JP2004183053A

JP2004183053A - Highly corrosion resistant surface-treated steel sheet and manufacturing method therefor

Info

Publication number: JP2004183053A
Application number: JP2002351959A
Authority: JP
Inventors: Takafumi Yamaji; 隆文山地; Junichi Inagaki; 淳一稲垣; Akira Matsuzaki; 晃松崎; Masaaki Yamashita; 正明山下
Original assignee: JFE Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 2002-12-04
Filing date: 2002-12-04
Publication date: 2004-07-02

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a surface-treated steel sheet which remarkably inhibits a film from peeling or blackening, and to provide a manufacturing method therefor. <P>SOLUTION: The highly corrosion resistant surface-treated steel sheet has the film containing a composite compound containing an organic resin, Cr and Ca-PO<SB>4</SB>-SiO<SB>2</SB>as the main component on the surface of an Al-Zn alloy plated steel sheet, wherein (Ca+SiO<SB>2</SB>+PO<SB>4</SB>)/organic resin satisfies 0.01 to 0.5; (Ca+SiO<SB>2</SB>)/PO<SB>4</SB>satisfies 0.1 to 20.0; the above organic resin is a copolymer obtained from [1] styrene, [2] (meth)acrylic acid, [3] (meth)acrylic ester with an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms, and [4] a vinyl monomer which can be copolymerized with them; and with respect to 100 mass% of a solid content of the above copolymer resin, a mass ratio of [1] styrene is 10 to 70 mass%, a mass ratio of [2] (meth)acrylic acid is 0.5 to 10 mass%, and a mass ratio of [3] (meth)acrylic ester with the alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms, is 20 to 60 mass%. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無塗装でも優れた防食性を示し、高温多湿環境でもめっき表面が黒変化することなく、また、加工によりめっきにクラックが生じても優れた防食性を維持し、かつロールフォーミングにおける摺動において皮膜の剥離、黒化を著しく抑制することが可能な表面処理鋼板、およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、家電、建材等の分野では、特に屋外の腐食環境の厳しい部材の耐久性を向上させるため、従来用いられている表面処理鋼板より優れた高耐食性材料が強く要望されている。また、これらの用途では曲げ加工等が施されるため、めっきにクラックが生じても鉄の腐食進行を防止するために犠牲防食性に優れる亜鉛めっき鋼板が用いられてきた。最近ではこれに加えて、Ａｌを４０〜７０％（以下「５５％Ａｌ系」と称す）含む耐食性に優れるＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板が多く用いられてきている。これらのめっき鋼板は、それぞれに下記のような特徴がある。
【０００３】
亜鉛めっき鋼板は犠牲防食性に優れるものの、活性なめっき表面であるために水分と酸素の存在下において容易に亜鉛酸化物である白錆が生成し外観品質が低下するのみならず、亜鉛酸化物には高度な防食性が期待できないために長期的な耐久性に限界がある。５５％Ａｌ系は、表面が更に安定しているために白錆発生が生じにくい。ただし、めっき皮膜が硬いために厳しい加工によりめっきにクラックが生じ、その部分からの腐食が進行しＡｌ成分を主体とした黒錆が発生し、加工部の外観品質が大きく低下する欠点がある。また、亜鉛めっき鋼板と比較し、Ａｌは主体の皮膜であることと、表面の凹凸が大きいことからロールフォーミング加工時にめっき表面がロールと接触することによりかじりが生じ、外観に黒化が生じ、外観品質および耐食性が低下するという問題が生じている。
【０００４】
亜鉛めっきまたは亜鉛系合金めっきの加工部耐食性を向上させる手段としては、有機樹脂をクロメート皮膜に利用する方法が多く提案されている。この方法によれば、加工等によるクロメート皮膜の損傷が軽減されるために向上効果が認められるものの、特に５５％Ａｌ系では加工により大きなめっきクラックが発生するために十分な効果が得られていない。
【０００５】
また、クロメート皮膜中へのシリカ、リン酸等の添加は耐食性向上効果があり、一般的に高耐食化のために用いられる手段であるが、これらでは加工部耐食性向上に大きな効果が得られていない。
【０００６】
また、単純にクロメート皮膜量を多くすることは、耐食性向上に効果があるものの、経済的に不利になるばかりでなく、皮膜からのクロム溶出量が多くなり、環境に対して悪影響を及ぼす可能性が生じるので避けるべきである。
【０００７】
このような中で、亜鉛を３０ｗｔ％以上含む亜鉛系めっき鋼板の表面に、有機樹脂、Ｃｒ、およびＣａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２を主成分とする複合化合物を含み、有機樹脂付着量が５０ｍｇ／ｍ^２以上５０００ｍｇ／ｍ^２以下、Ｃｒ付着量が１ｍｇ／ｍ^２以上１００ｍｇ／ｍ^２以下、また重量比で、（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂が０．０１〜０．５、かつ（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が０．０５〜０．８を満足する皮膜を有する高耐食表面処理鋼板がある（例えば特許文献１）。しかしながら、上記高耐食表面処理鋼板は加工性が充分でない。
【０００８】
また、製造方法においては、簡潔な処理工程で製造できることは、膨大な設備を必要とせず、かつ製造が容易となるため最も望ましいといえる。したがって、従来主に耐黒変性、あるいは塗装前処理として行われてきたクロメート処理前にＮｉ、Ｃｏ、Ｆｅ等を付着させる特殊な前処理を必要とせず、従来から用いられてきた方法、中でも塗布型のクロメート処理方法により皮膜を形成することが最も好まれている。
【０００９】
【特許文献１】
特開２００１−３１６８４４号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、高耐食性を示し、加工部分からの腐食進行を著しく抑制するとともに、かつロールフォーミングにおける摺動において皮膜の剥離、黒化を著しく抑制することが可能な表面処理鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、新たな添加物として、Ｃａを含有した特定の樹脂との混合皮膜を形成することにより、Ｚｎを３０％以上、Ａｌを４０〜７０％含むＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板の加工部を含む耐食性が向上できること、さらに前記Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板では、Ａｌ成分が多く硬いめっき皮膜であるために厳しい加工によりめっきにクラックが生じ、腐食環境でその部分から腐食が進行して発生する黒錆を著しく抑制する効果のある皮膜を塗布型クロメート処理工程で形成できる条件を見出し、本発明を完成するに至った。上記課題を解決する本発明の要旨は、以下のとおりである。
【００１２】
［１］質量％で、Ｚｎを３０％以上、Ａｌを４０〜７０％含むＡｌ−Ｚｎ合金めっき鋼板の表面に、有機樹脂、Ｃｒ、およびＣａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２を主成分とする複合化合物を含み、有機樹脂付着量が５０ｍｇ／ｍ^２以上５０００ｍｇ／ｍ^２以下、Ｃｒ付着量が１ｍｇ／ｍ^２以上１００ｍｇ／ｍ^２以下、また質量比で、（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂が０．０１〜０．５、かつ（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が０．１〜２０．０を満足し、前記有機樹脂が▲１▼スチレンと、▲２▼（メタ）アクリル酸と、▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルと、▲４▼これらと共重合可能なビニルモノマーとから得られる共重合樹脂で、前記共重合樹脂の固形分１００質量％に対する▲１▼スチレンの質量割合が１０〜７０質量％、▲２▼（メタ）アクリル酸の質量割合が０．５〜１０質量％、▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルの質量割合が２０〜６０質量％、である皮膜を有することを特徴とする高耐食表面処理鋼板。
【００１３】
