JP2004189993A - ガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システム - Google Patents

ガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】硫化水素ガスを十分に除去し、ガス精製装置の小型化及びガス精製に要するランニングコストの低下を可能とするガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システムを提供する。
【解決手段】硫化水素ガスを含む還元ガスを精製するガス精製方法において、還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスの比率が0.5〜1.5となるように還元ガス中に酸素ガスを供給する酸素ガス供給工程、酸素ガス供給工程で得られる還元ガスを60〜150℃の温度で吸着塔11に導入し還元ガス中の硫化水素ガスを硫黄として炭素質吸着剤に吸着させる吸着工程を含む。この場合、吸着塔11において、還元ガス中の硫化水素ガスが硫黄として炭素質吸着剤に効果的に吸着される。また還元ガス中の硫化水素ガスが乾式法によって還元ガスから除去されるため、硫化水素を含む排水が発生することがない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システムに係り、より詳細には、乾式法によりガスを精製するガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システムに関する。
【0002】
【従来技術】
石炭ガス化発電システムとして、石炭ガス化複合発電システム(Integrated Coal Gasification Combined Cycle; IGCC)や、石炭ガス化燃料電池複合発電システム(Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle; IGFC)が知られている。IGCCは、石炭をガス化するガス化炉と、ガスタービン及び蒸気タービンとを組み合わせた発電システムであり、IGFCは、石炭ガス化炉と、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)やMCFC(Molten Carbonate Fuel Cell)等の燃料電池と、ガスタービン及び蒸気タービンとを組み合わせたトリプルコンバインド発電システムである(例えば、特開2000−111032号公報(特許文献1)参照)。
【0003】
これらの発電システムは、高率な発電システムとして現在開発が推進され、次世代発電技術として期待されている。
【0004】
図4は、IGCCにおける発電の基本フローを示す図である。図4に示すように、IGCC100においては、石炭が粉砕機101で粉砕された後、ガス化炉102に移送され、ガス化される。この際、空気分離装置(ASU)103により空気が酸素ガスと窒素ガスとに分離され、酸素及び窒素ガスがガス化炉102に供給される。窒素ガスは、石炭のキャリヤガスとして機能する。ガス精製装置103は、ガス化ガスクーラ(シンガスクーラ)104でガスを冷却し、フィルタ105で脱塵し、ガスガスヒータ106を経て水洗塔107でガス化ガス(シンガス、還元ガス)中に含まれる硫化水素ガスを水洗により除去した後、脱硫塔108で脱硫し、ガスガスヒータ106で冷却する。こうしてガス精製装置103で精製されたガスは、燃焼器109で燃焼され、この燃焼ガスによりガスタービン110を駆動する。これにより発電機111にて発電が行われる。このとき、ガス精製装置103で精製されたガスにおいては硫化水素ガスが除去されているため、硫化水素ガスによるガスタービン110などの腐蝕の防止が図られる。なお、図4において、符号112は、圧縮空気を燃焼器109に供給する圧縮機、113は蒸気タービン、114は廃熱回収ボイラ、115は煙突である。
【特許文献1】
