JP2004192441A - 機器診断システム - Google Patents

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Toshiaki Rokunohe
敏昭 六戸
Tomoaki Uchiumi
知明 内海
Fumimasa Endo
奎将 遠藤
Keimei Kojima
啓明 小島
Tatsuro Kato
達朗 加藤
Junzo Kida
順三 木田
Naoteru Kawamura
直輝 川村
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Abstract

【課題】診断対象を合理的に診断すること。
【解決手段】遮断器52に内蔵された各種センサの出力とタイマ42の出力を基に操作器の不動作時間が一定時間を超えたときには、要否判定部44から制御回路20に対して開閉指令を出力し、制御回路20から操作器26に対して遮断器動作指令を出力し、操作器26を操作して遮断器52を強制的に開閉動作させ、このときの状態として、動作回数、ストローク特性、温度、遮断器入・切情報、制御電圧を検出し、この検出結果を基に遮断器52に対する健全性を診断部48で診断する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器診断システムに係り、特に、変電所または開閉所に設置された機器の健全性を診断するに好適な機器診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
変電所もしくは開閉所に設置された機器(開閉装置など)の保守・点検を行うに際しては、例えば、非特許文献1に記載されているように、Time Based Maintenance(TBM)およびCondition Based Maintenance(CBM)が主流である。TBMは古くから用いられている保守・点検方法であり、一定期間毎もしくはある一定の期間が過ぎたときに、変電所もしくは開閉所を停電して実施する方法である。この法法によれば、変電所もしくは開閉所に設置された開閉装置や変圧器などの機器には必ずしも特殊なセンサを設置する必要はなく、機器本体を低コスト化することができる。しかし、その反面、保守・点検などには作業員による作業が伴うため、人件費がかかったり、機器の稼動率の低下を招き、ライフサイクルコスト(LCC)で考えた場合には必ずしも低コストとはならない。また、機器が保守・点検する前に故障したり、保守・点検などを必要としないときに保守・点検が実施される可能性がある。
【0003】
一方、CBMは、機器に各種センサを取り付け、各種センサの信号をデータ処理することにより、機器の状態、例えば、機器の健全性を診断し、保守・点検などが必要になった場合についてのみ実施する方法である。この方法によれば、機器には各種センサが必要となったり、遠隔診断を可能にするための通信装置または診断装置や診断アルゴリズムが必要になったりするため、初期コストは上昇するが、LCCを考えると、TBMに比べて低コスト化することができる。
【0004】
以上のことから、機器の保守・点検を行うに際しては、TBMからCBMへ移行しつつある。
【0005】
【非特許文献1】
CIGRE WG23.01,Rep.162(Aug.,’02)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
CBMを採用したシステムでは、各種センサを取り付けた開閉装置を運用状態で診断することが前提となっているため、開閉装置などの状態を監視する状態監視センサの信号(ガス密度、油圧ポンプ運転回数、部分放電、油中ガス分析など)に基づいて開閉装置などの機器の状態を診断することが中心となる。遮断器などの開閉装置は、通常閉極状態で運用され、地絡事故や潮流制御の必要性などが発生しなければ開極しないのが一般的であり、遮断器などを操作するための操作器の状態を検出するセンサからの信号は不規則であって、診断装置によって開閉装置を制御することができないようになっている。このため、各種センサの出力を基に開閉装置などの状態を診断するに際して、操作器動作時のストローク特性などのように、機械的に動作する要素に関する診断用データを収集するにも、運用中に開閉装置が開閉動作しなければ、機械的に動作する要素に関する診断用データを収集することができない。
【0007】
したがって、通常動作しない開閉器の機械的な要素に関する診断用のデータは十分ではなく、また長い期間開閉動作しない開閉器が現時点で正常に動作するか否かを高精度に診断することは困難である。
【0008】
また、CBMによる方法では、強制的に開閉器を動作させる必要がないため、開閉器が開閉動作しない時間も長くなると考えられ、開閉器が開閉動作不良を起こすポテンシャルが増大する恐れもある。
【0009】
