JP2004177924A - 表示装置及び画像表示方法 - Google Patents

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Kokichi Kenno
孝吉 研野
Ryohei Sugihara
良平 杉原
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Abstract

【課題】自動車等の運転席と助手席にいる2人の観察者に大きな振り分け角で別々の画像が表示可能な表示装置。
【解決手段】2つの異なる映像信号に基づいてそれに対応する2つの映像A、Bを表示する表示素子と、その表示素子からの光を少なくとも2つの異なる方向に振り分ける映像振り分け手段2、2’とを備えた表示装置であって、2人の観察者が並んでいる方向を主走査方向(X軸方向)、これと直交する方向を副走査方向(Y軸方向)とするとき、2つの異なる映像信号を表示素子の副走査方向の複数の分割部分111 、112 に一定周期で別々に入力して、表示素子に少なくとも2つの異なる映像が表示されるように構成され、映像振り分け手段2、2’は2つの異なる映像A、Bの光を2つの異なる方向に屈曲させる表示装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及び画像表示方法に関し、例えば、自動車用のナビゲーションシステムの表示を行うディスプレー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用のナビゲーション装置で、TV放送、DVD、コンピュターゲーム、ビデオ、文字放送等の表示も行えるものが知られている。しかし、運転者が運転中に表示画像を注視することによる安全性の問題があり、走行中はこれらナビゲーション画面以外の映像を表示できないように構成されている。しかしながら、運転席に並んだ助手席側ではこのような安全性の問題はない。そのため、助手席側からはTV放送等の画像を走行中に見ることができるようして欲しいという要望が非常に強かった。
【0003】
一方、見る角度により異なる画像を表示する技術として、レンチキュラーレンズを使った立体視方法(特許文献1等)がよく知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−322301号公報
【0005】
【特許文献2】
米国特許第6,124,989号明細書
【0006】
【特許文献3】
特開2000−66105号公報
【0007】
【特許文献4】
特開平5−196939号公報
【0008】
【特許文献5】
特開平6−67004号公報
【0009】
【特許文献6】
特開平7−270708号公報
【0010】
【特許文献7】
特開平8−5805号公報
【0011】
【特許文献8】
特開平10−255529号公報
【0012】
【特許文献9】
特開2000−171617号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、自動車等で運転者と助手席の間隔は1m前後と離れている。また、運転席の大きさの問題から、表示装置と運転者の距離も1m前後以上とることは難しい。つまり、表示装置、運転席、助手席の3点は略正三角形をなし、表示装置から2方向に画像を表示する角度は約60°の広がりを持つことが必要となる。この60°の振り分け角は、表示面の法線から30°の角度となる。そのため、特許文献1に開示されている技術では2つの画像の分離角が少なく、運転者と助手席側の人に異なる画像を提示することは困難であった。
【0014】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば自動車等の運転席と助手席にいる2人の観察者に大きな振り分け角で別々の画像が表示可能な表示装置と表示方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の第1の表示装置は、画面を形成し、画像を表示する表示素子と、前記表示素子から出る画像の光を複数の方向に偏向してそれぞれ射出する複数方向偏向部材と、を備えた1つの画面から複数の画像を複数の方向に射出する表示装置であって、前記複数方向偏向部材は、前記画像の光を偏向する複数の偏向光学系を有し、前記複数方向偏向部材は、並べて配置された前記各偏向光学系を含むことによって構成されることを特徴とするものである。
【0016】
この構成によれば、複数の偏向光学系から構成される複数方向偏向部材を用いることにより、1つの表示面から複数の観察する方向に応じた複数の画像を選択的に大きな振り分け角で射出することができる。
【0017】
本発明の第2の表示装置は、第1の表示装置において、前記表示素子において、前記画面の略水平方向を主走査方向、略垂直方向を副走査方向とするとき、前記複数方向偏向部材は、前記各偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に並べて配置されることによって構成されることを特徴とするものである。
【0018】
この構成において、表示素子の副走査方向に偏向光学系を複数並べて構成される複数方向偏向部材を用いるので、水平方向に並ぶ観察者に応じて有効に1つの表示面から複数の観察する方向に複数の画像を選択的に大きな振り分け角で射出することができる。
【0019】
本発明の第3の表示装置は、第2の表示装置において、前記各偏向光学系は、それぞれ前記画像の光を偏向する偏向面を持つ偏向素子が、前記表示素子の前記主走査方向に複数配列されることによって構成されていることを特徴とするものである。
【0020】
この構成によれば、偏向光学系に、くさび型偏向プリズム等の偏向素子を複数配列させてなる偏向プリズムアレイ等を用いることにより、効果的に画像を所定の方向に偏向して射出することができる。
【0021】
本発明の第4の表示装置は、第3の表示装置において、前記各偏向光学系は、前記偏向面が曲面からなる前記偏向素子を含むことを特徴とするものである。
【0022】
この構成によれば、偏向素子に曲面を設けているので、各画像の光が良好に集光し、各画像が良好に結像することになる。
【0023】
本発明の第5の表示装置は、第3、第4の表示装置において、前記各偏向光学系は、前記偏向面が前記副走査方向に曲率を有する曲面からなる前記偏向素子を含むことを特徴とするものである。
【0024】
この構成によれば、偏向素子に副走査方向に曲率を有する曲面を設ければ、各画像の光が良好に集光し、各画像が良好に結像することになる。
【0025】
本発明の第6の表示装置は、第3の表示装置において、前記各偏向光学系は、前記表示素子の前記主走査方向に対してそれぞれ同じ所定の方向に前記画像の光を射出する複数の前記偏向素子で構成されていることを特徴とするものである。
【0026】
この構成によれば、例えば1つの偏向プリズムアレイ内で光を偏向する向きが揃っているので、各方向に対してそれぞれ抜けのない必要な解像度の画像が表示できる。
【0027】
本発明の第7の表示装置は、第6の表示装置において、前記複数方向偏向部材は、それぞれ異なる方向に前記画像の光を射出する複数の前記各偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に周期的な順序に配置されて構成されることを特徴とするものである。
【0028】
この構成によれば、画像を射出する方向別の各偏向光学系が周期的に並ぶように各偏向光学系が配置されており、各方向に対して表示される画像がそれぞれ必要な解像度を得ることができる。
