JP2004174658A - 研磨パッドの目立て装置及び目立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、研磨時のスクラッチの発生を抑制することのできる研磨パッドの目立て装置を提供することを課題とする。
【解決手段】目立て装置は、ダイヤモンドディスク7を回転しながら研磨パッド4に押し付けて研磨パッドの目立てを行なう。ダイヤモンドディスク7は台金8の表面に多数のダイヤモンド粒9を固定して製作される。ダイヤモンド粒9の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値を、1.17から1.23の範囲内とする。
【選択図】 図3
【解決手段】目立て装置は、ダイヤモンドディスク7を回転しながら研磨パッド4に押し付けて研磨パッドの目立てを行なう。ダイヤモンドディスク7は台金8の表面に多数のダイヤモンド粒9を固定して製作される。ダイヤモンド粒9の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値を、1.17から1.23の範囲内とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は研磨パッドの目立て装置に係わり、特に半導体装置を製造する際に基板を研磨するために使用する研磨パッドの目立て装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の製造において、フォトの露光マージンを確保するためにCMP(化学的機械的研磨)を行って半導体装置の平坦化を行うことが必須になってきている。CMPによる半導体装置の平坦化方法について、図1を参照しながら説明する。
【0003】
図1は半導体用ウェハを研磨するための一般的なCMP装置の概略平面図である。一般的にはCMP装置(研磨装置)は、複数の研磨テーブルと、複数の研磨ヘッドを有する。図1に示すCMP装置には、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3と、4個の研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4とが設けられている。研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4の各々に半導体用ウェハが取り付けられ、各ウェハは研磨テーブル1−1,1−2,1−3上で研磨される。
【0004】
研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4は、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3に対して半時計回りに回転し、各研磨ヘッドは研磨テーブル1−1,1−2,1−3の順に移動することができる。したがって、一つの研磨ヘッドに取り付けられたウェハに対して、それぞれの研磨テーブルにおいて研磨を行うことができる。
【0005】
ここで、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3には、それぞれ研磨パッドの目立て装置3−1,3−2,3−2が設けられており、研磨テーブル毎にパッドの目立てを行えるようになっている。
【0006】
3個ある研磨テーブル、および4個ある研磨ヘッドの個々の構成は同じであるため、以下では1個の研磨テーブル1−1(以下、研磨テーブル1と称する)及び、1個の研磨ヘッド2−1(以下、研磨ヘッド2と称する)について説明する。
【0007】
図2は、図1に示すCMP装置において、一つの研磨テーブルと研磨パッドによる研磨を示す側面図である。
【0008】
研磨テーブル1の表面には、例えば厚さ約2mm程度の発泡ウレタンシートよりなる研磨パッド4が貼り付けられる。研磨パッド4が貼り付けられた研磨テーブル1を回転させ、ウェハ5が取り付けられた研磨ヘッド2を回転させながら研磨パッド11に押し付け、且つ、スラリー供給ノズル6からスラリーを研磨パッド4に供給することでウェハ5の研磨を行う。ウェハ研磨用のスラリーは、例えばPH11程度に調整されたSiO2粒子を含んだKOHの溶液である。
【0009】
研磨ヘッド2の近傍には、研磨パッド4の目立てを行う目立て装置3が設けられており、研磨と研磨の間、もしくは研磨中に研磨パッド4の目立てを行うことが出来る。研磨パッド4の目立ては、被研磨面にスクラッチと呼ばれる引っかき傷の発生を防いで研磨を効率的に行うために定期的に行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
図3は目立て装置3の側面図である。目立て装置3の先端にはダイヤモンドディスク7が取り付けられている。ダイヤモンドディスク7は、基材としてのステンレス製の台金8上に、150μm程度の粒径を有する硬質粒子としてダイヤモンド粒9を1cm2当り数個配置して、ニッケルめっき8Aにて固定したディスクである。目立ての際には、ダイヤモンドディスク7は回転しながら研磨パッド4に押し付けられる。
【0011】
半導体装置の製造過程において形成される絶縁膜を研磨する際の一般的な研磨条件として、以下のような条件が挙げられる。
【0012】
研磨ヘッド圧力:100〜500g重/cm2
研磨ヘッド回転数:70〜120回転/分
研磨テーブル回転数:70〜120回転/分
スラリー供給量:0.1〜0.3リットル/分
また、目立て条件としては、以下の条件が挙げられる。
【0013】
ダイヤモンドディスク荷重:100〜200g重/cm2
ダイヤモンドディスク回転数:70〜120回転/分
上記条件でプラズマ法によって生成した酸化膜を研磨すると、1分間当り2000〜4000Å程度の研磨量を得ることができ、これは半導体装置の製造に用いることのできる条件である。また、スラリーに関しては、例えばキャボット社製SS25を純水で2倍に希釈したものを用い、パッドに関しては、例えばロデールニッタ社製のIC1010を使用することにより、絶縁膜の研磨を効率的に行なうことができる。
【0014】
ここで、絶縁膜の研磨とは、シャロートレンチアイソレーション(STI)のために生成した絶縁膜の研磨、あるいは、配線上や素子上に生成した酸化膜等の研磨のことを指す。
【0015】
次に、上述のSTI用の絶縁膜の形成方法について、図4を参照しながら説明する。まず、半導体基板10上に厚さ100Åの酸化膜11を形成し、その上に厚さ1000Åのシリコン窒化膜12を形成する。酸化膜11及びシリコン窒化膜12を、リソグラフィとドライエッチングによりパターニングする。パターニングにより、酸化膜11及びシリコン窒化膜12が除去され、シリコン基板21が露出した素子分離領域において、さらに異方性エッチングを行い、図4(a)に示すように、深さ0.3μm程度の溝(トレンチ)13を形成する。
【0016】
