JP2004179836A - 信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム - Google Patents
信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004179836A JP2004179836A JP2002341962A JP2002341962A JP2004179836A JP 2004179836 A JP2004179836 A JP 2004179836A JP 2002341962 A JP2002341962 A JP 2002341962A JP 2002341962 A JP2002341962 A JP 2002341962A JP 2004179836 A JP2004179836 A JP 2004179836A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wavelength
- signal light
- optical transmission
- wavelengths
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 135
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 title claims abstract description 113
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 80
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 12
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 abstract 1
- 238000006731 degradation reaction Methods 0.000 abstract 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 15
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 15
- 238000001069 Raman spectroscopy Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 5
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 5
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 4
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000009022 nonlinear effect Effects 0.000 description 3
- 239000013307 optical fiber Substances 0.000 description 3
- 230000001427 coherent effect Effects 0.000 description 2
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 2
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 2
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 2
- 101000760210 Homo sapiens Ubiquitin carboxyl-terminal hydrolase 12 Proteins 0.000 description 1
- 102100024662 Ubiquitin carboxyl-terminal hydrolase 12 Human genes 0.000 description 1
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 230000003321 amplification Effects 0.000 description 1
- 230000001174 ascending effect Effects 0.000 description 1
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 239000002360 explosive Substances 0.000 description 1
- 230000001788 irregular Effects 0.000 description 1
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0287—Protection in WDM systems
- H04J14/0293—Optical channel protection
- H04J14/0295—Shared protection at the optical channel (1:1, n:m)
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0224—Irregular wavelength spacing, e.g. to accommodate interference to all wavelengths
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0227—Operation, administration, maintenance or provisioning [OAMP] of WDM networks, e.g. media access, routing or wavelength allocation
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0201—Add-and-drop multiplexing
- H04J14/0202—Arrangements therefor
- H04J14/0213—Groups of channels or wave bands arrangements
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
- H04J14/00—Optical multiplex systems
- H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
- H04J14/0278—WDM optical network architectures
- H04J14/0279—WDM point-to-point architectures
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Abstract
【解決手段】本信号光の波長配置方法は、光伝送路上における四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて、波長グリッドに対して連続して配置する信号光の連続配置波長数を波長帯に応じて異なる値に設定し、その連続配置波長数に従って、波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長多重光伝送における波長グリッド上の信号光の波長配置方法に関し、特に、光伝送路で発生する四光波混合光に起因した伝送特性劣化を抑制することのできる信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
IPトラフィックの爆発的な増大により、大容量かつ低コストな光伝送システムに対する要求が急増している。そのような要求に対して、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)光伝送システムのさらなる大容量化および低コスト化は1つの解答となる。大容量化の1つの手段として信号光の波長配置間隔を狭めた高密度波長分割多重が考えられている。