特開2000−111032号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来のガス精製装置103は、湿式法でガス精製を行うため、高い硫化水素ガス除去率は期待できない。このため、硫化水素ガスによりガスガスヒータ106やガスタービン110などの腐蝕を十分に防止できず、ガスガスヒータ106や配管等の閉塞トラブルも発生し、安定した運転が困難であった。またガス精製装置103は湿式法でガス精製を行うため、CODや重金属類を含んだ排水や汚泥の処理も必要となり、ガス精製装置103が大型化するだけでなく、排水や汚泥の処理に必要なランニングコストも多大なものとなっていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、硫化水素ガスを効果的に除去し、ガス精製装置の小型化及びガス精製に伴うランニングコストの低下を可能とするガス精製方法、ガス精製装置及びこれを用いた石炭ガス化発電システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、硫化水素ガスを含む還元ガスを精製するガス精製方法において、上記還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスの比率が0.5〜1.5となるように上記還元ガス中に酸素ガスを供給する酸素ガス供給工程と、酸素ガス供給工程で得られる還元ガスを60〜150℃の温度で吸着塔に導入し、前記還元ガス中の硫化水素ガスを硫黄として炭素質吸着剤に吸着させる吸着工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
このガス精製方法によれば、吸着塔において、還元ガス中の硫化水素ガスが硫黄として炭素質吸着剤に効果的に吸着される。また、このように還元ガス中の硫化水素ガスが乾式法によって還元ガスから除去されるため、CODや重金属類を含む排水が発生することがない。
【0009】
上記ガス精製方法において、上記還元ガスは、例えば石炭のガス化により得られたものである。
【0010】
また本発明は、硫化水素ガスを含む還元ガスを精製するガス精製装置において、前記還元ガスの温度を調整する温度調整装置と、前記還元ガス中の硫化水素ガスを吸着する炭素質吸着剤を収容する吸着塔と、前記温度調整装置で温度調整される還元ガスを前記吸着塔に移送するガス移送ラインと、前記ガス移送ラインに酸素ガスを供給する酸素供給手段と、前記ガス移送ラインにおける還元ガス中の硫化水素ガス濃度を測定する硫化水素濃度測定装置と、前記硫化水素濃度測定装置で測定される硫化水素濃度に応じて酸素供給手段を制御し、前記ガス移送ラインに供給する酸素ガス量を調整する制御装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
このガス精製装置によれば、上記ガス精製方法の発明を有効に実施できる。すなわち還元ガスは、温度調整装置により温度調整され、ガス移送ラインにより移送される。このとき、ガス移送ラインにおいて、還元ガス中の硫化水素ガス濃度が硫化水素濃度測定装置により測定され、測定された硫化水素濃度に応じて制御装置により酸素供給手段が制御され、酸素供給手段によりガス移送ラインに酸素ガスが供給される。そして、硫化水素ガス及び酸素ガスを含む還元ガスが吸着塔に導入される。
【0012】
このとき、ガス移送ラインに供給される酸素ガス量が上記還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスの比率が0.5〜1.5となる量であり、且つ、吸着塔に導入される時の還元ガスの温度が60〜150℃であると、還元ガス中の硫化水素が吸着塔において炭素質吸着剤に効果的に吸着される。すなわち、前記温度調整装置が前記還元ガスの温度を60〜150℃の温度に調整するものであり、前記制御装置が前記還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスのモル比が0.5〜1.5となるように前記酸素ガス量を調整するものであることが好ましい。また、このように還元ガス中の硫化水素ガスが乾式法によって還元ガスから除去されるため、CODや重金属類を含む排水が発生することがない。
【0013】
上記ガス精製装置において、前記吸着塔が、第1吸着塔と、前記第1吸着塔の後段に直列に連結された第2吸着塔とを備えることが好ましい。この場合、第1吸着塔で硫化水素ガスが十分に吸着され、第2吸着塔に導入される還元ガス中において硫化水素ガス濃度が十分に希釈されるため、還元ガス中に塩化水素ガスやフッ化水素ガス等の腐蝕性ガスが含まれている場合に、第2吸着塔で塩化水素ガス又はフッ化水素ガスを十分に吸着することが可能となる。
【0014】
上記ガス精製装置は、前記第1吸着塔から移送される炭素質吸着剤から硫黄を脱離して炭素質吸着剤を再生する脱離塔と、前記脱離塔で再生される炭素質吸着剤を前記第2吸着塔に移送する第1移送手段と、前記第2吸着塔内に収容される炭素質吸着剤を前記第1吸着塔に移送する第2移送手段とを更に備えることが好ましい。ガス精製装置によりガス精製を行っていると、第1吸着塔における炭素質吸着剤の硫化水素吸着能力が低下してくる。このとき、炭素質吸着剤においては、第1吸着塔に比べて第2吸着塔の方が硫化水素の吸着量は少なくなっており、まだ十分な硫化水素吸着能力を有している。このような場合、脱離塔において、第1吸着塔から移送される炭素質吸着剤から硫黄が脱離され、炭素質吸着剤が再生される。そして、再生された炭素質吸着剤が第1移送手段により脱離塔から第2吸着塔に移送され、第2吸着塔内の炭素質吸着剤が第2移送手段により第1吸着塔に移送される。このようにすることで、硫化水素ガスの除去性能を維持しながら、炭素質吸着剤が有効に利用されることになる。
