JP2004187074A - ノイズ除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号成分の欠落防止を図りつつ信号に含まれるノイズを除去する。
【解決手段】保持部4が入力信号Yinに含まれるノイズを検出するとホールド状態にして出力し、その出力された信号におけるホールド状態の信号成分に対して合成部5が補間制御部6から供給される補間量Scmpを合成すうことで出力信号Youtを生成する。合成部5の出力信号Youtを予測器7が予測演算し、入力信号Yinに近似した予測値〈Y〉を求める。補間制御部6が、予測値〈Y〉の変化量を補間量Scmpとして求めると共に、保持部4よりホールド状態にして出力されたホールド信号成分に比して予測値〈Y〉が大きく乖離した値のときには、合成部5に対して補間量Scmpの合成を停止又は禁止させ、予測値〈Y〉が適切な値のときには補間量Scmpの合成を行わせる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば受信装置等の電子機器で処理される信号からノイズを除去するノイズ除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、外来ノイズ等のノイズに対して優れた耐ノイズ性を有する電子機器の開発が重要な課題となっている。
【0003】
例えば、ラジオ放送を受信するラジオ受信機等の受信装置、無線通信機、携帯電話機等、その他の通信機器にあっては、外来ノイズ等の影響を受けやすい環境下で使用される場合があることから、優れた耐ノイズ性を備えることが重要な課題となっている。
【0004】
より具体的な事例を述べれば、自動車に搭載される車載用ラジオ受信機の場合、例えば自動車より発せられるイグニッションノイズ等の外来ノイズの影響を受けやすい。そこで、検波信号に含まれた外来ノイズを除去することで、高品位の音声再生を実現しようとするノイズ除去方法が検討されている。
【0005】
このノイズ除去方法を講じるための従来のノイズ除去装置として、図1(a)に示す構成のものが考えられている。
このノイズ除去装置は、FM検波されたFM検波信号Yinを入力するホールド回路1と、ホールド制御信号生成部2とを備えている。
【0006】
ホールド制御信号生成部2は、所定のカットオフ周波数を有するハイパスフィルタと波形整形回路とを備えており、図1(b)に例示すようなノイズNzを含んだ検波信号Yinが供給されると、そのFM検波信号Yinを上述のハイパスフィルタに通すことで各ノイズNzを抽出し、更にその抽出したノイズNzを上述の波形整形回路で波形整形することで、ノイズNzの夫々の発生期間を表す矩形波状のホールド制御信号CNTを生成する。
【0007】
つまり、ホールド制御信号CNTは、ノイズNzの発生開始時点で論理“L”から論理“H”に反転し、ノイズNzの終了時点で論理“H”から論理“L”に再び反転する、いわゆる2値信号として生成される。
【0008】
ホールド回路1は、ホールド制御信号CNTによって制御される所謂S/H回路(サンプルホールド回路)で構成されている。そして、ホールド制御信号CNTが論理“L”のとき、すなわちノイズNzが生じていないときには、ホールド回路1はFM検波信号Yinをそのまま通過させて出力し、一方、ノイズNzが発生すると、ホールド制御信号CNTが論理“L”から“H”に反転するいわゆる立ち上がりエッジの時点において、FM検波信号Yinの信号成分をホールド(保持)し、ホールド制御信号CNTが継続して論理“H”となっている期間中(すなわちノイズNzが生じている期間中)、上述のホールドした信号成分のレベルを維持して出力する。
【0009】
この従来のノイズ除去装置によると、図1(b)の最下段の波形として示されているように、ノイズNzが生じた期間、つまりホールド制御信号CNTが継続して論理“H”となっている期間では、ホールド回路1より出力されるFM検波信号Youtのレベルが上述のホールドされた信号成分のレベルに固定されることから、例えばイグニッションノイズ等の比較的高いエネルギーのノイズがFM検波信号Youtに重畳した場合でも、強制的にそのノイズNzを除去することが可能となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のノイズ除去装置は、上述のFM検波信号Yinに重畳したノイズを効果的に除去することが可能である。しかし、信号成分とノイズとを区別することが困難な場合があり、本来除去すべきでない信号成分を除去してしまうという問題があった。
【0011】
そして、本来除去すべきでない必要な信号成分が除去されると、上述のホールド回路1より出力されるFM検波信号Youtに基づいて高品位の音声再生等を実現することが困難となる等の問題を生じていた。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、ノイズの除去を適切に行うノイズ除去装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のノイズ除去装置は、入力信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去装置であって、前記入力信号に含まれるノイズの発生期間を検出し、ノイズが発生していない期間では前記入力信号を通過させて出力し、前記ノイズの発生期間では前記入力信号をホールド状態にして出力する保持手段と、前記保持手段より出力される信号における前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に対して補間量を合成する合成手段と、前記合成手段の出力信号を予測演算することにより、前記入力信号に近似する予測値を演算する予測手段と、前記予測値の変化量を前記補間量として求めると共に、前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に比して前記予測値が不適切な値のときには、前記合成手段に対して前記補間量の合成を停止させ、前記予測値が適切な値のときには、前記合成手段に対して前記補間量の合成を行わせる補間制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項10に記載のノイズ除去方法は、入力信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去方法であって、前記入力信号に含まれるノイズの発生期間を検出し、ノイズが発生していない期間では前記入力信号を通過させて出力し、前記ノイズの発生期間では前記入力信号をホールド状態にして出力する保持工程と、前記保持工程により出力される信号における前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に対して補間量を合成する合成工程と、前記合成工程で生成される出力信号を予測演算することにより、前記入力信号に近似する予測値を演算する予測工程と、前記予測値の変化量を前記補間量として求めると共に、前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に比して前記予測値が不適切な値のときには、前記合成工程による前記補間量の合成を停止させ、前記予測値が適切な値のときには、前記合成工程による前記補間量の合成を行わせる補間制御工程と、を備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図2を参照して説明する。