【0003】
図12は、一般的なWDM光伝送システムの構成例を示す図である。
図12に示すWDM光伝送システムは、例えば、光送信端局装置1、光中継装置2、光受信端局装置3および光伝送路4を備えて構成される。光送信端局装置1は、各波長の光送信器(OS)1Aと、各光送信器1Aから出力される信号光のレベルを各々の波長毎に調整する可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)1Bと、各波長の信号光を合波してWDM信号光を出力する光合器(MUX)1Cと、WDM信号光を光のまま増幅して光伝送路4に送出するポストアンプ1Dとから構成される。なお、ポストアンプ1Dから出力されるWDM信号光の一部は光スペクトルアナライザ(OSA)1Eに送られて、その送信状態がモニタされることもある。
【0004】
光受信端局装置3は、光送信端局装置1から光伝送路4および光中継装置2を介して中継伝送されるWDM信号光を受信して増幅するプリアンプ3Aと、そのプリアンプ3Aで増幅されたWDM信号光を各波長の信号光に分波する光分波器(DEMUX)3Bと、各々の信号光を受信処理する光受信器3Cとから構成される。なお、プリアンプ3Aで受信されたWDM信号光の一部は光スペクトルアナライザ(OSA)3Dに送られて、その受信状態がモニタされることもある。
【0005】
光中継装置2としては、例えば、光伝送路4において減衰したWDM信号光を増幅するための光増幅器のみから構成される光増幅中継装置がある。また例えば、光増幅機能のみではなく、光分岐挿入機能(OADM:Optical Add/Drop Multiplexing)を有するOADMノードや、長距離伝送時に特に課題となる各波長間の光レベル偏差の累積を補償し、また、伝送路と該伝送路の波長分散を補償するための分散補償器との間の分散スロープ率の差に起因する累積分散の波長依存性を補償する機能を有した光補償ノードなどとしても動作する光中継装置2がある。上記のOADMノードや光補償ノードでは、個別の波長毎に光分岐挿入、光レベル偏差補償および分散スロープ補償を行う手法と、複数の波長の信号光を1つの波長群として、各々の波長群毎に光分岐挿入、光レベル偏差補償および分散スロープ補償を行う手法とが知られている。
【0006】
図13は、上記の波長群を適用した場合の信号光の波長配置例を示す図である。
図13の波長配置では、連続する6波の信号光が存在する信号帯域と、信号光が存在しない2つの波長分の波長保護帯域とからなる8つの波長分の帯域が1つの波長群とされる。ここでは、上記のようなq波の連続する信号光とr波長分の波長保護帯域とからなる波長群を「(q,r)波長群」と呼ぶことにする。図13に示した例は(6,2)波長群である。このような(q,r)波長群は、波長保護帯域の存在により、全信号帯域のうちの一部分で波長間隔が広くなるので、光伝送路中で発生する非線形効果の影響を減少させる効果がある。なお、ここでの波長保護帯域は、OADMノードや光補償ノードにおいて用いる光合分波器の透過特性に依存する値となる。
【0007】
上記のような従来のWDM光伝送システムでは、例えば、波長間隔が約0.4nm間隔(50GHz間隔)、信号波長帯域として1550nm帯(Cバンド)および1580nm帯(Lバンド)の両帯域を用いることにより、波長多重数が160波長以上、伝送容量で1.6Tb/s以上の伝送が実現されている。また、今後予想されるさらなるトラフィックの急増に対応するべく、信号光の波長帯域の拡大と、信号光の波長間隔をさらに狭くする超高密度多重の開発とが期待されている。
【0008】
具体的に、信号光の波長間隔を現在実現されている50GHz間隔の半分の25GHz間隔に狭めた場合を想定すると、光ファイバ中の非線形効果による波形歪みが大きくなるため伝送特性を大きく劣化させてしまうことが課題となる。特に、信号波長帯域における波長分散値が約0〜±10ps/nm/km程度といったような光ファイバを光伝送路として用いた場合、光伝送路で発生する非線形効果の1つである四光波混合によって生じる四光波混合光に起因するコヒーレントクロストークが原因となって、WDM信号光の伝送特性が大きく劣化してしまうことになる。
【0009】
従来、上記のような四光波混合光に起因するコヒーレントクロストークを抑圧するための技術として、信号光の波長配置をITUグリッドから若干ずらして不等間隔配置にする手法(例えば、非特許文献1参照)や、前述した波長群を用いる手法(例えば、非特許文献2,3参照)、隣接する波長の信号光の偏波を直交させて多重する手法(例えば、非特許文献4参照)などが提案されている。なお、ITUグリッドは、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)によって規格化された信号光の波長配置である。
【0010】
【非特許文献1】
F. Forghieri, R. W. Tkach, A. R. Chraplyvy, and D. Marcuse, “Reduction of four−wave mixing crosstalk in WDM systems using unequally spaced channels,”IEEE Photon. Technol. Lett., vol. 6, pp. 754−756, June 1994.
【非特許文献2】
I. Haxell, M. Ding, A. Akhtar, H. Wang, and P.Farrugia, “52x12.3Gbit/s DWDM transmission over 3600km of True Wave fiber with 100km amplifier spans,”PD5,OAA 2000.
【非特許文献3】
Xiang−Dong Cao and Tao Yu, “Ultra long−haul DWDM transmission via nonlinearity management,”OtuC5, pp.140−142,OAA 1999.
【非特許文献4】
Neal S. Bergano and et al., “320Gb/s WDM Transmission (64x5Gb/s) over 7,200km using Large Mode Fiber Spans and Chirped Return−to−Zero Signals,”OFC’98, postdeadline papers PD12, San Jose, USA, Feb 1998.
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の技術には次のような課題がある。すなわち、信号光の波長配置を不等間隔配置にする手法については、波長配置がITUグリッドから外れるために、ITUグリッドに対応した光合分波器等を用いることができず、その構成が複雑なものとなってコストが増大するという課題がある。また、波長群を用いる手法の場合、信号帯域全体に亘って(q,r)波長群を用いると、1波長毎に信号を処理した場合と比較して、信号光の波長多重数がq/(q+r)倍だけ減少するため、伝送容量の低下につながるという課題がある。さらに、隣接する波長の信号光を偏波直交多重する手法については、各波長の光送信器から出力された信号光が光合波器で合波されてWDM信号光として出力されるまでの間、信号光の偏波状態を一定に保持する必要があるため、高コストなシステムになってしまうという課題がある。
【0012】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、光伝送路における四光波混合光の発生による伝送特性劣化を抑制しながら波長グリッド上に信号光を効率的に連続配置することができる信号光の波長配置方法を提供することを目的とする。また、その波長配置方法を用いることにより大容量かつ長距離の波長多重伝送を低コストで実現した光伝送装置および波長多重光伝送システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる信号光の波長配置方法は、波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を光伝送路を介して伝送する波長多重光伝送において、予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対して2波以上の信号光を連続して配置するときの信号光の波長配置方法であって、前記光伝送路上における四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて、前記波長グリッドに対して連続して配置する信号光の連続配置波長数を波長帯に応じて異なる値に設定し、該設定した連続配置波長数に従って、前記波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とするものである。