次に、図4(b)に示すように、CVD法によって酸化膜14を形成し、溝13を酸化膜14の材料(埋め込み材料)により埋め込む。このとき埋め込み材料25の厚さは5000Å程度である。その後、CMPを行うことによりシリコン窒化膜12上が研磨ストッパーとなり、図4(c)に示すように、素子分離部15を形成する。
【0017】
また、配線上の絶縁膜研磨は以下のような工程により行う。まず、図5(a)に示すように、酸化膜16上に、Ti/TiN/Al/Ti/TiNよりなる膜を下から順に形成し、配線層17を形成する。(このときの膜厚はそれぞれ50Å/500Å/3000Å/50Å/800Å程度でよい)。そして、図5(b)に示すように、リソグラフィとドライエッチングによりパターニングし、配線18を形成する。
【0018】
次に、図5(c)に示すように、高密度プラズマ法により、厚さ1.5μm程度の酸化膜19を配線18を覆うように形成する。その後、図5(d)に示すように、配線18上の酸化膜19の膜厚が7000Å程度になるまで、CMPにより研磨を行い、酸化膜19の表面を平坦化する。
【0019】
【特許文献1】
特開2001−260001号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述のSTIにおける研磨や金属配線上の酸化膜の研磨においては、研磨で発生するスクラッチのような欠陥が特に問題となる。研磨工程において、スラリー中の大きな粒子やパッドの屑がウェハの研磨面(絶縁膜)と研磨パッドの間に入り込むと、ウェハの研磨面にスクラッチが発生する(図5(d))参照)。絶縁膜に発生するスクラッチ(引っかき傷)の深さは、例えば0.2μm〜0.3μmであり、スクラッチの中に導電材料が充填されるとその部分の絶縁が弱くなり、最悪の場合、絶縁膜上の導電膜とスクラッチ中の導電材料との間で短絡が生じてしまう。
【0021】
例えば、最小配線幅が0.35μm程度の半導体装置ではスクラッチが配線の近傍に発生する確率は低く、それほど問題とはならなかったが、最小配線幅が100nm程度になると、スクラッチが配線の近傍に発生する確立が非常に高くなり、絶縁不良を起す確率が大きくなる。
【0022】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、研磨時のスクラッチの発生を抑制することのできる研磨パッドの目立て装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明によれば、研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て装置であって、基材の表面に固定された状態で該研磨パッドに対して押圧されることにより、該研磨パッドの目立てを行なう多数の硬質粒子を有し、該硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である目立て装置が提供される。
【0024】
上述の目立て装置において、対角線比の平均値を1.17以上とすることにより、研磨パッドの研削速度(一分間当たりの研削量)が0.7μm/min以上となり、被研磨面に生じるスクラッチを抑制することができる。加えて、対角線比の平均値を1.23以下とすることにより、研磨パッドの研削速度(一分間当たりの研削量)が1μm/min以下となり、研磨パッドの寿命を実用上差し支えない値に維持することができる。
【0025】
また、上述の目立て装置において、前記対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である硬質粒子の数は、前記基材に固定された前記硬質粒子の全数の68%以上であることが好ましい。
【0026】
また、前記硬質粒子はダイヤモンド粒であることが好ましい。さらに、前記硬質粒子は固定材により前記基材に固定され、固定材はニッケルめっきであることが好ましい。また、前記硬質粒子の2次元投影像における対角線の長さは、100μm〜300μmであることが好ましい。
【0027】
また、本発明によれば、研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て方法であって、基材の表面に固定された硬質粒子を、回転している該研磨パッドに対して押圧しながら該研磨パッドの表面を研削し、該研磨パッドの研削速度を0.7μm/min〜1.0μm/minの範囲内となるように調整することを特徴とする研磨パッドの目立て方法が提供される。
【0028】
上述の研磨パッドの目立て方法において、前記硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内となるように、前記硬質粒子の粒子径を選択することが好ましい。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0029】
本発明者は、研磨パッドの目立て量と酸化膜表面に発生するスクラッチとの関係を調べるために実験を行なった。
【0030】
まず、シリコン基板上にプラズマ法により厚さ4000Åの酸化膜を形成したサンプルを作成し、酸化膜の膜厚が2500Å程度になるまで研磨を行った。使用した研磨装置は図1に示されるCMP研磨装置と同様の構成であった。
【0031】
一般的な酸化膜の研磨条件は以下のとおりである。
【0032】
研磨ヘッド圧力:100〜500g重/cm2
研磨ヘッド回転数:70〜120回転/分
研磨テーブル回転数:70〜120回転/分
スラリー供給量:0.1〜0.3リットル/分
(研磨パッドはロデールニッタ社製IC1400を使用)
そこで、この実験では、上記条件のうち、以下の条件を選択して研磨を行なった。
【0033】
研磨ヘッド圧力:280g重/cm2
研磨ヘッド回転数:100回転/分
研磨テーブル回転数:105回転/分
スラリー供給量:0.2リットル/分
(キャボット社製SS25を純水で2倍希釈したスラリーを使用)
すなわち、上記条件により、プラズマ法によって作成した酸化膜の研磨レートが3000Å/min程度になるように調整した。なお、目立ては基板(ウェハ)の研磨と同時に行う、いわゆるin−situドレスを採用した。
【0034】
実験においては、目立て装置による研磨パッドの研削レート(研削速度)を異ならせるために、以下の6種類のダイヤモンドディスクを準備した。ここで、研削レートは、単位時間当たりにパッドが研削される量を表し、例えば、一分間当たりにパッドの厚みが減少する量で表される。
【0035】
