【０００１】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、各種情報が表出面に印字・印刷される各種チケットやパッケージ、あるいは商品券等の偽造防止のために使用される偽造防止用紙に関するものである。より詳しくは、複写機やスキャナー等の複製装置を駆使しても、本来の用紙の表出面の各種情報（色、記録情報、模様等）が全く異なった複製物しか得られないようにした偽造防止用紙に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、偽造防止用紙の一例としては、たとえば、特殊な印字やインク、模様を印刷したり、紙中に蛍光を発する各種蛍光染料を内在させる方法等が知られている（たとえば特開平６−８６７８号公報）。
【０００３】
そして、特殊な印字やインクは専用の印刷機、高価なインクが必要な事から、付加価値の高い用途への利用が図られているが、多量に頒布されるチケットやパッケージのような用途への使用はコスト面で不向きであり、連続番号や別途証紙を貼る等の工夫が必要であった。そのほか、偽造防止用スレッドを混抄した紙なども知られているが、偽造確認のために、専用の機器や設備が必要である等の問題がある。
【０００４】
また、最近の高精度な複写機、スキャナー等による複製物製造技術の進歩により、特に印刷又は印字による複製物の製造を容易にしている。これら複製問題を防止するために、基材自体に複製を防止する機能を付与することが、廉価で複製防止機能が高いことから注目されている。
【０００５】
本件出願人は、上記のような問題を改善するための手段として、２層以上の層構成を有する多層紙において、表層片から２層目の第２層片又は該第２層片より中層にある中層片に、偽造紙識別用識別着色顔料、染料含有し、しかも着色顔料、染料を表層片を通して透視し得るようにした偽造防止用紙を既に提案している（特願２００２−１８７０２４）。
【０００６】
本願発明は、上記先の出願に引き続いて、さらに改良された偽造防止用紙を提案しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本願発明の偽造防止用紙は、表出面の情報記録層と、前記情報記録層の下層に位置する偽造防止層からなる多層構成の偽造防止用紙であって、表出面の情報記録層の坪量が１０〜４５ｇ／ｍ2であり、前記偽造防止層は、着色顔料または染料の少なくとも１種を含有して製造され、前記表出面の情報記録層と、前記情報記録層の下層に位置する偽造防止層とは、接着剤若しくは抄き合わせにて接合されていることを基本的特徴とする。
【０００８】
この場合において、着色顔料または染料の少なくとも１種の含有量が、０．００１〜１０ｇ／ｍ2であることが好ましい。
【０００９】
更に、前記偽造防止層は多層構成からなり、相異なる着色顔料または染料が、多層にまたがり及び／または各層毎に含有されていることが好ましい。
【００１０】
この場合、偽造防止層に含有させる着色顔料または染料は、識別機能の発現の仕方により、単一種類のものでも又、異種類のものでもよい。また、同一の層片において、複数種類の着色顔料または染料を使用しても、各層にまたがっても、各層毎に異なっても良い。
【００１１】
なお、着色顔料または染料を含有する偽造防止層は、好ましくは３層以上とし、それぞれの層片に異種類の着色顔料または染料を含有するのが最も好ましい。
【００１２】
それぞれの層片に異種類の着色顔料または染料を含有することで、表出面からの視認による識別が容易になるだけでなく、光学的な読み取り方法である複写やスキャナー等による複製の困難性を向上させることができる。
【００１３】
偽造紙識別用の着色顔料または染料としては、表出面から視認により識別能を発現できるものであれば、製造工程における問題を生じない範囲で任意に選択できるが、これらの着色は、表出面からはっきりと認識される必然性はなく、記録情報の読み取りに支障をきたすことが無い範囲で設けることができる。その色彩については、白及び透明を除き、必要に応じて黒、赤、紺、青、緑、オレンジ、黄等、自由に用いることができる。
【００１４】
着色には、一般に市販されている着色顔料や染料を用いることができる。例としては、鉄黒、カーボンブラック、黄色酸化鉄、黄鉛、カドミウムイエロー、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、モリブデートオレンジ、ピラゾロンオレンジ、べんがら、カドミウムレッド、レーキレッドＣ、ブリリアントカーミン６Ｂ、キナクリドンレッド、マンガンバイオレット、メチルバイオレット、ジオキサジンバイオレット、群青、紺青、コバルトブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、クロムグリーン、ジンクグリーン酸化クロム、チオインジブ、ジオキサジン、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料等の各種顔料、インジゴ染料、アゾメチン染料、ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、アントラキノン染料等の各種染料、がある。
