【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーティング樹脂組成物、コーティング樹脂、液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置では、対向するそれぞれの基板にITO(インジウム錫酸化物)などからなる透明電極を用いて、ツイスティドネマチック表示方式に代表される表示方式を採用している。この透明電極上には、液晶配向膜が設けられ、ポリイミド系液晶配向膜(例えば、特許文献1及び2参照。)が使用されている。これらは、基板上に塗布したものを180〜350℃の範囲で乾燥、脱水閉環させてポリイミド膜を形成し、ラビング処理を行うことによって得られる。
液晶ディスプレイ(LCD)は薄型低消費電力のディスプレイとして、広く用いられており、その主力はネマチック液晶を用いたツイスティドネマチック方式(TN方式)であるが、視野角依存性が課題として挙げられる。この課題を改善する手段として、一方の基板に櫛歯電極を設け、基板に対して平行な横電界を印加し表示駆動を行うインプレーンスイッチング方式(IPS方式)の液晶表示装置(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。これらの液晶表示装置がさらに汎用化していくためには、さらに高画質の画像を表示することが求められている。
このディスプレイ基板上では薄膜トランジスタ(TFT)、櫛歯電極、カラーフィルタ画素などの段差の影響でラビングが充分にかからず、その部分で配向不良を発生する場合があり、ラビング条件によらず良好な配向性を示す液晶配向膜材料が切望されていた。また紫外光、レーザー光等を用いた光液晶配向膜材料(例えば、非特許文献1参照)、(例えば、特許文献4、5及び6参照。)も提案されているが、紫外光やレーザー光を使用すると膜表面の劣化も進行し、電圧保持率の低下や残像特性の悪化等の課題が発生する。そのために光液晶配向膜材料の実用化は困難である。
本発明の目的は、従来技術の欠点を解決し、ラビング条件によらず良好な配向機能が得られるコーティング樹脂組成物を提供することにある。
また第2の目的は、低温硬化でも良好な配向機能が得られるコーティング樹脂組成物を提供することにある。
また第3の目的は、前記コーティング樹脂組成物を用い、高画質の画像を示す液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示装置を提供するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−10180号
【特許文献2】
特開昭63−259515号
【特許文献3】
特開平6−160878号公報
【特許文献4】
特開平5−34699号公報
【特許文献5】
特開平6−281937号公報
【特許文献6】
特開平11−14995号公報
【非特許文献1】
M.Schadt、外、「Japanese Journal of Applied Physics,31」、1992年、P.2155
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は液晶表示装置の製造工程において配向性及び低温硬化性に優れるコーティング樹脂組成物を提供するものである。
請求項2記載の発明は液晶表示装置の製造工程において請求項1記載の発明の課題に加えて光透過性に優れるコーティング樹脂組成物を提供するものである。
【0005】
請求項3記載の発明は、請求項1、2記載の発明の課題に加えて液晶表示装置の製造工程において基板との密着性を向上させラビング処理時のキズ、削れの少ないコーティング樹脂組成物を提供するものである。
【0006】
請求項4記載の発明は請求項3に加えて液晶表示装置の製造工程においてラビング処理時のキズ、削れが発生しにくく優れたコーティング樹脂組成物を提供するものである。
請求項5記載の発明は請求項3に加えて液晶表示装置の製造工程においてラビング処理時のキズ、削れが発生しにくく樹脂組成物の保管安定性に優れたコーティング樹脂組成物を提供するものである。
請求項6記載の発明は液晶表示装置の製造工程において優れた表示特性部品を提供するものである。
請求項7、8記載の発明は液晶表示装置の製造工程においてラビング処理時にキズ、削れが発生しにくく優れた液晶表示装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のものに関する。
(1)
【0008】
【化6】
(式中、Wは4価の有機基を有し、Rは2価の有機基を示す)で表わされる繰り返し単位を有し、ポリイミドまたはその前駆体のRの少なくとも一部に、一般式(II)で示される2価の有機基を有するポリイミドまたはその前駆体を含有してなるコーティング樹脂用組成物。
【0009】
【化7】
【0010】
(2) ポリイミドまたはその前駆体のRで示される2価の有機基に一般式(II)中R1がH,Fで示されるジアミン残基を30モル%以上含む、上記(1)記載のコーティング樹脂組成物。
【0011】
(3) 一般式(III)で表される
【化8】
(aはメルカプト基又は尿素基であり、bは2価の有機基であり、R2,R3は各々独立に炭化水素基、mは0から3の整数を示す)で示される有機シラン化合物を含む上記(1)又は(2)記載のコーティング樹脂組成物
【0012】
(4) 一般式(IV)で表される
【化9】
(R2,R3は各々独立に炭化水素基、nは1から6の整数、mは0から3の整数を示す)で示される有機シラン化合物を含む上記(1)又は(2)記載のコーティング樹脂組成物。
【0013】
(5) 一般式(V)で表される
【化10】
(R2,R3は各々独立に炭化水素基、m は0から3の整数を示す)で示される有機シラン化合物を含む上記(1)又は(2)記載のコーティング樹脂組成物。
【0014】
(6) 上記(1)〜(5)の何れかに記載のコーティング樹脂組成物を乾燥、脱水閉環させた後、400〜900nmの範囲で95%以上の光透過性を示すコーティング樹脂。
(7) 上記(1)〜(5)の何れかに記載のコーティング樹脂組成物を乾燥、脱水閉環させてポリイミド膜を形成し、ラビング処理を行うことによって得られる液晶配向膜。
(8) 上記(6)記載の液晶配向膜を有して成る液晶挟持基板。
(9) 上記(6)又は(7)記載の液晶挟持基板を有して成る液晶表示装置。
【0015】
【発明の実態の形態】
本発明のコーティング樹脂組成物は、ポリイミド及びポリイミド前駆体を含むものである。このポリイミド前駆体はテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下で反応させて得られ、主にポリアミド酸からなるが、一部イミド化していてもよく、混合物であってもよい。ポリイミド及びポリイミド前駆体は液晶配向膜用組成物の溶剤に可溶性であることが好ましい。
【0016】
本発明における組成物には、化学式(II)に示すように、四核の芳香族ジアミンを使用しているので良好な配向性を示す。
本発明に用いられる、Rで表わされるジアミン化合物としては、
2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン
などが挙げられ、200℃以下の低温硬化時でも良好な配向性を得るためには50モル%以上することが使用することが好ましく、70モル%以上とすることがより好ましい。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
その他本発明に用いられるジアミン化合物としては、
2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5,−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5,−ジメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,5,−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5,−ジエチル−1,3−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン、2,4,6−トリエチル−1,3−フェニレンジアミン 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメトキシ)−ベンジジン、2−トリフルオロメチル−ベンジジン、2−トリフルオロメトキシ−ベンジジン、2,2’−ビス(ペンタフルオロエチル)−ベンジジン、2,2’−ビス(ペンタフルオロエトキシ)−ベンジジン、2−ペンタフルオロエチル−ベンジジン、2−ペンタフルオロエトキシ−ベンジジン、2,2’−ビス(ヘプタフルオロプロパン)−ベンジジン、2,2’−ビス(ヘプタフルオロプロキシ)−ベンジジン、2−ヘプタフルオロプロパン−ベンジジン、2−ヘプタフルオロプロキシ−ベンジジン、2−ペンタフルオロエトキシ−ベンジジン、2,2’−ビス(ヘプタデカフルオロオクタン)−ベンジジン、2,2’−ビス(ヘプタデカフルオロオクタキシ)−ベンジジン、2−ヘプタデカフルオロオクタン−ベンジジン、2−ヘプタデカフルオロオクタキシ−ベンジジン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、ジアミノシロキサン、1,3−ジ(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどが挙げられ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。しかしながら側鎖に長鎖フッ素化合物を有するジアミンを多く使用するとプレチルト角が高くなりすぎるため、コントラスト比が低くなり表示特性が悪化する可能性が高い。
【0017】
本発明でWに用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、オキシジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、オクチルコハク酸二無水物、ドデシルコハク酸二無水物、オクチルマロン酸二無水物、ジメチレンビストリメリテート酸二無水物、トリメチレンビストリメリテート酸二無水物、テトラメチレンビストリメリテート酸二無水物、ペンタメチレンビストリメリテート酸二無水物、ヘキサメチレンビストリメリテート酸二無水物、オクタメチレンビストリメリテート酸二無水物、デカメチレンビストリメリテート酸二無水物、ドデカメチレンビストリメリテート酸二無水物、ヘキサデカメチレンビストリメリテート酸二無水物、1,3−シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物、1,4−シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物、1,2−シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物などが挙げられ、単独または2種類以上を併用して使用することができる。特に3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を使用すると、低温硬化時における配向性に対して効果がみられる。