▲1▼パッドの研削レートが0.4μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲2▼パッドの研削レートが0.5μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲3▼パッドの研削レートが0.69μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲4▼パッドの研削レートが1.0μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲5▼パッドの研削レートが1.2μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲6▼パッドの研削レートが1.5μm/minとなるダイヤモンドディスク
以上のダイヤモンドディスクのパッド研削レートの調整は、ディスクに固定されるダイヤモンドの粒子形状を選択することで行った。ダイヤモンドの粒子形状は、図6(a)及び図6(b)に示すように、ダイヤモンド粒子を二次元投影することで得られる像の対角線のうち、同一粒子内の対角線のうち最も長い対角線Lの長さを最も短い対角線Sの長さで除して得られる値(以下、対角線比と称する)により定義した。すなわち、対角線比が大きいものはダイヤモンド粒自体が鋭い角部を含む形状となり、それに比例して研削レートが大きくなるということを利用して定義付けを行なったものである。測定はダイヤモンドディスクに使用されるダイヤモンドを30個程度選んで実施した。
【0036】
パッドの研削レートが▲1▼0.4μm/min、及び▲2▼0.5μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.06、標準偏差は0.056であった。パッドの研削レートが▲3▼0.69μm/min、及び▲4▼0.9μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.17、標準偏差は0.064であった。パッドの研削レートが▲5▼1.2μm/min、及び▲6▼1.5μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.30、標準偏差は0.123であった。
【0037】
尚、一つのサンプル基板を一つの研磨テーブル上で研磨する研磨時間は約30秒であり、研磨中の研磨パッドの目立て時間は約25秒であった。
【0038】
図7は、上述の実験により得られた、目立て量(研磨パッド研削レート)とスクラッチ数の関係を示すグラフである。尚、スクラッチ数の測定は、KLA−Tencor社製の光学式欠陥検査装置を使用して行なった。
【0039】
図7からわかるように、研削レートが0.7μm/minを下回ると、スクラッチ数が著しく増加することが明らかになった。よってスクラッチ数を減らすためには、すなわちスクラッチの発生を抑制するためには、上記条件下においてはパッドの研削レートを0.7μm/minより速くする必要があることがわかった。ここで、上述のように、パッドの研削レートが0.7μm/minとなるようなダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.17、標準偏差は0.064である。したがって、ダイヤンド粒の二次元投影像における対角線比の平均値が1.17以上であれば、パッドの研削レートが0.7μm/min以上となることが分かった。
【0040】
ただし、研削レートを必要以上に速くすると、研磨パッドの寿命が極端に短くなってしまい、研磨パッドを頻繁に交換しなくてはならない。研磨パッドを交換するには、研磨装置の運転を停止しなければならず、研磨工程時間がその分長くなってしまうという問題が生じる。したがって、上述のように研削レートの下限を0.7μm/minとし、且つ、実用上差し支えないような研削レートの上限を規定する必要がある。
【0041】
そこで、本発明者は、パッド研削レートと研磨パッドの寿命との関係について実験により調査した。実験では、ロデールニッタ社製のIC1400という研磨パッドを用いた。IC1400は発泡ウレタンからなるパッドでる。実験では、パッド表面に、深さが.38mm、幅が0.38mmの複数の溝が、溝ピッチ0.76mmで同心円状に形成されているパッドを用いた。
【0042】
上述の研削レートを調べる実験で使用した▲1▼〜▲6▼の6種類のダイヤモンドディスクを用いてパッドの表面の目立てを行い、パッド表面の溝が無くなるまでの時間を計測した。目立て条件は以下の通りであった。
【0043】
ダイヤモンドディスク荷重:160重/cm2
ダイヤモンドディスク回転数:97回転/分
研磨テーブル回転数:100回転/分
また、目立て中、常に純水を0.2L/minの割合で研磨パッド上に供給した。
【0044】
図8は、この実験で得られた研磨パッドの研削レートとパッド寿命との関係を示すグラフである。パッド寿命は、ほぼ研削レートに比例しており、0.4μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約9時間、0.5μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約8時間、0.69μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約6.5時間、0.9μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約6時間、1.2μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約5時間、1.5μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約3.5時間であった。
【0045】
ここで、一般的にパッド寿命が6時間程度あれば、パッドの交換頻度を1日1回程度とすることができる。すなわち、一日の研磨作業において、研磨装置の運転を停止することなく、連続して一日の研磨作業を続けることができる。パッド寿命を6時間確保できるような研削レートは、図8のグラフから判断すると1μm/minである。すなわち、パッド研削レートの上限を1μm/min程度に設定すれば、パッドの交換頻度を1日1回程度とすることができるといことがわかった。ここで、パッド研削レートが1μm/minのダイヤモンドディスクは上述の▲4▼と▲5▼の間のディスクである。計算により求めると、ダイヤンド粒の二次元投影像における対角線比の平均値が1.23以下であればパッド研削レートが1μm/min以下となることがわかった。
【0046】
上述の二つの実験により、基板(ウェハ)の被研磨面に発生するスクラッチ数を低減し、且つ研磨パッドの寿命を著しく低減させないためには、研磨パッドの単位時間当りの研削量(研削レート)をある範囲に限定すればよい事がわかる。
【0047】
したがって、本発明の一実施例としての目立て装置は、図3に示す構成と同様にダイヤモンドディスクを用い、上述の実験で求めた研磨パッドの研削レートの下限である0.7μm/minを採用し、同じく実験により求めた上限である1μm/minを採用した。この条件を満たすためのダイヤモンド粒の形状は、二次元投影像の対角線比の平均値が1.17〜1.23の範囲にあればよいこととなる。実用上、全てのダイヤモンド粒の二次元投影像の対角線比の平均値を1.17〜1.23の範囲とするのは難しく、平均値の分布の一シグマ(σ)シグマをとって、目立て装置のダイヤモンドディスクに使用するダイヤモンド粒の68%にあたるものの二次元投影像の対角線比が1.10〜1.23の範囲にあればよい。