【0015】
上記ガス精製装置は、前記ガス移送ラインに、粒子を捕捉するフィルタ装置を更に備えることが好ましい。この場合、炭素質吸着剤のサイズを小さくでき、炭素質吸着剤の充填量を増やすことができるため、炭素質吸着剤全体としての表面積を増大できる。このため、硫化水素ガスをより十分に吸着させることが可能となる。
【0016】
上記ガス精製装置は、粒子を捕捉するフィルタ装置を前記吸着塔の後段に更に備えることが好ましい。フィルタ装置を用いて粒子を捕捉することにより、フィルタ装置の後段にタービンや燃料電池を用いた場合にそれらの寿命を延ばすことができる。
【0017】
また本発明は、石炭をガス化するガス化炉から発生したガスをガス精製装置で精製し、精製したガスの燃焼ガスによりタービンを駆動させて発電機にて発電を行う石炭ガス化発電システムにおいて、前記ガス精製装置が、上記ガス精製装置であることを特徴とする。この石炭ガス化発電システムによれば、石炭をガス化炉でガス化することにより発生するガスは、硫化水素を含む還元ガスとなっている。このガスを上記ガス精製装置で精製することで、還元ガス中の硫化水素ガスを効果的に除去することができ、このガスの燃焼ガスによりタービンを作動させる時に硫化水素に起因するタービンの腐蝕を十分に防止することができる。
【0018】
上記石炭ガス化発電システムは、上記ガス精製装置で精製されたガスにより作動して発電を行う燃料電池を更に備える。この場合、ガス精製装置により精製されたガスにより燃料電池が作動するが、このガスからは硫化水素ガスが効果的に除去されているため、燃料電池の性能低下を十分に防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の石炭ガス化発電システムの一実施形態を示すフロー図である。図1に示すように、石炭ガス化発電システム1は、石炭をガス化するガス化炉2を備えており、ガス化炉2には、微分炭製造・供給装置3から石炭を導入する石炭導入ライン3aが接続されている。また石炭ガス化発電システム1は、空気を窒素ガスと酸素ガスとに分離する空気分離装置(ASU)4を備えており、空気分離装置4と石炭導入ライン3aとは第1窒素ガス供給ライン5によって接続され、空気分離装置4とガス化炉2とは第1酸素ガス供給ライン6によって接続されている。なお、第1窒素ガス供給ライン5は、空気分離装置4で発生した窒素ガスを石炭のキャリヤガスとして石炭導入ライン3aに導入するものである。
【0021】
また石炭ガス化発電システム1は、ガス精製装置7を備えている。ガス精製装置7は、ガス化炉2で発生したガス化ガス(シンガス、還元ガス)を冷却するガス化ガスクーラ(シンガスクーラ、温度調整装置)8を備えている。ガス化ガスクーラ8とガス化炉2とは、ガス化ガス移送ライン9によって接続されている。
【0022】
ガス化ガスクーラ8は、第1ガス移送ライン10を介して第1吸着塔11に接続されている。第1吸着塔11は、ガス化ガス中の硫化水素ガスを除去するために炭素質吸着剤を収容している。硫化水素ガスの吸着は、移動層方式により、すなわちガス化ガスを炭素質吸着剤に下方から吹き込むことにより行われる。炭素質吸着剤としては、活性炭、活性チャー又は活性炭にKI等を担持したものなどを用いることができる。これらのうち活性炭にKI等を担持したものを用いることが好ましい。この場合、炭素質吸着剤に吸着された硫黄の過剰な酸化が防止され、硫酸等になることが十分に防止される。炭素質吸着剤として、円柱状のものを用いる場合は、2〜4mm、好ましくは3〜4mmの径のものを用いる。
【0023】
第1ガス移送ライン10には、ガス化ガス中の硫化水素ガス濃度を測定する硫化水素ガス濃度測定装置12が設置されている。一方、第1酸素ガス供給ライン6からは第2酸素ガス供給ライン13が分岐しており、その先端は、第1ガス移送ライン10に接続され、第2酸素ガス供給ライン13には酸素供給バルブ14が設置されている。そして、硫化水素ガス濃度測定装置12及び酸素供給バルブ14は制御装置15に電気的に接続されている。制御装置15は、硫化水素ガス濃度測定装置12で測定された硫化水素ガス濃度に応じて酸素供給バルブ14を制御し、供給する酸素ガス量を調整するものである。
【0024】
