JP2004180024A - 在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法 - Google Patents
在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】在圏位置情報消失の際、HLRで保持している在圏位置情報と、実際の在圏位置との不一致による着信不可時間を短縮する在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法を提供する。
【解決手段】別装置にて一定期間収集保持している在圏位置情報から該当加入者の在圏先パターンを分析し、在圏位置を推測する。そして、推測した在圏位置に接続処理を行い、他の在圏位置へ着信を試みることにより加入者の実際の在圏位置を確認し、HLRで保持している在圏位置情報を強制的に更新する。
【選択図】 図1
【解決手段】別装置にて一定期間収集保持している在圏位置情報から該当加入者の在圏先パターンを分析し、在圏位置を推測する。そして、推測した在圏位置に接続処理を行い、他の在圏位置へ着信を試みることにより加入者の実際の在圏位置を確認し、HLRで保持している在圏位置情報を強制的に更新する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信ネットワークシステムで用いられ、携帯端末の在圏位置情報消失時の在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IMT−2000やGSM(Global System for Mobile Communications)等の移動体通信ネットワーク内のHome Location Register(HLR、ホームロケーションレジスタ)において、HLR再開により一次記憶していた携帯端末の在圏位置情報が紛失するため、一定周期で二次記憶装置内に収集したバックアップファイルより在圏位置情報を復旧させた場合、在圏位置情報はバックアップした時点の在圏位置情報である為、二次記憶装置内へバックアップ収集完了後からHLRが再開するまでの間に在圏位置が変わった携帯端末の在圏位置は、実際の在圏位置と異なっていることがある。
【0003】
しかし、HLRでは、どの携帯端末がHLR内で保持している在圏位置情報と実際の在圏位置情報と異なっているかは判断できない為、携帯端末の在圏位置が実際の在圏位置と異なる携帯端末に対しての着信要求も接続処理も行うが、HLRが保持している在圏位置には、携帯端末は在圏していない為、着信させることができず、HLRで保持している在圏位置情報は、実際の在圏位置とは不一致のままとなる。
【0004】
上述のような従来技術例として、移動通信端末とロケーションレジスタとの間のトラフィックを低減することができる位置登録方法、位置登録システム及びこれに用いるロケーションレジスタがある(例えば、特許文献1参照)。また、より狭い範囲の位置情報を容易に提供すると共に、ホームレジスタ上の情報の消失による呼出不能状態の発生を抑える「移動体通信システムにおける移動局呼出方法」がある(例えば、特許文献2参照)。また、基地局に対して定期的に位置登録を行うようにして電話回線の接続率を高めるようにした「デジタル移動体通信システム、その移動体端末、および位置登録方法」もある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−209247号公報
【特許文献2】
特開2000−106687号公報
【特許文献3】
特開2000−253441号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術ではIMT−2000やGSM等の移動体通信ネットワーク内の加入者プロファイルやその携帯端末の在圏位置を管理するHLRで故障発生によりHLR再開が発生し、二次記憶装置のバックアップファイルより加入者プロファイルや在圏位置情報を復旧した際、HLR−VLR(Visitor Location Register )間で加入者プロファイル情報や位置情報の不一致が発生している場合があり、この不一致を解消するために、HLRよりRESET信号をVLRに通知し再位置登録を促し、HLRより加入者プロファイルをVLRへ転送することで一致させていた。
【0007】
通常、HLRで位置情報が消失しても、該当携帯端末からの再位置登録要求にて位置情報は復旧される。しかし、移動することの少ない携帯端末の場合、なかなか再位置登録が上がらず、位置情報が不一致となっているため、この間は他加入者からの着信はできなかった。図4に示すように、例えば、何かの原因で携帯端末A6の位置情報が紛失した場合、携帯端末B7から発呼しても、HLR1へ携帯端末A6の位置情報が再位置登録されるまでは在圏先不明の状態となってしまうので、携帯端末A6への着信は不可能となる。
【0008】
また、該当携帯端末に対し着信できない(通話できない)という他の利用者からのクレームが上がっても、HLRが持っている該当携帯端末の位置情報は一つしかなく、その情報が誤っている場合は、携帯端末が実際の在圏位置を特定できないという問題があった。
【0009】
また、上述の特許文献1記載の位置登録システムは、移動通信端末の移動状況に関する情報に基づいて位置登録の周期を決定し、その周期に応じて位置登録を行うものであり、位置情報が不一致の場合における他加入者からの着信不可を解決することはできない。また、特許文献2記載の移動局呼出方法および特許文献3記載の位置登録方法は、基地局に対して位置登録の頻度を上げることによって位置情報消失時の早期復帰を実現するものであるが、HLRが持っている該当携帯端末の位置情報が誤っている場合は、実際の在圏位置を特定できない。
【0010】
本発明は、HLRが保持している在圏位置情報と実際に携帯端末の在圏位置とで不一致となっている場合、別装置にて一定期間収集保持している在圏位置情報から推測する事により、該当加入者の在圏先パターンを分析し、在圏位置(在圏先)を予測し、予測した在圏位置に接続処理を行い、他の在圏位置へ着信を試みることで、今まで携帯端末からの再位置登録まで着信不可が継続していた時間を短縮する在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の在圏位置予測システムは、複数の移動通信端末と、移動通信端末からの在圏位置情報を登録するホームロケーションレジスタと、移動通信端末が在圏位置を移動した際、在圏位置情報を一時的に保持するビジターロケーションレジスタと、複数の移動通信端末および各ロケーションレジスタとを無線伝送路を介し接続するネットワークと、を有する在圏位置予測システムであって、ホームロケーションレジスタとは別に、移動通信端末の在圏位置を一定期間累積し、累積したものを統計情報として保持する統計情報データベースを配置することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の在圏位置予測システムは、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