JP2004174790A - 複合材料の製造方法 - Google Patents

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【解決課題】温度変動の大きい屋外等で長期間使用した場合でも、界面剥離を防止することができ、信頼性の高い複合材料を製造できる方法を提供する。
【解決手段】気体含有体積比が0.9以下になるようにあらかじめ脱気処理したポリウレタンフォーム等の気孔体の表面に炭素繊維織物等の強化繊維材料を配し、熱硬化性樹脂を含浸、硬化させてFRP層を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、鉄道車両、航空機等の輸送機器の構造部材として好適に用いることができる、気孔体とFRP(繊維強化プラスチック)との複合材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンフォーム等の気孔体とFRPからなる複合材料は、軽量、高剛性であることから、自動車、鉄道車両、航空機等の、過酷な環境下で使用される輸送機器の構造部材として注目されている。
【0003】
たとえば、ポリメタクリルイミド等の硬質フォームをコアとして用い、炭素繊維等の高強度、高弾性率繊維を強化繊維とするFRPでスキン(外皮)を形成してなるサンドイッチ構造の複合材料は、軽量、高剛性であるうえに、繰り返し荷重による構造疲労を生じにくく、新幹線等の高速鉄道車両の外壁構造部材等として有用であるとされている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−78874号公報
ところで、このような、硬質フォームをコアとし、FRPをスキンとする複合材料を長期にわたって使用していると、コアとスキンとの界面が剥離してくることがある。この剥離は、設計値以上の曲げ応力や剪断応力が加わったような場合や、コアとスキンとの単なる接合不良による場合もあるが、そのような異常がない場合でも起こることがある。その原因は、屋外のように温度変動の激しい環境下で長期間使用していると、コアを構成している硬質フォームの気孔はほとんどが独立気孔であるため、その独立気孔内にとどまっていたガスが徐々に放出され、コアとスキンとの界面に溜まるためではないかと考えられる。著しい場合には、スキンに膨れができたり、外形が変わってしまったりすることもある。そうなると、強度や剛性といった力学的特性のみならず、外観品位も低下してしまう。
【0005】
また、上述したような複合材料は、たとえば、硬質フォームからなるコアの両面に強化繊維のプリプレグを配し、成形型内で加熱、加圧し、プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化させてFRPのスキンを形成するとともにコアと接着することによって製造されるが、このとき、加熱に伴って硬質フォームに含まれているガスの圧力が上昇し、抜け出ようとする。しかるに、ガスが十分に抜けきらない間に熱硬化性樹脂が硬化すると、コアとスキンとの界面にガスが残留し、その残留したガスが使用時の温度変動に伴って膨張、収縮を繰り返し、界面を剥離させるようになる。プリプレグではなく、いわゆる生の強化繊維材料、たとえば織物を用い、コアの両面に織物を配し、成形型に入れ、成形型内を減圧した後、加熱しながら織物に熱硬化性樹脂を含浸、硬化させる方法もあるが、熱硬化性樹脂の硬化のタイミングによっては同様のことが起こる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の方法の上記問題点を解決し、温度変動の大きい屋外等で長期間使用した場合でも、上述したような界面剥離を防止することができ、信頼性の高い複合材料を製造することができる方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、気体含有体積比が0.9以下になるようにあらかじめ脱気処理した気孔体の表面にFRP層を形成することを特徴とする複合材料の製造方法を提供する。あらかじめ脱気処理した気孔体を用いることで、気孔体に含まれているガスが使用中の温度変動等によって徐々に放出され、FRP層との界面に溜まって界面剥離を起こしたり、FRP層に膨れが生じたりするのを防止することができる。また、成形中にガスが十分に抜けきらない間にFRP層が形成されることによって界面に残留するガスが使用時の温度変動等に伴って膨張、収縮を繰り返し、界面を剥離させるといった不都合が防止されるようになる。
【0008】
気孔体の表面にFRP層を形成する方法は、いろいろある。たとえば、気孔体の表面に強化繊維材料を配し、それを成形型の上に置き、全体をバギングシートで覆い、バギングシート内を減圧した後、加熱しながら強化繊維材料に樹脂を含浸し、樹脂を硬化ないし固化させてFRP層の形成と気孔体との接合、一体化を行う、レジン・インジェクション(RI)法の一種であるレジン・トランスファ・モールディング(RTM)法によることができる。この方法は、バキューム・アシスト・レジン・トランスファ・モールディング(VaRTM)法と称されることもある。また、気孔体の表面に強化繊維材料のプリプレグを配し、それを成形型に入れて加熱、加圧成形する金型成形法や、オートクレーブに入れて加熱、加圧成形するオートクレーブ成形法によることができる。