第1吸着塔11は、第2ガス移送ライン16を介して第2吸着塔17に直列に連結されている。第2吸着塔17も第1吸着塔11と同様に、炭素質吸着剤を収容している。なお、吸着塔は、硫化水素ガスを除去する観点からは、第1吸着塔11だけでもよいが、他のハロゲン化物、例えば塩化水素やフッ化水素を除去する観点からは、第1吸着塔11と第2吸着塔17を併用することが好ましい。
【0025】
また第1ガス移送ライン10には、粒子(主に未燃カーボン)を捕捉するフィルタ装置25を備えることが好ましい。この場合、炭素質吸着剤のサイズを小さくでき、炭素質吸着剤の充填量を増やすことができる。このため、炭素質吸着剤の表面積を全体として増大できるため、硫化水素ガスを十分に吸着させることが可能となる。フィルタ装置25としては、セラミックフィルタ又はバグフィルタを用いることができるが、ガス精製装置7の小型化の観点からは、セラミックフィルタが好ましい。なお、フィルタ装置25とガス化炉2とはライン28によって接続されている。
【0026】
石炭ガス化発電システム1は、炭素質吸着剤から硫黄を脱離し、炭素質吸着剤を再生する脱離塔19を備えている。脱離塔19は、例えばステンレス等で構成される脱離塔本体と、脱離塔本体に設けられ炭素質吸着剤を収容する複数本のチューブとを備えている。第1窒素ガス供給ライン5からは第2窒素ガス供給ライン20が分岐しており、その先端は脱離塔19に接続され、第2窒素ガス供給ライン20により複数本のチューブ内に窒素ガスが供給されるようになっている。また脱離塔本体には、複数本のチューブの外側を加熱ガスが導入されるようになっており、加熱ガスにより炭素質吸着剤がチューブを介して間接的に加熱されるようになっている。
【0027】
脱離塔19は、脱離ガス導入ライン21を介して副生品回収装置22に接続されており、脱離ガスが、脱離ガス導入ライン21を経て副生品回収装置22に導入されるようになっている。脱離ガスから硫黄を回収する場合には、副生品回収装置22は、コンデンサ又はスクラバ等により構成される。この場合、硫黄が溶融硫黄として回収される。脱離ガスから硫酸を回収する場合には、副生品回収装置22は、硫黄蒸気をSO2に酸化する酸化装置と、酸化装置で得られるSO2を水洗する水洗塔と、SO2を含む液から水銀を除去する水銀除去塔と、硫酸製造設備とで構成される。脱離ガスから石膏を回収する場合は、上記硫酸製造設備に代えて、石膏製造設備が用いられる。
【0028】
また第2吸着塔17には、第3ガス移送ライン23が接続されており、精製ガスが第3ガス移送ライン23を経て発電設備30へ移送されるようになっている。
【0029】
図2に示すように、発電設備30は、第3ガス移送ライン23から移送される精製ガスを燃焼させて高温ガスを生成する燃焼器31と、燃焼器31で生成された高温ガスにより駆動するガスタービン32と、圧縮空気を生成して燃焼器31に供給する圧縮機33と、蒸気により駆動する蒸気タービン34と、ガスタービン34及び蒸気タービン34の駆動力により発電を行う発電機35を備えている。従って、圧縮機33で生成される圧縮空気が燃焼器31に供給されると、燃焼器31でガス化ガスが燃焼され、高温ガスが生成する。そして、この高温ガスがガスタービン32を駆動し、発電機35で発電が行われる。また発電設備30は、ガスタービン32で得られる高温排ガスから廃熱を回収する廃熱回収ボイラ36と、廃熱回収ボイラ36で廃熱回収したガスを大気中に排出する煙突37とを備えており、廃熱回収ボイラ36で得られる蒸気により蒸気タービン34が駆動されるようになっている。
【0030】
上記第3ガス移送ライン23には、図1に示すように、粒子を捕捉するフィルタ装置24を設置することが好ましい。フィルタ装置24を用いて粒子を捕捉することにより、発電設備30においてガスタービン32の寿命を延ばすことができる。フィルタ装置24としては、例えばセラミックフィルタを用いることができる。このような粒子は、例えば第1吸着塔11、第2吸着塔17で炭素質吸着剤の移動により粉化し飛散するダストなどである。なお、フィルタ装置24とライン28とはダスト移送ライン26によって接続され、フィルタ装置24で捕捉されたダストが、ダスト移送ライン26及びライン28を経てガス化炉2に移送されるようになっている。
【0031】
次に、上述した石炭ガス化発電システム1の運転方法について説明する。
【0032】
まずガス化炉2に、微分炭製造・供給装置3から石炭導入ライン3aを経て石炭を導入する。このとき、空気分離装置4で発生した窒素ガスは、第1窒素ガス供給ライン5を経て石炭導入ライン3aにキャリヤガスとして供給する。これにより石炭が効率よくガス化炉2に導入される。一方、ガス化炉2には、空気分離装置4で発生した酸素ガスを第1酸素ガス供給ライン6によりガス化炉2に供給する。これによりガス化炉2で石炭が燃焼され、ガス化ガスが発生する。