［２］上記［１］に記載の表面処理鋼板を製造するにあたり、Ｚｎを３０％以上、Ａｌを４０〜７０％含むＡｌ−Ｚｎ合金めっき鋼板の表面に、水溶性あるいは水分散性の有機樹脂と、Ｃｒ^３＋／（Ｃｒ^６＋＋Ｃｒ^３＋）比率が０．０５〜０．９、リン酸イオン濃度がＰＯ_４／Ｃｒで０．１〜３．０以下の水溶性クロム酸またはクロム酸塩と、Ｃａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２を主成分とする複合化合物を含む水系処理液を塗布し、板温６０℃以上２５０℃以下で乾燥することを特徴とする高耐食表面処理鋼板の製造方法。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
【００１５】
（鋼板の種類）
本発明において、対象とする鋼板の種類を限定したのは以下の理由による。すなわち、Ｚｎを３０％未満しか含まないめっき鋼板では、Ｚｎの犠牲防食性が劣るためめっき皮膜に微小な欠陥が生じてもＦｅの腐食生成物である赤錆が発生しやすい。したがって、鋼板の防食性の観点よりＺｎを３０％以上含むことが必要であるが、一方Ｚｎは活性な金属であるためにめっき皮膜自体は腐食が生じ易く、長期的な耐久性の観点からは限界がある。
【００１６】
Ｚｎめっき鋼板の耐久性を向上させる手段として、Ａｌとの合金めっき化が検討され、すでに実用化されている。中でも、Ａｌを４０〜７０％と１〜３％のＳｉを含み、場合によって更にＴｉ等も添加されている合金めっき鋼板が多く用いられている。本発明では、このようなＺｎを３０％以上含み、Ａｌを４０〜７０％含むＡｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板の耐食性を向上させることを目的とする。これに当てはまる現在市場で用いられているめっき鋼板としては、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、５５％Ａｌ系めっき鋼板が挙げられる。
【００１７】
前記Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板では、めっきの耐食性が向上するもののめっき皮膜が硬いため加工によりクラックが生じ加工部からの腐食が進行するとともに、Ａｌが多く含まれているため黒錆が多く発生し外観品質を大きく低下させる問題がある。本発明では、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板の加工部耐黒錆性を向上し、係る問題点を解決する。
【００１８】
本発明では、前記した各めっき鋼板は、必要に応じて、湯洗、あるいはアルカリ脱脂、場合によっては表面にＮｉ、Ｃｏ、Ｆｅ等を付着させる前処理が施されたものであってもよい。
【００１９】
さらに、これらの材料は機能的な形状に主にロールフォーミング成型機により加工が施されるが、板厚等が厚い場合、あるいは成形寸法の高い精度が必要となる場合には、鋼板表面がロールにより強い摺動を受けるため、皮膜の剥離、あるいは黒化が生じ外観品質、あるいは成形後の耐食性に問題が生じる場合がある。これらを解決するために有機樹脂を含む皮膜をめっき表面に形成する手段がとられているがいまだ成形に対して十分に耐えられず、耐摺動性の優れた皮膜に対する強い要望がある。本発明では、Ａｌ−Ｚｎ系合金めっき鋼板の耐摺動性を向上し、係る問題点を解決する。
【００２０】
（有機皮膜成分）
本発明の第一の特徴は有機樹脂組成であり、
▲１▼スチレンと、▲２▼（メタ）アクリル酸と、▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルと、▲４▼これらと共重合可能なビニルモノマーとから得られる共重合樹脂で、共重合樹脂の固形分１００質量％に対する▲１▼スチレンの質量割合が１０〜７０質量％、▲２▼（メタ）アクリル酸の質量割合が０．５〜１０質量％、▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルの質量割合が２０〜６０質量％、であることが必要である。
【００２１】
前記共重合樹脂は▲１▼スチレンを必須成分とし、アクリル−スチレン樹脂の中のスチレンが占める割合が１０％以下では耐食性が低下し、７０％を超えると加工性が低下する。したがって、スチレン／有機樹脂（＝共重合樹脂の固形分１００質量％）の質量割合が、１０〜７０質量％のアクリル−スチレン系樹脂を用いることにより、安価で耐食性、可能性に優れた皮膜を形成することが可能となる。
【００２２】
前記共重合樹脂は▲２▼（メタ）アクリル酸を必須成分とし、▲２▼（メタ）アクリル酸は、エマルジョンの分散安定性および金属表面との密着性を付与させる効果がある。共重合樹脂中の▲２▼（メタ）アクリル酸の質量割合は０．５〜１０質量％、好ましくは０．５〜７質量％、より好ましくは１〜４質量％の範囲である。共重合樹脂中の（メタ）アクリル酸の質量割合が０．５質量％未満の場合は、エマルジョンの安定性および金属表面との密着性が低下するので好ましくなく、一方、１０質量％を超える場合は得られる皮膜の親水性が強くなり耐水性が低下するので好ましくない。
【００２３】
前記共重合樹脂に使用される▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレートおよびその異性体、（メタ）アクリル酸−ｎ−プロピルおよびその異性体、（メタ）アクリル酸−ｎ−ブチルおよびその異性体、（メタ）アクリル酸−ｎ−ペンチルおよびその異性体、（メタ）アクリル酸−ｎ−ヘキシルおよびその異性体などが挙げられる。（メタ）アクリル酸エステルは皮膜の加工性向上に寄与している。（メタ）アクリル酸エステルのアルキル鎖が７以上の有機樹脂により得られる皮膜は、加工性を低下させ、加工時の金型との摺動により皮膜が剥離する。したがって、（メタ）アクリル酸エステルのアルキル鎖が６以下、さらに好ましくは３〜５の有機樹脂を用いることが必要である。共重合樹脂中の▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルの質量割合は２０〜６０質量％、好ましくは２０〜５５質量％、より好ましくは２５〜５５質量％である。共重合樹脂中の▲３▼炭素数１〜６のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルの質量割合が２０質量％未満の場合は、皮膜の加工性向上効果が乏しく、一方、６０質量％を超える場合は皮膜の耐食性向上に効果のあるスチレンの絶対量が少なくなるので好ましくない。尚、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステルの比率については特に限定はなく、共重合樹脂に含まれる（メタ）アクリル酸エステルがすべてメタクリル酸エステルもしくはアクリル酸エステルでも構わない。
【００２４】
前記共重合樹脂に使用される▲４▼これらと共重合可能なビニルモノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、（メタ）アクリル酸−２−ヒドロキシエチル、（メタ）アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、Ｎ−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、（メタ）アクリル酸メチル、（メタ）アクリル酸エチル、炭素数７以上のアルキル鎖を持つ（メタ）アクリル酸エステルなどが挙げられる。尚、共重合樹脂中の▲４▼これらと共重合可能なビニルモノマーの質量割合は、特に限定はないが４０質量％以下の範囲とし、共重合樹脂のガラス転移温度を１０〜７０℃、好ましくは１５〜６０℃の範囲に調整する割合が好ましい。
【００２５】
（有機皮膜付着量：５０ｍｇ／ｍ^２以上５０００ｍｇ／ｍ^２以下）
めっき表面の皮膜には、有機樹脂が５０ｍｇ／ｍ^２以上５０００ｍｇ／ｍ^２以下の範囲で含まれていることが必要である。有機樹脂は、クロメート皮膜の耐食性を向上させる効果があり、また加工に伴う表面傷発生を防止する効果もあるために必要となる。その効果は、付着量に依存し、有機樹脂量として５０ｍｇ／ｍ^２未満では耐食性向上効果を認められず、逆に５０００ｍｇ／ｍ^２を超えて付着させると、加工時に皮膜の剥離が生じ、剥離物が新たな表面傷発生の原因となる場合があるため好ましくない。したがって、有機樹脂付着量は、５０ｍｇ／ｍ^２以上５０００ｍｇ／ｍ^２以下、好ましくは２００ｍｇ／ｍ^２以上２５００ｍｇ／ｍ^２以下とすべきである。
【００２６】
（Ｃｒ付着量：１ｍｇ／ｍ^２以上１００ｍｇ／ｍ^２以下）
皮膜中にはＣｒが１ｍｇ／ｍ^２以上１００ｍｇ／ｍ^２以下含まれていることが必要である。Ｃｒは、安定な不動態皮膜を形成し、特に平板部の耐食性を高める効果とともに、めっき表面と皮膜との密着性を高める効果があるため、必須成分となる。Ｃｒが１ｍｇ／ｍ^２未満では耐食性、密着性ともに向上効果が認められず、１００ｍｇ／ｍ^２を超えると密着性が低下し、厳しい加工を受けた場合部分的に皮膜が剥離しやすくなる。したがって、Ｃｒ付着量は１ｍｇ／ｍ^２以上１００ｍｇ／ｍ^２以下にすべきである。
【００２７】
（Ｃａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２を主成分とする複合化合物）
本発明の複合化合物は、例えば、リン酸系化合物（リン酸亜鉛、ポリリン酸亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム等）を水中に分散させた状態で、珪酸Ｎａ、炭酸Ｃａを適宜添加することにより得られる沈殿物を水洗し、可溶成分を除去した残渣を用いることができる。また、その平均粒子径はおよそ３μｍ〜０．１μｍのものを用いることができ、粒子径が細かいほうが耐食性、耐黒変性において優れた特性を示す傾向がある。ただし、本発明では複合化合物の製法、およびその粒子径を規定するものではない。本発明の複合化合物は、皮膜中においてＣａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２の各成分が同じ位置に分散した状態になっていることが特徴である。ただし、皮膜の無着色化等を目的としてリン酸を添加することも可能であり、その場合は他成分と異なる位置に分布することになるため、大部分のＣａ、ＳｉＯ_２が分布する近傍にＰＯ_４が分布していることが特徴となる。
【００２８】
