JP2004184612A - 光学素子、照明装置、投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な構成により、入射した光を、均一な照度分布を備えた光であってコリメート化された光として導出することが可能な光学素子を提供する。
【解決手段】本発明の光学素子1は、光入射面3と、光出射面4とを有し、光入射面3から入射した光を光出射面4に導光するロッドレンズ2を備え、該ロッドレンズ2の光出射面4には、出射光をコリメート化するための加工が施されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の光学素子1は、光入射面3と、光出射面4とを有し、光入射面3から入射した光を光出射面4に導光するロッドレンズ2を備え、該ロッドレンズ2の光出射面4には、出射光をコリメート化するための加工が施されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子、照明装置、及び投射型表示装置に関し、特に入射した光を照射分布が均一な平行光として出射させることが可能な光学素子と、それを備える照明装置、及び該照明装置を備える投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達は目覚しく、解像度が高く、低消費電力でかつ薄型の表示装置の要求が高まり、研究開発が進められている。中でも液晶表示装置は液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができ、上記のニーズに対応できる表示装置として期待されている。このような液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系からなる映像源から出射される画像を、投射レンズを通してスクリーンに拡大投射するプロジェクタが知られている。
【0003】
ところで、プロジェクタ用の光源装置としては、例えばメタルハライドランプ、超高圧水銀灯やハロゲンランプ等の光源を具備するものが知られているが、この光源から出射される光は一般に不均一な照度分布を持っている。したがって、被照明領域、具体的には光変調装置としての液晶ライトバルブの表示面における照度分布を均一化するために、ロッド状導光体からなる均一照明系の光学素子を光源装置に具備させたものが例えば特許文献1に記載されている。また、特許文献1では、光学素子の出射側に別途集光レンズを配設し、出射される光の発散を防止して光軸に平行な光を出射可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−231344号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにロッド状導光体と集光レンズとを別々に配置する構成では、互いの光軸調整が必要で、さらにこれら固定を治具も必要となる。したがって、光軸調整等により製造プロセスが複雑化するとともに、治具等の設置は当該光学素子を小型化するうえで不利な点となっていた。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、簡便な構成により、入射した光を、均一な照度分布を備えた光であってコリメート化された光として導出することが可能な光学素子と、該光学素子を備えた照明装置と、この照明装置を備えた高輝度で信頼性の高い投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の光学素子は、光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面側に、出射光をコリメート化するためのコリメート化手段が当該導光手段と一体形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような光学素子によると、光入射面から入射した光を照度分布の均一な平行光として導出させることが可能となる。すなわち、光入射面から導光手段に入射した光は、導光手段にて均一化され、その出射面に対応した面発光として出射される一方、本発明では出射面側にコリメート化手段が形成されているため、出射光は発散が少なく光軸に平行なコリメート化された光(平行光)となり、当該光学素子により被照射体を照射する際には照度ムラが少なくなる。
そして、本発明では上記コリメート化手段を導光手段と一体形成したために、別途導光手段とコリメート化手段とを位置合わせしつつ配置する必要がなくなり、製造プロセスが簡便なものとなる。また、特に位置合わせ後において、各手段を固定するための治具等も必要ないため、当該装置の小型化にも繋がることとなる。なお、本発明に言う導光手段とコリメート化手段との一体形成とは、導光手段にコリメート化手段が実装されたもので、具体的には導光手段の導光面に対して所定の加工を施すことにより出射光をコリメート化可能な構成とし、両手段が一体に成形されるものであることが好ましい。すなわち、導光手段とコリメート化手段とを一体の成形品として提供することで、各手段を組み付ける作業を行う必要がなく、互いの光軸調整等の手間が省けるのである。
【0009】
次に、上記目的を達成するために、本発明の光学素子は、その異なる態様として、光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面に、出射光をコリメート化するためのコリメート化加工が施されていることを特徴とする。
【0010】
このように導光手段の光出射面に対してコリメート化加工を施すことで、導光手段に入射した光を、照度分布の均一な面発光として導出させることが可能となる。また、この場合も、導光手段とコリメート化手段とを別途配設する場合に比して、各手段を位置合わせしつつ配置する必要がなくなり、製造プロセスが簡便なものとなる。また、特に位置合わせ後において、各手段を固定するための治具等も必要ないため、当該装置の小型化にも繋がることとなる。なお、本発明に言うコリメート化加工とは、光を集光して、光軸に平行な光を作り出すための加工であって、例えば出射面を平凸レンズ状に加工したもの、或いはフレネルレンズ状に加工したもの、或いはマイクロレンズをアレイ状に配置した構成に加工したもの等を例示することができる。