【0033】
ここで、ガス化ガス(シンガス)の組成の一例を表1に示す。
【表1】
Figure 2004189993
【0034】
表1に示すように、ガス化ガス中には酸素ガスが含まれていない。すなわちガス化ガスは還元ガスである。これは、石炭をガス化炉2でガス化した場合に一般的に成り立つものである。
【0035】
こうして発生したガス化ガスは、ガス化ガス移送ライン9を経てガス精製装置7へ移送する。
【0036】
ガス精製装置7では、まずガス化ガスをガス化ガスクーラ8へ移送して60〜150℃(好ましくは100〜130℃)の温度まで冷却する。そして、冷却されたガス化ガスは、第1ガス移送ライン10により移送する。このとき、ガス化ガスはフィルタ装置25を通過し、フィルタ装置25によりガス化ガス中のチャー等が除去される。これにより、第1吸着塔11及び第2吸着塔17において、炭素質吸着剤のサイズを小さくすることができ、炭素質吸着剤の充填量を増やすことができるため、炭素質吸着剤の全体としての表面積を大きくすることができる。よって、ガス化ガス中の硫化水素ガスをより十分に除去することができる。このとき、未反応チャーを回収する。なお、フィルタ装置25で捕捉されたチャーは、ライン28を経てガス化炉2に移送される。
【0037】
またこのとき、第1ガス移送ライン10から流入するガス化ガス中の硫化水素ガス濃度を硫化水素ガス濃度測定装置12により測定する。そして、硫化水素ガス濃度測定装置12で測定される硫化水素ガス濃度に応じて、制御装置15により酸素供給バルブ14を制御し、第1ガス移送ライン10に供給する酸素ガス量を調整する(酸素供給工程)。
【0038】
本発明者らは、鋭意検討した結果、第1ガス移送ライン10に供給する酸素ガス量を、ガス化ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスのモル比[−]が0.5〜1.5となる量とし、且つ第1吸着塔11に導入する時のガス化ガスの温度を60〜150℃にすることとした。なお、上記ガス化ガスの温度の上限を150℃としたのは、150℃を超える温度の場合、ホットスポットが発生し易くなり、また、反応が多岐にわたり収斂しなくなり、硫黄化合物(硫化水素、二酸化硫黄、硫黄等)の吸着効率が低減するからである。他方、上記ガス化ガスの温度が60℃未満の場合は、設備の腐蝕が発生し易くなるという問題が生じる。
【0039】
こうして、上記のように温度調整と酸素供給が行われたガス化ガスを第1吸着塔11に導入し、ガス化ガス中の硫化水素ガスを硫黄として炭素質吸着剤に吸着させる(吸着工程)。ここで、炭素質吸着剤とガス化ガスとの接触効率を向上させる観点から、炭素質吸着剤の下方からガス化ガスを吹き込むことにより炭素質吸着剤を流動化させながら炭素質吸着剤に硫化水素ガスを吸着させる。このとき、ガス化ガス中の硫化水素ガスが硫黄として炭素質吸着剤に効果的に吸着されるため、ガス化ガスから硫化水素ガスを効果的に除去することができる。
【0040】
上記モル比は、0.8以上且つ1.0未満であることが好ましい。この場合、第1吸着塔11において炭素質吸着剤により硫化水素をより効果的に除去することができる。また、第1吸着塔11に導入する時のガス化ガスの温度は100〜130℃であることが好ましい。この場合、硫化水素ガスがより効果的に炭素質吸着剤に吸着される。
【0041】
すなわち、硫化水素に対して酸素が少ない場合は、硫化水素が硫黄に変化するものの、温度が低すぎるとその変化が起こりにくいため、硫化水素を硫黄として活性炭に効果的に吸着させることができなくなる傾向にある。そのため、上記モル比が1.0未満の場合は、上記ガス化ガスの温度は100℃以上であることが好ましい。
【0042】
一方、硫化水素に対する酸素の比が1.0モル比[−]を超える酸素雰囲気下で活性炭法を使用した場合、すなわち硫化水素に対して酸素が過剰な状態で硫化水素及び酸素を含むガスを活性炭に流通させる場合は、第1吸着塔11に導入するガスは60〜100℃の温度にすることが好ましい。もし100℃を超える温度で運転すると、SO2とH2Sとの間でクラウス反応や、硫酸へのSO2酸化、硫黄への硫化水素酸化が起こるため、安全な運転が困難となる傾向にあるからである。
【0043】
第1吸着塔11でのガス化ガスの流速は0.2〜0.35m/s、好ましくは0.2〜0.25m/sとする。流速が0.2m/s未満ではガス拡散が不均一となる傾向があり、0.35m/sを超えると急速な圧力損失の増大となる傾向がある。
【0044】