また、さらにコロイダルシリカ（ＳｉＯ_２）を添加することも可能である。コロイダルシリカの添加は、皮膜に適度な親水性を付与する効果があり、皮膜の親水性を向上させたい場合に添加する。コロイダルシリカ添加により親水性を適正化することにより、皮膜の耐汚染性、乾湿繰返し環境での耐食性等をさらに向上させることが可能となる。コロイダルシリカの添加量は、特に限定するものではないが、通常皮膜中に０．１〜１０％の範囲での添加が好ましい。これは、過剰添加により常時濡れた環境での耐食性が低下すると共に、断熱材等を張り合わせたばあの耐水密着性を低下させる場合がある。本請求範囲である（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４（質量比）：０．０５〜２０．０とは、コロイダルシリカを添加した場合を考慮した比率である。
【００２９】
（（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂（質量比）：０．０１〜０．５）
本発明の複合化合物は、耐食性、耐黒変性を著しく向上させる効果があるが、一方過剰添加により加工性が低下するのみならず、耐食性が低下する。（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂が０．０１未満では耐食性、耐黒変性向上に十分な効果が得られず、０．５を超える量を添加することにより加工性が低下する。したがって、（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂が０．０１〜０．５であることが必要であり、さらに望ましくは０．０５〜０．３であるべきである。
【００３０】
（（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４（質量比）：０．０５〜２０．０）
本発明の複合化合物の組成は、耐食性、耐黒変性に及ぼす効果に著しく影響する。（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が０．０５未満では、著しい耐食性、耐黒変性向上効果が得られない。逆に、（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が２０．０超えでは逆に耐食性が低下する傾向がある。したがって、（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が０．１〜２０．０であることが必要であり、更に望ましくは１〜１５であるべきである。
【００３１】
（製造方法）
次に、前記した表面処理鋼板を製造するにあたり、Ｚｎを３０％以上、Ａｌを４０〜７０％含むＡｌ−Ｚｎ合金めっき鋼板の表面に、水溶性あるいは水分散性の有機樹脂と、水溶性クロム酸あるいはクロム酸塩と、Ｃａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２を主成分とする複合化合物を含む水系処理液を塗布し、板温６０℃以上２５０℃以下で乾燥する理由について述べる。
【００３２】
前述の皮膜を形成するために、有機樹脂、Ｃｒ、Ｃａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２系化合物を皮膜形成時に所定の含有率を満足させる比率に配合した水系処理液を用いる。
【００３３】
有機樹脂は、水溶性あるいは水分散性の有機樹脂を用い、処理液として、他の成分と安定して分散させるためにノニオン系の成分を含んだ樹脂を用いることが望ましい。また、耐食性の観点から、水溶性の樹脂より水分散性の樹脂（エマルジョン樹脂）を用いることが望ましい。また、酸価は１未満では液の安定性が劣り、逆に５０を超えると耐食性が低下するため、酸価を１〜５０にすることにより、液安定性と高耐食性を両立させることが可能となる。
【００３４】
その他更に添加する分散安定化剤、あるいは消泡剤等により、皮膜特性（皮膜密着性、耐食性、耐黒変性、耐水性、塗料密着性、耐滑り性、テープ密着性、ペフ密着性、発泡ウレタンとの密着性）、液の混和安定性、あるいは機械的安定性が大きく影響を受けるが、その他必要とする特性、使用状況に応じてより目的に合ったものを選択することが重要である。
【００３５】
Ｃｒは、防錆成分として重要な役割を持っているが、処理液中での状態により効果が大きく変わる。防錆効果を発揮させるためには、処理液中に溶解した状態で含まれていることが必要であり、難溶性のクロム酸塩、例えばＺｎＣｒＯ_４、ＳｒＣｒＯ_４、ＢａＣｒＯ_４、ＣｕＣｒＯ_４、ＦｅＣｒＯ_４、Ａｇ_２ＣｒＯ_４、ＳｎＣｒＯ_４等を処理液中に添加し、形成した皮膜は耐食性に劣っており、また皮膜の密着性レベルも低い。
【００３６】
本発明では、クロム酸は例えば無水クロム酸を水に溶解し、一部を還元剤と必要に応じてリン酸等のアニオンを用いてＣｒ^３＋に還元した状態になっているもの、あるいは硝酸Ｃｒ、硫酸Ｃｒ、酢酸Ｃｒなどの可溶性Ｃｒ^３＋化合物、あるいはこれらの混合した状態のものを用いることが可能である。液中に溶解していることにより皮膜形成時にめっき表面と反応、あるいは吸着することにより強固な不動態皮膜を形成し、表面が安定になるため耐食性とともに皮膜密着性に対しても向上させる効果が得られるものと推定される。したがって、処理液中には溶解したクロム成分が含まれていることが必要である。
【００３７】
Ｃｒ^３＋／（Ｃｒ^６＋＋Ｃｒ^３＋）比率（質量比）は、皮膜特性に大きく影響し、好ましくは０．０５以上０．９以下にすることにより、本皮膜はめっきと強固に付着し、更に耐食性に優れた皮膜を形成させることが可能となる。ただし、本発明においてはＣｒ^３＋／（Ｃｒ^６＋＋Ｃｒ^３＋）を規定することはなく、好ましい範囲を外れたものにおいても適用が可能である。
【００３８】
ＰＯ_４を添加することにより、皮膜を無着色化し、耐食性、耐黒変性を向上させる効果が得られる。リン酸の添加方法としては、正リン酸、ポリ燐酸等の形で添加することが可能で、処理液中でイオン化した状態になっていることが必要である。ＰＯ_４／Ｃｒが０．１未満では先に述べた効果が得られず、３．０を超えると耐黒変性等が低下する傾向がある。したがって、ＰＯ_４／Ｃｒは、０．１以上３．０以下にすることが必要である。ただし、ここで添加するＰＯ_４はＣａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４化合物として添加するＰＯ_４との見分けが困難である。したがって、皮膜中に添加されるＰＯ_４の総量は、請求項１を満足する範囲とした。
【００３９】
Ｃａ−ＰＯ_４−ＳｉＯ_２系化合物の添加方法は、粉末の状態で添加混合する方法と、あらかじめ活性剤等を添加し微粒子の状態で水に分散してから処理液中に添加する方法がある。いずれも可能であるが、作業性の点であらかじめ水に分散させた方法のほうが取り扱いが容易である。また、添加する前に粒子径を調整することは皮膜特性の点において重要な因子であり、通常３μｍ〜０．１μｍのものを用いることが可能である。小粒子径のほうが耐食性向上効果が大きい傾向が認められるが、皮膜となった場合、平均粒子径を求めることは困難であるため平均粒子径については、本発明の請求項で限定していない。
【００４０】
複合化合物の添加において注意すべきは、添加物により処理液のｐＨが変化し、混和安定性に悪影響を及ぼす場合があることである。必須成分を安定的に分散させるｐＨとして１以上６．５以下の範囲においては確認されているが、ｐＨ１未満、あるいはｐＨ７を超える領域での分散は難しかった。また、皮膜形成時にＣａ成分が容易に溶解する状態では十分な効果が得られないため、皮膜中で容易に溶解しない化合物となるように化合物の合成時によく水洗し可溶分を除去しておくことが重要である。ただし、本発明においてはＣａ化合物の合成方法、および溶解性を規定するものではない。
【００４１】
以上の成分を含む水系処理液をロールコーター等を用いて塗布し、加熱乾燥、あるいは熱風乾燥することにより皮膜を形成する。皮膜形成温度は６０℃以上とすることが必要であり、それ未満では、皮膜中に残存する水分に由来する影響で耐食性、密着性に劣る皮膜となる。また、最高到達板温が２５０℃を超えても特性上に改善効果を認められることなく、逆に耐食性に劣る皮膜を形成する傾向がある。したがって、皮膜形成のための乾燥板温は、６０℃以上２５０℃以下にすべきである。
【００４２】
【実施例】
以下、実施例について説明する。
【００４３】
表１〜３に示すように、各種のめっき鋼板の表面に所定の組成に調整した処理液を塗布し、表２〜３に示す最高到達板温で加熱乾燥し、表２〜３に示す付着量の皮膜を形成したものを供試材とした。鋼板には５５％Ａｌ−Ｚｎ合金めっき鋼板を用いた。
【００４４】
尚、表２〜３添加物欄に示す複合塩は、防錆剤として用いられているリン酸亜鉛（Ｚｎ_３（ＰＯ_４）_２・４Ｈ_２Ｏ）を水に分散した状態で、希硝酸に溶解した炭酸Ｃａと珪酸Ｎａと添加反応させ、得られる沈殿物を水洗し、可溶分を取り除いたものを用いた。Ｃａ＋ＳｉＯ_２とＰＯ_４の比率は、リン酸亜鉛量と炭酸Ｃａ、珪酸Ｎａの添加量により調整を行った。また、これにより得られた化合物のＣａ／ＳｉＯ_２はおよそ１：２であった。さらに平均粒子径を０．７μｍに調整したものを用いた。
【００４５】
供試材の平板部の耐食性を評価するために塩水噴霧試験１２００時間実施し、平板部からの錆発生程度を下記基準に基づいて評価を行った。
平板部耐食性評価基準
◎；錆発生無、○；錆発生１０％未満、○−；錆発生１０％以上〜２５％未満、△；錆発生２５％以上〜５０％未満、×；錆発生５０％以上
供試材の加工部の耐食性を評価するために３Ｔ曲げ加工を施したサンプルについてＳＳＴ２４０ｈを行い、曲げ部の錆発生程度を下記に示す基準に基づいて評価を行った。
曲げ部耐食性評価基準：
◎；白錆発生面積１０％未満、黒錆発生面積１０％未満、○；白錆発生面積１０％以上５０％未満、黒錆発生面積１０％未満、○−；白錆発生面積５０％以上、黒錆発生面積１０％未満、△；黒錆発生面積１０％以上５０％未満、×；黒錆発生面積５０％以上、
耐黒変性は、５０℃、９８％ＲＨ環境下にスタック状態で４８０時間保管した後の黒変化程度を下記に示す基準に基づいて評価を行った。
耐黒変性評価基準：
◎；変化なし、○；斜めから観察し、確認できる黒変部分２５％未満、△；斜めから観察し、確認できる黒変部分２５％以上、△−；正面から観察し、確認できる黒変部分有り（２５％未満）、×；正面から観察し、確認できる黒変部分２５％以上
加工性を評価するために、先端が５ｍｍＲのビードを１５０Ｋｇｆで供試材表面に押付けた状態で供試材を一定速度で引抜く試験を実施した。本試験を７回繰り返して実施し、表面の黒化、あるいは皮膜の剥離の程度を下記基準により評価を行った。
◎；黒化部１０％未満、剥離無、○；黒化部１０％以上〜２５％未満、剥離１０％未満、△；黒化部２５％以上、剥離１０％未満、△−；剥離１０％以上〜２５％未満、×；剥離２５％以上
評価結果を表４〜５に示す。
【００４６】
【表１】