【0011】
本発明において、導光手段は棒状の導光体若しくは管状の導光体(いわゆるロッドレンズ)から構成することができる。その場合、ロッドレンズの形状としては、光出射面は被照射体と光学的に共役である(相似形である)ことが好ましく、光入射面と光出射面とは必ずしも相似形である必要はない。また、入射側から出射側に向けて同一の径を有するものであってもよいが、先拡がりの形状(いわゆるテーパ形状)としてもよい。すなわち、光出射面の面積を、光入射面の面積よりも大きいものとし、先拡がりの形状とした場合、当該導光手段への光の入射角に対して出射角を変化させることも可能となる。なお、棒状の導光体の外面側、若しくは筒状の導光体の内面側に反射膜を形成し、当該導光体内部における光反射を高めることも可能である。
【0012】
次に、本発明の照明装置は、上記光学素子と、該光学素子の光入射面側に配設された光源とを備えることを特徴とする。このような照明装置によると、例えば導光手段の光出射面側に設けた被照明体(被照射体)に対する照明効率が非常に高くなり、その照度分布も均一なものとなり、例えば投射型表示装置であるプロジェクタ用の照明装置として非常に適したものとなる。すなわち、照度分布が均一で平行な面発光を出射可能な照明装置によりプロジェクタ等の表示装置の光源を構成することで、コントラスト低下等が生じ難く、優れた表示特性を提供可能となる。
【0013】
また、本発明の投射型表示装置は、上記照明装置と、該照明装置から出射される光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備えたことを特徴とする。このような投射型表示装置は、照明効率が非常に高く、照度分布も均一な照明装置を備えて構成されるため、表示特性が非常に優れたものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明の光学素子に係る導光装置1の概略斜視図で、図2は導光装置1を模式的に示す断面図である。図面中符号2は導光装置1の主体をなすロッドレンズ(導光手段)で、符号3はロッドレンズ2の光入射面、符号4はロッドレンズ2の光出射面である。
【0015】
導光装置1は、光入射面3から入射された光を、ロッドレンズ2を介して光出射面4側に導くものであって、本実施形態の場合、ロッドレンズ2は、光入射面3から光出射面4に至るアクリル製の棒状部材にて構成され、光入射面3側から光出射面4側に向けて先拡がりの形状(いわゆるテーパ形状)をなし、すなわち、光出射面4の面積を、光入射面3の面積よりも大きく構成している。なお、ロッドレンズ2は先拡がり形状以外にも、光入射面3側から光出射面4側に向けて同一の径を有するもの、すなわち光入射面3と光出射面4の面積が同じ形状のものを採用することもできる。
【0016】
ロッドレンズ2の光出射面4は、出射光をコリメート化するために、平凸レンズ状に加工されている。すなわち、本実施形態では、ロッドレンズ2の光出射面4側に、コリメート化手段たる平凸レンズがロッドレンズ2と一体となるように形成されている。このように光出射面4をコリメート化加工したことで、当該ロッドレンズ2から出射される光は、集光され、平行光として出射されるようになる。なお、光出射面4を平凸レンズ状に加工する手法としては、例えばロッドレンズ2の光出射面4を平坦面に形成した後、研磨加工等により本実施形態に示した凸面状に成形する方法等を採用することができる。
【0017】
本実施形態の導光装置1においては、光入射面3から入射した光は、ロッドレンズ2と外部との間で屈折率の相違に基づき、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面4側に出射されるため、光出射面4側においては照度分布が均一な光として出射されることとなる。また、上述した通り、光出射面4がコリメート化加工されているため、当該導光装置1から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体の照明効率を極めて高いものとすることが可能となる。
【0018】
また、本実施形態の導光装置1では、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たる平凸レンズとを別体にて構成せず、一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズと平凸レンズとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程が必要であるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、これらロッドレンズと平凸レンズとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0019】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図3を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の光学素子に係る第2実施形態の導光装置11は、光出射面41をフレネルレンズ状に構成している。すなわち、光出射面41に凸状部を同心円状に複数形成してコリメート化手段を構成したものであって、第1の実施の形態に係る平凸レンズ状の構成と同様、出射光を光軸に平行な平行光として出射可能とする一方、第1の実施の形態に係る平凸レンズ状のものに比して、凸部の出っ張りが小さく抑えられ、比較的小型化を実現することが可能で、しかも集光率も高いものとなっている。
【0020】
このような構成の場合も、第1の実施の形態と同様に、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面41側に出射されるため、光出射面41側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面41がフレネルレンズ状に加工されているため、当該導光装置11から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。