第1吸着塔11を通過したガス化ガスは、第2ガス移送ライン16を経て第2吸着塔17に移送する。第2吸着塔17においても、第1吸着塔11の場合と同様に、炭素質吸着剤の下方からガス化ガスを吹き込むことにより炭素質吸着剤を流動化させる。このとき、第2吸着塔17では、第1吸着塔11でガス化ガスから硫化水素が効果的に除去されており、硫化水素ガス濃度が十分に希釈されているため、硫化水素ガスが炭素質吸着剤に十分に吸着され、また塩化水素ガス又はフッ化水素ガス等の腐蝕性ガスも十分に吸着される。
【0045】
このように、ガス精製装置7においては、ガス化ガスの精製が乾式で行われており、しかも炭素質吸着剤により効果的に硫化水素が吸着される。このため、湿式法を用いる場合に生じた配管の閉塞トラブル等が発生せず、安定した運転を行うことが可能となる。またガス精製が乾式で行われるため、湿式の場合に必要とされる排水の処理が不要となる。このため、ガス精製装置7を小型化でき、ガス精製に伴うランニングコストを十分に低下することもできる。
【0046】
こうして精製されたガス化ガスは、第3ガス移送ライン23を経て発電設備30へ移送する。このとき、圧縮機33で圧縮された空気が燃焼器31に導入され、燃焼器31でガス化ガスが燃焼され、このとき得られる高温ガスがガスタービン32に導入され駆動される。これに伴って発電機35で発電が行われる。このとき、ガス化ガス中からは硫化水素ガスが効果的に除去され、また塩化水素ガスやフッ化水素ガスのような腐蝕性ガスも十分に除去されている。このため、ガスタービン32の腐蝕を十分に防止することができる。ガスタービン32で得られある高温排ガスは、廃熱回収ボイラ36に導入され、廃熱回収された後、煙突37を経て大気中に放出される。一方、廃熱回収ボイラ36の廃熱で得られる蒸気は、蒸気タービン34を駆動し、これに伴い、発電機35で発電が行われる。
【0047】
なお第2吸着塔17を通過したガス化ガスは、フィルタ装置24を通過するため、第1吸着塔11及び第2吸着塔17における炭素質吸着剤の流動化により、粉化し飛散するダストがガス化ガスから除去される。従って、ガス化ガスを燃焼させてガスタービン32に移送しても、ダストによるガスタービン32の破壊が十分に防止され、ガスタービン32の寿命を十分に延ばすことができる。
【0048】
こうしてガスの精製を行うと、第1吸着塔11において炭素質吸着剤による硫化水素の吸着能力が低下し、ガス化ガスから硫化水素ガスを十分に除去できなくなる。これを放置すると、精製されたガスの燃焼ガスがガスタービン32に移送される場合に、ガスタービン32が次第に腐蝕し、ガスタービン32の交換が必要になるなど、安定して運転を行うことができなくなる。
【0049】
そこで、一定時間経過後、第1吸着塔11内の炭素質吸着剤をコンベア等で脱離塔19まで搬送する。搬送された炭素質吸着剤には硫黄が付着しているため、炭素質吸着剤を加熱して硫黄を脱離する。具体的には、脱離塔本体内であってチューブの外側に加熱ガスを導入し、チューブを介して間接的に炭素質吸着剤を加熱する。このときの加熱温度は500℃以上とすることが好ましい。500℃未満では硫黄が脱離しないからである。
【0050】
但し、加熱温度は、脱離塔本体の材質を考慮すると、550℃以下であることが好ましい。このとき、炭素質吸着剤には、第2窒素ガス供給ラインから供給される窒素ガスを流通させる。これにより、炭素質吸着剤の加熱が不活性雰囲気で行われ、炭素質吸着剤の酸化が十分に防止されると共に、窒素ガスが脱離ガスのキャリヤガスとして機能し、脱離をより完全なものとすることができる。
【0051】
なお、硫黄の脱離に際しては、窒素ガスに代えて、他の不活性ガスを用いることもでき、この場合には、不活性ガスには水蒸気を添加してもよい。
【0052】
こうして脱離塔19で炭素質吸着剤の再生が終了したら、第2吸着塔17内の炭素質吸着剤を例えばコンベア等(第2移送手段)によって第1吸着塔11に移動させ、脱離塔19で再生した炭素質吸着剤をコンベア等(第1移送手段)によって第2吸着塔17に移送する。このとき、第2吸着塔17内の炭素質吸着剤は硫化水素ガス吸着量が少なく、硫黄吸着能力がまだ十分に残っている。このため、第2吸着塔17の炭素質吸着剤を第1吸着塔11に移動させることで、炭素質吸着剤を有効に利用することができる。
【0053】
一方、脱離ガスは、副生品回収装置22に導入して副生品として回収する。脱離ガスを硫黄として回収する場合は、副生品回収装置22は、コンデンサ、スクラバ等を介して溶融硫黄として回収する。また脱離ガスを硫酸として回収する場合には、脱離ガス中の硫黄を酸化装置でSO2に酸化し、水洗塔で水洗し、硫酸製造設備で硫酸として回収する。脱離ガスは一般に水銀を含むため、硫酸製造設備で硫酸を製造するに先立ち、水銀除去塔で水銀を除去する必要がある。また脱離ガスを石膏として回収する場合は、硫酸製造設備に代えて石膏製造設備を用いればよいが、水銀の除去については、石膏中の水銀の許容濃度に応じて、水銀除去塔による水銀除去の要否を選択すればよい。
