JP2004175808A - 有効成分としてリン酸ヒスタミンを用いて損傷組織を局所的に治療するための方法および組成物 - Google Patents

有効成分としてリン酸ヒスタミンを用いて損傷組織を局所的に治療するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 口唇疱疹およびアフタ性口内炎病変のための、すなわち熱性疱疹、単純疱疹および潰瘍性口内炎等のための薬剤および治療法を提供する。
【解決手段】 約0.00325−0.0275wt%のリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミン(IEP)と均質に混合したビニル重合体タイプの水溶性ゲルよりなる組成物。また、アレルギー性結膜炎及び巨大乳頭状結膜炎を治療する別の組成物は、約0.0067wt%のIEPと均質に混合した半合成水溶性重合体目薬溶液からなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ウイルス性疾患である口唇庖疹(単純庖疹または熱性庖疹)、性器庖疹、帯状庖疹(帯状ヘルペス)、水痘帯状庖疹(水庖瘡);アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)、化学療法に伴う口内粘膜炎(口内炎)、アレルギー性結膜炎、巨大乳頭状(giant papillary)結膜炎を含めた炎症性疾患および/または免疫系の譲歩または反発を示す疾患;および光線皮膚炎(日焼け、特にII度の日焼け)、熱傷およびとこずれ(褥瘡性潰瘍)を含めた皮膚に対する損傷の病変を治療するための組成物および方法に関する。
リン酸ヒスタミンは塩酸欠乏症として知られる症状の測定用診断薬剤としてこれまで使用されてきた。リン酸ヒスタミンはまた、皮膚内に用いて皮膚の発赤反応を起こして、このヒスタミン誘導性じんま疹を抑制する特定薬剤の能力の試験にも用いられ、これによって、ヒスタミンを遊離する疾患プロセスの臨床的な反応が示されてきた。
リン酸ヒスタミンは1H−イミダゾール−4−エタンアミン(IEP)であり、一般に胃腸機能の診断のための皮下投与に用いられる。皮下、筋肉内または静脈内投与によるIEPの本質的な作用は、血管系、平滑筋および外分泌腺に生じる。人の場合、IEPは血管および毛細血管を拡張して、顔面潮紅、全身性血圧低下、皮膚温度の上昇および、液体、血漿たんぱくおよび赤血球の細胞外空間への滲出をおこす程の毛細血管透過性の上昇を招く。
0.01−0.02ミリグラムのIEPを皮内注射すると、注射部位の赤化、20−60秒内の局所的な水腫のじんま疹または斑、その後のじんま疹のまわりのはっきりした量または発赤を含めた特徴的な「トリプル反応」をもたらすことができる。
IEPに対する平滑筋の反応は様々である。人の場合、IEPは胃腸(GI)管の平滑筋収縮、オディおよび胆汁管の括約筋の収縮、気管支ぜん息、気腫または気管支炎の患者に有効な気管支収縮を刺激する。IEPは子宮の平滑筋にはほとんど作用せず、そして健康な人にはほとんど気管支収縮作用を及ぼさない。
IEPはメチル化および酸化によって肝臓で代謝され、代謝産物は尿中に排泄される。IEPは口から入った場含、非鴬に不活性である。IEPの局所投与後の全身的な吸収の程度についての情報は見あたらなかった。カールソン等は、組織に固有のヒスタミン形成能力は、特定の種類の組織損傷の治癒過程で有益な役割を演じているのかもしれないと提案した。
カルボポールゲル基剤は化粧晶産業分野において広く用いられており、かつ安全性が証明されている。
再発性の単純庖疹である口内炎は唇または口内に生じる。突発性のものは病変、疲労、月経サイクル、情緒不調または日焼けに伴う。熱傷、腫れおよび潰蕩が生じ、その後、病変発達部分で小庖または上皮内庖疹が通常生じる。小庖は小さく、直径が1mm以下であり、癒着してより大きな病変を形成する。これらの小庖はすぐ破裂して小さな潰瘍を残す。再発性口内病変の最も一般的な部位は硬口蓋および付着歯肉である。病変は7−10日以内に徐々に治癒し、傷跡は生じない。
オーラルセックスの広がりにより、単純庖疹1および/または単純庖疹2病変が口内または性器に生じることがある。性器の庖疹病変は接触後、通常4−7日以内に生じ、非特異的なかゆみおよび潰瘍から、皮膚または粘膜上の紅斑に変化して、痛みを伴う小庖を生じ、腐食して、赤い小域の浅い円形の潰瘍を形成する。潰瘍は数日内につぶれ、通常は約10日以内に治癒し、傷跡が残る。再発性の性器庖疹疾患は非常に頻繁に起こり、何年も続く。
帯状庖疹(帯状ヘルペス)病変は、小庖発疹、およびウイルスによって影響される後根神経節の末梢知覚神経によってもたらされる皮膚領域の神経痛が特徴である。帯状庖疹は通常、潜伏ウイルスを含む神経を含めた局所的病変、全身性疾患、特にホジキン病により、または免疫系の抑制もしくは譲歩によって活性化される。悪寒、発熱、倦怠感およびG.I.障害の症状を含めた3−4日の前駆症状期間に続いて、紅斑性基部上の特徴的な小庖が、影響を受けた後根神経節によって神経支配される皮膚領域に現れる。皮膚が関係する領域は通常、知覚が過敏であり、激しい痛みが伴う。病変は通常乾燥し始め、10−14日以内にかさぶたが生じるが、新しい小庖群がつぶれて数週間病状が続くことがある。帯状庖疹を伴うポストヘルペス性神経痛は数力月または数年続くかもしれない。帯状庖疹は水痘帯状庖疹ウイルスが原因であり、水庖瘡を生じるウイルスと同じものであり、水庖瘡はウイルスの急性侵入期であり、帯状庖疹(帯状ヘルペス)は潜伏期の再活性化である。
ウイルスにさらされた後の水庖瘡の通常のインキュベーション期間は10−14日であり、病変は6日以内発疹し続ける。病変は斑点から丘疹そして小庖へ進み、通常は6−8時間内につぶれ始める。病変に伴うかゆみは激しく、感染を広げたり、傷っけることがないように掻かないことが重要である。
アフタ性口内炎病変(濱瘍性口内炎)は、単独また多数の病変として口の粘膜に痛みのある反復性の壊死化潰瘍を形成する特徴を有する。病因は明らかではない;しかしながら、多くの証明はこの疾患がL形連鎖球菌に対する免疫過敏であるかもしれないことを示唆している。潰瘍性口内炎病変の発生因子としては外傷(歯科処置)、自らが咬んで付けた傷(食事時におけるような)、内分泌物の変化(月経前期、産後、閉経)、急性の心理的問題(高ストレス期)およびアレルギー反応(ぜん息、特定食物または特定薬晶の摂取)。
アフタ性潰瘍は、グレーの膜で覆われた口内粘膜上皮の単独または多数の浅い,潰瘍として生じ始める。生じる最も一般的な部位は唇および頬の粘膜、軟口蓋、舌、咽頭、並びに非付着(骨に)歯肉および粘膜のあらゆる位置である。潰瘍は7−10日間存続し、徐々に治癒して傷躰は生じない。
口の上皮を構成する細胞の成熟および複製を妨げる各種潰瘍性疾患の治療に化学療法薬剤が用いられるとき、化学療法の一般的な副作用である口内粘膜炎(口内炎)が生じうる。この症状は病巣または全身性になり、口内粘膜、口蓋、舌、口の平らな部分および歯肉に関係する。口内粘膜炎は痛みを伴い、その結果、患者は口内衛生をおろそかにし、適当な栄養および水分補給の維持を怠る。傷ついた上皮バリアも、命にかかわるかもしれないバクテリア、および局所的感染および/または敗血症を招くかもしれない菌類の侵入を容易にする。
光線皮膚炎または日焼けは皮膚を280−320nmの紫外線にさらしすぎると生じる。症状は1−24時間に現れ、72時間でピークとなる。皮膚の上皮の変化は穏やかな紅斑(I度の熱傷)から痛み、腫れ、皮膚圧痛および水庖(II度の熱傷)に達する。日焼けが非常にひどくそして/または体表面積の大部分を占めると、発熱、悪寒、虚弱化、脱水およびショックの症状が現れる。水庖発疹が形成または剥脱した後、皮膚は数週間は感染および日光によって非常に傷つきやすい。
熱傷によって生じた組織損傷はくタンパク質の変性、熱傷水腫および血管透過性の上昇による血管内液容積減少を引き起こす。熱傷の程度はI、IIまたはIII度で表される。IおよびII度の熱傷では接触に対して痛みまたは敏感さを通常伴い、II度の熱傷では水庖が一般に形成される。熱傷のひどさは関係する組織の量(体表面積)によって判定する。痛み、感染しやすさおよび傷跡は熱傷に伴う最も一般的な合併症である。
骨の隆起を覆っている組織が長期間加圧されていると、とこずれ(褥瘡性潰瘍)となり、その結果、虚血性壊死が生じる。褥瘡性潰瘍は上皮組織ばかりでなく、筋肉および骨に関係し、褥瘡性潰瘍形成が認められる段階(段階1ないし段階6)は関係組織層および症状の程度に対応する。褥瘡性潰瘍病変はどの段階においても開いていると感染の危険性を有し、病変の程度および加わる圧力の適当な排除によって、組織壊死、表皮剥離、骨炎および敗血症となる。深い病変、または現在の治療による治癒が不成功に終わった病変には、外科手術の介入が必要となる。
枯れ草熱のようなアレルギー性結膜炎はより広いアレルギー症候群の一部として生じるか、あるいは花粉、菌類の胞子、各種の粉塵または動物のふけのような空気に運ばれる物質との直接接触の結果としてのみ生じる。かゆみおよび過度の流涙は、水腫および結膜の充血と同じように、アレルギー性結膜炎の顕著な症状である。肥満細胞からの内生的ヒスタミンの放出は、アレルギー反応の結果に対して大きな責任があると思われる。
巨大乳頭状結膜炎はソフトコンタクトレンズの製造に用いられる材料に対する特殊な結膜炎症反応である。症状はアレルギー性結膜炎に類似しているが、乳頭状肥大が特徴であり、おそらくレンズ前面に付着した変性タンパク質に対する慢性的な結膜炎であろう。結膜の変化は進行し、かゆみ、レンズ不安定性、ムコイド分泌およびコンタクトレンズ不耐性を伴う。また、肥満細胞からの内生性ヒスタミンの放出は、アレルギー反応の結果に対して大きな責任があると思われる。
BLISTEX、ZILACTINおよびCAMPHO PHENIQUEを含めた単純庖疹(熱性庖疹)、潰瘍性口内炎、口内潰瘍等のための売薬は多くある。処方薬もZOVIRAXという商標名で入手しうる。しかしながら、単純庖疹、熱性潰瘍等を患っている多くの人にとって、これらの薬剤はあまり有効ではない。ZOVIRAXは経目的にとると、遺伝学的レベルでのヘルペスウイルスの複製を妨げる。ガン細胞の遺伝学的複製を妨げることをねらった時には長期間の副作用をもたらす化学療法薬剤によって生じることが知られているように、薬剤は体内の正常な細胞DNA複製を妨げる危険性があるので、患者がDNA複製を妨げる薬剤を全身的に取ると副作用が生じるのではないかと懸念する。
性器庖疹、帯状庖疹(帯状ヘルペス)、水痘瀞状庖疹(水庖瘡)、光線皮膚炎(日焼け)、熱傷、とこずれ(褥瘡性潰瘍)、アレルギー性結膜炎または巨大乳頭状結膜炎の病状の進行またはひどさを変えるこれらの疾患の有効な売薬はない。鎮痛薬・湿潤薬、局所麻酔薬および抗ヒスタミン薬は上記疾患の病状のいずれかまたは全てを一時的に除くかもしれないが、一般に疾患またはその病変の進行またはひどさを変えることはない。処方薬はこれらの疾患の徴候のいくつかに対して入手しうる。しかしながら・治療における有効性が証明された唯一のものはやはり、性器庖疹、帯状庖疹および水痘帯状庖疹の治療に用いられる経口(全身性)ZOVIRAXである。処方菱によって入手しうる一般的なスルファジアジン銀1%クリームは、帯状庖疹およびとこずれの治療に用いられてきたが、限定された二重ブラインド臨床試験ではこれらの治療を支持する効果は示されていない。局所壊死組織除去処方薬はとこずれに伴う壊死組織の除去に利用される;しかしながら、いったん壊死組織を除くと、潰瘍の治癒を妨げるのでこれらの薬剤の使用は止めなければならない。局所的目薬溶液はたいてい処方によって利用される。これらは、血管収縮薬またはステロイドを含み、結膜炎の症状を一時的に除く作用をするだけである。
ウイルス性疾患である口唇庖疹(単純庖疹または熱性水庖)、性器庖疹、帯状庖疹(帯状ヘルペス)、水痘帯状庖疹(水庖瘡);アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)、化学療法に伴う口内粘膜炎(口内炎)、アレルギー性結膜炎、巨大乳頭状結膜炎のような炎症性疾患および/または免疫系の譲歩または反発を示す疾患;および光線皮膚炎(日焼け、特にII度の日焼け)、熱傷およびとこずれ(褥瘡性潰瘍)のような皮膚に対する損傷の病変に有効な治療薬が非常に求められている。
本発明の目的は、口唇庖疹およびアフタ性口内炎病変のための、すなわち熱性庖疹、単純庖疹および潰瘍性口内炎等のための改良された薬剤および治療法を提供することである。
本発明の別の目的は、できるだけ局所組織反応を損なわない高い濃度で口唇庖疹およびアフタ性口内炎病変を治療するための薬剤を提供することである。
本発明の別の目的は、無臭、無味であり、かつ乾燥したとき何も残らない上記種類の薬剤を提供することである。
本発明の別の目的は、いかなる発達期においても病変の進行を止めることができる、口唇庖疹およびアフタ性口内炎病変のための治療用組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、各種ヘルペスウイルスによって引き起こされる病変の治療のための組成物および治療法を提供することである。
本発明の別の目的は、ヘルペスウイルスによって引き起こされる広い範囲の病変、アレルギー性結膜炎および巨大乳頭状結膜炎、化学療法に伴う口内炎、II度の日焼け、III度の熱傷、およびアフタ性口内炎の治療のための組成物および治療法を提供することである。
簡単にかつその具体例の1つを述べると、本発明は各種ヘルペスによる病変に対する上皮病変および様々な他の病変、並びにアフタ性口内炎、化学療法に伴う口内炎、光線皮膚炎、熱傷および褥瘡性潰瘍のような炎症の局所的治療に用いる組成物および方法を提供することである。調剤には水溶性ビニル重含体ゲル基剤、例えば水と均質に混含したCARBOPOL 940、中和および乳化剤、並びに有効量のリン酸ヒスタミン(IEP)が含まれる。組成物は、約0.00325−0.0275重量%のリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミン(IEP)と均質に混合したビニル重含体タイプの水溶性ゲルよりなり、ビニル重含体を蒸留水に加え、得られる混合物をビニル重含体混合物が湿るまで放置し、均質な混含物が形成されるまで混合物を高速ブレンダーで混合し、分散剤を加えてエマルジョンを形成し、エマルジョンに0.00325−0.0275重量%のリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミン(IEP)を加え、そして得られる混含物が均質になるまで混含することによって製造される。アレルギー性結膜炎および巨大乳頭状結膜炎を治療するための別の組成物は、約0.0067重量%のリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミン(IEP)と均質に混含した半合成水溶性重合体目薬溶液からなる。
本発明では、ウイルス性疾患である口唇庖疹(単純庖疹または熱性水庖)、性器庖疹、帯状庖疹(帯状ヘルペス)、水痘帯状庖疹(水庖瘡);アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)、化学療法に伴う口内粘膜炎(□内炎)、アレルギー性結膜炎、巨大乳頭状結膜炎のような炎症性疾患および/または免疫系の譲歩または反発を示す疾患;および光線皮膚炎(日焼け、特にII度の日焼け)、熱傷およびとこずれ(褥瘡性潰瘍)のような皮膚に対する損傷の病変に局所塗布したとき、病変が生じるのを妨げたり、形成される病変のひどさを最小限にしたり、あるいはすでに生じたそのような病変の存続および病変の痛みを軽減するのに非常に有効な新規な配含薬剤および治療法を見いだした。本発明の薬剤を、病変または炎症反応の症状が最初の発達段階(しびれ、刺すような感覚、かゆみ等があるとき)であるときにまず塗布すると、その後の病変期または炎症反応は進展しないか、または他に見られるよりも低い程度で進展することが予備評価で分かる。
次の全ての実施例では、断りがなければ、18才以下の人または妊娠もしくは授乳している女性は試験から除外した。全被験者は皮膚、粘膜または結膜に異常または疾患がなく(試験を行う疾患または症状は除外する)、そしてアレルギー、ぜん息、気腫、気管支炎、消化性潰瘍疾患、裂孔ヘルニアまたは他の腸疾患のないことが必要である。有効成分の重量によって評価する1種以上の有効成分レベノレを被験者にランダムに割り当てるランダムニ重ブラインド法を、「濃度A」、「濃度B」等の処理ラベルを用いて行って、調査者並びに患者の「ブラインド性」を確実にする。試験方法は、アルバーカーキのセント ジョセフ メディカル センターにおけるInstitutional Review Boardによって再調査して、各種実施試験に参加する患者の安全性を確保し、かつ治療グループ間の差が有効成分濃度のみであるように、各試験におけるケアを注意深く標準化することによって試験に関係する全ての変数が管理されていることを確かめる。そのようなケアの標準化および各試験の設定におけるケアの状態で、有効成分濃度の変化および/または存在による治療グループ間の差は、「有意」または「非常に有意」または「有意ではない」のいずれかであることを見いだした。実施した全ての試験における変数を注意深く管理しかつケアを厳しく標準化したので、治療グループが少なくても、統計学的に正当な結論を出すことができた。
口唇庖疹およびアフタ性口内炎
本発明の組成物は、まず初めにビニル重含体であるCARBOPOL 940を0.8%、蒸留水に加えることによってゲル基剤を製造することを含む。重合体が湿るまでこの混合物を数時間放置する。次にこの混合物をライトニングラブマスターIIのような通常の高速ミキサーで、均質混合物が形成されるまで混含する。ここで、アミノアルコールのような中和および乳化剤を加えて、エマルジョンを形成する。次いで、含計が全配合物の0.0067重量%のIEPをゲルに加え、均質組成物が得られるまで混含する。次に、この組成物を下記のように各種の病変に局所塗布する。
(ここに記載の次の全ての実施例では、上記の方法を用いて組成物を製造する。ただし、目薬溶液を用いる実施例11および12では、本実施例の0.0067重量%の代わりに、含計が表示重量%のIEPを用いた。これらの実施例では、「MUROCELL」を特定重量%のリン酸ヒスタミン用の担体として用いた。一般に、市販の目薬溶液には0.5−1.0%の半含成水溶性重合体および精製水・並びに棚酸、プロピレングリコール、棚酸ナトリウム、塩酸ナトリウム、塩酸および/または水酸化ナトリウムが含まれていて、pHが調節されている。プロピルパラベンまたはメチルパラベンを防腐剤として使用してもよい。目薬溶液中の防腐剤はしばしば望ましくない副作用の原因となるので、わずか2−3滴を含有する「単一投与」ディスペンサーの場合、防腐剤は使用しない。ここで使用する半合成水溶性重合体という語には、ヒドロキシメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースが含まれる。カルボポールは異なる粘度で広く入手しうる。例えば、カルボポール934、カルボポール938、カルボポール940、カルボポール941等はいずれも同じ組成を有するが、粘度が異なる。)
実施例1では、上記の製剤をヘルペス性口内炎病変(熱性庖疹または単純庖疹)の50−60人の患者およびアフタ性潰瘍(潰瘍性口内炎)の3人の患者に使用した。治療は、病変部位に薬剤を1日に4−5回局所塗布することからなる。
患者は全員、未治療の患者と較べて治癒時間が減少した。表1.1は、9人の患者の結果を示す。データをさらに規定によらない他の患者から集めたが、いずれも他の薬剤を使用した結果よりも大きく改善されたことが報告された。両治療グループは共に全患者の約2/3に病変の進行停止が見られた。すなわち、ひりひりしたり、つっぱったり、または腫れた感じがする初期に薬剤を塗布したら、病変は大きくならなかった。
表1.2は、1回の塗布の後および治療後1日してからの同じ9人の患者についての、病変の大きさおよび広がりを含めた臨床的症状または徴候の減少を示すものである。初期治療の開始で、全患者に臨床的症状および病変の大きさの減少が見られた。