【0018】
本発明においては、上記のジアミン化合物のモル数の総和と、酸二無水物のモル数の比を0.8〜1.2の範囲、好ましくは1.0にして反応させる。
不活性溶媒としては、前記の単量体の全てを溶解する必要はないが、生成するポリアミド酸を溶解するものが好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノンなどが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。
【0019】
ワニスとして使用される濃度は1〜20重量%の範囲とされ、好ましくは3〜15重量%の範囲とされる。濃度が1重量%未満である場合には、塗布後の膜厚が薄くなってしまい、良好な膜が得られない場合があり、20重量%を越える場合には、粘度が高くなってしまうため塗布特性が劣るものとなる。
【0020】
被印刷体への濡れ性を良くするための溶媒を、反応前または反応終了後に添加することもできる。これらの溶媒としては例えば、エチルセロソロブ、エチルセロソロブアセテート、ブチルセロソロブ、ブチルセロソロブアセテート、キシレン、トルエン、1−エトキシ−2−アセトキシプロパン、ジイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトンなどが挙げられる。
【0021】
ポリイミド膜形成方法としては、スピン塗布法、浸漬法、印刷法、吹き付け法などが挙げられるが、フォトリソグラフィー工程がなくパターニング形成が容易な印刷法によるポリイミド膜形成が好ましく、ワニスを保持しやすく被印刷体への転写量も多いフレキソ印刷機による樹脂膜製造がさらに好ましい。このとき用いられる被印刷体としてはプラスチック基板、ガラス基板、シリコンウエハなどが挙げられる。
【0022】
本発明の樹脂組成物には、上記のメルカプト基(−SH)又は尿素基(−NHCONH2)を有する有機シラン化合物を用いることは、ラビング処理時のキズ、削れを低減させるので好ましい。
【0023】
化学式(III)で示される有機シラン化合物の具体例としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシランなどが挙げられる。
【0024】
また化学式(IV)で示される有機シラン化合物の具体例としては、例えば、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジエトキシメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレアなどが挙げられる。
【0025】
このときの化学式(III)(IV)の使用量は、樹脂分の0.1重量%以上10重量%が好ましく、1重量%以上7重量%以下がより好ましい。
【0026】
また基板との密着性向上として化学式(III)(IV)以外の有機チタン化合物を使用しても良い。具体的に例えば、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリブトキシシラン、γ−アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノエチルトリメトキシシラン、γ−アミノエチルトリプロポキシシラン、γ−アミノエチルトリブトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、などが挙げられる。
【0027】
また基板との密着性向上のために有機チタン化合物を使用しても良い。具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシチタン、γ−アミノプロピルトリメトキシチタン、γ−アミノプロピルトリプロポキシチタン、γ−アミノプロピルトリブトキシチタン、γ−アミノエチルトリエトキシチタン、γ−アミノエチルトリメトキシチタン、γ−アミノエチルトリプロポキシチタン、γ−アミノエチルトリブトキシチタン、γ−アミノブチルトリエトキシチタン、γ−アミノブチルトリメトキシチタン、γ−アミノブチルトリプロポキシチタン、γ−アミノブチルトリブトキシチタン、などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
【0028】
化学式(III)(IV)以外の有機シラン化合物及び有機チタン化合物使用量としては、樹脂分の0.1重量%以上10重量%が好ましく、0.5重量%以上5重量%以下がより好ましい。
【0029】
本発明のコーティング樹脂組成物からなるポリイミド前駆体は、加熱乾燥、脱水閉環してポリイミド膜を形成する。その加熱温度としては100〜350℃、好ましくは120〜250℃、さらに好ましくは、140〜200℃の範囲で任意に選択することができる。また加熱時間は通常1分〜6時間、好ましくは1分〜3時間とされる。形成されるポリイミド膜の膜厚は、通常0.01〜3μmである。特に良好な表示特性を得るためには、セルギャップを均一にする必要があることから、櫛歯電極の段差を埋めて平坦性を上げることが要望され、0.05〜1μmの膜厚を有していることが好ましい。また本発明の液晶配向膜組成物は、例えば半導体用層間絶縁膜、表面保護層又は液晶用カラーフィルタ保護膜としての適用も可能である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施の形態につき、実施例により詳細に説明する。
[合成例1]
温度計、攪拌装置、冷却管及び窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン192.9 gを加える。これに2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン20.53 g(0.05モル)に溶解させる3,3’,4,4’−ベンソフェノンテトラカルボン酸二無水物g(0.025モル)、ピロメリット酸二無水物5.455 g(0.025モル)、を加え、室温で16時間攪拌した後、粘度調整を行い、15重量%のポリアミド酸ワニスを得た。粘度はE型粘度計(25℃)において 3300 mPa・sであった。
【0031】
得られたポリアミド酸ワニスに樹脂分の1重量%のN−(3−トリエトキシシリルエチル)ウレアと同じ樹脂分1重量%の3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加したのち、4重量%のポリアミド酸ワニスとなるようにN−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソルブで希釈した。得られたポリアミド酸ワニスAの粘度は30mPa・sであった。
【0032】
[合成例2]
温度計、攪拌装置、冷却管及び窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン192.9 gを加える。これに2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン28.74 g(0.07モル)と 2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン14.71 g(0.03モル)を溶解させた後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.77 g(0.03モル)、ピロメリット酸二無水物5.455 g(0.07モル)、を加え、室温で16時間攪拌した後、粘度調整を行い、15重量%のポリアミド酸ワニスを得た。粘度はE型粘度計(25℃)において4800 mPa・sであった。
得られたポリアミド酸ワニスに樹脂分の2重量%のN−(3−トリエトキシシリルエチル)ウレアと同じ樹脂分2重量%の3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加したのち、4重量%のポリアミド酸ワニスとなるようにN−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソルブで希釈した。得られたポリアミド酸ワニスBの粘度は35mPa・sであった。
【0033】
[合成例3]
温度計、攪拌装置、冷却管及び窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコに、をN−メチル−2−ピロリドン431.72 g中を加え、2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン49.04 g(0.1モル)を溶解させた後3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.60 g(0.07モル)、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物6.30g(0.03モル)を加え、室温で16時間攪拌した後、粘度調整を行い、15重量%のポリアミド酸ワニスを得た。ポリアミド酸ワニスを得た。粘度はE型粘度計(25℃)において2800mPa・sであった。
【0034】
得られたポリアミド酸ワニスに樹脂分の5重量%の2−メルカプトエチルトリエトキシシランと2重量%とN−(3−トリエトキシシリルエチル)ウレアを添加した後、4重量%のポリアミド酸ワニスとなるようにN−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソルブで希釈した。得られたポリアミド酸ワニスCの粘度は25mPa・sであった。
【0035】
[合成比較例1]
温度計、攪拌装置、冷却管及び窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン173.58 gを加え、これに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.02 g(0.1モル)を溶解させた後、ピロメリット酸二無水物 31.02 g(0.1モル)、を加え、室温で1時間攪拌した後、粘度調整を行い、15重量%のポリアミド酸ワニスを得た。粘度はE型粘度計(25℃)において3500 mPa・sであった。