【0021】
さらに、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるフレネルレンズとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズとフレネルレンズとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程に手間が掛かるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、ロッドレンズとフレネルレンズとをそれぞれ別体に設けた場合とは違って、これらロッドレンズとフレネルレンズとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0022】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を、図4を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の光学素子に係る第3実施形態の導光装置21は、アクリル樹脂からなる中空筒状のロッドレンズ12にて構成されており、その光出射面4が平凸レンズ状に加工されている。また、ロッドレンズ12は、光入射面3が空洞状に構成され、当該ロッドレンズ12の内面には、光入射面3及び光出射面4の内面を除いてAl等の金属反射膜6が形成されている。
【0023】
この場合も、第1の実施の形態と同様、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ12内部で反射を繰り返しながら光出射面4側に出射されるため、光出射面4側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面4が平凸レンズ状に加工されているため、当該導光装置21から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。さらに、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるフレネルレンズとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されるとともに、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0024】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を、図5を参照して説明する。図5は、第4実施形態の導光装置51についての断面模式図であって、図6は、その導光装置51の光出射面42の平面模式図であり、図7は該導光装置51から出射される光の強度を出射角毎に示したグラフである。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0025】
本発明の光学素子に係る第4実施形態の導光装置51は、光出射面42がマイクロレンズをアレイ状に配列した構成を有したものである。すなわち、光出射面42に、図6に示したように大きさの異なるマイクロレンズ42a,42b,42cをアレイ状に配設したマイクロレンズアレイを形成し、該マイクロレンズアレイによりコリメート化手段を構成したものである。なお、本実施形態の場合、中心に近い側から曲率半径3.0mmのマイクロレンズ42a、曲率半径0.7mmのマイクロレンズ42b、曲率半径0.4mmのマイクロレンズ42cを形成した。また、本実施形態のように光出射面42をマイクロレンズアレイ状に構成するには、光出射面42をマイクロレンズアレイ状に加工する方法を適用できるが、マイクロレンズをアレイ状に構成したものをロッドレンズ2の光出射面42に組み付ける方法を採用することも可能である。
【0026】
このような本実施形態の導光装置51においても、第1の実施の形態と同様に、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面42側に出射されるため、光出射面42側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面42がマイクロレンズアレイにて構成されているため、当該導光装置51から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。すなわち、図7に示すように、光出射面42にコリメート化手段を設けない通常の構成に比して、本実施形態の導光装置51では光の指向角を小さくすることができた。
【0027】
さらに、光出射面42をマイクロレンズアレイ状に加工し、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるマイクロレンズアレイとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズとマイクロレンズアレイとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程に手間が掛かるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、ロッドレンズとマイクロレンズアレイとをそれぞれ別体に設けた場合とは違って、これらロッドレンズとマイクロレンズアレイとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置51を小型化することも可能となる。
【0028】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を、図8を参照して説明する。なお、本実施形態においては、特に図面を見やすくするため、各構成要素の寸法比率などは適宜異ならせてある。