表1.1
病状段階
口唇 アフタ性
庖疹 口内炎
未治療部分と比較した治癒時間
の減少率、% 49% 67%
病変の進行停止が見られた患者、
% 60% 67%
臨床的症状をなくすのに必要な推定
塗布回数 5 9


表1.2
口唇庖疹 アフタ性口内炎
の減少 の減少
臨床的症状 1回の塗布後 1日後 1回の塗布後 1日後
痛み 58% 87% 73% 80%
ひりひり感 63 92 20 40
かゆみ 60 97 記録なし
腫れ 27 72 20 50
大きさ 10 32 23 43
広がり 40 62 記録なし
口唇庖疹−第2試験
単純庖疹(帯状庖疹)病変へのIEP局所投与についての安全性および有効性を18人の患者で評価した。被験者声2つのグループに分けた:グループIの被験者は初期調査時に病変がなかった患者であり、グループIIの被験者は試験に入る時に病変が存在した患者である。両グループの被験者をランダムに割り当てて4種類の有効成分濃度0.0重量%、0.00083重量%、0.0033重量%および0.0067重量%のうちの1つを用いた。いずれの治療グループにも都合の悪い反応は見られなかった。時間が経つにつれて病変サイズが小さくなる速さは、有効成分濃度が高くなるにつれて速くなった。偽薬および0.0067%治療結果の分散分析は、経時病変サイズ減少において、0.0067%治療が有意により効果的(p<0.05)であることが示した。
1年に口唇庖疹が2か所以上できた経験のある患者でありさえすれば、試験に適した被験者と考えられた。
被験者は治療グループI(活性病変なし)またはグループII(活性病変)のいずれかに割り当てられた。グループ内で、患者は評価する4種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てられた。このランダムな割り当ては4人の患者のグループ内で行い、各濃度が4人の各グループ内に1回必ずあるようにする。4種類の濃度に対するグループ内での被験者の割り当ては調査者に知らせていない。
試験開始時に前駆症状を示していない被験者(グループI)に生成物を提供し、塗布並びに症状発現および薬剤塗布時間の記録について指示した。活性病変についての試駿に入る被験者(グループII)はただちに塗布を開始し、病変のサイズおよび存続時間並びに塗布回数を記録するように指示した。両グループの被験者には生成物を病変部位に1日に5回局所塗布するよう指示した。
被験者の評価には病変に伴うひりひり感、痛み、かゆみおよび腫れについての評価が含まれた。被験者によって評点1(なし)から5(最悪)まで評価されたデークシートが提出された。臨床評価には病変の期すなわち段階およびサイズの毎日の分類、病変の数および位置、並びに試験に対する被験者の協力および他の薬剤の使用に関する事項が含まれていた。各検査時の各被験者の病変の進行および減少を写真で記録した。
表2.1は試験に参加した各グループの被験者数を示す。4種類の試験組成物のいずれを使用しても都合の悪い作用または有意な含併症はこの試験において観察されなかった。