、移動通信端末の現在の在圏位置を統計情報から推測することを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の在圏位置予測システムは、請求項1または2記載の在圏位置予測システムにおいて、推測した移動通信端末の在圏位置を、新たな在圏位置情報として着信要求時に使用することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の在圏位置予測システムは、請求項1から3のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、着信要求が成功した時に、ホームロケーションレジスタで保持している移動通信端末の在圏位置情報を強制的に更新する手段を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の在圏位置予測システムは、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、ホームロケーションレジスタ内にも配置できることを特徴としている。
【0016】
請求項6記載の在圏位置予測システムは、請求項1から5のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースから移動通信端末の統計情報を入手し、統計情報を基に移動通信端末の在圏位置の確認を、ネットワークオペレータの介在によって行うことを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の情報管理装置は、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御部は、在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報登録要求を受け、更新手段に対し更新指示を出し、更新手段は更新指示の内容に従って、統計情報データベースが保持する統計情報を更新することを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の情報管理装置は、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御手段は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と実際の在圏位置とが不一致となった場合、在圏位置特定要求を受け、読込手段に対し読み込み指示を出し、統計情報データベースから読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得し、在圏位置情報を基に実際の在圏位置を確認して、強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新することを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の情報管理装置は、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報は、統計情報データベースが加入者の過去の在圏位置について一定期間収集し、保持している情報であることを特徴としている。
【0020】
請求項10記載の情報管理装置は、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報処理は、統計情報の更新および統計情報の分析処理を含むことを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の情報管理装置は、請求項8記載の情報管理装置において、在圏位置情報は、最新の在圏位置、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、月毎の在圏位置の順に構成されることを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の情報管理装置は、請求項11記載の情報管理装置において、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、および月毎の在圏位置は、それぞれの時間単位を分割した時間帯の中で在圏時間が長い位置であることを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の情報管理方法は、現在の在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報の登録要求を受け取るステップと、登録要求により統計情報データベースが保持する統計情報を更新するステップと、を有することを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の情報管理方法は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と現在の在圏位置とが不一致の場合、現在の在圏位置を特定する要求を受け取るステップと、統計情報データベースが保持する統計情報の読み込みを行うステップと、読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得するステップと、取得した在圏位置情報を基に加入者の現在の在圏位置を特定するステップと、強制的にホームロケーションレジスタに保持される在圏位置情報を更新するステップと、を有することを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら詳細に説明する。
【0026】
まず、本発明のシステム構成を図1に示す。HLRで保持している在圏位置情報とは、別に統計情報データベース2を配置する。統計情報データベース2は、HLR1とは、別装置として在圏位置情報を保持する。VLRa4は、携帯端末A6の在圏位置情報を一時的に保持し、HLR1に送信する。同様に、VLRb5は、携帯端末B6の在圏位置情報を一時的に保持し、HLR1に送信する。
【0027】
次に、統計情報データベース2の機能構成内容を図2に示し、各機能内容を以下に説明する。
【0028】
(1)統計情報管理機能・統計情報制御部10
統計情報管理機能インタフェース処理部14とのインタフェースを持ち、統計情報の更新や統計情報の分析処理等統計情報処理の制御を行う。
(2)統計情報管理機能・統計情報更新制御部11
統計情報データベース2とのインタフェースを持ちデータベースの更新制御を行う。
(3)統計情報管理機能・統計情報読み込み制御部12
統計情報データベース2とのインタフェースを持ちデータベースの読み込みを制御し、統計情報分析処理部13へその結果を返す制御を行う。
(4)統計情報管理機能・統計情報分析処理部13
統計情報読み込み制御部12より、取得した在圏位置情報関連データ内容を分析し、在圏先を類推し、その結果を統計情報制御部10に返す機能を有する。
(5)HLR・統計情報管理機能インタフェース処理部14
