JP2004189895A - Photopolymerizable composition - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合性組成物に関し、特に、光を照射することによって、カチオン重合性基を含む化合物及びラジカル重合性基を含む化合物を重合させることのできる光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光を照射することでカチオン重合性基を含む化合物を重合あるいは硬化させる光カチオン重合開始剤としては、例えば、トリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールホスホニウム塩等の光感知性芳香族オニウム塩が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
光カチオン重合開始剤は、例えば、エポキシ樹脂、オキセタン誘導体、ビニルエーテル誘導体等カチオン重合性基を含む化合物(以下、便宜上、光カチオン重合性物質と称す)の光重合あるいは光硬化に利用されており、このような硬化反応は工業的には、例えば、塗料、コーティング、ワニス、複合材マトリックス、光造形、接着剤、粘着剤等での利用が検討されている。
【0004】
特に、エポキシ樹脂は、その硬化物が密着性、耐クリープ性、耐光性、耐水性、耐熱性、耐薬品性等が優れていることから、上述の工業用途で利用が検討されてきた。
【0005】
光カチオン重合性物質の特徴としては、光を照射した後にも重合、従って硬化、が進行するため、接着分野では不透明材料同士の貼り合わせが可能となる。しかし、光カチオン重合性物質は、カチオン重合による重合体の重合度が低く架橋度が高いために、硬化物の弾性率が高くて伸び率が低いという問題がある。
【0006】
一方、ラジカル重合性基を含む化合物(以下、ラジカル重合性物質と称す)は重合体の伸び率を自由に調整することは容易であるが、光照射時に重合、架橋が完結するため、光照射後に貼り合わせ等の作業が出来ない。
【0007】
従来、光カチオン重合、光ラジカル重合併用系による硬化を行わせるために、エポキシ樹脂にアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル単量体を使用すること等が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、さらに、エポキシ組成物にフリーラジカル重合性化合物、例えばアクリレート類またはビニル化合物などを混合することによって、光硬化性エポキシ組成物が引張り応力を発生するまでの速度を速め、初期生強度と製品生強度と製品最終強度のバランスを得ること等が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
しかしながら、上述の光カチオン重合性物質及びラジカル重合性物質並びに上記特許文献1及び2記載の組成物では、光照射後に接着が出来てしかも硬化物が優れた伸び率及び接着力を発現することは、困難であった。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−174221号公報
【特許文献2】
特表平11−507090号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した光重合性組成物の従来技術に鑑み、光照射後でも接着することが可能で、しかも硬化物が優れた伸び率及び接着力を有する光重合性組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、カチオン重合性化合物、光カチオン重合開始剤及び単官能ビニルモノマーを含有してなり、カチオン重合性化合物がグリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂とグリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂を100:10〜100:150の比率で配合してなり、カチオン重合性化合物100重量部に対して、単官能ビニルモノマーが5〜30重量部配合されている光重合性組成物を提供する。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、光を照射直後にゲル分率が20〜95%となり、その後20〜130℃で加熱することにより24時間後にゲル分率が60〜100%となる請求項1記載の光重合性組成物を提供する。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、紫外線を照射した後、接着剤として使用されるものである請求項1又は2記載の光重合性組成物を提供する。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、紫外線を照射した後、粘着剤として使用されるものである請求項1又は2記載の光重合性組成物を提供する。
【0015】
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明で用いられるカチオン重合性化合物としては、エポキシ樹脂であることが必要である。エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノリックエポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールエポキシ樹脂、ポリアルキレングリコールエポキシ樹脂、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が好ましく用いられる。
【0016】
本発明で用いられるカチオン重合性化合物としては、グリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂(多官能エポキシ樹脂)とグリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂(単官能エポキシ樹脂)を配合してなる。
【0017】
グリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコート828」、「エピコート4004P」、ナガセケムテック社製の商品名「デナコールEX−252」、「デナコールEX−411」等が挙げられる。これらのグリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂は単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】
また、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナガセケムテック社製の商品名「デナコールEX−145」、「デナコールEX−171」等が挙げられ、その他、フェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル等が用いられる。これらのグリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂は単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】
また、本発明で用いられるカチオン重合性化合物は、グリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂とグリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂を100:10〜100:150の比率で配合してなるものを用いられる。グリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂100重量部に対して、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂が10重量部より少ないときは、光照射後の接着性が悪くなり、150重量部より多いときは、耐熱性等の性能が悪化する。