【0009】
いずれの方法による場合でも、気孔体の全面、両面、片面といったように、気孔体の表面の少なくとも50%にFRP層が形成されるようにするのが好ましい。本発明は、気孔体に含まれているガスの逃げ場のない、気孔体の全面にFRP層を形成し、気孔体をFRP層で覆い尽くすような場合に特に有用である。
【0010】
強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、高強度ポリエチレン繊維等の高強度、高弾性率繊維を用いることができる。軽量化という観点からは、炭素繊維が最も好ましい。
【0011】
また、強化繊維材料としては、上述したような強化繊維のストランド、ロービング、テープや、それら強化繊維の織物、不織布、マット等を用いることができる。自動車、鉄道車両、航空機等の輸送機器の構造部材等、特に強度が要求される用途には、連続繊維からなるものであるのが好ましい。また、RTM法による場合には、高粘度の樹脂でも十分に含浸できるよう、織物やマットを用いるのが好ましい。
【0012】
樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なかでも、エポキシ樹脂は強化繊維や後述する気孔体との接着性に優れており、複合材料の強度を向上させることができるので好ましい。また、フェノール樹脂は、難燃性が特に要求される輸送機器の構造部材や建築用材を製造する場合に適している。なお、気孔体の材質によっては、気孔体が樹脂に含有されている溶媒によって溶ける場合があるので、そのような不都合を生じない気孔体と樹脂との組み合わせを選択するようにする。
【0013】
気孔体としては、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、アクリルフォーム、ポリイミドフォーム、フェノールフォーム等の硬質フォームを用いることができる。また、用途によっては、ガラスフォーム、セラミックスフォームや、多孔質の人工木材を用いることもできる。これらの気孔体は、球状、多面体状や、不規則な形状の気孔を有する。気孔は独立気孔であってもよく、連続気孔であってもよいが、独立気孔をより多く含むもの、好ましくは50%以上が独立気孔であるようなものは、力学的物性が高いので、輸送機器の構造部材や建築用材等に向いている。しかも、独立気孔が多いものは気孔内に閉じ込められたガスが長期にわたって徐々に放出され、上述した界面剥離や膨れを起こしやすいことから、本発明は、独立気孔を多く含む気孔体を用いる場合に有用である。輸送機器に供するものにあっては、独立気孔が多く力学的物性に優れる、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、アクリルフォーム、ポリイミドフォーム、フェノールフォームが好ましい。なお、気孔体の表面に脱脂処理、サンディング処理等の化学的、機械的表面処理を施しておくと、表面に形成されるFRP層との接着性が向上し、より信頼性に優れた複合材料が得られるようになるので好ましい。
【0014】
気孔体は、また、比重が0.01〜0.3の範囲内にあるものであるのが好ましい。密度が低いものほど複合材料の軽量化には都合がよいが、低すぎると気孔が多くなり、含まれるガス量も多くなる。これらのバランスを考慮すると、比重が0.01〜0.3の範囲内にあるものが好ましい。
【0015】
気孔体の脱気処理は、気孔体を加熱処理および/または減圧処理することによって行う。
【0016】
加熱処理は、気孔体の材質、体積や、気孔が独立気孔であるか連続気孔であるかといったことによって異なるが、複合材料の使用環境の上限温度(たとえば、自動車部材用途においては80℃)よりも10〜30℃程度高い温度で行うのが好ましい。また、処理時間は、気孔体の体積やガスの透過性等によって異なるので、後述する気体含有体積比をモニタしながら決定するのが好ましいが、目安としては、数時間から数十時間程度である。
【0017】
減圧処理は、高真空下で行ったほうが脱気効率がよく、短時間で気体含有体積比を低くすることができるが、真空度を高くすると気孔が変形したり潰れたりすることがあるので、通常は大気圧の1/2〜1/100程度の圧力下で行う。また、処理時間は、やはり気孔体の材質、体積や、気孔が独立気孔であるか連続気孔であるかといったことによって異なるので、後述する気体含有体積比をモニタしながら決定するのが好ましいが、目安としては、数時間から数十時間程度である。なお、加熱処理と減圧処理とを併用する場合、温度も高いほど脱気効率がよいが、あまり高くすると気孔や気孔体の形状が変形することがあるので、気孔体のガラス転移温度を超えない温度とするのが好ましい。
【0018】
