JP2004193703A - 電子機器および開閉蓋機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】開口部を開閉する開閉蓋の操作性を高める上で有利な電子機器および開閉蓋機構を提供する。
【解決手段】開閉蓋36は、該開閉蓋36とケース12の間に設けられたヒンジ機構38によって開口部1210に対して揺動可能に連結され、これにより開口部1210の開閉を行なうように構成されている。ヒンジ機構38は、開閉蓋36に取着された支軸3802と、ケース12に設けられた軸受部3804とを備えている。支軸3802が軸受部3804で支持される部分は、支軸3802の長手方向と直交し支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成されている。
【選択図】 図20
【解決手段】開閉蓋36は、該開閉蓋36とケース12の間に設けられたヒンジ機構38によって開口部1210に対して揺動可能に連結され、これにより開口部1210の開閉を行なうように構成されている。ヒンジ機構38は、開閉蓋36に取着された支軸3802と、ケース12に設けられた軸受部3804とを備えている。支軸3802が軸受部3804で支持される部分は、支軸3802の長手方向と直交し支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成されている。
【選択図】 図20
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は開口部を開閉蓋で開閉する電子機器および開閉蓋機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラなどの携帯用の電子機器においては、そのケースの収容部に電池やメモリカードが収容され、この収容部の開口部は開閉蓋により開閉される。
このように構成された電子機器を水がかかるような環境で使用する場合には、水滴が前記収容部に侵入することを防止する必要がある。このため、前記開閉蓋の周縁全周にOリングを装着し、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間にOリングを挟み込むことで該隙間を閉塞し、これにより水滴が開口部から収容部へ侵入することを防止した技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−14459号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したOリングによって開閉蓋と開口部の隙間を閉塞する構成では、開閉蓋と開口部の寸法誤差や組立てのばらつきによって前記開閉蓋の開口部に対する位置が多少ずれ、これにより開閉蓋と開口部との間の隙間がその全周にわたって均一とはならならい。このため、前記開閉蓋と開口部の隙間に挟み込まれるOリングのつぶれ量に偏りが生じてしまい、防水性能を確保する上で問題となる。
このような問題を解消するため、前記開閉蓋を、該開閉蓋を支持するヒンジに対して多少移動するように、すなわちガタを持つように構成することが考えられる。このような構成によれば、開閉蓋で開口部を閉塞する際、開閉蓋が開口部の位置に倣って変位し、開閉蓋と開口部との間の隙間がその全周にわたってほぼ均一となり、前記開閉蓋と開口部の隙間に挟み込まれるOリングのつぶれ量の偏りを無くすことができる。
ところが、前記開閉蓋がヒンジに対してガタを持つように構成した場合には、開口部を開放した際に開閉蓋の位置が固定されないため、不要に開閉蓋が動いてしまい、電池やメモリカードの着脱操作がしにくくなるなどの不具合が考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、開口部を開閉する開閉蓋の操作性を高める上で有利な電子機器および開閉蓋機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器は前記目的を達成するために、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた電子機器において、前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の開閉蓋機構は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた開閉蓋機構において、前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されていることを特徴とする。
そのため、開閉蓋を所定の開閉角度に開くことにより支軸を挟み込む軸受部の力が最も大きい値となると、開閉蓋の揺動位置が保持されるので開閉蓋の不要な揺動が防止される。
【0006】
また、本発明の電子機器は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構とを備えることを特徴とする。
また、本発明の開閉蓋機構は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構とを備えることを特徴とする。
そのため、開閉用操作部材の操作により開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックされると弁機構によって空気通路が遮断される。開閉用操作部材の操作によりロック状態が解除されると弁機構によって空気通路が開通され、これによりケースの内部の気圧はケース外部と等しくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
まず、本発明が適用されるカメラについて図面を参照して説明する。
図1はカメラを斜め前方から見た斜視図、図2は同カメラを斜め後方から見た斜視図、図3は同カメラの正面図、図4は同カメラの背面図である。
カメラ10は静止画データとしての画像データを記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであり、ケース12を有している。
前記ケース12は、左右の幅と、左右の幅よりも大きな寸法の長さの前後面を有し、また、左右の幅よりも小さい寸法の厚さを有して細長形状(縦長形状)に形成され、これら幅と厚さと長さは右手で掴める程度の寸法に設定されている。なお、前面は厚さ方向の一方に位置するケース12の面で構成され、後面は厚さ方向の他方に位置するケース12の面で構成されることになる。
図3および図4において一点鎖線L1は、ケース12の左右の幅のほぼ中心を通る幅方向中心線を示し、この幅方向中心線L1がケース12の長さ方向を示している。
なお、本明細書において、カメラ10の左右は該カメラ10を後方から見た状態でいうものとする。
【0008】
図1、図3に示すように、前記ケース12の前面上部には凹部1202が設けられている。
前記凹部1202は、前記幅方向中心線L1を長軸とするほぼ楕円形に形成され、前記凹部1202の底面に臨むように、前記ケース12には撮影レンズ14、フラッシュ16、セルフタイマー表示用LED18が組み込まれている。そして、凹部1202の底面には、透明な合成樹脂等から構成された透明板が組み込まれ、この透明板により前記撮影レンズ14、フラッシュ16、セルフタイマー表示用LED18を防水するようにしている。
前記撮影レンズ14の光軸は前方に向けられ、前記フラッシュ14は撮影レンズ14の上方に位置して前方に向かって閃光を放射するように構成され、前記セルフタイマー表示用LED18はセルフタイマー動作時に点滅するように構成されている。
前記ケース12の上面は円筒面で構成され、ケース12の右側面の上端で前記円筒面との境の部分に、撮影動作を行なわせるためのシャッターボタン24が配設されている。このシャッターボタン24は防水機能を備えており、このシャッターボタン24部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
【0009】
図2に示すように、前記ケース12の後面のほぼ下半部には、操作部22が配設されている。
前記操作部22は、電源のオン/オフを行なう電源スイッチ2202、撮影や映像の表示などの動作を切り換えるための切換スイッチ2204、その他必要な操作を行なうための操作スイッチ2206、2208、2210、2212、電源オン時に点灯する電源表示用LED2214、操作時に点灯する操作表示用LED2216を備えている。
また、前記操作部22は防水機能を備えており、前記電源スイッチ2202、切換スイッチ2204、操作スイッチ2206、2208、2210、2212、電源表示用LED2214、操作表示用LED2216の各部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
【0010】
図2に示すように、前記ケース12の後面上部には、矩形枠状の枠部1206が設けられ、該枠部1206で囲まれた内側には映像や文字などを表示する表示パネル20がその矩形状の表示部(表示面)2002を後方に臨ませて配設されている。
前記枠部1206の内側全域は透明な合成樹脂などで構成された透明板1208で覆われ、枠部1206の内側に防水機能を持たせることで前記表示パネル20に水が浸入しないようにしている。
前記表示パネル20は、前記撮影レンズ14の光軸が表示部2002のほぼ中心を通るように設けられている。
また、図4において一点鎖線L2は、表示パネル20の画面垂直方向であり、詳細には表示パネル20の中央を通る画面垂直方向に沿った画面垂直線を示しており、この画面垂直線L2は前記幅方向中心線L1に対して角度θ1をもって傾斜している。
【0011】
なお、表示パネル20の画面には予め画面垂直方向と画面水平方向が決められており、前記垂直方向を基準として画素(ドット、ピクセル)が配列されることになる。
したがって、表示パネル20に表示される映像や文字などは、ケース12の幅方向中心線L1に対して角度θ1をもって傾斜して表示されることになる。
前記表示部2002は横長の矩形に形成され、前記表示部2002の左右の縁は前記画面垂直方向に平行して延在し、表示部2002の上下の縁は前記画面垂直方向に直交して延在し、かつ、表示部2002の上下の縁のほぼ中央部を前記画面垂直線L2が通るように設けられている。
したがって、表示部2002内に表示される画像は、前記枠部1206の上縁を上とし、前記枠部1206の下縁を下として表示されることになる。
また、本例では、前記表示パネル20が液晶表示器によって構成されている場合について説明したが、表示パネル20は画像や文字などが表示可能な表示装置であればよく、例えばEL(Electolo Luminescence)ディスプレイなどを用いてもよく、液晶表示器に限定されない。
【0012】
本例では、図4に示すように、前記ケース12はその細長形状の長さ方向をほぼ上下方向に延在させてデスクや棚などの平面上に載置できるように載置面3606を有している。詳細には、前記幅方向中心線L1を鉛直方向に延在させるのではなく、前記ケース12の長さ方向と交叉する前記画面垂直方向を鉛直方向に延在させた状態でデスクや棚などの平面上に載置できるように載置面3606が形成されている。この載置面3606は前記画面垂直線L2が通るように前記開閉蓋36の外面に形成されている。
撮影動作を行なわせるためのシャッターボタン24は、ケース12の右側面の上端でケース12の円筒面状の上面との境の部分に配設されている。なお、このシャッターボタン24は防水機能を備えており、このシャッターボタン24部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
前記シャターボタン24の出没方向の延長線L3は、前記幅方向中心線L1に対して所定の角度θ2で傾斜して延在している。本例では、前記角度θ2は、30度に設定されているが、この角度θ2は25度以上35度以下が好ましい。
【0013】
そして、前記シャターボタンの出没方向の延長線L3上における前記ケース12の左側面箇所には、親指を該側面に当てるための当て付け部1216が設けられている。この当て付け部1216は親指を滑ることなく前記側面箇所に当て付けられるようにしたものであって、本例ではケース12の側面に複数の凹凸を設けることで構成されている。
さらに、図7、図8に示すように、前記シャッターボタン24および当て付け部1216は、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記当て付け部1216においた状態で前記表示部2002が人差し指と親指との間に露出するように配置されている。
【0014】
前記ケース12の底部には、図19、図5、図6(A)、(B)に示すように、開口部1210が設けられ、前記開口部1210は開閉蓋36によって開閉されるように構成されている。また、前記ケース12の底部には、前記開口部1210に臨んで電池収容室28、電池蓋29、メモリカード収容室32、USBコネクタ34が設けられている。
前記電池収容室28は、前記ケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に設けられており、2つの電池26を収容するように構成されている。
前記電池蓋29は、前記電池収容室28を開閉するもので、ヒンジ1214を介して開口部1210の部分に連結され、電池収容室28を閉塞した状態で、電池収容室28に収容された電池26の電極に接続される接点を有している。
前記メモリカード収容室32は、記録媒体としてのメモリカード30を着脱可能に収容するように構成されている。
USBコネクタ34は、パーソナルコンピュータなどの外部装置との間でUSB(Universal Serial Bus)による信号の送受信を行なうためのものである。
【0015】
また、前記カメラ10は、前記メモリカード収容室32にメモリカード30が収容され、かつ、前記電池収容室34に電池26が収容された状態で、図3、図4に示すように、カメラ10全体の重心Gが前記画面垂直線L2上で、かつ、前記ケース12の長さの1/2よりも下方の箇所に位置するように構成されている。
また、カメラ10は、前記メモリカード収容室32にメモリカード30が収容され、かつ、前記電池収容室34に電池26が収容された状態で、水中に入れた場合、カメラ10の重量とカメラ10に作用する浮力とがほぼ等しくなるように、すなわちカメラ10に作用する浮力がほぼ中性浮力となるように構成されている。
詳細には、カメラ10を入れる水が海水であれば海水の比重とカメラ10の比重とが等しくなるように設定し、カメラ10を入れる水が真水であれば真水の比重とカメラ10の比重とが等しくなるように設定すればよい。あるいは、海水の比重と真水の比重との中間の値の比重になるようにカメラの10の比重を設定すればよい。
【0016】
図9はカメラ10の制御系の構成を示すブロック図である。
前記カメラ10は、撮像素子40、制御手段102、信号処理部104、メモリカードインターフェース106、USBインターフェース108、ディスプレイインターフェース110、LED駆動部112、発光駆動部114を備えている。
前記撮像素子40は、前記撮影レンズ14によって撮像された被写体像を検出して撮像信号を生成するように構成されている。
前記信号処理部104は、前記撮像信号に対して増幅やA/D変換を含む信号処理を行なうことにより画像データを生成するように構成されている。
前記メモリカードインターフェース106は、前記メモリカード30と制御手段102との間で前記画像データの授受を司るように構成されている。すなわち、前記メモリカード30に前記画像データを書き込むとともに、メモリカード30に格納されている画像データを読み出すように構成されている。
【0017】
前記USBインターフェース108は、前記USBコネクタ34に接続された外部装置であるパーソナルコンピュータとの間で前記画像データを含むデータの授受を司るように構成されている。
前記ディスプレイインターフェース110は、前記制御手段102から入力される画像データや文字データを前記表示パネル20に供給することにより表示パネル20の表示部2002に表示を行なわせるように構成されている。