【００１５】
本願発明の実施例において使用した染料は、直接染料：バイエル社製 ＬＥＶＡＣＥＬＬ、カチオン染料：サンド社Ｂｌｕｅ Ｋ-ＲＬ、アニオン染料：サンド社 Ｂｌｕｅ ３ ＲＦ、塩基性染料：ＢＡＳＦ社製 バサゾールイエロー、直接染料：日本化薬製 ＰＡＳ Ｌｉｑｕｉｄ、蛍光染料：日本曹達 ＫＡＹＣＯＬＬである。
【００１６】
特に着色力の点ではフタロシアニン系顔料が好ましく、銅、鉄等の２価の金属を含有し、芳香環に塩素、臭素、ヨウ素等を導入したものが使用できる。
【００１７】
着色顔料や染料の添加量としては、適切な着色を得られる添加量であれば、特に制限はないが、偽造防止層に含有する量としては０．００１〜１０ｇ／ｍ2が好ましく、０．０１〜０．２ｇ／ｍ2がより好ましい。
【００１８】
偽造防止層に含有する着色顔料は、１０μｍ以下の粒子径であることが好ましく、５μｍ以下の粒子径であることがより好ましい。粒子径が大きすぎる場合は、乾式にて、あるいは必要に応じて分散剤存在下湿式にて粉砕し、使用することができる。尚、粒子径に下限は無い。本願発明において使用した着色顔料水系分散物は、大日精化工業製：ＴＢ−５３６Ｂｌｕｅである。
【００１９】
本願発明に用いることができる前期接着剤は、環境保護、再生時の分散性、溶解性の容易さから天然高分子系接着剤が好ましく、その例としては各種澱粉、変性澱粉、酸化澱粉、ガーガム類が好適に使用できる。
【００２０】
本願発明では、コーンスターチを好適に使用した。コーンスターチは、粉体状態で水に分散し、表出面の情報記録層と、前記情報記録層の下層に位置する偽造防止層との接着段階で層間に塗布または塗工を行い、ドライヤー等の乾燥工程で糊化させることで接着能を発現させることができるため、コスト面、操業性面、得られる品質面においても極めて好適に使用できる。
【００２１】
接着剤もしくは抄きあわせによる接合は、情報記録層と偽造防止層との層間強度がＪＡＰＡＮ ＴＡＰＰＩ Ｎｏ．１８−２によるインターナルボンドテスト法にて、５０〜６００ｍｊ内に納めることが好ましい。５０ｍｊ未満では容易に層間剥離問題が生じ易く、６００ｍｊ以上では、偽造判別における層間剥離作業が困難になる。
【００２２】
本願発明の偽造防止用紙に好ましく用いられる紙料は、木材パルプと填料を主成分として構成される。木材パルプとしては、ＬＢＫＰ、ＮＢＫＰ等の化学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰ等の機械パルプ、ＤＩＰ等の古紙パルプ等のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を１種以上用い、混合して調整される。
【００２３】
填料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料などが挙げられる。
【００２４】
サイズ剤としては、例えば、酸性抄紙用ロジンサイズ剤、中性抄紙用変性ロジンサイズ剤、ＡＫＤ、ＡＳＡ、カチオンポリマー型サイズ剤などを挙げることができる。
【００２５】
この様な紙料を用いて、多層抄紙方法を用いて、本願発明の多層構成の偽造防止用紙を製造することができる。
【００２６】
一般的には、２層以上の抄き合わせ紙の製造には多層式の円網抄紙機あるいは長網抄紙機が利用される。また、本願発明の偽造防止用紙を、紙、不織布、プラスチックフイルム、合成紙、金属箔等と貼り合わせて使用したり、情報識別シートの片面に磁気記録層、感熱記録層などを塗設することも何等限定しない。
【００２７】
本願発明に用いることができる古紙パルプは、その種類が特に限定されない。例えば、新聞紙やチラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙などをも使用することができる。
【００２８】
環境保護の面から、古紙配合割合が１００％のパルプを情報記録層、偽造防止層ともに使用することが可能であり、古紙配合割合が１００％の古紙パルプを用いることが、環境、資源保護の面から好適である。
【００２９】
偽造の判別は、表出面の情報記録層からの視認及び／または表出面を剥離させ、偽造防止層の偽造識別用着色顔料、染料を確認することで判別できる。
【００３０】
情報記録層、偽造防止層は、公知の抄紙機を用い慣用的に製造でき、情報記録層と、前記情報記録層の下層に位置する偽造防止層との接着に用いる接着剤においても、従来公知の塗工機、例えばサイズプレス、スプレー塗布、バーコーター等にて設けることができる。