【0029】
本発明の第8の表示装置は、第2の表示装置において、前記各偏向光学系はそれぞれホログラフィック光学素子を含むことを特徴とするものである。
【0030】
この構成によれば、偏向素子の他の好ましい例としてのホログラフィック光学素子を用いることができる。
【0031】
本発明の第9の表示装置は、第2、第7、第8の表示装置において、前記複数方向偏向部材は、複数の第1の偏向光学系と複数の第2の偏向光学系を各々含み、前記第1の偏向光学系は、第1の方向に光を偏向し、前記第2の偏向光学系は、前記第1の方向とは異なる第2の方向に光を偏向し、前記第1の偏向光学系と前記第2の偏向光学系が、前記表示素子の副走査方向に一定周期で交互に並べて配置されていることを特徴とするものである。
【0032】
この構成によれば、画像を射出する2つの方向別の2種類の偏向光学系が周期的に並ぶように各偏向光学系が配置されており、2方向に対して表示される画像が等しく高解像度となる。例えば自動車の表示画面等に用いれば、運転席と助手席にそれぞれ同様の解像度で画像を振り分けて提供できるため、有効である。
【0033】
本発明の第10の表示装置は、第1〜第3の表示装置において、光源と光指向性制御手段とをさらに含むことを特徴とするものである。
【0034】
この構成によれば、このような表示装置は、光源とコリメーションレンズ等の光指向性制御手段とを備えた透過型表示素子に光を通過させて画像を表示させる画像表示装置であっても実現可能である。光源には、平面バックライトや点光源柱状光源等が利用できる。
【0035】
本発明の第11の表示装置は、第10の表示装置において、前記光源は、前記光指向性制御手段に対して照明光を射出するものであり、前記光指向性制御手段は、前記表示素子に対して、前記照明光の中の少なくとも一部の光の指向性を制御して射出するものであり、前記表示素子は、前記複数方向偏向部材に対して前記照明光を前記画像の光として射出する、光が透過可能な複数の分割部分を含んで構成されており、前記複数方向偏向部材は、前記画像の光を前記複数の方向に射出するものであることを特徴とするものである。
【0036】
この構成によれば、光源からの光を光指向性制御手段で平行光に直し、平行光を透過型表示素子に通過させて画像を表示させ、複数方向偏向部材で画像を複数振り分けて表示させる画像表示装置であっても、ゴースト光を抑えながら効率的に画像を複数方向に振り分けることが容易に実現可能となる。
【0037】
本発明の第12の表示装置は、第3の表示装置において、前記表示素子は複数の分割部分で構成され、所定の前記分割部分からそれぞれ射出される前記画像の光が選択的に所定の前記偏向光学系に対して照射されるように、少なくとも一部の前記各分割部分と前記角偏向光学系との配置が相互に対応付けられていることを特徴とするものである。
【0038】
この構成によれば、各偏向光学系と画像を表示する表示素子の例えば画素が選択的に対応付けられており、各方向に確実に画像が選択的に射出され、かつ、ゴースト光もより低減させられる。
【0039】
本発明の第13の画像表示方法は、画面を形成する表示素子によって画像が表示され、前記表示素子において、前記画面の略水平方向を主走査方向、略垂直方向を副走査方向とするとき、前記画像の光を偏向する複数の偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に並べて配置されることによって構成された複数方向偏向部材が用いられ、前記表示素子から出る画像の光が、前記複数方向偏向部材に入射し、前記画像の光が前記複数方向偏向部材によって前記主走査方向と平行な複数の方向に偏向されてそれぞれ射出されることにより1つの画面から複数の方向に画像が射出されることを特徴とする方法である。
【0040】
この構成によれば、くさび型偏向プリズムやホログラフィック光学素子等の偏向素子を使った複数方向偏向部材を用いれば、1つの表示面から複数の観察する方向に応じた複数の画像が選択的に大きな振り分け角で射出できる。
【0041】
本発明の第14の画像表示方法は、第13の画像表示方法において、照明光を射出する光源と、前記照明光の中の少なくとも一部の光の指向性を制御する光指向性制御手段とがさらに用いられ、前記光源から前記照明光が射出され、前記照明光が前記光指向性制御手段に入射し、前記光指向性制御手段によって前記照明光が指向性を制御されて射出され、前記光指向性制御手段から射出された前記照明光が前記表示素子に入射し、前記表示素子によって前記照明光が前記画像の光となって射出され、前記表示素子から射出された前記画像の光が前記複数方向偏向部材に入射し、前記複数方向偏向部材によって、前記画像の光が複数の方向に偏向され、前記複数方向偏向部材から射出された前記画像の光が複数の方向に対して画像として表示されることを特徴とする方法である。
【0042】
このような画像表示方法には、光源とコリメーションレンズ等の光指向性制御手段を用いる方法がある。
【0043】
本発明の第15の画像表示方法は、第13の画像表示方法において、前記複数方向偏向部材には、前記画像の光を偏向する複数の偏向素子又はホログラフィック光学素子が含まれることを特徴とする方法である。
【0044】
この構成によれば、複数方向偏向部材の好ましい例としてのくさび型偏向プリズム等の偏向素子を含むものや、ホログラフィック光学素子を用いることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明において上記構成をとる理由と作用を説明する。
【0046】
図2に、本発明において用いる表示素子の画面10を示す。画面10の水平方向Xを主走査方向とし、垂直方向Yを副走査方向とする。本発明においては、画面10を副走査方向に複数分割する。分割に際しては等間隔に分割するのが好ましいが、そうでなくてもよい。図2では等間隔に分割しており、その分割部分を上から順に111 、112 、113 ・・・とする。後記するように、この分割幅は副走査方向の1画素分あるいはその整数倍とする。そして、図示のように、1個おきの分割部分111 、113 ・・・を用いて1つの画像Aを表示し、それらの分割部分111 、113 ・・・の間の1個おきの分割部分112 、114 ・・・を用いてもう1つの画像Bを表示する。
【0047】
そして、図1の斜視図に示すように、画像Aを表示する分割部分111 の前方に、同じ偏向プリズム1を多数主走査方向Xに配列した偏向プリズムアレイ2を配置し、それに隣接して画像Bを表示する分割部分112 の前方に、同じ偏向プリズム1’を多数主走査向Xに配列した偏向プリズムアレイ2’を配置する。分割部分111 と同様に画像Aを表示する分割部分113 、115 ・・・には偏向プリズムアレイ2を、分割部分112 と同様に画像Bを表示する分割部分114 、116 ・・・には偏向プリズムアレイ2’を同様に配置する。
【0048】
ここで、偏向プリズム1は画面10の分割部分111 から垂直に出る光線を、例えば左方向に所定角度(例えば30°)偏向させる屈折プリズムである。また、偏向プリズム1’は画面10の分割部分112 から垂直に出る光線を、例えば右方向に所定角度(例えば30°)偏向させる屈折プリズムである。ここで、偏向プリズム1と偏向プリズム1’は、画面10に立てた法線の周りで相互に180°回転させたときに、同じ形状になる回転対称な形状に構成されるのが好ましい。なお、左方向に偏向させる角度と右方向に偏向させる角度が同じでないときは、別々の形状の屈折プリズムとしてもよい。
【0049】