以上のことから、従来の状態監視のみに頼ったCBMでは、TBMに比べて必ずしも合理的な診断手法とは言えない。
【0010】
また、従来の状態監視のみに頼った診断方法では、異常が発見されても警報や機器の異常を知らせるだけであり、迅速な対応が迫られる非常状態に対応することができない。さらに、軽微な異常で解体点検を必要としない場合でも、現地にエキスパートを派遣して異常音や異臭などを調べたり、機器を停止したり、あるいは開閉器を動作させたりして機器の内部点検が必要であるか否かを判断する必要があり、対応に時間がかかり、対処方法に苦慮することがある。
【0011】
本発明の課題は、診断対象を合理的に診断することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、電力系統に接続された機器のうち診断対象となる機器の状態を検出する状態検出手段と、前記診断対象に属する機器のうち制御対象となる機器を前記電力系統の状態から得られた制御情報に従って制御する制御手段と、前記制御手段に対して制御指令を出力する制御指令出力手段と、前記制御指令発生時に、前記状態検出手段の検出出力に基づいて前記診断対象の健全性を診断する診断手段とを備え、前記制御手段は、前記制御指令に応答して前記制御対象を強制的に制御してなる機器診断システムを構成したものである。
【0013】
前記機器診断システムを構成するに際しては、前記制御指令出力手段としては、診断対象の不動作時間を基に決定したタイミングで制御手段に対して制御指令を出力する機能を有するもの、あるいは、ほぼ一定期間毎に制御手段に対して制御指令を出力する機能を有するもので構成することができる。
【0014】
前記した手段によれば、制御情報によらず、制御指令の発生を条件として制御対象が強制的に制御されるため、制御指令発生時に、状態検出手段の検出出力に基づいて診断対象の健全性を診断することで、診断対象の健全性を合理的に診断することができ、診断精度を高めることができるとともに、機器の信頼性を高めることが可能になる。
【0015】
また、制御指令と別に点検周期(日常点検、定期点検)にしたがったタイミングで制御指令を出力することで、点検に伴う診断を無人化することが可能になる。さらに、診断対象を撮影して画像情報を生成するとともに診断対象から発生する異常音を検出するとともに、診断対象から発生する臭いを検出することで、日常点検に伴う診断を無人化することが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す機器診断システムの全体構成図である。図1において、電力系統に接続された変電所10には、変電所制御回路12、診断回路14、システムLAN16、保護回路18、制御回路20、監視回路22、変電所プロセスバス24、遮断器用操作器26、断路器または接地開閉器用操作器28、電圧・電流検出センサ30、状態監視センサ32などが設けられており、この変電所10は、システムLAN16、変電所プロセスバス24を基準として3つの層に分割されて、制御・通信を行うように構成されている。
【0017】
第1の層に属する操作器26、28は、それぞれ制御対象としての遮断器、断路器または接地開閉器を開閉操作するための制御手段の一要素として構成されており、各操作器26、28には遮断開閉信号が入力され、各操作器26、28からは、各操作器26、28の状態を検出する状態検出手段としての各種センサからの信号が出力されるようになっている。電圧・電流検出センサ30は、遮断器、断路器などとともに診断対象となる変圧器の電圧・電流を検出し、電圧信号と電流信号をそれぞれ変電所プロセスバス24に出力するようになっている。状態監視センサ32は、遮断器などの状態を検出する状態検出手段として、ガス密度、部分放電などの状態を検出し、検出信号を変電所プロセスバス24に出力するようになっている。
【0018】
変電所プロセスバス24に入力された信号はそれぞれ制御回路20、監視回路22を介してシステムLAN16に出力され、またシステムLAN16からの信号が、第2の層に属する保護回路18と制御回路20に入力されるようになっている。すなわち、保護回路18には、系統の地絡事故時などに遮断器をトリップするための操作信号が入力されるようになっている。制御回路20は、制御手段の一要素として、システムLAN16や変電所プロセスバス24と情報の授受を行なうように構成されており、制御回路20には、電力系統の状態から得られた制御情報や各種センサなどからの信号が入力されるようになっている。
【0019】