【００４７】
【表２】

【００４８】
【表３】

【００４９】
【表４】

【００５０】
【表５】

【００５１】
本発明例では、平板部耐食性、加工部耐食性、耐黒変性、加工性全てに優れている。
【００５２】
一方、Ｎｏ．１〜４は、複合化合物組成が本請求範囲外であり、平板部耐食性、あるいは加工部耐食性が劣っている。
【００５３】
Ｎｏ．６、９は、樹脂付着量が本請求範囲外であり、Ｎｏ．６は少ないために耐食性、耐黒変性、加工性全てに劣り、Ｎｏ．９は過剰であるために加工性が低下している。
【００５４】
Ｎｏ．１０、１２は、Ｃｒ付着量が本請求範囲外であり、Ｎｏ．１０は少ないために全ての性能に劣り、Ｎｏ．１２は過剰であるために耐黒変性が劣っている。
【００５５】
Ｎｏ．１３、１６は、皮膜中の（Ｃａ＋ＳｉＯ_２＋ＰＯ_４）／有機樹脂比率が本請求範囲外であり、Ｎｏ．１３は少ないために加工部耐食性に劣り、Ｎｏ．１６は過剰であるために加工性に劣る。
【００５６】
Ｎｏ．１７、Ｎｏ．１９は（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が本請求範囲外であり、Ｎｏ．１７は（Ｃａ＋ＳｉＯ_２）／ＰＯ_４が少ないために加工部耐食性が、Ｎｏ．１９は過剰であるために平板部耐食性が低下する。
【００５７】
Ｎｏ．２５〜Ｎｏ．２９は有機樹脂組成が本請求範囲外であり、加工性が劣っている。
【００５８】
Ｎｏ．３１、３２は、皮膜組成は本請求範囲内であるが、製造条件（乾燥温度）が本請求範囲外であり、これらと同組成で皮膜製造条件も本請求範囲を満たすＮｏ．５と比較し耐食性が低下している。
【００５９】
Ｎｏ．３３、３４、３６は皮膜組成は本請求範囲内であるが、製造条件（Ｃｒ^３＋／（Ｃｒ^６＋＋Ｃｒ^３＋））が本請求範囲外であり、これらと同組成で皮膜製造条件も本請求範囲を満たすＮｏ．５と比較し耐食性が低下し、その他皮膜の着色、あるいは処理液安定性に劣っている。
【００６０】
Ｎｏ．３７、３８は皮膜組成は本請求範囲内であるが、製造条件（ＰＯ_４／Ｃｒ）が本請求範囲外であり、これらと同組成で皮膜製造条件も本請求範囲を満たすＮｏ．５と比較し、皮膜の着色、あるいは耐食性の低下が認められる。
【００６１】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の皮膜を、Ｚｎを３０質量％以上、Ａｌを４０〜７０質量％含むＡｌ−Ｚｎ合金めっき鋼板の表面に有する事により、無塗装で用いられても高耐食性、高加工性を発揮でき、ロールフォーミングにおける摺動において皮膜の剥離、黒化を著しく抑制することが可能な表面処理鋼板が得られる。
【００６２】
さらに、本発明に係る製造方法を用いることにより前記鋼板の高性能な皮膜を安定して製造する事ができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention shows excellent anticorrosion properties even without coating, the plating surface does not turn black even in a high-temperature and high-humidity environment, and also maintains excellent anticorrosion properties even if cracks occur in plating due to processing, and in roll forming. The present invention relates to a surface-treated steel sheet capable of remarkably suppressing peeling and blackening of a film during sliding, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, in the fields of home appliances, building materials, and the like, in order to improve the durability of members having severe outdoor corrosive environments, there is a strong demand for highly corrosion-resistant materials that are superior to conventionally used surface-treated steel sheets. In these applications, since a bending process or the like is performed, a galvanized steel sheet having excellent sacrificial corrosion resistance has been used to prevent the progress of iron corrosion even if cracks occur in plating. In recent years, in addition to this, Al-Zn-based alloy-plated steel sheets containing 40 to 70% of Al (hereinafter referred to as "55% Al-based") and having excellent corrosion resistance have been often used. Each of these plated steel sheets has the following features.
[0003]
Although galvanized steel sheets are excellent in sacrificial corrosion protection, they have an active plating surface and easily produce zinc oxide white rust in the presence of moisture and oxygen to deteriorate the appearance quality. Has a limited long-term durability because it cannot be expected to have high corrosion protection. 55% Al-based hardly generates white rust because the surface is more stable. However, since the plating film is hard, cracks occur in the plating due to severe processing, corrosion progresses from that portion, and black rust mainly composed of an Al component is generated, and there is a disadvantage that the appearance quality of the processed portion is greatly reduced. In addition, compared with the galvanized steel sheet, Al is a main film, and the unevenness of the surface is large, so galling occurs due to the plating surface coming into contact with the roll during roll forming, and blackening occurs in appearance, There is a problem that the appearance quality and the corrosion resistance are reduced.
[0004]
As a means for improving the corrosion resistance of a processed portion of zinc plating or zinc-based alloy plating, many methods using an organic resin for a chromate film have been proposed. According to this method, although an improvement effect is recognized because damage to the chromate film due to processing or the like is reduced, a sufficient effect is not obtained particularly in the case of 55% Al-based steel because a large plating crack is generated by processing. .
[0005]
Further, addition of silica, phosphoric acid, or the like to the chromate film has an effect of improving corrosion resistance, and is a means generally used for increasing corrosion resistance. Absent.
[0006]
Although simply increasing the amount of chromate film is effective in improving corrosion resistance, it is not only economically disadvantageous but also increases the amount of chromium eluted from the film, which may have a bad effect on the environment. And should be avoided.
[0007]
Under such circumstances, an organic resin, Cr, and Ca-PO are deposited on the surface of a galvanized steel sheet containing 30% by weight or more of zinc. ₄ -SiO ₂ Containing a complex compound having as a main component an organic resin adhesion amount of 50 mg / m ² More than 5000mg / m ² Hereinafter, the amount of Cr attached is 1 mg / m ² 100mg / m or more ² Hereinafter, in terms of weight ratio, (Ca + SiO ₂ + PO ₄ ) /0.01 to 0.5 of organic resin and (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ There is a high corrosion-resistant surface-treated steel sheet having a film satisfying 0.05 to 0.8 (for example, Patent Document 1). However, the high corrosion-resistant surface-treated steel sheet has insufficient workability.
[0008]
In the manufacturing method, it can be said that being able to be manufactured by a simple processing step is most desirable because it does not require a huge amount of equipment and is easy to manufacture. Therefore, there is no need for a special pretreatment for attaching Ni, Co, Fe, etc. before chromate treatment, which has been conventionally performed mainly as a blackening resistance or a pretreatment for coating. It is most preferred to form a film by a chromate treatment method of a mold.
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2001-316844 A
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such circumstances, and exhibits high corrosion resistance, significantly suppresses the progress of corrosion from a processed portion, and significantly suppresses peeling and blackening of a film during sliding in roll forming. It is an object of the present invention to provide a surface-treated steel sheet capable of being manufactured and a method for manufacturing the same.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result of forming a mixed film with a specific resin containing Ca as a new additive, Zn has a content of 30% or more and Al has a content of 40% or more. Corrosion resistance including the processed part of the Al-Zn-based alloy-plated steel sheet containing up to 70% can be improved. In addition, in the Al-Zn-based alloy-plated steel sheet, since the Al component is a hard plating film, cracks are generated in the plating due to severe processing. The present inventors have found conditions for forming a film having an effect of remarkably suppressing black rust, which is generated due to the progress of corrosion from that portion in a corrosive environment, in a coating type chromate treatment step, and have completed the present invention. The gist of the present invention for solving the above problems is as follows.
[0012]