【００３１】
【発明の効果】
本願発明の偽造防止用紙によれば、次のような効果がある。
【００３２】
▲１▼ 紫外線照射機器などの特別な設備が不要であり、又どこでも偽造紙の識別が可能となる。
【００３３】
▲２▼ ２層以上の層片に偽造紙識別用の着色顔料や染料が含有されているため、印刷、複写、スキャナー等による方法では複製、偽造が不可能である。
【００３４】
▲３▼ それぞれの層片に混抄される着色顔料や染料は、視認による判別能を有する物であればいずれも使用することができる。
【００３５】
【実施例】
以下、本願発明について表１に沿い各実施例に基づく偽造防止用紙を製造し、表２の評価を得た。
【００３６】
【表１】
【００３７】
【表２】
【００３８】
＜評価基準＞
・再利用性：標準離解機にて離解分散後、ラボクリーナーにて重量異物、軽量異物の除去を行い、アクセプト原料を過酸化水素にて漂白処理後、手漉きシートを作成し、シート中の着色顔料、染料の存在を確認した。着色顔料、染料が全く判らないものを◎、殆どわからないものを○、着色顔料、染料の存在がわかるものを×とした。
【００３９】
・外表面視認性：エプソン製スキャナーにて、Ａ４サイズ、解像度１２００ｄｐｉで情報記録面をフルカラー読み取りを行い、エプソン製インクジェットプリンターにて高精細印刷をインクジェット用紙に行った場合の、識別性を目視にて判断した。外表面から明かに偽造識別が可能なものを◎、判断可能なものを○、識別困難なもの、本来外表面から判断すべきでないものを−とした。
【００４０】
・最表層剥離：外表面から判断可能であり、更に層間剥離を行うことで偽造識別が可能なもの、外表面から偽造識別は困難なものの、層間剥離を行うことで偽造識別可能なものにおいて、明かに偽造識別が可能なものを◎、判断可能なものを○とした。
【００４１】
・層間剥離：偽造防止層に着色顔料、染料を含有させることにより、品質問題が発生するおそれのある層間剥離強度について、ＪＡＰＡＮ ＴＡＰＰＩ Ｎｏ．１８−２インターナルボンドテスター法により測定を行い、層間強度が５０〜６００ｍｊの間にあるものを○、それ以外を×とした。
【００４２】
・印字適性：偽造防止用紙は、その情報記録面への印字、印刷が好適に行われることが必要であり、最近のオンデマンド記録では高速のインクジェット印刷による可変情報を含めた高速印刷が行われている。従って、エプソン製インクジェットプリンター：型番ＰＭ８８０Ｃにて高精細印刷を行い、情報記録面におけるにじみ、ベタ印字における情報記録面のボコツキについて目視にて評価した。印字情報に全く問題が見られないものを◎、問題が見られないものを○、偽造防止層のインクジェット記録への影響が見られるものを×とした。
【００４３】
・総合評価：再利用性、偽造判別性、層間剥離強度、印字適性の評価結果を鑑み総合評価とした。最も適性の高いものを◎、適性があるものを○、適性がないものを×とした。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a forgery prevention sheet used for preventing forgery of various tickets and packages on which various information is printed and printed on a surface, or gift certificates. More specifically, counterfeiting in which various information (colors, recording information, patterns, etc.) on the surface of the original paper can be obtained only by completely using a copying machine such as a copying machine or a scanner. It relates to prevention paper.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Conventionally, as an example of forgery prevention paper, for example, a method of printing a special print, ink, or pattern, or incorporating various fluorescent dyes that emit fluorescence in the paper is known (for example, JP-A-6-8678). Publication).