新規位置登録時や、位置登録情報紛失時の着信時等、統計情報データベース2の更新、参照等が必要な場合、統計情報制御部10とのインタフェース処理を行う。
【0029】
次に、本発明の実施形態の動作について詳細に説明する。
(1)位置情報の統計情報データベース管理処理
在圏位置情報(図2のa)が、Visitor Location Register (VLR)より送信されたことを契機に、統計情報管理機能インタフェース処理部14を介し(図2のb)、統計情報制御部10に対し統計情報登録要求を実施する。統計情報制御部10は、統計情報更新制御部11に対し統計情報データベース更新(図2のc)指示を行う。統計情報更新制御部11は、指示内容に従い統計情報データベース2を更新(図2のd)する。
【0030】
(2)統計情報データベース内容
統計情報データベース内容として、携帯端末毎に以下の情報を蓄積する。
▲1▼最終在圏位置情報更新時、常に最新在圏位置情報として保存する。
▲2▼日毎:昼間/夜間/深夜帯等での在圏期間の長い在圏位置の情報
昼間/夜間/深夜帯で在圏時間の長い位置情報を保存する。
▲3▼週毎:平日/休日で在圏時間の長い在圏位置の情報
平日/休日の昼間/夜間/深夜時間帯で在圏時間の長い在圏位置情報を保存する。
▲4▼月毎
月毎の昼間/夜間/深夜時間帯で在圏時間の長い在圏位置情報を保存する。
上述したデータベース構成例は図3に示す。
【0031】
(3)在圏位置特定処理
携帯端末A6への着信要求時に、HLR1の在圏位置情報が実際の在圏位置と不一致となった場合に、統計情報管理機能インタフェース処理部14より、統計情報制御部10に対し在圏位置特定要求(図2のe)を行う。統計情報制御部10は、携帯端末A6の統計情報読み込み制御部12に対し、統計情報データベース読み込み指示(図2のg)を行い、統計情報データベース2から情報を取得する(図2のh、i、j)。
【0032】
取得した内容統計情報データベース管理内容(図3)をもとに、携帯端末A6に対し、上述の(2)統計情報データベース内容に記載の▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の順で在圏位置情報を取得し、統計情報管理機能インタフェース処理部14に結果(図2のl)を返す。
【0033】
(4)在圏先確認
取得した在圏位置情報を基にHLR1からVLR4に対し加入者在圏位置を確認するための信号(MAP_PROVIDE_SUBSCRIBER_INFO service )を送信し、携帯端末A6の在圏が確認(図2のm)できたら、強制的にHLR1で保持していた携帯端末A6の在圏位置情報を更新する。
【0034】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。HLRが保持している在圏位置情報と実際に携帯端末が在圏している在圏情報とが不一致となっている状況において、移動体通信ネットワークオペレータ(保守者)が介在し、この不一致状態を解消する。
【0035】
ある加入者から該当携帯端末へ着信できない(通話できない)との利用者申告(ユーザクレーム)があった場合、ネットワークオペレータが特定の時間や時間帯、曜日等の条件からデータベースを検索し該当携帯端末の過去の在圏情報を入手し、その在圏情報をもとにVLRに対し在圏確認を行う。
【0036】
また、このデータベースから入手した在圏位置と隣接した在圏位置も同時に在圏先候補としてオペレータに通知することで、過去の実績からの類推した在圏位置だけでなく、その近隣の在圏位置の範囲まで在圏位置確認を行うことが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施形態の説明によれば、従来のシステムにおいてはHLRの故障等により、周期的に更新しているバックアップファイルから在圏位置情報を復旧させた場合、在圏位置情報は、バックアップした時点の在圏位置情報である為、バックアップ直後からHLRが再開するまでの間に在圏位置を変更した携帯端末の加入者の在圏位置情報は、HLRが保持していたバックアップ情報と実際の在圏位置とは異なっており、携帯端末の加入者に対し他加入者から着信要求があった場合、接続できないという問題があったが、本発明の在圏位置予測システムは、実際の在圏先を特定するために、過去の在圏位置の統計情報を収集し、かつ分析することにより、そこから類推した在圏先VLRに対し加入者状態調査を行い、状態取得成功時、在圏位置を更新し以後着信可能とする。これにより従来加入者の携帯端末からの再位置登録でしか復旧できなかった在圏位置情報を別装置で蓄積していた在圏位置統計情報を参照する事により、高確率で復旧が可能になる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の在圏位置予測システムによれば、複数の移動通信端末と、移動通信端末からの在圏位置情報を登録するホームロケーションレジスタと、移動通信端末が在圏位置を移動した際、在圏位置情報を一時的に保持するビジターロケーションレジスタと、複数の移動通信端末および各ロケーションレジスタとを無線伝送路を介し接続するネットワークと、を有する在圏位置予測システムであって、ホームロケーションレジスタとは別に、移動通信端末の在圏位置を一定期間累積し、累積したものを統計情報として保持する統計情報データベースを配置することを特徴としているので、加入者の在圏先を特定することができる。
【0039】
請求項2記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、移動通信端末の現在の在圏位置を統計情報から推測することを特徴としているので、推測した在圏先に接続処理を行い、他の在圏先へ着信を試みることができる。
【0040】
請求項3記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1または2記載の在圏位置予測システムにおいて、推測した移動通信端末の在圏位置を、新たな在圏位置情報として着信要求時に使用することを特徴としているので、推測した在圏先に接続処理を行い、他の在圏先へ着信を試みることができる。
【0041】
請求項4記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1から3のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、着信要求が成功した時に、ホームロケーションレジスタで保持している移動通信端末の在圏位置情報を強制的に更新する手段を有することを特徴としているので、今まで携帯端末からの再位置登録まで着信不可が継続していた時間を短縮することができる。
【0042】
請求項5記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、ホームロケーションレジスタ内にも配置できることを特徴としているので、システム構成について利便性が図れる。
【0043】
