JP2004175066A - ラミネート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発熱体の部分的な蓄熱昇温の問題を、熱伝導部材を付設することで効率的に解消したラミネート装置を提供することを目的としている。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明に係るラミネート装置の代表的な構成は、シート状媒体を挟んだフィルムを搬送する搬送手段と、シート状媒体を挟んだフィルムを加熱する加熱手段と、加熱されたフィルムに加圧して前記シート状媒体と密着させる圧着手段と、前記加熱手段の温度を検出する温度検出手段および該温度検出手段の検出情報を基に前記加熱手段への通電を制御する制御回路を備えた加熱温度調節手段と、を備えたラミネート装置において、前記加熱手段の発熱体の近傍に、該発熱体の長手方向に沿って熱移動を行う熱伝導部材を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像や文字などの情報が記録されたシート状媒体を、熱反応性の接着剤がコーティングされたフィルムによってラミネートするラミネート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シート状の「証明書」や「診察券」、「写真」、或いはシートに記された「文書」や「絵図」などのシート状媒体(以下、これらを総称して「媒体」という)を、損傷から保護する、或いは美観化などの目的から、フィルムによって封着する、いわゆるラミネートすることが知られている。ラミネートに際しては、媒体を挟んだフィルムを加熱手段によって加熱し、ローラ等によって加圧、圧着する機能を備えたラミネート装置が広く使用されている。
【0003】
ラミネート装置に具備された加熱手段には、金属製のプレートまたはローラ等の蓄熱用部材を発熱体で加熱し、蓄熱用部材に蓄えられた熱を前記フィルムに伝達する方式のほか、特開2001−328166にあるように、ラミネート装置のウォームアップ時間を短縮する為に、フィルムを発熱体で直接加熱する方式がある。
【0004】
フィルムを発熱体で直接加熱する方式の場合、発熱体としてセラミックヒータなどの瞬間発熱素子が用いられるが、瞬間発熱素子は熱容量が小さい為、常に発熱体の温度を監視し、ラミネート処理に必要な温度を一定に保つ手段を備えている。
【0005】
ラミネート処理動作時においてフィルムへの最適な熱伝達を継続的に行う手段として、使用対象となる種々のフィルムが搬送通過する範囲に相当する発熱体上(通常は瞬間発熱素子の基材裏面)の位置に、温度を検出する温度検出手段と、その検出温度情報を基に前記発熱体への通電を制御する制御回路とからなる加熱温度調節手段を備えている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−328166号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フィルムを発熱体で直接加熱する方式を備えたラミネート装置においては、媒体を挟んだフィルムのラミネート処理動作時における斜行搬送や左右位置ずれの搬送を考慮し、発熱体の長さは、使用対象となるフィルムの最大幅寸法より大きく設定している。またラミネート装置においては、使用可能なフィルムは、その最大の大きさより小さいサイズのフィルムについても使用を認めているのが通常であり、よってラミネート処理動作時においては、前記発熱体の長手方向の長さよりも短い幅のフィルムが搬送される状況が通常である。
【0008】
フィルムを発熱体で直接加熱する方式を備えたラミネート装置においては、ラミネート処理動作時において媒体を挟んだフィルムが前記発熱体によって加熱される際、前記発熱体の長手方向の範囲の内、フィルムの幅に略相当する範囲においては、前記加熱温度調節手段の働きにより常に所望の温度が保たれるが、前記発熱体の長手方向の範囲の内、フィルムの幅に略相当する範囲以外の部分においては、発熱量が放熱量より過剰となり、前記発熱体や発熱体に接する部材に熱量が蓄積され、その部分における発熱体上の温度が極端に上昇する現象が生じ、これにより、フィルムの幅方向における端辺が高熱によって必要以上に軟化させられたり、また発熱体のクラック発生を引き起こす要因ともなる為、ラミネート処理品質上、或いは製品耐久性の観点から、発熱体の加熱温度設定を低く抑え低温フィルム対応機にしたり、使用するフィルムのサイズを限定したり、また使用するフィルムのサイズに対応しフィルムを加熱する発熱体の発熱範囲を変更したりするなどの対策を講じていた。