表2.1
#試験に #試験を #試験 #試験を
参加した 終えた 中の 止めた
患者 患者 患者 患者
グループ1 19 3 13 3
グループ2 20 15 0 5

表2.2は、試験に入った初期に測定したものと比較したときの、時間の関数としての、病変サイズ減少における各ゲル濃度の有効率をまとめたものである。一般に、有効成分の量が増加するにつれて、病変減少速度は速くなる。

表2.2
(病変の最初のサイズからの平均減少率、%)
ゲル濃度、% 24時間 48時間 72時間 96時間
0.0 *[180.9] *[196.4] *[155.9] *[157.O]
O.OO83 *[14-0] 14-0 27.6 44.3
0.OO33 11.8 44.6 57.8 61.6
O.0067 37.5 67.0 86.2 98.9
*[ ] は減少率ではなく成長率(%)である

患者による痛み、ひりひり感、かゆみ、腫れおよび広がりの減少についての評価を表2.3に示す。値は各有効成分濃度に対して示し、初期症状に対する平均減少率(%)を表す。これらのデータから、症状の軽減は全ての試験濃度に対してほぼ同じであり、症状の軽減と病変の物理的な縮小との間に真の相互関係はないことが分かった。
有効成分濃度の関数としての経時的な病変面積の減少(衰退率)を、4つの治療グループの各被験者に対して計算した。表2.4は各グループの被験者数および各被験者に存在する病変数を示すものである。衰退率は、まず病変サイズの経時的減少率(%)を計算し、次に、ちょうど24時間にわたる衰退率を標準化することによって計算した。この標準化によって、治療における衰退率の比較および衰退率からのその後の結論は統計学的にさらに意味のあるものとなった。これらの衰退率は各治療グループに対して表2.5に示す。
病変ごとの標準化衰退率を計算した後、各被験者に対する率均衰退率を計算した。衰退率は各病変評価について計算し、次に評価全体を平均した;多数の病変を有する患者の場合、衰退率は病変全体の平均である。表2.5は、4つの治療グループの18人の患者に対する平均衰退率(%)を示す。表2.4に示す4つの治療グループの平均衰退率を、各被験者の平均衰退率と比較すると、治療グループの病変衰退率に変化があることが分かる。
これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、衰退率の統計分析を行った。被験者の衰退率を被験者間ファクターとして治療グループについて分散分析(ANOVA)した。総括的試験結果はF(3,14)=4.60であった。0.05の有意レベルでの自由度3および14に対する限界F値は3.34である。従って、病変衰退率によって測定した全体の治療効果は有意であった。特に興味のあることは、偽薬グループと最高レベルの有効成分(0.0067%)を投与したグループとの差が有意であったかどうかであった。Schffe追従試験を行って、これらの2つのグループの平均を比較した。結果はF(1,14)=13.06であった。0.05の有意レベルでのScheffe試験の限界Fファクターは10.02である。従って、2つのグループの差は有意であった。
この試験結果は、有効成分濃度が高くなるにつれて、各治療グループにおける被験者の病変衰退率が増加することを示している。偽薬と最高レベルの有効成分(0.0067%)との間の統計学的な比較結果は、IEPが口唇庖疹の病変サイズの減少において、統計学的に有意により効果的であった(p<0.05)ことを示した。

表2.3
(初期症状の平均減少率、%)

0% 1日 2日 3日 4日 5日 6日
痛み 25.0 83.4 100 91.7 91.7 100
ひりひり感 50.0 66.5 88.9 77.8 77.8 100
かゆみ 58・3 56.3 *[31.3] 66.7 50.0 100
腫れ 4.2 35.3 40.0 69.2 60.0 100
広がり 50.0 50.0 50.0 77.8 62.5 83.4
0.00083% 1日 2日 3日 4日 5日 6日
痛み 34.2 51.7 51.7 65.0 64.4 66.7
ひりひり感 20.9 66.7 58.3 75.0 77.8 66.7
かゆみ 41.7 47.8 16.7 11.1 41.7 75.0
腫れ 10.4 37.5 *[8・3] 75.0 55.6 0
広がり 0 0 11.1 22.2 50.0 66.7
0.0033% 1日 2日 3日 4日 5日 6日
痛み *[55.4] *[19.2] 33.3 66.8 66.7 83.4
ひりひり感 21.7 37.5 62.5 68.8 100 87.5
かゆみ 23.4 55.0 58.5 75.0 82.5 100
腫れ *[308] 45.4 55.8 55.9 65.0 66.7
広がり 50.0 50.0 16.7 100 100
0.0067% 1日 2日 3日 4日 5日 6日
痛み 66.7 83.4 55.6 55.6 100 評価せず
ひりひり感 50.0 100 100 100 100 評価せず
かゆみ 50.0 100 100 75.0 100 評価せず
腫れ 50.0 83.3 54.2 61.7 66.7 100
*[ ] は症状レベルの増加を示す。

表2.4
(各治療濃度における被験者によって示された病変数)
患者# 0% 0.00083% 0.0033% 0.0067%
12 3 2 2
21 3 1 2
34 7 2 3
45 2 1 1
52 7
全患者/
治療濃度 5 4 5 4
平均病変/
患者2.8 3.75 2.6 2.0

表2.5
(各治療濃度における各患者の病変平均衰退率、%)
患者#0% 0.OOO83% 0.0033% 0.0067%
1 -120.0 -2.2 33.1 54.5
2 2.7 28.4 13.9 79.9
3 2.5 27.1 23.6 67.0
4 2.0 38.9 32.3 16.5
5 -11.3-17.8
治療濃度における
平均 -24.923.1 24.1 54.4
治療濃度における
標準偏差 28.863.11 7.30 7.48
* 負の記号は成長速度を示す
口唇庖疹−第3試験
追加のゲル濃度(0.0275%)を、2人の患者の活性な口唇疱疹病変に用いた。最初の実施例1の試験のように、24時間当たりの標準化衰退率を各患者について計算し、偽薬のゲルを投与した患者、および偽薬ゲルで治療した全患者の中で最良の治療結果を出した患者の2人の患者と比較した。4人の患者それぞれについて計算した標準化衰退率およびそれらの各ゲル濃度を以下の表に示す。
表3.1
ゲル濃度、% 標準化衰退率/24時間
0.0 2.7
0.0 2.5
0.0275 56.55
0.0275 36.36

4人の患者の標準化衰退率の差が有意であるかどうかを判定するために、統計分析を行った。被験者間ファクターとして治療グループ(ゲル濃度)について分散分析した。総括的試験結果はF(1,2)=18.87であった。0.05の有意レベルでの自由度1および2に対する限界F値は18.51である。従って、病変衰退率によって測定した全ての治療効果は有意であった。
この追従試験結果は、少ない試料母集団でも、0.0275%のゲル濃度は、病変衰退率を測定したとき、偽薬ゲルと比較した治療結果に、統計学的に有意な(p<0.05)差があることを示している。
性器庖疹
性器庖疹病変へ局所投与したIEPの安全性および有効性を4入の患者で評価した。活性病変のある被験者を、有効成分が0−0重量%、0.015重量%および0.0275重量%の3種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。治療は5日間、1日に3回局所塗布することからなる。どの治療グループにも都合の悪い反応は見られなかった。通常の部分と比較した完全治癒時間の減少率(%)を、有効ゲル濃度を共に投与した2人の患者をグループにし、そして偽薬を投与した2人の患者と較べて評価した。
性器庖疹に伴う6つの一般的な症状の軽減についての患者の評価およびその部分の全体的な治癒についての患者の判断を聞くために5日間毎日各患者と接触した。量的な反応を聞くために、0−5の評点での各症状の評価を尋ねた。0は症状があることを意味し、5は最悪すなわち患者にとって症状が今までの中で最も顕著であることを意味する。試験での被験者の協力および他の薬剤の使用に関しても調べた。
表4.1は、各患者が評価した、通常の性器庖疹部分が完全に治癒する時間(日)およびこの試験において治療した部分が完全に治癒する時間(日)をまとめたものである。
表4.1
患者# 通常の治癒時間(日) 治癒時間(日)
600 10 12
601 7 7
603 7 1
604 7 3.5

表4.2は、試験において治療した部分の、患者の通當の性器庖疹部分と比較した、完全治癒時闇の減少率(%)を判定するために、表4.1のデータを用いて行った計算値を示すものである。これらのデータは、少ない試料母集団においても、完全治癒時間が、有効成分を含有するゲルで治療し戸患者で明らかに減少したことを示している。各患者にランダムに割り当てたゲル濃度も表4.2に示す。
表4.2
患者# %IEP 完全治癒時間の減少率
600 0.0 0%
601 0.0 0%
603 0.0275 85%
604 0.015 50%

4人の患者に対する被験者データを、試験に加わった各治療日の間、4人の患者全てに共通した2つだけの症状について表4.3にまとめる。このデータは、症状の軽減が偽薬(0.0%)ゲルに較べて有効濃度のIEPを含有するゲルの場合によりすぐれていることを示している。
表4.3
患者# %IEP 局所的痛み ひりひり感
600 0.0 4 4 4 4 − 4 3 4 4 −
601 0.0 3 3 3 3 3 3 3 4 4 3
603 0.0275 3 0 0 0 0 3 0 0 0 0
604 0.015 4 2 2 0 0 3 1 0 0 0

完全治癒時間に見られる差が有意であるかどうかを判定するために、通常の性器庖疹部分と比較した完全治癒時間の減少率(%)を統計分析した。表4.2の完全治癒時間の減少率(%)値を、被験者間ファクターとして治療グループ(ゲル濃度)について分散分析した。治療濃度0.015%および0.0275%の被験者数が少ないので、これらの2つのグループからの結果を一緒にし、偽薬と比較した。総括的試験結果はF(1,2)=18.78であった。0.05の有意レベルでの限界F値は18.51である。従って、通常の性器庖疹部分と比較すると、完全治癒時間の減少率(%)によって測定した全ての治療効果は有意であった。
この試験結果からは、偽薬と比較すると、両有効濃度の有効成分が、通常の性器庖疹部分に較べて、完全治癒時間を減少声せることが分かる。偽薬と有効成分グループとの間の結果の統計学的比較は、通常の性器庖疹部分の治癒時間と比較した完全治癒時間の減少率(%)を測定したとき、治療結果に有意な(p<0.05)差を示した。
とこずれ(褥瘡性潰瘍)
とこずれ(褥瘡性潰瘍)へ局所投与したIEPの安全性および有効性を8人の患者で評価した。被験者を0.0重量%、0.0045重量%、0.0067重量%および0.009重量%の4種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当て、合計2人の患者を各ゲル濃度に割り当てた。治療には、試験のためのプロトコールによって決定された全てのとこずれに対する標準化褥瘡性潰瘍のケアが含まれる。さらに、患者にそれぞれランダムに割り当てた全てのゲル濃度を1日に1回局所塗布し、完全な治癒または治癒の明らかな失敗が示されるまで続けた。都含の悪い作用は患者に見られなかった61週間当たりの病変面積の平均減少率(%)は、有効成分濃度の増加につれてより急速に減少するのが分かった。
とこずれ(褥瘡性潰瘍)に感染がなく、段階1または段階IIの病変であるなら、試験に適した被験者であると考えた。
患者は、評価を行う4種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てた。このランダムな割り当ては4人の患者のグループに行って、各ゲル濃度が4人の各グループ内に1回必ずあるようにする。4種類のゲル濃度に対する被験者の割り当ては調査者に知らせていなかった。
とこずれを通常の滅菌生理食塩水で注意深くすすいだ後、全てのゲル濃度を、それぞれランダムに割り当てられた患者に、1日に1回局所塗布した。各ゲル濃度を塗布した後、それぞれのとこずれを生体吸収性包帯で覆って、傷の汚染をできるだけ少なくした。治療は、完全に治癒するかまたは治癒の明らかな失敗が分かるまで毎日続けた。
臨床評価にはとこずれ段階の週ごとの分類、潰瘍のサイズおよび深さ、色、(もしあるならば)感染の様子、(もしあるならば)臭い、並びに患者の治療への協力に関する事項が含まれた。
表5.1には、試験に参加した各患者に割り当てられた患者番号およびこれらの患者にランダムに割り当てられたゲル濃度を示す。