請求項6記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1から5のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースから移動通信端末の統計情報を入手し、統計情報を基に移動通信端末の在圏位置の確認を、ネットワークオペレータの介在によって行うことを特徴としているので、システム構成について多様化が図れる。
【0044】
請求項7記載の情報管理装置によれば、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御部は、在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報登録要求を受け、更新手段に対し更新指示を出し、更新手段は更新指示の内容に従って、統計情報データベースが保持する統計情報を更新することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【0045】
請求項8記載の情報管理装置によれば、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御手段は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と実際の在圏位置とが不一致となった場合、在圏位置特定要求を受け、読込手段に対し読み込み指示を出し、統計情報データベースから読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得し、在圏位置情報を基に実際の在圏位置を確認して、強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧を高確率にし、時間を短縮できる。
【0046】
請求項9記載の情報管理装置によれば、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報は、統計情報データベースが加入者の過去の在圏位置について一定期間収集し、保持している情報であることを特徴としているので、加入者の在圏位置を推測し、他の在圏位置への着信を試みることができる。
【0047】
請求項10記載の情報管理装置によれば、請求項7または8記載の情報管理装置において、制御手段が行う統計情報処理は、統計情報の更新および統計情報の分析処理を含むことを特徴としているので、加入者の在圏位置を推測することができ、着信不可の時間を短縮することができる。
【0048】
請求項11記載の情報管理装置によれば、請求項8記載の情報管理装置において、在圏位置情報は、最新の在圏位置、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、月毎の在圏位置の順に構成されることを特徴としているので、精度良く確実に加入者の在圏位置を推測することができる。
【0049】
請求項12記載の情報管理装置によれば、請求項11記載の情報管理装置において、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、および月毎の在圏位置は、それぞれの時間単位を分割した時間帯の中で在圏時間が長い位置であることを特徴としているので、精度良く確実に加入者の在圏位置を推測することができる。
【0050】
請求項13記載の情報管理方法によれば、現在の在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報の登録要求を受け取るステップと、登録要求により統計情報データベースが保持する統計情報を更新するステップと、を有することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【0051】
請求項14記載の情報管理方法によれば、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と現在の在圏位置とが不一致の場合、現在の在圏位置を特定する要求を受け取るステップと、統計情報データベースが保持する統計情報の読み込みを行うステップと、読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得するステップと、取得した在圏位置情報を基に加入者の現在の在圏位置を特定するステップと、強制的にホームロケーションレジスタに保持される在圏位置情報を更新するステップと、を有することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である在圏位置予測システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る統計情報データベースの機能構成例とデータの流れを示すブロック図である。
【図3】統計情報データベースの内容構成の例を示す図である。
【図4】HLR再開・発生時の再位置登録についての説明図である。
【符号の説明】
1 HLR
2 統計情報データベース
3 ネットワーク
4 VLRa
5 VLRb
6 携帯端末A
7 携帯端末B
8 VLR
9 統計情報管理機能
10 統計情報制御部
11 統計情報更新制御部
12 統計情報読み込み制御部
13 統計情報分析処理部
14 インタフェース処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信ネットワークシステムで用いられ、携帯端末の在圏位置情報消失時の在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IMT−2000やGSM(Global System for Mobile Communications)等の移動体通信ネットワーク内のHome Location Register(HLR、ホームロケーションレジスタ)において、HLR再開により一次記憶していた携帯端末の在圏位置情報が紛失するため、一定周期で二次記憶装置内に収集したバックアップファイルより在圏位置情報を復旧させた場合、在圏位置情報はバックアップした時点の在圏位置情報である為、二次記憶装置内へバックアップ収集完了後からHLRが再開するまでの間に在圏位置が変わった携帯端末の在圏位置は、実際の在圏位置と異なっていることがある。
【0003】
しかし、HLRでは、どの携帯端末がHLR内で保持している在圏位置情報と実際の在圏位置情報と異なっているかは判断できない為、携帯端末の在圏位置が実際の在圏位置と異なる携帯端末に対しての着信要求も接続処理も行うが、HLRが保持している在圏位置には、携帯端末は在圏していない為、着信させることができず、HLRで保持している在圏位置情報は、実際の在圏位置とは不一致のままとなる。
【0004】
上述のような従来技術例として、移動通信端末とロケーションレジスタとの間のトラフィックを低減することができる位置登録方法、位置登録システム及びこれに用いるロケーションレジスタがある(例えば、特許文献1参照)。また、より狭い範囲の位置情報を容易に提供すると共に、ホームレジスタ上の情報の消失による呼出不能状態の発生を抑える「移動体通信システムにおける移動局呼出方法」がある(例えば、特許文献2参照)。また、基地局に対して定期的に位置登録を行うようにして電話回線の接続率を高めるようにした「デジタル移動体通信システム、その移動体端末、および位置登録方法」もある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−209247号公報