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、発熱体の部分的な蓄熱昇温の問題を、熱伝導部材を付設することで効率的に解消したラミネート装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るラミネート装置の代表的な構成は、シート状媒体を挟んだフィルムを搬送する搬送手段と、シート状媒体を挟んだフィルムを加熱する加熱手段と、加熱されたフィルムに加圧して前記シート状媒体と密着させる圧着手段と、前記加熱手段の温度を検出する温度検出手段および該温度検出手段の検出情報を基に前記加熱手段への通電を制御する制御回路を備えた加熱温度調節手段と、を備えたラミネート装置において、前記加熱手段の発熱体の近傍に、該発熱体の長手方向に沿って熱移動を行う熱伝導部材を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るラミネート装置の実施形態について説明する。まず装置の構造および動作について説明し、次に具体例について各実施例を説明する。
【0012】
まず、本発明に係るラミネート装置の構造について説明する。図1はフィルムを発熱体で直接加熱する方式の加熱手段を用いたラミネート装置の一例の概略断面図、図2は内部構造を示す平面図、図3は加熱手段を説明する平面図、図4は加熱手段を説明する断面図である。図1および図2に示すラミネート装置101は、シート状媒体(以下単に媒体2という)にフィルム1を封着させる、いわゆるラミネート処理を行うものである。
【0013】
ラミネート装置101の本体3には、挿入口4と排出口5とが形成されている。挿入口4から排出口5に至る搬送路40(案内路)は、直線的に形成されている。挿入口4は、下側の方が上側の方よりも長く、且つ互いに離間した上下1対の板状の挿入ガイド8a、8bに形成されている。挿入ガイド8a、8bの下流には、フィルム1を加熱部20(加熱手段)に送り込む送りローラ対6a、6b(搬送手段)が配設されている。加熱部20の下流には、加熱されたフィルム1を媒体2に圧着しながら搬送する圧着ローラ対7a、7b(圧着手段)が配設されている。圧着ローラ対7a、7bの下流側には、互いに離間して排出口5を形成した上下1対の板状の排出ガイド9a、9bが配設されている。
【0014】
加熱部20は、セラミックヒータ21(瞬間発熱素子)、絶縁材22、サーミスタ23(温度検出手段)、及び取付板24を上下に1対有して、加熱部20は、送りローラ対6a、6bと圧着ローラ対7a、7bの間に配設されている。加熱部20は、媒体2を挟んだフィルム1が通過し易く、且つフィルム1に対向して加熱し易くするため、上下のセラミックヒータ21、21同士を所定の空隙(1mm前後)をもって対向させた構造になっている。下側のセラミックヒータ21は、フィルム1の下側の面を支持するようになっている。上側のセラミックヒータ21は、フィルム1の上側の面に対向するようになっている。両方のセラミックヒータ21は、絶縁材22を介して取付板24によって、本体3に取り付けられている。
【0015】
図3、図4に示すセラミックヒータ21は、短冊状の薄板状(厚み1mm前後)に形成されている。セラミックヒータ21はその長手方向においてフィルム1の幅より(フィルム1の通過方向と交差する方向の長さより)も充分に長く設定されている。セラミックヒータ21のセラミック板25のフィルム1と対向する面には、発熱体である発熱パターン21aが印刷されている。発熱パターン21aは、主に銀(Ag)とパラジウム(Pd)とで形成されている。なお、発熱パターン21aの長手方向はフィルム1の幅よりも長く形成されているが、発熱パターン21aのフィルム1の搬送方向の幅や形状は、ラミネート装置本体3の仕様に合わせて任意に設定されるものである。発熱パターン21aは、平面視U字状に形成された1本のパターンであり、始端と終端には、端子部21b、21bが形成されている。また、発熱パターン21aは絶縁および耐熱性のある保護材26(例えばガラス等)によってコーティングされて保護されている。
【0016】
図4に示すように、セラミックヒータ21の裏面にはサーミスタ23が設けられ、通電制御回路32(加熱温度調節手段)が接続されている。また図2に示すように、セラミックヒータ21の裏面上には、サーミスタ23用の配線パターン23aが貼り付けてある。配線パターン23aの端部には、端子部23b、23bが形成されている。なお、サーミスタ23はセラミックヒータ21の長手方向の必ずしも中央に配設する必要はないが、使用するフィルムが搬送通過する範囲に相応する位置に配設する必要がある。また、サーミスタ23は複数個配設してもよい。