なお、図2は本実施形態のノイズ除去装置の構成を示すブロック図である。
また、説明の便宜上、FM放送を受信して検波するFM受信部8より出力されるFM検波信号Yinに含まれているノイズを除去する場合について説明する。
【0015】
図2において、本ノイズ除去装置3は、保持手段(以下「保持部」という)4、合成手段(以下「合成部」という)5、補間制御手段(以下「補間制御部」という)6、及び、予測手段(以下「予測器」という)7を備えて構成されている。
【0016】
保持部4は、FM受信部8より出力されるFM検波信号Yin(以下「入力信号」という)を入力すると共に、その入力信号Yinにノイズが含まれているか否か検出し、ノイズが含まれていない期間では入力信号Yinをそのまま通過させて出力し、ノイズの発生期間では入力信号Yinをホールド状態にして出力する。
【0017】
すなわち、FM受信部8が放送局からの到来電波をアンテナANTを介して受信し、選局及び周波数変換を行うことで中間周波信号(IF信号)を生成し、更にその中間周波信号を検波することによりFM検波信号を生成すると、保持部4はそのFM検波信号を入力信号Yinとして入力する。
【0018】
そして、保持部4は、ノイズが検出されない間、入力信号Yinをそのまま通過させて出力し、一方、ノイズが検出されると、そのノイズを検出した時点の直前で入力した入力信号Yinの信号成分をホールド(保持)し、そのノイズが消えるまでのノイズ発生期間中継続して、上述のホールドした信号成分(以下「ホールド信号成分」という)のレベルを維持して出力する。
また、保持部4は、上述のノイズ発生期間(以下「ホールド期間」という)を表すホールド制御信号CNT1を補間制御部6へ供給する。
【0019】
なお、説明の便宜上、保持部4から出力される信号をホールド信号Yh1と呼ぶこととする。すなわち、上述したように保持部4は、入力信号Yinをそのまま通過させて出力する場合と、ホールド信号成分をホールド期間中に出力する場合とがあるが、保持部4から出力されるこれら信号の総称をホールド信号Yh1と呼ぶこととする。
【0020】
合成部5は、上述のホールド期間において、補間制御部6から供給される補間量Scmpをホールド信号Yh1に合成する。つまり、ホールド期間におけるホールド信号成分のレベルがYh1_HOLDであったとすると、合成部5は、これに補間量Scmpを合成することにより、ホールド期間におけるホールド信号Yh1のレベルを(Yh1_HOLD+Scmp)にする。
【0021】
かかる合成処理により、保持部4においてホールド処理が行われた際に欠落することとなった信号成分を補間量Scmpによって補間(合成)し、必要な信号成分を有したFM検波信号(以下「出力信号」という)Youtにして出力する。
【0022】
予測器7は、出力信号Youtをサンプル信号Yとして入力する。そして、サンプル信号Yに基づいて予測演算を行うことにより、予測値〈Y〉を求める。
つまり予測器7は、予め決められた所定のサンプリング間隔ΔT毎に同期してサンプル信号Yを入力することにより、サンプル信号Yをそのサンプリング間隔ΔTに同期したサンプル値系列として入力する。更に予測器7は、サンプリング間隔ΔTに同期してサンプル信号Yを入力する度毎に、その入力時点より遡る所定期間T内に既に入力した複数個nのサンプル値系列を利用して、入力信号Yinに近似した予測値〈Y〉を求める。
【0023】
ここで、予測器7は、保持部4においてホールド処理が行われる際に欠落する可能性のある信号成分の特徴を特徴抽出して、その信号成分に近似した予測値〈Y〉を忠実に再現することができるように、予測演算手法が予め設定されている。
【0024】
予測演算すべき対象を具体的に例示すれば、FM受信部8より保持部4に供給される入力信号(FM検波信号)Yinには、いわゆる音声再生に供される信号成分のみならず、19kHzのパイロット信号や38kHzのサブキャリア等の制御信号が含まれていることが一般に知られている。保持部4が仮にこれらパイロット信号やサブキャリア等をノイズとして検出し、ホールド処理を行うこととなると、保持部4から出力されるホールド信号Yh1は、パイロット信号やサブキャリア等が欠落した信号となってしまう。更に、合成部5において、上述のパイロット信号やサブキャリア等が欠落したホールド信号Yh1に対して補間等の何らの処理も施さなければ、出力信号Youtもパイロット信号やサブキャリア等の欠落した信号となってしまい、その出力信号Youtに基づいて音声再生等の処理を行っても高品位の音声等を再生することが困難となる。
【0025】
そこで、パイロット信号やサブキャリア等の欠落防止を図り得るノイズ除去装置3を実現する場合には、パイロット信号やサブキャリア等に近似した予測値〈Y〉を忠実に再現すべく、予測器7の予測演算手法を次のように予め設定する。
【0026】
まず、19kHzのパイロット信号や38kHzのサブキャリアを対象として予測値〈Y〉を求めるのに、19kHzと38kHzとの最小公倍数の周波数fcに対して整数倍k(kは自然数)の関係を有する周波数(k×fc)を決め、その周波数(k×fc)の逆数1/(k×fc)に相当する期間を上述の期間Tと決めておく。例えば、上述の周波数(k×fc)として38kHzに決めた場合、その逆数に相当する期間1/(38×10)秒を上述の期間Tと決めておく。更にパイロット信号やサブキャリアが発生するときのそれらの時間幅よりも短い期間を上述のサンプリング間隔ΔTとして予め決める。
【0027】
このように予測器7を予め設定しておくと、予測器7はサンプリング信号Yをサンプリング間隔ΔTに同期して高分解能でサンプリングし、上述の期間T内に得られる複数個n(すなわち、n=T/ΔT)分のサンプル値系列を保持しつつ、最新のサンプル値を入力する度に最も古いサンプル値を廃棄するという所謂ファーストインファーストアウト(FIFO)処理等によって、サンプル値系列を更新していく。
【0028】
そして予測器7は、サンプリング間隔ΔTに同期して、n個のサンプル値から成るサンプル値系列を利用して予測演算することで、パイロット信号やサブキャリアに近似した予測値〈Y〉を求める。
【0029】
なお、予測演算手法については、上述のサンプル値系列を相関演算することで相関値を求め、その相関値を上述の予測値〈Y〉とする相関演算方法や、上述のサンプル値系列を予測フィルタに入力して学習させ、その学習によって得られる予測フィルタのフィルタ係数の値を上述の予測値〈Y〉として求める学習同定法、その他様々な予測演算手法を適用して予測器7を構成することが可能である。また、後述の実施例において、予測演算手法のより詳細な具体例を説明することとする。
【0030】
補間制御部6は、予測器7より出力される予測値<Y>を、ホールド制御信号CNT1の発生タイミングに同期して保持すると共に、新たなホールド制御信号CNT1が出力される度に、新たな予測値<Y>に更新して保持する。