システムLAN16には、第3の層に属する回路として、診断回路14と変電所制御回路12が接続されており、診断回路14は、システムLAN16から入力された信号を処理し、処理した信号をインターネット34を介して設備保守ブラウザ36、監視制御ブラウザ38に通信するようになっている。さらに診断回路14は、処理した信号を変電所制御回路12を介して給電所・制御所40に送信するようになっている。変電所制御回路12と診断回路14には、センタとなる給電所・制御所40から電力の潮流情報など、系統の状態に関する情報が入力されるようになっている。また変電所制御回路12には、給電所・制御所40から指定の遮断器または断路器などを操作するための指令が入力されるようになっている。また、診断回路14は、システムLAN16の上位に配置されて、電圧・電流検出センサ30、状態監視センサ32、操作器26、28の各種センサからの信号を基に、遮断器などの診断対象となる機器の状態として健全性を診断し、その診断結果をインターネット34を介して設備保守ブラウザ36、監視制御ブラウザ38に通信するように構成されている。
【0020】
具体的には、診断回路14は、図2に示すように、タイマ42、要否判定部44、予測演算部46、診断部48、記憶部50を備えて構成されており、要否判定部44にはタイマ42からクロック信号が入力されているとともに、近接変電所から回線の接続状態に関する情報が入力されている。予測演算部46には、時刻情報がタイムスタンプとして入力されているとともに、遮断器、断路器、接地開閉器のうち、例えば、遮断器52の状態に関する情報として、動作回数、ストローク特性、温度、遮断器入・切情報、制御電圧に関する情報が入力されている。この予測演算部46は、遮断器52に内蔵された各種センサからの信号に基づいて操作器の不具合の有無、へたり、摩耗の程度を計算するとともに、次回動作時のストローク特性を予測し、この計算結果と予測結果を診断部48、記憶部50に出力するようになっている。
【0021】
診断部48は、予測演算部46からの信号と診断アルゴリズムを基に、診断対象の健全性として、機器の異常の有無を診断するとともに、機器の余寿命を診断する診断手段として構成されており、診断結果をインターネット34に通信するとともに、要否判定部44に出力するようになっている。
【0022】
要否判定部44は、タイマ42からの信号を入力するとともに、遮断器52に内蔵された各種センサからの信号を取り込み、操作器の不動作時間が一定期間(一定時間)を超え、近接変電所が開極状態であって、送電していない回線となった場合に、制御回路20に対して、制御指令としての開閉指令を出力する制御指令出力手段として構成されている。制御回路20は、電力系統の状態から得られた制御情報にしたがって遮断器動作指令を出力するとともに、開閉指令に応答して遮断器動作指令を出力する制御手段の一要素として構成されている。
【0023】
すなわち、遮断器動作指令が操作器26に入力されると、操作器26の開閉操作にしたがって遮断器52が開閉駆動されるようになっており、制御回路20に開閉指令が入力されたことを条件として、遮断器52を強制的に開閉制御できるように構成されている。そして遮断器52が開閉制御されたときには、動作回数、ストローク特性、温度、遮断器入・切情報、制御情報が検出され、検出された情報を基に遮断器52の健全性が診断部48で診断されることになる。この結果、遮断器52を開閉動作させることで、遮断器52の動作確認を行うことができるとともに、操作器26の異常の有無や余寿命を診断することができる。また遮断器52の開閉動作時の温度や動作回数、不動作時間から操作器26のストローク特性を推定し、この推定結果と測定結果とを比較することで、操作器26の健全性や余寿命を診断することもできる。また各種センサの出力情報や診断結果を記録部50に保存したり、インターネット34を介して設備保守ブラウザ36、監視制御ブラウザ38などの監視元に通信することで、故障の発生時期の推定を高精度化することができるとともに、診断対象の機器に関する保守に対して速やかな対応が可能になる。
【0024】
ここで、診断部48で機器の健全性を診断するに際しては、図3に示すように、計測値に対して、環境温度を考慮して行なうことができる。
【0025】
図3は、環境温度とストローク特性の代表例である。図3において、操作器のストロークは環境温度が高くなるとその傾きが大きくなり、開閉動作速度が速くなる。一方、環境温度が低くなると、開閉動作速度は遅くなり、ストローク特性の傾きは小さくなる。したがって、環境温度に応じて正常なストローク特性となるように補正することで、開閉動作が異常か否かをパターンマッチングやニューラルネットワークを用いて診断することが可能になる。
【0026】
また、簡易的には、開閉時間で開閉器の健全性を診断することも可能である。例えば、図4に示すように、環境温度により開閉動作時間は異なるが、この開閉動作時間を温度補正することで、開閉動作時間によっても開閉器の異常の有無を診断することは可能である。この方法を用いれば、センサによってストローク特性を計測するよりも簡略化することができ、コストの低減を図ることが可能になる。
【0027】