前記LED駆動部112は、前記セルフタイマー表示用LED18、電源表示用LED2214、操作表示用LED2216に駆動電流を供給して発光させるものである。
前記発光駆動部114は、前記フラッシュ16に電流を供給して閃光を発光させるように構成されている。
前記制御手段102は、前記信号処理部104、メモリカードインターフェース106、USBインターフェース108、シャッターボタン24、電源スイッチ2202、切換スイッチ2204、操作スイッチ2206、2208、2210、2212、ディスプレイインタフェース110、LEDインターフェース112、発光駆動部114に接続され、これら各部の制御を司るように構成されている。
【0018】
上述のように構成されたカメラ10の制御系による撮影時の動作について説明する。
前記電源スイッチ2202がオンにされ、前記切換スイッチ2204によって撮影モードに設定されると、前記撮像レンズ14で撮像された被写体像が前記撮像素子40で検出され、該撮像素子40によって撮像信号が生成される。
前記撮像信号は、前記信号処理部104によって画像データに変換されて前記制御手段102に供給される。前記画像データは前記制御手段102からディスプレイインターフェース110を介して表示パネル20に供給され該表示パネル20の表示部2002に表示され、これにより被写体像のモニタが可能となる。
前記シャッターボタン24が押下されると、前記撮像素子40から出力された撮像信号に基づいて前記信号処理部104で画像データが生成され、この画像データがメモリカードインターフェース106を介してメモリカード30に記録され、一連の動作が終了する。
また、前記シャッターボタン24が押下されると、前記制御手段102によって測光動作がなされ、この測光動作に基いてストロボ発光の有無が判定される。ストロボ発光が必要であると判断されると、前記制御手段102は、前記発光駆動部114を制御して前記フラッシュ16を発光させる。
次に、上述のように構成されたカメラ10の使用方法について説明する。
カメラ10によって撮影を行なう際には、図10に示すように、前記ケース12の後面を手前に向けた状態で右手によって前記ケース12を掴む。
すなわち、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24の上におくとともに、中指、薬指、小指をケース12の右側面にあてがい、親指を前記滑り止め部1216にあてがう。
そして、図11に示すように、カメラ10の表示パネル20がほぼ眼の高さとなるように右肘Hを持ち上げると、前記ケース12の幅方向中心線L1と肘Hから手首の部分までの延在方向Jとがほぼ一致するとともに、前記表示パネル20の画面垂直方向と鉛直方向Mとがほぼ一致する。
言い換えると、右肘Hから手首までの部分の延在方向Jと鉛直方向Mのなす角度Kが前記角度θ1とほぼ一致する。
したがって、カメラ10のケース12が鉛直方向に対して斜めに延在している状態にも拘わらず、表示部2002の左右の縁は鉛直方向に延在し、上下の縁は水平方向に延在し、また、画面垂直方向は鉛直方向に延在し、このような表示部2002に、被写体像が上下を画面垂直方向に沿わせて表示されることになる。
【0019】
本例のカメラによれば、前記表示パネル2002の画面垂直方向が前記ケース12の長さ方向に対して所定の角度θ1で傾斜して延在するように構成されているので、カメラ10を保持した右手を顔面の前方に持ち上げるだけで、表示部2002の左右の縁は鉛直方向に延在し、上下の縁は水平方向に延在し、このような表示部2002に、被写体像が上下を画面垂直方向に沿わせて表示され、この表示部2002を見ながら撮影を行なうことができる。したがって、使用者は右腕や右肩を体の中心線に近づける方向に無理に動かす必要がなく腕や肩に負担がかかることもない。なお、本例では、前記幅方向中心線L1と画面垂直方向との角度θ1は、15度に設定されているが、この角度は10度以上20度以下が好ましい。
【0020】
また、図10に示すように、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記滑り止め部1216においた状態でシャッターボタン24を押下した際、人差し指の力は矢印F1で示すように前記延長線L3に沿って親指に向かって働く。このため、シャッターボタン24を押下した際に生じる力F1は親指によって受け止められ、人差し指によるシャッターボタン24の操作が楽に行なえ、また、ケース12が不用意に移動せず、手ぶれを防止する上で有利となる。
また、片手だけでカメラ10を保持しても腕や肩に負担がかからず、手ぶれを防止して撮影できるので、歩きながら、あるいは、スポーツしながらでも容易に撮影ができる。
また、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記当て付け部1217においた状態で前記表示部2002は人差し指と親指との間で露出するので、表示部2002が手で隠れることがなく、表示部2002が見やすい。
また、前記表示部2002は、前記撮影レンズ14の光軸が表示部2002のほぼ中心を通るように設けられているので、前記表示部2002を見る使用者の視線と、前記撮影レンズ14の光軸の位置とがほぼ一致する。このため、被写体が人である場合、被写体の人が使用者の眼に視線を合わせると、被写体の人の視線が撮影レンズ14の光軸とほぼ一致することになり、被写体の人の自然な表情を撮影する上で有利である。
【0021】
次に、上述した本例のカメラ10と、他の縦長形状のカメラとを比較して説明する。
図29は比較例としての縦長形状のカメラの説明図である。
カメラ200は、前記カメラ10と同様に、左右の幅とこの左右の幅よりも大きな寸法の長さを有する細長形状に形成されたケース202と、前記ケース202の前面上部に臨んで設けられた撮影レンズ204と、前記ケース202の後面上部に臨んで設けられた不図示の表示パネルとを備えて構成されている。
前記カメラ200がカメラ10と異なるのは、前記表示パネルの画面垂直方向が前記ケース202の長さ方向に延在するように構成され、シャッターボタン206が前記ケース202上部に設けられ、該シャッターボタン206の出没方向がケース202の長さ方向と一致している点である。
このため、使用者は前記表示パネルを顔面の前方に位置させ、かつ、前記表示パネルの画面垂直方向を鉛直方向と一致させるようにカメラ200を保持すると、右腕の肘と肘から手首の部分を体の中心線寄りに移動させて脇を締めなくてはならず、右腕や右肩に負担がかかる。
【0022】
また、図30に示すように、このようなカメラ200を右手で保持する際には、前記ケース202の後面から人差し指をシャッターボタン206の上におくとともに、中指、薬指、小指をケース202の右側面にあてがい、親指をケース202の左側面にあてがう。
したがって、シャッターボタン206を押下した際、人差し指の力は矢印F2で示すように前記ケース202の長さ方向に沿って働くことになるため、ケース202が下方に移動して手ぶれを生じやすくなる。
また、ケース202の上部のシャッターボタン206を押下する人差し指と、ケース202の右側面にあてがわれた中指、薬指および小指との間が大きく離れてしまうため、特に人差し指を大きく開かなくてはならず人差し指を動かしづらく操作性が劣り、また、人差し指に負担がかかってしまう。
したがって、これら比較例のカメラ200に対して、本例のカメラ10は、指、腕および肩にかかる負担を減らすとともに、手ぶれを防止する上で有利となっている。
【0023】
また、前記カメラ10は、全体の重心Gが前記画面垂直線L2上で、かつ、前記ケース12の長さ方向の長さの1/2よりも下方の箇所に位置するように構成されているため、カメラ10の載置面3606をデスクや棚などの平面上におくと、カメラ10に作用する重力は重心Gから画面垂直線L2に沿って鉛直方向の下向きに作用する。
したがって、カメラ10を、前記画面垂直線L2が前記平面に直交した状態で安定して起立させておく上で有利である。
また、図13に示すように、ストラップ42を連結する取付部1218をケース12の上部の画面垂直線L2上の箇所に設けると、カメラ10に作用する重力は重心Gから画面垂直線L2に沿って鉛直方向の下向きに作用する。これにより、前記カメラ10を前記ストラップ42を用いて首から吊り下げると、ケース12は、前記画面垂直方向が鉛直方向に沿った姿勢に維持され、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜して延在することになる。
したがって、右手でカメラ10をケース12の後面から掴む場合、ケース12の長さ方向が鉛直方向に対して傾斜しているのでカメラ10を保持することが極めて容易にでき、これにより、カメラ10を持ち直すことなく即座に撮影を行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
また、本例では、前記カメラ10の電池収容室28がケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に設けられているため、該電池収容室28に比較的重量が重い電池を収容することによって重心を下方に設定することを容易に実現できる。
【0024】
また、前記カメラ10は、それに作用する浮力がほぼ中性浮力となるように構成されているので、カメラ10を水中に入れると、該カメラ10は上方に浮かぶ方向にも下方に沈む方向にも移動せず水中に留まった状態、すなわち中性浮力状態となる。
したがって、カメラを手で押え込むことでカメラが上方または下方に移動することを阻止しつつ撮影を行なう場合に比較して、本例のカメラ10ではそのようなことをする必要がなく操作性を向上させる上で有利である。
【0025】
また、カメラ10が水中に留まった状態で、カメラ10に作用する重力が重心Gから画面垂直線L2に沿って下方向きに作用するため、カメラ10は、ケース12の上部が上方に、ケース12の下部が下方に位置するとともに、前記画面垂直方向が鉛直方向に沿った姿勢に維持され、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜して延在することになる。
したがって、図14に示すように、水中で撮影を行なう場合、紐44の一端をカメラ10のケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に取着し、紐44の他端を巻尺型の紐巻取り装置46を介して腕や腰などに固定して使用者の手の届く範囲にカメラ10を位置させるようにすれば、前記姿勢に維持された状態のカメラ10を常時身近におくことができる。
なお、前記紐巻取り装置46は紐44をリールに巻回して収容するものであり、紐44に引き出す方向の力を加えるとリールが正転して紐44が繰り出され、紐44の引出しを解除するとリールが逆転して紐44を巻き取って収容するように構成されている。また、このような紐44と紐巻取り装置46に代えてコイル状に形成され長さが伸縮自在に構成された紐を用いてもかまわない。
【0026】
そして、撮影を行なう際には、右手でカメラ10をケース12の後面から掴むだけで、図10、図15に示すように画面垂直方向がほぼ鉛直方向に沿った姿勢のカメラ10を保持することが極めて容易にでき、これにより、カメラ10を持ち直すことなく即座に撮影を行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
例えば、横長形状のカメラでその重心が長さ方向の中心から長さ方向の一方に偏った位置にあるものでは、該カメラが中性浮力に近い浮力を有していても、前記重心に作用する重力によってカメラの長さ方向が水平方向に対して大きく傾斜することになる。したがって、このようなカメラを用いて水中撮影を行なう場合、いったんカメラを手で掴んでもそのままの姿勢では撮影ができないため、カメラの長さ方向が水平方向とほぼ平行となるようにカメラの姿勢を修正しなくてはならず操作性が悪いものとなる。
これに対して本例のカメラ10ではそのような煩雑な操作が不要となり、操作性に優れたものとなっている。
また、本例のカメラ10は、右手のみで撮影ができ左手を自由に使うことができるので、左手で岩場などにしがみつきながら、あるいは、左手を使って泳ぎながら、撮影を行なうことができ、撮影の自由度を高める上で有利となる。
なお、前記カメラ10は、水中において、前記画面垂直方向が鉛直方向と完全に一致して留まる必要はなく、ケース12の上部が鉛直方向上方に、ケース12の下部が鉛直方向下方に位置する姿勢となり、カメラ10の姿勢を修正することなく即座に撮影できればよい。
【0027】
また、前記電池収容室34と同様な構成で、図示されない重り収納室を設け、別に真水用重り、海水用重りやその他の重りを用意し、使用する場所により重りを交換可能な様に構成してもよい。
このように構成すれば、使用する場所により最適の比重に調節可能となる。
更に、前記重り収納室に重りを収納しなければカメラ10は水に浮くことになるが、陸上で使用する場合や、海辺で使用する場合には、より軽く持ち運びに便利となり、また誤って水の中に落としてもカメラ10は沈まず、水面に浮き上がってくるので紛失しないですむ。
また、別の重りを付けることによりカメラ10の比重を水の比重より重くして、例えば、棒の先に紐を付け、この紐にカメラ10をぶら下げるようにして水の中に入れれば、カメラ10は水中に沈むので、ここでタイマーやリモコンで撮影操作をすれば、簡単に水中撮影が可能となる。
更に又、重さを調節して、カメラ10が浮き上がった状態で、撮影レンズ14の光軸付近に水面がくるようにすれば、一枚の写真で水中と水上の様子が同時に撮影可能となり、面白い映像が撮影できる。
【0028】
なお、カメラ10の浮力がカメラ10の重量よりも上回るように、カメラ10を構成するか、あるいは、水よりも比重の軽いフロート部材をカメラ10に装着し、この状態で図16に示すように、カメラ10のケース12の下部に海底の凹凸に合わせた所定の長さの3本の紐48の一端を取着し、各紐48の他端を3つの重り50のそれぞれに取着し、これら3つの重り50を海底S上に間隔をおいて設置すれば、各紐48にカメラ10の浮力が加わることでカメラ10の水中での位置をほぼ固定して使用することもできる。その際、カメラ10は前記姿勢に維持された状態となるので、あたかも三脚でカメラ10を保持したのと同様の作用を奏することができる。
したがって、カメラ10が有するセルフタイマー機能を用いて、水中において使用者が自らの姿をカメラ10で撮影することができる。
なお、前記紐48は1本でもよく、この場合は、あたかも一脚でカメラ10を保持したのと同様の作用を奏することができる。
【0029】
また、次のように構成することで、前記カメラ10を水面に浮かべて撮影を行なうこともできる。
図17に示すように、フロート52は、発泡スチロールなどのように水に浮く材質によって均一な厚さを有する板状に形成されている。
前記フロート52の中央には厚さ方向に貫通する装着孔5202が設けられている。前記装着孔5202は、前記ケース12の長さ方向の中間部分が圧入された状態で抜け落ちない程度にケース12の中間部分を保持するように構成されている。
【0030】
また、前記フロート52は、図18に示すように、前記装着孔5202に前記ケース12の中間部分が装着され前記カメラ10と共に水に浮かんだ状態で、前記撮影レンズ14の光軸が水平面に対して所定角度α分だけ上方に傾斜するように構成されている。無論、この場合にも、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜しており、前記画面垂直方向は鉛直面内に位置している。
このように構成されたフロート52にカメラ10を装着し、図18に示すように、プールや海などの水面にフローと52と共にカメラ10を浮かべれば、カメラ10を手で保持することなく、前記カメラ10の前方において水面よりも高い位置に存在する被写体を撮影レンズ14で捉えることができ、また、リモートコントロール機能やセルフタイマー機能を用いて該被写体の撮影を行なうことができる。