【0048】
尚、本発明の実施例によるパッド用目立て装置は、ダイヤモンド粒を目立用の硬質粒子として用いたが、ダイヤモンド粒の代わりに、ボロンと窒素を含む焼結体(窒化ボロン(BN))、あるいはタングステンと炭素を含む焼結体(タングステンカーバド(WC))の粒子とすることもできる。また、ダイヤモンド粒の代わりに、アルミと酸素を含むセラミックス(アルミナ(Al2O3))、あるいはジルコニウムと酸素を含むセラミックス(ジルコニア(ZrO2))等の粒子も用いることもできる。
【0049】
また、本発明の実施例では、硬質粒子(ダイヤモンド粒)の粒子径を150μm程度としたが、100μm〜300μmの粒子径を有する硬質粒子としても、本発明の効果を十分に得ることができる。
【0050】
また、本発明の実施例ではダイヤモンド粒をステンレス鋼製の台金に固定するための固定材としてニッケルめっきを用いたが(図3参照)、ニッケルめっきの代わりに、ニッケル又はクロムを含むロウ材を用いてダイヤモンド粒等の硬質粒子を台金に固定することもできる。また、ロウ材は、銀又はチタンを含む合金よりなるロウ材としてもよい。
【0051】
以上のように本明細書は以下の発明を開示する。
【0052】
(付記1) 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て装置であって、
基材の表面に固定された状態で該研磨パッドに対して押圧されることにより、該研磨パッドの目立てを行なう多数の硬質粒子を有し、
該硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内であることを特徴とする目立て装置。
【0053】
(付記2) 付記1記載の目立て装置であって、
前期対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である硬質粒子の数は、前記基材に固定された前記硬質粒子の全数の68%以上であることを特徴とする目立て装置。
【0054】
(付記3) 付記1又は2記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子はダイヤモンド粒であることを特徴とする目立て装置。
【0055】
(付記4) 付記1又は2記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子はセラミックスの粒子であることを特徴とする目立て装置。
【0056】
(付記5) 付記1乃至4のうちいずれか一項記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子は固定材により前記基材に固定されることを特徴とする目立て装置。
【0057】
(付記6) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材はニッケルめっきであることを特徴とする目立て装置。
【0058】
(付記7) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材はニッケル又はクロムを含むロウ材であることを特徴とする目立て装置。
【0059】
(付記8) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材は銀又はチタンを含むロウ材であることを特徴とする目立て装置。
【0060】
(付記9) 付記1乃至8のうちいずれか一項記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子の2次元投影像における対角線の長さは、100μm〜300μmであることを特徴とする目立て装置。
【0061】
(付記10) 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て方法であって、
基材の表面に固定された硬質粒子を、回転している該研磨パッドに対して押圧しながら該研磨パッドの表面を研削し、
該研磨パッドの研削速度を0.7μm/min〜1.0の範囲内となるように調整することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。
【0062】
(付記11) 付記10記載の研磨パッドの目立て方法であって、
前記硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内となるように、前記硬質粒子の粒子径を選択することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、研磨パッドの目立て時における研磨パッドの研削レートを規定することにより、半導体装置等の被研磨面に発生するスクラッチの発生を抑制すると同時に、研磨パッドの著しい寿命低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体用ウェハを研磨するための一般的なCMP装置の概略平面図である。
【図2】図1に示すCMP装置において、一つの研磨テーブルと研磨パッドによる研磨を示す側面図である。
【図3】図2に示す目立て装置の側面図である。
【図4】シャロートレンチアイソレーション(STI)用絶縁膜の形成方法を説明するための図である。
【図5】配線上や素子上に生成した酸化膜等の平坦化研磨を説明するための図である。
【図6】ダイヤモンド粒の二次元投影像を示す図である。
【図7】研磨パッド研削レートとスクラッチ数の関係を示すグラフである。
【図8】研磨パッド研削レートとパッド寿命の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 研磨テーブル
2 研磨ヘッド
3 目立て装置
4 研磨パッド
5 ウェハ
6 スラリー供給ノズル
7 ダイヤモンドディスク
8 台金
8A ニッケルめっき
9 ダイヤモンド粒
10 半導体基板
11 酸化膜
12 シリコン窒化膜
13 溝
14 酸化膜
15 素子分離部
16 酸化膜
17 配線層
18 配線
19 酸化膜
【発明の属する技術分野】
本発明は研磨パッドの目立て装置に係わり、特に半導体装置を製造する際に基板を研磨するために使用する研磨パッドの目立て装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の製造において、フォトの露光マージンを確保するためにCMP(化学的機械的研磨)を行って半導体装置の平坦化を行うことが必須になってきている。CMPによる半導体装置の平坦化方法について、図1を参照しながら説明する。