また、操作器として電動バネ操作器を用いたときには、図5に示すようなストローク特性となる。例えば、電動バネ操作器のバネがへたった場合にはストロークの速度が遅くなるため、正常時のストローク特性と比較することで、正常か否かを容易に診断することができる。またダンパにへたりが生じたときには、ストロークにオーバシュートが生じるため、同様に正常時のストローク特性と比較することで、正常の有無を容易に診断することができる。
【0028】
本実施形態によれば、制御指令としての開閉指令の発生を条件として遮断器52を強制的に開閉動作させるようにしたため、無停電状態で遮断器52の開閉動作を確認することができるとともに、その健全性を合理的に診断することができ、診断の高精度化および機器の高信頼化を図ることが可能になる。
【0029】
また、本実施形態によれば、通常の運用状態によらず開閉指令によって遮断器52を強制的に開閉動作させるようにしているため、遮断器52などのように、機械的に動作する機器の動作不良のポテンシャルを低減することが可能になる。
【0030】
すなわち、操作器の不動作時間と故障率との関係は図6の特性で表される。図6から、操作器の不動作時間が長くなる程、故障率が高くなることが分かる。このため、操作器の不動作時間が一定期間を超えたときに、操作器を開閉動作させることにより、操作器の動作不良のポテンシャルを低減することが可能になる。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態を図7にしたがって説明する。本実施形態は、主回路の電流・電圧に関する情報と時刻や季節による負荷トレンドパターンにしたがって今後の負荷の変化を予測し、この予測結果と定格値とを比較し、この比較結果を基に制御指令の出力タイミングを決定するとともに、要否判定部44に定期点検周期を設定し、定期点検周期ごとに制御指令としての開閉指令を出力するようにしたものであり、他の構成は図1のものと同様である。
【0032】
すなわち、診断回路14には、電圧・電流検出センサ30の計測による電流を基に、電流遮断による電極消耗量(遮断器などの電極の消耗量)を算出する算出部54と、電圧・電流検出センサ30の計測による電流、電圧を基に、季節や時刻による負荷トレンドを負荷トレンドパターンにしたがって予測する予測演算部56と、予測演算部56の予測結果と定格値とを比較し、この比較結果を要否判定部44に出力する比較部58が設けられている。この場合、要否判定部44は、比較部58の比較結果を基に、一時的に回線を停止もしくは片側回線送電によっても停電や過負荷とならない時間の範囲内で開閉指令の出力タイミングを決定し、この決定にしたがって開閉指令を出力するようになっている。また診断部48は、算出部54の算出結果を基に、遮断器などが開閉動作するごとに電極の消耗量を順次積算し、積算結果を基に遮断器の異常の有無や操作器の余寿命を診断するようになっている。
【0033】
本実施形態によれば、点検周期ごとに遮断器を開閉動作させることができるとともに、負荷トレンドに関する予測結果と定格値との比較結果を基に、一時的に回線を停止もしくは片側回線送電しても停電や過負荷とならない時間の範囲内で遮断器を開閉動作させて、機器の診断を行うことができる。
【0034】
次に、本発明の第3実施形態を図8にしたがって説明する。本実施形態は、状態監視センサ32の検出信号を基に、機器の異常の有無または機器の状態を診断し、異常が操作器に関するものもしくは異常もしくは主回路の接触不良の場合、異常の場所を特定し、異常の機器周辺の機器を強制的に開閉制御するようにしたものであり、他の構成は図1のものと同様である。
【0035】
すなわち、診断回路34には、状態監視センサ32の検出信号を基に機器の異常の有無もしくは機器の状態を診断する診断部60が設けられているとともに、診断部60の診断結果により、異常が操作器に関するものあるいは異常もしくは主回路の接触不良の場合には、異常の場所を特定する特定部62が設けられており、診断部60と特定部62の出力がそれぞれ要否判定部44に入力されている。
【0036】
本実施形態においては、状態監視センサ32からの検出信号を基に、機器が異常と診断された場合、例えば、操作器の発錆や機器内部に異物が発生した場合、少なくとも当該部位の電流を遮断する遮断器もしくは電圧を遮断する断路器を動作させることにより、操作器の動作の確認を行い、機器の信頼性を向上させることとしている。また開閉器内部に混入または発生した導電性の異物は静電気力により、タンク底面をバウンド運動するが、タンクにコーティングを施した場合、開閉動作により、一旦電圧を下げると、異物の運動は止まると同時に、タンク底面のコーティングが帯電し、開閉器の投入によって再び電圧をかけても異物がタンク底面上に存在し、バウンド運動しなくなる。このように、異常の機器周辺の機器を強制的に開閉動作させることで、異物の無害化を図ることができる。さらに、予め開閉動作の時刻を監視元に知らせることで、万一、操作器の動作不良や絶縁破壊が生じた場合でも、迅速な対応が可能になる。