[1] Organic resin, Cr, and Ca-PO on the surface of an Al—Zn alloy plated steel sheet containing 30% or more of Zn and 40 to 70% of Al in mass% ₄ -SiO ₂ Containing a complex compound having as a main component an organic resin adhesion amount of 50 mg / m ² More than 5000mg / m ² Hereinafter, the amount of Cr attached is 1 mg / m ² 100mg / m or more ² Hereinafter, by mass ratio, (Ca + SiO ₂ + PO ₄ ) /0.01 to 0.5 of organic resin and (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ Satisfies 0.1 to 20.0, and the organic resin is (1) styrene, (2) (meth) acrylic acid, and (3) (meth) acrylic acid having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms. A copolymer resin obtained from an ester and (4) a vinyl monomer copolymerizable therewith, wherein the mass ratio of (1) styrene is 10 to 70 mass% with respect to 100 mass% of the solid content of the copolymer resin, and (2) (3) a film in which the mass ratio of (meth) acrylic acid is 0.5 to 10% by mass, and (3) the mass ratio of (meth) acrylate having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms is 20 to 60% by mass. A highly corrosion-resistant surface-treated steel sheet characterized by having:
[0013]
[2] In producing the surface-treated steel sheet according to the above [1], a water-soluble or water-dispersible organic resin is formed on the surface of an Al—Zn alloy-plated steel sheet containing 30% or more of Zn and 40 to 70% of Al. And Cr ³⁺ / (Cr ⁶⁺ + Cr ³⁺ ) Ratio 0.05-0.9, phosphate ion concentration PO ₄ Water-soluble chromic acid or chromate having a Cr / Cr content of 0.1 to 3.0 or less; ₄ -SiO ₂ A method for producing a highly corrosion-resistant surface-treated steel sheet, comprising applying a water-based treatment liquid containing a composite compound containing, as a main component, the composition and drying the applied solution at a sheet temperature of 60 ° C to 250 ° C.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically.
[0015]
(Type of steel plate)
In the present invention, the types of target steel sheets are limited for the following reasons. That is, a plated steel sheet containing less than 30% of Zn is inferior in sacrificial corrosion resistance of Zn, so that even if a minute defect occurs in the plating film, red rust, which is a corrosion product of Fe, is likely to occur. Therefore, it is necessary to contain Zn in an amount of 30% or more from the viewpoint of the corrosion resistance of the steel sheet. On the other hand, since Zn is an active metal, the plating film itself easily corrodes, and from the viewpoint of long-term durability. There is a limit.
[0016]
As a means for improving the durability of a Zn-plated steel sheet, alloy plating with Al has been studied and has already been put to practical use. Above all, alloy-plated steel sheets containing 40 to 70% of Al and 1 to 3% of Si and optionally further adding Ti or the like are often used. An object of the present invention is to improve the corrosion resistance of an Al—Zn-based alloy-plated steel sheet containing 30% or more of Zn and containing 40 to 70% of Al. The electroplated steel sheet, hot-dip galvanized steel sheet, and 55% Al-based coated steel sheet can be cited as the coated steel sheets currently used in the market that correspond to this.
[0017]
In the Al-Zn-based alloy-plated steel sheet, although the corrosion resistance of the plating is improved, the plating film is hard, so that cracks occur due to the processing and the corrosion from the processed portion progresses, and since a large amount of Al is contained, a lot of black rust is generated. There is a problem that the appearance quality is greatly reduced. The present invention improves the black rust resistance of a processed portion of an Al—Zn-based alloy-plated steel sheet and solves such a problem.
[0018]
In the present invention, each of the above-mentioned plated steel sheets may be subjected to a pretreatment for washing with hot water or alkali degreasing, and in some cases, for adhering Ni, Co, Fe, or the like to the surface, if necessary.
[0019]
Furthermore, these materials are mainly processed into a functional shape by a roll forming machine, but when the sheet thickness is large or when high precision of the forming dimensions is required, the surface of the steel sheet is rolled. , The film may be peeled off or blackened, resulting in a problem in appearance quality or corrosion resistance after molding. In order to solve these problems, means for forming a film containing an organic resin on the plating surface has been adopted, but there is still a strong demand for a film having excellent sliding resistance because it cannot sufficiently withstand molding. The present invention improves the sliding resistance of an Al—Zn-based alloy-plated steel sheet and solves such a problem.
[0020]
(Organic film component)
The first feature of the present invention is an organic resin composition,
(1) Styrene, (2) (meth) acrylic acid, (3) (meth) acrylate having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms, and (4) a vinyl monomer copolymerizable therewith. In the obtained copolymer resin, (1) the mass ratio of styrene is 10 to 70 mass% and (2) the mass ratio of (meth) acrylic acid is 0.5 to 10 mass% based on 100 mass% of the solid content of the copolymer resin. (3) It is necessary that the mass ratio of the (meth) acrylate having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms is 20 to 60% by mass.
[0021]
The copolymer resin contains (1) styrene as an essential component. If the proportion of styrene in the acryl-styrene resin is 10% or less, the corrosion resistance decreases, and if it exceeds 70%, the processability decreases. Therefore, by using an acryl-styrene resin in which the mass ratio of styrene / organic resin (= 100% by mass of the solid content of the copolymer resin) is 10 to 70% by mass, it is possible to form a film that is inexpensive and has excellent corrosion resistance and possibility. It can be formed.
[0022]
The copolymer resin contains (2) (meth) acrylic acid as an essential component, and (2) (meth) acrylic acid has an effect of imparting dispersion stability of an emulsion and adhesion to a metal surface. The mass ratio of (2) (meth) acrylic acid in the copolymer resin is in the range of 0.5 to 10% by mass, preferably 0.5 to 7% by mass, more preferably 1 to 4% by mass. If the mass ratio of (meth) acrylic acid in the copolymer resin is less than 0.5% by mass, the stability of the emulsion and the adhesion to the metal surface are undesirably reduced. Is not preferred because the hydrophilicity of the resulting film becomes strong and the water resistance decreases.
[0023]
(3) The (meth) acrylate having an alkyl chain of 1 to 6 carbon atoms used in the copolymer resin includes methyl methacrylate and its isomer, n-propyl (meth) acrylate and its isomer , N-butyl (meth) acrylate and isomers thereof, n-pentyl (meth) acrylate and isomers thereof, and n-hexyl (meth) acrylate and isomers thereof. The (meth) acrylic acid ester contributes to improving the processability of the film. A film obtained from an organic resin having an alkyl chain of a (meth) acrylic ester of 7 or more deteriorates workability, and the film peels due to sliding with a mold during processing. Therefore, it is necessary to use an organic resin having an alkyl chain of (meth) acrylic acid ester of 6 or less, more preferably 3 to 5. (3) The mass ratio of the (meth) acrylic acid ester having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms in the copolymer resin is 20 to 60% by mass, preferably 20 to 55% by mass, and more preferably 25 to 55% by mass. It is. (3) When the mass ratio of the (meth) acrylate having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms in the copolymer resin is less than 20% by mass, the effect of improving the processability of the film is poor, and on the other hand, 60% by mass. It is not preferable that the amount exceeds styrene because the absolute amount of styrene which is effective for improving the corrosion resistance of the film becomes small. The ratio between the methacrylate and the acrylate is not particularly limited, and all of the (meth) acrylate contained in the copolymer resin may be a methacrylate or an acrylate.
[0024]