【0003】
図1は半導体用ウェハを研磨するための一般的なCMP装置の概略平面図である。一般的にはCMP装置(研磨装置)は、複数の研磨テーブルと、複数の研磨ヘッドを有する。図1に示すCMP装置には、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3と、4個の研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4とが設けられている。研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4の各々に半導体用ウェハが取り付けられ、各ウェハは研磨テーブル1−1,1−2,1−3上で研磨される。
【0004】
研磨ヘッド2−1,2−2,2−3,2−4は、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3に対して半時計回りに回転し、各研磨ヘッドは研磨テーブル1−1,1−2,1−3の順に移動することができる。したがって、一つの研磨ヘッドに取り付けられたウェハに対して、それぞれの研磨テーブルにおいて研磨を行うことができる。
【0005】
ここで、3個の研磨テーブル1−1,1−2,1−3には、それぞれ研磨パッドの目立て装置3−1,3−2,3−2が設けられており、研磨テーブル毎にパッドの目立てを行えるようになっている。
【0006】
3個ある研磨テーブル、および4個ある研磨ヘッドの個々の構成は同じであるため、以下では1個の研磨テーブル1−1(以下、研磨テーブル1と称する)及び、1個の研磨ヘッド2−1(以下、研磨ヘッド2と称する)について説明する。
【0007】
図2は、図1に示すCMP装置において、一つの研磨テーブルと研磨パッドによる研磨を示す側面図である。
【0008】
研磨テーブル1の表面には、例えば厚さ約2mm程度の発泡ウレタンシートよりなる研磨パッド4が貼り付けられる。研磨パッド4が貼り付けられた研磨テーブル1を回転させ、ウェハ5が取り付けられた研磨ヘッド2を回転させながら研磨パッド11に押し付け、且つ、スラリー供給ノズル6からスラリーを研磨パッド4に供給することでウェハ5の研磨を行う。ウェハ研磨用のスラリーは、例えばPH11程度に調整されたSiO2粒子を含んだKOHの溶液である。
【0009】
研磨ヘッド2の近傍には、研磨パッド4の目立てを行う目立て装置3が設けられており、研磨と研磨の間、もしくは研磨中に研磨パッド4の目立てを行うことが出来る。研磨パッド4の目立ては、被研磨面にスクラッチと呼ばれる引っかき傷の発生を防いで研磨を効率的に行うために定期的に行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
図3は目立て装置3の側面図である。目立て装置3の先端にはダイヤモンドディスク7が取り付けられている。ダイヤモンドディスク7は、基材としてのステンレス製の台金8上に、150μm程度の粒径を有する硬質粒子としてダイヤモンド粒9を1cm2当り数個配置して、ニッケルめっき8Aにて固定したディスクである。目立ての際には、ダイヤモンドディスク7は回転しながら研磨パッド4に押し付けられる。
【0011】
半導体装置の製造過程において形成される絶縁膜を研磨する際の一般的な研磨条件として、以下のような条件が挙げられる。
【0012】
研磨ヘッド圧力:100〜500g重/cm2
研磨ヘッド回転数:70〜120回転/分
研磨テーブル回転数:70〜120回転/分
スラリー供給量:0.1〜0.3リットル/分
また、目立て条件としては、以下の条件が挙げられる。
【0013】
ダイヤモンドディスク荷重:100〜200g重/cm2
ダイヤモンドディスク回転数:70〜120回転/分
上記条件でプラズマ法によって生成した酸化膜を研磨すると、1分間当り2000〜4000Å程度の研磨量を得ることができ、これは半導体装置の製造に用いることのできる条件である。また、スラリーに関しては、例えばキャボット社製SS25を純水で2倍に希釈したものを用い、パッドに関しては、例えばロデールニッタ社製のIC1010を使用することにより、絶縁膜の研磨を効率的に行なうことができる。
【0014】
ここで、絶縁膜の研磨とは、シャロートレンチアイソレーション(STI)のために生成した絶縁膜の研磨、あるいは、配線上や素子上に生成した酸化膜等の研磨のことを指す。
【0015】
次に、上述のSTI用の絶縁膜の形成方法について、図4を参照しながら説明する。まず、半導体基板10上に厚さ100Åの酸化膜11を形成し、その上に厚さ1000Åのシリコン窒化膜12を形成する。酸化膜11及びシリコン窒化膜12を、リソグラフィとドライエッチングによりパターニングする。パターニングにより、酸化膜11及びシリコン窒化膜12が除去され、シリコン基板21が露出した素子分離領域において、さらに異方性エッチングを行い、図4(a)に示すように、深さ0.3μm程度の溝(トレンチ)13を形成する。
【0016】
次に、図4(b)に示すように、CVD法によって酸化膜14を形成し、溝13を酸化膜14の材料(埋め込み材料)により埋め込む。このとき埋め込み材料25の厚さは5000Å程度である。その後、CMPを行うことによりシリコン窒化膜12上が研磨ストッパーとなり、図4(c)に示すように、素子分離部15を形成する。
【0017】
また、配線上の絶縁膜研磨は以下のような工程により行う。まず、図5(a)に示すように、酸化膜16上に、Ti/TiN/Al/Ti/TiNよりなる膜を下から順に形成し、配線層17を形成する。(このときの膜厚はそれぞれ50Å/500Å/3000Å/50Å/800Å程度でよい)。そして、図5(b)に示すように、リソグラフィとドライエッチングによりパターニングし、配線18を形成する。
【0018】
次に、図5(c)に示すように、高密度プラズマ法により、厚さ1.5μm程度の酸化膜19を配線18を覆うように形成する。その後、図5(d)に示すように、配線18上の酸化膜19の膜厚が7000Å程度になるまで、CMPにより研磨を行い、酸化膜19の表面を平坦化する。
【0019】
【特許文献1】
特開2001−260001号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述のSTIにおける研磨や金属配線上の酸化膜の研磨においては、研磨で発生するスクラッチのような欠陥が特に問題となる。研磨工程において、スラリー中の大きな粒子やパッドの屑がウェハの研磨面(絶縁膜)と研磨パッドの間に入り込むと、ウェハの研磨面にスクラッチが発生する(図5(d))参照)。絶縁膜に発生するスクラッチ(引っかき傷)の深さは、例えば0.2μm〜0.3μmであり、スクラッチの中に導電材料が充填されるとその部分の絶縁が弱くなり、最悪の場合、絶縁膜上の導電膜とスクラッチ中の導電材料との間で短絡が生じてしまう。
【0021】