【0054】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では第1ガス移送ライン10に酸素ガスを供給する場合に、空気分離装置4で空気の分離により得られる酸素ガスを供給しているが、空気を分離することは必ずしも必要ではなく、空気をそのまま供給するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ガス化ガスクーラ8を温度調整装置として採用しているが、図3に示すように、ガス化ガスクーラ8と、フィルタ装置25の後段に接続された給水型熱交換器(温調器)40とにより温度調整装置を構成してもよい。その場合、ガス化ガスの温度をガス化ガスクーラ8により360〜450℃の温度まで冷却し、続いて給水型熱交換器40により60〜150℃(好ましくは100〜130℃)の温度まで冷却することが好ましい。
更に、上記実施形態においては、フィルタ装置24とライン28とはダスト移送ライン26によって接続されており、フィルタ装置24で捕捉されたダストがダスト移送ライン26及びライン28を経てガス化炉2に移送されるようになっている。しかしながら、図3に示すように、フィルタ装置24と微分炭製造・供給装置3とがダスト移送ライン26によって接続され、フィルタ装置24で捕捉されたダストがダスト移送ライン26を経て微分炭製造・供給装置3に移送されるようになっていてもよい。
【0055】
また、上記石炭ガス化発電システム1において、発電設備30は、ガス精製装置7で精製されたガスにより作動して発電を行う燃料電池を更に備えてもよい。この場合、燃焼電池において支障となるH2Sがガス化ガスから十分に除去されているため、電池性能の低下を十分に防止することができる。
【0056】
更に、上記石炭ガス化発電システム1の運転方法において、脱離塔19で再生した炭素質吸着剤をコンベア等によって第2吸着塔17に移送し、第2吸着塔17内の炭素質吸着剤をコンベア等によって第1吸着塔11に移送しているが、脱離塔19で再生した炭素質吸着剤を第1吸着塔11に移送してもよい。また第2吸着塔17内の炭素質吸着剤を第1吸着塔11に移送せず、脱離塔19で再生した炭素質吸着剤を第1吸着塔11及び第2吸着塔17に移送するようにしてもよい。更に、炭素質吸着剤の移送は、上記のような手段によらず、作業者が炭素質吸着剤を取り出して移送するようにしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態ではガス精製方法における精製の対象は石炭のガス化により得られるガスとなっているが、石炭に限らず重油残渣やオリマルジョンのガス化により得られるガスであってもよい。
【0058】
更に、上記実施形態では石炭ガス化発電システムにガス精製設備を適用した例を示したが、本発明のガス精製設備は、石炭ガス化発電システムに限らず、高度なガス精製が必要な設備に適用することも可能である。このような設備としては、ジメチルエーテル(DME)、メタノール等の合成燃料、水素、アンモニア等を製造する設備が挙げられる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガス精製方法及びガス精製装置によれば、吸着塔において、還元ガス中の硫化水素ガスが炭素質吸着剤に効果的に吸着されるため、還元ガス中の硫化水素ガスを効果的に除去することができる。このため、硫化水素ガスによる装置の腐蝕を十分に防止でき、配管等の閉塞トラブルも発生せず、安定した運転が可能となる。また還元ガス中の硫化水素ガスが乾式法によって還元ガスから除去されるため、硫化水素を含む排水が発生することがなく、ガス精製装置を小型化でき、ガス精製に要するランニングコストを低下させることができる。
【0060】
また、本発明の石炭ガス化発電システムによれば、還元ガス中の硫化水素を効果的に除去することができ、ガスタービンを作動させる時に硫化水素に起因するガスタービンの腐蝕を十分に防止することができる。また、本発明の石炭ガス化発電システムによれば、湿式法に比し所要電力が少ないので、送電端効率の向上が期待できる。更に、本発明の石炭ガス化発電システムは、乾式法に対応しており、用水をほとんど使用しないので、水が調達できない地点に立地可能となり、立地場所の選定にフレキシビリティが備わる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の石炭ガス化発電システムの一実施形態を示すフロー図である。