このように、画面10を副走査方向に等間隔の分割部分111 、112 、113 ・・・に分割し、1個おきの分割部分111 、113 ・・・に画像Aを表示し、他の1個おきの分割部分112 、114 ・・・にもう1つの画像Bを表示する。そして、一方の分割部分111 、113 ・・・の前方に例えば左方向に偏向させる偏向プリズム1の偏向プリズムアレイ2を配置し、他方の分割部分112 、114 ・・・の前方に例えば右方向に偏向させる偏向プリズム1’の偏向プリズムアレイ2’を配置する。このようにすると、各偏向プリズム1が面する画面10の対応する分割部分111 、113 ・・・から垂直に出た光線は図の実線矢印で示すように同じ方向に偏向され、上記の例では、画面10の左側前方30°の位置に到達する。この結果、この位置にいる観察者のみが、分割部分111 、113 ・・・に表示された画像Aを観察することができる。同様に、各偏向プリズム1’が面する画面10の対応する分割部分112 、114 ・・・から垂直に出た光線は図の破線矢印で示すように同じ方向に偏向され、上記の例では、画面10の右側前方30°の位置に到達する。この結果、この位置にいる観察者のみが、分割部分112 、114 ・・・に表示された画像Bを観察することができる。
【0050】
以上のような偏向プリズム1のアレイ2と偏向プリズム1’のアレイ2’とを副走査方向に交互に配置して、図3に例示するような1枚のマイクロプリズムシート20として構成する。そして、これを例えば液晶表示素子の画面10前方に位置合わせして配置することにより本発明の表示装置30が実現される。この表示装置30を、例えば図4に模式的に示すような自動車のダッシュボード40の一部に取り付ければ、運転者と助手席に乗っている同乗者の両者にそれぞれ別々の映像、例えば運転者にはナビゲーションの映像を、同乗者にはTV映像を同時に表示して別々に観察可能にすることができる。図4中の実線矢印Lが図1の実線矢印群に、破線矢印Rが図1の破線矢印群に対応し、それぞれ同乗者、運転者に別々の映像を観察可能にする。
【0051】
ところで、偏向プリズムアレイ2、2’の副走査方向の幅は、副走査方向の1画素分あるいはその整数倍とするのがよい。望ましくは、主走査方向の走査線1本の幅(主走査線のピッチ)と等しい幅とする。これにより、左右で観察する観察像が高解像となる。その場合、画面10には主走査方向の走査線1本づつ交互に、助手席向けと運転者向けの異なる映像を表示させることになる。
【0052】
なお、表示素子の画面10の副走査方向の分割部分111 、112 、113 ・・・にA、B、C等の3種類以上の画像を表示するようにすることもでき、その場合の表示の仕方としては、例えば2個以上おきの分割部分にそれぞれの画像A、B、Cを表示し、ぞれぞれの画像を表示する分割部分の前方に異なる方向に偏向させる偏向プリズムアレイを配置するようにする。そのように構成すれば、異なる3方向以上の方向に位置する観察者に別々の映像を観察可能させることができる。なお、副走査方向の分割部分111 、112 、113 ・・・に3種類以上の画像を表示する場合には、それぞれの画像を表示する分割部分の配置は、周期的、規則的に配置してもよく、あるいは、不規則的に配置するようにしてもよい。
【0053】
なお、図1〜図4の説明では、偏向プリズムアレイ2、2’を構成する偏向プリズム1、1’がアレイ長手方向で全て同じ形状であるとしていた。しかしながら、異なる形状にすることもできる。例えば、図4に示すように、個々の偏向プリズムに対応する画面位置から出た主光線(画面に垂直に出て偏向プリズムの開口中心を通る光線)を、同乗者観察位置EL、運転者観察位置ERに集光させる場合である。この場合は、図5(a)に模式的に示すように(図の場合は偏向プリズムアレイ2の例)、一端から他端に至る偏向プリズム11 、12 ・・・・1n-1 、1n の偏向面の傾斜角を順次変えるようにすることが望ましい。このようにすると、観察者はより明るい映像を観察できるようになる。
【0054】
この場合、隣接する偏向プリズム1m 、1m+1 間の段差は図5(a)の例の場合、左から右にかけて順に大きくなってしまう。これを避けるためには、図5(b)に示すように、偏向プリズム11 、12 ・・・・1p-1 、1p 間のピッチを一端から他端にかけて順に変えるようにして偏向プリズムアレイ2、2’を構成することが望ましい。
【0055】
ところで、マイクロプリズムシート20の偏向プリズム1、1’は、偏向作用に寄与しない非作用面Sを有する。この非作用面Sには、図6(a)に示すような光5がバックライト光源7から例えば透過型液晶表示素子6を経て入射する。この光5はこの非作用面Sで反射されてゴースト光8となってしまい、表示映像の画質を悪化させてしまうことがある。そこで、このようなゴースト光8を発生させないために、図6(b)に示すように、偏向プリズム1、1’の非作用面Sを主光線に沿うように傾けて構成することが望ましい。あるいは、その非作用面Sに凹凸を付けて正反射しないようにすればよい。あるいは、図6(c)に示すように、光が反射しないように黒い吸収層Bをその非作用面Sに塗布する(設ける)等の反射防止処理を施すことが好ましい。
【0056】
また、図7に示すように、バックライト光源7と表示素子6の間にルーバのような光束方向制限部材9を配置してもよい。このようにすることで、バックライト光源7から表示素子6に入射する照明光を略平行光にすることができる。その結果、図6(a)に示すようなゴースト光8の発生を抑制することができる。
【0057】
また、図8に示すように、照明光源として点光源51を用い、その点光源51と透過型液晶表示素子6の間にコリメーションレンズ52を配置して、照明光源の点光源51からの照明光をこのコリメーションレンズ52により平行光に変換して透過型液晶表示素子6に入射させることができる。その結果、図6(a)に示すようなゴースト光8の発生を抑制することができる。
【0058】
図9に、図8の構成の場合の、マイクロプリズムシート20の右方向に偏向する偏向プリズムアレイ2’部分の断面(a)と左方向に偏向する偏向プリズムアレイ2部分の断面(b)とを示す。透過型液晶表示素子6は、垂直方向に水平の右側映像用画素ライン60Rと左側映像用画素ライン60Lが交互に配置されてなっており、各ライン60R、60Lは画素開口61と画素間のブラックマトリクス62の繰り返しからなり、右側映像用画素ライン60Rにはマイクロプリズムシート20の右方向に偏向する偏向プリズムアレイ2’が、左側映像用画素ライン60Lにはマイクロプリズムシート20の左方向に偏向する偏向プリズムアレイ2が対応して位置している。
【0059】
このような配置において、透過型液晶表示素子6の略表示面中心からその法線上に配置された点光源51からの照明光はコリメーションレンズ52により平行光に変換されて、透過型液晶表示素子6の各ライン60R、60Lの画素開口61を画素の表示状態に応じた変調を受けて透過し、右側映像用画素ライン60Rを通った表示光は対応する右方向に偏向する偏向プリズムアレイ2’により選択的に右方向に角度を変えて射出する。また、左側映像用画素ライン60Lを通った表示光は対応する左方向に偏向する偏向プリズムアレイ2により選択的に左方向に角度を変えて射出する。したがって、図4を用いて説明したように、異なる2方向の観察者それぞれに別々の映像を同時に表示して別々に観察可能にすることができる。その際、各偏向プリズムアレイ2、2’に入射する光束はコリメーションレンズ52で平行光に変換されているので、偏向プリズム1、1’の非作用面Sに入射する成分はなくなり、その非作用面Sで反射、散乱するゴースト光8の発生を抑制することができる。
