV制御コマンドをTCP/IPにて送信する(ステップS1)。次に、AV受信装置3はAV送信装置1に対して、認証・鍵交換要求を行う(ステップS2)。ここでは、AVストリームの送信IPアドレス及びポート番号と、受信IPアドレス及びポート番号を指定する。
【0069】
そして、AV受信装置3とAV送信装置1との間で認証・鍵交換処理を行う(ステップS3)。このとき、暗号管理情報や暗号再計算タイミングなども互いに取り決める。より具体的には、「その認証鍵交換がどのRTPコネクション(例えば、どのIPアドレス、ポート番号のRTPコネクション)のためのものか」を明示すると共に、「そのRTPコネクションが、どのようなコピー制御情報のデータを転送するためのコネクションであるか」を事前に取り決める。
【0070】
例えば、認証鍵交換の終了の段階で、「このRTPコネクションは、Copy Neverコンテンツの転送のためのコネクションである」ことを送信装置と受信装置間で取り決める。このような取り決めにより、AV受信装置3は復号鍵を取得する(ステップS4)。
【0071】
また、暗号鍵が切り替わるタイミングについても、例えばTCPやRTPのシーケンス番号がいくつおきに暗号鍵が切り替わる、あるいは、そのシーケンス番号の初期値(暗号鍵切り替えのタイミングの計算のし始めの初期値)等を、やはりDTCPの認証鍵交換の段階でお互いに合意しておく。
【0072】
さらに、TCPやRTPのシーケンス番号において暗号鍵が切り替わるタイミングを同シーケンス番号の「2のべき乗毎」とし、2のべき乗番目のシーケンス番号のビットを立てる(ビットを1にする)。
【0073】
これにより、AV受信装置3は、受信されたAVストリームのTCPやRTPのシーケンス番号のあるビットに注目していれば、暗号鍵の切替タイミングを簡易かつ迅速に検出できる。また、切替タイミングを検出するために、上述した初期値との差分値をいちいち計算する必要がなくなり、計算量の削減や装置の複雑さを軽減できる。
【0074】
認証・鍵交換処理が成功すると、認証・鍵交換処理により得た暗号鍵を用いて、AV送信装置1はAVストリームを暗号化し(ステップS5)、送信ポート番号と受信ポート番号を指定してAV受信装置3に送信する(ステップS6)。AV受信装置3は、ステップS4で取得した復号鍵を用いてAVストリームを復号化する。
【0075】
このように、第2の実施形態では、AV送信装置1がAV受信装置3に送信するAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとするため、AV受信装置3は復号鍵の切替タイミングを簡易かつ迅速に検知でき、復号鍵の切替タイミングの検出に要する処理負担が軽減される。
【0076】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、AV送信装置1とAV受信装置3との間に、AVストリーム転送用の複数のコネクションを設けるものである。
【0077】
図9は本発明に係るAV通信システムの第3の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図9のAV通信システムは、AV送信装置1と、AV受信装置3と、AVストリーム転送用の複数のコネクション9a,9b,9c,9dと、を備えている。
【0078】
各コネクションは、それぞれ異なるコピー制御情報を持つAVストリームを伝送するためのものであり、例えば、図9の例では、Copy Never用コネクション9a、Copy Once用コネクション9b、Copy No More用コネクション9c及びCopy Free用コネクション9dを有する。
【0079】
AV送信装置1は、複数のコピー制御情報が混在するAVストリームを送信する場合には、各コピー制御情報に応じて、AVストリームを各コネクションに振り分けて送信する。
【0080】
AV受信装置3は、AVストリームがどのコネクションで受信されたかによって、MPEGストリーム蓄積部7へのAVストリームの蓄積を制御する。
【0081】
図10はAV送信装置1の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図10のAV送信装置1は、MPEG処理部31と、AVストリームの送信処理を行う通信処理部32と、AV受信装置3との認証・鍵交換処理を行うDTCP処理部33とを有する。
【0082】
通信処理部32は、AVストリームのコピー制御情報に基づいてコネクションの選択を行うEMI判別及びRTPコネクション振分け部34と、AVストリームをパケット化するRTP/IP処理部35と、ネットワークインタフェース部(ネットワークI/F)36とを有する。
【0083】
図11はAV受信装置3の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図11のAV受信装置3は、ネットワークインタフェース部(ネットワークI/F)41と、RTP/IP処理部42と、DTCP処理部43と、コピー制御情報に基づいてAVストリームを蓄積するか否かを判断するMPEGフィルタリング処理部44と、MPEGストリーム蓄積部7とを有する。
【0084】
MPEGストリーム蓄積部7は、コピー制御情報を付加してAVストリームを蓄積する。例えば、受信されたAVストリームがCopy FreeであればCopy Freeで蓄積し、Copy OnceであればCopy No Moreで蓄積する。また、受信されたAVストリームがCopy No MoreまたはCopy Neverであれば、再生は許容しても蓄積は禁止する。コピー制御情報の識別は、RTP/IP処理部42内のRTPコネクション識別部45が行う。
【0085】
AV送信装置1とAV受信装置3は、4つのコネクション9a,9b,9c,9dのそれぞれについて認証・鍵交換処理を行う。より詳細には、認証についてはAV送信装置1とAV受信装置3で1回だけ行えばよく、鍵交換についてのみ各コネクションごとに行い、互いに異なる暗号鍵を用いて各コネクション上のAVストリームの暗号化を行えばよい。
【0086】
図12は図10のAV送信装置1の処理手順を示すフローチャートである。まず、Copy NeverのAVストリームか否かを判定し(ステップS11)、YesであればCopy Never用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS12)。
【0087】
ステップS11でNoと判定されると、次にCopy Onceか否かを判定し(ステップS13)、Copy OnceであればCopy Once用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS14)。
【0088】
ステップS13でNoと判定されると、次にCopy No Moreか否かを判定し(ステップS15)、Copy No MoreであればCopy No More用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS16)。
【0089】
ステップS15でNoと判定されると、次にCopy Freeか否かを判定し(ステップS17)、Copy No MoreであればCopy Free用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS18)。ステップS18でNoと判定されると、所定のエラー処理を行う。
【0090】
本実施形態において、各コネクション9a,9b,9c,9dのシーケンス番号やタイムスタンプ等の情報は、各コネクション9a,9b,9c,9dごとに独立して管理する必要はなく、各コネクション間で共通のシーケンス番号やタイムスタンプを利用してもよい。