【0031】
更に補間制御部6は、サンプリング間隔ΔT毎に予測器7より出力される最新の予測値<Y>と、上述の既に保持しておいた予測値〈Y〉(以下「ホールド予測値〈Yh2〉という」)との差を求め、その差(すなわち変化量)を補間量Scmpとして生成する。
【0032】
より具体的に述べれば、夫々のある時点ta,tb,tc … において、保持部4からホールド制御信号CNT1が出力され、また、夫々の時点ta,tb,tc … において予測器7から出力された予測値〈Y〉が、〈Ya〉,〈Yb〉,〈Yc〉…であったとする。更に、各時点ta,tb,tcを開始点とする各ホールド期間(別言すれば、ホールド制御信号CNT1で示されるノイズ発生期間)がτa,τb,τcであったとする。
【0033】
かかる場合には、補間制御部6は、ホールド期間τaでは予測値〈Ya〉をホールド予測値〈Yh2〉として保持する。また、ホールド期間τbでは予測値〈Yb〉をホールド予測値〈Yh2〉として保持する。また、ホールド期間τcでは予測値〈Yc〉をホールド予測値〈Yh2〉として保持する。
【0034】
そして更に、ホールド期間τaの期間内において、サンプリング間隔ΔT毎に予測器7より出力される各予測値<Y>が、<Ya1>,<Ya2>,<Ya3> … であったとすると、補間制御部6は、既に保持しておいたホールド予測値〈Yh2〉と予測値<Ya1>,<Ya2>,<Ya3> …との差、すなわち、(〈Ya〉−<Ya1>),(〈Ya〉−<Ya2>),(〈Ya〉−<Ya3>) … を求めて、夫々の差(変化量)を補間量Scmpとする。つまり、補間制御部6は、ホールド期間τaに較べて短時間のサンプリング間隔ΔTに同期して、上述の差(〈Ya〉−<Ya1>),(〈Ya〉−<Ya2>),(〈Ya〉−<Ya3>) … を求め、時間的に高分解能の補間量Scmpを求める。
【0035】
また、上述のホールド期間τbの期間内において、サンプリング間隔ΔT毎に予測器7より出力される各予測値<Y>が、<Yb1>,<Yb2>,<Yb3>,<Yb4> … であったとすると、その場合にも同様に、補間制御部6は、既に保持しておいたホールド予測値〈Yh2〉と予測値<Yb1>,<Yb2>,<Yb3>,<Yb4> …との差、すなわち(〈Yb〉−<Yb1>),(〈Yb〉−<Yb2>),(〈Yb〉−<Yb3>),(〈Yb〉−<Yb4>) … を求めて、夫々の差(変化量)を補間量Scmpとする。
【0036】
そして以下同様に、補間制御部6は既に保持しておいたホールド予測値〈Yh2〉と、サンプリング間隔ΔT毎に得られる予測値〈Y〉との差(変化量)、すなわち補間量Scmpを求めるための処理を繰り返す。
更に補間制御部6は、ホールド制御信号CNT1で示されるホールド期間において、上述の補間量Scmpをホールド信号Yh1に対し補間すべきか決定する。
【0037】
つまり、予測演算によっていわゆる元の信号を予測する機能を有する予測器7は、例えばサンプル信号Yの周波数特性等が変動すると、精度の良い予測演算が困難となり、上述のパイロット信号やサブキャリアに近似した予測値〈Y〉を正確に求めることが困難となる場合がある。そして、予測器7がパイロット信号やサブキャリアに近似しない不適切な予測値〈Y〉を出力した場合、補間制御部6で生成される上述の補間量Scmpも不適切な値になり、合成部5がこの不適切な補間量Scmpをホールド信号Yh1に合成することでホールド信号Yh1の欠落している信号成分を補間することになると、却って出力信号Youtにノイズが追加されてしまうという悪い効果が生じることになる。つまり、保持部4においてノイズ除去されたホールド信号Yh1に対して、不適切な補間量Scmpが合成されてしまい、却って補間処理を行わない方や良いという逆効果を招くことになる。
【0038】
そこで、補間制御部6は、不適切な予測値〈Y〉が生成された場合には、補間量Scmpを合成部5に供給するのを止める、または、合成部5に対し合成処理の禁止を指示することにより、ホールド信号Yh1をそのまま出力信号Youtとして通過させ、ノイズの無い出力信号Youtとして出力させる。一方、適切な予測値〈Y〉が生成された場合には、補間量Scmpを合成部5に供給してホールド信号Yh1に合成させることにより、例えばパイロット信号やサブキャリア等の欠落していた信号成分を補間した出力信号Youtを出力させる。
【0039】
かかる補間処理を行うべく、補間制御部6は、まず、ホールド制御信号CNT1で示されるホールド期間において、ホールド信号Yh1と予測値〈Y〉とをサンプリング間隔ΔTよりも更に短時間の時間間隔で入力し、その入力の度に、ホールド期間におけるホールド信号Yh1の値(レベル)と予測値<Y>とを比較し、ホールド信号Yh1に対し予測値<Y>が所定条件より大きく乖離している場合にはその予測値<Y>を不適切、上述の乖離が所定条件より小さい場合には予測値<Y>を適切なものとする。
【0040】
そして、不適切な予測値<Y>を検出したときには、上述の補間量Scmpによるホールド期間における補間を停止又は禁止し、適切な予測値<Y>を検出したときには、ホールド期間において補間量Scmpによる補間を行う。
より具体的には、補間制御部6は、ホールド期間内の同時刻に取得した予測値<Y>とホールド信号Yh1との差分の絶対値│〈Y〉−Yh1│と、そのホールド信号Yh1の絶対値│Yh1│とを求める。そして、次式(1)で表される条件に該当した場合には、予測値<Y>を不適切なものとする。
【0041】
│〈Y〉−Yh1│>│Yh1│ ……(1)
一方、 次式(2)で表される条件に該当した場合には、予測値<Y>を適切なものとする。
【0042】
│〈Y〉−Yh1│≦│Yh1│ ……(2)
つまり、上述した例えばサンプル信号Yの周波数特性等が変動し、その結果、上記式(1)の条件に該当するような予測値〈Y〉が生成されたとすると、その予測値〈Y〉はホールド信号Yh1に対して大きく乖離した値になった場合に相当することになり、更にその乖離の大きな予測値〈Y〉に基づいて生成される補間量Scmpは、補間に利用するには不適切な値となってしまう。したがって、合成部5がその不適切な補間量Scmpをホールド期間においてホールド信号Yh1に合成することになると、その補間量Scmpが逆にノイズとなって出力信号Youtに混入するという逆効果を招くこととなるため、補間制御部6は、上述の不適切な予測値〈Y〉が生成された場合には、ホールド期間において、補間量Scmpによる補間を行うのを停止又は禁止する。
【0043】
一方、上記式(2)の条件に該当するような予測値〈Y〉が生成された場合には、その予測値〈Y〉はホールド信号Yh1に対して乖離の小さな値となった場合に相当することになり、更にその乖離の小さな予測値〈Y〉に基づいて生成される補間量Scmpは補間に適した値となる。したがって、補間制御部6は、合成部5に指示して、その適切な補間量Scmpをホールド期間においてホールド信号Yh1に合成させることにより、パイロット信号やサブキャリア等の欠落していた信号成分を補間した出力信号Youtを生成させる。
【0044】