【0017】
セラミックヒータ21はその裏面側を絶縁材22に接着等によって固定されており(図1参照)、絶縁材22は取付板24にビス等にて固定されている。取付板24に絶縁、耐熱性のあるもの(例えば液晶ポリマー)を使用すれば、絶縁材22は不要になる。取付板24は、セラミックヒータ21の前後でフィルム1の案内をする案内部24a、24aを有している。なお、案内部24aは取付板24の主体部から分離して、別部材にしてもよい。
【0018】
次にラミネート処理動作について説明する。
ラミネート装置101の本体3に電源(不図示)を投入すると、セラミックヒータ21に電力が供給され、送りローラ対6a、6b及び圧着ローラ対7a、7bがフィルム1を搬送する方向に所望の速さで回転し始める。セラミックヒータ21は電力の供給ともに瞬時にして所望のラミネート温度に達する。このため、ラミネート装置101は、瞬時にしてラミネート処理可能な状態になる。また、ラミネート温度は、サーミスタ23によって検出され、通電制御回路32によってセラミックヒータ21への電力供給をON−OFFする等により常時一定に保つことができるようになっている。セラミックヒータ21は薄板状に形成されているので表裏での温度差が少なく、精度の良い温度調節がされるようになっている。これによって、セラミックヒータ21の温度がラミネート温度より低くなり過ぎて、媒体2に対するフィルム1の密着性が低下して、フィルム1が媒体2から剥離するようなことがない。また、逆に、ラミネート温度より高くなり、セラミックヒータ21がフィルム1を溶かし、フィルム1がセラミックヒータ21に溶着して、フィルム1と媒体2との搬送に支障が生じるようなことがないようにしている。このため、長時間、電源を入れたままであっても、温度上昇を防止することができる。
【0019】
なお、図1において、サーミスタ23を両方のセラミックヒータ21に配設して、別々に温度調節が可能な構成としているが、どちらか一方のセラミックヒータにのみサーミスタ23を配設し、1つの温度調節回路で、同時に両方のセラミックヒータ21の温度調節を行うようにしてもよい。
【0020】
このように、ラミネート装置101の本体3に電源を投入すると、セラミックヒータ21が瞬時にして所望の約120℃のラミネート温度に達するため、使用者は、電源を投入すると同時に、媒体2を挟んだフィルム1を挿入口4より挿入して、媒体2にラミネート処理を施すことができる。
【0021】
使用者が媒体2を挟んだフィルム1を挿入口4より挿入すると、挿入ガイド8a、8bの案内によりフィルム1の先端が送りローラ対6a、6bのニップに到達する。媒体2を挟んだフィルム1は、送りローラ対6a、6bによって取付板24の案内部24aを経て加熱部20へ搬送される。この際の搬送速度は加熱部20での加熱設定温度との兼ね合い等によっても前後するが、概ね5〜10mm/s程度が望ましい。
【0022】
搬送速度が所望の速度より遅くなるとフィルム1が加熱部20を通過後、圧着ローラ対7a、7b部に到達するまでの時間が長くなり、フィルム1の温度が必要温度から低下し、また逆に搬送速度が所望の速度より速くなると加熱部20においてフィルム1の加熱が不十分となり必要温度に達さず、双方とも媒体2に対するフィルム1の密着性が低下する現象につながる。
【0023】
加熱部20においては、媒体2を挟んだフィルム1が送りローラ対6a、6bによって搬送されながらフィルム1が所望の温度に加熱される。フィルム1の媒体2に対向する面には熱反応性の接着剤がコーティングされており、約100℃前後の加熱によって接着層が溶融状態となる。
【0024】
媒体2を挟んだフィルム1は、加熱部20を通過後フィルム1の先端が圧着ローラ対7a、7bのニップに到達する。媒体2を挟んだフィルム1は、圧着ローラ対7a、7bによって上下より加圧され、且つ熱が奪われると同時にフィルム1の面で溶融していた接着剤が硬化し、媒体2はフィルム1によって密封(封着)される。
【0025】
圧着された媒体2を挟んだフィルム1は、圧着ローラ対7a、7bの搬送力によって排出ガイド9a、9bを経て排出口5に搬送され、ラミネート処理が完了する。
【0026】
この際の圧着ローラ対7a、7bの搬送速度は、圧着ローラ対7a、7bと送りローラ対6a、6bの間で媒体2を挟んだフィルム1が撓まないように、送りローラ対6a、6bの搬送速度と同じか、または5%程度早い速度としている。