[0003]
Special printing and ink require dedicated printing machines and expensive inks, so they are being used for high value-added applications.However, they are used for applications such as tickets and packages distributed in large quantities. It is not suitable for use in terms of cost, and it is necessary to devise a method such as attaching a serial number or a separate certificate stamp. In addition, paper mixed with a forgery prevention thread is also known. However, there is a problem that a dedicated device or equipment is required for forgery confirmation.
[0004]
In addition, recent advances in copy production technology using high-precision copying machines, scanners, and the like have facilitated the production of copies, especially by printing or printing. In order to prevent such a duplication problem, attention has been paid to imparting a function of preventing duplication to the base material itself because of its low cost and high anti-duplication function.
[0005]
As a means for improving the above-mentioned problem, the applicant of the present invention has proposed a method for forming a second layer piece from a surface layer piece to a second layer piece or a middle layer from the second layer piece in a multilayer paper having two or more layers. An anti-counterfeit paper has been already proposed in which a certain middle layer piece contains an identification coloring pigment and dye for identifying counterfeit paper, and the coloring pigment and dye can be seen through the surface layer piece (Japanese Patent Application No. 2002-187024).
[0006]
The present invention intends to propose a further improved anti-counterfeit paper following the above-mentioned prior application.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The anti-counterfeit paper of the present invention is a multi-layer anti-counterfeit paper comprising an information recording layer on the exposed surface and an anti-counterfeit layer located below the information recording layer, wherein the basis weight of the information recording layer on the exposed surface is 10 to 45 g / m 2 , wherein the anti-counterfeit layer is manufactured by containing at least one kind of a coloring pigment or a dye, and the anti-counterfeit layer located below the information recording layer on the exposed surface and the information recording layer. The basic feature of the layer is that it is joined by an adhesive or lamination.
[0008]
In this case, it is preferable that the content of at least one of the coloring pigment or the dye is 0.001 to 10 g / m 2 .
[0009]
Further, it is preferable that the anti-counterfeit layer has a multi-layer structure, and that different coloring pigments or dyes are provided over the multi-layers and / or contained in each layer.
[0010]
In this case, the coloring pigment or dye to be contained in the forgery prevention layer may be of a single type or of a different type depending on the manner in which the identification function is developed. Further, in the same layer piece, a plurality of kinds of coloring pigments or dyes may be used, may be over each layer, or may be different for each layer.
[0011]
The anti-counterfeit layer containing a color pigment or dye is preferably three or more layers, and each layer piece most preferably contains a different kind of color pigment or dye.
[0012]
The inclusion of different types of colored pigments or dyes in each layer piece not only facilitates visual identification from the exposed surface, but also reduces the difficulty of copying by optical reading methods such as copying and scanners. Can be improved.
[0013]
Coloring pigments or dyes for identification of counterfeit paper can be arbitrarily selected within a range that does not cause a problem in the manufacturing process, as long as they can express discrimination ability visually from the exposed surface. There is no necessity of being clearly recognized, and it can be provided in a range that does not hinder reading of the recorded information. Except for white and transparent, the colors can be freely used, such as black, red, dark blue, blue, green, orange, and yellow, as needed.
[0014]
For coloring, generally commercially available coloring pigments and dyes can be used. Examples include iron black, carbon black, yellow iron oxide, graphite, cadmium yellow, fast yellow, disazo yellow, molybdate orange, pyrazolone orange, red iron, cadmium red, lake red C, brilliant carmine 6B, quinacridone red, and manganese. Various pigments such as violet, methyl violet, dioxazine violet, ultramarine, navy blue, cobalt blue, Victoria blue lake, phthalocyanine blue, phthalocyanine green, chrome green, zinc green chromium oxide, thioindib, dioxazine, insoluble azo pigment, soluble azo pigment, There are various dyes such as indigo dye, azomethine dye, diphenylmethane dye, triphenylmethane dye and anthraquinone dye.