【特許文献2】
特開2000−106687号公報
【特許文献3】
特開2000−253441号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術ではIMT−2000やGSM等の移動体通信ネットワーク内の加入者プロファイルやその携帯端末の在圏位置を管理するHLRで故障発生によりHLR再開が発生し、二次記憶装置のバックアップファイルより加入者プロファイルや在圏位置情報を復旧した際、HLR−VLR(Visitor Location Register )間で加入者プロファイル情報や位置情報の不一致が発生している場合があり、この不一致を解消するために、HLRよりRESET信号をVLRに通知し再位置登録を促し、HLRより加入者プロファイルをVLRへ転送することで一致させていた。
【0007】
通常、HLRで位置情報が消失しても、該当携帯端末からの再位置登録要求にて位置情報は復旧される。しかし、移動することの少ない携帯端末の場合、なかなか再位置登録が上がらず、位置情報が不一致となっているため、この間は他加入者からの着信はできなかった。図4に示すように、例えば、何かの原因で携帯端末A6の位置情報が紛失した場合、携帯端末B7から発呼しても、HLR1へ携帯端末A6の位置情報が再位置登録されるまでは在圏先不明の状態となってしまうので、携帯端末A6への着信は不可能となる。
【0008】
また、該当携帯端末に対し着信できない(通話できない)という他の利用者からのクレームが上がっても、HLRが持っている該当携帯端末の位置情報は一つしかなく、その情報が誤っている場合は、携帯端末が実際の在圏位置を特定できないという問題があった。
【0009】
また、上述の特許文献1記載の位置登録システムは、移動通信端末の移動状況に関する情報に基づいて位置登録の周期を決定し、その周期に応じて位置登録を行うものであり、位置情報が不一致の場合における他加入者からの着信不可を解決することはできない。また、特許文献2記載の移動局呼出方法および特許文献3記載の位置登録方法は、基地局に対して位置登録の頻度を上げることによって位置情報消失時の早期復帰を実現するものであるが、HLRが持っている該当携帯端末の位置情報が誤っている場合は、実際の在圏位置を特定できない。
【0010】
本発明は、HLRが保持している在圏位置情報と実際に携帯端末の在圏位置とで不一致となっている場合、別装置にて一定期間収集保持している在圏位置情報から推測する事により、該当加入者の在圏先パターンを分析し、在圏位置(在圏先)を予測し、予測した在圏位置に接続処理を行い、他の在圏位置へ着信を試みることで、今まで携帯端末からの再位置登録まで着信不可が継続していた時間を短縮する在圏位置予測システム、情報管理装置および情報管理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の在圏位置予測システムは、複数の移動通信端末と、移動通信端末からの在圏位置情報を登録するホームロケーションレジスタと、移動通信端末が在圏位置を移動した際、在圏位置情報を一時的に保持するビジターロケーションレジスタと、複数の移動通信端末および各ロケーションレジスタとを無線伝送路を介し接続するネットワークと、を有する在圏位置予測システムであって、ホームロケーションレジスタとは別に、移動通信端末の在圏位置を一定期間累積し、累積したものを統計情報として保持する統計情報データベースを配置することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の在圏位置予測システムは、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、移動通信端末の現在の在圏位置を統計情報から推測することを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の在圏位置予測システムは、請求項1または2記載の在圏位置予測システムにおいて、推測した移動通信端末の在圏位置を、新たな在圏位置情報として着信要求時に使用することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の在圏位置予測システムは、請求項1から3のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、着信要求が成功した時に、ホームロケーションレジスタで保持している移動通信端末の在圏位置情報を強制的に更新する手段を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の在圏位置予測システムは、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、ホームロケーションレジスタ内にも配置できることを特徴としている。
【0016】
請求項6記載の在圏位置予測システムは、請求項1から5のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースから移動通信端末の統計情報を入手し、統計情報を基に移動通信端末の在圏位置の確認を、ネットワークオペレータの介在によって行うことを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の情報管理装置は、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御部は、在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報登録要求を受け、更新手段に対し更新指示を出し、更新手段は更新指示の内容に従って、統計情報データベースが保持する統計情報を更新することを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の情報管理装置は、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御手段は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と実際の在圏位置とが不一致となった場合、在圏位置特定要求を受け、読込手段に対し読み込み指示を出し、統計情報データベースから読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得し、在圏位置情報を基に実際の在圏位置を確認して、強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新することを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の情報管理装置は、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報は、統計情報データベースが加入者の過去の在圏位置について一定期間収集し、保持している情報であることを特徴としている。