【0027】
ところで、ラミネート処理動作において、媒体2を挟んだフィルム1が加熱部20を搬送通過する際、セラミックヒータ21の長手方向の範囲のうち、フィルム1の幅に略相当する範囲における熱量が、フィルムへの熱伝達によって急速に奪われる為、相応する範囲でセラミックヒータ21の温度が低下する。
【0028】
サーミスタ23はセラミックヒータ21の温度低下を検知し、その情報を基に通電制御回路32の制御回路(不図示)がセラミックヒータ21への通電を制御して、サーミスタ23の検出温度が再び所望の温度に達するまで、セラミックヒータ21に電力が供給される。この電力の供給によってセラミックヒータ21の発熱パターン21aの全体が一様に発熱することで、セラミックヒータ21の長手方向の範囲のうち、フィルム1の幅に略相当する範囲以外の部分では、フィルム1への熱の放出が無い為、同じくフィルム1の幅に略相当する範囲と比較し、セラミックヒータ21の表面温度が数十℃上昇する。
【0029】
そこで本実施形態においては、図1及び図2に示すように、セラミックヒータ21の近傍に、熱伝導部材50を配設している。熱伝導部材50は、図1に示すようにサーミスタ23の裏面側(セラミックヒータ21と反対側)に配置され、図2に示すようにセラミックヒータ21の長手方向に沿って略平行に配設されている。従って、ラミネート処理動作時におけるセラミックヒータ21の長手方向の熱分布は、そのまま略同じ分布で熱伝導部材50に伝達される。
【0030】
熱伝導部材50は、それ自体の均熱化の作用により、熱を高温部から低温部へ移動し、長手方向において熱量の均衡を保とうとする。すなわち、ラミネート処理動作時において、セラミックヒータ21の長手方向の範囲のうち、フィルム1の幅に略相当する範囲以外の部分に生じる高温度の熱が、熱伝導部材50の作用によって、同じくフィルム1の幅に略相当する範囲へ供給される現象をもたらす。
【0031】
よって、ラミネート処理動作時において、セラミックヒータ21の長手方向の範囲のうち、フィルム1の幅に略相当する範囲以外の部分に生じる蓄熱昇温が緩和され、また、その熱量を同じくフィルム1の幅に略相当する範囲へ供給する作用により、セラミックヒータ21で発する熱量を効率良く使用出来ることから、ラミネート処理動作時の省電効果も期待できる。
【0032】
[実施例1]
次に、上記形態における、本発明の具体的な実施例を説明する。
熱伝導部材50となるものは、それ自体の熱伝導率の高いものが望ましい。単一部材であればコスト、市場流通性等も考慮すると銅、或いはアルミニウムなどが好ましいが、部材固定の容易性などを考慮すると市販の放熱用シリコンシートなども選択できる。しかしながら熱移動をより優先的に考えればヒートパイプの使用が最適である。ヒートパイプとは、中空で真空密封の銅管内に作動液として純水を適量封じたもので、銅管への加熱により生じる管内の圧力差と作動液の気化/凝縮の繰り返しにより、作動液が循環し熱移動を行うものであり一般に市販されている。
【0033】
熱伝導部材50の長手方向に直交する方向での断面寸法及び形状、また部材の定格等については、加熱部20の構成や加熱温度の制御方法、または、必要な効果の度合いによって最適値は異なるが、実施例の構成を例にした実験では、セラミックヒータ21の長手方向の範囲のうち、フィルム1の幅に略相当する範囲以外の部分での温度上昇量を約10℃降下させるのに、標準熱輸送量が約35W程度で前記断面形状が約1.5mm×5.5mmの長丸偏平形状のヒートパイプの使用が好適である。
【0034】
熱伝導部材50の配置については、セラミックヒータ21からの熱が損失少なく熱伝導部材50に伝達される配置が望ましい。その為、セラミックヒータ21と絶縁材22及び絶縁材22と熱伝導部材50を相互に極力広い面積で密着させ、セラミックヒータ21と熱伝導部材50との間に介在する絶縁材22の体積は、極力小さい方が良い。また、絶縁材22の材質は極力熱伝導率が高い方が好ましい。
【0035】
また、熱伝導部材50の長手方向の直交する方向での断面形状が丸型の場合は、絶縁材22との接触面積を極力大きくする為に、絶縁材22が熱伝導部材50の表面を包むなどの形状にすると良い。
【0036】
熱伝導部材50の長さは、セラミックヒータ21の発熱パターン21aの長手方向の長さと略同寸法である事が望ましく、また取付けに際しては、長手方向の位置が略一致している事が望ましい(実施態様2対応)。
【0037】