【図2】図1の発電設備の一例を示すフロー図である。
【図3】本発明の石炭ガス化発電システムの他の実施形態を示すフロー図である。
【図4】従来のガス精製装置を備えた石炭ガス化発電システムの一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…石炭ガス化発電システム、2…ガス化炉、3…微分炭製造・供給装置、4…空気分離装置(酸素供給手段)、7…ガス精製装置、8…ガス化ガスクーラ(温度調整装置)、10…第1ガス移送ライン(ガス移送ライン)、11…第1吸着塔(吸着塔)、12…硫化水素濃度測定装置、13…第2酸素ガス供給ライン(酸素供給手段)、14…酸素供給バルブ(酸素供給手段)、15…制御装置、17…第2吸着塔(吸着塔)、19…脱離塔、24…フィルタ装置、25…フィルタ装置、30…発電設備、40…給水型熱交換器(温度調整装置)。

Claims (10)

  1. 硫化水素ガスを含む還元ガスを精製するガス精製方法において、
    前記還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスのモル比が0.5〜1.5となるように前記還元ガス中に酸素ガスを供給する酸素ガス供給工程と、
    前記酸素ガス供給工程で得られる還元ガスを60〜150℃の温度で吸着塔に導入し、前記還元ガス中の硫化水素ガスを硫黄として炭素質吸着剤に吸着させる吸着工程と、
    を含むことを特徴とするガス精製方法。
  2. 前記還元ガスが、石炭のガス化により得られたものであることを特徴とする請求項1に記載のガス精製方法。
  3. 硫化水素ガスを含む還元ガスを精製するガス精製装置において、
    前記還元ガスの温度を調整する温度調整装置と、
    前記還元ガス中の硫化水素ガスを吸着する炭素質吸着剤を収容する吸着塔と、
    前記温度調整装置で温度調整される還元ガスを前記吸着塔に移送するガス移送ラインと、
    前記ガス移送ラインに酸素ガスを供給する酸素供給手段と、
    前記ガス移送ラインにおける還元ガス中の硫化水素ガス濃度を測定する硫化水素濃度測定装置と、
    前記硫化水素濃度測定装置で測定される硫化水素濃度に応じて酸素供給手段を制御し、前記ガス移送ラインに供給する酸素ガス量を調整する制御装置と、
    を備えることを特徴とするガス精製装置。
  4. 前記温度調整装置が、前記還元ガスの温度を60〜150℃の温度に調整するものであり、
    前記制御装置が、前記還元ガス中の硫化水素ガスに対する酸素ガスのモル比が0.5〜1.5となるように前記酸素ガス量を調整するものである、
    ことを特徴とする請求項3に記載のガス精製装置。
  5. 前記吸着塔が、第1吸着塔と、前記第1吸着塔の後段に直列に連結された第2吸着塔とを備えることを特徴とする請求項3または4に記載のガス精製装置。
  6. 前記第1吸着塔から移送される炭素質吸着剤から硫黄を脱離して再生する脱離塔と、前記脱離塔で再生される炭素質吸着剤を前記第2吸着塔に移送する第1移送手段と、前記第2吸着塔内に収容される炭素質吸着剤を前記第1吸着塔に移送する第2移送手段とを更に備えることを特徴とする請求項5に記載のガス精製装置。
  7. 前記ガス移送ラインに、粒子を捕捉するフィルタ装置を更に備えることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  8. 前記吸着塔の後段に、粒子を捕捉するフィルタ装置を更に備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載のガス精製装置。
  9. 石炭をガス化するガス化炉から発生したガスをガス精製装置で精製し、精製したガスの燃焼ガスによりタービンを駆動させて発電機にて発電を行う石炭ガス化発電システムにおいて、前記ガス精製装置が、請求項3〜8のいずれか一項に記載のガス精製装置であることを特徴とする石炭ガス化発電システム。
  10. 前記ガス精製装置で精製されたガスにより作動して発電を行う燃料電池を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の石炭ガス化発電システム。
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JP2012520819A (ja) * 2009-03-19 2012-09-10 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー 水素に富むガス混合物を調製する方法
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