【0031】
また、前記フロート52にカメラ10を装着する装着手段を設けるとともに、該装着手段を、撮影レンズ14の光軸を水平面から上方に傾斜させる前記角度αを任意の角度に調整できるように構成すれば、撮影レンズ14によって撮影する範囲を自由に設定することができる。
【0032】
なお、本例は、前記カメラ10が静止画データを記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであるものとして説明したが、動画データを記録媒体に記録するビデオカメラにも適用可能であることはもちろんである。
また、本例では、前記表示パネル20の表示部2002が矩形状であるものとして説明したが、前記表示部2002の形状は例えば円形や多角形でもよく、その形状は矩形状に限定されない。
なお、本例では、カメラが表示パネルを備えている場合について説明したが、表示パネルに代えてファインダを備えているカメラにも無論適用される。この場合には、ファインダが表示パネルを構成することになり、本例と同様にファインダの画面垂直方向を幅方向中心線に対して角度θ1傾ければ良く、このように構成すれば、本例と同様に、片手で保持する際に撮影者の手や肩にかかる負担を減らし、かつ、シャッターボタンを押下する際の手ぶれを防止する上で有利となる。
【0033】
次に、上述のようなカメラに適用される本発明の第1の実施の形態について説明する。図20(A)は開閉蓋の全開状態を示す断面図、(B)は(A)におけるヒンジ機構の拡大図であり、図21(A)は開閉蓋の全閉状態を示す断面図、(B)は(A)におけるヒンジ機構の拡大図である。
なお、第1の実施の形態において前記カメラと同様の部分については同一の符号を付して説明する。
第1の実施の形態に係るカメラでは前記カメラと同様に、不図示ではあるがケースの前面に撮影レンズが、ケースの後面に表示画面および操作部が設けられている。
【0034】
図20(A)、図21(A)に示すように、前記開閉蓋36は、該開閉蓋36とケース12の間に設けられたヒンジ機構38によって前記開口部1210に対して揺動可能に連結され、これにより前記開口部1210の開閉を行なうように構成されている。なお、前記開口部1210内には、前述した電池収容室28、電池蓋29、メモリカード収容室32、USBコネクタ34が設けられている。
前記開閉蓋36は、前記開口部1210を覆う大きさの蓋本体3602と、第1のロック爪3604とを有している。
図5、図20(A)に示すように、前記開口部1210の外縁にはその全周にわたって周縁を構成する環状の壁部1211が起立しており、該壁部1211の内周面によって対向壁面1213が構成されている。この対向壁面1213は、開閉蓋36で開口部1210を閉じた全閉状態から開閉蓋36を開く際の該開閉蓋36の移動方向とほぼ平行して延在している。
前記蓋本体3602の前記開口部1210に臨む面の外縁にはその全周にわたって周縁を構成する環状の壁部3606が起立しており、該環状の壁部3606の外面によって前記蓋36の対向壁面3607が構成されている。この対向壁面3607は、開閉蓋36で開口部1210を閉じた全閉状態から開閉蓋36を開く際の該開閉蓋36の移動方向とほぼ平行して延在しており、前記対向壁面3607は前記全閉状態で前記開口部1210側の対向壁面1213の内側に位置するように形成されている。
【0035】
前記開閉蓋36の前記対向壁面3607の全周にわたって凹溝が形成され、該凹溝にOリング3608が装着されている。前記Oリング3608は、前記全閉状態で前記開口部1210側の対向壁面1213に弾接し、前記開口部1210の周縁全周と開閉蓋36の周縁全周との隙間を閉塞するように構成されている。
前記第1のロック爪3604は、図20(A)に示すように前記蓋本体3602に沿って延在する第1の直線部3604Aと、第1の直線部3604Aの先端からほぼ90度屈曲された第2の直線部3604Bとを有している。前記第2の直線部3604Bの先端寄りには第1の直線部3604A側に偏位した係止面3604Cが形成され、さらに前記第2の直線部3604Bの先端には係合凹部3604Dが形成されている。
前記第1のロック爪3604は、図20(A)に示すように第2の直線部3604Bが前記蓋本体3602から離れた第2の位置と、図21(A)に示すように第2の直線部3604Bが前記蓋本体3602に近づいた第1の位置との間でスライド可能に設けられている。
前記第1のロック爪3604と前記蓋本体3602との間には、第1のロック爪3604を前記第1の位置から前記第2の位置方向に付勢する付勢手段3610が設けられている。
図19に示すように、前記第1のロック爪3604とは反対側の前記蓋本体3602箇所には、互いに間隔をおいて2つの軸取付部3612が設けられ、この2つの軸取付部3612が並べられた方向は、前記第1のロック爪3604のスライド方向とほぼ直交している。
【0036】
図5、図20(A)、図21(A)に示すように、前記ケース12の前記第1のロック爪3604に対応する箇所には、第2のロック爪1214が設けられ、該第2のロック爪1214は、前記ケース12の長さ方向に沿ってスライド可能に配設されている。
前記第2のロック爪1214は、図5に示すように、前記ケース12の右側面に設けられたロック爪収容部1220に収容されてケース12の右側面に沿って延在し、前記第2のロック爪1214の長手方向中間部の操作部1214Cがケース12の開口1220Bから外方に露出し、第2のロック爪1214の先端1214Aはロック爪収容部1220の開口1220Aから突出し、前記先端1214Aには図20(A)に示すように傾斜面1214Bが形成されている。
前記第2のロック爪1214は、図示しない付勢手段により前記開口部1210方向、すなわち第1のロック爪3604に係合する方向に付勢されており、前記開口1220Bを介して前記操作部1214Cを操作することで前記第2のロック爪1214を前記付勢手段に抗した方向に、すなわち、前記第1のロック爪3604から離れる方向にスライドできるように構成されている。
【0037】
前記第1のロック爪3604と第2のロック爪1214は、第1のロック爪3604を第2の位置に位置させた状態で前記開閉蓋36で前記開口部1210を閉じ、第1のロック爪3604を第2の位置から第1の位置にスライドさせると、前記第1のロック爪3604とケース12側との双方の係止面3604C、1209が係止し、前記傾斜面1214Bを介して前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dに第2のロック爪1214の先端1214Aが係合し、これにより開閉蓋36が全閉状態にロックされるように構成されている。
また、上述の開閉蓋36の全閉状態から、前記第2のロック爪1214を前記付勢手段の付勢に抗して前記第1のロック爪3604から離間する方向にスライドさせると、第2のロック爪1214の先端1214Aが係合凹部3604Dから離れ、付勢手段3610により前記第1のロック爪3604が第1の位置から第2の位置にスライドし、これにより前記第1のロック爪3604とケース12側との双方の係止面3604C、1209が離れ、前記開閉蓋36を開くことができる状態となり、前記開閉蓋36の全閉状態のロックが解除されるように構成されている。
【0038】
前記ヒンジ機構38は、開閉蓋36に取着された支軸3802と、ケース12に設けられた軸受部3804とを備えている。
前記支軸3802は、図19に示すように、その両端部分が前記2つの軸取付部3612を介して開閉蓋36に固定され、図20(A)に示すように、その中間部分が軸受部3804で回転可能に支持されている。
前記支軸3802が前記軸受部3804で支持される部分は、前記支軸3802の長手方向と直交し前記支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成され、本実施の形態では、図20(B)に示すように、断面が細長形状に形成されている。
前記軸受部3804は弾性を有する板材3806により前記支軸3802を挟み込むように構成されている。前記板材3806は2枚用いても良いが、本実施の形態では、一枚の板材3806からなり、該板材3806の長手方向の中間部が湾曲部3806Aを介して折り返され該板材3806の長手方向両端の板片3806Bが重ね合わされ、この重ね合わされた部分が前記ケース12にねじなどによって固定されている。そして、前記湾曲部3806Aにより前記支軸3802を挟み込んで回転可能に支持している。なお、前記板材3806はカバー1215により覆われている。
【0039】
図21(A)に示すように前記全閉状態での前記支軸3802の揺動角度を0度とし、図20(A)に示すように全閉状態から90度開いた全開状態での前記支軸3802の揺動角度を90度とすると、図20(B)、図21(B)に示すように、前記Oリング3608が対向壁面1213から離れる前記開閉蓋36の揺動角度範囲は30度以上90度以下であり、Oリング3608が対向壁面1213に接触する前記開閉蓋36の揺動角度範囲は0度以上30度未満である。
本実施の形態では、前記Oリング3608の対向壁面1213への非接触、接触に応じて、前記開閉蓋36の揺動角度が30度以上90度以下の範囲において、前記湾曲部3806Aで挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は最も大きい値となるように、かつ、開閉蓋36の揺動角度が0度以上30度未満の範囲において、前記湾曲部3806Aで挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は最も小さい値となるように構成されている。
これにより、前記Oリング3608が前記対向壁面1213に接触する第1の角度範囲(本実施の形態では例えば0度以上15度以下)では、前記開閉蓋36が前記支軸3802の長手方向に対して直交する方向に変位でき、前記第1の角度範囲を超える第2の角度範囲(30度以上90度以下)では、前記開閉蓋36が前記支軸3802回りの任意の角度位置で保持されるように構成されている。
なお、本発明の開閉蓋機構は、前記ケース12、開閉蓋36、第1のロック爪3604、第2のロック爪1214、ヒンジ機構38、第1のロック爪3604の付勢手段3610、第2のロック爪1214の付勢手段によって構成されている。
【0040】
次に、上述のように構成された開閉蓋機構の作用について説明する。
まず、前記開閉蓋36を全開状態から全閉状態にする場合について説明する。
図20(A)に示すように、前記開閉蓋36が全開状態、すなわち開閉蓋36の揺動角度が90度にある状態では、第1のロック爪3604は、前記付勢手段3610の付勢力によって前記第2の位置に位置している。そして、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は、図20(B)に示すように最も大きい寸法であるため、前記支軸3802部分は前記板材3806の大きな弾性力により湾曲部3806Aで挟持される。これにより、前記支軸3802部分、すなわち前記開閉蓋36は全開状態の姿勢が保持される。
この状態で前記開閉蓋36を全閉状態に向かって揺動させ、開閉蓋36の揺動角度を0度以上30度未満の状態にすると、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802部分は、図20(B)に示す状態から図21(B)に示す状態へ移行する。
したがって、前記開閉蓋36の揺動に伴って、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は、最も小さくなるため、前記支軸3802部分の湾曲部3806による挟持が解除され、前記支軸3802部分と湾曲部3806との間に隙間が形成される。
また、開閉蓋36は、その揺動角度が0度以上15度以下の範囲で前記Oリング3608が前記対向壁面1213に接触する。
これにより、本実施の形態では開閉蓋36の揺動角度が0度以上30度未満の範囲において、前記支軸3802部分は前記湾曲部3806内で前記隙間分だけ該支軸3802の長手方向と直交する方向に移動可能な状態となる。
この状態で、前記開閉蓋36が閉塞方向に揺動されると、前記Oリング3608が前記対向壁面に接触し、前記開閉蓋36は、前記Oリング3608のつぶれ具合が該Oリング3608の全周にわたってほぼ均等となるように両対向壁面3607、1213に直交する方向に移動でき、図21(A)に示す全閉状態において、前記Oリング3608のつぶれ具合が該Oリング3608の全周にわたってほぼ均等となる。
そして、前記第1のロック爪3604を前記付勢手段3610の付勢力に抗して前記第2の位置から第1の位置にスライドさせると、前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dが傾斜面1214Bを介して前記第2のロック爪1214の先端1214Aに係合するとともに、前記第1のロック爪3604の係止面3604Cと前記ケース12の係止面1209とが係止する。
これにより、前記開口部1210は前記開閉蓋36によって全閉された状態でロックされる。
【0041】
次に、前記開閉蓋36を全閉状態から全開状態にする場合について説明する。
図21(A)に示すように、前記開閉蓋36が全閉状態にある状態で、前記第2のロック爪1214を前記付勢手段の付勢力に抗してスライドさせることにより、該第2のロック爪1214の先端と前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dとの係合を解除する。
すると、前記第1のロック爪3604は前記付勢手段3610の付勢力によって前記第1の位置から第2の位置にスライドされ、前記開閉蓋36の係止面3604Cとケース12の係止面1209とが離れる。
前記第2の位置にスライドされた前記第1のロック爪3604の部分に指を掛けて開閉蓋36を開放方向に揺動させると、前記開閉蓋36の対向壁面3607は、前記開口部1210の対向壁面1213に対向した状態でほぼ平行した方向に移動され、やがて前記Oリング3608は前記開口部1210の対向壁面1213から離れる。
そして、前記開閉蓋36を全開方向に揺動させ開閉蓋36の揺動角度が30度以上90度以下の範囲となると、前記支軸3802部分と湾曲部3806との間の隙間がなくなり該湾曲部3806に挟持される状態となる。これにより、前記支軸3802部分、すなわち前記開閉蓋36は揺動角度が30度以上90度以下の範囲の任意の位置で保持される。そして、前記開閉蓋36を90度まで揺動させることで、該開閉蓋36は全開状態となり、その姿勢で保持される。
【0042】
以上説明したように本実施の形態によれば、前記支軸3802が前記軸受部3804で支持される箇所は、前記支軸3802の長手方向と直交し前記支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部3804は弾性を有する板材3806により前記支軸3802を挟み込むように構成され、前記開閉蓋36の開閉角度に応じて前記支軸3802を挟み込む前記軸受部3804の力が異なるように設定されている。
したがって、前記開閉蓋36の全開状態においては、前記支軸3802を挟み込む前記軸受部3804の力が最も大きい値となり、開閉蓋36が全開状態に保持されて該開閉蓋36が不要に揺動しないので、前記メモリカード収容室32へのメモリカード30の収容または取出し、前記電池収容室34への電池26の収容または取出し、あるいはUSBコネクタ34に対するUSB接続ケーブルの接続または取り外しなどを円滑に行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
また、前記ヒンジ機構38は、前記開閉蓋36が前記支軸3802回りに揺動可能な角度範囲のうち、少なくとも前記Oリング3608が前記開口部1210の周縁に接触する第1の角度範囲では、前記開閉蓋36が前記支軸3802の長手方向に対して直交する方向に変位できるので、前記開閉蓋36の全閉状態においては、Oリング3608のつぶれがその全周にわたってほぼ均等となるように前記開閉蓋36が移動できる。したがって、開閉蓋36の全閉状態おける防水性能を確保する上で有利となる。