【0037】
次に、本発明の第4実施形態を図9にしたがって説明する。本実施形態は、診断回路14を開閉動作指令出力部14aと診断部14bとに分けたものであり、他の構成は図7のものと同様である。
【0038】
本実施形態によれば、診断回路14を開閉指令出力部14aと診断部14bとに分けているため、機器の増設などの変更が生じた場合に、診断部14bだけ変更することで比較的小さな改造で対応することができる。
【0039】
次に、本発明の第5実施形態を図10にしたがって説明する。本実施形態は、変電所10に、診断対象の機器から発生する異常音を発生する異常音検出手段としてのマイク64と、診断対象の機器、例えば、油圧操作器の油漏れを監視するために、油圧操作器を撮影して画像情報を生成する撮像手段としてのカメラ66と、診断対象としての制御盤内の漏電などによる焦げを測定するために、臭いを検出する(異臭に反応する)臭い検出手段としての臭いセンサ68とを設け、マイク64、カメラ66、臭いセンサ68の出力をプロセスバス24を介して診断回路14に伝送し、診断回路14において、カメラ66の生成による画像情報とマイク64の検出による異常音および臭いセンサ68の検出による臭いに関する情報を基に診断対象の健全性を診断するようにしたものであり、他の構成は図1のものと同様である。
【0040】
本実施形態によれば、遮断器などの状態を検出する状態監視センサ32、電圧・電流検出センサ30の他に、マイク64、カメラ66、臭いセンサ68を設けるようにしたため、各ユーザごとに定めた日常点検もしくは定期点検に準じた項目を網羅することで、日常点検もしくは定期点検における診断を自動的に行うことができ、変電所10の信頼性を損ねることなく無人化が可能になる。
【0041】
また、前記各実施形態においては、機器の診断により、機器の中に健全でないものがある可能性があると診断されたときには、この診断結果または診断に用いられた各種センサの検出情報を診断対象の保守・点検を管理するプロバイダとしての設備保守ブラウザ36、監視制御ブラウザ38に通信することもできる。
【0042】
また、電力系統を構成する回線が2ライン以上のときに、診断対象となる機器の電流と電圧を基に2ライン以上の回線のうち1ラインを停止した場合でも送電が可能であるか否かを要否判定部44で判定し、この判定結果が肯定にあることを条件として制御指令としての開閉指令を出力することもできる。この場合、要否判定部44は、判定手段および制御指令出力手段を構成することになる。
【0043】
また、異常の機器周辺の機器が強制的に開閉動作されたときに、診断部48により、異常の機器が正常に戻らないと診断されたとき、または重大な異常であると診断されたときには、警報または診断結果を監視元、例えば、監視制御ブラウザ38に送信する構成を採用することもできる。
【0044】
前記実施形態では変電所について述べたが、本発明は、開閉所にも適用することができる。
【0045】
また、診断対象の状態を検出したり、状態を診断したりするに際しては、情報の検出系、伝送系や処理系をアナログまたはデジタルもしくは部分的にデジタル化された系で構成することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、診断対象の健全性を合理的に診断することができ、診断精度を高めることができるとともに、機器の信頼性を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す機器診断システムのブロック構成図である。
【図2】診断回路の構成を説明するためのブロック構成図である。
【図3】環境温度とストローク特性との関係を示す特性図である。
【図4】環境温度と遮断器の動作時間との関係を示す特性図である。
【図5】電動バネ操作器のストローク特性を説明するための特性図である。
【図6】操作器の不動作時間と故障率との関係を説明するための特性図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す機器診断システムのブロック構成図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す機器診断システムのブロック構成図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す機器診断システムのブロック構成図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示す機器診断システムのブロック構成図である。
【符号の説明】
10 変電所
14 診断回路
20 制御回路
26、28 操作器
30 電圧・電流検出センサ
32 状態監視センサ
42 タイマ
44 要否判定部
46 予測演算部
48 診断部
50 記憶部