【0020】
請求項10記載の情報管理装置は、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報処理は、統計情報の更新および統計情報の分析処理を含むことを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の情報管理装置は、請求項8記載の情報管理装置において、在圏位置情報は、最新の在圏位置、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、月毎の在圏位置の順に構成されることを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の情報管理装置は、請求項11記載の情報管理装置において、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、および月毎の在圏位置は、それぞれの時間単位を分割した時間帯の中で在圏時間が長い位置であることを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の情報管理方法は、現在の在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報の登録要求を受け取るステップと、登録要求により統計情報データベースが保持する統計情報を更新するステップと、を有することを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の情報管理方法は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と現在の在圏位置とが不一致の場合、現在の在圏位置を特定する要求を受け取るステップと、統計情報データベースが保持する統計情報の読み込みを行うステップと、読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得するステップと、取得した在圏位置情報を基に加入者の現在の在圏位置を特定するステップと、強制的にホームロケーションレジスタに保持される在圏位置情報を更新するステップと、を有することを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照にしながら詳細に説明する。
【0026】
まず、本発明のシステム構成を図1に示す。HLRで保持している在圏位置情報とは、別に統計情報データベース2を配置する。統計情報データベース2は、HLR1とは、別装置として在圏位置情報を保持する。VLRa4は、携帯端末A6の在圏位置情報を一時的に保持し、HLR1に送信する。同様に、VLRb5は、携帯端末B6の在圏位置情報を一時的に保持し、HLR1に送信する。
【0027】
次に、統計情報データベース2の機能構成内容を図2に示し、各機能内容を以下に説明する。
【0028】
(1)統計情報管理機能・統計情報制御部10
統計情報管理機能インタフェース処理部14とのインタフェースを持ち、統計情報の更新や統計情報の分析処理等統計情報処理の制御を行う。
(2)統計情報管理機能・統計情報更新制御部11
統計情報データベース2とのインタフェースを持ちデータベースの更新制御を行う。
(3)統計情報管理機能・統計情報読み込み制御部12
統計情報データベース2とのインタフェースを持ちデータベースの読み込みを制御し、統計情報分析処理部13へその結果を返す制御を行う。
(4)統計情報管理機能・統計情報分析処理部13
統計情報読み込み制御部12より、取得した在圏位置情報関連データ内容を分析し、在圏先を類推し、その結果を統計情報制御部10に返す機能を有する。
(5)HLR・統計情報管理機能インタフェース処理部14
新規位置登録時や、位置登録情報紛失時の着信時等、統計情報データベース2の更新、参照等が必要な場合、統計情報制御部10とのインタフェース処理を行う。
【0029】
次に、本発明の実施形態の動作について詳細に説明する。
(1)位置情報の統計情報データベース管理処理
在圏位置情報(図2のa)が、Visitor Location Register (VLR)より送信されたことを契機に、統計情報管理機能インタフェース処理部14を介し(図2のb)、統計情報制御部10に対し統計情報登録要求を実施する。統計情報制御部10は、統計情報更新制御部11に対し統計情報データベース更新(図2のc)指示を行う。統計情報更新制御部11は、指示内容に従い統計情報データベース2を更新(図2のd)する。
【0030】
(2)統計情報データベース内容
統計情報データベース内容として、携帯端末毎に以下の情報を蓄積する。
▲1▼最終在圏位置情報更新時、常に最新在圏位置情報として保存する。
▲2▼日毎:昼間/夜間/深夜帯等での在圏期間の長い在圏位置の情報
昼間/夜間/深夜帯で在圏時間の長い位置情報を保存する。
▲3▼週毎:平日/休日で在圏時間の長い在圏位置の情報
平日/休日の昼間/夜間/深夜時間帯で在圏時間の長い在圏位置情報を保存する。
▲4▼月毎
月毎の昼間/夜間/深夜時間帯で在圏時間の長い在圏位置情報を保存する。
上述したデータベース構成例は図3に示す。
【0031】
(3)在圏位置特定処理
携帯端末A6への着信要求時に、HLR1の在圏位置情報が実際の在圏位置と不一致となった場合に、統計情報管理機能インタフェース処理部14より、統計情報制御部10に対し在圏位置特定要求(図2のe)を行う。統計情報制御部10は、携帯端末A6の統計情報読み込み制御部12に対し、統計情報データベース読み込み指示(図2のg)を行い、統計情報データベース2から情報を取得する(図2のh、i、j)。
【0032】
取得した内容統計情報データベース管理内容(図3)をもとに、携帯端末A6に対し、上述の(2)統計情報データベース内容に記載の▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼の順で在圏位置情報を取得し、統計情報管理機能インタフェース処理部14に結果(図2のl)を返す。
【0033】
(4)在圏先確認
取得した在圏位置情報を基にHLR1からVLR4に対し加入者在圏位置を確認するための信号(MAP_PROVIDE_SUBSCRIBER_INFO service )を送信し、携帯端末A6の在圏が確認(図2のm)できたら、強制的にHLR1で保持していた携帯端末A6の在圏位置情報を更新する。
【0034】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。HLRが保持している在圏位置情報と実際に携帯端末が在圏している在圏情報とが不一致となっている状況において、移動体通信ネットワークオペレータ(保守者)が介在し、この不一致状態を解消する。
【0035】
ある加入者から該当携帯端末へ着信できない(通話できない)との利用者申告(ユーザクレーム)があった場合、ネットワークオペレータが特定の時間や時間帯、曜日等の条件からデータベースを検索し該当携帯端末の過去の在圏情報を入手し、その在圏情報をもとにVLRに対し在圏確認を行う。