{Circle around (4)} The vinyl monomer copolymerizable therewith is not particularly limited, but is, for example, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate or hydroxy (meth) acrylate. Propyl, acrylamide, N-methylolacrylamide, diacetone acrylamide, glycidyl methacrylate, vinyltoluene, vinyl acetate, acrylonitrile, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, having an alkyl chain with 7 or more carbon atoms (meth) Acrylic esters and the like can be mentioned. The mass ratio of the vinyl monomer copolymerizable with these (4) in the copolymer resin is not particularly limited, but is preferably in the range of 40% by mass or less, and the glass transition temperature of the copolymer resin is preferably from 10 to 70 ° C. Is preferably adjusted to a range of 15 to 60 ° C.
[0025]
(Organic film adhesion amount: 50 mg / m ² More than 5000mg / m ² Less than)
Organic resin is 50mg / m on the coating on the plating surface ² More than 5000mg / m ² It must be included in the following range. The organic resin is required because it has the effect of improving the corrosion resistance of the chromate film and also has the effect of preventing the occurrence of surface scratches due to processing. The effect depends on the amount of adhesion, and the amount of the organic resin is 50 mg / m 2. ² If less than 5000 mg / m, no effect of improving corrosion resistance is observed. ² If it is applied over the surface, the film will peel off during processing, and the peeled material may cause new surface flaws, which is not preferable. Therefore, the organic resin adhesion amount is 50 mg / m ² More than 5000mg / m ² Or less, preferably 200 mg / m ² More than 2500mg / m ² Should be:
[0026]
(Cr adhesion amount: 1 mg / m ² 100mg / m or more ² Less than)
Cr in the film is 1mg / m ² 100mg / m or more ² The following must be included: Cr is an essential component because it forms a stable passive film and has an effect of increasing the corrosion resistance of the flat plate portion and also the effect of increasing the adhesion between the plating surface and the film. Cr is 1mg / m ² If it is less than 100 mg / m, no improvement effect is observed in both corrosion resistance and adhesion. ² If it exceeds, the adhesiveness is reduced, and the film tends to be partially peeled off when subjected to severe processing. Therefore, the amount of deposited Cr is 1 mg / m ² 100mg / m or more ² You should:
[0027]
(Ca-PO ₄ -SiO ₂ Compound compound mainly composed of
The composite compound of the present invention can be prepared, for example, by adding a phosphate compound (zinc phosphate, zinc polyphosphate, aluminum tripolyphosphate, etc.) in water, and adding Na silicate and Ca carbonate as appropriate. The residue obtained by washing the material with water and removing the soluble components can be used. Further, those having an average particle diameter of about 3 μm to 0.1 μm can be used, and a finer particle diameter tends to show excellent characteristics in corrosion resistance and blackening resistance. However, in the present invention, the method for producing the composite compound and the particle size thereof are not specified. The composite compound of the present invention contains Ca-PO ₄ -SiO ₂ Is characterized in that the components are dispersed in the same position. However, it is also possible to add phosphoric acid for the purpose of, for example, making the coating uncolored, and in that case, most of Ca and SiO will be distributed at positions different from other components. ₂ PO near the distribution of ₄ Are characteristically distributed.
[0028]
Further, colloidal silica (SiO 2) ₂ ) Can also be added. The addition of colloidal silica has an effect of imparting appropriate hydrophilicity to the film, and is added when it is desired to improve the hydrophilicity of the film. By optimizing the hydrophilicity by adding colloidal silica, it becomes possible to further improve the stain resistance of the film, the corrosion resistance in a dry and wet repeated environment, and the like. Although the amount of colloidal silica to be added is not particularly limited, it is usually preferable to add 0.1 to 10% to the film. This may reduce the corrosion resistance in a constantly wet environment due to excessive addition, and may also reduce the water-resistant adhesion of a stuck heat insulating material or the like. (Ca + SiO) ₂ ) / PO ₄ (Mass ratio): 0.05 to 20.0 is a ratio in consideration of the case where colloidal silica is added.
[0029]
((Ca + SiO ₂ + PO ₄ ) / Organic resin (mass ratio): 0.01 to 0.5)
The composite compound of the present invention has an effect of remarkably improving corrosion resistance and blackening resistance, but on the other hand, excess addition not only lowers workability but also lowers corrosion resistance. (Ca + SiO ₂ + PO ₄ If the amount of the organic resin is less than 0.01, a sufficient effect of improving the corrosion resistance and the resistance to blackening cannot be obtained, and if the amount exceeds 0.5, the workability is reduced. Therefore, (Ca + SiO ₂ + PO ₄ ) / The organic resin should be 0.01-0.5, more preferably 0.05-0.3.
[0030]
((Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ (Mass ratio): 0.05 to 20.0)
The composition of the composite compound of the present invention significantly affects the effect on corrosion resistance and blackening resistance. (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ If less than 0.05, remarkable effects of improving corrosion resistance and blackening resistance cannot be obtained. Conversely, (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ If it exceeds 20.0, the corrosion resistance tends to decrease. Therefore, (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ Should be 0.1 to 20.0, more preferably 1 to 15.
[0031]
(Production method)
Next, in manufacturing the above-mentioned surface-treated steel sheet, a water-soluble or water-dispersible organic resin and a water-soluble chromium are coated on the surface of an Al—Zn alloy-plated steel sheet containing 30% or more of Zn and 40 to 70% of Al. Acid or chromate, Ca-PO ₄ -SiO ₂ The reason for applying an aqueous treatment liquid containing a complex compound containing as a main component and drying at a plate temperature of 60 ° C. to 250 ° C. will be described.
[0032]
To form the above-mentioned film, an organic resin, Cr, Ca-PO ₄ -SiO ₂ An aqueous treatment liquid in which a system compound is blended at a ratio satisfying a predetermined content at the time of film formation is used.
[0033]
As the organic resin, a water-soluble or water-dispersible organic resin is preferably used, and a resin containing a nonionic component is desirably used as the treatment liquid in order to stably disperse it with other components. From the viewpoint of corrosion resistance, it is desirable to use a water-dispersible resin (emulsion resin) rather than a water-soluble resin. When the acid value is less than 1, the stability of the liquid is inferior. On the contrary, when the acid value is more than 50, the corrosion resistance is reduced. Therefore, by setting the acid value to 1 to 50, it is possible to achieve both liquid stability and high corrosion resistance. It becomes.
[0034]
The film properties (film adhesion, corrosion resistance, blackening resistance, water resistance, paint adhesion, slip resistance, tape adhesion, pef adhesion, urethane foam, etc.) Adhesion with a liquid), mixing stability of a liquid, or mechanical stability are greatly affected, but it is important to select a material more suitable for the purpose according to other required characteristics and use conditions.
[0035]
Cr plays an important role as a rust preventive component, but its effect varies greatly depending on the state in the processing solution. In order to exhibit the rust-preventive effect, it is necessary that the chromium salt is contained in the treatment liquid in a dissolved state. ₄ , SrCrO ₄ , BaCrO ₄ , CuCrO ₄ , FeCrO ₄ , Ag ₂ CrO ₄ , SnCrO ₄ And the like are added to the processing solution, and the formed film has poor corrosion resistance and low adhesion level of the film.