このように本実施形態のノイズ除去装置3によれば、まず、保持部4において入力信号Yinのノイズを適切に除去するので、ノイズ低減効果の得られる出力信号Youtを生成することができる。
【0045】
更に、仮に除去すべきでない信号成分(例えば、上述のパイロット信号やサブキャリア等の必要な信号成分)が保持部4において除去され、必要な信号成分の欠落したホールド信号Yh1が生じた場合、それらの信号成分を予測器7が予測すると共に、補間制御部6がその予測値〈Y〉に基づいて補間量Scmpを生成し、更に合成部5がホールド期間において補間量Scmpをホールド信号Yh1に補間(合成)するので、必要な信号成分を有した出力信号Youtを生成することができる。
【0046】
更に、何らかの影響で予測器7が適切な予測値〈Y〉を求めることができないような場合、その不適切な予測値〈Y〉に基づいて生成される補間量Scmpをホールド信号Yh1に対して補間しないようにしたので、適切な補間処理を行うことができ、ノイズ低減効果の得られる出力信号Youtを生成することができる。
【0047】
このように、入力信号Yinに含まれているノイズを保持部4で除去すると共に、そのノイズ除去に伴って除去された信号成分を、予測器7で予測された予測値〈Y〉に基づいて生成した補間量Scmpによって補間し、更に、補間処理に際して、予測値〈Y〉が不適切な場合には上記補間量Scmpによる補間を行わず、予測値〈Y〉が適切な場合に補間を行うので、ノイズの除去と必要な信号成分の補間とを可能にし、更に不適切な補間量で補間してしまう等の問題の発生を未然に防止することができる。
よって、必要な信号成分を除去してしまうといった問題の発生を未然に防止しつつ、ノイズの除去を適切に行うことが可能なノイズ除去装置を提供することができる。
【0048】
【実施例】
次に、図3乃至図7を参照して、ノイズ除去装置の実施例を説明する。
【0049】
なお、本実施例のノイズ除去装置は、スーパーヘテロダイン方式の車載用FM受信機に設けられるものであり、その車載用FM受信機に備えられている選局回路、周波数変換器等及び検波器によって生成されるFM検波信号を入力信号Yinとして入力する。
そして、その入力信号Yinに重畳している例えばイグニッションノイズ等のノイズを除去すると共に、パイロット信号やサブキャリア等の必要な信号成分の欠落を防止すべく適切な補間処理を施したFM検波信号Youtを生成して出力する。
【0050】
まず、図3を参照して本ノイズ除去装置の構成を詳述する。
本ノイズ除去装置は、図2に示した保持部4に相当するホールド回路4a及びホールド制御信号生成部4bと、合成部5に相当する加算器5と、予測器7に相当する予測フィルタ7が備えられている。
【0051】
更に、図2に示した補間制御部6に相当する回路が、第1のスイッチ素子SW1と第2のスイッチ素子SW2、ホールド回路6a、減算器6b、誤差検出部6c及びクロック発生部6dによって形成されている。
【0052】
ここで、ホールド制御信号生成部4bは、ノイズ除去の対象とすべきノイズの周波数帯域に合わせられた通過帯域を有するハイパスフィルタに入力信号Yinを通し、そのハイパスフィルタを通過したノイズを波形整形することによって、ノイズの発生期間を表す矩形波状のホールド制御信号CNT1を生成する。
なお、ホールド制御信号CNT1は、上述のノイズ発生期間において論理“H”、ノイズが発生していない期間で論理“L”となる2値信号として生成されるようになっている。
そして、ホールド制御信号生成部4bは、ホールド制御信号CNT1を第1,第2のホールド回路4a,6aと、第1のスイッチ素子SW1に供給する。
【0053】
ホールド回路4aは、ホールド制御信号CNT1によって制御される所謂S/H回路(サンプルホールド回路)で形成されており、ホールド制御信号CNT1が論理“L”のときには、入力信号Yinをそのままホールド信号Yh1として通過させる。一方、ホールド制御信号CNT1が論理“L”から“H”に反転すると、ホールド回路4aは、その立ち上がりエッジの時点で入力信号Yinの信号成分をホールドし、ホールド制御信号CNT1が論理“H”から“L”に再び戻るまでの期間(ホールド期間)、ホールド信号Yh1のレベルを上述のホールドした信号成分のレベルに維持して出力する。
【0054】
加算器5は、詳細については後述するが、ホールド制御信号CNT1が論理“H”となっているホールド期間においてスイッチ素子SW1側より補間量Scmpが供給されると、その補間量Scmpをホールド信号Yh1に加算することで、補間処理を施した出力信号Youtを生成して出力する。また、スイッチ素子SW1側より補間量Scmpが供給されないと上述の加算処理を行わず、ホールド信号Yh1をそのまま通過させて、出力信号Youtとして出力する。
【0055】
予測フィルタ7は、出力信号Youtを予測演算の対象とすべきサンプル信号Yとして入力する。つまり、所定のサンプリング間隔ΔTに同期して、そのサンプル信号Yをサンプル値系列として入力する。そして、サンプリング間隔ΔTに同期してサンプル信号Yを入力する度に、サンプリング間隔ΔTの整数倍nの期間T(=n×ΔT)内において今まで入力した複数個nのサンプル値系列を利用して予測演算することで、入力信号Yinに近似した予測値<Y>を生成する。
【0056】
より詳細に述べると、予測フィルタ7は、図4(a)に示す構成を有する一次のデジタルフィルタで形成されている。
つまり、予測フィルタ7は、直列接続された24個(n=24)の遅延素子DL1〜DL24と、第12番目の遅延素子DL12の出力点に接続された係数器7aと、第24番目の遅延素子DL24の出力点に接続された係数器7bと、係数器7aの出力から係数器7bの出力を減算する減算器7cとを備えて構成されている。
【0057】
これらの遅延素子DL1〜DL24は何れも、サンプリング間隔ΔTと等しい遅延時間Dに設定されており、最前段に位置する遅延素子DL1にサンプル信号Y(すなわち、出力信号Yout)が入力されることで、そのサンプル信号Yをサンプル値系列として入力し、各遅延時間Dに従ってより後段側の遅延素子へと転送させていく。
【0058】
更に、サンプリング間隔ΔT及び遅延時間Dは、周波数228kHzの逆数に相当する時間、1/(228×10)秒に設定されており、FM検波信号に含まれている19kHzのパイロット信号と38kHzのサブキャリアに相当する予測値<Y>を忠実に近似するために設定されている。
【0059】
つまり、本実施例では、19kHzと38kHzとの最小公倍数の周波数fcに対して整数倍k(kは自然数)の関係を有する周波数(k×fc)として、228kHzの高い周波数に決め、サンプリング間隔ΔTと遅延時間Dをより細かく設定することによって、サンプル信号Yを時間的に高分解能でサンプリングするようにしている。
【0060】
係数器7aと7bは増幅器等で形成されており、係数器7aは第12番目の遅延素子DL12から出力されるサンプル値Y12を2倍にして出力し、係数器7bは最終段の遅延素子DL12から出力されるサンプル値Y24を1倍にして出力する。
【0061】
減算器7cは、係数器7aより出力されるサンプル値(2×Y12)から、係数器7bより出力されるサンプル値(Y24)を減算することにより、次式(3)で表される一次の予測演算を行って、予測値〈Y〉を求める。