【0091】
このように、第3の実施形態では、それぞれ異なるコピー制御情報ごとにコネクション9a,9b,9c,9dを設け、コピー制御情報に応じたコネクションを選択してAVストリームを伝送するため、AV受信装置3にてコピー制御情報を検出しなくても、AVストリームのコピー制御情報を検出でき、AV受信装置3の処理軽減が図れる。また、AV送信装置1も、AVストリームにコピー制御情報を付加する処理を行わなくて済む。
【0092】
上述した各実施形態で説明したAV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムは、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、AV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムの機能を実現するプログラムをフロッピーディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の携帯可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0093】
また、AV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムの機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0094】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、AVストリームに含まれるコピー制御情報の検出結果に基づいて、AVストリームを蓄積または再生するか否かを判断するため、AVストリームの著作権保護を図れるとともに、送信装置側でAVストリームとは別個にコピー制御情報を送信しなくて済み、送信装置の処理を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るAV通信システムの一実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1のAV送信装置1の内部構成の一例を示すブロック図。
【図3】無線LAN−LSI4の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図4】AVストリームの転送フォーマットを示す図。
【図5】RTPコネクションの属性と同コネクションを通過するコンテンツの種類を示す図。
【図6】AV受信装置3の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図7】図6の無線LAN−LSI6の内部構成の一例を示すブロック図。
【図8】AV送信装置1の第2の実施形態の処理手順を示すシーケンス図。
【図9】本発明に係るAV通信システムの第3の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図10】AV送信装置1の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図11】AV受信装置3の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図12】図10のAV送信装置1の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 AV送信装置
2 無線ネットワーク
3 AV受信装置
4 無線LAN−LSI
5 MPEG処理部
6 無線LAN−LSI
7 MPEGストリーム蓄積部
8 録画可否判断部
9a,9b,9c,9d コネクション
11 MPEGインタフェース部
12 CCI入力部
13 RTP/IP処理部
14 DTCP AKE処理部
15 DTCP暗号化処理部
16 多重化部
17 無線LAN処理部
18 無線LANインタフェース部
21 無線LANインタフェース部
22 無線LAN処理部
23 分離部
24 DTCP AKE処理部
25 RTP/IP及びDTCP復号化処理部
26 MPEGパーサ及びCCI判断部
【発明の属する技術分野】
本発明は、著作権保護を図りつつAVストリームを送受信するAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム、AV通信方法及びAV通信制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル情報家電と呼ばれる商品が増えている。この種の商品は、デジタル放送の開始などに伴って普及が期待され、デジタル放送対応テレビや、セットトップボックス、デジタルVTR、DVDプレーヤ、ハードディスクレコーダ等、デジタルデータやデジタルコンテンツを扱う商品が広く含まれる。
【0003】
デジタルデータは、コピー時の品質劣化が無いなどの利点がある反面、不正コピーが容易であるなどの欠点も持つため、著作権保護を図る仕組みが必要になる。例えば、デジタルAV機器同士をつなぐデジタルネットワークであるIEEE1394には、認証・鍵交換機構や、データの暗号化の機能を兼ね備えられている。
【0004】
ここで、著作権保護が必要なAVストリームを送信装置から受信装置に転送する場合を考える。個人(あるいは、拡大解釈して家族)の楽しむ範囲内ではAVストリームをやり取りできるようにし、他人との間では、著作権者からの許可が得られない限り、AVストリームをやり取りできないような仕組みが必要である。
【0005】
ネットワーク上で著作権保護を実現するためのメカニズムとして、DTCPが知られている。DTCPとは、Digital Transmission Content Protectionの略で、IEEE1394やUSBなどでデファクトスタンダードとなっている著作権保護方式である。著作権保護が必要なAVストリームなどのコンテンツに対して送信機器と受信機器との間で認証・鍵交換を行い、AVストリームを暗号化して転送する仕組みが備わっている(例えば、非特許文献1に説明が詳しい)。DTCPを用いることにより、宅内のネットワーク(例えばIEEE1394ネットワーク)上における、著作権保護を保証した上でのAVストリームの伝送が可能になる。
【0006】
一方、現在ホームネットワークの有力候補として考えられているのが無線LANである。代表的な無線LANとしては、IEEE802.11による無線LAN等が知られている。これらの無線LAN上では、インターネットプロトコルによる通信が行われるのが一般的である。
【0007】
【非特許文献1】
http://www.dtla.comにて取得可能に開示されている文書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在のDTCPはIEEE1394やUSB等のホームネットワークにその対象が限定されている。これから、ますます普及が進むと考えられる無線LAN(あるいは、イーサネット(登録商標)等)や家庭内インターネットにおいて、著作権保護を保証した通信を実現するには、例えば現在のDTCPを拡張する必要がある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの利便性を損なうことなく著作権保護を図ることができるAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム及びAV通信制御プログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、暗号化されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームを、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置に送信する半導体集積回路において、所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を備える。