【0020】
また、本発明で用いられる光カチオン重合開始剤は、光照射によってカチオン種を発生させる重合開始剤のことであり、特に限定されるものではないが、一般的にはオニウム塩が好ましく用いられる。
【0021】
オニウム塩としては、例えば、ルイス酸のジアゾニウム塩、ルイス酸のヨードニウム塩、ルイス酸のスルホニウム塩等が用いられ、これらの化合物の例としては、四フッ化ホウ素のフェニルジアゾニウム塩、六フッ化リンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化アンチモンのジフェニルヨードニウム塩、六フッ化ヒ素のトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩、四フッ化アンチモンのトリ−4−メチルフェニルスルホニウム塩等がある。
【0022】
上記光カチオン重合開始剤の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、チバガイギー社製の商品名「イルガキュアー261」、旭電化工業社製の商品名「オプトマーSP−150」、「オプトマーSP−151」、「オプトマーSP−170」、「オプトマーSP−171」、ゼネラルエレクトリック社製の商品名「UVE−1014」、サートマー社製の商品名「CD−1012」、三新化学工業社製の商品名「サンエイドSI−60L」、「サンエイドSI−80L」、「サンエイドSI−100L」、日本曹達社製の商品名「CI−2064」、「CI−2639」、「CI−2624」、「CI−2481」、ローヌプーラン社製の商品名「RHODORSILPHOTOINITIATOR2074」、ユニオンカーバイド社製の商品名「UVI−6990」ミドリ化学社製の商品名「BBI−103」、「MPI―103」、「TPS−103」、「MDS―103」、「DTS―103」、「NAT−103」、「NDS―103」等が挙げられる。これらの光カチオン重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】
上記光カチオン重合開始剤の配合量は、特に限定されるものではないが、前記カチオン重合性化合物100重量部に対し、光カチオン重合開始剤0.02〜20重量部であることが好ましい。光カチオン重合開始剤の配合量が0.02重量部未満であると、光カチオン重合反応が十分に進行しなくなったり、硬化が遅くなることがあり、逆に、光カチオン重合開始剤の配合量が20重量部を越えると、光カチオン重合反応速度が速くなりすぎて、得られる光重合性組成物の硬化物の粘着性(タック)保持時間が短くなることがある。
【0024】
本発明で用いられる単官能ビニルモノマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル酸エステルモノマーとして、アルキル基の炭素数が4〜12の1級もしくは2級アルコールとアクリル酸とのエステルが挙げられる。
【0025】
また、その他の単官能ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、Nビニルピロリドン等のガラス転移点(Tg)が高いモノマー、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、n−メチロールアクリルアミド等の水酸基含有モノマー、及びグリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー等が挙げられる。
なお、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなる表現は、アクリル酸シクロヘキシル又はメタクリル酸シクロヘキシルの意味を示すものとして用いる。
また、これらの単官能ビニルモノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】
上記単官能ビニルモノマーの配合割合は、カチオン重合性化合物100重量部に対して5〜30重量部であることが必要である。単官能ビニルモノマーが5重量部より少ないと硬化後の伸び率が十分でなく、30重量部を越えて配合されると光照射時に硬化がほとんど終了するために、光照射後に貼り合わせることが困難となる。
【0027】
本発明の光重合性組成物には、必須成分であるカチオン重合性化合物、単官能ビニルモノマー及び光カチオン重合開始剤に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、粘着性(タック)や接着力を向上させるための粘着性付与剤、塗工性を向上させるための増粘剤、チキソトロープ剤(揺変性付与剤)、増量剤、機能調整剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が配合されていても良い。
【0028】
粘着性付与剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、C5系またはC9系石油樹脂、クマロンインデン樹脂等が挙げられる。これらの粘着性付与剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】
増粘剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム等が挙げられる。これらの増粘剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0030】
チキソトロープ剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、コロイダルシリカやポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらのチキソトロープ剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0031】
増量剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、クレー、タルク等が挙げられる。これらの増量剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0032】
機能調整剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリルポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン、ポリビニルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、ワックス等が挙げられる。これらの機能調整剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0033】
本発明の光重合性組成物からなる接着剤または粘着剤の製造方法は、特別なものではなく、例えば、公知の各種攪拌混合機を用いて、必須成分であるカチオン重合性化合物、単官能ビニルモノマーおよび光カチオン重合開始剤の各所定量と必要に応じて配合される上記各種添加剤の1種類もしくは2種類以上の各所定量とを、遮光状態にある常温下もしくは加熱下で、均一に攪拌混練することにより、所望の光重合性組成物からなる接着剤または粘着剤を得ることができる。
【0034】
また、本発明の光重合性組成物の性状は、特に限定されるものではなく、液状でも固形(即ち、ホットメルトタイプ)でもよい。液状の場合は10〜40℃の温度範囲において、粘度が0.001〜1000Pa・sであることが好ましく、より好ましくは0.1〜100Pa・sである。