【0062】
〈Y〉=(2×Y12)−(Y24) ……(3)
かかる構成を有する予測フィルタ7は、次のような特徴を有しており、特にFM検波信号に含まれている19kHzのパイロット信号と、38kHzのサブキャリアとを再現し得る予測値〈Y〉を生成する機能を有している。
【0063】
つまり、12個の遅延素子DL1〜DL12による合計の遅延時間T1と、12個の遅延素子DL13〜DL24による合計の遅延時間T2は、T1=T2=T/2で表される関係に設定されている。
【0064】
したがって、遅延時間T1(あるいはT2)に比例した周期で所謂定常的に発生するパイロット信号又はサブキャリアの信号成分がサンプル信号Yに含まれていると、その信号成分のサンプル値系列が、前段側に位置している12個の遅延素子DL1〜DL12と、後段側に位置している12個の遅延素子DL13〜DL24に夫々存在する状態となる。
【0065】
更に、その信号成分の遅延素子DL1〜DL12中に存在するサンプル値系列と、遅延素子DL13〜DL24中に存在するサンプル値系列は、遅延時間T1(あるいはT2)の位相差を有することになるため、遅延素子DL12から出力されるサンプル値Y12と遅延素子DL24から出力されるサンプル値Y24は、互いに相関関係を有したサンプル値として、遅延時間Dに同期して順次に出力される。
【0066】
例えば、定常的なパイロット信号やサブキャリアに相当するサンプル値が11番目の遅延素子DL11に存在するときには、その遅延素子DL11よりも遅延時間T1(あるいはT2)の位相差分だけ前に位置している遅延素子DL23にも、パイロット信号やサブキャリアの成分に相当するサンプル値が存在することになる。そして、サンプリング間隔ΔTに同期してそれらの遅延素子DL11,DL23の各サンプル値は遅延素子DL12,DL24に転送されサンプル値Y12,Y24として出力されることとなるため、サンプル値Y12,Y24はパイロット信号やサブキャリアの特徴を有し、相関関係を有したサンプル値として出力される。
【0067】
そして、これら相関関係を有している一方のサンプル値Y12を係数器7aが2倍し、他方のサンプル値Y24を係数器7bが1倍して、両者を減算器7cが減算すると、パイロット信号又はサブキャリアの信号成分に近似した値のサンプル値{(2×Y12)−(Y24)}が予測値〈Y〉として、予測演算される。
【0068】
特に、本予測フィルタ7によって予測演算を行うと、サンプル値Y12とY24が互いに強い相関関係を有している場合には、上述の減算処理によって得られるサンプル値{(2×Y12)−(Y24)}が、遅延素子DL12より出力されるサンプル値Y12又は遅延素子DL24より出力されるサンプル値Y24とほぼ同じ値となることから、パイロット信号又はサブキャリアの信号成分に近似した予測値〈Y〉を減衰させずに求めることができる。
【0069】
これに対し、周期性を持たないノイズ成分や信号成分のサンプル値Y12,Y24が遅延素子DL12,DL24より出力されているときには、それらのサンプル値Y12,Y24が相関関係を有さないため、そのとき減算器7cより出力されるサンプル値{(2×Y12)−(Y24)}は、上述の相関関係を有しているサンプル値Y12とY24から得られるサンプル値{(2×Y12)−(Y24)}よりも小さな値となる。
【0070】
したがって、本予測フィルタ7によれば、周期性を有している定常的なパイロット信号又はサブキャリアに近似した予測値〈Y〉は減衰させることなく求めることができ、周期性を持たないノイズ等に関する予測値〈Y〉は減衰させてしまうので、本来求めるべきパイロット信号又はサブキャリアに近似した予測値〈Y〉をより強調して求めることが可能となっている。
【0071】
図4(b)は、以上に述べた予測フィルタ7の入出力特性を表したものである。つまり、様々な周波数のサンプル信号Yを予測フィルタ7に入力し、その際得られる各周波数のサンプル信号Yと予測値〈Y〉との差(予測誤差量)をデシベル表示したものである。よって、同図中、予測値〈Y〉がサンプル信号Yに良く近似した値となる場合には、予測誤差量(〈Y〉−Y)は0(dB)に近づき、逆に予測値〈Y〉がサンプル信号Yに近似した値とならないと、予測誤差量(〈Y〉−Y)は0(dB)よりも大きな値になることを示している。
【0072】
同図から解るように、予測フィルタ7は、1kHz近傍の周波数より低い周波数域のサンプル信号Yに対しては、予測誤差量が小さくなることから、そのサンプル信号Yに良く近似した予測値〈Y〉を求めることが可能となっている。
また、19kHzの整数倍に相当する周波数(19kHz、38kHz、………)の信号成分に対しても、予測誤差量が小さくなることから、パイロット信号又はサブキャリアに近似した予測値〈Y〉を減衰させることなく求めることが可能となっている。
【0073】
一方、19kHzより高い周波数域において、19kHzの整数倍からずれた周波数のサンプル信号Yに対しては予測誤差量が大きくなることから、パイロット信号又はサブキャリア以外の信号成分やノイズ等をサンプル信号Yとして入力した場合には、減衰された予測値〈Y〉が求まる。別言すれば、パイロット信号又はサブキャリア以外の信号成分やノイズ等に対する予測値を実質的に求めないようになっている。
【0074】
なお、本ノイズ除去装置は、この予測フィルタ7の特徴を利用して、適切なノイズ除去及び補間処理を行うものであるが、その詳細については後述することとする。
【0075】
再び図3において、ホールド回路6aは、ホールド制御信号CNT1が論理“L”から“H”に反転するいわゆる立ち上がりエッジに同期して予測値〈Y〉をホールドし、ホールド制御信号CNT1が論理“H”となっているホールド期間中、そのホールドした予測値〈Y〉をホールド予測値〈Yh2〉として継続して出力する。一方、ホールド制御信号CNT1が論理“L”のとき、別言すれば、ホールド期間でないときには、ホールド回路6aは、予測値〈Y〉をホールドすることなく通過させ、そのままホールド予測値〈Yh2〉として出力する。
【0076】
減算器6bは、上述のホールド予測値〈Yh2〉とサンプリング間隔ΔTに同期して予測フィルタ7より出力される予測値〈Y〉との差ΔY(すなわち、〈Yh2〉−〈Y〉)を求め、スイッチ素子SW2側へ出力する。
【0077】
したがって、減算器6bは、ホールド制御信号CNT1が論理“L”のとき(ホールド期間でないとき)には、予測器7から直接供給される予測値〈Y〉と、ホールド回路6aを介してホールド予測値〈Yh2〉として供給される予測値〈Y〉とを減算することにより、ほぼ値が0となる差ΔYを出力する。
【0078】
これに対しホールド期間中では、減算器6bは、ホールド回路6aにてホールドされているホールド予測値〈Yh2〉と、サンプリング間隔ΔTに同期して予測フィルタ7より供給される予測値〈Y〉との差ΔYを求め、この差ΔYをホールド予測値〈Yh2〉に対する予測値〈Y〉の変化量として出力する。
【0079】