例えば、最小配線幅が0.35μm程度の半導体装置ではスクラッチが配線の近傍に発生する確率は低く、それほど問題とはならなかったが、最小配線幅が100nm程度になると、スクラッチが配線の近傍に発生する確立が非常に高くなり、絶縁不良を起す確率が大きくなる。
【0022】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、研磨時のスクラッチの発生を抑制することのできる研磨パッドの目立て装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明によれば、研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て装置であって、基材の表面に固定された状態で該研磨パッドに対して押圧されることにより、該研磨パッドの目立てを行なう多数の硬質粒子を有し、該硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である目立て装置が提供される。
【0024】
上述の目立て装置において、対角線比の平均値を1.17以上とすることにより、研磨パッドの研削速度(一分間当たりの研削量)が0.7μm/min以上となり、被研磨面に生じるスクラッチを抑制することができる。加えて、対角線比の平均値を1.23以下とすることにより、研磨パッドの研削速度(一分間当たりの研削量)が1μm/min以下となり、研磨パッドの寿命を実用上差し支えない値に維持することができる。
【0025】
また、上述の目立て装置において、前記対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である硬質粒子の数は、前記基材に固定された前記硬質粒子の全数の68%以上であることが好ましい。
【0026】
また、前記硬質粒子はダイヤモンド粒であることが好ましい。さらに、前記硬質粒子は固定材により前記基材に固定され、固定材はニッケルめっきであることが好ましい。また、前記硬質粒子の2次元投影像における対角線の長さは、100μm〜300μmであることが好ましい。
【0027】
また、本発明によれば、研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て方法であって、基材の表面に固定された硬質粒子を、回転している該研磨パッドに対して押圧しながら該研磨パッドの表面を研削し、該研磨パッドの研削速度を0.7μm/min〜1.0μm/minの範囲内となるように調整することを特徴とする研磨パッドの目立て方法が提供される。
【0028】
上述の研磨パッドの目立て方法において、前記硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内となるように、前記硬質粒子の粒子径を選択することが好ましい。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0029】
本発明者は、研磨パッドの目立て量と酸化膜表面に発生するスクラッチとの関係を調べるために実験を行なった。
【0030】
まず、シリコン基板上にプラズマ法により厚さ4000Åの酸化膜を形成したサンプルを作成し、酸化膜の膜厚が2500Å程度になるまで研磨を行った。使用した研磨装置は図1に示されるCMP研磨装置と同様の構成であった。
【0031】
一般的な酸化膜の研磨条件は以下のとおりである。
【0032】
研磨ヘッド圧力:100〜500g重/cm2
研磨ヘッド回転数:70〜120回転/分
研磨テーブル回転数:70〜120回転/分
スラリー供給量:0.1〜0.3リットル/分
(研磨パッドはロデールニッタ社製IC1400を使用)
そこで、この実験では、上記条件のうち、以下の条件を選択して研磨を行なった。
【0033】
研磨ヘッド圧力:280g重/cm2
研磨ヘッド回転数:100回転/分
研磨テーブル回転数:105回転/分
スラリー供給量:0.2リットル/分
(キャボット社製SS25を純水で2倍希釈したスラリーを使用)
すなわち、上記条件により、プラズマ法によって作成した酸化膜の研磨レートが3000Å/min程度になるように調整した。なお、目立ては基板(ウェハ)の研磨と同時に行う、いわゆるin−situドレスを採用した。
【0034】
実験においては、目立て装置による研磨パッドの研削レート(研削速度)を異ならせるために、以下の6種類のダイヤモンドディスクを準備した。ここで、研削レートは、単位時間当たりにパッドが研削される量を表し、例えば、一分間当たりにパッドの厚みが減少する量で表される。
【0035】
▲1▼パッドの研削レートが0.4μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲2▼パッドの研削レートが0.5μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲3▼パッドの研削レートが0.69μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲4▼パッドの研削レートが1.0μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲5▼パッドの研削レートが1.2μm/minとなるダイヤモンドディスク
▲6▼パッドの研削レートが1.5μm/minとなるダイヤモンドディスク
以上のダイヤモンドディスクのパッド研削レートの調整は、ディスクに固定されるダイヤモンドの粒子形状を選択することで行った。ダイヤモンドの粒子形状は、図6(a)及び図6(b)に示すように、ダイヤモンド粒子を二次元投影することで得られる像の対角線のうち、同一粒子内の対角線のうち最も長い対角線Lの長さを最も短い対角線Sの長さで除して得られる値(以下、対角線比と称する)により定義した。すなわち、対角線比が大きいものはダイヤモンド粒自体が鋭い角部を含む形状となり、それに比例して研削レートが大きくなるということを利用して定義付けを行なったものである。測定はダイヤモンドディスクに使用されるダイヤモンドを30個程度選んで実施した。
【0036】
パッドの研削レートが▲1▼0.4μm/min、及び▲2▼0.5μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.06、標準偏差は0.056であった。パッドの研削レートが▲3▼0.69μm/min、及び▲4▼0.9μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.17、標準偏差は0.064であった。パッドの研削レートが▲5▼1.2μm/min、及び▲6▼1.5μm/minのダイヤモンドディスクで使用したダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.30、標準偏差は0.123であった。
【0037】
尚、一つのサンプル基板を一つの研磨テーブル上で研磨する研磨時間は約30秒であり、研磨中の研磨パッドの目立て時間は約25秒であった。
【0038】
図7は、上述の実験により得られた、目立て量(研磨パッド研削レート)とスクラッチ数の関係を示すグラフである。尚、スクラッチ数の測定は、KLA−Tencor社製の光学式欠陥検査装置を使用して行なった。
【0039】
図7からわかるように、研削レートが0.7μm/minを下回ると、スクラッチ数が著しく増加することが明らかになった。よってスクラッチ数を減らすためには、すなわちスクラッチの発生を抑制するためには、上記条件下においてはパッドの研削レートを0.7μm/minより速くする必要があることがわかった。ここで、上述のように、パッドの研削レートが0.7μm/minとなるようなダイヤモンド粒の二次元投影像対角線比の平均値は1.17、標準偏差は0.064である。したがって、ダイヤンド粒の二次元投影像における対角線比の平均値が1.17以上であれば、パッドの研削レートが0.7μm/min以上となることが分かった。
【0040】
ただし、研削レートを必要以上に速くすると、研磨パッドの寿命が極端に短くなってしまい、研磨パッドを頻繁に交換しなくてはならない。研磨パッドを交換するには、研磨装置の運転を停止しなければならず、研磨工程時間がその分長くなってしまうという問題が生じる。したがって、上述のように研削レートの下限を0.7μm/minとし、且つ、実用上差し支えないような研削レートの上限を規定する必要がある。
【0041】
そこで、本発明者は、パッド研削レートと研磨パッドの寿命との関係について実験により調査した。実験では、ロデールニッタ社製のIC1400という研磨パッドを用いた。IC1400は発泡ウレタンからなるパッドでる。実験では、パッド表面に、深さが.38mm、幅が0.38mmの複数の溝が、溝ピッチ0.76mmで同心円状に形成されているパッドを用いた。
【0042】
上述の研削レートを調べる実験で使用した▲1▼〜▲6▼の6種類のダイヤモンドディスクを用いてパッドの表面の目立てを行い、パッド表面の溝が無くなるまでの時間を計測した。目立て条件は以下の通りであった。
【0043】
ダイヤモンドディスク荷重:160重/cm2
ダイヤモンドディスク回転数:97回転/分
研磨テーブル回転数:100回転/分
また、目立て中、常に純水を0.2L/minの割合で研磨パッド上に供給した。
【0044】
図8は、この実験で得られた研磨パッドの研削レートとパッド寿命との関係を示すグラフである。パッド寿命は、ほぼ研削レートに比例しており、0.4μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約9時間、0.5μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約8時間、0.69μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約6.5時間、0.9μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約6時間、1.2μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約5時間、1.5μm/minの研削レートのダイヤモンドディスクにより目立てを行なった場合の研磨パッド寿命は約3.5時間であった。
【0045】
ここで、一般的にパッド寿命が6時間程度あれば、パッドの交換頻度を1日1回程度とすることができる。すなわち、一日の研磨作業において、研磨装置の運転を停止することなく、連続して一日の研磨作業を続けることができる。パッド寿命を6時間確保できるような研削レートは、図8のグラフから判断すると1μm/minである。すなわち、パッド研削レートの上限を1μm/min程度に設定すれば、パッドの交換頻度を1日1回程度とすることができるといことがわかった。ここで、パッド研削レートが1μm/minのダイヤモンドディスクは上述の▲4▼と▲5▼の間のディスクである。計算により求めると、ダイヤンド粒の二次元投影像における対角線比の平均値が1.23以下であればパッド研削レートが1μm/min以下となることがわかった。
【0046】
上述の二つの実験により、基板(ウェハ)の被研磨面に発生するスクラッチ数を低減し、且つ研磨パッドの寿命を著しく低減させないためには、研磨パッドの単位時間当りの研削量(研削レート)をある範囲に限定すればよい事がわかる。
【0047】
したがって、本発明の一実施例としての目立て装置は、図3に示す構成と同様にダイヤモンドディスクを用い、上述の実験で求めた研磨パッドの研削レートの下限である0.7μm/minを採用し、同じく実験により求めた上限である1μm/minを採用した。この条件を満たすためのダイヤモンド粒の形状は、二次元投影像の対角線比の平均値が1.17〜1.23の範囲にあればよいこととなる。実用上、全てのダイヤモンド粒の二次元投影像の対角線比の平均値を1.17〜1.23の範囲とするのは難しく、平均値の分布の一シグマ(σ)シグマをとって、目立て装置のダイヤモンドディスクに使用するダイヤモンド粒の68%にあたるものの二次元投影像の対角線比が1.10〜1.23の範囲にあればよい。
【0048】
尚、本発明の実施例によるパッド用目立て装置は、ダイヤモンド粒を目立用の硬質粒子として用いたが、ダイヤモンド粒の代わりに、ボロンと窒素を含む焼結体(窒化ボロン(BN))、あるいはタングステンと炭素を含む焼結体(タングステンカーバド(WC))の粒子とすることもできる。また、ダイヤモンド粒の代わりに、アルミと酸素を含むセラミックス(アルミナ(Al2O3))、あるいはジルコニウムと酸素を含むセラミックス(ジルコニア(ZrO2))等の粒子も用いることもできる。
【0049】
また、本発明の実施例では、硬質粒子(ダイヤモンド粒)の粒子径を150μm程度としたが、100μm〜300μmの粒子径を有する硬質粒子としても、本発明の効果を十分に得ることができる。
【0050】
また、本発明の実施例ではダイヤモンド粒をステンレス鋼製の台金に固定するための固定材としてニッケルめっきを用いたが(図3参照)、ニッケルめっきの代わりに、ニッケル又はクロムを含むロウ材を用いてダイヤモンド粒等の硬質粒子を台金に固定することもできる。また、ロウ材は、銀又はチタンを含む合金よりなるロウ材としてもよい。
【0051】
以上のように本明細書は以下の発明を開示する。
【0052】
(付記1) 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て装置であって、
基材の表面に固定された状態で該研磨パッドに対して押圧されることにより、該研磨パッドの目立てを行なう多数の硬質粒子を有し、
該硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内であることを特徴とする目立て装置。