【0043】
次に、本実施の形態と比較例の開閉蓋機構と比較して説明する。
図28(A)乃至(D)は比較例としての開閉蓋機構の説明図である。
図28(A)に示すように、比較例の開閉蓋機構は、本実施の形態と同様に、ケース12と、開閉蓋36と、第1のロック爪3604と、Oリング3608とを有して構成されている。
比較例の開閉蓋機構が本実施の形態の開閉蓋機構と違うのは、開閉蓋36の支軸3820の断面形状が正円であり、該支軸3820を回転可能に支持する軸受部3822が前記支軸3820の径よりも大きな径で構成され、該支軸3820の周面と前記軸受部3822との間に隙間が形成されている点である。
図28(A)に示すように、開閉蓋36を全閉状態にすると、図28(B)、(C)に示すように、いったんOリング3608のつぶれ方が場所によって不均等となる。ところが、前記支軸3820は前記支軸3820の周面と前記軸受部3822との間の隙間の範囲内を移動できるため、図28(D)に示すように、前記開閉蓋36がOリング3608のつぶれ方が全周で均等となるように移動することができ、開閉蓋36の全閉状態における防水性能を確保することはできる。
しかしながら、このような比較例の開閉蓋機構では、前記支軸3820の周面全周と前記軸受部3822との間に隙間が形成されているため、前記開閉蓋36は前記第1のロック爪3604によるロック状態が解除され、開放方向に揺動されると、開閉蓋36が前記支軸3820回りに自由に揺動され、その位置が定まらない。
したがって、上述した比較例の開閉蓋機構では、開口部1210を開放した際に不要に開閉蓋36が動いてしまい、電池やメモリカードの着脱操作がしにくくなるなどの不具合が生じるが、本実施の形態では、このような不具合を生じることがなく操作性の向上を図る上で有利である。
【0044】
なお、本実施の形態では、前記ヒンジ機構38の支軸3802を開閉蓋36側に固定し軸受部3804をケース12側に固定したが、無論支軸3802をケース12側に固定し軸受部3804を開閉蓋36側に固定する構成とすることもできる。
【0045】
上述したような開閉蓋機構においては、開閉蓋で開口部を閉塞する際に、内部の空気が外部に流出することによりケース内部の気圧がケース外部の気圧より下がる場合がある。このようにケース内部の気圧が外部よりも低圧となると、開閉蓋が開口部に吸引された状態となり開閉蓋を開けづらくなる不具合が生じる。
以下では、このような不具合を防止できる第2の実施の形態について説明する。
図22は第2の実施の形態の開閉蓋機構を備えたカメラの斜視図、図23は第2の実施の形態の開閉蓋機構の分解斜視図である。図24は閉塞操作時の開閉蓋の平面図、図25(A)は図24のXX線断面図、(B)は図25(A)の要部拡大図である。図26は開放操作時の開閉蓋の平面図、図27(A)は図26のXX線断面図、(B)は図27(A)の要部拡大図である。
なお、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付して説明する。
【0046】
図22、図23に示すように、カメラ10Aは、開口部1210(図25(A))が形成されたケース12と、前記開口部1210の開閉用の開閉蓋36と、前記開閉蓋36の外面に設けられた開閉用操作部材50と、前記開閉用操作部材50に連結された係脱機構52と、前記開閉蓋36に設けられた空気通路54と、前記空気通路54を開放、遮断する弁機構56とを備えている。
前記開閉用操作部材50は、円盤状の操作用ツマミ5002を備え、前記ツマミ5002は開閉蓋36の外面に配置されている。
前記係脱機構52は、前記操作用ツマミ52の中央から突設された連結軸5004と、開閉蓋36の内面側で前記連結軸5004の先端に取着された円盤状の板部5202と、該板部5202の外縁から突設されたロック爪5204とを備えている。
前記連結軸5004は前記開閉蓋36に貫通形成された連結軸挿通孔3620に挿通して配設され、該連結軸5004は連結軸挿通孔3620により回転可能に支持されている。
前記連結軸挿通孔3620の内面側には、該連結軸挿通孔3620よりも大径の大径孔3621が形成され、この大径孔3621の内周面には2つの係合溝部3622が周方向に180度間隔をおいて形成されている。
前記ロック爪5204は、前記開閉用操作部材50の回転操作に連動して前記連結軸5004を中心とした回転運動を行ない、ケース12側のロック部1230(図25(A))に係脱し、前記開閉蓋36で開口部1210を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成されるように構成されている。
【0047】
また、図25(B)、図27(B)に示すように、前記板部5202が前記大径孔3621に臨む面に凸部5206が突設されている。
前記空気通路54は、前記連結軸5004の外周面と前記連結軸挿通孔3620の内周面との間、および前記連結軸5004の外周面と大径孔3621の内周面との間に形成され、前記空気通路54は前記開閉蓋36の外面と内面とを連通するように設けられている。
前記弁機構56は、前記大径孔3621内で前記連結軸挿通孔3620寄りの箇所に配設された弾性を有する環状の封止部材5602と、前記封止部材5602を圧縮し、また、圧縮を解除するカム板5604と、前記凸部5206とで構成されている。
前記封止部材5602として、本実施の形態ではOリングが用いられている。
前記カム板5604は環板状に形成され、外周部の係合突起5606が前記係合溝部3622に挿入されて前記大径孔3621に回転不能にかつ軸方向に移動可能に配設されている。
前記カム板5604の一方の端面は周方向に厚さの異なるカム面5608として形成され、他方の端面は前記封止部材を圧縮する圧縮面5610として形成されている。前記カム面5608には前記封止部材を圧縮する圧縮用カム面5608Aと、前記圧縮を解除する解除用カム面5608Bとが形成されている。
なお、前記連結軸5004の先端への円盤状の板部5202の取着は、連結軸5004を連結軸挿通孔3620に挿通後、該連結軸5004に封止部材5602およびカム板5604を挿通させこれら部材を大径孔3621内に位置させた後、ねじを締結することなどによって行なわれる。
【0048】
このような第2の実施の形態では、図27(A)、(B)に示すように、前記開閉蓋36で開口部1210を閉じ、前記操作用ツマミ5002を操作してロック爪5204をロック部1230に係合し、ロック状態を形成すると、前記凸部5206が圧縮用カム面5608Aに当接してカム板5604が連結軸挿通孔3620方向に変位され、前記圧縮面5610により封止部材5602を圧縮し、前記空気通路54を閉塞する。これにより、操作用ツマミ5002部分から塵埃や水滴などがケース12の内部に侵入することが防止される。
また、図25(A)、(B)に示すように、前記ロック状態から操作用ツマミ5002を操作してロック爪5204をロック部1230から外してロック状態を解除すると、前記凸部5206が解除用カム面5608Bに当接して前記圧縮面5610による封止部材5602の圧縮が解除され、封止部材5602は弾性により元の形状に復帰し、カム板5604は連結軸挿通孔3620から離れる方向に変位され、前記空気通路54を開通させる。
【0049】
したがって、本実施の形態によれば、開口部1210の全閉状態においてケース12内部の気圧が外部(大気圧)よりも低圧になっていても、開閉用操作部材50を操作すると、空気通路54が開通するのでケース12の内部の気圧は外部と等しくなり、したがって、開閉蓋36が開口部1210に吸引された状態となり開閉蓋36を開けづらくなるという不具合を解消でき、操作性の向上を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、開閉蓋36のロックおよびロック解除を行なう開閉用操作部材50を利用するとともに、前記空気通路54を、前記開閉用操作部材50の支軸である連結軸5004の外周面と、この連結軸5004の挿通孔3620の内周面と、大径孔3621の内周面とを利用して形成したので、気圧調整用の専用部材の部品点数の増加を抑えつつ、また、コストの上昇を抑えつつ上記の不具合を解消することができる。
なお、上述した第2の実施の形態の開閉蓋機構を第1の実施の形態に適用することも無論可能である。
また、前記第1、第2の実施の形態においては、本発明をカメラに適用した場合について説明したが、本発明が適用される機器はカメラに限定されず、その他の種々の電子機器一般に適用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、開口部を開閉する開閉蓋の操作性を高める上で有利な電子機器および開閉蓋機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるカメラを斜め前方から見た斜視図である。
【図2】本発明が適用されるカメラを斜め後方から見た斜視図である。
【図3】本発明が適用されるカメラの正面図である。
【図4】本発明が適用されるカメラの背面図である。
【図5】(A)はカメラの開閉蓋が閉塞された状態を示す図、(B)はカメラの開閉蓋が開放された状態を示す図である。
【図6】(A)は電池収容室に電池を収容する状態を示す図、(B)はメモリカード収容室にメモリカードを収容する状態を示す図である。
【図7】カメラを右手で保持した状態を後方から見た図である。
【図8】カメラを右手で保持した状態を後方から見た図である。
【図9】カメラの制御系の構成を示すブロック図である。
【図10】カメラを右手で保持した状態を前方から見た図である。
【図11】カメラを右手で保持した使用者を前方から見た図である。
【図12】カメラを右手で保持した使用者を前方から見た図である。
【図13】カメラをストラップで吊るした状態を示す説明図である。
【図14】水中においてカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図15】水中においてカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図16】水中においてカメラを紐で支えた状態を示す説明図である。
【図17】カメラをフロートに装着した状態を示す斜視図である。
【図18】フロートに装着したカメラで撮影を行なう状態を示す説明図である。
【図19】本発明が適用されるカメラを下方から見た斜視図である。
【図20】(A)は第1の実施の形態において開閉蓋の全開状態を示す断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。
【図21】(A)は第1の実施の形態において開閉蓋の全閉状態を示す断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。
【図22】第2の実施の形態の開閉蓋機構を備えたカメラの斜視図である。
【図23】第2の実施の形態の開閉蓋機構の分解斜視図である。
【図24】閉塞操作時の開閉蓋の平面図である。
【図25】(A)は図24のXX線断面図、(B)は図25(A)の要部拡大図である。
【図26】開放操作時の開閉蓋の平面図である。
【図27】(A)は図26のXX線断面図、(B)は図27(A)の要部拡大図である。
【図28】(A)乃至(D)は比較例としての開閉蓋機構の説明図である。
【図29】比較例としての縦長形状のカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図30】比較例としての縦長形状のカメラを右手で保持した状態を示す説明図である。
【符号の説明】10……カメラ、12……ケース、1210……開口部、36……開閉蓋、38……ヒンジ機構、3802……支軸、3804……軸受部、50……開閉用操作部材、52……係脱機構、54……空気通路、56……弁機構。
【発明の属する技術分野】
本発明は開口部を開閉蓋で開閉する電子機器および開閉蓋機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラなどの携帯用の電子機器においては、そのケースの収容部に電池やメモリカードが収容され、この収容部の開口部は開閉蓋により開閉される。
このように構成された電子機器を水がかかるような環境で使用する場合には、水滴が前記収容部に侵入することを防止する必要がある。このため、前記開閉蓋の周縁全周にOリングを装着し、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間にOリングを挟み込むことで該隙間を閉塞し、これにより水滴が開口部から収容部へ侵入することを防止した技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−14459号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したOリングによって開閉蓋と開口部の隙間を閉塞する構成では、開閉蓋と開口部の寸法誤差や組立てのばらつきによって前記開閉蓋の開口部に対する位置が多少ずれ、これにより開閉蓋と開口部との間の隙間がその全周にわたって均一とはならならい。このため、前記開閉蓋と開口部の隙間に挟み込まれるOリングのつぶれ量に偏りが生じてしまい、防水性能を確保する上で問題となる。
このような問題を解消するため、前記開閉蓋を、該開閉蓋を支持するヒンジに対して多少移動するように、すなわちガタを持つように構成することが考えられる。このような構成によれば、開閉蓋で開口部を閉塞する際、開閉蓋が開口部の位置に倣って変位し、開閉蓋と開口部との間の隙間がその全周にわたってほぼ均一となり、前記開閉蓋と開口部の隙間に挟み込まれるOリングのつぶれ量の偏りを無くすことができる。
ところが、前記開閉蓋がヒンジに対してガタを持つように構成した場合には、開口部を開放した際に開閉蓋の位置が固定されないため、不要に開閉蓋が動いてしまい、電池やメモリカードの着脱操作がしにくくなるなどの不具合が考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされ、その目的とするところは、開口部を開閉する開閉蓋の操作性を高める上で有利な電子機器および開閉蓋機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子機器は前記目的を達成するために、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた電子機器において、前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の開閉蓋機構は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた開閉蓋機構において、前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されていることを特徴とする。
そのため、開閉蓋を所定の開閉角度に開くことにより支軸を挟み込む軸受部の力が最も大きい値となると、開閉蓋の揺動位置が保持されるので開閉蓋の不要な揺動が防止される。
【0006】
また、本発明の電子機器は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構とを備えることを特徴とする。
また、本発明の開閉蓋機構は、開口部が形成されたケースと、前記開口部の開閉用の開閉蓋と、前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構とを備えることを特徴とする。
そのため、開閉用操作部材の操作により開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックされると弁機構によって空気通路が遮断される。開閉用操作部材の操作によりロック状態が解除されると弁機構によって空気通路が開通され、これによりケースの内部の気圧はケース外部と等しくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