誤差検出部6cは、図5に示す構成を有しており、予測値〈Y〉とホールド信号Yh1とを信号処理することにより、スイッチ素子SW2をオンオフ制御するための制御信号CNT2を生成する。なお、誤差検出部6cは、クロック発生部6dから供給されるクロック信号(上述のサンプリング間隔ΔTよりも長い時間周期に設定されている)CKに同期して上述の信号処理を行う。
すなわち、誤差検出部6cは、減算器6ca、絶対値演算部6cb,6cd、最大値検出部6cc,6ce、及び比較器6cfを備えて構成されている。
【0080】
ここで、減算器6caは、予測値〈Y〉からホールド信号Yh1を減算し、その減算結果Saを絶対値演算部6cbへ出力する。
絶対値演算部6caは、減算結果Saの絶対値、すなわち│〈Y〉−Yh1│を求め、演算結果Sbとして最大値検出部6ccへ出力する。
【0081】
最大値検出部6ccは、クロック信号CKの各周期内において生じる演算結果Sbの最大値を検出し、得られた最大値Scをその各周期毎に同期して出力する。
更に、絶対値演算部6cdは、ホールド信号Yh1の絶対値、すなわち│Yh1│を求め、演算結果Sdとして最大値検出部6ceへ出力する。
【0082】
最大値検出部6ceは、上述の最大値検出部6ccと同様に、クロック信号CKの各周期内において生じる演算結果Sdの最大値を検出し、得られた最大値Seをその各周期毎に同期して出力する。
【0083】
比較器6cfは、最大値ScとSeを比較する。そして、最大値Scが最大値Seより大きな値のとき(すなわち、Sc>Seのとき)には、論理“L”となる制御信号CNT2を出力する。つまり、最大値ScとSeが上述のSc>Seの関係となった場合、比較器6cfは、予測値〈Y〉がホールド信号Yh1に対し大きく乖離した値であり、パイロット信号やサブキャリアに近似していない不適切な予測値〈Y〉が予測されたものとして、論理“L”となる制御信号CNT2を出力する。
【0084】
一方、最大値Scが最大値Seより小さな値のとき(すなわち、Sc≦Seのとき)には、比較器6cfは、予測値〈Y〉がホールド信号Yh1に対し大きく乖離していない値であり、パイロット信号やサブキャリアに近似した適切な予測値〈Y〉が予測されたものとして、論理“H”となる制御信号CNT2を出力する。
【0085】
そして、比較器6cfは、論理“L”の制御信号CNT2をスイッチ素子SW2に供給することにより、減算器6bとスイッチ素子SW1間をオフ(非導通)にし、補間量として求められた差ΔYをスイッチ素子SW1側へ供給するのを禁止する。
【0086】
また、比較器6cfは、図3に示されている論理“H”の制御信号CNT2をスイッチ素子SW2に供給することにより、減算器6bとスイッチ素子SW1間をオン(導通)にし、補間量として求められた差ΔYをスイッチ素子SW1側へ供給する。
【0087】
スイッチ素子SW1は、ホールド制御信号CNT1に従ってオンオフ動作する。
すなわち、スイッチ素子SW1は、ホールド制御信号CNT1が論理“H”となる期間(ホールド期間)においてオンとなり、スイッチ素子SW2を介して転送されてくる差ΔYを補間量Scmpとして加算器5に供給する。
【0088】
また、スイッチ素子SW1は、ホールド制御信号CNT1が論理“L”となる期間(ホールド期間以外の期間)ではオフとなり、差ΔYを加算器5に供給するのを停止又は禁止する。
【0089】
したがって、スイッチ素子SW1,SW2は、下記の第1条件の場合には、差ΔYを補間量Scmpとして加算器5に供給し、第2条件の場合には、補間量Scmpとして加算器5に供給するのを停止又は禁止する。
〔第1条件〕
ホールド制御信号CNT1と制御信号CNT2が共に論理“H”のとき、差ΔYを補間量Scmpとして加算器5に供給する。
〔第2条件〕
制御信号CNT2が論理“L”のときには、ホールド制御信号CNT1に関わらず、差ΔYを補間量Scmpとして加算器5に供給しない。
【0090】
これら第1,第2条件に基づいてスイッチ素子SW1,SW2のオンオフ動作が制御されると、第1条件が満足されるときには、上述の適切な予測値〈Y〉が生成された場合に相当することから、加算器5は、ホールド信号Yh1に対して適切な補間量Scmpを加算する。よって、第1条件が満足されるときには、ホールド信号Yh1のホールド期間におけるホールド信号成分に、適切な補間量Scmpが加算され、ホールド回路4aのホールド処理に際して欠落することとなった信号成分を適切に補間する。
【0091】
また、第2条件が満足されるときには、上述の不適切な予測値〈Y〉が生成された場合に相当することから、加算器5は、たとえホールド期間であっても、ホールド信号Yh1に対して不適切な補間量Scmpを加算しない。
【0092】
次に、かかる構成を有するノイズ除去装置の動作を、図6及び図7に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、これら図6及び図7に示されている波形は、全て同じ時間軸に合わせて示されている。
【0093】
図6(a)はクロック発生部6dより出力されるクロックCK、同図(b)はノイズNzが重畳した入力信号Yin、同図(c)はホールド信号Yh1、同図(d)は予測フィルタ7で生成される予測値〈Y〉の各波形列を示している。
【0094】
また、図7(a)は、図5に示した減算器6caより出力される減算結果Sa、同図(b)は絶対値演算部6cbの演算結果Sb、同図(c)は絶対値演算部6cdの演算結果Sd、同図(d)は最大値検出部6cc,6ceより出力される最大値ScとSeの各波形列を示し、更に、図7(e)は、比較器6cfより出力される制御信号CNT2を入力信号Yinに対応させて示している。
【0095】
まず、動作を詳細に説明する前に、入力信号Yinを入力して出力信号Youtを生成するまでの動作を概説する。
【0096】
図6(b)に例示するような入力信号Yinが入力されると、ホールド制御信号生成部4bがノイズNzを検出し、そのノイズNzの発生期間に相当するホールド期間を表すホールド制御信号CNT1を出力する。
【0097】
更にホールド回路4aが、ホールド制御信号CNT1に従って、ホールド処理を行うことで、図6(c)に示すようなノイズ除去を施したホールド信号Yh1を出力する。
【0098】
そして、ホールド期間において、上述の第1条件に従ってスイッチ素子SW1,SW2側から加算器5に補間量Scmpが供給されると、加算器5は、ホールド信号Yh1に対し補間量Scmpを加算し、それによって、パイロット信号やサブキャリアその他の必要な信号成分を補間した出力信号Youtを生成して出力する。
【0099】
また、予測フィルタ7が予測演算することでパイロット信号やサブキャリアその他の必要な信号成分に近似した予測値〈Y〉を生成し、更にホールド回路6aと減算器6bが、その予測値〈Y〉からパイロット信号やサブキャリアその他の必要な信号成分を補間するための差ΔYを生成し、上述のスイッチ素子SW1,SW2によるオンオフ制御の下で、その差ΔYを補間量Scmpとして加算器5に供給することにより、適切な補間を行わせる。
【0100】
このように、予測フィルタ7とホールド回路6aと減算器6b及びスイッチ素子SW1,SW2とから成るいわゆる帰還経路が、加算器5に対して設けられているため、ホールド信号Yh1では欠落されることなったパイロット信号やサブキャリアその他の信号成分が補間量Scmpによって補間され、その結果、ノイズについては適切に除去され、必要な信号成分については適切な補間のなされた出力信号Youtが生成されるようになっている。