[0036]
In the present invention, chromic acid is obtained, for example, by dissolving chromic anhydride in water, and partially using a reducing agent and, if necessary, an anion such as phosphoric acid. ³⁺ Or a soluble Cr such as Cr nitrate, Cr sulfate, Cr acetate, etc. ³⁺ Compounds or a mixture thereof can be used. When dissolved in the solution, it reacts with or adheres to the plating surface during film formation to form a strong passive film, and since the surface becomes stable, it has the effect of improving not only corrosion resistance but also film adhesion. It is presumed to be obtained. Therefore, it is necessary that the treatment liquid contains a dissolved chromium component.
[0037]
Cr ³⁺ / (Cr ⁶⁺ + Cr ³⁺ ) The ratio (mass ratio) has a large effect on the film properties, and preferably by setting it to 0.05 or more and 0.9 or less, the film adheres firmly to the plating and forms a film having excellent corrosion resistance. Becomes possible. However, in the present invention, Cr ³⁺ / (Cr ⁶⁺ + Cr ³⁺ ) Is not specified, and the present invention can be applied to those outside the preferable range.
[0038]
PO ₄ The effect of making the film non-colored and improving corrosion resistance and blackening resistance can be obtained by adding chromium. Phosphoric acid can be added in the form of orthophosphoric acid, polyphosphoric acid, or the like, and it is necessary that the phosphoric acid be ionized in the treatment liquid. PO ₄ If / Cr is less than 0.1, the above-mentioned effects cannot be obtained, and if / Cr exceeds 3.0, blackening resistance and the like tend to decrease. Therefore, PO ₄ / Cr needs to be 0.1 or more and 3.0 or less. However, PO added here ₄ Is Ca + SiO ₂ + PO ₄ PO added as a compound ₄ It is difficult to distinguish between Therefore, the PO added in the film ₄ Is in a range satisfying claim 1.
[0039]
Ca-PO ₄ -SiO ₂ As a method for adding the system compound, there are a method of adding and mixing in a powder state, and a method of adding an activator or the like in advance and dispersing it in water in a fine particle state, and then adding it to a treatment liquid. Either is possible, but the method of dispersing in water in advance is easier in terms of workability. Adjusting the particle size before addition is an important factor in terms of film properties, and it is usually possible to use particles having a particle size of 3 μm to 0.1 μm. Although the effect of improving corrosion resistance tends to be larger for smaller particle diameters, it is difficult to determine the average particle diameter in the case of a film, so the average particle diameter is not limited in the claims of the present invention.
[0040]
It should be noted that the addition of the composite compound changes the pH of the processing solution depending on the additive, which may adversely affect the mixing stability. It has been confirmed that the pH at which the essential components are stably dispersed is in the range of 1 to 6.5, but it has been difficult to disperse in the region below pH 1 or above pH 7. In addition, since a sufficient effect cannot be obtained in a state where the Ca component is easily dissolved at the time of forming the film, the compound is sufficiently washed with water during the synthesis of the compound to remove soluble components so that the compound is not easily dissolved in the film. This is very important. However, in the present invention, the method for synthesizing the Ca compound and the solubility are not specified.
[0041]
An aqueous treatment liquid containing the above components is applied using a roll coater or the like, and is dried by heating or hot air to form a film. The film formation temperature needs to be 60 ° C. or higher, and if it is less than 60 ° C., the film will have poor corrosion resistance and adhesion due to the influence of moisture remaining in the film. Further, even when the maximum temperature exceeds 250 ° C., there is no improvement effect on the properties, and on the contrary, a film having poor corrosion resistance tends to be formed. Therefore, the temperature of the drying plate for forming the film should be 60 ° C. or more and 250 ° C. or less.
[0042]
【Example】
Hereinafter, examples will be described.
[0043]
As shown in Tables 1 to 3, a treatment solution adjusted to a predetermined composition was applied to the surface of each type of plated steel sheet, and was dried by heating at the highest ultimate sheet temperature shown in Tables 2 and 3 and adhered as shown in Tables 2 and 3. The material on which the amount of film was formed was used as a test material. A 55% Al-Zn alloy plated steel sheet was used as the steel sheet.
[0044]
The composite salts shown in Tables 2 and 3 are zinc phosphate (Zn) used as a rust inhibitor. ₃ (PO ₄ ) ₂ ・ 4H ₂ In a state where O) was dispersed in water, Ca carbonate dissolved in dilute nitric acid was added and reacted with Na silicate, and the resulting precipitate was washed with water to remove soluble components. Ca + SiO ₂ And PO ₄ Was adjusted according to the amount of zinc phosphate and the amounts of Ca carbonate and Na silicate added. In addition, the Ca / SiO of the compound thus obtained is ₂ Was approximately 1: 2. Further, a powder whose average particle diameter was adjusted to 0.7 μm was used.
[0045]
In order to evaluate the corrosion resistance of the flat part of the test material, a salt spray test was performed for 1200 hours, and the degree of rust generation from the flat part was evaluated based on the following criteria.
Evaluation of corrosion resistance of flat plate
◎: No rust, ○: Less than 10% rust, ○-: 10% or more to less than 25%, Δ: 25% or more to less than 50%, ×: 50% or more of rust
A sample subjected to 3T bending to evaluate the corrosion resistance of the processed portion of the test material was subjected to SST 240h, and the degree of rust generation at the bent portion was evaluated based on the following criteria.
Bending area corrosion resistance evaluation criteria:
◎: White rust occurrence area less than 10%, black rust occurrence area less than 10%, ；: White rust occurrence area 10% or more and less than 50%, black rust occurrence area less than 10%, −-: White rust occurrence area 50% or more, Black rust occurrence area less than 10%, Δ: Black rust occurrence area 10% or more and less than 50%, ×: Black rust occurrence area 50% or more,
The blackening resistance was evaluated based on the following criteria for the degree of blackening after storage in a stacked state at 50 ° C. and 98% RH for 480 hours.
Evaluation criteria for blackening resistance:
◎: no change, ；: blackened portion less than 25% observable and observable from an oblique angle, Δ: blackened portion 25% or more observable and observable from an oblique angle, Δ−: blackened portion observable and observable from the front Yes (less than 25%), ×: Black discolored part that can be observed and confirmed from the front, 25% or more
In order to evaluate the workability, a test was performed in which a bead having a tip of 5 mmR was pressed at 150 kgf against the surface of the test material and the test material was withdrawn at a constant speed. This test was repeated seven times, and the degree of blackening of the surface or peeling of the film was evaluated according to the following criteria.
◎: less than 10% of blackened portion, no peeling, ○: 10% or more to less than 25% of blackened portion, less than 10% of peeling, Δ: 25% or more of blackened portion, less than 10% of peeling, Δ-: 10% of peeling Or more to less than 25%, ×; peeling 25% or more
Tables 4 and 5 show the evaluation results.
[0046]
[Table 1]