図8は、上記実施の形態で示した導光装置1,11,21,51のいずれかを備える照明装置31を用いた投射型表示装置91の要部を示す概略構成図である。本実施の形態では、色順次駆動方式の投射型カラー液晶表示装置の例を示し、図中符号30はLED光源(面状光源)、95は液晶ライトバルブ(光変調装置)、96は投射レンズ(投射装置)である。なお、LED光源30は、面内に赤色、緑色、青色の各色光源を複数含むLEDアレイ光源として構成されている。
【0029】
投射型表示装置91は、R、G、Bの各色光を出射可能なLED光源(固体発光素子)30と、光源30から出射された光を均一な照明光とするための均一照明系の光学素子たる導光装置1(11,21,51)とを備えた照明装置31と、照明装置31から出射される色光を変調して画像を合成する液晶ライトバルブ95と、液晶ライトバルブ95によって合成された画像をスクリーン99に拡大投射する投射レンズ96とから概略構成されている。
【0030】
液晶ライトバルブ95には、画素スイッチング用素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を用いたTNモードのアクティブマトリクス方式の透過型の液晶セル93が使用され、液晶セル93の外面には入射側偏光板92、出射側偏光板94がその透過軸が互いに直交するように配置されて設けられている。例えば、オフ状態では液晶ライトバルブ95に入射された偏光が所定の偏光に変換されて出射される一方、オン状態では光が遮断されるようになっている。なお、液晶ライトバルブ95と照明装置31は離間して配置しても良いが、装置の小型化、薄型化のためには全てを密着させて配置することが望ましい。
【0031】
本実施の形態の投射型表示装置91では、1フレームを時分割し、時間順次にR、G、Bの各色光を出射させ、LED光源30から各色光を出射するタイミングと液晶ライトバルブ95を駆動するタイミングとを同期させることにより、LED光源30から出射される色光に対応させて液晶ライトバルブ95を時間順次に駆動し、LED光源30から出射される色光に対応する画像信号を出力することにより、カラー画像を合成することが可能な構成になっている。
【0032】
このような投射型表示装置91は、上記導光装置1(11,21,51)を備えた照明装置31を採用してなるため、照明効率が高く、表示特性に優れた表示装置となる。また、照度分布が均一なため、液晶ライトバルブの耐久性も向上し、ひいては当該投射型表示装置の耐久性向上にも繋がる。
【0033】
次に、投射型照明装置の変形例を、図9を参照して説明する。図9は投射型表示装置の更に異なる変形例について、その概略構成を示す拡大図であって、この場合の投射型表示装置71は3板方式の例である。図9の投射型液晶表示装置71では、Rの色光を発光し得るLED光源30R、Gの色光を発光し得るLED光源30G、Bの色光を発光し得るLED光源30Bの3個を光源としてそれぞれ用いている。そして、各LED光源30R,30G,30Bの出射側には、図8で用いたものと同様の導光装置1(11,21,51)が配置されており、照明装置31を構成している。
【0034】
各照明装置31の出射側には、R、G、Bの各色光を変調する液晶ライトバルブ75がそれぞれ設けられている。そして、各液晶ライトバルブ75によって変調された3つの色光が、クロスダイクロイックプリズム77(色合成手段)に入射するように構成されている。このプリズム77は4つの直角プリズムが貼り合わされたものであり、内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光Lr、Lg、Lbが合成されてカラー画像を表す光が形成される。色合成された光は投射レンズ76によりスクリーン79上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0035】
このような投射型表示装置71においても、第1〜第4の実施形態で示した導光装置1,11,21,51のいずれかを備える照明装置31を適用したため、照明効率が高く、表示特性に優れた表示装置となる。また、照度分布が均一なため、液晶ライトバルブの耐久性も向上し、ひいては当該投射型表示装置の耐久性向上にも繋がる。
【0036】
以上、本発明に係る実施の形態を示したが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本実施形態においては導光手段たるロッドレンズを直方体状にて形成したが、被照明体(液晶ライトバルブ等)の構成により例えば円柱状にて形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の導光装置を示す概略斜視図。
【図2】図1の概略断面図。
【図3】第2実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図4】第3実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図5】第4実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図6】図5の導光装置の光出射面を示す概略平面図。
【図7】図5の導光装置から出射される光の強度を示すグラフ。
【図8】第5実施形態の投射型表示装置を示す概略構成図。
【図9】図8の投射型表示装置の一変形例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1,11,21,51…導光装置(光学素子)、2,12…ロッドレンズ(導光手段)、4,41…光出射面、6…金属反射膜(光反射面)、30…光源、31…照明装置、71,91…投射型表示装置、75,95…液晶ライトバルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子、照明装置、及び投射型表示装置に関し、特に入射した光を照射分布が均一な平行光として出射させることが可能な光学素子と、それを備える照明装置、及び該照明装置を備える投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報機器の発達は目覚しく、解像度が高く、低消費電力でかつ薄型の表示装置の要求が高まり、研究開発が進められている。中でも液晶表示装置は液晶分子の配列を電気的に制御して、光学的特性を変化させることができ、上記のニーズに対応できる表示装置として期待されている。このような液晶表示装置の一形態として、液晶ライトバルブを用いた光学系からなる映像源から出射される画像を、投射レンズを通してスクリーンに拡大投射するプロジェクタが知られている。