【0011】
また、本発明に係るAV受信装置は、所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を有する半導体集積回路と、前記AVストリームインタフェース手段からAVストリームと前記コピー制御情報または暗号制御情報とを受け取り、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置と、を備える。
【0012】
また、本発明に係るAV送信装置は、受信装置との間で、送信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、送信対象であるAVストリームを、コピー制御情報または暗号制御情報を含めずに暗号化する暗号化手段と、を備え、前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報である。
【0013】
また、本発明に係るAV受信装置は、送信装置との間で、受信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、前記送信装置から送信されたコピー制御情報または暗号制御情報を含まない暗号化されたAVストリームを受信するAVストリーム受信手段と、前記暗号再計算タイミング情報に従って所定の時間間隔で復号鍵を変えながら、前記AVストリーム受信手段で受信されたAVストリームを復号する復号化手段と、を備え、前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報である。
【0014】
また、本発明に係るAV送信装置は、AVストリームを受信する受信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを送信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、送信対象であるAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、前記複数のコネクションのいずれか一つを選択して、選択したコネクションに該AVストリームを投入するコネクション選択手段と、前記受信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、を備え、前記コネクション選択手段で選択されたコネクションを利用して、前記受信装置にAVストリームを送信する。
【0015】
また、本発明に係るAV受信装置は、AVストリームを送信する送信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを受信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、前記送信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、前記複数のコネクションを介して受信されたAVストリームを、対応するコネクションのコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、蓄積または再生するAV蓄積/再生手段と、を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るAV受信装置、AV送信装置、AV通信システム、AV通信方法及びAV通信制御プログラムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るAV通信システムの一実施形態の全体構成を示すブロック図である。図1のAV通信システムは、無線でAVストリームを送信するAV送信装置1と、AV送信装置1からのAVストリームを無線ネットワーク2を介して受信するAV受信装置3とを備えている。
【0018】
図1の無線ネットワーク2は、家庭内のネットワークを念頭に置いているが、必ずしも無線である必要はなく、イーサネット等の有線ネットワークでもよいし、無線ネットワーク2と有線ネットワークがブリッジ接続された混在ネットワークでもよい。
【0019】
無線ネットワーク2は、例えば、IEEE802.11aやIEEE802.11b等の無線LANである。
【0020】
AV送信装置1は、テレビやセットトップボックス、DVDプレーヤ等のAVストリームのソースデバイスとなりうる機器である。AV受信装置3は、テレビ等の表示装置、スピーカ、あるいは録画・録音装置といった、AVストリームのシンクデバイスとなりえる機器である。
【0021】
図2は図1のAV送信装置1の内部構成の一例を示すブロック図である。図2のAV送信装置1は、無線LAN−LSI4とMPEG処理部5とを有する。MPEG処理部5は、より具体的には、AVストリームをMPEG形式でエンコードする機能を持つMPEGエンコーダや、映像信号(例えばテレビ放送)を受信する機能を持つMPEG受信部や、映像信号を蓄積する機能(例えばハードディスクやDVD)を持つMPEG蓄積部などである。また、MPEG処理部5は、無線LAN−LSI4に対して、著作権保護を行なうべきデジタルAVストリームを送信する機能も持っている。
【0022】
MPEG処理部5には、MPEG形式のAVストリーム(以下、MPEGストリーム)とクロックを出力する少なくとも一つの端子が設けられ、この端子に無線LAN−LSI4が接続されている。
【0023】
無線LAN−LSI4は、無線LANの送受信制御を行う機能の他に、著作権保護を図るためにAVストリームを暗号化する機能やAVストリームのフォーマット処理を行う機能も持っている。
【0024】
無線LAN−LSI4は、AVストリームを暗号化する際、AVストリームの中にコピー制御情報(CCI: Copy Control Information)も含めて暗号化する。したがって、後述するAV受信装置3は、受信されたAVストリームの中からコピー制御情報を検出することで、AVストリームのコピー条件を把握できる。
【0025】
コピー制御情報は、暗号管理情報(EMI: Encryption Management Information)とも呼ばれ、例えば、Copy Never(コピー不可)、Copy Once(1回のみコピーを許可)、Copy No More(これ以上コピー不可)、Copy Free(コピーを無制限許可)などのコピー制限情報である(詳しくは、参照)。
【0026】
図3は無線LAN−LSI4の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図3の無線LAN−LSI4は、外部からMPEGストリームを取り込むMPEGインタフェース部(MPEG I/F)11と、MPEGストリームのコピー制御情報を入力するCCI入力部12と、MPEGストリームをRTP/IPパケット化する処理を行うRTP/IP処理部13と、AV受信装置3との間でDTCP認証・鍵交換処理を行うDTCP AKE処理部14と、暗号鍵を用いてMPEGストリームを暗号化するDTCP暗号化処理部15と、暗号鍵情報と暗号化されたMPEGストリームとを多重化する多重化部16と、無線LAN処理部17と、無線LANインタフェース部(無線LAN I/F)18とを有する。