熱伝導部材50の長さがセラミックヒータ21の発熱パターン21aの長手方向の長さより短いか、または長手方向の位置ずれにより、発熱パターン21aに対し熱伝導部材50が対向しない部分が生じた場合、本発明の目的であるセラミックヒータ21の部分的な昇温を熱伝導部材50に熱移動する事が不十分となる。
【0038】
また、熱伝導部材50の長さがセラミックヒータ21の発熱パターン21aの長手方向の長さより長いか、または長手方向の位置ずれにより、熱伝導部材50が発熱パターン21aより長手方向にはみ出した位置ある場合、熱伝導部材50は熱移動効率が優れているがゆえに、長手方向にはみ出した部分において熱伝導部材50から気中放熱がなされる。その結果、セラミックヒータ21の温度が低下し、消費電力が増大するか、或いは正常なラミネート処理が行われなくなる場合がある。
【0039】
このように熱伝導部材の長さを発熱体の有効発熱範囲の長手方向の長さとほぼ同じ長さとし、熱伝導部材を発熱体に対しほぼ平行な位置で、且つ双方の長手方向の長さをほぼ一致させた位置に配置することにより、発熱体の部分的な蓄熱昇温が全域にわたりもれなく緩和され、且つ熱伝導部材による発熱体の長手方向の範囲以外への気中放熱が抑えられるため、消費電力の低減に対し、その効果をより好適に得ることができる。
【0040】
熱伝導部材50の取付け手段としては、熱伝導部材50の絶縁材22との接触面以外の面から、他の接続部材への放熱を極力抑える工夫が必要である。
【0041】
その為の好適な方法として、図1に示すように、熱伝導部材50を絶縁材22自体のカシメやスナップフィットによって固定する、或いは熱伝導部材50を絶縁材22に接着剤によって固定するなどして、熱伝導部材50の絶縁材22との接触面以外の面に他の部材を接触させないようにするなどが挙げられる(実施態様3対応)。但し前記接着剤は、耐熱性、熱効率などを考慮すると、シリコン系接着剤が好ましい。
【0042】
その他の固定手段としては、図5に一例を示すように、線ばねや板ばねなどの付勢手段51によって熱伝導部材50を絶縁材22に押し付ける方法や、取付板24の材料弾性を利用して取付板24の一部によって熱伝導部材50を絶縁材22に押し付ける方法が考えられる。但しこの場合においても、熱伝導部材50と付勢手段51との接触面積を極力少なくしたり、両者間に断熱材を挟み込むなどの工夫によって、熱伝導部材50から付勢手段51への放熱が抑えられ、より良い効果を得ることができる。
【0043】
[実施例2]
セラミックヒータ21のからの熱量を、最も高率良く熱伝導部材50に伝達する手段の一つとして、セラミックヒータ21の発熱パターン21aの面に直接熱伝導部材50を取り付けることも可能である。図6は本実施例に係る熱伝導部材の取り付け例を説明する図である。
【0044】
図6に示すラミネート装置102においては、熱伝導部材50はセラミックヒータ21よりも搬送路40側に配置されており、セラミックヒータ21に直接当接して配置され(実施態様3対応)、フィルム1に直接接触する構成となっている。
【0045】
この場合においても実施例1に記述した要項と同様で、熱伝導部材50となるもは、それ自体の熱伝導率の高いものが望ましく、熱伝導部材50の配置については、セラミックヒータ21からの熱が損失少なく熱伝導部材50に伝達される配置が望ましい。また熱伝導部材50の長さは、セラミックヒータ21の発熱パターン21aの長手方向の長さと略同寸法である事が望ましく、また取付けに際しては、長手方向の位置が略一致している事が望ましい。これらの詳細の説明については、実施例1で記述した内容と同様である為、ここでは説明を省略する。
【0046】
また、熱伝導部材50の取付け手段としては、熱伝導部材50から発する熱をより効率よくフィルム1に伝達する為に、熱伝導部材50をセラミックヒータ21の面に接着剤によって固定する手段がより好適である。この接着剤は、耐熱性、熱効率などを考慮すると、シリコン系接着剤が好ましい。
【0047】
この実施例2の場合においては、ラミネート処理動作時におけるフィルム1への加熱は、セラミックヒータ21の発熱により熱伝導部材50に熱が伝達され、さらに熱伝導部材50からの放熱によってフィルム1が加熱される行程となる。
【0048】
また、実施例2のラミネート処理動作時においては、媒体2を挟んだフィルム1が送りローラ対6a、6bによって加熱部20に搬送された際、フィルム1の先端が熱伝導部材50やセラミックヒータ21に引っ掛かり、搬送が妨げられないように、熱伝導部材50の放熱面高さを所望の高さに配置することは勿論、フィルム1の先端が突入を案内する案内部材を設けるなどの対策を講じる必要がある(不図示)。