まず、本発明が適用されるカメラについて図面を参照して説明する。
図1はカメラを斜め前方から見た斜視図、図2は同カメラを斜め後方から見た斜視図、図3は同カメラの正面図、図4は同カメラの背面図である。
カメラ10は静止画データとしての画像データを記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであり、ケース12を有している。
前記ケース12は、左右の幅と、左右の幅よりも大きな寸法の長さの前後面を有し、また、左右の幅よりも小さい寸法の厚さを有して細長形状(縦長形状)に形成され、これら幅と厚さと長さは右手で掴める程度の寸法に設定されている。なお、前面は厚さ方向の一方に位置するケース12の面で構成され、後面は厚さ方向の他方に位置するケース12の面で構成されることになる。
図3および図4において一点鎖線L1は、ケース12の左右の幅のほぼ中心を通る幅方向中心線を示し、この幅方向中心線L1がケース12の長さ方向を示している。
なお、本明細書において、カメラ10の左右は該カメラ10を後方から見た状態でいうものとする。
【0008】
図1、図3に示すように、前記ケース12の前面上部には凹部1202が設けられている。
前記凹部1202は、前記幅方向中心線L1を長軸とするほぼ楕円形に形成され、前記凹部1202の底面に臨むように、前記ケース12には撮影レンズ14、フラッシュ16、セルフタイマー表示用LED18が組み込まれている。そして、凹部1202の底面には、透明な合成樹脂等から構成された透明板が組み込まれ、この透明板により前記撮影レンズ14、フラッシュ16、セルフタイマー表示用LED18を防水するようにしている。
前記撮影レンズ14の光軸は前方に向けられ、前記フラッシュ14は撮影レンズ14の上方に位置して前方に向かって閃光を放射するように構成され、前記セルフタイマー表示用LED18はセルフタイマー動作時に点滅するように構成されている。
前記ケース12の上面は円筒面で構成され、ケース12の右側面の上端で前記円筒面との境の部分に、撮影動作を行なわせるためのシャッターボタン24が配設されている。このシャッターボタン24は防水機能を備えており、このシャッターボタン24部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
【0009】
図2に示すように、前記ケース12の後面のほぼ下半部には、操作部22が配設されている。
前記操作部22は、電源のオン/オフを行なう電源スイッチ2202、撮影や映像の表示などの動作を切り換えるための切換スイッチ2204、その他必要な操作を行なうための操作スイッチ2206、2208、2210、2212、電源オン時に点灯する電源表示用LED2214、操作時に点灯する操作表示用LED2216を備えている。
また、前記操作部22は防水機能を備えており、前記電源スイッチ2202、切換スイッチ2204、操作スイッチ2206、2208、2210、2212、電源表示用LED2214、操作表示用LED2216の各部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
【0010】
図2に示すように、前記ケース12の後面上部には、矩形枠状の枠部1206が設けられ、該枠部1206で囲まれた内側には映像や文字などを表示する表示パネル20がその矩形状の表示部(表示面)2002を後方に臨ませて配設されている。
前記枠部1206の内側全域は透明な合成樹脂などで構成された透明板1208で覆われ、枠部1206の内側に防水機能を持たせることで前記表示パネル20に水が浸入しないようにしている。
前記表示パネル20は、前記撮影レンズ14の光軸が表示部2002のほぼ中心を通るように設けられている。
また、図4において一点鎖線L2は、表示パネル20の画面垂直方向であり、詳細には表示パネル20の中央を通る画面垂直方向に沿った画面垂直線を示しており、この画面垂直線L2は前記幅方向中心線L1に対して角度θ1をもって傾斜している。
【0011】
なお、表示パネル20の画面には予め画面垂直方向と画面水平方向が決められており、前記垂直方向を基準として画素(ドット、ピクセル)が配列されることになる。
したがって、表示パネル20に表示される映像や文字などは、ケース12の幅方向中心線L1に対して角度θ1をもって傾斜して表示されることになる。
前記表示部2002は横長の矩形に形成され、前記表示部2002の左右の縁は前記画面垂直方向に平行して延在し、表示部2002の上下の縁は前記画面垂直方向に直交して延在し、かつ、表示部2002の上下の縁のほぼ中央部を前記画面垂直線L2が通るように設けられている。
したがって、表示部2002内に表示される画像は、前記枠部1206の上縁を上とし、前記枠部1206の下縁を下として表示されることになる。
また、本例では、前記表示パネル20が液晶表示器によって構成されている場合について説明したが、表示パネル20は画像や文字などが表示可能な表示装置であればよく、例えばEL(Electolo Luminescence)ディスプレイなどを用いてもよく、液晶表示器に限定されない。
【0012】
本例では、図4に示すように、前記ケース12はその細長形状の長さ方向をほぼ上下方向に延在させてデスクや棚などの平面上に載置できるように載置面3606を有している。詳細には、前記幅方向中心線L1を鉛直方向に延在させるのではなく、前記ケース12の長さ方向と交叉する前記画面垂直方向を鉛直方向に延在させた状態でデスクや棚などの平面上に載置できるように載置面3606が形成されている。この載置面3606は前記画面垂直線L2が通るように前記開閉蓋36の外面に形成されている。
撮影動作を行なわせるためのシャッターボタン24は、ケース12の右側面の上端でケース12の円筒面状の上面との境の部分に配設されている。なお、このシャッターボタン24は防水機能を備えており、このシャッターボタン24部分からケース12の内部に水が浸入しないように構成されている。
前記シャターボタン24の出没方向の延長線L3は、前記幅方向中心線L1に対して所定の角度θ2で傾斜して延在している。本例では、前記角度θ2は、30度に設定されているが、この角度θ2は25度以上35度以下が好ましい。
【0013】
そして、前記シャターボタンの出没方向の延長線L3上における前記ケース12の左側面箇所には、親指を該側面に当てるための当て付け部1216が設けられている。この当て付け部1216は親指を滑ることなく前記側面箇所に当て付けられるようにしたものであって、本例ではケース12の側面に複数の凹凸を設けることで構成されている。
さらに、図7、図8に示すように、前記シャッターボタン24および当て付け部1216は、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記当て付け部1216においた状態で前記表示部2002が人差し指と親指との間に露出するように配置されている。
【0014】
前記ケース12の底部には、図19、図5、図6(A)、(B)に示すように、開口部1210が設けられ、前記開口部1210は開閉蓋36によって開閉されるように構成されている。また、前記ケース12の底部には、前記開口部1210に臨んで電池収容室28、電池蓋29、メモリカード収容室32、USBコネクタ34が設けられている。
前記電池収容室28は、前記ケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に設けられており、2つの電池26を収容するように構成されている。
前記電池蓋29は、前記電池収容室28を開閉するもので、ヒンジ1214を介して開口部1210の部分に連結され、電池収容室28を閉塞した状態で、電池収容室28に収容された電池26の電極に接続される接点を有している。
前記メモリカード収容室32は、記録媒体としてのメモリカード30を着脱可能に収容するように構成されている。
USBコネクタ34は、パーソナルコンピュータなどの外部装置との間でUSB(Universal Serial Bus)による信号の送受信を行なうためのものである。
【0015】
また、前記カメラ10は、前記メモリカード収容室32にメモリカード30が収容され、かつ、前記電池収容室34に電池26が収容された状態で、図3、図4に示すように、カメラ10全体の重心Gが前記画面垂直線L2上で、かつ、前記ケース12の長さの1/2よりも下方の箇所に位置するように構成されている。
また、カメラ10は、前記メモリカード収容室32にメモリカード30が収容され、かつ、前記電池収容室34に電池26が収容された状態で、水中に入れた場合、カメラ10の重量とカメラ10に作用する浮力とがほぼ等しくなるように、すなわちカメラ10に作用する浮力がほぼ中性浮力となるように構成されている。
詳細には、カメラ10を入れる水が海水であれば海水の比重とカメラ10の比重とが等しくなるように設定し、カメラ10を入れる水が真水であれば真水の比重とカメラ10の比重とが等しくなるように設定すればよい。あるいは、海水の比重と真水の比重との中間の値の比重になるようにカメラの10の比重を設定すればよい。
【0016】
図9はカメラ10の制御系の構成を示すブロック図である。
前記カメラ10は、撮像素子40、制御手段102、信号処理部104、メモリカードインターフェース106、USBインターフェース108、ディスプレイインターフェース110、LED駆動部112、発光駆動部114を備えている。
前記撮像素子40は、前記撮影レンズ14によって撮像された被写体像を検出して撮像信号を生成するように構成されている。
前記信号処理部104は、前記撮像信号に対して増幅やA/D変換を含む信号処理を行なうことにより画像データを生成するように構成されている。
前記メモリカードインターフェース106は、前記メモリカード30と制御手段102との間で前記画像データの授受を司るように構成されている。すなわち、前記メモリカード30に前記画像データを書き込むとともに、メモリカード30に格納されている画像データを読み出すように構成されている。
【0017】
前記USBインターフェース108は、前記USBコネクタ34に接続された外部装置であるパーソナルコンピュータとの間で前記画像データを含むデータの授受を司るように構成されている。
前記ディスプレイインターフェース110は、前記制御手段102から入力される画像データや文字データを前記表示パネル20に供給することにより表示パネル20の表示部2002に表示を行なわせるように構成されている。
前記LED駆動部112は、前記セルフタイマー表示用LED18、電源表示用LED2214、操作表示用LED2216に駆動電流を供給して発光させるものである。
前記発光駆動部114は、前記フラッシュ16に電流を供給して閃光を発光させるように構成されている。
前記制御手段102は、前記信号処理部104、メモリカードインターフェース106、USBインターフェース108、シャッターボタン24、電源スイッチ2202、切換スイッチ2204、操作スイッチ2206、2208、2210、2212、ディスプレイインタフェース110、LEDインターフェース112、発光駆動部114に接続され、これら各部の制御を司るように構成されている。
【0018】
上述のように構成されたカメラ10の制御系による撮影時の動作について説明する。
前記電源スイッチ2202がオンにされ、前記切換スイッチ2204によって撮影モードに設定されると、前記撮像レンズ14で撮像された被写体像が前記撮像素子40で検出され、該撮像素子40によって撮像信号が生成される。
前記撮像信号は、前記信号処理部104によって画像データに変換されて前記制御手段102に供給される。前記画像データは前記制御手段102からディスプレイインターフェース110を介して表示パネル20に供給され該表示パネル20の表示部2002に表示され、これにより被写体像のモニタが可能となる。
前記シャッターボタン24が押下されると、前記撮像素子40から出力された撮像信号に基づいて前記信号処理部104で画像データが生成され、この画像データがメモリカードインターフェース106を介してメモリカード30に記録され、一連の動作が終了する。
また、前記シャッターボタン24が押下されると、前記制御手段102によって測光動作がなされ、この測光動作に基いてストロボ発光の有無が判定される。ストロボ発光が必要であると判断されると、前記制御手段102は、前記発光駆動部114を制御して前記フラッシュ16を発光させる。
次に、上述のように構成されたカメラ10の使用方法について説明する。
カメラ10によって撮影を行なう際には、図10に示すように、前記ケース12の後面を手前に向けた状態で右手によって前記ケース12を掴む。
すなわち、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24の上におくとともに、中指、薬指、小指をケース12の右側面にあてがい、親指を前記滑り止め部1216にあてがう。
そして、図11に示すように、カメラ10の表示パネル20がほぼ眼の高さとなるように右肘Hを持ち上げると、前記ケース12の幅方向中心線L1と肘Hから手首の部分までの延在方向Jとがほぼ一致するとともに、前記表示パネル20の画面垂直方向と鉛直方向Mとがほぼ一致する。
言い換えると、右肘Hから手首までの部分の延在方向Jと鉛直方向Mのなす角度Kが前記角度θ1とほぼ一致する。
したがって、カメラ10のケース12が鉛直方向に対して斜めに延在している状態にも拘わらず、表示部2002の左右の縁は鉛直方向に延在し、上下の縁は水平方向に延在し、また、画面垂直方向は鉛直方向に延在し、このような表示部2002に、被写体像が上下を画面垂直方向に沿わせて表示されることになる。
【0019】
本例のカメラによれば、前記表示パネル2002の画面垂直方向が前記ケース12の長さ方向に対して所定の角度θ1で傾斜して延在するように構成されているので、カメラ10を保持した右手を顔面の前方に持ち上げるだけで、表示部2002の左右の縁は鉛直方向に延在し、上下の縁は水平方向に延在し、このような表示部2002に、被写体像が上下を画面垂直方向に沿わせて表示され、この表示部2002を見ながら撮影を行なうことができる。したがって、使用者は右腕や右肩を体の中心線に近づける方向に無理に動かす必要がなく腕や肩に負担がかかることもない。なお、本例では、前記幅方向中心線L1と画面垂直方向との角度θ1は、15度に設定されているが、この角度は10度以上20度以下が好ましい。
【0020】
また、図10に示すように、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記滑り止め部1216においた状態でシャッターボタン24を押下した際、人差し指の力は矢印F1で示すように前記延長線L3に沿って親指に向かって働く。このため、シャッターボタン24を押下した際に生じる力F1は親指によって受け止められ、人差し指によるシャッターボタン24の操作が楽に行なえ、また、ケース12が不用意に移動せず、手ぶれを防止する上で有利となる。
また、片手だけでカメラ10を保持しても腕や肩に負担がかからず、手ぶれを防止して撮影できるので、歩きながら、あるいは、スポーツしながらでも容易に撮影ができる。
また、前記ケース12の後面から人差し指をシャッターボタン24におき、かつ、親指を前記当て付け部1217においた状態で前記表示部2002は人差し指と親指との間で露出するので、表示部2002が手で隠れることがなく、表示部2002が見やすい。
また、前記表示部2002は、前記撮影レンズ14の光軸が表示部2002のほぼ中心を通るように設けられているので、前記表示部2002を見る使用者の視線と、前記撮影レンズ14の光軸の位置とがほぼ一致する。このため、被写体が人である場合、被写体の人が使用者の眼に視線を合わせると、被写体の人の視線が撮影レンズ14の光軸とほぼ一致することになり、被写体の人の自然な表情を撮影する上で有利である。