【0053】
(付記2) 付記1記載の目立て装置であって、
前期対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である硬質粒子の数は、前記基材に固定された前記硬質粒子の全数の68%以上であることを特徴とする目立て装置。
【0054】
(付記3) 付記1又は2記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子はダイヤモンド粒であることを特徴とする目立て装置。
【0055】
(付記4) 付記1又は2記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子はセラミックスの粒子であることを特徴とする目立て装置。
【0056】
(付記5) 付記1乃至4のうちいずれか一項記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子は固定材により前記基材に固定されることを特徴とする目立て装置。
【0057】
(付記6) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材はニッケルめっきであることを特徴とする目立て装置。
【0058】
(付記7) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材はニッケル又はクロムを含むロウ材であることを特徴とする目立て装置。
【0059】
(付記8) 付記5記載の目立て装置であって、
前記固定材は銀又はチタンを含むロウ材であることを特徴とする目立て装置。
【0060】
(付記9) 付記1乃至8のうちいずれか一項記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子の2次元投影像における対角線の長さは、100μm〜300μmであることを特徴とする目立て装置。
【0061】
(付記10) 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て方法であって、
基材の表面に固定された硬質粒子を、回転している該研磨パッドに対して押圧しながら該研磨パッドの表面を研削し、
該研磨パッドの研削速度を0.7μm/min〜1.0の範囲内となるように調整することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。
【0062】
(付記11) 付記10記載の研磨パッドの目立て方法であって、
前記硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内となるように、前記硬質粒子の粒子径を選択することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、研磨パッドの目立て時における研磨パッドの研削レートを規定することにより、半導体装置等の被研磨面に発生するスクラッチの発生を抑制すると同時に、研磨パッドの著しい寿命低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体用ウェハを研磨するための一般的なCMP装置の概略平面図である。
【図2】図1に示すCMP装置において、一つの研磨テーブルと研磨パッドによる研磨を示す側面図である。
【図3】図2に示す目立て装置の側面図である。
【図4】シャロートレンチアイソレーション(STI)用絶縁膜の形成方法を説明するための図である。
【図5】配線上や素子上に生成した酸化膜等の平坦化研磨を説明するための図である。
【図6】ダイヤモンド粒の二次元投影像を示す図である。
【図7】研磨パッド研削レートとスクラッチ数の関係を示すグラフである。
【図8】研磨パッド研削レートとパッド寿命の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 研磨テーブル
2 研磨ヘッド
3 目立て装置
4 研磨パッド
5 ウェハ
6 スラリー供給ノズル
7 ダイヤモンドディスク
8 台金
8A ニッケルめっき
9 ダイヤモンド粒
10 半導体基板
11 酸化膜
12 シリコン窒化膜
13 溝
14 酸化膜
15 素子分離部
16 酸化膜
17 配線層
18 配線
19 酸化膜
Claims (5)
- 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て装置であって、
基材の表面に固定された状態で該研磨パッドに対して押圧されることにより、該研磨パッドの目立てを行なう多数の硬質粒子を有し、
該硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内であることを特徴とする研磨パッドの目立て装置。 - 請求項1記載の目立て装置であって、
前記対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内である硬質粒子の数は、前記基材に固定された前記硬質粒子の全数の68%以上であることを特徴とする目立て装置。 - 請求項1又は2記載の目立て装置であって、
前記硬質粒子はダイヤモンド粒であることを特徴とする目立て装置。 - 研磨剤を用いて研磨を行なうための研磨パッドの目立て方法であって、
基材の表面に固定された硬質粒子を、回転している該研磨パッドに対して押圧しながら該研磨パッドの表面を研削し、
該研磨パッドの研削速度を0.7μm/min〜1.0μm/minの範囲内となるように調整することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。 - 請求項4記載の研磨パッドの目立て方法であって、
前記硬質粒子の各々を2次元投影して得られる多角形において、同一粒子の多角形の複数の対角線のうち最も長い対角線の長さを、最も短い対角線の長さで除した値として定義される対角線比の平均値が1.17から1.23の範囲内となるように、前記硬質粒子の粒子径を選択することを特徴とする研磨パッドの目立て方法。
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Cited By (2)
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CN100546770C (zh) * | 2007-11-20 | 2009-10-07 | 浙江工业大学 | 抛光垫修整装置 |
CN103481174A (zh) * | 2013-09-03 | 2014-01-01 | 宇环数控机床股份有限公司 | 一种多边形或曲面工件的抛光方法 |
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2002
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