得られたポリアミド酸ワニスに樹脂分の5重量%のγ−アミノプロピルトリエトキシシランを添加したのち、4重量%のポリアミド酸ワニスとなるようにN−メチル−2−ピロリドン、ブチルセロソルブで希釈した。得られたポリアミド酸ワニスDの粘度は40mPa・sであった。
【0036】
[合成比較例2]
温度計、攪拌装置、冷却管及び窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコに、N−メチル−2−ピロリドン431.72 gを加え、2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン49.04 g(0.1モル)を溶解させた後3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.60 g(0.07モル)、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物6.30g(0.03モル)を加え、室温で16時間攪拌した後、粘度調整を行い、15重量%のポリアミド酸ワニスを得た。粘度はE型粘度計(25℃)において2800mPa・sであった。得られたポリアミド酸ワニスを4重量%のポリアミド酸ワニスとなるようにN−メチル−2−ピロリドン、ブチルセロソルブで希釈した。得られたポリアミド酸ワニスEの粘度は25mPa・sであった。
【0037】
[実施例1]
合成例1で得られたワニスAをITO電極が形成されているガラス基板にスピン塗布をして、ホットプレート上で80℃2分間、オーブンで200℃30分間加熱処理をして、膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。
このときの光透過性を測定した結果、400nm〜900nmの範囲で95%以上の良好な光透過性を示した。
この硬化膜をラビング処理によってポリイミドの配向方向が180度になるように基板を組み合わせて、周りを封止した。なおラビング強度は、T.UchidaらがLiquid Crystal,5,p.1127−1137(1989)に報告した計算式に基づき設定した。
【0038】
ラビング強度:L(mm)=Nl(1+2πrn)/v)(ただし、N:ラビング回数(回)、l:ラビングロールの押込み量(mm)、r:ラビングロールの半径(mm)、n:ラビングロールの回転数(s−1)、v:ステージ移動速度(mm/s)である。) 今回はN=1回、l=0.4mm、r=22mm、n=7s−1、v=6mm/s、ラビング繊維:吉川化工製ラビング材YA−18−R(レーヨン)と設定し、L=65mmでラビング処理を行った。ラビングされたポリイミド膜にはキズ削れ等は認められなかった。セルギャップは液晶封入状態で25μmとし、ポリエチレンテレフタレートフィルムを介在させた。この基板間にネマチック液晶ZLI−2293(メルク社製商品名)を真空含浸法で注入した。相転移温度80℃以上の温度である130℃60分間でアイソトロピック処理を行い、プレチルト角評価用液晶表示素子(以降アンチパラレルセルと省略する)とした。作成した液晶表示素子は良好な配向性を示し、クリスタルローテーション法によってプレチルト角を評価したところ、5.2度であった。
【0039】
[実施例2]
ワニスAを実施例1と同様に膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。これをN=1回、l=0.4 mm、r=22 mm、n=12s−1、v=2 mm/s、ラビング繊維:吉川化工製ラビング材YA−18−Rと設定し、L=332mmと設定しラビング処理を行った。その後実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0040】
[実施例3]
ワニスAを実施例1と同様に膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。これをN=3回、l=0.4 mm、r=22 mm、n=12s−1、v=2 mm/s、ラビング繊維:吉川化工製ラビング材YA−18−Rと設定し、L=996mmでラビング処理を行った。その後実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0041】
[実施例4]
ワニスBを実施例1と同様に膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。
このときの光透過性を測定した結果、400nm〜900nmの範囲で97%以上の良好な光透過性を示した。
このポリイミド膜をN=1回、l=0.4 mm、r=22 mm、n=7s−1、v=6 mm/s、ラビング繊維:吉川化工製ラビング材YA−18−Rと設定し、L=65mmでラビング処理を行った。ラビングされたポリイミド膜には削れ、はがれ等は認められなかった。その後実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0042】
[実施例5]
ワニスBを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行った。
実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0043】
[実施例6]
ワニスBを実施例1と同様に膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。実施例3と同様の条件でL=996mmでラビング処理を行い、実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0044】
[実施例7]
ワニスCを実施例1と同様に膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。
このときの光透過性を測定した結果、400nm〜900nmの範囲で95%以上の良好な光透過性を示した。
引き続き実施例1と同様の条件でL=65mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0045】
[実施例8]
ワニスCを200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行った。その後実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0046】
[実施例9]
ワニスCを200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例3と同様にL=996mmでラビング処理を行った。その後実施例1と同様の条件でアンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0047】
[実施例10]
ワニスBを150度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0048】
[実施例11]
ワニスBを175度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0049】
[実施例12]
ワニスBを225度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0050】
[比較例1]
ワニスDを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。このときの光透過性を測定した結果、400nm〜900nmの範囲で70%以上光透過性を示した。
引き続き実施例1と同様の条件でL=65mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜には削れ、はがれ等は認められなかった。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0051】
[比較例2]
ワニスDを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜には削れ、はがれ等は認められなかった。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0052】
[比較例3]
ワニスDを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例3と同様にL=996mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜にキズが認められた。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0053】
[比較例4]
ワニスEを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得た。このときの光透過性を測定した結果、400nm〜900nmの範囲で90%以上光透過性を示した。
引き続き実施例1と同様の条件でL=65mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜には削れ、はがれ等は認められなかった。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0054】
[比較例5]
ワニスEを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例2と同様にL=332mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜にキズが認められた。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0055】
[比較例6]
ワニスEを実施例1と同様に200度で硬化して膜厚0.1μmのポリイミド膜を得て、実施例3と同様にL=996mmでラビング処理を行い、アンチパラレルセルを作製した。ラビングされたポリイミド膜にキズが認められた。配向性、ラビング後の表面状態、プレチルト角をまとめて表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