【0101】
次に、本ノイズ除去装置の動作を詳細に説明する。
【0102】
上述したように、図6(a)に例示したノイズNzを含んだ入力信号Yinが供給されると、ホールド回路4aから図6(b)に示したホールド信号Yh1が出力され、補間処理のなされた出力信号Youtが加算器5より出力されることとなる。
そして、予測フィルタ7がサンプル信号Yを入力して予測演算を行うと、図6(d)に示すような予測値〈Y〉を出力する。
【0103】
一方、図5に示した構成から成る誤差検出部6cでは、上述の帰還経路による処理と並行して、ホールド信号Yh1と予測値〈Y〉とに基づいて制御信号CNT2を生成するための処理が行われる。
つまり、図5に示した減算器6caが、ホールド信号Yh1と予測値〈Y〉を入力し、予測値〈Y〉からホールド信号Yh1を減算することにより、図7(a)に示す減算結果Saを出力する。
【0104】
また、絶対値演算部6cbが減算結果Saの絶対値を求めることにより、図7(b)に示す演算結果Sbを出力する。
また、絶対値演算部6cdがホールド信号Yh1の絶対値を求めることにより、図7(c)に示す演算結果Sdを出力する。
【0105】
そして、最大値検出部6ccが、クロックCKの各周期における演算結果Sbの最大値Sc、最大値検出部6ceが、クロックCKの各周期における演算結果Sdの最大値Seを検出することにより、図7(d)に示す階段波状の最大値ScとSeを出力する。
【0106】
ここで、図6(d)に示されている予測値〈Y〉は、図4(b)に示した予測フィルタ7の特性に依存した波形となる。つまり、図4(b)に示したように、予測フィルタ7は、サンプル信号Yに含まれている約1kHzより低周波域の信号成分等と、19kHzの整数倍の周波数の信号成分等を予測演算する際の予測誤差量が小さくなるという特性を有していることから、上述の低周波域と19kHzの整数倍の周波数の信号成分等の予測値〈Y〉を大きな値で生成する。
したがって、19kHzのパイロット信号と38kHzのサブキャリアの夫々の予測値〈Y〉が適切に生成される。
【0107】
ところが、図4(b)に示されるように、これらパイロット信号とサブキャリアよりも高い周波数であって、19kHzの整数倍に当たる周波数における予測誤差量も小さいことから、これらの周波数の信号成分やノイズ成分等の予測値〈Y〉も大きな値で生成されてしまう場合があり、特に、それらの予測値〈Y〉がパイロット信号とサブキャリアの予測値〈Y〉よりも大きな値となった場合には、加算器5が不適切な補間量Scmpによってホールド信号Sh1を補間してしまうという問題を生じる。
【0108】
そこで、図5に示した誤差検出部6cが、上述の19kHzの整数倍に当たる周波数の信号成分やノイズ成分等の予測値〈Y〉が不適切な(大きく乖離した)値となった場合を検出し、不適切な補間を行うのを停止又は禁止するための処理を行っている。
【0109】
まず、図5中の減算器6caが、予測値〈Y〉とホールド信号Yh1との差を求めることで、図6(a)に示したように、ホールド信号Yh1に対する予測値〈Y〉の乖離量を表す減算値Saを求め、更に、絶対値演算部6cbが減算値Saの絶対値を求めることで、上述の乖離量を正値の演算結果Sbに揃える。
そして、最大値検出部6ccが、クロック信号CKの周期内に生じる演算結果Sbの最大値を検出することで、上述の最も大きな乖離量を表す最大値Scを出力する。
【0110】
一方、上述の減算器6caと絶対値演算部6cb及び最大値検出部6ccによる処理と並行して、絶対値演算部6cdが、ホールド信号Yh1の絶対値│Yh1│を表す演算結果Sdを求めて、更に最大値検出部6ceが、クロック信号CKの周期内に生じる演算結果Sdの最大値を検出することで、ホールド信号Yh1の最も大きな値を表す最大値Seを出力する。
【0111】
そして、比較器6cfは、上述の最も大きな乖離量を表す最大値Scとホールド信号Yh1の最も大きな値を表す最大値Seとを比較し、最大値Seに対して最大値Scが大きな値であれば、予測値〈Y〉はホールド信号Sh1に対して大きく乖離しており、不適切な予測値〈Y〉であるとして、図7(e)に示すような論理“L”となる制御信号CNT2を出力する。また、比較器6cfが最大値SeとScとを比較した結果、最大値Seが最大値Scより小さな値であれば、予測値〈Y〉はホールド信号Sh1に対して大きく乖離しておらず、適切な予測値〈Y〉であるとして、論理“H”となる制御信号CNT2を出力する。
【0112】
そして、比較器6cfは、論理“L”の制御信号CNT2によってスイッチ素子SW2をオフ(非導通)にすることで、上述の第2条件に相当する処理、すなわち補間処理を停止又は禁止する。この補間処理の停止又は禁止を設定することで、加算器5が不適切な補間量Scmpによってホールド信号Sh1を補間してしまい、却ってノイズを含んだ出力信号Soutを生成してしまうという問題の発生を未然に防止する。
【0113】
また、比較器6cfは、論理“H”の制御信号CNT2によってスイッチ素子SW2をオン(導通)にすることで、上述の第1条件に相当する処理、すなわちホールド制御信号CNT1によってスイッチ素子SW1がオンとなっているホールド期間において、加算器5に補間処理を行わせる。すなわち、この補間処理を行わせることで、ホールド信号Sh1では欠落することとなったパイロット信号やサブキャリアを再現した出力信号Soutを生成させることができる。
【0114】
このように、本実施例のノイズ除去装置によれば、ホールド回路4aにおいてノイズ除去の処理が行われた結果欠落することとなったホールド信号Yh1中の信号成分を補間する際、誤差検出部6cが、予測フィルタ7で生成される予測値〈Y〉が適切か否かを判断し、適切な値のときに限って補間値Scmpを加算器5に供給して補間を行わせるようにしたので、適切なノイズ除去と適切な補間とを両立させることができるという優れた効果を発揮する。
【0115】
以上に述べたように、本実施形態並びに実施例のノイズ除去装置によれば、予測器7並びに予測フィルタ7によって、補間すべき補間量Scmpの生成を可能とし、ただし、これら予測器7と予測フィルタ7が適切な予測値を生成し得ない事態が生じた場合には、補間処理を停止又は禁止し、適切な予測値が生成された場合には補間処理を行うようにしたので、適切なノイズ除去と適切な補間とを両立させることができる。
【0116】
なお、上述の実施例では、図5に示した誤差検出部6cでは、最大値検出部6cc,6ceがクロックCKで設定される所定期間において生じる演算結果Sb,Sdの各最大値Sc,Seを求め、その最大値Sc,Seを比較器6cfが比較することで、予測値〈Y〉が不適切か否か検出することとしている。しかし、必ずしも上述の最大値Sc,Seを求める必要はない。つまり、最大値検出部6cc,6ceを省略し、比較器6cfが演算結果Sb,Sdを比較し、Sb>Sdのときには予測値〈Y〉は不適切であるとして、論理“L”となる制御信号CNT2を生成し、Sb≦Sdのときには予測値〈Y〉は適切であるとして、論理“H”となる制御信号CNT2を生成するようにしてもよい。