【0035】
光重合性組成物の液状での上記温度範囲における粘度が0.001Pa・s未満であると流動性が高くなりすぎるため、塗工すべきでない箇所にまで流入しやすくなって、作業性が阻害されることがあり、逆に粘度が1000Pa・sを越えると、流動性が乏しくなって、塗工作業が困難となることがある。
【0036】
上記光重合性組成物が固形(ホットメルトタイプ)の場合は70〜150℃の温度範囲において、粘度が0.1〜100Pa・sであることが好ましい。
【0037】
光重合性組成物の固形(ホットメルトタイプ)での上記温度範囲における粘度が0.1Pa・s未満であると流動性が高くなりすぎるため、塗工すべきでない箇所にまで流入しやすくなって、作業性が阻害されることがあり、逆に粘度が100Pa・sを越えると、流動性が乏しくなって、塗工作業が困難となることがある。
【0038】
本発明の光重合性組成物を光カチオン重合反応させるために用いられる光としては、特に限定されるものではないが、例えば、少なくとも300〜800nmの波長成分を含む光を用いることが好ましい。300nm未満の波長成分しか含まない光を用いると、光重合性組成物の塗工厚みが厚い場合、光照射面の表層に皮張りが生じやすくなって、表層から深部まで均一に硬化しなくなることがあり、逆に800nmを越える波長成分しか含まない光を用いると、表層から深部まで均一に硬化はするものの、十分なエネルギー(照射量)の光を与えることが困難となって、硬化速度が遅くなりすぎることがある。
【0039】
上記光を照射するための光源としては、特に限定されるものではないが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯、太陽光線等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられても良いし、2種類以上が組み合わされて用いられても良い。なお、上記光源を用いて光照射を行う場合、光重合性組成物を表層から深部まで均一に硬化させるために、波長300nm未満の光をカットして照射することが好ましい。
【0040】
上記光の照射量は、光重合性組成物を構成する各成分の種類や量、光重合性組成物の塗工厚み、光を照射するための光源の種類等によって適宜決定されれば良く、特に限定されるものではないが、一般的には、光カチオン重合開始剤からカチオンを生成するのに有効な少なくとも300〜800nmの波長成分を含む光の照射量を10〜100000mJ/cm2の範囲とすることが好ましい。
【0041】
本発明の光重合性組成物は、上記光を照射直後にゲル分率が20〜95%となり、その後20〜130℃で加熱することにより24時間後にゲル分率が60〜100%となることが好ましい。
【0042】
光重合性組成物は、光を照射直後にゲル分率が20〜95%の範囲、その後20〜130℃で加熱することにより光照射後24時間後にゲル分率が60〜100%の範囲となることが好ましいが、それを逸脱すると、光照射後に接着が困難になることや硬化物の伸び率が悪くなることがある。なお、通常50〜130℃で加熱する時間は数十秒〜30分程度であり、20〜50℃で加熱する時間は30分〜24時間程度である。
【0043】
なお、本発明で言うゲル分率とは、以下の方法で測定されるゲル分率を意味する。
〔ゲル分率の測定方法〕
光重合性組成物の硬化物を一定量秤量して測定試料とし、この測定試料を例えばトルエンやテトラヒドロフランなどの有機溶媒に浸漬して不溶解分を溶解させる。次いで、濾過により有機溶媒不溶解分を濾別し、乾燥した後、有機溶媒不溶解分の重量を測定して、下記計算式(1)によりゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=100×B/A 式(1)
式中、Aは有機溶媒浸漬前の重量(g)であり、Bは有機溶媒不溶解分の重量(g)である。
【0044】
(作用)
一般に、光カチオン重合性物質は、光を照射した後にも重合あるいは硬化が進行する。本発明の光重合性組成物は、カチオン重合性のグリシジル基を有するエポキシ樹脂とラジカル重合性の単官能ビニルモノマーとが含有されているので、光照射による硬化物を得る際に、光照射時にラジカル重合を完結させ、光照射後にカチオン重合によって完全硬化させた硬化物を得ることができる。従って、光照射後に貼り合わせ等が可能な流動性、濡れ性等を有し、その後完全硬化させ、接着させることが可能となるのである。
【0045】
さらに、本発明のカチオン重合性化合物は、グリシジル基を分子中に2個以上有する(多官能)エポキシ樹脂の高架橋構造による高耐熱性、耐薬品性に加え、グリシジル基を分子中に1個有する(単官能)エポキシ樹脂を配合してなるので硬化遅延効果を有するため光照射直後の濡れ性(接着性)を有するものとなる。また、硬化物は高耐熱性、耐薬品性も発現する。
【0046】
また、本発明では光カチオン重合性物質にラジカル重合性物質として単官能ビニルモノマーを最適量配合されることによって硬化物に優れた伸び率を付与している。
【0047】
以上のことから、本発明の光重合性組成物は、カチオン重合性化合物に単官能ビニルモノマーを最適に配合されることによって、光照射直後の凝集力と光照射後に貼り合わせ等が可能な流動性、濡れ性、粘着性(タック)等とを併せて発現し、かつ、完全硬化後の硬化物の物性もカチオン重合性化合物単独では発現しにくい優れた柔軟性(伸び率)を発現している。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0049】
(実施例1)
約200mlのサンプル瓶内で、グリシジル基を分子中に2個有するエポキシ樹脂「エピコート828」(ジャパンエポキシレジン社製)80g、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂「デナコールEX−145」(ナガセケムテック社製)20g、光カチオン重合開始剤「UVI−6990」(ユニオンカーバイド社製)3g及び単官能ビニルモノマー「ライトアクリレートM600−A」(共栄社化学社製)10gを均一に攪拌混練して、光重合性組成物を作製した。
【0050】
(実施例2)
約200mlのサンプル瓶内で、グリシジル基を分子中に2個有するエポキシ樹脂「エピコート828」(ジャパンエポキシレジン社製)80g、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂「デナコールEX−145」(ナガセケムテック社製)20g、光カチオン重合開始剤「UVI−6990」(ユニオンカーバイド社製)3g及び単官能ビニルモノマー「ライトアクリレートM600−A」(共栄社化学社製)20gを均一に攪拌混練して、光重合性組成物を作製した。
【0051】
(比較例1)
約200mlのサンプル瓶内で、グリシジル基を分子中に2個有するエポキシ樹脂「エピコート828」(ジャパンエポキシレジン社製)80g、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂「デナコールEX−145」(ナガセケムテック社製)20g、及び光カチオン重合開始剤「UVI−6990」(ユニオンカーバイド社製)3gを均一に攪拌混練して、光重合性組成物を作製した。
【0052】
(比較例2)
約200mlのサンプル瓶内で、グリシジル基を分子中に2個有するエポキシ樹脂「エピコート828」(ジャパンエポキシレジン社製)80g、グリシジル基を分子中に1個有するエポキシ樹脂「デナコールEX−145」(ナガセケムテック社製)20g、光カチオン重合開始剤「UVI−6990」(ユニオンカーバイド社製)3g及び単官能ビニルモノマー「ライトアクリレートM600−A」(共栄社化学社製)40gを均一に攪拌混練して、光重合性組成物を作製した。
【0053】