【0060】
なお、偏向プリズムアレイ2、2’の偏向プリズム1、1’の数は、画素ライン60L、60Rの画素の数と同数又は画素の数の整数倍又は整数分の1が好ましい。
【0061】
なお、図8、図9の構成において、コリメーションレンズ52に代えて、コリメーション機能を持つものであれば他のレンズ、フレネルレンズ、レンズアレイ、ホログラム素子、回折素子等、何れのものを用いてもよい。
【0062】
また、偏向プリズムアレイ2、2’に代えて、後記のホログラム片3、3’であってもよく、あるいは、光線の向きを所定方向に変えるものであれば、他のマイクロプリズムシート、回折素子等、何れのものを用いてもよい。
【0063】
ここで、偏向プリズムアレイ2、2’を構成する偏向プリズム1、1’の面形状についていくつかの形態を図10〜図13を参照にして説明する。図10〜図13では、何れも右方向に偏向する偏向プリズムアレイ2’の偏向プリズム1’について説明するが、左方向に偏向する偏向プリズムアレイ2の偏向プリズム1についても偏向方向が反対になるだけであり、以上の説明からその面形状は明らかである。すなわち、前記のように、画面10に立てた法線の周りで相互に180°回転させたときに、同じ形状になる回転対称な形状に構成されるのが好ましく、左方向に偏向させる角度と右方向に偏向させる角度が同じでないときは、別々の面形状の屈折プリズムとすることになる。
【0064】
図10、図11は、くさび状の偏向プリズム1’(1)のくさび面(マイクロプリズムシート20の平面に対して角度をなしている面)に曲率を持たせる場合である。このくさび面に曲率を設けることにより、観察者の視野角の大きさ(広がり)を設定することができる。図10は凸面形状とした場合、図11は凹面形状とした場合であり、図の表示光線の広がりから観察者が観察可能な視野角が広がることが分かる。
【0065】
また、図12、図13は、くさび状の偏向プリズム1’(1)のくさび面とは反対の面(マイクロプリズムシート20の平面を構成する射出側の面)に曲率を持たせる場合である。このように、くさび状の偏向プリズム1’(1)の射出側の面に曲率を持たせてもよい。この場合も、この面に曲率を設けることにより、観察者の視野角の大きさ(広がり)を設定することができる。図12はその面を凸面形状とした場合、図13は凹面形状とした場合であり、図の表示光線の広がりから観察者が観察可能な視野角が広がることが分かる。
【0066】
ところで、図8の場合は透過型液晶表示素子6のバックライト側から水平方向にも垂直方向にも平行になっているコリーメーション光を入射させる構成であったが、左右異なる方向それぞれの観察領域において映像のクロストークをなくすために、水平方向については視野角を制限する必要があるが、垂直方向(縦方向)については、視野角が大きい程観察可能範囲が縦に大きくなり、見やすい表示装置となる。そのため、図14に図8と同様の斜視図を示すように、照明光源として縦方向に伸びる線状光源53を用い、その線状光源53と透過型液晶表示素子6の間に、水平方向においてのみ平行光に変換する母線が縦方向に向いた円柱レンズからなるシリンドリカルコリメーションレンズ54を配置して、線状光源53からの照明光をこのシリンドリカルコリメーションレンズ54により水平方向にのみ平行光に変換することにより、左右方向において映像のクロストークがなく、垂直方向では視野角が大きい高画質の表示装置が得られる。
【0067】
なお、この場合も、シリンドリカルコリメーションレンズ54に代えて、1次元方向にコリメーション機能を持つものであれば、他のレンズ、フレネルシリンドリカルレンズ、レンズアレイ、ホログラム素子、回折素子等、何れのものを用いてもよい。
【0068】
また、図15の例は、1個の点光源を照明光源として用いるのではなく、点光源51のアレイを照明光源として用い、また、各点光源51に対応してコリメーションレンズ52が並列配置されたコリメーションレンズアレイ55を用い、照明光源の点光源51のアレイと透過型液晶表示素子6の間にこのコリメーションレンズアレイ55を配置して、点光源51のアレイからの照明光をこのコリメーションレンズアレイ55により平行光に変換して照明光とすることにより、図8の場合と同様に、図6(a)に示すようなゴースト光8の発生を抑制することができる。なお、図15は表示装置をバックライト側から見た斜視図であり、符号56は、コリメーションレンズアレイ55のコリメーションレンズ52間の境界を示す。
【0069】
この図15の構成おいては、点光源を1つしか用いない場合よりも奥行き方向のスペースを薄く構成することができる。
【0070】
なお、各コリメーションレンズ52の境界56の中の垂直方向の面に黒い吸収性の仕切りを入れてもよく、これにより不要光をさらに軽減することが可能となる。
【0071】
また、光源は、複数の点光源51だけではなく、複数の線状光源53(図14)としてもよく、その場合は、各コリメーションレンズ52の代わりに、シリンドリカルコリメーションレンズ54を各光源53に対応させて並列配置したコリメーションレンズアレイを用いることになる。
【0072】
なお、透過型液晶表示素子6をバックライト側から1次元あるいは2次元的にコリメートされた照明光で照明するためには、上記のような点光源あるいは線光源に限定されず、公知の面光源からそのような1次元あるいは2次元的にコリメートされた照明光を射出する照明光源装置を用いれば、本発明のような1つの表示面から複数の観察方向に複数の画像を選択的に振り分けて射出する表示装置に有効に用いることができる。
【0073】
その照明光源装置の例としては、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9に記載されたようなフレネル反射面を持つ導光板、プリズムシート、導光板、レンズアレイ等があり、これらにおいては、屈折プリズム、マイクロレンズ等の光をコリメートする手段が設けられている。これらの照明光源装置を利用して、透過型液晶表示素子6に1次元あるいは2次元的にコリメートされた照明光を入射させることにより、ゴースト光の防止やクロストークの防止ができる。
【0074】
ところで、図4のような表示装置30の画面10を上方から斜め下に向かって見下ろす配置の場合は、マイクロプリズムシート20(偏向プリズムアレイ2、2’)を画面10(の分割部分111 、112 、113 ・・・)に対して若干上方へずらして配置するのがよい。このとき、分割部分111 、112 、113 ・・・のY方向中心と偏向プリズムアレイ2、2’のY方向中心とを結んだ平面が、観察位置EL,ER近傍を通過するようにすることが望ましい。逆に、表示装置30の画面10を下方から斜め上に向かって見上げる配置の場合は、マイクロプリズムシート20(偏向プリズムアレイ2、2’)を画面10(の分割部分111 、112 、113 ・・・)に対して若干下方へずらして配置するのがよい。このときも、分割部分111 、112 、113 ・・・のY方向中心と偏向プリズムアレイ2、2’のY方向中心とを結んだ平面が、観察位置EL,ER近傍を通過するようにすることが望ましい。
【0075】