[0015]
Dyes used in Examples of the present invention include direct dyes: LEVACELL manufactured by Bayer, cationic dyes: Blue K-RL manufactured by Sando, anionic dyes: Blue 3 RF manufactured by Sando, and basic dyes: Bassazole Yellow manufactured by BASF, direct. Dye: PAS Liquid manufactured by Nippon Kayaku, fluorescent dye: Nippon Soda KAYCOLL.
[0016]
In particular, a phthalocyanine-based pigment is preferable in terms of coloring power, and a pigment containing a divalent metal such as copper or iron and having an aromatic ring containing chlorine, bromine, iodine, or the like can be used.
[0017]
The amount of the coloring pigment or dye added is not particularly limited as long as it is an amount capable of obtaining appropriate coloring, but the amount contained in the anti-counterfeit layer is preferably 0.001 to 10 g / m 2 , 01~0.2g / m 2 is more preferable.
[0018]
The color pigment contained in the forgery prevention layer preferably has a particle size of 10 μm or less, more preferably 5 μm or less. If the particle size is too large, it can be used after being pulverized in a dry system or, if necessary, in a wet system in the presence of a dispersant. There is no lower limit on the particle size. The aqueous color pigment dispersion used in the present invention is TB-536 Blue, manufactured by Dainichi Seika Kogyo.
[0019]
The above-mentioned adhesive which can be used in the present invention is preferably a natural polymer-based adhesive from the viewpoint of environmental protection, dispersibility at the time of regeneration, and ease of dissolving. Examples thereof include various starches, modified starches, oxidized starches, and guar gum. Are preferably used.
[0020]
In the present invention, corn starch is preferably used. Corn starch is dispersed in water in a powder state, and is coated or coated between the information recording layer on the exposed surface and the forgery prevention layer located below the information recording layer, and dried or dried with a drier or the like. Since the adhesive ability can be developed by gelatinizing in the process, it can be used very suitably in terms of cost, operability, and obtained quality.
[0021]
Bonding with an adhesive or laminating means that the interlayer strength between the information recording layer and the forgery prevention layer is JAPAN TAPPI No. According to the internal bond test method according to 18-2, it is preferable to fit within 50 to 600 mj. If it is less than 50 mj, a delamination problem easily occurs. If it is 600 mj or more, the delamination work in forgery determination becomes difficult.
[0022]
The stock preferably used for the forgery prevention paper of the present invention is mainly composed of wood pulp and filler. Wood pulp includes chemical pulp such as LBKP, NBKP, etc., mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMP, CGP, and pulp such as waste paper pulp such as DIP. And at least one kind of additive such as a binder, a sizing agent, a fixing agent, a retention aid, a cationizing agent, and a paper strength enhancer.
[0023]
Examples of the filler include light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, kaolin, clay, talc, calcium sulfate, barium sulfate, titanium dioxide, zinc oxide, zinc sulfide, satin white, aluminum silicate, diatomaceous earth, calcium silicate, and magnesium silicate. White inorganic pigments such as synthetic silica, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, magnesium carbonate, magnesium hydroxide, styrene plastic pigment, acrylic plastic pigment, polyethylene, microcapsules, urea resin, melamine resin And organic pigments.
[0024]
Examples of the sizing agent include a rosin sizing agent for acidic papermaking, a modified rosin sizing agent for neutral papermaking, AKD, ASA, and a cationic polymer type sizing agent.
[0025]
Using such a stock, a multi-layer papermaking method can be used to produce the multi-layer anti-counterfeit paper of the present invention.
[0026]
Generally, a multi-layered round paper machine or fourdrinier paper machine is used for the production of two or more layers of laminated paper. In addition, the anti-counterfeit paper of the present invention may be used by laminating it with paper, nonwoven fabric, plastic film, synthetic paper, metal foil, or the like, or a magnetic recording layer, a heat-sensitive recording layer, etc. may be provided on one side of an information identification sheet. There is no limitation.