【0036】
また、このデータベースから入手した在圏位置と隣接した在圏位置も同時に在圏先候補としてオペレータに通知することで、過去の実績からの類推した在圏位置だけでなく、その近隣の在圏位置の範囲まで在圏位置確認を行うことが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施形態の説明によれば、従来のシステムにおいてはHLRの故障等により、周期的に更新しているバックアップファイルから在圏位置情報を復旧させた場合、在圏位置情報は、バックアップした時点の在圏位置情報である為、バックアップ直後からHLRが再開するまでの間に在圏位置を変更した携帯端末の加入者の在圏位置情報は、HLRが保持していたバックアップ情報と実際の在圏位置とは異なっており、携帯端末の加入者に対し他加入者から着信要求があった場合、接続できないという問題があったが、本発明の在圏位置予測システムは、実際の在圏先を特定するために、過去の在圏位置の統計情報を収集し、かつ分析することにより、そこから類推した在圏先VLRに対し加入者状態調査を行い、状態取得成功時、在圏位置を更新し以後着信可能とする。これにより従来加入者の携帯端末からの再位置登録でしか復旧できなかった在圏位置情報を別装置で蓄積していた在圏位置統計情報を参照する事により、高確率で復旧が可能になる。
【0038】
【発明の効果】
請求項1記載の在圏位置予測システムによれば、複数の移動通信端末と、移動通信端末からの在圏位置情報を登録するホームロケーションレジスタと、移動通信端末が在圏位置を移動した際、在圏位置情報を一時的に保持するビジターロケーションレジスタと、複数の移動通信端末および各ロケーションレジスタとを無線伝送路を介し接続するネットワークと、を有する在圏位置予測システムであって、ホームロケーションレジスタとは別に、移動通信端末の在圏位置を一定期間累積し、累積したものを統計情報として保持する統計情報データベースを配置することを特徴としているので、加入者の在圏先を特定することができる。
【0039】
請求項2記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、移動通信端末の現在の在圏位置を統計情報から推測することを特徴としているので、推測した在圏先に接続処理を行い、他の在圏先へ着信を試みることができる。
【0040】
請求項3記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1または2記載の在圏位置予測システムにおいて、推測した移動通信端末の在圏位置を、新たな在圏位置情報として着信要求時に使用することを特徴としているので、推測した在圏先に接続処理を行い、他の在圏先へ着信を試みることができる。
【0041】
請求項4記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1から3のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、着信要求が成功した時に、ホームロケーションレジスタで保持している移動通信端末の在圏位置情報を強制的に更新する手段を有することを特徴としているので、今まで携帯端末からの再位置登録まで着信不可が継続していた時間を短縮することができる。
【0042】
請求項5記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースは、ホームロケーションレジスタ内にも配置できることを特徴としているので、システム構成について利便性が図れる。
【0043】
請求項6記載の在圏位置予測システムによれば、請求項1から5のいずれか1項に記載の在圏位置予測システムにおいて、統計情報データベースから移動通信端末の統計情報を入手し、統計情報を基に移動通信端末の在圏位置の確認を、ネットワークオペレータの介在によって行うことを特徴としているので、システム構成について多様化が図れる。
【0044】
請求項7記載の情報管理装置によれば、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御部は、在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報登録要求を受け、更新手段に対し更新指示を出し、更新手段は更新指示の内容に従って、統計情報データベースが保持する統計情報を更新することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【0045】
請求項8記載の情報管理装置によれば、統計情報を保持する統計情報データベースと、統計情報処理の制御を行う制御手段と、統計情報データベースの統計情報を更新する更新手段と、統計情報データベースから統計情報を読み込む読込手段と、読込手段から取得した統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、制御手段は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と実際の在圏位置とが不一致となった場合、在圏位置特定要求を受け、読込手段に対し読み込み指示を出し、統計情報データベースから読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得し、在圏位置情報を基に実際の在圏位置を確認して、強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧を高確率にし、時間を短縮できる。
【0046】
請求項9記載の情報管理装置によれば、請求項7または8記載の情報管理装置において、統計情報は、統計情報データベースが加入者の過去の在圏位置について一定期間収集し、保持している情報であることを特徴としているので、加入者の在圏位置を推測し、他の在圏位置への着信を試みることができる。
【0047】
請求項10記載の情報管理装置によれば、請求項7または8記載の情報管理装置において、制御手段が行う統計情報処理は、統計情報の更新および統計情報の分析処理を含むことを特徴としているので、加入者の在圏位置を推測することができ、着信不可の時間を短縮することができる。
【0048】
請求項11記載の情報管理装置によれば、請求項8記載の情報管理装置において、在圏位置情報は、最新の在圏位置、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、月毎の在圏位置の順に構成されることを特徴としているので、精度良く確実に加入者の在圏位置を推測することができる。
【0049】
請求項12記載の情報管理装置によれば、請求項11記載の情報管理装置において、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、および月毎の在圏位置は、それぞれの時間単位を分割した時間帯の中で在圏時間が長い位置であることを特徴としているので、精度良く確実に加入者の在圏位置を推測することができる。
【0050】