【0003】
ところで、プロジェクタ用の光源装置としては、例えばメタルハライドランプ、超高圧水銀灯やハロゲンランプ等の光源を具備するものが知られているが、この光源から出射される光は一般に不均一な照度分布を持っている。したがって、被照明領域、具体的には光変調装置としての液晶ライトバルブの表示面における照度分布を均一化するために、ロッド状導光体からなる均一照明系の光学素子を光源装置に具備させたものが例えば特許文献1に記載されている。また、特許文献1では、光学素子の出射側に別途集光レンズを配設し、出射される光の発散を防止して光軸に平行な光を出射可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−231344号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにロッド状導光体と集光レンズとを別々に配置する構成では、互いの光軸調整が必要で、さらにこれら固定を治具も必要となる。したがって、光軸調整等により製造プロセスが複雑化するとともに、治具等の設置は当該光学素子を小型化するうえで不利な点となっていた。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、簡便な構成により、入射した光を、均一な照度分布を備えた光であってコリメート化された光として導出することが可能な光学素子と、該光学素子を備えた照明装置と、この照明装置を備えた高輝度で信頼性の高い投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の光学素子は、光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面側に、出射光をコリメート化するためのコリメート化手段が当該導光手段と一体形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような光学素子によると、光入射面から入射した光を照度分布の均一な平行光として導出させることが可能となる。すなわち、光入射面から導光手段に入射した光は、導光手段にて均一化され、その出射面に対応した面発光として出射される一方、本発明では出射面側にコリメート化手段が形成されているため、出射光は発散が少なく光軸に平行なコリメート化された光(平行光)となり、当該光学素子により被照射体を照射する際には照度ムラが少なくなる。
そして、本発明では上記コリメート化手段を導光手段と一体形成したために、別途導光手段とコリメート化手段とを位置合わせしつつ配置する必要がなくなり、製造プロセスが簡便なものとなる。また、特に位置合わせ後において、各手段を固定するための治具等も必要ないため、当該装置の小型化にも繋がることとなる。なお、本発明に言う導光手段とコリメート化手段との一体形成とは、導光手段にコリメート化手段が実装されたもので、具体的には導光手段の導光面に対して所定の加工を施すことにより出射光をコリメート化可能な構成とし、両手段が一体に成形されるものであることが好ましい。すなわち、導光手段とコリメート化手段とを一体の成形品として提供することで、各手段を組み付ける作業を行う必要がなく、互いの光軸調整等の手間が省けるのである。
【0009】
次に、上記目的を達成するために、本発明の光学素子は、その異なる態様として、光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面に、出射光をコリメート化するためのコリメート化加工が施されていることを特徴とする。
【0010】
このように導光手段の光出射面に対してコリメート化加工を施すことで、導光手段に入射した光を、照度分布の均一な面発光として導出させることが可能となる。また、この場合も、導光手段とコリメート化手段とを別途配設する場合に比して、各手段を位置合わせしつつ配置する必要がなくなり、製造プロセスが簡便なものとなる。また、特に位置合わせ後において、各手段を固定するための治具等も必要ないため、当該装置の小型化にも繋がることとなる。なお、本発明に言うコリメート化加工とは、光を集光して、光軸に平行な光を作り出すための加工であって、例えば出射面を平凸レンズ状に加工したもの、或いはフレネルレンズ状に加工したもの、或いはマイクロレンズをアレイ状に配置した構成に加工したもの等を例示することができる。
【0011】
本発明において、導光手段は棒状の導光体若しくは管状の導光体(いわゆるロッドレンズ)から構成することができる。その場合、ロッドレンズの形状としては、光出射面は被照射体と光学的に共役である(相似形である)ことが好ましく、光入射面と光出射面とは必ずしも相似形である必要はない。また、入射側から出射側に向けて同一の径を有するものであってもよいが、先拡がりの形状(いわゆるテーパ形状)としてもよい。すなわち、光出射面の面積を、光入射面の面積よりも大きいものとし、先拡がりの形状とした場合、当該導光手段への光の入射角に対して出射角を変化させることも可能となる。なお、棒状の導光体の外面側、若しくは筒状の導光体の内面側に反射膜を形成し、当該導光体内部における光反射を高めることも可能である。
【0012】
次に、本発明の照明装置は、上記光学素子と、該光学素子の光入射面側に配設された光源とを備えることを特徴とする。このような照明装置によると、例えば導光手段の光出射面側に設けた被照明体(被照射体)に対する照明効率が非常に高くなり、その照度分布も均一なものとなり、例えば投射型表示装置であるプロジェクタ用の照明装置として非常に適したものとなる。すなわち、照度分布が均一で平行な面発光を出射可能な照明装置によりプロジェクタ等の表示装置の光源を構成することで、コントラスト低下等が生じ難く、優れた表示特性を提供可能となる。