表5.1
患者# %IEP
405 0.0
411 0.0
400 0.0045
402 0.0045
406 0.0069
408 0.0069
403 0.009
404 0.009

表5.2には、試験に参加した8人の患者のそれぞれに対して、試験の各週ごとに測定した病変面積減少率(%)を示す。治療した病変が1つ以上ある患者の場合、その患者の平均値を計算し、表5.2に示す。

表5.2
(初期の大きさからの面積減少率、%)
治療の
終わり 患者#
の週数 405 411 400 402 406 408 403 404
1 [25.0] 0 28.5 29.8 48・6 55.6 66.7 56.5
2 0 [25.0] 33.6 66.6 77.1 60.0 100.0 56.5
3 25.0 0 51.6 72.8 77.7 78.2 100.0
4 0 0 71.7 84.9 100 81.3
5 Disc Disc 78.8 90.1 84.4
6 87.0 95.6 88.9
7 91.4 97.5 100
8 92.3 99.4
9 92.3 99.4
10 99.4
[ ]=増加率(%)を示す
Disc.=治療中止
病変衰退速度をさらに効果的に示すために、1週間ごとの初めの大きさからの面積の平均減少率(%)を各患者に対して計算し、表5.3に示す。患者にランダムに割り当てられたゲル濃度も表5.3に示す。

表5.3
患者# ゲル濃度、% 平均減少率(%)/週
405 0.0 0.0
411 0.0 0.0
400 0.0045 10.3
402 0.0045 12.1
406 0.0069 25.0
408 0.0069 14.3
403 0.009 50.0
404 0.009 40.0

これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、表5.3に示した1週間ごとの初期病変サイズからの面積の平均減少率(%)の統計分析を、被験者闇ファクターとして治療グループ(ゲル濃度)について分散分析した。総括的試験結果はF(3,6)=26.87であった。0.05の有意レベルでの自由度3および6に対する限界F値は9.78である。従って、1週間ごとの初期病変サイズからの面積の平均減少率(%)によって測定した治療効果は非常に有意であった。特に興味のあることは、偽薬と最高レベルの有効成分(0.009%)を投与したグループとの間に有意な差があるかどうかである。
追従試験を行って、これらの2つのゲル濃度グループからの値を比較した。結果はF(1,2)=81.00であった。0.05g有意レベルでの限界F値は18.51である。従って、2つのグループの差は有意であった。
この試験結果は、治療期間が同じであると考えたとき、初期病変面積と較べると、有効成分濃度が高くなるにつれて、一般に病変減少率(%)が増加することを示している。分散分析計算を行って、全ての有効ゲル濃度を偽薬と比較したところ、治療結果に非常に有意な(p<0.01)差を示した。偽薬ゲル(0%)と最高レベルの有効成分(0.009%)との間の1週間当たりの面積の平均減少率(%)を統計学的に比較したところ、IEPはとこずれ(褥瘡潰瘍)のサイズの減少において、統計学的に有意により効果的であった(p<0.05)ことが分かった。
水痘帯状庖疹(水庖瘡)病変
水痘帯状庖疹(水庖瘡)病変へ局所投与したIEPの安全性および有効性を4人の患者で評価した。被験者を0.0重量%、0.0067重量%および0.009重量%の3種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。治療は5日間、1日に3回局所塗布することからなっていた。都合の悪い反応は治療グループに見られなかった。平均痘瘡病変当たりの完全治癒時間の平均減少率(%)を評価し、有効ゲル濃度を共に投与した2人の患者をグループ分けし、そして偽薬を投与した2人と比較した。
水痘帯状庖疹(水庖瘡)の活性部分を有するならば、試験に適した被験者であると考えた。
患者は、評価を行う3種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てた。被験者のゲル濃度へのこのランダムな割り当てには、濃度A、濃度Bおよび濃度Cとそれぞれ記載された治療ラベルを用いて、調査者側に確実に分からないようにした。
水痘帯状庖疹(水庖瘡)に伴う症状の軽減についての患者の評価およびその部分の全体的な治癒についての患者の判断並びに存在する病変の患者の説明を聞くために5日間毎日各患者と接触した。量的な反応を聞くために、0−5の評点での毎日の各症状の評価を尋ねた。0は症状があることを意味し、5は最悪すなわち患者にとって症状が今までの中で最も顕著であることを意味する。試験での被一験者の協力および他の薬剤の使用に関する事項についても調べた。
水痘帯状庖疹に見られる一般的な段階の通常の経過について病変を観察した。典型的な水庖瘡は、小さな赤い丘疹の集まりとして始まり、これはただちに、通常はくぼんでいない基部が紅斑状のはっきりした「涙」状の小水庖に発達する。病変は初めは透明な液を含んでいるが、24時間以内に内容物が濁る。こうなるとすぐに、小水庖は簡単に破れ、かさぶたになる。病変は3−4日間生じ続ける。
表6.1は各患者が評価した平均的な帯状庖疹病変が完全に治癒する時間(日)の平均をまとめたものである。各患者にそれぞれランダムに割り当てられたゲル濃度も表6.1に示す。
表6.1
病変の平均治癒
患者# ゲル濃度(%) 時間(日)
10 0.0067 3.5
11 0.009 2.5
12 0.0 7
14 0.0 7

表6.2は、試験において有効ゲル(0.0067%または0.009%)で治療した患者の、偽薬ゲル(0.0%)で治療した患者とヰ較した、完全治癒時間の減少率(%)を判定するために、表6.1のデータを用いて行った計算値を示すものである。これらのデータは、少ない試料母集団においても、病変1つ当たりの完全治癒時間の減少率(%)が、有効成分を含有するゲルで治療した患者において明らかにすぐれていたこと示している。
表6.2
病変1つ当たりの冶癒
患者# %IEP 時間の平均減少率、%
10 0.0067 50
11 0.009 64.28
12 0.0 0.0
14 0.0 0.0

統計学的に量的なものではないが、さらに重要ことは、有効ゲル濃度(0.0067%および0.009%)で治療した病変が、通常の病変経過段階を通して進行しなかったことである。これらの病変は、丘疹の形で治療すると、小水庖を生じず、従って、破裂したり、かさぶたを形成することはなかった。治療開始前に小水庖段階に進行した病変は乾燥しはじめ、病変の小水庖部分は消えた。また、小水庖が破れることはないので、かさぶたはできなかった。
4人の患者に対する被験者データを、試験に加わった各治療日の間、4人の患者全てに共通した2つだけの症状について表6.3にまとめる。このデータは、有効濃度のIEPを含有するゲルの場合、偽薬ゲルと較べて症状の軽減がよいことを示している。
表6.3
患者# %IEP 局所的痛み かゆみ
10 0.0067 2 1 0 0 0 2 0 0 0 0
11 0.009 3 1 0 0 0 2 0 0 0 0
12 0.0 3 3 3 4 3 2 3 4 4 4
14 0.0 4 4 4 4 3 4 4 4 4 4

病変1つ当たりの完全治癒時間の平均減少率(%)に見られる差が有意であるかどうかを判定するために、表6.2の病変1つ当たりの完全治癒時間の平均減少率(%)の統計分析を、被験者間ファクターとして治療グループについて分散分析した。治療濃度0.0067%および0.009%の被験者数が少ないので、これらの2つのグループからの結果を一緒にし、偽薬と比較した。総括的試験結果はF(1,2)=64.04であった。0.05の有意レベルでの限界F値は18.51である。従って、有効ゲルで治療した2人の患者の治癒時間の合わせた結果と偽薬ゲルで治療した2人の患者の治癒時間の結果を比較すると、完全治癒時間の平均減少率(%)によって測定した全ての治療効果は有意であった。
この試験結果からは、偽薬と比較すると、両有効濃度の有効成分が、小水庖帯状庖疹(水庖瘡)病変1つ当たりの平均完全治癒時間を減少させることが分かる。偽薬の結果と有効成分グループの合わせた結果との間の統計学的比較は、小水庖帯状庖疹(水庖瘡)病変1つ当たりの完全治癒時間の平均減少率(%)を測定したとき、治療結果に有意な(p<0.05)差を示す。さらに、有効成分を含有するゲルは病変段階の通常の進行を妨げるらしく、従って、かさぶたになるのを妨げ、有効成分で治療した小水庖帯状庖疹(水庖瘡)病変の治癒時間を減少させることが分かった。
帯状庖疹(帯状ヘルペス)病変
帯状ヘルペス病変へ局所投与したIEPの安全性および有効性を4人の患者で評価した。活性病変のある被験者を、有効成分が0.0重量%および0.015重量%の2種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。治療は、治癒または治癒の失敗が示されるまで、1日に3回局所塗布することからなる。どの治療グループにも都合の悪い反応は見られなかった。通常の部分と比較した完全治癒時間の減少率(%)を、有効ゲル濃度を共に投与した2人の患者を、偽薬を投与した2人の患者と較べて評価した。帯状庖疹(帯状ヘルペス)が1年に2か所以上できた経験のある患者でありさえすれば、試験に適した被験者と考えた。被験者は、評価を行う0.0重量%および0.015重量%の2種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てられた。
帯状庖疹(帯状ヘルペス)に伴う2つの一般的な症状の軽減についての患者の評価およびその部分の全体的な治癒についての患者の判断を聞くために毎週各患者と接触した。量的な反応を聞くために、0−5の評点での各症状の評価を尋ねた。0は症状があることを意味し、5は最悪すなわち患者にとって今までの中で症状が最も顕著であることを意味する。試験での被験者の協力および他の薬剤の使用についても調べた。
2種類の試験組成物の使用に伴って都合の悪い作用または有意な含併症はこの試験で見られなかった。
表7.1は、各患者が評価した、通常の帯状庖疹(帯状ヘルペス)部分が完全に治癒する時間(日)およびこの試験において治療した部分が完全に治癒する時間(日)をまとめたものである。
表7.1
患者# 通常の治癒時間(日) 冶癒時間(日)
500 49 21
501 35 18
502 28 29
603 42 40

表7.2は、試験において治療した部分の、患者の通常の帯状庖疹(帯状ヘルペス)部分と比較した、完全治癒時間の減少率(%)を判定するために、表7.1のデータを用いて行った計算値を示すものである。これらのデータは、少ない試料母集団においても、完全治癒時間が、有効成分を含有するゲルで治療した患者で明らかに減少したことを示している。各患者にランダムに割り当てたゲル濃度も表7.2に示す。
表7.2
患者# ゲル濃度、% 治癒時間の減少率、%
500 0.015 57.1
501 0.015 48.6
502 0.0 [3.6]
503 0.0 4.8
[ ]は治癒時間の減少ではなく、増加を表す

4人の患者に対する被験者データを、試験に参加した間の治療の最初の5週のそれぞれの週の、4人の患者全員によって評価された2つの症状について表7.3にまとめる。このデータは、症状の軽減が偽薬(0.0%)ゲルに較べて、有効濃度のIEPを含有するゲルの場含に、よりすぐれていることを示している。
表7.3
患者# %IEP 局所的痛み ひりひり感
500 0.015 4 2 0 0 0 4 3 0 0 0
501 0.015 3 2 0 0 0 3 3 0 0 0
502 0.0 3 4 3 1 0 3 3 2 1 0
503 0.0 4 4 3 3 2 4 3 3 2 2