請求項13記載の情報管理方法によれば、現在の在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報の登録要求を受け取るステップと、登録要求により統計情報データベースが保持する統計情報を更新するステップと、を有することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【0051】
請求項14記載の情報管理方法によれば、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と現在の在圏位置とが不一致の場合、現在の在圏位置を特定する要求を受け取るステップと、統計情報データベースが保持する統計情報の読み込みを行うステップと、読み込んだ統計情報を基に在圏位置情報を取得するステップと、取得した在圏位置情報を基に加入者の現在の在圏位置を特定するステップと、強制的にホームロケーションレジスタに保持される在圏位置情報を更新するステップと、を有することを特徴としているので、加入者の在圏位置を特定でき、また再位置登録の必要が無くなるので、着信不可状態からの復旧が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である在圏位置予測システムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る統計情報データベースの機能構成例とデータの流れを示すブロック図である。
【図3】統計情報データベースの内容構成の例を示す図である。
【図4】HLR再開・発生時の再位置登録についての説明図である。
【符号の説明】
1 HLR
2 統計情報データベース
3 ネットワーク
4 VLRa
5 VLRb
6 携帯端末A
7 携帯端末B
8 VLR
9 統計情報管理機能
10 統計情報制御部
11 統計情報更新制御部
12 統計情報読み込み制御部
13 統計情報分析処理部
14 インタフェース処理部
Claims (14)
- 複数の移動通信端末と、
前記移動通信端末からの在圏位置情報を登録するホームロケーションレジスタと、
前記移動通信端末が在圏位置を移動した際、前記在圏位置情報を一時的に保持するビジターロケーションレジスタと、
前記複数の移動通信端末と、前記ホームロケーションレジスタと、前記ビジターロケーションレジスタとを無線伝送路を介し接続するネットワークと、
を有する在圏位置予測システムであって、
前記ホームロケーションレジスタとは別に、前記移動通信端末の在圏位置を一定期間累積し、統計情報として保持する統計情報データベースを配置することを特徴とする在圏位置予測システム。 - 前記統計情報データベースは、前記移動通信端末の在圏位置を、前記統計情報から推測することを特徴とする請求項1記載の在圏位置予測システム。
- 推測した前記移動通信端末の在圏位置を、新たな在圏位置情報として着信要求時に使用することを特徴とする請求項1または2記載の在圏位置予測システム。
- 前記着信要求が成功した時に、前記ホームロケーションレジスタで保持している前記移動通信端末の在圏位置情報を強制的に更新する手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の在圏位置予測システム。
- 前記統計情報データベースは、前記ホームロケーションレジスタ内に配置できることを特徴とする請求項1記載の在圏位置予測システム。
- 前記統計情報データベースから前記移動通信端末の統計情報を入手し、前記統計情報を基に前記移動通信端末の在圏位置の確認を、ネットワークオペレータの介在によって行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の在圏位置予測システム。
- 統計情報を保持する統計情報データベースと、
統計情報処理の制御を行う制御手段と、
前記統計情報データベースの前記統計情報を更新する更新手段と、
前記統計情報データベースから前記統計情報を読み込む読込手段と、
前記読込手段から取得した前記統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、
前記制御部は、在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報登録要求を受け、前記更新手段に対し更新指示を出し、前記更新手段は前記更新指示の内容に従って、前記統計情報データベースが保持する前記統計情報を更新することを特徴とする情報管理装置。 - 統計情報を保持する統計情報データベースと、
統計情報処理の制御を行う制御手段と、
前記統計情報データベースの前記統計情報を更新する更新手段と、
前記統計情報データベースから前記統計情報を読み込む読込手段と、
前記読込手段から取得した前記統計情報を分析し、在圏位置を類推する分析手段とを有し、
前記制御手段は、ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と実際の在圏位置とが不一致となった場合、在圏位置特定要求を受け、前記読込手段に対し読み込み指示を出し、前記統計情報データベースから読み込んだ前記統計情報を基に在圏位置情報を取得し、前記在圏位置情報を基に前記実際の在圏位置を確認後、強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新することを特徴とする情報管理装置。 - 前記統計情報は、前記統計情報データベースが加入者の過去の在圏位置について一定期間収集し、保持している情報であることを特徴とする請求項7または8記載の情報管理装置。
- 前記統計情報処理は、前記統計情報の更新および前記統計情報の分析処理を含むことを特徴とする請求項7または8記載の情報管理装置。
- 前記在圏位置情報は、最新の在圏位置、日毎の在圏位置、週毎の在圏位置、月毎の在圏位置の順に構成されることを特徴とする請求項8記載の情報管理装置。
- 前記日毎の在圏位置、前記週毎の在圏位置、および前記月毎の在圏位置は、それぞれの時間単位を分割した時間帯の中で在圏時間の長い位置であることを特徴とする請求項11記載の情報管理装置。
- 現在の在圏位置情報がビジターロケーションレジスタより送信された際、統計情報の登録要求を受け取るステップと、
前記登録要求により統計情報データベースが保持する統計情報を更新するステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。 - ホームロケーションレジスタの在圏位置情報と現在の在圏位置とが不一致の場合、前記現在の在圏位置を特定する要求を受け取るステップと、
前記要求により統計情報データベースが保持する統計情報の読み込みを行うステップと、
前記統計情報を基に在圏位置情報を取得するステップと、
前記在圏位置情報を基に前記現在の在圏位置を特定するステップと、
強制的に前記ホームロケーションレジスタの在圏位置情報を更新するステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。
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