【0013】
また、本発明の投射型表示装置は、上記照明装置と、該照明装置から出射される光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備えたことを特徴とする。このような投射型表示装置は、照明効率が非常に高く、照度分布も均一な照明装置を備えて構成されるため、表示特性が非常に優れたものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明の光学素子に係る導光装置1の概略斜視図で、図2は導光装置1を模式的に示す断面図である。図面中符号2は導光装置1の主体をなすロッドレンズ(導光手段)で、符号3はロッドレンズ2の光入射面、符号4はロッドレンズ2の光出射面である。
【0015】
導光装置1は、光入射面3から入射された光を、ロッドレンズ2を介して光出射面4側に導くものであって、本実施形態の場合、ロッドレンズ2は、光入射面3から光出射面4に至るアクリル製の棒状部材にて構成され、光入射面3側から光出射面4側に向けて先拡がりの形状(いわゆるテーパ形状)をなし、すなわち、光出射面4の面積を、光入射面3の面積よりも大きく構成している。なお、ロッドレンズ2は先拡がり形状以外にも、光入射面3側から光出射面4側に向けて同一の径を有するもの、すなわち光入射面3と光出射面4の面積が同じ形状のものを採用することもできる。
【0016】
ロッドレンズ2の光出射面4は、出射光をコリメート化するために、平凸レンズ状に加工されている。すなわち、本実施形態では、ロッドレンズ2の光出射面4側に、コリメート化手段たる平凸レンズがロッドレンズ2と一体となるように形成されている。このように光出射面4をコリメート化加工したことで、当該ロッドレンズ2から出射される光は、集光され、平行光として出射されるようになる。なお、光出射面4を平凸レンズ状に加工する手法としては、例えばロッドレンズ2の光出射面4を平坦面に形成した後、研磨加工等により本実施形態に示した凸面状に成形する方法等を採用することができる。
【0017】
本実施形態の導光装置1においては、光入射面3から入射した光は、ロッドレンズ2と外部との間で屈折率の相違に基づき、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面4側に出射されるため、光出射面4側においては照度分布が均一な光として出射されることとなる。また、上述した通り、光出射面4がコリメート化加工されているため、当該導光装置1から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体の照明効率を極めて高いものとすることが可能となる。
【0018】
また、本実施形態の導光装置1では、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たる平凸レンズとを別体にて構成せず、一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズと平凸レンズとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程が必要であるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、これらロッドレンズと平凸レンズとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0019】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図3を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の光学素子に係る第2実施形態の導光装置11は、光出射面41をフレネルレンズ状に構成している。すなわち、光出射面41に凸状部を同心円状に複数形成してコリメート化手段を構成したものであって、第1の実施の形態に係る平凸レンズ状の構成と同様、出射光を光軸に平行な平行光として出射可能とする一方、第1の実施の形態に係る平凸レンズ状のものに比して、凸部の出っ張りが小さく抑えられ、比較的小型化を実現することが可能で、しかも集光率も高いものとなっている。
【0020】
このような構成の場合も、第1の実施の形態と同様に、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面41側に出射されるため、光出射面41側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面41がフレネルレンズ状に加工されているため、当該導光装置11から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。
【0021】
さらに、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるフレネルレンズとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズとフレネルレンズとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程に手間が掛かるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、ロッドレンズとフレネルレンズとをそれぞれ別体に設けた場合とは違って、これらロッドレンズとフレネルレンズとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0022】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を、図4を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の光学素子に係る第3実施形態の導光装置21は、アクリル樹脂からなる中空筒状のロッドレンズ12にて構成されており、その光出射面4が平凸レンズ状に加工されている。また、ロッドレンズ12は、光入射面3が空洞状に構成され、当該ロッドレンズ12の内面には、光入射面3及び光出射面4の内面を除いてAl等の金属反射膜6が形成されている。