【0014】
かかる信号光の波長配置方法によれば、光伝送路における四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて最適設定された連続配置波長数に従って波長グリッド上に信号光が連続配置されるようになる。これにより、光伝送路で発生する四光波混合光による伝送特性劣化を抑制しながら信号光の波長配置を効率的に行うことが可能になる。
【0015】
本発明にかかる光伝送装置は、波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を伝送する光伝送装置であって、予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対し、波長帯に応じて異なる値に設定された連続配置波長数に従って信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しない信号光の波長配置が適用された波長多重信号光の送信および受信の少なくとも一方を行う手段を具備したものである。また、本発明にかかる波長多重光伝送システムは、上記の光伝送装置を備え、光伝送路を介して前記波長多重信号光を伝送するものである。
【0016】
このような光伝送装置および波長多重光伝送システムによれば、前述したような四光波混合光による影響を抑えた効率的な波長配置を適用した波長多重信号光が伝送されるようになるため、大きな伝送容量を保持したまま伝送距離を延長することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる信号光の波長配置方法を適用して波長グリッド上に配置された信号光の一例を示す概略図である。また、図2は、本波長配置方法の具体的な手順を示すフローチャートである。
【0018】
図2に示すように、本波長配置方法では、まずステップ1(図中S1で示し、以下同様とする)において、四光波混合クロストーク量(FWM_XT)の許容値αが決められる。この許容値αは、本波長配置方法を適用するWDM光伝送システム(例えば、前述の図12に示した構成を参照)の仕様等に応じて任意に決めることができる。ここでは、許容値αの具体例として−27.7dBが設定されるものとする。
【0019】
次に、ステップ2において、WDM光伝送システムを伝送される各波長の信号光について、光伝送路における電力がそれぞれ算出される。具体的に、ここでは例えば160波の信号光を伝送する場合を考えることにすると、160波の信号光を全て等間隔で配置したとき、信号光の光伝送路への入力光電力と、光伝送路において発生する誘導ラマン散乱とを考慮して、全ての波長の信号光の光伝送路における電力が求められる。
【0020】
ここで、誘導ラマン散乱を考慮した、信号光の光伝送路における電力の算出方法について詳しく説明することにする。
誘導ラマン散乱における励起光強度Ipとストークス光強度Isは、次の数1に示す(1)式および(2)式の結合方程式によって表される。
【0021】
【数1】
【0022】
ここで、gRはラマン利得係数であり、αpおよびαsはそれぞれ励起光およびストークス光に対するファイバの損失である。また、ωpおよびωsはそれぞれ励起光およびストークス光の周波数であり、zは光伝送路上の位置を示す変数である。
【0023】
上記の結合方程式における、励起光強度Ipおよびストークス光強度Isと励起光電力Ppおよびストークス光電力Psとの関係は、次の数2に示す(3)式および(4)式によってそれぞれ表すことができる。
【0024】
【数2】
【0025】
ここで、Aeff_pおよびAeff_sはそれぞれ励起光およびストークス光の実効断面積である。
WDM光伝送システムにおいては、短波長の信号光が励起光に相当し、長波長の信号光がストークス光に相当することになる。上記の(2)式において、右辺の第2項のみを考慮すると、次の数3に示す(5)式が得られる。
【0026】
【数3】
【0027】
ただし、I0はz=0における励起光の強度である。
上記の(5)式を(1)式に代入して、ストークス光の強度Isを求めると、次の数4に示す(6)式の関係が成立する。
【0028】
【数4】
【0029】
従って、上記の(5)式および(6)式を、(3)式および(4)式に代入することにより、励起光に相当する短波長信号光と、ストークス光に相当する長波長信号光とについての光伝送路における電力が求められる。
【0030】
なお、上記のような信号光の光伝送路における電力の算出方法に関しては、例えば、Govind P. Agrawal, “Nonlinear Fiber Optics,” Chapter 8, Academic Press, Inc., 1989等において公知である。
【0031】
上記のようにしてステップ2で全ての波長の信号光について光伝送路における電力が求められると、次に、ステップ3において、160波の信号光を全て等間隔で配置した場合の四光波混合クロストーク量が各波長番号i(i=1,2,…,160)について求められ、その結果がβiとされる。すなわち、ステップ3では、予め決められた等間隔の波長グリッド上に160波の信号光を全て配置したときの四光波混合クロストーク量β1〜β160が算出される。
【0032】
図3は、各波長番号iについて求めた四光波混合クロストーク量βiを波長λに対してプロットした一例を示す図である。また、次の表1は、図3の四光波混合クロストーク量βiおよび後述する他のパラメータの具体的な数値をまとめたものである。なお、上記の数値例は、光伝送路として100kmのノンゼロ分散シフトファイバ(NZ−DSF)を用い、160波の信号光を全て25GHzの等波長間隔で配置したWDM光伝送システムについて、光伝送路への入力光パワーを0dBm/chとし、信号光の偏波状態が全て一致しているとしたときの四光波混合クロストーク量βiの計算結果である。
【0033】
【表1】
【0034】
図3および表1に示す数値計算結果において、160波の信号光を全て等間隔で配置した場合の四光波混合クロストーク量βiは、−36dB以上−23dB以下の範囲にあり、全体として短波長側ほど値が大きく、長波長側との差は6dB程度ある。なお、両端の波長でクロストーク量が小さくなっているのは、四光波混合光が発生する波長の組み合わせが少ないためである。上記のステップ1で−27.7dBと決めた許容値α(図3中の一点鎖線)に対しては、波長番号2から波長番号109(光波長が1530.53nmから1551.72nmまでの範囲)において、許容値αを超える四光波混合クロストーク量が発生している。
【0035】
次に、ステップ4では、等間隔の波長グリッド上にn波(n=2,3,…)の信号光を連続して配置し、その連続配置した信号光群に隣接する1つの波長グリッドには信号光を配置しない状態、つまり、(n,1)波長群に相当する波長配置を行った場合の四光波混合クロストーク量が、各波長番号i(i=1,2,…,160)についてそれぞれ求められ、その結果がγn_iとされる。すなわち、ステップ4では、(n,1)波長群に対応する波長配置としたときの四光波混合クロストーク量γn_1〜γn_160が算出される。
【0036】
具体的な一例を挙げて説明すると、n=3として(3,1)波長群に対応する波長配置とした場合には、図4の上段に示すような信号光の波長配置となり、図4の下段の黒丸印に示すような四光波混合クロストーク量γ3_1〜γ3_160が算出される。また、n=5として(5,1)波長群に対応する波長配置とした場合には、図5の上段に示すような信号光の波長配置となり、図5の下段の黒丸印に示すような四光波混合クロストーク量γ5_1〜γ5_160が算出される。なお、図4および図5に示した白丸印は、ステップ3で求めた四光波混合クロストーク量βiである。また、図4および図5の数値計算でも、前述した図3の場合と同様の条件を適用している。