【0117】
また、以上の実施形態及び実施例では、主として、FMラジオ受信機で生成されるFM検波信号に含まれることとなった例えば自動車のイグニッションノイズを除去するめのノイズ除去装置について説明したが、自動車のイグニッションノイズ以外のノイズを効果的に除去するためのノイズ除去装置や、FMラジオ受信機以外の各種通信機器やその他の電子機器で処理される信号から様々なノイズを効果的に除去するためのノイズ除去装置として利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のノイズ除去装置の構成並びに動作を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るノイズ除去装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本実施例のノイズ除去装置の構成を示した図である。
【図4】本実施例のノイズ除去装置に設けられている予測フィルタの構成並びに特性を示した図である。
【図5】本実施例のノイズ除去装置に設けられている誤差検出部の構成を示した図である。
【図6】本実施例のノイズ除去装置の動作を説明するための図である。
【図7】更に、本実施例のノイズ除去装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
3…ノイズ除去装置
4…保持部
5…合成部、加算器
6…補間制御部
7…予測器、予測フィルタ
4a…ホールド回路
4b…ホールド制御信号生成部
6a…ホールド回路
6b…減算器
6c…誤差検出部
6ca…減算器
6cb…絶対値演算部
6cd…絶対値演算部
6cc…最大値検出部
6ce…最大値検出部
6cf…比較器
8…FM受信部
SW1,SW2…スイッチ素子

Claims (10)

  1. 入力信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去装置であって、
    前記入力信号に含まれるノイズの発生期間を検出し、ノイズが発生していない期間では前記入力信号を通過させて出力し、前記ノイズの発生期間では前記入力信号をホールド状態にして出力する保持手段と、
    前記保持手段より出力される信号における前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に対して補間量を合成する合成手段と、
    前記合成手段の出力信号を予測演算することにより、前記入力信号に近似する予測値を演算する予測手段と、
    前記予測値の変化量を前記補間量として求めると共に、前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に比して前記予測値が不適切な値のときには、前記合成手段に対して前記補間量の合成を停止させ、前記予測値が適切な値のときには、前記合成手段に対して前記補間量の合成を行わせる補間制御手段と、を備えることを特徴とするノイズ除去装置。
  2. 前記補間制御手段は、
    前記ノイズ発生期間の開始時点に生成される予測値と、前記ノイズ発生期間内に生成される個々の予測値との差分を前記変化量として求めることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  3. 前記補間制御手段は、
    前記ノイズ発生期間において求められる予測値と前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分との差分の絶対値と、当該ホールド信号成分の絶対値とを求め、前記差分の絶対値が前記ホールド信号成分の絶対値より大きく乖離した場合に、前記ホールド信号成分に比して前記予測値が前記不適切な値であるとすることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  4. 前記補間制御手段は、
    前記ノイズ発生期間において求められる予測値と前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分との差分の絶対値と、当該ホールド信号成分の絶対値とを求め、前記差分の絶対値が前記ホールド信号成分の絶対値より小さな乖離の場合に、前記予測値が適切な値であるとすることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  5. 前記補間制御手段は、
    更に、前記差分の絶対値の所定期間内における最大値を第1の最大値、当該所定期間内における前記ホールド信号成分の絶対値の最大値を第2の最大値として夫々求め、前記第1の最大値が第2の最大値より大きな値の場合に、前記ホールド信号成分に比して前記予測値が不適切な値であるとすることを特徴とする請求項3に記載のノイズ除去装置。
  6. 前記補間制御手段は、
    更に、前記差分の絶対値の所定期間内における最大値を第1の最大値、当該所定期間内における前記ホールド信号成分の絶対値の最大値を第2の最大値として夫々求め、前記第1の最大値が第2の最大値より小さな値の場合に、前記予測値が適切な値であるとすることを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去装置。
  7. 前記入力信号は、FM検波信号であることを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  8. 前記予測手段は、FM検波信号に含まれるパイロット信号又はサブキャリアを近似する予測演算を行うことを特徴とする請求項7に記載のノイズ除去装置。
  9. 前記予測手段は、前記出力信号のうち、前記パイロット信号又はサブキャリアの周波数に相当する周期だけ位相差のずれた2つの信号の差を求めることにより、前記予測値を予測演算することを特徴とする請求項8に記載のノイズ除去装置。
  10. 入力信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去方法であって、
    前記入力信号に含まれるノイズの発生期間を検出し、ノイズが発生していない期間では前記入力信号を通過させて出力し、前記ノイズの発生期間では前記入力信号をホールド状態にして出力する保持工程と、
    前記保持工程により出力される信号における前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に対して補間量を合成する合成工程と、
    前記合成工程で生成される出力信号を予測演算することにより、前記入力信号に近似する予測値を演算する予測工程と、
    前記予測値の変化量を前記補間量として求めると共に、前記ホールド状態にして出力されたホールド信号成分に比して前記予測値が不適切な値のときには、前記合成工程による前記補間量の合成を停止させ、前記予測値が適切な値のときには、前記合成工程による前記補間量の合成を行わせる補間制御工程と、を備えることを特徴とするノイズ除去方法。
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