【0023】
この場合も、第1の実施の形態と同様、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ12内部で反射を繰り返しながら光出射面4側に出射されるため、光出射面4側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面4が平凸レンズ状に加工されているため、当該導光装置21から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。さらに、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるフレネルレンズとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されるとともに、当該導光装置を小型化することも可能となる。
【0024】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を、図5を参照して説明する。図5は、第4実施形態の導光装置51についての断面模式図であって、図6は、その導光装置51の光出射面42の平面模式図であり、図7は該導光装置51から出射される光の強度を出射角毎に示したグラフである。なお、第1の実施の形態と同様の構成部材については、同じ符号を付し、説明を省略する。
【0025】
本発明の光学素子に係る第4実施形態の導光装置51は、光出射面42がマイクロレンズをアレイ状に配列した構成を有したものである。すなわち、光出射面42に、図6に示したように大きさの異なるマイクロレンズ42a,42b,42cをアレイ状に配設したマイクロレンズアレイを形成し、該マイクロレンズアレイによりコリメート化手段を構成したものである。なお、本実施形態の場合、中心に近い側から曲率半径3.0mmのマイクロレンズ42a、曲率半径0.7mmのマイクロレンズ42b、曲率半径0.4mmのマイクロレンズ42cを形成した。また、本実施形態のように光出射面42をマイクロレンズアレイ状に構成するには、光出射面42をマイクロレンズアレイ状に加工する方法を適用できるが、マイクロレンズをアレイ状に構成したものをロッドレンズ2の光出射面42に組み付ける方法を採用することも可能である。
【0026】
このような本実施形態の導光装置51においても、第1の実施の形態と同様に、光入射面3から入射した光は、当該ロッドレンズ2内部で反射を繰り返しながら光出射面42側に出射されるため、光出射面42側においては照度分布が均一な光として出射される。また、光出射面42がマイクロレンズアレイにて構成されているため、当該導光装置51から出射される光は、光軸に沿った平行光となり、被照明体を極めて高い照明効率にて照射することが可能となる。すなわち、図7に示すように、光出射面42にコリメート化手段を設けない通常の構成に比して、本実施形態の導光装置51では光の指向角を小さくすることができた。
【0027】
さらに、光出射面42をマイクロレンズアレイ状に加工し、導光手段たるロッドレンズと、コリメート化手段たるマイクロレンズアレイとを一の部材(アクリル部材)にて一体に構成したため、その製造プロセスが簡易化されている。すなわち、ロッドレンズとマイクロレンズアレイとをそれぞれ別体に設けると、これらの光軸を位置合わせする工程に手間が掛かるが、本実施形態のように一部材にて構成することで光軸調整等の製造プロセス上の手間が省けるようになった。また、本実施形態では、ロッドレンズとマイクロレンズアレイとをそれぞれ別体に設けた場合とは違って、これらロッドレンズとマイクロレンズアレイとの位置合わせ状態を保持するための固定治具等も不要で、当該導光装置51を小型化することも可能となる。
【0028】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を、図8を参照して説明する。なお、本実施形態においては、特に図面を見やすくするため、各構成要素の寸法比率などは適宜異ならせてある。
図8は、上記実施の形態で示した導光装置1,11,21,51のいずれかを備える照明装置31を用いた投射型表示装置91の要部を示す概略構成図である。本実施の形態では、色順次駆動方式の投射型カラー液晶表示装置の例を示し、図中符号30はLED光源(面状光源)、95は液晶ライトバルブ(光変調装置)、96は投射レンズ(投射装置)である。なお、LED光源30は、面内に赤色、緑色、青色の各色光源を複数含むLEDアレイ光源として構成されている。
【0029】
投射型表示装置91は、R、G、Bの各色光を出射可能なLED光源(固体発光素子)30と、光源30から出射された光を均一な照明光とするための均一照明系の光学素子たる導光装置1(11,21,51)とを備えた照明装置31と、照明装置31から出射される色光を変調して画像を合成する液晶ライトバルブ95と、液晶ライトバルブ95によって合成された画像をスクリーン99に拡大投射する投射レンズ96とから概略構成されている。
【0030】
液晶ライトバルブ95には、画素スイッチング用素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記する)を用いたTNモードのアクティブマトリクス方式の透過型の液晶セル93が使用され、液晶セル93の外面には入射側偏光板92、出射側偏光板94がその透過軸が互いに直交するように配置されて設けられている。例えば、オフ状態では液晶ライトバルブ95に入射された偏光が所定の偏光に変換されて出射される一方、オン状態では光が遮断されるようになっている。なお、液晶ライトバルブ95と照明装置31は離間して配置しても良いが、装置の小型化、薄型化のためには全てを密着させて配置することが望ましい。
【0031】