ところで、以上の説明においては、表示装置は、画像Aを表示する分割部分111 、113 ・・・の前方に位置する偏向プリズムアレイ2と、画像Bを表示する分割部分114 、116 ・・・の前方に位置する偏向プリズムアレイ2’とを副走査方向に交互に配置してなるマイクロプリズムシート20を画面10の前方に配置する構成であった。そして、この構成により、画面10の分割部分111 、113 、115 ・・・に表示された画像Aを左側前方にいる観察者のみに対して観察可能にし、また、画面10の分割部分112 、114 、116 ・・・に表示された画像Bを右側前方にいる別の観察者のみに対して観察可能にするものであった。しかしながら、このような偏向プリズムアレイ2、2’の代わりに、図16に示すような構成にすることもできる。すなわち、図16では、偏向プリズムアレイ2と同様に、画像Aを表示する画面10の分割部分111 、113 ・・・から垂直に出る光線を画面10の左側前方へ偏向させるホログラム片3を設けると共に、偏向プリズムアレイ2’と同様に、画像Bを表示する画面10の分割部分112 、114 ・・・から垂直に出る光線を画面10の右側前方へ偏向させるホログラム片3’を設ける。そして、これらのホログラム片3、3’を副走査方向に交互に配置して、ホログラムシート25とする。そして、このホログラムシート25を用いて、これを例えば液晶表示素子の画面10前方に位置合わせして配置することにより、本発明の表示装置30を構成することもできる(図4のマイクロプリズムシート20の代わりに、ホログラムシート25を配置する。)。
【0076】
このようなホログラムシート25は、例えば図17に示すようにして作製する。まず、マスク板26を用意する。このマスク板26は、画面10の分割部分111 、112 、113 ・・・の副走査方向のピッチで1個おきに繰り返すように形成された長方形の開口27、27・・・を有する。この開口27、27・・・の長辺の長さは画面10の主走査方向の長さと同じである。そのマスク板26を図17(a)に示すようにホログラム感光材料25’上に載置する。そして、この開口27、27・・・に向かって参照光41と物体光42を入射させる。ここで、参照光41は、画面10から垂直に出る表示光に対応する光である。一方、物体光42は、画面10の左側前方へ偏向される偏向光に対応する光である。このようにして、ホログラム感光材料25’に略垂直に入射する参照光41と、ホログラム感光材料25’に左側斜め方向から入射する物体光42とを同時に入射させて、ホログラム感光材料25’の分割部分111 、113 、115 ・・・に対応する領域中で干渉させることにより、1個おきの領域にホログラム片3を作製することができる。次いで、図17(b)に示すように、マスク板26を開口27の1ピッチ分ホログラム感光材料25’に対して移動させる。そして、ホログラム感光材料25’に略垂直に入射する参照光41を入射させると同時に、今度は、物体光42’を右側斜め方向から入射させる。この物体光42’は、画面10の右側前方へ偏向される偏向光に対応する光である。このように参照光41と物体光42’を入射させて、ホログラム感光材料25’の分割部分112 、114 、116 ・・・に対応する領域中で干渉させることにより、ホログラム片3へ挟まれる1個おきの領域にホログラム片3’を作製することができる。その結果、図16に示したようなホログラムシート25が完成する。
【0077】
ところで、このような作製方法で作製したホログラム片3、3’は副走査方向に集光性がない。そのため、後記の実施例2のように、視点が副走査方向へ移動することにより、反対側に表示している画像とのクロストークが起こる可能性がある。そこで、ホログラム片3、3’の副走査方向に集光性を持たせることが望ましい。そのためには、例えば図18に示すように、マスク板26をホログラム感光材料25’上に載置し、さらにその上方向にシリンドリカルレンズ28を配置する。このようにすると、集光性の参照光41をシリンドリカルレンズ28を通して形成することができる。この集光性の参照光41は、画面10から出る副走査方向に発散する表示光とは反対に進む位置関係の光である。そして、その集光性の参照光41をホログラム感光材料25’に略垂直に入射させ、同時に画面10の左側前方へ偏向される偏向光とは反対に進む位置関係の平行光の物体光42を左側斜め方向から入射させて、ホログラム感光材料25’の分割部分111 、113 、115 ・・・に対応する領域中で順に干渉させる。このようにすることにより、1個おきの領域にホログラム片3を作製する。この場合、集光性の参照光41は、ホログラム感光材料25’の裏面側に配置された表示素子の画面10とホログラムシート25との間の距離に相当する位置に集光するように入射させる。
【0078】
次いで、マスク板26を開口27の1ピッチ分ホログラム感光材料25’に対して移動させる。そして、シリンドリカルレンズ28及び物体光42に対してホログラム感光材料25’とマスク板26をその法線の周りで180°回転させる。その後にマスク板26の開口27個々を順に経て、前と同じ集光性の参照光41と平行光の物体光42(この場合は、画面10の右側前方へ偏向される偏向光とは反対に進む位置関係の平行光の物体光42’である。)を同時に入射させて、ホログラム感光材料25’の分割部分112 、114 、116 ・・・に対応する領域中で順に干渉させることにより、1個おきの領域にホログラム片3’を順次露光作製する。以上の工程を経てホログラム片3、3’が副走査方向に集光性を持つホログラムシート25が完成する。
【0079】
なお、ホログラムシート25を構成するホログラム片3、3’としては、上記のような2光束干渉によるホログラムに限らず、計算機ホログラム(CGH)、回折光学素子により構成してもよい。これらは何れも本発明においては、ホログラフィック光学素子と呼ぶ。
【0080】
以下に、本発明の実施例1乃至実施例4について説明する。本発明の表示装置に用いるマイクロプリズムシート20は、前述のように、偏向プリズムアレイ2、2’で構成されている。そして、この偏向プリズムアレイ2、2’は、複数の偏向プリズム1、1’で構成されている。
【0081】
実施例1〜4の構成パラメータは後記する。各実施例において、光線追跡は、逆光線追跡で行っている。すなわち追跡の順番は、図23に示すように、マイクロプリズムシート20に面した無限遠の物体面から、偏向プリズム1の観察側の面31、偏向プリズム1の表示素子側の面(偏向面)32、偏光板の観察側の面33、偏光板の表示素子側の面34、ガラス基板の表示素子側の面35である。なお、偏光板の表示素子側は、ガラス基板と密着している。また、ガラス基板の表示素子側は、表示素子と密着している。よって、面35が表示素子面になる。また、軸上主光線36を、偏向プリズム1の偏向面32に設定される絞りの中心を通り像面35に垂直に入射する光線で定義する。そして、表示素子面(像面)35から出る軸上主光線36を仮想的にそのまま延長したときに、この延長線が偏向プリズム1の観察側の面31と交差する点を偏心光学系の偏心光学面の原点Oとする。また、軸上主光線36を仮想的にそのまま延長した直線の像面35に向かう方向をZ軸正方向とする。また、偏向面32で屈曲される軸上主光線36を含む面をX−Z平面とし、原点Oを通りY−Z平面に直交し、紙面の裏から表へ向かう方向をY軸正方向とし、Y軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をX軸とする。
【0082】
偏心面については、光学系の原点Oからその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については下記(a)式のZ軸、トーリック面については、下記の(b)式又は(c)式のZ軸、アナモルフィック面については、下記(c)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転した座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
【0083】
また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は、例えば特許文献2(特許文献3)の(a)式により定義される自由曲面である。
【0084】
また、トーリック面にはXトーリック面とYトーリック面があり、それぞれ以下の式により定義する。面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がトーリック面の軸となる。Xトーリック面は、
Figure 2004177924
次いで、Y方向の曲率中心を通ってX軸の周りで回転する。その結果、その面はX−Z面内で非球面になり、Y−Z面内で円になる。
【0085】
Yトーリック面は、
Figure 2004177924
次いで、X方向の曲率中心を通ってY軸の周りで回転する。その結果、その面はY−Z面内で非球面になり、X−Z面内で円になる。
【0086】
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのズレ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、Kは円錐係数、A、B、C、Dは非球面係数である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx、Cyとの間には、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
【0087】
また、アナモルフィック面の形状は以下の式により定義する。面形状の原点を通り、光学面に垂直な直線がアナモルフィック面の軸となる。
【0088】
Z=(Cx・X2 +Cy・Y2 )/[1+{1−(1+Kx)Cx2 ・X2 −(1+Ky)Cy2 ・Y2 1/2 ]+ΣRn{(1−Pn)X2 +(1+Pn)Y2 (n+1)
ここで、例としてn=4(4次項)を考えると、展開したとき、以下の式(d)で表すことができる。
【0089】
Z=(Cx・X2 +Cy・Y2 )/[1+{1−(1+Kx)Cx2 ・X2 −(1+Ky)Cy2 ・Y2 1/2 ]+R1{(1−P1)X2 +(1+P1)Y2 2 +R2{(1−P2)X2 +(1+P2)Y2 3 +R3{(1−P3)X2 +(1+P3)Y2 4 +R4{(1−P4)X2 +(1+P4)Y2 5 ・・・(d)
ただし、Zは面形状の原点に対する接平面からのズレ量、CxはX軸方向曲率、CyはY軸方向曲率、KxはX軸方向円錐係数、KyはY軸方向円錐係数、Rnは非球面項回転対称成分、Pnは非球面項回転非対称成分である。なお、X軸方向曲率半径Rx、Y軸方向曲率半径Ryと曲率Cx、Cyとの間には、
Rx=1/Cx,Ry=1/Cy
の関係にある。
【0090】
なお、データの記載されていない自由曲面等に関する項は0である。屈折率については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。
【0091】
本発明の実施例1のマイクロプリズムシート20の概念的斜視図を図19に、その1つの偏向プリズム1の光路図を図23に示す。この実施例において、光路は観察者側から表示面35に至る逆光線追跡で設計されており、表示面35に対して30°の方向からの光線を追跡している。平面からなるプリズム面(偏向面)32の大きさはX方向0.105mm、Y方向0.370mmで設計されている。主走査方向(X方向)には0.105mmピッチの鋸歯状に形成され、副走査方向(Y方向)には、0.370ピッチで偏向プリズム1と偏向プリズム1’が同じ形状で交互に反対方向に向きを変えて配置されている。
【0092】
本発明の実施例2のマイクロプリズムシート20の概念的斜視図を図20に、その1つの偏向プリズム1の光路図を図24に示す。図24(a)はX−Z断面図、図24(b)はY−Z面への光路投影図である。この実施例の特徴は、プリズム面(偏向面)32をシリンドリカル面にしたことである。このように、プリズム面をシリンドリカル面にすることにより、副走査方向に当たるY軸方向の視点の移動に対して光線が表示面35上で集光させることができる。この結果、反対側の観察者に表示しようとしている走査線の映像とクロストークを起こすことが少なくなり、広い観察位置を確保することが可能となる。
【0093】
この実施例においても、光路は観察者側から表示面35に至る逆光線追跡で設計されており、表示面35に対して30°の方向からの光線を追跡している。プリズム面(偏向面)32の大きさはX方向0.105mm、Y方向0.370mmで設計されている。主走査方向(X方向)には0.105mmピッチの鋸歯状に形成され、副走査方向(Y方向)には、0.370ピッチで偏向プリズム1と偏向プリズム1’が同じ形状で交互に反対方向に向きを変えて配置されている。
【0094】
本発明の実施例3のマイクロプリズムシート20の概念的斜視図を図21に、その1つの偏向プリズム1の光路図を図25に示す。図25(a)はX−Z断面図、図25(b)はY−Z面への光路投影図である。この実施例の特徴は、プリズム面(偏向面)32を、主走査方向(X軸方向)及び副走査方向(Y軸方向)の両方に曲率を付けてアナモルフィック面にしたことが特徴である。
【0095】
この実施例においても、光路は観察者側から表示面35に至る逆光線追跡で設計されており、表示面35に対して30°の方向からの光線を追跡している。プリズム面(偏向面)32の大きさはX方向0.105mm、Y方向0.370mmで設計されている。主走査方向(X方向)には0.105mmピッチの鋸歯状に形成され、副走査方向(Y方向)には、0.370ピッチで偏向プリズム1と偏向プリズム1’が同じ形状で交互に反対方向に向きを変えて配置されている。
【0096】
本発明の実施例4のマイクロプリズムシート20の概念的斜視図を図22に、その1つの偏向プリズム1の光路図を図26に示す。図26(a)はX−Z断面図、図26(b)はY−Z面への光路投影図である。なお、この実施例においては、RGB3波長の光路を示してある。この実施例の特徴は、プリズム面(偏向面)32を自由曲面にしたものであり、図26の光路図に示すように、主走査方向においても良好な結像性能を有する。
【0097】
この実施例においても、光路は観察者側から表示面35に至る逆光線追跡で設計されており、表示面35に対して30°の方向からの光線を追跡している。プリズム面(偏向面)32の大きさはX方向0.105mm、Y方向0.370mmで設計されている。主走査方向(X方向)には0.105mmピッチの鋸歯状に形成され、副走査方向(Y方向)には、0.370ピッチで偏向プリズム1と偏向プリズム1’が同じ形状で交互に反対方向に向きを変えて配置されている。
【0098】
以下に、上記実施例1〜4の構成パラメータを示す。なお、以下の表中の“FFS”は自由曲面、“YTR”はYトーリック面、“ANM”はアナモルフィック面、“DS”は偏向面をそれぞれ示す。そして、面番号4と5の間の媒質が偏光板、面番号5と像面の間の媒質がガラス基板、像面が表示面に相当する。
【0099】
Figure 2004177924
【0100】
Figure 2004177924
【0101】
Figure 2004177924
【0102】
Figure 2004177924
【0103】
次に、本発明の実施例5として、図18の作製方法で作製したホログラムシート25の1つのホログラム片3’の光路図を図27に示す。図27(a)はX−Z断面図、図27(b)はY−Z面への光路投影図である。この実施例の特徴は、前記のように、ホログラム片3’(及び、ホログラム片3)を副走査方向に集光性にしたことである。このように、ホログラム片3、3’を集光性にすることにより、副走査方向に当たるY軸方向の視点の移動に対して光線が表示面35上で集光させることができる。この結果、反対側の観察者に表示しようとしている走査線の映像とクロストークを起こすことが少なくなり、広い観察位置を確保することが可能となる。また、ホログラム片3とホログラム片3’の主走査方向(X方向)の偏向角は同じでその方向が反対になるように交互に配置される。なお、この実施例の構成パラメータは省くが、図27中の、符号33(偏光板の観察側の面)、34(偏光板の表示素子側の面)、35(ガラス基板の表示素子側の面)、36(軸上主光線)は図23〜図26と同様である。
【0104】
以上、本発明の表示装置を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0105】
本発明の表示装置は例えば次のように構成することができる。
【0106】
〔1〕 画像を表示する表示素子と、その表示素子からの光を少なくとも2つの異なる方向に偏向する複数方向偏向部材とを備えた表示装置であって、
前記複数方向偏向部材は第1偏向光学系及び第2偏向光学系を有し、少なくとも2人の観察者が並んでいる方向に沿う方向を主走査方向、これと直交する方向を副走査方向とするとき、前記第1偏向光学系及び前記第2偏向光学系は、前記表示素子の主走査方向に偏向素子を複数配列して構成され、
前記第1偏向光学系の偏向素子は、第1の方向に光を偏向する偏向面を有し、前記第2偏向光学系の偏向素子は、前記第1の方向とは異なる第2の方向に光を偏向する偏向面を有し、
前記第1偏向光学系と前記第2偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に交互に配置されていることを特徴とする表示装置。
【0107】
〔2〕 前記第1偏向光学系の偏向素子の偏向面と、前記第2偏向光学系の偏向素子の偏向面は、何れも曲面からなることを特徴とする上記1記載の表示装置。
【0108】
〔3〕 前記第1偏向光学系の偏向素子の偏向面と、前記第2偏向光学系の偏向素子の偏向面は、何れも副走査方向に曲率を有する曲面であることを特徴とする上記1又は2記載の表示装置。
【0109】
〔4〕 前記副走査方向に曲率を有する曲面が自由曲面であることを特徴とする上記3記載の表示装置。
【0110】
〔5〕 前記第1偏向光学系の偏向素子と前記第2偏向光学系の偏向素子は、各偏向素子を通る主光線がそれぞれ所定の観察位置に集まるように、それぞれ一端から他端に向かって偏向面の傾斜角が順次変化するように構成されていることを特徴とする上記1から4の何れか1項記載の表示装置。
【0111】
〔6〕 前記第1偏向光学系の偏向素子と前記第2偏向光学系の偏向素子は、それぞれ一端から他端に向かってピッチが順に変わるように構成されていることを特徴とする上記1から5の何れか1項記載の表示装置。
【0112】
〔7〕 画像を表示する表示素子と、その表示素子からの光を少なくとも2つの異なる方向に偏向する複数方向偏向部材とを備えた表示装置であって、
前記複数方向偏向部材は第1偏向光学系及び第2偏向光学系を有し、少なくとも2人の観察者が並んでいる方向に沿う方向を主走査方向、これと直交する方向を副走査方向とするとき、前記第1偏向光学系は第1の方向に光を偏向する第1ホログラフィック光学素子からなり、前記第2偏向光学系は第1の方向とは異なる第2の方向に光を偏向する第2ホログラフィック光学素子からなり、
前記第1偏向光学系と前記第2偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に交互に配置されていることを特徴とする表示装置。
【0113】
〔8〕 前記第1ホログラフィック光学素子及び前記第2ホログラフィック光学素子は、副走査方向に集光性を有することを特徴とする上記7記載の表示装置。
【0114】
〔9〕 少なくとも2つの異なる映像信号に基づいてそれに対応する2つの映像を表示する表示素子と、その表示素子からの光を少なくとも2つの異なる方向に振り分ける映像振り分け手段とを備えた表示装置であって、
少なくとも2人の観察者が並んでいる方向に沿う方向を主走査方向、これと直交する方向を副走査方向とするとき、前記少なくとも2つの異なる映像信号を前記表示素子の副走査方向の複数の分割部分に一定周期で別々に入力して、前記表示素子に少なくとも2つの異なる映像が表示されるように構成され、前記映像振り分け手段は前記の少なくとも2つの異なる映像の光を少なくとも2つの異なる方向に屈曲させることを特徴とする表示装置。
【0115】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によると、簡単な構成で、自動車等の運転席と助手席にいる2人の観察者に大きな振り分け角で別々の明るい画像が表示可能な表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏向プリズムアレイの構成と作用を示す斜視図である。
【図2】本発明において用いる表示素子の画面を示す図である。
【図3】本発明によるマイクロプリズムシートの例を示す斜視図である。
【図4】本発明による表示装置を自動車のダッシュボードの一部に取り付けた状態を模式的に示す図である。
【図5】偏向プリズムアレイの変形例を示すアレイ長手方向の断面図である。
【図6】本発明によるマイクロプリズムシートにより発生するゴースト光とその抑制手段を説明するための図である。
【図7】本発明によるマイクロプリズムシートにより発生するゴースト光の別の抑制手段を説明するための図である。
【図8】本発明によるマイクロプリズムシートにより発生するゴースト光をコリメートした照明光を用いて抑制する例を説明するための表示装置の斜視図である。
【図9】図8の構成の偏向プリズムアレイ部分の断面を示す図である。
【図10】偏向プリズムアレイを構成する偏向プリズムのくさび面を凸面形状とした場合の図9と同様の図である。
【図11】偏向プリズムアレイを構成する偏向プリズムのくさび面を凹面形状とした場合の図9と同様の図である。
【図12】偏向プリズムアレイを構成する偏向プリズムのくさび面とは反対の面を凸面形状とした場合の図9と同様の図である。
【図13】偏向プリズムアレイを構成する偏向プリズムのくさび面とは反対の面を凹面形状とした場合の図9と同様の図である。
【図14】本発明によるマイクロプリズムシートにより発生するゴースト光を水平方向にのみコリメートした照明光を用いて抑制する例を説明するための図8と同様の図である。
【図15】照明光源として点光源のアレイと各点光源に対応してコリメーションレンズが並列配置されたコリメーションレンズアレイとを用いてコリメートした照明光を得る例のバックライト側から見た斜視図である。
【図16】本発明によるホログラムシートの例を示す斜視図である。
【図17】図16のホログラムシートの作製方法を説明するための図である。
【図18】本発明による別のホログラムシートの作製方法を説明するための図である。
【図19】本発明の実施例1のマイクロプリズムシートの概念的斜視図である。
【図20】本発明の実施例2のマイクロプリズムシートの概念的斜視図である。
【図21】本発明の実施例3のマイクロプリズムシートの概念的斜視図である。
【図22】本発明の実施例4のマイクロプリズムシートの概念的斜視図である。
【図23】本発明の実施例1のマイクロプリズムシートの1つの偏向プリズムの光路図である。
【図24】本発明の実施例2のマイクロプリズムシートの1つの偏向プリズムの光路図である。
【図25】本発明の実施例3のマイクロプリズムシートの1つの偏向プリズムの光路図である。
【図26】本発明の実施例4のマイクロプリズムシートの1つの偏向プリズムの光路図である。
【図27】本発明の実施例5のホログラムシートの1つのホログラム片の光路図である。
【符号の説明】
1、1’…偏向プリズム
1 、12 ・・・・1n-1 、1n …偏向プリズム
1 、12 ・・・・1p-1 、1p …偏向プリズム
2、2’…偏向プリズムアレイ
3,3’…ホログラム片
5…入射光
6…透過型液晶表示素子
7…バックライト光源
8…ゴースト光
9…光束方向制限部材
10…表示素子の画面
111 、112 、113 ・・・…表示素子の画面の分割部分
20…マイクロプリズムシート
25…ホログラムシート
25’…ホログラム感光材料
26…マスク板
27…開口
28…シリンドリカルレンズ
30…表示装置
31…偏向プリズムの観察側の面
32…偏向プリズムの表示素子側の面(偏向面)
33…偏光板の観察側の面
34…偏光板の表示素子側の面(ガラス基板の観察側の面)
35…ガラス基板の表示素子側の面(表示面(像面))
36…軸上主光線
40…ダッシュボード
41…参照光
42、42’…物体光
51…点光源
52…コリメーションレンズ
53…線状光源
54…シリンドリカルコリメーションレンズ
55…コリメーションレンズアレイ
56…コリメーションレンズ間の境界
60R…右側映像用画素ライン
60L…左側映像用画素ライン
61…画素開口
62…ブラックマトリクス
EL…同乗者観察位置
ER…運転者観察位置
S…非作用面
B…黒い吸収層

Claims (15)

  1. 画面を形成し、画像を表示する表示素子と、前記表示素子から出る画像の光を複数の方向に偏向してそれぞれ射出する複数方向偏向部材と、を備えた1つの画面から複数の画像を複数の方向に射出する表示装置であって、前記複数方向偏向部材は、前記画像の光を偏向する複数の偏向光学系を有し、前記複数方向偏向部材は、並べて配置された前記各偏向光学系を含むことによって構成されることを特徴とする表示装置。
  2. 前記表示素子において、前記画面の略水平方向を主走査方向、略垂直方向を副走査方向とするとき、前記複数方向偏向部材は、前記各偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に並べて配置されることによって構成されることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記各偏向光学系は、それぞれ前記画像の光を偏向する偏向面を持つ偏向素子が、前記表示素子の前記主走査方向に複数配列されることによって構成されていることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
  4. 前記各偏向光学系は、前記偏向面が曲面からなる前記偏向素子を含むことを特徴とする請求項3記載の表示装置。
  5. 前記各偏向光学系は、前記偏向面が前記副走査方向に曲率を有する曲面からなる前記偏向素子を含むことを特徴とする請求項3又は4記載の表示装置。
  6. 前記各偏向光学系は、前記表示素子の前記主走査方向に対してそれぞれ同じ所定の方向に前記画像の光を射出する複数の前記偏向素子で構成されていることを特徴とする請求項3記載の表示装置。
  7. 前記複数方向偏向部材は、それぞれ異なる方向に前記画像の光を射出する複数の前記各偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に周期的な順序に配置されて構成されることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
  8. 前記各偏向光学系はそれぞれホログラフィック光学素子を含むことを特徴とする請求項2記載の表示装置。
  9. 前記複数方向偏向部材は、複数の第1の偏向光学系と複数の第2の偏向光学系を各々含み、前記第1の偏向光学系は、第1の方向に光を偏向し、前記第2の偏向光学系は、前記第1の方向とは異なる第2の方向に光を偏向し、前記第1の偏向光学系と前記第2の偏向光学系が、前記表示素子の副走査方向に一定周期で交互に並べて配置されていることを特徴とする請求項2、7又は8記載の表示装置。
  10. 光源と光指向性制御手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の表示装置。
  11. 前記光源は、前記光指向性制御手段に対して照明光を射出するものであり、前記光指向性制御手段は、前記表示素子に対して、前記照明光の中の少なくとも一部の光の指向性を制御して射出するものであり、前記表示素子は、前記複数方向偏向部材に対して前記照明光を前記画像の光として射出する、光が透過可能な複数の分割部分を含んで構成されており、前記複数方向偏向部材は、前記画像の光を前記複数の方向に射出するものであることを特徴とする請求項10記載の表示装置。
  12. 前記表示素子は複数の分割部分で構成され、所定の前記分割部分からそれぞれ射出される前記画像の光が選択的に所定の前記偏向光学系に対して照射されるように、少なくとも一部の前記各分割部分と前記角偏向光学系との配置が相互に対応付けられていることを特徴とする請求項3又は11記載の表示装置。
  13. 画面を形成する表示素子によって画像が表示され、前記表示素子において、前記画面の略水平方向を主走査方向、略垂直方向を副走査方向とするとき、前記画像の光を偏向する複数の偏向光学系が前記表示素子の副走査方向に並べて配置されることによって構成された複数方向偏向部材が用いられ、前記表示素子から出る画像の光が、前記複数方向偏向部材に入射し、前記画像の光が前記複数方向偏向部材によって前記主走査方向と平行な複数の方向に偏向されてそれぞれ射出されることにより1つの画面から複数の方向に画像が射出されることを特徴とする画像表示方法。
  14. 照明光を射出する光源と、前記照明光の中の少なくとも一部の光の指向性を制御する光指向性制御手段とがさらに用いられ、前記光源から前記照明光が射出され、前記照明光が前記光指向性制御手段に入射し、前記光指向性制御手段によって前記照明光が指向性を制御されて射出され、前記光指向性制御手段から射出された前記照明光が前記表示素子に入射し、前記表示素子によって前記照明光が前記画像の光となって射出され、前記表示素子から射出された前記画像の光が前記複数方向偏向部材に入射し、前記複数方向偏向部材によって、前記画像の光が複数の方向に偏向され、前記複数方向偏向部材から射出された前記画像の光が複数の方向に対して画像として表示されることを特徴とする請求項13記載の画像表示方法。
  15. 前記複数方向偏向部材には、前記画像の光を偏向する複数の偏向素子又はホログラフィック光学素子が含まれることを特徴とする請求項13記載の画像表示方法。
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JP2020098362A (ja) * 2013-05-19 2020-06-25 エルビット・システムズ・リミテッド 反射低減用に設計された電子表示器

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