【0027】
無線LAN−LSI4は、入力されたMPEGストリーム毎に、通信相手となるノードのアドレス(IPアドレスやドメインネーム等)や使用すべきプロトコル(例えば、RTP、HTTP及び独自フォーマットのいずれかと、そのポート番号等)についての情報を外部(例えば、MPEG処理部や不図示の全体制御用のCPUなど)から与えられてもよい。
【0028】
これにより、RTP/IP処理部13は、「どのIPアドレス宛て(本実施形態では受信装置のIPアドレス)のIPパケットを、どのようなプロトコル・ポート番号で生成すればよいか」等についての情報を持ち、この情報に従ってUDPパケットとIPパケットを生成する。
【0029】
DTCP暗号化処理部15は、生成したRTP/IPパケットの必要な部分(本実施形態では、RTPペイロード、つまりMPEGデータが格納されている部分)の著作権保護のための暗号化を行う。DTCPは、IEEE1394などで採用されているホームネットワークにおける著作権保護のための仕組みのデファクトスタンダードである。本実施形態の無線LAN−LSI4は、このDTCPを著作権保護の仕組みとして採用する。
【0030】
DTCP−AKE処理部14は、AV受信装置3との間で、DTCPのための認証鍵交換を行う。多重化部16は、DTCP−AKE処理部14がやり取りするDTCPの制御用のパケットと、MPEGデータを搭載したパケット、及びその他のパケットを多重化、あるいは分離化する。無線LAN処理部17は、無線LANのデータリンクレイヤやMACレイヤ、物理レイヤの処理を行う。無線LANインタフェース部18は、無線ネットワーク2との接続処理を行う。
【0031】
本実施形態では、著作権保護のために暗号化したAVストリームを、RTPプロトコルとUDP/IP(あるいはTCP/IP)プロトコルを用いて伝送する。このとき、AVストリーム転送通信の開始に先立って、AV送信装置1とAV受信装置3との間で、認証鍵交換の手順を行う。これは、RTPプロトコルで行う必要は必ずしもなく、一般のTCP/IP通信上に認証鍵交換のプロトコルをマッピングして行えばよい。この認証鍵交換が終了し、AV送信装置1とAV受信装置3との間で共通の鍵の値の元になる値を共有すると、著作権保護のための暗号化を施したAVストリームの転送を開始する。このときのAVストリームの転送フォーマットは、例えば図4のようなものである。
【0032】
AV送信装置1から送信されるAVストリームは、常に同じコピー制御情報を持っているとは限らず、複数の異なるコピー制御情報を持つAVストリームが入り乱れて送信される場合がある。
【0033】
例えば、映画や音楽のAVコンテンツの入ったDVDディスク(DVD−VideoやDVD−Audio等)などから転送されるAVストリームは、そのAVコンテンツがCopy Neverの属性を持っていれば、DVDプレーヤ(送信装置)から送信されるデータは全てCopy Neverの属性を持つと考えられる。
【0034】
一方、例えばAV送信装置1が放送のセットトップボックス(STB)の場合などは、同じ放送チャンネルにおいて、ある番組(映画)はCopy Never、ある番組(ドラマ)はCopy Once、ある番組(コマーシャル)はCopy Free、等のように、同一のAV送信装置1から送信される同一のストリームに、時々刻々異なるコピー制御情報(暗号管理情報)が含まれる場合が考えられる。
【0035】
通常、これらのコピー制御情報(暗号管理情報)は、放送局から送られてくるMPEGストリームの中の、ある決められた領域(例えば、コピー制御情報を記述するよう定義された領域)に、この情報が格納されている。AV送信装置1は、この情報に従って、AV受信装置3に対して送信するAVストリームのコピー制御情報(暗号管理情報)を決定する。
【0036】
同一のAVストリームの中に、互いに異なるコピー制御情報(暗号管理情報)の属性を持った複数のAVストリームが混在する(多重化されている)場合には、「そのストリームが持つ、最も強いコピー制御情報(暗号管理情報)を使ったRTPコネクションを利用する」というルールを取り決める。
【0037】
例えば、図5のように、Copy Never用のRTPコネクションであれば、Copy Never(CN)のコンテンツだけではなくて、Copy Once(CO)、Copy No More(CNM)、Copy Free(CF)のコンテンツの伝送を許可する。Copy OnceのRTPコネクションであればCopy Once(CO)、Copy No More(CNM)、Copy Free(CF)のコンテンツの伝送を許可する。Copy No MoreのRTPコネクションであればCopy No More(CNM)とCopy Free(CF)のみのコンテンツの伝送を許可する。
【0038】
もちろん、Copy Freeは「コピー自由」という属性であるため、Copy Free用に確立されたRTPコネクションで伝送可能なコンテンツはCFコンテンツのみである。
【0039】
図6はAV受信装置3の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図6のAV受信装置3は、AVストリームの受信処理や復号化処理などを行う無線LAN−LSI6と、MPEGストリームの蓄積処理を行うMPEGストリーム蓄積部7とを有する。
【0040】
MPEGストリーム蓄積部7は、例えばDVDストリーマやデジタルVTR、ハードディスクレコーダのように、入力されたMPEG形式のAVストリームをそのまま録画・蓄積する機能を持つ。MPEGストリーム蓄積部7は、MPEGデコード機能やレンダリング等の画像処理機能を持っていてもよい。
【0041】
転送されてきたMPEGストリームの中には、Copy NeverやCopy No Moreの属性を持った、いわゆる「コピー(蓄積)をしてはいけない」属性のストリームも含まれるが、MPEGストリーム蓄積部7がコピー制御情報を解釈できる機能を持っているとは限らない。
【0042】
そこで、本実施形態のAV受信装置3は、受信AVストリームに含まれるコピー制御情報を無線LAN−LSI6で検出し、その検出結果をMPEGストリーム蓄積部7に通知する。この通知を受けて、MPEGストリーム蓄積部7の録画可否判断部8は、受信AVストリームを蓄積するか否かを判断する。
【0043】
無線LAN−LSI6とMPEGストリーム蓄積部7との間には、MPEGストリームを伝送する信号線とコピー制御情報(CCI)を伝送する信号線とが設けられているが、これら2種類の信号線を多重化してもよい。あるいは、MPEGストリーム蓄積部7のレジスタ等に、転送中のMPEGデータのコピー制御情報やデータサイズ、その他の属性等を登録してもよい。この場合、コピー制御情報が変化しない限り、無線LAN−LSI6からコピー制御情報を伝送しなくて済む。
【0044】
ちなみに、MPEGストリーム蓄積部7は、本実施形態では無線LAN−LSI6に接続されているが、実際には無線LAN−LSI6の他に、例えばIEEE1394等の他のネットワークに接続されていてもよい。
【0045】
従来のIEEE1394では、コピー制御情報(暗号管理情報)を、IEEE1394上で転送されるパケットのある領域(厳密にはIEC61883プロトコルで定められるIEEE1394のIsochronous ヘッダの一部)に記録していた。これに対して、本実施形態のAV送信装置1は、AVストリームにコピー制限情報を含めて送信するため、AV受信装置3は、受信したAVストリームからコピー制限情報を検出する必要がある。
【0046】