【0037】
次に、ステップ5では、上記のステップ4においてn波連続して信号光を配置した波長群のうちで、例えば160波の波長グリッドの中心波長を含む波長群、具体的には、波長番号iを短波長側から順にi=1,2,…とした場合のi=80に対応した信号光を含む波長群が選ばれる。なお、ここでは波長グリッドの中心波長を基準として波長群を選ぶようにしたが、波長グリッド上の他の部分に位置する波長群を選ぶようにしてもよい。また、i=80の波長グリッドに信号光が存在しない場合には、i=80の波長グリッドに最も近い信号光を含む波長群が選ばれるものとする。そして、その波長群の信号光の中で四光波混合クロストーク量が最も多くなる波長番号imについて、次の(7)式で定義されるCn、すなわち、ステップ3で求めた四光波混合クロストーク量βimに対するステップ4で求めた四光波混合クロストーク量γimの差が求められる。
【0038】
Cn=βim−γn_im …(7)
具体的に、前述の図4に示したn=3の場合に求められるC3と、図5に示したn=5の場合に求められるC5とは、各々の図中に示したようなものとなる。次の表2に示す数値は、nの値を2,3,…と増加させていった場合のCnの具体例をまとめたものである。
【0039】
【表2】
【0040】
次に、ステップ6では、波長番号i(i=1〜160)のうちで、βi>αとなる波長番号iが判断される。そして、ステップ7では、βi>αとなる波長番号iについて、次の(8)式に示す関係を満たすnが求められ、その結果がn(i)とされる。なお、βi≦αとなる波長番号iについては、n(i)=160(全波長数)とする。
【0041】
Cn+1<βi−α≦Cn …(8)
上記のステップ6,7における処理を一般化すると、図6のフローチャートに示すような手順となる。具体的に、図6のステップ11では、波長番号iの初期値として1が設定される。ステップ12では、波長番号iが最大の波長番号k(ここでは160)以下であることが判定されてステップ13に進む。なお、i>kの場合にはステップ6,7の処理を終了してステップ8に移る。ステップ13では、βi>αの関係を満たすか否かが判定される。βi>αと判定された場合にはステップ14に進む。一方、βi<αと判定された場合にはステップ15で最大の波長番号kがn(i)として設定されてステップ19に移る。
【0042】
ステップ15では、nの初期値として2が設定される。ステップ16では、上記の(8)式の関係を満たすか否かの判定が行われる。(8)式の関係を満たすと判定された場合には、ステップ17でその時のnの値がn(i)として設定されてステップ19に進む。一方、(8)式の関係を満たさないと判定された場合には、ステップ18でnの値が1つ増加されてステップ16に戻る。ステップ19では、波長番号iの値が1つ増加されてステップ12に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0043】
上記のステップ11〜ステップ19の手順に従って各波長番号iについて求めたn(i)の一例を前述の表1に示す。この表1の具体例では、βi>αとなる波長番号iに2〜109が該当して(8)式を満たすn(i)が3から15までの範囲となり、また、βi≦αとなる波長番号iに1および110〜160が該当してn(i)が160となっている。
【0044】
上記のステップ7で各波長番号iについてのn(i)が求められると、ステップ8に進み、n(i)に基づいて、各波長番号1〜160に対応した波長グリッドに信号光を配置するか否かが決定される。具体的には、波長番号iの小さい順かまたは大きい順に信号光の波長配置を決めることが可能である。ここでは、波長番号iの小さい順に波長配置を決定する手順について詳しく説明することにする。
【0045】
まず、上記の表1より、波長番号が1のときのn(1)は160である。次に、波長番号が2のときのn(2)は4である。これより、波長番号1,2に関して、信号光を4波連続して配置し、その連続配置した信号光群に隣接する1つの波長グリッドには信号光を配置しない状態、すなわち、(4,1)波長群に対応する波長配置を行えば、四光波混合クロストーク量は許容値α以下に抑制することができることになる。しかし、波長番号1,2,3,4に対応する波長グリッドに連続して信号光を配置した場合、波長番号3および4について、n(3)およびn(4)がそれぞれ3となるため、四光波混合クロストーク量が許容値αを超えてしまうことになる。
【0046】
そこで、信号光を3波連続して配置し、その連続配置した信号光群に隣接する1つの波長グリッドには信号光を配置しない、(3,1)波長群に対応する波長配置を考える。波長番号1,2,3に信号光を配置をした場合、いずれの波長番号においてもn(1)〜n(3)は3以上となるため、四光波混合クロストーク量を許容値α以下に抑制することができるようになる。すなわち、N波連続配置したときに各波長番号に対応したn(i)の値がNに等しくなるか、または、大きくなるように、なるべく大きなNが選択されることになる。
【0047】
上記のように波長番号1の信号光を含む波長群についてN=3が選択されることによって、波長番号1,2,3に対応したグリッドに信号光を配置し、その連続配置を行った波長グリッドの中で最長波長グリッドよりも1つ長波長側の波長グリッド、すなわち、波長番号4に対応する波長グリッドには信号光を配置しない波長配置が決定される。
【0048】
次に、信号光を配置しない波長番号4に対応する波長グリッドよりも1つ長波長側に位置する波長番号5について、上記波長番号1の場合と同様の手順に従って信号光の波長配置が決定される。表1の具体例では、n(5)=3,n(6)=3,n(7)=3であることから、波長番号5,6,7に対応したグリッドに信号光を配置し、波長番号8に対応したグリッドは信号光を配置しない波長配置が決定される。
【0049】
これ以降の波長番号9〜160についても、上述したような手順を繰り返して各波長番号に対応したグリッドに信号光を配置するか否かを順次決めて行く。
上記のようなステップ8における一連の処理を一般化すると、図7のフローチャートに示すような手順となる。具体的に、図7のステップ21では、波長番号iの初期値として1が設定される。ステップ22では、波長番号iが最大の波長番号k(ここでは160)以下であることが判定されてステップ23に進む。なお、i>kの場合にはステップ8の一連の処理を終了する。ステップ23では、βi>αの関係を満たすか否かが判定される。βi>αと判定された場合にはステップ24に進む。一方、βi<αと判定された場合にはステップ25で波長番号iの値が1つ増加されてステップ22に戻る。
【0050】
ステップ24では、βi>αの関係を満たす波長番号iが以降の処理における最小の波長番号jとして設定される。また、1〜n(j)の範囲の値をとる変数mとして1が設定される。ステップ26では、n(j),n(j+1),…,n(j+n(j)−m)の最小値が、n(j)−m+1以上になるか否かが判定される。n(j)−m+1以上と判定された場合にはステップ27に進み、n(j)−m+1よりも小さいと判定された場合には、ステップ28で変数mの値が1つ増加されてステップ26に戻る。
【0051】
ステップ27では、j+n(j)−mの値が最大の波長番号kよりも小さいか否かが判定される。最大の波長番号kよりも小さいと判定された場合には、ステップ29において、波長番号jから波長番号j+n(j)−mに対応する波長グリッドに信号光が配置され、また、波長番号j+n(j)−m+1に対応する波長グリッドには信号光が配置されないで、ステップ31に進む。一方、最大の波長番号kよりも小さいと判定された場合には、ステップ30において、波長番号j〜kに対応する波長グリッドに信号光が配置されて、ステップ8の一連の処理を終了する。
【0052】
ステップ31では、j+n(j)−m+1が最大の波長番号kに等しくなった場合には、ステップ8の一連の処理を終了し、j+n(j)−m+1が最大の波長番号kに達していない場合には、ステップ32でj+n(j)−m+2が波長番号iに設定された後にステップ22に戻る。