かかる加熱処理および/または減圧処理を行うことにより、気体含有体積比が0.9以下の気孔体を得ることができる。これにより、上述したように、気孔体に含まれているガスが使用中の温度変動等によって徐々に放出され、FRP層との界面に溜まって界面剥離を起こしたり、FRP層に膨れが生じたりするのを防止することができる。また、成形中にガスが十分に抜けきらない間にFRP層が形成されることによって界面に残留するガスが使用時の温度変動等に伴って膨張、収縮を繰り返し、界面を剥離させるといった不都合を防止することができるようになる。なお、加熱処理および/または減圧処理によって気体含有体積比を0.9以下とした後は、気孔体をガスバリア性を有する容器や袋、乾燥機やデシケータ等に入れ、複合材料の製造に供するまで保存するのが好ましい。
【0019】
上記において、気孔体の気体含有体積比とは、気孔体中に含まれるガスの標準状態における体積と気孔体の気孔容積との比である。気体体積含有率が1よりも大きいということは、気孔体中のガス圧が大気圧よりも高いということであり、ガスは気孔体の外に拡散しようとする。逆に、1よりも小さい場合には、気孔体中のガスは外に拡散せず、むしろ、大気中の空気を気孔中に取り込もうとする。したがって、この気体含有体積比を、余裕をみて0.9以下としておけば、気孔体中のガスは外に出てこないことになり、上述したように、気孔体に含まれているガスが使用中の温度変動等によって徐々に放出され、FRP層との界面に溜まって界面剥離を起こしたり、FRP層に膨れが生じたりするのを防止することができる。また、成形中にガスが十分に抜けきらない間にFRP層が形成されることによって界面に残留するガスが使用時の温度変動に伴って膨張、収縮を繰り返し、界面を剥離させるといった不都合を防止することができるようになる。
【0020】
気孔体の気体含有体積比は、次のようにして測定する。すなわち、まず、JIS K 7222に規定される方法により、気孔体の密度Mを測定する。これと、気孔体を構成する材料の密度Mとから、次式に基づいて単位重さあたりの気孔の体積Vを求める。
【0021】
=(1/M)−(1/M
次に、試験片として重さが0.3〜1g程度の気孔体を用意し、それを、試験片を十分に押し潰すことができる、たとえば万力のような圧縮手段に装着する。一方、水を張った容器を用意し、気孔体を圧縮手段ごと水中に沈め、圧縮手段で気孔体を押し潰し、気孔体中に含まれているガスを放出させるとともに、放出されたガスを、たとえば容器上方に設けたビーカー等で捕集し、捕集されたガスの体積を求め、それを試験片の重さで割って気孔体の単位重さあたりのガスの体積Vを求める。気体含有体積比は、上記体積Vとこの体積Vとから、次式によって求める。
【0022】
気体含有体積比=V/V
なお、体積Vの測定にあたり、気孔体中に存在するガスが水に溶けやすいガスである場合には、体積Vの値が低く測定されるので、そのような場合には、あらかじめ、気孔体中に存在するガスと同一のガスを飽和状態になるまで水に溶かしておくのがよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1、図2は、本発明の方法を実施している様子を示すもので、図1において、成形型は、内部にキャビティが形成される、表面を離型処理した上型1、下型2を有する。また、下型2の一端側には、キャビティの幅方向に延びる溝からなる樹脂注入口3が設けられ、他端側には、やはりキャビティの幅方向に延びる溝からなる減圧吸引口4が設けられている。樹脂注入口3はバルブ15を介して樹脂タンク5に接続され、樹脂タンク5は加圧ポンプ6に接続されている。また、減圧吸引口4はバルブ14、真空トラップ13を介して真空ポンプ7に接続されている。さらに、上型1と下型2との間には、シリコンゴム、ネオプレンゴム、ブチルゴム等のゴムからなるO−リング8が介在され、上型1と下型2とで形成されるキャビティ内を気密に保つことができるようになっている。
【0024】
さて、かかる成形型を用いた複合材料の製造は、図2に図1のA−A断面図で示すように、下型2の上に、まず、強化繊維材料9を置き、さらにその上に脱気処理した気孔体10を置き、さらにその気孔体10の上に上記強化繊維材料10と同一か異なる強化繊維材料11を置く。しかる後、上型1を閉じ、成形型を所望の温度に加熱する。
【0025】
次に、バルブ15を閉じ、バルブ14を開いて真空ポンプ7を運転し、減圧吸引口4を介してキャビティ内を減圧する。キャビティ内が所望の減圧度に達した後、バルブ14を閉じ、バルブ15を開き、加圧ポンプ6を運転して樹脂タンク5内の熱硬化性樹脂を樹脂注入口3を介してキャビティ内に注入し、強化繊維材料9、11に含浸する。
【0026】
熱硬化性樹脂が強化繊維材料9、11に含浸され、減圧吸引口4に熱硬化性樹脂が流出してきたらバルブ15を閉じ、熱硬化性樹脂を硬化させる。熱硬化性樹脂が硬化した後、成形型を開き、離型する。かくして、気孔体10の両面にFRP層が形成されたサンドイッチ構造の複合材料が得られる。
【0027】
図3に示す形態のものは、図1に示した成形型の上型1に代えてバギングシート12を用いるようにしたもので、図1に示したものと同一の部分には同一の符号が付されている。ただ、樹脂タンク5を大気圧に保つ関係で図1における加圧ポンプ6は設けていない。バギングシート12は、ナイロン、シリコーン、ポリイミド、ポリエチレン等の、可とう性や耐熱性、離型性を有する高分子材料からなるもので、必要に応じて脱型をより容易にするための離型処理を施しておく。なお、図3におけるB−B断面は、図2に示したA−A断面と同じである。