[0027]
The type of waste paper pulp that can be used in the present invention is not particularly limited. For example, in addition to used paper such as newsprint and flyers, use also used magazine paper including various bleach-resistant papers such as coated paper, uncoated paper, color-printed paper, and black-and-white printed paper. Can be.
[0028]
From the viewpoint of environmental protection, it is possible to use pulp with 100% recycled paper for both the information recording layer and anti-counterfeit layer. Using 100% recycled pulp with 100% recycled paper is effective in protecting the environment and resources. It is suitable from the viewpoint.
[0029]
Forgery can be determined by visually recognizing the exposed surface from the information recording layer and / or peeling the exposed surface, and confirming the forgery-identifying coloring pigment or dye of the forgery prevention layer.
[0030]
The information recording layer and the anti-counterfeit layer can be conventionally manufactured using a known paper machine, and the adhesive used for bonding the information recording layer and the anti-counterfeit layer located below the information recording layer is also conventionally known. , A size press, a spray coating, a bar coater or the like.
[0031]
【The invention's effect】
The anti-counterfeit paper of the present invention has the following effects.
[0032]
{Circle around (1)} Special equipment such as an ultraviolet irradiation device is not required, and it is possible to identify fake paper anywhere.
[0033]
{Circle around (2)} Since two or more layer pieces contain coloring pigments or dyes for identifying forged paper, duplication or forgery is impossible by printing, copying, scanning or the like.
[0034]
{Circle around (3)} Any coloring pigment or dye mixed with each layer piece can be used as long as it has a visual discrimination ability.
[0035]
【Example】
Hereinafter, anti-counterfeit paper based on each example was manufactured according to the present invention in accordance with Table 1 and evaluated in Table 2.
[0036]
[Table 1]
[0037]
[Table 2]
[0038]
<Evaluation criteria>
-Reusability: After disintegrating and dispersing with a standard disintegrator, remove heavy and light foreign matter with a lab cleaner, bleach the accept material with hydrogen peroxide, create a handmade sheet, and color the sheet. The presence of pigments and dyes was confirmed. ◎ indicates that the coloring pigment and the dye were completely unknown, 、 indicates that the coloring pigment and the dye were hardly understood, and X indicates the presence of the coloring pigment and the dye.
[0039]
-Outer surface visibility: Full-color reading of the information recording surface with an A4 size, 1200 dpi resolution using an Epson scanner, and visual recognition of the discrimination when high-definition printing was performed on inkjet paper with an Epson inkjet printer. I decided. ◎ indicates that the forgery can be clearly identified from the outer surface, ○ indicates that the forgery can be determined, and-indicates that the identification is difficult and that should not be determined from the outer surface.
[0040]
-Outermost layer peeling: In the one that can be judged from the outer surface and can be identified by counterfeiting by performing delamination, and the one that is difficult to identify counterfeit from the outer surface, but can be identified by counterfeiting by performing delamination ◎ indicates that the forgery can be clearly identified, and ○ indicates that it can be determined.
[0041]
-Delamination: When the anti-counterfeiting layer contains a coloring pigment or a dye, the delamination strength at which a quality problem may occur may be determined according to JAPAN TAPPI No. The measurement was performed by the 18-2 internal bond tester method, and those having an interlayer strength between 50 and 600 mj were evaluated as ○, and the others were evaluated as ×.
[0042]
-Suitability for printing: Forgery prevention paper needs to be printed and printed on its information recording surface in a favorable manner. In recent on-demand recording, high-speed printing including variable information by high-speed inkjet printing is performed. ing. Therefore, high-definition printing was performed using an Epson inkjet printer: Model No. PM880C, and bleeding on the information recording surface and unevenness of the information recording surface in solid printing were visually evaluated.も の indicates no problem in the printed information, ○ indicates no problem, and × indicates the effect of the forgery prevention layer on inkjet recording.
[0043]
-Comprehensive evaluation: Comprehensive evaluation was made in view of the evaluation results of reusability, forgery discrimination, delamination strength, and printability. ◎ indicates the highest suitability, ○ indicates the suitability, and x indicates the lack of suitability.