本発明のコーティング組成物から成る液晶配向膜は、従来の液晶配向膜と比較してラビング条件によらずラビング時のキズ、削れの発生がなく、また低温においても良好な配向性を示すことが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明のコーティング組成物から成る液晶配向膜は、従来の液晶配向膜と比較してラビング条件によらずラビング時のキズ、削れの発生がなく、光透過性が良好であり、また低温硬化においても良好な配向機能が得られるため、高画質の液晶表示装置が得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a coating resin composition, a coating resin, a liquid crystal alignment film, a liquid crystal sandwiching substrate, and a liquid crystal display.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art A conventional liquid crystal display device employs a display method represented by a twisted nematic display method by using a transparent electrode made of ITO (indium tin oxide) or the like for each opposing substrate. A liquid crystal alignment film is provided on the transparent electrode, and a polyimide-based liquid crystal alignment film (for example, see Patent Documents 1 and 2) is used. These can be obtained by drying and dehydrating and ring-closing the material applied on the substrate in the range of 180 to 350 ° C. to form a polyimide film and performing a rubbing treatment.
A liquid crystal display (LCD) is widely used as a thin and low power consumption display, and its mainstay is a twisted nematic system (TN system) using a nematic liquid crystal. As means for solving this problem, a liquid crystal display device of an in-plane switching type (IPS type) in which a comb-shaped electrode is provided on one substrate and a horizontal electric field parallel to the substrate is applied to perform display driving (for example, see Patent Document 1) 3) has been proposed. In order for these liquid crystal display devices to become more general-purpose, it is required to display images of higher quality.
On this display substrate, rubbing is not sufficiently applied due to the influence of steps such as a thin film transistor (TFT), a comb electrode, and a color filter pixel, and an alignment defect may occur at that portion. A liquid crystal alignment film material exhibiting alignment properties has been eagerly desired. Also, an optical liquid crystal alignment film material using ultraviolet light, laser light, or the like (for example, see Non-Patent Document 1) and (for example, see Patent Documents 4, 5, and 6) have been proposed. When the film is used, deterioration of the film surface progresses, and problems such as a decrease in voltage holding ratio and deterioration in afterimage characteristics occur. Therefore, it is difficult to put the photo-liquid crystal alignment film material into practical use.
An object of the present invention is to solve the drawbacks of the prior art and to provide a coating resin composition capable of obtaining a good alignment function regardless of rubbing conditions.
A second object is to provide a coating resin composition that can obtain a good alignment function even at low temperature curing.
Further, a third object is to provide a liquid crystal alignment film, a liquid crystal sandwiching substrate, and a liquid crystal display device which show a high-quality image using the coating resin composition.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-55-10180
[Patent Document 2]
JP-A-63-259515
[Patent Document 3]
JP-A-6-160878
[Patent Document 4]
JP-A-5-34699
[Patent Document 5]
JP-A-6-281937
[Patent Document 6]
JP-A-11-14995
[Non-patent document 1]
M. Schadt, et al., “Japanese Journal of Applied Physics, 31 ", 1992, p. 2155
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The first aspect of the present invention provides a coating resin composition having excellent orientation and low-temperature curability in a process of manufacturing a liquid crystal display device.
A second aspect of the present invention provides a coating resin composition having excellent light transmittance in addition to the object of the first aspect of the present invention in a manufacturing process of a liquid crystal display device.
[0005]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the objects of the first and second aspects of the present invention, there is provided a coating resin composition which has improved adhesion to a substrate in a manufacturing process of a liquid crystal display device and has less scratches and scrapes during rubbing. To provide.
[0006]
The invention according to claim 4 is to provide a coating resin composition which is less likely to be scratched or scraped during a rubbing process in a manufacturing process of a liquid crystal display device, in addition to claim 3.
The invention according to claim 5 provides a coating resin composition which is less likely to be scratched or scraped during a rubbing treatment in a manufacturing process of a liquid crystal display device and has excellent storage stability of the resin composition in addition to claim 3. is there.
The invention according to claim 6 is to provide a display characteristic component excellent in a manufacturing process of a liquid crystal display device.