完全治癒時間に見られる差が有意であるかどうかを判定するために、通常の帯状庖疹(帯状ヘルペス)部分と比較した完全治癒時間の減少率(%)を統計分析した。表7.2の完全治癒時間の減少率(%)の値を・被験者闇フナクターとして治療グループについて分散分析した。有効ゲルを投与した2入の患者についての結果を、偽薬ゲルを投与した2人の結果と比較した。総括的試験結果はF(1,2)=76.45であった。0.05の有意レベルでの限界F値は18.51である。従って、通常の帯状庖疹(帯状ヘルペス)部分と比較した完全治癒時間の減少率(%)によって測定した全ての治療効果は有意であった。
この試験結果は、偽薬と比較すると、有効濃度(0.015%)の有効成分が、通常の帯状庖疹(帯状ヘルペス)部分に較べて、完全治癒時間を減少させることを示している。偽薬と有効ゲルとの間の結果の統計学的比較は、通常の帯状庖疹部分の治癒時間と比較した完全治癒時間の減少率(%)を測定したとき、治療結果に有意な(p<0.05)差を示す。
アフタ性口内炎病変
アフタ性口内炎病変(潰瘍性口内炎)へ局所投与したリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミンの安全性および有効性を10人の患者で評価した。活性病変のある被験者を、有効成分0.0重量%(グループB)、0.0067重量%(グループC)および0.0275重量%(グループE)の3種類のリン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミン濃度の1つにランダムに割り当てた。治療は5日間、1日に5回の局所塗布からなり、患者および臨床医が毎日評価する。グループCおよびEの病変衰退率(時間による病変サイズの減少)をまとめ、偽薬のグループBと較べた。偽薬および有効治療結果の分散分析から、有効治療は時間による病変サイズの減少において著しくより効果的(p<0.01)であることが分かった。
アフタ性口内炎病変が前年に2個以上できた経験があり、被験者としての採用時に活性なアフタ性口内炎病変がある人でありさえすれば、試験に適した被験者ると考えた。
被験者は、評価を行う3種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てられた。3種類の濃度に対する被験者の割り当ては、調査者に知らせていなかった。
被験者はただちに塗布を開始して1日に5回生成物を局所塗布し、そして正確な塗布回数を記録するように指示された。
臨床評価には病変の期すなわち段階およびサイズの毎日の分類、病変の数および位置、並びに試験に対する被験者の協力および他の薬剤の使用に関する事項が含まれた。各検査時の各被験者の病変の進行および減少を写真で記録した。
都含の悪いできごとまたは有意な合併症はこの試験で見られなかった。
表8.1は、各ゲル濃度が、試験開始時の初めの大きさと比較して、病変を小さくする(mm)平均有効率(%)を、時間の関数としてまとめたものである。これらのデータは、少ない試料母集団においても、病変減少速度が、有効成分含有ゲルで治療した両グループにおいて、より速かったことを示している。
表8.1
(病変の初めの大きさからの平均減少率、%)
ゲル濃度、% 24時間 48時間 72時間 96時間
0(ゲルB) *[44.8] *[29.2] *[54.5] *[59.3]
0.0067(ゲルC) 64.6 90.0 97.4 98.5
0.0275(ゲルE) 54.5 83.1 95.1 100
*[ ]は減少ではなく、成長率(%)を表す

有効成分濃度の関数としての病変の経時的減少すなわち衰退率を、4つの治療グループのそれぞれの被験者について計算した。表8.2は各グループの被験者数および各被験者に存在する病変数を示すものである。衰退率は、まず病変サイズの経時的減少率(%)を計算し、次に、ちょうど24時間にわたる衰退率を標準化することによって計算した。この標準化によって、冶療における衰退率の比較および減衰率からのその後の結論が統計学的にさらに意味のあるものとなった。
表8.2
(各治療濃度における被験者によって示された病変数)
#患者 0% 0.0067% 0.0275%
1 2 1 1
2 1 1 4
3 1 5
4 2
5 1
全患者/治療濃度 5 3 2
平均病変/患者 1.4 2.33 2.5

病変ごとの標準化衰退率を計算した後、各被験者に対する平均衰退率を計算した。衰退率は各病変評価について計算し、次に評価全体を平均した;多数の病変を有する患者の場合、衰退率は病変全体の平均であった。表8.3は、3つの治療グループの10人の患者に対する平均衰退率(%)を示す。表8.3に示される3つの治療グループの平均衰退率を、各被験者の平均衰退率(%)と比較すると、治療グループの病変の衰退率に変化があることが分かった。
表8.3
(各治療濃度における各患者の病変平均衰退率・%)
患者# 0% 0.0067% 0.0275%
1 −14.0 100.0 104.0
2 −52.4 53.8 62.9
3 28.2 68.4
4 −22.5
5 −00.8
治療濃度における
平均 −12.3 74.1 83.5
治療濃度における
標準偏差 08.7 05.6 08.5
負の記号は成長率を示す

これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、衰退率の統計男析を行った。被験者の衰退率を被験者間ファクターとして治療グループについて分散分析(ANOVA)した。治療濃度CおよびE(それぞれ0.0067%および0.0275%)における被験者数が少ないので、結果を一緒にし、偽薬と比較した。総括的試験結果はF(1,8)=29.24であった。従って、病変衰退率によって測定した治療効果は全て有意(p<0.01)であった。
この試験結果は、偽薬と比較して、有効成分の両濃度が各治療グループにおける患者の病変衰退率を高める(縮小する)ことを示している。偽薬の結果および有効成分の含わせた結果を統計学的に比較すると、リン酸1H−イミダゾール−4−エタンアミンがアフタ性口内炎の患者の病変を小さくするのに、非常に高い有意性レベル(p<0.01)でより効果的であったことが分かる。
化学療法に伴う口内粘膜炎(口内炎)
口内粘膜炎(口内炎)のできた化学療法を受けている患者へ局所投与したIEPの安全性および有効性を9人の患者で評価した。被験者を、有効成分0.0重量%、0.0045重量%および0.0275重量%の3種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。治療は、完全に治癒するかまたは治癒の失敗が明らかになるまで、1日に5回、患者にそれぞれランダムに割り当てられたゲル濃度をシューと吹きかけて局所塗布することからなる。都合の悪い作用はどの患者にも見られなかった。口内粘膜炎(口内炎)の全体の程度の軽減は1日当たりの初期炎症からの軽減率(%)として計算した。一般に、有効成分濃度が高くなるにつれて、口内粘膜炎の軽減はより速くなった。分散分析計算を行って、両有効ゲル濃度を偽薬と比較したところ、治療結果に非常に有意な(p<0.01)差を示した。
粘膜炎(口内炎)が腫瘍学者によって化学療法に伴うものとして診断され・そして腫瘍学者がそれらを試験用に好ましいものであると薦めるならば、試験に適した被験者と考えた。
患者は、評価を行う3種類の有効成分レベルの1つにランダムに割り当てられ、そして評価された。このランダムな割り当ては3人のグループに行われ、各ゲル濃度が3つの各グループに確実に割り当てられるようにした。
腫瘍学者が口内粘膜炎患者であると診断しそして被験者として推薦した後、これらの被験者に指示して、それぞれランダムに割り当てられた茶サジ1杯のゲルをシューと吹きかけ、ゲルを口に2分間保持し、次いでゲルを吐き出することによって口内局所投与させた。各患者は、完全に治癒するかまたは治癒の失敗が明らかになるまで、1日に5回、この投与を行った。
口内粘膜炎の症状の程度の評価は、口内粘膜全体のこの症状についての各患者の評価(パーセントとして)に基づくものであり、この評価並びに化学療法による粘膜炎(口内炎)に伴う5つの一般的な□の症状の軽減についての各患者の評価を聞くために毎日患者と接触した。量的な反応を聞くために、0−5の評点での各症状の評価を尋ねた。0は症状があることを意味し、5は最悪すなわち患者にとって今までの症状の中で最も顕著であることを意味する。
試験での被験者の協力および他の薬剤の使用についても調べた。
表9.1、9.2および9.3は、毎日の治療に対する口内粘膜全体の粘膜炎についての各患者の評価を示すものである。ゲル濃度0.0%、0.0045%および0.0275%についてのデータをそれぞれ表9.1、9.2および9.3に分けた。
表9.1
(濃度=0%)
各治療日に口の中を病変が占める率、%
患者#

107 40 40 40 40 40 − −
103 50 50 50 50 50 − −
101 35 35 35 35 35 35 35

表9.2
(濃度=0.0045%)
各治療日に口の中を病変が占める率、%
患者#

112 50 − − 25 − 5 −
108 3 2.5 2 1 0 0 0
103 25 25 25 0 0 0 0

表9.3
(濃度=0.0275%)
各治療日に口の中を病変が占める率、%
患者#

109 25 25 0 0 0 0 0
104 25 25 25 0 0 0 0
103 50 30 25 0 0 0 0

表9.4は、表9.1、9.2および9.3から計算した、試験に参加した各患者についての、初期口内症状からの1日当たりの平均軽減率(%)を示すものである。各患者に対するそれぞれのゲル濃度も表9.4に示す。
表9.4
(患者1人当たりの初期口内粘膜炎症状からの1日当たりの平均軽減率、%)
初期症状からの
患者# %IEP 1日当たりの平均軽減率、%
107 0.0 0.0
103 0.0 0.0
101 0.0 0.O
112 0.0045 18.0
108 0.0045 25.0
105 0.0045 33.3
109 0.0275 50.0
104 0.0275 33.3
103 0.0275 33.3

表9.4に示す値から、初期口内粘膜炎症状からの1日当たりの平均軽減率(%)を各ゲル濃度について計算した。これらを表9.5に示す。

表9.5
(ゲル濃度グループ当たりの初期口内粘膜炎症状からの
1日当たりの平均軽減率、%)
初期症状からの
ゲル濃度 1日当たりの平均軽減率、%
0.0 0.0
0.0045 25.4
0.0275 38.9

これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、表9.4にある1日当たりの初期口内粘膜炎症状からの平均軽減率(%)の統計分析を、被験者間ファクターとして治療グループについて分散分析した。総括的試験結果はF(2.7)=23.20であった。0.01の有意レベルでの自由度2および7に対する限界F値は9.55である。従って、1日当たりの初期口内粘膜炎症状からの平均軽減率(%)によって測定した治療効果は非常に有意であった。特に興味のあることは、偽薬グループと最高レベルの有効成分(0.0275%)を投与したグループとの差が著しいかどうかであった。追従試験を行って、これらの2つのゲル濃度グループからの値を比較した。結果はF(1,4)=24.92であった。0.01の有意レベルでの目由度1声よび4に対する限界F値は21.20である。従って、2つのグループの治療結果における差は著しかった。
不快感についての被験者の判断における患者の変化はく全患者にあった初期の5つの一般的な口内症状のうちの2つのみが残り、ゲル濃度グループ間の比較が司能となった。飲食時の患者の不快感の軽減についての、各ゲル濃度グループ内の患者の初期反応からの1日当たりの平均軽減率(%)を計算して、表9.6に示した。日常の口内ケアに伴う不快感の軽減についての、各ゲル濃度グループ内の患者の1日当たりの平均軽減率(%)を計算して、表9.7に示した。

表9.6
飲食時の不快感の1日当たり 症状の平均
%IEP の平均軽減率、% 軽減率、%
0.0 8.3 [25.0] 0.0 [5.6]
0.0045 100.0 33.3 33.3 55.6
0.0275 100.0 25.0 33.3 52.8
[ ]=症状の増加を示す

表9.7
飲食時の不快感の1日当たり 症状の平均
ゲル濃度 の平均軽減率、% 軽減率、%
0.0 0.0 5.0 0.0 1.7
0.0045 100.0 25.0 50.0 58.3
0.0275 100.0 50.0 100.0 83.3