IEEE1394用に設計された従来のMPEGストリーム蓄積部7は、受信したAVストリームのフォーマットを解釈せずにAVストリームの蓄積を行っている。このようなAVストリームのフォーマットを理解しないデバイスのことを、format uncognizantデバイスと呼ぶ。
【0047】
受信したAVストリームのフォーマットを解釈する機能は、MPEGストリーム蓄積部7の必須機能ではないため、MPEGストリーム蓄積部7の内部でAVストリームのコピー制御情報を検出するようにすると、新たなMPEGストリーム蓄積部7を開発しなければならず、コストがかかる。このため、本実施形態では、AV受信装置3内の無線LAN−LSI6の内部で受信AVストリームのコピー制御情報を検出し、その検出結果をMPEGストリーム蓄積部7に通知するようにする。
【0048】
図7は図6の無線LAN−LSI6の内部構成の一例を示すブロック図である。図7の無線LAN−LSIは、無線LANインタフェース部(無線LAN I/F)21と、無線LAN処理部22と、分離部23と、DTCP AKE処理部24と、RTP/IP及びDTCP復号化処理部25と、MPEGパーサ及びCCI判断部26とを備えている。
【0049】
無線LANインタフェース部21は、無線ネットワーク2との接続処理を行う。無線LAN処理部22は、無線LANのデータリンクレイヤやMACレイヤ、物理レイヤの処理を行う。DTCP−AKE処理部24は、AV送信装置1との間でDTCP(著作権保護)のための認証・鍵交換処理を行う。分離部23は、DTCP−AKE処理部がやり取りするDTCPの制御用パケットと、MPEGデータを搭載したパケット及びその他のパケットの分離(デマルチプレクス)あるいは多重化とを行う。
【0050】
RTP/IP及びDTCP復号化処理部25は、DTCP−AKE処理部24にて送信装置とネゴシエーションした結果を利用して、転送されてきたRTP/IPパケットの暗号化部分(例えばRTPペイロード)を復号化し、元のMPEGストリームを復元する。そして、復元したMPEGストリームを、MPEGパーサ及びCCI判断部26に出力する。
【0051】
例えば、RTPコネクションがCopy Never用のコネクションであったとすると、Copy Never用の暗号鍵を使って復号化を行う。
【0052】
この他、RTP/IP及びDTCP復号化処理部25は、RTPパケットの到着順番の適切な入れ替え(シーケンス番号毎に並べ直す処理)や、バッファ吸収、パケット廃棄があった場合の適切なデータ補償等も行う。
【0053】
復号化したMPEGストリームは、MPEGパーサ及びCCI判断部26に渡される。MPEGパーサ及びCCI判断部26には、MPEGパーサが含まれており、MPEGストリームの中からコピー制御情報が記述されているフィールドを検出して、MPEGストリームのその部分が、どのようなコピー制御情報の属性を持っているかについての情報を検出する。検出したコピー制御情報は、MPEGストリーム蓄積部7に対して通知される。
【0054】
一方、復号化された元のMPEGストリームは、そのまま下流のMPEGストリーム蓄積部7に対して送出される。上述したように、MPEGストリームとコピー制御情報は別々の信号線を通して送られてもよいし、同じ信号線を時分割で送られてもよいし、一方はストリーム転送のための信号線で通知され、もう一方はMPEGストリーム蓄積部7のレジスタに通知されてもよい。
【0055】
MPEGストリーム蓄積部7は、受け取ったMPEGストリームが録画可能なコピー制御情報である場合、必要に応じてこの情報を蓄積する。録画媒体は、ハードディスク等の磁気記録装置、SDカード等の半導体メモリ、DVD−RAM等の光ディスク、D−VHSテープ等のテープメディアなど、各種の記録メディアが利用可能である。
【0056】
IEEE1394上でAVストリームの送受信を行う場合、IEEE1394上にコピー制御情報(あるいは暗号管理情報)を示すフィールドが存在していたことから、通常はAV受信装置3自身で、録画するAVストリーム(MPEGストリーム)のコピー制御情報を調べることはせず、IEEE1394上の暗号管理情報のビットを参照して、その録画の可否を決めていた。このような従来のAV受信装置3で用いられるMPEGストリーム蓄積部7であっても、本実施形態ではそれほど大規模な変更なしに使用できる。その理由は、無線LAN−LSI6でコピー制御情報を調べて、その調べた結果がMPEGストリーム蓄積部7に通知されるためである。
【0057】
本実施形態のAV受信装置3は、無線LAN−LSI6内のMPEGパーサ及びCCI判断部26が、転送されてくるAVストリーム(MPEGストリーム)のパーサ機能と暗号管理情報の検出と通知の機能を持つため、これを、MPEGストリーム蓄積部7が参照して、そのストリームの録画の可否を判断することができる。
【0058】
このように、第1の実施形態では、受信されたAVストリームに含まれるコピー制御情報をAV受信装置3で検出してから、AVストリームのコピーを許可するか否かを決定するため、個々のAVストリームのコピー制御情報に応じた著作権保護が図れる。また、AV送信装置1は、AVストリームとは別個にコピー制御情報をAV送信装置1から送信する必要がなくなり、AV送信装置1の処理軽減が図れる。
【0059】
さらに、コピー制御情報の検出は、AV受信装置3内の無線LAN−LSI6で行うため、MPEGストリーム蓄積部7の構成を従来のものから変える必要はなく、従来のAV受信装置3からの設計変更が容易である。
【0060】
また、本実施形態では、異なる複数種類のコピー制御情報を持つAVストリームが多重化されて受信されても、復号鍵の種類に関係なく、AVストリームの各コピー制御情報に基づいてコピーするか否かを個別に判断できる。
【0061】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、AV送信装置1からAV受信装置3に対してAVストリームの暗号鍵の変更を通知する方法に特徴がある。
【0062】
AV送信装置1からAV受信装置3に、暗号化されたAVストリームを送信する際、このAVストリームを復号するのに必要な暗号鍵を常に同じものにすると、いったん何らかの手段で暗号鍵を不正に取得すると、その後継続してAVストリームを復号できてしまう。このため、暗号鍵は、ある時間間隔ごとに変更するのが望ましい。
【0063】
そこで、AV送信装置1は、暗号鍵を切り換えるタイミングをAV受信装置3に何らかの手段で通知する。AV受信装置3は、AV送信装置1から暗号鍵を切り換えた旨の通知を受けると、予め定めた手法により、新たな暗号鍵を生成する。
【0064】
第2の実施形態のAV送信装置1は、図2と同様に、MPEG処理部2と無線LAN−LSI4を有する。第2の実施形態でも、AV送信装置1は、図4と同様の転送フォーマットのAVストリームをAV受信装置3に伝送する。
【0065】
第2の実施形態のAV受信装置3は、図6と同様に、無線LAN−LSI6とMPEGストリーム蓄積部7を有する。
【0066】
従来のDTCP、即ちIEEE1394等のDTCPでは、暗号化を施したAVストリームと同時に、著作権保護のための制御データを転送し、その中には上述したコピー制御情報(暗号管理情報)も含まれる。
【0067】
これに対して、本実施形態は、著作権保護のための制御データ領域をRTP/IPパケットに設けずに、事前に送信装置と受信装置間でこれらの制御情報を合意した上で、AVストリームを転送する。
【0068】