The seventh and eighth aspects of the present invention provide a liquid crystal display device which is less likely to be scratched or scraped during a rubbing process in a manufacturing process of the liquid crystal display device.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to the following.
(1)
[0008]
Embedded image
(Wherein W has a tetravalent organic group, and R represents a divalent organic group), and at least a part of R of the polyimide or a precursor thereof has a general formula ( A coating resin composition comprising a polyimide having a divalent organic group represented by II) or a precursor thereof.
[0009]
Embedded image
[0010]
(2) The coating according to the above (1), wherein the divalent organic group represented by R of the polyimide or its precursor contains at least 30 mol% of a diamine residue represented by H or F in the general formula (II). Resin composition.
[0011]
(3) represented by the general formula (III)
Embedded image
(A is a mercapto group or a urea group, b is a divalent organic group, R2 and R3 each independently represent a hydrocarbon group, and m represents an integer of 0 to 3). The coating resin composition according to the above (1) or (2)
[0012]
(4) represented by the general formula (IV)
Embedded image
(R2 and R3 each independently represent a hydrocarbon group, n represents an integer of 1 to 6, and m represents an integer of 0 to 3). Composition.
[0013]
(5) represented by the general formula (V)
Embedded image
(R2 and R3 each independently represent a hydrocarbon group, and m represents an integer of 0 to 3). The coating resin composition according to the above (1) or (2), further comprising an organic silane compound represented by the following formula:
[0014]
(6) A coating resin showing 95% or more of light transmittance in the range of 400 to 900 nm after drying and dehydration ring closure of the coating resin composition according to any of the above (1) to (5).
(7) A liquid crystal alignment film obtained by drying and dehydrating and ring-closing the coating resin composition according to any one of (1) to (5) to form a polyimide film and performing a rubbing treatment.
(8) A liquid crystal sandwiching substrate comprising the liquid crystal alignment film according to (6).
(9) A liquid crystal display device comprising the liquid crystal sandwiching substrate according to (6) or (7).
[0015]
Embodiment of the present invention
The coating resin composition of the present invention contains a polyimide and a polyimide precursor. This polyimide precursor is obtained by reacting a tetracarboxylic dianhydride and a diamine compound preferably at 100 ° C. or lower, more preferably at 80 ° C. or lower, and is mainly composed of polyamic acid, but may be partially imidized. , A mixture. The polyimide and the polyimide precursor are preferably soluble in the solvent of the composition for a liquid crystal alignment film.
[0016]
As shown in the chemical formula (II), the composition according to the present invention shows good orientation since a tetranuclear aromatic diamine is used.
As the diamine compound represented by R used in the present invention,
2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) propane, 2,2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4- (3-aminophenoxy) Phenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4-aminophenoxy) hexafluoropropane
In order to obtain good orientation even at the time of curing at a low temperature of 200 ° C. or less, it is preferable to use 50 mol% or more, and more preferably 70 mol% or more. These are used alone or in combination of two or more.
Other diamine compounds used in the present invention,
2,3,5,6-tetramethyl-1,4-phenylenediamine, 2,3,5,6-tetraethyl-1,4-phenylenediamine, 2,5, -dimethyl-1,4-phenylenediamine, 2 , 5, -Dimethyl-1,3-phenylenediamine, 2,5, -diethyl-1,4-phenylenediamine, 2,5, -diethyl-1,3-phenylenediamine, p-phenylenediamine, m-phenylenediamine 2,2,4,6-trimethyl-1,3-phenylenediamine, 2,4,6-triethyl-1,3-phenylenediamine 2,2′-bis (trifluoromethyl) -benzidine, 2,2′-bis (Trifluoromethoxy) -benzidine, 2-trifluoromethyl-benzidine, 2-trifluoromethoxy-benzidine, 2,2′-bis (pentafluoroethyl ) -Benzidine, 2,2′-bis (pentafluoroethoxy) -benzidine, 2-pentafluoroethyl-benzidine, 2-pentafluoroethoxy-benzidine, 2,2′-bis (heptafluoropropane) -benzidine, 2, 2'-bis (heptafluoroproxy) -benzidine, 2-heptafluoropropane-benzidine, 2-heptafluoroproxy-benzidine, 2-pentafluoroethoxy-benzidine, 2,2'-bis (heptadecafluorooctane) -benzidine 2,2'-bis (heptadecafluorooctoxy) -benzidine, 2-heptadecafluorooctane-benzidine, 2-heptadecafluorooctoxy-benzidine, 2,2'-dimethyl-4,4'-diaminobiphenyl , 4,4'-diaminodiphenyl sulfone, 3, '-Diaminodiphenylsulfone, 3,3'-diaminodiphenylsulfone, 4,4'-diaminodiphenylsulfide, 3,4'-diaminodiphenylsulfide, 3,3'-diaminodiphenylsulfide, bis (4- (3-amino Phenoxy) phenyl) sulfone, bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) sulfone, bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) sulfide, bis (4- (3-aminophenoxy) phenyl) sulfide, 4, 4'-diaminodiphenyl ether, 3,4'-diaminodiphenyl ether, 3,3'-diaminodiphenyl ether, 2,4'-diaminodiphenyl ether, 4,4'-diaminodiphenylmethane, 2,4'-diaminodiphenylmethane, 3,4 ' -Diaminodiphenylmethane, 3,3'-di Minodiphenylmethane, 2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) propane, 2,2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4- (3- (Aminophenoxy) phenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4-aminophenoxy) hexafluoropropane, 1,6-hexamethylenediamine, 1,8-octamethylenediamine, 1,10-decamethylenediamine, Examples thereof include 12-dodecamethylenediamine, diaminosiloxane, 1,3-di (3-aminopropyl) -1,1,3,3-tetramethyldisiloxane, and these may be used alone or in combination of two or more. Used. However, when a large amount of a diamine having a long-chain fluorine compound in the side chain is used, the pretilt angle becomes too high, so that there is a high possibility that the contrast ratio decreases and the display characteristics deteriorate.