また、実施例及び比較例で得られた光重合性組成物は以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0054】
〔ゲル分率の測定〕
上記実施例及び比較例で作製した試料を離型ポリエチレンテレフタレート(PET)上に厚みが約300μmとなるように塗工し、365nmの強度が1500mJ/cm2の紫外線を照射し、照射直後の硬化シートのゲル分率を測定した。また、照射後の試料を80℃で5分間加熱した後、照射後24時間後にもゲル分率(硬化度合い)を測定した。
【0055】
ゲル分率は光重合性組成物の硬化物を約0.5g秤量して測定試料とし、この測定試料をトルエンに浸漬して溶解分を溶解させた。次いで、濾過によりトルエン不溶解分を濾別し、乾燥した後、トルエン不溶解分の重量を測定し、前記計算式(1)によりゲル分率を算出した。
【0056】
〔伸び率の測定〕
上記80℃加熱後の硬化シートをダンベルに打ち抜き、引っ張り試験を実施し伸び率を測定した。なお、ダンベルは全長100mm、幅5mm、チャック間距離50mmで、引っ張り速度は10mm/分とした。
【0057】
〔接着力の測定〕
上記実施例及び比較例で作製した試料を白色ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム「ルミラーE20」(東レ社製)上に厚みが約200μmとなるように塗工し、365nmの強度が1500mJ/cm2の紫外線を照射し、塗工面にポリエチレンの網を貼り合わせて、80℃で5分間加熱した。この貼り合わせ品はT型剥離試験を行い、接着力を測定した。
【0058】
【表1】
【0059】
表1から明らかなように、実施例1又は2の配合では紫外線照射直後には完全硬化せず、加熱後に完全硬化しており、高い接着力と単官能ビニルモノマーの重合物による高い伸び率が発現している。
【0060】
一方、比較例1では単官能ビニルモノマーを配合していないため、硬化後の伸び率が低く、接着力も低い。比較例2では紫外線照射直後に接着に必要な濡れ性が少ないため、硬化後の伸び率は高いが接着力は低い。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、多官能エポキシ樹脂と単官能エポキシ樹脂とが特定量配合されてなるカチオン重合性化合物に単官能ビニルモノマーが配合されていることにより、光照射による硬化物を得る際に、光照射直後の凝集力と光照射後に貼り合わせ等が可能な流動性、濡れ性、粘着性(タック)等とを併せて発現し、かつ、完全硬化後の硬化物の物性もカチオン重合性化合物単独では発現しにくい優れた柔軟性(伸び率)を発現することが可能な光重合性組成物を提供する。
【0062】
さらに、本発明により、紫外線を照射後に優れた伸び率及び接着力を有する接着剤または紫外線を照射後に優れた伸び率及び粘着力を有する粘着剤として使用される光重合性組成物を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a photopolymerizable composition, and more particularly to a photopolymerizable composition capable of polymerizing a compound having a cationic polymerizable group and a compound having a radical polymerizable group by irradiating light.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a cationic photopolymerization initiator for polymerizing or curing a compound containing a cationically polymerizable group by irradiating light, for example, a light-sensitive aromatic such as a triarylsulfonium salt, a diaryliodonium salt, and a triarylphosphonium salt An onium salt is disclosed (for example, refer to Patent Document 1).
[0003]
The cationic photopolymerization initiator is used for photopolymerization or photocuring of a compound containing a cationically polymerizable group such as an epoxy resin, an oxetane derivative, and a vinyl ether derivative (hereinafter, for convenience, referred to as a photocationically polymerizable substance), Such a curing reaction is industrially studied for use in, for example, paints, coatings, varnishes, composite material matrices, stereolithography, adhesives, adhesives, and the like.
[0004]
In particular, epoxy resins have been studied for use in the above-mentioned industrial applications because cured products thereof have excellent adhesion, creep resistance, light resistance, water resistance, heat resistance, chemical resistance, and the like.
[0005]
As a characteristic of the cationic photopolymerizable substance, polymerization, and hence curing, proceeds even after irradiation with light, so that opaque materials can be bonded to each other in the bonding field. However, the cationic photopolymerizable substance has a problem that the elasticity of the cured product is high and the elongation is low because the degree of polymerization of the polymer by cationic polymerization is low and the degree of crosslinking is high.
[0006]
On the other hand, it is easy to freely adjust the elongation of a polymer containing a radical polymerizable group (hereinafter, referred to as a radical polymerizable substance). Work such as lamination cannot be performed later.