【0049】
更に、実施例1にあるセラミックヒータ21でフィルム1を直接加熱する形態と比較すると、加熱量に若干の損失が生じる為、セラミックヒータ21の加熱設定温度を相応して変更する必要がある。
【0050】
これら以外のラミネート処理に関する構成は、前記実施の形態及び前記実施例1にある内容と同様である。
【0051】
このように、熱伝導部材を発熱体に直接当接させるか、或いは発熱体に接した第三の部材に当接して配置することで、発熱体と熱伝導部材との間における熱移動が効率良く行われ、発熱体の部分的な蓄熱昇温の緩和や、消費電力の低減に対し、より好ましい結果を得ることができる。
【0052】
〔実施態様〕
本発明の実施態様について以下に列挙する。
【0053】
[実施態様1]
シート状媒体を挟んだフィルムを搬送する搬送手段と、
シート状媒体を挟んだフィルムを加熱する加熱手段と、
加熱されたフィルムに加圧して前記シート状媒体と密着させる圧着手段と、
前記加熱手段の温度を検出する温度検出手段および該温度検出手段の検出情報を基に前記加熱手段への通電を制御する制御回路を備えた加熱温度調節手段と、
を備えたラミネート装置において、
前記加熱手段の発熱体の近傍に、該発熱体の長手方向に沿って熱移動を行う熱伝導部材を設けたことを特徴とするラミネート装置。
【0054】
[実施態様2]
前記熱伝導部材は、
前記発熱体の有効発熱範囲の長手方向の長さと略等しい長さであって、
前記発熱体と略平行に、かつ双方の長手方向の位置を略一致させて配置したことを特徴とする実施態様1記載のラミネート装置。
【0055】
[実施態様3]
前記熱伝導部材は、前記発熱体に直接当接させるか、または前記発熱体に当接した他の部材に当接して配置したことを特徴とする実施態様1記載のラミネート装置。
【0056】
【発明の効果】
上記説明した如く、本発明に係るラミネート装置にあっては、加熱手段の発熱体の近傍に、該発熱体の長手方向に沿って熱移動を行う熱伝導部材を設けたことにより、熱伝導部材自体の均熱化作用による熱移動によって、ラミネート処理動作時において、前記発熱体の長手方向の範囲のうち、搬送されるフィルムの幅に略相当する範囲以外の部分での過剰な温度上昇が緩和され、フィルムの幅方向における端辺の必要以上の軟化や、前記発熱体のクラック発生など要因を排除できる。また前記熱伝導部材自体の均熱化の作用により、発熱体で発生するの熱量を効率良く使用することが可能となり、省電効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムを発熱体で直接加熱する方式の加熱手段を用いたラミネート装置の一例の概略断面図である。
【図2】内部構造を示す平面図である。
【図3】加熱手段を説明する平面図である。
【図4】加熱手段を説明する断面図である。
【図5】実施例1に係る熱伝導部材の取り付け例を説明する図である。
【図6】実施例2に係る熱伝導部材の取り付け例を説明する図である。
【符号の説明】
1 …フィルム
2 …媒体
3 …本体
4 …挿入口
5 …排出口
6a …送りローラ対
6b …ローラ対
7a …圧着ローラ対
7b …圧着ローラ対
8a …挿入ガイド
8b …挿入ガイド
9a …排出ガイド
9b …排出ガイド
20 …加熱部
21 …セラミックヒータ
21a …発熱パターン
21b …端子部
22 …絶縁材
23 …サーミスタ
23a …配線パターン
23b …端子部
24 …取付板
24a …案内部
25 …セラミック板
26 …保護材
32 …通電制御回路
40 …搬送路
50 …熱伝導部材
51 …付勢手段
101 …ラミネート装置
102 …ラミネート装置

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  1. シート状媒体を挟んだフィルムを搬送する搬送手段と、
    シート状媒体を挟んだフィルムを加熱する加熱手段と、
    加熱されたフィルムに加圧して前記シート状媒体と密着させる圧着手段と、
    前記加熱手段の温度を検出する温度検出手段および該温度検出手段の検出情報を基に前記加熱手段への通電を制御する制御回路を備えた加熱温度調節手段と、
    を備えたラミネート装置において、
    前記加熱手段の発熱体の近傍に、該発熱体の長手方向に沿って熱移動を行う熱伝導部材を設けたことを特徴とするラミネート装置。
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