[0017]
The tetracarboxylic dianhydride used for W in the present invention includes oxydiphthalic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-butanetetraanhydride Carboxylic dianhydride, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,4,5-cyclohexanetetracarboxylic Acid dianhydride, bicyclo (2,2,2) oct-7-ene-2,3,5,6-tetracarboxylic dianhydride, 3,4-dicarboxy-1,2,3,4-tetrahydro -1-naphthalene succinic dianhydride, pyromellitic dianhydride, 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 2,2-bis (3,4-dicarboxylphenyl) hexa Fluoropropanoic acid Dianhydride, octyl succinic dianhydride, dodecyl succinic dianhydride, octyl malonic dianhydride, dimethylene bis trimellitate dianhydride, trimethylene bis trimellitate dianhydride, tetramethylene bis trimellitate Acid dianhydride, pentamethylene bis trimellitate dianhydride, hexamethylene bis trimellitate dianhydride, octamethylene bis trimellitate dianhydride, decamethylene bis trimellitate dianhydride, dodecamethylene bis trimellitate Acid dianhydride, hexadecamethylene bis trimellitate dianhydride, 1,3-cyclohexane bis trimellitate dianhydride, 1,4-cyclohexane bis trimellitate dianhydride, 1,2-cyclohexane bis trimellitate Acid dianhydride, etc., alone or in combination of two It can be used in combination with the above. In particular, when 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride is used, an effect is exerted on the orientation at the time of curing at a low temperature.
[0018]
In the present invention, the reaction is performed by setting the ratio of the total number of moles of the diamine compound to the number of moles of the acid dianhydride in the range of 0.8 to 1.2, preferably 1.0.
As the inert solvent, it is not necessary to dissolve all of the above-mentioned monomers, but it is preferable to dissolve the polyamic acid to be produced. For example, N-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylformamide, N , N-dimethylacetamide, [gamma] -butyrolactone, [epsilon] -caprolactone, [gamma] -caprolactone, [gamma] -valerolactone, dimethyl sulfoxide, 1,4-dioxane, cyclohexanone, and the like, and two or more of these may be used in combination.
[0019]
The concentration used as varnish is in the range from 1 to 20% by weight, preferably in the range from 3 to 15% by weight. When the concentration is less than 1% by weight, the film thickness after application becomes thin, and a good film may not be obtained. When the concentration exceeds 20% by weight, the viscosity becomes high. The coating properties are inferior.
[0020]
A solvent for improving the wettability to the printing medium can be added before or after the reaction. These solvents include, for example, ethyl cellosolov, ethyl cellosolov acetate, butyl cellosolov, butyl cellosolov acetate, xylene, toluene, 1-ethoxy-2-acetoxypropane, diisobutyl ketone, methyl-n-hexyl ketone, and the like.
[0021]
Examples of the method of forming a polyimide film include a spin coating method, an immersion method, a printing method, and a spraying method. However, a polyimide film is preferably formed by a printing method that does not have a photolithography step and is easily formed by patterning. It is more preferable to produce a resin film using a flexographic printing machine which has a large amount of transfer to a printed body. Examples of the printing medium used at this time include a plastic substrate, a glass substrate, and a silicon wafer.
[0022]
It is preferable to use the above-mentioned organic silane compound having a mercapto group (-SH) or a urea group (-NHCONH2) in the resin composition of the present invention because scratches and scraping during rubbing treatment are reduced.
[0023]
Specific examples of the organic silane compound represented by the chemical formula (III) include 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyldiethoxymethoxysilane, 3-mercaptopropylethoxydimethoxysilane, 3-mercaptopropyltripropoxysilane, -Mercaptopropyldiethoxypropoxysilane, 3-mercaptopropylethoxydipropoxysilane, 3-mercaptopropyldimethoxypropoxysilane, 3-mercaptopropylmethoxydipropoxysilane, 3-mercaptopropyltriethoxysilane, 2-mercaptoethyltrimethoxysilane, 2-mercaptoethyldiethoxymethoxysilane, 2-mercaptoethylethoxydimethoxysilane, 2-mercaptoethyltripropoxysilane, 2-mer 4-Ethyltripropoxysilane, 2-mercaptoethylethoxydipropoxysilane, 2-mercaptoethyldimethoxypropoxysilane, 2-mercaptoethylmethoxydipropoxysilane, 4-mercaptobutyltrimethoxysilane, 4-mercaptobutyltriethoxysilane, 4- And mercaptobutyltripropoxysilane.
[0024]
Specific examples of the organic silane compound represented by the chemical formula (IV) include, for example, N- (3-triethoxysilylpropyl) urea, N- (3-diethoxymethoxysilylpropyl) urea, N- (3-ethoxy) Dimethoxysilylpropyl) urea, N- (3-tripropoxysilylpropyl) urea, N- (3-diethoxypropoxysilylpropyl) urea, N- (3-ethoxydipropoxysilylpropyl) urea, N- (3-dimethoxy Propoxysilylpropyl) urea, N- (3-ethoxydipropoxysilylpropyl) urea, N- (3-triethoxysilylethyl) urea, N- (3-diethoxymethoxysilylethyl) urea, N- (3-ethoxy Dimethoxysilylethyl) urea, N- (3-tripropoxysilylethyl) Rare, N- (3-diethoxypropoxysilylethyl) urea, N- (3-ethoxydipropoxysilylethyl) urea, N- (3-dimethoxypropoxysilylethyl) urea, N- (3-ethoxydipropoxysilylethyl) ) Urea, N- (3-triethoxysilylbutyl) urea, N- (3-tripropoxysilylbutyl) urea and the like.
[0025]
At this time, the amount of use of the chemical formulas (III) and (IV) is preferably from 0.1% by weight to 10% by weight, more preferably from 1% by weight to 7% by weight.
[0026]
Further, an organic titanium compound other than the chemical formulas (III) and (IV) may be used to improve the adhesion to the substrate. Specifically, for example,
γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltripropoxysilane, γ-aminopropyltributoxysilane, γ-aminoethyltriethoxysilane, γ-aminoethyltrimethoxysilane, γ- Examples thereof include aminoethyltripropoxysilane, γ-aminoethyltributoxysilane, and 2- (2-aminoethylthioethyl) triethoxysilane.
[0027]
Further, an organic titanium compound may be used for improving the adhesion to the substrate. Specifically, for example, γ-aminopropyltriethoxytitanium, γ-aminopropyltrimethoxytitanium, γ-aminopropyltripropoxytitanium, γ-aminopropyltributoxytitanium, γ-aminoethyltriethoxytitanium, γ-aminoethyl Trimethoxy titanium, γ-aminoethyl tripropoxy titanium, γ-aminoethyl tributoxy titanium, γ-aminobutyl triethoxy titanium, γ-aminobutyl trimethoxy titanium, γ-aminobutyl tripropoxy titanium, γ-aminobutyl tributoxy Titanium, and the like. These may be used in combination of two or more.
[0028]
The use amount of the organic silane compound and the organic titanium compound other than the chemical formulas (III) and (IV) is preferably from 0.1% by weight to 10% by weight, more preferably from 0.5% by weight to 5% by weight.
[0029]
The polyimide precursor comprising the coating resin composition of the present invention is heated, dried, and dehydrated to form a polyimide film. The heating temperature can be arbitrarily selected in the range of 100 to 350 ° C, preferably 120 to 250 ° C, and more preferably 140 to 200 ° C. The heating time is usually 1 minute to 6 hours, preferably 1 minute to 3 hours. The thickness of the formed polyimide film is usually 0.01 to 3 μm. In order to obtain particularly good display characteristics, it is necessary to make the cell gap uniform. Therefore, it is required to fill the steps of the comb-teeth electrode to improve the flatness. Preferably. Further, the liquid crystal alignment film composition of the present invention can be applied, for example, as an interlayer insulating film for semiconductors, a surface protective layer, or a color filter protective film for liquid crystals.
[0030]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to examples.
[Synthesis Example 1]
192.9 g of N-methyl-2-pyrrolidone is added to a four-neck separable flask equipped with a thermometer, a stirrer, a condenser tube and a nitrogen inlet tube. This is dissolved in 20.53 g (0.05 mol) of 2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) propane 3,3 ′, 4,4′-bensophenonetetracarboxylic dianhydride g (0.025 mol) and 5.455 g (0.025 mol) of pyromellitic dianhydride were added, and the mixture was stirred at room temperature for 16 hours, and then the viscosity was adjusted to obtain a 15% by weight polyamic acid varnish. . The viscosity was 3300 mPa · s in an E-type viscometer (25 ° C.).
[0031]
After adding 1% by weight of 3-mercaptopropyltrimethoxysilane to the obtained polyamic acid varnish, the same resin as 1% by weight of N- (3-triethoxysilylethyl) urea is added to 4% by weight of polyamide. The mixture was diluted with N-methyl-2-pyrrolidone and butyl cellosolve to form an acid varnish. The viscosity of the obtained polyamic acid varnish A was 30 mPa · s.
[0032]
[Synthesis Example 2]
192.9 g of N-methyl-2-pyrrolidone is added to a four-neck separable flask equipped with a thermometer, a stirrer, a condenser tube and a nitrogen inlet tube. 28.74 g (0.07 mol) of 2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) propane and 14.71 g of 2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) hexafluoropropane were added thereto. (0.03 mol), and 11.77 g (0.03 mol) of 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride and 5.455 g of pyromellitic dianhydride (0.03 mol). 0.07 mol), and the mixture was stirred at room temperature for 16 hours, and then the viscosity was adjusted to obtain a 15% by weight polyamic acid varnish. The viscosity was 4800 mPa · s in an E-type viscometer (25 ° C.).
To the obtained polyamic acid varnish, 2% by weight of 3-mercaptopropyltrimethoxysilane having the same resin content as 2% by weight of N- (3-triethoxysilylethyl) urea was added, followed by 4% by weight of polyamide. The mixture was diluted with N-methyl-2-pyrrolidone and butyl cellosolve to form an acid varnish. The viscosity of the obtained polyamic acid varnish B was 35 mPa · s.
[0033]
[Synthesis Example 3]
N-methyl-2-pyrrolidone (431.72 g) was added to a four-neck separable flask equipped with a thermometer, a stirrer, a condenser tube and a nitrogen inlet tube, and 2-bis (4- (4-aminophenoxy) was added. ) Phenyl) hexafluoropropane (49.04 g, 0.1 mol) was dissolved, and then 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride (20.60 g, 0.07 mol). 6.30 g (0.03 mol) of 2,2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride was added, and after stirring at room temperature for 16 hours, the viscosity was adjusted to obtain a 15% by weight polyamic acid varnish. . A polyamic acid varnish was obtained. The viscosity was 2800 mPa · s in an E-type viscometer (25 ° C.).
[0034]
After adding 2% by weight of 2-mercaptoethyltriethoxysilane and 2% by weight of N- (3-triethoxysilylethyl) urea to the obtained polyamic acid varnish, 4% by weight of polyamic acid varnish was added. It was diluted with N-methyl-2-pyrrolidone and butyl cellosolve. The viscosity of the obtained polyamic acid varnish C was 25 mPa · s.
[0035]
[Synthesis Comparative Example 1]
173.58 g of N-methyl-2-pyrrolidone was added to a four-neck separable flask equipped with a thermometer, a stirrer, a condenser tube and a nitrogen inlet tube, and 20.02 g of 4,4′-diaminodiphenyl ether was added thereto. (0.1 mol) was dissolved, 31.02 g (0.1 mol) of pyromellitic dianhydride was added, and the mixture was stirred at room temperature for 1 hour, adjusted for viscosity, and adjusted to 15% by weight of polyamide. An acid varnish was obtained. The viscosity was 3500 mPa · s in an E-type viscometer (25 ° C.).
To the obtained polyamic acid varnish was added γ-aminopropyltriethoxysilane having a resin content of 5% by weight, and then diluted with N-methyl-2-pyrrolidone and butyl cellosolve to obtain a 4% by weight polyamic acid varnish. The viscosity of the obtained polyamic acid varnish D was 40 mPa · s.
[0036]
[Synthesis Comparative Example 2]
To a four-neck separable flask equipped with a thermometer, a stirrer, a condenser tube and a nitrogen inlet tube was added 431.72 g of N-methyl-2-pyrrolidone, and 2-bis (4- (4-aminophenoxy) phenyl) was added. ) After dissolving 49.04 g (0.1 mol) of hexafluoropropane, 20.60 g (0.07 mol) of 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride and 1,2 After adding 6.30 g (0.03 mol) of 1,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride and stirring at room temperature for 16 hours, the viscosity was adjusted to obtain a 15% by weight polyamic acid varnish. The viscosity was 2800 mPa · s in an E-type viscometer (25 ° C.). The obtained polyamic acid varnish was diluted with N-methyl-2-pyrrolidone and butyl cellosolve so as to obtain a polyamic acid varnish of 4% by weight. The viscosity of the obtained polyamic acid varnish E was 25 mPa · s.
[0037]
[Example 1]
The varnish A obtained in Synthesis Example 1 was spin-coated on a glass substrate on which an ITO electrode was formed, and was heated on a hot plate at 80 ° C. for 2 minutes and in an oven at 200 ° C. for 30 minutes to obtain a film thickness of 0. A 1 μm-thick polyimide film was obtained.