図8はAV送信装置1の第2の実施形態の処理手順を示すシーケンス図である。まず、AV受信装置3はAV送信装置1に対して、AVストリームの再生を要求するAV制御コマンドをTCP/IPにて送信する(ステップS1)。次に、AV受信装置3はAV送信装置1に対して、認証・鍵交換要求を行う(ステップS2)。ここでは、AVストリームの送信IPアドレス及びポート番号と、受信IPアドレス及びポート番号を指定する。
【0069】
そして、AV受信装置3とAV送信装置1との間で認証・鍵交換処理を行う(ステップS3)。このとき、暗号管理情報や暗号再計算タイミングなども互いに取り決める。より具体的には、「その認証鍵交換がどのRTPコネクション(例えば、どのIPアドレス、ポート番号のRTPコネクション)のためのものか」を明示すると共に、「そのRTPコネクションが、どのようなコピー制御情報のデータを転送するためのコネクションであるか」を事前に取り決める。
【0070】
例えば、認証鍵交換の終了の段階で、「このRTPコネクションは、Copy Neverコンテンツの転送のためのコネクションである」ことを送信装置と受信装置間で取り決める。このような取り決めにより、AV受信装置3は復号鍵を取得する(ステップS4)。
【0071】
また、暗号鍵が切り替わるタイミングについても、例えばTCPやRTPのシーケンス番号がいくつおきに暗号鍵が切り替わる、あるいは、そのシーケンス番号の初期値(暗号鍵切り替えのタイミングの計算のし始めの初期値)等を、やはりDTCPの認証鍵交換の段階でお互いに合意しておく。
【0072】
さらに、TCPやRTPのシーケンス番号において暗号鍵が切り替わるタイミングを同シーケンス番号の「2のべき乗毎」とし、2のべき乗番目のシーケンス番号のビットを立てる(ビットを1にする)。
【0073】
これにより、AV受信装置3は、受信されたAVストリームのTCPやRTPのシーケンス番号のあるビットに注目していれば、暗号鍵の切替タイミングを簡易かつ迅速に検出できる。また、切替タイミングを検出するために、上述した初期値との差分値をいちいち計算する必要がなくなり、計算量の削減や装置の複雑さを軽減できる。
【0074】
認証・鍵交換処理が成功すると、認証・鍵交換処理により得た暗号鍵を用いて、AV送信装置1はAVストリームを暗号化し(ステップS5)、送信ポート番号と受信ポート番号を指定してAV受信装置3に送信する(ステップS6)。AV受信装置3は、ステップS4で取得した復号鍵を用いてAVストリームを復号化する。
【0075】
このように、第2の実施形態では、AV送信装置1がAV受信装置3に送信するAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとするため、AV受信装置3は復号鍵の切替タイミングを簡易かつ迅速に検知でき、復号鍵の切替タイミングの検出に要する処理負担が軽減される。
【0076】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、AV送信装置1とAV受信装置3との間に、AVストリーム転送用の複数のコネクションを設けるものである。
【0077】
図9は本発明に係るAV通信システムの第3の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図9のAV通信システムは、AV送信装置1と、AV受信装置3と、AVストリーム転送用の複数のコネクション9a,9b,9c,9dと、を備えている。
【0078】
各コネクションは、それぞれ異なるコピー制御情報を持つAVストリームを伝送するためのものであり、例えば、図9の例では、Copy Never用コネクション9a、Copy Once用コネクション9b、Copy No More用コネクション9c及びCopy Free用コネクション9dを有する。
【0079】
AV送信装置1は、複数のコピー制御情報が混在するAVストリームを送信する場合には、各コピー制御情報に応じて、AVストリームを各コネクションに振り分けて送信する。
【0080】
AV受信装置3は、AVストリームがどのコネクションで受信されたかによって、MPEGストリーム蓄積部7へのAVストリームの蓄積を制御する。
【0081】
図10はAV送信装置1の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図10のAV送信装置1は、MPEG処理部31と、AVストリームの送信処理を行う通信処理部32と、AV受信装置3との認証・鍵交換処理を行うDTCP処理部33とを有する。
【0082】
通信処理部32は、AVストリームのコピー制御情報に基づいてコネクションの選択を行うEMI判別及びRTPコネクション振分け部34と、AVストリームをパケット化するRTP/IP処理部35と、ネットワークインタフェース部(ネットワークI/F)36とを有する。
【0083】
図11はAV受信装置3の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図である。図11のAV受信装置3は、ネットワークインタフェース部(ネットワークI/F)41と、RTP/IP処理部42と、DTCP処理部43と、コピー制御情報に基づいてAVストリームを蓄積するか否かを判断するMPEGフィルタリング処理部44と、MPEGストリーム蓄積部7とを有する。
【0084】
MPEGストリーム蓄積部7は、コピー制御情報を付加してAVストリームを蓄積する。例えば、受信されたAVストリームがCopy FreeであればCopy Freeで蓄積し、Copy OnceであればCopy No Moreで蓄積する。また、受信されたAVストリームがCopy No MoreまたはCopy Neverであれば、再生は許容しても蓄積は禁止する。コピー制御情報の識別は、RTP/IP処理部42内のRTPコネクション識別部45が行う。
【0085】
AV送信装置1とAV受信装置3は、4つのコネクション9a,9b,9c,9dのそれぞれについて認証・鍵交換処理を行う。より詳細には、認証についてはAV送信装置1とAV受信装置3で1回だけ行えばよく、鍵交換についてのみ各コネクションごとに行い、互いに異なる暗号鍵を用いて各コネクション上のAVストリームの暗号化を行えばよい。
【0086】
図12は図10のAV送信装置1の処理手順を示すフローチャートである。まず、Copy NeverのAVストリームか否かを判定し(ステップS11)、YesであればCopy Never用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS12)。
【0087】
ステップS11でNoと判定されると、次にCopy Onceか否かを判定し(ステップS13)、Copy OnceであればCopy Once用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS14)。
【0088】
ステップS13でNoと判定されると、次にCopy No Moreか否かを判定し(ステップS15)、Copy No MoreであればCopy No More用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS16)。
【0089】
ステップS15でNoと判定されると、次にCopy Freeか否かを判定し(ステップS17)、Copy No MoreであればCopy Free用コネクションにAVストリームを投入する(ステップS18)。ステップS18でNoと判定されると、所定のエラー処理を行う。
【0090】
本実施形態において、各コネクション9a,9b,9c,9dのシーケンス番号やタイムスタンプ等の情報は、各コネクション9a,9b,9c,9dごとに独立して管理する必要はなく、各コネクション間で共通のシーケンス番号やタイムスタンプを利用してもよい。