本実施の形態の投射型表示装置91では、1フレームを時分割し、時間順次にR、G、Bの各色光を出射させ、LED光源30から各色光を出射するタイミングと液晶ライトバルブ95を駆動するタイミングとを同期させることにより、LED光源30から出射される色光に対応させて液晶ライトバルブ95を時間順次に駆動し、LED光源30から出射される色光に対応する画像信号を出力することにより、カラー画像を合成することが可能な構成になっている。
【0032】
このような投射型表示装置91は、上記導光装置1(11,21,51)を備えた照明装置31を採用してなるため、照明効率が高く、表示特性に優れた表示装置となる。また、照度分布が均一なため、液晶ライトバルブの耐久性も向上し、ひいては当該投射型表示装置の耐久性向上にも繋がる。
【0033】
次に、投射型照明装置の変形例を、図9を参照して説明する。図9は投射型表示装置の更に異なる変形例について、その概略構成を示す拡大図であって、この場合の投射型表示装置71は3板方式の例である。図9の投射型液晶表示装置71では、Rの色光を発光し得るLED光源30R、Gの色光を発光し得るLED光源30G、Bの色光を発光し得るLED光源30Bの3個を光源としてそれぞれ用いている。そして、各LED光源30R,30G,30Bの出射側には、図8で用いたものと同様の導光装置1(11,21,51)が配置されており、照明装置31を構成している。
【0034】
各照明装置31の出射側には、R、G、Bの各色光を変調する液晶ライトバルブ75がそれぞれ設けられている。そして、各液晶ライトバルブ75によって変調された3つの色光が、クロスダイクロイックプリズム77(色合成手段)に入射するように構成されている。このプリズム77は4つの直角プリズムが貼り合わされたものであり、内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光Lr、Lg、Lbが合成されてカラー画像を表す光が形成される。色合成された光は投射レンズ76によりスクリーン79上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0035】
このような投射型表示装置71においても、第1〜第4の実施形態で示した導光装置1,11,21,51のいずれかを備える照明装置31を適用したため、照明効率が高く、表示特性に優れた表示装置となる。また、照度分布が均一なため、液晶ライトバルブの耐久性も向上し、ひいては当該投射型表示装置の耐久性向上にも繋がる。
【0036】
以上、本発明に係る実施の形態を示したが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本実施形態においては導光手段たるロッドレンズを直方体状にて形成したが、被照明体(液晶ライトバルブ等)の構成により例えば円柱状にて形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の導光装置を示す概略斜視図。
【図2】図1の概略断面図。
【図3】第2実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図4】第3実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図5】第4実施形態の導光装置を示す概略断面図。
【図6】図5の導光装置の光出射面を示す概略平面図。
【図7】図5の導光装置から出射される光の強度を示すグラフ。
【図8】第5実施形態の投射型表示装置を示す概略構成図。
【図9】図8の投射型表示装置の一変形例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1,11,21,51…導光装置(光学素子)、2,12…ロッドレンズ(導光手段)、4,41…光出射面、6…金属反射膜(光反射面)、30…光源、31…照明装置、71,91…投射型表示装置、75,95…液晶ライトバルブ
Claims (10)
- 光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面側に、出射光をコリメート化するためのコリメート化手段が当該導光手段と一体形成されていることを特徴とする光学素子。
- 光入射面と、光出射面とを有し、前記光入射面から入射した光を前記光出射面に導光する導光手段を備え、該導光手段の光出射面に、出射光をコリメート化するためのコリメート化加工が施されていることを特徴とする光学素子。
- 前記光出射面が、前記光入射面よりも面積が大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記導光手段が、棒状の導光体にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学素子。
- 前記導光手段が、管状の導光体にて構成され、該導光体内面に反射膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学素子。
- 前記導光手段の光出射面が、平凸レンズ状に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学素子。
- 前記導光手段の光出射面が、フレネルレンズ状に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学素子。
- 前記導光手段の光出射面が、マイクロレンズをアレイ状に配置した構成を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学素子。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光学素子と、前記光学素子の前記光入射面側に配設された光源とを備えることを特徴とする照明装置。
- 請求項9に記載の照明装置と、該照明装置から出射される光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備えたことを特徴とする投射型表示装置。
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