52 遮断器
64 マイク
66 カメラ
68 臭いセンサ

Claims (11)

  1. 電力系統に接続された機器のうち診断対象となる機器の状態を検出する状態検出手段と、前記診断対象に属する機器のうち制御対象となる機器を前記電力系統の状態から得られた制御情報に従って制御する制御手段と、前記制御手段に対して制御指令を出力する制御指令出力手段と、前記制御指令発生時に、前記状態検出手段の検出出力に基づいて前記診断対象の健全性を診断する診断手段とを備え、前記制御手段は、前記制御指令に応答して前記制御対象を強制的に制御してなる機器診断システム。
  2. 電力系統に接続された機器のうち診断対象となる機器の状態を検出する状態検出手段と、前記診断対象に属する機器のうち制御対象となる機器を前記電力系統の状態から得られた制御情報に従って制御する制御手段と、前記診断対象の不動作時間を基に決定したタイミングで前記制御手段に対して制御指令を出力する制御指令出力手段と、前記制御指令発生時に、前記状態検出手段の検出出力に基づいて前記診断対象の健全性を診断する診断手段とを備え、前記制御手段は、前記制御指令に応答して前記制御対象を強制的に制御してなる機器診断システム。
  3. 電力系統に接続された機器のうち診断対象となる機器の状態を検出する状態検出手段と、前記診断対象に属する機器のうち制御対象となる機器を前記電力系統の状態から得られた制御情報に従って制御する制御手段と、略一定期間毎に前記制御手段に対して制御指令を出力する制御指令出力手段と、前記制御指令発生時に、前記状態検出手段の検出出力に基づいて前記診断対象の健全性を診断する診断手段とを備え、前記制御手段は、前記制御指令に応答して前記制御対象を強制的に制御してなる機器診断システム。
  4. 請求項1、2または3のうちいずれか1項に記載の機器診断システムにおいて、前記制御手段は、前記診断手段から異常の診断結果が出力されたときには、当該異常の機器周辺の機器を強制的に制御してなることを特徴とする機器診断システム。
  5. 請求項4に記載の機器診断システムにおいて、前記制御手段により異常の機器周辺の機器が強制的に制御されたときに、前記診断手段により、前記異常の機器が正常に戻らないと診断されたとき又は重大な異常であると診断されたときには、警報または前記診断手段の診断結果を監視元に送信する送信手段を備えてなることを特徴とする機器診断システム。
  6. 請求項1、2、3、4または5のうちいずれか1項に記載の機器診断システムにおいて、前記診断手段により、前記診断対象の中に健全でないものがある可能性があると診断されたときには、この診断結果または前記診断に用いられた状態検出手段の検出情報を前記診断対象の保守・点検を管理するプロバイダに通信する通信手段を備えてなることを特徴とする機器診断システム。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の機器診断システムにおいて、前記電力系統を構成する回線が2ライン以上のときに、前記診断対象の電流と電圧を基に前記2ライン以上の回線のうち1ラインを停止した場合でも送電が可能であるか否かを判定する判定手段を備え、前記制御指令出力手段は、前記判定手段の肯定の判定結果を条件として前記制御指令を出力してなることを特徴とする機器診断システム。
  8. 請求項7に記載の機器診断システムにおいて、前記診断対象の電流と電圧を基に時刻と季節による負荷トレンドを予測する予測手段と、前記予測手段の予測結果と定格値とを比較する比較手段とを備え、前記制御指令出力手段は、前記比較手段の比較結果を基に前記制御指令の出力タイミングを決定してなることを特徴とする機器診断システム。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の機器診断システムにおいて、前記制御指令出力手段は、前記制御指令とは別に、点検周期に従ったタイミングで制御指令を出力してなることを特徴とする機器診断システム。
  10. 請求項9に記載の機器診断システムにおいて、前記診断対象を撮影して画像情報を生成する撮像手段と、前記診断対象から発生する異常音を検出する異常音検出手段と、前記診断対象から発生する臭いを検出する臭い検出手段とを備え、前記診断手段は、前記状態検出手段の検出出力の他に、前記撮像手段の生成による画像情報と前記異常音検出手段の検出による異常音および前記臭い検出手段の検出による臭いを取り込んで前記診断対象の健全性を診断してなることを特徴とする機器診断システム。
  11. 請求項9または10に記載の機器診断システムにおいて、前記診断手段の診断結果を記録する記録手段と、前記記録手段に記録された診断結果を保守・点検元に通信する通信手段とを備えてなることを特徴とする機器診断システム。
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