【0053】
上記のようなステップ21〜ステップ32の一連の処理が終了すると、最終的には、図1の概略図や図8の具体的な一例を示す図にあるように、160波の信号光を等間隔に配置可能な波長グリッドに対して、四光波混合クロストーク量を許容値α以下に抑制しながら139波の信号光を配置することのできる波長配置が決定されるようになる。
【0054】
次に、上記のような信号光の波長配置により四光波混合光が低減する原理について詳しく説明する。
図9は、光伝送路として用いられるNZ−DSFの波長分散特性の一例である。図9に例示したように、通常、光ファイバの波長分散値は波長依存性を有する。このため、四光波混合光の発生量にも波長依存性が存在するようになるので、その波長依存性を考慮して信号光の波長配置を決定することが有効となる。すなわち、波長分散値の絶対値が小さい波長ほど四光波混合光の発生量が多くなるため、波長グリッド上に連続して配置する波長数を少なくする必要がある。逆に、波長分散値の絶対値が大きい波長ほど四光波混合光の発生量が少なくなるため、連続配置する波長数を多くすることができる。このように、四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて波長グリッド上に信号光を効率よく配置することで、従来の連続配置波長数を信号波長帯域において一意とする波長配置方法と比較して、四光波混合クロストーク量の抑制および伝送容量の増大を図ることが可能になる。
【0055】
ここで、四光波混合光の発生量と信号光の波長配置の関係について、例えば図10の局所的な波長配置図を参照しながら具体的に説明する。図10(A)に示すように信号光を全て等間隔で配置した場合、波長番号0に対応する波長に四光波混合光を発生させる波長番号の組み合わせは、次の表3に示すようになる。
【0056】
【表3】
【0057】
ただし、ここでは最小波長間隔を含む波長番号の組み合わせのみが示してある。上記の表3にあるように、縮退した四光波混合光について3通り、縮退しない四光波混合光について4通りの波長番号の組み合わせが考えられる。
【0058】
一方、図10(B)に示すように信号光を3波連続して配置し4波ごとに配置しない場合には、波長番号0に対応する波長に四光波混合光を発生させる波長番号の組み合わせは、次の表4に示すようになる。
【0059】
【表4】
【0060】
上記の表4にあるように3波連続配置の場合には、縮退した四光波混合光について1通りの波長番号の組み合わせが存在するのみである。
また、図10(C)に示すように4波連続して配置し5波ごとに配置しない場合には、波長番号0に対応する波長に四光波混合光を発生させる波長番号の組み合わせは、次の表5に示すようになる。
【0061】
【表5】
【0062】
上記の表5にあるように4波連続配置の場合には、縮退した四光波混合光について2通り、縮退しない四光波混合光について1通りの波長番号の組み合わせが存在するのみである。
【0063】
以上のように、連続して配置する信号光数が少ないほど四光波混合光を発生させる波長の組み合わせが少なくなり、四光波混合光の発生効率は低くなる。従って、前述の図8に示した信号光の波長配置のように、四光波混合光が発生しやすい短波長側ほど連続して配置する信号光数を少なくし、信号光波長が長くなるほど多くの信号光を連続して配置することによって、各信号光波長における四光波混合クロストーク量を一定値以下に抑制し、かつ、できるだけ多くの伝送容量を確保することが可能になる。ここで、連続配置波長数nが(6)式を満たすことが重要であり、nの値は必ずしも1ずつ増加するものではない。例えば、信号光を4波連続で配置した後に6波連続で配置することも可能である。
【0064】
具体的に、図8の波長配置の一例では、160波の信号光を配置することが可能な波長グリッドに対して139波の信号光が配置されることになり、信号光を配置しない波長番号は、上述の表1における「信号配置」の項目に記号−で明記したように4,8,12,16,20,24,28,32,36,40,45,50,55,60,65,71,77,84,91,100,116となる。この場合の四光波混合クロストーク量の数値計算結果は、図8の下段に示したように、信号光が配置される139波の全ての波長について許容値α(=−27.7dB)以下となる。信号光の配置数を160波から139波に削減することにより、伝送容量は約13%の減少になるが、四光波混合クロストーク量の最大値を約4dB低減させる効果が得られるようになる。この四光波混合クロストーク量の4dBの低減効果は、光伝送路への入力光パワーの約2dBの増加に相当するので、伝送距離を最大で約1.6倍延長することが可能になる。
【0065】
上述したように本発明かかる信号光の波長配置方法によれば、四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて、波長グリッド上に配置する信号光の連続配置波長数を波長帯に応じて最適化することで、四光波混合クロストーク量をシステム上で許容される一定値以下に抑制しながら信号光の波長配置を効率的に行うことができるようになる。このような信号光の波長配置方法を用いて、例えば、上述の図12に示したような一般的なWDM光伝送システムにおいて光送信端局装置1と光受信端局装置3の間で伝送される信号光の波長配置を決定することにより、大きな伝送容量を保持したまま伝送距離を延長することが可能になる。また、上記のWDM光伝送システムは、ITUグリッド等の標準的な波長グリッドに対応した信号光の波長配置が可能であり、基本的に信号光の偏波状態を一定に保持する必要もないので、低コストのシステムを実現することもできる。
【0066】
なお、上述した信号光の波長配置方法では、連続配置した信号光群に隣接する1つの波長グリッドについて信号光を配置しない具体例を示したが、例えば、上述の図13に示したように、OADMノードや光補償ノードにおいて、複数の波長の信号光を一括して光分岐挿入、光レベル偏差補償または分散スロープ補償するために、2つ以上の連続する波長グリッドに信号光を配置しないようにすることが必要になる信号光の波長配置についても、本発明の波長配置方法を有効に適用することが可能である。
【0067】
具体的には、例えば図11に示すように、OADMノードや光補償ノードにおいて12波の信号光を一括して処理するために、12波および4波の連続した波長グリッドを割り当て、その12波の波長グリッドに信号光を配置し、4波の波長グリッドに信号光を配置しない(12,4)波長群が適用される信号光の波長配置について、12波の波長グリッドに対する信号光の波長配置を本発明を適用して決定することが可能である。ここでは、光分岐挿入等のために複数の信号光を一括して処理するための波長群を「上位階層波長群」と呼ぶことにすると、図11の一例では、短波長側の上位階層波長群G1,G2に対して、信号光を3波連続して配置し、その連続波長配置に隣接する1つの波長グリッドに信号光を配置しない(3,1)波長群を用いるようにする。また、上位階層波長群G3に対しては信号光を4波連続して配置した(4,1)波長群を用いるようにし、上位階層波長群G4に対しては信号光を6波連続して配置した(6,1)波長群を用いるようにする。
【0068】
このような信号光の波長配置を適用することにより、OADMノードや光補償ノードにおいて複数の波長の信号光を一括して光分岐挿入、光レベル偏差補償または分散スロープ補償する場合においても、四光波混合クロストーク量を許容値α以下に抑制しながら信号光の波長配置を効率的に行うことが可能になる。
【0069】
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
【0070】
(付記1) 波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を光伝送路を介して伝送する波長多重光伝送において、予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対して2波以上の信号光を連続して配置するときの信号光の波長配置方法であって、