【0028】
図1に示した形態において、キャビティ内を減圧することは必須ではない。減圧することなく熱硬化性樹脂を注入することもできるが、減圧したほうが強化繊維基材への含浸性が向上する。なお、熱硬化性樹脂を強化繊維材料に含浸した後、バルブ14を閉じ、減圧吸引を停止して注入した熱硬化性樹脂をしばらく保圧するようにすると、含浸性がより向上する。
【0029】
【実施例および比較例】
(実施例1〜4および比較例1、2)
気孔体として厚み30mmのポリウレタンフォームを用い、強化繊維材料として炭素繊維平織物(目付:300g/m)を用い、図1、図2に示した方法によってポリウレタンフォームをコアとするサンドイッチ構造の複合材料を得た。表1に、ポリウレタンフォームの脱気処理条件と脱気処理後の諸元を示す。なお、炭素繊維平織物はポリウレタンフォームの両面全面にわたってそれぞれ3枚ずつ配置し、成型温度は70℃、成型圧力は0.3MPa、成形時間は30分とした。
【0030】
得られた複合材料について、表1に示す条件で耐久性試験を行った。耐久性試験は、まず、複合材料を、90℃のオーブン中で72時間連続暴露した後目視により観察し、さらに温度を100℃に上げて表1に示す時間連続暴露した後目視観察することによって行った。目視による観察では、ポリウレタンフォームとFRP層との界面の剥離の有無やFRP層の膨れの有無等を調べた。観察結果を表1に示す。なお、比較例1、2においては、FRP層の膨れとともに、FRP層の表面に細かい気泡(ピット)が多数発生していた。
【0031】
【表1】
Figure 2004174790
【0032】
【発明の効果】
本発明は、気体含有体積比が0.9以下になるようにあらかじめ脱気処理した気孔体の表面にFRP層を形成するので、実施例と比較例との対比からも明らかなように、気孔体に含まれているガスが使用中の温度変動等によって徐々に放出され、FRP層との界面に溜まって界面剥離を起こしたり、FRP層に膨れが生じたりするのを防止することができる。また、成形中にガスが十分に抜けきらない間にFRP層が形成されることによって界面に残留するガスが使用時の温度変動等に伴って膨張、収縮を繰り返し、界面を剥離させるといった不都合を防止することができるようになる。そのため、本発明の方法による複合材料は信頼性に優れ、自動車、鉄道車両、航空機等の輸送機器の構造部材として特に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る製造方法を示す、成形型の概略縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る製造方法を示す、成形型の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1:上型
2:下型
3:樹脂注入口
4:減圧吸引口
5:樹脂タンク
6:加圧ポンプ
7:真空ポンプ
8:O−リング
9:強化繊維基材
10:気孔体
11:強化繊維基材
12:バギングシート
13:真空トラップ
14:バルブ
15:バルブ

Claims (9)

  1. 気体含有体積比が0.9以下になるようにあらかじめ脱気処理した気孔体の表面にFRP層を形成することを特徴とする複合材料の製造方法。
  2. 気孔体の表面に強化繊維材料を配し、強化繊維材料に樹脂を含浸し、成形してFRP層を形成する、請求項1に記載の複合材料の製造方法。
  3. 気孔体の表面に強化繊維材料のプリプレグを配し、成形してFRP層を形成する、請求項1に記載の複合材料の製造方法。
  4. 気孔体の表面の少なくとも50%にFRP層を形成する、請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  5. 気孔体として、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、アクリルフォーム、ポリイミドフォーム、フェノールフォーム等の硬質フォームを用いる、請求項1〜4のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  6. 気孔の少なくとも50%が独立気孔である気孔体を用いる、請求項1〜5のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  7. 比重が0.01〜0.3の範囲内にある気孔体を用いる、請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  8. 気孔体の脱気処理を、気孔体を加熱処理および/または減圧処理することによって行う、請求項1〜7のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって製造された複合材料。
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