主に興味のあることは、飲食時に患者が感じる不快感および日常の口内ケアで患者が感じる不快感の両方の症状の、1日当たりの平均軽減率(%)の統計分析,である。この分析は表9.6および表9.7の値から両症状について行い、これらの値を分散分析することによって偽薬ゲル(0.0%)および最高ゲル濃度(0.0275%)を比較した。
第1の症状である飲食時の不快感についての総括的試験結果は、F(2,4)=20.70であった。0.01の有意レベルでの自由度2および4に対する限界F値は18.00である。従って、2つのゲル濃度グループ(0.0%および0.0275%)は、飲食時に伴う患者の不快感の軽減において、非常に有意な差を示した。
第2の症状である日常の口内ケアでの不快感についての総括的試験結果は、F(2,4)=23.76であった。0.01の有意レベルでの自由度2および4に対する限界F値は18.00である。従って、2つのゲル濃度グループ(0.0%および0.0275%)は、日常の口内ケアに伴う患者の不侠感の軽減において、非常に有意な差を示した。
この試験結果は、有効成分濃度が高くなるにつれて、一般に、化学療法に伴う口内粘膜炎(口内炎)の初期症状からの1日当たりの口内粘膜症状の平均軽減率(%)が高くなったことを示している。分散分析を行って、全てのゲル濃度を比較したところ、口内粘膜の症状の程度の実際の軽減を測定した治療結果に・非常に有意な(p<0.01)差があることが分かった。偽薬と最高レベルの有効成分(0.0275%)との間の結果を統計学的に比較したところ、口内粘膜の症状の程度の実際の軽減を測定した治療結果に、非常に有意な(p<0.01)差があることが分かった。有意性の追従試験を、化学療法に伴う口内粘膜炎(口内炎)に一般的な2つの症状の軽減についての患者の分析からのデータおよび計算について行った。また、最高レベルの有効成分(0.0275%)は偽薬ゲルと較べたとき、これらの2つの症状の軽減に統計学的に非常に有意な差を示した。
光線皮膚炎(II度の日焼け)
水庖形成を示す光線皮膚炎(II度の日焼け)へ局所投与したIEPの安全性および有効性を評価した。被験者を太陽に十分にさらして(約2.5時間)、日焼けさせたところ、被験者の背中に水庖が生じ、表皮がひどく赤くなった。ローションまたはゲルを塗布するために被験者の背中を4つの四分円に分け、各四分円に有効成分0%(偽薬ローションまたはゲル)、0.0045%重量および0.0067重量%の3種類のローションまたはゲル濃度の1つをランダムに割り当て、四分円の2つには0%のローションまたはゲルを投与した。都含の悪い作用はいずれの治療グループにもなかった。各四分円に対する水庖形成率(全体時間当たりの水庖総数)を、65時間照射後の四分円当たりの水庖の正確な計数から計算したところ、IEPの濃度の増加につれて少ないことが分かった。
試験のために選ばれた被験者は1年以上太陽に長時間さらされたことはなく、彼の履歴は、毎夏、太陽光にさらされる最初の2−3時間で容易に日焼けするであろうことを示していた。
被験者を太陽光に十分にさらして(約2.5時間)、光線皮膚炎(日焼け)にすると、水庖が生じ、被験者の背中の表皮がひどく赤くなった。ローションまたはゲルを塗布するために日焼け部分を4つの四分円に分けた。各四分円に有効成分0%(偽薬ローションまたはゲル)、0.0045%重量および0.0067重量%の3種類のローションまたはゲル濃度の1つをランダムに割り当て、四分円の2つには0%のローションまたはゲルを投与した。0%、0.0045%重量および0.0067重量%の3種類のローションまたはゲル濃度の個々のビンには濃度C、濃度Aおよび濃度Bのラベルを貼り、調査者側には確実に分からないようにした。
治療は、全てのローションまたはゲル濃度をランダムに割り当てられたそれぞれの四分円に、照射後の最初の2時間は30分毎に、その後4時間は1時間毎に、次いで照射後65時間経過するまでは、1日に3回局所塗布することからなる。治療期間中および確認できる水庖の形成時に写真をとり、各四分円の水庖の数を治療期間中3回記録した。70時間で表皮外層が剥脱(剥離)し始めたので、ローションまたはゲルの塗布およびデータ収集を65時間の時点で止めた。
被験者の評価には、各四分円のローションまたはゲルの塗布後の痛み/不快感の評価、並びに治療期間中の各四分円の全般的な不快レベルの比較が含まれる。痛み/不快感は1(なし)−5(最悪)の評点をつけた。
表10.1は、治療期間中の特定の観察時間で記録した(照射後の含計時間として記録した)各四分円の水庖総数を示す表である。都含の悪い作用または試験組成物の使用に伴う有意な合併症はこの試験では観察されなかった。
表10.1
42時間での 52時間での 65時間での
四分円 %IEP 水庖総数 水庖総数 水庖総数
左上 0.0067% 2 2 10
右上 0.0% 12 12 28
左下 0.0% 10 18 32
右下 0.0045% 7 7 14

表10.2は、照射後65時間で各四分円に存在する水庖の総数から計算した、各四分円についての全体の水庖形成率をまとめた表である。一般に、有効成分の量が増加するにつれて、水庖形成率が減少することが分かる。
表10.2
四分円 %IEP 平均水庖/時間
左上 0.0067% 0.154
右上 0.0% 0.431
左下 0.0% 0.492
右下 0.0045% 0.215

この観察された差が有意であるかどうかを判定するために、全体水庖形成率の統計分析を行った。全体水庖形成率を、被験者間ファクターとして治療グループについて分散分析した。治療部分(四分円)が少なく、左上四分円および右下四分円の全体水庖形成率が類似しているため、これらの2つの四分円からのデータを一緒にした。一緒にした有効ローションまたはゲル(0.0045%および0.0067%)で治療した四分円と、偽薬ローションまたはゲルで治療した四分円との間の差の統計学的試験を行った。総括的試験結果はF(1,2)=38.0であった。0.05の有意レベルでの自由度1および2に対する限界F値は18.51である。
4つの四分円についての被験者のデータを表10.3にまとめる。このデータから、有効濃度のIEPを含むローションまたはゲルの場合、偽薬ローションまたはゲルと較べて症状がより軽減されることが分かる。
表10.3
ローションまたは ローションまたはゲルの 全般的な
四分円 ゲル濃度、% 塗布時の不快感 不快感
左上 0.0067% 1 1
右上 0.0% 4 3
左下 0.0% 5 4
右下 0.0045% 2 1

この試験結果は、全治療時間にわたる全体水庖形成率の測定により、偽薬と有効ローションまたはゲルとの間に、光線皮膚炎を治療したとき、p<0.05の統計学的に有意な治療効果があることを示している。被験者のデータは、IEPが光線皮膚炎(日焼け)の不快感を減じ、並びにローションまたはゲル自体の塗布の不快感を減じることを示している。
熱傷損傷
管理された状況下で意図的に引き起こされた熱傷損傷へ局所投与したIEPの安全性および有効性を評価した。被験者の異なる6か所を、各部分2秒間、ヘアーカール用アイロンに直接さらした。次に、6か所を有効成分0.0重量%、0.0045重量%および0.009重量%の3種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。各ゲル濃度は2つの熱傷部位に割り当てた。熱傷部位を最初の22時間、熱傷損傷に伴う組織損傷の4つのパラメーターについて調べたところ、IEPの濃度が高くなるにつれて、一般に組織損傷の4つのパラメーターが速やかに解消することが分かった。
被験者はこの変わった試験に志願した。彼は彼自身で熱傷をつくった。被験者は異なる6か所(各前腕の内側の2つの部位、および腹壁の各側の1つの部位)を各部位2秒間、ヘアーカール用アイロンに直接接触させてさらした。被験者は18才以上であり、皮膚に異常または疾患はなく、アレルギー、ぜん息、肺腫、気管支炎、消化性潰瘍疾患、裂孔ヘルニアまたは他の腸疾患はなかった。
異なる6か所に熱傷を自身でつくった後、各部位を有効成分0.0%(偽薬ゲル)、0.0045重量%および0.009重量%の3種類のIEPゲル濃度の1つにランダムに割り当てた。各ゲル濃度は2つの熱傷部位に割り当てた。3種類のゲル濃度にはそれぞれ濃度A、濃度Bおよび濃度Cのラベルを貼り、調査者でもある患者側には確実に分からないようにした。
治療は、全てのゲル濃度をそれらの各ランダムに割り当てられた熱傷部位へ最初の2時間は30分ごとに局所塗布し、次いでさらに合計3回の塗布を3時間毎に行うことからなっていた。治療期間中写真をとった。熱傷部位を最初の22時間・熱傷損傷に伴う組織損傷の4つのパラメーターについて調べた。熱傷が生じた後、熱傷部位を最初の22時間の間、様々な時間における組織損傷のパラメーターの3つについて測定した。各熱傷部位を取り巻く紅斑範囲は最大の幅において測定した。患者に、組織損傷の4番目のパラメーターに対する彼の不快感を0−5の評点で評価するよう求めた。0は不快感がないことを示し、5は不快感が最高レベルであることを示す。
都含の悪い作用またはこの試験における試験組成物の使用に伴う有意な合併症はなかった。
表11.1、11.2、11.3および11.4には、熱傷が生じた後、最初の22時間の治療の間の様々な時間における組織損傷の4つのパラメーターについて集めたデータを示す。
表11.1
[熱傷部位を取り巻く軟質組織の腫れの高さ(mm)]
時間
熱傷部位 %ゲル濃度 0 3.5 8 22
A 0.0 2 2 2 2
E 0.0 2 2 2 2
B 0.0045 2 1 1 0
F 0.0045 2 1 1 1
D 0.009 2 1 0 0
C 0.009 2 1 0 0

表11.2
[触診時の圧痛の被験者評価(0−5で評価)]
時間
熱傷部位 %ゲル濃度 0 3.5 8 22
A 0.0 5 5 5 5
E 0.0 5 5 5 5
B 0.0045 5 3 2 2
F 0.0045 5 5 4 4
D 0.009 5 2 2 1
C 0.009 5 3 2 1

表11.3
[水庖の高さ(mm)]
時間
熱傷部位 %ゲル濃度 0 3.5 8 22
A 0.0 0 3 3 2.5
E 0.0 0 1.5 1.5 1.5
B 0.0045 0 3 2.5 1.5
F 0.0045 0 2 1.5 1
D 0.009 0 2 1 0.5
C 0.009 0 2 1 0

表11.4
[熱傷部位を取り巻く紅斑範囲(mm)]
時間
熱傷部位 %ゲル濃度 0 3.5 8 22
A 0.0 8 6 6 4
E 0.0 10 7 6 4
B 0.0045 12 8 6 4
F 0.0045 8 4 3 1.5
D 0.009 9 6 4 2
C 0.009 8 4 3 2

表11.1、11.2、11.3および11.4の値から、組織損傷の特定のパラメーターの減少率(%)を、熱傷が生じた後の22時間における各熱傷部位について計算した。表11.5に示す値はこれらの計算値であり、熱傷部位が示す各パラメーターの最大値からの減少率(%)を表す。

表11.5
[22時間での組織損傷の減少率(%)]
組織を取り 紅斑範囲
熱傷部位 巻く腫れ 触診時の圧痛 水庖の高さ (mm)
A 0 0 16.7 50.0
E 0 0 0 50.0
B 100.0 60.0 50.0 66.7
F 50.0 20.0 50.0 81.3
D 100.0 80.0 75.0 77.8
C 100.0 80.0 100.0 75.0

これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、各組織損傷パラメーターの減少率(%)の統計分析を行った。表11.5に示す各組織損傷パラメーターの減少率(%)値を熱傷部位間ファクターとして治療グループについて分散分析した。各組織損傷パラメーターについての各総括的試験結果は、全てのゲル濃度の比較を示す表11.6に記す。表11.6から分かるように、治療結果の差は4つの組織損傷のうちの3つについて有意(p<0.05)であり、4番目のパラメーターについては非常に有意(p<0.01)であった。
表11.6
[組織損傷の4つのパラメーターについての分散分析(全ゲル濃度)]
組織損傷 F(1,4)の F(1,4)の 有意レベル
パラメーター 計算値 限界値 (p<)
組織を取り巻く
腫れ 13.0 7.71 0.05
触診時の圧痛 24.0 21.20 0.01
水庖の高さ 20.78 7.71 0.05
紅斑の範囲 11.57 7.71 0.05

一番関心のあることは、偽薬ゲルと最高レベルの有効成分(0.009%)とを比較した各組織損傷パラメーターについての熱傷が生じた後の22時間における減少率(%)の統計分析である。表11.7に、偽薬および最高ゲル濃度(0.009%)の比較ために、各組織損傷パラメーターについて行ったそれぞれの統計分析結果を記す。表11.7から分かるように、治療結果の差は4つの組織損傷パラメーターのうちの3つに対して非常に有意(p<0.01)であり、4番目のパラメーターに対しては有意(p<0.05)であった。
表11.7
[組織損傷の4つのパラメーターについての分散分析
(0.0%ゲル対0.009%ゲル)]
組織損傷 F(1,2)の F(1,2)の 有意レベル
パラメーター 計算値 限界値 (p<)
組織を取り巻く
腫れ 無限大 98.50 0.01
触診時の圧痛 無限大 98.50 0.01
水庖の高さ 27.69 18.51 0.05
紅斑の範囲 355.59 98.50 0.01

この試験結果は、有効成分の濃度が高くなるにつれで、一般に組織損傷を示すパラメーターの減少率(%)が大きくなることを示している。組織損傷の4つのパラメーターに関する全てのゲル濃度聞の結果の統計学的比較は、4つの組織損傷パラメーターを評価すると、4つの組織損傷パラメーターのうちの3つの治療結果に有意性(p<0.05)を示した。4番目のパラメーターについての計算は、治療結果に非常に高い有意性(p<0.01)を示した。偽薬ゲルと最高レベルの有効成分(0.009%)との間の結果の統計学的な比較は、4つの組織損傷パラメーターを評価すると、4つの組織損傷パラメーターのうちの3つに非常に高い有意性(p<0.01)を示した。4番目のパラメーターは、治療結果に有意な(p<0.05)な差を示した。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎の患者の眼に(局所)投与したIEPの安全性および有効性を6人の患者で評価した。被験者に有効成分0.0重量%または0.0067重量%のIEPを含有する2種類のメチルセルロースに基づく目薬溶液の1つをランダムに割り当てた。治療は、両方の目薬溶液濃度をランダムに割り当てられた患者の眼に5日間、1日に2回局所投与することからなる。都含の悪い作用は患者に見られなかった。アレルギー性結膜炎に伴う組織損傷の2つのパラメーターについての治療を開始した後、各患者を48時間および120時間で臨床的に評価した。さらに、各患者は治療開始後48時間および120時間のアレルギー性結膜炎に伴う3つの症状を主観的に評価するよう求められた。調査した組織損傷の各パラメーターの初期形態、および各追加症状の初期形態からの減少率(%)を、治療開始後48時間および120時間のデータから計算した。
アレルギー性結膜炎が炎症性でなければ、試験に適した被験者と考えた。患者は、評価を行う2種類の有効レベルのうちの1つにランダムに割り当てられた。このランダムな割り当ては2人の患者のグループに行って、各目薬溶液濃度が2つのグループのそれぞれに確実に割り当てられるようにした。
臨床的評価は治療開始後48時間および120時間に行った。各患者は、0−5の評点で各症状を評価することにより、アレルギー性結膜炎に伴う3つの追加症状を主観的に評価するよう求められた。0は症状がないことを表し、5はこれまでで最もひどい症状であることを表す。組織損傷パラメーターの臨床的評価もまた0−5の同じ評点を用いて行った。
治療での患者の協力および他の薬剤の使用も評価した。
表12.1、12.2、12.3、12.4および12.5に、各患者へ割り当てた識別文字およびそれぞれの目薬溶液濃度を記す。表12.1、12.2、12.3、12.4および12.5にはまた、治療パラメーターである水腫(表12.1)および結膜充血または赤さ(表12.2)について、並びに症状であるかゆみ、流涙(表12.4)および不快感レベル(表12.5)について、治療開始前、治療開始後48時間および120時間の各患者に対する値を記す。

表12.1
(水腫)
目薬溶液 48時間 120時間
患者 (%) 治療前の値 での値 での値
A 0.0067 3 1 0
B 0.0067 2 1 0
C 0.0067 1 0 0
D 0.0 3 4 3
E 0.0 2 3 3
F 0.0 3 2 2

表12.2
(結膜充血または赤さ)
目薬溶液 48時間 120時間
患者 (%) 治療前の値 での値 での値
A 0.0067 3 1 0
B 0.0067 4 1 1
C 0.0067 2 3 4
D 0.0 2 3 4
E 0.0 2 2 1
F 0.0 4 3 3

表12.3
(かゆみ)
目薬溶液 48時間 120時間
患者 (%) 治療前の値 での値 での値
A 0.0067 4 0 0
B 0.0067 4 2 0
C 0.0067 3 0 0
D 0.0 3 3 3
E 0.0 2 3 1
F 0.0 4 3 3

表12.4
(流涙)
目薬溶液 48時間 120時間
患者 (%) 治療前の値 での値 での値
A 0.0067 2 0 0
B 0.0067 4 2 1
C 0.0067 2 0 0
D 0.0 3 2 3
E 0.0 2 3 2
F 0.0 3 3 3

表12.5
(不快感レベル)
目薬溶液 48時間 120時間
患者 (%) 治療前の値 での値 での値
A 0・0067 3 1 1
B 0.0067 4 1 0
C 0.0067 2 0 0
D 0.0 3 3 3
E 0.0 3 3 2
F 0.0 4 3 3

表12.1、12.2、12.3、12.4および12.5のデータから1各組織損傷パラメーターおよび各症状の治療前の値からの減少率を48時間および120時間値について計算した。これらの計算値を表12.6にまとめる。
表12.6
(冶療前の値からの減少率)
水腫 赤さ かゆみ
患者 48時間 120時間 48時間 12時間 48時間 120時間
A 66.67 100.0 66.67 100.0 100.0 100.0
B 50.0 100.0 75.0 75.0 50.0 100.0
C 100.0 100.0 66.67 66.67 100.0 100.0
D [33.33] 0.0 [50.0] [50.0] 0.0 0.0
E [50.0] [50.0] 0.0 0.0 [50.0] 50.0
F 33.33 33.33 25.0 25.0 25.0 25.0
[ ]は減少率ではなく増加率を示す

表12.6
(続き)
流涙 不快感レベル
患者 48時間 120時間 48時間 12時間
A 100.00 100.0 66.67 66.7
B 50.0 75.0 75.0 100.0
C 100.0 100.0 100.0 100.0
D 33.33 0.0 0.0 0.0
E [50.0] 0.0 0.0 33.33
F 0.0 0.0 33.33 33.33
[ ]は減少率ではなく増加率を示す

これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、アレルギー性結膜炎に伴う各組織損傷パラメーターおよび各調査症状の減少率の統計分析を行った。各組織損傷パラメーターおよび各症状に関する表12.6からの48時間および120時間値を、被験者間ファクターとして治療グループ(濃度)について分散分析した。48時間値についての各総括的試験結果を表12.7に示す。120時闇値についての各総括的試験結果は表12.8に示す。
表12.7
(表12.6からの48時間値についての組織損傷パラメーター
および症状の分散分析)
組織損傷
パラメーター 計算値 限界F値 有意レベル
または症状 F(2.4) F(2,4) (p<)
水腫 9.15 6.94 0.05
赤さ 12.25 6.94 0.05
かゆみ 11.00 6.94 0.05
流涙 9.14 6.94 0.05
不快感レベル 21.56 18.00 0.01

表12.8
(表12.6からの120時間値についての組織損傷パラメーター
および症状の分散分析)
組織損傷
パラメーター 計算値 限界F値 有意レベル
または症状 F(2.4) F(2,4) (p<)
水腫 19.0 18.0 0.01
赤さ 13.47 6.94 0.05
かゆみ 27.0 18.00 0.01
流涙 121.0 18.00 0.01
不快感レベル 18.01 18.00 0.01

表12.7および12.8から分かるように、「水腫」、「赤さ」、「かゆみ」および「流涙」の治療後48時間での、および「赤さ」の治療開始後120時間での、偽薬目薬溶液および有効成分を含有する目薬溶液の間の治療結果に有意な(p<0.05)差が見られた。「水腫」、「かゆみ」および「流涙」の程度の治療開始後120時間での評価の治療結果に、非常に有意な(p<0.01)差が見られた。患者が感じた「不快感レベル」の治療後48時間および120時間での治療結果に、非常に有意な(p<0.01)差が見られた。
この試験結果は、IEPの、アレルギー性結膜炎に伴う組織損傷パラメーターおよび症状の減少率がより大きいことを示している。偽薬目薬溶液および有効成分を含有する目薬溶液の治療結果を統計学的に比較すると、アレルギー性結膜炎に伴う組織損傷パラメーターおよび症状の初期形態レベルからの減少率を評価する治療結果に有意な(p<0.05)または非常に有意な(p<0.01)差を示した。
巨大乳頭状結膜炎
巨大乳頭状結膜炎の患者の眼に局所投与したIEPの安全性および有効性を6人の患者で評価した。被験者に有効成分0.0重量%または0.0067重量%のIEPを含有する2種類のメチルセルロースに基づく目薬溶液の1つをランダムに割り当てた。治療は、両目薬溶液濃度をランダムに割り当てられた患者の眼に5日間、1日に2回局所投与することからなる。都合の悪い作用は患者に見られなかった。さらに、患者は治療開始後48時間および120時間の巨大乳頭状結膜炎に伴う2つの症状を主観的に評価するように求められた。調査した組織損傷の各パラメーターの初期形態および各追加症状の初期形態からの減少率を、治療開始後48時間および120時間のデータから計算した。
巨大乳頭状結膜炎が炎症性でなければ、試験に適した被験者と考えられた。
患者は、評価を行う2種類の有効レベルのうちの1つにランダムに割り当てられた。このランダムな割り当ては2人の患者のグループに行って、各目薬溶液濃度が2つのグループのそれぞれに確実に割り当てられるにようにした。
臨床的評価は治療開始後48時間および120時間に行った。各患者は、0−5の評点で各症状を評価することにより、巨大乳頭状結膜炎に伴う2つの追加症状を主観的に評価するよう求められた。0は症状がないことを表し、5はこれまでで最もひどい症状であることを表す。組織損傷パラメーターの臨床的評価もまた0−5の同じ評点を用いて行った。
治療での患者の協力および他の薬剤の使用も評価した。
表13.1、13.2、13.3および13.4に、各患者へ割り当てた識別文字およびそれぞれの目薬溶液濃度を記す。表13.1、13.2、13.3および13.4にはまた、治療パラメーターである結膜充血または赤さについて、並びに症状であるかゆみおよびひりひり感、そしてコンタクトレンズ耐性について、治療開始前、治療開始後48時間および120時間の各患者に対する値を記す。

表13.1
[結膜充血(赤さ)]
目薬溶液 治療前 48時間 120時間
患者 (%) の値 での値 での値
A 0.0067 4 2 0
B 0.0067 3 1 0
C 0.0067 2 0 0
D 0.0 4 3 4
E 0.0 2 2 2
F 0.0 1 2 2