【0091】
このように、第3の実施形態では、それぞれ異なるコピー制御情報ごとにコネクション9a,9b,9c,9dを設け、コピー制御情報に応じたコネクションを選択してAVストリームを伝送するため、AV受信装置3にてコピー制御情報を検出しなくても、AVストリームのコピー制御情報を検出でき、AV受信装置3の処理軽減が図れる。また、AV送信装置1も、AVストリームにコピー制御情報を付加する処理を行わなくて済む。
【0092】
上述した各実施形態で説明したAV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムは、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、AV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムの機能を実現するプログラムをフロッピーディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の携帯可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0093】
また、AV送信装置1、AV受信装置3及びAV通信システムの機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0094】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、AVストリームに含まれるコピー制御情報の検出結果に基づいて、AVストリームを蓄積または再生するか否かを判断するため、AVストリームの著作権保護を図れるとともに、送信装置側でAVストリームとは別個にコピー制御情報を送信しなくて済み、送信装置の処理を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るAV通信システムの一実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1のAV送信装置1の内部構成の一例を示すブロック図。
【図3】無線LAN−LSI4の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図4】AVストリームの転送フォーマットを示す図。
【図5】RTPコネクションの属性と同コネクションを通過するコンテンツの種類を示す図。
【図6】AV受信装置3の第1の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図7】図6の無線LAN−LSI6の内部構成の一例を示すブロック図。
【図8】AV送信装置1の第2の実施形態の処理手順を示すシーケンス図。
【図9】本発明に係るAV通信システムの第3の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図10】AV送信装置1の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図11】AV受信装置3の第3の実施形態の内部構成を示すブロック図。
【図12】図10のAV送信装置1の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 AV送信装置
2 無線ネットワーク
3 AV受信装置
4 無線LAN−LSI
5 MPEG処理部
6 無線LAN−LSI
7 MPEGストリーム蓄積部
8 録画可否判断部
9a,9b,9c,9d コネクション
11 MPEGインタフェース部
12 CCI入力部
13 RTP/IP処理部
14 DTCP AKE処理部
15 DTCP暗号化処理部
16 多重化部
17 無線LAN処理部
18 無線LANインタフェース部
21 無線LANインタフェース部
22 無線LAN処理部
23 分離部
24 DTCP AKE処理部
25 RTP/IP及びDTCP復号化処理部
26 MPEGパーサ及びCCI判断部
Claims (11)
- 暗号化されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームを、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置に送信する半導体集積回路において、
所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、
暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、
前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を備えることを特徴とする半導体集積回路。 - 所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、
暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、
前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、
を有する半導体集積回路と、
前記AVストリームインタフェース手段からAVストリームと前記コピー制御情報または暗号制御情報とを受け取り、AVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置と、
を備えることを特徴とするAV受信装置。 - 暗号化されたAVストリームを送信する送信装置と、
前記送信装置から送信された暗号化されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームの蓄積または再生を行う受信装置と、を備えたAV通信システムにおいて、
前記送信装置は、
前記受信装置との間で認証・鍵交換処理を行う第1の認証・鍵交換処理手段と、
AVストリームにコピー制御情報または暗号制御情報を含めて暗号化する暗号化手段と、
を有し、
前記受信装置は、半導体集積回路と、AV蓄積/再生装置と、を有し、
前記半導体集積回路は、
所定の物理ネットワークに接続される物理ネットワークインタフェース手段と、
暗号化されたAVストリームを送信する送信装置との間で認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、
前記物理ネットワークインタフェース手段を介して受信された、暗号化されたAVストリームを復号化する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出するパーサ手段と、
前記復号化手段で復号化されたAVストリームと前記パーサ手段で検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うAVストリームインタフェース手段と、を有し、
前記AV蓄積/再生装置は、前記AVストリームインタフェース手段からAVストリームと前記コピー制御情報または暗号制御情報とを受け取り、AVストリームの蓄積または再生を行うことを特徴とするAV通信システム。 - 暗号化されたAVストリームを送信する送信装置と、
前記送信装置から送信されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームの蓄積または再生を行う受信装置と、を備え、
前記受信装置は、
復号化されたAVストリームの蓄積または再生を行うAV蓄積/再生装置と、