前記光伝送路上における四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて、前記波長グリッドに対して連続して配置する信号光の連続配置波長数を波長帯に応じて異なる値に設定し、
該設定した連続配置波長数に従って、前記波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0071】
(付記2) 付記1に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記連続配置波長数は、前記波長グリッドに対応した各波長について算出した四光波混合クロストーク量が予め設定した許容値以下となるように、波長帯に応じて異なる値に設定されることを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0072】
(付記3) 付記2に記載の信号光の波長配置方法であって、
四光波混合クロストーク量の許容値αを設定し、
前記波長グリッドに対応した各波長の信号光の光伝送路における電力を計算し、
該光伝送路における電力の計算結果を基に、前記波長グリッドに対応した全ての波長に信号光を配置したときの各波長に対応した四光波混合クロストーク量βi(iは波長番号)を求めると共に、前記波長グリッド上にn波(nは2以上の整数)の信号光を連続配置したときの各波長に対応した四光波混合クロストーク量γn_iを求め、
連続配置波長数nに対応して、前記四光波混合クロストーク量βiおよびγn_iの差Cnを計算し、
前記四光波混合クロストーク量βiが前記許容値αを超える波長について、Cn+1<βi−α<Cnの関係を満たす連続配置波長数n(i)を求め、
該連続配置波長数n(i)に従って、前記波長グリッドに対応した各波長に信号光を配置するか否かを決定することを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0073】
(付記4) 付記3に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記各波長の信号光についての光伝送路における電力は、光伝送路への入力光電力および光伝送路において発生する誘導ラマン散乱に基づいて計算されることを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0074】
(付記5) 付記1に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記光伝送路上の光ノードにおいて複数の波長の信号光を一括して処理するための上位階層波長群が前記波長グリッドに対して複数設けられるとき、
該各上位階層波長群において信号光が配置される信号帯域のそれぞれについて、前記四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて決定した連続配置波長数に従って、前記信号帯域内の波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0075】
(付記6) 付記5に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記光ノードは、光分岐挿入ノードおよび光補償ノードの少なくとも一方であることを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0076】
(付記7) 付記1に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記波長グリッドが等波長間隔であることを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0077】
(付記8) 付記7に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記等波長間隔が25GHzであることを特徴とする信号光の波長配置方法。
【0078】
(付記9) 波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を伝送する光伝送装置であって、
予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対し、波長帯に応じて異なる値に設定された連続配置波長数に従って信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しない信号光の波長配置が適用された波長多重信号光の送信および受信の少なくとも一方を行う手段を具備したことを特徴とする光伝送装置。
【0079】
(付記10) 付記9に記載の光伝送装置を備え、光伝送路を介して前記波長多重信号光を伝送することを特徴とする波長多重光伝送システム。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる信号光の波長配置方法によれば、波長帯に応じて異なる値に設定した連続配置波長数に従って波長グリッドに対する信号光の配置を行うようにしたことで、光伝送路で発生する四光波混合光に起因した伝送特性劣化を抑制しながら信号光の波長配置を効率的に行うことができるようになる。このような信号光の波長配置方法を用いて光伝送装置や波長多重光伝送システムで伝送される信号光の波長配置を決定することにより、大容量かつ長距離の波長多重伝送を低コストで実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる信号光の波長配置方法を適用して波長グリッド上に配置された信号光の一例を示す概略図である。
【図2】本発明にかかる信号光の波長配置方法の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図3】波長グリッド上の全ての波長に信号光を配置したときの四光波混合クロストーク量βiを波長λに対してプロットした一例を示す図である。
【図4】波長グリッドに対して信号光を3波連続配置したときの波長配置および四光波混合クロストーク量γ3_iの一例を示す図である。
【図5】波長グリッドに対して信号光を5波連続配置したときの波長配置および四光波混合クロストーク量γ5_iの一例を示す図である。
【図6】図2のステップ6,7における処理を一般化した具体例を示すフローチャートである。
【図7】図2のステップ8における処理を一般化した具体例を示すフローチャートである。
【図8】本発明を用いて決定した具体的な信号光の波長配置およびそれに対応した四光波混合クロストーク量の一例を示す図である。
【図9】一般的なNZ−DSFの波長分散特性の一例を示す図である。
【図10】四光波混合光の発生量と信号光の波長配置との関係を説明するための図である。
【図11】OADMノードや光補償ノードにおける一括処理のための上位階層波長群に対応した信号光の波長配置の一例を示す概略図である。
【図12】一般的なWDM光伝送システムの構成例を示すブロック図である。
【図13】従来の信号光の波長配置方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
i 波長番号
n 連続配置波長数
α 許容値
βi,γn_i 四光波混合クロストーク量(FWM_XT)
Cn 四光波混合クロストーク量の差(=βim−γn_im)
k 最大波長番号
G1〜G4 上位階層波長群
1 光送信端局装置
2 光中継装置
3 光受信端局装置
4 光伝送路
Claims (5)
- 波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を光伝送路を介して伝送する波長多重光伝送において、予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対して2波以上の信号光を連続して配置するときの信号光の波長配置方法であって、
前記光伝送路上における四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて、前記波長グリッドに対して連続して配置する信号光の連続配置波長数を波長帯に応じて異なる値に設定し、