表13.2
(滲出)
目薬溶液 治療前 48時間 120時間
患者 (%) の値 での値 での値
A 0.0067 4 2 0
B 0.0067 4 1 0
C 0.0067 2 0 0
D 0.0 3 4 5
E 0.0 2 2 3
F 0.0 2 2 2

表13.3
(かゆみおよびひりひり感)
目薬溶液 治療前 48時間 120時間
患者 (%) の値 での値 での値
A 0.0067 4 1 0
B 0.0067 5 1 6
C 0.0067 3 0 0
D 0.0 4 4 4
E 0.0 2 3 4
F 0.0 3 2 3

表13.4
(コンタクトレンズ耐性)
目薬溶液 治療前 48時間 120時間
患者 (%) の値 での値 での値
A 0.0067 4 1 0
B 0.0067 1 1 0
C 0.0067 3 0 0
D 0.0 5 4 4
E 0.0 2 3 4
F 0.0 3 3 3

表13.1、13.2、13.3および13.4のデータから、各組織損傷パラメーターおよび各症状の治療前の値からの減少率を48時間および120時間値について計算した。これらの計算値を表13.5にまとめる。

表13.5
(治療前の値からの減少率)
赤さ 滲出
患者 48時間 12時間 48時間 120時間
A 50.0 100.0 50.0 100.0
B 66.67 100.0 75.9 100.0
C 100.0 100.0 100.0 100.0
D 25.0 0.0 [33.33] [66.67]
E 0.0 0.0 0.0 [33.33]
F [100.0] [100.0] 0.0 0.0
[ ]は減少率ではなく増加率を示す

表13.5
(続き)
かゆみ/ひりひり感 コンタクトレンズ耐性
患者 48時間 120時間 48時間 12時間
A 75.0 100.0 75.0 100.0
B 80.0 100.0 0.0 100.0
C 100.0 100.0 100.0 100.0
D 0.0 0.0 20.0 20.0
E [50.0] [100.0] [50.0] [100.0]
F 33.33 0.0 0.0 33.33
[ ]は減少率ではなく増加率を示す

5日の治療期間の終わりまでにこの試験におけるどの患者にも乳頭の大きさの有意な減少が見られなかったことに留意すべきである。
これらの観察された差が有意であるかどうかを判定するために、巨大乳頭状結膜炎に伴う各組織損傷パラメーターおよび各調査症状の減少率の統計分析を行った。各組織損傷パラメーターおよび各症状に関する表13.5からの48時間および120時間値を、被験者間ファクターとして治療グループ(濃度)について分散分析した。48時間値についての各総括的試験結果を表13.6に示す。120時間値についての各総括的試験結果は表13.7に示す。
表13.6
(表13.5からの48時間値についての組織損傷パラメーター
および症状の分散分析)
組織損傷
パラメーター 計算値 限界F値 有意レベル
または症状 F(2.4) F(2,4) (p<)
赤さ 8.19 6.94 0.05
滲出 22.35 18.00 0.0l
かゆみ/ひりひり感 12.72 6.94 0.05
コンタクトレンズ耐性 3.49 6.94 −−−

表13.7
(表13.5からの120時間値についての組織損傷パラメーター
および症状の分散分析)
組織損傷
パラメーター 計算値 限界F値 有意レベル
または症状 F(2.4) F(2,4) (p<)
赤さ 16.0 6.94 0.05
滲出 48.01 18.00 0.01
かゆみ/ひりひり感 16.0 6.94 0.05
コンタクトレンズ耐性 7.43 6.94 0.05

表13.6および13.7から分かるように、「赤さ」、「かゆみ」および「ひりひり感」の治療後48時間および120時間でのおよび「コンタクトレンズ耐性」の治療開始後120時間での、偽薬目薬溶液および有効成分を含有する目薬溶液の間の治療結果に有意な(p<0.05)差が見られた。「滲出」の程度の治療開始後48時間および120時間での評価の治療結果に、非常に有意な(p<0.01)差が見られた。
この試験結果は、IEPの、巨大乳頭状結膜炎に伴う組織損傷パラメーターおよび症状の減少率がより大きいことを示している。偽薬目薬溶液および有効成分を含有する目薬溶液の治療結果を統計学的に比較すると、巨大乳頭状結膜炎に伴う組織損傷パラメーターおよび症状の初期形態レベルからの減少率を評価する治療結果に有意な(p<0.05)または非常に有意な(p<0.01)差を示した(処理開始後48時間のコンタクトレンズ耐性は除く)。
実施例についての解説
上記の観察が示すように、本発明の製剤は多くの局所的病変の炎症、または免疫系の譲歩または反発から生じる病変の治療に有効である。
約0.00325−0.0275%のIEP濃度は、IEPが従来全身的に投与されてきた投与レベルよりもはるかに少ない投与レベルであり、そして従来皮内に投与されてきた6−50倍である。IEPは取り入れたとき非常に不活性であるので、局所投与による悪影響は予想されない。IEPの薬理学に基づくと、IEPの濃度を大幅にさらに増加すると患者によっては悪い局所反応を引き起こすかもしれないと思われる。
上記のすぐれた結果がなぜ得られたかは分からない。しかしながら、本発明者等は、ヒスタミンおよびヒストンの化学構造に類似性があることを認めている。ヒストンは遺伝物質上の薄いタンパク皮膜の形をとる自然に生じる身体物質である。例えばウイルス、物理的損傷または他のファクターによってヒストン皮膜に傷がつくと、傷は、それ自体を再生するための細胞が作りだす遺伝メッセージ、または人間の免疫系に基づく細胞の遺伝メッセージが、細胞によってまたは免疫系によって誤って解釈される程、ヒストン皮膜の性質を変えてしまうかもしれない。
本発明が特定の理論またはメカニズムによって限定されるのは望まないが、本発明者等は、ヒスタミンを全身的に供給するのではなく、ヒスタミンを損傷部分に局所的に供給することが、細胞上へのヒストン皮膜の自然な再生をもたらしかつ細胞の化学的メッセージが誤って解釈されるのを避ける「ビルディングブロック」を提供し、これによって免疫系による望ましくない反応を回避したり、あるいは腫瘍またはガン細胞の成長を回避しているのではないかと考える。おそらくヒスタミンはヒストン皮膜付近において遺伝レベルで作用し、1つ以上の下記の作用を行っているのかもしれない:
(1) ヒストン皮膜を補修するためのビルディングブロックを提供する;
(2) 細胞内の基本染色体のような遺伝物質に刺激を与えて、細胞の外傷または損傷に反応して、組織を補修する;あるいは
(3) それ自体を複製する細胞内の遺伝物質をウイルス等が利用するのを妨げるように反応する。
[ヒスタミンを高レベルで続けて投与することは様々な系の問題の原因となるので(そのうちのいくつかは胃腸管に特異なものであり、他は程度の小さい発疹からアナフィラキシーショックに至るまでのアレルギー反応を引き起こす)、人体へのヒスタミンの全身的投与を避けるのが望ましいことを認識すべきである。この分野に通じた入はもちろん、局部的な病変に全身的治療を施すことが望ましくないことは知っている。]
ウイルス複製の間、ウイルスゲノムがヒスタミンを含有するヌクレオチド(1種またはそれ以上の)またはいくつかのその変形を組み込むこと、換言するとウイルスゲノムが複製を行うのを非機能的および/または不司能にすることも可能である。
我々は、CARBOPOLによって運ばれるリン酸ヒスタミンが、反対のフィードバック反応またはメカニズムを作りだして、ヒスタミンが通常蓄えられている体内の肥満細胞からの、炎症プロセスで普通生じるヒスタミンのさらなる放出を妨げるのではないかと考える。このメカニズムは肥満細胞安定化とも呼ばれ、それを生じる生成物は肥満細胞安定剤として知られている。肥満細胞はすでに存在しているヒスタミンを認識する。従って、肥満細胞はそれらに蓄えられているヒスタミンの放出による反応は行わず、実際においては反対のフィードバック反応をする。
本発明を多くの特定の具体例で説明してきたが、当業者であれば本発明の精神および範囲を逸脱することなく、記載の具体例を変更することはできるであろう。薬剤の生成に用いられるいわゆる「先駆体IEP」物質または「プロドラック」物質がIEPの代わりに使用しうることは認められるはずである。そのようなプロドラッグそれ自体は活性ではないが、身体によってIEPを局所的に生じる活性薬剤に変えられる。

Claims (20)

  1. 皮膚、粘膜または結膜の障害を治療する方法であって、該障害を有するヒト以外の対象に有効量のヒスタミンを局所供給することを含み、ここにおいて、該ヒスタミンがリン酸ヒスタミンではない上記方法。
  2. 前記障害が、口唇ヘルペス、陰部ヘルペス、帯状ヘルペスおよび水痘帯状ヘルペスから成る群より選択されるウイルス疾患である請求項1に記載の方法。
  3. 前記障害が、アフタ性ロ内炎、口腔粘膜炎、アレルギー性結膜炎および巨大乳頭状結膜炎から成る群より選択される請求項1に記載の方法。
  4. 前記障害が、光線皮膚炎、熱傷および褥瘡性潰瘍から成る群より選択される皮膚への損傷によって生じる請求項1に記載の方法。
  5. 前記ヒスタミンをヒスタミン前駆体の形で投与し、ここにおいて、ヒスタミン前駆体がリン酸ヒスタミンではない請求項1に記載の方法。
  6. 前記ヒスタミンをヒスタミンプロドラッグの形で投与し、ここにおいて、ヒスタミンプロドラッグがリン酸ヒスタミンではない請求項1に記載の方法。
  7. 前記有効量を単一用量投薬器によって投与する請求項1に記載の方法。
  8. 局所供給に適応した薬学的に許容しうる担体中に有効量のヒスタミンを含む組成物。
  9. 前記ヒスタミンがヒスタミン前駆体の形であり、ここにおいて、該ヒスタミン前駆体がリン酸ヒスタミンではない請求項8に記載の組成物。
  10. 前記ヒスタミンがヒスタミンプロドラッグの形であり、ここにおいて、該ヒスタミンプロドラッグがリン酸ヒスタミンではない請求項8に記載の組成物。
  11. 中和剤および乳化剤を更に含む請求項8に記載の組成物。
  12. 前記乳化剤がアミノアルコールである請求項11に記載の組成物。
  13. 薬学的に許容しうる保存剤を更に含む請求項8に記載の組成物。
  14. 前記保存剤が、プロピルパラベンまたはメチルパラベンから成る群より選択される請求項13に記載の組成物。
  15. 前記組成物がローションの形である請求項8に記載の組成物。
  16. 前記組成物がゲルの形である請求項8に記載の組成物。
  17. 前記組成物が口内洗剤の形である請求項8に記載の組成物。
  18. ヒスタミンの局所供給用組成物を製造する方法であって、
    薬学的に許容しうる担体およびヒスタミンを、口唇ヘルペス、陰部ヘルペス、帯状ヘルペス、水痘帯状ヘルペス、アフタ性日内炎、口腔粘膜炎、アレルギー性結膜炎、巨大乳頭状結膜炎、光線皮膚炎、熱傷および褥瘡性潰瘍から成る群より選択される皮膚の障害を治療するのに有効な濃度で与え;そして
    該薬学的に許容しうる担体および該ヒスタミンを含有するエマルジョンを形成させる工程を含み、ここにおいて、該ヒスタミンはリン酸ヒスタミンではない上記方法。
  19. 前記ヒスタミンがヒスタミンプロドラッグの形であり、ここにおいて、該ヒスタミンプロドラッグがリン酸ヒスタミンではない請求項18に記載の方法。
  20. 前記ヒスタミンがヒスタミン前駆体の形であり、ここにおいて、該ヒスタミン前駆体がリン酸ヒスタミンではない請求項18に記載の方法。
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