前記送信装置から送信された暗号化されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームを前記AV蓄積/再生装置に送信する半導体集積回路と、を有するAV通信システムのAV通信方法であって、
前記送信装置は、
前記受信装置との間で認証・鍵交換処理を行い、
AVストリームにコピー制御情報または暗号制御情報を含めて暗号化し、
前記半導体集積回路は、
前記送信装置との間で認証・鍵交換処理を行い、
受信された、暗号化されたAVストリームを復号化し、
前記復号化されたAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報を検出し、
前記復号化されたAVストリームと前記検出されたコピー制御情報または暗号制御情報とを並行して前記AV蓄積/再生装置に送信する制御を行うことを特徴とするAV通信方法。 - 受信装置との間で、送信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、
送信対象であるAVストリームを、コピー制御情報または暗号制御情報を含めずに暗号化する暗号化手段と、を備え、
前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報であることを特徴とするAV送信装置。 - 送信装置との間で、受信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行う認証・鍵交換処理手段と、
前記送信装置から送信されたコピー制御情報または暗号制御情報を含まない暗号化されたAVストリームを受信するAVストリーム受信手段と、
前記暗号再計算タイミング情報に従って所定の時間間隔で復号鍵を変えながら、前記AVストリーム受信手段で受信されたAVストリームを復号する復号化手段と、を備え、
前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報であることを特徴とするAV受信装置。 - 暗号化されたAVストリームを送信する送信装置と、
前記送信装置から送信されたAVストリームを受信して復号化し、復号化されたAVストリームの蓄積または再生を行う受信装置と、の間でAVストリームを送受信する制御を行うAV通信制御プログラムにおいて、
前記受信装置との間で、送信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行うステップと、
送信対象であるAVストリームを、コピー制御情報または暗号制御情報を含めずに暗号化するステップと、
前記送信装置との間で、受信対象であるAVストリームの暗号再計算タイミング情報の交換手順を含めた認証・鍵交換処理を行うステップと、
前記送信装置から送信されたコピー制御情報または暗号制御情報を含まない暗号化されたAVストリームを受信するステップと、
前記暗号再計算タイミング情報に従って所定の時間間隔で復号鍵を変えながら、前記AVストリーム受信手段で受信されたAVストリームを復号するステップと、を備え、
前記暗号再計算タイミング情報は、前記受信装置に送信されるAVストリームの転送プロトコルのシーケンス番号が2のべき乗番目のときを暗号再計算タイミングとすることを定めた情報であることを特徴とするAV通信制御プログラム。 - AVストリームを受信する受信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを送信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、
送信対象であるAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、前記複数のコネクションのいずれか一つを選択して、選択したコネクションに該AVストリームを投入するコネクション選択手段と、
前記受信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、を備え、
前記コネクション選択手段で選択されたコネクションを利用して、前記受信装置にAVストリームを送信することを特徴とするAV送信装置。 - AVストリームを送信する送信装置との間で、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを受信するための複数のコネクションを確立させるコネクション確立手段と、
前記送信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、
前記複数のコネクションを介して受信されたAVストリームを、対応するコネクションのコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、蓄積または再生するAV蓄積/再生手段と、を備えることを特徴とするAV受信装置。 - AVストリームを送信する送信装置と、
前記送信装置から送信されたAVストリームを受信する受信装置と、
前記送信装置と前記受信装置との間で確立され、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを送信するための複数のコネクションと、を備え、
前記送信装置は、
送信対象であるAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、前記複数のコネクションのいずれか一つを選択して、選択したコネクションに該AVストリームを投入するコネクション選択手段と、
前記受信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う第1の認証・鍵交換手段と、を有し、
前記受信装置は、
前記送信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行う認証・鍵交換手段と、
前記複数のコネクションを介して受信されたAVストリームを、対応するコネクションのコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、蓄積または再生するAV蓄積/再生手段と、を有することを特徴とするAV通信システム。 - AVストリームを送信する送信装置と、
前記送信装置から送信されたAVストリームを受信する受信装置と、
前記送信装置と前記受信装置との間で確立され、それぞれ異なるコピー制御情報または暗号制御情報を持つAVストリームを送信するための複数のコネクションと、の間でAVストリームを送受信するAV通信方法であって、
前記送信装置は、
送信対象であるAVストリームに含まれるコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、前記複数のコネクションのいずれか一つを選択して、選択したコネクションに該AVストリームを投入し、
前記受信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行い、
前記受信装置は、
前記送信装置との間で著作権保護のための認証・鍵交換を行い、
前記複数のコネクションを介して受信されたAVストリームを、対応するコネクションのコピー制御情報または暗号制御情報に基づいて、蓄積または再生することを特徴とするAV通信方法。
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-
2002
- 2002-12-09 JP JP2002357289A patent/JP2004193805A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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