[0007]
Conventionally, it has been proposed to use an acrylate or methacrylate monomer for an epoxy resin in order to perform curing by a combination system of photocationic polymerization and photoradical polymerization (for example, see Patent Document 1). ), And further mixing the epoxy composition with a free radical polymerizable compound, such as an acrylate or a vinyl compound, to increase the rate at which the photocurable epoxy composition generates a tensile stress, thereby increasing the initial green strength and the product. It has been proposed to obtain a balance between green strength and final product strength (for example, see Patent Document 2).
[0008]
However, in the above-mentioned photocationic polymerizable substance and radical polymerizable substance, and the compositions described in Patent Documents 1 and 2, it is possible that adhesion can be achieved after light irradiation, and that the cured product exhibits excellent elongation and adhesion. Was difficult.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-61-174221 [Patent Document 2]
Japanese Unexamined Patent Publication No. Hei 11-507090
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a photopolymerizable composition which is capable of bonding even after light irradiation and has a cured product having excellent elongation and adhesion, in view of the above-mentioned conventional technology of the photopolymerizable composition. Is to do.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 comprises a cationically polymerizable compound, a photo-cationic polymerization initiator and a monofunctional vinyl monomer, wherein the cationically polymerizable compound has two or more glycidyl groups in a molecule. And an epoxy resin having one glycidyl group in the molecule in a ratio of 100: 10 to 100: 150, and a monofunctional vinyl monomer is contained in an amount of 5 to 30 with respect to 100 parts by weight of the cationically polymerizable compound. Provided is a photopolymerizable composition which is blended in parts by weight.
[0012]
Further, in the invention according to claim 2, the gel fraction becomes 20 to 95% immediately after irradiation with light, and then the gel fraction becomes 60 to 100% after 24 hours by heating at 20 to 130 ° C. 1. A photopolymerizable composition according to item 1 is provided.
[0013]
The invention according to claim 3 provides the photopolymerizable composition according to claim 1 or 2, which is used as an adhesive after being irradiated with ultraviolet rays.
[0014]
The invention according to claim 4 provides the photopolymerizable composition according to claim 1 or 2, which is used as a pressure-sensitive adhesive after being irradiated with ultraviolet rays.
[0015]
Hereinafter, details of the present invention will be described.
The cationically polymerizable compound used in the present invention needs to be an epoxy resin. The epoxy resin is not particularly limited. For example, an epoxy compound such as a bisphenol-type epoxy resin, a phenolic epoxy resin, a halogenated phenol epoxy resin, a polyalkylene glycol epoxy resin, butyl glycidyl ether, and phenyl glycidyl ether is preferable. Used.
[0016]
As the cationic polymerizable compound used in the present invention, an epoxy resin having two or more glycidyl groups in the molecule (polyfunctional epoxy resin) and an epoxy resin having one glycidyl group in the molecule (monofunctional epoxy resin) are blended. Do it.
[0017]
Commercially available epoxy resins having two or more glycidyl groups in the molecule are not particularly limited, and include, for example, trade names “Epicoat 828”, “Epicoat 4004P”, and Nagase Chemtech manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd. Brand names such as "Denacol EX-252" and "Denacol EX-411". These epoxy resins having two or more glycidyl groups in the molecule may be used alone or in combination of two or more.
[0018]
In addition, as a commercially available product of an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule, although not particularly limited, for example, trade names “Denacol EX-145” and “Denacol EX-171” manufactured by Nagase Chemtech Co., Ltd. And the like, and phenyl glycidyl ether, nonylphenyl glycidyl ether and the like are also used. These epoxy resins having one glycidyl group in the molecule may be used alone or in combination of two or more.
[0019]
The cationically polymerizable compound used in the present invention is a mixture of an epoxy resin having two or more glycidyl groups in a molecule and an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule in a ratio of 100: 10 to 100: 150. Is used. When the amount of the epoxy resin having one glycidyl group in the molecule is less than 10 parts by weight based on 100 parts by weight of the epoxy resin having two or more glycidyl groups in the molecule, the adhesiveness after light irradiation is deteriorated. When the amount is more than the weight part, the performance such as heat resistance deteriorates.
[0020]
The cationic photopolymerization initiator used in the present invention is a polymerization initiator that generates a cationic species by light irradiation, and is not particularly limited, but generally, an onium salt is preferably used.
[0021]
Examples of the onium salts include diazonium salts of Lewis acids, iodonium salts of Lewis acids, sulfonium salts of Lewis acids, and the like.Examples of these compounds include phenyldiazonium salts of boron tetrafluoride and phosphorus hexafluoride. Diphenyliodonium salt, antimony hexafluoride diphenyliodonium salt, arsenic hexafluoride tri-4-methylphenylsulfonium salt, antimony tetrafluoride tri-4-methylphenylsulfonium salt and the like.