【0021】
次に、上述した本例のカメラ10と、他の縦長形状のカメラとを比較して説明する。
図29は比較例としての縦長形状のカメラの説明図である。
カメラ200は、前記カメラ10と同様に、左右の幅とこの左右の幅よりも大きな寸法の長さを有する細長形状に形成されたケース202と、前記ケース202の前面上部に臨んで設けられた撮影レンズ204と、前記ケース202の後面上部に臨んで設けられた不図示の表示パネルとを備えて構成されている。
前記カメラ200がカメラ10と異なるのは、前記表示パネルの画面垂直方向が前記ケース202の長さ方向に延在するように構成され、シャッターボタン206が前記ケース202上部に設けられ、該シャッターボタン206の出没方向がケース202の長さ方向と一致している点である。
このため、使用者は前記表示パネルを顔面の前方に位置させ、かつ、前記表示パネルの画面垂直方向を鉛直方向と一致させるようにカメラ200を保持すると、右腕の肘と肘から手首の部分を体の中心線寄りに移動させて脇を締めなくてはならず、右腕や右肩に負担がかかる。
【0022】
また、図30に示すように、このようなカメラ200を右手で保持する際には、前記ケース202の後面から人差し指をシャッターボタン206の上におくとともに、中指、薬指、小指をケース202の右側面にあてがい、親指をケース202の左側面にあてがう。
したがって、シャッターボタン206を押下した際、人差し指の力は矢印F2で示すように前記ケース202の長さ方向に沿って働くことになるため、ケース202が下方に移動して手ぶれを生じやすくなる。
また、ケース202の上部のシャッターボタン206を押下する人差し指と、ケース202の右側面にあてがわれた中指、薬指および小指との間が大きく離れてしまうため、特に人差し指を大きく開かなくてはならず人差し指を動かしづらく操作性が劣り、また、人差し指に負担がかかってしまう。
したがって、これら比較例のカメラ200に対して、本例のカメラ10は、指、腕および肩にかかる負担を減らすとともに、手ぶれを防止する上で有利となっている。
【0023】
また、前記カメラ10は、全体の重心Gが前記画面垂直線L2上で、かつ、前記ケース12の長さ方向の長さの1/2よりも下方の箇所に位置するように構成されているため、カメラ10の載置面3606をデスクや棚などの平面上におくと、カメラ10に作用する重力は重心Gから画面垂直線L2に沿って鉛直方向の下向きに作用する。
したがって、カメラ10を、前記画面垂直線L2が前記平面に直交した状態で安定して起立させておく上で有利である。
また、図13に示すように、ストラップ42を連結する取付部1218をケース12の上部の画面垂直線L2上の箇所に設けると、カメラ10に作用する重力は重心Gから画面垂直線L2に沿って鉛直方向の下向きに作用する。これにより、前記カメラ10を前記ストラップ42を用いて首から吊り下げると、ケース12は、前記画面垂直方向が鉛直方向に沿った姿勢に維持され、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜して延在することになる。
したがって、右手でカメラ10をケース12の後面から掴む場合、ケース12の長さ方向が鉛直方向に対して傾斜しているのでカメラ10を保持することが極めて容易にでき、これにより、カメラ10を持ち直すことなく即座に撮影を行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
また、本例では、前記カメラ10の電池収容室28がケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に設けられているため、該電池収容室28に比較的重量が重い電池を収容することによって重心を下方に設定することを容易に実現できる。
【0024】
また、前記カメラ10は、それに作用する浮力がほぼ中性浮力となるように構成されているので、カメラ10を水中に入れると、該カメラ10は上方に浮かぶ方向にも下方に沈む方向にも移動せず水中に留まった状態、すなわち中性浮力状態となる。
したがって、カメラを手で押え込むことでカメラが上方または下方に移動することを阻止しつつ撮影を行なう場合に比較して、本例のカメラ10ではそのようなことをする必要がなく操作性を向上させる上で有利である。
【0025】
また、カメラ10が水中に留まった状態で、カメラ10に作用する重力が重心Gから画面垂直線L2に沿って下方向きに作用するため、カメラ10は、ケース12の上部が上方に、ケース12の下部が下方に位置するとともに、前記画面垂直方向が鉛直方向に沿った姿勢に維持され、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜して延在することになる。
したがって、図14に示すように、水中で撮影を行なう場合、紐44の一端をカメラ10のケース12の長さ方向の1/2よりも下方の箇所に取着し、紐44の他端を巻尺型の紐巻取り装置46を介して腕や腰などに固定して使用者の手の届く範囲にカメラ10を位置させるようにすれば、前記姿勢に維持された状態のカメラ10を常時身近におくことができる。
なお、前記紐巻取り装置46は紐44をリールに巻回して収容するものであり、紐44に引き出す方向の力を加えるとリールが正転して紐44が繰り出され、紐44の引出しを解除するとリールが逆転して紐44を巻き取って収容するように構成されている。また、このような紐44と紐巻取り装置46に代えてコイル状に形成され長さが伸縮自在に構成された紐を用いてもかまわない。
【0026】
そして、撮影を行なう際には、右手でカメラ10をケース12の後面から掴むだけで、図10、図15に示すように画面垂直方向がほぼ鉛直方向に沿った姿勢のカメラ10を保持することが極めて容易にでき、これにより、カメラ10を持ち直すことなく即座に撮影を行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
例えば、横長形状のカメラでその重心が長さ方向の中心から長さ方向の一方に偏った位置にあるものでは、該カメラが中性浮力に近い浮力を有していても、前記重心に作用する重力によってカメラの長さ方向が水平方向に対して大きく傾斜することになる。したがって、このようなカメラを用いて水中撮影を行なう場合、いったんカメラを手で掴んでもそのままの姿勢では撮影ができないため、カメラの長さ方向が水平方向とほぼ平行となるようにカメラの姿勢を修正しなくてはならず操作性が悪いものとなる。
これに対して本例のカメラ10ではそのような煩雑な操作が不要となり、操作性に優れたものとなっている。
また、本例のカメラ10は、右手のみで撮影ができ左手を自由に使うことができるので、左手で岩場などにしがみつきながら、あるいは、左手を使って泳ぎながら、撮影を行なうことができ、撮影の自由度を高める上で有利となる。
なお、前記カメラ10は、水中において、前記画面垂直方向が鉛直方向と完全に一致して留まる必要はなく、ケース12の上部が鉛直方向上方に、ケース12の下部が鉛直方向下方に位置する姿勢となり、カメラ10の姿勢を修正することなく即座に撮影できればよい。
【0027】
また、前記電池収容室34と同様な構成で、図示されない重り収納室を設け、別に真水用重り、海水用重りやその他の重りを用意し、使用する場所により重りを交換可能な様に構成してもよい。
このように構成すれば、使用する場所により最適の比重に調節可能となる。
更に、前記重り収納室に重りを収納しなければカメラ10は水に浮くことになるが、陸上で使用する場合や、海辺で使用する場合には、より軽く持ち運びに便利となり、また誤って水の中に落としてもカメラ10は沈まず、水面に浮き上がってくるので紛失しないですむ。
また、別の重りを付けることによりカメラ10の比重を水の比重より重くして、例えば、棒の先に紐を付け、この紐にカメラ10をぶら下げるようにして水の中に入れれば、カメラ10は水中に沈むので、ここでタイマーやリモコンで撮影操作をすれば、簡単に水中撮影が可能となる。
更に又、重さを調節して、カメラ10が浮き上がった状態で、撮影レンズ14の光軸付近に水面がくるようにすれば、一枚の写真で水中と水上の様子が同時に撮影可能となり、面白い映像が撮影できる。
【0028】
なお、カメラ10の浮力がカメラ10の重量よりも上回るように、カメラ10を構成するか、あるいは、水よりも比重の軽いフロート部材をカメラ10に装着し、この状態で図16に示すように、カメラ10のケース12の下部に海底の凹凸に合わせた所定の長さの3本の紐48の一端を取着し、各紐48の他端を3つの重り50のそれぞれに取着し、これら3つの重り50を海底S上に間隔をおいて設置すれば、各紐48にカメラ10の浮力が加わることでカメラ10の水中での位置をほぼ固定して使用することもできる。その際、カメラ10は前記姿勢に維持された状態となるので、あたかも三脚でカメラ10を保持したのと同様の作用を奏することができる。
したがって、カメラ10が有するセルフタイマー機能を用いて、水中において使用者が自らの姿をカメラ10で撮影することができる。
なお、前記紐48は1本でもよく、この場合は、あたかも一脚でカメラ10を保持したのと同様の作用を奏することができる。
【0029】
また、次のように構成することで、前記カメラ10を水面に浮かべて撮影を行なうこともできる。
図17に示すように、フロート52は、発泡スチロールなどのように水に浮く材質によって均一な厚さを有する板状に形成されている。
前記フロート52の中央には厚さ方向に貫通する装着孔5202が設けられている。前記装着孔5202は、前記ケース12の長さ方向の中間部分が圧入された状態で抜け落ちない程度にケース12の中間部分を保持するように構成されている。
【0030】
また、前記フロート52は、図18に示すように、前記装着孔5202に前記ケース12の中間部分が装着され前記カメラ10と共に水に浮かんだ状態で、前記撮影レンズ14の光軸が水平面に対して所定角度α分だけ上方に傾斜するように構成されている。無論、この場合にも、ケース12の長さ方向は鉛直方向に対して角度θ1傾斜しており、前記画面垂直方向は鉛直面内に位置している。
このように構成されたフロート52にカメラ10を装着し、図18に示すように、プールや海などの水面にフローと52と共にカメラ10を浮かべれば、カメラ10を手で保持することなく、前記カメラ10の前方において水面よりも高い位置に存在する被写体を撮影レンズ14で捉えることができ、また、リモートコントロール機能やセルフタイマー機能を用いて該被写体の撮影を行なうことができる。
【0031】
また、前記フロート52にカメラ10を装着する装着手段を設けるとともに、該装着手段を、撮影レンズ14の光軸を水平面から上方に傾斜させる前記角度αを任意の角度に調整できるように構成すれば、撮影レンズ14によって撮影する範囲を自由に設定することができる。
【0032】
なお、本例は、前記カメラ10が静止画データを記録媒体に記録するデジタルスチルカメラであるものとして説明したが、動画データを記録媒体に記録するビデオカメラにも適用可能であることはもちろんである。
また、本例では、前記表示パネル20の表示部2002が矩形状であるものとして説明したが、前記表示部2002の形状は例えば円形や多角形でもよく、その形状は矩形状に限定されない。
なお、本例では、カメラが表示パネルを備えている場合について説明したが、表示パネルに代えてファインダを備えているカメラにも無論適用される。この場合には、ファインダが表示パネルを構成することになり、本例と同様にファインダの画面垂直方向を幅方向中心線に対して角度θ1傾ければ良く、このように構成すれば、本例と同様に、片手で保持する際に撮影者の手や肩にかかる負担を減らし、かつ、シャッターボタンを押下する際の手ぶれを防止する上で有利となる。
【0033】
次に、上述のようなカメラに適用される本発明の第1の実施の形態について説明する。図20(A)は開閉蓋の全開状態を示す断面図、(B)は(A)におけるヒンジ機構の拡大図であり、図21(A)は開閉蓋の全閉状態を示す断面図、(B)は(A)におけるヒンジ機構の拡大図である。
なお、第1の実施の形態において前記カメラと同様の部分については同一の符号を付して説明する。
第1の実施の形態に係るカメラでは前記カメラと同様に、不図示ではあるがケースの前面に撮影レンズが、ケースの後面に表示画面および操作部が設けられている。
【0034】
図20(A)、図21(A)に示すように、前記開閉蓋36は、該開閉蓋36とケース12の間に設けられたヒンジ機構38によって前記開口部1210に対して揺動可能に連結され、これにより前記開口部1210の開閉を行なうように構成されている。なお、前記開口部1210内には、前述した電池収容室28、電池蓋29、メモリカード収容室32、USBコネクタ34が設けられている。
前記開閉蓋36は、前記開口部1210を覆う大きさの蓋本体3602と、第1のロック爪3604とを有している。
図5、図20(A)に示すように、前記開口部1210の外縁にはその全周にわたって周縁を構成する環状の壁部1211が起立しており、該壁部1211の内周面によって対向壁面1213が構成されている。この対向壁面1213は、開閉蓋36で開口部1210を閉じた全閉状態から開閉蓋36を開く際の該開閉蓋36の移動方向とほぼ平行して延在している。
前記蓋本体3602の前記開口部1210に臨む面の外縁にはその全周にわたって周縁を構成する環状の壁部3606が起立しており、該環状の壁部3606の外面によって前記蓋36の対向壁面3607が構成されている。この対向壁面3607は、開閉蓋36で開口部1210を閉じた全閉状態から開閉蓋36を開く際の該開閉蓋36の移動方向とほぼ平行して延在しており、前記対向壁面3607は前記全閉状態で前記開口部1210側の対向壁面1213の内側に位置するように形成されている。
【0035】
前記開閉蓋36の前記対向壁面3607の全周にわたって凹溝が形成され、該凹溝にOリング3608が装着されている。前記Oリング3608は、前記全閉状態で前記開口部1210側の対向壁面1213に弾接し、前記開口部1210の周縁全周と開閉蓋36の周縁全周との隙間を閉塞するように構成されている。
前記第1のロック爪3604は、図20(A)に示すように前記蓋本体3602に沿って延在する第1の直線部3604Aと、第1の直線部3604Aの先端からほぼ90度屈曲された第2の直線部3604Bとを有している。前記第2の直線部3604Bの先端寄りには第1の直線部3604A側に偏位した係止面3604Cが形成され、さらに前記第2の直線部3604Bの先端には係合凹部3604Dが形成されている。
前記第1のロック爪3604は、図20(A)に示すように第2の直線部3604Bが前記蓋本体3602から離れた第2の位置と、図21(A)に示すように第2の直線部3604Bが前記蓋本体3602に近づいた第1の位置との間でスライド可能に設けられている。
前記第1のロック爪3604と前記蓋本体3602との間には、第1のロック爪3604を前記第1の位置から前記第2の位置方向に付勢する付勢手段3610が設けられている。
図19に示すように、前記第1のロック爪3604とは反対側の前記蓋本体3602箇所には、互いに間隔をおいて2つの軸取付部3612が設けられ、この2つの軸取付部3612が並べられた方向は、前記第1のロック爪3604のスライド方向とほぼ直交している。
【0036】
図5、図20(A)、図21(A)に示すように、前記ケース12の前記第1のロック爪3604に対応する箇所には、第2のロック爪1214が設けられ、該第2のロック爪1214は、前記ケース12の長さ方向に沿ってスライド可能に配設されている。
前記第2のロック爪1214は、図5に示すように、前記ケース12の右側面に設けられたロック爪収容部1220に収容されてケース12の右側面に沿って延在し、前記第2のロック爪1214の長手方向中間部の操作部1214Cがケース12の開口1220Bから外方に露出し、第2のロック爪1214の先端1214Aはロック爪収容部1220の開口1220Aから突出し、前記先端1214Aには図20(A)に示すように傾斜面1214Bが形成されている。
前記第2のロック爪1214は、図示しない付勢手段により前記開口部1210方向、すなわち第1のロック爪3604に係合する方向に付勢されており、前記開口1220Bを介して前記操作部1214Cを操作することで前記第2のロック爪1214を前記付勢手段に抗した方向に、すなわち、前記第1のロック爪3604から離れる方向にスライドできるように構成されている。
【0037】
前記第1のロック爪3604と第2のロック爪1214は、第1のロック爪3604を第2の位置に位置させた状態で前記開閉蓋36で前記開口部1210を閉じ、第1のロック爪3604を第2の位置から第1の位置にスライドさせると、前記第1のロック爪3604とケース12側との双方の係止面3604C、1209が係止し、前記傾斜面1214Bを介して前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dに第2のロック爪1214の先端1214Aが係合し、これにより開閉蓋36が全閉状態にロックされるように構成されている。
また、上述の開閉蓋36の全閉状態から、前記第2のロック爪1214を前記付勢手段の付勢に抗して前記第1のロック爪3604から離間する方向にスライドさせると、第2のロック爪1214の先端1214Aが係合凹部3604Dから離れ、付勢手段3610により前記第1のロック爪3604が第1の位置から第2の位置にスライドし、これにより前記第1のロック爪3604とケース12側との双方の係止面3604C、1209が離れ、前記開閉蓋36を開くことができる状態となり、前記開閉蓋36の全閉状態のロックが解除されるように構成されている。
【0038】
前記ヒンジ機構38は、開閉蓋36に取着された支軸3802と、ケース12に設けられた軸受部3804とを備えている。
前記支軸3802は、図19に示すように、その両端部分が前記2つの軸取付部3612を介して開閉蓋36に固定され、図20(A)に示すように、その中間部分が軸受部3804で回転可能に支持されている。
前記支軸3802が前記軸受部3804で支持される部分は、前記支軸3802の長手方向と直交し前記支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成され、本実施の形態では、図20(B)に示すように、断面が細長形状に形成されている。
前記軸受部3804は弾性を有する板材3806により前記支軸3802を挟み込むように構成されている。前記板材3806は2枚用いても良いが、本実施の形態では、一枚の板材3806からなり、該板材3806の長手方向の中間部が湾曲部3806Aを介して折り返され該板材3806の長手方向両端の板片3806Bが重ね合わされ、この重ね合わされた部分が前記ケース12にねじなどによって固定されている。そして、前記湾曲部3806Aにより前記支軸3802を挟み込んで回転可能に支持している。なお、前記板材3806はカバー1215により覆われている。
【0039】
図21(A)に示すように前記全閉状態での前記支軸3802の揺動角度を0度とし、図20(A)に示すように全閉状態から90度開いた全開状態での前記支軸3802の揺動角度を90度とすると、図20(B)、図21(B)に示すように、前記Oリング3608が対向壁面1213から離れる前記開閉蓋36の揺動角度範囲は30度以上90度以下であり、Oリング3608が対向壁面1213に接触する前記開閉蓋36の揺動角度範囲は0度以上30度未満である。
本実施の形態では、前記Oリング3608の対向壁面1213への非接触、接触に応じて、前記開閉蓋36の揺動角度が30度以上90度以下の範囲において、前記湾曲部3806Aで挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は最も大きい値となるように、かつ、開閉蓋36の揺動角度が0度以上30度未満の範囲において、前記湾曲部3806Aで挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は最も小さい値となるように構成されている。
これにより、前記Oリング3608が前記対向壁面1213に接触する第1の角度範囲(本実施の形態では例えば0度以上15度以下)では、前記開閉蓋36が前記支軸3802の長手方向に対して直交する方向に変位でき、前記第1の角度範囲を超える第2の角度範囲(30度以上90度以下)では、前記開閉蓋36が前記支軸3802回りの任意の角度位置で保持されるように構成されている。
なお、本発明の開閉蓋機構は、前記ケース12、開閉蓋36、第1のロック爪3604、第2のロック爪1214、ヒンジ機構38、第1のロック爪3604の付勢手段3610、第2のロック爪1214の付勢手段によって構成されている。
【0040】
次に、上述のように構成された開閉蓋機構の作用について説明する。
まず、前記開閉蓋36を全開状態から全閉状態にする場合について説明する。
図20(A)に示すように、前記開閉蓋36が全開状態、すなわち開閉蓋36の揺動角度が90度にある状態では、第1のロック爪3604は、前記付勢手段3610の付勢力によって前記第2の位置に位置している。そして、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は、図20(B)に示すように最も大きい寸法であるため、前記支軸3802部分は前記板材3806の大きな弾性力により湾曲部3806Aで挟持される。これにより、前記支軸3802部分、すなわち前記開閉蓋36は全開状態の姿勢が保持される。
この状態で前記開閉蓋36を全閉状態に向かって揺動させ、開閉蓋36の揺動角度を0度以上30度未満の状態にすると、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802部分は、図20(B)に示す状態から図21(B)に示す状態へ移行する。
したがって、前記開閉蓋36の揺動に伴って、前記板材3806で挟み込まれる支軸3802の外面の2箇所の間の寸法は、最も小さくなるため、前記支軸3802部分の湾曲部3806による挟持が解除され、前記支軸3802部分と湾曲部3806との間に隙間が形成される。
また、開閉蓋36は、その揺動角度が0度以上15度以下の範囲で前記Oリング3608が前記対向壁面1213に接触する。
これにより、本実施の形態では開閉蓋36の揺動角度が0度以上30度未満の範囲において、前記支軸3802部分は前記湾曲部3806内で前記隙間分だけ該支軸3802の長手方向と直交する方向に移動可能な状態となる。
この状態で、前記開閉蓋36が閉塞方向に揺動されると、前記Oリング3608が前記対向壁面に接触し、前記開閉蓋36は、前記Oリング3608のつぶれ具合が該Oリング3608の全周にわたってほぼ均等となるように両対向壁面3607、1213に直交する方向に移動でき、図21(A)に示す全閉状態において、前記Oリング3608のつぶれ具合が該Oリング3608の全周にわたってほぼ均等となる。
そして、前記第1のロック爪3604を前記付勢手段3610の付勢力に抗して前記第2の位置から第1の位置にスライドさせると、前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dが傾斜面1214Bを介して前記第2のロック爪1214の先端1214Aに係合するとともに、前記第1のロック爪3604の係止面3604Cと前記ケース12の係止面1209とが係止する。
これにより、前記開口部1210は前記開閉蓋36によって全閉された状態でロックされる。
【0041】
次に、前記開閉蓋36を全閉状態から全開状態にする場合について説明する。
図21(A)に示すように、前記開閉蓋36が全閉状態にある状態で、前記第2のロック爪1214を前記付勢手段の付勢力に抗してスライドさせることにより、該第2のロック爪1214の先端と前記第1のロック爪3604の係合凹部3604Dとの係合を解除する。
すると、前記第1のロック爪3604は前記付勢手段3610の付勢力によって前記第1の位置から第2の位置にスライドされ、前記開閉蓋36の係止面3604Cとケース12の係止面1209とが離れる。
前記第2の位置にスライドされた前記第1のロック爪3604の部分に指を掛けて開閉蓋36を開放方向に揺動させると、前記開閉蓋36の対向壁面3607は、前記開口部1210の対向壁面1213に対向した状態でほぼ平行した方向に移動され、やがて前記Oリング3608は前記開口部1210の対向壁面1213から離れる。
そして、前記開閉蓋36を全開方向に揺動させ開閉蓋36の揺動角度が30度以上90度以下の範囲となると、前記支軸3802部分と湾曲部3806との間の隙間がなくなり該湾曲部3806に挟持される状態となる。これにより、前記支軸3802部分、すなわち前記開閉蓋36は揺動角度が30度以上90度以下の範囲の任意の位置で保持される。そして、前記開閉蓋36を90度まで揺動させることで、該開閉蓋36は全開状態となり、その姿勢で保持される。
【0042】
以上説明したように本実施の形態によれば、前記支軸3802が前記軸受部3804で支持される箇所は、前記支軸3802の長手方向と直交し前記支軸3802の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸3802の外面の2箇所の間の寸法が該支軸3802の周方向に沿って異なった値となるように形成され、前記軸受部3804は弾性を有する板材3806により前記支軸3802を挟み込むように構成され、前記開閉蓋36の開閉角度に応じて前記支軸3802を挟み込む前記軸受部3804の力が異なるように設定されている。
したがって、前記開閉蓋36の全開状態においては、前記支軸3802を挟み込む前記軸受部3804の力が最も大きい値となり、開閉蓋36が全開状態に保持されて該開閉蓋36が不要に揺動しないので、前記メモリカード収容室32へのメモリカード30の収容または取出し、前記電池収容室34への電池26の収容または取出し、あるいはUSBコネクタ34に対するUSB接続ケーブルの接続または取り外しなどを円滑に行なうことができ、操作性を向上させる上で有利となる。
また、前記ヒンジ機構38は、前記開閉蓋36が前記支軸3802回りに揺動可能な角度範囲のうち、少なくとも前記Oリング3608が前記開口部1210の周縁に接触する第1の角度範囲では、前記開閉蓋36が前記支軸3802の長手方向に対して直交する方向に変位できるので、前記開閉蓋36の全閉状態においては、Oリング3608のつぶれがその全周にわたってほぼ均等となるように前記開閉蓋36が移動できる。したがって、開閉蓋36の全閉状態おける防水性能を確保する上で有利となる。
【0043】
次に、本実施の形態と比較例の開閉蓋機構と比較して説明する。
図28(A)乃至(D)は比較例としての開閉蓋機構の説明図である。
図28(A)に示すように、比較例の開閉蓋機構は、本実施の形態と同様に、ケース12と、開閉蓋36と、第1のロック爪3604と、Oリング3608とを有して構成されている。
比較例の開閉蓋機構が本実施の形態の開閉蓋機構と違うのは、開閉蓋36の支軸3820の断面形状が正円であり、該支軸3820を回転可能に支持する軸受部3822が前記支軸3820の径よりも大きな径で構成され、該支軸3820の周面と前記軸受部3822との間に隙間が形成されている点である。
図28(A)に示すように、開閉蓋36を全閉状態にすると、図28(B)、(C)に示すように、いったんOリング3608のつぶれ方が場所によって不均等となる。ところが、前記支軸3820は前記支軸3820の周面と前記軸受部3822との間の隙間の範囲内を移動できるため、図28(D)に示すように、前記開閉蓋36がOリング3608のつぶれ方が全周で均等となるように移動することができ、開閉蓋36の全閉状態における防水性能を確保することはできる。
しかしながら、このような比較例の開閉蓋機構では、前記支軸3820の周面全周と前記軸受部3822との間に隙間が形成されているため、前記開閉蓋36は前記第1のロック爪3604によるロック状態が解除され、開放方向に揺動されると、開閉蓋36が前記支軸3820回りに自由に揺動され、その位置が定まらない。
したがって、上述した比較例の開閉蓋機構では、開口部1210を開放した際に不要に開閉蓋36が動いてしまい、電池やメモリカードの着脱操作がしにくくなるなどの不具合が生じるが、本実施の形態では、このような不具合を生じることがなく操作性の向上を図る上で有利である。
【0044】
なお、本実施の形態では、前記ヒンジ機構38の支軸3802を開閉蓋36側に固定し軸受部3804をケース12側に固定したが、無論支軸3802をケース12側に固定し軸受部3804を開閉蓋36側に固定する構成とすることもできる。
【0045】
上述したような開閉蓋機構においては、開閉蓋で開口部を閉塞する際に、内部の空気が外部に流出することによりケース内部の気圧がケース外部の気圧より下がる場合がある。このようにケース内部の気圧が外部よりも低圧となると、開閉蓋が開口部に吸引された状態となり開閉蓋を開けづらくなる不具合が生じる。
以下では、このような不具合を防止できる第2の実施の形態について説明する。
図22は第2の実施の形態の開閉蓋機構を備えたカメラの斜視図、図23は第2の実施の形態の開閉蓋機構の分解斜視図である。図24は閉塞操作時の開閉蓋の平面図、図25(A)は図24のXX線断面図、(B)は図25(A)の要部拡大図である。図26は開放操作時の開閉蓋の平面図、図27(A)は図26のXX線断面図、(B)は図27(A)の要部拡大図である。
なお、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付して説明する。
【0046】
図22、図23に示すように、カメラ10Aは、開口部1210(図25(A))が形成されたケース12と、前記開口部1210の開閉用の開閉蓋36と、前記開閉蓋36の外面に設けられた開閉用操作部材50と、前記開閉用操作部材50に連結された係脱機構52と、前記開閉蓋36に設けられた空気通路54と、前記空気通路54を開放、遮断する弁機構56とを備えている。
前記開閉用操作部材50は、円盤状の操作用ツマミ5002を備え、前記ツマミ5002は開閉蓋36の外面に配置されている。
前記係脱機構52は、前記操作用ツマミ52の中央から突設された連結軸5004と、開閉蓋36の内面側で前記連結軸5004の先端に取着された円盤状の板部5202と、該板部5202の外縁から突設されたロック爪5204とを備えている。
前記連結軸5004は前記開閉蓋36に貫通形成された連結軸挿通孔3620に挿通して配設され、該連結軸5004は連結軸挿通孔3620により回転可能に支持されている。
前記連結軸挿通孔3620の内面側には、該連結軸挿通孔3620よりも大径の大径孔3621が形成され、この大径孔3621の内周面には2つの係合溝部3622が周方向に180度間隔をおいて形成されている。
前記ロック爪5204は、前記開閉用操作部材50の回転操作に連動して前記連結軸5004を中心とした回転運動を行ない、ケース12側のロック部1230(図25(A))に係脱し、前記開閉蓋36で開口部1210を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成されるように構成されている。
【0047】
また、図25(B)、図27(B)に示すように、前記板部5202が前記大径孔3621に臨む面に凸部5206が突設されている。
前記空気通路54は、前記連結軸5004の外周面と前記連結軸挿通孔3620の内周面との間、および前記連結軸5004の外周面と大径孔3621の内周面との間に形成され、前記空気通路54は前記開閉蓋36の外面と内面とを連通するように設けられている。
前記弁機構56は、前記大径孔3621内で前記連結軸挿通孔3620寄りの箇所に配設された弾性を有する環状の封止部材5602と、前記封止部材5602を圧縮し、また、圧縮を解除するカム板5604と、前記凸部5206とで構成されている。
前記封止部材5602として、本実施の形態ではOリングが用いられている。
前記カム板5604は環板状に形成され、外周部の係合突起5606が前記係合溝部3622に挿入されて前記大径孔3621に回転不能にかつ軸方向に移動可能に配設されている。
前記カム板5604の一方の端面は周方向に厚さの異なるカム面5608として形成され、他方の端面は前記封止部材を圧縮する圧縮面5610として形成されている。前記カム面5608には前記封止部材を圧縮する圧縮用カム面5608Aと、前記圧縮を解除する解除用カム面5608Bとが形成されている。
なお、前記連結軸5004の先端への円盤状の板部5202の取着は、連結軸5004を連結軸挿通孔3620に挿通後、該連結軸5004に封止部材5602およびカム板5604を挿通させこれら部材を大径孔3621内に位置させた後、ねじを締結することなどによって行なわれる。
【0048】
このような第2の実施の形態では、図27(A)、(B)に示すように、前記開閉蓋36で開口部1210を閉じ、前記操作用ツマミ5002を操作してロック爪5204をロック部1230に係合し、ロック状態を形成すると、前記凸部5206が圧縮用カム面5608Aに当接してカム板5604が連結軸挿通孔3620方向に変位され、前記圧縮面5610により封止部材5602を圧縮し、前記空気通路54を閉塞する。これにより、操作用ツマミ5002部分から塵埃や水滴などがケース12の内部に侵入することが防止される。
また、図25(A)、(B)に示すように、前記ロック状態から操作用ツマミ5002を操作してロック爪5204をロック部1230から外してロック状態を解除すると、前記凸部5206が解除用カム面5608Bに当接して前記圧縮面5610による封止部材5602の圧縮が解除され、封止部材5602は弾性により元の形状に復帰し、カム板5604は連結軸挿通孔3620から離れる方向に変位され、前記空気通路54を開通させる。
【0049】
したがって、本実施の形態によれば、開口部1210の全閉状態においてケース12内部の気圧が外部(大気圧)よりも低圧になっていても、開閉用操作部材50を操作すると、空気通路54が開通するのでケース12の内部の気圧は外部と等しくなり、したがって、開閉蓋36が開口部1210に吸引された状態となり開閉蓋36を開けづらくなるという不具合を解消でき、操作性の向上を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、開閉蓋36のロックおよびロック解除を行なう開閉用操作部材50を利用するとともに、前記空気通路54を、前記開閉用操作部材50の支軸である連結軸5004の外周面と、この連結軸5004の挿通孔3620の内周面と、大径孔3621の内周面とを利用して形成したので、気圧調整用の専用部材の部品点数の増加を抑えつつ、また、コストの上昇を抑えつつ上記の不具合を解消することができる。
なお、上述した第2の実施の形態の開閉蓋機構を第1の実施の形態に適用することも無論可能である。
また、前記第1、第2の実施の形態においては、本発明をカメラに適用した場合について説明したが、本発明が適用される機器はカメラに限定されず、その他の種々の電子機器一般に適用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、開口部を開閉する開閉蓋の操作性を高める上で有利な電子機器および開閉蓋機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるカメラを斜め前方から見た斜視図である。
【図2】本発明が適用されるカメラを斜め後方から見た斜視図である。
【図3】本発明が適用されるカメラの正面図である。
【図4】本発明が適用されるカメラの背面図である。
【図5】(A)はカメラの開閉蓋が閉塞された状態を示す図、(B)はカメラの開閉蓋が開放された状態を示す図である。
【図6】(A)は電池収容室に電池を収容する状態を示す図、(B)はメモリカード収容室にメモリカードを収容する状態を示す図である。
【図7】カメラを右手で保持した状態を後方から見た図である。
【図8】カメラを右手で保持した状態を後方から見た図である。
【図9】カメラの制御系の構成を示すブロック図である。
【図10】カメラを右手で保持した状態を前方から見た図である。
【図11】カメラを右手で保持した使用者を前方から見た図である。
【図12】カメラを右手で保持した使用者を前方から見た図である。
【図13】カメラをストラップで吊るした状態を示す説明図である。
【図14】水中においてカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図15】水中においてカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図16】水中においてカメラを紐で支えた状態を示す説明図である。
【図17】カメラをフロートに装着した状態を示す斜視図である。
【図18】フロートに装着したカメラで撮影を行なう状態を示す説明図である。
【図19】本発明が適用されるカメラを下方から見た斜視図である。
【図20】(A)は第1の実施の形態において開閉蓋の全開状態を示す断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。
【図21】(A)は第1の実施の形態において開閉蓋の全閉状態を示す断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。
【図22】第2の実施の形態の開閉蓋機構を備えたカメラの斜視図である。
【図23】第2の実施の形態の開閉蓋機構の分解斜視図である。
【図24】閉塞操作時の開閉蓋の平面図である。
【図25】(A)は図24のXX線断面図、(B)は図25(A)の要部拡大図である。
【図26】開放操作時の開閉蓋の平面図である。
【図27】(A)は図26のXX線断面図、(B)は図27(A)の要部拡大図である。
【図28】(A)乃至(D)は比較例としての開閉蓋機構の説明図である。
【図29】比較例としての縦長形状のカメラを使用する状態を示す説明図である。
【図30】比較例としての縦長形状のカメラを右手で保持した状態を示す説明図である。
【符号の説明】10……カメラ、12……ケース、1210……開口部、36……開閉蓋、38……ヒンジ機構、3802……支軸、3804……軸受部、50……開閉用操作部材、52……係脱機構、54……空気通路、56……弁機構。
Claims (13)
- 開口部が形成されたケースと、
前記開口部の開閉用の開閉蓋と、
前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた電子機器において、
前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、
前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、
前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、
前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されている、
ことを特徴とする電子機器。 - 開口部が形成されたケースと、
前記開口部の開閉用の開閉蓋と、
前記ケースと前記開閉蓋との間に設けられ前記開口部に対して前記開閉蓋を揺動可能に連結するヒンジ機構とを備えた開閉蓋機構において、
前記ヒンジ機構は、前記開閉蓋またはケースの一方に固定された支軸と、前記開閉蓋またはケースの他方に固定され前記支軸を回転可能に支持する軸受部とを有し、
前記支軸が前記軸受部で支持される箇所は、前記支軸の長手方向と直交し前記支軸の回転中心を通る仮想線と交叉する前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が該支軸の周方向に沿って異なった値となるように形成され、
前記軸受部は弾性を有する板材により前記支軸を挟み込むように構成され、
前記開閉蓋の開閉角度に応じて前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が異なるように設定されている、
ことを特徴とする開閉蓋機構。 - 前記開口部を全開とする開閉蓋の全開状態において、前記板材で挟み込まれる前記支軸の外面の2箇所の間の寸法が、前記支軸の他の箇所における外面の2箇所の間の寸法に比べて最も大きい値となり、前記支軸を挟み込む前記軸受部の力が最も大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記板材は一枚の板材からなり、該板材の長手方向の中間部が湾曲部を介して折り返され該板材の長手方向両端が重ね合わされて前記開閉蓋およびケースの他方に固定され、前記支軸は前記湾曲部により挟み込まれて回転可能に支持されることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開口部の周縁全周または前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間を閉塞するOリングが装着されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開口部の周縁全周または前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間を閉塞するOリングが装着され、前記開口部の周縁全周および前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた全閉状態で互いに向かい合う対向壁面が設けられ、前記対向壁面は、前記全閉状態から前記開閉蓋を開く際の該開閉蓋の移動方向にほぼ平行する方向に延在形成されており、前記Oリングは前記開口部の周縁全周の対向壁面または前記開閉蓋の周縁全周の対向壁面の一方に取着され、前記全閉状態において前記開口部の周縁全周の対向壁面または前記開閉蓋の周縁全周の対向壁面の他方に弾接されることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開閉蓋には第1のロック爪が設けられ、前記ケースには前記ロック爪に係合可能な第2のロック爪がスライド可能に設けられ、前記第1のロック爪と第2のロック爪は前記開閉蓋で開口部を閉じた際に互いに係合し開閉蓋の全閉状態をロックするように構成され、かつ、前記第2のロック爪をスライドさせることで前記ロックが解除されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開閉蓋には第1のロック爪が設けられ、前記ケースには前記ロック爪に係合可能な第2のロック爪がスライド可能に設けられ、前記第1のロック爪と第2のロック爪は前記開閉蓋で開口部を閉じた際に互いに係合し開閉蓋の全閉状態をロックするように構成され、かつ、前記第2のロック爪をスライドさせることで前記ロックが解除されるように構成され、前記第1のロック爪は、前記開閉蓋に第1の位置と第2の位置との間にスライド可能に設けられ、前記第1のロック爪は、前記開閉蓋の全閉状態において前記第1の位置から第2の位置にスライドすると前記ケース側の係止面に係止し前記開閉蓋の開方向への揺動を阻止する係止面と、前記第1のロック爪を前記第1の位置から第2の位置方向に付勢する付勢手段を備え、前記第2のロック爪は、前記第1のロック爪が前記第1の位置に位置し前記ケース側の係止面と該第1のロック爪の係止面が係止した状態で前記第1のロック爪に係合し該第1のロック爪の前記第1の位置から第2の位置方向への移動を阻止するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開口部の周縁全周または前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間を閉塞するOリングが装着され、前記開閉蓋の外面に開閉用操作部材が設けられ、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構が設けられ、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって空気通路が設けられ、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開口部の周縁全周または前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間を閉塞するOリングが装着され、前記開閉蓋の外面に開閉用操作部材が設けられ、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構が設けられ、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって空気通路が設けられ、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構が設けられ、前記開閉用操作部材と前記係脱機構は開閉蓋に貫通された連結軸を介して連結され、前記連結軸は開閉蓋の連結軸挿通孔に挿通されて配設され、前記空気通路は、前記連結軸の外周面と前記連結軸挿通孔の内周面との間に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 前記開口部の周縁全周または前記開閉蓋の周縁全周に、前記開閉蓋で開口部を閉じた際に開閉蓋の周縁と前記開口部の周縁との間の隙間を閉塞するOリングが装着され、前記開閉蓋の外面に開閉用操作部材が設けられ、前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構が設けられ、前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって空気通路が設けられ、前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構が設けられ、前記開閉用操作部材と前記係脱機構は開閉蓋に貫通された連結軸を介して連結され、前記連結軸は開閉蓋の連結軸挿通孔に挿通されて配設され、前記空気通路は、前記連結軸の外周面と前記連結軸挿通孔の内周面との間に形成され、前記弁機構は、前記連結軸の外周面と前記連結軸挿通孔内周面との間に配設された弾性を有する環状の封止部材と、前記連結軸と一体に回転して前記封止部材を圧縮し該封止部材により前記空気通路を遮断すると共に前記圧縮を解除することで前記空気通路を開通させるカム板とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器または請求項2記載の開閉蓋機構。
- 開口部が形成されたケースと、
前記開口部の開閉用の開閉蓋と、
前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、
前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、
前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、
前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 開口部が形成されたケースと、
前記開口部の開閉用の開閉蓋と、
前記開閉蓋の外面に設けられた開閉用操作部材と、
前記開閉蓋に前記開閉用操作部材に連結され該開閉用操作部材の操作に連動してケース側のロック部に係脱し前記開閉蓋で開口部を閉じた状態にロックするロック状態と、前記ロック状態を解除するロック解除状態が形成される係脱機構と、
前記開閉蓋の外面と前記開閉蓋で前記開口部を閉塞した状態で前記ケースの内部に臨む開閉蓋箇所とにわたって設けられた空気通路と、
前記開閉用操作部材の前記ロック状態を形成する操作に連動して前記空気通路を遮断し、前記開閉用操作部材の前記ロック解除状態を形成する操作に連動して前記空気通路を開通させる弁機構と、
を備えることを特徴とする開閉蓋機構。
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2002
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