該設定した連続配置波長数に従って、前記波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とする信号光の波長配置方法。 - 請求項1に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記連続配置波長数は、前記波長グリッドに対応した各波長について算出した四光波混合クロストーク量が予め設定した許容値以下となるように、波長帯に応じて異なる値に設定されることを特徴とする信号光の波長配置方法。 - 請求項1に記載の信号光の波長配置方法であって、
前記光伝送路上の光ノードにおいて複数の波長の信号光を一括して処理するための上位階層波長群が前記波長グリッドに対して複数設けられるとき、
該各上位階層波長群において信号光が配置される信号帯域のそれぞれについて、前記四光波混合光の発生量の波長依存性に基づいて決定した連続配置波長数に従って、前記信号帯域内の波長グリッド上に信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しないことを特徴とする信号光の波長配置方法。 - 波長の異なる複数の信号光を合波した波長多重信号光を伝送する光伝送装置であって、
予め決められた波長間隔を基本単位とする波長グリッドに対し、波長帯に応じて異なる値に設定された連続配置波長数に従って信号光を連続して配置すると共に、当該連続配置した信号光群に隣接する少なくとも1つの波長グリッドには信号光を配置しない信号光の波長配置が適用された波長多重信号光の送信および受信の少なくとも一方を行う手段を具備したことを特徴とする光伝送装置。 - 請求項4に記載の光伝送装置を備え、光伝送路を介して前記波長多重信号光を伝送することを特徴とする波長多重光伝送システム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341962A JP4115814B2 (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | 信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム |
DE60315114T DE60315114T2 (de) | 2002-11-26 | 2003-11-25 | Verfahren zur Zuordnung von Wellenlängen eines Signallichts, Vorrichtung zur optischen Übertragung und System zur optischen Wellenlängenmultiplex-Übertragung zur Durchführung dieses Verfahrens |
EP03026929A EP1424798B1 (en) | 2002-11-26 | 2003-11-25 | Wavelength allocation method of signal light, optical transmission apparatus and wavelength division multiplexing optical transmission system using the method |
US10/723,437 US7471902B2 (en) | 2002-11-26 | 2003-11-26 | Wavelength allocation method of signal light, and optical transmission apparatus and wavelength division multiplexing optical transmission system using the method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002341962A JP4115814B2 (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | 信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004179836A true JP2004179836A (ja) | 2004-06-24 |
JP4115814B2 JP4115814B2 (ja) | 2008-07-09 |
Family
ID=32290404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002341962A Expired - Fee Related JP4115814B2 (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | 信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7471902B2 (ja) |
EP (1) | EP1424798B1 (ja) |
JP (1) | JP4115814B2 (ja) |
DE (1) | DE60315114T2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008259130A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 波長群ネットワークにおける波長選択方法及び装置及びプログラム |
US8818191B2 (en) | 2011-05-25 | 2014-08-26 | Fujitsu Limited | Wavelength reallocation method and node device |
US8977130B2 (en) | 2011-02-14 | 2015-03-10 | Fujitsu Limited | Optical transmission device and optical filter circuit |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8503881B1 (en) * | 2007-04-06 | 2013-08-06 | University Of Central Florida Research Foundation, Inc. | Systems for extending WDM transmission into the O-band |
US20200177299A1 (en) * | 2018-11-29 | 2020-06-04 | Infinera Corporation | Apparatus and method to reduce the impact of coherent crosstalk in optical networks |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1283405B1 (it) * | 1996-03-11 | 1998-04-21 | Pirelli Cavi S P A Ora Pirelli | Metodo di compensazione selettiva della dispersione cromatica di segnali ottici |
US6459515B1 (en) * | 1999-03-12 | 2002-10-01 | Tyco Telecommunications (Us) Inc. | Method and apparatus for transmitting a WDM optical signal having states of polarization that are pairwise orthogonal |
IT1320597B1 (it) * | 2000-08-18 | 2003-12-10 | Marconi Comm Spa | Sistema di trasmissione ottico. |
JP4487420B2 (ja) | 2000-12-22 | 2010-06-23 | 富士通株式会社 | 光増幅伝送システム |
JP4551007B2 (ja) * | 2001-02-06 | 2010-09-22 | 富士通株式会社 | ラマン増幅器およびそれを用いた光伝送システム |