[0022]
Commercially available products of the photocationic polymerization initiator include, but are not particularly limited to, for example, Ciba-Geigy's trade name “Irgacure 261”, Asahi Denka Kogyo's trade name “Optomer SP-150”, "OPTMER SP-151", "OPTMER SP-170", "OPTMER SP-171", product name "UVE-1014" manufactured by General Electric Company, product name "CD-1012" manufactured by Sartomer, Sanshin Chemical Industry "SAN-AID SI-60L", "SAN-AID SI-80L", "SAN-AID SI-100L" manufactured by Nippon Soda Co., Ltd. "CI-2064", "CI-2639", "CI-2624" manufactured by Nippon Soda Co., Ltd. , "CI-2481", trade name "RHODORSILPHOTTOINITIATOR2074" manufactured by Rhone Poulin Co., Ltd., Union Product name “UVI-6990” manufactured by Baidu Corporation “BBI-103”, “MPI-103”, “TPS-103”, “MDS-103”, “DTS-103”, “NAT” manufactured by Midori Kagaku -103 "and" NDS-103 ". These cationic photopolymerization initiators may be used alone or in combination of two or more.
[0023]
The amount of the cationic photopolymerization initiator is not particularly limited, but is preferably 0.02 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the cationically polymerizable compound. When the compounding amount of the photo-cationic polymerization initiator is less than 0.02 parts by weight, the photo-cationic polymerization reaction may not proceed sufficiently or the curing may be delayed, and conversely, the compounding amount of the photo-cationic polymerization initiator If it exceeds 20 parts by weight, the photocationic polymerization reaction rate may be too fast, and the tackiness (tack) retention time of the cured product of the resulting photopolymerizable composition may be short.
[0024]
Specific examples of the monofunctional vinyl monomer used in the present invention are not particularly limited. For example, as an acrylate monomer, a primary or secondary alcohol having 4 to 12 carbon atoms in an alkyl group and acrylic Esters with acids are mentioned.
[0025]
Examples of other monofunctional vinyl monomers include, for example, glass such as styrene, acrylonitrile, methyl methacrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, benzyl (meth) acrylate, N-phenylmaleimide, N-cyclohexylmaleimide, and N-vinylpyrrolidone. Monomers having a high transition point (Tg), carboxyl group-containing monomers such as acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid and maleic anhydride, and hydroxyl groups such as 2-hydroxyethyl (meth) acrylate and n-methylol acrylamide Monomers, and epoxy group-containing monomers such as glycidyl acrylate and allyl glycidyl ether.
In addition, for example, the expression “cyclohexyl (meth) acrylate” is used to indicate the meaning of cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate.
These monofunctional vinyl monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0026]
The compounding ratio of the monofunctional vinyl monomer needs to be 5 to 30 parts by weight based on 100 parts by weight of the cationically polymerizable compound. If the amount of the monofunctional vinyl monomer is less than 5 parts by weight, the elongation after curing is not sufficient, and if the amount exceeds 30 parts by weight, the curing is almost completed at the time of light irradiation. It becomes.
[0027]
The photopolymerizable composition of the present invention, in addition to the cationic polymerizable compound as an essential component, a monofunctional vinyl monomer and a photocationic polymerization initiator, if necessary within a range that does not hinder achievement of the object of the present invention, for example, , A tackifier for improving tackiness and adhesion, a thickener for improving coating properties, a thixotropic agent (thixotropic agent), a bulking agent, a function modifier, an antioxidant One or more kinds of various additives such as (anti-aging agent) and heat stabilizer may be blended.
[0028]
Examples of the tackifier include, but are not particularly limited to, rosin resins, modified rosin resins, terpene resins, terpene phenol resins, aromatic modified terpene resins, C5 or C9 petroleum resins And coumarone indene resin. These tackifiers may be used alone or in combination of two or more.
[0029]
Examples of the thickener include, but are not particularly limited to, acrylic rubber, epichlorohydrin rubber, isoprene rubber, butyl rubber, and the like. These thickeners may be used alone or in combination of two or more.
[0030]
The thixotropic agent is not particularly limited, but examples include colloidal silica and polyvinylpyrrolidone. These thixotropic agents may be used alone or in combination of two or more.
[0031]
The extender is not particularly limited, and examples thereof include calcium carbonate, clay, and talc. These extenders may be used alone or in combination of two or more.
[0032]
The function adjusting agent is not particularly limited, but examples thereof include an acrylic polymer, polyester, polyurethane, silicone, polyvinyl ether, polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, polyisobutylene, and wax. These function modifiers may be used alone or in combination of two or more.
[0033]
The method for producing the adhesive or pressure-sensitive adhesive comprising the photopolymerizable composition of the present invention is not particularly limited. For example, using various known stirring mixers, a cationic polymerizable compound as an essential component, a monofunctional vinyl The respective predetermined amounts of the monomer and the cationic photopolymerization initiator and one or more predetermined amounts of each of the above-mentioned various additives to be blended as required are uniformly stirred and kneaded under a light-shielded state at room temperature or under heating. By doing so, an adhesive or pressure-sensitive adhesive comprising the desired photopolymerizable composition can be obtained.
[0034]
The properties of the photopolymerizable composition of the present invention are not particularly limited, and may be liquid or solid (that is, hot melt type). In the case of a liquid, the viscosity is preferably 0.001 to 1000 Pa · s, more preferably 0.1 to 100 Pa · s in a temperature range of 10 to 40 ° C.
[0035]
If the viscosity of the photopolymerizable composition in the above-mentioned temperature range in a liquid state is less than 0.001 Pa · s, the fluidity becomes too high, so that the photopolymerizable composition easily flows into places where coating is not to be performed, thereby impairing workability. Conversely, if the viscosity exceeds 1000 Pa · s, the fluidity becomes poor and the coating operation may become difficult.