[0047]
[Table 2]

[0048]
[Table 3]

[0049]
[Table 4]

[0050]
[Table 5]

[0051]
The examples of the present invention are excellent in all of the corrosion resistance of the flat portion, the corrosion resistance of the processed portion, the blackening resistance, and the processability.
[0052]
On the other hand, No. In Nos. 1 to 4, the composite compound composition is outside the scope of the present invention, and the flat plate portion corrosion resistance or the processed portion corrosion resistance is inferior.
[0053]
No. In Nos. 6 and 9, the resin adhesion amount was outside the scope of the present invention. No. 6 was inferior in corrosion resistance, blackening resistance and workability due to small amount. No. 9 has excessively reduced workability due to excess.
[0054]
No. In Nos. 10 and 12, the amount of deposited Cr was outside the scope of the present invention. No. 10 was inferior to all performances due to a small number. No. 12 is inferior in blackening resistance because it is excessive.
[0055]
No. 13, 16 are (Ca + SiO) in the film. ₂ + PO ₄ ) / Organic resin ratio is outside the scope of the present invention. No. 13 was inferior in the corrosion resistance of the processed part due to a small amount. No. 16 is inferior in workability because it is excessive.
[0056]
No. 17, No. 19 is (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ Is outside the scope of the present invention. 17 is (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ , The corrosion resistance of the processed part is no. 19 is excessive, so that the corrosion resistance of the flat portion is reduced.
[0057]
No. 25-No. No. 29 has an organic resin composition outside the scope of the present invention and is inferior in workability.
[0058]
No. In Nos. 31 and 32, the film composition falls within the scope of the present invention, but the manufacturing conditions (drying temperature) are out of the scope of the present invention. 5 is lower in corrosion resistance.
[0059]
No. 33, 34, and 36, the film composition is within the scope of the present invention, but the manufacturing conditions (Cr ³⁺ / (Cr ⁶⁺ + Cr ³⁺ )) Are out of the scope of the present invention, and the coating compositions having the same composition and satisfying the scope of the present invention have the same compositions. In comparison with No. 5, the corrosion resistance was lowered, and the coloring of the film or the stability of the processing solution was poor.
[0060]
No. 37 and 38, although the film composition is within the scope of the present invention, the production conditions (PO ₄ / Cr) is out of the scope of the present invention. As compared with No. 5, the coloring of the film or a decrease in the corrosion resistance was observed.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, by providing the coating of the present invention on the surface of an Al—Zn alloy plated steel sheet containing 30% by mass or more of Zn and 40 to 70% by mass of Al, even when used without painting, high corrosion resistance is obtained. A surface-treated steel sheet that can exhibit high workability and that can significantly suppress peeling and blackening of a film during sliding in roll forming can be obtained.
[0062]
Further, by using the manufacturing method according to the present invention, a high-performance coating of the steel sheet can be stably manufactured.

Claims

In mass%, the surface of an Al—Zn alloy-plated steel sheet containing 30% or more of Zn and 40 to 70% of Al contains a composite compound mainly composed of organic resin, Cr, and Ca—PO ₄ —SiO ₂ , Organic resin adhesion amount is 50 mg / m ² or more and 5000 mg / m ² or less, Cr adhesion amount is 1 mg / m ² or more and 100 mg / m ² or less, and (Ca + SiO ₂ + PO ₄ ) / organic resin is 0.01 to 0.5 and (Ca + SiO ₂ ) / PO ₄ satisfy 0.1 to 20.0, and the organic resin is composed of (1) styrene, (2) (meth) acrylic acid, and (3) carbon number 1 (4) a copolymer resin obtained from a (meth) acrylic acid ester having an alkyl chain of from 6 to 6 and a vinyl monomer copolymerizable therewith, and (1) styrene with respect to a solid content of 100% by mass of the copolymer resin. Mass ratio of 10 to 70% by mass, (2) the mass ratio of (meth) acrylic acid is 0.5 to 10% by mass, and (3) the mass ratio of (meth) acrylate having an alkyl chain having 1 to 6 carbon atoms is 20. A highly corrosion-resistant surface-treated steel sheet having a coating of about 60% by mass.

In manufacturing the surface-treated steel sheet according to claim 1, a water-soluble or water-dispersible organic resin and Cr ³⁺ are formed on the surface of an Al—Zn alloy-plated steel sheet containing 30% or more of Zn and 40 to 70% of Al. A water-soluble chromic acid or chromate having a / (Cr ⁶⁺ + Cr ³⁺ ) ratio of 0.05 to 0.9 and a phosphate ion concentration of 0.1 to 3.0 or less in PO ₄ / Cr, and Ca—PO ₄ process for producing a high corrosion resistant surface-treated steel sheet, characterized in that applying an aqueous treatment liquid containing a composite compound mainly composed of -SiO _2, and dried at below 250 ° C. plate temperature 60 ° C. or higher.