JP4647147B2 (ja) * | 2001-07-16 | 2011-03-09 | 富士通株式会社 | ラマン増幅を用いた光伝送方法および光伝送システム |
-
2002
- 2002-11-26 JP JP2002341962A patent/JP4115814B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-11-25 EP EP03026929A patent/EP1424798B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2003-11-25 DE DE60315114T patent/DE60315114T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2003-11-26 US US10/723,437 patent/US7471902B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008259130A (ja) * | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 波長群ネットワークにおける波長選択方法及び装置及びプログラム |
US8977130B2 (en) | 2011-02-14 | 2015-03-10 | Fujitsu Limited | Optical transmission device and optical filter circuit |
US8818191B2 (en) | 2011-05-25 | 2014-08-26 | Fujitsu Limited | Wavelength reallocation method and node device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US7471902B2 (en) | 2008-12-30 |
JP4115814B2 (ja) | 2008-07-09 |
EP1424798B1 (en) | 2007-07-25 |
EP1424798A2 (en) | 2004-06-02 |
US20040190903A1 (en) | 2004-09-30 |
DE60315114T2 (de) | 2008-04-10 |
DE60315114D1 (de) | 2007-09-06 |
EP1424798A3 (en) | 2006-04-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7831118B2 (en) | Coarse wavelength division multiplexing optical transmission system, and coarse wavelength division multiplexing optical transmission method | |
US6275314B1 (en) | Optical wavelength multiplex transmission method and optical dispersion compensation method | |
US7751706B2 (en) | Chromatic dispersion compensating apparatus | |
EP0936761B1 (en) | Wavelength division multiplexing optical transmission system | |
US6741389B2 (en) | Optical transmission system and optical transmission method utilizing Raman amplification | |
JP2002057622A (ja) | 波長分散を補償する方法及びシステム | |
Bigo et al. | Transmission of 125 WDM channels at 42.7 Gbit/s (5 Tbit/s capacity) over 12/spl times/100 km of TeraLight/spl trade/Ultra fibre | |
US6768872B1 (en) | Optical transmission system, optical transmission line and optical transmitter | |
JP2004266603A (ja) | 波長多重光中継伝送方法および中継装置 | |
US7003226B2 (en) | Wavelength division multiplex optical transmission system | |
JPH0918453A (ja) | 波長多重伝送方式の雑音抑圧方法 | |
JP4115814B2 (ja) | 信号光の波長配置方法、並びに、その方法を用いた光伝送装置および波長多重光伝送システム | |
US20190103917A1 (en) | Optical Pumping Technique | |
US6930824B1 (en) | Optical amplifier which compensates for dispersion of a WDM optical signal | |
Tomkos et al. | 80/spl times/10.7 Gb/s ultra-long-haul (+ 4200 km) DWDM network with reconfigurable" broadcast & select" OADMs | |
JP2006129503A (ja) | 光ネットワーク,光送信装置,光受信装置,光増幅装置,分散補償装置,光ネットワークにおける信号光波長選択方法,波長多重化装置および波長分離装置 | |
JP3757075B2 (ja) | 光ネットワーク,光送信装置,光受信装置,光増幅装置,分散補償装置,光ネットワークにおける信号光波長選択方法,波長多重化装置および波長分離装置 | |
Pratt et al. | 5,745 km DWDM transcontinental field trial using 10 Gbit/s dispersion managed solitons and dynamic gain equalization | |
US20020044339A1 (en) | Optical transmission system with reduced raman effect depletion | |
JP3965351B2 (ja) | 光中継装置および光中継方法並びに光伝送システムおよび光伝送方法 | |
JP3596403B2 (ja) | 光波長分割多重送信装置及び光波長分割多重受信装置及び光中継装置及び光波長分割多重伝送システム | |
JP3396441B2 (ja) | 光中継装置および光通信システム | |
Ten et al. | Viable dispersion management scheme with standard and NZDSF fibers for 10 Gb/s WDM systems | |
US20050128568A1 (en) | Signal transmission in an optical system | |
JP2006121725A (ja) | 光中継装置および光中継方法並びに光伝送システムおよび光伝送方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050902 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071113 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080415 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080416 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |