JP2004175872A - Water-soluble metal working fluid composition - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性金属加工油剤組成物に関し、更に詳しくは、消泡性に優れ、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れ、環境への負荷が少ない水溶性金属加工油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、水溶性の金属加工油剤、特に切削加工、研削加工及び切断加工において使用される水溶性加工油剤には、被削材はもとより、加工装置等に使用されている鉄鋼等の腐食を防止するための防錆剤が配合されている。特に発泡を嫌う加工現場では、非常に低泡性で防錆力を有するホウ酸及びその塩を防錆剤として使用することが多かった。
【0003】
しかし、平成13年7月1日から水質汚濁防止法の排水基準を定める省令の一部を改正する省令が施行され、ホウ素及びその化合物(ホウ酸及びその塩がこれに該当する)の排水基準が、以下の通り定められた。
・海域以外の公共用水域に排出されるもの: 1リットルにつきホウ素10ミリグラム
・海域に排出されるもの: 1リットルにつきホウ素230ミリグラム
ホウ素及びその化合物は、一般的な排水処理法(凝集沈澱処理法、活性汚泥処理法)では処理しにくく、水溶性金属加工油剤に防錆剤としてホウ酸を用いると上記の排水基準を満足するのが非常に困難である。このような状況に伴ない、ホウ酸及びその塩に代わる非常に低泡性の防錆剤が求められている。
【0004】
また、水溶性金属加工油剤では、使用する防錆剤も水溶性であって、界面活性を有するものが多い。そのために、泡立ちが問題になって使用できないことがある。この場合に、消泡剤を添加して泡を消す方法も採られるが、消泡剤には、長期間持続する消泡効果は期待できず、定期的に添加しなければならないため、作業効率が悪くなり、また希釈液の透明性が失われるといった問題がある。
【0005】
一方、特定の多価フェノール系化合物又はその塩を有効成分として含有する塩化カルシウムブライン用防食剤(特許文献1参照)、フェノール性化合物と脂肪族アルデヒドの共重合体を含む金属防食剤(特許文献2参照)、フェノール性化合物と平均分子量の比較的小さい部分鹸化ポリビニルアルコールと脂肪族アルデヒドの共重合体を含む金属防食剤(特許文献3参照)、フェノール性化合物とオキシスチレン重合物と脂肪族アルデヒドの共重合体を含む金属防食剤(特許文献4)、及び、特定のチオアミド誘導体及び特定のアミド誘導体を添加することにより、カーボンスチールの腐食を抑制することを特徴とするアルカリ性H2S/NH3/CN−/Cl−水溶液中におけるカーボンスチールのチオアミド及びアミド誘導体腐食抑制剤(特許文献5)が、それぞれ知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭58−133382号公報
【特許文献2】
特開平5−148671号公報
【特許文献3】
特開平5−148672号公報
【特許文献4】
特開平5−148673号公報
【特許文献5】
特開平11−269674号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景の下で、本発明は、金属加工処理に使用するのに適した水溶性金属加工油剤組成物であって、特に消泡性に優れ、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れ、しかも環境への負荷が少ない、ホウ酸及びその塩に代替できる水溶性金属加工油剤組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ホウ酸及びその塩に代わるものとして、特に消泡性に優れ、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れ、しかも環境への負荷が少ない化合物を求めて検討した結果、特定の芳香族(ヘテロ原子を含んでもよい)性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩が、消泡性、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れた効果を発揮する事実を見出し、これに基づいて本発明を完成させた。本発明の発明者の知る限り、特定の芳香族性ヒドロキシルを有するアミド系化合物又はその塩が水溶性金属加工油剤の防錆、防食剤に適用できることは、これまで報告されていない。
【0009】
即ち、本発明の水溶性金属加工油剤組成物は、芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩を1種又は2種以上含有することを特徴とする。本発明において、「芳香族」は、環構成原子にヘテロ原子を含んでいてもよい。
【0010】
この構成になる水溶性金属加工油剤組成物は、機械加工時において特に消泡性に優れると共に、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れ、しかも環境への負荷が少ないという利点を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物及びその塩としては、下記の一般式(I)、
【0012】
【化9】
【0013】
(式中、R1、R2及びR3は、これらのうち少なくとも1つが−X−Aを表し、他は、同一又は異なって、水素又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、
Aは、ヒドロキシル基で置換されている10員環までの芳香族環を表し、Xは、単結合を表すか又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、そして
R1、R2、R3又はXによって炭化水素基が表されるときは、それらの炭化水素基は、それぞれヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、スルホン酸基、硫酸エステル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、燐酸エステル基よりなる群より選ばれる置換基を有していてよい。)で示される化合物及びその塩が含まれる。
【0014】
上記において、R1、R2及びR3について、「炭素数1〜8の炭化水素基」というときは、該「炭化水素基」は、飽和又は不飽和の、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式の炭化水素基、並びに芳香族基を含む。そのような基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、シクロヘキシル基及びシクロペンチル基等のような飽和炭化水素基、これらに対応する炭素骨格よりなる不飽和炭化水素基、並びにフェニル基、ベンジル基、トリル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
また、Aにつき、「ヒドロキシル基で置換されている10員環までの芳香族環」というときの、「芳香族環」の例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、インドール環、イソインドール環等が挙げられる。
【0016】
本発明において、芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物及びその塩としては、特に好ましくは下記の一般式(I’)、
【0017】
【化10】
【0018】
(式中、R1’、R2’及びR3’は、これらのうち少なくとも1つが下記の一般式(II)〜(VII)、
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】
【化15】
【0024】
【化16】
【0025】
で示される基を表し、他は、同一又は異なって、水素又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、
Y及びZは、同一又は異なって、水素又はヒドロキシル基を表し、
R4、R5及びR6は、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、そして
R1’、R2’、R3’、R4、R5又はR6によって表される炭化水素基は、それぞれヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、スルホン酸基、硫酸エステル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基及び燐酸エステル基よりなる群より選ばれる置換基を有していてよい。)で示される化合物又はその塩である。
【0026】
上記において、R1’、R2’及びR3’について、「炭素数1〜8の炭化水素基」というときは、該「炭化水素基」は、飽和又は不飽和の、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式の炭化水素基、並びに芳香族基を含む。そのような基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、シクロヘキシル基及びシクロペンチル基等のような飽和炭化水素基、これらに対応する炭素骨格よりなる不飽和炭化水素基、並びにフェニル基、ベンジル基、トリル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
また上記において、R4、R5及びR6について「炭素数1〜10の炭化水素基」というときは、該「炭素数1〜10の炭化水素基」は、飽和又は不飽和の、直鎖状、分岐鎖状及び脂環式の炭化水素基、並びに芳香族基を含む。そのような基の例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n−ブチレン基、メチルエチレン基、2−メチルプロピレン基、シクロヘキシレン基及びシクロペンチレン基等のような飽和炭化水素基、これらに対応する炭素骨格よりなる不飽和炭化水素基、フェニレン基、ナフチレン基、メチルフェニレン基、フェニレンメチル基、フェニレンエチル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
上記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩の例としては、2−ヒドロキシベンズアミド、4−ヒドロキシベンズアミド、4−ヒドロキシフェニルアセトアミド、5−アセチル−2−ヒドロキシベンズアミド、4−ヒドロキシアセトアニリド、3−ヒドロキシアセトアニリド、2−ヒドロキシアセトアニリド、2−ヒドロキシベンズアニリド、3−ヒドロキシピコリンアミド、N−(2−アセトアミドフェネチル)−1−ヒドロキシ−2−ナフトアミド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアミド等又はそれらの塩が挙げられるが、それら限定されない。
【0029】
本発明の水溶性金属加工油剤組成物における上記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩の濃度は、好ましくは、0.001〜50重量%(より好ましくは0.001〜30重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%)である。これは、上記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩の濃度が0.001重量%以上で十分な防錆性が得られ、また濃度が50重量%以下であれば液の安定性の維持が容易だからである。
【0030】
また、本発明の更なる水溶性金属加工油剤組成物は、上記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩に加えて、有機アミン又は無機アルカリを更に含有することを特徴とする。
【0031】
本発明の尚も更なる水溶性金属加工油剤組成物は、前記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩を好ましくは0.001〜50重量%(より好ましくは0.001〜30重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%)含有し、且つ、有機アミンを0.01〜80重量%(より好ましくは0.05〜60重量%、更に好ましくは0.1〜30重量%)含有することを特徴とする。有機アミンの濃度をこの範囲とするのは、濃度が0.01重量%以上で防錆性を高めるのに十分であり、また濃度が80重量%以下であれば液の安定性の維持が容易となり、引火の懸念も実質的になくなるからである。
【0032】
本発明の尚も更なる水溶性金属加工油剤組成物は、前記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩を好ましくは0.001〜50重量%(より好ましくは0.001〜30重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%)含有し、且つ、無機アルカリを好ましくは0.001〜50重量%(より好ましくは0.005〜30重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%)含有するものであることを特徴とする。無機アルカリの濃度をこの範囲とするのは、濃度が0.001重量%以上で防錆性を高めるのに十分であり、また濃度が50重量%以下であれば溶解が完全であり、液の安定性の維持が容易となるからである。
【0033】
本発明の水溶性金属加工油剤組成物は水溶液状であり、その元々の濃度及び金属加工時に求められる性能に応じて、適宜の希釈倍率(通常は、5〜100倍)で水で希釈して使用に供することができる。本発明の水溶性金属加工油剤組成物の使用時における(即ち、該当する場合水で希釈した後の)上記芳香族性ヒドロキシル基を有するアミド系化合物又はその塩及び上記無機アルカリの濃度はそれぞれ通常0.001重量%以上、有機アミンの濃度は通常0.01重量%以上あれば十分であるが、より高濃度としてもよい。使用時における本発明の水溶性金属加工油剤組成物のpHは、好ましくは7〜12.5、より好ましくは8〜11である。十分な防錆性を得るにはpHが7以上であることが好ましく、手荒れの原因となる皮膚刺激性や、廃棄物処理における特定管理産業廃棄物たる廃アルカリの処理等を考慮すると、pHが12.5以下であることが望ましいためである。
【0034】
上記有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ノルマルブタノールアミン、イソブタノールアミン、tert−ブタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、m−キシリレンジアミン等が挙げられる。また、無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。これらの中でも、特に好ましい例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ノルマルブタノールアミン、イソブタノールアミン、tert−ブタノールアミン等のアルカノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン等のアルキルエーテルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン等のアルキルアミンが挙げられる。
【0035】
また、本発明の組成物には、有機酸、基油、界面活性剤、極圧添加剤、無機塩類、消泡剤、防腐剤、防食剤等を、低泡性、防錆性を阻害しない範囲において適宜配合して調製し、使用することができる。上記有機酸としては、カプリル酸、ペラルゴン酸、イソノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸等が挙げられる。
【0036】
上記基油としては、鉱物油、合成炭化水素油、エステル油、植物油等が挙げられる。鉱物油は、天然の原油から分離されるものであり、これを適当に蒸留、精製等することにより製造される。鉱物油の主成分は炭化水素(多くはナフテン類である)であり、その他パラフィン分、芳香族分等を含有しているものである。
【0037】
合成炭化水素油としては、化学的に合成された炭化水素であって、具体的には、ポリ−α−オレフィン、ポリイソブチレン(ポリブテン)等が挙げられ、ポリ−α−オレフィンは、具体的には、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン等をポリマー化又はオリゴマー化したもの或いはこれらを水素化したもの等が挙げられる。
【0038】
エステル油としては、化学的に合成された潤滑油であって、ジエステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、ケイ酸エステル等が挙げられる。具体的には、ジエステルとしては、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の二塩基酸と、2−エチルヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、トリデカノール等のアルコールのジエステル等が挙げられる。ポリオールエステルとしては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、或いはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のポリオールと、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等の脂肪酸とのエステル等が挙げられる。
【0039】
植物油としては、具体的には、綿実油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ひまわり油、やし油、パーム油、トール油、大豆油、ヒマシ油、亜麻仁油等が挙げられる。
【0040】
界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸アミン石鹸、石油スルホネート、硫酸化油、アルキルスルホンアミドカルボン酸塩、カルボキシ化油脂等のアニオン系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルキロールアミド等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0041】
極圧添加剤としては、塩素系、硫黄系、リン系等が代表的であるが、具体的には、塩素系としては、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸、塩素化脂肪油等が挙げられる。硫黄系としては、硫化オレフィン、硫化ラード、アルキルポリサルファイド、硫化脂肪酸等が挙げられる。リン系としては、リン酸エステル(塩)系、亜リン酸エステル(塩)系、チオリン酸エステル(塩)系、ホスフィン系、リン酸トリクレジル等が挙げられる。
【0042】
無機塩類としては、リン酸塩、炭酸塩等が挙げられ、具体的には、リン酸ソーダ、リン酸カリウム、炭酸ソーダ、炭酸カリウム等が挙げられる。
【0043】
消泡剤としては、シリコン系消泡剤、ポリオキシアルキレン系消泡剤、鉱油系消泡剤等が挙げられる。具体的には、シリコン系消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン、変性ポリシロキサン等が挙げられる。ポリオキシアルキレン系消泡剤としては、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等が挙げられる。また、鉱油系消泡剤としては、ナフテン系、パラフィン系等が挙げられる。
【0044】
防腐剤としては、トリアジン系、イソチアゾリン系又はフェノール系等が代表的であるが、具体的には、トリアジン系としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。イソチアゾリン系としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。フェノール系としては、オルトフェニルフェノール、2,3,4,6−テトラクロロフェノール等が挙げられる。
【0045】
防食剤としては、トリアゾール類等が挙げられ、具体的には、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、3−アミノトリアゾール等が挙げられる。
【0046】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて更に具体的に説明する。
〔実施例1〜9および比較例1〜5〕
表1及び2に示す成分組成(数値は重量%)に従って、水に各成分を溶解させることにより水溶性金属加工油剤組成物を調製し、それらの性能試験として下記に示す防錆試験、消泡試験を行った。
【0047】
防錆試験:
φ50mmのシャーレに、表1及び2の水溶性金属加工油剤組成物の10倍水希釈液と鋳物切粉5gを入れ、10分放置後液を切り、温度30℃、湿度80%の環境下で放置し、発錆状態を目視で観察した。評価は最大防錆期間に応じて3段階で行った。その結果を以下の表3に示す。表3において、◎は「4時間以上発錆なし」の評価を示し、○は「1時間以上発錆なし」の評価を示し、×は「1時間以内に発錆」の評価を示す。
【0048】
消泡試験:
表1及び2の水溶性金属加工油剤組成物の30倍水希釈液500mlを、容量1400mlの家庭用ミキサーに入れて、室温下で1分間攪拌した後、一定時間毎に泡の体積を測定した。その結果を表3に示す。表3において、◎は「30秒以内に0ml」の評価を示し、○は「3分以内に0ml」の評価を示し、×は「完全消泡に3分より長くを要する」の評価を示す。なお、表1及び2の水溶性金属加工油剤組成物の30倍水希釈液の25℃におけるpHを、(株)堀場製作所製のガラス電極式水素イオン濃度計を用いて測定した。その結果を表3に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】
本願発明によって、特に消泡性に優れ、鉄系金属に対する防食性、防錆性に優れ、環境への負荷も少ない水溶性金属加工油剤が得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-soluble metalworking oil composition, and more particularly, to a water-soluble metalworking oil composition having excellent defoaming properties, excellent anticorrosion properties against iron-based metals, excellent rust prevention properties, and low environmental load. .
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, water-soluble metal working fluids, especially water-soluble working fluids used in cutting, grinding and cutting processes, prevent corrosion of not only work materials but also steel and the like used in processing equipment. A rust preventive is incorporated for the purpose. In particular, at processing sites where foaming is disfavored, boric acid and its salts, which have very low foaming properties and rust-preventing power, are often used as rust-preventive agents.
[0003]
However, from July 1, 2001, a ministerial ordinance to amend a part of the ministerial ordinance that stipulates the drainage standard of the Water Pollution Control Law was enforced, and the drainage standard for boron and its compounds (boric acid and its salts) was enforced. Was defined as follows:
・ Discharged into public waters other than sea area: 10 milligrams of boron per liter. ・ Discharged into sea area: 230 milligrams of boron per liter. Activated sludge treatment method), and it is very difficult to satisfy the above-mentioned drainage standard when boric acid is used as a rust inhibitor in a water-soluble metal working oil agent. Under such circumstances, there is a demand for a very low-foaming rust inhibitor that can replace boric acid and its salts.
[0004]
Further, among water-soluble metalworking oils, many rust preventives are water-soluble and have surface activity. For this reason, there is a case where foaming becomes a problem and cannot be used. In this case, a method of removing the foam by adding an antifoaming agent is also adopted, but the antifoaming agent cannot be expected to have a long-lasting defoaming effect. And the transparency of the diluent is lost.
[0005]
On the other hand, an anticorrosive for calcium chloride brine containing a specific polyhydric phenol compound or a salt thereof as an active ingredient (see Patent Document 1), and a metal anticorrosive containing a copolymer of a phenolic compound and an aliphatic aldehyde (see Patent Document 1) 2), a metal anticorrosive containing a phenolic compound, a copolymer of a partially saponified polyvinyl alcohol having a relatively small average molecular weight and an aliphatic aldehyde (see Patent Document 3), a phenolic compound, an oxystyrene polymer and an aliphatic aldehyde Alkali H 2 S / NH characterized by suppressing corrosion of carbon steel by adding a metal anticorrosive containing a copolymer of the following (Patent Document 4) and a specific thioamide derivative and a specific amide derivative. Inhibition of thioamide and amide derivative corrosion of carbon steel in 3 / CN − / Cl − aqueous solution Antioxidants (Patent Document 5) are known respectively.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-58-133382 [Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-148671 [Patent Document 3]
JP-A-5-148672 [Patent Document 4]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-148673 [Patent Document 5]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-269674
[Problems to be solved by the invention]
Against this background, the present invention relates to a water-soluble metalworking oil composition suitable for use in metalworking, particularly having excellent defoaming properties, corrosion resistance to iron-based metals, and rustproofness. It is an object of the present invention to provide a water-soluble metalworking oil composition which is excellent in water resistance and has a small burden on the environment and which can be substituted for boric acid and its salts.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor, as a substitute for boric acid and its salts, particularly excellent antifoaming properties, corrosion resistance against iron-based metals, excellent rust prevention, and as a result of examining a compound with a low environmental load, An amide compound having a specific aromatic (which may contain a hetero atom) hydroxyl group or a salt thereof has a defoaming property, an anticorrosion property against iron-based metals, and a fact that the rust-preventing effect is excellent. Based on this, the present invention has been completed. As far as the inventor of the present invention knows, it has not been reported that an amide compound having a specific aromatic hydroxyl or a salt thereof can be applied to a rust preventive or an anticorrosive of a water-soluble metal working oil.
[0009]
That is, the water-soluble metalworking oil composition of the present invention is characterized by containing one or more amide compounds having an aromatic hydroxyl group or salts thereof. In the present invention, “aromatic” may include a hetero atom in a ring-constituting atom.
[0010]
The water-soluble metalworking oil composition having such a constitution has the advantages that it is particularly excellent in defoaming properties at the time of machining, is excellent in anticorrosion properties and rustproofness against iron-based metals, and has a small burden on the environment.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, the amide compound having an aromatic hydroxyl group and a salt thereof include the following general formula (I):
[0012]
Embedded image
[0013]
(Wherein, at least one of R1, R2 and R3 represents -XA, and the other represents the same or different and represents hydrogen or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms;
A represents an aromatic ring up to a 10-membered ring substituted with a hydroxyl group, X represents a single bond or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms, and R1, R2, R3 or X When a hydrocarbon group is represented by, each of those hydrocarbon groups, hydroxyl group, oxo group, carboxyl group, amide group, nitrile group, amino group, nitro group, nitroso group, thiol group, sulfonic acid group, It may have a substituent selected from the group consisting of a sulfate group, a sulfonamide group, a phosphonic acid group, and a phosphate group. ) And salts thereof.
[0014]
In the above description, when R1, R2 and R3 are referred to as "a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms", the "hydrocarbon group" is a saturated or unsaturated, linear, branched or alicyclic group. And an aromatic group. Examples of such groups include methyl, ethyl, n-propyl, n-butyl, n-octyl, isopropyl, tert-butyl, sec-butyl, cyclohexyl, cyclopentyl and the like. Such a saturated hydrocarbon group, an unsaturated hydrocarbon group having a carbon skeleton corresponding thereto, and a phenyl group, a benzyl group, a tolyl group, and the like, but are not limited thereto.
[0015]
Examples of the “aromatic ring” when “A” is an “aromatic ring up to a 10-membered ring substituted with a hydroxyl group” include a benzene ring, a pyridine ring, a naphthalene ring, a quinoline ring, and an isoquinoline ring. , An indole ring, an isoindole ring and the like.
[0016]
In the present invention, an amide compound having an aromatic hydroxyl group and a salt thereof are particularly preferably the following general formula (I ′):
[0017]
Embedded image
[0018]
(In the formula, at least one of R1 ′, R2 ′ and R3 ′ is a group represented by the following general formulas (II) to (VII);
[0019]
Embedded image
[0020]
Embedded image
[0021]
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[0022]
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[0023]
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[0024]
Embedded image
[0025]
Represents the group represented by the other, the other is the same or different, represents hydrogen or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms,
Y and Z are the same or different and each represent hydrogen or a hydroxyl group;
R4, R5 and R6 represent a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and the hydrocarbon group represented by R1 ′, R2 ′, R3 ′, R4, R5 or R6 is a hydroxyl group, an oxo group, Having a substituent selected from the group consisting of a carboxyl group, an amide group, a nitrile group, an amino group, a nitro group, a nitroso group, a thiol group, a sulfonic acid group, a sulfate ester group, a sulfonamide group, a phosphonic acid group and a phosphate ester group. You may do. Or a salt thereof.
[0026]
In the above, when R1 ′, R2 ′ and R3 ′ are referred to as “a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms”, the “hydrocarbon group” is a saturated or unsaturated, straight-chain, branched-chain or It includes alicyclic hydrocarbon groups and aromatic groups. Examples of such groups include methyl, ethyl, n-propyl, n-butyl, n-octyl, isopropyl, tert-butyl, sec-butyl, cyclohexyl, cyclopentyl and the like. Such a saturated hydrocarbon group, an unsaturated hydrocarbon group having a carbon skeleton corresponding thereto, and a phenyl group, a benzyl group, a tolyl group, and the like, but are not limited thereto.
[0027]
In the above description, when R4, R5 and R6 are referred to as "C1-10 hydrocarbon group", the "C1-10 hydrocarbon group" is a saturated or unsaturated, straight-chain, branched It includes chain and alicyclic hydrocarbon groups, and aromatic groups. Examples of such groups include methylene, ethylene, propylene, n-butylene, methylethylene, 2-methylpropylene, saturated hydrocarbon groups such as cyclohexylene and cyclopentylene, Examples thereof include, but are not limited to, an unsaturated hydrocarbon group having a carbon skeleton, a phenylene group, a naphthylene group, a methylphenylene group, a phenylenemethyl group, and a phenyleneethyl group.
[0028]
Examples of the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof include 2-hydroxybenzamide, 4-hydroxybenzamide, 4-hydroxyphenylacetamide, 5-acetyl-2-hydroxybenzamide, 4-hydroxyacetanilide, and 3-hydroxybenzamide. -Hydroxyacetanilide, 2-hydroxyacetanilide, 2-hydroxybenzanilide, 3-hydroxypicolinamide, N- (2-acetamidophenethyl) -1-hydroxy-2-naphthamide, 3,4,5-trihydroxybenzamide, or the like or the like But not limited thereto.
[0029]
The concentration of the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof in the water-soluble metalworking oil composition of the present invention is preferably 0.001 to 50% by weight (more preferably 0.001 to 30% by weight). , More preferably 0.01 to 10% by weight). This is because the amide compound having an aromatic hydroxyl group or the salt thereof has a concentration of 0.001% by weight or more and sufficient rust preventive property can be obtained. Is easy to maintain.
[0030]
Further, a further water-soluble metalworking oil composition of the present invention is characterized in that it further contains an organic amine or an inorganic alkali in addition to the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof.
[0031]
The still further water-soluble metalworking oil composition of the present invention preferably contains 0.001 to 50% by weight (more preferably 0.001 to 30% by weight) of the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof. %, More preferably 0.01 to 10% by weight, and 0.01 to 80% by weight (more preferably 0.05 to 60% by weight, further preferably 0.1 to 30% by weight) of an organic amine. ). When the concentration of the organic amine is in this range, the concentration of 0.01% by weight or more is sufficient to enhance rust prevention, and the concentration of 80% by weight or less makes it easy to maintain the stability of the liquid. This is because there is substantially no fear of ignition.
[0032]
The still further water-soluble metalworking oil composition of the present invention preferably contains 0.001 to 50% by weight (more preferably 0.001 to 30% by weight) of the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof. %, More preferably 0.01 to 10% by weight, and preferably 0.001 to 50% by weight (more preferably 0.005 to 30% by weight, further preferably 0.01 to 10% by weight) of an inorganic alkali. % By weight). The reason why the concentration of the inorganic alkali is set in this range is that the concentration of 0.001% by weight or more is sufficient to enhance the rust prevention property, and if the concentration is 50% by weight or less, the dissolution is complete. This is because the stability can be easily maintained.
[0033]
The water-soluble metalworking oil composition of the present invention is in the form of an aqueous solution, and is diluted with water at an appropriate dilution ratio (usually 5 to 100 times) depending on its original concentration and performance required during metalworking. Can be used for use. When the water-soluble metalworking oil composition of the present invention is used (that is, after dilution with water, if applicable), the concentration of the amide compound having an aromatic hydroxyl group or a salt thereof and the concentration of the inorganic alkali are usually 0.001% by weight or more and the concentration of the organic amine of 0.01% by weight or more are usually sufficient, but may be higher. The pH of the water-soluble metalworking oil composition of the present invention during use is preferably from 7 to 12.5, more preferably from 8 to 11. In order to obtain sufficient rust prevention, the pH is preferably 7 or more. In consideration of skin irritation which causes hand roughening and treatment of waste alkali which is a specific management industrial waste in waste treatment, the pH is preferably 7 or more. This is because it is desirable to be 12.5 or less.
[0034]
Examples of the organic amine include monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoisopropanolamine, diisopropanolamine, triisopropanolamine, N-methylmonoethanolamine, N-methyldiethanolamine, N, N-dimethylethanolamine, N, N-diethylethanolamine, normal butanolamine, isobutanolamine, tert-butanolamine, morpholine, N-methylmorpholine, N-ethylmorpholine, ethylenediamine, dimethylaminopropylamine, cyclohexylamine, n-butylamine, 1,3 -Bis (aminomethyl) cyclohexane, N- (2-aminoethyl) piperazine, 1,2-diaminocyclohexane, m-xylylenediamine and the like It is below. Examples of the inorganic alkali include sodium hydroxide and potassium hydroxide. Among these, particularly preferred examples include monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoisopropanolamine, diisopropanolamine, triisopropanolamine, N, N-dimethylethanolamine, N-methylmonoethanolamine, and N-methyl. Alkanolamines such as diethanolamine, normal butanolamine, isobutanolamine and tert-butanolamine; alkyl etheramines such as morpholine and N-methylmorpholine; 1,3-bis (aminomethyl) cyclohexane; N- (2-aminoethyl) And alkylamines such as piperazine.
[0035]
In addition, the composition of the present invention includes organic acids, base oils, surfactants, extreme pressure additives, inorganic salts, defoamers, preservatives, anticorrosives, etc. It can be prepared and used by appropriately blending within the range. Examples of the organic acid include caprylic acid, pelargonic acid, isononanoic acid, capric acid, lauric acid, stearic acid, oleic acid, benzoic acid, p-tert-butylbenzoic acid, adipic acid, suberic acid, sebacic acid, azelaic acid, Dodecane diacid and the like.
[0036]
Examples of the base oil include mineral oil, synthetic hydrocarbon oil, ester oil, and vegetable oil. Mineral oil is separated from natural crude oil, and is produced by appropriately distilling and refining it. The main component of the mineral oil is a hydrocarbon (mostly naphthenes), and also contains a paraffin component, an aromatic component, and the like.
[0037]
The synthetic hydrocarbon oil is a chemically synthesized hydrocarbon, and specifically includes poly-α-olefin, polyisobutylene (polybutene), and the like. Examples thereof include those obtained by polymerizing or oligomerizing 1-hexene, 1-octene, 1-nonene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, or the like, or those obtained by hydrogenating them.
[0038]
The ester oil is a chemically synthesized lubricating oil and includes diester, polyol ester, phosphate ester, silicate ester and the like. Specifically, examples of the diester include diester acids such as glutaric acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, and dodecane diacid, and diesters of alcohols such as 2-ethylhexanol, octanol, decanol, dodecanol, and tridecanol. No. As the polyol ester, neopentyl glycol, trimethylolethane, trimethylolpropane, glycerin, diglycerin, polyglycerin, pentaerythritol, sorbitol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, or a polyol such as an alkylene oxide adduct thereof, Butyric acid, isobutyric acid, valeric acid, isovaleric acid, pivalic acid, caproic acid, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, esters with fatty acids such as linoleic acid and the like. Can be
[0039]
Specific examples of vegetable oils include cottonseed oil, olive oil, rapeseed oil, sesame oil, sunflower oil, palm oil, palm oil, tall oil, soybean oil, castor oil, linseed oil, and the like.
[0040]
Specific examples of the surfactant include anionic surfactants such as fatty acid amine soaps, petroleum sulfonates, sulfated oils, alkyl sulfonamide carboxylate salts, carboxylated fats and oils, sorbitan fatty acid esters, and polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters. And nonionic surfactants such as propylene glycol fatty acid ester, polyethylene glycol fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, and fatty acid alkylolamide.
[0041]
As extreme pressure additives, chlorine-based, sulfur-based, phosphorus-based, and the like are typical. Specific examples of chlorine-based additives include chlorinated paraffins, chlorinated fatty acids, and chlorinated fatty oils. Examples of the sulfur system include sulfurized olefin, sulfurized lard, alkyl polysulfide, and sulfurized fatty acid. Examples of the phosphorus type include a phosphate (salt) type, a phosphite (salt) type, a thiophosphate (salt) type, a phosphine type, and tricresyl phosphate.
[0042]
Examples of the inorganic salts include phosphates and carbonates, and specific examples thereof include sodium phosphate, potassium phosphate, sodium carbonate, and potassium carbonate.
[0043]
Examples of the antifoaming agent include a silicone-based antifoaming agent, a polyoxyalkylene-based antifoaming agent, and a mineral oil-based antifoaming agent. Specifically, examples of the silicon-based antifoaming agent include dimethylpolysiloxane and modified polysiloxane. Examples of the polyoxyalkylene-based antifoaming agent include polyoxypropylene and polyoxybutylene. In addition, examples of the mineral oil-based antifoaming agent include naphthene-based and paraffin-based.
[0044]
Typical preservatives include triazines, isothiazolines, phenols, and the like. Specifically, triazines include hexahydro-1,3,5-tris (2-hydroxyethyl) -1,3. , 5-triazine and the like. Examples of the isothiazoline-based compound include 1,2-benzoisothiazolin-3-one, 5-chloro-2-methyl-4-isothiazolin-3-one, and 2-methyl-isothiazolin-3-one. Examples of the phenol type include orthophenylphenol and 2,3,4,6-tetrachlorophenol.
[0045]
Examples of the anticorrosive include triazoles, and specific examples thereof include benzotriazole, tolyltriazole, and 3-aminotriazole.
[0046]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on examples and comparative examples.
[Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 5]
A water-soluble metalworking oil composition was prepared by dissolving each component in water in accordance with the component compositions shown in Tables 1 and 2 (numerical values are% by weight). The test was performed.
[0047]
Rust prevention test:
A 10-fold water-diluted solution of the water-soluble metalworking oil composition shown in Tables 1 and 2 and 5 g of a casting chip were placed in a Petri dish of φ50 mm, and after leaving for 10 minutes, the solution was cut off. It was left to stand, and the rusting state was visually observed. The evaluation was performed in three stages according to the maximum rust prevention period. The results are shown in Table 3 below. In Table 3, ◎ indicates the evaluation of “No rusting for 4 hours or more”, ○ indicates the evaluation of “No rusting for 1 hour or more”, and X indicates the evaluation of “Rusting within 1 hour”.
[0048]
Defoaming test:
500 ml of a 30-fold water dilution of the water-soluble metalworking oil composition of Tables 1 and 2 was put into a 1400 ml domestic mixer, stirred at room temperature for 1 minute, and the foam volume was measured at regular intervals. . Table 3 shows the results. In Table 3, ◎ indicates an evaluation of “0 ml within 30 seconds”, ○ indicates an evaluation of “0 ml within 3 minutes”, and X indicates an evaluation of “it takes longer than 3 minutes for complete defoaming”. . The pH at 25 ° C. of a 30-fold water dilution of the water-soluble metal working oil composition shown in Tables 1 and 2 was measured using a glass electrode type hydrogen ion concentration meter manufactured by Horiba, Ltd. Table 3 shows the results.
[0049]
[Table 1]
[0050]
[Table 2]
[0051]
[Table 3]
[0052]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain a water-soluble metalworking oil which is particularly excellent in defoaming properties, excellent in anticorrosion properties against iron-based metals, excellent in rust prevention properties, and has little environmental load.
Claims (8)
Aは、ヒドロキシル基で置換されている10員環までの芳香族環を表し、Xは、単結合を表すか又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、そして
R1、R2、R3又はXによって炭化水素基が表されるときは、それらの炭化水素基は、それぞれヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、スルホン酸基、硫酸エステル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、燐酸エステル基よりなる群より選ばれる置換基を有していてよい。)で示されるものである、請求項1の水溶性金属加工油剤組成物。The amide compound having an aromatic hydroxyl group is represented by the following general formula (I):
A represents an aromatic ring up to a 10-membered ring substituted with a hydroxyl group, X represents a single bond or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms, and R1, R2, R3 or X When a hydrocarbon group is represented by, each of those hydrocarbon groups is a hydroxyl group, an oxo group, a carboxyl group, an amide group, a nitrile group, an amino group, a nitro group, a nitroso group, a thiol group, a sulfonic acid group, It may have a substituent selected from the group consisting of a sulfate group, a sulfonamide group, a phosphonic acid group, and a phosphate group. The water-soluble metalworking oil composition according to claim 1, which is represented by the following formula:
Y及びZは、同一又は異なって、水素又はヒドロキシル基を表し、
R4、R5及びR6は、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、そして
R1’、R2’、R3’、R4、R5又はR6によって表される炭化水素基は、それぞれヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、チオール基、スルホン酸基、硫酸エステル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基及び燐酸エステル基よりなる群より選ばれる置換基を有していてよい。)で示されるものである、請求項1の水溶性金属加工油剤組成物。The amide compound having an aromatic hydroxyl group is represented by the following general formula (I ′):
Y and Z are the same or different and each represent hydrogen or a hydroxyl group;
R4, R5 and R6 represent a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and the hydrocarbon group represented by R1 ′, R2 ′, R3 ′, R4, R5 or R6 is a hydroxyl group, an oxo group, Having a substituent selected from the group consisting of a carboxyl group, an amide group, a nitrile group, an amino group, a nitro group, a nitroso group, a thiol group, a sulfonic acid group, a sulfate ester group, a sulfonamide group, a phosphonic acid group and a phosphate ester group. You may do it. The water-soluble metalworking oil composition according to claim 1, which is represented by the following formula:
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