[0036]
When the photopolymerizable composition is a solid (hot melt type), the viscosity is preferably 0.1 to 100 Pa · s in a temperature range of 70 to 150 ° C.
[0037]
If the viscosity of the solid (hot melt type) of the photopolymerizable composition in the above temperature range is less than 0.1 Pa · s, the fluidity becomes too high, so that the photopolymerizable composition easily flows into a portion that should not be coated. On the other hand, if the viscosity exceeds 100 Pa · s, the fluidity becomes poor and the coating operation may become difficult.
[0038]
The light used to cause the photopolymerizable composition of the present invention to undergo a cationic photopolymerization reaction is not particularly limited, but for example, it is preferable to use light containing a wavelength component of at least 300 to 800 nm. When light containing only a wavelength component of less than 300 nm is used, when the coating thickness of the photopolymerizable composition is large, skinning tends to occur on the surface layer of the light irradiation surface, and the hardening is not uniformly performed from the surface layer to the deep part. On the other hand, when light containing only a wavelength component exceeding 800 nm is used, although curing is uniformly performed from the surface layer to the deep portion, it is difficult to provide light having sufficient energy (irradiation amount), and the curing speed is reduced. May be too slow.
[0039]
The light source for irradiating the light is not particularly limited, for example, a low-pressure mercury lamp, a medium-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, an ultra-high-pressure mercury lamp, a chemical lamp, a black light lamp, a microwave-excited mercury lamp, a metal halide lamp , A sodium lamp, a fluorescent lamp, a solar ray and the like. These light sources may be used alone or in combination of two or more. In the case where light irradiation is performed using the above light source, it is preferable to cut and irradiate light having a wavelength of less than 300 nm in order to uniformly cure the photopolymerizable composition from the surface layer to the deep part.
[0040]
The light irradiation amount may be appropriately determined according to the type and amount of each component constituting the photopolymerizable composition, the coating thickness of the photopolymerizable composition, the type of light source for irradiating light, and the like. Although not particularly limited, generally, the irradiation amount of light containing a wavelength component of at least 300 to 800 nm effective to generate cations from the photocationic polymerization initiator is in the range of 10 to 100000 mJ / cm 2 . It is preferable that
[0041]
The photopolymerizable composition of the present invention has a gel fraction of 20 to 95% immediately after irradiation with the light, and a gel fraction of 60 to 100% after 24 hours by heating at 20 to 130 ° C. Is preferred.
[0042]
The photopolymerizable composition has a gel fraction in the range of 20 to 95% immediately after irradiation with light, and then has a gel fraction in the range of 60 to 100% 24 hours after light irradiation by heating at 20 to 130 ° C. However, if it is out of this range, adhesion may become difficult after light irradiation, and the elongation rate of the cured product may deteriorate. The heating time at 50 to 130 ° C. is usually about several tens of seconds to 30 minutes, and the heating time at 20 to 50 ° C. is about 30 minutes to 24 hours.
[0043]
In addition, the gel fraction referred to in the present invention means a gel fraction measured by the following method.
(Method for measuring gel fraction)
A fixed amount of the photopolymerizable composition is weighed to obtain a measurement sample, and the measurement sample is immersed in an organic solvent such as toluene or tetrahydrofuran to dissolve insoluble components. Next, the organic solvent insoluble matter is separated by filtration and dried, then, the weight of the organic solvent insoluble matter is measured, and the gel fraction is calculated by the following formula (1).
Gel fraction (% by weight) = 100 × B / A Formula (1)
In the formula, A is the weight (g) before immersion in the organic solvent, and B is the weight (g) of the organic solvent insoluble matter.
[0044]
(Action)
In general, a cationic photopolymerizable substance undergoes polymerization or curing even after irradiation with light. Since the photopolymerizable composition of the present invention contains an epoxy resin having a cationically polymerizable glycidyl group and a radically polymerizable monofunctional vinyl monomer, when obtaining a cured product by light irradiation, Radical polymerization is completed, and a cured product completely cured by cationic polymerization after light irradiation can be obtained. Therefore, it has fluidity, wettability, and the like that can be bonded after light irradiation, and then can be completely cured and bonded.
[0045]
Further, the cationically polymerizable compound of the present invention has one glycidyl group in a molecule in addition to high heat resistance and chemical resistance due to a highly crosslinked structure of a (polyfunctional) epoxy resin having two or more glycidyl groups in the molecule. Since it has a (monofunctional) epoxy resin and has a curing retardation effect, it has wettability (adhesion) immediately after light irradiation. The cured product also exhibits high heat resistance and chemical resistance.
[0046]
Further, in the present invention, an excellent elongation is given to the cured product by blending an optimal amount of a monofunctional vinyl monomer as a radically polymerizable substance with the cationic photopolymerizable substance.
[0047]
From the above, the photopolymerizable composition of the present invention has a cohesive force immediately after light irradiation and a flow that can be bonded after light irradiation by optimally blending the monofunctional vinyl monomer with the cationically polymerizable compound. , Wettability, tackiness (tack), etc., and the physical properties of the cured product after complete curing exhibit excellent flexibility (elongation), which is hardly exhibited by the cationically polymerizable compound alone. I have.
[0048]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. Note that the present invention is not limited to the following examples.
[0049]
(Example 1)
In a sample bottle of about 200 ml, 80 g of an epoxy resin "Epicoat 828" (manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) having two glycidyl groups in a molecule, and "Denacol EX-145" an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule ( 20 g of Nagase Chemtech Co., Ltd., 3 g of photocationic polymerization initiator "UVI-6990" (manufactured by Union Carbide) and 10 g of monofunctional vinyl monomer "Light Acrylate M600-A" (manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) are uniformly stirred and kneaded. Thus, a photopolymerizable composition was prepared.
[0050]
(Example 2)
In a sample bottle of about 200 ml, 80 g of an epoxy resin "Epicoat 828" (manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) having two glycidyl groups in a molecule, and "Denacol EX-145" an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule ( 20 g of Nagase Chemtech Co., Ltd., 3 g of photocationic polymerization initiator "UVI-6990" (manufactured by Union Carbide) and 20 g of monofunctional vinyl monomer "Light Acrylate M600-A" (manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) are uniformly stirred and kneaded. Thus, a photopolymerizable composition was prepared.
[0051]
(Comparative Example 1)
In a sample bottle of about 200 ml, 80 g of an epoxy resin "Epicoat 828" (manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) having two glycidyl groups in a molecule, and "Denacol EX-145" an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule ( 20 g of Nagase Chemtech Co., Ltd.) and 3 g of photocationic polymerization initiator "UVI-6990" (manufactured by Union Carbide) were uniformly stirred and kneaded to prepare a photopolymerizable composition.
[0052]
(Comparative Example 2)
In a sample bottle of about 200 ml, 80 g of an epoxy resin "Epicoat 828" (manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) having two glycidyl groups in a molecule, and "Denacol EX-145" an epoxy resin having one glycidyl group in a molecule ( 20 g of Nagase Chemtech Co., Ltd., 3 g of photocationic polymerization initiator "UVI-6990" (manufactured by Union Carbide) and 40 g of monofunctional vinyl monomer "Light Acrylate M600-A" (manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) are uniformly stirred and kneaded. Thus, a photopolymerizable composition was prepared.
[0053]
Further, the photopolymerizable compositions obtained in Examples and Comparative Examples were evaluated by the following methods. The results were as shown in Table 1.
[0054]
(Measurement of gel fraction)
The samples prepared in the above Examples and Comparative Examples were coated on release polyethylene terephthalate (PET) so as to have a thickness of about 300 μm, and irradiated with 365 nm ultraviolet light having an intensity of 1500 mJ / cm 2 , and cured immediately after the irradiation. The gel fraction of the sheet was measured. Further, after the irradiated sample was heated at 80 ° C. for 5 minutes, the gel fraction (curing degree) was measured 24 hours after the irradiation.
[0055]
As for the gel fraction, about 0.5 g of a cured product of the photopolymerizable composition was weighed to obtain a measurement sample, and this measurement sample was immersed in toluene to dissolve the dissolved components. Next, the toluene-insoluble matter was separated by filtration and dried, and then the weight of the toluene-insoluble matter was measured, and the gel fraction was calculated by the above formula (1).
[0056]
[Measurement of elongation]
The cured sheet heated at 80 ° C. was punched out with a dumbbell, a tensile test was performed, and the elongation was measured. The dumbbell had a total length of 100 mm, a width of 5 mm, a distance between chucks of 50 mm, and a pulling speed of 10 mm / min.
[0057]
[Measurement of adhesive strength]
The samples prepared in the above Examples and Comparative Examples were coated on a white polyethylene terephthalate (PET) film “Lumirror E20” (manufactured by Toray Industries Inc.) so as to have a thickness of about 200 μm, and the strength at 365 nm was 1500 mJ / cm 2 . It was irradiated with ultraviolet light, a polyethylene net was stuck to the coated surface, and heated at 80 ° C. for 5 minutes. The bonded product was subjected to a T-peel test to measure the adhesive strength.
[0058]
[Table 1]
[0059]
As is clear from Table 1, in the composition of Example 1 or 2, the composition was not completely cured immediately after irradiation with ultraviolet light, but was completely cured after heating, and high adhesive strength and a high elongation rate due to a polymer of a monofunctional vinyl monomer were obtained. Has been expressed.
[0060]
On the other hand, in Comparative Example 1, since no monofunctional vinyl monomer was blended, the elongation after curing was low and the adhesive strength was low. In Comparative Example 2, since the wettability required for bonding immediately after irradiation with ultraviolet light is small, the elongation after curing is high, but the adhesive strength is low.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, the present invention provides a cured product by light irradiation by blending a monofunctional vinyl monomer with a cationically polymerizable compound in which a polyfunctional epoxy resin and a monofunctional epoxy resin are blended in a specific amount. When it is obtained, it exhibits both cohesive force immediately after light irradiation and fluidity, wettability, tackiness (tack) etc. that can be bonded after light irradiation, and also has properties of a cured product after complete curing. Provided is a photopolymerizable composition that can exhibit excellent flexibility (elongation), which is hardly exhibited by a cationically polymerizable compound alone.
[0062]
Further, according to the present invention, there is provided a photopolymerizable composition used as an adhesive having excellent elongation and adhesion after irradiation with ultraviolet light or an adhesive having excellent elongation and adhesion after irradiation with ultraviolet light. Can be.
Claims (4)
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