As a result of measuring the light transmittance at this time, good light transmittance of 95% or more was shown in the range of 400 nm to 900 nm.
The cured film was sealed with a substrate by rubbing treatment so that the orientation direction of the polyimide was 180 degrees. The rubbing strength was determined by T.V. Uchida et al., Liquid Crystal, 5 , P. It was set based on the calculation formula reported in 1127-1137 (1989).
[0038]
Rubbing strength: L (mm) = N1 (1 + 2πrn) / v) (where, N: number of rubbing (times), l: rubbing roll pushing amount (mm), r: rubbing roll radius (mm), n: rubbing Roll rotation speed (s -1 ), V: Stage moving speed (mm / s). This time N = 1 time, l = 0.4mm, r = 22mm, n = 7s -1 , Rubbing fiber: rubbing material YA-18-R (rayon) manufactured by Yoshikawa Kako Co., Ltd., and rubbing treatment was performed at L = 65 mm. No scratches were found on the rubbed polyimide film. The cell gap was 25 μm in a liquid crystal sealed state, and a polyethylene terephthalate film was interposed. Nematic liquid crystal ZLI-2293 (trade name, manufactured by Merck) was injected between the substrates by a vacuum impregnation method. An isotropic treatment was performed at 130 ° C. for 60 minutes, which is a phase transition temperature of 80 ° C. or higher, to obtain a liquid crystal display device for pretilt angle evaluation (hereinafter abbreviated as anti-parallel cell). The prepared liquid crystal display element showed good orientation, and the pretilt angle was evaluated by a crystal rotation method to be 5.2 degrees.
[0039]
[Example 2]
Varnish A was obtained in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm. N = 1 time, 1 = 0.4 mm, r = 22 mm, n = 12s -1 , V = 2 mm / s, rubbing fiber: rubbing material YA-18-R manufactured by Yoshikawa Kako, L = 332 mm, and rubbing treatment was performed. Thereafter, an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0040]
[Example 3]
Varnish A was obtained in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm. N = 3 times, 1 = 0.4 mm, r = 22 mm, n = 12s -1 , V = 2 mm / s, rubbing fiber: rubbing material YA-18-R manufactured by Yoshikawa Kako Co., Ltd., and rubbing treatment was performed at L = 996 mm. Thereafter, an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0041]
[Example 4]
Varnish B was used to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm in the same manner as in Example 1.
As a result of measuring the light transmittance at this time, good light transmittance of 97% or more was shown in the range of 400 nm to 900 nm.
This polyimide film was subjected to N = 1 times, l = 0.4 mm, r = 22 mm, n = 7s -1 Rubbing fiber: rubbing material YA-18-R manufactured by Yoshikawa Kako Co., Ltd., and rubbing treatment was performed at L = 65 mm. Rubbing and peeling were not observed on the rubbed polyimide film. Thereafter, an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0042]
[Example 5]
Varnish B was cured at 200 ° C. in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 332 mm as in Example 2.
An anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0043]
[Example 6]
Varnish B was used to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm in the same manner as in Example 1. A rubbing treatment was performed at L = 996 mm under the same conditions as in Example 3, and an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0044]
[Example 7]
Varnish C was obtained in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm.
As a result of measuring the light transmittance at this time, good light transmittance of 95% or more was shown in the range of 400 nm to 900 nm.
Subsequently, a rubbing treatment was performed at L = 65 mm under the same conditions as in Example 1 to produce an anti-parallel cell. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0045]
Example 8
The varnish C was cured at 200 degrees to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 332 mm in the same manner as in Example 2. Thereafter, an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0046]
[Example 9]
The varnish C was cured at 200 degrees to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and a rubbing treatment was performed at L = 996 mm as in Example 3. Thereafter, an anti-parallel cell was manufactured under the same conditions as in Example 1. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0047]
[Example 10]
Varnish B was cured at 150 degrees to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbing treatment was performed at L = 332 mm in the same manner as in Example 2 to produce an anti-parallel cell. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0048]
[Example 11]
Varnish B was cured at 175 degrees to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbing treatment was performed at L = 332 mm as in Example 2 to produce an anti-parallel cell. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0049]
[Example 12]
Varnish B was cured at 225 degrees to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbing treatment was performed at L = 332 mm in the same manner as in Example 2 to produce an anti-parallel cell. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0050]
[Comparative Example 1]
Varnish D was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm. As a result of measuring the light transmittance at this time, 70% or more light transmittance was shown in the range of 400 nm to 900 nm.
Subsequently, a rubbing treatment was performed at L = 65 mm under the same conditions as in Example 1 to produce an anti-parallel cell. Rubbing and peeling were not observed on the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0051]
[Comparative Example 2]
Varnish D was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 332 mm in the same manner as in Example 2 to produce an anti-parallel cell. Rubbing and peeling were not observed on the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0052]
[Comparative Example 3]
Varnish D was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 996 mm as in Example 3 to produce an anti-parallel cell. Scratches were observed in the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0053]
[Comparative Example 4]
Varnish E was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm. As a result of measuring the light transmittance at this time, the light transmittance was 90% or more in the range of 400 nm to 900 nm.
Subsequently, a rubbing treatment was performed at L = 65 mm under the same conditions as in Example 1 to produce an anti-parallel cell. Rubbing and peeling were not observed on the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0054]
[Comparative Example 5]
The varnish E was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 332 mm as in Example 2 to produce an anti-parallel cell. Scratches were observed in the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0055]
[Comparative Example 6]
The varnish E was cured at 200 degrees in the same manner as in Example 1 to obtain a polyimide film having a thickness of 0.1 μm, and rubbed at L = 996 mm as in Example 3 to produce an anti-parallel cell. Scratches were observed in the rubbed polyimide film. Table 1 summarizes the orientation, the surface state after rubbing, and the pretilt angle.
[0056]
[Table 1]
[0057]
The liquid crystal alignment film composed of the coating composition of the present invention has no scratches during rubbing, no occurrence of scraping regardless of the rubbing conditions, and shows good alignment even at a low temperature, as compared with conventional liquid crystal alignment films. I understand.
[0058]
【The invention's effect】
The liquid crystal alignment film comprising the coating composition of the present invention is free from scratches during rubbing, does not suffer from scraping, has good light transmittance, is excellent in light transmittance, and has a low curing temperature in comparison with conventional liquid crystal alignment films. Since a good alignment function can be obtained, a high-quality liquid crystal display device can be obtained.